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JP2001033711A - カメラのファインダー装置 - Google Patents

カメラのファインダー装置

Info

Publication number
JP2001033711A
JP2001033711A JP11201681A JP20168199A JP2001033711A JP 2001033711 A JP2001033711 A JP 2001033711A JP 11201681 A JP11201681 A JP 11201681A JP 20168199 A JP20168199 A JP 20168199A JP 2001033711 A JP2001033711 A JP 2001033711A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical system
lens
eye
finder
camera
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11201681A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuya Abe
哲也 阿部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Pentax Corp
Original Assignee
Asahi Kogaku Kogyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Kogaku Kogyo Co Ltd filed Critical Asahi Kogaku Kogyo Co Ltd
Priority to JP11201681A priority Critical patent/JP2001033711A/ja
Publication of JP2001033711A publication Critical patent/JP2001033711A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 撮影光学系とファインダー光学系を別に有す
るカメラにおいて、レンズ構成枚数を増やすことなく、
低コストで小型なファインダー装置を得ること。 【構成】 ファインダー光学系の最も物体側のレンズ1
1と最も眼側のレンズ32のうち、少なくとも最も物体
側のレンズ11が、その物体側の面がカメラ外装とほぼ
面一をなすように固定され、ファインダー装置内部の光
学素子を保護する保護カバーとして機能するファインダ
ー装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、撮影光学系とファインダー光学
系とを別に有するカメラのファインダー装置に関する。
【0002】
【従来技術及びその問題点】カメラに実装されたファイ
ンダー光学系は、入射面と射出面とが共にカメラの最も
外側に配置されるため、これらの面に傷がつきやすい。
そのため、保護カバーガラスをファインダー光学系の前
後に配置して傷を防いでいる例が多くみられる。しかし
ながら、ファインダー光学系の前後に保護カバーガラス
を配置することは、ファインダー光学系のレンズ構成枚
数を増やすことと同等であり、コストが高くつくと共
に、ファインダー光学系全体が大型化するといった問題
も生じる。
【0003】また、逆ガリレオ式ファインダー光学系
は、物体側から順に、負のパワーの対物光学系と正のパ
ワーの接眼光学系とからなり、対物光学系によって生じ
る虚像を、接眼光学系を通して正立像として観察すると
いう構成であり、正立光学系を必要とせずに正立像が得
られる。そのため、小型で低コストなファインダー光学
系を得ることができるが、保護カバーガラスを用いなけ
れば、更なる小型化、低コスト化が可能である。
【0004】
【発明の目的】本発明は、レンズ構成枚数を増やすこと
なく、低コストで小型なファインダー装置を得ることを
目的とする。
【0005】
【発明の概要】本発明は、ファインダー光学系の構成枚
数を増やすことなく光学面を傷や塵埃から保護するた
め、ファインダー光学系の最も物体側のレンズと、最も
眼側のレンズとに保護カバーガラスとしての機能を付与
する、という着想に基づいてなされたものである。
【0006】すなわち、本発明は、撮影光学系とファイ
ンダー光学系とを別に備えたカメラにおいて、ファイン
