JP2001056577A - 電荷輸送層中に消去防止添加剤を有する光導電性画像形成部材 - Google Patents
電荷輸送層中に消去防止添加剤を有する光導電性画像形成部材Info
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- JP2001056577A JP2001056577A JP2000141050A JP2000141050A JP2001056577A JP 2001056577 A JP2001056577 A JP 2001056577A JP 2000141050 A JP2000141050 A JP 2000141050A JP 2000141050 A JP2000141050 A JP 2000141050A JP 2001056577 A JP2001056577 A JP 2001056577A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】電荷輸送層及び電荷発生層を含む少なくとも2
つの電気作用層を有し、電荷輸送層がコロナ帯電装置の
使用によって発生する消去に対して安定化される画像形
成部材を提供することである。 【解決手段】テトラキス{メチレン(3,5−ジ−tert
-ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナメート)}メタ
ンは、消去防止添加剤として、電子写真画像形成部材の
電荷輸送層中に含まれる。また電荷輸送層は、芳香族ア
ミン正孔輸送分子及び連続高分子バインダ相も含む。電
荷発生層も電子写真画像形成部材に含まれる。画像形成
部材は、適切な電子写真画像形成装置で使用することが
できる。電荷輸送層にテトラキス{メチレン(3,5−
ジ−tert-ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナメー
ト)}メタンの包含させると、画像形成部材を用いて形
成される電子写真画像における消去が除去される、ある
いは実質的に防止される。
つの電気作用層を有し、電荷輸送層がコロナ帯電装置の
使用によって発生する消去に対して安定化される画像形
成部材を提供することである。 【解決手段】テトラキス{メチレン(3,5−ジ−tert
-ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナメート)}メタ
ンは、消去防止添加剤として、電子写真画像形成部材の
電荷輸送層中に含まれる。また電荷輸送層は、芳香族ア
ミン正孔輸送分子及び連続高分子バインダ相も含む。電
荷発生層も電子写真画像形成部材に含まれる。画像形成
部材は、適切な電子写真画像形成装置で使用することが
できる。電荷輸送層にテトラキス{メチレン(3,5−
ジ−tert-ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナメー
ト)}メタンの包含させると、画像形成部材を用いて形
成される電子写真画像における消去が除去される、ある
いは実質的に防止される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は一般的に、画像形成
部材と、電子写真画像形成装置及び画像形成プロセスに
おけるこのような画像形成部材の使用と、に関する。更
に詳細には、本発明は、電荷輸送部材が正孔輸送分子及
び消去防止添加剤(deletion preventingadditive)を
含む層状画像形成部材に関する。
部材と、電子写真画像形成装置及び画像形成プロセスに
おけるこのような画像形成部材の使用と、に関する。更
に詳細には、本発明は、電荷輸送部材が正孔輸送分子及
び消去防止添加剤(deletion preventingadditive)を
含む層状画像形成部材に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真技術では、光導電性絶縁層を含
む電子写真画像形成部材はまず、例えばコロトロンを使
用して画像形成部材の画像形成表面を均一に静電的に帯
電させることによって画像形成される。画像形成部材は
次に、光導電性絶縁層の非照明領域の静電潜像を残しな
がら照明領域の電荷を選択的に消失させる光等の活性化
電磁放射パターンへ露光される。静電潜像は次に、細か
く分割されたエレクトロスコピックマーキング粒子を光
導電性絶縁層表面に付着させることによって現像され、
可視画像を形成できる。
む電子写真画像形成部材はまず、例えばコロトロンを使
用して画像形成部材の画像形成表面を均一に静電的に帯
電させることによって画像形成される。画像形成部材は
次に、光導電性絶縁層の非照明領域の静電潜像を残しな
がら照明領域の電荷を選択的に消失させる光等の活性化
電磁放射パターンへ露光される。静電潜像は次に、細か
く分割されたエレクトロスコピックマーキング粒子を光
導電性絶縁層表面に付着させることによって現像され、
可視画像を形成できる。
【0003】フレキシブル画像形成部材を含む層状又は
複合画像形成部材は当該技術でよく知られている。この
ような装置の1つは、米国特許第4,265,990号
(参照によってここにその全体が組み込まれる)に記載
されるように、支持層、光発生層、及び電荷輸送層を含
む。もう1つの層状画像形成部材は、例えば米国特許第
4,251,612号(これも参照によってここにその
全体が組み込まれる)に記載されるように、正孔注入層
で上塗りされ、次に輸送層、光発生層、及び最後に有機
絶縁性樹脂の頂部コーティングで上塗りされた基板から
構成される。
複合画像形成部材は当該技術でよく知られている。この
ような装置の1つは、米国特許第4,265,990号
(参照によってここにその全体が組み込まれる)に記載
されるように、支持層、光発生層、及び電荷輸送層を含
む。もう1つの層状画像形成部材は、例えば米国特許第
4,251,612号(これも参照によってここにその
全体が組み込まれる)に記載されるように、正孔注入層
で上塗りされ、次に輸送層、光発生層、及び最後に有機
絶縁性樹脂の頂部コーティングで上塗りされた基板から
構成される。
【0004】電荷又は正孔輸送層は高分子マトリックス
材料に溶解された無機正孔輸送材料から構成されるのが
典型的であり、この層は、例えば可視光のように所期の
用途のスペクトル領域で実質的に非吸収性であるが、帯
電した光発生層から光発生された正孔の注入が達成され
得るという点で活性でもある。更に、電荷輸送層は、輸
送層表面への正電荷の効率的な輸送を可能にする。電荷
輸送層は例えば、連続高分子バインダに分散されたジア
ミンなどの正孔輸送分子を含むことができる。
材料に溶解された無機正孔輸送材料から構成されるのが
典型的であり、この層は、例えば可視光のように所期の
用途のスペクトル領域で実質的に非吸収性であるが、帯
電した光発生層から光発生された正孔の注入が達成され
得るという点で活性でもある。更に、電荷輸送層は、輸
送層表面への正電荷の効率的な輸送を可能にする。電荷
輸送層は例えば、連続高分子バインダに分散されたジア
ミンなどの正孔輸送分子を含むことができる。
【0005】上述のように、画像形成部材の帯電は、コ
ロトロン、スコロトロン、ジコロトロン又はピン帯電装
置等のコロナ帯電装置の使用を必要とする。しかしなが
ら、コロナ帯電装置の使用は問題を伴う。帯電動作の
間、コロナ帯電装置はある化学種を吸収し、これは次
に、帯電装置のパーキング時、即ち休止時にコロナ帯電
装置から脱着されると考えられる。これは、コロナ帯電
装置が画像形成部材の部分の上に置かれる場合に特に問
題となる。何故なら、コロナ帯電装置により生成されコ
ロナ帯電装置から脱着される酸性の酸化的排出物(oxid
ative effluent)は輸送層の表面領域で正孔輸送分子
と反応し、これにより、正孔輸送分子が酸化されるから
である。この酸化は輸送層表面を導電性にし、その結
果、パーキング消去(parking deletion)として知られ
る現象によって解像度の低下が起こる。このような消去
バンドを含む画像形成部材が負電荷で帯電されると、表
面が導電性にされるので、次の印刷実行時にその領域で
画像の電荷パターンが横方向に広がり、ひどい消去を起
こす。休止したコロトロンの下方領域に局在化されるパ
ーキング消去に加えて、印刷エンジンの作動の間にコロ
トロン排出物へさらされる結果、輸送層表面での電荷輸
送分子の酸化により印刷領域全体に解像度の全般的な低
下が引き起こされるであろう。表面酸化は表面導電率の
増大をもたらし、従って、解像度の低下をもたらす。
ロトロン、スコロトロン、ジコロトロン又はピン帯電装
置等のコロナ帯電装置の使用を必要とする。しかしなが
ら、コロナ帯電装置の使用は問題を伴う。帯電動作の
間、コロナ帯電装置はある化学種を吸収し、これは次
に、帯電装置のパーキング時、即ち休止時にコロナ帯電
装置から脱着されると考えられる。これは、コロナ帯電
装置が画像形成部材の部分の上に置かれる場合に特に問
題となる。何故なら、コロナ帯電装置により生成されコ
ロナ帯電装置から脱着される酸性の酸化的排出物(oxid
ative effluent)は輸送層の表面領域で正孔輸送分子
と反応し、これにより、正孔輸送分子が酸化されるから
である。この酸化は輸送層表面を導電性にし、その結
果、パーキング消去(parking deletion)として知られ
る現象によって解像度の低下が起こる。このような消去
バンドを含む画像形成部材が負電荷で帯電されると、表
面が導電性にされるので、次の印刷実行時にその領域で
画像の電荷パターンが横方向に広がり、ひどい消去を起
こす。休止したコロトロンの下方領域に局在化されるパ
ーキング消去に加えて、印刷エンジンの作動の間にコロ
トロン排出物へさらされる結果、輸送層表面での電荷輸
送分子の酸化により印刷領域全体に解像度の全般的な低
下が引き起こされるであろう。表面酸化は表面導電率の
増大をもたらし、従って、解像度の低下をもたらす。
【0006】このパーキング消去及び全般的な解像度低
下の問題を処理することを試みるため、先行技術では2
つの方法が使用された。第1に、中和により酸性の酸化
的排出物の生成を減少させるため、コロトロンハウジン
グ上にアクアダグ(acquadag)コーティングが使用され
た。第2に、排出物をその生成時に運び去り、コロトロ
ンへの吸着を最小限にするために、コロトロンと光導電
体の間の領域で空気流が使用された。このような先行技
術の方法は、低解像度のコピー装置では問題を処理しや
すいレベルに抑えることができた。
下の問題を処理することを試みるため、先行技術では2
つの方法が使用された。第1に、中和により酸性の酸化
的排出物の生成を減少させるため、コロトロンハウジン
グ上にアクアダグ(acquadag)コーティングが使用され
た。第2に、排出物をその生成時に運び去り、コロトロ
ンへの吸着を最小限にするために、コロトロンと光導電
体の間の領域で空気流が使用された。このような先行技
術の方法は、低解像度のコピー装置では問題を処理しや
すいレベルに抑えることができた。
【0007】しかしながら、より高解像度(ドット/イ
ンチ)のコピーに対する要求は増大し続けている。60
0dpiで十分である白黒複写と比較して、高品質カラー
印刷は、例えば、1200乃至2400dpiの範囲の解
像度を要求する。上記で議論された先行技術の方法は、
高解像度コピーでは、関連の消去問題における正孔輸送
分子の酸化を十分に排除せず、従って、消去は重大な問
題をまだ残している。
ンチ)のコピーに対する要求は増大し続けている。60
0dpiで十分である白黒複写と比較して、高品質カラー
印刷は、例えば、1200乃至2400dpiの範囲の解
像度を要求する。上記で議論された先行技術の方法は、
高解像度コピーでは、関連の消去問題における正孔輸送
分子の酸化を十分に排除せず、従って、消去は重大な問
題をまだ残している。
【0008】そこで求められるのは、コロナ帯電装置の
使用から発生する消去問題を防止するためにより有効な
方法である。
使用から発生する消去問題を防止するためにより有効な
方法である。
【0009】米国特許第4,457,994号は、ジア
ミン及びトリフェニルメタンを含む安定化された有機層
状装置について記載する。米国特許第4,330,60
8号は、トリフェニルメタン及び置換又は未置換のベン
ゾトリアゾールを含む安定化された有機層状装置につい
て記載する。この装置はUV劣化に対して安定化され
る。米国特許第4,232,103号は、ジアミン及び
置換又は未置換のベンゾトリアゾールを含む安定化有機
層状装置について記載する。この装置はUV劣化に対し
て安定化される。米国特許第5,401,615号は、
ニトロン、イソベンゾフラン、ヒドロキシ芳香族化合
物、及びその混合物から成る群より選択される安定化添
加剤を含むオーバーコートで安定化された有機層状装置
について記載する。米国特許第5,391,447号
は、ジアミン及びトリフェニルメタンを含むオーバーコ
