[go: up one dir, main page]

JP2001069692A - 永久磁石界磁型小型直流モ−タ - Google Patents

永久磁石界磁型小型直流モ−タ

Info

Publication number
JP2001069692A
JP2001069692A JP24110799A JP24110799A JP2001069692A JP 2001069692 A JP2001069692 A JP 2001069692A JP 24110799 A JP24110799 A JP 24110799A JP 24110799 A JP24110799 A JP 24110799A JP 2001069692 A JP2001069692 A JP 2001069692A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
arc
magnet
rare earth
motor
permanent magnet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP24110799A
Other languages
English (en)
Inventor
Fumitoshi Yamashita
文敏 山下
Yuichiro Sasaki
雄一朗 佐々木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP24110799A priority Critical patent/JP2001069692A/ja
Priority to PCT/JP2000/005733 priority patent/WO2001017093A1/ja
Priority to US10/069,585 priority patent/US6995488B1/en
Publication of JP2001069692A publication Critical patent/JP2001069692A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K23/00DC commutator motors or generators having mechanical commutator; Universal AC/DC commutator motors
    • H02K23/02DC commutator motors or generators having mechanical commutator; Universal AC/DC commutator motors characterised by arrangement for exciting
    • H02K23/04DC commutator motors or generators having mechanical commutator; Universal AC/DC commutator motors characterised by arrangement for exciting having permanent magnet excitation
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K1/00Details of the magnetic circuit
    • H02K1/06Details of the magnetic circuit characterised by the shape, form or construction
    • H02K1/12Stationary parts of the magnetic circuit
    • H02K1/17Stator cores with permanent magnets