ダー光学系は、物体側から順に、対物光学系と接眼光学
系とを有し、対物光学系は、物体側から順に、眼側の面
が強いパワーを有する凹面である凹レンズと、物体側に
凸のメニスカスレンズとからなり、対物光学系の凹レン
ズの物体側の面と、接眼光学系の最も眼側のレンズの眼
側の面のうち、少なくとも対物光学系の凹レンズの物体
側の面が、カメラ外装とほぼ面一にして固定され、ファ
インダー光学系内部の光学素子を保護する保護カバーと
して機能することを特徴としている。
【0007】ファインダー光学系のタイプは問わない
が、対物光学系は負のパワーを有し、接眼光学系は正の
パワーを有し、対物光学系によって形成される虚像を接
眼光学系によって観察する逆ガリレオ式のファインダー
に適用すると小型化に寄与できる。
【0008】本発明のファインダー装置は、対物光学系
の凹レンズの物体側の面と、接眼光学系の最も眼側のレ
ンズの眼側の面の少なくとも一方が平面であることが好
ましく、更にこれらの面の少なくとも一方に傷防止のた
めの保護コートが施されていることが好ましい。
【0009】また、本発明のファインダー装置は、対物
光学系の凹レンズと、接眼光学系の最も眼側のレンズの
少なくとも一方がガラスによって構成されることが好ま
しく、特にこれらのレンズが磨耗度130以下の光学ガ
ラスによって構成されることが好ましい。
【0010】また、本発明のファインダー装置は、対物
光学系の凹レンズと、接眼光学系の最も眼側のレンズの
少なくとも一方が平面と球面とで構成されていることが
好ましい。
【0011】逆ガリレオ式ファインダー装置として構成
した場合、次の条件式(1)、(2)を満足することが
好ましい。 (1)0.6<fo/ff<1.2 (2)no1>1.55 但し、 fo:対物光学系全体の焦点距離、 ff:対物光学系の凹レンズの焦点距離、 no1:対物光学系の凹レンズのd線における屈折率、 である。
【0012】また、次の条件式(3)を満足することが
好ましい。 (3)0.05<fe/fr<0.5 但し、 fe:接眼光学系全体の焦点距離、 fr:接眼光学系の最も眼側のレンズの焦点距離、 である。
【0013】対物光学系のメニスカスレンズの少なくと
も1面は非球面から構成することができ、この場合、次
の条件式(4)を満足させることが好ましい。 (4)5×10-6<αo・A4o<5×10-3 但し、 A4o:対物光学系のメニスカスレンズがもつ非球面の
4次の非球面係数(ただし、両面とも非球面の場合は、
該非球面係数のうち絶対値が大きい方の非球面係数)、 αo:A4oに対応する非球面が上記メニスカスレンズ
の物体側の場合は+1、眼側の場合は−1となる係数、 である。
【0014】さらに、本発明のファインダー装置は、接
眼光学系を2枚の正レンズとし、そのうち物体側の正レ
ンズの少なくとも1面を非球面とすることができ、次の
条件式(5)を満足させることが好ましい。 (5)1×10-6<αe・A4e<1×10-3 但し、 A4e:接眼光学系の物体側の正レンズがもつ非球面の4
次の非球面係数(ただし、両面とも非球面の場合は、該
非球面係数のうち絶対値が大きい方の非球面係数)、 αe :A4eに対応する非球面が上記正レンズの物体側の
場合は−1、眼側の場合は+1となる係数、 である。
【0015】
【発明の実施の形態】図11、図12は、本発明による
カメラのファインダー装置の要部を示す図である。カメ
ラ1は、撮影光学系2とファインダー光学系3を別々に
備えている。ファインダー光学系3は、物体側から順
に、対物光学系と接眼光学系とを有し、対物光学系の物
体側のレンズ11と、接眼光学系の最も眼側のレンズ3
2がそれぞれ、カメラ1の外装4とほぼ面一になるよう
に固定されていて、ファインダー光学系3の内部の光学
素子を保護する保護カバーとして機能している。図11
及び図12では、ファインダー光学系3の内部の光学素
子の図示を省略している。
【0016】図1、図3、図5は本発明によるファイン
ダー装置を逆ガリレオ式ファインダーに適用した第一の
実施形態(実施例1〜3)を示している。このファイン
ダー光学系は、物体側から順に、対物光学系10、プリ
ズム20、接眼光学系30によって構成されている。対
物光学系10は、図1、図2の実施例では、物体側から
順に、眼側の面が強いパワーを有する凹面である平凹レ
ンズ11と負のメニスカスレンズ(物体側に凸のメニス
カスレンズ)12とから構成され、図3の実施例では、
物体側から順に、眼側の面が強いパワーを有する凹面で
