[go: up one dir, main page]

JP2001074043A - 偏心スラスト軸受 - Google Patents

偏心スラスト軸受

Info

Publication number
JP2001074043A
JP2001074043A JP24955999A JP24955999A JP2001074043A JP 2001074043 A JP2001074043 A JP 2001074043A JP 24955999 A JP24955999 A JP 24955999A JP 24955999 A JP24955999 A JP 24955999A JP 2001074043 A JP2001074043 A JP 2001074043A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thrust bearing
eccentric
eccentric thrust
retainer
race
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP24955999A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Sada
隆 佐田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Koyo Seiko Co Ltd
Original Assignee
Koyo Seiko Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Koyo Seiko Co Ltd filed Critical Koyo Seiko Co Ltd
Priority to JP24955999A priority Critical patent/JP2001074043A/ja
Publication of JP2001074043A publication Critical patent/JP2001074043A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/30Parts of ball or roller bearings
    • F16C33/38Ball cages
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C19/00Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement
    • F16C19/02Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows
    • F16C19/10Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for axial load mainly
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C2360/00Engines or pumps
    • F16C2360/42Pumps with cylinders or pistons

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Rotary Pumps (AREA)
  • Support Of The Bearing (AREA)
  • Rolling Contact Bearings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】偏心スラスト軸受において、動作円滑性に優れ
かつ軸受負荷容量の増大に対応できる構造とすること。 【解決手段】偏心スラスト軸受10では、保持器14の
扇形窓16,17に多数のボール15群を周方向に連続
的に隣接して配置した状態で保持させてなるボールユニ
ット13を有するものとし、いわば総玉軸受のような形
態としている。これにより、ボール15の使用数を可能
な限り多くできるようになるから、従来のボール使用タ
イプの偏心スラスト軸受に比べて軸受負荷容量を大幅に
増大できるようになる。また、旋回スクロール部材3の
偏心旋回運動がボール15群による転動動作によりサポ
ートされることに伴い、当該旋回スクロール部材3の動
きが円滑となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばスクロール
圧縮機などにおける偏心旋回運動を支持する偏心スラス
ト軸受に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のスクロール圧縮機では、フレーム
に対して偏心旋回運動する旋回スクロール部材を偏心ス
ラスト軸受を介して支持するようになっている。
【0003】この種の偏心スラスト軸受は、例えば特開
