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JP2001049127A - 有機高分子材料用安定剤および有機高分子材料組成物 - Google Patents

有機高分子材料用安定剤および有機高分子材料組成物

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Publication number
JP2001049127A
JP2001049127A JP2000099499A JP2000099499A JP2001049127A JP 2001049127 A JP2001049127 A JP 2001049127A JP 2000099499 A JP2000099499 A JP 2000099499A JP 2000099499 A JP2000099499 A JP 2000099499A JP 2001049127 A JP2001049127 A JP 2001049127A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
carbon atoms
tert
alkyl group
general formula
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000099499A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Inoue
健 井上
Matsuichi Horie
松一 堀江
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
API Corp
Original Assignee
Yoshitomi Fine Chemicals Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from PCT/JP1998/004462 external-priority patent/WO1999018154A1/ja
Priority claimed from PCT/JP1998/005829 external-priority patent/WO2000000540A1/ja
Application filed by Yoshitomi Fine Chemicals Ltd filed Critical Yoshitomi Fine Chemicals Ltd
Publication of JP2001049127A publication Critical patent/JP2001049127A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K5/00Use of organic ingredients
    • C08K5/04Oxygen-containing compounds
    • C08K5/15Heterocyclic compounds having oxygen in the ring
    • C08K5/151Heterocyclic compounds having oxygen in the ring having one oxygen atom in the ring
    • C08K5/1545Six-membered rings
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K5/00Use of organic ingredients
    • C08K5/04Oxygen-containing compounds
    • C08K5/13Phenols; Phenolates

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Pyrane Compounds (AREA)
  • Anti-Oxidant Or Stabilizer Compositions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 (a)6−ヒドロキシクロマン化合物、
(b)ビフェニレンホスホナイト化合物、アリールホス
ファイト化合物、ペンタエリスリトールホスファイト化
合物、およびオキサホスホシン化合物から選ばれるリン
系酸化防止剤、および(c)フェノール系酸化防止剤と
を含有し、成分(a)と成分(b)と成分(c)との総
量に対して、成分(a)を0.5重量%〜10重量%、
成分(b)と成分(c)との総量を99.5重量%〜9
0重量%の割合で含有する有機高分子材料用安定剤組成
物、ならびに有機高分子に上記有機高分子材料用安定剤
組成物を配合した有機高分子材料組成物。 【効果】 本発明の安定剤組成物を有機高分子材料の安
定化剤として使用することにより、加工安定性に優れ
た、極めて工業的に有用な安定化された有機高分子材料
組成物を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、酸化、熱、光によ
り劣化を起こす有機高分子材料に対して、加工時および
使用時に経時的な熱履歴を受けても、物性変化や外観変
化などの品質低下を起こし難い安定化された有機高分子
材料組成物に関する。本発明はまた安定化された有機高
分子材料組成物を得るために用いる添加剤である有機高
分子材料用安定剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】天然高分子、合成高分子、油脂、潤滑
油、作動油などの有機化合物よりなる有機高分子材料は
酸化、熱、光などにより劣化を受けて有用性を減じるた
めに、この劣化を防止することを目的として有機高分子
材料中に種々の安定剤、所謂酸化防止剤を添加し、劣化
を受けにくい有機高分子材料組成物を得ている。
【0003】本発明の有機高分子材料用安定剤組成物の
一成分である一般式(1)
【0004】
【化77】
【0005】(式中、R1は炭素数1〜18のアルキル
基または炭素数2〜18のアルケニル基を示し、R2
炭素数1〜5のアルキル基を示し、R3、R4およびR5
は同一または異なっていてもよく、それぞれ水素原子ま
たは炭素数1〜4のアルキル基を示し、R6は水素原子
または炭素数1〜5のアルキル基を示す。)により表さ
れる化合物は、油脂およびポリオレフィンの酸化防止剤
として広く知られている化合物である。
【0006】例えば、R1およびR2がともにメチル基で
ある一般式(1)の化合物は、特公昭42−11064
号、米国特許3476772号、ケミカルアブストラク
ツ70巻第2500項目、同50巻第15104項目、
同72巻第13900項目、ドイツ特許114916
号、特開昭49−72338号の公報または抄録誌など
に酸化防止剤として記載されている。これらの6−ヒド
ロキシクロマン化合物を配合した有機高分子材料は、着
色が著しい点が解決されていないことから、これらの6
−ヒドロキシクロマン化合物は酸化防止剤として広く使
用されるには至っていない。
【0007】また、R1が炭素数16のアルキル基など
であり、R2がメチル基であるビタミンE(トコフェロ
ール)は、天然物であることから食品の酸化防止の目的
として広く用いられている。
【0008】1940年代にはリン系化合物が研究開発
され、特に幾つかの酸化防止剤は非常に広範囲に用いら
れている。例えば、特開平1−254744号公報に
は、テトラキス(2,4−ジ第3級ブチルフェニル)−
4,4’−ビフェニレンジホスホナイトが記載されてい
る。特開平5−178870号公報には、テトラキス
(2,4−ジ第3級ブチル−5−メチルフェニル)−
4,4’−ビフェニレンジホスホナイトやそれらを含む
組成物が記載されている。
【0009】特開平8−231568号公報には、
(2,4−ジ第3級ブチルフェノキシ)ビス[4’−
[ビス(2,4−ジ第3級ブチルフェノキシ)ホスフィ
ノ]ビフェニル−4−イル]ホスフィン、(2,4−ジ
第3級ブチル−5−メチルフェノキシ)ビス[4’−
[ビス(2,4−ジ第3級ブチル−5−メチルフェノキ
シ)ホスフィノ]ビフェニル−4−イル]ホスフィンな
どやこれらの化合物を含む組成物が記載されている。
【0010】特開平9−238490号公報には、2,
4−ジ第3級ブチルフェニル(ビフェニル−4−イル)
[4’−ビス(2,4−ジ第3級ブチルフェノキシ)ホ
スファニルビフェニル−4−イル]ホスフィナイト、
2,4−ジ第3級ブチル−5−メチルフェニル(ビフェ
ニル−4−イル)[4’−ビス(2,4−ジ第3級ブチ
ル−5−メチルフェノキシ)ホスファニルビフェニル−
4−イル]ホスフィナイトなどやこれらの化合物を含む
組成物が記載されている。
【0011】上記文献には、これらの化合物やこれらの
化合物を含む組成物が有機高分子材料用安定剤として効
果を示すことが記載されている。また、この他にも例え
ば、トリス(2,4−ジ第3級ブチルフェニル)ホスフ
ァイト、ビス(2,4−ジ第3級ブチル−6−メチルフ
ェニル)エチルホスファイト、トリフェニルホスファイ
ト、ジフェニルアルキルホスファイト、フェニルジアル
キルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファ
イト、トリラウリルホスファイト、トリオクタデシルホ
スファイト、ビス(2,4−ジ−第3級ブチル−6−メ
チルフェニル)メチルホスファイトなどのアリールホス
ファイト化合物が酸化防止剤として用いられている。
【0012】また、例えば、ビス(2,4−ジ第3級ブ
チルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、
ビス(2,6−ジ第3級ブチル−4−メチルフェニル)
ペンタエリスリトールジホスファイト、ジステアリルペ
ンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジ
(1−フェニル−1,1−ジメチルメチル)フェニル)
ペンタエリスリトールジホスファイト、(2,4,6−
トリ第3級ブチルフェニル)−2−ブチル−2−エチル
−1,3−プロパンジオールジホスファイト、ビスイソ
デシルオキシペンタエリスリトールジホスファイト、ビ
ス(2,4,6−トリ第3級ブチルフェニル)ペンタエ
リスリトールジホスファイトなどのペンタエリスリトー
ルホスファイト化合物が酸化防止剤として用いられてい
る。
【0013】さらに、例えば、2,2−メチレンビス
(4,6−ジ第3級ブチルフェニル)2-エチルヘキシ
ルホスファイト、6−フルオロ−2,4,8,10−テ
トラ第3級ブチル−12−メチル−ジベンゾ[d,g]
−1,3,2−ジオキサホスホシン、2,2’,2”−
ニトリロ[トリエチルトリス(3,3’5,5’−テト
ラ第3級ブチル−1,1’−ビフェニル−2,2’−ジ
イル)ホスファイト]などのビスアリールアルキルホス
ファイト(オキサホスホシン)化合物が酸化防止剤とし
て用いられている。
【0014】1930年代にはフェノール系化合物が研
究開発され、特に幾つかの酸化防止剤は非常に広範囲に
用いられている。例えば、汎用されているフェノール系
酸化防止剤として、n−オクタデシル3−(3,5−ジ
第3級ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト、テトラキス[3−(3,5−ジ第3級ブチル−4−
ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシメチル]メタ
ン、1,3,5−トリス(3,5−ジ第3級ブチル−4
−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5
−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ第3級
ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼンなどが挙げ
られる。
【0015】また、異なった効果を同時に発現させた
り、相乗効果を得るために、複数の種類の酸化防止剤を
組み合せて使用することも広く行なわれている。例え
ば、特開昭53−78248号公報には、6−ヒドロキ
シクロマン化合物と、フェノール系酸化防止剤である
2,6−ジ第3級ブチル−6−メチルフェノールやテト
ラキス[3−(3,5−ジ第3級ブチル−4−ヒドロキ
シフェニル)プロピオニルオキシメチル]メタンを配合
したポリオレフィン組成物を用いることにより黄変を防
止する方法が記載されている。同明細書には、樹脂10
0重量部に対し、6−ヒドロキシクロマン化合物を0.
005〜0.5重量部、好ましくは0.01〜0.2重
量部を、フェノール系酸化防止剤を0.005〜1重量
部、好ましくは0.01〜0.5重量部を添加すること
が記載されている。
【0016】また、特開昭54−20056号公報に
は、6−ヒドロキシクロマン化合物を配合した熱安定性
が改良された熱可塑性重合体について記載されている。
樹脂100重量部に対し、6−ヒドロキシクロマン化合
物を0.005〜0.2重量部、好ましくは0.01〜
0.1重量部と記載されている。また、配合量が0.0
05重量部未満では、熱安定化効果がほとんどないこと
も記載されている。
【0017】また、特開昭53−114852号公報に
は、6−ヒドロキシクロマン化合物と、フェノール系酸
化防止剤である2,6−ジ第3級ブチル−6−メチルフ
ェノールや2,2−メチレンビス(4−エチル−6−第
3級ブチル)フェノールなどを配合することにより優れ
た安定性を有するポリオレフィンが得られることが記載
されている。樹脂100重量部に対し、6−ヒドロキシ
クロマン化合物を0.005〜0.5重量部、好ましく
は0.01〜0.2重量部を、フェノール系酸化防止剤
を0.01〜5重量部、好ましくは0.05〜1.0重
量部を配合することが記載されている。
【0018】ところで、フェノール系酸化防止剤とリン
系酸化防止剤とは双方が異なった作用を示すという観点
から、これらを併用して用いることが提案されており、
リン系化合物を合成樹脂の加工時の二次酸化防止剤とし
て、ヒンダードフェノール化合物を一次酸化防止剤とし
て、併用して使用することにより、安定化された有機高
分子材料の着色を改善することが知られており広く用い
られている。
【0019】例えば、特公平4−69657号公報に
は、6−ヒドロキシクロマン化合物とテトラキス(2,
4−ジ第3級ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレ
ンジホスファイトをそれぞれ0.01〜1重量%配合し
たポリオレフィン組成物について記載されている。
【0020】また、特開昭63−137941号公報に
は、樹脂100重量部に対し、ビタミンEを0.005
〜0.5重量部、好ましくは0.03〜0.3重量部
を、テトラキス(2,4−ジ第3級ブチルフェニル)−
4,4’−ビフェニレンジホスファイトを0.005〜
0.5重量部、好ましくは0.03〜0.3重量部とを
配合した組成物が、熱安定性、色相に優れたポリオレフ
ィン組成物として記載されている。また、樹脂100重
量部に対するビタミンEの配合量を0.005重量部未
満とすると、色相は良くなるが、成形加工時の熱安定化
効果が充分でないことが記載されている。
【0021】また、特開昭62−86036号公報に
は、樹脂100重量部に対し、6−ヒドロキシクロマン
化合物0.005〜0.5重量部、好ましくは0.01
〜0.2重量部,リン系酸化防止剤であるジステアリル
ペンタエリスリトールホスファイトまたはトリス(2,
4−ジ第3級ブチルフェニル)ホスファイトを0.01
〜0.5重量部、好ましくは0.02〜0.3重量部を
配合することにより、ポリオレフィンの安定性と着色性
および黒点問題を改良することが記載されている。ま
た、さらにフェノール系酸化防止剤を添加することもで
きるとが記載されている。
【0022】また、特開平2−225542号公報に
は、樹脂100重量部に対し、6−ヒドロキシクロマン
化合物0.01〜1重量部、好ましくは0.05〜0.
5重量部を配合し、リン系酸化防止剤である特定のホス
ファイト化合物を0.01〜1重量部と配合することに
より、安定化されたポリオレフィン組成物が記載されて
いる。また、樹脂100重量部に対し6−ヒドロキシク
ロマン化合物の配合量が0.01重量部未満の配合は加
工安定性の改善効果が十分に発揮されないことが記載さ
れている。
【0023】すなわち、これらの公報に記載された技術
は、ビタミンEを含む6−ヒドロキシクロマン化合物は
優れた酸化防止剤あるいは加工安定剤であるにも拘わら
ず、樹脂を着色させる欠点があるため、可能な限り少量
(有機高分子100重量部に対し0.005重量部以
上)のビタミンEを含む6−ヒドロキシクロマン化合物
を他の酸化防止剤を併用使用して問題を解決しようとす
るものである。
【0024】また、ビタミンEを含む6−ヒドロキシク
ロマン化合物の配合量は、従来用いられていたフェノー
ル系酸化防止剤と同様に有機高分子100重量部に対し
て0.005重量部〜0.5重量部と記載されており、
6−ヒドロキシクロマン化合物とリン系酸化防止剤との
配合比率については何等記載も示唆もされてない。
【0025】すなわち、特開昭53−78248号に
は、黄変を防止する方法のみ記載され加工安定性につい
ては記載されていない。またリン系酸化防止剤を含有し
ていないものであることはもとより、実施例に記載され
た例について酸化防止剤との総量に対する6−ヒドロキ
シクロマン化合物の割合を計算すると、22.2%〜1
5.7%の場合について記載されている。
【0026】また、特開昭54−20056号には、フ
ェノール系酸化防止剤と相乗効果が認められる記載があ
るが、これらのフェノール系酸化防止剤の添加量は、樹
脂100重量部に対し、0.01〜1重量部との記載以
外、実施例を含めて具体的記載はない。実施例には、6
−ヒドロキシクロマン化合物を単独で樹脂に配合した例
のみ記載されている。
【0027】また、特開昭53−114852号には、
6−ヒドロキシクロマン化合物と、複数のフェノール系
酸化防止剤とを併用することが記載されているが、実施
例には、樹脂に対して、ビタミンEを0.03重量部、
2種類のフェノール系酸化防止剤を各々0.1重量部配
合した例が記載されており、これらの総量に対する6−
ヒドロキシクロマン化合物の割合は約13重量%の例の
み記載されている。
【0028】また、特開昭63−137941号には、
実施例に、樹脂100重量部に対し、ビタミンEを0.
03重量部または0.10重量部、テトラキス(2,4
−ジ第3級ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレン
ジホスホナイトを0.03重量部を配合した例が記載さ
れており、これら酸化防止剤の総量に対する6−ヒドロ
キシクロマンの割合は、50%と77%となる。
【0029】また、特開昭62−86036号には、樹
脂100重量部に対し、ビタミンEを0.05重量部、
ジステアリルペンタエリスリトールホスファイトまたは
トリス(2,4−ジ第3級ブチルフェニル)ホスファイ
トを0.05重量部や0.2重量部などを配合した例が
記載されており、これら酸化防止剤の総量に対する6−
ヒドロキシクロマンの割合は、50%や20%となる例
が記載されている。
【0030】また、特開平2−222542号には、樹
脂100重量部に対し、ビタミンEを0.05重量部、
リン系酸化防止剤である特定のホスファイト化合物を
0.05重量部を配合した実施例が記載されており、こ
れらの比率は1:1であり、酸化防止剤の総量に対する
6−ヒドロキシクロマンの割合が50%である場合につ
いてのみ記載されている。
【0031】上記の文献には、6−ヒドロキシクロマン
化合物とフェノール系酸化防止剤、或いは6−ヒドロキ
シクロマン化合物とリン系酸化防止剤との2種類の成分
を併用することについて記載されていることはもとよ
り、6−ヒドロキシクロマン化合物とフェノール系酸化
防止剤とリン系酸化防止剤との3種類の成分を併せて使
用するという包括的な記載がある場合もその具体的な記
載はなく、加えて6−ヒドロキシクロマン化合物とフェ
ノール系またはリン系酸化防止剤の配合割合について、
記載も示唆もされていない。したがって、上記公報に
は、本発明のフェノール系酸化防止剤とリン系酸化防止
剤にさらに少量の6−ヒドロキシクロマン化合物を有機
高分子材料に配合することによって、着色を抑え、且つ
加工安定性について顕著な相乗化効果を発揮することに
ついては何ら記載も示唆もされていない。
【0032】例えば、特開昭63−105060号また
は米国特許4806580号公報には、ビタミンEを1
重量部とテトラキス(2,4−ジ−第3級ブチルフェニ
ル)−4,4’−ビフェニレンジホスファイトなどの特
定のリン系酸化防止剤を5〜14重量部とを配合した合
成樹脂用安定剤組成物は、着色性に対して、より安定化
されたことが記載されている。また、ビタミンEを1重
量部とテトラキス(2,4−ジ−第3級ブチルフェニ
ル)−4,4’−ビフェニレンジホスファイトなどの特
定のリン系酸化防止剤を15重量部、または16重量部
配合した組成物が比較例として記載されている。
【0033】明細書2頁(特開昭63−105060号
公報)左下欄には、衛生上あるいは安全性上の問題から
より好ましい化合物が求められ、フェノール系酸化防止
剤として天然物由来のビタミンEやビタミンEに類似の
構造をもつ6−ヒドロキシクロマン化合物がそれ以前に
使用されていたフェノール系酸化防止剤の代替品として
用いるという発明の背景が記載されている。
【0034】同公報に記載された配合比を換算すると、
ビタミンEとリン系酸化防止剤との総量に対して、ビタ
ミンEを約6.7重量%〜約16.7重量%含有した範
囲が特許されており、約6.3重量%、約5.9重量%
の比較例組成物は安定化効果が良くないことが記載され
ている。
【0035】同公報にはそれ以前に使用されていたフェ
ノール系酸化防止剤とリン系酸化防止剤とを併せて配合
する替わりに、6−ヒドロキシクロマン化合物とリン系
酸化防止剤とを併せて配合した有機高分子材料組成物に
ついて提案されたものあって、6−ヒドロキシクロマン
化合物をフェノール系化合物の範疇で捉えた配合例が提
案されており、酸化防止剤の配合比率も本発明とは異な
るものである。
【0036】すなわち、本発明である加工安定性におい
て、フェノール系酸化防止剤と相乗効果のあるリン系酸
化防止剤に加えて極めて少量の一般式(1)により表さ
れる6−ヒドロキシクロマン化合物を含む安定剤組成物
を用いることにより、フェノール系酸化防止剤のもつ耐
熱性やリン系酸化防止剤のもつ着色防止性を維持しつ
つ、飛躍的な加工安定性を増強させることとは異なるも
のである。本発明は6−ヒドロキシクロマン化合物をフ
ェノール系酸化防止剤およびリン系酸化防止剤の加工安
定性効力増強剤とも考えることができるものである。
【0037】近年、3−アリールベンゾフラノン化合物
がリン系酸化防止剤とフェノール系酸化防止剤とを併用
する場合の相乗化剤として開発されているる。 例え
ば、特開平7−233160号公報の段落番号0226
に記載された実施例14に本発明と同様な目的で使用す
ることができる3−(3,4−ジメチルフェニル)−
5,7−ジ第3級ブチル−3H−ベンゾフラン−2−オ
ン(同出願では、化合物103と表記)が記載されてい
る。1997年2月23日〜26日に米国テキサス州ヒ
ューストンにて行われたポリオレフィンに関する国際会
議(Polyolefins Xinternational conference)にて発
表されたポリマー安定化による飛躍的な進歩(A major
breakthrough in polymer stabilization)と題する
C.Krohnkeによる講演の資料にも記載されてお
り、フェノール系酸化防止剤やリン系酸化防止剤の相乗
化剤として記載されている。しかしながら、この相乗化
効果については、満足できるものではなく、さらに効果
のある相乗化剤が求められている。
【0038】また、最近は高速成型のための成型温度の
高温化やエンジニヤリングプラスチック等とのアロイに
よる高温成型などのため、更に耐熱性に加えて、加工安
定性に対して効果のある優れた酸化防止剤の要求が高ま
ってきており、これら公知の安定化組成物はその目的の
ためにはいまだ十分に満足されるものではない。また、
耐熱性に加えて、加工安定性に対して、少量の添加であ
っても効果のある酸化防止剤の要求も高まっている。
【0039】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、着色防止性を維持し、さらに耐熱性および少量で加
工安定性に対して効果のある優れた酸化防止剤を提供す
ることにある。
【0040】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するものであり、以下に関する。 [1](a):一般式(1)
【0041】
【化78】
【0042】(式中、R1は炭素数1〜18のアルキル
基または炭素数2〜18のアルケニル基を示し、R2
炭素数1〜5のアルキル基を示し、R3、R4およびR5
は同一または異なっていてもよく、それぞれ水素原子ま
たは炭素数1〜4のアルキル基を示し、R6は水素原子
または炭素数1〜5のアルキル基を示す。)により表さ
れる化合物(以下、6−ヒドロキシクロマン化合物とも
いう)の少なくとも1種と、 (b)次の(b−1)、(b−2)、(b−3)および
(b−4)から選ばれるリン系酸化防止剤と、 (b−1):一般式(2)
【0043】
【化79】
【0044】(式中、Q1は一般式(3)
【0045】
【化80】
【0046】(式中、R7およびR8は各々同一または異
なっていてもよく、炭素数1〜4のアルキル基を示し、
9は水素原子またはメチル基を示す。)を示し、Q2
各々の繰り返し単位について独立して一般式(3)
【0047】
【化81】
【0048】(式中の記号は前記と同義である。)を示
し、iは各々の繰り返し単位について独立して0または
1を示し、jは0または1を示し、n1は1〜10の整
数を示す。)または一般式(4)
【0049】
【化82】
【0050】(式中の記号は前記と同義である。)によ
り表される化合物の少なくとも1種、 (b−2):一般式(5)
【0051】
【化83】
【0052】(式中、R10は、各々同一または異なって
いてもよく、炭素数1〜18のアルキル基、フェニル
基、炭素数1〜9のアルキル基で置換されたフェニル
基、または一般式(6)
【0053】
【化84】
【0054】(式中、R12およびR13は各々同一または
異なっていてもよく、炭素数1〜4のアルキル基を示
し、R14は水素原子またはメチル基を示す。)により表
される基を示し、R11は、炭素数1〜18のアルキル
基、炭素数7〜9のフェニルアルキル基、シクロヘキシ
ル基、フェニル基、炭素数1〜9のアルキル基で置換さ
れたフェニル基、または一般式(6)
【0055】
【化85】
【0056】(式中、R12およびR13は各々同一または
異なっていてもよく、炭素数1〜4のアルキル基を示
し、R14は水素原子またはメチル基を示す。)により表
される基を示す。)、または一般式(7)
【0057】
【化86】
【0058】(式中、R10は前記と同義であり、n4
3を示し、L1は1,1,3−ブタントリイル基を示
す。)により表される化合物の少なくとも1種、 (b−3):一般式(8)
【0059】
【化87】
【0060】または一般式(9)
【0061】
【化88】
【0062】(式中、qは1または2を表し、Aはqが
1を表す場合、一般式(10)
【0063】
【化89】
【0064】(式中、R18およびR19は同一または異な
っていてもよく、それぞれ炭素数1〜4のアルキル基を
示し、R20は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基
を示す。)により表される基を示し、Aはqが2を表す
場合、炭素数2〜18のアルキレン基、p−フェニレン
基またはp−ビフェニレン基を示し、R15およびR
16は、互いに独立して炭素数1〜4のアルキル基を示
し、R17は互いに独立して炭素数1〜18のアルキル
基、炭素数7〜9のフェニルアルキル基、シクロヘキシ
ル基、フェニル基、または一般式(11)
【0065】
【化90】
【0066】(式中、R21およびR22は同一または異な
っていてもよく、それぞれ炭素数1〜4のアルキル基ま
たは炭素数7〜9のフェニルアルキル基を示し、R23
水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を示す。)に
より表される基を示す。)により表される化合物の少な
くとも1種、 (b−4):一般式(12)
【0067】
【化91】
【0068】(式中、R24は各々同一または異なってい
てもよく炭素数1〜5のアルキル基を示し、R25は各々
同一または異なっていてもよく水素原子または炭素数1
〜5のアルキル基を示し、R26は同一または異なってい
てもよく水素原子またはメチル基を示し、R27は直接結
合、メチレン基、−CH(R29)−基(R29は炭素数1
〜4のアルキル基を示す。)、または硫黄原子を示し、
3は1または3を示し、n3が3の場合R28はN(CH
2CH2O−)3により表される基を示し、n3が1の場合
28は炭素数1〜18のアルキル基、ハロゲン原子、水
酸基、または炭素数1〜8のアルコキシ基を示す。)に
