JP2001032915A - 動力伝達装置の潤滑構造 - Google Patents
動力伝達装置の潤滑構造Info
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- JP2001032915A JP2001032915A JP11206792A JP20679299A JP2001032915A JP 2001032915 A JP2001032915 A JP 2001032915A JP 11206792 A JP11206792 A JP 11206792A JP 20679299 A JP20679299 A JP 20679299A JP 2001032915 A JP2001032915 A JP 2001032915A
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Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16H—GEARING
- F16H57/00—General details of gearing
- F16H57/04—Features relating to lubrication or cooling or heating
- F16H57/042—Guidance of lubricant
- F16H57/043—Guidance of lubricant within rotary parts, e.g. axial channels or radial openings in shafts
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16H—GEARING
- F16H57/00—General details of gearing
- F16H57/04—Features relating to lubrication or cooling or heating
- F16H57/0467—Elements of gearings to be lubricated, cooled or heated
- F16H57/0469—Bearings or seals
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- General Details Of Gearings (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 車両の牽引時にも、軸受側に潤滑油を送るこ
とのできる潤滑構造を提供する。 【解決手段】 ケーシング4の内部に軸線X1を中心と
して回転可能に配置され、かつ、エンジンおよび車輪に
対して動力伝達可能に連結されたカウンタドライブギヤ
37と、軸線X1と平行な第2軸線を中心として回転可
能に配置され、かつ、カウンタドライブギヤ37および
車輪に対して動力伝達可能に連結されたリングギヤと、
カウンタドライブギヤ37を回転可能に保持する軸受3
9,40と、ケーシング4の内部に収容された潤滑油と
を有する動力伝達装置の潤滑構造において、ケーシング
4におけるカウンタドライブギヤ37の外周側に、車輪
から入力される動力により回転するリングギヤにより掻
き上げられた潤滑油を、軸受39,40側に供給する油
路52が設けられている。
とのできる潤滑構造を提供する。 【解決手段】 ケーシング4の内部に軸線X1を中心と
して回転可能に配置され、かつ、エンジンおよび車輪に
対して動力伝達可能に連結されたカウンタドライブギヤ
37と、軸線X1と平行な第2軸線を中心として回転可
能に配置され、かつ、カウンタドライブギヤ37および
車輪に対して動力伝達可能に連結されたリングギヤと、
カウンタドライブギヤ37を回転可能に保持する軸受3
9,40と、ケーシング4の内部に収容された潤滑油と
を有する動力伝達装置の潤滑構造において、ケーシング
4におけるカウンタドライブギヤ37の外周側に、車輪
から入力される動力により回転するリングギヤにより掻
き上げられた潤滑油を、軸受39,40側に供給する油
路52が設けられている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ケーシングの内
部に、車両の駆動力源および車輪に対して動力伝達可能
に連結された回転部材が設けられているとともに、ケー
シングの内部に潤滑油が収容されている潤滑構造に関す
るものである。
部に、車両の駆動力源および車輪に対して動力伝達可能
に連結された回転部材が設けられているとともに、ケー
シングの内部に潤滑油が収容されている潤滑構造に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】車両の駆動力源の出力側には、動力伝達
装置が配置されており、動力伝達装置の一部を構成する
変速機は、インプットシャフトおよびアウトプットシャ
フトなどの回転軸、およびインプットシャフトとアウト
プットシャフトとの間に配置された歯車変速機構などを
有する。そして、インプットシャフトに入力されたトル
クが、歯車変速機構を経由してアウトプットシャフトに
伝達される。このように、変速機には各種の回転部材が
設けられており、これらの回転部材によりトルクが伝達
される。ところで、これらの回転部材は軸受により回転
可能に保持されているため、回転部材の回転速度の上昇
にともない、軸受の構成要素に発熱、摩耗、焼き付きな
どが生じる可能性がある。
装置が配置されており、動力伝達装置の一部を構成する
変速機は、インプットシャフトおよびアウトプットシャ
フトなどの回転軸、およびインプットシャフトとアウト
プットシャフトとの間に配置された歯車変速機構などを
有する。そして、インプットシャフトに入力されたトル
クが、歯車変速機構を経由してアウトプットシャフトに
伝達される。このように、変速機には各種の回転部材が
設けられており、これらの回転部材によりトルクが伝達
される。ところで、これらの回転部材は軸受により回転
可能に保持されているため、回転部材の回転速度の上昇
にともない、軸受の構成要素に発熱、摩耗、焼き付きな
どが生じる可能性がある。
【0003】そこで、変速機に設けられている軸受を潤
滑する装置の一例が、特開平10−299875号公
報、および自動車技術事例集(発行番号93444・日
本自動車工業会知的財産部会・1993.5.10発
行)に記載されている。この特開平10−299875
号公報においては、自動変速機のケース隔壁に対して軸
受が取り付けられており、この軸受によりカウンタギヤ
が回転可能に保持されている。このカウンタギヤは円筒
形状に構成され、カウンタギヤを半径方向に貫通する第
1の油溝が、円周方向において複数形成されている。
滑する装置の一例が、特開平10−299875号公
報、および自動車技術事例集(発行番号93444・日
本自動車工業会知的財産部会・1993.5.10発
行)に記載されている。この特開平10−299875