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Permanent Field Magnets Of Synchronous Machinery (AREA)
  • Dc Machiner (AREA)
  • Hard Magnetic Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、音響映像機器に使用されるような
始動電圧や始動電流を低く抑えて高精度回転するよう
な、最大厚さ1mm未満の薄肉円弧状希土類磁石を使っ
た小型で高出力、低コギングトルクの永久磁石界磁型小
型直流モ−タを提供することにある。 【解決手段】 本発明は希土類−鉄系急冷凝固薄片を結
合剤とともに圧縮成形した最大厚さ1mm未満の円弧状
希土類磁石1を軟磁性フレ−ム2に押圧固定したとき、
バックヨ−クをもたない周方向両端部11を形成した永
久磁石界磁型小型直流モ−タである。より多くの希土類
−鉄系急冷凝固薄片を含む圧縮成形による円弧状希土類
磁石は、着磁界の関数として残留磁束密度Brと保磁力
Hcとが同時にさらに大きくなる性質をもち、仮に未飽
和着磁状態でもバランスのよい減磁曲線が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、MD、C
D−ROMなどの光ピックアップなど音響映像機器に使
用される始動電圧や始動電流を低く抑えて高精度回転す
るような、最大厚さ1mm未満の薄肉円弧状希土類磁石
を使った小型で高出力、かつ低コギングトルクの永久磁
石界磁型直流モ−タに関する。
【0002】
【従来の技術】図1(a)、(b)は本発明の対象とな
る永久磁石界磁型小型直流モ−タの要部断面と、それに
使われる円弧状磁石を示す。図において1は一対の円弧
状永久磁石界磁、2は軟磁性フレ−ム、3はブラシ−整
流子並びに電機子軸と軸受を含む電機子、4は一対の円
弧状永久磁石1を軟磁性フレ−ム2に押圧固定するU字
型状のバネである。このような永久磁石界磁型小型直流
モ−タも他の永久磁石型モ−タと同様にモ−タの小型化
と高出力化と高精度回転性能が求められている。
【0003】しかし、一般に永久磁石界磁型小型直流モ
−タは電機子3の直径が小さくなるとモ−タの出力を維
持して小型化することが困難であった。特にフェライト
系磁石では焼結、或いは樹脂を結合剤とした圧縮、射
出、押出成形方式に拘わらず、最大エネルギ−積[B
H]maxの低さから小型化すると永久磁石界磁1と電
機子3との空隙に十分強い静磁界が得られず、モ−タの
出力低下が著しかった。そこで、モ−タを小型化しても
永久磁石界磁1と電機子3との空隙に強い静磁界が得ら
れる、所謂高い[BH]maxを有する最大厚さ1mm
未満の円弧状希土類磁石が求められていた。
【0004】上記、最大厚さ1mm未満の円弧状希土類
磁石として、たとえば特開平6−236807号公報に
は磁気的に異方性から等方性に至る多種類の希土類磁石
粉末類と熱可塑性樹脂から成る溶融流動状態の材料を成
形型中に送り込み、成形型中で熱可塑性樹脂の融点以下
に冷却しながら押出成形する円弧状希土類磁石の製造方
法が開示されている。それによれば、例えば磁気的に等
方性の希土類−鉄系急冷凝固薄片95重量%と12ナイ
ロンを主とする熱可塑性樹脂との材料で肉厚0.9mm
の円弧状希土類磁石を押出成形すると厚さ変動±30μ
mで製造できる。しかし、希土類−鉄系急冷凝固薄片を
結合剤とともに圧縮する方法では困難であるとしてい
る。ところで、押出成形は熱可塑性樹脂が溶融状態で希
土類−鉄系急冷凝固薄片のキャリアの役割を担わなけれ
ばならない。したがって、希土類−鉄系急冷凝固薄片を
一般に3重量%以下の熱硬化性樹脂とともに圧縮成形す
る希土類磁石に比べると希土類−鉄系急冷凝固薄片の充
填量を少なくせざるを得ず、その分[BH]maxが低
くなり永久磁石界磁1と電機子3との空隙部分の静磁界
が弱まる。
【0005】しかしながらフェライト系磁石に比べれば
電機子3との空隙に強い静磁界が得られる上記押出成形
による円弧状希土類磁石を実装した永久磁石界磁型小型
直流モ−タの問題点の一つにコギングトルクの増大があ
る。これは永久磁石界磁1と対向する電機子3の外周表
面に電機子鉄心ティ−ス31とスロット32が存在する
ため、電機子3の回転に伴ってパ−ミアンスが変化する
ことによるトルク脈動が発生するからである。特にコギ
ングトルクは本発明で対象とする小型高出力で、しかも
高精度な回転性能が求められる永久磁石界磁型小型直流
モ−タで問題となる。
【0006】ところで、希土類磁石に拘わらず円弧状磁
石の形状によるモ−タのコギングトルク低減手段は円弧
状磁石の内外周曲率半径を偏心させるか、または円弧状
磁石の周方向両端面の角を落すことで空隙磁束密度分布
を正弦波状に近づけることが知られている(例えば、田
中省吾「小型モ−タにおける永久磁石の応用」、小型モ
−タ技術シンポジウム予稿集、p7、昭58年)。ま
た、実公昭44−4651号公報には永久磁石界磁型小
型直流モ−タの円弧状磁石の磁極中心部を避けた両側外
周面に切欠部を設けると切欠部の磁束は減少するが、磁
極中心の有効磁束の減少が抑えられることを開示してい
る。このことはコギングトルクに対する言及はないもの
の、円弧状磁石の磁極中心部を避けた両側外周面に切欠
部を設けると永久磁石界磁型小型直流モ−タのトルク低
下を抑えながらコギングトルクを低下させ得ることが示
唆されている。
【0007】薄肉円弧状希土類磁石の使用例を含む永久
磁石界磁型小型直流モ−タの具体的なコギングトルク低
減手段として、図2(a)、(b)に示す方法に関連し
た方法が特開平11−18390号公報に開示されてい
る。ただし、図において1は一対の円弧状永久磁石界
磁、2は軟磁性フレ−ム、3はブラシ−整流子並びに電
機子軸と軸受を含む電機子、21は一対の円弧状永久磁
石1を軟磁性フレ−ム2に嵌合固定するための係合突起
である。
【0008】それによれば、円弧状磁石1の内外周曲
率半径を偏心させ、当該永久磁石界磁の磁極中心から周
方向の両端部に向かうにしたがって電機子鉄心との空隙
距離を次第に広げる所謂不等空隙構造とする。さらに、
前記内外周曲率半径を偏心させた円弧状磁石と軟磁性
フレ−ム2との間に隙間が生じるような切欠部11を形
成する。そして、例えば、軟磁性フレ−ム2に突設し
た係合突起21間に円弧状希土類磁石1を若干撓ませな
がら軟磁性フレ−ム2に嵌め込んで取付ける。(特開平
6−236807号公報記載の12−ナイロンを使った
押出成形による円弧状希土類磁石ならば若干撓む性質が
ある)。
【0009】なお、円弧状希土類磁石1のスラスト方向
は押出成形での押出方向と一致するため、図2(b)の
ように押出方向断面形状は同一となる。したがって、軟
磁性フレ−ム2との間に隙間のある周方向両端部の薄い
部分を係合部として軟磁性フレ−ムの係合突起21間に
嵌め込んでも円弧状希土類磁石1の厚さ変動±30μm
との関係で撓み量が増大する場合があり、磁石係合部分
の割れや欠け、欠落など永久磁石界磁型小型直流モ−タ
の信頼性に重大な障害を与える課題をもっている。
【0010】そこで、薄肉円弧状希土類磁石を使った永
久磁石界磁型小型直流モ−タにおいて、円弧状希土類磁
石を軟磁性フレ−ムに取付ける具体的手段として図3
(a)、(b)に示す方法が特開平11−18390号
公報に開示されている。
【0011】ただし、図において1は一対の円弧状永久
磁石界磁、11は磁石のコギングトルク低減部、12は
磁石係合部、2は軟磁性フレ−ム、3はブラシ−整流子
並びに電機子軸と軸受を含む電機子、21は一対の円弧
