JP2001041703A - 距離計及び厚み計 - Google Patents
距離計及び厚み計Info
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Landscapes
- Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 簡素で安価な構成の導電性物体の厚み計又は
距離計の提供。 【解決手段】 交流電源40と、間隔Goで互いに反対
向きに配置されたプローブコイル21,22と、参照電
圧を生ずる参照コイル23,24と、電圧検出手段30
と演算部35とを有し、演算部35は、参照電圧Eaと
プローブコイルの電圧Ebとの間の差電圧ΔEの参照電
圧Eaにより相対化された差電圧ΔE/Eaの変化の態
様に基づいて判定対象物体81とプローブコイル間の距
離g1,g2を決定し、Go,g1,g2から厚さtを
決める厚み計1及び上記距離gを測定する距離計10。
50kHZ以下の周波数では、距離の判定前にEb又は
ΔEのEaとの間の位相差角θに基づいて物体81の材
質又は厚さを判定する。
距離計の提供。 【解決手段】 交流電源40と、間隔Goで互いに反対
向きに配置されたプローブコイル21,22と、参照電
圧を生ずる参照コイル23,24と、電圧検出手段30
と演算部35とを有し、演算部35は、参照電圧Eaと
プローブコイルの電圧Ebとの間の差電圧ΔEの参照電
圧Eaにより相対化された差電圧ΔE/Eaの変化の態
様に基づいて判定対象物体81とプローブコイル間の距
離g1,g2を決定し、Go,g1,g2から厚さtを
決める厚み計1及び上記距離gを測定する距離計10。
50kHZ以下の周波数では、距離の判定前にEb又は
ΔEのEaとの間の位相差角θに基づいて物体81の材
質又は厚さを判定する。
Description
【0001】
【技術分野】本発明は、簡素な回路構成により安価に製
作が可能な非接触式の距離計及び厚み計に関する。
作が可能な非接触式の距離計及び厚み計に関する。
【0002】
【従来技術】非接触方式による距離計としては、判定対
象物体に超音波や光を照射しその反射波を検知して距離
を判定するものが知られている。また、非接触方式によ
る厚み計としては、同様に超音波の反射波や透過波を検
知してその厚みを判定するものが知られている。
象物体に超音波や光を照射しその反射波を検知して距離
を判定するものが知られている。また、非接触方式によ
る厚み計としては、同様に超音波の反射波や透過波を検
知してその厚みを判定するものが知られている。
【0003】
【解決しようとする課題】しかしながら、超音波や光を
用いるものは超音波や光の発信源、並びにこれらを検知
するセンサ類が共に必要であり、比較的高価である。本
発明は、導電性の判定対象物体に関して、より安価に製
作が可能な非接触式の距離計及び厚み計を提供しようと
するものであり、より好ましくは判定対象物体の材質の
相違に左右されないものを提供しようとするものであ
る。
用いるものは超音波や光の発信源、並びにこれらを検知
するセンサ類が共に必要であり、比較的高価である。本
発明は、導電性の判定対象物体に関して、より安価に製
作が可能な非接触式の距離計及び厚み計を提供しようと
するものであり、より好ましくは判定対象物体の材質の
相違に左右されないものを提供しようとするものであ
る。
【0004】
【課題の解決手段】本願の第1発明は、導電性の物体と
基準点との間の距離を測定する距離計であって、交流電
圧を発生させる電源と、上記電源に接続され判定対象物
体の表面に入射する交流磁界Hiを発生させるプローブ
コイルと、判定対象物体に磁界を入射させることがなく
かつ上記プローブコイルに流れる電流に比例した参照電
圧を生ぜしめる参照電圧発生手段と、基準点と判定対象
物体との間の距離Lを決定する判定部とを有しており、
上記電源の周波数fは、50kHZを超える高い周波数
であり、上記プローブコイルは上記基準点に対する位置
を示す座標Pが既知又は検知可能なように構成されてお
り、上記判定部は、上記参照電圧と、上記プローブコイ
ルの全電圧若しくはそのリアクタンス電圧成分(以下、
合わせてプローブコイルの電圧という)又は上記参照電
圧と上記プローブコイルの電圧との差電圧とを検知又は
適当なレベル等に変換する電圧検出手段と、この電圧検
出手段によって検出された上記プローブコイルの電圧E
b又は検出された上記差電圧ΔEと上記電圧検出手段に
よって検出された参照電圧Eaとの比率Eb/Ea,Δ
E/Eaに基づいて判定対象物体とプローブコイルとの
間の距離gを決定する演算部とを有しており、上記演算
部は、プローブコイルの位置座標Pと判定対象物体とプ
ローブコイルとの間の距離gとに基づいて基準点と判定
対象物体の距離Lを算出することを特徴とする距離計に
ある。
基準点との間の距離を測定する距離計であって、交流電
圧を発生させる電源と、上記電源に接続され判定対象物
体の表面に入射する交流磁界Hiを発生させるプローブ
コイルと、判定対象物体に磁界を入射させることがなく
かつ上記プローブコイルに流れる電流に比例した参照電
圧を生ぜしめる参照電圧発生手段と、基準点と判定対象
物体との間の距離Lを決定する判定部とを有しており、
上記電源の周波数fは、50kHZを超える高い周波数
であり、上記プローブコイルは上記基準点に対する位置
を示す座標Pが既知又は検知可能なように構成されてお
り、上記判定部は、上記参照電圧と、上記プローブコイ
ルの全電圧若しくはそのリアクタンス電圧成分(以下、
合わせてプローブコイルの電圧という)又は上記参照電
圧と上記プローブコイルの電圧との差電圧とを検知又は
適当なレベル等に変換する電圧検出手段と、この電圧検
出手段によって検出された上記プローブコイルの電圧E
b又は検出された上記差電圧ΔEと上記電圧検出手段に
よって検出された参照電圧Eaとの比率Eb/Ea,Δ
E/Eaに基づいて判定対象物体とプローブコイルとの
間の距離gを決定する演算部とを有しており、上記演算
部は、プローブコイルの位置座標Pと判定対象物体とプ
ローブコイルとの間の距離gとに基づいて基準点と判定
対象物体の距離Lを算出することを特徴とする距離計に
ある。
【0005】本発明にかかる距離計は、交流電圧を発生
させる電源と、上記電源に接続され判定対象物体の表面
に入射する交流磁界Hiを発生させるプローブコイル
と、判定対象物体に磁界を入射させることがなくかつ上
記プローブコイルに流れる電流に比例した参照電圧を生
ぜしめる参照電圧発生手段と、基準点と判定対象物体と
の距離Lを決定する判定部とを有している。また、あえ
て補足すればプローブコイルと参照電圧発生手段は、互
いに磁気的に干渉しないように配置されているものであ
る。
させる電源と、上記電源に接続され判定対象物体の表面
に入射する交流磁界Hiを発生させるプローブコイル
と、判定対象物体に磁界を入射させることがなくかつ上
記プローブコイルに流れる電流に比例した参照電圧を生
ぜしめる参照電圧発生手段と、基準点と判定対象物体と
の距離Lを決定する判定部とを有している。また、あえ
て補足すればプローブコイルと参照電圧発生手段は、互
いに磁気的に干渉しないように配置されているものであ
る。
【0006】プローブコイルからは判定対象物体の表面
に磁界Hiが入射し、かつ上記磁界Hiは時間的に変化
する交流磁界であるから、電磁誘導作用により導体であ
る判定対象物体には渦電流が流れることになる。そし
て、上記渦電流が新たにプローブコイルの磁界Hiを打
ち消すように反射磁界を発生させ、この反射磁界Hrの
電磁誘導作用によりプローブコイルに電圧(反射電圧)
が誘起され、プローブコイルの電圧は判定対象物体がな
い場合に対して変化(減少)することになる(図18参
照)。図18において、記号I2は渦電流、符号81は
判定対象物体、符号21,291はプローブコイルとそ
の磁芯である。
に磁界Hiが入射し、かつ上記磁界Hiは時間的に変化
する交流磁界であるから、電磁誘導作用により導体であ
る判定対象物体には渦電流が流れることになる。そし
て、上記渦電流が新たにプローブコイルの磁界Hiを打
ち消すように反射磁界を発生させ、この反射磁界Hrの
電磁誘導作用によりプローブコイルに電圧(反射電圧)
が誘起され、プローブコイルの電圧は判定対象物体がな
い場合に対して変化(減少)することになる(図18参
照)。図18において、記号I2は渦電流、符号81は
判定対象物体、符号21,291はプローブコイルとそ
の磁芯である。
【0007】そして、これらの現象を等価回路として表
したのが図19、図20である。同図において、L1
は、抵抗値を無視して上記プローブコイルを純粋インダ
クタンスに理想化して表したもの、R1は外部抵抗(プ
ローブコイルの抵抗を含めて考えてもよい)、符合75
(2次側回路)は判定対象物体に流れる渦電流回路をイ
ンダクタンスL2と抵抗R2の直列回路として模式化し
て表した等価回路である。そして、Mは上記インダクタ
ンスL1とL2の間の相互インダクタンス、ε2(図2
0)及びI2はそれぞれ上記相互インダクタンスMによ
り判定対象物体(2次側回路75)に誘起された電圧と
渦電流、そしてε1(図20)は上記渦電流I2により
1次側のインダクタンスL1に誘起された反射電圧(反
作用電圧)である。
したのが図19、図20である。同図において、L1
は、抵抗値を無視して上記プローブコイルを純粋インダ
クタンスに理想化して表したもの、R1は外部抵抗(プ
ローブコイルの抵抗を含めて考えてもよい)、符合75
(2次側回路)は判定対象物体に流れる渦電流回路をイ
ンダクタンスL2と抵抗R2の直列回路として模式化し
て表した等価回路である。そして、Mは上記インダクタ
ンスL1とL2の間の相互インダクタンス、ε2(図2
0)及びI2はそれぞれ上記相互インダクタンスMによ
り判定対象物体(2次側回路75)に誘起された電圧と
渦電流、そしてε1(図20)は上記渦電流I2により
1次側のインダクタンスL1に誘起された反射電圧(反
作用電圧)である。
【0008】そして、図20に示す各要素の関係を数式
によって表せば、次のようになる。 E1=jωL1I1−ε1 (1) ε2=jωMI1 (2) I2=ε2/(R2+jωL2) (3) ε1=jωMI2=(ωM2/L1)×{R2 2+(ωL2)2}1/2× (cosθ+jsinθ)Er (4) ここで θ=tan−1(R2/ωL2) (5) Er=jωL1I1 (6) である。そして、上記(1)式と(6)式とから、反射
電圧ε1は、 ε1=Er−E1 (7) となる。
によって表せば、次のようになる。 E1=jωL1I1−ε1 (1) ε2=jωMI1 (2) I2=ε2/(R2+jωL2) (3) ε1=jωMI2=(ωM2/L1)×{R2 2+(ωL2)2}1/2× (cosθ+jsinθ)Er (4) ここで θ=tan−1(R2/ωL2) (5) Er=jωL1I1 (6) である。そして、上記(1)式と(6)式とから、反射
電圧ε1は、 ε1=Er−E1 (7) となる。
【0009】そして、反射電圧ε1は渦電流I2の大き
さ、渦形状(広がりや形など)、磁芯と判定対象物体と
の間のギャップg(図18)によって変化し、磁界Hi
が判定対象物体に入射しない場合には、プローブコイル
の上記電圧低下すなわち反射電圧ε1は理論的にはゼロ
となる。
さ、渦形状(広がりや形など)、磁芯と判定対象物体と
の間のギャップg(図18)によって変化し、磁界Hi
が判定対象物体に入射しない場合には、プローブコイル
の上記電圧低下すなわち反射電圧ε1は理論的にはゼロ
となる。
【0010】一方、参照電圧発生手段は、判定対象物体
に磁界を入射させることがなくかつ上記プローブコイル
に流れる電流に比例した参照電圧を生ぜしめる。そし
て、判定部を構成する電圧検出手段は、参照電圧と、プ
ローブコイルの電圧(コイルの全電圧若しくはそのリア
クタンス電圧成分)又は参照電圧とプローブコイルの電
圧の差電圧とを検知又は適当なレベル(若しくは形式)
に変換する。即ち、電圧検出手段の出力は、参照電圧の
検出電圧Eaとプローブコイルの検出電圧Ebの組み合
わせ、上記参照電圧Eaと検出された差電圧ΔE(差電
圧の直接変換又は上記Ea,Ebの差Ea−Eb)の組
み合わせ、上記EaとEbとΔEの組み合わせの何れか
である。図20の例では、(6)式に示すErは参照電
圧そのものに該当し上記Erに比例した値は参照電圧の
検出値Eaに相当する。そして、(1)式のE1はプロ
ーブコイルのリアクタンス電圧成分に該当し上記E1に
比例した値はプローブコイルの検出電圧Ebに該当し、
また(7)式の反射電圧ε1に比例した値は差電圧の検
出値ΔEに相当する。
に磁界を入射させることがなくかつ上記プローブコイル
に流れる電流に比例した参照電圧を生ぜしめる。そし
て、判定部を構成する電圧検出手段は、参照電圧と、プ
ローブコイルの電圧(コイルの全電圧若しくはそのリア
クタンス電圧成分)又は参照電圧とプローブコイルの電
圧の差電圧とを検知又は適当なレベル(若しくは形式)
に変換する。即ち、電圧検出手段の出力は、参照電圧の
検出電圧Eaとプローブコイルの検出電圧Ebの組み合
わせ、上記参照電圧Eaと検出された差電圧ΔE(差電
圧の直接変換又は上記Ea,Ebの差Ea−Eb)の組
み合わせ、上記EaとEbとΔEの組み合わせの何れか
である。図20の例では、(6)式に示すErは参照電
圧そのものに該当し上記Erに比例した値は参照電圧の
検出値Eaに相当する。そして、(1)式のE1はプロ
ーブコイルのリアクタンス電圧成分に該当し上記E1に
比例した値はプローブコイルの検出電圧Ebに該当し、
また(7)式の反射電圧ε1に比例した値は差電圧の検
出値ΔEに相当する。
【0011】そして、反射電圧ε1(従ってΔE)の大
きさとその位相、従ってプローブコイルの電圧の大きさ
と位相は、プローブコイルと判定対象物体の間の距離g
や、判定対象物体に流れる渦電流I2の大きさと位相、
及び渦電流の渦(円)の形状等によって変化する。そし
て、その渦電流I2は判定対象物体の導電率及び透磁率
(即ち判定対象物体の材質による)や形状(面積の大き
さや磁界Hi方向の厚みt)によって変化する(もっと
も、渦電流の大きさが面積や厚みと共に変化するのは面
積Sや厚みtが一定の値以下の範囲においてのみであ
り、面積がある程度以上大きくなったり、厚さtが渦電
流の表皮効果による深入限度を越えれば変化は飽和す
る)。
きさとその位相、従ってプローブコイルの電圧の大きさ
と位相は、プローブコイルと判定対象物体の間の距離g
や、判定対象物体に流れる渦電流I2の大きさと位相、
及び渦電流の渦(円)の形状等によって変化する。そし
て、その渦電流I2は判定対象物体の導電率及び透磁率
(即ち判定対象物体の材質による)や形状(面積の大き
さや磁界Hi方向の厚みt)によって変化する(もっと
も、渦電流の大きさが面積や厚みと共に変化するのは面
積Sや厚みtが一定の値以下の範囲においてのみであ
り、面積がある程度以上大きくなったり、厚さtが渦電
流の表皮効果による深入限度を越えれば変化は飽和す
る)。
【0012】そして、上記(4)式及び(5)式に示す