ートを有する安定化有機装置について記載する。米国特
許第4,397,931号は、電荷輸送層が絶縁性及び
透明性の高い有機樹脂材料に分散された一般式の化合物
を含む安定化有機層状光導電性装置について記載してお
り、この化合物は電荷輸送層中で安定化物質としての働
きをする。米国特許第4,563,408号は、電荷発
生層が光導電性材料、高分子バインダ、及びヒドロキシ
芳香族酸化防止剤を含む電子写真画像形成部材について
記載する。ヒドロキシ芳香族酸化防止剤はフェノール誘
導体であると記載されている。カラム9の28行目から
カラム11の48行目を参照。米国特許第4,599,
286号は、電荷輸送層中に安定化剤を有する光導電性
画像形成部材について記載する。化学安定化剤は、一定
のニトロン、イソベンゾフラン、ヒドロキシ芳香族化合
物、及びその混合物から成る群より選択される。米国特
許第4,931,372号は、支持体から最も外側の層
の表面部分がポリカーボネートと束縛されたフェノール
構造を有する化合物とを含む受光体の受光層について記
載する。しかしながら、米国特許第4,563,408
号、同第4,599,286号、及び同第4,931,
372号は、これらの化合物を使用する結果の悪影響に
ついて明確にすることなく、材料の種類を列挙する。こ
の段落で記述される米国特許のそれぞれは、参照によっ
てここにその全体が組み込まれる。
ミン及びトリフェニルメタンを含む安定化された有機層
状装置について記載する。米国特許第4,330,60
8号は、トリフェニルメタン及び置換又は未置換のベン
ゾトリアゾールを含む安定化された有機層状装置につい
て記載する。この装置はUV劣化に対して安定化され
る。米国特許第4,232,103号は、ジアミン及び
置換又は未置換のベンゾトリアゾールを含む安定化有機
層状装置について記載する。この装置はUV劣化に対し
て安定化される。米国特許第5,401,615号は、
ニトロン、イソベンゾフラン、ヒドロキシ芳香族化合
物、及びその混合物から成る群より選択される安定化添
加剤を含むオーバーコートで安定化された有機層状装置
について記載する。米国特許第5,391,447号
は、ジアミン及びトリフェニルメタンを含むオーバーコ
ートを有する安定化有機装置について記載する。米国特
許第4,397,931号は、電荷輸送層が絶縁性及び
透明性の高い有機樹脂材料に分散された一般式の化合物
を含む安定化有機層状光導電性装置について記載してお
り、この化合物は電荷輸送層中で安定化物質としての働
きをする。米国特許第4,563,408号は、電荷発
生層が光導電性材料、高分子バインダ、及びヒドロキシ
芳香族酸化防止剤を含む電子写真画像形成部材について
記載する。ヒドロキシ芳香族酸化防止剤はフェノール誘
導体であると記載されている。カラム9の28行目から
カラム11の48行目を参照。米国特許第4,599,
286号は、電荷輸送層中に安定化剤を有する光導電性
画像形成部材について記載する。化学安定化剤は、一定
のニトロン、イソベンゾフラン、ヒドロキシ芳香族化合
物、及びその混合物から成る群より選択される。米国特
許第4,931,372号は、支持体から最も外側の層
の表面部分がポリカーボネートと束縛されたフェノール
構造を有する化合物とを含む受光体の受光層について記
載する。しかしながら、米国特許第4,563,408
号、同第4,599,286号、及び同第4,931,
372号は、これらの化合物を使用する結果の悪影響に
ついて明確にすることなく、材料の種類を列挙する。こ
の段落で記述される米国特許のそれぞれは、参照によっ
てここにその全体が組み込まれる。
【0010】これらの参考文献は非常に多数の安定化添
加剤を画像形成部材の種々の層へ使用することを記載し
ているが、これらの参考文献はいずれも、本発明で達成
されるように、N,N′−ジフェニル−N,N′−ビス
(3−メチルフェニル)−(1,1′−ビフェニル)−
4,4′−ジアミン(以下TPDと識別する)等の正孔
輸送分子を含む電荷輸送層への消去防止添加剤として、
テトラキス{メチレン(3,5−ジ−tert−ブチル−4
−ヒドロキシヒドロシンナメート)}メタンを使用する
ことに関連する驚くべき利益を教示又は提唱しない。
加剤を画像形成部材の種々の層へ使用することを記載し
ているが、これらの参考文献はいずれも、本発明で達成
されるように、N,N′−ジフェニル−N,N′−ビス
(3−メチルフェニル)−(1,1′−ビフェニル)−
4,4′−ジアミン(以下TPDと識別する)等の正孔
輸送分子を含む電荷輸送層への消去防止添加剤として、
テトラキス{メチレン(3,5−ジ−tert−ブチル−4
−ヒドロキシヒドロシンナメート)}メタンを使用する
ことに関連する驚くべき利益を教示又は提唱しない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、電荷
輸送層及び電荷発生層を含む少なくとも2つの電気作用
層を有し、電荷輸送層がコロナ帯電装置の使用によって
発生する消去に対して安定化される画像形成部材を提供
することである。
輸送層及び電荷発生層を含む少なくとも2つの電気作用
層を有し、電荷輸送層がコロナ帯電装置の使用によって
発生する消去に対して安定化される画像形成部材を提供
することである。
【0012】本発明のもう1つの目的は、電荷輸送層及
び電荷発生層を含む少なくとも2つの電気作用層を有
し、電荷輸送層がコロナ帯電装置の使用によって発生す
る消去に対して安定化されており、このような消去に対
して安定であるように導入された変化の結果、輸送層の
結晶化等の望ましくない副作用のない画像形成部材を提
供することである。
び電荷発生層を含む少なくとも2つの電気作用層を有
し、電荷輸送層がコロナ帯電装置の使用によって発生す
る消去に対して安定化されており、このような消去に対
して安定であるように導入された変化の結果、輸送層の
結晶化等の望ましくない副作用のない画像形成部材を提
供することである。
【0013】本発明の更にもう1つの目的は、電荷輸送
層及び電荷発生層を含む少なくとも2つの電気作用層を
有し、電荷輸送層がコロナ帯電装置の使用によって発生
する消去に対して安定化されており、このような消去に
対して安定であるように導入された変化の結果、サイク
ルアップ等の望ましくない副作用のない画像形成部材を
提供することである。
層及び電荷発生層を含む少なくとも2つの電気作用層を
有し、電荷輸送層がコロナ帯電装置の使用によって発生
する消去に対して安定化されており、このような消去に
対して安定であるように導入された変化の結果、サイク
ルアップ等の望ましくない副作用のない画像形成部材を
提供することである。
【0014】更に本発明のもう1つの目的は、電荷輸送
層及び電荷発生層を含む少なくとも2つの電気作用層を
有し、電荷輸送層がコロナ帯電装置の使用によって発生
する消去に対して安定化されており、このような消去に
対して安定であるように導入された変化の結果、感度低
下などの望ましくない副作用のない画像形成部材を提供
することである。
層及び電荷発生層を含む少なくとも2つの電気作用層を
有し、電荷輸送層がコロナ帯電装置の使用によって発生
する消去に対して安定化されており、このような消去に
対して安定であるように導入された変化の結果、感度低
下などの望ましくない副作用のない画像形成部材を提供
することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明のこれら及び他の
目的は、電荷輸送分子として芳香族アミン分子を含む電
荷輸送層へ特定の消去防止添加剤を包含させることによ
って達成される。
目的は、電荷輸送分子として芳香族アミン分子を含む電
荷輸送層へ特定の消去防止添加剤を包含させることによ
って達成される。
【0016】本発明の電子写真画像形成部材は、導電層
と、連続高分子バインダ相に分散された芳香族アミン正
孔輸送分子及びテトラキス{メチレン(3,5−ジ−te
rt−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナメート)}メ
タンから成る消去防止添加剤を含む電荷輸送層と、隣接
する電荷発生層と、を備える。画像形成部材は、適切な
電子写真画像形成装置で使用することができる。
と、連続高分子バインダ相に分散された芳香族アミン正
孔輸送分子及びテトラキス{メチレン(3,5−ジ−te
rt−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナメート)}メ
タンから成る消去防止添加剤を含む電荷輸送層と、隣接
する電荷発生層と、を備える。画像形成部材は、適切な
電子写真画像形成装置で使用することができる。
【0017】また本発明は、電子写真画像の消去を排除
する又は実質的に防止するためのプロセスに関し、
(1)導電層と、連続高分子バインダ相に分散された芳
香族アミン正孔輸送分子及びテトラキス{メチレン
(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシ
ンナメート)}メタンからなる消去防止添加剤を含む電
荷輸送層と、(2)隣接する電荷発生層と、から構成さ
れる画像形成部材をコロナ帯電装置で帯電させて画像形
成部材を帯電させ、帯電した画像形成部材で電子写真画
像を形成することを含む。
する又は実質的に防止するためのプロセスに関し、
(1)導電層と、連続高分子バインダ相に分散された芳
香族アミン正孔輸送分子及びテトラキス{メチレン
(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシ
ンナメート)}メタンからなる消去防止添加剤を含む電
荷輸送層と、(2)隣接する電荷発生層と、から構成さ
れる画像形成部材をコロナ帯電装置で帯電させて画像形
成部材を帯電させ、帯電した画像形成部材で電子写真画
像を形成することを含む。
【0018】
【発明の実施の形態】理論上は、層内の酸化を最小限に
するために、画像形成部材の電荷(又は正孔)輸送層に
添加剤として酸化防止剤を使用できるであろう。しかし
ながら、このような添加剤が電子写真印刷装置で有用で
あるためには、幾つかの要件を満たさなければない。
するために、画像形成部材の電荷(又は正孔)輸送層に
添加剤として酸化防止剤を使用できるであろう。しかし
ながら、このような添加剤が電子写真印刷装置で有用で
あるためには、幾つかの要件を満たさなければない。
【0019】(1)添加剤は輸送層内の酸化、特に正孔
輸送分子の酸化を防止する、あるいは少なくとも実質的
に低減させることができなければならない。
輸送分子の酸化を防止する、あるいは少なくとも実質的
に低減させることができなければならない。
【0020】(2)添加剤は、輸送層中にどんなトラッ
ピングも発生させてはならない。電荷キャリヤのトラッ
プが電荷輸送層中にもたらされると、光応答特性の低下
が起こる。キャリヤトラップの存在の結果、残留する電
荷の蓄積、サイクルアップとして知られる現象が起こ
る。例えば、50,000連続サイクルにおけるサイク
ルアップは最小限(20ボルト未満)でなければならな
い。
ピングも発生させてはならない。電荷キャリヤのトラッ
プが電荷輸送層中にもたらされると、光応答特性の低下
が起こる。キャリヤトラップの存在の結果、残留する電
荷の蓄積、サイクルアップとして知られる現象が起こ
る。例えば、50,000連続サイクルにおけるサイク
ルアップは最小限(20ボルト未満)でなければならな
い。
【0021】(3)添加剤は電荷輸送層に混合される
が、電荷発生層へいくらかの移行が発生する。光誘導放
電特性(Photo-Induced Discharge characteristics、
PIDC)曲線の形状で測定される画像形成部材の感度
は電荷発生層の特性なので、添加剤の存在が引き起こす
PIDC形状の変化は最小限でなければならない。更
に、添加剤がPIDC形状に変化を引き起こすとして
も、トリフルオロ酢酸などの更なる添加剤の使用によっ
て規格内で形状を元へ戻すことができるように最小限で
なければならない。
が、電荷発生層へいくらかの移行が発生する。光誘導放
電特性(Photo-Induced Discharge characteristics、
PIDC)曲線の形状で測定される画像形成部材の感度
は電荷発生層の特性なので、添加剤の存在が引き起こす
PIDC形状の変化は最小限でなければならない。更
に、添加剤がPIDC形状に変化を引き起こすとして
も、トリフルオロ酢酸などの更なる添加剤の使用によっ
て規格内で形状を元へ戻すことができるように最小限で
なければならない。
【0022】PIDCは次のように測定される。各受光
体装置は、スキャナの軸で回転される円筒形アルミニウ
ムドラム基板上に取り付けられる。各受光体は、ドラム
の周囲に沿って取りつけられたコロトロンによって帯電
される。表面電位は軸のまわりの異なる位置に配置され
た容量結合電圧プローブによって時間の関数として測定
される。プローブは既知の電位をドラム基板へ適用する