状永久磁石1を軟磁性フレ−ム2に嵌合固定するための
係合突起である。
【0012】それによれば、軟磁性フレ−ム2に突設し
た係合突起21間に円弧状希土類磁石1を嵌め込んで取
付ける係合突起接触部12とモ−タのコギングトルク低
減部11とを有する、所謂スラスト方向に2種以上の断
面形状を有する円弧状希土類磁石1を用いること。そし
て、コギングトルク低減の手段は偏心、或いは角を切除
すことなど磁石形状による、特開平10−21120号
公報と同様な一般的コギングトルク低減手段が開示され
ている。この方法によれば、特開平10−21120号
公報のような円弧状希土類磁石1を軟磁性フレ−ム2に
嵌め込む際の磁石係合部分の割れや欠け、欠落などの課
題は大きく改善される。
【0013】しかしながら、例えば押出成形による最大
厚さ1mm未満の円弧状希土類磁石のスラスト方向断面
形状を2種以上とするには、コギングトルク低減部11
の周方向両端部を切除するなど押出成形後に機械加工す
るしかない。薄肉円弧状希土類磁石1を高い寸法精度で
切除するのは難加工で、当該磁石1の加工部分に割れや
欠け、或いは欠落などが生じ易く歩留まりが悪い。ま
た、切除した希土類磁石粉末の付着など円弧状希土類磁
石1を軟磁性フレ−ム2に組込む最終形状に仕上げるこ
とが著しく困難となる課題がある。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】磁気的に等方性の希土
類−鉄系急冷凝固薄片を、一般に1.5〜3.0重量%
の結合剤(例えばエポキシ樹脂)ととも圧縮して圧粉体
とし、結合剤を熱硬化する圧縮成形希土類磁石の密度は
5.8〜6.1g/cm3である。これに対し、同じ希
土類−鉄系急冷凝固薄片の場合、熱可塑性樹脂(例え
ば、12−ナイロン)を少なくとも5重量%以上必要と
する押出成形希土類磁石の密度は5.7g/cm3未満
である。この磁石の最大エネルギ−積[BH]maxは
希土類−鉄系急冷凝固薄片の充填量、すなわち磁石密度
に依存するため永久磁石界磁型小型直流モ−タの電機子
と界磁の空隙に強力な静磁界をつくるには押出成形より
も高い[BH]maxが得られる圧縮成形希土類磁石の
方が有利である。
【0015】本発明が解決すべき第一の課題は特開平6
−236807号公報記載の「圧縮成形では最大厚さ1
mm未満の薄肉円弧状磁石を±30μm程度の寸法精度
で得ることが成形時の秤量の変動が大きいために困難と
されていた」点を解決することである。しかし、仮にこ
の課題が解決されても圧縮成形による希土類磁石は樹脂
量が少ない分だけ室温での機械強度は低く、しかも脆
い。したがって、圧縮成形による円弧状希土類磁石を特
開平10−21120号公報や特開平11−18390
号公報記載の「軟磁性フレ−ムの係合部分に円弧状希土
類磁石を撓ませながら嵌合固定する」ことはできない。
すなわち、本発明が解決すべき第二の課題は圧縮成形に
よる円弧状希土類磁石の機械的性質に見合った軟磁性フ
レ−ムへの取付け手段となる。さらにまた「押出成形に
よる円弧状希土類磁石よりも、高[BH]maxにな
る」ため、本発明が解決すべき第三の課題はよく知られ
た磁石形状によるコギングトルク低減手段の追加となる
新規な空隙磁束密度分布制御の提供にある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、電機子と界磁
の空隙に、より強い静磁界が得られる厚さ1mm未満の
圧縮成形による円弧状希土類磁石を使った永久磁石界磁
型小型直流モ−タと、電機子と界磁の空隙磁束密度分布
制御手段の追加によって、小型で高出力な当該モ−タの
コギングトルクのさらなる低減で高精度回転性能を引出
すことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明は、図1における最大厚さ
tが1mm未満の永久磁石界磁が希土類−鉄系急冷凝固
薄片を結合剤とともに圧縮成形した円弧状希土類磁石1
であり、当該磁石のスラスト方向両端部外周面12を軟
磁性フレ−ム2の内周面に沿わせ、当該磁石1のスラス
ト方向中央外周部分の周方向両端面11と軟磁性フレ−
ム2との間に空隙部を形成し、電機子3を介して対向固
定した構成の永久磁石界磁型小型直流モ−タである。
【0018】ここで、空隙部分の形成の目的は円弧状希
土類磁石1のスラスト方向中央部分の周方向両端部11
に軟磁性フレ−ム2をバックヨ−クとしない部分を設
け、周方向極中心部分より小さな減磁曲線を与えること
にある。空隙部分の形成の具体的手段は軟磁性フレ−ム
2側の形状によっても差し支えないが、円弧状希土類
磁石1のスラスト方向中央外周部分の周方向両端面12
を圧縮成形型の曲率面から角度θを53〜82度とする
直線面とし、機械加工によらず、成形によってスラスト
方向中央外周部分の周方向両端面11と軟磁性フレ−ム
2との間に空隙部を形成する。
【0019】または、円弧状希土類磁石1のスラスト
方向中央外周面と周方向両端部外周面11とを圧縮成形
型の不等曲率とし、機械加工によらず、成形によってス
ラスト方向中央外周部分の周方向両端面11と軟磁性フ
レ−ム2との間に空隙部を形成する。そして、軟磁性フ
レ−ム2への円弧状希土類磁石1の取付けは、一対の円
弧状希土類磁石1のスラスト方向両端部外周面12を軟
磁性フレ−ム2の内周面に対向して沿わせ、当該磁石1
の周方向両端部をU字型バネ4などで押圧固定する。こ
の方法によれば、剪断力には脆くて弱いが、押圧力に比
較的強い圧縮成形による円弧状希土類磁石1をソフト磁
性フレ−ム2へ簡単に、しかも割れや欠落なく実装する
ことができる。
【0020】上記、圧縮成形円弧状希土類磁石1は希土
類−鉄系急冷凝固薄片と1.5〜3重量%のエポキシ樹
脂結合剤との顆粒状コンパウンドの粒子径を250μm
以下とし、この顆粒状コンパウンドを粉末成形機で圧縮
成形して円弧状圧粉体とし、加熱処理した円弧状希土類
磁石であって、希土類−鉄系急冷凝固薄片は300nm
以下のRE2TM14B(REはNd,Pr.TMはF
e,Co)相からなる固有保磁力Hci8〜10kO
e,残留磁化7.4〜8.6kGであり、或いはまたソ
フト磁性相とハ−ド磁性相とを有するナノコンポジット
構造の磁気的に等方性の希土類−鉄系急冷凝固薄片を含
むことができる。
【0021】本発明で言う希土類−鉄系急冷凝固薄片と
は、例えばJ.F.Herbest,“Rare Ea
rth−Iron−Boron Materials;
ANew Era in Permanent Mag
nets”Ann.Rev.Sci.Vol−16.
(1986)に記載されているようにNd:Fe:Bを
2:14:1に近い割合で含む溶湯合金を急冷凝固し、
熱処理によって磁気的に等方性のNd2Fe14B相を析
出させたもので、Nd2Fe14B相は単磁区臨界寸法約
300nm以下であれば差し支えない。或いは、希土類
−鉄系急冷凝固薄片が熱処理により例えばαFe、Fe
3B系などのソフト磁性相とNd2Fe14B,Sm2Fe
173系ハ−ド磁性相とが強い交換結合によって結ばれ
たナノコンポジット系であっても差し支えない。このよ
うな希土類−鉄系急冷凝固薄片に特定した理由は、この
希土類磁石は着磁界の関数として残留磁束密度Brと保
磁力Hcとが同時に大きくなる性質をもっているからで
ある。したがって、仮に未飽和着磁状態でもバランスの
よい減磁曲線が得られる。たとえば、磁極中心とバック
ヨ−クをもたない周方向両端部とではパ−ミアンスが異
なり、円弧状希土類磁石1の着磁では反磁界の作用で磁
極中心と周方向端部11とで異なる減磁曲線(残留磁束
密度Brと保磁力Hcb)となる。このことは、希土類