平11−93950号公報や特開平10−184676
号公報に示すように、2枚一対のレースの各内面におけ
る円周数カ所に設けられる円形軌道溝内に、転動体を1
つずつ旋回転動可能に配設した構成になっている。
【0004】前者の公報では、転動体としてボールを用
いており、また、後者の公報では、転動体としてそろば
ん玉のようないわゆる両円錐ころを用いている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記ボールを用いた従
来の偏心スラスト軸受では、動作円滑性に優れているも
のの、ボールの使用数が限られるために、軸受負荷容量
を増加するうえで限界がある。一方、上記両円錐ころを
用いた従来の偏心スラスト軸受では、軸受負荷容量の増
加に対応しうるものの、両円錐ころと円形軌道溝との摺
動部位が多いために、旋回スクロール部材の動作円滑性
が低下することが指摘される。
【0006】このような事情に鑑み、本発明は、偏心ス
ラスト軸受において、動作円滑性に優れかつ軸受負荷容
量の増大に対応できる構造とすることを目的としてい
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明第1の偏心スラス
ト軸受は、偏心旋回運動する可動部材と、この可動部材
の軸方向に対向配置される固定部材との間に介装される
もので、両部材間に偏心回転可能に介装されるボールユ
ニットを有し、このボールユニットが、円周少なくとも
2カ所を除いて軸方向に貫通する扇形窓を有する円環状
の保持器と、この保持器の各扇形窓内に周方向に隣接し
て転動可能に収納保持される多数のボールとを含み、前
記保持器における少なくとも2カ所の連接部と前記固定
部材において前記連接部に対応する部位とに対して、支
軸とそれに遊嵌される円形凹部とが振り分けて設けられ
ている。
【0008】この構成では、いわば総玉軸受のような形
態としているから、ボールの使用数を可能な限り多くで
きるようになって、従来のボール使用タイプの偏心スラ
スト軸受に比べて軸受負荷容量を大幅に増大できるよう
になる。また、従来例のようにボールや両円錐ころを円
形軌道溝の内周壁に摺接させて案内する形態でなく、可
動部材や固定部材に対してボール群を転動させる形態に
しているから、可動部材の回転抵抗を低減できるように
なる他、貧潤滑条件など苛酷な環境での使用においても
動作円滑性ならびに耐摩耗性が向上する。さらに、ボー
ルユニットの保持器と固定部材とに対して設ける円形凹
部と支軸とによりボールユニットの偏心転がり範囲を規
制するようにしているから、ボールユニットが2つの部
材間からはみ出さないように拘束される。
【0009】本発明第2の偏心スラスト軸受は、偏心旋
回運動する可動部材と、この可動部材の軸方向に対向配
置される固定部材との間に介装されるもので、前記可動
部材に固定される可動側レースと、固定部材に固定され
る固定側レースと、両レース間に偏心回転可能に介装さ
れるボールユニットとを有し、前記ボールユニットが、
円周少なくとも2カ所を除いて軸方向に貫通する扇形窓
を有する円環状の保持器と、この保持器の各扇形窓内に
周方向に隣接して転動可能に収納保持される多数のボー
ルとを含み、前記保持器における少なくとも2カ所の連
接部と前記固定部材において前記連接部に対応する部位
とに対して、支軸とそれに遊嵌される円形凹部とが振り
分けて設けられている。
【0010】この構成では、レースを備える点を必須と
したものであり、基本的な作用は上記第1の偏心スラス
ト軸受と同様である。
【0011】本発明第3の偏心スラスト軸受は、上記第
1または第2の構成において、前記保持器における少な
くとも2カ所の連接部が、ほぼ180度対向する位置に
設置されている。
【0012】この構成では、上記第1または第2の構成
において保持器の連接部をバランスよく配置するように
したものであるから、固定部材や固定側レースの径方向
全方位に対するボールユニットの動きをほぼ均等にでき
るようになる。
【0013】本発明第4の偏心スラスト軸受は、上記第
1ないし第3のいずれかの構成において、前記可動部材
あるいは可動側レースにおいて前記円形凹部に対応して
同一の円形凹部が設けられており、前記支軸が、前記可
動部材あるいは可動側レースに設けられてある円形凹部
に対しても遊嵌させられる。
【0014】この構成では、固定部材や固定側レースの
径方向全方位に対する可動部材や可動側レースの動きを
規制するようにしたものであるから、可動部材や可動側
レースの偏心旋回運動の軌跡が安定するようになる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の詳細を図面に示す実施形
態に基づいて説明する。
【0016】図1ないし図6に本発明の実施形態1を示
している。図1は、スクロール圧縮機の断面図、図2
は、偏心スラスト軸受の分解斜視図、図3は、偏心スラ
スト軸受の内部構成を示す平面図、図4は、図3の