号公報においては、自動変速機のケース隔壁に対して軸
受が取り付けられており、この軸受によりカウンタギヤ
が回転可能に保持されている。このカウンタギヤは円筒
形状に構成され、カウンタギヤを半径方向に貫通する第
1の油溝が、円周方向において複数形成されている。
【0004】また、軸受は内輪と外輪とを有し、外輪が
ケース隔壁に固定され、内輪がカウンタギヤの外周に固
定されている。そして、内輪と外輪との間には複数の円
すいころが設けられている。さらに、内輪を半径方向に
貫通する第2の油溝が、円周方向において複数形成され
ている。
ケース隔壁に固定され、内輪がカウンタギヤの外周に固
定されている。そして、内輪と外輪との間には複数の円
すいころが設けられている。さらに、内輪を半径方向に
貫通する第2の油溝が、円周方向において複数形成され
ている。
【0005】上記構成において、駆動力源の動力がカウ
ンタギヤに伝達されてカウンタギヤが回転し、そのトル
クが車輪に伝達されて車両が走行する。また、駆動力源
の運転中は、その動力によりオイルポンプが駆動してオ
イルが汲み上げられるとともに、このオイルが第1の油
溝および第2の油溝を経由して、軸受の内輪と外輪との
間に供給される。このようにして、軸受が潤滑および冷
却される。
ンタギヤに伝達されてカウンタギヤが回転し、そのトル
クが車輪に伝達されて車両が走行する。また、駆動力源
の運転中は、その動力によりオイルポンプが駆動してオ
イルが汲み上げられるとともに、このオイルが第1の油
溝および第2の油溝を経由して、軸受の内輪と外輪との
間に供給される。このようにして、軸受が潤滑および冷
却される。
【0006】一方、自動車技術事例集に記載された潤滑
装置は、カウンタギヤが2つの軸受を介してケーシング
に保持されており、カウンタギヤの各軸受の間に対応す
る位置に、潤滑孔が形成されている。そして、軸心側か
ら潤滑孔を介して潤滑油を軸受側に導くものとされてい
る。
装置は、カウンタギヤが2つの軸受を介してケーシング
に保持されており、カウンタギヤの各軸受の間に対応す
る位置に、潤滑孔が形成されている。そして、軸心側か
ら潤滑孔を介して潤滑油を軸受側に導くものとされてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、故障車両が
被牽引される場合には、駆動力源の動力がインプットシ
ャフトに伝達されないのに対して、車輪から入力された
動力がカウンタシャフトを介してインプットシャフトに
伝達される。したがって、車両の被牽引時においても、
車両の走行時と同様に、軸受を潤滑および冷却する必要
性がある。
被牽引される場合には、駆動力源の動力がインプットシ
ャフトに伝達されないのに対して、車輪から入力された
動力がカウンタシャフトを介してインプットシャフトに
伝達される。したがって、車両の被牽引時においても、
車両の走行時と同様に、軸受を潤滑および冷却する必要
性がある。
【0008】しかしながら、車両の被牽引時においては
駆動力源が停止しているため、軸受にオイルを供給する
機能を有するオイルポンプも停止している。したがっ
て、上記特開平10−299875号公報、および自動
車技術事例集に記載されている潤滑構造においては、車
両の被牽引時に軸受をオイルにより潤滑および冷却する
ことができず、軸受の発熱、摩耗、焼き付きが生じる可
能性があった。
駆動力源が停止しているため、軸受にオイルを供給する
機能を有するオイルポンプも停止している。したがっ
て、上記特開平10−299875号公報、および自動
車技術事例集に記載されている潤滑構造においては、車
両の被牽引時に軸受をオイルにより潤滑および冷却する
ことができず、軸受の発熱、摩耗、焼き付きが生じる可
能性があった。
【0009】この発明は、上記の事情を背景としてなさ
れたものであり、車両の被牽引時においても、軸受を潤
滑および冷却することのできる潤滑構造を提供すること
を目的としている。
れたものであり、車両の被牽引時においても、軸受を潤
滑および冷却することのできる潤滑構造を提供すること
を目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段およびその作用】上記の目
的を達成するため請求項1の発明は、ケーシングの内部
に第1軸線を中心として回転可能に配置され、かつ、駆
動力源および車輪に対して動力伝達可能に連結された第
1回転部材と、前記第1軸線と平行な第2軸線を中心と
して回転可能に配置され、かつ、前記第1回転部材およ
び前記車輪に対して動力伝達可能に連結された第2回転
部材と、前記第1回転部材を回転可能に保持する軸受
と、前記ケーシングの内部に収容された潤滑油とを有す
る動力伝達装置の潤滑構造において、前記ケーシングに
おける前記第1回転部材の外周側に、前記車輪から入力
される動力により回転する前記第2回転部材により掻き
上げられた潤滑油を、前記軸受側に供給する油路が設け
られていることを特徴とするものである。
的を達成するため請求項1の発明は、ケーシングの内部
に第1軸線を中心として回転可能に配置され、かつ、駆
動力源および車輪に対して動力伝達可能に連結された第
1回転部材と、前記第1軸線と平行な第2軸線を中心と
して回転可能に配置され、かつ、前記第1回転部材およ
び前記車輪に対して動力伝達可能に連結された第2回転
部材と、前記第1回転部材を回転可能に保持する軸受
と、前記ケーシングの内部に収容された潤滑油とを有す
る動力伝達装置の潤滑構造において、前記ケーシングに
おける前記第1回転部材の外周側に、前記車輪から入力
される動力により回転する前記第2回転部材により掻き
上げられた潤滑油を、前記軸受側に供給する油路が設け
られていることを特徴とするものである。
【0011】請求項1の発明によれば、車両の被牽引時
に車輪の動力が第2回転部材に入力されて第2回転部材
が回転すると、潤滑油が掻き上げられるとともに、遠心
力によりケーシング内部に飛ばされる。ここで、第1軸
線と第2軸線とが平行に配置されているために、遠心力
により飛ばされた潤滑油が第1回転部材の外周側に到達
しやすく、ついで、この潤滑油が油路を介して軸受側に
送られる。
に車輪の動力が第2回転部材に入力されて第2回転部材
が回転すると、潤滑油が掻き上げられるとともに、遠心
力によりケーシング内部に飛ばされる。ここで、第1軸
線と第2軸線とが平行に配置されているために、遠心力
により飛ばされた潤滑油が第1回転部材の外周側に到達
しやすく、ついで、この潤滑油が油路を介して軸受側に
送られる。
【0012】請求項2の発明は、請求項1の構成に加え
て、前記ケーシングに、前記軸受が前記第1回転部材の
軸線方向に移動することを規制するスナップリングが設
けられ、このスナップリングには円周方向の一部に切れ
目が形成されているとともに、前記油路における前記軸
受側の開口部が前記切れ目に臨んで配置されていること
を特徴とするものである。
て、前記ケーシングに、前記軸受が前記第1回転部材の
軸線方向に移動することを規制するスナップリングが設
けられ、このスナップリングには円周方向の一部に切れ