ように、反射電圧ε1は相互インダクタンスM従ってギ
ャップg(図18)の影響を受けるが、位相角θは相互
インダクタンスM従ってギャップgの影響が少なく、判
定対象物体の材質、形状、大きさ及び磁界の周波数fに
より定まることが推定できる。
ように、反射電圧ε1は相互インダクタンスM従ってギ
ャップg(図18)の影響を受けるが、位相角θは相互
インダクタンスM従ってギャップgの影響が少なく、判
定対象物体の材質、形状、大きさ及び磁界の周波数fに
より定まることが推定できる。
【0013】そして、本発明において、特に注目すべき
ことは、電源の周波数fを50kHZを超える高い周波
数としたことである。発明者等は、数kHZから数百k
HZのレンジに渡り、反射電圧(従って上記Eb,Δ
E)とギャップgの関係を周波数を変えて実験し、50
kHZを超えると判定対象物体の材質の影響を殆ど受け
ず略同一の関係式となることを見出した(図5参照)。
即ち、詳細を後述する図6〜図8,図21に示すよう
に、50kHZを超えると反射電圧とギャップgの関係
は判定対象物体の材質に依らず略一定のカープCとな
る。従って、単一の判定曲線Cを基に材質の相違を気に
せずにギャップgを判定することが可能となる。
ことは、電源の周波数fを50kHZを超える高い周波
数としたことである。発明者等は、数kHZから数百k
HZのレンジに渡り、反射電圧(従って上記Eb,Δ
E)とギャップgの関係を周波数を変えて実験し、50
kHZを超えると判定対象物体の材質の影響を殆ど受け
ず略同一の関係式となることを見出した(図5参照)。
即ち、詳細を後述する図6〜図8,図21に示すよう
に、50kHZを超えると反射電圧とギャップgの関係
は判定対象物体の材質に依らず略一定のカープCとな
る。従って、単一の判定曲線Cを基に材質の相違を気に
せずにギャップgを判定することが可能となる。
【0014】なお、ここで、判定に用いる反射電圧ε1
(従ってEb,ΔE)は参照電圧Eaにより相対化した
値ΔE/Ea又はEb/Eaを用いることが好ましい。
このように反射電圧を参照電圧により相対化することに
より、判定のベースとなるデータとして反射電圧を直接
用いる場合よりも、短期的及び長期的な電源電圧変動の
影響を排除し、判定精度を向上することができるからで
ある。その結果、本装置の演算部は、上記値ΔE/Ea
又はEb/Eaを用いることにより精度よくプローブコ
イルと判定対象物体との間のギャップgを決定すること
が可能となる。
(従ってEb,ΔE)は参照電圧Eaにより相対化した
値ΔE/Ea又はEb/Eaを用いることが好ましい。
このように反射電圧を参照電圧により相対化することに
より、判定のベースとなるデータとして反射電圧を直接
用いる場合よりも、短期的及び長期的な電源電圧変動の
影響を排除し、判定精度を向上することができるからで
ある。その結果、本装置の演算部は、上記値ΔE/Ea
又はEb/Eaを用いることにより精度よくプローブコ
イルと判定対象物体との間のギャップgを決定すること
が可能となる。
【0015】そして、基準点に対するプローブコイルの
位置を示す座標Pが既知又は検知可能であるから、判定
対象物体とプローブコイルとの間の距離gと上記座標P
とをベクトル的に合成することにより、演算部は、基準
点と判定対象物体の距離Lを算出することができる。そ
して、プローブコイルは磁気的な信号を発信する発信機
の機能と共に反射信号を受信するセンサの機能を兼ね備
えているから、装置の構成が極めて簡素である。また、
用いる周波数fは50kHZを超える程度の高周波でよ
いから、電源の回路構成も簡素で安価となる。その結
果、本発明にかかる距離計は、材質の相違に左右されな
い安価な非接触式の距離計とすることができる。
位置を示す座標Pが既知又は検知可能であるから、判定
対象物体とプローブコイルとの間の距離gと上記座標P
とをベクトル的に合成することにより、演算部は、基準
点と判定対象物体の距離Lを算出することができる。そ
して、プローブコイルは磁気的な信号を発信する発信機
の機能と共に反射信号を受信するセンサの機能を兼ね備
えているから、装置の構成が極めて簡素である。また、
用いる周波数fは50kHZを超える程度の高周波でよ
いから、電源の回路構成も簡素で安価となる。その結
果、本発明にかかる距離計は、材質の相違に左右されな
い安価な非接触式の距離計とすることができる。
【0016】なお、上記参照電圧発生手段は、例えば請
求項7に記載のように、プローブコイルと等価な回路定
数を有し、かつ前記プローブコイルと同一の電流が流れ
るよう回路接続(即ちプローブコイルに対して直列接続
(図1参照)または並列接続(図16参照))された参
照コイルにより、実現することができる。そして、上記
参照コイルは、参照コイルによってプローブコイルの電
圧が変化しないようにするために、参照コイルから生ず
る磁界が判定対象物体に入射することのない位置若しく
は方向に配置し、または磁気遮蔽を施し判定対象物体に
対して磁界が入射しないようにする。
求項7に記載のように、プローブコイルと等価な回路定
数を有し、かつ前記プローブコイルと同一の電流が流れ
るよう回路接続(即ちプローブコイルに対して直列接続
(図1参照)または並列接続(図16参照))された参
照コイルにより、実現することができる。そして、上記
参照コイルは、参照コイルによってプローブコイルの電
圧が変化しないようにするために、参照コイルから生ず
る磁界が判定対象物体に入射することのない位置若しく
は方向に配置し、または磁気遮蔽を施し判定対象物体に
対して磁界が入射しないようにする。
【0017】その結果、上記参照コイルからは、上記
(6)式のErに相当するプローブコイルの参照電圧を
直接検知することができるようになる。そして、上記参
照電圧をプローブコイルの電圧と比較することにより、
反射電圧ε1の大小または位相角θの大小を直接的に把
握することが可能となる。
(6)式のErに相当するプローブコイルの参照電圧を
直接検知することができるようになる。そして、上記参
照電圧をプローブコイルの電圧と比較することにより、
反射電圧ε1の大小または位相角θの大小を直接的に把
握することが可能となる。
【0018】また、前記電圧検出手段における参照電圧
の検知手段は、例えば請求項7に記載のように、上記参
照コイルに磁気的に結合され参照電圧に比例した電圧を
誘起する2次コイルを用いて実現することができる。そ
して、2次コイルによってプローブコイルの電圧が変化
しないようにするために、判定対象物体に対して磁界が
入射することのない位置若しくは方向にこの2次コイル
を配置し又は磁気遮蔽を施し判定対象物体に対して磁界
が入射しないようにする。これによって、この2次コイ
ルには、参照コイルの発生磁束による電圧即ちリアクタ
ンス電圧成分のみに比例した電圧が誘起される。
の検知手段は、例えば請求項7に記載のように、上記参
照コイルに磁気的に結合され参照電圧に比例した電圧を
誘起する2次コイルを用いて実現することができる。そ
して、2次コイルによってプローブコイルの電圧が変化
しないようにするために、判定対象物体に対して磁界が
入射することのない位置若しくは方向にこの2次コイル
を配置し又は磁気遮蔽を施し判定対象物体に対して磁界
が入射しないようにする。これによって、この2次コイ
ルには、参照コイルの発生磁束による電圧即ちリアクタ
ンス電圧成分のみに比例した電圧が誘起される。
【0019】一方、電圧検出手段におけるプローブコイ
ルのリアクタンス電圧の検知手段は、例えば請求項7に
記載のように、プローブコイルと磁気的に結合されプロ
ーブコイルのリアクタンス電圧成分に比例した電圧を誘
起する2次コイルにより実現することができる。即ち、
この2次コイルには、プローブコイルに鎖交する磁束
(プローブコイルの発生磁束と判定対象物体からの反射
磁束の合成)による誘起電圧即ちリアクタンス電圧に比
例した電圧が誘起される。
ルのリアクタンス電圧の検知手段は、例えば請求項7に
記載のように、プローブコイルと磁気的に結合されプロ
ーブコイルのリアクタンス電圧成分に比例した電圧を誘
起する2次コイルにより実現することができる。即ち、
この2次コイルには、プローブコイルに鎖交する磁束
(プローブコイルの発生磁束と判定対象物体からの反射
磁束の合成)による誘起電圧即ちリアクタンス電圧に比
例した電圧が誘起される。
【0020】そして、請求項8に記載のように、上記電
源部は、周波数fを変更することの出来る可変周波数電
源とすることが好ましい。前記のように、反射電圧ε1
(ΔE)の大きさとその位相とは、電源周波数fによっ
ても変化する。それ故、電源を可変周波数とすることに
より、ギャップgの大きさのレンジが変化した場合にも
反射電圧が充分検知可能な感度のよい周波数に設定する
ことできるようになる。
源部は、周波数fを変更することの出来る可変周波数電
源とすることが好ましい。前記のように、反射電圧ε1
(ΔE)の大きさとその位相とは、電源周波数fによっ
ても変化する。それ故、電源を可変周波数とすることに
より、ギャップgの大きさのレンジが変化した場合にも
反射電圧が充分検知可能な感度のよい周波数に設定する
ことできるようになる。
【0021】また、請求項9に記載のように、前記電源
部は、周波数の異なる複数の正弦波電圧を合成してなる
合成波電圧発生源とすることが好ましい。、そして、演
算部は、前記参照電圧Eaと、メインコイルの電圧Eb
又は差電圧ΔEとを高速にサンプリングしてA/D変換
し、上記合成電圧を構成する周波数成分f1,f
2,...毎にデータを取得しその中から感度のよい周
波数のデータを用いて、ギャップgを判定することがで
きる。
部は、周波数の異なる複数の正弦波電圧を合成してなる
合成波電圧発生源とすることが好ましい。、そして、演
算部は、前記参照電圧Eaと、メインコイルの電圧Eb
又は差電圧ΔEとを高速にサンプリングしてA/D変換
し、上記合成電圧を構成する周波数成分f1,f
2,...毎にデータを取得しその中から感度のよい周
波数のデータを用いて、ギャップgを判定することがで
きる。
【0022】次に、本願の第2発明は、導電性の物体と
基準点との間の距離を測定する距離計であって、交流電
圧を発生させる電源と、上記電源に接続され判定対象物
体の表面に入射する交流磁界Hiを発生させるプローブ
コイルと、判定対象物体に磁界を入射させることがなく
かつ上記プローブコイルに流れる電流に比例した参照電
圧を生ぜしめる参照電圧発生手段と、基準点と判定対象
物体との間の距離Lを決定する判定部とを有しており、
上記プローブコイルは上記基準点に対する位置を示す座
標Pが既知又は検知可能なように構成され、上記判定部
は、上記参照電圧と、上記プローブコイルの全電圧若し
くはそのリアクタンス電圧成分(以下、合わせてプロー
ブコイルの電圧という)又は上記参照電圧と上記プロー
ブコイルの電圧との差電圧とを検知又は適当なレベル等
に変換する電圧検出手段と、判定対象物体とプローブコ
イルとの間の距離gを決定する演算部とを有しており、
上記演算部は、上記電圧検出手段によって検出された参
照電圧Eaと上記電圧検出手段によって検出されたプロ
ーブコイルの電圧Ebの間又は検出された差電圧ΔEと
の間の位相差角θに基づいて判定対象物体の材質を決定
する第1ステップと、決定された上記材質の情報を基
に、検出された上記プローブコイルの電圧Eb又は検出
された上記差電圧ΔEと上記参照電圧Eaとの比率Eb
/Ea,ΔE/Eaに基づいて判定対象物体とプローブ
コイルとの間の距離gを判定する第2ステップと、プロ
ーブコイルの位置座標Pと上記距離gとに基づいて基準
点と判定対象物体の距離Lを算出する第3ステップとを
有することを特徴とする距離計にある。
基準点との間の距離を測定する距離計であって、交流電
圧を発生させる電源と、上記電源に接続され判定対象物
体の表面に入射する交流磁界Hiを発生させるプローブ
コイルと、判定対象物体に磁界を入射させることがなく
かつ上記プローブコイルに流れる電流に比例した参照電
圧を生ぜしめる参照電圧発生手段と、基準点と判定対象
物体との間の距離Lを決定する判定部とを有しており、
上記プローブコイルは上記基準点に対する位置を示す座
標Pが既知又は検知可能なように構成され、上記判定部
は、上記参照電圧と、上記プローブコイルの全電圧若し
くはそのリアクタンス電圧成分(以下、合わせてプロー
ブコイルの電圧という)又は上記参照電圧と上記プロー
ブコイルの電圧との差電圧とを検知又は適当なレベル等
に変換する電圧検出手段と、判定対象物体とプローブコ
イルとの間の距離gを決定する演算部とを有しており、
上記演算部は、上記電圧検出手段によって検出された参
照電圧Eaと上記電圧検出手段によって検出されたプロ
ーブコイルの電圧Ebの間又は検出された差電圧ΔEと
の間の位相差角θに基づいて判定対象物体の材質を決定
する第1ステップと、決定された上記材質の情報を基
に、検出された上記プローブコイルの電圧Eb又は検出
された上記差電圧ΔEと上記参照電圧Eaとの比率Eb
/Ea,ΔE/Eaに基づいて判定対象物体とプローブ
コイルとの間の距離gを判定する第2ステップと、プロ
ーブコイルの位置座標Pと上記距離gとに基づいて基準
点と判定対象物体の距離Lを算出する第3ステップとを
有することを特徴とする距離計にある。
【0023】本発明は、第1発明において、判定対象物
体の材質を判定する機能を付加し、これによって50k
HZ以下の周波数fの電源をも使用可能としたものであ
る。即ち、本発明にかかる演算部は、検出された参照電
圧Eaと検出されたプローブコイルの電圧Ebとの間の
位相差角θ又は参照電圧Eaと検出された差電圧ΔEと
の間の位相差角θに基づいて判定対象物体の材質を決定
する第1ステップを有する。そして、第2ステップにお
いて、決定された上記材質の情報を基に、検出された上
記プローブコイルの電圧Eb又は検出された上記差電圧
ΔEと上記参照電圧Eaとの比率Eb/Ea,ΔE/E
aに基づいて判定対象物体とプローブコイルとの間の距
離gを判定する。
体の材質を判定する機能を付加し、これによって50k
HZ以下の周波数fの電源をも使用可能としたものであ
る。即ち、本発明にかかる演算部は、検出された参照電
圧Eaと検出されたプローブコイルの電圧Ebとの間の
位相差角θ又は参照電圧Eaと検出された差電圧ΔEと
の間の位相差角θに基づいて判定対象物体の材質を決定
する第1ステップを有する。そして、第2ステップにお
いて、決定された上記材質の情報を基に、検出された上
記プローブコイルの電圧Eb又は検出された上記差電圧
ΔEと上記参照電圧Eaとの比率Eb/Ea,ΔE/E
aに基づいて判定対象物体とプローブコイルとの間の距
離gを判定する。
【0024】前記のように、反射電圧ε1(従ってΔ
E)の大きさとその位相、従ってプローブコイルの電圧
の大きさと位相は、判定対象物体に流れる渦電流I2の
大きさと位相、及び渦電流の渦(円)の形状等によって
変化する。そして、その渦電流I2は判定対象物体の導
電率及び透磁率(即ち判定対象物体の材質による)や形
状(面積の大きさや磁界Hi方向の厚みt)によって変
化する。そして、渦電流の大きさが面積や厚みと共に変