(4)−(4)線断面の矢視図、図5は、図4において
可動側レースを偏心させた状態を示す図、図6は、偏心
スラスト軸受の動作説明に用いる模式図である。
【0017】図例のスクロール圧縮機1は、一般的に周
知の構成であり、例えばモータ軸などの回転軸2を回転
駆動して、その軸端の偏心軸部2aに連結されてある旋
回スクロール部材3を偏心旋回運動させることにより、
旋回スクロール部材3と固定スクロール部材4との間の
圧縮室容積を変化させて圧縮室内の流体の圧縮を行うも
のである。
【0018】なお、回転軸2は、フレーム5に対して2
つの転がり軸受6,7を介して支持されており、また、
回転軸2の偏心軸部2aは、旋回スクロール部材3の円
筒形ボス部3aに対して転がり軸受8を介して嵌入装着
されている。さらに、旋回スクロール部材3とフレーム
5との間には、旋回スクロール部材3の偏心旋回運動を
支持するための偏心スラスト軸受10が配設されてい
る。
【0019】この実施形態では、上述した偏心スラスト
軸受10の構成に特徴があるので、以下で詳細に説明す
る。
【0020】偏心スラスト軸受10は、上下2枚のレー
ス11,12の間にボールユニット13が非分離に介装
されている。
【0021】上側のレース11は、旋回スクロール部材
3の下面に固定状態で取り付けられており、また、下側
のレース12は、フレーム5の上面に固定状態で取り付
けられている。このような関係により、上側のレース1
1は、旋回スクロール部材3と一体に偏心旋回運動する
ので、以下において可動側レースと呼び、下側のレース
12は、フレーム5に固定されて不動となるので、以下
において固定側レースと呼ぶ。なお、両レース11,1
2を旋回スクロール部材3やフレーム5に対して固定す
るためには、図示しないが、例えば両者に凹凸部を振り
分けて設けて、それらを凹凸嵌合させることにより行う
ことができる。
【0022】ボールユニット13は、円環状の保持器1
4で多数のボール15群を保持した構成である。保持器
14は、その円周上の180度対向する2カ所を除いて
軸方向に貫通する扇形窓16,17が設けられている。
ボール15群は、保持器14の各扇形窓16,17内に
周方向に隣接して転動可能に収納保持されている。
【0023】なお、保持器14の扇形窓16,17を構
成する内径側円環部の外周および外径側円環部の内周に
は、溝18,19が設けられており、この溝18,19
の両側の輪状突起に対する各ボール15の軸方向での引
っ掛かりによって、各扇形窓16,17内に各ボール1
5が自転および公転可能な状態で非分離に保持される形
態になっている。このボール15群は、保持器14の扇
形窓16,17に対して軸方向からのスナップフィット
形態で無理嵌め装着される。
【0024】また、保持器14の軸方向寸法は、図4に
示すように、ボール15の直径寸法よりも若干小さく設
定されており、それにより、ボール15群のみが2つの
レース11,12に対して接触して、保持器14が2つ
のレース11,12に対して非接触となる。
【0025】さらに、保持器14における少なくとも2
カ所の連接部20,20には、円形凹部としての円形貫
通孔25が、また、固定側レース12において連接部2
0,20に対応する部位には、前記円形貫通孔25に遊
嵌する支軸としての丸棒形ピン26が、それぞれ設けら
れている。この円形貫通孔25と丸棒形ピン26とによ
って、ボールユニット13の偏心転がり範囲が規制され
るようになっており、それにより、可動側レース11と
固定側レース12との間からボールユニット13がはみ
出さないように拘束される。つまり、前述のボールユニ
ット13が偏心転がり運動すると、固定側レース12の
丸棒形ピン26の外周面に対して保持器14の円形貫通
孔25の内周壁面が摺接案内されることになって、ボー
ルユニット13の偏心転がり範囲が規制されるのであ
る。
【0026】そして、上述した各レース11,12は、
JIS規格SUJ2やSAE規格5120などの金属材
に必要に応じて焼入れ・焼き戻し処理(ずぶ焼入れ)あ
るいは浸炭硬化処理を施したもの、あるいはセラミック
スなどにより形成される。また、ボールユニット13の
保持器14は、各種の合成樹脂材により形成されてお
り、ボールユニット13のボール15は、一般的な軸受
鋼などの金属材あるいはセラミックスなどにより形成さ
れる。なお、セラミックス材としては、例えば窒化珪素
を主体とし、焼結助剤として、イットリアおよびアルミ
ナ、その他、適宜、窒化アルミ、酸化チタン、スピネル
を用いたものの他、アルミナや炭化珪素、ジルコニア、
窒化アルミなどが挙げられる。具体的には、イットリア
を1.5〜5.5重量%、窒化アルミを1〜2重量%、
アルミナを2〜4.5重量%、酸化チタンを0.5〜
1.0重量%とし、残りを窒化珪素とするセラミックス
を用いるのが好ましい。
【0027】ところで、上述した偏心スラスト軸受10
では、旋回スクロール部材3および可動レース11が、