ある平凹レンズ11と#正のメニスカスレンズ(物体側
に凸のメニスカスレンズ)12とから構成され、全体と
して負のパワーを有する。また、接眼光学系30は、図
1、図3の実施例では、物体側から順に、両凸レンズ3
1と平凸レンズ(平面と球面とからなるレンズ)32と
から構成され、図5の実施例では、物体側から順に、眼
側に凸の正メニスカスレンズ31と平凸レンズ(平面と
球面からなるレンズ)32とから構成され、全体として
正のパワーを有する。負のパワーの対物光学系10によ
って形成された物体の虚像は、正のパワーの接眼光学系
30を通して正立のファインダー像として観察される。
【0017】プリズム20はビームスプリッタであり、
図1、図3、図5に示したファインダー光学系は、ファ
インダー光路外に配置された視野フレーム等のファイン
ダー視野情報の光路と、対物光学系10の光路とをビー
ムスプリッタ20によって合成することで、ファインダ
ー視野情報と上記ファインダー像とを接眼光学系30を
通して同時に観察する採光式ファインダーとして構成さ
れる。
【0018】ファインダー光学系が撮影光学系とは独立
して設けられるカメラの場合、カメラ本体に設けられる
ファインダー開口部の形状は、カメラ全体の外観を左右
するデザイン上の重要な要素となっている。特に物体側
開口部の入射面は、デザイン上平面であることが望まれ
る場合が多い。第一の実施形態では、ファインダー光学
系の物体側開口部において、保護カバーガラスとしての
機能を有する平凹レンズ11の物体側レンズ面が平面で
構成されており、デザイン上の要求を満足している。
【0019】また、ファインダー光学系の見口はデザイ
ン上の要求の他、目に接する機会が多く汚れやすいため
に拭浄しやすい形状である必要があるため、眼側開口部
の射出面は平面であることが望まれている。第一の実施
形態では、ファインダー光学系の眼側開口部において保
護カバーガラスとしての機能を有する平凸レンズ32の
眼側レンズ面が平面で構成されており、拭淨しやすい形
状になっている。
【0020】平凹レンズ11の物体側レンズ面と平凸レ
ンズ32の眼側レンズ面は保護カバーガラスとして常に
傷付きやすい環境におかれるため、傷防止を目的とした
保護コート等の表面処理が施されることが望ましい。
【0021】第一の実施形態では、平凹レンズ11及び
平凸レンズ32はオハラ製の光学ガラスBSM25より
構成されている。オハラ製光学ガラスのカタログによれ
ば、BSM25は磨耗度123と比較的硬いため、平凹
レンズ11と平凸レンズ32は傷が付きにくく、また負
のメニスカスレンズ12から両凸レンズ31までの光学
系は、本ファインダー光学系全体を保持するレンズ枠と
平凹レンズ11及び平凸レンズ32とによって密閉され
ているため、内部のレンズ面に傷や塵埃が付着すること
はない。なお、平凹レンズ11及び平凸レンズ32に使
用するガラスは、磨耗度が130以下のものであれば他
のガラスでもよい。
【0022】ここで、磨耗度は次式で与えられる。 磨耗度={(試料の磨耗質量/試料の比重)/(標準試
料の磨耗質量/標準試料の比重)}×100 但し、試料の磨耗質量は、ラップ前後の試料質量の変化
量、すなわちラップによって研削された試料の質量であ
る。ラップは、30×30×10mmの大きさのガラス
角板からなる試料を、水平に毎分60回転する鋳鉄製平
面皿(250mmφ)の中心から80mmの定位置にの
せ、9.8N(1kgf)の荷重を垂直にかけながら、
#800(平均粒度20μm)のラップ材(アルミナ質
A砥粒)を10g添加した水20mlを5分間均等に供
給して行う。標準試料の磨耗質量は、日本光学硝子工業
会で指定された標準試料を使用し、同様にして得られる
値である。なお、各実施形態で使用したオハラ製の光学
ガラスの場合、日本光学硝子工業会で指定された標準試
料として、同社製S−BSL7が使用されている。
【0023】本実施形態の光学構成では、平凹レンズ1
1と平凸レンズ32が保護カバーガラスとしての機能を
もつため、保護カバーガラスとしての平面ガラスを追加
する必要がなく、全長が長くなるのを防ぐと共にコスト
を低く押さえることができる。
【0024】図7、図9は本発明によるファインダー光
学系の第二の実施形態(実施例4〜5)を示している。
このファインダー光学系は、物体側から順に、対物光学
系50と接眼光学系60とによって構成されている。対
物光学系50は、物体側から順に、眼側の面が強いパワ
ーを有する凹面である平凹レンズ51と負のメニスカス