化するのは面積Sや厚みtが一定の値以下の範囲におい
てのみであり、面積がある程度以上大きくなったり、厚
さtが渦電流の表皮効果による深入限度を越えれば変化
は飽和し材質が主な決定要因となる。
E)の大きさとその位相、従ってプローブコイルの電圧
の大きさと位相は、判定対象物体に流れる渦電流I2の
大きさと位相、及び渦電流の渦(円)の形状等によって
変化する。そして、その渦電流I2は判定対象物体の導
電率及び透磁率(即ち判定対象物体の材質による)や形
状(面積の大きさや磁界Hi方向の厚みt)によって変
化する。そして、渦電流の大きさが面積や厚みと共に変
化するのは面積Sや厚みtが一定の値以下の範囲におい
てのみであり、面積がある程度以上大きくなったり、厚
さtが渦電流の表皮効果による深入限度を越えれば変化
は飽和し材質が主な決定要因となる。
【0025】そして、上記(4)式及び(5)式に示す
ように、反射電圧ε1は相互インダクタンスM従ってギ
ャップg(図18)の影響を受けるが、位相角θは相互
インダクタンスMに無関係で従ってギャップgの影響が
少なく、判定対象物体の材質及び磁界の周波数fにより
定まることが推定できる。発明者は、厚さtが有る程度
以上では、判定対象物体の材質の判定指標として、位相
角θまたはθによって大きく変化する関数(例えばta
nθ)は判定対象物体とプローブコイルのギャップgの
変動を受けにくい優れた指標であることを実験的に確認
した。
ように、反射電圧ε1は相互インダクタンスM従ってギ
ャップg(図18)の影響を受けるが、位相角θは相互
インダクタンスMに無関係で従ってギャップgの影響が
少なく、判定対象物体の材質及び磁界の周波数fにより
定まることが推定できる。発明者は、厚さtが有る程度
以上では、判定対象物体の材質の判定指標として、位相
角θまたはθによって大きく変化する関数(例えばta
nθ)は判定対象物体とプローブコイルのギャップgの
変動を受けにくい優れた指標であることを実験的に確認
した。
【0026】例えば、図18に示すように判定対象物体
の中央部に磁界Hiを加え、判定対象物体の形状を有る
程度以上にして材質だけを変化させると、材質の種類に
よって位相角θ又はそのtanθの大きさが変化する。
しかし、ギャップgが一定の範囲内で変わってもその値
θ又はtanθは殆ど変化しない。そして、与えられた
判定対象物体の種別に対応して、指標としての上記θ又
はtanθ等のθを含む指標ができるだけ大きく変化す
るように、電源の周波数fを適当な値に選定する。
の中央部に磁界Hiを加え、判定対象物体の形状を有る
程度以上にして材質だけを変化させると、材質の種類に
よって位相角θ又はそのtanθの大きさが変化する。
しかし、ギャップgが一定の範囲内で変わってもその値
θ又はtanθは殆ど変化しない。そして、与えられた
判定対象物体の種別に対応して、指標としての上記θ又
はtanθ等のθを含む指標ができるだけ大きく変化す
るように、電源の周波数fを適当な値に選定する。
【0027】そして、判定対象物体の材質が決定された
ならば、その材質によって決まる材質固有の距離gと反
射電圧との関係式(前記カーブC)に基づいて、反射電
圧の測定値から距離gを決定する。
ならば、その材質によって決まる材質固有の距離gと反
射電圧との関係式(前記カーブC)に基づいて、反射電
圧の測定値から距離gを決定する。
【0028】そして、請求項8に記載のように、電源周
波数fの変更が可能な可変周波数電源とした場合には、
θを含む材質判定指標に対してできるだけ感度のよい周
波数に設定することできるようになる。
波数fの変更が可能な可変周波数電源とした場合には、
θを含む材質判定指標に対してできるだけ感度のよい周
波数に設定することできるようになる。
【0029】また、請求項9に記載のように、前記電源
部を周波数の異なる複数の正弦波電圧を合成してなる合
成波電圧発生源とした場合には以下に述べるように処理
を行う。即ち、演算部は、前記参照電圧Eaと、メイン
コイルの電圧Eb又は差電圧ΔEとを高速にサンプリン
グしてA/D変換し、上記合成電圧を構成する周波数成
分f1,f2,...毎にデータを取得しその中から材
質判定の指標(θ、tanθ等)に対してできるだけ感
度のよい周波数を用いて、判定対象物体の材質を判定す
る。第2発明に関するその他の事項については、第1発
明と同様である。
部を周波数の異なる複数の正弦波電圧を合成してなる合
成波電圧発生源とした場合には以下に述べるように処理
を行う。即ち、演算部は、前記参照電圧Eaと、メイン
コイルの電圧Eb又は差電圧ΔEとを高速にサンプリン
グしてA/D変換し、上記合成電圧を構成する周波数成
分f1,f2,...毎にデータを取得しその中から材
質判定の指標(θ、tanθ等)に対してできるだけ感
度のよい周波数を用いて、判定対象物体の材質を判定す
る。第2発明に関するその他の事項については、第1発
明と同様である。
【0030】本願の第3発明は、導電性の物体の厚さを
測定する厚み計であって、交流電圧を発生させる電源
と、上記電源に接続され判定対象物体の表面に第1の方
向から垂直に交流磁界を入射させる第1のプローブコイ
ルと、上記第1プローブコイルに対し上記第1の方向へ
一定の間隔Goだけ離隔して逆向きに配置されると共に
上記電源に接続され判定対象物体の表面に上記第1方向
と反対の第2の方向から垂直に交流磁界を入射させる第
2のプローブコイルと、判定対象物体に磁界を入射させ
ることがなくかつ上記第1プローブコイルに流れる電流
に比例した第1参照電圧を生ぜしめる第1参照電圧発生
手段と、判定対象物体に磁界を入射させることがなくか
つ上記第2プローブコイルに流れる電流に比例した第2
参照電圧を生ぜしめる第2参照電圧発生手段と、上記第
1プローブコイルと判定対象物体との間の第1方向への
距離g1と上記第2プローブコイルと判定対象物体との
間の第2方向への距離g2とを判定し両コイル間の上記
間隔Goから上記距離g1及びg2を減算することによ
り判定対象物体の第1、第2方向の厚さtを決定する判
定部とを有しており、上記電源の周波数fは、50kH
Zを超える高い周波数であり、上記判定部は、上記第
1、第2参照電圧と、上記第1、第2プローブコイルの
全電圧若しくはそのリアクタンス電圧成分(以下、合わ
せて第1、第2プローブコイルの電圧という)又は上記
第1、第2参照電圧と上記第1、第2プローブコイルの
電圧との間の第1、第2差電圧とを検知又は適当なレベ
ル等に変換する電圧検出手段と、この電圧検出手段によ
って検出された上記第1、第2プローブコイルの電圧E
b又は検出された上記第1、第2差電圧ΔEと上記電圧
検出手段によって検出された第1、第2参照電圧Eaと
の比率Eb/Ea,ΔE/Eaに基づいて判定対象物体
と其々のプローブコイルとの間の距離g1,g2を判定
する演算部とを有していることを特徴とする厚み計にあ
る。
測定する厚み計であって、交流電圧を発生させる電源
と、上記電源に接続され判定対象物体の表面に第1の方
向から垂直に交流磁界を入射させる第1のプローブコイ
ルと、上記第1プローブコイルに対し上記第1の方向へ
一定の間隔Goだけ離隔して逆向きに配置されると共に
上記電源に接続され判定対象物体の表面に上記第1方向
と反対の第2の方向から垂直に交流磁界を入射させる第
2のプローブコイルと、判定対象物体に磁界を入射させ
ることがなくかつ上記第1プローブコイルに流れる電流
に比例した第1参照電圧を生ぜしめる第1参照電圧発生
手段と、判定対象物体に磁界を入射させることがなくか
つ上記第2プローブコイルに流れる電流に比例した第2
参照電圧を生ぜしめる第2参照電圧発生手段と、上記第
1プローブコイルと判定対象物体との間の第1方向への
距離g1と上記第2プローブコイルと判定対象物体との
間の第2方向への距離g2とを判定し両コイル間の上記
間隔Goから上記距離g1及びg2を減算することによ
り判定対象物体の第1、第2方向の厚さtを決定する判
定部とを有しており、上記電源の周波数fは、50kH
Zを超える高い周波数であり、上記判定部は、上記第
1、第2参照電圧と、上記第1、第2プローブコイルの
全電圧若しくはそのリアクタンス電圧成分(以下、合わ
せて第1、第2プローブコイルの電圧という)又は上記
第1、第2参照電圧と上記第1、第2プローブコイルの
電圧との間の第1、第2差電圧とを検知又は適当なレベ
ル等に変換する電圧検出手段と、この電圧検出手段によ
って検出された上記第1、第2プローブコイルの電圧E
b又は検出された上記第1、第2差電圧ΔEと上記電圧
検出手段によって検出された第1、第2参照電圧Eaと
の比率Eb/Ea,ΔE/Eaに基づいて判定対象物体
と其々のプローブコイルとの間の距離g1,g2を判定
する演算部とを有していることを特徴とする厚み計にあ
る。
【0031】本発明にかかる厚み計は、第1発明および
第2発明で述べたのと同様のプローブコイルと参照電圧
発生手段のセットを2組備えている。そして、第1プロ
ーブコイルと第2プローブコイルとは、一定の間隔Go
だけ離隔して互いに逆向きに配置されている。また、各
プローブコイル間、各参照電圧発生手段間及び各プロー
ブコイルと他方のプローブコイルの参照電圧発生手段間
は、互いに磁気的に干渉しないように配置されている。
そして、第1発明と同様に電源の周波数fは、50kH
Zを超える高い周波数である。
第2発明で述べたのと同様のプローブコイルと参照電圧
発生手段のセットを2組備えている。そして、第1プロ
ーブコイルと第2プローブコイルとは、一定の間隔Go
だけ離隔して互いに逆向きに配置されている。また、各
プローブコイル間、各参照電圧発生手段間及び各プロー
ブコイルと他方のプローブコイルの参照電圧発生手段間
は、互いに磁気的に干渉しないように配置されている。
そして、第1発明と同様に電源の周波数fは、50kH
Zを超える高い周波数である。
【0032】そして、判定部は、第1発明と同様の手順
により判定対象物体と第1、第2プローブコイルとの間
の距離g1,g2を互いに反対の第1、第2方向から測
定する。即ち、50kHZを超える高い周波数では前記
のように反射電圧ε1とギャップgの関係は判定対象物
体の材質に依らず略一定のカープCとなる。従って、判
定対象物体の材質の相違を気にせずに単一の判定曲線C
を基に其々のプローブコイルと判定対象物体間のギャッ
プg1,g2を判定することが可能となる。判定部は、
次いで図22に示すように、両コイル間の上記間隔Go
から、第1プローブコイルと判定対象物体との距離g1
及び第2プローブコイルと判定対象物体との距離g2を
減算することにより判定対象物体の厚さtを決定する。
その他の事項については第1発明と同様であり、本発明
によれば材質の相違に左右されない安価な非接触式の厚
み計を得ることができる。
により判定対象物体と第1、第2プローブコイルとの間
の距離g1,g2を互いに反対の第1、第2方向から測
定する。即ち、50kHZを超える高い周波数では前記
のように反射電圧ε1とギャップgの関係は判定対象物
体の材質に依らず略一定のカープCとなる。従って、判
定対象物体の材質の相違を気にせずに単一の判定曲線C
を基に其々のプローブコイルと判定対象物体間のギャッ
プg1,g2を判定することが可能となる。判定部は、
次いで図22に示すように、両コイル間の上記間隔Go
から、第1プローブコイルと判定対象物体との距離g1
及び第2プローブコイルと判定対象物体との距離g2を
減算することにより判定対象物体の厚さtを決定する。
その他の事項については第1発明と同様であり、本発明
によれば材質の相違に左右されない安価な非接触式の厚
み計を得ることができる。
【0033】次に、本願の第4発明は、導電性の物体の
厚さを測定する厚み計であって、交流電圧を発生させる
電源と、上記電源に接続され判定対象物体の表面に第1
の方向から垂直に交流磁界を入射させる第1のプローブ
コイルと、上記第1プローブコイルに対し上記第1の方
向へ一定の間隔Goだけ離隔して逆向きに配置されると
共に上記電源に接続され判定対象物体の表面に上記第1
方向と反対の第2の方向から垂直に交流磁界を入射させ
る第2のプローブコイルと、判定対象物体に磁界を入射
させることがなくかつ上記第1プローブコイルに流れる
電流に比例した第1参照電圧を生ぜしめる第1参照電圧
発生手段と、判定対象物体に磁界を入射させることがな
くかつ上記第2プローブコイルに流れる電流に比例した
第2参照電圧を生ぜしめる第2参照電圧発生手段と、上
記第1プローブコイルと判定対象物体との間の第1方向
への距離g1と上記第2プローブコイルと判定対象物体
との間の第2方向への距離g2とを判定し両コイル間の
上記間隔Goから上記距離g1及びg2を減算すること
により判定対象物体の第1、第2方向の厚さtを決定す
る判定部とを有しており、上記判定部は、上記第1,第
2参照電圧と、上記第1,第2プローブコイルの全電圧
若しくはそのリアクタンス電圧成分(以下、合わせて第
1,第2プローブコイルの電圧という)又は上記第1,
第2参照電圧と上記第1,第2プローブコイルの電圧と
の間の第1,第2差電圧とを検知又は適当なレベル等に
変換する電圧検出手段と、判定対象物体と其々のプロー
ブコイルとの間の距離g1,g2を判定する演算部とを
有しており、上記演算部は、上記電圧検出手段によって
検出された参照電圧Eaと上記電圧検出手段によって検
出されたプローブコイルの電圧Ebとの間又は検出され
た差電圧ΔEとの間の位相差角θに基づいて判定対象物
体の材質を決定する第1ステップと、決定された上記材
質の情報を基に、検出された上記プローブコイルの電圧
Eb又は検出された上記差電圧ΔEと上記参照電圧Ea
との比率Eb/Ea,ΔE/Eaに基づいて判定対象物
体と其々のプローブコイルとの間の距離g1,g2を判
定する第2ステップとを有していることを特徴とする厚
み計にある。
厚さを測定する厚み計であって、交流電圧を発生させる
電源と、上記電源に接続され判定対象物体の表面に第1
の方向から垂直に交流磁界を入射させる第1のプローブ
コイルと、上記第1プローブコイルに対し上記第1の方
向へ一定の間隔Goだけ離隔して逆向きに配置されると
共に上記電源に接続され判定対象物体の表面に上記第1
方向と反対の第2の方向から垂直に交流磁界を入射させ
る第2のプローブコイルと、判定対象物体に磁界を入射
させることがなくかつ上記第1プローブコイルに流れる
電流に比例した第1参照電圧を生ぜしめる第1参照電圧
発生手段と、判定対象物体に磁界を入射させることがな
くかつ上記第2プローブコイルに流れる電流に比例した
第2参照電圧を生ぜしめる第2参照電圧発生手段と、上
記第1プローブコイルと判定対象物体との間の第1方向
への距離g1と上記第2プローブコイルと判定対象物体
との間の第2方向への距離g2とを判定し両コイル間の
上記間隔Goから上記距離g1及びg2を減算すること
により判定対象物体の第1、第2方向の厚さtを決定す
る判定部とを有しており、上記判定部は、上記第1,第
2参照電圧と、上記第1,第2プローブコイルの全電圧
若しくはそのリアクタンス電圧成分(以下、合わせて第
1,第2プローブコイルの電圧という)又は上記第1,