図6(a)ないし(d)に示すように、その中心点Oが
O1,O2,O3,O4へと経時的に偏心旋回運動させ
られると、それらの動きに合わせてボールユニット13
が、円形貫通孔25と丸棒形ピン26とによって規制さ
れる範囲内において転動することになる。このように、
旋回スクロール部材3の偏心旋回運動が多数のボール1
5群による転がり動作により案内されるので、前記偏心
旋回運動が円滑になる。
【0028】以上説明したように、本実施形態の偏心ス
ラスト軸受10では、多数のボール15群を保持器14
の扇形窓16,17に周方向に連続的に隣接して配置し
た状態で保持させる形態とすることにより、ボール15
の使用数を可能な限り多くさせているから、ボール15
の使用数に応じて軸受負荷容量を増大できるようにな
り、従来のボール使用タイプの偏心スラスト軸受に比べ
て軸受負荷容量を大幅に増大できるようになる。
【0029】また、従来例のようにボールや両円錐ころ
を円形軌道溝の内周壁に摺接させて案内する形態でな
く、レース11,12に対してボール15群を転動させ
る形態にしているから、旋回スクロール部材3の回転抵
抗を低減できるようになる他、貧潤滑条件など苛酷な環
境での使用においても動作円滑性ならびに耐摩耗性を向
上させることができるようになる。
【0030】また、旋回スクロール部材3の偏心旋回運
動量が一時的に変化した場合、ボールユニット13の偏
心転がり範囲を規制しているから、当該ボールユニット
13が追随して偏心移動できなくなるものの、ボール1
5群が自転して旋回スクロール部材3および可動側レー
ス11の偏心旋回動作を転がり案内することができ、従
来の両円錐ころ使用タイプの偏心スラスト軸受のような
すべり現象を防止できるなど、動作円滑性が保たれるこ
とになる。
【0031】また、各レース11,12およびボールユ
ニット13のいずれかが経時的な摩耗や損傷などが発生
した場合に、該当するものだけを独立して交換できるよ
うになるので、軸受全体を交換する場合に比べてランニ
ングコストを低減できるという点で有利となる。しか
も、ボールユニット13について、多数のボール15群
を保持器14の扇形窓16,17に対して非分離に収容
保持させているから、搬送過程、組み付け過程あるいは
交換時の取り扱いが容易となる。
【0032】図7および図8に本発明の実施形態2を示
している。図7は、偏心スラスト軸受の分解斜視図、図
8は、図7の偏心スラスト軸受の内部構成を示す平面図
である。
【0033】この実施形態2では、上記実施形態1での
ボールユニット13において偏心転がり範囲を規制する
ための円形貫通孔25と丸棒形ピン26の組み合わせを
4組設けていることに特徴がある。
【0034】すなわち、ボールユニット13の保持器1
4については、その円周上における90度ごとの4カ所
に、連接部20が設けられており、この4つの連接部2
0に対して円形貫通孔25が1つずつ設けられている。
また、固定側レース12において前記4つの円形貫通孔
25に対応する部位に、丸棒形ピン26が設けられてい
る。なお、保持器14には、4つの扇形窓16a,16
b,17a,17bが設けられている。
【0035】この場合、保持器14の連接部20の数を
4つに増やしているので、保持器14の強度が向上する
ことになる他、ボールユニット13の偏心転がり範囲を
より確実に規制できるようになる。
【0036】図9ないし図12に本発明の実施形態3を
示している。図9は、偏心スラスト軸受の分解斜視図、
図10は、図9の偏心スラスト軸受の内部構成を示す平
面図、図11は、図10の(11)−(11)線断面の
矢視図、図12は、図11において可動側レースを偏心
させた状態を示す図である。
【0037】この実施形態3では、上記実施形態2の構
成を前提として、可動側レース11の偏心旋回範囲をも
規制するようにしていることに特徴がある。
【0038】すなわち、可動側レース11における円周
上の90度ごとの4カ所に、保持器14の円形貫通孔2
5と同一大きさ形状の円形貫通孔27が1つずつ設けら
れている。また、固定側レース12に設けてある各丸棒
形ピン26の自由端側に、小径軸部26aが突設されて
おり、この小径軸部26aが可動側レース11の円形貫
通孔27に対して遊嵌されている。
【0039】このような構成では、可動側レース11
が、固定側レース12の中心を基準とした偏心旋回運動
を行うようになり、可動側レース11の偏心旋回運動の
軌跡を安定に保つことができる。
【0040】なお、本発明は上記実施形態のみに限定さ
れるものではなく、種々な応用や変形が考えられる。 (1)上記各実施形態において、各レース11,12の
内面やボール15の少なくともいずれかに固体潤滑剤を
コーティングしたり、あるいは特殊な表面処理を施した
りすれば、貧潤滑条件など苛酷な環境での使用において
も優れた動作円滑性ならびに耐摩耗性を発揮させること
ができる。
【0041】なお、前述の固体潤滑剤としては、例えば