より表される化合物の少なくとも1種、 (c):フェノール系酸化防止剤とを含有し、成分
(a)と成分(b)と成分(c)との総量に対して、成
分(a)を0.5重量%〜10重量%、成分(b)と成
分(c)との総量を99.5重量%〜90重量%の割合
で含有する有機高分子材料用安定剤組成物。
【0069】[2]成分(b)が一般式(2)
【0070】
【化92】
【0071】(式中の記号は前記[1]と同義であ
る。)または一般式(4)
【0072】
【化93】
【0073】(式中の記号は前記[1]と同義であ
る。)により表される化合物の少なくとも1種である前
記[1]に記載の有機高分子材料用安定剤組成物。
【0074】[3]成分(b)が、一般式(13)
【0075】
【化94】
【0076】(式中、Q3は一般式(14)
【0077】
【化95】
【0078】(式中、R9は水素原子またはメチル基を
示す。)を示し、Q4は各々の繰り返し単位について独
立して一般式(14)
【0079】
【化96】
【0080】(式中、R9は水素原子またはメチル基を
示す。)を示し、iは各々の繰り返し単位について独立
して0または1を示し、jは0または1を示し、n2
1〜3の整数を示す。)または一般式(15)
【0081】
【化97】
【0082】(式中の記号は前記と同義である。)によ
り表される化合物の少なくとも1種である前記[2]に
記載の有機高分子材料用安定剤組成物。
【0083】[4]成分(b)が、テトラキス(2,4
−ジ第3級ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレン
ジホスホナイト、テトラキス(2,4−ジ第3級ブチル
−5−メチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホ
スホナイト、(2,4−ジ第3級ブチルフェノキシ)ビ
ス{4’−(ビス(2,4−ジ第3級ブチルフェノキ
シ)ホスフィノ)ビフェニル−4−イル}ホスフィン、
および(2,4−ジ第3級ブチル−5−メチルフェノキ
シ)ビス{4’−(ビス(2,4−ジ第3級ブチル−5
−メチルフェノキシ)ホスフィノ)ビフェニル−4−イ
ル}ホスフィンからなる群より選ばれる少なくとも1種
である前記[3]に記載の有機高分子材料用安定剤組成
物。
【0084】[5]成分(b)が一般式(5)
【0085】
【化98】
【0086】(式中の記号は前記[1]と同義であ
る。)または一般式(7)
【0087】
【化99】
【0088】(式中の記号は前記[1]と同義であ
る。)により表される化合物の少なくとも1種である前
記[1]に記載の有機高分子材料用安定剤組成物。
【0089】[6]成分(b)が、トリス(2,4−ジ
第3級ブチルフェニル)ホスファイト、ビス(2,4−
ジ第3級ブチル−6−メチルフェニル)エチルホスファ
イト、トリフェニルホスファイト、ジフェニルアルキル
ホスファイト、フェニルジアルキルホスファイト、トリ
ス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリラウリルホス
ファイト、トリオクタデシルホスファイト、およびビス
(2,4−ジ−第3級ブチル−6−メチルフェニル)メ
チルホスファイトからなる群より選ばれる少なくとも1
種である前記[5]に記載の有機高分子材料用安定剤組
成物。
【0090】[7]成分(b)が一般式(8)
【0091】
【化100】
【0092】(式中の記号は前記[1]と同義であ
る。)または一般式(9)
【0093】
【化101】
【0094】(式中の記号は前記[1]と同義であ
る。)により表される化合物の少なくとも1種である前
記[1]に記載の有機高分子材料用安定剤組成物。
【0095】[8]成分(b)が、ビス(2,4−ジ第
3級ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファ
イト、ビス(2,6−ジ第3級ブチル−4−メチルフェ
ニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジステア
リルペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,
4−ジ(1−フェニル−1,1−ジメチルメチル)フェ
ニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、(2,
4,6−トリ第3級ブチルフェニル)−2−ブチル−2
−エチル−1,3−プロパンジオールホスファイト、ビ
スイソデシルペンタエリスリトールジホスファイト、お
よびビス(2,4,6−トリ第3級ブチルフェニル)ペ
ンタエリスリトールジホスファイトからなる群より選ば
れる少なくとも1種である前記[7]に記載の有機高分
子材料用安定剤組成物。
【0096】[9]成分(b)が一般式(12)
【0097】
【化102】
【0098】(式中の記号は前記[1]と同義であ
る。)により表される化合物の少なくとも1種である前
記[1]に記載の有機高分子材料用安定剤組成物。
【0099】[10]成分(b)が、2,2−メチレン
ビス(4,6−ジ第3級ブチルフェニル)−2−エチル
ヘキシルホスファイト、6−フルオロ−2,4,8,1
0−テトラ第3級ブチル−12−メチル−ジベンゾ
[d,g]−1,3,2−ジオキサホスホシン、および
2,2’,2”−ニトリロ[トリエチルトリス(3,
3’,5,5’−テトラ第3級ブチル−1,1’−ビフ
ェニル−2,2’−ジイル)ホスファイト]からなる群
より選ばれる少なくとも1種である前記[9]に記載の
有機高分子材料用安定剤組成物。
【0100】[11]成分(c)が、一般式(16)
【0101】
【化103】
【0102】(式中、R30は炭素数1〜5のアルキル基
を示し、R31は炭素数1〜4のアルキル基を示し、R32
は水素原子またはメチル基を示し、Lは、
【0103】
【化104】
【0104】または
【0105】
【化105】
【0106】または
【0107】
【化106】
【0108】または
【0109】
【化107】
【0110】または
【0111】
【化108】
【0112】を示す。)により表される構造を分子内に
1つ以上含む化合物である前記[1]〜[10]のいず
れかに記載の有機高分子材料用安定剤組成物。
【0113】[12]成分(c)が、テトラキス[3−
(3,5−ジ第3級ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオニルオキシメチル]メタン、n−オクタデシル
3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ第3級ブチルフェ
ニル)プロピオネート、トリス(3,5−ジ第3級ブチ
ル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレ−ト、およ
び1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,
5−ジ第3級ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼ
ンからなる群より選ばれる少なくとも1種である前記
[1]〜[10]のいずれかに記載の有機高分子材料用
安定剤組成物。
【0114】[13]成分(b)の配合量と、成分
(c)の配合量の重量比が、9:1〜1:9である前記
[1]〜[12]のいずれかに記載の有機高分子材料用
安定剤組成物。
【0115】[14]成分(b)の配合量と、成分
(c)の配合量の重量比が、4:1〜1:4である前記
[1]〜[12]のいずれかに記載の有機高分子材料用
安定剤組成物。
【0116】[15]成分(a)が一般式(17)
【0117】
【化109】
【0118】(式中、R33は炭素数1〜5のアルキル基
または炭素数2〜5のアルケニル基を示し、R2は炭素
数1〜5のアルキル基を示し、R3、R4およびR5は同
一または異なっていてもよく、それぞれ水素原子または
炭素数1〜4のアルキル基を示し、R6は水素原子また
は炭素数1〜5のアルキル基を示す。)により表される
化合物の少なくとも1種である前記[1]〜[14]の
いずれかに記載の有機高分子材料用安定剤組成物。
【0119】[16]有機高分子に、前記[1]〜[1
5]のいずれかに記載の有機高分子材料用安定剤組成物
を配合してなる有機高分子材料組成物。
【0120】[17]さらに硫黄系酸化防止剤および/
または光安定剤を含有する前記[16]に記載の有機高
分子材料組成物。
【0121】[18](a):一般式(1)
【0122】
【化110】
【0123】(式中の記号は前記[1]と同義であ
る。)により表される化合物の少なくとも1種、 (b)次の(b−1)、(b−2)、(b−3)および
(b−4)から選ばれるリン系酸化防止剤と、 (b−1):一般式(2)
【0124】
【化111】
【0125】(式中の記号は前記[1]と同義であ
る。)または一般式(4)
【0126】
【化112】
【0127】(式中の記号は前記[1]と同義であ
る。)により表される化合物の少なくとも1種、 (b−2):一般式(5)
【0128】
【化113】
【0129】(式中の記号は前記[1]と同義であ
る。)または一般式(7)
【0130】
【化114】
【0131】(式中の記号は前記[1]と同義であ
る。)により表される化合物の少なくとも1種、 (b−3):一般式(8)
【0132】
【化115】
【0133】(式中の記号は前記[1]と同義であ
る。)または一般式(9)
【0134】
【化116】
【0135】(式中の記号は前記[1]と同義であ
る。)により表される化合物の少なくとも1種、 (b−4):一般式(12)
【0136】
【化117】
【0137】(式中の記号は前記[1]と同義であ
る。)により表される化合物の少なくとも1種、 (c):フェノール系酸化防止剤、および (d):有機高分子を含有する有機高分子材料組成物で
あって、有機高分子材料組成物100重量部に対して、
成分(a)を0.0005重量部〜0.010重量部の
範囲で含有する有機高分子材料組成物。
【0138】[19]有機高分子材料組成物100重量
部に対して、成分(a)を0.001重量部〜0.00
5重量部の範囲で含有する前記[18]に記載の有機高
分子材料組成物。
【0139】[20]成分(b)が一般式(2)
【0140】
【化118】
【0141】(式中の記号は前記[1]と同義であ
る。)または一般式(4)
【0142】
【化119】
【0143】(式中の記号は前記[1]と同義であ
る。)により表される化合物の少なくとも1種である前
記[18]または[19]に記載の有機高分子材料組成
物。
【0144】[21]成分(b)が、一般式(13)
【0145】
【化120】
【0146】(式中の記号は前記[3]と同義であ
る。)または一般式(15)
【0147】
【化121】
【0148】(式中の記号は前記[3]と同義であ
る。)により表される化合物の少なくとも1種である前
記[20]に記載の有機高分子材料組成物。
【0149】[22]成分(b)が、テトラキス(2,
4−ジ第3級ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレ
ンジホスホナイト、テトラキス(2,4−ジ第3級ブチ
ル−5−メチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジ
ホスホナイト、(2,4−ジ第3級ブチルフェノキシ)
ビス{4’−(ビス(2,4−ジ第3級ブチルフェノキ
シ)ホスフィノ)ビフェニル−4−イル}ホスフィン、
および(2,4−ジ第3級ブチル−5−メチルフェノキ
シ)ビス{4’−(ビス(2,4−ジ第3級ブチル−5
−メチルフェノキシ)ホスフィノ)ビフェニル−4−イ
ル}ホスフィンからなる群より選ばれる少なくとも1種
である前記[21]に記載の有機高分子材料組成物。
【0150】[23]成分(b)が一般式(5)
【0151】
【化122】
【0152】(式中の記号は前記[1]と同義であ
る。)または一般式(7)
【0153】
【化123】
【0154】(式中の記号は前記[1]と同義であ
る。)により表される化合物の少なくとも1種である前
記[18]または[19]に記載の有機高分子材料組成
物。
【0155】[24]成分(b)が、トリス(2,4−
ジ第3級ブチルフェニル)ホスファイト、ビス(2,4
−ジ第3級ブチル−6−メチルフェニル)エチルホスフ
ァイト、トリフェニルホスファイト、ジフェニルアルキ
ルホスファイト、フェニルジアルキルホスファイト、ト
リス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリラウリルホ
スファイト、トリオクタデシルホスファイト、およびビ
ス(2,4−ジ−第3級ブチル−6−メチルフェニル)
メチルホスファイトからなる群より選ばれる少なくとも
1種である前記[23]に記載の有機高分子材料組成
物。
【0156】[25]成分(b)が一般式(8)
【0157】
【化124】
【0158】(式中の記号は前記[1]と同義であ
る。)
【0159】
【化125】
【0160】(式中の記号は前記[1]と同義であ
る。)により表される化合物の少なくとも1種である前
記[18]または[19]に記載の有機高分子材料組成
物。
【0161】[26]成分(b)が、ビス(2,4−ジ
第3級ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスフ
ァイト、ビス(2,6−ジ第3級ブチル−4−メチルフ
ェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジステ
アリルペンタエリスリトールジホスファイト、ビス
(2,4−ジ(1−フェニル−1,1−ジメチルメチ
ル)フェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、
(2,4,6−トリ第3級ブチルフェニル)−2−ブチ
ル−2−エチル−1,3−プロパンジオールホスファイ
ト、ビスイソデシルペンタエリスリトールジホスファイ
ト、およびビス(2,4,6−トリ第3級ブチルフェニ
ル)ペンタエリスリトールジホスファイトからなる群よ
り選ばれる少なくとも1種である前記[25]に記載の
有機高分子材料組成物。
【0162】[27]成分(b)が一般式(12)
【0163】
【化126】
【0164】(式中の記号は前記[1]と同義であ
る。)により表される化合物の少なくとも1種である前
記[18]または[19]に記載の有機高分子材料組成
物。
【0165】[28]成分(b)が、2,2−メチレン
ビス(4,6−ジ第3級ブチルフェニル)−2−エチル
ヘキシルホスファイト、6−フルオロ−2,4,8,1
0−テトラ第3級ブチル−12−メチル−ジベンゾ
[d,g]−1,3,2−ジオキサホスホシン、および
2,2’,2”−ニトリロ[トリエチルトリス(3,
3’,5,5’−テトラ第3級ブチル−1,1’−ビフ
ェニル−2,2’−ジイル)ホスファイト]からなる群
より選ばれる少なくとも1種である前記[27]に記載
の有機高分子材料組成物。
【0166】[29]成分(c)が、一般式(16)
【0167】
【化127】
【0168】(式中の記号は前記[11]と同義であ
る。)により表される構造を分子内に1つ以上含む化合
物である前記[18]〜[28]のいずれかに記載の有
機高分子材料組成物。
【0169】[30]成分(c)が、テトラキス[3−
(3,5−ジ第3級ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオニルオキシメチル]メタン、n−オクタデシル
3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ第3級ブチルフェ
ニル)プロピオネート、トリス(3,5−ジ第3級ブチ
ル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレ−ト、およ
び1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,
5−ジ第3級ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼ
ンからなる群より選ばれる少なくとも1種である前記
[29]に記載の有機高分子材料組成物。
【0170】[31]成分(b)の配合量と、成分
(c)の配合量の重量比が、9:1〜1:9である前記
[18]〜[30]のいずれかに記載の有機高分子材料
組成物。
【0171】[32]成分(b)の配合量と、成分
(c)の配合量の重量比が、4:1〜1:4である前記
[18]〜[30]のいずれかに記載の有機高分子材料
組成物。
【0172】[33]成分(a)が一般式(17)
【0173】
【化128】
【0174】(式中の記号は前記[15]と同義であ
る。)により表される化合物の少なくとも1種である前
記[18]〜[32]のいずれかに記載の有機高分子材
料組成物。
【0175】[34]有機高分子が、合成樹脂である前
記[18]〜[33]のいずれかに記載の有機高分子材
料組成物。
【0176】[35]有機高分子が、オレフィン系樹脂
である前記[18]〜[33]のいずれかに記載の有機
高分子材料組成物。
【0177】[36]有機高分子が、ポリエチレン系樹
脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂とポリ
プロピレン系樹脂との混和物または相溶性重合体、ポリ
エチレン系樹脂および/またはポリプロピレン系樹脂を
含む相溶性重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ま
たはエチレン−プロピレン共重合体である前記[18]
〜[33]のいずれかに記載の有機高分子材料組成物。
【0178】[37]さらに硫黄系酸化防止剤および/
または光安定剤を含有する前記[18]〜[36]のい
ずれかに記載の有機高分子材料組成物。
【0179】
【発明の実施の形態】本発明の有機高分子材料用安定剤
組成物の構成成分である一般式(1)の化合物における
置換基について説明する。
【0180】
【化129】
【0181】一般式(1)により表される化合物のR1
は、炭素数1〜18のアルキル基または炭素数2〜18
のアルケニル基であり、当該アルキル基またはアルケニ
ル基は直鎖または分枝鎖のいずれであってもよく、例え
ば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、ブチル基、イソブチル基、第2級ブチル基、第3級
ブチル基、ペンチル基、2−ペンチル基、3−ペンチル
基、2−メチルブタン−1−イル基、2−メチルブタン
−2−イル基、2−メチルブタン−3−イル基、2−メ
チルブタン−4−イル基、ネオペンチル基、ヘキシル
基、イソヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2−エ
チルヘキシル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、
ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデ
シル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシ
ル基、4−メチルペント−3−エニル基(−CH2CH2
CH=C(CH3)−CH3基)、4,8,12−トリメ
チルトリデシル基(−{CH2CH2CH2CH(C
3)}3−CH3基)、4,8,12−トリメチル−
3,7,11−トリデカトリエニル基(−{CH2CH2
CH=C(CH3)}3−CH3基)などが挙げられる。
【0182】一般式(1)により表される化合物のR1
の好ましい例としては、メチル基、4,8,12−トリ
メチルトリデシル基(−{CH2CH2CH2CH(C
3)} 3−CH3基)、4,8,12−トリメチル−
3,7,11−トリデカトリエニル基(−{CH2CH2
CH=C(CH3)}3−CH3基)などが挙げられ、メ
チル基、4,8,12−トリメチルトリデシル基(−
{CH2CH2CH2CH(CH3)}3−CH3基)が特に
好ましく、このなかでもメチル基が最も好ましい。
【0183】一般式(1)により表される化合物のR2
は、炭素数1〜5のアルキル基であり、当該アルキル基
は直鎖または分枝鎖のいずれであってもよく、例えば、
メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブ
チル基、イソブチル基、第2級ブチル基、第3級ブチル
基、ペンチル基、2−ペンチル基、3−ペンチル基、2
−メチルブタン−1−イル基、2−メチルブタン−2−
イル基、2−メチルブタン−3−イル基、2−メチルブ
タン−4−イル基、ネオペンチル基などが挙げられる。
一般式(1)により表される化合物のR2として好まし
い基は、メチル基である。
【0184】一般式(1)により表される化合物の
3、R4、およびR5は、同一または異なっていてもよ
く、それぞれ水素原子または炭素数1〜4のアルキル基
であり、当該アルキル基は直鎖または分枝鎖のいずれで
あってもよく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル
基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、第2級
ブチル基、第3級ブチル基などが挙げられる。
【0185】一般式(1)により表される化合物の
3、R4、およびR5の好ましい例としては、水素原
子、メチル基、イソプロピル基、第3級ブチル基が挙げ
られ、特に好ましい基としては、水素原子、メチル基が
挙げられ、なかでもメチル基が最も好ましい。
【0186】一般式(1)により表される化合物のR6
は、水素原子または炭素数1〜5のアルキル基であり、
当該アルキル基は直鎖または分枝鎖のいずれであっても
よく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソ
プロピル基、ブチル基、イソブチル基、第2級ブチル
基、第3級ブチル基、ペンチル基、2−ペンチル基、3
−ペンチル基、2−メチルブタン−1−イル基、2−メ
チルブタン−2−イル基、2−メチルブタン−3−イル
基、2−メチルブタン−4−イル基、ネオペンチル基な
どが挙げられる。一般式(1)により表される化合物の
6として好ましいものは、水素原子である。
【0187】一般式(1)により表される化合物として
は、具体的には以下の化合物が挙げられるがこれに限ら
れるものではない。 2,2−ジメチル−6−ヒドロキシクロマン 2,2,5−トリメチル−7−第3級ブチル−6−ヒド
ロキシクロマン 2,2,5−トリメチル−8−第3級ブチル−6−ヒド
ロキシクロマン 2,2,7,8−テトラメチル−6−ヒドロキシクロマ
ン 2,2,5,7−テトラメチル−6−ヒドロキシクロマ
ン 2,2,5,8−テトラメチル−6−ヒドロキシクロマ
ン 2,2−ジメチル−7−第3級ブチル−6−ヒドロキシ
クロマン 4−イソプロピル−2,2,5−トリメチル−7−第3
級ブチル−6−ヒドロキシクロマン 2,2,5,7,8−ペンタメチル−6−ヒドロキシク
ロマン 4−イソプロピル−2,2−ジメチル−7−第3級ブチ
ル−6−ヒドロキシクロマン 2,2−ジメチル−5−第3級ブチル−6−ヒドロキシ
クロマン 2,5,7,8−テトラメチル−2−(4−メチルペン
ト−3−エニル)−6−ヒドロキシクロマン 2,5−ジメチル−8−第3級ブチル−2−(4−メチ
ルペント−3−エニル)−6−ヒドロキシクロマン 2−メチル−2−(4−メチルペント−3−エニル)−
6−ヒドロキシクロマン 2,2,5−トリメチル−6−ヒドロキシクロマン 2,2,7−トリメチル−6−ヒドロキシクロマン 2,2,8−トリメチル−6−ヒドロキシクロマン α−トコフェロール(R1は4,8,12−トリメチル
トリデシル基、R2はメチル基、R3とR4とR5はともに
メチル基、R6は水素原子) β−トコフェロール(R1は4,8,12−トリメチル
トリデシル基、R2はメチル基、R3とR5はともにメチ
ル基、R4は水素原子、R6は水素原子) γ−トコフェロール(R1は4,8,12−トリメチル
トリデシル基、R2はメチル基、R4とR5はともにメチ
ル基、R3は水素原子、R6は水素原子) δ−トコフェロール(R1は4,8,12−トリメチル
トリデシル基、R2はメチル基、R3とR4はともに水素
原子、R5はメチル基、R6は水素原子) トコール(R1は4,8,12−トリメチルトリデシル
基、R2はメチル基、R 3とR4とR5はともに水素原子、
6は水素原子) ε−トコフェロール(R1は4,8,12−トリメチル
−3,7,11−トリデカトリエニル基、R2はメチル
基、R3とR5はともにメチル基、R4は水素原子、R6
水素原子) ξ1−トコフェロール(R1は4,8,12−トリメチル
−3,7,11−トリデカトリエニル基 、R2はメチル
基 、R3とR4とR5はともにメチル基、R6は水素原
子) ξ2−トコフェロール(R1は4,8,12−トリメチル
トリデシル基、R2はメチル基、R3とR4はともにメチ
ル基、R5は水素原子、R6は水素原子) η−トコフェロール(R1は4,8,12−トリメチル
トリデシル基、R2はメチル基、R3とR5はともに水素
原子、R4はメチル基、R6は水素原子)
【0188】一般式(1)により表される化合物として
は、2,2,5,7,8−ペンタメチル−6−ヒドロキ
シクロマンや各種トコフェロールが好ましく、この中で
も2,2,5,7,8−ペンタメチル−6−ヒドロキシ
クロマンが特に好ましい。
【0189】本発明において、成分(a)は、一般式
(1)により表される化合物またはそれらの混合物であ
ってもよく、例えば、上記各種トコフェロールまたはそ
れらの混合物であってもよい。
【0190】本発明の有機高分子材料用安定剤組成物の
構成成分である一般式(2)または一般式(4)の化合
物の置換基について説明する。 一般式(2)
【0191】
【化130】
【0192】または一般式(4)
【0193】
【化131】
【0194】における置換基Q1またはQ2である一般式
(3)
【0195】
【化132】
【0196】におけるR7およびR8は、同一または異な
っていてもよく、それぞれ炭素数1〜4のアルキル基で
あり、当該アルキル基は直鎖または分枝鎖のいずれであ
ってもよく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル
基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、第3級
ブチル基が挙げられ、第3級ブチル基が好ましい。なか
でも、R7とR8の双方とも第3級ブチル基であることが
特に好ましい。
【0197】上記一般式(3)により表される基におけ
るR9は、水素原子またはメチル基であり、R9がメチル
基の場合、R9が一般式(3)のフェニル環上の5位ま
たは6位に置換したものが特に好ましく、5位に置換し
たものが最も好ましい。一般式(3)により表される基
の特に好ましい例としては、2,4−ジ第3級ブチルフ
ェノキシ基、2,4−ジ第3級ブチル−5−メチルフェ
ノキシ基が挙げられる。
【0198】一般式(2)または一般式(4)における
1は、1〜10の整数であり、1または2が好まし
く、特に1が好ましい。i、jは0または1であり、0
であることが好ましい。
【0199】成分(b)が(b−1)である場合、一般
式(2)の化合物が主成分であることが好ましく、一般
式(4)の化合物は含まれていなくてもよい。
【0200】本発明の有機高分子材料用安定剤組成物の
構成成分の一つである一般式(2)または(4)により
表される化合物としては以下のものが挙げられる。特公
昭50−35096号公報に記載されているテトラキス
(2,4−ジ第3級ブチルフェニル)−4,4’−ビフ
ェニレンジホスホナイトを代表とする4,4’−ビフェ
ニレンジホスホナイト化合物、特開平1−254744
号公報に記載されているテトラキス(2,4−ジ第3級
ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナ
イトと対応するビフェニレンモノホスホナイトを含有す
る組成物、特開平2−270892号公報に記載されて
いるテトラキス(2,4−ジ第3級ブチル−6−メチル
フェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイトな
どからなる組成物、特開平5−202078号公報に記
載されているテトラキス(2,4−ジ第3級ブチルフェ
ニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホネートなどか
らなる組成物、特開平5−178870号公報に記載さ
れているテトラキス(2,4−ジ第3級ブチル−5−メ
チルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイ
ト化合物、
【0201】特開平8−231568号公報に記載され
ている2,4−ジ第3級ブチルフェニル ビス[4’−
ビス(2,4−ジ第3級ブチルフェノキシ)ホスファニ
ルビフェニル−4−イル]ホスフィナイト(または
(2,4−ジ第3級ブチルフェノキシ)ビス[4’−
[ビス(2,4−ジ第3級ブチルフェノキシ)ホスフィ
ノ]ビフェニル−4−イル]ホスフィンともよばれ
る)、2,4−ジ第3級ブチルフェニル [4’−ビス
(2,4−ジ第3級ブチルフェノキシ)ホスファニルビ