第2参照電圧と上記第1,第2プローブコイルの電圧と
の間の第1,第2差電圧とを検知又は適当なレベル等に
変換する電圧検出手段と、判定対象物体と其々のプロー
ブコイルとの間の距離g1,g2を判定する演算部とを
有しており、上記演算部は、上記電圧検出手段によって
検出された参照電圧Eaと上記電圧検出手段によって検
出されたプローブコイルの電圧Ebとの間又は検出され
た差電圧ΔEとの間の位相差角θに基づいて判定対象物
体の材質を決定する第1ステップと、決定された上記材
質の情報を基に、検出された上記プローブコイルの電圧
Eb又は検出された上記差電圧ΔEと上記参照電圧Ea
との比率Eb/Ea,ΔE/Eaに基づいて判定対象物
体と其々のプローブコイルとの間の距離g1,g2を判
定する第2ステップとを有していることを特徴とする厚
み計にある。
【0034】本発明は、第3発明において、第2発明で
述べたと同様の判定対象物体の材質を判定する機能を付
加し、これによって50kHZ以下の周波数fの電源を
も使用可能としたものである。即ち、本発明にかかる演
算部は、検出された参照電圧Eaと検出されたプローブ
コイルの電圧Ebとの間の位相差角θ又は参照電圧Ea
と検出された差電圧ΔEとの間の位相差角θに基づいて
判定対象物体の材質を決定する第1のステップを有して
いる。なお、この材質判定のステップは、第1プローブ
コイルのデータ又は第2プローブコイルのデータのどち
らのデータを用いてもよく、両方のデータの判定結果の
一致を材質判定の条件としてもよい。
述べたと同様の判定対象物体の材質を判定する機能を付
加し、これによって50kHZ以下の周波数fの電源を
も使用可能としたものである。即ち、本発明にかかる演
算部は、検出された参照電圧Eaと検出されたプローブ
コイルの電圧Ebとの間の位相差角θ又は参照電圧Ea
と検出された差電圧ΔEとの間の位相差角θに基づいて
判定対象物体の材質を決定する第1のステップを有して
いる。なお、この材質判定のステップは、第1プローブ
コイルのデータ又は第2プローブコイルのデータのどち
らのデータを用いてもよく、両方のデータの判定結果の
一致を材質判定の条件としてもよい。
【0035】そして、判定対象物体の材質が決定された
ならば、その材質によって決まる材質固有の距離gと反
射電圧との関係式(前記カーブC)に基づいて、反射電
圧の測定値から距離gを決定する。その他については、
第3発明と同様である。
ならば、その材質によって決まる材質固有の距離gと反
射電圧との関係式(前記カーブC)に基づいて、反射電
圧の測定値から距離gを決定する。その他については、
第3発明と同様である。
【0036】次に、本願の第5発明は、所定の材質から
なる導電性の物体の厚さを測定する厚み計であって、交
流電圧を発生させる電源と、上記電源に接続され判定対
象物体の表面に第1の方向から垂直に交流磁界を入射さ
せる第1のプローブコイルと、上記第1プローブコイル
に対し上記第1の方向へ一定の間隔Goだけ離隔して逆
向きに配置されると共に上記電源に接続され判定対象物
体の表面に上記第1方向と反対の第2の方向から垂直に
交流磁界を入射させる第2のプローブコイルと、判定対
象物体に磁界を入射させることがなくかつ上記第1プロ
ーブコイルに流れる電流に比例した第1参照電圧を生ぜ
しめる第1参照電圧発生手段と、判定対象物体に磁界を
入射させることがなくかつ上記第2プローブコイルに流
れる電流に比例した第2参照電圧を生ぜしめる第2参照
電圧発生手段と、上記第1プローブコイルと判定対象物
体との間の第1方向の距離g1と上記第2プローブコイ
ルと判定対象物体との間の第2方向の距離g2とを判定
し両コイルの上記間隔Goから上記距離g1及びg2を
減算することにより判定対象物体の第1、第2方向の厚
さtを決定する判定部とを有しており、上記判定部は、
上記第1、第2参照電圧と、上記第1、第2プローブコ
イルの全電圧若しくはそのリアクタンス電圧成分(以
下、合わせて第1、第2プローブコイルの電圧という)
又は上記第1、第2参照電圧と上記第1、第2プローブ
コイルの電圧との間の第1、第2差電圧とを検知又は適
当なレベル等に変換する電圧検出手段と、この電圧検出
手段によって検出された上記プローブコイルの電圧Eb
又は検出された上記差電圧ΔEと上記電圧検出手段によ
って検出された参照電圧Eaとの比率Eb/Ea,ΔE
/Eaに基づいて判定対象物体と其々のプローブコイル
との間の距離g1,g2を判定する演算部とを有してい
ることを特徴とする厚み計にある。
なる導電性の物体の厚さを測定する厚み計であって、交
流電圧を発生させる電源と、上記電源に接続され判定対
象物体の表面に第1の方向から垂直に交流磁界を入射さ
せる第1のプローブコイルと、上記第1プローブコイル
に対し上記第1の方向へ一定の間隔Goだけ離隔して逆
向きに配置されると共に上記電源に接続され判定対象物
体の表面に上記第1方向と反対の第2の方向から垂直に
交流磁界を入射させる第2のプローブコイルと、判定対
象物体に磁界を入射させることがなくかつ上記第1プロ
ーブコイルに流れる電流に比例した第1参照電圧を生ぜ
しめる第1参照電圧発生手段と、判定対象物体に磁界を
入射させることがなくかつ上記第2プローブコイルに流
れる電流に比例した第2参照電圧を生ぜしめる第2参照
電圧発生手段と、上記第1プローブコイルと判定対象物
体との間の第1方向の距離g1と上記第2プローブコイ
ルと判定対象物体との間の第2方向の距離g2とを判定
し両コイルの上記間隔Goから上記距離g1及びg2を
減算することにより判定対象物体の第1、第2方向の厚
さtを決定する判定部とを有しており、上記判定部は、
上記第1、第2参照電圧と、上記第1、第2プローブコ
イルの全電圧若しくはそのリアクタンス電圧成分(以
下、合わせて第1、第2プローブコイルの電圧という)
又は上記第1、第2参照電圧と上記第1、第2プローブ
コイルの電圧との間の第1、第2差電圧とを検知又は適
当なレベル等に変換する電圧検出手段と、この電圧検出
手段によって検出された上記プローブコイルの電圧Eb
又は検出された上記差電圧ΔEと上記電圧検出手段によ
って検出された参照電圧Eaとの比率Eb/Ea,ΔE
/Eaに基づいて判定対象物体と其々のプローブコイル
との間の距離g1,g2を判定する演算部とを有してい
ることを特徴とする厚み計にある。
【0037】本発明は、判定対象物体の材質を所定の材
質に予め限定することにより、第4発明における材質判
定のステップを省いたものである。即ち、判定対象物体
の材質が既知である場合には、より簡素なこの発明の方
式の厚み計を採用することができる。その他について
は、第4発明と同様である。
質に予め限定することにより、第4発明における材質判
定のステップを省いたものである。即ち、判定対象物体
の材質が既知である場合には、より簡素なこの発明の方
式の厚み計を採用することができる。その他について
は、第4発明と同様である。
【0038】なお、第3〜第5発明にかかる厚み計にお
いて、第1プローブコイルと第2プローブコイルとが互
いに磁気的に干渉しないようにする為には、図14に示
すように互いに位置をずらして配置することが考えられ
るが、請求項6に示すように、第1プローブコイルと第
2プローブコイルとを同一軸線上に互いに相対向して配
置し、その測定動作時に判定対象物体を介して互いに磁
気的に遮断する方法がある(図4参照)。
いて、第1プローブコイルと第2プローブコイルとが互
いに磁気的に干渉しないようにする為には、図14に示
すように互いに位置をずらして配置することが考えられ
るが、請求項6に示すように、第1プローブコイルと第
2プローブコイルとを同一軸線上に互いに相対向して配
置し、その測定動作時に判定対象物体を介して互いに磁
気的に遮断する方法がある(図4参照)。
【0039】このように両プローブコイルを対向させる
ことにより、プローブコイルを配置する測定部のスペー
スを少なくし装置を小型化することができる。また、判
定対象物体に対するギャップg1、g2の測定位置が完
全に一致するから、判定対象物体に若干の曲がりなどが
あっても厚みの測定精度が低下することがない。何故な
らば、判定対象物体に曲がりがあると、g1,g2の測
定位置がずれると曲がりの分だけgの値が変化し結果と
して厚み誤差を生ずるからである。
ことにより、プローブコイルを配置する測定部のスペー
スを少なくし装置を小型化することができる。また、判
定対象物体に対するギャップg1、g2の測定位置が完
全に一致するから、判定対象物体に若干の曲がりなどが
あっても厚みの測定精度が低下することがない。何故な
らば、判定対象物体に曲がりがあると、g1,g2の測
定位置がずれると曲がりの分だけgの値が変化し結果と
して厚み誤差を生ずるからである。
【0040】本願の発明にかかる距離計及び厚み計は、
請求項10に示すように判定対象物体が通常のプラスチ
ックカードに埋設されている場合にも用いることができ
る。通常のプラスチックは非導電性であり、導電性の物
体を判定対象とし磁気を用いる本装置測定精度に影響す
ることは無いからである。
請求項10に示すように判定対象物体が通常のプラスチ
ックカードに埋設されている場合にも用いることができ
る。通常のプラスチックは非導電性であり、導電性の物
体を判定対象とし磁気を用いる本装置測定精度に影響す
ることは無いからである。
【0041】
【発明の実施の形態】実施形態例1 本例は、導電性の物体の厚さを測定する厚み計1であっ
て、図1に示すように、交流電圧を発生させる電源40
と、電源40に接続され判定対象物体81の表面に第1
の方向から垂直に交流磁界Hiを入射させる第1のプロ
ーブコイル21と、第1プローブコイル21に対し上記
第1の方向へ一定の間隔Goだけ離隔して逆向きに配置
されると共に電源40に接続され判定対象物体81の表
面に上記第1の方向と反対の第2の方向から垂直に交流
磁界Hiを入射させる第2のプローブコイル22と、判
定対象物体81に磁界を入射させることがなくかつ第1
プローブコイル21に流れる電流に比例した第1参照電
圧vaを生ぜしめる第1参照電圧発生手段としての第1
参照コイル23と、判定対象物体81に磁界を入射させ
ることがなくかつ第2プローブコイル22に流れる電流
に比例した第2参照電圧vaを生ぜしめる第2参照電圧
発生手段としての第2参照コイル24と、図3のフロー
チャートに示すように第1プローブコイル21と判定対
象物体81との間の第1方向への距離g1と第2プロー
ブコイル22と判定対象物体81との間の第2方向への
距離g2とを測定し両コイル間の上記間隔Goから距離
g1及びg2を減算することにより判定対象物体の第
1、第2方向の厚さtを決定する判定部3とを有してい
る。そして、上記電源40の周波数fは、50kHZを
超える高い周波数である。また、判定部3は、図1、図
2に示すように、詳細を後述する2次コイル211,2
21,231,241を介して、上記第1、第2参照電
圧vaと、第1、第2プローブコイル21,22のリア
クタンス電圧成分vbとを検知して適当なレベルEa,
Ebに変換し、検知した参照電圧Eaと検知したプロー
ブコイルの電圧Ebとの間の差電圧ΔEを算出して参照
電圧vaとプローブコイルの電圧22の差電圧Δvに比
例した電圧を得る電圧検出手段30と、電圧検出手段3
0によって検出された差電圧ΔEと電圧検出手段30に
よって検出された参照電圧Eaとの比率ΔE/Eaに基
づいて判定対象物体81と其々のプローブコイル21,
22との間の距離g1,g2を判定する演算部35とを
有している。
て、図1に示すように、交流電圧を発生させる電源40
と、電源40に接続され判定対象物体81の表面に第1
の方向から垂直に交流磁界Hiを入射させる第1のプロ
ーブコイル21と、第1プローブコイル21に対し上記
第1の方向へ一定の間隔Goだけ離隔して逆向きに配置
されると共に電源40に接続され判定対象物体81の表
面に上記第1の方向と反対の第2の方向から垂直に交流
磁界Hiを入射させる第2のプローブコイル22と、判
定対象物体81に磁界を入射させることがなくかつ第1
プローブコイル21に流れる電流に比例した第1参照電
圧vaを生ぜしめる第1参照電圧発生手段としての第1
参照コイル23と、判定対象物体81に磁界を入射させ
ることがなくかつ第2プローブコイル22に流れる電流
に比例した第2参照電圧vaを生ぜしめる第2参照電圧
発生手段としての第2参照コイル24と、図3のフロー
チャートに示すように第1プローブコイル21と判定対
象物体81との間の第1方向への距離g1と第2プロー
ブコイル22と判定対象物体81との間の第2方向への
距離g2とを測定し両コイル間の上記間隔Goから距離
g1及びg2を減算することにより判定対象物体の第
1、第2方向の厚さtを決定する判定部3とを有してい
る。そして、上記電源40の周波数fは、50kHZを
超える高い周波数である。また、判定部3は、図1、図
2に示すように、詳細を後述する2次コイル211,2
21,231,241を介して、上記第1、第2参照電
圧vaと、第1、第2プローブコイル21,22のリア
クタンス電圧成分vbとを検知して適当なレベルEa,
Ebに変換し、検知した参照電圧Eaと検知したプロー
ブコイルの電圧Ebとの間の差電圧ΔEを算出して参照
電圧vaとプローブコイルの電圧22の差電圧Δvに比
例した電圧を得る電圧検出手段30と、電圧検出手段3
0によって検出された差電圧ΔEと電圧検出手段30に
よって検出された参照電圧Eaとの比率ΔE/Eaに基
づいて判定対象物体81と其々のプローブコイル21,
22との間の距離g1,g2を判定する演算部35とを
有している。
【0042】また、図4に示すように、第1プローブコ
イル21と第2プローブコイル22とは、同一軸Co線
上に互いに相対向して配置されており、その測定動作時
においては実線で示す位置にある判定対象物体81を介
して互いに磁気的に遮断されている。
イル21と第2プローブコイル22とは、同一軸Co線
上に互いに相対向して配置されており、その測定動作時
においては実線で示す位置にある判定対象物体81を介
して互いに磁気的に遮断されている。
【0043】そして、上記参照電圧発生手段は、図1、
図2に示すように、プローブコイル21,22と等価な
回路定数を有し、かつプローブコイル21と同一の電流
が流れるよう回路接続された参照コイル23,24であ
る。また、電圧検出手段30における参照電圧vaの検
知手段は、図1,図2に示すように、磁芯291を介し
て参照コイル23,24に磁気的に結合され参照コイル
の電圧vaのリアクタンス成分に比例した電圧を誘起す
る2次コイル231,241であり、また、電圧検出手
段30におけるプローブコイルの電圧vbの検知手段は
磁芯291を介してプローブコイル21,22と磁気的
に結合されプローブコイルの電圧vbのリアクタンス成
分に比例した電圧を誘起する2次コイル211,221
である。
図2に示すように、プローブコイル21,22と等価な
回路定数を有し、かつプローブコイル21と同一の電流
が流れるよう回路接続された参照コイル23,24であ
る。また、電圧検出手段30における参照電圧vaの検