−鉄系急冷凝固薄片を使うことによって、磁極中心と周
方向両端部11とが同一材質であるにも拘わらず、あた
かも異なる磁気性能をもった磁石で一体的な永久磁石界
磁を形成する効果があると言うこともできる。
【0022】さらにまた、軟磁性フレ−ム2の内周面に
沿わせて押圧固定した円弧状希土類磁石1を磁化したの
ち、加熱による初期減磁を与える。するとバックヨ−ク
が存在し、大きな減磁曲線(残留磁束密度Brと保磁力
Hcbが大)の磁極中心部分の減磁率は小となり、バッ
クヨ−クのないスラスト方向中央部外周部分の周方向両
端面11の減磁率が大となる。これにより、空隙磁束密
度分布はより正弦波状となり、減磁によるトルク低下率
よりも大きなコギングトルク低下率が得られるので、電
機子鉄心3との空隙磁束密度分布を制御することができ
る。
【0023】以上のように、本発明は従来の押出成形に
よる最大厚さ1mm未満の円弧状希土類磁石ではなく、
それよりも高い[BH]maxが得られる希土類−鉄系
急冷凝固薄片を結合剤とともに圧縮成形した円弧状希土
類磁石を用いた永久磁石界磁型小型直流モ−タである。
押出成形よりも多くの希土類−鉄系急冷凝固薄片を含む
圧縮成形による円弧状希土類磁石は、着磁界の関数とし
て残留磁束密度Brと保磁力Hcとが同時にさらに大き
くなる性質をもち、仮に未飽和着磁状態でもバランスの
よい減磁曲線が得られる。また、同一着磁条件ならば、
界磁と電機子との空隙に、より強い静磁界が得られるの
でモ−タの高出力化が図れる。特に、高出力化に伴って
問題となるコギングトルクの低減は、従来知られた磁石
形状によるコギングトルク低減に加えて、着磁時の反
磁界を利用して円弧状希土類磁石スラスト方向中央部分
の周方向端部の減磁曲線を小さくする。熱減磁の差を
利用するなど新規な空隙磁束密度分布制御を含むもので
ある。
【0024】
【実施例】以下、本発明をさらに詳しく説明する。ただ
し、本発明は実施例に限定されるものではない。
【0025】[結合剤成分]結合剤成分は、重量平均分
子量Mw1400のビスフェノ−ル型エポキシオリゴマ
−(化1)、および1モルの4−4’−ジフェニルメタ
ンジイソシアネ−トと2モルのメチルエチルケトンオキ
シムから成るイソシアネ−ト再生体(化2)からなるエ
ポキシ樹脂を濃度50%のアセトン溶液とした。ただ
し、イソシアネ−ト再生体の−NCO基とビスフェノ−
ル型エポキシオリゴマ−の分子鎖内アルコ−ル性水酸基
とエポキシ基との和の比は0.8である。
【0026】
【化1】
【0027】
【化2】
【0028】[顆粒状コンパウンド]希土類−鉄系急冷
凝固薄片はMagnequench Internat
ional In,Co.製(商品名:MQP−B)、
合金組成Nd12Fe77Co56、結晶粒子径20〜50
nmの磁気的に等方性のNd2Fe14B相を有する厚さ
20〜30μmの薄片を用いた。顆粒状コンパウンド
は、先ずエポキシ樹脂のアセトン溶液(固形分換算で
2.5重量%)と希土類−鉄系急冷凝固薄片97.5重
量%とをシグマブレイド型ニ−ダで湿式混合した。その
後、80−90℃に加熱してアセトンを蒸発させ、室温
で固体のブロックとした。次に、前記室温で固体のブロ
ックをカッタ−ミルにて解砕し、解砕した顆粒を分級
し、粒子径を、それぞれ500,350,250,21
2,150μmの顆粒状コンパウンドとし、最後にステ
アリン酸カルシウム粉末を0.2〜0.6重量部加え、
40℃以下にてV型混合機で均一混合した。
【0029】[顆粒状コンパウンド粒子径と薄肉円弧状
圧粉体の寸法精度]粒子径を、それぞれ500,35
0,250,212,150μm以下とした顆粒状コン
パウンドを粉末成形機に供して体積秤量し、厚さ1mm
未満の円弧状圧粉体を8ton/cm2で圧縮成形し、
次に、それら円弧状圧粉体を160℃で2分間加熱硬化
して、所謂圧縮成形による円弧状希土類磁石を各30個
作成した。ただし、磁石の形状は外半径3.65mm、
内半径3.55mm、最大厚さ0.90mm、スラスト
方向距離15.5mmである。
【0030】円弧状希土類磁石の最大厚さ0.9mmに
対する変動幅(n=30)と、もとの顆粒状コンパウン
ドの粒子径上限とは、下式の関係にある(回帰式の相関
係数は0.988)。
【0031】 A=0.0003P2−0.0718P+24.745 ………(1) ただし、上式中、Aは厚さ変動幅±μm、Pは顆粒状コ
ンパウンドの粒子径上限μmである。
【0032】回帰式から明らかなように、顆粒状コンパ
ウンドの粒子径を250μm以下とすれば厚さ1mm未
満の薄肉円弧状磁石の厚さ変動幅は±30μm以下の±
26μm以下となる。一方、比較例として、本発明例と
同じ希土類−鉄系急冷凝固薄片95重量%と12−ナイ
ロン5重量%を260℃で混練したペレットを使い、特
開平6−236807号公報に開示されている押出成形
で成形ダイス先端温度を12−ナイロンの融点以下の1
75℃に設定し、同一寸法の円弧状希土類磁石を製造し
たところ、最大肉厚0.9mm部分の厚さ変動は±30
μmであった。したがって、本発明によれば、同公報で
は困難としていた顆粒状コンパウンドの粉末成形機によ
る圧縮成形で押出成形と同等以上の寸法精度を有する薄
肉円弧状希土類磁石が得られる。
【0033】[磁石の磁気特性]粒子径250μm以下
の顆粒状コンパウンドで直径5mm高さ5mmの円柱状
圧粉体の成形を8ton/cm2で行い、その圧粉体を
160℃で2分間加熱硬化して円柱状希土類磁石とし
た。当該磁石の高さ方向へ50kOeのパルス着磁を施
し、測定磁界±20kOeの試料振動型磁力計(VS
M)で減磁曲線を求めた。
【0034】また、希土類−鉄系急冷凝固薄片95重量
%と12−ナイロン5重量%を260℃で混練したペレ
ットを溶融固化した当該押出成形希土類磁石の減磁曲線
を求めた。図4は本発明にかかる圧縮成形希土類磁石と
比較例として用いた押出成形希土類磁石の減磁曲線を示
す特性図である。また、(表1)は減磁曲線から求めた
磁気特性を示す。
【0035】図および表から明らかなように本発明例は
比較例に比べて高[BH]maxが得られる。この理由
は希土類−鉄系急冷凝固薄片の高充填が可能であるほ
か、比較例が260℃の高温下で、強い剪断力で混練加
工したため薄片の微粉砕と酸化による磁性劣化が生じた
ものと推測される。
【0036】
【表1】
【0037】[円弧状磁石の押圧許容応力と軟磁性フレ
−ムへの固定]粒子径250μm以下の顆粒状コンパウ
ンドを粉末成形機に供して体積秤量し、厚さ1mm未満
の円弧状圧粉体を8ton/cm2で圧縮成形し、次
に、それら円弧状圧粉体を160℃で2分間加熱硬化し
て、所謂圧縮成形による円弧状希土類磁石を作成した。
ただし、磁石の形状は外半径3.65mm、内半径3.
55mm、最大厚さ0.90mm、スラスト方向距離1
5.5mmである。また、希土類−鉄系急冷凝固薄片9
5重量%と12−ナイロン5重量%を260℃で混練し
たペレットを溶融固化し、押出成形した同一形状の円弧
状希土類磁石を作成した。
【0038】図5は上記円弧状希土類磁石の押圧に対す
る許容応力の温度依存性を示す特性図である。ただし、
押圧許容応力は図中に示すように磁石の最大厚さ部分を
押圧して磁石が破損したときの応力kgfである。
【0039】図から明らかなように、圧縮成形による本
発明例の円弧状希土類磁石は押出成形による同一寸法磁
石に比べると室温の機械的強度が60%未満と低く、し
かも撓みなく脆い。したがって、特開平10−2112
0号公報や特開平11−18390号公報記載の「軟磁
性フレ−ムの係合部分に円弧状希土類磁石を撓ませなが
ら嵌合固定する」ことができない。本発明例の磁石を若