目が形成されているとともに、前記油路における前記軸
受側の開口部が前記切れ目に臨んで配置されていること
を特徴とするものである。
【0013】請求項2の発明によれば、請求項1の発明
と同様の作用が生じるほかに、油路における軸受側の開
口部が、スナップリングの切れ目に臨んで配置されてい
るために、油路により潤滑油を軸受側に送る際に、潤滑
油の流動がスナップリングに妨げられることなく円滑に
おこなわれる。
と同様の作用が生じるほかに、油路における軸受側の開
口部が、スナップリングの切れ目に臨んで配置されてい
るために、油路により潤滑油を軸受側に送る際に、潤滑
油の流動がスナップリングに妨げられることなく円滑に
おこなわれる。
【0014】請求項3の発明は、請求項1または2の構
成に加えて、前記ケーシングの内部における前記第1回
転部材の下端の高さの方が、前記ケーシングの内部にお
ける前記第2回転部材の下端の高さよりも上方に設定さ
れているとともに、前記潤滑油の液面が、前記第1の回
転部材には接触せず、かつ、前記第2回転部材に接触す
る位置に設定されていることを特徴とするものである。
成に加えて、前記ケーシングの内部における前記第1回
転部材の下端の高さの方が、前記ケーシングの内部にお
ける前記第2回転部材の下端の高さよりも上方に設定さ
れているとともに、前記潤滑油の液面が、前記第1の回
転部材には接触せず、かつ、前記第2回転部材に接触す
る位置に設定されていることを特徴とするものである。
【0015】請求項3の発明によれば、請求項1または
2の発明と同様の作用が生じるほか、第1回転部材の回
転により潤滑油を軸受側に飛ばすことができない場合に
おいても、第2回転部材の回転により潤滑油が飛ばさ
れ、この潤滑油が油路に送られる。
2の発明と同様の作用が生じるほか、第1回転部材の回
転により潤滑油を軸受側に飛ばすことができない場合に
おいても、第2回転部材の回転により潤滑油が飛ばさ
れ、この潤滑油が油路に送られる。
【0016】請求項4の発明は、ケーシングの内部に回
転可能に配置され、かつ、駆動力源および車輪に対して
動力伝達可能に連結された回転部材と、この回転部材を
回転可能に保持する軸受と、前記ケーシングの内部に収
容された潤滑油とを有する動力伝達装置の潤滑構造にお
いて、前記ケーシングに、前記車輪から入力される動力
により前記回転部材が回転して飛ばされた潤滑油を、前
記軸受側に供給する油路が設けられていることを特徴と
するものである。
転可能に配置され、かつ、駆動力源および車輪に対して
動力伝達可能に連結された回転部材と、この回転部材を
回転可能に保持する軸受と、前記ケーシングの内部に収
容された潤滑油とを有する動力伝達装置の潤滑構造にお
いて、前記ケーシングに、前記車輪から入力される動力
により前記回転部材が回転して飛ばされた潤滑油を、前
記軸受側に供給する油路が設けられていることを特徴と
するものである。
【0017】請求項4の発明によれば、車輪から入力さ
れる動力により回転部材が回転して飛ばされた潤滑油
が、油路により軸受側に送られて、軸受が潤滑および冷
却される。
れる動力により回転部材が回転して飛ばされた潤滑油
が、油路により軸受側に送られて、軸受が潤滑および冷
却される。
【0018】
【発明の実施の形態】つぎに、この発明を図面を参照し
ながら具体的に説明する。図2は、この発明をFF車
(エンジン前置き前輪駆動車)に用いた一実施形態のス
ケルトン図である。図2において、1は車両の駆動力源
としてのエンジンであり、このエンジン1としては内燃
機関、具体的にはガソリンエンジン、ディーゼルエンジ
ン、LPGエンジンなどが用いられる。そして、エンジ
ン1のクランクシャフト2が車両の幅方向に配置されて
いる。
ながら具体的に説明する。図2は、この発明をFF車
(エンジン前置き前輪駆動車)に用いた一実施形態のス
ケルトン図である。図2において、1は車両の駆動力源
としてのエンジンであり、このエンジン1としては内燃
機関、具体的にはガソリンエンジン、ディーゼルエンジ
ン、LPGエンジンなどが用いられる。そして、エンジ
ン1のクランクシャフト2が車両の幅方向に配置されて
いる。
【0019】また前記エンジン1の出力側には、トラン
スアクスル3が設けられている。このトランスアクスル
3は内部中空のケーシング4を有し、ケーシング4の内
部空間D1には、トルクコンバータ5と変速機構6と最
終減速機(言い換えれば差動装置)7とが設けられてい
る。まず、トルクコンバータ5の構成について説明す
る。ケーシング4の内部空間D1には、クランクシャフ
ト2と同一の軸線X1を中心として回転可能なインプッ
トシャフト8が設けられており、インプットシャフト8
におけるエンジン1側の端部にはタービンランナ9が取
り付けられている。
スアクスル3が設けられている。このトランスアクスル
3は内部中空のケーシング4を有し、ケーシング4の内
部空間D1には、トルクコンバータ5と変速機構6と最
終減速機(言い換えれば差動装置)7とが設けられてい
る。まず、トルクコンバータ5の構成について説明す
る。ケーシング4の内部空間D1には、クランクシャフ
ト2と同一の軸線X1を中心として回転可能なインプッ
トシャフト8が設けられており、インプットシャフト8
におけるエンジン1側の端部にはタービンランナ9が取
り付けられている。
【0020】一方、クランクシャフト2の後端にはドラ
イブプレート10を介してフロントカバー11が連結さ
れており、フロントカバー11にはポンプインペラ12
が接続されている。タービンランナ9とポンプインペラ
12とは対向して配置され、タービンランナ9およびポ
ンプインペラ12の内側にはステータ13が設けられて
いる。また、フロントカバー11とタービンランナ9と
の間にはロックアップクラッチ14が設けられている。
上記のように構成されたフロントカバー11およびポン
プインペラ12などにより、ケーシング15が形成され
ており、ケーシング15の内部には、作動流体としての
オイルが供給されている。
イブプレート10を介してフロントカバー11が連結さ
れており、フロントカバー11にはポンプインペラ12
が接続されている。タービンランナ9とポンプインペラ
12とは対向して配置され、タービンランナ9およびポ
ンプインペラ12の内側にはステータ13が設けられて
いる。また、フロントカバー11とタービンランナ9と
の間にはロックアップクラッチ14が設けられている。
上記のように構成されたフロントカバー11およびポン
プインペラ12などにより、ケーシング15が形成され
ており、ケーシング15の内部には、作動流体としての
オイルが供給されている。
【0021】上記構成により、エンジン1の動力(トル
ク)がクランクシャフト2からフロントカバー11に伝
達される。この時、ロックアップクラッチ14が解放さ
れている場合は、ポンプインペラ12のトルクが流体に
よりタービンランナ9に伝達され、ついでインプットシ
ャフト8に伝達される。なお、ポンプインペラ12から
タービンランナ9に伝達されるトルクは、ステータ13