知手段は、図1,図2に示すように、磁芯291を介し
て参照コイル23,24に磁気的に結合され参照コイル
の電圧vaのリアクタンス成分に比例した電圧を誘起す
る2次コイル231,241であり、また、電圧検出手
段30におけるプローブコイルの電圧vbの検知手段は
磁芯291を介してプローブコイル21,22と磁気的
に結合されプローブコイルの電圧vbのリアクタンス成
分に比例した電圧を誘起する2次コイル211,221
である。
【0044】そして、参照コイル23、44及びその2
次コイル231,241は判定対象物体81に対して磁
界が入射することのない位置に配置されている。また、
多言するまでも無くプローブコイル21,22間及び参
照コイル23,24間並びに一方のプローブコイル2
1,22と他方の参照コイル24,23間は、互いに磁
気的に干渉しないように配置されている。そして、電源
50は、周波数fを変更することの出来る可変周波数電
源である。
次コイル231,241は判定対象物体81に対して磁
界が入射することのない位置に配置されている。また、
多言するまでも無くプローブコイル21,22間及び参
照コイル23,24間並びに一方のプローブコイル2
1,22と他方の参照コイル24,23間は、互いに磁
気的に干渉しないように配置されている。そして、電源
50は、周波数fを変更することの出来る可変周波数電
源である。
【0045】以下、それぞれについて説明を補足する。
図1,図2に示すように、プローブコイル21(22)
と参照コイル23(24)には、それぞれの磁芯291
に2次コイル211(221),231(241)が巻
かれており、2次コイル211(221),231(2
41)を介してそれぞれのコイル21(22),23
(24)の全電圧中のリアクタンス電圧成分を得ること
ができる。そして、図2に示すように、各検知電圧は、
アンプ31,32を介して適当なレベルの参照電圧E
a,プローブコイル電圧Ebに変換され出力レベルが調
整される。
図1,図2に示すように、プローブコイル21(22)
と参照コイル23(24)には、それぞれの磁芯291
に2次コイル211(221),231(241)が巻
かれており、2次コイル211(221),231(2
41)を介してそれぞれのコイル21(22),23
(24)の全電圧中のリアクタンス電圧成分を得ること
ができる。そして、図2に示すように、各検知電圧は、
アンプ31,32を介して適当なレベルの参照電圧E
a,プローブコイル電圧Ebに変換され出力レベルが調
整される。
【0046】また、図4に示すように、第1プローブコ
イル21及び第1参照コイル23のセットと、第2プロ
ーブコイル22及び第2参照コイル24のセットとは、
同一軸線Co上に対向して配置され、両者は判定対象物
体81を介して磁気的に遮蔽されている(但し図4では
参照コイルの図示は省略)。なお、発明者が実験的に究
明した所によると、同図に示すように判定対象物体81
の幅をw、コイルの磁芯291の直径をD、コイルと判
定対象物体81のギャップをgと置いたとき、判定対象
物体81が適切な遮蔽効果を発揮する為には、w>2
D,g<D/4の関係を満足することが好ましい。
イル21及び第1参照コイル23のセットと、第2プロ
ーブコイル22及び第2参照コイル24のセットとは、
同一軸線Co上に対向して配置され、両者は判定対象物
体81を介して磁気的に遮蔽されている(但し図4では
参照コイルの図示は省略)。なお、発明者が実験的に究
明した所によると、同図に示すように判定対象物体81
の幅をw、コイルの磁芯291の直径をD、コイルと判
定対象物体81のギャップをgと置いたとき、判定対象
物体81が適切な遮蔽効果を発揮する為には、w>2
D,g<D/4の関係を満足することが好ましい。
【0047】そして、図2に示すように、減算器34に
より上記Ea,Ebの差を算出し、これによって参照電
圧vaとプローブコイル電圧vbとの差電圧Δv(=v
a−vb)に比例した差電圧ΔEを得る。そして、判定
対象物体81に磁界Hiが入射しない場合において上記
差電圧ΔEがゼロとなるようにアンプ31,32の可変
抵抗rvを調整する。
より上記Ea,Ebの差を算出し、これによって参照電
圧vaとプローブコイル電圧vbとの差電圧Δv(=v
a−vb)に比例した差電圧ΔEを得る。そして、判定
対象物体81に磁界Hiが入射しない場合において上記
差電圧ΔEがゼロとなるようにアンプ31,32の可変
抵抗rvを調整する。
【0048】そして、図2に示すように、演算部35
は、整流回路351,352を介して参照電圧Ea及び
差電圧ΔEを絶対値|Ea|,|ΔE|に変換し、一定
のサンプリング周期でA/D変換したデータ列をデータ
メモリ36に記録する。更に、サンプリングした各差電
圧|ΔE|をそれぞれ参照電圧|Ea|で除して相対化
した値|ΔE|/|Ea|もデータメモリ36に記録す
る。このように|ΔE|を参照電圧|Ea|により相対
化することにより、判定のベースとなるデータとして|
ΔE|を直接用いる場合よりも、短期的及び長期的な電
源電圧変動の影響を排除し、判定精度を向上することが
できる。同図において、符号37は、データ処理を行う
プロセッサ、符号371は判定対象物体81の位置検出
手段等とリンクする制御入出力インターフェース、符号
372は結果を上位のコンピューターやディスプレイ等
に出力する出力インターフェースである。
は、整流回路351,352を介して参照電圧Ea及び
差電圧ΔEを絶対値|Ea|,|ΔE|に変換し、一定
のサンプリング周期でA/D変換したデータ列をデータ
メモリ36に記録する。更に、サンプリングした各差電
圧|ΔE|をそれぞれ参照電圧|Ea|で除して相対化
した値|ΔE|/|Ea|もデータメモリ36に記録す
る。このように|ΔE|を参照電圧|Ea|により相対
化することにより、判定のベースとなるデータとして|
ΔE|を直接用いる場合よりも、短期的及び長期的な電
源電圧変動の影響を排除し、判定精度を向上することが
できる。同図において、符号37は、データ処理を行う
プロセッサ、符号371は判定対象物体81の位置検出
手段等とリンクする制御入出力インターフェース、符号
372は結果を上位のコンピューターやディスプレイ等
に出力する出力インターフェースである。
【0049】前記のように、プローブコイル21(2
2)に対する判定対象物体81からの反射電圧ε1(従
ってΔE)の大きさとその位相、従ってプローブコイル
21(22)の電圧Ebの大きさと位相は、プローブコ
イル21(22)と判定対象物体81の間の距離gや、
判定対象物体81に流れる渦電流I2(図18〜図2
0)の大きさと位相、及び渦電流I2の渦(円)の形状
等によって変化する。そして、その渦電流I2は判定対
象物体の導電率及び透磁率(即ち判定対象物体81の材
質による)や形状(面積Sの大きさや磁界Hi方向の厚
みt)によって変化する(もっとも、渦電流の大きさが
面積や厚みと共に変化するのは面積Sや厚みtが一定の
値以下の範囲においてのみであり、面積がある程度以上
大きくなったり、厚さtが渦電流の表皮効果による深入
限界を越えれば変化は飽和する)。
2)に対する判定対象物体81からの反射電圧ε1(従
ってΔE)の大きさとその位相、従ってプローブコイル
21(22)の電圧Ebの大きさと位相は、プローブコ
イル21(22)と判定対象物体81の間の距離gや、
判定対象物体81に流れる渦電流I2(図18〜図2
0)の大きさと位相、及び渦電流I2の渦(円)の形状
等によって変化する。そして、その渦電流I2は判定対
象物体の導電率及び透磁率(即ち判定対象物体81の材
質による)や形状(面積Sの大きさや磁界Hi方向の厚
みt)によって変化する(もっとも、渦電流の大きさが
面積や厚みと共に変化するのは面積Sや厚みtが一定の
値以下の範囲においてのみであり、面積がある程度以上
大きくなったり、厚さtが渦電流の表皮効果による深入
限界を越えれば変化は飽和する)。
【0050】そして、前記(4)式及び(5)式に示す
ように、反射電圧ε1(ΔE)は相互インダクタンスM
従ってギャップg(図19)の影響を受け、判定対象物
体81の材質、形状、大きさ及び磁界Hiの周波数fに
より定まることが推定できる。
ように、反射電圧ε1(ΔE)は相互インダクタンスM
従ってギャップg(図19)の影響を受け、判定対象物
体81の材質、形状、大きさ及び磁界Hiの周波数fに
より定まることが推定できる。
【0051】そして、本例において、特に注目すべきこ
とは、電源の周波数fが50kHZを超える高い周波数
としたことである。発明者等は、数kHZから数百kH
Zの範囲に渡り、反射電圧(従って上記Eb,ΔE)と
ギャップgの関係を周波数を変えて実験し、50kHZ
を超えると判定対象物体の導電率の差が一定の範囲なら
ば材質の影響を殆ど受けず略同一の曲線Cとなることを
見出した。即ち、図21に示すように、周波数fの低い
段階では、ギャップgと反射電圧の関係は、点線や一点
鎖線で示すように周波数や判定対象物体81の材質によ
って異なった曲線となるが、50kHZを超える高周波
数となるとカーブCで示すような一定の曲線に漸近す
る。
とは、電源の周波数fが50kHZを超える高い周波数
としたことである。発明者等は、数kHZから数百kH
Zの範囲に渡り、反射電圧(従って上記Eb,ΔE)と
ギャップgの関係を周波数を変えて実験し、50kHZ
を超えると判定対象物体の導電率の差が一定の範囲なら
ば材質の影響を殆ど受けず略同一の曲線Cとなることを
見出した。即ち、図21に示すように、周波数fの低い
段階では、ギャップgと反射電圧の関係は、点線や一点
鎖線で示すように周波数や判定対象物体81の材質によ
って異なった曲線となるが、50kHZを超える高周波
数となるとカーブCで示すような一定の曲線に漸近す
る。
【0052】より具体的には、図5に示すように、判定
対象物体81とプローブコイルとのギャップgを同じに
して、判定対象物体81の材質を例えば銅(Cu)、ア
ルミニウム(Al),黄銅(Bs)と変えた場合に、5
0kHZ以下では材質により反射電圧ΔE/Ea(又は
Eb,ΔE)は大きく異なっているが、50kHZを超
えると差は大幅に減少し、およそ100kHZでは略一
致する。なお、図5は長方形の判定対象物体81におい
てサイズ横幅w1=11mm,横幅w2=8mm,厚さ
t=0.3mm,ギャップg=0.5とした場合の例で
ある。
対象物体81とプローブコイルとのギャップgを同じに
して、判定対象物体81の材質を例えば銅(Cu)、ア
ルミニウム(Al),黄銅(Bs)と変えた場合に、5
0kHZ以下では材質により反射電圧ΔE/Ea(又は
Eb,ΔE)は大きく異なっているが、50kHZを超
えると差は大幅に減少し、およそ100kHZでは略一
致する。なお、図5は長方形の判定対象物体81におい
てサイズ横幅w1=11mm,横幅w2=8mm,厚さ
t=0.3mm,ギャップg=0.5とした場合の例で
ある。
【0053】従って、図6〜図8に示すように、反射電
圧ΔE/Eaとギャップgの関係は判定対象物体81の
材質に依らず略一定の近似カープとなる。従って、近似
カープを模擬する単一の判定曲線Cを基に判定対象物体
81の材質の相違を無視してギャップgを判定すること
が可能となる。なお、図6〜図8は、判定対象物体81
の形状を長方形とし、その大きさw1×w2(図18)
を11×8mm、厚さt=0.3mmとし、100kH
Zの周波数を用いた場合のデータである。
圧ΔE/Eaとギャップgの関係は判定対象物体81の
材質に依らず略一定の近似カープとなる。従って、近似
カープを模擬する単一の判定曲線Cを基に判定対象物体
81の材質の相違を無視してギャップgを判定すること
が可能となる。なお、図6〜図8は、判定対象物体81
の形状を長方形とし、その大きさw1×w2(図18)
を11×8mm、厚さt=0.3mmとし、100kH
Zの周波数を用いた場合のデータである。
【0054】判定部3は、前記のように第1プローブコ
イル21及び第2プローブコイル22の反射電圧ΔE/
Eaを其々測定し、演算部35のデータメモリ36に保
存する。そして、プロセッサ37は上記判定曲線Cを基
に判定対象物体81とプローブコイル21,22との間
のギャップg1,g2を決定する。即ち、図3に示すよ
うに、ステップ601においてデータメモリ36から第
1プローブコイル21の反射電圧ΔE/Eaを読み出
し、ステップ602において上記記判定曲線Cとの交点
を求めて距離g1を判定する。次いで同様の手順ステッ
プ603,604により第2プローブコイル22との距
離g2を判定する。そして、ステップ605において、
プローブコイル21,22の間隔Goから上記距離g1
及びg2を減算し判定対象物体81の厚さtを決定す
る。
イル21及び第2プローブコイル22の反射電圧ΔE/
Eaを其々測定し、演算部35のデータメモリ36に保
存する。そして、プロセッサ37は上記判定曲線Cを基
に判定対象物体81とプローブコイル21,22との間
のギャップg1,g2を決定する。即ち、図3に示すよ
うに、ステップ601においてデータメモリ36から第
1プローブコイル21の反射電圧ΔE/Eaを読み出
し、ステップ602において上記記判定曲線Cとの交点
を求めて距離g1を判定する。次いで同様の手順ステッ
プ603,604により第2プローブコイル22との距
離g2を判定する。そして、ステップ605において、
プローブコイル21,22の間隔Goから上記距離g1
及びg2を減算し判定対象物体81の厚さtを決定す
る。
【0055】本例の厚み計1においては、プローブコイ
ル21,22は検知信号を発信する磁気的な発信機の機
能と共に反射信号を受信するセンサの機能を兼ね備えて
いるから、回路の構成が極めて簡素である。また、用い
る周波数fは50kHZを超える程度の高周波でよいか
ら、電源40の回路構成も簡素で安価となる。
ル21,22は検知信号を発信する磁気的な発信機の機
能と共に反射信号を受信するセンサの機能を兼ね備えて
いるから、回路の構成が極めて簡素である。また、用い
る周波数fは50kHZを超える程度の高周波でよいか
ら、電源40の回路構成も簡素で安価となる。
【0056】また、本例では、第1プローブコイル21
(及び参照コイル23)と第2プローブコイル22(及
び参照コイル24)とを同一軸線上に互いに相対向して
配置し、その測定動作時に判定対象物体81を介して互
いに磁気的に遮断する(図4)。このように両コイル2
1,22を対向させることにより、プローブコイル2
1,22と判定対象物体81からなる測定部の空間を少
なくし装置1を小型化することができる。
(及び参照コイル23)と第2プローブコイル22(及
び参照コイル24)とを同一軸線上に互いに相対向して
配置し、その測定動作時に判定対象物体81を介して互
いに磁気的に遮断する(図4)。このように両コイル2
1,22を対向させることにより、プローブコイル2
1,22と判定対象物体81からなる測定部の空間を少
なくし装置1を小型化することができる。
【0057】また、判定対象物体81におけるギャップ
g1、g2の判定対象物体81上の測定位置が完全に一