干撓ませて軟磁性フレ−ムに挿入し、その係合部を利用
して嵌合固定すると割れや欠落が生じるために工業的規
模で歩留まりよく軟磁性フレ−ムに組込むことができな
い。
【0040】本発明例の磁石と軟磁性フレ−ムとの接着
は可能だが、特開平10−21120号公報や特開平1
1−18390号公報にも記載されているように、この
種の永久磁石界磁型小型直流モ−タでは接着によって磁
石を軟磁性フレ−ムに組込むことは好まれない。
【0041】しかしながら、図のように本発明例の磁石
の室温での押圧許容応力は6kgfを越えている。ま
た、比較例と比べれば、概ね120℃の高温下まで押圧
に対する許容応力は、ほぼ一定である。したがって、図
1に示したように、軟磁性フレ−ム2の内周に沿って配
置した一対の磁石1の周方向両端部をU字形状のバネ4
で押圧することで磁石1を軟磁性フレ−ム2と固定する
方法が好ましい。なお、軟磁性フレ−ムと磁石の固定の
強さはバネの押圧力に依存する。一般に押圧力0.5k
gf以下で実使用条件に耐え得るから押圧許容応力と、
押圧許容応力の温度依存性から永久磁石界磁型小型直流
モ−タの120℃の最高温度に至る全実使用温度域で押
圧許容応力に対する安全率は10倍以上となる。したが
って磁石の固定に対する十分な信頼性を備えている。
【0042】[軟磁性フレ−ムをバックヨ−クとしない
磁石部分の効果]図6は円弧状希土類磁石のスラスト方
向中央外周部分(距離12.5mm)の周方向両端面を
圧縮成形型の曲率面から角度θの直線面で軟磁性フレ−
ムとの間にバックヨ−クのない空隙部を形成したとき、
図1に示した角度θとコギングトルク、および誘起電圧
の関係を示す特性図である。ただし、磁石の形状は外半
径3.65mm、内半径3.55mm、最大厚さ0.9
0mm、スラスト方向距離15.5mmで、直線面を形
成する角度θは図2に示したような特開平10−201
206号公報記載の推定できる90度を基準に規格化し
たものである。なお、ここで使用した永久磁石界磁型小
型直流モ−タにおいて角度θが90度の場合の誘起電圧
Vは0.218mV/rpm、コギングトルクCtは
1.15g−cmであった。
【0043】図中に示す回帰式のように誘起電圧Vの低
下は角度θに対して直線的に低下するが、θが90度か
ら53度になっても低下率は5%に過ぎない。しかし、
コギングトルクCtは角度θに対して大きく2次関数的
な変化を示し、角度θが65度程度でその変化は最大と
なる。この値は何と70%近いコギングトルク低下とな
り、82度から53度の範囲であっても、角度90度を
基準として40%以上のコギングトルクが低減される。
【0044】以上の効果は、着磁界の関数として残留磁
化Brと保磁力Hcがともに増大し、不飽和着磁状態で
あってもバランスのよい減磁曲線が得られる磁気的に等
方性の希土類−鉄系急冷凝固薄片を使った薄肉円弧状希
土類磁石の周方向両端部に軟磁性フレ−ムによるバック
ヨ−クのない部分があり、あたかも異なる磁気性能をも
った磁石を一体的に永久磁石界磁としたことによる。
【0045】なお、特開平11−18390号公報に記
載の円弧状希土類磁石を軟磁性フレ−ムに取付ける係合
突起接触部とモ−タのコギングトルク低減部とを有す
る、所謂スラスト方向に2種以上の断面形状を有する円
弧状希土類磁石を特開平6−236807号公報に開示
されている押出成形によって得ることはできない。しか
し、本発明にかかる圧縮成形による円弧状希土類磁石は
軟磁性フレ−ムをバックヨ−クとしない部分が、円弧
状希土類磁石のスラスト方向中央外周部分の周方向両端
面を圧縮成形型の曲率面から角度50〜82度の直線面
とするか、または、それに相当するような、円弧状希
土類磁石のスラスト方向中央外周面とスラスト方向両端
部外周面とを圧縮成形型の不等曲率とし、機械加工によ
らず直接最終形状に成形加工で仕上げることができる。
【0046】[バックヨ−クがない磁石部分の熱減磁を
利用した効果]図7は円弧状希土類磁石のスラスト方向
中央外周部分(距離12.5mm)の周方向両端面を圧
縮成形型の曲率面から角度θ62度の直線面でソフト磁
性フレ−ムとの間にバックヨ−クのない空隙部を形成
し、コンデンサ容量2000μF、1500〜2400
Vで4段階の不飽和着磁を施した。これを140℃に5
分間暴露した熱減磁前後のコギングトルク、および誘起
電圧の変化を示す特性図である。ただし、磁石の形状は
外半径3.65mm、内半径3.55mm、最大厚さ
0.90mm、スラスト方向距離15.5mmであり、
2000μF、2400Vの最大着磁界で熱減磁まえの
コギングトルク、および誘起電圧を基準に規格化したも
のである。なお、ここで使用した永久磁石界磁型小型直
流モ−タにおける基準の誘起電圧Vは0.214mV/
rpm、コギングトルクCtは0.46g−cmであっ
た。
【0047】図から明らかなように、本発明にかかる永
久磁石界磁型小型直流モ−タを熱減磁すると誘起電圧V
の低下は概ね0.5%以下であるにも拘わらず、コギン
グトルクをさらに10%近く低下させることができる。
これは、軟磁性フレ−ム内周面に沿わせて押圧固定した
円弧状希土類磁石を磁化したのち、加熱による初期減磁
を与える。するとバックヨ−クが存在し、大きな減磁曲
線(残留磁束密度Brと保磁力Hcbが大)の磁極中心
部分の減磁率は小となり、バックヨ−クのないスラスト
方向中央部外周部分の周方向両端面の減磁率が大とな
る。その結果、空隙磁束密度分布はより正弦波状とな
り、減磁による誘起電圧の低下率よりも大きなコギング
トルク低下率が得られる。
【0048】
【発明の効果】以上のように、本発明は希土類−鉄系急
冷凝固薄片を結合剤とともに圧縮成形した最大厚さ1m
m未満の円弧状希土類磁石を軟磁性フレ−ムに押圧固定
したとき、バックヨ−クをもたない周方向両端部を形成
した永久磁石界磁型小型直流モ−タである。より多くの
希土類−鉄系急冷凝固薄片を含む円弧状希土類磁石は、
着磁界の関数として残留磁束密度Brと保磁力Hcとが
同時に大きくなる性質をもち、仮に未飽和着磁状態でも
バランスのよい減磁曲線が得られる。また、同一着磁条
件ならば、界磁と電機子との空隙により強い静磁界が得
られるのでモ−タの高出力化が図れる。特に、高出力化
に伴って問題となるコギングトルクの低減には、従来知
られた磁石形状によるコギングトルク低減に加えて、
着磁時の反磁界を利用して円弧状希土類磁石スラスト方
向中央部分の周方向端部の減磁曲線を小さくする。熱
減磁の差を利用するなど新規な空隙磁束密度分布制御を
含むものである。したがって、本発明によれば、小型高
出力で高精度回転性能を引出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明例にかかるモ−タの要部断面図 (b)同磁石の斜視外観図
【図2】(a)従来例のモ−タの要部断面図 (b)同磁石の斜視外観図
【図3】(a)従来例のモ−タの要部断面図 (b)同磁石の斜視外観図
【図4】減磁曲線を示す特性図
【図5】押圧許容応力の温度依存性を示す特性図
【図6】角度に対するコギングトルクと誘起電圧変化を
示す特性図
【図7】熱減磁に対するコギングトルクと誘起電圧変化
を示す特性図
【符号の説明】
1 永久磁石 2 軟磁性フレーム 3 電機子鉄心 11 周方向両端部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H622 AA02 AA03 CA02 CA05 CA10 CB04 CB05 DD02 PP05 PP10 PP11 PP17 QA03 5H623 AA02 AA06 BB07 GG13 HH05 JJ06 LL07 LL12 LL19