により増幅される。これに対して、ロックアップクラッ
チ14が係合されている場合は、フロントカバー11の
トルクが機械的にインプットシャフト8に伝達される。
ク)がクランクシャフト2からフロントカバー11に伝
達される。この時、ロックアップクラッチ14が解放さ
れている場合は、ポンプインペラ12のトルクが流体に
よりタービンランナ9に伝達され、ついでインプットシ
ャフト8に伝達される。なお、ポンプインペラ12から
タービンランナ9に伝達されるトルクは、ステータ13
により増幅される。これに対して、ロックアップクラッ
チ14が係合されている場合は、フロントカバー11の
トルクが機械的にインプットシャフト8に伝達される。
【0022】前記ケーシング4の内部空間D1における
トルクコンバータ5と変速機構6との間には、オイルポ
ンプ16が設けられている。このオイルポンプ16のロ
ータ17と、ポンプインペラ12とが円筒形状のハブ1
8により接続されている。また、オイルポンプ16のボ
デー19はケーシング4側に固定されている。したがっ
て、エンジン1の動力によりオイルポンプ16を駆動
し、オイルパン(図示せず)のオイルを汲み上げること
ができる。
トルクコンバータ5と変速機構6との間には、オイルポ
ンプ16が設けられている。このオイルポンプ16のロ
ータ17と、ポンプインペラ12とが円筒形状のハブ1
8により接続されている。また、オイルポンプ16のボ
デー19はケーシング4側に固定されている。したがっ
て、エンジン1の動力によりオイルポンプ16を駆動
し、オイルパン(図示せず)のオイルを汲み上げること
ができる。
【0023】一方、変速機構6は、第1の遊星歯車機構
20および第2の遊星歯車機構21を有し、第1の遊星
歯車機構20および第2の遊星歯車機構21がインプッ
トシャフト8の周囲に配置されている。第1の遊星歯車
機構20は、サンギヤ23と、サンギヤ23に対して同
心円上に配置された内歯歯車であるリングギヤ24と、
サンギヤ23およびリングギヤ24に噛合した複数のピ
ニオンギヤ25を保持したキャリヤ26とを三つの回転
要素とするシングルピニオン型の遊星歯車機構である。
また、インプットシャフト8の外周には、インプットシ
ャフト8と相対回転可能な第1の中空軸27が取り付け
られており、第1の中空軸27の長手方向の一端にサン
ギヤ23が形成されている。第1の中空軸27における
オイルポンプ16側の端部がスラスト軸受61Aにより
支持されている。このスラスト軸受61Aにより、第1
の中空軸27がオイルポンプ側に向けて軸線方向に移動
することが規制されている。さらに、第1の中空軸27
を半径方向に貫通する油路27Aが設けられている。
20および第2の遊星歯車機構21を有し、第1の遊星
歯車機構20および第2の遊星歯車機構21がインプッ
トシャフト8の周囲に配置されている。第1の遊星歯車
機構20は、サンギヤ23と、サンギヤ23に対して同
心円上に配置された内歯歯車であるリングギヤ24と、
サンギヤ23およびリングギヤ24に噛合した複数のピ
ニオンギヤ25を保持したキャリヤ26とを三つの回転
要素とするシングルピニオン型の遊星歯車機構である。
また、インプットシャフト8の外周には、インプットシ
ャフト8と相対回転可能な第1の中空軸27が取り付け
られており、第1の中空軸27の長手方向の一端にサン
ギヤ23が形成されている。第1の中空軸27における
オイルポンプ16側の端部がスラスト軸受61Aにより
支持されている。このスラスト軸受61Aにより、第1
の中空軸27がオイルポンプ側に向けて軸線方向に移動
することが規制されている。さらに、第1の中空軸27
を半径方向に貫通する油路27Aが設けられている。
【0024】また第2の遊星歯車機構21は、サンギヤ
28と、サンギヤ28に対して同心円上に配置された内
歯歯車であるリングギヤ29と、サンギヤ28およびリ
ングギヤ29に噛合した複数のピニオンギヤ30を保持
したキャリヤ31とを三つの回転要素とするシングルピ
ニオン型の遊星歯車機構である。また、インプットシャ
フト8の外周には、インプットシャフト8と相対回転可
能な第2の中空軸32が取り付けられており、第2の中
空軸32の長手方向の一端にキャリヤ31が連結されて
いる。さらに第2の中空軸32の外周には、第3の中空
軸63が相対回転可能に取り付けられている。そして、
サンギヤ28は第3の中空軸63の外周に形成されてい
る。
28と、サンギヤ28に対して同心円上に配置された内
歯歯車であるリングギヤ29と、サンギヤ28およびリ
ングギヤ29に噛合した複数のピニオンギヤ30を保持
したキャリヤ31とを三つの回転要素とするシングルピ
ニオン型の遊星歯車機構である。また、インプットシャ
フト8の外周には、インプットシャフト8と相対回転可
能な第2の中空軸32が取り付けられており、第2の中
空軸32の長手方向の一端にキャリヤ31が連結されて
いる。さらに第2の中空軸32の外周には、第3の中空
軸63が相対回転可能に取り付けられている。そして、
サンギヤ28は第3の中空軸63の外周に形成されてい
る。
【0025】さらに、キャリヤ31とリングギヤ24と
が、円筒形状のコネクティングドラム33により一体回
転できる状態で連結されている。また、キャリヤ26と
リングギヤ29とがコネクティングドラム34Aにより
一体回転できる状態で連結されている。さらにまた、第
1の中空軸27の外周には、第1の中空軸27と相対回
転可能なコネクティングドラム34が取り付けられてい
る。このコネクティングドラム34におけるオイルポン
プ16とは反対側の端部は、スラスト軸受34Bにより
支持されている。このスラスト軸受34Bにより、コネ
クティングドラム34がオイルポンプ16から離れるよ
うに、軸線方向に移動することが規制されている。
が、円筒形状のコネクティングドラム33により一体回
転できる状態で連結されている。また、キャリヤ26と
リングギヤ29とがコネクティングドラム34Aにより
一体回転できる状態で連結されている。さらにまた、第
1の中空軸27の外周には、第1の中空軸27と相対回
転可能なコネクティングドラム34が取り付けられてい
る。このコネクティングドラム34におけるオイルポン
プ16とは反対側の端部は、スラスト軸受34Bにより
支持されている。このスラスト軸受34Bにより、コネ
クティングドラム34がオイルポンプ16から離れるよ
うに、軸線方向に移動することが規制されている。
【0026】また、コネクティングドラム34の外周に
は、半径方向の断面形状がほぼL字形の円筒部材35が
スプライン嵌合されている。この円筒部材35は、円筒
部43と外向きフランジ36とを有し、外向きフランジ
36の外周にはカウンタドライブギヤ37が形成されて
いる。このカウンタドライブギヤ37はいわゆるはす歯
歯車により構成されている。また、円筒部43の端部に
はナット34Aが締め付け固定されており、このナット
34Aにより円筒部材35が、図1の右方向(オイルポ
ンプ16側)に向けて軸線方向に移動することが規制さ