金、銀、銅などの軟質金属、PTFE(ポリテトラフル
オロエチレン)などのふっ素系樹脂、あるいはDLC
(ダイヤモンドライクカーボン)などが挙げられる。
【0042】また、前述の特殊な表面処理としては、例
えばリン酸マンガン塩処理が挙げられる。このリン酸マ
ンガン塩処理は、処理対象物の表面を洗浄、アルカリ脱
脂処理、イオン交換水で洗浄した後、表面調整剤で前処
理して処理対象物の表面にリン酸マンガン塩化合物の水
溶液を用いた被膜形成処理を施すものである。これによ
り、処理対象物の表面では、リン酸マンガン塩化合物に
よる表面腐食と、その表面上でのリン酸マンガン塩の結
晶の析出とが生じることになり、処理対象物の表面に、
前記表面腐食作用により微小で浅い凹凸(初期凹凸)が
形成されるとともに、表面全体にリン酸マンガン塩から
なる被膜が形成される。この被膜の形成以前の処理対象
物の表面には、比較的大きな凹凸が不均一に偏在してい
るが、前記腐食作用によって、不均一な凹凸が小さくな
らされてまんべんなく存在する微小な凹凸とされる。ま
た、被膜も前記処理対象物の表面凹凸にならって波打っ
て形成される。このような凹凸を有する被膜は、所要の
潤滑性を有しているので、初期なじみ性が確保されるこ
とになり、また、波打ち形状の被膜における凹凸の谷部
にオイルなどの潤滑成分が保持されるので、長期にわた
る円滑動作性が確保されることになる。 (2)上記各実施形態において、保持器14の円形貫通
孔25の内周壁面や丸棒形ピン26の外周面や可動側レ
ース11の円形貫通孔27の内周壁面などに対して、上
記(1)で例示したような固体潤滑剤をコーティングす
れば、貧潤滑条件など苛酷な環境での使用においても優
れた動作円滑性ならびに耐摩耗性を発揮させることがで
きる。
【0043】
【発明の効果】本発明の偏心スラスト軸受では、いわば
総玉軸受のような形態とすることにより、ボールの使用
数を可能な限り多くさせているから、従来のボール使用
タイプの偏心スラスト軸受に比べて軸受負荷容量を大幅
に増大できるようになる。
【0044】また、従来例のようにボールや両円錐ころ
を円形軌道溝の内周壁に摺接させて案内する形態でな
く、可動部材や固定部材に対してボール群を転動させる
形態にしているから、可動部材の回転抵抗を低減できる
ようになる他、貧潤滑条件など苛酷な環境での使用にお
いても動作円滑性ならびに耐摩耗性を向上させることが
できるようになる。
【0045】また、ボールユニットの保持器と固定部材
とに対して設ける円形凹部と支軸とによりボールユニッ
トの偏心転がり範囲を規制するようにしているから、可
動部材の偏心旋回運動量が一時的に変化しても、ボール
ユニットが2つの部材間からはみ出さないように拘束さ
れたうえで、ボール群の転がり動作を維持できるように
なる。そのため、従来の両円錐ころ使用タイプの偏心ス
ラスト軸受のようなすべり現象を防止できるなど、動作
円滑性が保たれることになる。
【0046】また、偏心スラスト軸受を構成する各レー
スおよびボールユニットのいずれかが経時的な摩耗や損
傷などが発生した場合に、該当するものだけを独立して
交換できるようになるので、軸受全体を交換する場合に
比べてランニングコストを低減できるという点で有利と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1の偏心スラスト軸受を用い
たスクロール圧縮機の断面図
【図2】偏心スラスト軸受の分解斜視図
【図3】偏心スラスト軸受の内部構成を示す平面図
【図4】図3の(4)−(4)線断面の矢視図
【図5】図4において可動側レースを偏心させた状態を
示す図
【図6】偏心スラスト軸受の動作説明に用いる模式図
【図7】本発明の実施形態2の偏心スラスト軸受の分解
斜視図
【図8】図7の偏心スラスト軸受の内部構成を示す平面
【図9】本発明の実施形態3の偏心スラスト軸受の分解
斜視図
【図10】図9の偏心スラスト軸受の内部構成を示す平
面図
【図11】図10の(11)−(11)線断面の矢視図
【図12】図11において可動側レースを偏心させた状
態を示す図
【符号の説明】
1 スクロール圧縮機 2 回転軸 3 旋回スクロール部材 4 固定スクロール部材 5 フレーム 10 偏心スラスト軸受 11 可動側レース 12 固定側レース 13 ボールユニット 14 保持器 15 ボール 16,17 保持器の扇形窓 20 保持器の連接部 25 連接部の円形貫通孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3H039 AA03 AA12 BB05 CC02 CC23 CC35 3J012 AB20 BB02 EB20 FB10 HB04 3J101 AA02 AA34 AA42 AA53 AA62 BA10 BA35 BA50 BA70 DA03 EA01 EA31 EA41 EA42 EA44 EA53 EA78 FA48 FA60 GA29