ことによって校正される。ドラム上の受光体は、コロト
ロンから下流のドラム近くの位置に配置された光源によ
って露光される。ドラムが回転されると、初期(前露
光)帯電電位は電圧プローブ1によって測定される。更
に回転して露光ステーションへ至ると、受光体は既知の
強度の単色光放射へ露光される。受光体は帯電の上流の
位置に配置された光源によって消去される。行われた測
定は、定電流又は定電圧モードでの受光体の帯電を含ん
だ。受光体は負極性へコロナ帯電される。ドラムが回転
されると、初期帯電電位は電圧プローブ1によって測定
される。更に回転して露光ステーションへ至ると、受光
体は既知の強度の単色光放射へ露光される。露光後の表
面電位は電圧プローブ2及び3によって測定される。受
光体は最後に適切な強度の消去ランプへ露光され、残留
電位は電圧プローブ4によって測定される。プロセス
は、次のサイクルの間に自動的に変化される露光の大き
さで繰り返される。光放電特性は、電圧プローブ2及び
3の電位を露光の関数としてプロットすることによって
得られる。
体装置は、スキャナの軸で回転される円筒形アルミニウ
ムドラム基板上に取り付けられる。各受光体は、ドラム
の周囲に沿って取りつけられたコロトロンによって帯電
される。表面電位は軸のまわりの異なる位置に配置され
た容量結合電圧プローブによって時間の関数として測定
される。プローブは既知の電位をドラム基板へ適用する
ことによって校正される。ドラム上の受光体は、コロト
ロンから下流のドラム近くの位置に配置された光源によ
って露光される。ドラムが回転されると、初期(前露
光)帯電電位は電圧プローブ1によって測定される。更
に回転して露光ステーションへ至ると、受光体は既知の
強度の単色光放射へ露光される。受光体は帯電の上流の
位置に配置された光源によって消去される。行われた測
定は、定電流又は定電圧モードでの受光体の帯電を含ん
だ。受光体は負極性へコロナ帯電される。ドラムが回転
されると、初期帯電電位は電圧プローブ1によって測定
される。更に回転して露光ステーションへ至ると、受光
体は既知の強度の単色光放射へ露光される。露光後の表
面電位は電圧プローブ2及び3によって測定される。受
光体は最後に適切な強度の消去ランプへ露光され、残留
電位は電圧プローブ4によって測定される。プロセス
は、次のサイクルの間に自動的に変化される露光の大き
さで繰り返される。光放電特性は、電圧プローブ2及び
3の電位を露光の関数としてプロットすることによって
得られる。
【0023】(4)添加剤は、他の成分と反応しないよ
うに、画像形成部材の他の全ての成分と適合性でなけれ
ばならない。従って、添加剤は正孔輸送分子の性能に悪
影響を与えてはならず、輸送層バインダ又は電荷発生層
バインダを劣化させてはならず、例えば、三方晶セレ
ン、ベンズアミダゾールペリレン、クロロガリウムフタ
ロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニン等のよ
うに、電荷発生層中で使用されるであろう顔料の全てと
適合性でなければならない。
うに、画像形成部材の他の全ての成分と適合性でなけれ
ばならない。従って、添加剤は正孔輸送分子の性能に悪
影響を与えてはならず、輸送層バインダ又は電荷発生層
バインダを劣化させてはならず、例えば、三方晶セレ
ン、ベンズアミダゾールペリレン、クロロガリウムフタ
ロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニン等のよ
うに、電荷発生層中で使用されるであろう顔料の全てと
適合性でなければならない。
【0024】本発明より前には、上記基準の全てを満た
す酸化防止剤は知られていなかった。しかしながら、膨
大な調査によって、本発明の発明者は驚くべきことに、
正孔輸送分子として芳香族ジアミン化合物も含む画像形
成部材の電荷輸送層へ消去防止添加剤として添加された
場合に、テトラキス{メチレン(3,5−ジ−tert-ブ
チル−4−ヒドロキシヒドロシンナメート)}メタンが
上記基準の全てを満たすことを発見した。消去防止添加
剤は、イルガノックス(Irganox)1010としてチバ
ガイギーから市販されている。
す酸化防止剤は知られていなかった。しかしながら、膨
大な調査によって、本発明の発明者は驚くべきことに、
正孔輸送分子として芳香族ジアミン化合物も含む画像形
成部材の電荷輸送層へ消去防止添加剤として添加された
場合に、テトラキス{メチレン(3,5−ジ−tert-ブ
チル−4−ヒドロキシヒドロシンナメート)}メタンが
上記基準の全てを満たすことを発見した。消去防止添加
剤は、イルガノックス(Irganox)1010としてチバ
ガイギーから市販されている。
【0025】イルガノックス−259(1,6−ヘキサ
メチレンビス−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒド
ロキシヒドロシンナメート)、イルガノックス−109
3(0.0−ジ−n−オクタデシル−3,5−ジ−tert
−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート)、イ
ルガノックスMD−1024(1,2−ヒドラジンビス
−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシシンナ
モイル) 等の幾つかの他のイルガノックス は、ひどい
サイクルアップの問題を起こす。イルガノックス101
0と同様に、イルガノックス259、1093、及びM
D−1024は束縛されたフェノールである。しかしな
がら、イルガノックス1010は、これらの他の束縛フ
ェノールとは違って、ひどいサイクルアップを起こすこ
となく電荷輸送層を驚くほど安定化させる。
メチレンビス−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒド
ロキシヒドロシンナメート)、イルガノックス−109
3(0.0−ジ−n−オクタデシル−3,5−ジ−tert
−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート)、イ
ルガノックスMD−1024(1,2−ヒドラジンビス
−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシシンナ
モイル) 等の幾つかの他のイルガノックス は、ひどい
サイクルアップの問題を起こす。イルガノックス101
0と同様に、イルガノックス259、1093、及びM
D−1024は束縛されたフェノールである。しかしな
がら、イルガノックス1010は、これらの他の束縛フ
ェノールとは違って、ひどいサイクルアップを起こすこ
となく電荷輸送層を驚くほど安定化させる。
【0026】最も好ましい実施例では、消去防止添加剤
は、正孔輸送分子としてTPDを包含する電荷輸送層中
に含まれる。
は、正孔輸送分子としてTPDを包含する電荷輸送層中
に含まれる。
【0027】1つの実施例では、層状画像形成部材は、
次の順序で、電気伝導性基板と、任意のブロッキング層
と、任意の接着層と、電荷発生層と、電荷輸送層と、任
意のオーバーコーティング層と、を含むことができる。
もう1つの実施例では、光応答性装置は、次の順序で、
電気伝導性層と、任意のブロッキング層と、任意の接着
層と、電荷輸送層と、電荷発生層と、任意のオーバーコ
ーティング層と、を含む。また装置は、接地ストリップ
(grounding strip)及び任意のカール防止バックコー
ト(anticurl backcoat、ACBC)層を有してもよ
い。
次の順序で、電気伝導性基板と、任意のブロッキング層
と、任意の接着層と、電荷発生層と、電荷輸送層と、任
意のオーバーコーティング層と、を含むことができる。
もう1つの実施例では、光応答性装置は、次の順序で、
電気伝導性層と、任意のブロッキング層と、任意の接着
層と、電荷輸送層と、電荷発生層と、任意のオーバーコ
ーティング層と、を含む。また装置は、接地ストリップ
(grounding strip)及び任意のカール防止バックコー
ト(anticurl backcoat、ACBC)層を有してもよ
い。
【0028】1つの好ましい実施例では、本発明は、
(1)導電性基板と、(2)電荷ブロッキング層と、
(3)接着層と、(4)電荷発生層と、(5)不活性樹
脂バインダ組成物に分散された一定の芳香族ジアミンか
ら構成され、上記の消去防止添加剤を含む電荷輸送層
と、(6)保護オーバーコーティング層と、を順に含む
改良された画像形成部材に関する。
(1)導電性基板と、(2)電荷ブロッキング層と、
(3)接着層と、(4)電荷発生層と、(5)不活性樹
脂バインダ組成物に分散された一定の芳香族ジアミンか
ら構成され、上記の消去防止添加剤を含む電荷輸送層
と、(6)保護オーバーコーティング層と、を順に含む
改良された画像形成部材に関する。
【0029】これらの画像形成部材は、複写機、複製機
及び印刷システム等のどのタイプの電子写真画像形成装
置においても使用できる。これらの複写機、複製機、及
び印刷システムは、レーザ、例えばヒ化ガリウムレー
ザ、あるいは現像される画像を発生するための画像バー
などの種々の露光手段を利用することができる。
及び印刷システム等のどのタイプの電子写真画像形成装
置においても使用できる。これらの複写機、複製機、及
び印刷システムは、レーザ、例えばヒ化ガリウムレー
ザ、あるいは現像される画像を発生するための画像バー
などの種々の露光手段を利用することができる。
【0030】基板は不透明でも実質的に透明でもよく、
必要な機械特性を有する多数の適切な材料を含むことが
できる。支持基板全体を含んでもよく、コーティング又
は下側部材(例えば、金属などの無機材料又は高分子膜
などの有機材料)として存在してもよい導電層又は接地
面は、例えばアルミニウム、チタン、ニッケル、クロ
ム、真ちゅう、金、ステンレス鋼、カーボンブラック、
黒鉛などを含む適切な材料を含むことができる。導電層
の厚さは、電子光導電性画像形成部材の所望される用途
によって、実質的に広い範囲にわたって変えることがで
きる。従って、導電層の厚さは、一般的に、約50オン
グストロームから何センチメートルにもわたることがで
きる。フレキシブルな光応答性画像形成装置が所望され
る場合、厚さは約100オングストロームと約5,00
0オングストロームの間でよい。
必要な機械特性を有する多数の適切な材料を含むことが
できる。支持基板全体を含んでもよく、コーティング又
は下側部材(例えば、金属などの無機材料又は高分子膜
などの有機材料)として存在してもよい導電層又は接地
面は、例えばアルミニウム、チタン、ニッケル、クロ
ム、真ちゅう、金、ステンレス鋼、カーボンブラック、
黒鉛などを含む適切な材料を含むことができる。導電層
の厚さは、電子光導電性画像形成部材の所望される用途
によって、実質的に広い範囲にわたって変えることがで
きる。従って、導電層の厚さは、一般的に、約50オン
グストロームから何センチメートルにもわたることがで
きる。フレキシブルな光応答性画像形成装置が所望され
る場合、厚さは約100オングストロームと約5,00
0オングストロームの間でよい。
【0031】下側部材は、金属及びプラスチックなどを
含む従来の材料でよい。典型的な下側部材には、ポリエ
ステル、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリウレタン
などを含むこの目的のために既知の種々の樹脂から成る
絶縁性非導電性材料が含まれる。
含む従来の材料でよい。典型的な下側部材には、ポリエ
ステル、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリウレタン
などを含むこの目的のために既知の種々の樹脂から成る
絶縁性非導電性材料が含まれる。
【0032】被覆された又はされない支持基板はフレキ
シブルでも剛性でもよく、例えば、プレート、円筒形ド
ラム、スクロール、膜、無端フレキシブルベルトなどの
多数の多くの異なる形状を有することができる。
シブルでも剛性でもよく、例えば、プレート、円筒形ド
ラム、スクロール、膜、無端フレキシブルベルトなどの
多数の多くの異なる形状を有することができる。
【0033】好ましくは、絶縁基板は無端フレキシブル
ベルトの形であり、E. I. デュポン社から得られるマイ
ラー(Mylar)として知られる市販のポリエチレンテレ
フタレートポリエステルを含む。
ベルトの形であり、E. I. デュポン社から得られるマイ
ラー(Mylar)として知られる市販のポリエチレンテレ
フタレートポリエステルを含む。
【0034】上述のように、本発明の画像形成部材は、
電気伝導性又は非電気伝導性のいずれかの基板を含むこ
とができる。特に、非導電性基板が使用される場合、電
気伝導性の接地面が使用されるのが好ましく、接地面は
導電層として作用する。導電性基板が使用される場合、
基板は導電層として作用できるが、所望されれば導電性