れている。なお、第1の遊星歯車機構20を構成する各
ギヤもはす歯歯車により構成され、第2の遊星歯車機構
21を構成する各ギヤもはす歯歯車により構成されてい
る。以上のように、変速機構6は各種の回転要素を有し
ている。
は、半径方向の断面形状がほぼL字形の円筒部材35が
スプライン嵌合されている。この円筒部材35は、円筒
部43と外向きフランジ36とを有し、外向きフランジ
36の外周にはカウンタドライブギヤ37が形成されて
いる。このカウンタドライブギヤ37はいわゆるはす歯
歯車により構成されている。また、円筒部43の端部に
はナット34Aが締め付け固定されており、このナット
34Aにより円筒部材35が、図1の右方向(オイルポ
ンプ16側)に向けて軸線方向に移動することが規制さ
れている。なお、第1の遊星歯車機構20を構成する各
ギヤもはす歯歯車により構成され、第2の遊星歯車機構
21を構成する各ギヤもはす歯歯車により構成されてい
る。以上のように、変速機構6は各種の回転要素を有し
ている。
【0027】一方、ケーシング4の内部には、図1に示
すように突出壁38が形成されている。この突出壁38
は、ケーシング4の内面から軸線X1に向けて突出して
いる。この突出壁38の内周には軸受(具体的には円す
いころ軸受)39,40が取り付けられている。軸受3
9,40の外径は同一に設定され、軸受39,40の外
径は、カウンタドライブギヤ37の外径よりも小さく設
定されている。一方の軸受39は、内輪41および外輪
42と、内輪41と外輪42との間に円周方向に配置さ
れた複数の転動体としての円すいころ43とを有する。
そして、内輪41が円筒部43の外周に嵌合固定され、
内輪41の一方の端面44が、コネクティングドラム3
4の外向きフランジ45に接触している。また、外輪4
2の内周面42Aには、軸受40から離れるにともない
拡径する方向のテーパが付与されている。
すように突出壁38が形成されている。この突出壁38
は、ケーシング4の内面から軸線X1に向けて突出して
いる。この突出壁38の内周には軸受(具体的には円す
いころ軸受)39,40が取り付けられている。軸受3
9,40の外径は同一に設定され、軸受39,40の外
径は、カウンタドライブギヤ37の外径よりも小さく設
定されている。一方の軸受39は、内輪41および外輪
42と、内輪41と外輪42との間に円周方向に配置さ
れた複数の転動体としての円すいころ43とを有する。
そして、内輪41が円筒部43の外周に嵌合固定され、
内輪41の一方の端面44が、コネクティングドラム3
4の外向きフランジ45に接触している。また、外輪4
2の内周面42Aには、軸受40から離れるにともない
拡径する方向のテーパが付与されている。
【0028】他方の軸受40は、内輪46および外輪4
7と、内輪46と外輪47との間に円周方向に配置され
た複数の転動体としての円すいころ48とを有する。そ
して、内輪46が円筒部43の外周に嵌合固定され、内
輪43の一方の端面49が、外向きフランジ36に接触
している。また、外輪47の内周面47Aには、軸受3
9から離れるにともない拡径する方向のテーパが付与さ
れている。このように、軸受39と軸受40とは、相互
に面対称に構成されている。上記2つの軸受39,40
は、コネクティングドラム34,35および第1の中空
軸27ならびにインプットシャフト8を回転可能に保持
するラジアル軸受である。
7と、内輪46と外輪47との間に円周方向に配置され
た複数の転動体としての円すいころ48とを有する。そ
して、内輪46が円筒部43の外周に嵌合固定され、内
輪43の一方の端面49が、外向きフランジ36に接触
している。また、外輪47の内周面47Aには、軸受3
9から離れるにともない拡径する方向のテーパが付与さ
れている。このように、軸受39と軸受40とは、相互
に面対称に構成されている。上記2つの軸受39,40
は、コネクティングドラム34,35および第1の中空
軸27ならびにインプットシャフト8を回転可能に保持
するラジアル軸受である。
【0029】また、突出壁38の内周にはスナップリン
グ取付溝50が形成されており、このスナップリング取
付溝50にはスナップリング51が取り付けられてい
る。そして、このスナップリング51が軸受39と軸受
40との間に配置されている。このスナップリング51
は、円周方向の一部に合い口51Aが形成されたほぼC
字形状に構成されている。つまり、スナップリング51
の合い口51Aに臨む両端部54,55との間に隙間が
形成されている。
グ取付溝50が形成されており、このスナップリング取
付溝50にはスナップリング51が取り付けられてい
る。そして、このスナップリング51が軸受39と軸受
40との間に配置されている。このスナップリング51
は、円周方向の一部に合い口51Aが形成されたほぼC
字形状に構成されている。つまり、スナップリング51
の合い口51Aに臨む両端部54,55との間に隙間が
形成されている。
【0030】このように構成されたスナップリング51
が、軸受39の外輪42の端面42Aと、軸受40の外
輪47の端面47Aとに接触している。この端面42A
と端面47Aとは対向している。このようにして、イン
プットシャフト8の軸線方向において、軸受39と軸受
40との間には、スナップリング51の厚さに相当する
分の隙間が形成されている。
が、軸受39の外輪42の端面42Aと、軸受40の外
輪47の端面47Aとに接触している。この端面42A
と端面47Aとは対向している。このようにして、イン
プットシャフト8の軸線方向において、軸受39と軸受
40との間には、スナップリング51の厚さに相当する
分の隙間が形成されている。
【0031】さらに、突出壁38には、突出壁38にお
けるカウンタドライブギヤ37側の側面と、スナップリ
ング取付溝50とを結ぶ油路52が形成されている。油
路52におけるカウンタギヤ37側の入口54の方が、
出口53よりも外周側に配置されている。そして、油路
52におけるスナップリング取付溝50側の出口53
が、合い口51Aに臨んで形成されている。言い換えれ
ば、スナップリング取付溝51の円周方向において、出
口53の位相と合い口51Aの位相とが一致している。
そして、この油路52の全部は、インプットシャフト8
(言い換えれば、カウンタドライブギヤ37)の回転中
心A1よりも上方に配置されている。
けるカウンタドライブギヤ37側の側面と、スナップリ
ング取付溝50とを結ぶ油路52が形成されている。油
路52におけるカウンタギヤ37側の入口54の方が、
出口53よりも外周側に配置されている。そして、油路
52におけるスナップリング取付溝50側の出口53
が、合い口51Aに臨んで形成されている。言い換えれ
ば、スナップリング取付溝51の円周方向において、出
口53の位相と合い口51Aの位相とが一致している。
そして、この油路52の全部は、インプットシャフト8
(言い換えれば、カウンタドライブギヤ37)の回転中
心A1よりも上方に配置されている。
【0032】一方、前記円筒部材35には、円筒部43