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】偏心旋回運動する可動部材と、この可動部
    材の軸方向に対向配置される固定部材との間に介装され
    る偏心スラスト軸受であって、 両部材間に偏心回転可能に介装されるボールユニットを
    有し、 このボールユニットが、円周少なくとも2カ所を除いて
    軸方向に貫通する扇形窓を有する円環状の保持器と、こ
    の保持器の各扇形窓内に周方向に隣接して転動可能に収
    納保持される多数のボールとを含み、 前記保持器における少なくとも2カ所の連接部と前記固
    定部材において前記連接部に対応する部位とに対して、
    支軸とそれに遊嵌される円形凹部とが振り分けて設けら
    れている、ことを特徴とする偏心スラスト軸受。
  2. 【請求項2】偏心旋回運動する可動部材と、この可動部
    材の軸方向に対向配置される固定部材との間に介装され
    る偏心スラスト軸受であって、 前記可動部材に固定される可動側レースと、固定部材に
    固定される固定側レースと、両レース間に偏心回転可能
    に介装されるボールユニットとを有し、 前記ボールユニットが、円周少なくとも2カ所を除いて
    軸方向に貫通する扇形窓を有する円環状の保持器と、こ
    の保持器の各扇形窓内に周方向に隣接して転動可能に収
    納保持される多数のボールとを含み、 前記保持器における少なくとも2カ所の連接部と前記固
    定部材において前記連接部に対応する部位とに対して、
    支軸とそれに遊嵌される円形凹部とが振り分けて設けら
    れている、ことを特徴とする偏心スラスト軸受。
  3. 【請求項3】請求項1または2の偏心スラスト軸受にお
    いて、 前記保持器における少なくとも2カ所の連接部が、ほぼ
    180度対向する位置に設置されている、ことを特徴と
    する偏心スラスト軸受。
  4. 【請求項4】請求項1ないし3のいずれかの偏心スラス
    ト軸受において、 前記可動部材あるいは可動側レースにおいて前記円形凹
    部に対応して同一の円形凹部が設けられており、 前記支軸が、前記可動部材あるいは可動側レースに設け
    られてある円形凹部に対しても遊嵌させられる、ことを
    特徴とする偏心スラスト軸受。
JP24955999A 1999-09-03 1999-09-03 偏心スラスト軸受 Pending JP2001074043A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24955999A JP2001074043A (ja) 1999-09-03 1999-09-03 偏心スラスト軸受