レンズ(物体側に凸のメニスカスレンズ)52とから構
成され、全体として負のパワーを有する。また、接眼光
学系60は、物体側から順に、平凸レンズ61と平凸レ
ンズ(平面と球面とからなるレンズ)62とから構成さ
れ、全体として正のパワーを有する。負のパワーの対物
光学系50によって形成された物体の虚像は、正のパワ
ーの接眼光学系60を通して正立のファインダー像とし
て観察される。
【0025】図7の実施例では平凸レンズ61の物体側
のレンズ面、図9の実施例では平凸レンズ61の眼側の
レンズ面には視野フレーム等のファインダー視野情報が
アルミ蒸着によって形成されており、一方、負のメニス
カスレンズ52の眼側のレンズ面は半透過性反射面とし
ての特性が与えられている。第二の実施形態の逆ガリレ
オ式ファインダー光学系は、上記ファインダー視野情報
の像と、対物光学系50によって生じる虚像とを、上記
半透過性反射面によって合成し、接眼光学系60を通し
て同時に観察するアルバダ式ファインダーとして構成さ
れる。
【0026】第二の実施形態では、ファインダー光学系
の物体側開口部において保護カバーガラスとしての機能
を有する平凹レンズ51の物体側レンズ面が平面で構成
されている。また、ファインダー光学系の眼側開口部に
おいて保護カバーガラスとしての機能を有する平凸レン
ズ62の眼側レンズ面が平面で構成されている。
【0027】平凹レンズ11の物体側レンズ面と平凸レ
ンズ32の眼側レンズ面は傷防止を目的とした保護コー
ト等の表面処理が施されることが望ましい。
【0028】第二の実施形態では、平凹レンズ51及び
平凸レンズ62はオハラ製の光学ガラスLAL10より
構成されている。オハラ製光学ガラスのカタログによれ
ば、LAL10は磨耗度113と比較的硬いため、平凹
レンズ51と平凸レンズ62は傷が付きにくく、また負
のメニスカスレンズ52から両凸レンズ61までの光学
系は、本逆ガリレオ式ファインダー光学系全体を保持す
るレンズ枠と平凹レンズ51及び平凸レンズ62とによ
って密閉されているため、内部のレンズ面に傷や塵埃が
付着することはない。なお、平凹レンズ51及び平凸レ
ンズ62に使用するガラスは、磨耗度が130以下のも
のであれば他のガラスでもよい。
【0029】本実施形態の光学構成では、平凹レンズ5
1と平凸レンズ62が保護カバーガラスとしての機能を
もつため、保護カバーガラスとしての平面ガラスを追加
する必要がなく、全長が長くなるのを防ぐと共にコスト
を低く押さえることができる。
【0030】上記第一、第二の実施形態において使用し
たような磨耗度が小さく硬質なガラスはガラスモールド
等の加工ができない場合が多いため、非球面を形成する
ことは困難である。一方、逆ガリレオ式ファインダーを
小型化すると、歪曲収差や像面湾曲が大きくなるため、
少ない構成枚数で良好な性能を得るためには非球面を採
用する必要がある。
【0031】上記それぞれの実施形態では、対物光学系
の物体側に配置した平凹レンズと接眼光学系の眼側に配
置した平凸レンズは、磨耗度の小さな硬質ガラスを使用
すると共に、平面と球面との組み合わせによって形成さ
れており、保護カバーガラスとしての機能と加工しやす
さとを両立している。また、硬質ガラスからなるこれら
のレンズに非球面を形成する代わりに、対物光学系の眼
側に配置したメニスカスレンズと接眼光学系の物体側に
配置した凸レンズに非球面を形成することで、レンズ構
成枚数を増やすことなく良好な性能を得ている。
【0032】条件式(1)、(2)はそれぞれ、ファイ
ンダー光学系が逆ガリレオ式ファインダーからなる場合
の対物光学系のパワー、対物光学系の物体側のレンズの
屈折率について規定する。上記それぞれの実施形態で
は、対物光学系が強い負のパワーをもつため、負の歪曲
収差やコマ収差が大きくなりやすい。しかし、対物光学
系の物体側に配置される負レンズに、条件式(1)の如
く対物光学系全体がもつ負のパワーの多くを負担させる
と同時に、条件式(2)の如く屈折率の高い硬質ガラス
を使用することで、上記収差の発生を小さく抑えること
ができる。条件式(1)の下限を超えると、対物光学系
の物体側に配置される負レンズが負担するパワーが小さ
くなりすぎ、対物光学系全体で上記収差を小さく抑える
ことができなくなる。また、条件式(1)の上限を超え
ると、上記負レンズで負の歪曲収差やコマ収差が過剰に
発生する。一方、条件式(2)の下限を超えると上記負
レンズで負の歪曲収差やコマ収差が過剰に発生する。
【0033】条件式(3)は、接眼光学系のパワーにつ