フェニル−4−イル][4’−ビス(2,4−ジ第3級
ブチルフェノキシ)ホスホリルビフェニル−4−イル]
ホスフィナイト、2,4−ジ第3級ブチルフェニル ビ
ス[4’−ビス(2,4−ジ第3級ブチルフェノキシ)
ホスファニルビフェニル−4−イル]ホスフィネート、
2,4−ジ第3級ブチルフェニル [4’−ビス(2,
4−ジ第3級ブチルフェノキシ)ホスファニルビフェニ
ル−4−イル][4’−ビス(2,4−ジ第3級ブチル
フェノキシ)ホスホリルビフェニル−4−イル]ホスフ
ィネート、2,4−ジ第3級ブチルフェニル ビス
[4’−ビス(2,4−ジ第3級ブチルフェノキシ)ホ
スホリルビフェニル−4−イル]ホスフィナイト、2,
4−ジ第3級ブチルフェニル ビス[4’−ビス(2,
4−ジ第3級ブチルフェノキシ)ホスホリルビフェニル
−4−イル]ホスフィネート、2,4−ジ第3級ブチル
−5−メチルフェニル ビス[4’−ビス(2,4−ジ
第3級ブチル−5−メチルフェノキシ)ホスファニルビ
フェニル−4−イル]ホスフィナイト(または(2,4
−第3級ブチル−5−メチルフェノキシ)ビス[4’−
[ビス(2,4−ジ第3級ブチル−5−メチルフェノキ
シ)ホスフィノ]ビフェニル−4−イル]ホスフィンと
もよばれる)、2,4−ジ第3級ブチル−5−メチルフ
ェニル [4’−ビス(2,4−ジ第3級ブチル−5−
メチルフェノキシ)ホスファニルビフェニル−4−イ
ル][4’−ビス(2,4−ジ第3級ブチル−5−メチ
ルフェノキシ)ホスホリルビフェニル−4−イル]ホス
フィナイト、2,4−ジ第3級ブチル−5−メチルフェ
ニル ビス[4’−ビス(2,4−ジ第3級ブチル−5
−メチルフェノキシ)ホスファニルビフェニル−4−イ
ル]ホスフィネート、2,4−ジ第3級ブチル−5−メ
チルフェニル [4’−ビス(2,4−ジ第3級ブチル
−5−メチルフェノキシ)ホスファニルビフェニル−4
−イル][4’−ビス(2,4−ジ第3級ブチル−5−
メチルフェノキシ)ホスホリルビフェニル−4−イル]
ホスフィネート、2,4−ジ第3級ブチル−5−メチル
フェニル ビス[4’−ビス(2,4−ジ第3級ブチル
−5−メチルフェノキシ)ホスホリルビフェニル−4−
イル]ホスフィナイト、2,4−ジ第3級ブチル−5−
メチルフェニル ビス[4’−ビス(2,4−ジ第3級
ブチル−5−メチルフェノキシ)ホスホリルビフェニル
−4−イル]ホスフィネート、2,4−ジ第3級ブチル
フェニル(ビフェニル−4−イル)[4’−ビス(2,
4−ジ第3級ブチルフェノキシ)ホスファニルビフェニ
ル−4−イル]ホスフィナイト、2,4−ジ第3級ブチ
ル−5−メチルフェニル(ビフェニル−4−イル)
[4’−ビス(2,4−ジ第3級ブチル−5−メチルフ
ェノキシ)ホスファニルビフェニル−4−イル]ホスフ
ィナイト、2,4−ジ第3級ブチル−6−メチルフェニ
ル(ビフェニル−4−イル)[4’−ビス(2,4−ジ
第3級ブチル−6−メチルフェノキシ)ホスファニルビ
フェニル−4−イル]ホスフィナイト、2,4−ジ第3
級ブチルフェニル(ビフェニル−4−イル)[4’−ビ
ス(2,4−ジ第3級ブチルフェノキシ)ホスホリルビ
フェニル−4−イル]ホスフィナイト、2,4−ジ第3
級ブチルフェニル(ビフェニル−4−イル)[4’−ビ
ス(2,4−ジ第3級ブチルフェノキシ)ホスファニル
ビフェニル−4−イル]ホスフィネート、2,4−ジ第
3級ブチルフェニル(ビフェニル−4−イル)[4’−
ビス(2,4−ジ第3級ブチルフェノキシ)ホスホリル
ビフェニル−4−イル]ホスフィネートなどの化合物が
挙げられる。
【0202】一般式(2)により表される化合物として
は、テトラキス(2,4−ジ第3級ブチルフェニル)−
4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス
(2,4−ジ第3級ブチル−5−メチルフェニル)−
4,4’−ビフェニレンジホスホナイトが特に好まし
く、テトラキス(2,4−ジ第3級ブチルフェニル)−
4,4’−ビフェニレンジホスホナイトを主成分とし
て、(2,4−ジ第3級ブチルフェノキシ)ビス[4’
−[ビス(2,4−ジ第3級ブチルフェノキシ)ホスフ
ィノ]ビフェニル−4−イル]ホスフィン、[(2,4
−ジ第3級ブチルフェノキシ)ホスフィノ]ビフェニ
ル、トリス(2,4−ジ第3級ブチルフェニル)ホスフ
ァイトなどを含有する組成物、またはテトラキス(2,
4−ジ第3級ブチル−5−メチルフェニル)−4,4’
−ビフェニレンジホスホナイトを主成分として、(2,
4−ジ第3級ブチル−5−メチルフェノキシ)ビス
[4’−[ビス(2,4−ジ第3級ブチル−5−メチル
フェノキシ)ホスフィノ]ビフェニル−4−イル]ホス
フィン、[(2,4−ジ第3級ブチル−5−メチルフェ
ノキシ)ホスフィノ]ビフェニル、トリス(2,4−ジ
第3級ブチル−5−メチルフェニル)ホスファイトなど
を含有する組成物が最も好ましい。
【0203】本発明の有機高分子材料用安定剤組成物の
構成成分である一般式(5)または一般式(7)の化合
物の置換基について説明する。一般式(5)および一般
式(7)のR10、および一般式(5)のR11における炭
素数1〜18のアルキル基は、直鎖または分枝鎖のいず
れであってもよく、例えば、メチル基、エチル基、プロ
ピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、第
2級ブチル基、第3級ブチル基、ペンチル基、2−ペン
チル基、3−ペンチル基、2−メチルブタン−1−イル
基、2−メチルブタン−2−イル基、2−メチルブタン
−3−イル基、2−メチルブタン−4−イル基、ネオペ
ンチル基、ヘキシル基、イソヘキシル基、ヘプチル基、
オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、デシル
基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラ
デシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデ
シル基、オクタデシル基などが挙げられ、好ましくはオ
クタデシル基である。
【0204】一般式(5)および一般式(7)のR10
および一般式(5)のR11における炭素数1〜9のアル
キル基で置換されたフェニル基としては、例えば、メチ
ルフェニル基、エチルフェニル基、プロピルフェニル
基、イソプロピルフェニル基、ブチルフェニル基、イソ
ブチルフェニル基、第2級ブチルフェニル基、第3級ブ
チルフェニル基、ペンチルフェニル基、ヘキシルフェニ
ル基、ヘプチルフェニル基、オクチルフェニル基、ノニ
ルフェニル基などが挙げられる。
【0205】一般式(5)のR11における炭素数7〜9
のフェニルアルキル基はアルキル部分が直鎖または分枝
鎖のいずれであってもよく、例えば、ベンジル基、フェ
ネチル基、α−メチルベンジル基、α,α−ジメチルベ
ンジル基などが挙げられる。
【0206】一般式(6)により表される基におけるR
12およびR13は同一または異なっていてもよく、それぞ
れ炭素数1〜4のアルキル基であり、当該アルキル基は
直鎖または分枝鎖のいずれであってもよく、例えば、メ
チル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチ
ル基、イソブチル基、第3級ブチル基が挙げられ、第3
級ブチル基が好ましい。なかでも、R12およびR13がと
もに第3級ブチル基であることが特に好ましい。
【0207】一般式(6)により表される基におけるR
14は、水素原子またはメチル基であり、R14がメチル基
の場合、R14がフェニル環上の5位または6位に置換し
たものが好ましい。
【0208】一般式(6)により表される基の好ましい
例としては、2,4−ジ第3級ブチルフェニル基、2,
4−ジ第3級ブチル−6−メチルフェニル基が挙げられ
る。
【0209】一般式(5)におけるR10の好ましい例と
しては、ドデシル基、オクタデシル基、フェニル基、ノ
ニルフェニル基、2,4−ジ第3級ブチルフェニル基、
2,4−ジ第3級ブチル−6−メチルフェニル基が挙げ
られる。
【0210】一般式(5)におけるR11の好ましい例と
しては、メチル基、エチル基、ドデシル基、オクタデシ
ル基、フェニル基、ノニルフェニル基、2,4−ジ第3
級ブチルフェニル基、2,4−ジ第3級ブチル−6−メ
チルフェニル基が挙げられる。
【0211】一般式(7)におけるR10の好ましい例と
しては、ドデシル基、オクタデシル基、フェニル基、ノ
ニルフェニル基、2,4−ジ第3級ブチルフェニル基、
2,4−ジ第3級ブチル−6−メチルフェニル基が挙げ
られる。
【0212】一般式(5)または(7)により表される
化合物としては、具体的には、例えば、トリス(2,4
−ジ第3級ブチルフェニル)ホスファイト、ビス(2,
4−ジ第3級ブチル−6−メチルフェニル)エチルホス
ファイト、トリフェニルホスファイト、ジフェニルアル
キルホスファイト、フェニルジアルキルホスファイト、
トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリラウリル
ホスファイト、トリオクタデシルホスファイト、ビス
(2,4−ジ−第3級ブチル−6−メチルフェニル)メ
チルホスファイトなどが挙げられる。
【0213】本発明の有機高分子材料用安定剤組成物の
構成成分である一般式(8)または一般式(9)の化合
物の置換基について説明する。一般式(10)により表
される基におけるR18およびR19は同一または異なって
いてもよく、それぞれ炭素数1〜4のアルキル基であ
り、当該アルキル基は直鎖または分枝鎖のいずれであっ
てもよく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、
イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、第3級ブチ
ル基が挙げられ、メチル基、第3級ブチル基が好まし
い。
【0214】一般式(10)により表される基における
20は、水素原子または炭素数1〜4のアルキル基であ
り、当該アルキル基は直鎖または分枝鎖のいずれであっ
てもよく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、
イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、第3級ブチ
ル基が挙げられる。R20としては、水素原子、第3級ブ
チル基が好ましい。R20が炭素数1〜4のアルキル基の
場合、R20がフェニル環上の5位または6位に置換した
ものが好ましく、特に6位に置換したものが好ましい。
【0215】一般式(10)により表される基の好まし
い例としては、2,4,6−トリ第3級ブチルフェニル
基、2,4−ジ第3級ブチルフェニル基、2,6−ジ第
3級ブチル−4−メチルフェニル基が挙げられる。
【0216】一般式(8)のAにおける炭素数2〜18
のアルキレン基は、直鎖または分枝鎖のいずれであって
もよく、例えば、エチレン基、エチリデン基、トリメチ
レン基、イソプロピリデン基、テトラメチレン基、ペン
タメチレン基、ヘキサメチレン基などが挙げられる。
【0217】qが1を示す場合、Aの好ましい例として
は、2,4,6−トリ第3級ブチルフェニル基、2,4
−ジ第3級ブチルフェニル基、2,6−ジ第3級ブチル
−4−メチルフェニル基が挙げられる。一般式(8)に
おけるqは1が好ましい。
【0218】一般式(8)におけるR15およびR16は、
同一または異なっていてもよく、それぞれ炭素数1〜4
のアルキル基であり、当該アルキル基は直鎖または分枝
鎖のいずれであってもよく、例えば、メチル基、エチル
基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチ
ル基、第3級ブチル基が挙げられる。
【0219】一般式(9)のR17における炭素数1〜1
8のアルキル基は、直鎖または分枝鎖のいずれであって
もよく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イ
ソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、第2級ブチル
基、第3級ブチル基、ペンチル基、2−ペンチル基、3
−ペンチル基、2−メチルブタン−1−イル基、2−メ
チルブタン−2−イル基、2−メチルブタン−3−イル
基、2−メチルブタン−4−イル基、ネオペンチル基、
ヘキシル基、イソヘキシル基、ヘプチル基、オクチル
基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基、イソ
デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、
テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘ
プタデシル基、オクタデシル基などが挙げられ、好まし
くはオクタデシル基である。
【0220】一般式(9)のR17における炭素数7〜9
のフェニルアルキル基はアルキル部分が直鎖または分枝
鎖のいずれであってもよく、例えば、ベンジル基、フェ
ネチル基、α−メチルベンジル基、α,α−ジメチルベ
ンジル基などが挙げられる。
【0221】一般式(11)のR21およびR22における
炭素数1〜4のアルキル基は直鎖または分枝鎖のいずれ
であってもよく、例えば、メチル基、エチル基、プロピ
ル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、第3
級ブチル基が挙げられ、メチル基、第3級ブチル基が好
ましい。
【0222】一般式(11)のR21およびR22における
炭素数7〜9のフェニルアルキル基はアルキル部分が直
鎖または分枝鎖のいずれであってもよく、例えば、ベン
ジル基、フェネチル基、α−メチルベンジル基、α,α
−ジメチルベンジル基などが挙げられる。
【0223】一般式(11)により表される基における
23は、水素原子または炭素数1〜4のアルキル基であ
り、当該アルキル基は直鎖または分枝鎖のいずれであっ
てもよく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、
イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、第3級ブチ
ル基が挙げられる。R23としては、水素原子、第3級ブ
チル基が好ましい。R23が炭素数1〜4のアルキル基の
場合、R23がフェニル環上の5位または6位に置換した
ものが好ましく、特に6位に置換したものが好ましい。
【0224】R17の好ましい例としては、2,4−ジ第
3級ブチルフェニル基、2,6−ジ第3級ブチル−4−
メチルフェニル基、2,4−ジ(1−フェニル−1,1
−ジメチルメチル)フェニル基、2,4,6−トリ第3
級ブチルフェニル基、オクタデシル基、イソデシル基が
挙げられる。
【0225】一般式(8)または(9)により表される
化合物としては、具体的には、例えば、ビス(2,4−
ジ第3級ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホス
ファイト、ビス(2,6−ジ第3級ブチル−4−メチル
フェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジス
テアリルペンタエリスリトールジホスファイト、ビス
(2,4−ジ(1−フェニル−1,1−ジメチルメチ
ル)フェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、
(2,4,6−トリ第3級ブチルフェニル)−2−ブチ
ル−2−エチル−1,3−プロパンジオールホスファイ
ト、ビスイソデシルペンタエリスリトールジホスファイ
ト ビス(2,4,6−トリ第3級ブチルフェニル)ペンタ
エリスリトールジホスファイトなどが挙げられる。
【0226】本発明の有機高分子材料用安定剤組成物の
構成成分である一般式(12)の化合物の置換基につい
て説明する。一般式(12)におけるR24は各々同一ま
たは異なっていてもよく炭素数1〜5のアルキル基であ
り、当該アルキル基は直鎖または分枝鎖のいずれであっ
てもよく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、
イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、第2級ブチ
ル基、第3級ブチル基、ペンチル基、2−ペンチル基、
3−ペンチル基、2−メチルブタン−1−イル基、2−
メチルブタン−2−イル基、2−メチルブタン−3−イ
ル基、2−メチルブタン−4−イル基、ネオペンチル基
などが挙げられる。R24としては、第3級ブチル基が好
ましい。
【0227】一般式(12)におけるR25は各々同一ま
たは異なっていてもよく水素原子または炭素数1〜5の
アルキル基であり、当該アルキル基は直鎖または分枝鎖
のいずれであってもよく、例えば、メチル基、エチル
基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチ
ル基、第3級ブチル基が挙げられる。R25としては、第
3級ブチル基が好ましい。
【0228】一般式(12)におけるR26は各々同一ま
たは異なっていてもよく水素原子またはメチル基であ
り、好ましくは水素原子である。
【0229】一般式(12)におけるR29は炭素数1〜
4のアルキル基であり、当該アルキル基は直鎖または分
枝鎖のいずれであってもよく、例えば、メチル基、エチ
ル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブ
チル基、第3級ブチル基が挙げられる。R29としては、
メチル基が好ましい。
【0230】一般式(12)におけるR27の好ましい例
としては、直接結合、メチレン基、エチリデン基が挙げ
られる。
【0231】一般式(12)のR28における炭素数1〜
18のアルキル基は、直鎖または分枝鎖のいずれであっ
てもよく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、
イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、第2級ブチ
ル基、第3級ブチル基、ペンチル基、2−ペンチル基、
3−ペンチル基、2−メチルブタン−1−イル基、2−
メチルブタン−2−イル基、2−メチルブタン−3−イ
ル基、2−メチルブタン−4−イル基、ネオペンチル
基、ヘキシル基、イソヘキシル基、ヘプチル基、オクチ
ル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基、ウ
ンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル
基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル
基、オクタデシル基などが挙げられる。
【0232】一般式(12)のR28におけるハロゲン原
子としては、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、ヨウ素
原子が挙げられ、好ましくはフッ素原子である。
【0233】一般式(12)のR28における炭素数1〜
8のアルコキシ基は、直鎖または分枝鎖のいずれであっ
てもよく、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキ
シ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、第2級ブチルオ
キシ基、第3級ブチルオキシ基、ペンチルオキシ基、ヘ
キシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ
基、2−エチルヘキシルオキシ基などが挙げられ、好ま
しくは2−エチルヘキシルオキシ基である。
【0234】一般式(12)において、n3が1の場
合、R28の好ましい例としては、フッ素原子、2−エチ
ルヘキシルオキシ基が挙げられる。
【0235】一般式(12)により表される化合物とし
ては、具体的には、例えば、2,2−メチレンビス
(4,6−ジ第3級ブチルフェニル)2-エチルヘキシ
ルホスファイト(または6−イソオクチルオキシ−2,
4,8,10−テトラ第3級ブチル−12H−ジベンゾ
[d,g]−1,3,2−ジオキサホスホシンともよば
れる)、6−フルオロ−2,4,8,10−テトラ第3
級ブチル−12−メチル−ジベンゾ[d,g]−1,
3,2−ジオキサホスホシン、2,2’,2”−ニトリ
ロ[トリエチルトリス(3,3’5,5’−テトラ第3
級ブチル−1,1’−ビフェニル−2,2’−ジイル)
ホスファイト]などが挙げられる。
【0236】本発明の有機高分子材料用安定剤組成物の
構成成分の一つであるフェノール系酸化防止剤は、一般
式(16)
【0237】
【化133】
【0238】(式中、R30は炭素数1〜5のアルキル基
を示し、R31は炭素数1〜4のアルキル基を示し、R32
は水素原子またはメチル基を示し、Lは、
【0239】
【化134】
【0240】または
【0241】
【化135】
【0242】または
【0243】
【化136】
【0244】または
【0245】
【化137】
【0246】または
【0247】
【化138】
【0248】を示す。)により表される構造を分子内に
1または2以上有する化合物などが挙げられる。
【0249】これらの化合物として、具体的には、例え
ば、n−オクタデシル・3−(4−ヒドロキシ−3,5
−ジ第3級ブチルフェニル)プロピオネート、テトラキ
ス[3−(3,5−ジ第3級ブチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)プロピオニルオキシメチル]メタン、1,3,
5−トリス(3,5−ジ第3級ブチル−4−ヒドロキシ
ベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリメチル
−2,4,6−トリス(3,5−ジ第3級ブチル−4−
ヒドロキシベンジル)ベンゼン、1,1,3−トリス
[2−メチル−4−[3−(3,5−ジ第3級ブチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ]−5−
第3級ブチルフェニル]ブタン、ビス(3−第3級ブチ
ル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ジシクロペ
ンタジエン、1,3,5−トリス(4−第3級ブチル−
3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシア
ヌル酸、3,9−ビス[2−[3−(3−第3級ブチル
−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニル
オキシ]−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,1
0−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン、2,6
−ジ第3級ブチル−4−メチルフェノール、2,4−ジ
メチル−6−第3級ブチルフェノール、2,6−ジ第3
級ブチル−4−ヒドロキシメチルフェノール、2,6−
ジ第3級ブチル−4−エチルフェノール、2,4,6−
トリ第3級ブチルフェノール、
【0250】ブチル化ヒドロキシアニソール、イソオク
チル・3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ第3級ブチル
フェニル)プロピオネート、ジステアリル・(4−ヒド
ロキシ−3−メチル−5−第3級ブチル)ベンジルマロ
ネート、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−第
3級ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4
−エチル−6−第3級ブチルフェノール)、4,4’−
メチレンビス(2,6−ジ第3級ブチルフェノール)、
2,2’−ブチリデンビス(4−エチル−6−第3級ブ
チルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メ
チル−6−第3級ブチルフェノール)、2,2’−チオ
ビス(4−メチル−6−第3級ブチルフェノール)、
4,4’−チオビス(3−メチル−6−第3級ブチルフ
ェノール)、スチレン化フェノール、N,N’−ヘキサ
メチレンビス(3,5−ジ第3級ブチル−4−ヒドロキ
シヒドロシンナミド)、ビス(3,5−ジ第3級ブチル
−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸エチル)カルシウ
ム、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ
−5−第3級ブチルフェニル)ブタン、1,6−ヘキサ
ンジオール−ビス[3−(3,5−ジ第3級ブチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,2’−
メチレンビス(4−メチル−6−シクロヘキシルフェノ
ール)、2,2’−メチレンビス[6−(1−メチルシ
クロヘキシル)−4−メチルフェノール]、トリエチレ
ングリコール−ビス[3−(3−第3級ブチル−4−ヒ
ドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート]、エ
チレングリコール−ビス(3,3−ビス(3−第3級ブ
チル−4−ヒドロキシフェニル)ブチラート)、
【0251】2−第3級ブチル−6−(3−第3級ブチ
ル−5−メチル−2−ヒドロキシベンジル)−4−メチ
ルフェニルアクリラート、2,2’−オキサミド−ビス
[エチル・3−(3,5−ジ第3級ブチル−4−ヒドロ
キシフェニル)プロピオネート]、6−(4−ヒドロキ
シ−3,5−ジ第3級ブチルアニリノ)−2,4−ジオ
クチルチオ−1,3,5−トリアジン、ビス[2−第3
級ブチル−4−メチル−6−(2−ヒドロキシ−3−第
3級ブチル−5−メチルベンジル)フェニル]テレフタ
レート、3,9−ビス[2−[3−(3,5−ジ第3級
ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキ
シ]−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−
テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン、1,3,5
−トリス[3−(3,5−ジ第3級ブチル−4−ヒドロ
キシフェニル)プロピオニルオキシ]エチルイソシアネ
ート、2,2−チオジエチレン−ビス[3−(3,5−
ジ第3級ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネ
ート]、2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ第3
級ペンチルフェニル)エチル]−4,6−ジ第3級ペン
チルフェニルアクリレート 1,3,5−トリス(4−第3級ブチル−3−ヒドロキ
シ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸、1,
3,5−トリス(3,5−ジ第3級ブチル−4−ヒドロ
キシベンジル)イソシアヌル酸、2,4−ジ−オクチル
チオメチル−6−メチルフェノールなどが挙げられ、ま
た、2,4−ビス[(オクチルチオ)メチル]−o−ク
レゾール、没食子酸プロピル、没食子酸オクチル、没食
子酸ドデシルのそれぞれの化合物も挙げられるが、これ
らに限定されるものではない。
【0252】好ましいフェノール系酸化防止剤として
は、n−オクタデシル 3−(3,5−ジ第3級ブチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、テトラキ
ス[3−(3,5−ジ第3級ブチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)プロピオニルオキシメチル]メタン、1,3,
5−トリス(3,5−ジ第3級ブチル−4−ヒドロキシ
ベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリメチル
−2,4,6−トリス(3,5−ジ第3級ブチル−4−
ヒドロキシベンジル)ベンゼン、1,1,3−トリス
[2−メチル−4−[3−(3,5−ジ第3級ブチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ]−5−
第3級ブチルフェニル]ブタン、2,4−ジ−オクチル
チオメチル−6−メチルフェノール ビス(3−第3級ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチル
フェニル)ジシクロペンタジエン、1,3,5−トリス
(4−第3級ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチ
ルベンジル)イソシアヌル酸、3,9−ビス[2−[3
−(3−第3級ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフ
ェニル)プロピオニルオキシ]−1,1−ジメチルエチ
ル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.