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 最大厚さ1mm未満の永久磁石界磁が希
    土類−鉄系急冷凝固薄片を結合剤とともに圧縮成形した
    円弧状希土類磁石であり、当該磁石のスラスト方向両端
    部外周面を軟磁性フレ−ム内周面に沿わせながら当該磁
    石のスラスト方向中央外周部分の周方向両端面に軟磁性
    フレ−ムがバックヨ−クとして作用しない部分を形成
    し、電機子を介して対向固定した永久磁石界磁型小型直
    流モ−タ。
  2. 【請求項2】 円弧状希土類磁石のスラスト方向中央外
    周部分の周方向両端面を圧縮成形型の曲率面と角度53
    〜82度の直線面とし、スラスト方向中央外周部分の周
    方向両端面に軟磁性フレ−ムがバックヨ−クとして作用
    しない部分を形成した請求項1記載の永久磁石界磁型小
    型直流モ−タ。
  3. 【請求項3】 円弧状希土類磁石のスラスト方向中央外
    周面とスラスト方向両端部外周面とを圧縮成形型の不等
    曲率とし、スラスト方向中央外周部分の周方向両端面に
    軟磁性フレ−ムがバックヨ−クとして作用しない部分を
    形成した請求項1記載の永久磁石界磁型小型直流モ−
    タ。
  4. 【請求項4】 一対の円弧状希土類磁石のスラスト方向
    両端部外周面を軟磁性フレ−ム内周面に対向して沿わ
    せ、当該磁石の周方向両端部をバネで押圧固定した請求
    項1記載の永久磁石界磁型小型直流モ−タ。
  5. 【請求項5】 軟磁性フレ−ム内周面に沿わせて対向固
    定した一対の円弧状希土類磁石が少なくとも不飽和着磁
    によって異なる減磁曲線を有する請求項1記載の永久磁
    石界磁型小型直流モ−タ。
  6. 【請求項6】 軟磁性フレ−ム内周面に沿わせて対向固
    定した一対の円弧状希土類磁石を磁化したのち、加熱に
    よる初期減磁を与え、磁極中心から周方向端部に向かう
    にしたがって減磁率を大とし、スラスト方向中央外周部
    分の周方向両端面と軟磁性フレ−ムとの空隙部の減磁率
    を最大として、電機子鉄心との空隙磁束密度分布を制御
    した請求項1記載の永久磁石界磁型小型直流モ−タ。
  7. 【請求項7】 圧縮成形した円弧状希土類磁石が300
    nm以下のRE2TM1 4B(REはNd,Pr.TMは
    Fe,Co)相からなる固有保磁力Hci8〜10kO
    e、残留磁化7.4〜8.6kG、磁気的に等方性の希
    土類−鉄系急冷凝固薄片を1.5〜3重量%のエポキシ
    樹脂とともに圧縮したものである請求項1記載の永久磁
    石界磁型小型直流モ−タ。
  8. 【請求項8】 圧縮成形した円弧状希土類磁石がαF
    e,Fe3B,Fe2Bなどの軟磁性相とRE2TM14
    などの硬磁性相とを有するナノコンポジット構造の磁気
    的に等方性の希土類−鉄系急冷凝固薄片を含む請求項1
    または請求項7記載の永久磁石界磁型小型直流モ−タ。
  9. 【請求項9】 円弧状希土類磁石が、粒子径250μm
    以下の希土類−鉄系急冷凝固薄片とエポキシ樹脂結合剤
    との顆粒状コンパウンドを圧縮成形して円弧状圧粉体と
    し、加熱処理したものである請求項1、7または8記載
    の永久磁石界磁型小型直流モ−タ。
JP24110799A 1999-08-27 1999-08-27 永久磁石界磁型小型直流モ−タ Pending JP2001069692A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24110799A JP2001069692A (ja) 1999-08-27 1999-08-27 永久磁石界磁型小型直流モ−タ
PCT/JP2000/005733 WO2001017093A1 (fr) 1999-08-27 2000-08-25 Petit moteur a courant continu a aimants permanents
US10/069,585 US6995488B1 (en) 1999-08-27 2000-08-25 Permanent magnet field small DC motor

