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JP2001074768A - 圧電センサおよびその製造方法 - Google Patents

圧電センサおよびその製造方法

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Publication number
JP2001074768A
JP2001074768A JP25291999A JP25291999A JP2001074768A JP 2001074768 A JP2001074768 A JP 2001074768A JP 25291999 A JP25291999 A JP 25291999A JP 25291999 A JP25291999 A JP 25291999A JP 2001074768 A JP2001074768 A JP 2001074768A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
base member
flexible sheet
piezoelectric element
piezoelectric
piezoelectric sensor
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP25291999A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Yamamoto
隆 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TDK Corp filed Critical TDK Corp
Priority to JP25291999A priority Critical patent/JP2001074768A/ja
Publication of JP2001074768A publication Critical patent/JP2001074768A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 非常に薄い圧電センサ及びその製造方法を提
供する。 【解決手段】 ベース部材1は、フレキシブルシート1
0と、導体パターン13、14とを含み、導体パターン
13、14は、フレキシブルシート10の一面上にを設
けられている。圧電素子2は、フレキシブルシート10
の一面に搭載され、導体パターン13、14に固着され
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧電センサおよび
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の圧電センサは、磁気ディスク、
CD−ROMもしくはDVD−ROM、RAM等の各種
のディスク型記録媒体をドライブするディスクドライブ
装置において、加速度や衝撃を検知するのに使用される
ものである。
【0003】ディスクドライブ装置では、そのヘッド
が、ディスクの面方向において、トラッキングするよう
に構成されており、不要な加速度、衝撃があると、正常
なトラッキングができなくなり、書き込みエラー、読み
取りエラー等の誤動作を生じる。特に、書き込みエラー
は、誤動作として致命的なものとなる。圧電センサは、
上述したディスク装置において、加速度検知および衝撃
検知のために用いられる。
【0004】この種の圧電センサに関する公知文献とし
ては、例えば、特開平7ー202283号公報、特開平
8−29447号公報または特開平9−264901号
公報等がある。これらの先行技術文献に開示された圧電
センサは、一面側に凹部及び凹溝を設けたケース状のベ
ース部材を用い、このベース部材の一面側に圧電素子を
取り付けた構造となっている。圧電素子は、長手方向の
中間部が、ベース部材の凹溝の内部に挿入され、導電性
接着剤によって固定されている。凹部は圧電素子の周り
に振動空間を生じさせるために備えられている。ベース
部材は、セラミック構造体で構成される。ベース部材に
は、圧電素子を覆う蓋が接合される。
【0005】この種の圧電センサは、高密度実装装置で
あるディスクドライブ装置に組み込まれるのであるか
ら、たとえ、0.1mmでも、薄ければ薄い程よい。と
ころが、上述した公知文献に開示された圧電センサで
は、その具体的一例を挙げると、ベース部材の厚みが例
えば約0.6mm程度で、蓋の厚みが約0.6mm程度