5]ウンデカンなどが挙げられる。
【0253】特に好ましいフェノール系酸化防止剤とし
ては、n−オクタデシル 3−(3,5−ジ第3級ブチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、テトラ
キス[3−(3,5−ジ第3級ブチル−4−ヒドロキシ
フェニル)プロピオニルオキシメチル]メタン、1,
3,5−トリス(3,5−ジ第3級ブチル−4−ヒドロ
キシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリメ
チル−2,4,6−トリス(3,5−ジ第3級ブチル−
4−ヒドロキシベンジル)ベンゼンなどが挙げられる
が、これらに限定されるものではない。
【0254】本発明において、これらのフェノール系酸
化防止剤の1種または2種以上を併せて用いることがで
きる。
【0255】本発明の安定剤組成物により安定化される
有機高分子としては、合成有機高分子、天然有機高分子
が挙げられる。合成有機高分子としては、熱可塑性樹
脂、熱硬化性樹脂などの合成樹脂が挙げられる。
【0256】熱可塑性樹脂としては、例えばオレフィン
系樹脂、含ハロゲン系重合体、スチレン系樹脂、アクリ
ル系樹脂、熱可塑性ポリエステル樹脂、ポリアミド樹
脂、芳香族ポリカーボネート樹脂、ポリアセタール樹
脂、ポリエチレンオキシド樹脂、ポリフェニレンエーテ
ル樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリウレタン樹脂、石油樹
脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ビニルアセタール樹脂、繊維
素(セルロース)系樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、
ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリエーテルケトン樹
脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリオキシベンゾイル樹
脂、ポリイミド樹脂、ポリマレイミド樹脂、ポリアミド
イミド樹脂、ポリアリレート樹脂、フッ素樹脂、アイオ
ノマー、熱可塑性エラストマーなどが挙げられ、これら
の混合物を使用することもできる。
【0257】前記オレフィン系樹脂としては、例えば、
低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密
度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、超高分子量ポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリブテン−1、ポリペン
テン、ポリ−3−メチルブチレンなどの炭素数2〜8の
α−オレフィン単独重合体;エチレン・プロピレンラン
ダム共重合体、エチレン・プロピレンブロック共重合
体、エチレン・ブテン−1ランダム共重合体、プロピレ
ン・エチレン・ブテン−1ランダム共重合体などのα−
オレフィン共重合体;無水マレイン酸変性ポリプロピレ
ン、エチレン・酢酸ビニル共重合体などのα−オレフィ
ンと他の単量体との共重合体などが挙げられ、これらの
2種類以上または、これらと他の相溶性重合体との混合
物を使用することもできる。
【0258】これらのオレフィン系樹脂は重合後、触媒
残渣を除去する工程を入れた僅かに精製処理を行ったも
のや、比較的高度に精製したもののほかに、高活性触媒
を用い、触媒除去工程を経ていないか、または簡略化し
て得られる触媒残渣を含有するオレフィン系樹脂、特
に、ハロゲン含有マグネシウム化合物を触媒担体とする
チーグラー型触媒やクロム系触媒を用いて得られ、未だ
触媒残留物除去工程を経ていない結晶性オレフィン系樹
脂であってもよい(特公昭62−4418号公報、特公
平3−56245号公報、米国特許4115639号明
細書参照)。さらに、メタロセン系シングルサイト触媒
によって得られる分子量分布の非常に狭いオレフィン系
樹脂であってもよい(ジャーナル・オブ・ポリマー・サ
イエンス.ポリマー・ケミストリー・エディション(J
ournal of Polymer Scienc
e.Polymer Chemistry Editi
on)第23巻,2151頁(1985年))。
【0259】前記含ハロゲン系重合体としては、例え
ば、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化
ビニル、ポリフッ化ビニリデン、塩化ビニル・アクリル
酸アルキルエステル共重合体、塩素化ポリエチレンなど
が挙げられる。
【0260】前記スチレン系樹脂としては、例えば、ポ
リスチレン、耐衝撃性ポリスチレン、スチレン・アクリ
ロニトリル共重合体、スチレン・MMA共重合体、AB
S樹脂、AES樹脂、ACS樹脂、AAS樹脂、EES
樹脂など、およびこれらの混合物などが挙げられる。
【0261】前記アクリル系樹脂としては、例えば、ポ
リアクリレート、ポリメタクリレートなどが挙げられ
る。
【0262】前記熱可塑性ポリエステル樹脂としては、
例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテ
レフタレートなどが挙げられる。
【0263】前記ポリアミド樹脂としては、例えば、ナ
イロン4、ナイロン6、ナイロン4・6、ナイロン6・
6、ナイロン6・10、ナイロン7、ナイロン8、ナイ
ロン12、ナイロン6・12、ナイロン11・12、ア
ラミドなど、およびこれらの混合物などが挙げられる。
【0264】また、熱硬化性樹脂としては、不飽和ポリ
エステル樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹
脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂、
ジアリルフタレート樹脂、ポリウレタン樹脂、フラン樹
脂などが挙げられる。
【0265】また、天然有機高分子としては、天然ゴ
ム、蛋白質、セルロースなどの誘導体、鉱油、動植物
油、ロウ、油脂などを挙げることができる。
【0266】本発明の安定化された有機高分子材料組成
物に用いられる有機高分子としては、特にオレフィン系
樹脂、なかでもα−オレフィン単独重合体またはα−オ
レフィン共重合体が好適である。このような有機高分子
に本発明の安定剤組成物を配合した場合、優れた酸化防
止効果を示す。α−オレフィンとして最も好適であるの
はポリエチレン及びポリプロピレンである。
【0267】本発明に用いられる一般式(1)
【0268】
【化139】
【0269】(式中の各記号は前記のとおり。)により
表される6−ヒドロキシクロマン化合物は、特公昭45
−23146号公報に記載の方法に準じて合成できる。
【0270】上記のリン系酸化防止剤、フェノール系酸
化防止剤は既知の化合物であり、それらの多くは酸化防
止剤として販売されており、一般に入手可能なものであ
る。
【0271】一般式(1)により表される6−ヒドロキ
シクロマン化合物(成分(a))と(b−1)、(b−
2)、(b−3)および(b−4)から選ばれるリン系
酸化防止剤((成分(b))とフェノール系酸化防止剤
(成分(c))との割合は、成分(a)と成分(b)と
成分(c)との総量に対して、成分(a)が0.5重量
%〜10重量%、成分(b)と成分(c)との総量が9
9.5重量%〜90重量%であり、好ましくは成分
(a)が1.0重量%〜10重量%、成分(b)と成分
(c)との総量が99.0重量%〜90重量%であり、
より好ましくは成分(a)が1重量%〜8重量%、成分
(b)と成分(c)との総量が99重量%〜92重量%
であり、さらに好ましくは、成分(a)が1重量%〜
6.5重量%、成分(b)と成分(c)との総量が99
重量%〜93.5重量%であり、特に好ましくは、成分
(a)が1.0重量%〜5.5重量%、成分(b)と成
分(c)との総量が99.0重量%〜94.5重量%で
あり、なかでも経済的観点も勘案すると、成分(a)が
1.0重量%〜4.5重量%、成分(b)と成分(c)
との総量が99.0重量%〜95.5重量%が最も好ま
しい。
【0272】一般式(1)により表される6−ヒドロキ
シクロマン化合物を上記範囲の少量で含有する本発明の
有機高分子材料用安定剤組成物を用いることにより、着
色し難く、加工安定性に優れた有機高分子材料を得るこ
とができる。
【0273】本発明においては、成分(b)の配合量と
成分(c)の配合量の重量比は、9:1〜1:9、好ま
しくは4:1〜1:4、より好ましくは1:0.5〜
1:2である。
【0274】成分(b)と成分(c)の重量比が上記範
囲である本発明の有機高分子材料用安定剤組成物を用い
ることにより、着色防止性および加工安定性の優れた有
機高分子材料を得ることができる。
【0275】本発明の有機高分子材料組成物中の一般式
(1)の6−ヒドロキシクロマン化合物の含有量は、有
機高分子材料組成物100重量部に対して、0.000
5重量部〜0.0100重量部、好ましくは0.001
重量部〜0.007重量部であり、さらに好ましくは
0.001重量部〜0.0055重量部であり、通常
0.001重量部〜0.005重量部にて用いられ、さ
らに経済的観点からみて中でも好ましくは0.001重
量部〜0.0045重量部である。
【0276】本発明の有機高分子材料100重量部に対
して、一般式(1)の6−ヒドロキシクロマン化合物と
(b−1)、(b−2)、(b−3)および(b−4)
から選ばれるリン系酸化防止剤((成分(b))とフェ
ノール系酸化防止剤との総量は、0.01重量部〜1重
量部、好ましくは0.02重量部〜0.2重量部であ
る。0.01重量部〜1重量部とすることにより、着色
し難く、加工安定性に優れた有機高分子材料を得ること
ができる。
【0277】成分(b)が(b−1)である場合、本発
明の有機高分子材料組成物には、(b−1)以外のリン
系酸化防止剤を、さらに配合することにより、さらに安
定化された有機高分子材料組成物を得ることができる。
このようなその他のリン系酸化防止剤としては、(b−
2)、(b−3)または(b−4)のリン系酸化防止剤
が挙げられる。
【0278】成分(b)が(b−1)である場合の好ま
しいその他のリン系酸化防止剤としては、トリス(2,
4−ジ第3級ブチルフェニル)ホスファイト、ビス
(2,4−ジ第3級ブチルフェニル)ペンタエリスリト
ールジホスファイト、ビス(2,6−ジ第3級ブチル−
4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファ
イト、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ第3級ブチ
ルフェニル)−2−エチルヘキシルホスファイト、ビス
−[2−メチル−4,6−ビス(1,1−ジメチルエチ
ル)フェニル]エチルホスファイト、2,2’,2”−
ニトリロ[トリエチルトリス(3,3’,5,5’−テ
トラ−第3級ブチル−1,1’−ビフェニル−2,2’
−ジイル)ホスファイト]、2,2−エチリデン−ビス
(4,6−ジ第3級ブチルフェニル)フルオロホスホナ
イト、2,10−ジメチル−4,8−ジ第3級ブチル−
6−{2−[3−(3−第3級ブチル−4−ヒドロキシ
−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]エトキ
シ}−12H−ジベンゾ[d,g][1,3,2]ジオ
キサホスホシン、ビス[2,4−ジ(1−フェニル−
1,1−ジメチルメチル)フェニル]ペンタエリスリト
ールホスファイト、(2,4,6−トリ第3級ブチルフ
ェニル)−2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパン
ジオールホスファイトが挙げられる。
【0279】特に好ましいその他のリン系酸化防止剤と
しては、トリス(2,4−ジ第3級ブチルフェニル)ホ
スファイト、ビス(2,4−ジ第3級ブチルフェニル)
ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−
ジ第3級ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリ
トールジホスファイト、2,2’−メチレンビス(4,
6−ジ第3級ブチルフェニル)−2−エチルヘキシルホ
スファイト、ビス−[2−メチル−4,6−ビス(1,
1−ジメチルエチル)フェニル]エチルホスファイト、
2,2’,2”−ニトリロ[トリエチルトリス(3,
3’,5,5’−テトラ−第3級ブチル−1,1’−ビ
フェニル−2,2’−ジイル)ホスファイト]などが挙
げられる。
【0280】なかでも特に好ましいその他のリン系酸化
防止剤としては、トリス(2,4−ジ第3級ブチルフェ
ニル)ホスファイトなどが挙げられる。
【0281】成分(b)が(b−2)である場合、本発
明の有機高分子材料組成物には、(b−2)以外のリン
系酸化防止剤を、さらに配合することもできる。このよ
うなその他のリン系酸化防止剤としては、(b−1)、
(b−3)または(b−4)のリン系酸化防止剤などが
挙げられる。
【0282】成分(b)が(b−2)である場合の好ま
しいその他のリン系酸化防止剤としてはテトラキス
(2,4−ジ第3級ブチルフェニル)−4,4’−ビフ
ェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,4−ジ第3
級ブチル−5−メチルフェニル)−4,4’−ビフェニ
レンジホスホナイト、[(2,4−ジ第3級ブチルフェ
ノキシ)ホスフィノ]ビフェニル、[(2,4−ジ第3
級ブチル−5−メチルフェノキシ)ホスフィノ]ビフェ
ニル、ビス(2,4−ジ第3級ブチルフェニル)ペンタ
エリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ第3
級ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトール
ジホスファイト、ビス(2,4−ジ(1−フェニル−
1,1−ジメチルメチル)フェニル)ペンタエリスリト
ールジホスファイト、(2,4,6−トリ第3級ブチル
フェニル)−2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパ
ンジオールホスファイト、2,2−メチレンビス(4,
6−ジ第3級ブチルフェニル)−2−エチルヘキシルホ
スファイト、2,2’,2”−ニトリロ[トリエチルト
リス(3,3’,5,5’−テトラ第3級ブチル−1,
1’−ビフェニル−2,2’−ジイル)ホスファイ
ト]、2,2−エチリデン−ビス(4,6−ジ第3級ブ
チルフェニル)フルオロホスホナイト、2,10−ジメ
チル−4,8−ジ第3級ブチル−6−{2−[3−(3
−第3級ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニ
ル)プロピオニルオキシ]エトキシ}−12H−ジベン
ゾ[d,g][1,3,2]ジオキサホスホシンなどが
挙げられる。
【0283】成分(b)が(b−3)である場合、本発
明の有機高分子材料組成物には、(b−3)以外のリン
系酸化防止剤を、さらに配合することもできる。このよ
うなその他のリン系酸化防止剤としては、(b−1)、
(b−2)または(b−4)のリン系酸化防止剤などが
挙げられる。
【0284】成分(b)が(b−3)である場合の好ま
しいその他のリン系酸化防止剤としては、テトラキス
(2,4−ジ第3級ブチルフェニル)−4,4’−ビフ
ェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,4−ジ第3
級ブチル−5−メチルフェニル)−4,4’−ビフェニ
レンジホスホナイト、[(2,4−ジ第3級ブチルフェ
ノキシ)ホスフィノ]ビフェニル、[(2,4−ジ第3
級ブチル−5−メチルフェノキシ)ホスフィノ]ビフェ
ニル、トリス(2,4−ジ第3級ブチルフェニル)ホス
ファイト、ビス(2,4−ジ第3級ブチル−6−メチル
フェニル)エチルホスファイト、2,2−メチレンビス
(4,6−ジ第3級ブチルフェニル)−2−エチルヘキ
シルホスファイト、2,2’,2”−ニトリロ[トリエ
チルトリス(3,3’,5,5’−テトラ第3級ブチル
−1,1’−ビフェニル−2,2’−ジイル)ホスファ
イト]、2,2−エチリデン−ビス(4,6−ジ第3級
ブチルフェニル)フルオロホスホナイト、2,10−ジ
メチル−4,8−ジ第3級ブチル−6−{2−[3−
(3−第3級ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェ
ニル)プロピオニルオキシ]エトキシ}−12H−ジベ
ンゾ[d,g][1,3,2]ジオキサホスホシンなど
が挙げられる。
【0285】成分(b)が(b−4)である場合、本発
明の有機高分子材料組成物には、(b−4)以外のリン
系酸化防止剤を、さらに配合することもできる。このよ
うなその他のリン系酸化防止剤としては、(b−1)、
(b−2)または(b−3)のリン系酸化防止剤などが
挙げられる。
【0286】成分(b)が(b−4)である場合の好ま
しいその他のリン系酸化防止剤としては、テトラキス
(2,4−ジ第3級ブチルフェニル)−4,4’−ビフ
ェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,4−ジ第3
級ブチル−5−メチルフェニル)−4,4’−ビフェニ
レンジホスホナイト、[(2,4−ジ第3級ブチルフェ
ノキシ)ホスフィノ]ビフェニル、[(2,4−ジ第3
級ブチル−5−メチルフェノキシ)ホスフィノ]ビフェ
ニル、トリス(2,4−ジ第3級ブチルフェニル)ホス
ファイト、ビス(2,4−ジ第3級ブチル−6−メチル
フェニル)エチルホスファイト、ビス(2,4−ジ第3
級ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイ
ト、ビス(2,6−ジ第3級ブチル−4−メチルフェニ
ル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,
4−ジ(1−フェニル−1,1−ジメチルメチル)フェ
ニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、(2,
4,6−トリ第3級ブチルフェニル)−2−ブチル−2
−エチル−1,3−プロパンジオールホスファイト、
【0287】上記のようなその他のリン系酸化防止剤を
配合する場合、成分(b)のリン系酸化防止剤の総量1
重量部に対して、好ましくは0.01〜100重量部、
より好ましくは0.1〜10重量部、更に好ましくは
0.25〜4重量部の割合で配合することができる。
【0288】また、その他のリン系酸化防止剤をあらか
じめ、本発明有機高分子用安定剤組成物と混合し、有機
高分子に添加することもできる。
【0289】本発明の安定化された有機高分子材料組成
物は、さらに硫黄系酸化防止剤を配合することにより、
より安定性に優れた有機高分子材料を得ることができ
る。
【0290】硫黄系酸化防止剤として、特に限定されな
いが、好ましくは、ジラウリルチオジプロピオネート、
ラウリルステアリルチオジプロピオネート、ジミリスチ
ルチオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオ
ネート、ジトリデシルチオジプロピオネート、テトラキ
ス[(3−ラウリルチオプロピオニルオキシ)メチル]
メタン、テトラキス[(3−ステアリルチオプロピオニ
ルオキシ)メチル]メタン、ビス[2−メチル−4−
(3−n−アルキル(C12〜C14)チオプロピオニルオ
キシ)−5−第3級ブチルフェニル]スルフィドなどが
挙げられる。
【0291】本発明の有機高分子材料組成物には、1種
または2種以上の硫黄系酸化防止剤を添加することがで
きる。硫黄系酸化防止剤は、有機高分子材料組成物10
0重量部に対し、好ましくは0.005〜5重量部、よ
り好ましくは0.01〜1重量部の割合で配合すること
ができる。2種以上の硫黄系酸化防止剤を使用する場合
は、その総量が上記範囲となるよう添加することが好ま
しい。本発明の安定化された有機高分子材料組成物に、
さらに紫外線安定剤や光安定剤を配合することにより、
より安定性に優れた有機高分子材料を得ることができ
る。
【0292】紫外線吸収剤および光安定剤として、サリ
チル酸系化合物、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリ
アゾール系化合物、ベンゾエート系化合物、シアノアク
リレート系化合物、ニッケル系化合物、またはピペリジ
ン系化合物などが挙げられる。
【0293】紫外線吸収剤として用いることができるサ
リチル酸系化合物として、フェニルサリチレート、p−
第3級ブチルフェニルサリチレート、p−オクチルフェ
ニルサリチレートなどが挙げられる。
【0294】紫外線吸収剤として用いることができるベ
ンゾフェノン系化合物として、2,4−ジヒドロキシベ
ンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフ
ェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキ
シベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクチル
オキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−イソオク
チルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ドデ
シルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オク
タデシルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−
メトキシ−2’−カルボキシベンゾフェノン、ビス(5
−ベンゾイル−4−ヒドロキシ−2−メトシキフェニ
ル)メタン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スル
ホベンゾフェノン・トリハイドレート、2,2’,4,
4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキ
シ−4−ベンゾイルオキシベンゾフェノンなどの化合物
が挙げられる。
【0295】紫外線吸収剤として用いることができるベ
ンゾトリアゾール系化合物として、2−(2−ヒドロキ
シ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−
(2−ヒドロキシ−3,5−ジ第3級ブチルフェニル)
ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3−第3
級ブチル−5−メチルフェニル)−5−クロロベンゾト
リアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ第3級
ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2
−[2−ヒドロキシ−5−(1,1,3,3−テトラメ
チルブチル)フェニル]ベンゾトリアゾール、2−[2
−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジ
ル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、メチル・
3−[3−第3級ブチル−5−(2H−ベンゾトリアゾ
ール−2−イル)−4−ヒドロキシフェニル]プロピオ
ネートとポリエチレングリコールとの縮合物、2−(2
−ヒドロキシ−3,5−ジ第3級アミルフェニル)ベン
ゾトリアゾール、2,2−メチレンビス[4−(1,
1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2H−ベン
ゾトリアゾール−2−イル)フェノール]、2−(2−
ヒドロキシ−5−第3級オクチルフェニル)ベンゾトリ
アゾール、2−[2−ヒドロキシ−3−(3,4,5,
6−テトラヒドロフタルイミドメチル)−5−メチルフ
ェニル]ベンゾトリアゾールなどの化合物が挙げられ
る。
【0296】光安定剤として用いることができるベンゾ
エート系化合物として、n−ヘキサデシル・3,5−ジ
第3級ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、2,4−
ジ第3級ブチルフェニル・3,5−ジ第3級ブチル−4
−ヒドロキシベンゾエートなどの化合物が挙げられる。
【0297】紫外線吸収剤として用いることができるシ
アノアクリレート系化合物として、エチル・2−シアノ
−3,3−ジフェニルアクリレート、オクチル・2−シ
アノ−3,3−ジフェニルアクリレートなどが挙げられ
る。
【0298】紫外線吸収剤として用いることができるニ
ッケル系化合物として、2−エチルヘキシルアミン・ニ
ッケル、ジメチルジチオカルバミン酸ニッケル、[2,
2’−チオビス[4−(1,1,3,3−テトラメチル
ブチル)フェノラート]]−n−ブチルアミン・ニッケ
ル、[2,2’−チオビス[4−(1,1,3,3−テ
トラメチルブチル)フェノラート]]ニッケルなどの化
合物が挙げられる。
【0299】光安定剤として用いることができるピペリ
ジン系化合物として、ビス(2,2,6,6−テトラメ
チル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1−オクチ
ルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリ
ジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタ
メチル−4−ピぺリジル)−2−(3,5−ジ第3級ブ
チル−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロ
ネート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−
4−ピぺリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカル
ボキシレート、テトラキス(1,2,2,6,6−ペン
タメチル−4−ピぺリジル)−1,2,3,4−ブタン
テトラカルボキシレート、ポリ[[6−(1,1,3,
3−テトラメチルブチル)イミノ−s−トリアジン−
2,4−ジイル][(2,2,6,6−テトラメチル−
4−ピペリジル)イミノ]ヘキサメチレン[(2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピぺリジル)イミノ]]、
ポリ[(6−モルホリノ−s−トリアジン−2,4−ジ
イル)[(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピぺリ
ジル)イミノ]ヘキサメチレン[(2,2,6,6−テ
トラメチル−4−ピペリジル)イミノ]](塩化シアヌ
ル/第3級オクチルアミン/1,6−ビス(2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアミノ)ヘキサ
ン縮合物)、1−ヒドロキシエチル−2,2,6,6−
テトラメチル−4−ピペリジノール/コハク酸縮合物、
N,N’−ビス(3−アミノプロピル)エチルジアミン
/2,4−ビス[N−ブチル−N−(1,2,2,6,
6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ]−6−ク
ロロ−1,3,5−トリアジン縮合物などの化合物が挙
げられる。
【0300】紫外線吸収剤および光安定剤として用いる
ことができる好ましい化合物として、2−ヒドロキシ−
4−n−オクチルオキシベンゾフェノン、2−(2−ヒ
ドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、
2−(2−ヒドロキシ−3−第3級ブチル−5−メチル
フェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2
−ヒドロキシ−3,5−ジ第3級ブチルフェニル)−5
−クロロベンゾトリアゾール、ビス(2,2,6,6−
テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ポリ
[[6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)イミ
ノ−s−トリアジン−2,4−ジイル][(2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ]ヘキ
サメチレン[(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピ
ペリジル)イミノ]](塩化シアヌル/第3級オクチル
アミン/1,6−ビス(2,2,6,6−テトラメチル
−4−ピペリジルアミノ)ヘキサン縮合物)などが挙げ
られる。
【0301】本発明の有機高分子材料組成物には、1種
または2種以上の紫外線吸収剤または光安定剤を添加す
ることができる。紫外線吸収剤または光安定剤は、有機
高分子材料組成物100重量部に対し、好ましくは0.
005〜5重量部、より好ましくは0.01〜1重量部
の割合で配合することができる。2種以上の紫外線吸収
剤または光安定剤を使用する場合は、その総量が上記範
囲となるよう添加することが好ましい。
【0302】さらに必要に応じて、本発明の安定化され
た有機高分子材料組成物の性能を著しく損なわない程度
の他の添加物、例えば、ハイドロタルサイト類、ステア
リン酸カルシウムなどの金属石鹸、ヒドラジン系化合物
などの重金属不活性化剤、モノアルキル錫トリス(チオ
グリコール酸オクチルエステル)、ジアルキル錫トリス
(チオグリコール酸オクチルエステル)、モノアルキル
錫トリス(マレイン酸モノアルキルエステル)またはジ
アルキル錫トリス(マレイン酸モノアルキルエステル)
などの有機錫安定剤、エポキシ化大豆油またはエポキシ
オクチルステアレートなどのエポキシ化合物、各種の有
機顔料、リン酸エステルなどの難燃剤、カチオン系また
はアニオン系界面活性剤などの帯電防止剤、脂肪族アミ
ドまたは脂肪酸の低級アルコールエステル類などの滑
剤、アクリル系高分子加工助剤、ジ−2−エチルヘキシ
ルフタレートまたはジ−2−エチルヘキシルアジペート
などの可塑剤、酸化アルミニウムなどの充填剤、重炭酸
ナトリウムまたはアゾジカルボンアミドなどの発泡剤な
どの1種以上と併用することもできる。
【0303】また、本発明の安定化された有機高分子材
料組成物に、必要に応じて、結晶核剤、透明化剤などと
併用することもできる。
【0304】結晶核剤、透明化剤として、ビス(p−第
3級ブチル安息香酸)ヒドロキシアルミニウム、ビス
(4−第3級ブチルフェニル)ホスフェートナトリウ
ム、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ第3級ブチル
フェニル)ホスフェートナトリウム、2,2’−メチレ
ンビス (4,6−ジ第3級ブチルフェニル)ホスフェ
ートヒドロキシアルミニウム 2,2’−メチレンビス (4,6−ジ第3級ブチルフ
ェニル)ホスフェートヒドロキシアルミニウムとステア
リン酸リチウムとの1:1の組成物、ジベンジリデンソ
ルビトール、ビス(p−メチルベンジリデン)ソルビト
ール、ビス(p−エチルベンジリデン)ソルビトール、
ビス(p−クロルベンジリデン)ソルビトールなどが挙
げられる。
【0305】本発明に係る有機高分子材料組成物を調製
するには、本発明の6−ヒドロキシクロマン化合物また
はその化合物を含む混合物を、必要に応じてフェノール
系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、
紫外線吸収剤、光安定剤、あるいはその他添加剤とを、
それぞれ所定量秤量し、有機高分子に混合すればよく、
混合した後に混練してもよく、押し出しなどの工程を経
ることもできる。
【0306】混合する際には、有機高分子に添加物を混
合する際に従来から使用されている混合機、例えば、ボ
ールミル、ペブルミル、タンブルミキサー、チェンジカ
ンミキサー、スーパーミキサー(ヘンシェルミキサー)
などが挙げられ、混練する際には、有機高分子に添加物
を混練する際に従来から使用されている混練機、例え
ば、ミキシングロール、バンバリーミキサー、Σ羽根型
混合機、高速二軸連続ミキサー、押出機型混練機などが
挙げられる。
【0307】本発明に係る有機高分子材料組成物は、従
来から知られている有機高分子材料の各種成形法、例え
ば、射出成形法、押出成形法、カレンダー成形法、吹込
み成形法、圧縮成形法などによって、目的の製品に成形
することができる。製品は特に制限がなく、屋内で使用
されるもの、屋外で使用されるもののいずれでもよく、
具体的には、電気製品の部品、電子製品の部品、農業機
械の部品、農業用製品、水産機械の部品、水産用製品、
自動車の部品、日用品、雑貨品などが挙げられる。さら
に具体的には、重質油高温輸送用鋼管の被覆層、温熱パ
イプ(給湯用、床下暖房用など)、ジャー、ポット、洗
濯機などの家庭電器製品の部品などが挙げられる。
【0308】
【実施例】次に、実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるもの
ではない。
【0309】流動性の尺度として、有機高分子材料の成
形加工性を予想したり、規格表示や品質管理を行なう目
的で、メルトインデックス(以下、MIともいう。)
が、工業的に広く用いられている。このメルトインデッ
クス(MI)は、一定温度で溶融した有機高分子材料を
規定の長さと径の円形ダイから一定荷重で押し出すと
き、10分間の流量を重量(g単位)で表した数値であ
り、溶融粘度の指標として使われている。高分子重合体
のうちポリプロピレンの場合には、その数値が小さいほ
ど加工安定性がよく、大きいほど加工安定性が悪いと考
えられ、また、MIを繰り返し測定することにより、そ
の数値の変動の少ないものがMI保持効果が大きく、加
工安定性に優れているとされている。
【0310】また、添加剤を有機高分子材料に練り込ん
だ場合、変色度の尺度として黄色度(YIともいう。)
も一般的に広く用いられている。黄色度(YI)はカラ
ーメーターにより測定し、数値の大きいほど変色度また
は着色度が大きいことを示し、小さいほど加工時の着色
が少なく優れているとされている。
【0311】また高分子材料の流動性の尺度としては、
MIを測定することが一般的であるが、ポリエチレン樹
脂のような熱履歴により分子架橋と分子切断の両方を起
こして劣化が進行していく材料では、単にMIだけの評
価では劣化程度の把握は困難である。そのためラボプラ
ストミルを使用し、混練中のトルク変化を追跡してトル
クが上昇し始めるまでの時間(以下、トルク上昇開始時
間という)を求め、この数値が大きいほど熱安定性が良
好であるとされている。
【0312】さらに、安定剤組成物の取り扱いやすさを
判定するために40℃におけるハンドリング性について
試験した。ハンドリング性の試験方法は、次の通りであ
る。所定の酸化防止剤を秤量し、乳鉢にて充分混合した
組成物を製造する。その組成物をポリエチレン製の袋に
入れ、ヒートシールした後、40℃の恒温槽に4週間保
存する。その後、恒温槽から取り出し、冷却後、手で触
ってベトツキの有無を確認することにより、安定剤のハ
ンドリング性を評価する。
【0313】合成例1 2,2,5,7,8−ペンタメチル−6−ヒドロキシク
ロマンの合成例 50mlの4頚コルベンに、2,3,5−トリメチルハ
イドロキノン5.0g、塩化亜鉛0.8g、酢酸0.3
5ml、メチルエチルケトン4ml、トルエン15ml
を仕込み加熱した。100℃のとき、イソプレン2.5
gをトルエン5mlに加えた溶液を、還流下に、2時間
で滴下した。滴下後、更に4時間還流を続け後、室温ま
で冷却した。反応物を分液ロートに移し50mlの水で
3回洗浄後、溶媒を留去し、6.5gのオイル状物質を
得た。これを石油エーテル50mlで再結晶し、融点9
4〜95℃の2,2,5,7,8−ペンタメチル−6−
ヒドロキシクロマンの針状結晶を2.5g得た。
【0314】 元素分析値 炭素原子 水素原子 理論値 76.33% 9.15% 実験値 76.34% 9.10%
【0315】実施例1 タンブラーミキサーを用いて5分間ドライ混合した表1
記載の配合物を用い、直径20mmの押し出し機(ダイ
ス設定温度280℃)でストランドを押し出し、水冷し
た後に、切断しペレットを得た。これを4回繰り返し
た。加工安定性を見るために各回毎に押し出したペレッ
トをJIS−K7210に準じてメルトインデックス
(MI)を測定した。測定温度は230℃、測定荷重は
2.16kgfとした。また、各回毎に押し出したペレ
ットについてJIS−K7103に準じて黄色度(Y
I)を測定した。
【0316】配合処方および表1に記載した記号につい
て説明する。 PP:ポリプロピレン(ホモポリマー) Ca−St:ステアリン酸カルシウム P101:テトラキス(2,4−ジ第3級ブチル−5−
メチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナ
イト(吉富ファインケミカル株式会社製、商品名:「G
SY−P101」) T−TT:テトラキス[3−(3,5−ジ第3級ブチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシメチ
ル]メタン(吉富ファインケミカル株式会社製、商品
名:「トミノックスTT」) S−12:2,2,5,7,8−ペンタメチル−6−ヒ
ドロキシクロマン(合成例1により合成したものを用い
た。) MI1欄:1回目に得たペレットにより測定したMI値
を示した。 MI4欄:4回目に得たペレットにより測定したMI値
を示した。 YI1欄:1回目に得たペレットにより測定したYI値
を示した。 YI4欄:4回目に得たペレットにより測定したYI値
を示した。
【0317】配合処方は表1に示したように、ポリプロ
ピレン(ホモポリマー)を99.825重量部、ステア
リン酸カルシウムを0.075重量部、リン系酸化防止
剤(P101)とフェノール系酸化防止剤(T−TT)
と6−ヒドロキシクロマン化合物(S−12)との総量
を0.100重量部とし、S−12を配合しないかまた
は0.0002重量部〜0.0150重量部の9種の配
合量とし、リン系酸化防止剤とフェノール系酸化防止剤
の配合量が同量となるよう「(0.100重量部−(S
−12配合量))÷2」により計算した値(重量部)と
したものである。
【0318】表1に示した結果から、P101、T−T
T、およびS−12の配合量の合計に対するS−12の
配合量が、15重量%(配合10)ではYI値が著しく
増加し極めて変色が激しく、10重量%以上(配合9、
10)を添加してもさらなるMI値の向上効果はほとん
どなく、0.5重量%(配合3)ではMI値、YI値と
も僅かに効力は認められるが効果が薄く、0.2重量%
(配合2)ではMI値、YI値ともほとんど効力が認め
られないことがわかる。
【0319】したがって、P101、T−TT、および
S−12の配合量の合計に対するS−12の配合量が、
0.5重量%〜10重量%(配合3、4、5、6、7、
8、9)、好ましくは1.0重量%〜8.0重量%(配
合4、5、6、7、8)、より好ましくは1重量%〜
5.5重量%(配合4、5、6)、更に好ましくは1重
量%〜4.5重量%(配合4、5)の範囲内で、着色し
難く、加工時の安定性を顕著に改良することが認められ
た。
【0320】
【表1】
【0321】実施例2 実施例1と同様な方法によりメルトインデックス(M
I)を測定した。配合処方および表2に記載した記号に
ついて説明する。 PP:ポリプロピレン(ホモポリマー) Ca−St:ステアリン酸カルシウム P101:テトラキス(2,4−ジ第3級ブチル−5−
メチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナ
イト(吉富ファインケミカル株式会社製、商品名:「G
SY−P101」) T−TT:テトラキス[3−(3,5−ジ第3級ブチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシメチ
ル]メタン(吉富ファインケミカル株式会社製、商品
名:「トミノックスTT」) S−12:2,2,5,7,8−ペンタメチル−6−ヒ
ドロキシクロマン MI1欄:1回目に得たペレットにより測定したMI値
を示した。 MI4欄:4回目に得たペレットにより測定したMI値
を示した。 ×:樹脂が劣化しておりストランド押し出し後、ペレッ
トを得ることができなかったことを示す。
【0322】配合処方は表2に示したように、ポリプロ
ピレン(ホモポリマー)を99.825重量部、ステア
リン酸カルシウムを0.075重量部、リン系酸化防止
剤(P101)とフェノール系酸化防止剤(T−TT)
と6−ヒドロキシクロマン化合物(S−12)との総量
を0.100重量部とし、S−12を配合しないかまた
は0.0045重量部配合し、リン系酸化防止剤とフェ
ノール系酸化防止剤の重量比が0:1、1:9、2:
8、1:1、8:2、9:1、および1:0となるよう
P101の配合量とT−TTの配合量を計算した値(重
量部)とした。
【0323】表2に示した結果から、P101とT−T
Tの配合比率が9:1〜1:9の場合、S−12を配合
した組成物(配合3、5、7、9、11)は、S−12
を配合しない組成物(配合4、6、8、10、12)と
各々比較して併用効果が認められた。また、特に、8:
2〜2:8の配合比率において、より顕著にその効果が
あることが認められた。なお、リン系酸化防止剤を配合
しない場合(配合1、2)とフェノール系酸化防止剤を
配合しない場合(配合13、14)を比較例として記載
した。
【0324】
【表2】
【0325】実施例3 線状低密度ポリエチレン(LLDPE)の加工時熱安定
性を評価するために、以下の方法でトルク上昇開始時間
を測定した。ビーカー中に表3記載の配合物を精秤混合
し、ラボプラストミル(東洋精機製作所製50C−15
0型)を用いて210℃、60rpmの条件で混合(ミ
キシング)を行い、トルク上昇開始時間を求めた。
【0326】配合処方および表3に記載した記号につい
て説明する。 LLDPE:線状低密度ポリエチレン Ca−St:ステアリン酸カルシウム P101:テトラキス(2,4−ジ第3級ブチル−5−
メチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナ
イト(吉富ファインケミカル株式会社製、商品名:「G
SY−P101」) PEPQ:テトラキス(2,4−ジ第3級ブチルフェニ
ル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト(クラリ
アント株式会社製、商品名:「サンドスタブPEP
Q」) T−SS:n−オクタデシル 3−(4−ヒドロキシ−
3,5−ジ第3級ブチルフェニル)プロピオネート(吉
富ファインケミカル株式会社製、商品名:「トミノック
スSS」) S−12:2,2,5,7,8−ペンタメチル−6−ヒ
ドロキシクロマン
【0327】配合処方は表3に示したように、線状低密
度ポリエチレンを99.825重量部、ステアリン酸カ
ルシウムを0.075重量部、6−ヒドロキシクロマン
化合物(S−12)を配合しないかまたは0.003重
量部配合し、リン系酸化防止剤(P101またはPEP
Q)とフェノール系酸化防止剤(T−SS)とを同量と
なるよう「(0.100重量部−(S−12配合量))
÷2」により計算した値(重量部)としたものである。
【0328】表3に示した結果から、S−12を配合し
た本発明組成物(配合1、3)は、S−12を配合しな
い比較例組成物(配合2、4)と比較して、トルク上昇
開始時間が3倍以上となることが認められた。
【0329】
【表3】
【0330】実施例4 線状低密度ポリエチレン(LLDPE)について加工時
熱安定性を見るために、実施例3と同様な方法によりト
ルク上昇開始時間を測定した。
【0331】配合処方および表4に記載した記号につい
て説明する。 LLDPE:線状低密度ポリエチレン P101:テトラキス(2,4−ジ第3級ブチル−5−
メチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナ
イト、(吉富ファインケミカル株式会社製、商品名:
「GSY−P101」) T−SS:n−オクタデシル・3−(4−ヒドロキシ−
3,5−ジ第3級ブチルフェニル)プロピオネート(吉
富ファインケミカル株式会社製、商品名:「トミノック
スSS」) S−14:ビタミンE(東京化成工業株式会社製 試
薬)
【0332】配合処方は表4に示したように、線状低密
度ポリエチレン(LLDPE)を99.900重量部、
6−ヒドロキシクロマン化合物(S−14)を配合しな
いか、0.001重量部配合するか、0.005重量部
配合し、リン系酸化防止剤(P101)とフェノール系
酸化防止剤(T−SS)とを同量となるよう「(0.1
00重量部−(S−14配合量))÷2」により計算し
た値(重量部)としたものである。
【0333】表4に示した結果から明らかなように、リ
ン系酸化防止剤(P101)、フェノール系酸化防止剤
(T−SS)、およびビタミンE(S−14)の総量に
対してビタミンE(S−14)を1重量%、5重量%配
合した本発明組成物(配合2、3)は、ビタミンE(S
−14)を含有しない比較例組成物(配合1)に比較し
て極めて良好な加工時熱安定性を示すことが認められ
た。
【0334】
【表4】
【0335】実施例5 実施例1と同様な方法によりメルトインデックス(M
I)を測定した。ただし、繰り返し回数は3回とした。
【0336】配合処方および表5に記載した記号につい
て説明する。 PP:ポリプロピレン(ホモポリマー) Ca−St:ステアリン酸カルシウム P101:テトラキス(2,4−ジ第3級ブチル−5−
メチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナ
イト(吉富ファインケミカル株式会社製、商品名:「G
SY−P101」) T−TT:テトラキス[3−(3,5−ジ第3級ブチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシメチ
ル]メタン(吉富ファインケミカル株式会社製、商品
名:「トミノックスTT」) S−12:2,2,5,7,8−ペンタメチル−6−ヒ
ドロキシクロマン R−10:3−(3,4−ジメチルフェニル) −5,7
−ジ第3級ブチル−3H−ベンゾフラン−2−オン(特
開平7−233160号公報に記載の方法によって合成
した。) MI1欄:1回目に得たペレットにより測定したMI値
を示した。 MI2欄:2回目に得たペレットにより測定したMI値
を示した。 MI3欄:3回目に得たペレットにより測定したMI値
を示した。 ×:樹脂が劣化しておりストランド押し出し後、ペレッ
トを得ることができなかったことを示す。
【0337】配合処方は表5に示したように、ポリプロ
ピレン(ホモポリマー)を99.800重量部、ステア
リン酸カルシウムを0.100重量部、6−ヒドロキシ
クロマン化合物(S−12)を配合しないかまたは0.