いて規定する。カメラ等に使用されるファインダーは、
ファインダー像が観察しやすい必要があり、見掛け視界
が大きいことが望まれている。上記実施形態のファイン
ダー光学系は、見掛け視界を大きくすると接眼光学系が
強い正のパワーをもつため、正の歪曲収差やコマ収差、
像面湾曲等の収差が大きくなりやすい。しかし、接眼光
学系の最も眼側に配置される正レンズに、条件式(3)
の如く適度なパワーを与え、接眼光学系のパワーを複数
のレンズに分担させることにより、上記諸収差の発生を
小さく抑えることができる。条件式(3)の下限を超え
ると接眼光学系の眼側に配置される正レンズが負担する
パワーが小さくなりすぎ、接眼光学系全体で上記諸収差
を小さく抑えることができなくなる。また、条件式
(3)の上限を超えると上記正レンズで正の歪曲収差や
コマ収差、像面湾曲が過剰に発生する。
【0034】条件式(4)、(5)はそれぞれ、対物光
学系の眼側に配置したメニスカスレンズがもつ非球面形
状、接眼光学系の物体側に配置した正レンズがもつ非球
面形状について規定する。逆ガリレオ式ファインダー光
学系は、小型化することよって歪曲収差やコマ収差、像
面湾曲等が大きくなるため、条件式(1)ないし(3)
に示した作用だけでは十分に良好な性能が得られなくな
る。しかし、条件式(1)と(2)によって諸収差の発
生をできるだけ小さく抑えた対物光学系において、更に
対物光学系の眼側に配置したメニスカスレンズに、条件
式(4)に示す如く基準球面に対し光軸から離れるに従
って収束作用が増加する非球面形状を与えることによ
り、諸収差を良好に補正することができる。条件式
(4)の下限を超えると、対物光学系のメニスカスレン
ズがもつ非球面による収差補正作用が小さくなりすぎ、
条件式(4)の上限を超えると、収差補正が過剰となっ
て、共に良好な性能を得られなくなる。
【0035】また、接眼光学系も同様に、条件式(3)
によって諸収差の発生をできるだけ小さく抑えた上で、
接眼光学系の物体側に配置した正レンズに、条件式
(5)に示す如く基準球面に対し光軸から離れるに従っ
て発散作用が増加する非球面形状を与えることにより、
諸収差を良好に補正することができる。条件式(5)の
下限を超えると、接眼光学系の正レンズがもつ非球面に
よる収差補正作用が小さくなりすぎ、条件式(5)の上
限を超えると収差補正が過剰となって、共に良好な性能
を得られなくなる。
【0036】以下、表及び図面を用いて具体的な数値実
施例を説明する。表及び図面中、Wは入射角、Dは視度
(m-1)、rはレンズ各面の曲率半径、dはレンズ厚もし
くはレンズ間隔、Ndはd線の屈折率、νはアッベ数を
示す。諸収差図中、d線、g線、c線は、球面収差によ
って示されるそれぞれの波長の色収差と倍率色収差、S
はサジタル、Mはメリジオナルを示している。また諸収
差図中、ERは射出瞳径(mm)、Bは射出角である。
また、回転対称非球面形状は次式で定義される。 X=ch2/{1+[1−(1+K)c221/2}+A
4h4+A6h6+A8h8+A10h10+・・・・・ (cは曲率(1/r)、hは光軸からの高さ、Kは円錐
係数、A4、A6、A8、A10・・・・・は各次数の
非球面係数)
【0037】[実施例1]図1は本発明によるファイン
ダー装置を、逆ガリレオ式の採光式ファインダーに適用
した実施例1のレンズ構成図、図2はその諸収差図、表
1はそのレンズデータである。
【0038】
【表1】 W=34.5 D=-1.00 面No. r d Nd ν 1 ∞ 1.50 1.65844 50.9 2 11.041 1.47 - - 3* 25.094 1.40 1.49176 57.4 4* 11.000 2.60 - - 5 ∞ 13.00 1.56883 56.3 6 ∞ 2.78 - - 7* 36.244 3.00 1.49176 57.4 8 -32.889 2.47 - - 9 91.900 1.50 1.65844 50.9 10 ∞ - - - *は回転対称非球面。 非球面データ(表示していない非球面係数は0.00である。): 面No. K A4 A6 3 0.00 0.3185×10-3 -0.3082×10-5 4 0.00 0.1886×10-3 -0.5336×10-5 7 0.00 -0.7600×10-5 0.1100×10-6
【0039】[実施例2]図3は本発明によるファイン
ダー装置を、逆ガリレオ式の採光式ファインダーに適用
した実施例2のレンズ構成図、図4はその諸収差図、表