であった。このため、センサ全体としては、約1.2m
m程度までの薄型化が限界であり、それ以下の厚み、例
えば、1.0mm以下に薄型化することは困難であっ
た。
【0006】しかも、ベース部材が、凹部及び凹溝を有
する複雑なセラミック構造体であるため、ベース部材の
コストが高くなり、延ては、圧電センサのコストが高く
なるという難点があった。
【0007】また、従来の圧電センサは、ケース状のベ
ース部材の凹溝内に圧電素子を入れ、導電性接着剤によ
って固定する構造であったため、その製造作業、特に、
導電性接着剤の供給作業が極めて面倒であった。
【0008】即ち、この種の圧電センサに用いられる圧
電素子は、厚みが、例えば、0.5mm程度の微小部品
である。加えて、この種の圧電センサにおいては、直交
2軸方向からの衝撃を検知できるように、圧電素子を、
ある傾斜角度を有して搭載するのが一般的であり、圧電
素子と凹溝表面との間に、鋭角となる側が生じる。鋭角
側では、導電性接着剤を供給するのに十分な空間的広さ
を確保することが困難である。このため、圧電素子及び
凹溝の限定された位置に、導電性接着剤を、的確に供給
することが、極めて困難であった。
【0009】更に、ベース部材が、凹部や凹溝を有する
複雑な形状を有しているため、金型で成型せざるを得
ず、ベース部材を成型するための金型が高価になるこ
と、導体パターン形成工程及び圧電素子の組み込み工程
を、ベース部材毎に実行する個別処理を採用せざるを得
ないこと、このため、得られる圧電センサの精度及び信
頼性が低くなると共に、量産性に欠けること等の問題が
あった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、非常
に薄い圧電センサを提供することである。
【0011】本発明のもう一つの課題は、コストの安価
な圧電センサを提供することである。
【0012】本発明の更にもう一つの課題は、高精度
で、信頼性の高い圧電センサを提供することである。
【0013】本発明の更にもう一つの課題は、製造が容
易で、量産性に優れた圧電センサを提供することであ
る。
【0014】本発明の更にもう一つの課題は、上述した
圧電センサを製造するのに適した方法、および、この方
法の実施に適したベース部材を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】<圧電センサ>上述した
課題を解決するため、本発明に係る圧電センサは、ベー
ス部材と、圧電素子とを含む。前記ベース部材は、フレ
キシブルシートと、導体パターンとを含む。前記導体パ
ターンが前記フレキシブルシートの一面上に設けられて
いる。前記圧電素子は、前記フレキシブルシートの前記
一面に搭載され、前記導体パターンに固着されている。
【0016】上述したように、ベース部材は、フレキシ
ブルシートと導体パターンとを含み、導体パターンがフ
レキシブルシートの一面上に設けられている。したがっ
て、非常に薄い圧電センサが得られる。従来は到底達成
できなかった1.0mm以下の厚みの圧電センサであっ
ても実現できる。
【0017】本発明において用いられるベース部材は、
適当な合成樹脂シートに対し、フォトリソグラフィ技術
の適用によって、導体パターンを形成することによって
得ることができる。このため、高精度で、信頼性が高
く、しかも、製造が容易で、量産性に優れたベース部
材、及び、圧電センサを得ることができる。
【0018】圧電素子は、フレキシブルシートの一面に
搭載され、導体パターンに固着されている。フレキシブ
ルシートに圧電素子を固着するに当たって、フレキシブ
ルシートの開放された平面状の一面上において、導体パ
ターンと圧電素子との間に、導電性接着剤を供給するこ
とができる。このため、導電性接着剤を、圧電素子及び
導体パターンの限定された位置に、的確に供給すること
ができるようになる。
【0019】しかも、ベース部材は、フレキシブルシー
トを含んでいるから、圧電素子をフレキシブルシートの
一面上に形成された導体パターンに固着する際、フレキ
シブルシートを曲げ、導電性接着剤を充填するのに適し
た空間を生じさせることができる。したがって、圧電素
子をベース部材の導体パターンに固着する際、導電性接
着剤を確実、かつ、容易に充填することができる。
【0020】直交2軸方向からの衝撃を検知できるよう
に、圧電素子を、ある傾斜角度を有して搭載した構造で
あっても、鋭角側で、フレキシブルシートを曲げ、導電