接地面が提供されてもよい。
電気伝導性又は非電気伝導性のいずれかの基板を含むこ
とができる。特に、非導電性基板が使用される場合、電
気伝導性の接地面が使用されるのが好ましく、接地面は
導電層として作用する。導電性基板が使用される場合、
基板は導電層として作用できるが、所望されれば導電性
接地面が提供されてもよい。
【0035】接地面は、溶液コーティング、蒸気蒸着、
及びスパッタリングのような既知のコ−ティング技法に
よって塗布できる。電気伝導性接地面を塗布する好まし
い方法は真空蒸着である。他の適切な方法も使用でき
る。
及びスパッタリングのような既知のコ−ティング技法に
よって塗布できる。電気伝導性接地面を塗布する好まし
い方法は真空蒸着である。他の適切な方法も使用でき
る。
【0036】幾つかの状況のもと、特に基板が有機高分
子材料の場合には、ファルベンファブリッケンバイエル
AGからマクロロン(MAKROLON、登録商標)として市販
されているポリカーボネート材料や、グッドイヤータイ
ヤアンドラバー社から得られるバイテルPE−200の
ようなコポリエステル樹脂などのカール防止層を基板の
裏側に被覆することが望ましい。更に、本発明の実施例
のカール防止コーティングは、好ましくはカール防止層
の10重量%までの量の接着促進剤を含むことができ
る。また、カール防止層は、シリカなどの摩擦及び/又
は摩耗減少剤も含むことができる。
子材料の場合には、ファルベンファブリッケンバイエル
AGからマクロロン(MAKROLON、登録商標)として市販
されているポリカーボネート材料や、グッドイヤータイ
ヤアンドラバー社から得られるバイテルPE−200の
ようなコポリエステル樹脂などのカール防止層を基板の
裏側に被覆することが望ましい。更に、本発明の実施例
のカール防止コーティングは、好ましくはカール防止層
の10重量%までの量の接着促進剤を含むことができ
る。また、カール防止層は、シリカなどの摩擦及び/又
は摩耗減少剤も含むことができる。
【0037】所望されるなら、導電層と電荷発生層の間
に適切なブロッキング層が挿入されてもよい。好ましい
ブロッキング層は、加水分解されたシランと導電性アノ
ードの金属酸化物層との間の反応生成物を含む。画像形
成部材は、例えば、金属導電性アノード層の金属酸化物
層の上にpH約4乃至約10で加水分解シラン水溶液の
コーティングを付着させ、反応生成物層を乾燥させてシ
ロキサン膜を形成し、任意の接着層、発生層、及び電荷
輸送層をシロキサン膜へ塗布することによって調製され
る。典型的な加水分解可能なシランには、3−アミノプ
ロピルトリエトキシシラン、(N,N−ジメチル3−ア
ミノ)プロピルトリエトキシシラン、N,N−ジメチル
アミノフェニルトリエトキシシラン、N−フェニルアミ
ノプロピルトリメトキシシラン、トリエトキシシリルプ
ロピルエチレンジアミン、トリメトキシシリルプロピル
エチレンジアミン、トリメトキシシリルプロピルジエチ
レントリアミン、及びそれらの混合物が含まれる。
に適切なブロッキング層が挿入されてもよい。好ましい
ブロッキング層は、加水分解されたシランと導電性アノ
ードの金属酸化物層との間の反応生成物を含む。画像形
成部材は、例えば、金属導電性アノード層の金属酸化物
層の上にpH約4乃至約10で加水分解シラン水溶液の
コーティングを付着させ、反応生成物層を乾燥させてシ
ロキサン膜を形成し、任意の接着層、発生層、及び電荷
輸送層をシロキサン膜へ塗布することによって調製され
る。典型的な加水分解可能なシランには、3−アミノプ
ロピルトリエトキシシラン、(N,N−ジメチル3−ア
ミノ)プロピルトリエトキシシラン、N,N−ジメチル
アミノフェニルトリエトキシシラン、N−フェニルアミ
ノプロピルトリメトキシシラン、トリエトキシシリルプ
ロピルエチレンジアミン、トリメトキシシリルプロピル
エチレンジアミン、トリメトキシシリルプロピルジエチ
レントリアミン、及びそれらの混合物が含まれる。
【0038】一般的に、希薄溶液は薄いコーティングを
達成するために好ましい。満足な反応生成物膜は、溶液
全体の重量を基準として約0.1重量パーセント乃至約
1.5重量パーセントのシランを含む溶液で達成でき
る。
達成するために好ましい。満足な反応生成物膜は、溶液
全体の重量を基準として約0.1重量パーセント乃至約
1.5重量パーセントのシランを含む溶液で達成でき
る。
【0039】加水分解シラン溶液を金属導電層の金属酸
化物層へ塗布するために適切な技法を利用できる。典型
的な塗布技法には、スプレーイング、ディップコーティ
ング、ロールコーティング、ワイヤワウンドロッドコー
ティングなどが含まれる。一般的に、加水分解シラン及
び金属酸化物層の反応生成物が約20オングストローム
と約2,000オングストロームの間の厚さを有する層
を形成する場合に、満足できる結果が達成できる。
化物層へ塗布するために適切な技法を利用できる。典型
的な塗布技法には、スプレーイング、ディップコーティ
ング、ロールコーティング、ワイヤワウンドロッドコー
ティングなどが含まれる。一般的に、加水分解シラン及
び金属酸化物層の反応生成物が約20オングストローム
と約2,000オングストロームの間の厚さを有する層
を形成する場合に、満足できる結果が達成できる。
【0040】より均一な電気特性を有し、加水分解シラ
ンのシロキサンへの転化がより完全であり、未反応シラ
ノールが少ない反応生成物層を提供するために、金属酸
化物層上の加水分解シランの乾燥又は硬化は、およその
室温よりも高い温度で実行されなければならない。一般
的には、電気化学特性の安定化を最大にするために、約
100℃乃至約150℃の反応温度が好ましい。このシ
ロキサンコーティングは米国特許第4,464,450
号に記載されており、その開示はここにその全体が組み
込まれる。
ンのシロキサンへの転化がより完全であり、未反応シラ
ノールが少ない反応生成物層を提供するために、金属酸
化物層上の加水分解シランの乾燥又は硬化は、およその
室温よりも高い温度で実行されなければならない。一般
的には、電気化学特性の安定化を最大にするために、約
100℃乃至約150℃の反応温度が好ましい。このシ
ロキサンコーティングは米国特許第4,464,450
号に記載されており、その開示はここにその全体が組み
込まれる。
【0041】ある場合には、接着を改良するため、ある
いは電気障壁層として作用するために、ブロッキング層
と隣接の電荷発生又は光発生材料との間に中間層が所望
されてもよい。このような層が利用される場合、それら
は、好ましくは、約0.01マイクロメートル乃至約5
マイクロメートルの間の乾燥厚さを有する。典型的な接
着層は、ポリエステル、デュポン49,000樹脂(E.
I. デュポン社から得られる)、ポリビニルブチラ−
ル、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアセテート、ポ
リウレタン、ポリメチルメタクリレートなどの膜形成ポ
リマーを含む。
いは電気障壁層として作用するために、ブロッキング層
と隣接の電荷発生又は光発生材料との間に中間層が所望
されてもよい。このような層が利用される場合、それら
は、好ましくは、約0.01マイクロメートル乃至約5
マイクロメートルの間の乾燥厚さを有する。典型的な接
着層は、ポリエステル、デュポン49,000樹脂(E.
I. デュポン社から得られる)、ポリビニルブチラ−
ル、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアセテート、ポ
リウレタン、ポリメチルメタクリレートなどの膜形成ポ
リマーを含む。
【0042】適切な電荷発生又は光発生材料は、多層光
導電体の2つ以上の電気作用層のうちの1つで使用でき
る。光発生層は、例えば、電荷キャリヤ輸送層と電子的
に適合性であれば、即ち光励起された電荷キャリヤを輸
送層中へ効率的に注入できるならば、多数の光導電性電
荷キャリヤ発生材料を含む。
導電体の2つ以上の電気作用層のうちの1つで使用でき
る。光発生層は、例えば、電荷キャリヤ輸送層と電子的
に適合性であれば、即ち光励起された電荷キャリヤを輸
送層中へ効率的に注入できるならば、多数の光導電性電
荷キャリヤ発生材料を含む。
【0043】光吸収光発生層(即ち、電荷発生層)は、
有機光導電性顔料及び/又は無機光導電性顔料を含むこ
とができる。典型的な有機光導電性顔料には、バナジル
フタロシアニン及びヒドロキシガリウムフタロシアニ
ン、クロロガリウムフタロシアニン、無金属フタロシア
ニン、銅フタロシアニン等の金属フタロシアニンのよう
な他のフタロシアニン化合物、例えばモナストラルレッ
ド、モナストラルバイオレット及びモナストラルレッド
Yの商品名でデュポンから得られるキナクリドン、米国
特許第3,442,781号に開示された置換2,4−
ジアミノ−トリアジン、ヒドロキシスクアリリウム顔料
などのスクアリン顔料、スクアリリウム化合物、ピリジ
ニウム化合物、アゾ染料、ジアゾ染料、アントラキノン
などの多核芳香族キノン、及びインドファストダブルス
カーレット及びインドファストバイオレットレイクB、
インドファストブリリアントスカーレット及びインドフ
ァストオレンジの商品名でアライドケミカル社から得ら
れるもの、チオピリリウム顔料、ベンズアミダゾールペ
リレン等のペリレン顔料、キノメリドン、あるいはそれ
らの混合物が含まれる。
有機光導電性顔料及び/又は無機光導電性顔料を含むこ
とができる。典型的な有機光導電性顔料には、バナジル
フタロシアニン及びヒドロキシガリウムフタロシアニ
ン、クロロガリウムフタロシアニン、無金属フタロシア
ニン、銅フタロシアニン等の金属フタロシアニンのよう
な他のフタロシアニン化合物、例えばモナストラルレッ
ド、モナストラルバイオレット及びモナストラルレッド
Yの商品名でデュポンから得られるキナクリドン、米国
特許第3,442,781号に開示された置換2,4−
ジアミノ−トリアジン、ヒドロキシスクアリリウム顔料
などのスクアリン顔料、スクアリリウム化合物、ピリジ
ニウム化合物、アゾ染料、ジアゾ染料、アントラキノン
などの多核芳香族キノン、及びインドファストダブルス
カーレット及びインドファストバイオレットレイクB、
インドファストブリリアントスカーレット及びインドフ
ァストオレンジの商品名でアライドケミカル社から得ら
れるもの、チオピリリウム顔料、ベンズアミダゾールペ
リレン等のペリレン顔料、キノメリドン、あるいはそれ
らの混合物が含まれる。
【0044】典型的な無機感光性顔料には、アモルファ
スセレン、三方晶セレン、IA族及びIIA族元素の混合
物、As2Se3、セレン合金、セレン化カドミウム、ス
ルホセレン化カドミウム、銅及び塩素ドープされた硫化
カドミウム、及びそれらの混合物が含まれる。
スセレン、三方晶セレン、IA族及びIIA族元素の混合
物、As2Se3、セレン合金、セレン化カドミウム、ス
ルホセレン化カドミウム、銅及び塩素ドープされた硫化
カドミウム、及びそれらの混合物が含まれる。
【0045】好ましい顔料には、ヒドロキシガリウムフ
タロシアニン、クロロガリウムフタロシアニン、三方晶
セレン及びベンズアミダゾールペリレンが含まれる。
タロシアニン、クロロガリウムフタロシアニン、三方晶
セレン及びベンズアミダゾールペリレンが含まれる。
【0046】適切な不活性樹脂バインダ材料は、電荷発
生層中で使用できる。典型的な有機樹脂バインダには、
ポリカーボネート、ポリビニルブチラール、アクリレー
トポリマー、ビニルポリマー、ポリビニルカルバゾー
ル、ポリエステル、ポリシロキサン、ポリアミド、ポリ
ウレタン、エポキシドなどが含まれる。多数の有機樹脂
バインダは、例えば、米国特許第3,121,006号
及び同第4,439,507号に開示されており、その
全体の開示は参照によってここに組み込まれる。有機樹
脂ポリマーはブロック、ランダム、又は交互共重合体で
よい。
生層中で使用できる。典型的な有機樹脂バインダには、
ポリカーボネート、ポリビニルブチラール、アクリレー
トポリマー、ビニルポリマー、ポリビニルカルバゾー
ル、ポリエステル、ポリシロキサン、ポリアミド、ポリ
ウレタン、エポキシドなどが含まれる。多数の有機樹脂
バインダは、例えば、米国特許第3,121,006号
及び同第4,439,507号に開示されており、その
全体の開示は参照によってここに組み込まれる。有機樹
脂ポリマーはブロック、ランダム、又は交互共重合体で
よい。
【0047】光導電性組成物及び/又は顔料並びに樹脂
バインダ材料を含む光発生層は、一般的に厚さが約0.
01マイクロメートル乃至約10マイクロメートルの範
囲であり、好ましくは約0.2マイクロメートル乃至約
3マイクロメートルの厚さを有する。一般的に、この層
の最高の厚さは主に機械的問題等の因子に依存するが、
この層の最低の厚さは、例えば、顔料の粒子サイズや光
発生顔料の光学密度などに依存する。これらの範囲外の
厚さが選択されることもできる。
バインダ材料を含む光発生層は、一般的に厚さが約0.