002重量部配合し、リン系酸化防止剤(P101)と
フェノール系酸化防止剤(T−TT)の重量比が2:1
となるようP101の配合量とT−TTの配合量を計算
した値(重量部)とした。また、比較例として、6−ヒ
ドロキシクロマン化合物(S−12)の替わりにベンゾ
フラノン化合物(R−10)とした配合についても試験
した。
【0338】表5に示した結果から、6−ヒドロキシク
ロマン化合物(S−12)を配合した本発明組成物(配
合1)は、ベンゾフラノン化合物(R−10)を配合し
た比較例組成物(配合2)に比較して、加工安定性が優
れている。また、6−ヒドロキシクロマン化合物(S−
12)を配合した本発明組成物(配合1)は、6−ヒド
ロキシクロマン化合物を配合しない比較例組成物(配合
3)に比べ、加工安定性が顕著に改良されることが認め
られた。
【0339】
【表5】
【0340】実施例6 実施例1と同様な方法によりメルトインデックス(M
I)を測定した。ただし繰り返し回数は3回とした。
【0341】配合処方および表6に記載した記号につい
て説明する。 PEPQ:テトラキス(2,4−ジ第3級ブチルフェニ
ル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト(クラリ
アント社製、商品名:「サンドスタブP−EPQ」) T−TT:テトラキス[3−(3,5−ジ第3級ブチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシメチ
ル]メタン(吉富ファインケミカル株式会社製、商品
名:「トミノックスTT」) Y314:トリス(3,5−ジ第3級ブチル−4−ヒド
ロキシベンジル)イソシアヌレート(吉富ファインケミ
カル株式会社製、商品名:「ヨシノックス314」) 1330:1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリ
ス(3,5−ジ第3級ブチル−4−ヒドロキシベンジ
ル)ベンゼン(吉富ファインケミカル株式会社製、商品
名:「ヨシノックス1330」) S−2:2,2,5−トリメチル−7−第3級ブチル−
6−ヒドロキシクロマン その他の記号は実施例5に準じる。
【0342】配合処方は表6に示した。表6に示した結
果から、下記に示す比較において、6−ヒドロキシクロ
マン化合物(S−2)を含有する本発明組成物(配合1
〜3)は、6−ヒドロキシクロマン化合物を含有しない
比較例組成物(配合4〜6)に比べ繰り返し押し出しに
おける加工安定性が極めて良好であることが認められ
た。 比較(A):本発明組成物配合1と比較例組成物配合4 比較(B):本発明組成物配合2と比較例組成物配合5 比較(C):本発明組成物配合3と比較例組成物配合6
【0343】
【表6】
【0344】実施例7 ポリエチレン(線状ポリエチレン)について加工時熱安
定性を見るために、実施例3と同様な方法によりトルク
上昇開始時間を測定した。
【0345】配合処方および表7に記載した記号につい
て説明する。 PE:ポリエチレン(線状ポリエチレン) P101:テトラキス(2,4−ジ第3級ブチル−5−
メチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナ
イト(吉富ファインケミカル株式会社製、商品名:「G
SY−P101」) T−SS:n−オクタデシル 3−(3,5−ジ第3級
ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(吉
富ファインケミカル株式会社製、商品名:「トミノック
スSS」) S−2:2,2,5−トリメチル−7−第3級ブチル−
6−ヒドロキシクロマン R−10:3−(3,4−ジメチルフェニル)−5,7
−ジ−第3級−ブチル−3H−ベンゾフラン−2−オン
(特開平7−233160号公報に記載の方法によって
合成した。)
【0346】配合処方は表7に示した。表7に示した結
果から、6−ヒドロキシクロマン化合物(S−2)を配
合した本発明組成物(配合1)は、同量のベンゾフラノ
ン化合物(R−10)を配合した場合(配合2)や6−
ヒドロキシクロマン化合物を配合しない場合(配合3)
に比べてトルク上昇開始時間が長く、良好な加工時熱安
定性を示すことがわかる。
【0347】
【表7】
【0348】実施例8 実施例1と同様な方法によりメルトインデックス(M
I)を測定した。ただし、繰り返し回数は5回とした。
【0349】配合処方および表8に記載した記号につい
て説明する。 P101:テトラキス(2,4−ジ第3級ブチル−5−
メチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナ
イト(吉富ファインケミカル株式会社製、商品名:「G
SY−P101」) PEPQ:テトラキス(2,4−ジ第3級ブチルフェニ
ル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト(クラリ
アント社製、商品名:「サンドスタブP−EPQ」) T−TT:テトラキス〔3−(3,5−ジ第3級ブチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシメチ
ル〕メタン(吉富ファインケミカル株式会社製、商品
名:「トミノックスTT」) S−12:2,2,5,7,8−ペンタメチル−6−ヒ
ドロキシクロマン MI1欄:1回目に得たペレットにより測定したMI値
を示した。 MI3欄:3回目に得たペレットにより測定したMI値
を示した。 MI5欄:5回目に得たペレットにより測定したMI値
を示した。 その他の記号は実施例1に準じる。
【0350】配合処方は表8に示したように、ポリプロ
ピレン(ホモポリマー)を99.800重量部、ステア
リン酸カルシウムを0.100重量部、6−ヒドロキシ
クロマン化合物(S−12)を配合しないかまたは0.
0025重量部配合し、リン系酸化防止剤(P101)
の配合量がフェノール系酸化防止剤(T−TT)とS−
12の合計の配合量と同量であり、酸化防止剤の総量が
0.100重量部となるようにした。
【0351】表8に示した結果から、6−ヒドロキシク
ロマン化合物(S−12)を含有する本発明組成物(配
合1、2)は、6−ヒドロキシクロマン化合物を含有し
ない比較例組成物(配合3、4)に比べ繰り返し押し出
しにおける加工安定性が良好であることがわかる。 比較(A):本発明組成物配合1と比較例組成物配合3 比較(B):本発明組成物配合2と比較例組成物配合4
【0352】
【表8】
【0353】実施例9 フェノール系酸化防止剤の配合量とリン系酸化防止剤の
配合量との重量比を変えて加工時熱安定性を評価した。
LLDPEについて実施例3と同様な方法によりトルク
上昇開始時間を測定した。
【0354】配合処方および表9に記載した記号につい
て説明する。 LLDPE:線状低密度ポリエチレン P101:テトラキス(2,4−ジ第3級ブチル−5−
メチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナ
イト(吉富ファインケミカル株式会社製、商品名:「G
SY−P101」) T−SS:n−オクタデシル 3−(3,5−ジ第3級
ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(吉
富ファインケミカル株式会社製、商品名:「トミノック
スSS」) S−12:2,2,5,7,8−ペンタメチル−6−ヒ
ドロキシクロマン
【0355】配合処方は表9に示したように、LLDP
Eを100重量部、リン系酸化防止剤(P101)とフ
ェノール系酸化防止剤(T−SS)と6−ヒドロキシク
ロマン化合物(S−12)との総量を0.1995重量
部とし、S−12を配合しないかまたは0.0095重
量部配合し、リン系酸化防止剤とフェノール系酸化防止
剤の重量比が1:2、1:1、および2:1となるよう
P101の配合量とT−SSの配合量を計算した値(重
量部)とした。
【0356】表9に示した結果から、6−ヒドロキシク
ロマン化合物を含有する本発明組成物(配合1〜3)
は、6−ヒドロキシクロマン化合物を含有しない組成物
(配合4〜6)に比べて、トルク上昇開始時間が約3倍
となり、加工時熱安定性に優れることがわかる。
【0357】
【表9】
【0358】実施例10 実施例1と同様な方法によりメルトインデックス(M
I)および黄色度(YI)を測定した。
【0359】配合処方および表10に記載した記号につ
いて説明する。 T202:トリス(2,4−ジ第3級ブチルフェニル)
ホスファイト(吉富ファインケミカル株式会社製、商品
名:「トミホス−202」) T−TT:テトラキス[3−(3,5−ジ第3級ブチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシメチ
ル]メタン(吉富ファインケミカル株式会社製、商品
名:「トミノックスTT」) S−12:2,2,5,7,8−ペンタメチル−6−ヒ
ドロキシクロマン その他の記号は実施例1に準じる。
【0360】配合処方は表10に示したように、ポリプ
ロピレン(ホモポリマー)を99.825重量部、ステ
アリン酸カルシウムを0.075重量部、リン系酸化防
止剤(T202)とフェノール系酸化防止剤(T−T
T)と6−ヒドロキシクロマン化合物(S−12)との
総量を0.100重量部とし、S−12を配合しないか
または0.0002重量部〜0.0150重量部の9種
の配合量とし、リン系酸化防止剤とフェノール系酸化防
止剤の配合量が同量となるよう「(0.100重量部−
(S−12配合量))÷2」により計算した値(重量
部)としたものである。
【0361】表10の結果から、以下のことが判明し
た。 (1)MIに関しては、S−12、T−TT、およびT
202の総量に対するS−12の配合量を、10重量%
以上にしてもさらなるMIの向上効果はほとんどなく、
0.5重量%では効力は認められるが効果が薄く、0.
2重量%ではほとんど効力がみられない。またYIに関
しては、15重量%では極めて変色が激しいことがわか
る。(2)したがって、S−12の配合量を0.5〜1
0重量%にすることにより着色し難く、加工時の安定性
を顕著に改良することがわかる。
【0362】
【表10】
【0363】実施例11 ポリプロピレンに対する加工安定性を見るために実施例
1と同様な方法によりメルトインデックス(MI)を測
定した。
【0364】配合処方および表11に記載した記号につ
いて説明する。 T202:トリス(2,4−ジ第3級ブチルフェニル)
ホスファイト(吉富ファインケミカル株式会社製、商品
名:「トミホス202」) T−TT:テトラキス[3−(3,5−ジ第3級ブチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシメチ
ル]メタン(吉富ファインケミカル株式会社製、商品
名:「トミノックスTT」) S−12:2,2,5,7,8−ペンタメチル−6−ヒ
ドロキシクロマン その他の記号は実施例1および実施例2に準じる。
【0365】配合処方は表11に示したように、ポリプ
ロピレン(ホモポリマー)を99.825重量部、ステ
アリン酸カルシウムを0.075重量部、リン系酸化防
止剤(T202)とフェノール系酸化防止剤(T−T
T)と6−ヒドロキシクロマン化合物(S−12)との
総量を0.100重量部とし、S−12を配合しないか
または0.0045重量部配合し、リン系酸化防止剤と
フェノール系酸化防止剤の重量比が0:1、1:9、
2:8、1:1、8:2、9:1、および1:0となる
ようT202の配合量とT−TTの配合量を計算した値
(重量部)とした。
【0366】表11の結果から、以下のことが判明し
た。本発明のS−12を配合した組成物では、T202
およびT−TTの重量比が9:1〜1:9において併用
効果が確認でき、4:1〜1:4の重量比において、よ
り顕著にその効果が確認できる。
【0367】
【表11】
【0368】実施例12 線状低密度ポリエチレン(LLDPE)の加工時熱安定
性を評価するために、実施例3と同様な方法によりトル
ク上昇開始時間を測定した。
【0369】配合処方および表12に記載した記号につ
いて説明する。 T202: トリス(2,4−ジ第3級ブチルフェニ
ル)ホスファイト(吉富ファインケミカル株式会社製、
商品名:「トミホス202」) T−SS:n−オクタデシル 3−(4−ヒドロキシ−
3,5−ジ第3級ブチルフェニル)プロピオネート(吉
富ファインケミカル株式会社製、商品名:「トミノック
スSS」) S−12:2,2,5,7,8−ペンタメチル−6−ヒ
ドロキシクロマン その他の記号は実施例3に準じる。
【0370】配合処方は表12に示したように、線状低
密度ポリエチレンを99.825重量部、ステアリン酸
カルシウムを0.075重量部、6−ヒドロキシクロマ
ン化合物(S−12)を配合しないかまたは0.003
重量部配合し、リン系酸化防止剤(T202)とフェノ
ール系酸化防止剤(T−SS)とを同量となるよう
「(0.100重量部−(S−12配合量))÷2」に
より計算した値(重量部)としたものである。
【0371】表12の結果から、以下のことが判明し
た。T−SSとT202との併用系にS−12を併用す
る本発明組成物は、加工時熱安定性が顕著に改良される
ことがわかる。
【0372】
【表12】
【0373】実施例13 実施例1と同様な方法によりメルトインデックス(M
I)を測定した。ただし、ダイス設定温度は260℃と
した。また、実施例1と同様な方法により黄色度(Y
I)を測定した。
【0374】配合処方および表13に記載した記号につ
いて説明する。 T202:トリス(2,4−ジ第3級ブチルフェニル)
ホスファイト(吉富ファインケミカル株式会社製、商品
名:「トミホス−202」) T−TT:テトラキス[3−(3,5−ジ第3級ブチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシメチ
ル]メタン(吉富ファインケミカル株式会社製、商品
名:「トミノックスTT」) S−12:2,2,5,7,8−ペンタメチル−6−ヒ
ドロキシクロマン S−14:ビタミンE(東京化成工業株式会社製 試
薬) その他の記号は実施例1および実施例2に準じる。
【0375】配合処方は表13に示した。表13の結果
から、以下のことが判明した。リン系酸化防止剤とフェ
ノール系酸化防止剤との併用処方に加工安定剤の相乗化
剤としてS−12に代表されるクロマン化合物を極めて
少量配合することにより着色し難く、加工時の安定性を
顕著に改良することがわかる。
【0376】
【表13】
【0377】実施例14 実施例1と同様な方法によりメルトインデックス(M
I)および黄色度(YI)を測定した。
【0378】配合処方および表14に記載した記号につ
いて説明する。 U626:ビス(2,4−ジ第3級ブチルフェニル)ペ
ンタエリスリトール−ジ−ホスファイト(GE Spe
cialty Chemicals製、商品名:「UL
TRANOX626」) T−TT:テトラキス[3−(3,5−ジ第3級ブチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシメチ
ル]メタン(吉富ファインケミカル株式会社製、商品
名:「トミノックスTT」) S−12:2,2,5,7,8−ペンタメチル−6−ヒ
ドロキシクロマン その他の記号は実施例1に準じる。
【0379】配合処方は表14に示したように、ポリプ
ロピレン(ホモポリマー)を99.825重量部、ステ
アリン酸カルシウムを0.075重量部、リン系酸化防
止剤(U626)とフェノール系酸化防止剤(T−T
T)と6−ヒドロキシクロマン化合物(S−12)との
総量を0.100重量部とし、S−12を配合しないか
または0.0002重量部〜0.0150重量部の9種
の配合量とし、リン系酸化防止剤とフェノール系酸化防
止剤の配合量が同量となるよう「(0.100重量部−
(S−12配合量))÷2」により計算した値(重量
部)としたものである。
【0380】表14の結果から、以下のことが判明し
た。 (1)MIに関しては、S−12、T−TT、およびU
626の総量に対するS−12の配合量を、10重量%
以上にしてもさらなるMIの向上効果はほとんどなく、
0.5重量%では効力は認められるが効果が薄く、0.
2重量%ではほとんど効力がみられない。またYIに関
しては、15重量%では極めて変色が激しいことがわか
る。(2)したがって、S−12の配合量を0.5〜1
0重量%にすることにより着色し難く、加工時の安定性
を顕著に改良することがわかる。
【0381】
【表14】
【0382】実施例15 ポリプロピレンに対する加工安定性を見るために実施例
1と同様な方法によりメルトインデックス(MI)を測
定した。
【0383】配合処方および表15に記載した記号につ
いて説明する。 U626:ビス(2,4−ジ第3級ブチルフェニル)ペ
ンタエリスリトール−ジ−ホスファイト(GE Spe
cialty Chemicals製、商品名:「UL
TRANOX626」) T−TT:テトラキス[3−(3,5−ジ第3級ブチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシメチ
ル]メタン(吉富ファインケミカル株式会社製、商品
名:「トミノックスTT」) S−12:2,2,5,7,8−ペンタメチル−6−ヒ
ドロキシクロマン その他の記号は実施例1および実施例2に準じる。
【0384】配合処方は表15に示したように、ポリプ
ロピレン(ホモポリマー)を99.825重量部、ステ
アリン酸カルシウムを0.075重量部、リン系酸化防
止剤(U626)とフェノール系酸化防止剤(T−T
T)と6−ヒドロキシクロマン化合物(S−12)との
総量を0.100重量部とし、S−12を配合しないか
または0.0045重量部配合し、リン系酸化防止剤と
フェノール系酸化防止剤の重量比が0:1、1:9、
2:8、1:1、8:2、9:1、および1:0となる
ようU626の配合量とT−TTの配合量を計算した値
(重量部)とした。
【0385】表15の結果から、以下のことが判明し
た。本発明のS−12を配合した組成物では、U626
およびT−TTの重量比が9:1〜1:9において併用
効果が確認でき、4:1〜1:4の重量比において、よ
り顕著にその効果が確認できる。
【0386】
【表15】
【0387】実施例16 線状低密度ポリエチレン(LLDPE)の加工時熱安定
性を評価するために、実施例3と同様な方法によりトル
ク上昇開始時間を測定した。
【0388】配合処方および表16に記載した記号につ
いて説明する。 U626:ビス(2,4−ジ第3級ブチルフェニル)ペ
ンタエリスリトール−ジ−ホスファイト(GE Spe
cialty Chemicals製、商品名:「UL
TRANOX626」) P36:ビス(2,6−ジ第3級ブチル−4−メチルフ
ェニル)ペンタエリスリトール−ジ−ホスファイト(旭
電化工業株式会社製、商品名:「PEP−36」) T−SS:n−オクタデシル 3−(4−ヒドロキシ−
3,5−ジ第3級ブチルフェニル)プロピオネート(吉
富ファインケミカル株式会社製、商品名:「トミノック
スSS」) S−12:2,2,5,7,8−ペンタメチル−6−ヒ
ドロキシクロマン
【0389】その他の記号は実施例3に準じる。配合処
方は表16に示したように、線状低密度ポリエチレンを
99.825重量部、ステアリン酸カルシウムを0.0
75重量部、6−ヒドロキシクロマン化合物(S−1
2)を配合しないかまたは0.003重量部配合し、リ
ン系酸化防止剤(U626またはP36)とフェノール
系酸化防止剤(T−SS)とを同量となるよう「(0.
100重量部−(S−12配合量))÷2」により計算
した値(重量部)としたものである。
【0390】表16の結果から、以下のことが判明し
た。T−SSとU626との併用系、またはT−SSと
P36との併用系に、S−12を併用する本発明組成物
は、加工時熱安定性が顕著に改良されることがわかる。
【0391】
【表16】
【0392】実施例17 実施例1と同様な方法によりメルトインデックス(M
I)を測定した。ただし、ダイス設定温度は260℃と
した。また、実施例1と同様な方法により黄色度(Y
I)を測定した。
【0393】配合処方および表17に記載した記号につ
いて説明する。 U626:ビス(2,4−ジ第3級ブチルフェニル)ペ
ンタエリスリトール−ジ−ホスファイト(GE Spe
cialty Chemicals製、商品名:「UL
TRANOX626」) T−TT:テトラキス[3−(3,5−ジ第3級ブチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシメチ
ル]メタン(吉富ファインケミカル株式会社製、商品
名:「トミノックスTT」) Y−BB:4,4−ブチリデンビス(3−メチル−6−
第三級ブチルフェノール)(吉富ファインケミカル株式
会社製、商品名:「ヨシノックスBB」) YBHT:2,6−ジ第3級ブチル−4−メチルフェノ
ール)(吉富ファインケミカル株式会社製、商品名:
「ヨシノックスBHT」) S−12:2,2,5,7,8−ペンタメチル−6−ヒ
ドロキシクロマン S−14:ビタミンE(東京化成工業株式会社 試薬) その他の記号は実施例1に準じる。
【0394】配合処方は表17に示した。表17の結果
から、以下のことが判明した。リン系酸化防止剤とフェ
ノール系酸化防止剤との併用処方に加工安定剤の相乗化
剤としてS−12に代表される6−ヒドロキシクロマン
化合物を極めて少量配合することにより着色し難く、加
工時の安定性を顕著に改良することがわかる。
【0395】
【表17】
【0396】実施例18 実施例1と同様な方法によりメルトインデックス(M
I)および黄色度(YI)を測定した。
【0397】配合処方および表18に記載した記号につ
いて説明する。 HP10:2,2−メチレンビス(4,6−ジ第3級ブ
チルフェニル)オクチル−ホスファイト(旭電化工業株
式界社製、商品名:「アデカスタブHP−10」) T−TT:テトラキス[3−(3,5−ジ第3級ブチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシメチ
ル]メタン(吉富ファインケミカル株式会社製、商品
名:「トミノックスTT」) S−12:2,2,5,7,8−ペンタメチル−6−ヒ
ドロキシクロマン その他の記号は実施例1に準じる。
【0398】配合処方は表18に示したように、ポリプ
ロピレン(ホモポリマー)を99.825重量部、ステ
アリン酸カルシウムを0.075重量部、リン系酸化防
止剤(HP10)とフェノール系酸化防止剤(T−T
T)と6−ヒドロキシクロマン化合物(S−12)との
総量を0.100重量部とし、S−12を配合しないか
または0.0002重量部〜0.0150重量部の9種
の配合量とし、リン系酸化防止剤とフェノール系酸化防
止剤の配合量が同量となるよう「(0.100重量部−
(S−12配合量))÷2」により計算した値(重量
部)としたものである。
【0399】表18の結果から、以下のことが判明し
た。 (1)MIに関しては、S−12、T−TT、およびH
P10の総量に対するS−12の配合量を、10重量%
以上にしてもさらなるMIの向上効果はほとんどなく、
0.5重量%では効力は認められるが効果が薄く、0.