性接着剤を充填するのに適した空間を生じさせることが
できる。したがって、このような圧電センサにおいて
も、導電性接着剤を確実、かつ、容易に供給することが
できる。
【0021】<ベース部材>本発明に係るベース部材
は、フレキシブルシートと、導体パターンとを含む。前
記フレキシブルシートは、長尺状である。前記導体パタ
ーンは、複数であって、それぞれが、前記フレキシブル
シートの一面上において、長手方向に互いに間隔を隔て
て配列されている。
【0022】このようなベース部材は、適当な合成樹脂
シートに対し、フォトリソグラフィ技術を適用すること
によって、導体パターンを形成することによって得るこ
とができる。このようにして得られたベース部材は、導
体パターンの精度及び信頼性が極めて高くなる。しか
も、製造が容易で、量産性にも優れている。
【0023】<第1の態様に係る製造方法>第1の態様
に係る製造方法では、前記圧電素子を、前記ベース部材
に対して、ある傾斜角度を付けて仮り止めする。次に、
前記仮り止め後、前記圧電素子と前記ベース部材とのな
す角度が鈍角である側において、前記ベース部材の前記
導体パターンと前記圧電素子の一面側の電極とを導通接
続し、前記圧電素子となす角度が鋭角である側におい
て、前記角度が増大する方向に前記ベース部材を湾曲さ
せ、前記ベース部材の前記導体パターンと前記圧電素子
の他面側の電極とを導通接続する。
【0024】この製造方法によれば、上述した利点を有
する本発明に係る圧電センサが得られることは明らかで
ある。
【0025】圧電素子となす角度が鋭角である側では、
フレキシブルシートと圧電素子との間に生じる空間領域
が狭くなる。第1の態様に係る製造方法では、圧電素子
となす角度が鋭角である側において、前記角度が増大す
る方向にベース部材を湾曲させるので、前記空間領域を
拡大し、圧電素子を、ある傾斜角度を付けてベース部材
に搭載する際、導通接続を迅速、かつ、確実に実行でき
る。
【0026】<第2の態様に係る製造方法>第2の態様
に係る製造方法では、本発明に係る長尺状のベース部材
を用いる。まず、ベース部材を、互いに間隔を隔てて配
置された第1のローラ及び第2のロ−ラに連接し、前記
第1及び第2のロ−ラを回転させて、前記ベース部材を
一方向に搬送する。
【0027】第1のロ−ラ上において、前記フレキシブ
ルシートに対して、前記圧電素子を搭載すると共に、仮
止めする。第2のロ−ラ上において、前記圧電素子の両
面に設けられた電極と、前記ベース部材の前記導体パタ
ーンとを導通接続する。
【0028】第2の態様に係る製造方法によれば、第1
のロ−ラから第2のロ−ラに向かう製造ラインが構成さ
れるから、この製造ライン上において、フレキシブルシ
ートに対する圧電素子の仮止め工程および導通接続工程
を、効率よく実行できる。
【0029】フレキシブルシートは、第1のロ−ラを通
過する際、ロ−ラの表面形状に合わせて自ら変形する。
その結果、第1のロ−ラ上では、フレキシブルシートは
圧電素子となす角度が増大する方向に折り曲げられた状
態にある。このため、仮止め工程を容易に実行すること
ができる。
【0030】フレキシブルシートは、第2のロ−ラを通
過する際、ロ−ラの表面形状に合わせて自ら変形する。
その結果、第2のロ−ラ上では、フレキシブルシートは
圧電素子となす角度が増大する方向に折り曲げられた状
態にある。このため、導通接続工程を容易に実行するこ
とができる。
【0031】本発明の目的、特徴および利点について
は、実施例である添付図面を参照して、更に詳しく説明
する。図面は、単に実施例を示すものに過ぎない。
【0032】
【発明の実施の形態】<圧電センサ>図1は本発明に係
る圧電センサの外観斜視図、図2は図1に示された圧電
センサにおいて蓋の一部を取り外した斜視図、図3は図
2に示したベース部材の斜視図、図4はの4−4線に沿
った断面図である。本発明に係る圧電センサは、ベース
部材1と、圧電素子2とを含んでいる。参照符号3は蓋
である。
【0033】ベース部材1は、フレキシブルシート10
と、導体パターン13、14とを含む。導体パターン1
3、14は、フレキシブルシート10の一面上に設けら
れている。実施例では、フレキシブルシート10は、耐
熱性、可撓性および電気絶縁性に富む材料、例えば、ポ
リイミド樹脂によって構成されている。フレキシブルシ
ート10は50〜100μm程度の厚みを有する。ま
た、導体パターン13は、素子取り付け部131と、端
部電極132と、リード導体130とを有し、導体パタ