01マイクロメートル乃至約10マイクロメートルの範
囲であり、好ましくは約0.2マイクロメートル乃至約
3マイクロメートルの厚さを有する。一般的に、この層
の最高の厚さは主に機械的問題等の因子に依存するが、
この層の最低の厚さは、例えば、顔料の粒子サイズや光
発生顔料の光学密度などに依存する。これらの範囲外の
厚さが選択されることもできる。
【0048】しかしながら、光発生組成物又は顔料は、
一般的には層の約5重量パーセント乃至約80重量パー
セントの種々の量で、好ましくは層の約10重量パーセ
ント乃至約50重量パーセントの量で、樹脂バインダ組
成物中に存在する。従って、この実施例では、樹脂バイ
ンダは、約95重量パーセント乃至約20重量パーセン
トの量、好ましくは約90重量パーセント乃至約50重
量パーセントの量で存在する。選択される特定の割合
は、発生体層の厚さにある程度までは依存する。
一般的には層の約5重量パーセント乃至約80重量パー
セントの種々の量で、好ましくは層の約10重量パーセ
ント乃至約50重量パーセントの量で、樹脂バインダ組
成物中に存在する。従って、この実施例では、樹脂バイ
ンダは、約95重量パーセント乃至約20重量パーセン
トの量、好ましくは約90重量パーセント乃至約50重
量パーセントの量で存在する。選択される特定の割合
は、発生体層の厚さにある程度までは依存する。
【0049】本発明のプロセスによって調製される多層
又は複合光導電体の2つの電気作用層のうちの1つで使
用される好ましい電荷輸送層は、約10乃至75重量パ
ーセントの少なくとも1つの電荷輸送芳香族アミン化合
物と、電荷輸送化合物が均一に分散される高分子膜形成
樹脂と、を含む。電荷輸送層は、一般的には、約5乃至
約100マイクロメートルの範囲の厚さを有し、好まし
くは約10乃至約40マイクロメートルの厚さを有する
が、この範囲外の厚さも使用できる。
又は複合光導電体の2つの電気作用層のうちの1つで使
用される好ましい電荷輸送層は、約10乃至75重量パ
ーセントの少なくとも1つの電荷輸送芳香族アミン化合
物と、電荷輸送化合物が均一に分散される高分子膜形成
樹脂と、を含む。電荷輸送層は、一般的には、約5乃至
約100マイクロメートルの範囲の厚さを有し、好まし
くは約10乃至約40マイクロメートルの厚さを有する
が、この範囲外の厚さも使用できる。
【0050】芳香族アミン化合物は、次の一般式を有す
る1つ又はそれ以上の化合物でよい。
る1つ又はそれ以上の化合物でよい。
【0051】
【化1】
【0052】ここで、R12及びR13は、置換又は未置換
フェニル基、ナフチル基及びポリフェニル基より成る群
から選択される芳香族基であり、R14は、置換又は未置
換アリール基、1乃至18個の炭素原子を有するアルキ
ル基、及び3乃至18個の炭素原子を有する環状脂肪族
化合物より成る群から選択される。
フェニル基、ナフチル基及びポリフェニル基より成る群
から選択される芳香族基であり、R14は、置換又は未置
換アリール基、1乃至18個の炭素原子を有するアルキ
ル基、及び3乃至18個の炭素原子を有する環状脂肪族
化合物より成る群から選択される。
【0053】電荷発生層の光発生された正孔の注入を支
援でき、電荷輸送層を通って正孔を輸送することができ
る電荷輸送層のための上記構造式で表される電荷輸送芳
香族アミンの例には、トリフェニルアミン及びN,N′
−ビス(アルキル−フェニル)−(1,1′−ビフェニ
ル)−4,4′−ジアミン(ここで、アルキルは、例え
ば、メチル、エチル、プロピル、n−ブチル等であ
る)、N,N′−ジフェニル−N,N′−ビス(クロロ
フェニル)−(1,1′−ビフェニル)−4,4′−ジ
アミンが含まれる。
援でき、電荷輸送層を通って正孔を輸送することができ
る電荷輸送層のための上記構造式で表される電荷輸送芳
香族アミンの例には、トリフェニルアミン及びN,N′
−ビス(アルキル−フェニル)−(1,1′−ビフェニ
ル)−4,4′−ジアミン(ここで、アルキルは、例え
ば、メチル、エチル、プロピル、n−ブチル等であ
る)、N,N′−ジフェニル−N,N′−ビス(クロロ
フェニル)−(1,1′−ビフェニル)−4,4′−ジ
アミンが含まれる。
【0054】最も好ましいのは、不活性樹脂バインダに
分散されたN,N′−ジフェニル−N,N′−ビス(3
−メチルフェニル)−(1,1′−ビフェニル)−4,
4′−ジアミン(TPD)である。TPDは次の化学式
を有する。
分散されたN,N′−ジフェニル−N,N′−ビス(3
−メチルフェニル)−(1,1′−ビフェニル)−4,
4′−ジアミン(TPD)である。TPDは次の化学式
を有する。
【0055】
【化2】
【0056】塩化メチレン又は他の適切な溶媒に可溶性
の適切な不活性樹脂バインダは、本発明のプロセスで使
用できる。過度の暗減衰を防止するために少なくとも1
012ohm-cmの抵抗率を有するのが好ましいこの不活性な
高絶縁性樹脂バインダは、光発生層からの正孔の注入を
必ずしも支援できるとは限らず、これらの正孔の材料内
の輸送を可能にできない材料である。塩化メチレン又は
他の適切な有機溶媒に可溶性の典型的な不活性樹脂バイ
ンダには、マクロロン、メルロン、及びレクサンとして
市販されているポリカーボネート樹脂、ポリエステル、
ポリスチレン、ポリアリーレート、ポリアクリレート、
ポリエーテル、ポリスルホンなどが含まれる。重量平均
分子量は臨界的でも重要でもないが、例えば、約8,0
00乃至約1,500,000の範囲でよいが、典型的
には、例えばおよそ20,000乃至100,000で
ある。
の適切な不活性樹脂バインダは、本発明のプロセスで使
用できる。過度の暗減衰を防止するために少なくとも1
012ohm-cmの抵抗率を有するのが好ましいこの不活性な
高絶縁性樹脂バインダは、光発生層からの正孔の注入を
必ずしも支援できるとは限らず、これらの正孔の材料内
の輸送を可能にできない材料である。塩化メチレン又は
他の適切な有機溶媒に可溶性の典型的な不活性樹脂バイ
ンダには、マクロロン、メルロン、及びレクサンとして
市販されているポリカーボネート樹脂、ポリエステル、
ポリスチレン、ポリアリーレート、ポリアクリレート、
ポリエーテル、ポリスルホンなどが含まれる。重量平均
分子量は臨界的でも重要でもないが、例えば、約8,0
00乃至約1,500,000の範囲でよいが、典型的
には、例えばおよそ20,000乃至100,000で
ある。
【0057】また、本発明の画像形成部材の電荷輸送層
は、約0.1重量パーセント乃至約10重量パーセン
ト、好ましくは約0.5重量パーセント乃至約6重量パ
ーセントの上記の消去防止添加剤がその中に分散されて
いる。ここでもう一度、この添加剤は、テトラキス{メ
チレン(3,5−ジ−tert-ブチル−4−ヒドロキシヒ
ドロシンナメート)}メタンであり、次の化学式を有す
る。
は、約0.1重量パーセント乃至約10重量パーセン
ト、好ましくは約0.5重量パーセント乃至約6重量パ
ーセントの上記の消去防止添加剤がその中に分散されて
いる。ここでもう一度、この添加剤は、テトラキス{メ
チレン(3,5−ジ−tert-ブチル−4−ヒドロキシヒ
ドロシンナメート)}メタンであり、次の化学式を有す
る。
【0058】
【化3】
【0059】この物質は、チバガイギーからイルガノッ
クス1010の名前で市販されている。この添加剤は、
束縛フェノールとして広義に識別される物質の種類であ
り、4つの立体的に束縛されたフェノール性ヒドロキシ
ル基を含む。
クス1010の名前で市販されている。この添加剤は、
束縛フェノールとして広義に識別される物質の種類であ
り、4つの立体的に束縛されたフェノール性ヒドロキシ
ル基を含む。
【0060】その上、電荷輸送層は1つ又はそれ以上の
従来の添加剤を更に含んでもよい。特に、電荷輸送層
は、消去防止添加剤の添加により起こり得る感度変化を
相殺できるトリフルオロ酢酸等の添加剤を含むことがで
きる。トリフルオロ酢酸は、例えば0.1乃至10重量
パーセントの量で電荷輸送層に含まれることができる。
従来の添加剤を更に含んでもよい。特に、電荷輸送層
は、消去防止添加剤の添加により起こり得る感度変化を
相殺できるトリフルオロ酢酸等の添加剤を含むことがで
きる。トリフルオロ酢酸は、例えば0.1乃至10重量
パーセントの量で電荷輸送層に含まれることができる。
【0061】電荷輸送層コーティング混合物を混合し、
その後画像形成部材へ塗布するために、適切な従来の技
法を利用できる。典型的な塗布技法には、スプレーコー
ティング、ディップコーティング、ロールコーティン
グ、ワイヤワウンドロッドコーティング等が含まれる。
付着されたコーティングの乾燥は、オーブン乾燥、赤外
放射乾燥、空気乾燥などの適切な従来の技法によって行
うことができる。
その後画像形成部材へ塗布するために、適切な従来の技
法を利用できる。典型的な塗布技法には、スプレーコー
ティング、ディップコーティング、ロールコーティン
グ、ワイヤワウンドロッドコーティング等が含まれる。
付着されたコーティングの乾燥は、オーブン乾燥、赤外
放射乾燥、空気乾燥などの適切な従来の技法によって行
うことができる。
【0062】電荷輸送層は、受光体の画像形成表面に置
かれる静電荷が、静電潜像がその上に形成及び保持され
るのを防止するために十分な速度で、照明がないときは
伝導又は放電されない程度まで絶縁体でなければならな
い。一般的に、電荷輸送層対電荷発生層の厚さの比率
は、好ましくは、約2:1乃至200:1に保持され、
ある場合には400:1にもなる。塩化メチレンなどの
コーティング溶媒は、電荷輸送層を形成する際に使用で
きる。
かれる静電荷が、静電潜像がその上に形成及び保持され
るのを防止するために十分な速度で、照明がないときは
伝導又は放電されない程度まで絶縁体でなければならな
い。一般的に、電荷輸送層対電荷発生層の厚さの比率
は、好ましくは、約2:1乃至200:1に保持され、
ある場合には400:1にもなる。塩化メチレンなどの
コーティング溶媒は、電荷輸送層を形成する際に使用で
きる。
【0063】任意に、摩耗への耐性を改良するためにオ
ーバーコーティング層も利用できる。これらのオーバー
コーティング層は、電気的に絶縁性又はわずかに半導性
である有機ポリマー又は無機ポリマーを含むことができ
る。オーバーコーティング層は一般的に、厚さが約0.
05マイクロメートル乃至約10マイクロメートルの範
囲であり、好ましくは約0.2マイクロメートル乃至約
5マイクロメートルの厚さを有し、輸送層及び/又は光
発生層に含まれる材料の紫外光劣化を最小限にするよう
に紫外光を吸収できる材料を含む。また、このオーバー
コーティング層は、光応答性装置の保護層としての機能
を果たすこともできる。
ーバーコーティング層も利用できる。これらのオーバー
コーティング層は、電気的に絶縁性又はわずかに半導性
である有機ポリマー又は無機ポリマーを含むことができ
る。オーバーコーティング層は一般的に、厚さが約0.