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24955999A JP2001074043A (ja) 1999-09-03 1999-09-03 偏心スラスト軸受

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001074043A true JP2001074043A (ja) 2001-03-23

Family

ID=17194808

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24955999A Pending JP2001074043A (ja) 1999-09-03 1999-09-03 偏心スラスト軸受

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001074043A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013519059A (ja) * 2010-02-02 2013-05-23 ブルーカー バイオスピン ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング 電動化された回転弁
US8801292B2 (en) 2011-03-25 2014-08-12 Jtekt Corporation Roller bearing
US9606201B2 (en) 2012-11-16 2017-03-28 Bruker Biospin Ag Electrical circuit in the magnetic field of an MR apparatus
CN108291549A (zh) * 2015-09-18 2018-07-17 尹瑨穆 具有动涡旋滚动支承构件的涡旋流体机械

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013519059A (ja) * 2010-02-02 2013-05-23 ブルーカー バイオスピン ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング 電動化された回転弁
US8801292B2 (en) 2011-03-25 2014-08-12 Jtekt Corporation Roller bearing
US9606201B2 (en) 2012-11-16 2017-03-28 Bruker Biospin Ag Electrical circuit in the magnetic field of an MR apparatus
CN108291549A (zh) * 2015-09-18 2018-07-17 尹瑨穆 具有动涡旋滚动支承构件的涡旋流体机械
CN108291549B (zh) * 2015-09-18 2020-01-21 尹瑨穆 具有动涡旋滚动支承构件的涡旋流体机械

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2510374B2 (ja) 転動子を有する滑り・転がり兼用型軸受
JPH08296653A (ja) 保持器付自動調心ころ軸受
US20080193067A1 (en) Tapered roller bearing for a planetary rotary member
JPS62270819A (ja) ロ−ラベアリング
JP2008196582A (ja) 遊星回転体用円錐ころ軸受
JP2001074043A (ja) 偏心スラスト軸受
JP2003083337A (ja) スラスト針状ころ軸受
US20100183256A1 (en) Angular ball bearing
JP3012063B2 (ja) スラスト玉軸受
JP2001073967A (ja) 偏心スラスト軸受
JP2501729B2 (ja) 転動子を有する滑り転がり軸受
JP2006112555A (ja) 調心輪付きころ軸受
JP2003322149A (ja) 偏心スラスト軸受
KR101205278B1 (ko) 실린더 베어링용 밀봉 장치
JP2000046048A (ja) スクロールスラスト軸受
JP2001124090A (ja) 偏心スラスト軸受
JP2002250338A (ja) スラスト軸受装置
JP3342452B2 (ja) スラスト玉軸受
JP2000120707A (ja) 転がり軸受
CN209414391U (zh) 一种四点接触球轴承
JPH0319409B2 (ja)
JP2001082463A (ja) 偏心スラスト軸受
US6315460B1 (en) Orbital motion bearing
JPH10141363A (ja) 固体潤滑クロスローラ軸受
JP4935447B2 (ja) 転がり軸受

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060825

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081021

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20081023

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090310