2はそのレンズデータである。基本的なレンズ構成は実
施例1と同様である。
【0040】
【表2】 W=34.5 D=-1.00 面No. r d Nd ν 1 ∞ 1.50 1.72000 50.2 2 12.000 2.50 - - 3* 20.042 2.00 1.49176 57.4 4* 16.743 1.61 - - 5 ∞ 15.00 1.56883 56.3 6 ∞ 3.86 - - 7* 266.698 3.10 1.49176 57.4 8* -22.619 3.93 - - 9 172.480 1.50 1.72000 50.2 10 ∞ - - - *は回転対称非球面。 非球面データ(表示していない非球面係数は0.00である。): 面No. K A4 A6 A8 3 0.00 -0.1750×10-4 -0.6200×10-6 -0.2520×10-8 4 0.00 -0.9710×10-4 -0.1303×10-5 - 7 0.00 0.1360×10-3 -0.1223×10-5 - 8 0.00 0.1387×10-3 -0.1202×10-5 -
【0041】[実施例3]図5は本発明によるファイン
ダー装置を、逆ガリレオ式の採光式ファインダーに適用
した実施例3のレンズ構成図、図6はその諸収差図、表
3はそのレンズデータである。本実施例のレンズ構成
は、第7面から第8面が正のメニスカスレンズであるこ
と以外は実施例1と同様である。
【0042】
【表3】 W=29.9 D=-1.00 面No. r d Nd ν 1 ∞ 1.50 1.72000 50.2 2 11.041 2.51 - - 3 15.128 2.00 1.49176 57.4 4* 19.680 1.71 - - 5 ∞ 16.00 1.56883 56.3 6 ∞ 0.68 - - 7 -164.548 3.10 1.49176 57.4 8* -20.655 0.50 - - 9 120.360 2.00 1.72000 50.2 10 ∞ - - - *は回転対称非球面。 非球面データ(表示していない非球面係数は0.00である。): 面No. K A4 A6 4 0.00 -0.5530×10-4 -0.5780×10-6 8 0.00 0.2700×10-4 -0.1310×10-6
【0043】[実施例4]図7は本発明によるファイン
ダー装置を、逆ガリレオ式のアルバダ式ファインダーに
適用した実施例4のレンズ構成図、図8はその諸収差
図、表4はそのレンズデータである。
【0044】
【表4】 W=34.5 D=-1.01 面No. r d Nd ν 1 ∞ 1.50 1.72000 50.2 2 11.153 3.63 - - 3* 200.000 2.10 1.49176 57.4 4 68.156 12.00 - - 5 ∞ 2.50 1.49176 57.4 6* -32.072 1.27 - - 7 50.000 2.00 1.72000 50.2 8 ∞ - - - *は回転対称非球面。 非球面データ(表示していない非球面係数は0.00である。): 面No. K A4 A6 3 0.00 0.1150×10-3 0.2790×10-6 6 0.00 0.2530×10-4 -0.3830×10-6
【0045】[実施例5]図9は本発明によるファイン
ダー装置を、逆ガリレオ式のアルバダ式ファインダーに
適用した実施例5のレンズ構成図、図10はその諸収差
図、表5はそのレンズデータである。本実施例のレンズ
構成は、第7面から8面の平凸レンズが物体側に凸であ
ること以外は実施例4と同様である。
【0046】
【表5】 W=34.5 D=-1.00 面No. r d Nd ν 1 ∞ 1.50 1.72000 50.2 2 11.041 5.52 - - 3* 200.000 2.10 1.49176 57.4 4 72.136 11.18 - - 5* 30.550 2.50 1.49176 57.4 6 ∞ 0.20 - - 7 50.000 2.00 1.72000 50.2 8 ∞ - - - *は回転対称非球面。 非球面データ(表示していない非球面係数は0.00である。): 面No. K A4 A6 3 0.00 0.1381×10-3 0.5500×10-7 5 0.00 -0.2610×10-4 0.2530×10-6
【0047】各実施例の各条件式に対する数値を表6に
示す。