を半径方向に貫通する油路55が形成されている。ま
た、コネクティングドラム34には、円筒部56を半径
方向に貫通する油路57が形成されている。さらに、イ
ンプットシャフト8の内部には軸線方向の油路58が形
成されている。この油路58には、オイルポンプ16に
より汲み上げられたオイルの一部が供給される。また、
インプットシャフト8にはその外周面から油路58に向
けて貫通する油路59が形成されている。
を半径方向に貫通する油路55が形成されている。ま
た、コネクティングドラム34には、円筒部56を半径
方向に貫通する油路57が形成されている。さらに、イ
ンプットシャフト8の内部には軸線方向の油路58が形
成されている。この油路58には、オイルポンプ16に
より汲み上げられたオイルの一部が供給される。また、
インプットシャフト8にはその外周面から油路58に向
けて貫通する油路59が形成されている。
【0033】つぎに、変速機構6のトルク伝達経路を切
り換えるためのクラッチやブレーキなどの摩擦係合装置
について説明する。まず、インプットシャフト8と第1
の中空軸27との間のトルク伝達状態を制御する第1の
クラッチC1が設けられている。この第1のクラッチC
1は、図1に示すように円筒形状のクラッチハブ60を
有しており、クラッチハブ60の内周と、第1の中空軸
27の外向きフランジ61とが接合されている。また、
クラッチハブ60には、軸線方向に貫通する孔61が形
成されている。
り換えるためのクラッチやブレーキなどの摩擦係合装置
について説明する。まず、インプットシャフト8と第1
の中空軸27との間のトルク伝達状態を制御する第1の
クラッチC1が設けられている。この第1のクラッチC
1は、図1に示すように円筒形状のクラッチハブ60を
有しており、クラッチハブ60の内周と、第1の中空軸
27の外向きフランジ61とが接合されている。また、
クラッチハブ60には、軸線方向に貫通する孔61が形
成されている。
【0034】そして、前記油路58と、軸受39および
軸受40側とが、油路59,27A、57,55を介し
て液体流通可能に連通している。また、外向きフランジ
36には軸線方向に貫通する孔36Aが形成されてい
る。この孔36Aにより、クラッチハブ60と外向きフ
ランジ36との間の空間と、軸受39,40が配置され
ている空間とが、液体流通可能に連通している。
軸受40側とが、油路59,27A、57,55を介し
て液体流通可能に連通している。また、外向きフランジ
36には軸線方向に貫通する孔36Aが形成されてい
る。この孔36Aにより、クラッチハブ60と外向きフ
ランジ36との間の空間と、軸受39,40が配置され
ている空間とが、液体流通可能に連通している。
【0035】一方、インプットシャフト8と第2の中空
軸32との間のトルク伝達状態を制御する第2のクラッ
チC2が配置されている。また、インプットシャフト8
と第3の中空軸63との間のトルク伝達状態を制御する
第3のクラッチC3が設けられている。つまり、第2の
クラッチC2と第3のクラッチC3とが相互に並列に配
置されている。また、サンギヤ28とケーシング4との
間には、第1のブレーキB1と第2のブレーキとが相互
に並列に配置されている。さらに、第2ブレーキB2と
サンギヤ28との間には第1の一方向クラッチF1が設
けられている。前記コネクティングドラム33とケーシ
ング4との間には、第3のブレーキB3と第2の一方向
クラッチF2とが相互に並列に配置されている。
軸32との間のトルク伝達状態を制御する第2のクラッ
チC2が配置されている。また、インプットシャフト8
と第3の中空軸63との間のトルク伝達状態を制御する
第3のクラッチC3が設けられている。つまり、第2の
クラッチC2と第3のクラッチC3とが相互に並列に配
置されている。また、サンギヤ28とケーシング4との
間には、第1のブレーキB1と第2のブレーキとが相互
に並列に配置されている。さらに、第2ブレーキB2と
サンギヤ28との間には第1の一方向クラッチF1が設
けられている。前記コネクティングドラム33とケーシ
ング4との間には、第3のブレーキB3と第2の一方向
クラッチF2とが相互に並列に配置されている。
【0036】一方、インプットシャフト8と相互に平行
な軸線Y1を中心として回転可能なカウンタシャフト6
4が設けられている。このカウンタシャフト64にはカ
ウンタドリブンギヤ65およびファイナルドライブギヤ
66が形成されている。そして、カウンタドリブンギヤ
65とカウンタドライブギヤ37とが噛合されている。
前記最終減速機7は、軸線Z1を中心として回転するこ
とのできるデフケース67を有している。軸線Z1は、
軸線X1,Y1と相互に平行に設定されている。このデ
フケース67の外周にはリングギヤ68が形成されてお
り、リングギヤ68とファイナルドライブギヤ66とが
噛み合わされている。
な軸線Y1を中心として回転可能なカウンタシャフト6
4が設けられている。このカウンタシャフト64にはカ
ウンタドリブンギヤ65およびファイナルドライブギヤ
66が形成されている。そして、カウンタドリブンギヤ
65とカウンタドライブギヤ37とが噛合されている。
前記最終減速機7は、軸線Z1を中心として回転するこ
とのできるデフケース67を有している。軸線Z1は、
軸線X1,Y1と相互に平行に設定されている。このデ
フケース67の外周にはリングギヤ68が形成されてお
り、リングギヤ68とファイナルドライブギヤ66とが
噛み合わされている。
【0037】ところで、ファイナルドライブギヤ66
は、カウンタドリブンギヤ65よりもエンジン1側より
も配置されており、ファイナルドライブギヤ66が、可
及的にカウンタドリブンギヤ65に近づけて配置されて
いる。このため、インプットシャフト8の軸線方向にお
けるカウンタドライブギヤ37およびカウンタドリブン
ギヤ65の配置位置と、ファイナルドライブギヤ66お
よびリングギヤ68の配置位置とが、可及的に接近され
ている。
は、カウンタドリブンギヤ65よりもエンジン1側より
も配置されており、ファイナルドライブギヤ66が、可
及的にカウンタドリブンギヤ65に近づけて配置されて
いる。このため、インプットシャフト8の軸線方向にお
けるカウンタドライブギヤ37およびカウンタドリブン
ギヤ65の配置位置と、ファイナルドライブギヤ66お
よびリングギヤ68の配置位置とが、可及的に接近され
ている。
【0038】また、デフケース67の内部には複数のピ
ニオンギヤ68Aが取り付けられており、このピニオン
ギヤ68Aには2つのサイドギヤ69が噛み合わされて
いる。2つのサイドギヤ69には別個にフロントドライ
ブシャフト70が接続され、各フロントドライブシャフ
ト70には、駆動輪としての前輪71が接続されてい
る。なお、デフケース67およびフロントドライブシャ
フト70は、ケーシング4に取り付けられた軸受(図示
せず)により、回転可能に保持されている。
ニオンギヤ68Aが取り付けられており、このピニオン
ギヤ68Aには2つのサイドギヤ69が噛み合わされて
いる。2つのサイドギヤ69には別個にフロントドライ