2重量%ではほとんど効力がみられない。またYIに関
しては、15重量%では極めて変色が激しいことがわか
る。(2)したがって、S−12の配合量を0.5〜1
0重量%にすることにより着色し難く、加工時の安定性
を顕著に改良することがわかる。
【0400】
【表18】
【0401】実施例19 ポリプロピレンに対する加工安定性を見るために実施例
1と同様な方法によりメルトインデックス(MI)を測
定した。配合処方および表19に記載した記号について
説明する。 HP10:2,2−メチレンビス(4,6−ジ第3級ブ
チルフェニル)オクチル−ホスファイト(旭電化工業株
式界社製、商品名:「アデカスタブHP−10」) T−TT:テトラキス[3−(3,5−ジ第3級ブチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシメチ
ル]メタン(吉富ファインケミカル株式会社製、商品
名:「トミノックスTT」) S−12:2,2,5,7,8−ペンタメチル−6−ヒ
ドロキシクロマン その他の記号は実施例1および実施例2に準じる。
【0402】配合処方は表19に示したように、ポリプ
ロピレン(ホモポリマー)を99.825重量部、ステ
アリン酸カルシウムを0.075重量部、リン系酸化防
止剤(HP10)とフェノール系酸化防止剤(T−T
T)と6−ヒドロキシクロマン化合物(S−12)との
総量を0.100重量部とし、S−12を配合しないか
または0.0045重量部配合し、リン系酸化防止剤と
フェノール系酸化防止剤の重量比が0:1、1:9、
2:8、1:1、8:2、9:1、および1:0となる
ようHP10の配合量とT−TTの配合量を計算した値
(重量部)とした。
【0403】表19の結果から、以下のことが判明し
た。本発明のS−12を配合した組成物では、HP10
およびT−TTの重量比が9:1〜1:9において併用
効果が確認でき、4:1〜1:4の重量比において、よ
り顕著にその効果が確認できる。
【0404】
【表19】
【0405】実施例20 線状低密度ポリエチレン(LLDPE)の加工時熱安定
性を評価するために、実施例3と同様な方法によりトル
ク上昇開始時間を測定した。
【0406】配合処方および表20に記載した記号につ
いて説明する。 HP10:2,2−メチレンビス(4,6−ジ第3級ブ
チルフェニル)オクチル−ホスファイト(旭電化工業株
式界社製、商品名:「アデカスタブHP−10」) T−SS:n−オクタデシル 3−(4−ヒドロキシ−
3,5−ジ第3級ブチルフェニル)プロピオネート(吉
富ファインケミカル株式会社製、商品名:「トミノック
スSS」) S−12:2,2,5,7,8−ペンタメチル−6−ヒ
ドロキシクロマン その他の記号は実施例3に準じる。
【0407】配合処方は表20に示したように、線状低
密度ポリエチレンを99.825重量部、ステアリン酸
カルシウムを0.075重量部、6−ヒドロキシクロマ
ン化合物(S−12)を配合しないかまたは0.003
重量部配合し、リン系酸化防止剤(HP10)とフェノ
ール系酸化防止剤(T−SS)とを同量となるよう
「(0.100重量部−(S−12配合量))÷2」に
より計算した値(重量部)としたものである。
【0408】表20の結果から、以下のことが判明し
た。T−SSとHP10との併用系に、S−12を併用
する本発明組成物は、加工時熱安定性が顕著に改良され
ることがわかる。
【0409】
【表20】
【0410】実施例21 この実施例では、少量の6−ヒドロキシクロマン化合物
を添加することにより、リン系酸化防止剤およびフェノ
ール系酸化防止剤の配合量を減らすことができ、より少
ない使用量の酸化防止剤で同等の安定性向上効果が得ら
れることを示す。実施例1と同様な方法によりメルトイ
ンデックス(MI)および黄色度(YI)を測定した。
ただし、繰り返し回数は3回とした。
【0411】配合処方および表21に記載した記号につ
いて説明する。 T202:トリス(2,4−ジ第3級ブチルフェニル)
ホスファイト(吉富ファインケミカル株式会社製、商品
名:「トミホス−202」) T−TT:テトラキス[3−(3,5−ジ第3級ブチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシメチ
ル]メタン(吉富ファインケミカル株式会社製、商 品名:「トミノックスTT」) S−12:2,2,5,7,8−ペンタメチル−6−ヒ
ドロキシクロマン YI1欄:1回目に得たペレットにより測定したYI値
を示した。 YI2欄:2回目に得たペレットにより測定したYI値
を示した。 YI3欄:3回目に得たペレットにより測定したYI値
を示した。 その他の記号は実施例5に準じる。
【0412】配合処方は表21に示した。リン系酸化防
止剤(T202)とフェノール系酸化防止剤(T−T
T)の総量を0.100重量部(配合3,9)または
0.060重量部(配合6)とした。配合1、4、7
は、リン系酸化防止剤(T202)とフェノール系酸化
防止剤(T−TT)との総量を上記の配合3、6、9と
同様とし、0.100重量部とし、その一部を6−ヒド
ロキシクロマン化合物(S−12)に替えた。配合2、
5、8は、6−ヒドロキシクロマン化合物を添加せず、
リン系酸化防止剤(T202)とフェノール系酸化防止
剤(T−TT)を配合3、6、9の場合と比較して1.
5倍添加した。各々について、リン系酸化防止剤とフェ
ノール系酸化防止剤の比率を1:1、2:1、1:2と
変化させた。
【0413】表21に示した結果から、酸化防止剤の配
合量がともに0.100重量部である「配合3と配合
1」、「配合6と配合4」、「配合9と配合7」を比較
すると、いずれも6−ヒドロキシクロマン化合物(S−
12)を含有する本発明有機高分子材料用安定剤組成物
を用いた場合(配合1、4、7)が6―ヒドロキシクロ
マン化合物を配合しない場合(配合3、6、9)と比較
して顕著な効果を示している。
【0414】また、「配合3に添加した酸化防止剤の量
の1.5倍重量を配合した配合2」と、「配合3に添加
した酸化防止剤の量と同量を配合しその一部を6−ヒド
ロキシクロマン化合物とした配合1」を比較すると、6
−ヒドロキシクロマン化合物(S−12)を含有する本
発明の安定剤組成物を用いた場合(配合1)は、6−ヒ
ドロキシクロマン化合物を配合せず1.5倍重量の酸化
防止剤を配合した場合(配合2)と比較して同等の効果
かあるいは若干良好な効果を示している。「配合5と配
合4」、および「配合8と配合7」の比較においても同
様の効果が認められた。
【0415】このことから、少量の6−ヒドロキシクロ
マン化合物を添加することにより、リン系酸化防止剤と
フェノール系酸化防止剤の配合量を増加した場合と同等
またはそれ以上の安定性向上効果が得られることがわか
る。これにより、有機高分子材料に添加する酸化防止剤
の量を減らすことができる。
【0416】
【表21】
【0417】実施例22 この実施例では、少量の6−ヒドロキシクロマン化合物
を添加することにより、リン系酸化防止剤およびフェノ
ール系酸化防止剤の配合量を減らすことができ、より少
ない使用量の酸化防止剤で同等の安定性向上効果が得ら
れることを示す。実施例1と同様な方法によりメルトイ
ンデックス(MI)を測定した。ただし、繰り返し回数
は3回とした。
【0418】配合処方および表22に記載した記号につ
いて説明する。 PEPQ:テトラキス(2,4−ジ第3級ブチルフェニ
ル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト(クラリ
アント株式会社製、商品名:「サンドスタブPEP
Q」) T−TT:テトラキス[3−(3,5−ジ第3級ブチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシメチ
ル]メタン(吉富ファインケミカル株式会社製、商品
名:「トミノックスTT」) S−12:2,2,5,7,8−ペンタメチル−6−ヒ
ドロキシクロマン その他の記号は実施例5に準じる。
【0419】配合処方は表22に示した。リン系酸化防
止剤としてPEPQを使用した以外は、実施例21と同
様の配合処方とした。
【0420】表22に示した結果から、酸化防止剤の配
合量がともに0.100重量部である「配合3と配合
1」、「配合6と配合4」、「配合9と配合7」を比較
すると、いずれも6−ヒドロキシクロマン化合物(S−
12)を含有する本発明有機高分子材料用安定剤組成物
を用いた場合(配合1、4、7)が6―ヒドロキシクロ
マン化合物を配合しない場合(配合3、6、9)と比較
して顕著な効果を示している。
【0421】また、「配合3に添加した酸化防止剤の量
の1.5倍重量を配合した配合2」と、「配合3に添加
した酸化防止剤の量と同量を配合しその一部を6−ヒド
ロキシクロマン化合物とした配合1」を比較すると、6
−ヒドロキシクロマン化合物(S−12)を含有する本
発明の安定剤組成物を用いた場合(配合1)は、6−ヒ
ドロキシクロマン化合物を配合せず1.5倍重量の酸化
防止剤を配合した場合(配合2)と比較して同等の効果
かあるいは若干良好な効果を示している。「配合5と配
合4」、および「配合8と配合7」の比較においても同
様の効果が認められた。
【0422】このことから、少量の6−ヒドロキシクロ
マン化合物を添加することにより、リン系酸化防止剤と
フェノール系酸化防止剤の配合量を増加した場合と同等
またはそれ以上の安定性向上効果が得られることがわか
る。これにより、有機高分子材料に添加する酸化防止剤
の量を減らすことができる。
【0423】
【表22】
【0424】実施例23 この実施例では、少量の6−ヒドロキシクロマン化合物
を添加することにより、リン系酸化防止剤およびフェノ
ール系酸化防止剤の配合量を減らすことができ、より少
ない使用量の酸化防止剤で同等の安定性向上効果が得ら
れることを示す。実施例1と同様な方法によりメルトイ
ンデックス(MI)を測定した。ただし、繰り返し回数
は3回とした。
【0425】配合処方および表23に記載した記号につ
いて説明する。 P101:テトラキス(2,4−ジ第3級ブチル−5−
メチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナ
イト(吉富ファインケミカル株式会社製、商品名:「G
SY−P101」) T−TT:テトラキス[3−(3,5−ジ第3級ブチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシメチ
ル]メタン(吉富ファインケミカル株式会社製、商品
名:「トミノックスTT」) S−12:2,2,5,7,8−ペンタメチル−6−ヒ
ドロキシクロマン その他の記号は実施例5に準じる。
【0426】配合処方は表23に示した。リン系酸化防
止剤としてP101を使用した以外は、実施例21と同
様の処方とした。表23に示した結果から、酸化防止剤
の配合量がともに0.100重量部である「配合3と配
合1」、「配合6と配合4」、「配合9と配合7」を比
較すると、いずれも6−ヒドロキシクロマン化合物(S
−12)を含有する本発明有機高分子材料用安定剤組成
物を用いた場合(配合1、4、7)が6―ヒドロキシク
ロマン化合物を配合しない場合(配合3、6、9)と比
較して顕著な効果を示している。
【0427】また、「配合3に添加した酸化防止剤の量
の1.5倍重量を配合した配合2」と、「配合3に添加
した酸化防止剤の量と同量を配合しその一部を6−ヒド
ロキシクロマン化合物とした配合1」を比較すると、6
−ヒドロキシクロマン化合物(S−12)を含有する本
発明の安定剤組成物を用いた場合(配合1)は、6−ヒ
ドロキシクロマン化合物を配合せず1.5倍重量の酸化
防止剤を配合した場合(配合2)と比較して同等の効果
を示している。「配合5と配合4」、および「配合8と
配合7」の比較においては同等もしくは若干良好な効果
が認められた。
【0428】このことから、少量の6−ヒドロキシクロ
マン化合物を添加することにより、リン系酸化防止剤と
フェノール系酸化防止剤の配合量を増加した場合と同等
またはそれ以上の安定性向上効果が得られることがわか
る。これにより、有機高分子材料に添加する酸化防止剤
の量を減らすことができる。
【0429】
【表23】
【0430】実施例24 タンブラーミキサーを用いて5分間ドライ混合した表2
4記載の配合物を用い、直径20mmの押し出し機(ダ
イス設定温度280℃)でストランドを押し出し、水冷
した後に、切断しペレットを得た。これを4回繰り返し
た。加工安定性を見るために各回毎に押し出したペレッ
トについてJIS K−7210に準じてMIを測定し
た。測定温度は230℃、測定荷重は2.16kgfと
した。比較例の配合3では、6−ヒドロキシクロマン化
合物の代わりに下記のベンゾフラノン化合物(R−1
0)を用いた。
【0431】表24に記載した記号について説明する。 PP:ポリプロピレン(ホモポリマー) Ca−St:ステアリン酸カルシウム T202:トリス(2,4−ジ第3級ブチルフェニル)
ホスファイト(吉富ファインケミカル株式会社製、商品
名:「トミホス202」)。 T−TT:テトラキス[3−(3,5−ジ第3級ブチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシメチ
ル]メタン(吉富ファインケミカル株式会社製、商品
名:「トミノックスTT」) S−2:2,2,5−トリメチル−7−第3級ブチル−
6−ヒドロキシクロマン S−12:2,2,5,7,8−ペンタメチル−6−ヒ
ドロキシクロマン R−10:3−(3,4−ジメチルフェニル) −5,7
−ジ第3級ブチル−3H−ベンゾフラン−2−オン(特
開平7−233160号公報に記載の方法によって合成
した。) MI1:1回目に得たペレットにより測定したMI値を
示した。 MI2:2回目に得たペレットにより測定したMI値を
示した。 MI3:3回目に得たペレットにより測定したMI値を
示した。 MI4:4回目に得たペレットにより測定したMI値を
示した。 ×:樹脂が劣化しておりストランド押し出し後、ペレッ
トを得ることができなかったことを示す。
【0432】表24に示した結果から、6−ヒドロキシ
クロマン化合物(S−2またはS−12)を配合した本
発明組成物(配合1、2)は、同量のベンゾフラノン化
合物(R−10)を配合した比較例組成物(配合3)と
比べて、加工安定性に優れている。
【0433】
【表24】
【0434】実施例25 EVA(エチレン−酢酸ビニル共重合体)について表2
5記載の配合処方でビーカー中にて混合し、ラボプラス
トミル(東洋精機製作所製50C−150型)を用い
て、210℃、50rpmの条件で混合(ミキシング)
を行い、トルク上昇開始時間を求めた。比較例の配合2
および配合3では、6−ヒドロキシクロマン化合物の代
わりに下記のベンゾフラノン化合物(R−10)を用い
た。
【0435】表25に記載した記号について説明する。 EVA:エチレン−酢酸ビニル共重合体 T202:トリス(2,4−ジ第3級ブチルフェニル)
ホスファイト(吉富ファインケミカル株式会社製、商品
名:「トミホス202」)。 T−SS:n−オクタデシル 3−(3,5−ジ第3級
ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(吉
富ファインケミカル株式会社製、商品名:「トミノック
スSS」) S−12:2,2,5,7,8−ペンタメチル−6−ヒ
ドロキシクロマン R−10:3−(3,4−ジメチルフェニル) −5,7
−ジ第3級ブチル−3H−ベンゾフラン−2−オン(特
開平7−233160号公報に記載の方法によって合成
した。)
【0436】表25より、6−ヒドロキシクロマン化合
物を含有する本発明組成物(配合1)は、同量の3−
(3,4−ジメチルフェニル) −5,7−ジ第3級ブチ
ル−3H−ベンゾフラン−2−オン(R−10)を配合
した組成物(比較例の配合2)やR−10を3倍量配合
した組成物(比較例の配合3)、または6−ヒドロキシ
クロマン化合物を添加しない場合(比較例の配合4)と
比較して、ラボプラストミルによる加工時の熱安定性が
極めて良好であることがわかる。
【0437】
【表25】
【0438】実施例26 タンブラーミキサーを用いて5分間ドライ混合した表2
6−1および表26−2記載の配合物を用い、直径20
mmの押し出し機(ダイス設定温度260℃)でストラ
ンドを押し出し、水冷した後に、切断しペレットを得
た。これを4回繰り返した。加工安定性を見るために各
回毎に押し出したペレットについてJISK−7210
に準じてMIを測定した。測定温度は230℃、測定荷
重は2.16kgfとした。比較例では、6−ヒドロキ
シクロマン化合物の代わりに下記の6−アセトキシクロ
マン化合物(S−4)またはベンゾフラノン化合物(R
−10)を用いた。
【0439】表26−1および表26−2に記載した記
号の意味は以下の通りである。 PP:ポリプロピレン(ホモポリマー) Ca−St:ステアリン酸カルシウム T202:トリス(2,4−ジ第3級ブチルフェニル)
ホスファイト(吉富ファインケミカル株式会社製、商品
名:「トミホス202」)。 T−TT:テトラキス〔3−(3,5−ジ第3級ブチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシメチ
ル〕メタン(吉富ファインケミカル株式会社製、商品
名:「トミノックスTT」)
【0440】S−1:2,2−ジメチル−6−ヒドロキ
シクロマン S−2:2,2,5−トリメチル−7−第3級ブチル−
6−ヒドロキシクロマン S−3:2,2,5−トリメチル−8−第3級ブチル−
6−ヒドロキシクロマン S−5:2,2,7,8−テトラメチル−6−ヒドロキ
シクロマン S−6:2,2,5,7−テトラメチル−6−ヒドロキ
シクロマン S−7:2,2,5,8−テトラメチル−6−ヒドロキ
シクロマン S−8:2,2−ジメチル−7−第3級ブチル−6−ヒ
ドロキシクロマン S−9:4−イソプロピル−2,2,5−トリメチル−
7−第3級ブチル−6−ヒドロキシクロマン S−12:2,2,5,7,8−ペンタメチル−6−ヒ
ドロキシクロマン S−4:2,2,5,7,8−ペンタメチル−6−アセ
トキシクロマン R−10:3−(3,4−ジメチルフェニル) −5,7
−ジ第3級ブチル−3H−ベンゾフラン−2−オン(特
開平7−233160号公報に記載の方法によって合成
した。) MI1:1回目に得たペレットにより測定したMI値を
示した。 MI2:2回目に得たペレットにより測定したMI値を
示した。 MI3:3回目に得たペレットにより測定したMI値を
示した。 MI4:4回目に得たペレットにより測定したMI値を
示した。
【0441】表26−1に示した結果から、6−ヒドロ
キシクロマン化合物を配合した本発明組成物(配合2〜
10)が、6−ヒドロキシクロマン化合物を添加しない
組成物(配合1)、または同量の6−アセトキシクロマ
ン化合物(S−4)またはベンゾフラノン化合物(R−
10)を配合した比較例組成物(配合11、12)に比
べて、加工安定性に優れていることがわかる。6−アセ
トキシクロマン化合物(S−4)を配合した組成物(配
合11)は6−ヒドロキシクロマン化合物を添加しない
組成物(配合1)と同程度の加工安定性を示す。6−ヒ
ドロキシクロマン化合物の配合量を半量(0.0025
重量部)にした組成物(配合13〜21)においても、
同様の結果が認められた(表26−2)。
【0442】
【表26】
【0443】実施例27 タンブラーミキサーを用いて5分間ドライ混合した表2
7記載の配合物を用い、直径20mmの押し出し機(ダ
イス設定温度280℃)でストランドを押し出し、水冷
した後に、切断しペレットを得た。これを3回繰り返し
た。加工安定性を見るために各回毎に押し出したペレッ
トについてJIS K−7210に準じてMIを測定し
た。測定温度は230℃、測定荷重は2.16kgfと
した。比較例では、6−ヒドロキシクロマン化合物の代
わりに下記のフェノール系酸化防止剤(YBHT)また
はベンゾフラノン化合物(R−10)を用いた。
【0444】表27に記載した記号の意味は以下の通り
である。 PP:ポリプロピレン(ホモポリマー) Ca−St:ステアリン酸カルシウム T202:トリス(2,4−ジ第3級ブチルフェニル)
ホスファイト(吉富ファインケミカル株式会社製、商品
名:「トミホス202」)。 T−TT:テトラキス〔3−(3,5−ジ第3級ブチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシメチ
ル〕メタン(吉富ファインケミカル株式会社製、商品
名:「トミノックスTT」) YBHT:2,6−ジ第3級ブチル−4−メチルフェノ
ール(吉富ファインケミカル株式会社製、商品名:「ヨ
シノックスBHT」) S−2:2,2,5−トリメチル−7−第3級ブチル−
6−ヒドロキシクロマン S−6:2,2,5,7−テトラメチル−6−ヒドロキ
シクロマン S−8:2,2−ジメチル−7−第3級ブチル−6−ヒ
ドロキシクロマン R−10:3−(3,4−ジメチルフェニル)−5,7
−ジ−第3級−ブチル−3H−ベンゾフラン−2−オン
(特開平7−233160号公報に記載の方法によって
合成した。) MI1:1回目に得たペレットにより測定したMI値を
示した。 MI2:2回目に得たペレットにより測定したMI値を
示した。 MI3:3回目に得たペレットにより測定したMI値を
示した。 ×:樹脂が劣化しておりストランド押し出し後、ペレッ
トを得ることができなかったことを示す。
【0445】表27から、本発明組成物(配合2〜4)
は6−ヒドロキシクロマン化合物を配合しない場合(配
合1)と比べて著しくMI値が小さく加工安定性が比較
例に対し優れ、良好な加工安定性を示していることがわ
かる。また、相乗化剤として6−ヒドロキシクロマン化
合物(S−2、S−6、S−8)を配合した本発明組成
物(配合2〜4)は、相乗化剤として2,6−ジ第3級
ブチル−4−メチルフェノール(YBHT)や3−
(3,4−ジメチルフェニル)−5,7−ジ−第3級−
ブチル−3H−ベンゾフラン−2−オン(R−10)を
同量配合した組成物(配合5、6)と比較してより良好
な加工安定性改良効果を示した。6−ヒドロキシクロマ
ン化合物の配合量を半量(0.0025重量部)にした
組成物(配合7〜9)においても、同様の結果が認めら
れた。
【0446】
【表27】
【0447】実施例28 タンブラーミキサーを用いて5分間ドライ混合した表2
8A記載の配合物を用い、直径20mmの押し出し機
(ダイス設定温度280℃)でストランドを押し出し、
水冷した後に、切断しペレットを得た。これを5回繰り
返した。加工安定性を見るために各回毎に押し出したペ
レットについてJIS K−7210に準じてMIを測
定した。測定温度は230℃、測定荷重は2.16kg
fとした。
【0448】表28Aおよび表28Bに記載した記号の
意味は以下の通りである。 PP:ポリプロピレン(ホモポリマー) Ca−St:ステアリン酸カルシウム T202:トリス(2,4−ジ第3級ブチルフェニル)
ホスファイト(吉富ファインケミカル株式会社製、商品
名:「トミホス202」)。 T−TT:テトラキス〔3−(3,5−ジ第3級ブチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシメチ
ル〕メタン(吉富ファインケミカル株式会社製、商 品名:「トミノックスTT」) S−12:2,2,5,7,8−ペンタメチル−6−ヒ
ドロキシクロマン MI1:1回目に得たペレットにより測定したMI値を
示した。 MI2:1回目に得たペレットにより測定したMI値を
示した。 MI3:3回目に得たペレットにより測定したMI値を
示した。 MI5:5回目に得たペレットにより測定したMI値を
示した。 ×:樹脂が劣化しておりストランド押し出し後、ペレッ
トを得ることができなかったことを示す。
【0449】本発明組成物の配合1、2、3および4に
は、6−ヒドロキシクロマン化合物を5重量%含有する
酸化防止剤(T202/T−TT/S−12=47.5
/47.5/5)をそれぞれポリプロピレン組成物中に
0.05重量%、0.10重量%、0.30重量%、
0.50重量%の濃度で配合した。比較例組成物の配合
6、7、8および9には、6−ヒドロキシクロマン化合
物を含有しない酸化防止剤(T202/T−TT=1/
1)をそれぞれポリプロピレン組成物中に0.05重量
%、0.10重量%、0.30重量%、0.50重量%
の濃度で配合した。
【0450】MIと酸化防止剤の濃度との関係を表28
Bに示す。表28B中の記号は次の意味を示す。 ← 6−ヒドロキシクロマン化合物を含有しない場合、
ペレットを得ることができないほど劣化していた。 ◎ 6−ヒドロキシクロマン化合物を含有する場合の方
が、含有しない場合と比較して著しくMI値が小さい。 ○ 6−ヒドロキシクロマン化合物を含有する場合、含
有しない場合と同程度のMI値であるが、含有する場合
の方が0.2ポイント以上MI値が良好である。 △ 6−ヒドロキシクロマン化合物を含有する場合、含
有しない場合と同程度のMI値であり、6−ヒドロキシ
クロマン化合物を含有する場合と含有しない場合との差
が0.1である。 = 6−ヒドロキシクロマン化合物を含有する場合と含
有しない場合で差異はない。
【0451】表28Bに示す結果から明らかなように、
6−ヒドロキシクロマン化合物を含有する酸化防止剤
(ポリプロピレン組成物中に配合した酸化防止剤の総量
に対して6−ヒドロキシクロマン化合物が5重量%)を
0.05重量%〜0.50重量%の割合で添加した組成
物(ポリプロピレン組成物中に6−ヒドロキシクロマン
化合物が0.0025重量%〜0.025重量%)は、
同量の6−ヒドロキシクロマン化合物を含有しない酸化
防止剤を添加した組成物に比べてMI値が著しく小さ
く、加工安定性に特に優れている。
【0452】
【表28】
【0453】実施例29 EVA(エチレン−酢酸ビニル共重合体)について表2
9記載の配合処方でビーカー中にて混合し、ラボプラス
トミルを用いて210℃、50rpm、樹脂量40gの
条件でミキシングを行い、トルク上昇開始時間を求め
た。比較例では、6−ヒドロキシクロマン化合物の代わ
りに下記のベンゾフラノン化合物(R−10)を用い
た。
【0454】表29に記載した記号の意味は以下の通り
である。 EVA:エチレン−酢酸ビニル共重合体 T202:トリス(2,4−ジ第3級ブチルフェニル)
ホスファイト(吉富ファインケミカル株式会社製、商品
名:「トミホス202」)。 T−SS:n−オクタデシル 3−(3,5−ジ第3級
ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(吉
富ファインケミカル株式会社製、商品名:「トミノック
スSS」) S−2:2,2,5−トリメチル−7−第3級ブチル−
6−ヒドロキシクロマン R−10:3−(3,4−ジメチルフェニル)−5,7
−ジ−第3級−ブチル−3H−ベンゾフラン−2−オン
(特開平7−233160号公報に記載の方法によって
合成した。)
【0455】表29から、6−ヒドロキシクロマン化合
物を配合した本発明組成物(配合1)は、同量のベンゾ
フラノン化合物(R−10)を配合した場合(比較例の
配合2)や6−ヒドロキシクロマン化合物を配合しない
場合(比較例の配合3)に比べてトルク上昇開始時間が
約2倍長く、良好な加工時熱安定性を示していることが
わかる。
【0456】
【表29】
【0457】実施例30 フェノール系酸化防止剤の配合量とリン系酸化防止剤の
配合量との重量比を変えて加工時熱安定性を評価した。
ビーカー中に表30記載の配合物を精秤混合し、ラボプ
ラストミル(東洋精機製作所製50C−150型)を用
いて210℃、60rpmの条件で混合(ミキシング)
を行い、トルク上昇開始時間を求めた。
【0458】表30に記載した記号の意味は以下のとお
りである。 LLDPE:線状低密度ポリエチレン T202:トリス(2,4−ジ第3級ブチルフェニル)
ホスファイト(吉富ファインケミカル株式会社製、商品
名:「トミホス202」)。 T−SS:n−オクタデシル 3−(3,5−ジ第3級
ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(吉
富ファインケミカル株式会社製、商品名:「トミノック
スSS」) S−12:2,2,5,7,8−ペンタメチル−6−ヒ
ドロキシクロマン
【0459】表30より、6−ヒドロキシクロマン化合
物を含有する本発明組成物(配合1〜3)は、6−ヒド
ロキシクロマン化合物を含有しない組成物(比較例の配
合4〜6)に比べてトルク上昇開始時間が約3倍とな
り、加工時熱安定性に優れることがわかる。
【0460】
【表30】
【0461】実施例31 タンブラーミキサーを用いて5分間ドライ混合した表3
1記載の配合物を用い、直径20mmの押し出し機(ダ
イス設定温度280℃)でストランドを押し出し、水冷
した後に、切断しペレットを得た。これを4回繰り返し
た。加工安定性を見るために各回毎に押し出したペレッ
トについてJIS K−7210に準じてMIを測定し
た。測定温度は230℃、測定荷重は2.16kgfと
した。比較例では、6−ヒドロキシクロマン化合物の代
わりに下記のベンゾフラノン化合物(R−10)を用い
た。
【0462】表31に記載した記号の意味は以下の通り
である。 PP:ポリプロピレン(ホモポリマー) Ca−St:ステアリン酸カルシウム T202:トリス(2,4−ジ第3級ブチルフェニル)
ホスファイト(吉富ファインケミカル株式会社製、商品