ーン14は、素子取り付け部141と、端部電極142
と、リード導体140とを有する。
【0034】素子取り付け部131および素子取り付け
部141は、フレキシブルシート10の長さ方向Lの中
間部において、幅方向Wに互いに間隔gを隔てて設けら
れている。端部電極132はフレキシブルシート10の
長さ方向Lの一端側に設けられ、端部電極142は、長
さ方向Lの他端側に設けられている。素子取り付け部1
31および端部電極132はリード導体130によって
接続され、素子取り付け部141および端部電極142
はリード導体140によって接続されている。
【0035】フレキシブルシート10の長さ方向Lの両
端にある端部電極132、142は、圧電センサを回路
基板またはその他の外部装置に取り付ける際の接続端子
として用いられる。
【0036】圧電素子2は、フレキシブルシート10の
一面に搭載され、導体パターン13、14に固着されて
いる。具体的には、圧電素子2は、素子接続部131お
よび素子接続部141の間に瞬間接着剤を用いて仮止め
され、両面の電極21が素子取り付け部131、141
に導電性接着剤を用いて導通接続されている。
【0037】瞬間接着剤としては、光硬化型、プライマ
ー硬化型、湿気硬化型、加熱硬化型等があり、これらの
内、何れか1種を用いてもよいし、2種以上が組み合わ
された短時間硬化型の接着剤を用いてもよい。また実施
例では、導通接続には導電性接着剤が用いられるが、半
田を用いてもよい。
【0038】実施例では、圧電素子2は、フレキシブル
シート10の一面に対して、ある傾斜角度αを有して搭
載されている。傾斜角度αとしては、25〜65度程度
が望ましい。
【0039】圧電素子2の好ましい例は、バイモルフ圧
電素子である。図はバイモルフ圧電素子を示し、一対の
圧電素子20、20を有している。一対の圧電素子2
0、20は、圧電素体の両面に電極21、22を有して
おり、一方の圧電素子20の電極22と他方の圧電素子
20の電極22とが互いに面接触するようにして、重ね
合わされ接合されている。一対の圧電素子20、20
は、温度変動によるノイズをキャンセルするため、分極
方向が互いに逆向きとなるように重ね合わされる。別の
例では、一対の圧電素子20、20は分極方向がほぼ同
一となるように重ねて結合されることもある。この場合
には、共通に接続された電極が例えばアースに接続され
る。共通に接続される電極間に、導電性を有する金属弾
性板で構成される振動板を介在させ、この振動板をアー
スに接続する構成もよくとられる。バイモルフ圧電素子
を用いた圧電センサは特開昭64ー72012号公報、
特開平2ー93370号公報で公知である。
【0040】蓋3は、電気絶縁性セラミックまたはプラ
スチック等によって形成される。用い得るセラミック材
料としては、アルミナ、フォルステライト、ステアタイ
ト等がある。プラスチック材料を用いる場合は、高耐熱
性のものを用いることが望ましい。蓋3はフレキシブル
シート10の一面側に圧電素子2を包囲するように配置
され、接触端面が接着その他の手段によって、フレキシ
ブルシート10に接合される。接合面の周囲は樹脂封止
することが望ましい。
【0041】上述したように、ベース部材1は、フレキ
シブルシート10と導体パターン(13、14)とを含
み、導体パターン(13、14)がフレキシブルシート
10の一面上に設けられている。したがって、非常に薄
い圧電センサが得られる。従来は達成できなかった1.
0mm以下の厚みの圧電センサであっても実現できる。
【0042】本発明において用いられるベース部材1
は、ポリイミド樹脂等の合成樹脂でなるシートに対し、
フォトリソグラフィ技術の適用し、導体パターン(1
3、14)を形成することによって得ることができる。
このため、高精度で、信頼性が高く、しかも、製造が容
易で、量産性に優れたベース部材1、及び、圧電センサ
を得ることができる。
【0043】圧電素子2は、フレキシブルシート10の
一面に搭載され、導体パターン(13、14)に固着さ
れている。フレキシブルシート10に圧電素子2を固着
するに当たって、フレキシブルシート10の開放された
平面状の一面上において、導体パターン(13、14)
と圧電素子2との間に、導電性接着剤41、42を供給
することができる。このため、導電性接着剤41、42
を、圧電素子2及び導体パターン(13、14)の限定
された位置に、的確に供給することができるようにな
る。
【0044】しかも、ベース部材1は、フレキシブルシ
ート10を含んでいるから、圧電素子2をフレキシブル