05マイクロメートル乃至約10マイクロメートルの範
囲であり、好ましくは約0.2マイクロメートル乃至約
5マイクロメートルの厚さを有し、輸送層及び/又は光
発生層に含まれる材料の紫外光劣化を最小限にするよう
に紫外光を吸収できる材料を含む。また、このオーバー
コーティング層は、光応答性装置の保護層としての機能
を果たすこともできる。
【0064】ここに記載される光導電性画像形成部材
は、ゼログラフィ画像形成装置として従来知られている
ような種々の画像形成システムに組み込むことができ
る。更には、本発明の画像形成部材は、可視、近赤及び
/赤外光による画像形成及び印刷システムのために選択
できる。この実施例では、光応答性装置は負又は正に帯
電され、例えばヒ化物タイプのレーザなどの固体レーザ
によって連続的又は同時に発生されるような約700乃
至約900、好ましくは740乃至800ナノメートル
の波長を有する光へ露光され、その後、得られた画像は
現像され、透明体又は紙などの印刷基体へ転写される。
更に、本発明の画像形成部材は、可視光による画像形成
及び印刷システムのために選択できる。この実施例で
は、光応答性装置は負または正に帯電され、約400乃
至約約700ナノメートルの波長を有する光へ露光され
た後、既知のトナーで現像され、次に印刷基体に画像を
転写し、定着する。
は、ゼログラフィ画像形成装置として従来知られている
ような種々の画像形成システムに組み込むことができ
る。更には、本発明の画像形成部材は、可視、近赤及び
/赤外光による画像形成及び印刷システムのために選択
できる。この実施例では、光応答性装置は負又は正に帯
電され、例えばヒ化物タイプのレーザなどの固体レーザ
によって連続的又は同時に発生されるような約700乃
至約900、好ましくは740乃至800ナノメートル
の波長を有する光へ露光され、その後、得られた画像は
現像され、透明体又は紙などの印刷基体へ転写される。
更に、本発明の画像形成部材は、可視光による画像形成
及び印刷システムのために選択できる。この実施例で
は、光応答性装置は負または正に帯電され、約400乃
至約約700ナノメートルの波長を有する光へ露光され
た後、既知のトナーで現像され、次に印刷基体に画像を
転写し、定着する。
【0065】本発明はまた、ここに開示される光導電性
画像形成部材による画像の生成方法を包含する。方法
は、一般的に、まず例えばコロトロン、ジコロトロン、
スコロトロン、ピン帯電装置、バイアス帯電ロール(B
CR)などのコロナ帯電装置で画像形成部材を帯電させ
るステップを含む。スコロトロンが好ましい。次に、上
述のような静電画像形成装置を用いて、静電画像が光導
電性画像形成部材上に生成される。続いて、静電画像
は、既知の現像装置によって、例えば樹脂粒子、顔料粒
子、電荷制御剤を含む添加剤、及びキャリヤ粒子などか
ら成る組成物のような現像剤組成物を付与する1つ又は
それ以上の現像ステーションで現像される。米国特許第
4,558,108号、同第4,560,535号、同
第3,590,000号、同第4,264、672号、
同第3,900,588号、及び同第3,849,18
2号が参照される。これらの特許のそれぞれの開示は、
参照によってここに完全に組み込まれる。現像された静
電画像は次に、画像転写ステーションで紙又は透明体な
どの適切な印刷基体へ転写され、基体へ定着される。画
像の現像は、カスケード、タッチダウン、パウダー雲、
磁気ブラシなどの多数の方法によって達成できる。
画像形成部材による画像の生成方法を包含する。方法
は、一般的に、まず例えばコロトロン、ジコロトロン、
スコロトロン、ピン帯電装置、バイアス帯電ロール(B
CR)などのコロナ帯電装置で画像形成部材を帯電させ
るステップを含む。スコロトロンが好ましい。次に、上
述のような静電画像形成装置を用いて、静電画像が光導
電性画像形成部材上に生成される。続いて、静電画像
は、既知の現像装置によって、例えば樹脂粒子、顔料粒
子、電荷制御剤を含む添加剤、及びキャリヤ粒子などか
ら成る組成物のような現像剤組成物を付与する1つ又は
それ以上の現像ステーションで現像される。米国特許第
4,558,108号、同第4,560,535号、同
第3,590,000号、同第4,264、672号、
同第3,900,588号、及び同第3,849,18
2号が参照される。これらの特許のそれぞれの開示は、
参照によってここに完全に組み込まれる。現像された静
電画像は次に、画像転写ステーションで紙又は透明体な
どの適切な印刷基体へ転写され、基体へ定着される。画
像の現像は、カスケード、タッチダウン、パウダー雲、
磁気ブラシなどの多数の方法によって達成できる。
【0066】現像された画像の印刷基体への転写は、コ
ロトロン又はバイアスロールが選択される方法を含む適
切な方法によることができる。定着ステップは、フラッ
シュ定着、加熱定着、加圧定着、蒸気定着等のような適
切な方法によって実行できる。
ロトロン又はバイアスロールが選択される方法を含む適
切な方法によることができる。定着ステップは、フラッ
シュ定着、加熱定着、加圧定着、蒸気定着等のような適
切な方法によって実行できる。
【0067】現像された画像が画像形成部材表面から転
写された後、画像形成部材は好ましくは表面に残存する
残留現像剤がクリーニングされ、更なる又は次の画像現
像のための帯電が行われる前に、残留静電荷もクリーニ
ングされる。
写された後、画像形成部材は好ましくは表面に残存する
残留現像剤がクリーニングされ、更なる又は次の画像現
像のための帯電が行われる前に、残留静電荷もクリーニ
ングされる。
【0068】正孔輸送分子として芳香族アミン化合物
(特に、TPD)を含む本発明の画像形成層の電荷輸送
層中で消去防止添加剤を使用すると、コロトロンからの
パーキング消去などの全般的な消去や1バイト画像の消
滅などのミクロ消去の両方を含む印刷画像における消去
問題が実質的に除去される。添加剤は、電荷輸送層表面
の正孔輸送分子の酸化を実質的に減少又は除去すること
によってそのようにする。
(特に、TPD)を含む本発明の画像形成層の電荷輸送
層中で消去防止添加剤を使用すると、コロトロンからの
パーキング消去などの全般的な消去や1バイト画像の消
滅などのミクロ消去の両方を含む印刷画像における消去
問題が実質的に除去される。添加剤は、電荷輸送層表面
の正孔輸送分子の酸化を実質的に減少又は除去すること
によってそのようにする。
【0069】添加剤は、画像形成部材の他の材料又は特
性に悪影響を与えることなく、消去の回避を達成する。
特に、添加剤は電荷発生層の感度(光誘導放電特性の形
状)に最小限の影響を与えるだけであり、三方晶セレ
ン、ベンズアミダゾールペリレン及びヒドロキシガリウ
ムフタロシアニン等の一般的な電荷発生材料では、5
0,000連続サイクルでごくわずかなサイクルアップ
を示すだけである。更に、添加剤は思いがけず、電荷発
生顔料としてベンズアミダゾールペリレンを利用する画
像形成部材の空乏(depletion)、ベンズアミダゾール
ペリレン受容体を悩ますランダムであるが一般的な問題
を減少させるという驚くべき利益を提供する。空乏は、
帯電電位を容量性帯電と呼ばれる可能な最大値から減少
させる現象である。
性に悪影響を与えることなく、消去の回避を達成する。
特に、添加剤は電荷発生層の感度(光誘導放電特性の形
状)に最小限の影響を与えるだけであり、三方晶セレ
ン、ベンズアミダゾールペリレン及びヒドロキシガリウ
ムフタロシアニン等の一般的な電荷発生材料では、5
0,000連続サイクルでごくわずかなサイクルアップ
を示すだけである。更に、添加剤は思いがけず、電荷発
生顔料としてベンズアミダゾールペリレンを利用する画
像形成部材の空乏(depletion)、ベンズアミダゾール
ペリレン受容体を悩ますランダムであるが一般的な問題
を減少させるという驚くべき利益を提供する。空乏は、
帯電電位を容量性帯電と呼ばれる可能な最大値から減少
させる現象である。
【0070】以下の実施例は、幾つかの他の束縛フェノ
ールを含む市販の酸化防止剤を含む、あるいは安定化材
料を全く含まない画像形成部材と比較して、電荷輸送層
中に消去防止添加剤としてイルガノックス1010を使
用することで達成される驚くべき利点を更に説明する。
ールを含む市販の酸化防止剤を含む、あるいは安定化材
料を全く含まない画像形成部材と比較して、電荷輸送層
中に消去防止添加剤としてイルガノックス1010を使
用することで達成される驚くべき利点を更に説明する。
【0071】実施例I 受光体の製造 (a)ブロッキング層及び接着層の製造:ブロッキング
及び接着層は、従来の技法を用いて、ポリエチレンテレ
フタレート膜上に真空蒸着されたチタン層を含む基板上
にコーティングを形成することによって調製される。チ
タン層上に形成される第1のコーティングは、厚さ0.
005マイクロメートル(50オングストローム)の加
水分解ガンマアミノプロピルトリエトキシシランから形
成されたシロキサン障壁層であった。障壁層コーティン
グ組成物は、3−アミノプロピルトリエトキシシラン
(PCRリサーチセンターケミカルズオブフロリダから
得られる)とエタノールを体積比1:50で混合するこ
とによって調製される。コーティング組成物はマルチク
リアランスフィルムアプリケータによって塗布されて、
ウェット厚0.5ミルを有するコーティングを形成す
る。次にコーティングは、室温で5分間乾燥させられた
後、強制エアオーブン中摂氏110度で10分間硬化さ
れる。第2のコーティングは、0.005マイクロメー
ル(50オングストローム)の厚さを有するポリエステ
ル樹脂(49,000、 E. I. デュポン社から得られ
る)の接着層である。第2コーティング組成物は0.5
ミルのバーを用いて塗布され、その結果得られるコーテ
ィングは強制エアオーブン中で10分間硬化される。3
つの異なる顔料の電荷発生層は、次のように被覆され
る。
及び接着層は、従来の技法を用いて、ポリエチレンテレ
フタレート膜上に真空蒸着されたチタン層を含む基板上
にコーティングを形成することによって調製される。チ
タン層上に形成される第1のコーティングは、厚さ0.
005マイクロメートル(50オングストローム)の加
水分解ガンマアミノプロピルトリエトキシシランから形
成されたシロキサン障壁層であった。障壁層コーティン
グ組成物は、3−アミノプロピルトリエトキシシラン
(PCRリサーチセンターケミカルズオブフロリダから
得られる)とエタノールを体積比1:50で混合するこ
とによって調製される。コーティング組成物はマルチク
リアランスフィルムアプリケータによって塗布されて、
ウェット厚0.5ミルを有するコーティングを形成す
る。次にコーティングは、室温で5分間乾燥させられた
後、強制エアオーブン中摂氏110度で10分間硬化さ
れる。第2のコーティングは、0.005マイクロメー
ル(50オングストローム)の厚さを有するポリエステ
ル樹脂(49,000、 E. I. デュポン社から得られ
る)の接着層である。第2コーティング組成物は0.5
ミルのバーを用いて塗布され、その結果得られるコーテ
ィングは強制エアオーブン中で10分間硬化される。3
つの異なる顔料の電荷発生層は、次のように被覆され
る。
【0072】(b)電荷発生層の製造 (1)三方晶セレン(t−Se):三方晶セレンの電荷
発生層は、約7ミリリットルのテトラヒドロフラン及び
約7ミリリットルのトルエン中に約0.05マイクロメ
ートル乃至0.2マイクロメートルの粒子サイズを有す
る0.8グラムの三方晶セレン及び約0.8グラムのポ
リ(N−ビニルカルバゾール)を含む溶液から接着層上
に被覆される。発生層コーティングは0.005インチ
のバードアプリケータで塗布され、層は強制エアオーブ
ン中約135℃で乾燥されて、1.6マイクロメートル
の厚さを有する層を形成する。
発生層は、約7ミリリットルのテトラヒドロフラン及び
約7ミリリットルのトルエン中に約0.05マイクロメ
ートル乃至0.2マイクロメートルの粒子サイズを有す
る0.8グラムの三方晶セレン及び約0.8グラムのポ
リ(N−ビニルカルバゾール)を含む溶液から接着層上
に被覆される。発生層コーティングは0.005インチ
のバードアプリケータで塗布され、層は強制エアオーブ
ン中約135℃で乾燥されて、1.6マイクロメートル
の厚さを有する層を形成する。
【0073】(2)ベンズアミダゾールペリレン:40
体積パーセントのBzP及び60体積パーセントのポリ
カーボネート(PCZ)を含むベンズアミダゾールペリ
レン(BzP)の電荷発生層は、接着層上に被覆され
る。この光発生層は、0.45グラムのPCZ及び50
mlのテトラヒドロフランを4オンスの黄褐色ビンに入れ
ることによって調製される。この溶液へ、2.4グラム
のBzP及び300グラムの直径1/8インチ(3.2
ミリメートル)のステンレス鋼ショットが添加される。
この混合物は次に、72乃至96時間ボールミルに配置
される。続いて、2.25グラムのPCZは46.1グ
ラムのテトラヒドロフランに溶解され、次にこのBzP
スラリーへ添加される。このスラリーは、次に、10分
間振とう機上に配置される。得られるスラリーは、その
後、1/2ミルギャップのバードアプリケータを用いる
ことによって接着界面層へ塗布され、ウェット厚0.5
ミル(12.7マイクロメートル)を有するコーティン
グ層を形成する。この光発生層は強制エアオーブン中1
25℃で1分間乾燥され、厚さ1.0マイクロメートル
を有する乾燥した光発生層を形成する。
体積パーセントのBzP及び60体積パーセントのポリ
カーボネート(PCZ)を含むベンズアミダゾールペリ
レン(BzP)の電荷発生層は、接着層上に被覆され
る。この光発生層は、0.45グラムのPCZ及び50
mlのテトラヒドロフランを4オンスの黄褐色ビンに入れ