名:「トミホス202」)。 T−TT:テトラキス〔3−(3,5−ジ第3級ブチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシメチ
ル〕メタン(吉富ファインケミカル株式会社製、商品
名:「トミノックスTT」) S−12:2,2,5,7,8−ペンタメチル−6−ヒ
ドロキシクロマン R−10:3−(3,4−ジメチルフェニル)−5,7
−ジ−第3級−ブチル−3H−ベンゾフラン−2−オン
(特開平7−233160号公報に記載の方法によって
合成した。) MI1:1回目に得たペレットにより測定したMI値を
示した。 MI2:1回目に得たペレットにより測定したMI値を
示した。 MI3:3回目に得たペレットにより測定したMI値を
示した。 MI4:4回目に得たペレットにより測定したMI値を
示した。
【0463】表31より、本発明組成物(配合1〜6)
は比較例組成物(配合7〜13)に比べて加工安定性が
優れていることがわかる。また、本発明で用いる6−ヒ
ドロキシクロマン化合物は、3−(3,4−ジメチルフ
ェニル)−5,7−ジ−第3級−ブチル−3H−ベンゾ
フラン−2−オン(R−10)より良好な安定化効果を
示した。
【0464】
【表31】
【0465】実施例32 タンブラーミキサーを用いて5分間ドライ混合した表3
2記載の配合物を用い、直径20mmの押し出し機(ダ
イス設定温度280℃)でストランドを押し出し、水冷
した後に、切断しペレットを得た。このペレット15g
を用い、直径50mmのシャーレ中に入れ、160℃に
設定したギヤオーブン中で所定の時間熱処理を行った。
熱処理後のペレットについてカラーメーターにより黄色
度(YI)を測定した。YIの数値変化が小さいほど、
使用時における熱安定性が良好であるといえる。
【0466】表32に記載した記号の意味は以下の通り
である。 PP:ポリプロピレン(ホモポリマー) Ca−St:ステアリン酸カルシウム T202:トリス(2,4−ジ第3級ブチルフェニル)
ホスファイト(吉富ファインケミカル株式会社製、商品
名:「トミホス202」)。 T−TT:テトラキス〔3−(3,5−ジ第3級ブチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシメチ
ル〕メタン(吉富ファインケミカル株式会社製、商品
名:「トミノックスTT」) S−12:2,2,5,7,8−ペンタメチル−6−ヒ
ドロキシクロマン R−10:3−(3,4−ジメチルフェニル)−5,7
−ジ−第3級−ブチル−3H−ベンゾフラン−2−オン
(特開平7−233160号公報に記載の方法によって
合成した。) ×:ポリプロピレン組成物を目視したところ赤褐色を呈
していた。
【0467】表32より、本発明組成物(配合1および
2)は比較例組成物(配合3〜5)に比べ使用時におけ
る熱安定性が極めて良好であることがわかる。また本発
明で用いる6−ヒドロキシクロマン化合物は3−(3,
4−ジメチルフェニル)−5,7−ジ−第3級−ブチル
−3H−ベンゾフラン−2−オン(R−10)より良好
な使用時熱安定性効果を示した。
【0468】
【表32】
【0469】実施例33 タンブラーミキサーを用いて5分間ドライ混合した表3
3記載の配合物を用い、直径20mmの押し出し機(ダ
イス設定温度280℃)でストランドを押し出し、水冷
した後に、切断しペレットを得た。このペレット15g
を用い、直径50mmのシャーレ中に入れ、160℃に
設定したギヤオーブン中で所定の時間熱処理を行った。
熱処理後のペレットについてカラーメーターにより黄色
度(YI)を測定した。YIの数値変化が小さいほど、
使用時における熱安定性が良好であるといえる。
【0470】表33に記載した記号の意味は以下の通り
である。 PP:ポリプロピレン(ホモポリマー) Ca−St:ステアリン酸カルシウム T202:トリス(2,4−ジ第3級ブチルフェニル)
ホスファイト(吉富ファインケミカル株式会社製、商品
名:「トミホス202」)。 T−TT:テトラキス〔3−(3,5−ジ第3級ブチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシメチ
ル〕メタン(吉富ファインケミカル株式会社製、商品
名:「トミノックスTT」) S−12:2,2,5,7,8−ペンタメチル−6−ヒ
ドロキシクロマン R−10:3−(3,4−ジメチルフェニル)−5,7
−ジ−第3級−ブチル−3H−ベンゾフラン−2−オン
(特開平7−233160号公報に記載の方法によって
合成した。) ×:ポリプロピレン組成物を目視したところ赤褐色を呈
していた。
【0471】表33より、本発明組成物(配合1および
2)は比較例組成物(配合3〜5)に比べ使用時におけ
る熱安定性が極めて良好であることがわかる。また本発
明で用いる6−ヒドロキシクロマン化合物は3−(3,
4−ジメチルフェニル)−5,7−ジ−第3級−ブチル
−3H−ベンゾフラン−2−オン(R−10)より良好
な使用時熱安定性効果を示した。
【0472】
【表33】
【0473】実施例34 表34に示した配合処方により配合した配合物を、タン
ブラーミキサーを用いて5分間ドライ混合した後、直径
20mmの押し出し機を用い、ダイス設定温度280℃
で繰り返し押し出し、造粒した。加工安定性を見るため
に各回毎に押し出したペレットをJIS K−7210
に準じて測定温度230℃、測定荷重2.16kgfに
てMI値を測定した。また、JIS K−7103に準
じて、YI値を測定した(カラーメーター 反射法によ
るペレットの黄色度)。その測定結果を表34に示す。
【0474】表34に記載した記号の意味は以下の通り
である。 PP:ポリプロピレン Ca−St:ステアリン酸カルシウム S−14:ビタミンE(東京化成工業株式会社製の試
薬) T−TT:テトラキス[3−(3,5−ジ第3級ブチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシメチ
ル]メタン(吉富ファインケミカル株式会社製、商品
名:「トミノックスTT」) T202:トリス(2,4−ジ第3級ブチルフェニル)
ホスファイト(吉富ファインケミカル株式会社製、商品
名:「トミホス202」) MI1:1回目に得たペレットにより測定したMI値を
示した。 MI2:2回目に得たペレットにより測定したMI値を
示した。 MI3:3回目に得たペレットにより測定したMI値を
示した。 YI1:1回目に得たペレットにより測定したYI値を
示した。 YI2:2回目に得たペレットにより測定したYI値を
示した。 YI3:3回目に得たペレットにより測定したYI値を
示した。 ×: 樹脂の劣化でストランド方式による樹脂の引き取り
ができず、ペレットを得ることができなかった。
【0475】表34に示した結果から、フェノール系酸
化防止剤(T−TT)、リン系酸化防止剤(T202)
およびビタミンE(S−14)の総量に対してビタミン
Eを5重量%、2重量%配合した本発明組成物を配合し
た有機高分子材料組成物は、着色を抑えMI値が小さく
加工安定性が比較例組成物に対し優れていることが判明
した。特に、少量添加により相乗効果を示し、良好な加
工安定性を示していることがわかる。
【0476】
【表34】
【0477】実施例35 表35に示した配合処方により配合した配合物を、実施
例34と同様な方法で混合し、繰り返し押し出し、造粒
したペレットについてMI値を測定した。その測定結果
を表35に示す。
【0478】表35に記載した記号の意味は以下の通り
である。 PP:ポリプロピレン(ホモポリマー) Ca−St:ステアリン酸カルシウム T−TT:テトラキス[3−(3,5−ジ第3級ブチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシメチ
ル]メタン(吉富ファインケミカル株式会社製、商品
名:「トミノックスTT」) T202:トリス(2,4−ジ第3級ブチルフェニル)
ホスファイト(吉富ファインケミカル株式会社製、商品
名:「トミホス202」) 本発明組成物に用いた化合物 S−14:ビタミンE(東京化成工業株式会社製 試
薬) 比較例組成物に用いた化合物 S−15:ビタミンEアセテート(和光純薬工業株式会
社製 試薬) YBHT:2,6−ジ第3級ブチル−4−メチルフェノ
ール(吉富ファインケミカル株式会社製、商品名:「ヨ
シノックスBHT」) R−10:3−(3,4−ジメチルフェニル)−5,7
−ジ第3級ブチル−3H−ベンゾフラン−2−オン(特
開平7−233160号公報に記載の方法によって合成
した。)
【0479】表35に示した結果から、ビタミンE(S
−14)を配合した本発明組成物(配合1)はMI値の
値が小さく加工安定性が比較例組成物に対し優れ、少量
添加により相乗効果を示し、良好な加工安定性を示して
いることがわかる。しかし、類似化合物であるビタミン
Eアセテート(S−15)、2,6−ジ第3級ブチル−
4−メチルフェノール(YBHT)を配合した組成物
(配合2、3)はこれらを配合しない組成物(配合5)
と同程度であり、配合した効果はほとんど認められな
い。
【0480】
【表35】
【0481】実施例36 表36に示した配合処方により配合した配合物を、実施
例34と同様な方法で混合し、繰り返し押し出し、造粒
したペレットについてMI値、YI値を測定した。その
測定結果を表36に示す。表36に記載した記号の意味
は実施例34と同様である。
【0482】表36から本発明組成物を配合した組成物
は、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤および
ビタミンEの総量に対してビタミンEの配合量が0.0
01重量部以下では樹脂の劣化による着色が起こり充分
な効果を示さず、0.005重量部を超えると添加剤に
よる樹脂の変色を起こし、それ以上配合しても増量によ
る効果が少ないことがわかる。
【0483】
【表36】
【0484】実施例37 タンブラーミキサーを用いて5分間ドライ混合した表3
7記載の配合物を用い、直径20mmの押し出し機(ダ
イス設定温度280℃)でストランドを押し出し、水冷
した後に、切断しペレットを得た。これを5回繰り返し
た。加工安定性を見るために各回毎に押し出したペレッ
トについてJIS K−7210に準じてMIを測定し
た。測定温度は230℃、測定荷重は2.16kgfと
した。
【0485】表37に記載した記号の意味は以下の通り
である。 PP:ポリプロピレン(ホモポリマー) Ca−St:ステアリン酸カルシウム P36:ビス(2,6−ジ第3級ブチル−4−メチルフ
ェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト(旭電化
工業株式会社製、商品名:「アデカスタブPEP−3
6」) U626:ビス(2,4−ジ第3級ブチルフェニル)ペ
ンタエリスリトールジホスファイト(GEスペシャリテ
ィケミカルズ社製、商品名:「ウルトラノックス62
6」) T−TT:テトラキス〔3−(3,5−ジ第3級ブチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシメチ
ル〕メタン(吉富ファインケミカル株式会社製、商品
名:「トミノックスTT」) S−12:2,2,5,7,8−ペンタメチル−6−ヒ
ドロキシクロマン MI1:1回目に得たペレットにより測定したMI値を
示した。 MI3:3回目に得たペレットにより測定したMI値を
示した。 MI5:5回目に得たペレットにより測定したMI値を
示した。
【0486】表37より下記に示す比較において、6−
ヒドロキシクロマン化合物を含有する本発明組成物(配
合1、3)は、6−ヒドロキシクロマン化合物を含有し
ない比較例組成物(配合2、4)に比べ繰り返し押し出
しにおける加工安定性が良好であることがわかる。 比較(A):本発明組成物配合1と比較例組成物配合2 比較(B):本発明組成物配合3と比較例組成物配合4
【0487】本実施例では、フェノール系酸化防止剤と
して、テトラキス〔3−(3,5−ジ第3級ブチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシメチル〕メ
タン(T−TT)を用い、リン系酸化防止剤として、比
較(A)ではビス(2,6−ジ第3級ブチル−4−メチ
ルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト(P
36)を、比較(B)ではビス(2,4−ジ第3級ブチ
ルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト(U
626)を用いた。種々のリン系酸化防止剤を用いた場
合も、6−ヒドロキシクロマン化合物を配合した本発明
組成物は加工安定性が良好であることがわかる。
【0488】
【表37】
【0489】実施例38 表38に示した配合処方により配合した配合物を、タン
ブラーミキサーを用いて5分間ドライ混合した後、直径
20mmの押し出し機を用い、ダイス設定温度280℃
で繰り返し押し出し、造粒した。加工安定性を見るため
に各回毎に押し出したペレットをJIS K−7210
に準じて測定温度230℃、測定荷重2.16kgfに
てMI値を測定した。また、JIS K−7103に準
じて、YI値を測定した(カラーメーター 反射法によ
るペレットの黄色度)。その測定結果を表38に示す。
【0490】表38に記載した記号の意味は以下の通り
である。 PP:ポリプロピレン Ca−St:ステアリン酸カルシウム S−12:2,2,5,7,8−ペンタメチル−6−ヒ
ドロキシクロマン(合成例1により合成したものを用い
た。) S−14:ビタミンE(東京化成工業株式会社製の試
薬) T−TT:テトラキス[3−(3,5−ジ第3級ブチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシメチ
ル]メタン(吉富ファインケミカル株式会社製、商品
名:「トミノックスTT」) T202:トリス(2,4−ジ第3級ブチルフェニル)
ホスファイト(吉富ファインケミカル株式会社製、商品
名:「トミホス202」) MI1:1回目に得たペレットにより測定したMI値を
示した。 MI4:4回目に得たペレットにより測定したMI値を
示した。 YI1:1回目に得たペレットにより測定したYI値を
示した。 YI4:4回目に得たペレットにより測定したYI値を
示した。 ×: 樹脂の劣化でストランド方式による樹脂の引き取り
ができず、ペレットを得ることができなかった。
【0491】配合処方は表38に示したように、ポリプ
ロピレン(ホモポリマー)を99.825重量部、ステ
アリン酸カルシウムを0.075重量部、6−ヒドロキ
シクロマン化合物(S−12、S−14)を0.005
重量部、リン系酸化防止剤(T202、U626、PE
PQ)を0.0475重量部、フェノール系酸化防止剤
(T−TT)の総量を0.0475重量部配合した本発
明の有機高分子材料用安定剤組成物を配合した場合(配
合1、2、11、12、14、15)を実施例とした。
また比較例として、6−ヒドロキシクロマン化合物とリ
ン系酸化防止剤とフェノール系酸化防止剤との総量は実
施例と同量である0.100重量部として、6−ヒドロ
キシクロマン化合物(S−12、S−14)とリン系酸
化防止剤(T202、U626)を配合した場合(配合
3、4、13)、6−ヒドロキシクロマン化合物(S−
12)とフェノール系酸化防止剤(T−TT)を配合し
た場合(配合5)、リン系酸化防止剤(T202)とフ
ェノール系酸化防止剤(T−TT)を配合した場合(配
合6)、6−ヒドロキシクロマン化合物(S−12)の
みを配合した場合(配合7、8)、リン系酸化防止剤
(T202)のみを配合した場合(配合9)、フェノー
ル系酸化防止剤(T−TT)のみを配合した場合(配合
10)の配合にて実施例と同様に試験を行なった。
【0492】表38に示した結果から、以下のことが判
明した。リン系酸化防止剤(T202)とフェノール系
酸化防止剤(T−TT)に6−ヒドロキシ化合物を少量
配合した本発明組成物(配合1、2)は6−ヒドロキシ
化合物を添加しない組成物(配合6、9、10)や、多
量(有機高分子100重量部に対して、0.050〜
0.100重量部)の6−ヒドロキシ化合物のみを添加
した組成物(配合7、8)や6−ヒドロキシクロマン化
合物とリン系酸化防止剤またはフェノール系酸化防止剤
との2種類の酸化防止剤を併用した組成物(配合3、
4)と比較して極めて着色が少なく加工安定性が優れて
いることが認められた。
【0493】また、リン系酸化防止剤をPEPQやU6
26に変えた組成物についても、同様に、リン系酸化防
止剤(PEPQやU626)とフェノール系酸化防止剤
(T−TT)にさらに6−ヒドロキシ化合物を少量配合
した本発明組成物(配合11、12、14、15)は6
−ヒドロキシ化合物を添加しない処方(配合13、1
6)にくらべ極めて着色が少なく加工安定性が優れてい
ることがわかる。
【0494】
【表38】
【0495】実施例39 本発明組成物のハンドリング性を判定するために、以下
の方法で40℃における保存安定性を測定した。表39
に記載の配合物を、乳鉢にて混合した後、ポリエチレン
製の袋に入れ、ヒートシール後40℃の恒温槽に4週間
保存した。その後、手で触ってベトツキを感じるかどう
かを判定した。
【0496】配合処方および表39に記載した記号につ
いて説明する。 P101:テトラキス(2,4−ジ第3級ブチル−5−
メチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナ
イト(吉富ファインケミカル株式会社製、商品名:「G
SY−P101」) T−SS:n−オクタデシル 3−(3,5−ジ第3級
ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(吉
富ファインケミカル株式会社製、商品名:「トミノック
スSS」) S−14:ビタミンE(東京化成工業株式会社製 試
薬) T−SSとP101との重量比が1:2の組成物を作成
し、それにT−SSとP101とS−14との合計量に
対して、S−14が表39に規定した割合になるよう秤
量し、配合した。試験結果を表39に示した。
【0497】
【表39】
【0498】表39から、本発明組成物に対して、ビタ
ミンE(S−14)の割合が5重量%以下であれば試験
期間中は異常なく安定であったが、6重量%を超えると
ベトツキ現象を起こし、保存安定性が悪いことが判明し
た。
【0499】
【発明の効果】本発明の安定剤組成物は、特定のリン系
酸化防止剤およびフェノール系酸化防止剤に、一般式
(1)で表される6−ヒドロキシクロマン化合物を少量
配合したことを特徴とする。本発明の安定剤組成物を有
機高分子材料の安定化剤として使用することにより、加
工時熱安定性に優れた、極めて工業的に有用な安定化さ
れた有機材料組成物を得ることができる。
【0500】本出願は、日本で出願された平成10年特
許願第108260号および平成10年特許願第181
174号、ならびに国際出願PCT/JP98/044
62およびPCT/JP98/05829を基礎として
おりそれらの内容は本明細書に全て包含されるものであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07F 9/6574 C07F 9/6574 Z C08K 5/13 C08K 5/13 5/1545 5/1545 5/51 5/51 C09K 15/08 C09K 15/08 15/32 15/32 C // C07D 311/72 101 C07D 311/72 101 (C08L 101/00 85:02) (31)優先権主張番号 特願平10−108260 (32)優先日 平成10年4月17日(1998.4.17) (33)優先権主張国 日本(JP) Fターム(参考) 4C062 FF16 4H025 AA63 AA65 AA84 AC05 4H050 AB83 4J002 BB031 BB051 BB062 BB121 BB122 BB141 BB151 BB152 CQ013 EL096 EW027 EW037 EW067 EW087 EW127 FD036 FD073 FD077

Claims (46)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a):一般式(1) 【化1】 (式中、R1は炭素数6〜18のアルキル基または炭素
    数6〜18のアルケニル基を示し、R2は炭素数1〜5
    のアルキル基を示し、R3、R4およびR5は同一または
    異なっていてもよく、それぞれ水素原子または炭素数1
    〜4のアルキル基を示し、R6は水素原子または炭素数
    1〜5のアルキル基を示す。)により表される化合物の
    少なくとも1種と、 (b)次の(b−1)、(b−2)、(b−3)および
    (b−4)から選ばれるリン系酸化防止剤と、 (b−1):一般式(2) 【化2】 (式中、Q1は一般式(3) 【化3】 (式中、R7およびR8は各々同一または異なっていても
    よく、炭素数1〜4のアルキル基を示し、R9は水素原
    子またはメチル基を示す。)を示し、Q2は各々の繰り
    返し単位について独立して一般式(3) 【化4】 (式中の記号は前記と同義である。)を示し、iは各々
    の繰り返し単位について独立して0または1を示し、j
    は0または1を示し、n1は1〜10の整数を示す。)
    または一般式(4) 【化5】 (式中の記号は前記と同義である。)により表される化
    合物の少なくとも1種、 (b−2):一般式(5) 【化6】 (式中、R10は、各々同一または異なっていてもよく、
    炭素数1〜18のアルキル基、フェニル基、炭素数1〜
    9のアルキル基で置換されたフェニル基、または一般式
    (6) 【化7】 (式中、R12およびR13は各々同一または異なっていて
    もよく、炭素数1〜4のアルキル基を示し、R14は水素
    原子またはメチル基を示す。)により表される基を示
    し、R11は、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数7〜
    9のフェニルアルキル基、シクロヘキシル基、フェニル
    基、炭素数1〜9のアルキル基で置換されたフェニル
    基、または一般式(6) 【化8】 (式中、R12およびR13は各々同一または異なっていて
    もよく、炭素数1〜4のアルキル基を示し、R14は水素
    原子またはメチル基を示す。)により表される基を示
    す。)、または一般式(7) 【化9】 (式中、R10は前記と同義であり、n4は3を示し、L1
    は1,1,3−ブタントリイル基を示す。)により表さ
    れる化合物の少なくとも1種、 (b−3):一般式(8) 【化10】 または一般式(9) 【化11】 (式中、qは1または2を表し、Aはqが1を表す場
    合、一般式(10) 【化12】 (式中、R18およびR19は同一または異なっていてもよ
    く、それぞれ炭素数1〜4のアルキル基を示し、R20
    水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を示す。)に
    より表される基を示し、Aはqが2を表す場合、炭素数
    2〜18のアルキレン基、p−フェニレン基またはp−
    ビフェニレン基を示し、R15およびR16は、互いに独立
    して炭素数1〜4のアルキル基を示し、R17は互いに独
    立して炭素数1〜18のアルキル基、炭素数7〜9のフ
    ェニルアルキル基、シクロヘキシル基、フェニル基、ま
    たは一般式(11) 【化13】 (式中、R21およびR22は同一または異なっていてもよ
    く、それぞれ炭素数1〜4のアルキル基または炭素数7
    〜9のフェニルアルキル基を示し、R23は水素原子また
    は炭素数1〜4のアルキル基を示す。)により表される
    基を示す。)により表される化合物の少なくとも1種、 (b−4):一般式(12) 【化14】 (式中、R24は各々同一または異なっていてもよく炭素
    数1〜5のアルキル基を示し、R25は各々同一または異
    なっていてもよく水素原子または炭素数1〜5のアルキ
    ル基を示し、R26は同一または異なっていてもよく水素
    原子またはメチル基を示し、R27は直接結合、メチレン
    基、−CH(R29)−基(R29は炭素数1〜4のアルキ
    ル基を示す。)、または硫黄原子を示し、n3は1また
    は3を示し、n3が3の場合R28はN(CH2CH2
    −)3により表される基を示し、n3が1の場合R28は炭
    素数1〜18のアルキル基、ハロゲン原子、水酸基、ま
    たは炭素数1〜8のアルコキシ基を示す。)により表さ
    れる化合物の少なくとも1種、 (c):フェノール系酸化防止剤とを含有し、成分
    (a)と成分(b)と成分(c)との総量に対して、成
    分(a)を0.5重量%〜10重量%、成分(b)と成
    分(c)との総量を99.5重量%〜90重量%の割合
    で含有する有機高分子材料用安定剤組成物。
  2. 【請求項2】 成分(a)と成分(b)と成分(c)と
    の総量に対して、成分(a)を1.0重量%〜5.5重
    量%、成分(b)と成分(c)との総量を99.0重量
    %〜94.5重量%の割合で含有する請求項1に記載の
    有機高分子材料用安定剤組成物。
  3. 【請求項3】 成分(a)と成分(b)と成分(c)と
    の総量に対して、成分(a)を1.0重量%〜4.5重
    量%、成分(b)と成分(c)との総量を99.0重量
    %〜95.5重量%の割合で含有する請求項1に記載の
    有機高分子材料用安定剤組成物。
  4. 【請求項4】 成分(b)が一般式(2) 【化15】 (式中、Q1は一般式(3) 【化16】 (式中、R7およびR8は同一または異なっていてもよ
    く、それぞれ炭素数1〜4のアルキル基を示し、R9
    水素原子またはメチル基を示す。)を示し、Q2は各々
    の繰り返し単位について独立して一般式(3) 【化17】 (式中の記号は前記と同義である。)を示し、iは各々
    の繰り返し単位について独立して0または1を示し、j
    は0または1を示し、n1は1〜10の整数を示す。)
    または一般式(4) 【化18】 (式中の記号は前記と同義である。)により表される化
    合物の少なくとも1種である請求項1〜3のいずれか1
    項に記載の有機高分子材料用安定剤組成物。
  5. 【請求項5】 成分(b)が、一般式(13) 【化19】 (式中、Q3は一般式(14) 【化20】 (式中、R9は水素原子またはメチル基を示す。)を示
    し、Q4は各々の繰り返し単位について独立して一般式
    (14) 【化21】 (式中、R9は水素原子またはメチル基を示す。)を示
    し、iは各々の繰り返し単位について独立して0または
    1を示し、jは0または1を示し、n2は1〜3の整数
    を示す。)または一般式(15) 【化22】 (式中の記号は前記と同義である。)により表される化
    合物の少なくとも1種である請求項4に記載の有機高分
    子材料用安定剤組成物。
  6. 【請求項6】 成分(b)が、 テトラキス(2,4−ジ第3級ブチルフェニル)−4,
    4’−ビフェニレンジホスホナイト、 テトラキス(2,4−ジ第3級ブチル−5−メチルフェ
    ニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、 (2,4−ジ第3級ブチルフェノキシ)ビス{4’−
    (ビス(2,4−ジ第3級ブチルフェノキシ)ホスフィ
    ノ)ビフェニル−4−イル}ホスフィン、および(2,
    4−ジ第3級ブチル−5−メチルフェノキシ)ビス
    {4’−(ビス(2,4−ジ第3級ブチル−5−メチル
    フェノキシ)ホスフィノ)ビフェニル−4−イル}ホス
    フィンからなる群より選ばれる少なくとも1種である請
    求項5に記載の有機高分子材料用安定剤組成物。
  7. 【請求項7】 成分(b)が、テトラキス(2,4−ジ
    第3級ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホ
    スホナイトまたはテトラキス(2,4−ジ第3級ブチル
    −5−メチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホ
    スホナイトを含有するリン系酸化防止剤である請求項5
    に記載の有機高分子材料用安定剤組成物。
  8. 【請求項8】 成分(b)が一般式(5) 【化23】 (式中、R10は、各々同一または異なっていてもよく、
    炭素数1〜18のアルキル基、フェニル基、炭素数1〜
    9のアルキル基で置換されたフェニル基、または一般式
    (6) 【化24】 (式中、R12およびR13は各々同一または異なっていて
    もよく、炭素数1〜4のアルキル基を示し、R14は水素
    原子またはメチル基を示す。)により表される基を示
    し、R11は、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数7〜
    9のフェニルアルキル基、シクロヘキシル基、フェニル
    基、炭素数1〜9のアルキル基で置換されたフェニル