【表6】 実施例1 実施例2 実施例3 実施例4 実施例5 条件式(1) 0.673 0.898 1.136 0.909 0.909 条件式(2) 1.65844 1.72000 1.72000 1.72000 1.72000 条件式(3) 0.207 0.153 0.222 0.489 0.479 条件式(4) 3.19×10-4 9.71×10-5 5.53×10-5 1.15×10-4 1.38×10-4 条件式(5) 7.60×10-6 1.39×10-4 2.70×10-5 2.53×10-5 2.61×10-5 表6から明らかなように、各実施例は各条件式を満足し
ており、諸収差も比較的よく補正されている。
【0048】本実施形態では、逆ガリレオ式ファインダ
ーに適用した場合を示したが、本発明はそれに限定され
ることはなく、実像式ファインダーに適用してもよい。
また、対物光学系の物体側のレンズと接眼光学系の最も
眼側のレンズが固定されていれば、ズームファインダー
に適用することもできる。
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、撮影光学系とファイン
ダー光学系を別に有するカメラにおいて、レンズ構成枚
数を増やすことなく、低コストで小型なファインダー装
置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるファインダー装置の実施例1を示
す光学構成図である。
【図2】図1の光学構成の諸収差図である。
【図3】本発明によるファインダー装置の実施例2を示
す光学構成図である。
【図4】図3の光学構成の諸収差図である。
【図5】本発明によるファインダー装置の実施例3を示
す光学構成図である。
【図6】図5の光学構成の諸収差図である。
【図7】本発明によるファインダー装置の実施例4を示
す光学構成図である。
【図8】図7の光学構成の諸収差図である。
【図9】本発明によるファインダー装置の実施例5を示
す光学構成図である。
【図10】図9の光学構成の諸収差図である。
【図11】本発明によるファインダー装置を備えたカメ
ラの一例を示す正面図である。
【図12】図11のXII-XII線に沿う断面図である。
【符号の説明】
1 カメラ 2 撮影光学系 3 ファインダー光学系 4 カメラ外装 11 最も物体側のレンズ 32 最も眼側のレンズ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H018 AA02 BE06 2H087 KA14 PA04 PA17 PB04 QA01 QA05 QA18 QA22 QA25 QA33 QA41 QA46 RA05 RA12 RA13 RA42 9A001 KK16

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮影光学系と、ファインダー光学系とを
    別に備えたカメラにおいて、 上記ファインダー光学系は、物体側から順に、対物光学
    系と、接眼光学系とを有し、該対物光学系は、物体側か
    ら順に、眼側の面が強いパワーを有する凹面である凹レ
    ンズと、物体側に凸のメニスカスレンズとからなり、 上記対物光学系の凹レンズの物体側の面と、上記接眼光
    学系の最も眼側のレンズの眼側の面のうち、少なくとも
    上記対物光学系の凹レンズの物体側の面が、カメラ外装
    とほぼ面一にして固定され、ファインダー光学系内部の
    光学素子を保護する保護カバーとして機能することを特
    徴とするカメラのファインダー装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のファインダー装置におい
    て、上記対物光学系は負のパワーを有し、上記接眼光学
    系は正のパワーを有し、該対物光学系によって形成され
    る虚像を該接眼光学系によって観察する逆ガリレオ式で
    あるカメラのファインダー装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載のファインダー装
    置において、上記対物光学系の凹レンズの物体側の面
    と、上記接眼光学系の最も眼側のレンズの眼側の面のい
    ずれか一方は平面であるカメラのファインダー装置。
  4. 【請求項4】 請求項1または2記載のファインダー装
    置において、上記対物光学系の凹レンズの物体側の面
    と、上記接眼光学系の最も眼側のレンズの眼側の面の双