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24110799A JP2001069692A (ja) 1999-08-27 1999-08-27 永久磁石界磁型小型直流モ−タ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001069692A true JP2001069692A (ja) 2001-03-16

Family

ID=17069398

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24110799A Pending JP2001069692A (ja) 1999-08-27 1999-08-27 永久磁石界磁型小型直流モ−タ

Country Status (3)

Country Link
US (1) US6995488B1 (ja)
JP (1) JP2001069692A (ja)
WO (1) WO2001017093A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006238618A (ja) * 2005-02-25 2006-09-07 Mitsumi Electric Co Ltd モータ

Families Citing this family (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007006688A (ja) 2005-05-27 2007-01-11 Minebea-Matsushita Motor Corp 小型dcモータ
JP4955284B2 (ja) * 2006-02-24 2012-06-20 マブチモーター株式会社 多角形状外形の小型モータ
JP5038025B2 (ja) * 2007-06-07 2012-10-03 マブチモーター株式会社 4角形状外形の小型モータ
JP5101930B2 (ja) * 2007-06-08 2012-12-19 マブチモーター株式会社 多角形状外形の小型モータ
WO2009060469A2 (en) * 2007-11-05 2009-05-14 Shanmugam Murugavel Anandvel Rare earth magnet pmdc motor / alternators
CN101630871B (zh) * 2008-07-18 2013-02-13 德昌电机(深圳)有限公司 电机
CN101673973B (zh) * 2008-09-08 2013-04-24 德昌电机(深圳)有限公司 电机
CN101685990B (zh) * 2008-09-23 2013-06-12 德昌电机(深圳)有限公司 一种电机
US8063529B2 (en) * 2008-09-23 2011-11-22 Johnson Electric S.A. Motor
CN101728879B (zh) * 2008-10-24 2013-04-24 德昌电机(深圳)有限公司 一种电机
CN101834503B (zh) * 2009-03-10 2013-04-17 德昌电机(深圳)有限公司 一种永磁电机
DE102010010586A1 (de) * 2009-03-10 2010-09-16 Johnson Electric S.A. Motor und Fensterheber
JP6009140B2 (ja) * 2010-09-17 2016-10-19 マブチモーター株式会社 Dcモータ
CN110450297B (zh) * 2019-08-10 2021-09-10 深圳市市政工程总公司 树脂复合改性高粘沥青制备方法