    基、または一般式(6) 【化25】 (式中、R12およびR13は各々同一または異なっていて
    もよく、炭素数1〜4のアルキル基を示し、R14は水素
    原子またはメチル基を示す。)により表される基を示
    す。)、または一般式(7) 【化26】 (式中、R10は前記と同義であり、n4は3を示し、L1
    は1,1,3−ブタントリイル基を示す。)により表さ
    れる化合物の少なくとも1種である請求項1〜3のいず
    れか1項に記載の有機高分子材料用安定剤組成物。
  9. 【請求項9】 成分(b)が、 トリス(2,4−ジ第3級ブチルフェニル)ホスファイ
    ト、 ビス(2,4−ジ第3級ブチル−6−メチルフェニル)
    エチルホスファイト、 トリフェニルホスファイト、 ジフェニルアルキルホスファイト、 フェニルジアルキルホスファイト、 トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、 トリラウリルホスファイト、 トリオクタデシルホスファイト、およびビス(2,4−
    ジ−第3級ブチル−6−メチルフェニル)メチルホスフ
    ァイトからなる群より選ばれる少なくとも1種である請
    求項8に記載の有機高分子材料用安定剤組成物。
  10. 【請求項10】 成分(b)が一般式(8) 【化27】 または一般式(9) 【化28】 (式中、qは1または2を表し、Aはqが1を表す場
    合、一般式(10) 【化29】 (式中、R18およびR19は同一または異なっていてもよ
    く、それぞれ炭素数1〜4のアルキル基を示し、R20
    水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を示す。)に
    より表される基を示し、Aはqが2を表す場合、炭素数
    2〜18のアルキレン基、p−フェニレン基またはp−
    ビフェニレン基を示し、R15およびR16は、互いに独立
    して炭素数1〜4のアルキル基を示し、R17は互いに独
    立して炭素数1〜18のアルキル基、炭素数7〜9のフ
    ェニルアルキル基、シクロヘキシル基、フェニル基、ま
    たは一般式(11) 【化30】 (式中、R21およびR22は同一または異なっていてもよ
    く、それぞれ炭素数1〜4のアルキル基または炭素数7
    〜9のフェニルアルキル基を示し、R23は水素原子また
    は炭素数1〜4のアルキル基を示す。)により表される
    基を示す。)により表される化合物の少なくとも1種で
    ある請求項1〜3のいずれか1項に記載の有機高分子材
    料用安定剤組成物。
  11. 【請求項11】 成分(b)が、 ビス(2,4−ジ第3級ブチルフェニル)ペンタエリス
    リトールジホスファイト、 ビス(2,6−ジ第3級ブチル−4−メチルフェニル)
    ペンタエリスリトールジホスファイト、 ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、 ビス(2,4−ジ(1−フェニル−1,1−ジメチルメ
    チル)フェニル)ペンタエリスリトールジホスファイ
    ト、 (2,4,6−トリ第3級ブチルフェニル)−2−ブチ
    ル−2−エチル−1,3−プロパンジオールホスファイ
    ト、 ビスイソデシルペンタエリスリトールジホスファイト、
    およびビス(2,4,6−トリ第3級ブチルフェニル)
    ペンタエリスリトールジホスファイトからなる群より選
    ばれる少なくとも1種である請求項10に記載の有機高
    分子材料用安定剤組成物。
  12. 【請求項12】 成分(b)が一般式(12) 【化31】 (式中、R24は各々同一または異なっていてもよく炭素
    数1〜5のアルキル基を示し、R25は各々同一または異
    なっていてもよく水素原子または炭素数1〜5のアルキ
    ル基を示し、R26は同一または異なっていてもよく水素
    原子またはメチル基を示し、R27は直接結合、メチレン
    基、−CH(R29)−基(R29は炭素数1〜4のアルキ
    ル基を示す。)、または硫黄原子を示し、n3は1また
    は3を示し、n3が3の場合R28はN(CH2CH2
    −)3により表される基を示し、n3が1の場合R28は炭
    素数1〜18のアルキル基、ハロゲン原子、水酸基、ま
    たは炭素数1〜8のアルコキシ基を示す。)により表さ
    れる化合物の少なくとも1種である請求項1〜3のいず
    れか1項に記載の有機高分子材料用安定剤組成物。
  13. 【請求項13】 成分(b)が、 2,2−メチレンビス(4,6−ジ第3級ブチルフェニ
    ル)−2−エチルヘキシルホスファイト、 6−フルオロ−2,4,8,10−テトラ第3級ブチル
    −12−メチル−ジベンゾ[d,g]−1,3,2−ジ
    オキサホスホシン、および2,2’,2”−ニトリロ
    [トリエチルトリス(3,3’,5,5’−テトラ第3
    級ブチル−1,1’−ビフェニル−2,2’−ジイル)
    ホスファイト]からなる群より選ばれる少なくとも1種
    である請求項12に記載の有機高分子材料用安定剤組成
    物。
  14. 【請求項14】 成分(c)が、一般式(16) 【化32】 (式中、R30は炭素数1〜5のアルキル基を示し、R31
    は炭素数1〜4のアルキル基を示し、R32は水素原子ま
    たはメチル基を示し、Lは、 【化33】 または 【化34】 または 【化35】 または 【化36】 または 【化37】 を示す。)により表される構造を分子内に1つ以上含む
    化合物である請求項1〜13のいずれか1項に記載の有
    機高分子材料用安定剤組成物。
  15. 【請求項15】 成分(c)が、 テトラキス[3−(3,5−ジ第3級ブチル−4−ヒド
    ロキシフェニル)プロピオニルオキシメチル]メタン、 n−オクタデシル 3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ
    第3級ブチルフェニル)プロピオネート、 トリス(3,5−ジ第3級ブチル−4−ヒドロキシベン
    ジル)イソシアヌレ−ト、および1,3,5−トリメチ
    ル−2,4,6−トリス(3,5−ジ第3級ブチル−4
    −ヒドロキシベンジル)ベンゼンからなる群より選ばれ
    る少なくとも1種である請求項1〜13のいずれか1項
    に記載の有機高分子材料用安定剤組成物。
  16. 【請求項16】 成分(c)が、n−オクタデシル 3
    −(4−ヒドロキシ−3,5−ジ第3級ブチルフェニ
    ル)プロピオネートおよびテトラキス[3−(3,5−
    ジ第3級ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニ
    ルオキシメチル]メタンからなる群より選ばれる少なく
    とも1種のフェノール系酸化防止剤である請求項1〜1
    3のいずれか1項に記載の有機高分子材料用安定剤組成
    物。
  17. 【請求項17】 成分(b)の配合量と、成分(c)の
    配合量の重量比が、9:1〜1:9である請求項1〜1
    6のいずれか1項に記載の有機高分子材料用安定剤組成
    物。
  18. 【請求項18】 成分(b)の配合量と、成分(c)の
    配合量の重量比が、4:1〜1:4である請求項1〜1
    6のいずれか1項に記載の有機高分子材料用安定剤組成
    物。
  19. 【請求項19】 一般式(1)において、R1が4,
    8,12−トリメチルトリデシル基である請求項1〜1
    8のいずれか1項に記載の有機高分子材料用安定剤組成
    物。
  20. 【請求項20】 (a):一般式 【化38】 (式中、R1は4,8,12−トリメチルトリデシル基
    または4,8,12−トリメチル−3,7,11−トリ
    デカトリエニル基を示し、R2は炭素数1〜5のアルキ
    ル基を示し、R3、R4およびR5は同一または異なって
    いてもよく、それぞれ水素原子または炭素数1〜4のア
    ルキル基を示し、R6は水素原子または炭素数1〜5の
    アルキル基を示す。)により表される化合物の少なくと
    も1種と、 (b):テトラキス(2,4−ジ第3級ブチルフェニ
    ル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイトまたはテ
    トラキス(2,4−ジ第3級ブチル−5−メチルフェニ
    ル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイトを含有す
    るリン系酸化防止剤と、 (c):n−オクタデシル 3−(4−ヒドロキシ−
    3,5−ジ第3級ブチルフェニル)プロピオネートおよ
    びテトラキス[3−(3,5−ジ第3級ブチル−4−ヒ
    ドロキシフェニル)プロピオニルオキシメチル]メタン
    からなる群より選ばれる少なくとも1種のフェノール系
    酸化防止剤とを含有し、成分(a)と成分(b)と成分
    (c)との総量に対して、成分(a)を1.0重量%〜
    5.5重量%、成分(b)と成分(c)との総量を9
    9.0重量%〜94.5重量%の割合で含有する有機高
    分子材料用安定剤組成物。
  21. 【請求項21】 有機高分子に、請求項1〜20のいず
    れか1項に記載の有機高分子材料用安定剤組成物を配合
    してなる有機高分子材料組成物。
  22. 【請求項22】 さらに硫黄系酸化防止剤および/また
    は光安定剤を含有する請求項21に記載の有機高分子材
    料組成物。
  23. 【請求項23】 (a):一般式(1) 【化39】 (式中、R1は炭素数6〜18のアルキル基または炭素
    数6〜18のアルケニル基を示し、R2は炭素数1〜5
    のアルキル基を示し、R3、R4およびR5は同一または
    異なっていてもよく、それぞれ水素原子または炭素数1
    〜4のアルキル基を示し、R6は水素原子または炭素数
    1〜5のアルキル基を示す。)により表される化合物の
    少なくとも1種、 (b)次の(b−1)、(b−2)、(b−3)および
    (b−4)から選ばれるリン系酸化防止剤と、 (b−1):一般式(2) 【化40】 (式中、Q1は一般式(3) 【化41】 (式中、R7およびR8は各々同一または異なっていても
    よく、炭素数1〜4のアルキル基を示し、R9は水素原
    子またはメチル基を示す。)を示し、Q2は各々の繰り
    返し単位について独立して一般式(3) 【化42】 (式中の記号は前記と同義である。)を示し、iは各々
    の繰り返し単位について独立して0または1を示し、j
    は0または1を示し、n1は1〜10の整数を示す。)
    または一般式(4) 【化43】 (式中の記号は前記と同義である。)により表される化
    合物の少なくとも1種、 (b−2):一般式(5) 【化44】 (式中、R10は、各々同一または異なっていてもよく、
    炭素数1〜18のアルキル基、フェニル基、炭素数1〜
    9のアルキル基で置換されたフェニル基、または一般式
    (6) 【化45】 (式中、R12およびR13は各々同一または異なっていて
    もよく、炭素数1〜4のアルキル基を示し、R14は水素
    原子またはメチル基を示す。)により表される基を示
    し、R11は、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数7〜
    9のフェニルアルキル基、シクロヘキシル基、フェニル
    基、炭素数1〜9のアルキル基で置換されたフェニル
    基、または一般式(6) 【化46】 (式中、R12およびR13は各々同一または異なっていて
    もよく、炭素数1〜4のアルキル基を示し、R14は水素
    原子またはメチル基を示す。)により表される基を示
    す。)、または一般式(7) 【化47】 (式中、R10は前記と同義であり、n4は3を示し、L1
    は1,1,3−ブタントリイル基を示す。)により表さ
    れる化合物の少なくとも1種、 (b−3):一般式(8) 【化48】 または一般式(9) 【化49】 (式中、qは1または2を表し、Aはqが1を表す場
    合、一般式(10) 【化50】 (式中、R18およびR19は同一または異なっていてもよ
    く、それぞれ炭素数1〜4のアルキル基を示し、R20
    水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を示す。)に
    より表される基を示し、Aはqが2を表す場合、炭素数
    2〜18のアルキレン基、p−フェニレン基またはp−
    ビフェニレン基を示し、R15およびR16は、互いに独立
    して炭素数1〜4のアルキル基を示し、R17は互いに独
    立して炭素数1〜18のアルキル基、炭素数7〜9のフ
    ェニルアルキル基、シクロヘキシル基、フェニル基、ま
    たは一般式(11) 【化51】 (式中、R21およびR22は同一または異なっていてもよ
    く、それぞれ炭素数1〜4のアルキル基または炭素数7
    〜9のフェニルアルキル基を示し、R23は水素原子また
    は炭素数1〜4のアルキル基を示す。)により表される
    基を示す。)により表される化合物の少なくとも1種、 (b−4):一般式(12) 【化52】 (式中、R24は各々同一または異なっていてもよく炭素
    数1〜5のアルキル基を示し、R25は各々同一または異
    なっていてもよく水素原子または炭素数1〜5のアルキ
    ル基を示し、R26は同一または異なっていてもよく水素
    原子またはメチル基を示し、R27は直接結合、メチレン
    基、−CH(R29)−基(R29は炭素数1〜4のアルキ
    ル基を示す。)、または硫黄原子を示し、n3は1また
    は3を示し、n3が3の場合R28はN(CH2CH2
    −)3により表される基を示し、n3が1の場合R28は炭
    素数1〜18のアルキル基、ハロゲン原子、水酸基、ま
    たは炭素数1〜8のアルコキシ基を示す。)により表さ
    れる化合物の少なくとも1種、 (c):フェノール系酸化防止剤、および (d):有機高分子を含有する有機高分子材料組成物で
    あって、有機高分子材料組成物100重量部に対して、
    成分(a)を0.0005重量部〜0.010重量部の
    範囲で含有する有機高分子材料組成物。
  24. 【請求項24】 有機高分子材料組成物100重量部に
    対して、成分(a)を0.001重量部〜0.005重
    量部の範囲で含有する請求項23に記載の有機高分子材
    料組成物。
  25. 【請求項25】 成分(b)が一般式(2) 【化53】 (式中、Q1は一般式(3) 【化54】 (式中、R7およびR8は同一または異なっていてもよ
    く、それぞれ炭素数1〜4のアルキル基を示し、R9
    水素原子またはメチル基を示す。)を示し、Q2は各々
    の繰り返し単位について独立して一般式(3) 【化55】 (式中の記号は前記と同義である。)を示し、iは各々
    の繰り返し単位について独立して0または1を示し、j
    は0または1を示し、n1は1〜10の整数を示す。)
    または一般式(4) 【化56】 (式中の記号は前記と同義である。)により表される化
    合物の少なくとも1種である請求項23または24に記
    載の有機高分子材料組成物。
  26. 【請求項26】 成分(b)が、一般式(13) 【化57】 (式中、Q3は一般式(14) 【化58】 (式中、R9は水素原子またはメチル基を示す。)によ
    り表される基を示し、Q4は各々の繰り返し単位につい
    て独立して一般式(14) 【化59】 (式中、R9は水素原子またはメチル基を示す。)によ
    り表される基を示し、iは各々の繰り返し単位について
    独立して0または1を示し、jは0または1を示し、n
    2は1〜3の整数を示す。)または一般式(15) 【化60】 (式中の記号は前記と同義である。)により表される化
    合物の少なくとも1種である請求項25に記載の有機高
    分子材料組成物。
  27. 【請求項27】 成分(b)が、 テトラキス(2,4−ジ第3級ブチルフェニル)−4,
    4’−ビフェニレンジホスホナイト、 テトラキス(2,4−ジ第3級ブチル−5−メチルフェ
    ニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、 (2,4−ジ第3級ブチルフェノキシ)ビス{4’−
    (ビス(2,4−ジ第3級ブチルフェノキシ)ホスフィ
    ノ)ビフェニル−4−イル}ホスフィン、および(2,
    4−ジ第3級ブチル−5−メチルフェノキシ)ビス
    {4’−(ビス(2,4−ジ第3級ブチル−5−メチル
    フェノキシ)ホスフィノ)ビフェニル−4−イル}ホス
    フィンからなる群より選ばれる少なくとも1種である請
    求項26に記載の有機高分子材料組成物。
  28. 【請求項28】 成分(b)が、テトラキス(2,4−
    ジ第3級ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジ
    ホスホナイトまたはテトラキス(2,4−ジ第3級ブチ
    ル−5−メチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジ
    ホスホナイトを含有するリン系酸化防止剤である請求項
    26に記載の有機高分子材料組成物。
  29. 【請求項29】 成分(b)が一般式(5) 【化61】 (式中、R10は、各々同一または異なっていてもよく、
    炭素数1〜18のアルキル基、フェニル基、炭素数1〜
    9のアルキル基で置換されたフェニル基、または一般式
    (6) 【化62】 (式中、R12およびR13は各々同一または異なっていて
    もよく、炭素数1〜4のアルキル基を示し、R14は水素
    原子またはメチル基を示す。)により表される基を示
    し、R11は、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数7〜
    9のフェニルアルキル基、シクロヘキシル基、フェニル
    基、炭素数1〜9のアルキル基で置換されたフェニル
    基、または一般式(6) 【化63】 (式中、R12およびR13は各々同一または異なっていて
    もよく、炭素数1〜4のアルキル基を示し、R14は水素
    原子またはメチル基を示す。)により表される基を示
    す。)、または一般式(7) 【化64】 (式中、R10は前記と同義であり、n4は3を示し、L1
    は1,1,3−ブタントリイル基を示す。)により表さ
    れる化合物の少なくとも1種である請求項23または2
    4に記載の有機高分子材料組成物。
  30. 【請求項30】 成分(b)が、 トリス(2,4−ジ第3級ブチルフェニル)ホスファイ
    ト、 ビス(2,4−ジ第3級ブチル−6−メチルフェニル)
    エチルホスファイト、 トリフェニルホスファイト、 ジフェニルアルキルホスファイト、 フェニルジアルキルホスファイト、 トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、 トリラウリルホスファイト、 トリオクタデシルホスファイト、およびビス(2,4−
    ジ−第3級ブチル−6−メチルフェニル)メチルホスフ
    ァイトからなる群より選ばれる少なくとも1種である請
    求項29に記載の有機高分子材料組成物。
  31. 【請求項31】 成分(b)が一般式(8) 【化65】 または一般式(9) 【化66】 (式中、qは1または2を表し、Aはqが1を表す場
    合、一般式(10) 【化67】 (式中、R18およびR19は同一または異なっていてもよ
    く、それぞれ炭素数1〜4のアルキル基を示し、R20
    水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を示す。)に
    より表される基を示し、Aはqが2を表す場合、炭素数
    2〜18のアルキレン基、p−フェニレン基またはp−
    ビフェニレン基を示し、R15およびR16は、互いに独立
    して炭素数1〜4のアルキル基を示し、R17は互いに独
    立して炭素数1〜18のアルキル基、炭素数7〜9のフ
    ェニルアルキル基、シクロヘキシル基、フェニル基、ま
    たは一般式(11) 【化68】 (式中、R21およびR22は同一または異なっていてもよ
    く、それぞれ炭素数1〜4のアルキル基または炭素数7
    〜9のフェニルアルキル基を示し、R23は水素原子また
    は炭素数1〜4のアルキル基を示す。)により表される
    基を示す。)により表される化合物の少なくとも1種で
    ある請求項23または24に記載の有機高分子材料組成
    物。
  32. 【請求項32】 成分(b)が、 ビス(2,4−ジ第3級ブチルフェニル)ペンタエリス
    リトールジホスファイト、 ビス(2,6−ジ第3級ブチル−4−メチルフェニル)
    ペンタエリスリトールジホスファイト、 ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、 ビス(2,4−ジ(1−フェニル−1,1−ジメチルメ
    チル)フェニル)ペンタエリスリトールジホスファイ
    ト、 (2,4,6−トリ第3級ブチルフェニル)−2−ブチ
    ル−2−エチル−1,3−プロパンジオールホスファイ
    ト、 ビスイソデシルペンタエリスリトールジホスファイト、
    およびビス(2,4,6−トリ第3級ブチルフェニル)
    ペンタエリスリトールジホスファイトからなる群より選
    ばれる少なくとも1種である請求項31に記載の有機高
    分子材料組成物。
  33. 【請求項33】 成分(b)が一般式(12) 【化69】 (式中、R24は各々同一または異なっていてもよく炭素
    数1〜5のアルキル基を示し、R25は各々同一または異
    なっていてもよく水素原子または炭素数1〜5のアルキ
    ル基を示し、R26は同一または異なっていてもよく水素
    原子またはメチル基を示し、R27は直接結合、メチレン
    基、−CH(R29)−基(R29は炭素数1〜4のアルキ
    ル基を示す。)、または硫黄原子を示し、n3は1また
    は3を示し、n3が3の場合R28はN(CH2CH2
    −)3により表される基を示し、n3が1の場合R28は炭
    素数1〜18のアルキル基、ハロゲン原子、水酸基、ま
    たは炭素数1〜8のアルコキシ基を示す。)により表さ
    れる化合物の少なくとも1種である請求項23または2
    4に記載の有機高分子材料組成物。
  34. 【請求項34】 成分(b)が、 2,2−メチレンビス(4,6−ジ第3級ブチルフェニ
    ル)−2−エチルヘキシルホスファイト、 6−フルオロ−2,4,8,10−テトラ第3級ブチル
    −12−メチル−ジベンゾ[d,g]−1,3,2−ジ
    オキサホスホシン、および2,2’,2”−ニトリロ
    [トリエチルトリス(3,3’,5,5’−テトラ第3
    級ブチル−1,1’−ビフェニル−2,2’−ジイル)
    ホスファイト]からなる群より選ばれる少なくとも1種
    である請求項33に記載の有機高分子材料組成物。
  35. 【請求項35】 成分(c)が、一般式(16) 【化70】 (式中、R30は炭素数1〜5のアルキル基を示し、R31
    は炭素数1〜4のアルキル基を示し、R32は水素原子ま
    たはメチル基を示し、Lは、 【化71】 または 【化72】 または 【化73】 または 【化74】 または 【化75】 を示す。)により表される構造を分子内に1つ以上含む
    化合物である請求項23〜34のいずれか1項に記載の
    有機高分子材料組成物。
  36. 【請求項36】 成分(c)が、 テトラキス[3−(3,5−ジ第3級ブチル−4−ヒド
    ロキシフェニル)プロピオニルオキシメチル]メタン、 n−オクタデシル 3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ
    第3級ブチルフェニル)プロピオネート、 トリス(3,5−ジ第3級ブチル−4−ヒドロキシベン
    ジル)イソシアヌレ−ト、および 1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5
    −ジ第3級ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン
    からなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項2
    3〜34のいずれか1項に記載の有機高分子材料組成
    物。
  37. 【請求項37】 成分(c)が、n−オクタデシル 3
    −(4−ヒドロキシ−3,5−ジ第3級ブチルフェニ
    ル)プロピオネートおよびテトラキス[3−(3,5−
    ジ第3級ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニ
    ルオキシメチル]メタンからなる群より選ばれる少なく
    とも1種のフェノール系酸化防止剤である請求項23〜
    34のいずれか1項に記載の有機高分子材料組成物。
  38. 【請求項38】 成分(b)の配合量と、成分(c)の
    配合量の重量比が、9:1〜1:9である請求項23〜
    37のいずれか1項に記載の有機高分子材料組成物。
  39. 【請求項39】 成分(b)の配合量と、成分(c)の
    配合量の重量比が、4:1〜1:4である請求項23〜
    37のいずれか1項に記載の有機高分子材料組成物。
  40. 【請求項40】 一般式(1)において、R1が4,
    8,12−トリメチルトリデシル基である請求項23〜
    39のいずれか1項に記載の有機高分子材料組成物。
  41. 【請求項41】 有機高分子が、合成樹脂である請求項
    23〜40のいずれか1項に記載の有機高分子材料組成
    物。
  42. 【請求項42】 有機高分子が、オレフィン系樹脂であ
    る請求項23〜40のいずれか1項に記載の有機高分子
    材料組成物。
  43. 【請求項43】 有機高分子が、ポリエチレン系樹脂、
    ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂とポリプロ
    ピレン系樹脂との混和物または相溶性重合体、ポリエチ
    レン系樹脂および/またはポリプロピレン系樹脂を含む
    相溶性重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、または
    エチレン−プロピレン共重合体である請求項23〜40
    のいずれか1項に記載の有機高分子材料組成物。
  44. 【請求項44】 (a):一般式 【化76】 (式中、R1は4,8,12−トリメチルトリデシル基
    または4,8,12−トリメチル−3,7,11−トリ
    デカトリエニル基を示し、R2は炭素数1〜5のアルキ
    ル基を示し、R3、R4およびR5は同一または異なって
    いてもよく、それぞれ水素原子または炭素数1〜4のア
    ルキル基を示し、R6は水素原子または炭素数1〜5の
    アルキル基を示す。)により表される化合物の少なくと
    も1種、 (b):テトラキス(2,4−ジ第3級ブチルフェニ
    ル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイトまたはテ
    トラキス(2,4−ジ第3級ブチル−5−メチルフェニ
    ル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイトを含有す
    るリン系酸化防止剤、 (c):n−オクタデシル 3−(4−ヒドロキシ−
    3,5−ジ第3級ブチルフェニル)プロピオネートおよ
    びテトラキス[3−(3,5−ジ第3級ブチル−4−ヒ
    ドロキシフェニル)プロピオニルオキシメチル]メタン
    からなる群より選ばれる少なくとも1種のフェノール系
    酸化防止剤、および (d):ポリオレフィン系樹脂を含有する有機高分子材
    料組成物であって、有機高分子材料組成物100重量部
    に対して、成分(a)を0.0005重量部〜0.01
    0重量部の範囲で含有する有機高分子材料組成物。
  45. 【請求項45】 ポリオレフィン系樹脂が、ポリエチレ
    ンまたはポリプロピレンである請求項44に記載の有機
    高分子材料組成物。
  46. 【請求項46】 さらに硫黄系酸化防止剤および/また
    は光安定剤を含有する請求項23〜45のいずれか1項
    に記載の有機高分子材料組成物。
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