ブシャフト70が接続され、各フロントドライブシャフ
ト70には、駆動輪としての前輪71が接続されてい
る。なお、デフケース67およびフロントドライブシャ
フト70は、ケーシング4に取り付けられた軸受(図示
せず)により、回転可能に保持されている。
【0039】図4は、ケーシング4の概略的な側面断面
図である。インプットシャフト8おおよびカウンタシャ
フト64の配置位置を比較すると、インプットシャフト
8の方が車両の前方側に、かつ、水平に配置されてい
る。そして、インプットシャフト8よりも後方であり、
かつ、インプットシャフト8よりも低い位置にカウンタ
シャフト64が水平に配置されている。つまり、カウン
タドライブギヤ37の回転中心A1よりも、カウンタシ
ャフト64の回転中心A2の方が高い位置にある。ま
た、カウンタシャフト64よりも後方であり、かつ、イ
ンプットシャフト8よりも低い位置にリングギヤ68が
配置されている。つまり、リングギヤ68の回転中心A
3の方が、回転中心A1よりも低い位置にある。より具
体的には、カウンタドライブギヤ37の外周端(下端)
の方が、リングギヤ68の外周端(下端)よりも上方に
位置している。また、ケーシング4内の底部4A側には
潤滑油(オイル)D2が溜められている。この潤滑油D
2の液面は、リングギヤ68が半径方向の半分程度まで
潤滑油D2に浸漬される一方、カウンタドライブギヤ3
7および軸受39,40は潤滑油D2に浸漬されない位
置に設定されている。
図である。インプットシャフト8おおよびカウンタシャ
フト64の配置位置を比較すると、インプットシャフト
8の方が車両の前方側に、かつ、水平に配置されてい
る。そして、インプットシャフト8よりも後方であり、
かつ、インプットシャフト8よりも低い位置にカウンタ
シャフト64が水平に配置されている。つまり、カウン
タドライブギヤ37の回転中心A1よりも、カウンタシ
ャフト64の回転中心A2の方が高い位置にある。ま
た、カウンタシャフト64よりも後方であり、かつ、イ
ンプットシャフト8よりも低い位置にリングギヤ68が
配置されている。つまり、リングギヤ68の回転中心A
3の方が、回転中心A1よりも低い位置にある。より具
体的には、カウンタドライブギヤ37の外周端(下端)
の方が、リングギヤ68の外周端(下端)よりも上方に
位置している。また、ケーシング4内の底部4A側には
潤滑油(オイル)D2が溜められている。この潤滑油D
2の液面は、リングギヤ68が半径方向の半分程度まで
潤滑油D2に浸漬される一方、カウンタドライブギヤ3
7および軸受39,40は潤滑油D2に浸漬されない位
置に設定されている。
【0040】一方、変速機構6およびエンジン1を制御
する電子制御装置(図示せず)、および変速機構6およ
びロックアップクラッチ15を制御する油圧制御装置
(図示せず)が設けられている。この油圧制御装置は、
前述したオイルポンプ16や各種のクラッチやブレーキ
の動作を制御するソレノイドバルブ、および油圧回路な
どにより構成されている。そして、電子制御装置により
車両の走行状態(例えば車速およびアクセル開度)が判
断され、その判断結果に基づいて油圧制御装置が制御さ
れ、各種のクラッチやブレーキなどの摩擦係合装置が係
合・解放されて、変速機構6の変速比が制御される。
する電子制御装置(図示せず)、および変速機構6およ
びロックアップクラッチ15を制御する油圧制御装置
(図示せず)が設けられている。この油圧制御装置は、
前述したオイルポンプ16や各種のクラッチやブレーキ
の動作を制御するソレノイドバルブ、および油圧回路な
どにより構成されている。そして、電子制御装置により
車両の走行状態(例えば車速およびアクセル開度)が判
断され、その判断結果に基づいて油圧制御装置が制御さ
れ、各種のクラッチやブレーキなどの摩擦係合装置が係
合・解放されて、変速機構6の変速比が制御される。
【0041】ここで、実施形態の構成とこの発明の構成
との対応関係を説明すれば、エンジン1がこの発明の駆
動力源に相当し、カウンタドライブギヤ37を有する円
筒部材35がこの発明の第1回転部材に相当し、リング
ギヤ68を有するデフケース67がこの発明の第2回転
部材に相当し、前輪71がこの発明の車輪に相当し、出
口53がこの発明の開口部に相当し、軸線X1がこの発
明の第1軸線に相当し、軸線Z1がこの発明の第2軸線
に相当し、合い口51Aがこの発明の切れ目に相当す
る。
との対応関係を説明すれば、エンジン1がこの発明の駆
動力源に相当し、カウンタドライブギヤ37を有する円
筒部材35がこの発明の第1回転部材に相当し、リング
ギヤ68を有するデフケース67がこの発明の第2回転
部材に相当し、前輪71がこの発明の車輪に相当し、出
口53がこの発明の開口部に相当し、軸線X1がこの発
明の第1軸線に相当し、軸線Z1がこの発明の第2軸線
に相当し、合い口51Aがこの発明の切れ目に相当す
る。
【0042】前記変速機構6は、前進4段・後進1段の
変速段を設定することができる、いわゆる有段式の自動
変速機である。この変速機構6において、その変速比を
制御する際におこなわれる各種のクラッチおよびブレー
キなどの摩擦係合装置の係合・解放制御は、図5に示す
とおりである。なお、図5において○印は摩擦係合装置
が係合されることを意味しており、(○)印は摩擦係合
装置の係合・解放が動力(言い換えればトルク)の伝達
には無関係であることを意味しており、◎印はコースト
状態(言い換えればエンジンブレーキ状態)で係合され
ることを意味しており、空欄は摩擦係合装置が解放され
ることを意味している。
変速段を設定することができる、いわゆる有段式の自動
変速機である。この変速機構6において、その変速比を
制御する際におこなわれる各種のクラッチおよびブレー
キなどの摩擦係合装置の係合・解放制御は、図5に示す
とおりである。なお、図5において○印は摩擦係合装置
が係合されることを意味しており、(○)印は摩擦係合
装置の係合・解放が動力(言い換えればトルク)の伝達
には無関係であることを意味しており、◎印はコースト
状態(言い換えればエンジンブレーキ状態)で係合され
ることを意味しており、空欄は摩擦係合装置が解放され
ることを意味している。
【0043】このようにして、各種の摩擦係合装置が制
御されるとともに、エンジン1の動力(トルクが)イン
プットシャフト8およびカウンタドライブギヤ37を経
由してカウンタシャフト64に伝達されるとともに、こ
のトルクが最終減速機7を経由して車輪71に伝達さ
れ、車両が走行する。そして、円筒部材35の回転中に
おいては、軸受39,40では、円すいころ43,48
が内輪および外輪に沿って転動する。
御されるとともに、エンジン1の動力(トルクが)イン
プットシャフト8およびカウンタドライブギヤ37を経
由してカウンタシャフト64に伝達されるとともに、こ
のトルクが最終減速機7を経由して車輪71に伝達さ
れ、車両が走行する。そして、円筒部材35の回転中に
おいては、軸受39,40では、円すいころ43,48
が内輪および外輪に沿って転動する。