致するから、判定対象物体81に若干の曲がりなどがあ
っても厚みtの測定精度が低下することがない。何故な
らば、判定対象物体81に曲がりがあってg1,g2の
測定位置がずれると曲がりの分だけgの値が変化し厚み
tの誤差となるからである。上記のように、本例よれ
ば、判定対象物体81の材質の相違に左右されない安価
にして小型の非接触式の厚み計1を得ることができる。
g1、g2の判定対象物体81上の測定位置が完全に一
致するから、判定対象物体81に若干の曲がりなどがあ
っても厚みtの測定精度が低下することがない。何故な
らば、判定対象物体81に曲がりがあってg1,g2の
測定位置がずれると曲がりの分だけgの値が変化し厚み
tの誤差となるからである。上記のように、本例よれ
ば、判定対象物体81の材質の相違に左右されない安価
にして小型の非接触式の厚み計1を得ることができる。
【0058】実施形態例2 本例は、導電性の物体と基準点との間の距離を測定する
距離計10であって、図9,図10に示すように、交流
電圧を発生させる電源40と、電源40に接続され判定
対象物体81の表面に入射する交流磁界Hiを発生させ
るプローブコイル21と、判定対象物体81に磁界を入
射させることがなくかつプローブコイル21に流れる電
流に比例した参照電圧vaを生ぜしめる参照電圧発生手
段としての参照コイル23と、基準点としてのプローブ
コイル21の磁芯291の最下の端点と判定対象物体8
1との距離gを決定する判定部3とを有している。判定
部3は、図10に示すように、上記参照電圧vaとプロ
ーブコイル21の電圧中のリアクタンス電圧成分vbを
検知して適当なレベルEa,Ebに変換すると共に、参
照電圧vaとプローブコイルの電圧vbとの差電圧Δv
を適当なレベルΔEに変換する電圧検出手段30と、判
定対象物体81とプローブコイル21との間の距離gを
決定する演算部35とを有している。演算部35は、電
圧検出手段30によって検出された参照電圧Eaと電圧
検出手段によって検出された差電圧ΔEとの間の位相差
角θに基づいて判定対象物体81の材質を決定する第1
ステップと、決定された上記材質の情報を基に、検出さ
れた差電圧ΔEと参照電圧Eaとの比率ΔE/Eaに基
づいて判定対象物体81とプローブコイル21との間の
距離gを判定する第2ステップとを有する。
距離計10であって、図9,図10に示すように、交流
電圧を発生させる電源40と、電源40に接続され判定
対象物体81の表面に入射する交流磁界Hiを発生させ
るプローブコイル21と、判定対象物体81に磁界を入
射させることがなくかつプローブコイル21に流れる電
流に比例した参照電圧vaを生ぜしめる参照電圧発生手
段としての参照コイル23と、基準点としてのプローブ
コイル21の磁芯291の最下の端点と判定対象物体8
1との距離gを決定する判定部3とを有している。判定
部3は、図10に示すように、上記参照電圧vaとプロ
ーブコイル21の電圧中のリアクタンス電圧成分vbを
検知して適当なレベルEa,Ebに変換すると共に、参
照電圧vaとプローブコイルの電圧vbとの差電圧Δv
を適当なレベルΔEに変換する電圧検出手段30と、判
定対象物体81とプローブコイル21との間の距離gを
決定する演算部35とを有している。演算部35は、電
圧検出手段30によって検出された参照電圧Eaと電圧
検出手段によって検出された差電圧ΔEとの間の位相差
角θに基づいて判定対象物体81の材質を決定する第1
ステップと、決定された上記材質の情報を基に、検出さ
れた差電圧ΔEと参照電圧Eaとの比率ΔE/Eaに基
づいて判定対象物体81とプローブコイル21との間の
距離gを判定する第2ステップとを有する。
【0059】そして、参照コイル23はプローブコイル
21と等価なコイルであり判定対象物体81に対して自
らが発生する磁界を入射させないように配置されてい
る。そして、判定対象物体81が基準点を形成する磁芯
291の下部に位置し磁束Hiが入射する時には、前記
のようにプローブコイル21には反射電圧ε1が誘起さ
れる。そして、プローブコイル21と参照コイル23に
は、それぞれの磁芯291に2次コイル211,221
が巻かれており、2次コイル211,221を介してそ
れぞれのコイル電圧のリアクタンス電圧成分が検知され
る。また、図10に示すように、外付抵抗R1の両端か
らは参照電圧vaのリアクタンス電圧より90度遅れた
第2の参照電圧vcが検知される。そして、各検知電圧
は、アンプ31〜33を介して適当なレベルの参照電圧
Ea,プローブ電圧Eb,第2参照電圧Ecに変換され
調整される。
21と等価なコイルであり判定対象物体81に対して自
らが発生する磁界を入射させないように配置されてい
る。そして、判定対象物体81が基準点を形成する磁芯
291の下部に位置し磁束Hiが入射する時には、前記
のようにプローブコイル21には反射電圧ε1が誘起さ
れる。そして、プローブコイル21と参照コイル23に
は、それぞれの磁芯291に2次コイル211,221
が巻かれており、2次コイル211,221を介してそ
れぞれのコイル電圧のリアクタンス電圧成分が検知され
る。また、図10に示すように、外付抵抗R1の両端か
らは参照電圧vaのリアクタンス電圧より90度遅れた
第2の参照電圧vcが検知される。そして、各検知電圧
は、アンプ31〜33を介して適当なレベルの参照電圧
Ea,プローブ電圧Eb,第2参照電圧Ecに変換され
調整される。
【0060】また、減算器34により上記Ea,Ebの
差を算出し、これによって参照電圧vaとプローブ電圧
vbとの差電圧Δv(=va−vb)に比例した電圧Δ
Eを得る。そして、判定対象物体81に磁界Hiが入射
しない場合に上記電圧ΔEがゼロとなるようにアンプ3
1,32の可変抵抗rvを調整する。
差を算出し、これによって参照電圧vaとプローブ電圧
vbとの差電圧Δv(=va−vb)に比例した電圧Δ
Eを得る。そして、判定対象物体81に磁界Hiが入射
しない場合に上記電圧ΔEがゼロとなるようにアンプ3
1,32の可変抵抗rvを調整する。
【0061】そして、実施形態例1と同様に、演算部3
5は、整流回路351,352を介して参照電圧Ea及
び差電圧ΔEを絶対値|Ea|、|ΔE|に変換し、更
に差電圧|ΔE|を相対化した値|ΔE|/|Ea|を
データメモリ36に記録する。また、演算部35は、同
期整流回路353(図11),354を介して上記差電
圧ΔEを参照電圧Ea及び第2参照電圧Ecによってそ
れぞれ同期整流し、|ΔEcosθ|、及び|ΔEsi
nθ|(θはEaとΔEとの位相差角)とを得る。そし
て、A/D変換してそのデータ列をデータメモリ36に
記録する。そして、上記|ΔEsinθ|を|ΔEco
sθ|で除することにより、tanθのデータ列を算出
し、データメモリ36に記録する。また、データメモリ
36には、所定の周波数fにおける材質とtanθの関
係を示す基準データが保存されている。
5は、整流回路351,352を介して参照電圧Ea及
び差電圧ΔEを絶対値|Ea|、|ΔE|に変換し、更
に差電圧|ΔE|を相対化した値|ΔE|/|Ea|を
データメモリ36に記録する。また、演算部35は、同
期整流回路353(図11),354を介して上記差電
圧ΔEを参照電圧Ea及び第2参照電圧Ecによってそ
れぞれ同期整流し、|ΔEcosθ|、及び|ΔEsi
nθ|(θはEaとΔEとの位相差角)とを得る。そし
て、A/D変換してそのデータ列をデータメモリ36に
記録する。そして、上記|ΔEsinθ|を|ΔEco
sθ|で除することにより、tanθのデータ列を算出
し、データメモリ36に記録する。また、データメモリ
36には、所定の周波数fにおける材質とtanθの関
係を示す基準データが保存されている。
【0062】なお、図11は、|ΔEcosθ|をアナ
ログ的に算出する同期整流回路353の一例である。同
図において、符号50は同期整流回路本体、符号55は
同期整流後に交流成分を除去するローパスフィルターで
ある。そして、本体50において、符号53は、ΔEを
反転させるインバータであり、SW1及びSW2は、Δ
E又はその反転波を交互に出力させるスイッチング素子
である。また、符号51は、参照電圧Eaから第1の矩
形波を生成する波形整形回路、符号52は上記第1矩形
波を反転した第2矩形波を生成するインバータである。
そして、上記第1矩形波は上記SW1をオンオフし、第
2矩形波は上記SW2をオンオフさせる。同様に、他の
同期整流回路354からは、上記EaをEcに置き換え
て回路353の位相を90度シフトさせることにより、
|ΔEsinθ|を得ることができる。
ログ的に算出する同期整流回路353の一例である。同
図において、符号50は同期整流回路本体、符号55は
同期整流後に交流成分を除去するローパスフィルターで
ある。そして、本体50において、符号53は、ΔEを
反転させるインバータであり、SW1及びSW2は、Δ
E又はその反転波を交互に出力させるスイッチング素子
である。また、符号51は、参照電圧Eaから第1の矩
形波を生成する波形整形回路、符号52は上記第1矩形
波を反転した第2矩形波を生成するインバータである。
そして、上記第1矩形波は上記SW1をオンオフし、第
2矩形波は上記SW2をオンオフさせる。同様に、他の
同期整流回路354からは、上記EaをEcに置き換え
て回路353の位相を90度シフトさせることにより、
|ΔEsinθ|を得ることができる。
【0063】そして、演算部35は、第1ステップとし
て、測定された前記tanθのデータを基に判定対象物
体81の材質を判定する。前記のように、反射電圧ε1
(従ってΔE)の大きさとその位相、従ってプローブコ
イル21の電圧Ebの大きさと位相は、判定対象物体8
1に流れる渦電流I2(図18)の大きさと位相、及び
渦電流の渦(円)の形状等によって変化する。そして、
その渦電流I2は判定対象物体81の導電率及び透磁率
(即ち判定対象物体の材質)や形状、大きさによって変
化する。そして、渦電流の大きさが面積や厚みと共に変
化するのは面積Sや厚みtが一定の値以下の範囲におい
てのみであり、面積がある程度以上大きくなったり、厚
さtが渦電流の表皮効果による深入限度を越えれば変化
は飽和し材質が主な決定要因となる。
て、測定された前記tanθのデータを基に判定対象物
体81の材質を判定する。前記のように、反射電圧ε1
(従ってΔE)の大きさとその位相、従ってプローブコ
イル21の電圧Ebの大きさと位相は、判定対象物体8
1に流れる渦電流I2(図18)の大きさと位相、及び
渦電流の渦(円)の形状等によって変化する。そして、
その渦電流I2は判定対象物体81の導電率及び透磁率
(即ち判定対象物体の材質)や形状、大きさによって変
化する。そして、渦電流の大きさが面積や厚みと共に変
化するのは面積Sや厚みtが一定の値以下の範囲におい
てのみであり、面積がある程度以上大きくなったり、厚
さtが渦電流の表皮効果による深入限度を越えれば変化
は飽和し材質が主な決定要因となる。
【0064】そして、上記(4)式及び(5)式に示す
ように、反射電圧ε1は相互インダクタンスM従ってギ
ャップg(図18)の影響を受けるが、位相角θは相互
インダクタンスMに無関係で従ってギャップgの影響が
少なく、判定対象物体81の材質及び磁界の周波数fに
より定まることが推定できる。そして、発明者は、厚さ
tと面積が有る程度以上では、判定対象物体81の材質
の判定指標として位相角θやtanθは、ギャップgの
変動を受けにくい優れた指標であることを実験的に確認
した。
ように、反射電圧ε1は相互インダクタンスM従ってギ
ャップg(図18)の影響を受けるが、位相角θは相互
インダクタンスMに無関係で従ってギャップgの影響が
少なく、判定対象物体81の材質及び磁界の周波数fに
より定まることが推定できる。そして、発明者は、厚さ
tと面積が有る程度以上では、判定対象物体81の材質
の判定指標として位相角θやtanθは、ギャップgの
変動を受けにくい優れた指標であることを実験的に確認
した。
【0065】例えば、図18に示すように判定対象物体
81の大きさ及び厚みをある程度以上にしてその中央部
に磁界Hiを加え、判定対象物体81材質だけを変化さ
せると、位相角θ又はそのtanθの大きさが変化す
る。しかしながら、しかし同図が示すようにギャップg
が変わってもその値は殆ど変化しない。
81の大きさ及び厚みをある程度以上にしてその中央部
に磁界Hiを加え、判定対象物体81材質だけを変化さ
せると、位相角θ又はそのtanθの大きさが変化す
る。しかしながら、しかし同図が示すようにギャップg
が変わってもその値は殆ど変化しない。
【0066】従って、データメモリ36に予め記憶され
た所定の周波数における材質とtanθの関係を示す基
準データとtanθの実測データとを基に判定対象物体
81の材質を判定することができる。
た所定の周波数における材質とtanθの関係を示す基
準データとtanθの実測データとを基に判定対象物体
81の材質を判定することができる。
【0067】次に、判定部3は、第1ステップで得られ
た材質情報を基に、判定対象物体81とプローブコイル
21との間の距離gを判定する。即ち、材質と周波数f
を一定とした場合の、反射電圧(相対化した反射電圧Δ
E/Ea)とキャップgの関係を示すテーブル(図6〜
図8参照)が、材質別にデータメモリ36に保存されて
おり、この基準データと反射電圧ΔE/Eaの実測値と
を照合し、判定対象物体81の距離gを判定する。その
結果、本例によれば、実施形態例1と同様の理由によ
り、判定対象物体81とプローブコイル21の距離を安
価かつ非接触で測定できる距離計10を得ることができ
る。
た材質情報を基に、判定対象物体81とプローブコイル
21との間の距離gを判定する。即ち、材質と周波数f
を一定とした場合の、反射電圧(相対化した反射電圧Δ
E/Ea)とキャップgの関係を示すテーブル(図6〜
図8参照)が、材質別にデータメモリ36に保存されて
おり、この基準データと反射電圧ΔE/Eaの実測値と
を照合し、判定対象物体81の距離gを判定する。その
結果、本例によれば、実施形態例1と同様の理由によ
り、判定対象物体81とプローブコイル21の距離を安
価かつ非接触で測定できる距離計10を得ることができ
る。
【0068】実施形態例3 本例は、実施形態例1において、実施形態例2と同様の
50kHZ以下の電源40と図10に示した判定部3と
を用いたもう一つの実施形態例である。そして、実施形
態例2と同様に第1ステップで判定対象物体81の材質
を判定し、第2ステップとして上記材質情報を基に距離
g1,g2を測定する。即ち、第1ステップにおいて、
第1プローブコイル21又は第2プローブコイル22か
ら得られたtanθのデータから判定対象物体81の材
質を判定する。
50kHZ以下の電源40と図10に示した判定部3と
を用いたもう一つの実施形態例である。そして、実施形
態例2と同様に第1ステップで判定対象物体81の材質
を判定し、第2ステップとして上記材質情報を基に距離
g1,g2を測定する。即ち、第1ステップにおいて、
第1プローブコイル21又は第2プローブコイル22か
ら得られたtanθのデータから判定対象物体81の材