シート10の一面上に形成された導体パターン(13、
14)に固着する際、フレキシブルシート10を曲げ、
導電性接着剤41、42を充填するのに適した空間を生
じさせることができる。したがって、圧電素子2をベー
ス部材1の導体パターン41、42に固着する際、導電
性接着剤41、42を確実、かつ、容易に充填すること
ができる。
【0045】実施例のように、直交2軸方向からの衝撃
を検知できるように、圧電素子2を、ある傾斜角度αを
有して搭載した構造であっても、鋭角側で、フレキシブ
ルシート10を曲げ、導電性接着剤41、42を充填す
るのに適した空間を生じさせることができる。したがっ
て、導電性接着剤41、42を確実、かつ、容易に充填
することができる。
【0046】<ベース部材>図5は本発明に係る圧電セ
ンサ用ベース部材を示す図である。本発明に係るベース
部材は、フレキシブルシート10と、導体パターン(1
3、14)とを含む。フレキシブルシート10は、長尺
状である。導体パターン(13、14)は、複数組備え
られ、各組は、フレキシブルシート10の一面上におい
て、長手方向に互いに間隔を隔てて配列されている。
【0047】実施例では、フレキシブルシートは、耐熱
性、可撓性および電気絶縁性に富む材料、例えば、ポリ
イミド樹脂によって構成される。また、導体パターン
(13、14)は、1列に配列されているが、2列以上
であってもよい(図示しない)。
【0048】このようなベース部材は、合成樹脂シート
に対し、フォトリソグラフィ技術を適用し、導体パター
ン(13、14)を形成することによって得ることがで
きる。このようにして得られたベース部材は、導体パタ
ーン(13、14)の精度及び信頼性が極めて高くな
る。しかも、製造が容易で、量産性にも優れている。
【0049】従来の圧電センサでは、ベース部材が複雑
な凹凸を有する立体構造体であった。このため、フォト
リソグラフィの技術を用いて一度に多数の導体パターン
を形成することができず、厚膜印刷、スパッタ、蒸着ま
たはこれらとメッキとの組み合わせ等の技術を用い、ベ
ース部材毎に導体パターンが形成されていた。このた
め、高精度および高精細なパターンを形成することがで
きず、信頼性の高いベース部材を得ることが難しかっ
た。しかも、導体パターンはベース部材毎に形成される
ため、品質にバラツキがあった。
【0050】本発明に係るベース部材によれば、これら
の問題を解決できる。
【0051】<第1の態様に係る製造方法>図6は第1
の態様に係る圧電センサ製造方法を説明する図である。
図において、図1〜図4に表示された構成部分と同一の
構成部分には、同一の参照符号を付してある。
【0052】まず、図6(a)に示した工程では、圧電
素子2を、ベース部材1に対して、ある傾斜角度αを付
けて搭載すると共に、仮り止めする。仮止めには、前述
した瞬間接着剤40を用いることができる。仮止めする
場合、圧電素子2を所定位置に位置決めした後に、瞬間
接着剤40を供給するのが好ましい。これとは異なっ
て、瞬間接着剤40を供給した直後に、圧電素子2を位
置決めしてもよい。
【0053】次に、図6(b)に示した工程では、圧電
素子2となす角度が鋭角αである側において、角度が増
大する方向F1に、ベース部材1を湾曲させ、ベース部
材1の導体パターン14と圧電素子2の他面側の電極2
1とを、導電接着剤41を用いて導通接続する。圧電素
子2となす角度が鋭角αである側では、フレキシブルシ
ート10と圧電素子2との間に生じる空間領域が狭くな
る。本発明では、圧電素子2となす角度が鋭角αである
側において、角度αが増大する方向F1にベース部材1
を湾曲させるので、前記空間領域を拡大し、圧電素子2
を、ある傾斜角度αを付けてベース部材1に搭載する
際、導通接続を迅速、かつ、確実に実行できる。
【0054】次に、フレキシブルシート10を、その弾
力性を利用して、もとの平坦な状態に戻した後、図6
(c)に示すように、圧電素子2とベース部材1とのな
す角度が鈍角(π−α)である側に、導電性接着剤42
を供給し、ベース部材1の導体パターン14と圧電素子
2の一面側の電極21とを導通接続する。
【0055】図6(b)に示した工程および図6(c)
に示した工程は、どちらが先に実行されてもよい。
【0056】図6に示した製造方法によれば、図1〜図
4に示された圧電センサが得られることは明らかであ
る。
【0057】<第2の態様に係る製造方法>図7は第2
の態様に係る圧電センサ製造方法を説明する図である。