ることによって調製される。この溶液へ、2.4グラム
のBzP及び300グラムの直径1/8インチ(3.2
ミリメートル)のステンレス鋼ショットが添加される。
この混合物は次に、72乃至96時間ボールミルに配置
される。続いて、2.25グラムのPCZは46.1グ
ラムのテトラヒドロフランに溶解され、次にこのBzP
スラリーへ添加される。このスラリーは、次に、10分
間振とう機上に配置される。得られるスラリーは、その
後、1/2ミルギャップのバードアプリケータを用いる
ことによって接着界面層へ塗布され、ウェット厚0.5
ミル(12.7マイクロメートル)を有するコーティン
グ層を形成する。この光発生層は強制エアオーブン中1
25℃で1分間乾燥され、厚さ1.0マイクロメートル
を有する乾燥した光発生層を形成する。
【0074】(3)ヒドロキシガリウムフタロシアニン
(OHGaPc):40体積パーセントのヒドロキシガ
リウムフタロシアニン及び60体積パーセントのMw1
1,000を有するスチレン(82パーセント)/4‐
ビニルピリジン(18パーセント)のブロックコポリマ
ーを含む光発生層は、次のように接着層上に被覆され
る。この光発生コーティング組成物は、1.5グラムの
スチレン/4‐ビニルピリジンのブロックコポリマーを
42mlのトルエンに溶解することによって調製され
る。この溶液へ、1.33グラムのヒドロキシガリウム
フタロシアニン及び300グラムの直径1/8インチの
ステンレス鋼ショットが添加される。この混合物は次
に、20時間ボールミル上に配置される。得られるスラ
リーは、その後、バードアプリケータを用いて接着界面
へ塗布され、0.25ミルのウェット厚を有する層を形
成する。この層は、強制エアオーブン中135℃で5分
間乾燥されて、0.4マイクロメートルの乾燥厚さを有
する光発生層を形成する。
(OHGaPc):40体積パーセントのヒドロキシガ
リウムフタロシアニン及び60体積パーセントのMw1
1,000を有するスチレン(82パーセント)/4‐
ビニルピリジン(18パーセント)のブロックコポリマ
ーを含む光発生層は、次のように接着層上に被覆され
る。この光発生コーティング組成物は、1.5グラムの
スチレン/4‐ビニルピリジンのブロックコポリマーを
42mlのトルエンに溶解することによって調製され
る。この溶液へ、1.33グラムのヒドロキシガリウム
フタロシアニン及び300グラムの直径1/8インチの
ステンレス鋼ショットが添加される。この混合物は次
に、20時間ボールミル上に配置される。得られるスラ
リーは、その後、バードアプリケータを用いて接着界面
へ塗布され、0.25ミルのウェット厚を有する層を形
成する。この層は、強制エアオーブン中135℃で5分
間乾燥されて、0.4マイクロメートルの乾燥厚さを有
する光発生層を形成する。
【0075】(C)電荷輸送層の製造 (1)安定化添加剤なし:輸送層は、11.5グラムの
塩化メチレン溶媒に溶解された1グラムのN,N′−ジ
フェニル−N,N′−ビス(3−メチル−フェニル)−
(1,1′−ビフェニル)−4,4′−ジアミン(TP
D)及び1グラムのポリカーボネート樹脂(ポリ(4,
4′−イソプロピリデン−ジフェニレンカーボネート)
(ファルベンファブリッケンバイエルA.G.からマク
ロロン(登録商標)として得られる)を含む溶液を塗布
するためにバードコーティングアプリケータを用いるこ
とによって、電荷発生層(t−Se、BzP又はOHG
aPcのいずれか)上に形成される。N,N′−ジフェ
ニル−N,N′−ビス(3−メチル−フェニル)−
(1,1′−ビフェニル)−4,4′−ジアミンは電気
的に活性な芳香族ジアミン電荷輸送小分子であるが、ポ
リカーボネート樹脂は、電気的に不活性な膜形成バイン
ダである。被覆された装置は強制エアオーブン中80℃
で30分間乾燥され、乾燥した25マイクロメートル厚
の電荷輸送層を形成する。
塩化メチレン溶媒に溶解された1グラムのN,N′−ジ
フェニル−N,N′−ビス(3−メチル−フェニル)−
(1,1′−ビフェニル)−4,4′−ジアミン(TP
D)及び1グラムのポリカーボネート樹脂(ポリ(4,
4′−イソプロピリデン−ジフェニレンカーボネート)
(ファルベンファブリッケンバイエルA.G.からマク
ロロン(登録商標)として得られる)を含む溶液を塗布
するためにバードコーティングアプリケータを用いるこ
とによって、電荷発生層(t−Se、BzP又はOHG
aPcのいずれか)上に形成される。N,N′−ジフェ
ニル−N,N′−ビス(3−メチル−フェニル)−
(1,1′−ビフェニル)−4,4′−ジアミンは電気
的に活性な芳香族ジアミン電荷輸送小分子であるが、ポ
リカーボネート樹脂は、電気的に不活性な膜形成バイン
ダである。被覆された装置は強制エアオーブン中80℃
で30分間乾燥され、乾燥した25マイクロメートル厚
の電荷輸送層を形成する。
【0076】(2)安定化添加剤あり:輸送層は、1
1.5グラムの塩化メチレン溶媒に溶解された1グラム
のN,N′−ジフェニル−N,N′−ビス(3−メチル
−フェニル)−(1,1′−ビフェニル)−4,4′−
ジアミン及び1グラムのポリカーボネート樹脂(ポリ
(4,4′−イソプロピリデン−ジフェニレンカーボネ
−ト)(ファルベンファブリッケンバイエルA.G.か
らマクロロン(登録商標)として得られる)及び0.1
グラムの安定化添加剤を含む溶液を塗布するためにバー
ドコーティングアプリケータを用いることによって電荷
発生層(t−Se、BzP又はOHGaPcのいずれ
か)上に形成される。被覆された装置は強制エアオーブ
ン中80℃で30分間乾燥され、乾燥した25マイクロ
メートル厚の電荷輸送層を形成する。
1.5グラムの塩化メチレン溶媒に溶解された1グラム
のN,N′−ジフェニル−N,N′−ビス(3−メチル
−フェニル)−(1,1′−ビフェニル)−4,4′−
ジアミン及び1グラムのポリカーボネート樹脂(ポリ
(4,4′−イソプロピリデン−ジフェニレンカーボネ
−ト)(ファルベンファブリッケンバイエルA.G.か
らマクロロン(登録商標)として得られる)及び0.1
グラムの安定化添加剤を含む溶液を塗布するためにバー
ドコーティングアプリケータを用いることによって電荷
発生層(t−Se、BzP又はOHGaPcのいずれ
か)上に形成される。被覆された装置は強制エアオーブ
ン中80℃で30分間乾燥され、乾燥した25マイクロ
メートル厚の電荷輸送層を形成する。
【0077】安定化添加剤の構造:添加剤イルガノック
ス−1010(その構造は前に記載した)に加えて、い
くつかの他の束縛フェノール(単数及び複数)が試験さ
れる。これらには次のようなものが含まれる。
ス−1010(その構造は前に記載した)に加えて、い
くつかの他の束縛フェノール(単数及び複数)が試験さ
れる。これらには次のようなものが含まれる。
【0078】(1)イルガノックス−259:1,6−
ヘキサメチレンビス−(3,5−ジ−tert−ブチル−4
−ヒドロキシヒドロシンナメート
ヘキサメチレンビス−(3,5−ジ−tert−ブチル−4
−ヒドロキシヒドロシンナメート
【0079】
【化4】
【0080】(2)イルガノックス−1093(0,0
−ジ−n−オクタデシル−3,5−ジ−tert−ブチル−
4−ヒドロキシベンジルホスホネート)
−ジ−n−オクタデシル−3,5−ジ−tert−ブチル−
4−ヒドロキシベンジルホスホネート)
【0081】
【化5】
【0082】(3)イルガノックスMD−1024
(1,2ヒドラジンビス−(3,5−ジ−tert−ブチル
−4‐4−ヒドロキシヒドロシンナモイル)
(1,2ヒドラジンビス−(3,5−ジ−tert−ブチル
−4‐4−ヒドロキシヒドロシンナモイル)
【0083】
【化6】
【0084】(4)フェノール#1:2,2′−メチレ
ンビス(6−t−ブチル−4−メチルフェノール)
ンビス(6−t−ブチル−4−メチルフェノール)
【0085】
【化7】
【0086】(5)チヌビン(Tinuvin)326(クロ
ロベンゾトリアゾ−ル)
ロベンゾトリアゾ−ル)
【0087】
【化8】
【0088】(6)チヌビン770
【0089】
【化9】
【0090】実施例II 実施例Iに記載された手順を用いて21個の受光体が調
製された。輸送層中に添加剤を有さず、3つの顔料t−
Se、BzP及びOHGaPcを含む3つのコントロー
ル装置(比較例1〜3)がある。次の3つのサンプル
(例1〜3)はそれぞれ、発生層中に3つの顔料のうち
の1つを有し、0.5wt%のイルガノックス1010を
含む輸送層を有して調製される。次の3つのサンプル
(比較例4〜6)はそれぞれ、発生層中に3つの顔料の
うちの1つを有し、0.5wt%のイルガノックス259
を含む輸送層を有して調製される。次の3つのサンプル
(比較例7〜9)はそれぞれ、発生層中に3つの顔料の
うちの1つを有し、0.5wt%のイルガノックス109
3を含む輸送層を有して調製される。次の3つのサンプ
ル(比較例10〜12)はそれぞれ、発生層中に3つの
顔料のうちの1つを有し、0.5wt%のフェノール#1
を含む輸送層を有して調製される。次の3つのサンプル
(比較例13〜15)はそれぞれ、発生層中に3つの顔
料のうちの1つを有し、0.5wt%のIチヌビン326
を含む輸送層を有して調製される。次の3つのサンプル
(比較例16〜18)はそれぞれ、発生層中に3つの顔
料のうちの1つを有し、0.5wt%のチヌビン770を
含む輸送層を有して調製される。イルガノックスMD−
1024を有する輸送層溶液はゲル化したので、イルガ
ノックスMD−1024を有する輸送層は被覆できなか
った。
製された。輸送層中に添加剤を有さず、3つの顔料t−
Se、BzP及びOHGaPcを含む3つのコントロー
ル装置(比較例1〜3)がある。次の3つのサンプル
(例1〜3)はそれぞれ、発生層中に3つの顔料のうち
の1つを有し、0.5wt%のイルガノックス1010を
含む輸送層を有して調製される。次の3つのサンプル
(比較例4〜6)はそれぞれ、発生層中に3つの顔料の
うちの1つを有し、0.5wt%のイルガノックス259
を含む輸送層を有して調製される。次の3つのサンプル
(比較例7〜9)はそれぞれ、発生層中に3つの顔料の
うちの1つを有し、0.5wt%のイルガノックス109
3を含む輸送層を有して調製される。次の3つのサンプ
ル(比較例10〜12)はそれぞれ、発生層中に3つの
顔料のうちの1つを有し、0.5wt%のフェノール#1
を含む輸送層を有して調製される。次の3つのサンプル
(比較例13〜15)はそれぞれ、発生層中に3つの顔
料のうちの1つを有し、0.5wt%のIチヌビン326
を含む輸送層を有して調製される。次の3つのサンプル
(比較例16〜18)はそれぞれ、発生層中に3つの顔
料のうちの1つを有し、0.5wt%のチヌビン770を
含む輸送層を有して調製される。イルガノックスMD−
1024を有する輸送層溶液はゲル化したので、イルガ
ノックスMD−1024を有する輸送層は被覆できなか
った。
【0091】実施例III 本発明の装置及び比較例の試験:実施例IIの21個の装
置は全て、まずゼログラフィ感度及びサイクリック安定
性の試験が行われる。各受光体装置は、スキャナの軸で
回転される円筒形アルミニウムドラム基板上に取り付け
られる。各受光体は、ドラムの周囲に沿って取りつけら
れたコロトロンによって帯電される。表面電位は、軸の
まわりの異なる位置に配置された容量結合電圧プローブ
によって時間の関数として測定される。プローブは既知
の電位をドラム基板へ適用することによって校正され
る。ドラム上の受光体は、コロトロンから下流のドラム
近くの位置に配置された光源によって露光される。ドラ
ムが回転されると、初期(露光前)帯電電位は電圧プロ
ーブ1によって測定される。更に回転して露光ステーシ
ョンへ至ると、受光体は既知の強度の単色光放射へ露光
される。受光体は帯電の上流の位置に配置された光源に
よって消去される。行われた測定は、定電流の電圧モー
ドにおける受光体の帯電を含む。受光体は負極性へコロ
ナ帯電される。ドラムが回転されると、初期帯電電位は
電圧プローブ1によって測定される。更に回転して露光
ステーションへ至ると、受光体は既知の強度の単色光放
射へ露光される。露光後の表面電位は電圧プローブ2及
び3によって測定される。受光体は最後に適切な強度の
消去ランプへ露光され、残留電位は電圧プローブ4によ
って測定される。プロセスは、次のサイクルの間に自動
的に変化される露光の大きさで繰り返される。光放電特
性は、電圧プローブ2及び3の電位を露光の関数として
プロットすることによって得られる。また、電荷受容及
び暗減衰はスキャナで測定される。装置は、残留サイク
ルアップの兆候を求めて50,000サイクルにわたっ
て連続的に繰返される。結果は表1及び表2に示され
る。
置は全て、まずゼログラフィ感度及びサイクリック安定
性の試験が行われる。各受光体装置は、スキャナの軸で
回転される円筒形アルミニウムドラム基板上に取り付け
られる。各受光体は、ドラムの周囲に沿って取りつけら
れたコロトロンによって帯電される。表面電位は、軸の
まわりの異なる位置に配置された容量結合電圧プローブ
によって時間の関数として測定される。プローブは既知
の電位をドラム基板へ適用することによって校正され
る。ドラム上の受光体は、コロトロンから下流のドラム
近くの位置に配置された光源によって露光される。ドラ
ムが回転されると、初期(露光前)帯電電位は電圧プロ
ーブ1によって測定される。更に回転して露光ステーシ
ョンへ至ると、受光体は既知の強度の単色光放射へ露光
される。受光体は帯電の上流の位置に配置された光源に
よって消去される。行われた測定は、定電流の電圧モー
ドにおける受光体の帯電を含む。受光体は負極性へコロ
ナ帯電される。ドラムが回転されると、初期帯電電位は
電圧プローブ1によって測定される。更に回転して露光