Family Cites Families (34)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US457214A (en) * 1891-08-04 Buggy-heater
JPS494651A (ja) 1972-05-08 1974-01-16
US4283647A (en) * 1979-08-30 1981-08-11 The Singer Company Annular segment permanent magnet single air gap electric motor
GB2112578B (en) * 1981-07-14 1986-03-05 Hitachi Metals Ltd Field composite permanent magnet and method of producing the same
US4710239A (en) * 1984-09-14 1987-12-01 General Motors Corporation Hot pressed permanent magnet having high and low coercivity regions
DE3523755A1 (de) * 1985-07-03 1987-01-15 Bosch Gmbh Robert Kollektormaschine
JPH0757082B2 (ja) * 1985-09-18 1995-06-14 株式会社日立製作所 永久磁石界磁型電動機
JPH0824420B2 (ja) * 1986-03-17 1996-03-06 株式会社日立製作所 永久磁石界磁式直流機
US5173206A (en) * 1987-12-14 1992-12-22 The B. F. Goodrich Company Passivated rare earth magnet or magnetic material compositions
US4855630A (en) * 1988-05-05 1989-08-08 A. O. Smith Corporation Permanent magnet rotor with magnet retention band
JP2636430B2 (ja) 1988-11-01 1997-07-30 アドバンス・コージェネレーションシステム技術研究組合 永久磁石付き回転子及びその製造方法
JPH0757072B2 (ja) * 1989-02-13 1995-06-14 本田技研工業株式会社 永久磁石回転機
JPH0374164A (ja) * 1989-08-14 1991-03-28 Hitachi Ltd 電動機
US5206556A (en) * 1989-08-29 1993-04-27 Mabuchi Motor Co., Ltd. Field magnet for miniature motors
US5204569A (en) * 1990-02-07 1993-04-20 Asmo Co., Ltd. Anisotropic magnet for rotary electric machine
JPH0550980A (ja) 1991-08-21 1993-03-02 Mitsui Eng & Shipbuild Co Ltd シンカーの沈設方法
JPH05258949A (ja) * 1992-03-13 1993-10-08 Hitachi Metals Ltd 磁石部材及びボイスコイルモータ
JPH06236807A (ja) 1992-10-29 1994-08-23 Seiko Epson Corp 樹脂結合型磁石及びその製造方法
JPH06243377A (ja) * 1993-02-19 1994-09-02 Fujitsu General Ltd 通信指令システム
US5281881A (en) * 1993-02-25 1994-01-25 General Motors Corporation Frame and magnet assembly for a dynamoelectric machine
JPH0739117A (ja) * 1993-07-16 1995-02-07 Sanden Corp 永久磁石形回転子用磁石と円筒状カバーとの組付け方法
JPH0884447A (ja) * 1994-09-12 1996-03-26 Copal Co Ltd 小型モータ
JP3449061B2 (ja) * 1995-09-19 2003-09-22 株式会社デンソー 直流モータ
JPH10160866A (ja) * 1996-12-02 1998-06-19 Seiko Epson Corp ステッピングモータ、計時装置および電子機器
JPH10174318A (ja) * 1996-12-05 1998-06-26 Asmo Co Ltd 小型モータ
DE19652085A1 (de) * 1996-12-14 1998-06-18 Mannesmann Vdo Ag Elektromotor
JPH10201206A (ja) * 1997-01-14 1998-07-31 Nippon Mini Motor Kk 直流モータ
JPH1118390A (ja) * 1997-06-20 1999-01-22 Mabuchi Motor Co Ltd 小型モータ
JPH1198799A (ja) * 1997-09-18 1999-04-09 Matsushita Electric Ind Co Ltd 直流モータ
DE19911261C2 (de) * 1999-03-13 2002-05-02 Siemens Ag Permanentmagnet-Rotor für einen Elektromotor
WO2001020754A1 (en) * 1999-09-16 2001-03-22 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Permanent magnet field-type compact dc motor and method of making same
JP4397503B2 (ja) * 2000-03-30 2010-01-13 アスモ株式会社 回転電機のヨークの製造方法
US6462448B1 (en) * 2000-07-05 2002-10-08 Black & Decker Inc. Flux ring for an electric motor
US6707361B2 (en) * 2002-04-09 2004-03-16 The Electrodyne Company, Inc. Bonded permanent magnets

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006238618A (ja) * 2005-02-25 2006-09-07 Mitsumi Electric Co Ltd モータ

Also Published As

Publication number Publication date
US6995488B1 (en) 2006-02-07
WO2001017093A1 (fr) 2001-03-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Ormerod et al. Bonded permanent magnets: current status and future opportunities
JP2001069692A (ja) 永久磁石界磁型小型直流モ−タ
US6387294B1 (en) Rare earth resin magnet, magnet rotor, magnet motor using the same, and its manufacturing method
JPH11206075A (ja) 希土類樹脂磁石埋設型回転子の製造方法
JPH0669003B2 (ja) 永久磁石用粉末および永久磁石の製造方法
US6708388B1 (en) Method of making a permanent magnet field-type compact DC motor
JP3618648B2 (ja) 異方性磁石とその製造方法およびこれを用いたモータ
US6605162B2 (en) Anisotropic magnet and process of producing the same
JPH09224337A (ja) 小型モータ用永久磁石および小型モータ
JP2003124012A (ja) 複合磁石、複合磁性材料、および、モータ
US20100066192A1 (en) Radial-direction gap type magnet motor
JP4120147B2 (ja) 永久磁石界磁型小型直流モ−タの製造方法
JP2005093729A (ja) 異方性磁石、その製造方法、およびこれを用いたモータ
JP2002134311A (ja) 希土類樹脂ボンド磁石用組成物および希土類樹脂ボンド磁石埋設型回転子
JPH11204319A (ja) 希土類ボンド磁石およびその製造方法
JP3618647B2 (ja) 異方性磁石とその製造方法およびこれを用いたモータ
JP2001135509A (ja) 等方性希土類磁石材料、等方性ボンド磁石、回転機およびマグネットロール
JPH08322175A (ja) 永久磁石型ステッピングモータ
JPS62196057A (ja) 永久磁石型モ−タ
JPH09148166A (ja) 樹脂結合型磁石の製造方法
JP2003217918A (ja) 着磁性に優れた希土類焼結磁石用合金粉末、希土類焼結磁石およびその製造方法
JP2001185412A (ja) 異方性ボンド磁石
JP2001052944A (ja) 希土類−鉄系樹脂磁石の製造方法
JP2003203808A (ja) 複合型ボンド磁石およびそれを用いた回転機
JP2000228850A (ja) 希土類樹脂磁石埋設型回転子の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050121

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20050629

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070724

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070925

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080415

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080529

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20080617

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20081205

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20091118