図において、図1〜図4に表示された構成部分と同一の
構成部分には、同一の参照符号を付してある。
【0058】第2の態様に係る製造方法では、図5に示
したベース部材1を用いる。このベース部材1を、互い
に間隔を隔てて配置された第1及び第2のロ−ラ61、
62に、順次に連接させる。そして、第1及び第2の2
つのロ−ラ61、62を同一方向cに回転させて、ベー
ス部材1を一方向aに搬送する。
【0059】第1のロ−ラ61上において、ベース部材
1に対して、圧電素子2をある傾斜角度αを付けて搭載
すると共に、仮止めする。次に、第2のロ−ラ62上に
おいて、圧電素子2の両面に設けられた電極21と、ベ
ース部材1の導体パターンとを導通接続する。
【0060】図示実施例では、上記製造方法の実施に際
して、素子供給手段71、瞬間接着剤供給手段72、第
1の導電接着剤供給手段73および第2の導電接着剤供
給手段74を含む製造装置が用いられる。素子供給手段
71および瞬間接着剤供給手段72は、第1のロ−ラ6
1の近傍に備えられている。素子供給手段71は、第1
のロ−ラ61上のベース部材1に対して、圧電素子2を
ある傾斜角度αを付けて搭載する。瞬間接着剤供給手段
72は、ベース部材1と圧電素子2との間に瞬間接着剤
40を供給し、ベース部材1に対して圧電素子2を仮止
めする。
【0061】第1の導電接着剤供給手段73および第2
の導電接着剤供給手段74のそれぞれは、第2のロ−ラ
62の近傍に備えられ、ベース部材1と圧電素子2との
間に導電性接着剤41、42を塗布し、両者を導通接続
する。
【0062】上述した製造装置を用いて、本発明に係る
圧電センサを製造するには、まず、第1のロ−ラ61上
において、素子供給手段71により、ベース部材1に対
して、圧電素子2をある傾斜角度αを付けて供給する。
【0063】次に、第1のロ−ラ61上において、瞬間
接着剤供給手段72により、圧電素子2とフレキシブル
シート10との間に、瞬間接着剤40を供給する。瞬間
接着剤40は、鈍角側から供給する。瞬間接着剤40が
固化するまでは、圧電素子2は素子供給手段71によっ
て保持しておく。
【0064】ただし、素子供給工程と瞬間接着剤供給と
は、どちらが先に実行されてもよいし、同時に実行され
てもよい。
【0065】次に、第2のロ−ラ62上において、第1
の導電接着剤供給手段73により、鋭角側から、ベース
部材1と圧電素子2との間に導電性接着剤41を供給
し、両者を導通接続する。
【0066】次に、第2のロ−ラ62上において、第2
の導電接着剤供給手段74により、鈍角側から、ベース
部材1と圧電素子2との間に、導電性接着剤42を供給
し、両者を導通接続する。
【0067】更に、実施例では、導通接続後、圧電素子
2を包囲するように蓋3を配置し、蓋3の下端面を、接
着その他の手段によって、ベース部材1に接合する。こ
れにより、圧電センサの帯が得られる。この後、ベース
部材1を、所定の間隔で切断することにより、最終製品
である圧電センサが得られる(図示しない)。
【0068】第2の態様に係る製造方法によれば、第1
のロ−ラ61から第2のロ−ラ62に向かう製造ライン
が構成されるから、この製造ライン上でベース部材1に
対する圧電素子2の仮止め工程および導通接続工程を、
効率よく実行することができる。
【0069】ベース部材1は、第1のロ−ラ61を通過
する際、ロ−ラ61の表面形状に合わせて自ら変形する
から、第1のロ−ラ61上では、ベース部材1は、圧電
素子2となす角度が増大する方向に湾曲された状態にあ
る。このため、仮止め工程を容易に実行することができ
る。
【0070】また、ベース部材1は、第2のロ−ラ62
を通過する際、第2のロ−ラ62の表面形状に合わせて
自ら変形する。その結果、第2のロ−ラ62上では、ベ
ース部材1は、圧電素子2となす角度が増大する方向に
湾曲された状態にある。このため、導通接続工程を容易
に実行することができる。
【0071】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、次
のような効果が得られる。 (a)非常に薄い圧電センサを提供できる。 (b)コストの安価な圧電センサを提供できる。 (c)高精度で、信頼性の高い圧電センサを提供でき
る。 (d)製造が容易で、量産性に優れたを提供できる。 (e)上述した圧電センサを製造するのに適した方法、
および、この方法の実施に適したベース部材を提供でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る圧電センサの外観斜視図である。