質を判定する。
【0069】そして、第2ステップで、得られた材質情
報をもとに、その材質に関する反射電圧ΔE/Eaとギ
ャップgとの間のデータを基に其々のギャップg1,g
2を判定する。次に、間隔Goから距離g1及びg2を
減算することにより判定対象物体81の厚さtを決定す
る。その他については、実施形態例1,2と同様であ
る。
報をもとに、その材質に関する反射電圧ΔE/Eaとギ
ャップgとの間のデータを基に其々のギャップg1,g
2を判定する。次に、間隔Goから距離g1及びg2を
減算することにより判定対象物体81の厚さtを決定す
る。その他については、実施形態例1,2と同様であ
る。
【0070】実施形態例4 本例は、図12に示すように、実施形態例2または実施
形態例3において、電源部41は周波数の異なる複数の
正弦波電圧を合成してなる合成波電圧の発生源であり、
演算部35は、参照電圧Eaと、参照電圧Eaとプロー
ブコイル21のリアクタンス電圧成分Ebとの差電圧Δ
Eとを、例えば1Msps(Megasample p
er sec.)程度で高速にサンプリングしてA/D
変換し、上記合成波電圧を構成する周波数成分f1,f
2,...毎に評価データであるΔE/Ea及びtan
θを算出し、材質を判定した後ギャップgを判定するよ
うにしたもうひとつの距離計10及び厚み計1の実施形
態例である(但し図12では、厚み計1として見た場合
には第2プローブコイル22及び第2参照コイル24の
回路部は図示が省略されている)。
形態例3において、電源部41は周波数の異なる複数の
正弦波電圧を合成してなる合成波電圧の発生源であり、
演算部35は、参照電圧Eaと、参照電圧Eaとプロー
ブコイル21のリアクタンス電圧成分Ebとの差電圧Δ
Eとを、例えば1Msps(Megasample p
er sec.)程度で高速にサンプリングしてA/D
変換し、上記合成波電圧を構成する周波数成分f1,f
2,...毎に評価データであるΔE/Ea及びtan
θを算出し、材質を判定した後ギャップgを判定するよ
うにしたもうひとつの距離計10及び厚み計1の実施形
態例である(但し図12では、厚み計1として見た場合
には第2プローブコイル22及び第2参照コイル24の
回路部は図示が省略されている)。
【0071】即ち、本例においては、図12に示すよう
に、参照電圧Ea及び差電圧ΔEはローパスフィルター
356,357を通してノイズを除去した後、それぞれ
A/D変換器361,362を介してディジタル値に変
換し、それぞれデータメモリ36に保存する。その後、
離散フーリエ変換法や高速フーリエ変換法などのアルゴ
リズムにより周波数成分f1,f2,...毎に参照電
圧Ea及び差電圧ΔEの振幅及び位相θを算出する。そ
して、判定対象物体81の材質に対して最も識別能力が
高い単一又は複数の周波数に対して実施形態例2と同様
にθの正接(tanθ)を算出し、判定対象物体81の
材質を判定する。
に、参照電圧Ea及び差電圧ΔEはローパスフィルター
356,357を通してノイズを除去した後、それぞれ
A/D変換器361,362を介してディジタル値に変
換し、それぞれデータメモリ36に保存する。その後、
離散フーリエ変換法や高速フーリエ変換法などのアルゴ
リズムにより周波数成分f1,f2,...毎に参照電
圧Ea及び差電圧ΔEの振幅及び位相θを算出する。そ
して、判定対象物体81の材質に対して最も識別能力が
高い単一又は複数の周波数に対して実施形態例2と同様
にθの正接(tanθ)を算出し、判定対象物体81の
材質を判定する。
【0072】同様に、相対化された反射電圧ΔE/Ea
を算出し、第1ステップで得られた材質情報を基に、第
2ステップとして距離gに対する識別能力が高い周波数
を用いて判定対象物体81とプローブコイル21との間
の距離gを判定する。なお、上記周波数成分f1,f
2,...は、例えば、5kHZ,10kHZ,20k
HZ,...のように、等比級数的に間隔を取ったもの
等に設定する。
を算出し、第1ステップで得られた材質情報を基に、第
2ステップとして距離gに対する識別能力が高い周波数
を用いて判定対象物体81とプローブコイル21との間
の距離gを判定する。なお、上記周波数成分f1,f
2,...は、例えば、5kHZ,10kHZ,20k
HZ,...のように、等比級数的に間隔を取ったもの
等に設定する。
【0073】そして、厚み計1の場合には、第1プロー
ブコイル21と判定対象物体81との距離g1と共に第
2プローブコイル22との距離g2をも判定し、プロー
ブコイル21,22間の間隔Goから距離g1及びg2
を減算することにより判定対象物体81の厚さtを決定
するその他については、実施形態例2又は実施形態例3
と同様である。
ブコイル21と判定対象物体81との距離g1と共に第
2プローブコイル22との距離g2をも判定し、プロー
ブコイル21,22間の間隔Goから距離g1及びg2
を減算することにより判定対象物体81の厚さtを決定
するその他については、実施形態例2又は実施形態例3
と同様である。
【0074】実施形態例5 本例は、実施形態例1から実施形態例4において、プロ
ーブコイル21(22)を移動可能としたもう一つの実
施形態例である。図13に示すように、本例では、図示
しないプローブコイル21(22)の移動機構とプロー
ブコイル21(22)の移動距離Loの検知手段とを備
えており、プローブコイル21(22)は基準位置Oか
ら垂直方向に移動することができる。
ーブコイル21(22)を移動可能としたもう一つの実
施形態例である。図13に示すように、本例では、図示
しないプローブコイル21(22)の移動機構とプロー
ブコイル21(22)の移動距離Loの検知手段とを備
えており、プローブコイル21(22)は基準位置Oか
ら垂直方向に移動することができる。
【0075】即ち、プローブコイル21(22)は破線
で示す基準位置Oから実線で示す下方の位置Pに自在に
移動することができ、上記検知手段を介して上記位置P
の座標即ちその移動距離Loを検知できる。従って、適
当な大きさの反射電圧ΔEの生ずる適切な位置にプロー
ブコイル21(22)を移動しその位置において判定対
象物体81との距離gを測定することができる。そし
て、距離計10の場合には、上記移動距離Loと距離g
とを加算することにより、基準位置Oと判定対象物体8
1との距離Lを測定することができる。また、厚み計1
の場合には精度良く距離を測定できる適切な位置におい
て距離g1,g1を測定し、判定対象物体81の厚みt
を測定することができる。その他については、実施形態
例1〜4と同様である。
で示す基準位置Oから実線で示す下方の位置Pに自在に
移動することができ、上記検知手段を介して上記位置P
の座標即ちその移動距離Loを検知できる。従って、適
当な大きさの反射電圧ΔEの生ずる適切な位置にプロー
ブコイル21(22)を移動しその位置において判定対
象物体81との距離gを測定することができる。そし
て、距離計10の場合には、上記移動距離Loと距離g
とを加算することにより、基準位置Oと判定対象物体8
1との距離Lを測定することができる。また、厚み計1
の場合には精度良く距離を測定できる適切な位置におい
て距離g1,g1を測定し、判定対象物体81の厚みt
を測定することができる。その他については、実施形態
例1〜4と同様である。
【0076】実施形態例6 本例は、実施形態例1,3,4,5の厚み計1におい
て、図14に示すように、第1プローブコイル21(及
び図示を省略した第1参照コイル23)と第2プローブ
コイル22(及び図示を省略した第2参照コイル24)
とを対向させず、位置をずらして配置したもう一つの実
施形態例である。本例は、プローブコイル21,22の
位置が離れている分だけ横方向のスペースが大きくなる
傾向にあるが、第1プローブコイル21(及び第1参照
コイル23)と第2プローブコイル22(及び第2参照
コイル24)との間の磁気的な干渉は、より確実に抑制
することができる。また、このような構成の場合は、第
1プローブコイル21と第2プローブコイル22とは磁
気的な干渉がないので、相互に相手方のプローブコイル
の参照コイルとして用いることができ、参照コイル2
3,24を無くすことによりコイルの数を削減し、より
小型化することができる。その他については実施形態例
1,3,4,5と同様である。
て、図14に示すように、第1プローブコイル21(及
び図示を省略した第1参照コイル23)と第2プローブ
コイル22(及び図示を省略した第2参照コイル24)
とを対向させず、位置をずらして配置したもう一つの実
施形態例である。本例は、プローブコイル21,22の
位置が離れている分だけ横方向のスペースが大きくなる
傾向にあるが、第1プローブコイル21(及び第1参照
コイル23)と第2プローブコイル22(及び第2参照
コイル24)との間の磁気的な干渉は、より確実に抑制
することができる。また、このような構成の場合は、第
1プローブコイル21と第2プローブコイル22とは磁
気的な干渉がないので、相互に相手方のプローブコイル
の参照コイルとして用いることができ、参照コイル2
3,24を無くすことによりコイルの数を削減し、より
小型化することができる。その他については実施形態例
1,3,4,5と同様である。
【0077】実施形態例7 本例は、実施形態例2,4,5の距離計10において、
図15に示すように、参照コイル23をプローブコイル
21と並列に接続し、判定対象物体81が存在しない場
合におけるプローブコイル21の電圧と等価な参照電圧
vaが得られるようにしたもう一つの実施形態例であ
る。なお、本実施形態例では、判定対象物体81が存在
する場合と存在しない場合のプローブコイル21の電流
変化が無視できる程度となるように外部抵抗R1を大き
くすることが望ましい。その他の構成は実施形態例2,
4,5と同様であり、同様の効果を得ることができる。
図15に示すように、参照コイル23をプローブコイル
21と並列に接続し、判定対象物体81が存在しない場
合におけるプローブコイル21の電圧と等価な参照電圧
vaが得られるようにしたもう一つの実施形態例であ
る。なお、本実施形態例では、判定対象物体81が存在
する場合と存在しない場合のプローブコイル21の電流
変化が無視できる程度となるように外部抵抗R1を大き
くすることが望ましい。その他の構成は実施形態例2,
4,5と同様であり、同様の効果を得ることができる。
【0078】実施形態例8 本例は、実施形態例1,3,4,5,6の厚み計1にお
いて、図16に示すように、参照コイル23(又は2
4)をプローブコイル21(又は22)と並列に接続
し、判定対象物体81が存在しない場合におけるプロー
ブコイル21(又は22)の電圧と等価な参照電圧va
が得られるようにしたもう一つの実施形態例である。な
お、本実施形態例では、判定対象物体81が存在する場
合と存在しない場合のプローブコイル21,22の電流
変化が無視できる程度となるように外部抵抗R1を大き
くすることが望ましい。その他の構成は実施形態例1,
3,4,5,6と同様であり、同様の効果を得ることが
できる。
いて、図16に示すように、参照コイル23(又は2
4)をプローブコイル21(又は22)と並列に接続
し、判定対象物体81が存在しない場合におけるプロー
ブコイル21(又は22)の電圧と等価な参照電圧va
が得られるようにしたもう一つの実施形態例である。な
お、本実施形態例では、判定対象物体81が存在する場
合と存在しない場合のプローブコイル21,22の電流
変化が無視できる程度となるように外部抵抗R1を大き
くすることが望ましい。その他の構成は実施形態例1,
3,4,5,6と同様であり、同様の効果を得ることが
できる。
【0079】実施形態例9 本例は、実施形態例1,3,4,5,6,8の厚み計1
において、図17に示すように、貴金属からなる判定対
象物体81がプラスチックカード8の表面に埋設されて
いるもう一つの実施形態例である。通常のプラスチック
は非導電性であり、厚みの測定精度に影響することは無
い。そして、貴金属の板体を埋設したプラスチックカー
ド8は、景品などの等価交換用の物品として用いること
ができ、その貴金属の厚みtを測定することにより、交
換価値の大小を判定することができる。なお、同図にお
いて、符号82は、プラスチックカード8に設けた各種
の標識である。その他については、実施形態例1,3,
4,5,6,8と同様である。
において、図17に示すように、貴金属からなる判定対
象物体81がプラスチックカード8の表面に埋設されて
いるもう一つの実施形態例である。通常のプラスチック
は非導電性であり、厚みの測定精度に影響することは無
い。そして、貴金属の板体を埋設したプラスチックカー
ド8は、景品などの等価交換用の物品として用いること
ができ、その貴金属の厚みtを測定することにより、交
換価値の大小を判定することができる。なお、同図にお
いて、符号82は、プラスチックカード8に設けた各種
の標識である。その他については、実施形態例1,3,
4,5,6,8と同様である。
【0080】
【発明の効果】上記のように、本発明によれば、簡素で
安価な構成の導電性物体の厚み計又は距離計を得ること
ができる。
安価な構成の導電性物体の厚み計又は距離計を得ること
ができる。
【図1】実施形態例1の厚み計のシステム構成図。
【図2】実施形態例1の厚み計の接続図。
【図3】実施形態例1の厚み計の概略処理手順を示すフ
ローチャート。
ローチャート。
【図4】実施形態例1の厚み計のプローブコイルと判定
対象物体の配置を示す概念図。
対象物体の配置を示す概念図。
【図5】判定対象物体とプローブコイルの距離を一定に
した時の反射電圧と周波数との関係を3種類の材質を変
えてプロットした図。
した時の反射電圧と周波数との関係を3種類の材質を変
えてプロットした図。
【図6】実施形態例1の厚み計において周波数を一定に
してギャップgを変えた場合の反射電圧の変化を示す図
(判定対象物体の材質がアルミニウムの場合)
してギャップgを変えた場合の反射電圧の変化を示す図
(判定対象物体の材質がアルミニウムの場合)
【図7】実施形態例1の厚み計において周波数を一定に
してギャップgを変えた場合の反射電圧の変化を示す図
(判定対象物体の材質が黄銅の場合)
してギャップgを変えた場合の反射電圧の変化を示す図
(判定対象物体の材質が黄銅の場合)
【図8】実施形態例1の厚み計において周波数を一定に
してギャップgを変えた場合の反射電圧の変化を示す図
(判定対象物体の材質が銅の場合)
してギャップgを変えた場合の反射電圧の変化を示す図
(判定対象物体の材質が銅の場合)
【図9】実施形態例2の距離計のシステム構成図。
【図10】実施形態例2の距離計の接続図。
【図11】図10の同期整流回路353の接続図。
【図12】実施形態例4の距離計の接続図。
【図13】実施形態例5の距離計又は厚み計におけるプ
ローブコイルの移動の態様を模式的に示す図。
ローブコイルの移動の態様を模式的に示す図。
【図14】実施形態例6の厚み計のプローブコイルの配
置の態様を示す図(参照コイルは図示略)。
置の態様を示す図(参照コイルは図示略)。