ステーションへ至ると、受光体は既知の強度の単色光放
射へ露光される。露光後の表面電位は電圧プローブ2及
び3によって測定される。受光体は最後に適切な強度の
消去ランプへ露光され、残留電位は電圧プローブ4によ
って測定される。プロセスは、次のサイクルの間に自動
的に変化される露光の大きさで繰り返される。光放電特
性は、電圧プローブ2及び3の電位を露光の関数として
プロットすることによって得られる。また、電荷受容及
び暗減衰はスキャナで測定される。装置は、残留サイク
ルアップの兆候を求めて50,000サイクルにわたっ
て連続的に繰返される。結果は表1及び表2に示され
る。
【0092】
【表1】
【0093】
【表2】
【0094】表1及び表2の両方において、VRは消去
ステップ後の初期残留電位であり、VR(50k)は、
Bゾーン(20C及び40%RH)における連続50,
000サイクル後のサイクルアップである。結果は、イ
ルガノックス−1010(3つ全ての顔料)、チヌビン
326(3つ全ての顔料)、及びOHGaPcを有する
フェノール#1を除いて、残りの材料は、容認できない
初期残留電位を生成するか、あるいは容認できないサイ
クルアップを引き起こすかのどちらかであることを示
す。
ステップ後の初期残留電位であり、VR(50k)は、
Bゾーン(20C及び40%RH)における連続50,
000サイクル後のサイクルアップである。結果は、イ
ルガノックス−1010(3つ全ての顔料)、チヌビン
326(3つ全ての顔料)、及びOHGaPcを有する
フェノール#1を除いて、残りの材料は、容認できない
初期残留電位を生成するか、あるいは容認できないサイ
クルアップを引き起こすかのどちらかであることを示
す。
【0095】実施例IV 消去耐性の試験:負のコロトロンは、接地された電極と
反対の位置で、(コロトロンワイヤへ接続された高電圧
で)数時間作動される。高電圧は停止され、コロトロン
は、試験中の光導電体装置のセグメント上に30分間配
置(又はパーキング)される。従って、光導電体装置の
短い中間セグメントだけが、脱着されて受光体表面に衝
突するコロトロン排出物へさらされる。さらされた領域
の両側のさらされなかった領域がコントロールとして使
用される。光導電体装置は次に、ドナータイプの分子を
用いるシステムの正帯電特性のためにスキャナで試験さ
れる。これらのシステムは、潜像形成ステップで負極性
コロトロンと共に作動される。電気伝導性表面領域(過
剰な正孔濃度)は、さらされた領域における正電荷受容
の損失又は暗減衰の増大として現れる(短い中間セグメ
ントの両側のさらされなかったコントロール領域と比較
して)。電気伝導性領域は受光体装置表面に配置される
ので、負電荷受容走査は、コロトロン排出物にさらされ
ることによる影響を受けない(負電荷は、ドナー分子か
らなる電荷輸送層を通って移動しない)。しかしなが
ら、表面の過剰なキャリヤは画像の解像度の低下をもた
らす表面導電性を引き起こし、ひどい場合には消去を引
き起こす。この例で利用される測定技法は、消去抑制で
成される研究と関連して、印刷試験の良好な代用法とし
て知られる。I−1010、チヌビン326及びフェノ
ール#1を含む実施例IIからの受光体装置並びに添加剤
を含まないコントロール装置は、消去耐性の試験が行わ
れる。また、チヌビン326(全固体重量に基づいて
0.25wt%)及びチヌビン770(全固体重量に基づ
いて0.25wt%)の混合物を含む輸送層を有する装置
が試験される。消去耐性試験の実験は絶対的な実験では
なく、結果はコロトロンの「効力」(どのくらい長く運
転したか、相対湿度、コロトロンの寿命など)に依存す
る。従って、全ての装置は、装置を連続的に配置し、全
ての装置上にコロトロンを同時に配置することによっ
て、同じコロトロンで試験される。コロナ排出物にさら
されない領域は5つの場合全てにおいて1000ボルト
へ正帯電されたが、チヌビン326を有する装置のコロ
ナ露光領域は500ボルトへ帯電され(500ボルトの
損失)、フェノール#1を有する装置は700ボルトへ
帯電され(300ボルトの損失)、チヌビン326及び
チヌビン770の混合物を有する装置は350ボルトへ
帯電され(650ボルトの損失)、添加剤のないコント
ロール装置は300ボルトへ帯電され(700ボルトの
損失)、I−1010を有する装置は1000ボルトに
近接して帯電された(実質的に電圧損失がない)。
反対の位置で、(コロトロンワイヤへ接続された高電圧
で)数時間作動される。高電圧は停止され、コロトロン
は、試験中の光導電体装置のセグメント上に30分間配
置(又はパーキング)される。従って、光導電体装置の
短い中間セグメントだけが、脱着されて受光体表面に衝
突するコロトロン排出物へさらされる。さらされた領域
の両側のさらされなかった領域がコントロールとして使
用される。光導電体装置は次に、ドナータイプの分子を
用いるシステムの正帯電特性のためにスキャナで試験さ
れる。これらのシステムは、潜像形成ステップで負極性
コロトロンと共に作動される。電気伝導性表面領域(過
剰な正孔濃度)は、さらされた領域における正電荷受容
の損失又は暗減衰の増大として現れる(短い中間セグメ
ントの両側のさらされなかったコントロール領域と比較
して)。電気伝導性領域は受光体装置表面に配置される
ので、負電荷受容走査は、コロトロン排出物にさらされ
ることによる影響を受けない(負電荷は、ドナー分子か
らなる電荷輸送層を通って移動しない)。しかしなが
ら、表面の過剰なキャリヤは画像の解像度の低下をもた
らす表面導電性を引き起こし、ひどい場合には消去を引
き起こす。この例で利用される測定技法は、消去抑制で
成される研究と関連して、印刷試験の良好な代用法とし
て知られる。I−1010、チヌビン326及びフェノ
ール#1を含む実施例IIからの受光体装置並びに添加剤
を含まないコントロール装置は、消去耐性の試験が行わ
れる。また、チヌビン326(全固体重量に基づいて
0.25wt%)及びチヌビン770(全固体重量に基づ
いて0.25wt%)の混合物を含む輸送層を有する装置
が試験される。消去耐性試験の実験は絶対的な実験では
なく、結果はコロトロンの「効力」(どのくらい長く運
転したか、相対湿度、コロトロンの寿命など)に依存す
る。従って、全ての装置は、装置を連続的に配置し、全
ての装置上にコロトロンを同時に配置することによっ
て、同じコロトロンで試験される。コロナ排出物にさら
されない領域は5つの場合全てにおいて1000ボルト
へ正帯電されたが、チヌビン326を有する装置のコロ
ナ露光領域は500ボルトへ帯電され(500ボルトの
損失)、フェノール#1を有する装置は700ボルトへ
帯電され(300ボルトの損失)、チヌビン326及び
チヌビン770の混合物を有する装置は350ボルトへ
帯電され(650ボルトの損失)、添加剤のないコント
ロール装置は300ボルトへ帯電され(700ボルトの
損失)、I−1010を有する装置は1000ボルトに
近接して帯電された(実質的に電圧損失がない)。
【0096】データは、本発明の消去防止添加剤(イル
ガノックス1010)を用いる装置の表面の酸化安定性
における大幅な改良を示す。チヌビン326又はチヌビ
ン326及びチヌビン770の混合物は、輸送層表面の
酸化安定性に顕著な改良を示さない。添加剤として2,
2′−メチレン−ビス(6−t−ブチル−4−メチルフ
ェノール)(フェノール#1)を用いると、非常にわず
かの改良が見られる。フェノール#1は更に、t−Se
及びBzPを含む装置に使用された場合に、残留電位の
問題を引き起こす(表1及び表2)。
ガノックス1010)を用いる装置の表面の酸化安定性
における大幅な改良を示す。チヌビン326又はチヌビ
ン326及びチヌビン770の混合物は、輸送層表面の
酸化安定性に顕著な改良を示さない。添加剤として2,
2′−メチレン−ビス(6−t−ブチル−4−メチルフ
ェノール)(フェノール#1)を用いると、非常にわず
かの改良が見られる。フェノール#1は更に、t−Se
及びBzPを含む装置に使用された場合に、残留電位の
問題を引き起こす(表1及び表2)。
【0097】表1及び表2のデータにより示されるよう
に、イルガノックス1010が消去防止添加剤として使
用されると、非常に最小限の変化が見られる。イルガノ
ックス−259は3つ全ての顔料で受け入れがたいサイ
クルアップを示し、イルガノックス−1093は、3つ
全ての顔料で高い〜非常に高い残留電位及びひどいサイ
クルアップを示す。フェノール#1は三方晶セレンのP
IDCに対して非常にひどい悪影響を示し、ベンズアミ
ダゾールペリレンではひどいサイクルアップを示す。チ
ヌビン770は、3つ全ての電荷発生顔料で、例えば1
0,000サイクルで数百ボルトのひどいサイクルアッ
プを引き起こす。チヌビン326は、UV誘導劣化に対
する安定化剤であると知られるが、コロトロン誘導劣化
に対する表面の消去耐性では明らかな増大は示さない。
に、イルガノックス1010が消去防止添加剤として使
用されると、非常に最小限の変化が見られる。イルガノ
ックス−259は3つ全ての顔料で受け入れがたいサイ
クルアップを示し、イルガノックス−1093は、3つ
全ての顔料で高い〜非常に高い残留電位及びひどいサイ
クルアップを示す。フェノール#1は三方晶セレンのP
IDCに対して非常にひどい悪影響を示し、ベンズアミ
ダゾールペリレンではひどいサイクルアップを示す。チ
ヌビン770は、3つ全ての電荷発生顔料で、例えば1
0,000サイクルで数百ボルトのひどいサイクルアッ
プを引き起こす。チヌビン326は、UV誘導劣化に対
する安定化剤であると知られるが、コロトロン誘導劣化
に対する表面の消去耐性では明らかな増大は示さない。
【0098】更に、発明者は、電荷発生顔料としてベン
ズアミダゾールペリレンを使用し、電荷輸送層中にトリ
フルオロ酢酸も含む画像形成部材に、本発明の消去防止
添加剤を包含させると、思いがけず、このような装置で
は約50乃至70ボルト程度の空乏(トリフルオロ酢酸
の存在によって発生する)の発生が減少されることを発
見した。空乏の発生は装置の帯電能力を減少させる。こ
れは、消去防止添加剤の使用による非常に驚くべき利点
である。
ズアミダゾールペリレンを使用し、電荷輸送層中にトリ
フルオロ酢酸も含む画像形成部材に、本発明の消去防止
添加剤を包含させると、思いがけず、このような装置で
は約50乃至70ボルト程度の空乏(トリフルオロ酢酸
の存在によって発生する)の発生が減少されることを発
見した。空乏の発生は装置の帯電能力を減少させる。こ
れは、消去防止添加剤の使用による非常に驚くべき利点
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジョン エフ.ヤヌス アメリカ合衆国 14580 ニューヨーク州 ウェブスター リトル バードフィール ド ロード 924 (72)発明者 ポール ジェイ.デ フェオ アメリカ合衆国 14555 ニューヨーク州 ソダス ポイント ノース フィツヒュ ー ストリート 7538 (72)発明者 エドワード エー.ダム アメリカ合衆国 14468 ニューヨーク州 ヒルトン ポスト アベニュー 128 (72)発明者 スーザン エム.ヴァン ドゥーセン アメリカ合衆国 14589 ニューヨーク州 ウィリアムソン カイラー ドライブ 4107 (72)発明者 デイル エス.レンファー アメリカ合衆国 14580 ニューヨーク州 ウェブスター アダムズ ロード 498
Claims (1)
- 【請求項1】 導電層、 任意の電荷ブロッキング層、 任意の接着層、 電荷発生層、および連続高分子バインダ相に分散された
芳香族アミン正孔輸送分子と、テトラキス{メチレン
(3,5−ジ−tert-ブチル−4−ヒドロキシヒドロシ
ンナメート)}メタンからなる消去防止添加剤と、を含
む電荷輸送層、 を備えた電子写真画像形成部材。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US31128399A | 1999-05-14 | 1999-05-14 | |
US311283 | 1999-05-14 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001056577A true JP2001056577A (ja) | 2001-02-27 |
Family
ID=23206213
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000141050A Withdrawn JP2001056577A (ja) | 1999-05-14 | 2000-05-15 | 電荷輸送層中に消去防止添加剤を有する光導電性画像形成部材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001056577A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005084678A (ja) * | 2003-09-05 | 2005-03-31 | Xerox Corp | 二重電荷輸送層およびそれを含む光導電画像形成部材 |
-
2000
- 2000-05-15 JP JP2000141050A patent/JP2001056577A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005084678A (ja) * | 2003-09-05 | 2005-03-31 | Xerox Corp | 二重電荷輸送層およびそれを含む光導電画像形成部材 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20070807 |