【図2】図1に示された圧電センサにおいて蓋の一部を
取り外した斜視図である。
【図3】図2に示したベース部材を示す斜視図である。
【図4】図1の4−4線に沿った断面図である。
【図5】本発明に係るベース部材を示す図である。
【図6】第1の態様に係る圧電センサ製造方法を説明す
る図である。
【図7】第2の態様に係る圧電センサ製造方法を説明す
る図である。
【符号の説明】
1 ベース部材 10 フレキシブルシート 13、14 導体パターン 2 圧電素子 40 瞬間接着剤 41、42 導電性接着剤

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベース部材と、圧電素子とを含む圧電セ
    ンサであって、 前記ベース部材は、フレキシブルシートと、導体パター
    ンとを含み、前記導体パターンが前記フレキシブルシー
    トの一面上に設けられており、 前記圧電素子は、前記フレキシブルシートの前記一面に
    搭載され、前記導体パターンに固着されている圧電セン
    サ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載された圧電センサであっ
    て、 前記圧電素子は、前記フレキシブルシートの前記一面に
    対して、ある傾斜角度を有して搭載されている圧電セン
    サ。
  3. 【請求項3】 請求項1または2の何れかに記載された
    圧電センサであって、 前記フレキシブルシートは、ポリイミド樹脂でなる圧電
    センサ。
  4. 【請求項4】 フレキシブルシートと、導体パターンと
    を含む圧電センサ用ベース部材であって、 前記フレキシブルシートは、長尺状であり、 前記導体パターンは、複数であって、それぞれが、前記
    フレキシブルシートの一面上において、長手方向に互い
    に間隔を隔てて配列されているベース部材。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載されたベース部材であっ
    て、 前記フレキシブルシートは、ポリイミド樹脂でなるベー
    ス部材。
  6. 【請求項6】 圧電センサを製造する方法であって、 圧電素子を、ベース部材に対して、ある傾斜角度を付け
    て仮り止めし、前記ベース部材はフレキシブルシートと
    導体パターンとを含み、前記導体パターンが前記フレキ
    シブルシートの一面上に設けられており、 前記仮り止め後、前記圧電素子と前記ベース部材とのな
    す角度が鈍角である側において、前記ベース部材の前記
    導体パターンと前記圧電素子の一面側の電極とを導通接
    続し、前記圧電素子と前記ベース部材とのなす角度が鋭
    角である側において、前記角度が増大する方向に前記ベ
    ース部材を湾曲させ、前記ベース部材の前記導体パター
    ンと前記圧電素子の他面側の電極とを導通接続する工程
    を含む圧電センサの製造方法。
  7. 【請求項7】 圧電センサを製造する方法であって、 ベース部材を、互いに間隔を隔てて配置された第1のロ
    −ラ及び第2のローラに順次に連接させ、前記第1及び
    第2のロ−ラを回転させて、前記ベース部材を一方向に
    搬送し、前記ベース部材はフレキシブルシートと導体パ
    ターンとを含み、前記フレキシブルシートは長尺状であ
    り、前記導体パターンは前記フレキシブルシートの一面
    上において長手方向に互いに間隔を隔てて配列されてお
    り、 前記第1のロ−ラ上において、前記ベース部材の前記フ
    レキシブルシートに対して、前記圧電素子を仮止めし、 前記第2のロ−ラ上において、前記圧電素子の両面に設
    けられた電極と、前記ベース部材の前記導体パターンと
    を導通接続する工程を含む圧電センサの製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項6または7の何れかに記載された
    製造方法であって、 前記仮止めには、瞬間接着剤を用いる圧電センサの製造
    方法。
  9. 【請求項9】 請求項6乃至8の何れかに記載された製
    造方法であって、 前記導通接続には、導電性接着剤を用いる圧電センサの
    製造方法。
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