【図15】実施形態例7の距離計のシステム接続図。
【図16】実施形態例8の厚み計のシステム接続図。
【図17】実施形態例9のプラスチックカードの斜視
図。
図。
【図18】判定対象物体とコイルとの間に磁気的な干渉
が存在する場合に生ずる電磁的な現象を説明する概念
図。
が存在する場合に生ずる電磁的な現象を説明する概念
図。
【図19】図18に示す現象を相互インダクタンスMを
用いて図示した回路図。
用いて図示した回路図。
【図20】図18に示す現象を電圧発生源ε1,ε2の
表示を用いて図示した回路図。
表示を用いて図示した回路図。
【図21】反射電圧とギャップの値との関係を示す図に
おいて周波数を上げていった場合に単一のカーブに収束
する現象を模式的に示した図。
おいて周波数を上げていった場合に単一のカーブに収束
する現象を模式的に示した図。
【図22】本発明の厚み計における距離g1,g2と厚
みtの関係を模式的に示した図。
みtの関係を模式的に示した図。
1: 厚み計 3: 判定部 8: プラスチックカード 10:距離計 21,22:プローブコイル 23,24:参照コイル 30:電圧検出手段 34:減算器 35:演算部 36:データメモリ 37:プロセッサ 40,41:電源 31,32:アンプ 81:判定対象物体 291:磁芯 353,354:同期整流回路 351,352:整流回路 356,357:ローパスフィルター Ea,va:参照電圧 Eb,vb:プローブコイル電圧 g1,g1:距離,ギャップ ΔE:プローブコイル電圧と参照電圧との間の差電圧 θ:位相角
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 主濱 卓憲 東京都八王子市明神町4丁目7番14号 八 王子ONビル3F 三基システムエンジニ アリング株式会社内 (72)発明者 江倉 勢人 東京都八王子市明神町4丁目7番14号 八 王子ONビル3F 三基システムエンジニ アリング株式会社内 Fターム(参考) 2F063 AA02 AA16 BB02 BC05 CA40 DA01 DD05 EB24 GA08 GA29 GA33 LA06 LA11 LA19 LA23 LA25 LA29
Claims (10)
- 【請求項1】 導電性の物体と基準点との間の距離を測
定する距離計であって、交流電圧を発生させる電源と、
上記電源に接続され判定対象物体の表面に入射する交流
磁界Hiを発生させるプローブコイルと、判定対象物体
に磁界を入射させることがなくかつ上記プローブコイル
に流れる電流に比例した参照電圧を生ぜしめる参照電圧
発生手段と、基準点と判定対象物体との間の距離Lを決
定する判定部とを有しており、 上記電源の周波数fは、50kHZを超える高い周波数
であり、上記プローブコイルは上記基準点に対する位置
を示す座標Pが既知又は検知可能なように構成されてお
り、上記判定部は、上記参照電圧と、上記プローブコイ
ルの全電圧若しくはそのリアクタンス電圧成分(以下、
合わせてプローブコイルの電圧という)又は上記参照電
圧と上記プローブコイルの電圧との差電圧とを検知又は
適当なレベル等に変換する電圧検出手段と、この電圧検
出手段によって検出された上記プローブコイルの電圧E
b又は検出された上記差電圧ΔEと上記電圧検出手段に
よって検出された参照電圧Eaとの比率Eb/Ea,Δ
E/Eaに基づいて判定対象物体とプローブコイルとの
間の距離gを決定する演算部とを有しており、 上記演算部は、プローブコイルの位置座標Pと判定対象
物体とプローブコイルとの間の距離gとに基づいて基準
点と判定対象物体の距離Lを算出することを特徴とする
距離計。 - 【請求項2】 導電性の物体と基準点との間の距離を測
定する距離計であって、交流電圧を発生させる電源と、
上記電源に接続され判定対象物体の表面に入射する交流
磁界Hiを発生させるプローブコイルと、判定対象物体
に磁界を入射させることがなくかつ上記プローブコイル
に流れる電流に比例した参照電圧を生ぜしめる参照電圧
発生手段と、基準点と判定対象物体との間の距離Lを決
定する判定部とを有しており、 上記プローブコイルは上記基準点に対する位置を示す座
標Pが既知又は検知可能なように構成され、上記判定部
は、上記参照電圧と、上記プローブコイルの全電圧若し
くはそのリアクタンス電圧成分(以下、合わせてプロー
ブコイルの電圧という)又は上記参照電圧と上記プロー
ブコイルの電圧との差電圧とを検知又は適当なレベル等
に変換する電圧検出手段と、判定対象物体とプローブコ
イルとの間の距離gを決定する演算部とを有しており、 上記演算部は、上記電圧検出手段によって検出された参
照電圧Eaと上記電圧検出手段によって検出されたプロ
ーブコイルの電圧Ebの間又は検出された差電圧ΔEと
の間の位相差角θに基づいて判定対象物体の材質を決定
する第1ステップと、決定された上記材質の情報を基
に、検出された上記プローブコイルの電圧Eb又は検出
された上記差電圧ΔEと上記参照電圧Eaとの比率Eb
/Ea,ΔE/Eaに基づいて判定対象物体とプローブ
コイルとの間の距離gを判定する第2ステップと、プロ
ーブコイルの位置座標Pと上記距離gとに基づいて基準
点と判定対象物体の距離Lを算出する第3ステップとを
有することを特徴とする距離計。 - 【請求項3】 導電性の物体の厚さを測定する厚み計で
あって、交流電圧を発生させる電源と、上記電源に接続
され判定対象物体の表面に第1の方向から垂直に交流磁
界を入射させる第1のプローブコイルと、上記第1プロ
ーブコイルに対し上記第1の方向へ一定の間隔Goだけ
離隔して逆向きに配置されると共に上記電源に接続され
判定対象物体の表面に上記第1方向と反対の第2の方向
から垂直に交流磁界を入射させる第2のプローブコイル
と、判定対象物体に磁界を入射させることがなくかつ上
記第1プローブコイルに流れる電流に比例した第1参照
電圧を生ぜしめる第1参照電圧発生手段と、判定対象物
体に磁界を入射させることがなくかつ上記第2プローブ
コイルに流れる電流に比例した第2参照電圧を生ぜしめ
る第2参照電圧発生手段と、上記第1プローブコイルと
判定対象物体との間の第1方向への距離g1と上記第2
プローブコイルと判定対象物体との間の第2方向への距
離g2とを判定し両コイル間の上記間隔Goから上記距
離g1及びg2を減算することにより判定対象物体の第
1、第2方向の厚さtを決定する判定部とを有してお
り、 上記電源の周波数fは、50kHZを超える高い周波数
であり、上記判定部は、上記第1、第2参照電圧と、上
記第1、第2プローブコイルの全電圧若しくはそのリア
クタンス電圧成分(以下、合わせて第1、第2プローブ
コイルの電圧という)又は上記第1、第2参照電圧と上
記第1、第2プローブコイルの電圧との間の第1、第2
差電圧とを検知又は適当なレベル等に変換する電圧検出
手段と、この電圧検出手段によって検出された上記第
1、第2プローブコイルの電圧Eb又は検出された上記
第1、第2差電圧ΔEと上記電圧検出手段によって検出
された第1、第2参照電圧Eaとの比率Eb/Ea,Δ
E/Eaに基づいて判定対象物体と其々のプローブコイ
ルとの間の距離g1,g2を判定する演算部とを有して
いることを特徴とする厚み計。 - 【請求項4】 導電性の物体の厚さを測定する厚み計で
あって、交流電圧を発生させる電源と、上記電源に接続
され判定対象物体の表面に第1の方向から垂直に交流磁
界を入射させる第1のプローブコイルと、上記第1プロ
ーブコイルに対し上記第1の方向へ一定の間隔Goだけ
離隔して逆向きに配置されると共に上記電源に接続され
判定対象物体の表面に上記第1方向と反対の第2の方向
から垂直に交流磁界を入射させる第2のプローブコイル
と、判定対象物体に磁界を入射させることがなくかつ上
記第1プローブコイルに流れる電流に比例した第1参照
電圧を生ぜしめる第1参照電圧発生手段と、判定対象物
体に磁界を入射させることがなくかつ上記第2プローブ
コイルに流れる電流に比例した第2参照電圧を生ぜしめ
る第2参照電圧発生手段と、上記第1プローブコイルと
判定対象物体との間の第1方向への距離g1と上記第2
プローブコイルと判定対象物体との間の第2方向への距
離g2とを判定し両コイル間の上記間隔Goから上記距
離g1及びg2を減算することにより判定対象物体の第
1、第2方向の厚さtを決定する判定部とを有してお
り、 上記判定部は、上記第1,第2参照電圧と、上記第1,
第2プローブコイルの全電圧若しくはそのリアクタンス
電圧成分(以下、合わせて第1,第2プローブコイルの
電圧という)又は上記第1,第2参照電圧と上記第1,
第2プローブコイルの電圧との間の第1,第2差電圧と
を検知又は適当なレベル等に変換する電圧検出手段と、
判定対象物体と其々のプローブコイルとの間の距離g
1,g2を判定する演算部とを有しており、 上記演算部は、上記電圧検出手段によって検出された参
照電圧Eaと上記電圧検出手段によって検出されたプロ
ーブコイルの電圧Ebとの間又は検出された差電圧ΔE
との間の位相差角θに基づいて判定対象物体の材質を決
定する第1ステップと、決定された上記材質の情報を基
に、検出された上記プローブコイルの電圧Eb又は検出
された上記差電圧ΔEと上記参照電圧Eaとの比率Eb
/Ea,ΔE/Eaに基づいて判定対象物体と其々のプ
ローブコイルとの間の距離g1,g2を判定する第2ス
テップとを有していることを特徴とする厚み計。 - 【請求項5】 所定の材質からなる導電性の物体の厚さ
を測定する厚み計であって、交流電圧を発生させる電源
と、上記電源に接続され判定対象物体の表面に第1の方
向から垂直に交流磁界を入射させる第1のプローブコイ
ルと、上記第1プローブコイルに対し上記第1の方向へ
一定の間隔Goだけ離隔して逆向きに配置されると共に
上記電源に接続され判定対象物体の表面に上記第1方向
と反対の第2の方向から垂直に交流磁界を入射させる第
2のプローブコイルと、判定対象物体に磁界を入射させ
ることがなくかつ上記第1プローブコイルに流れる電流
に比例した第1参照電圧を生ぜしめる第1参照電圧発生
手段と、判定対象物体に磁界を入射させることがなくか
つ上記第2プローブコイルに流れる電流に比例した第2
参照電圧を生ぜしめる第2参照電圧発生手段と、上記第
1プローブコイルと判定対象物体との間の第1方向の距
離g1と上記第2プローブコイルと判定対象物体との間
の第2方向の距離g2とを判定し両コイルの上記間隔G
oから上記距離g1及びg2を減算することにより判定
対象物体の第1、第2方向の厚さtを決定する判定部と
を有しており、 上記判定部は、上記第1、第2参照電圧と、上記第1、
第2プローブコイルの全電圧若しくはそのリアクタンス
電圧成分(以下、合わせて第1、第2プローブコイルの
電圧という)又は上記第1、第2参照電圧と上記第1、
第2プローブコイルの電圧との間の第1、第2差電圧と
を検知又は適当なレベル等に変換する電圧検出手段と、
この電圧検出手段によって検出された上記プローブコイ
ルの電圧Eb又は検出された上記差電圧ΔEと上記電圧
検出手段によって検出された参照電圧Eaとの比率Eb
/Ea,ΔE/Eaに基づいて判定対象物体と其々のプ
ローブコイルとの間の距離g1,g2を判定する演算部
とを有していることを特徴とする厚み計。 - 【請求項6】 請求項3から請求項5のいずれか1項に
おいて、前記第1プローブコイルと第2プローブコイル
とは、同一軸線上に互いに相対向して配置されており、
その測定動作時においては判定対象物体を介して互いに
磁気的に遮断されることを特徴とする厚み計。 - 【請求項7】 請求項1から請求項6のいずれか1項に
おいて、前記参照電圧発生手段は、前記プローブコイル
と等価な回路定数を有し、かつ前記プローブコイルと同
一の電流が流れるよう回路接続された参照コイルであ
り、 前記電圧検出手段における参照電圧の検知手段は上記参
照コイルに磁気的に結合され参照コイル電圧のリアクタ
ンス成分に比例した電圧を誘起する2次コイルであり、
また、前記電圧検出手段におけるプローブコイル電圧の
リアクタンス電圧成分の検知手段は前記プローブコイル
と磁気的に結合され上記電圧成分に比例した電圧を誘起
する2次コイルであり上記参照コイル及びその2次コイ
ルは前記判定対象物体に対して磁界が入射することのな
い位置若しくは方向に配置され又は磁気遮蔽が施されて
あることを特徴とする距離計又は厚み計。 - 【請求項8】 請求項1から請求項7のいずれか1項に
おいて、 前記電源部は、周波数fを変更することの出
来る可変周波数電源であることを特徴とする距離計又は
厚み計。 - 【請求項9】 請求項1から請求項8のいずれか1項に
おいて、前記電源部は、周波数の異なる複数の正弦波電
圧を合成してなる合成波電圧の発生源であり、 前記演算部は、前記参照電圧Eaと、プローブコイルの
電圧Eb又は差電圧ΔEとを高速にサンプリングしてA
/D変換し、上記合成電圧を構成する周波数成分f1,
f2,...毎に前記距離g1,g2又は判定対象物体
の材質を算出し、距離又は厚みを判定することを特徴と
する距離計又は厚み計。 - 【請求項10】 請求項1から請求項9のいずれか1項
において、判定対象物体はプラスチックカードの表面に
埋設されていることを特徴とする物体種別判定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21471899A JP2001041703A (ja) | 1999-07-29 | 1999-07-29 | 距離計及び厚み計 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21471899A JP2001041703A (ja) | 1999-07-29 | 1999-07-29 | 距離計及び厚み計 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001041703A true JP2001041703A (ja) | 2001-02-16 |
Family
ID=16660483
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21471899A Pending JP2001041703A (ja) | 1999-07-29 | 1999-07-29 | 距離計及び厚み計 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001041703A (ja) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003065706A (ja) * | 2001-08-22 | 2003-03-05 | Nippon Steel Corp | 導電体の厚み測定装置 |
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- 1999-07-29 JP JP21471899A patent/JP2001041703A/ja active Pending
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