    方が平面であるカメラのファインダー装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれか1項記載の
    ファインダー装置において、上記対物光学系の凹レンズ
    の物体側の面と、上記接眼光学系の最も眼側のレンズの
    眼側の面の少なくとも一方に、傷防止のための保護コー
    トが施されているカメラのファインダー装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれか1項記載の
    ファインダー装置において、上記対物光学系の凹レンズ
    と、上記接眼光学系の最も眼側のレンズのいずれか一方
    はガラスからなるカメラのファインダー装置。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし5のいずれか1項記載の
    ファインダー装置において、上記対物光学系の凹レンズ
    と、上記接眼光学系の最も眼側のレンズはいずれもガラ
    スからなるカメラのファインダー装置。
  8. 【請求項8】 請求項6または7記載のファインダー装
    置において、上記ガラスは磨耗度130以下の光学ガラ
    スであるカメラのファインダー装置。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし8のいずれか1項記載の
    ファインダー装置において、上記対物光学系の凹レンズ
    の物体側の面は平面であるカメラのファインダー装置。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし9のいずれか1項記載
    のファインダー装置において、上記接眼光学系の最も眼
    側のレンズは、平面と球面とから構成されているカメラ
    のファインダー装置。
  11. 【請求項11】 請求項2ないし10のいずれか1項記
    載のファインダー装置において、次の条件式(1)、
    (2)を満足するカメラのファインダー装置。 (1)0.6<fo/ff <1.2 (2)no1>1.55 但し、 fo:対物光学系全体の焦点距離、 ff:対物光学系の凹レンズの焦点距離、 no1:対物光学系の凹レンズのd線における屈折率。
  12. 【請求項12】 請求項2ないし11のいずれか1項記
    載のファインダー装置において、次の条件式(3)を満
    足するカメラのファインダー装置。 (3)0.05<fe/fr <0.5 但し、 fe:接眼光学系全体の焦点距離、 fr:接眼光学系の最も眼側のレンズの焦点距離。
  13. 【請求項13】 請求項2ないし12のいずれか1項記
    載のファインダー装置において、上記対物光学系のメニ
    スカスレンズの少なくとも1面は非球面からなり、次の
    条件式(4)を満足するカメラのファインダー装置。 (4)5×10-6<αo・A4o<5×10-3 但し、 A4o:対物光学系のメニスカスレンズがもつ非球面の
    4次の非球面係数(ただし、両面とも非球面の場合は、
    該非球面係数のうち絶対値が大きい方の非球面係数)、 αo:A4oに対応する非球面が上記メニスカスレンズ
    の物体側の場合は+1、眼側の場合は−1となる係数。
  14. 【請求項14】 請求項2ないし13のいずれか1項記
    載のファインダー装置において、上記接眼光学系は2枚
    の正レンズからなり、そのうち物体側の正レンズの少な
    くとも1面は非球面からなり、次の条件式(5)を満足
    するカメラのファインダー装置。 (5)1×10-6<αe・A4e<1×10-3 但し、 A4e:接眼光学系の物体側の正レンズがもつ非球面の4
    次の非球面係数(ただし、両面とも非球面の場合は、該
    非球面係数のうち絶対値が大きい方の非球面係数)、 αe:A4eに対応する非球面が上記正レンズの物体側の
    場合は−1、眼側の場合は+1となる係数。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007309971A (ja) * 2006-05-16 2007-11-29 Nidec Copal Corp ファインダレンズ
JP2011170054A (ja) * 2010-02-17 2011-09-01 Ricoh Co Ltd ズームレンズ、カメラおよび携帯情報端末装置

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