【0044】また、カウンタドライブギヤ37およびカ
ウンタドリブンギヤ65がはす歯歯車により構成されて
いるため、カウンタドライブギヤ37とカウンタドリブ
ンギヤ65との間でトルク伝達がおこなわれる際には、
カウンタドリブンギヤ37に対して軸線方向(言い換え
ればスラスト方向)の荷重が作用する。具体的には、図
1において円筒部材35を左方向に押圧する荷重が作用
する。この荷重は軸受40を介してスナップリング51
に伝達され、スナップリング51によりこの荷重が受け
止められる。このようにして、軸受40が軸線方向に移
動することが規制される。
ウンタドリブンギヤ65がはす歯歯車により構成されて
いるため、カウンタドライブギヤ37とカウンタドリブ
ンギヤ65との間でトルク伝達がおこなわれる際には、
カウンタドリブンギヤ37に対して軸線方向(言い換え
ればスラスト方向)の荷重が作用する。具体的には、図
1において円筒部材35を左方向に押圧する荷重が作用
する。この荷重は軸受40を介してスナップリング51
に伝達され、スナップリング51によりこの荷重が受け
止められる。このようにして、軸受40が軸線方向に移
動することが規制される。
【0045】また、第1の遊星歯車機構20の各ギヤも
はす歯歯車により構成されているため、トルクの伝達時
にキャリヤ26に対して軸線方向の荷重が作用する。具
体的には、図1においてコネクティングドラム34を右
方向に押圧する荷重が作用する。この荷重は軸受39を
介してスナップリング51に伝達され、スナップリング
51によりこの荷重が受け止められる。このようにし
て、軸受39が軸線方向に移動することが規制される。
はす歯歯車により構成されているため、トルクの伝達時
にキャリヤ26に対して軸線方向の荷重が作用する。具
体的には、図1においてコネクティングドラム34を右
方向に押圧する荷重が作用する。この荷重は軸受39を
介してスナップリング51に伝達され、スナップリング
51によりこの荷重が受け止められる。このようにし
て、軸受39が軸線方向に移動することが規制される。
【0046】ところで、エンジン1の運転中は、その動
力によりオイルポンプ16が駆動され、オイルパンから
汲み上げられたオイルが潤滑油として油路58に供給さ
れる。この潤滑油が油路59,27A,57,55を経
由して軸受39と軸受40との間に導かれる。また、油
路59から孔62を通過した潤滑油は、孔36Aを経由
して軸受39,40側にも供給される。このようにし
て、オイルポンプ16の駆動により送られた潤滑油によ
り、軸受39,40が強制的に潤滑および冷却され、軸
受39,40の発熱、摩耗、焼き付きを抑制することが
できる。
力によりオイルポンプ16が駆動され、オイルパンから
汲み上げられたオイルが潤滑油として油路58に供給さ
れる。この潤滑油が油路59,27A,57,55を経
由して軸受39と軸受40との間に導かれる。また、油
路59から孔62を通過した潤滑油は、孔36Aを経由
して軸受39,40側にも供給される。このようにし
て、オイルポンプ16の駆動により送られた潤滑油によ
り、軸受39,40が強制的に潤滑および冷却され、軸
受39,40の発熱、摩耗、焼き付きを抑制することが
できる。
【0047】上記のような、軸受39,40の動作中
は、軸受39の内輪41、および軸受40の内輪46に
は遠心力が発生している。このため、軸受39,40の
間に供給された潤滑油が、上記遠心力により、内輪41
と外輪42との間、および内輪46と外輪47との間を
外周側に移動する。したがって、内輪41と外輪42と
の間、および内輪46と外輪47との間に満遍なく潤滑
油が行き渡り、その潤滑性能が一層向上する。
は、軸受39の内輪41、および軸受40の内輪46に
は遠心力が発生している。このため、軸受39,40の
間に供給された潤滑油が、上記遠心力により、内輪41
と外輪42との間、および内輪46と外輪47との間を
外周側に移動する。したがって、内輪41と外輪42と
の間、および内輪46と外輪47との間に満遍なく潤滑
油が行き渡り、その潤滑性能が一層向上する。
【0048】これに対して、図2に示す車両を牽引する
時には、前輪71の動力が最終減速機7およびカウンタ
シャフト64を経由してカウンタドライブギヤ37に伝
達され、円筒部材35が回転する。したがって、車両の
被牽引時にも、エンジン1の動力により車両が走行する
場合と同様にして、軸受39,40が動作する。ところ
が、車両の被牽引時にはエンジン1が停止しているた
め、オイルポンプ16も停止しており、オイルポンプ1
6の機能により潤滑油を軸受39,40側に強制的に供
給することはできない。
時には、前輪71の動力が最終減速機7およびカウンタ
シャフト64を経由してカウンタドライブギヤ37に伝
達され、円筒部材35が回転する。したがって、車両の
被牽引時にも、エンジン1の動力により車両が走行する
場合と同様にして、軸受39,40が動作する。ところ
が、車両の被牽引時にはエンジン1が停止しているた
め、オイルポンプ16も停止しており、オイルポンプ1
6の機能により潤滑油を軸受39,40側に強制的に供
給することはできない。
【0049】しかしながら、前輪71から入力される動
力によりデフケース67が回転すると、リングギヤ68
の回転により潤滑油D2が撹拌されるとともに、潤滑油
D2の一部がリングギヤ68により掻き上げられる(汲
み上げられる)。そして、リングギヤ68により掻き上
げられた潤滑油D2の一部は、遠心力により内部空間D
1の上方に向けて飛ばされる。ここで、軸線X1と軸線
Z1とが平行に配置され、かつ、インプットシャフト8
の軸線方向における軸受39,40およびカウンタドラ
イブギヤ36の配置位置と、リングギヤ68の配置位置
とが可及的に接近しているため、内部空間D1の上方に
飛ばされた潤滑油D2が、ケーシング4におけるカウン
タドライブギヤ37の外周側に到達し易く、ケーシング
4の内壁に付着する。ついで、潤滑油D2はケーシング
4のその内壁に沿って下降し、油路52に進入する。そ
して、油路52に進入した潤滑油D2が、軸受39,4
0の外周側から軸受39,40の間に供給され、軸受3
9,40が潤滑および冷却される。したがって、車両の
被牽引時においても、軸受39,40の発熱、摩耗、焼
き付きを抑制することができ、その耐久性が向上する。
このため、車両の故障個所を修理した後に、軸受39,
40を再使用することができる。
力によりデフケース67が回転すると、リングギヤ68
の回転により潤滑油D2が撹拌されるとともに、潤滑油
D2の一部がリングギヤ68により掻き上げられる(汲
み上げられる)。そして、リングギヤ68により掻き上
げられた潤滑油D2の一部は、遠心力により内部空間D
1の上方に向けて飛ばされる。ここで、軸線X1と軸線
Z1とが平行に配置され、かつ、インプットシャフト8
の軸線方向における軸受39,40およびカウンタドラ
イブギヤ36の配置位置と、リングギヤ68の配置位置
とが可及的に接近しているため、内部空間D1の上方に
飛ばされた潤滑油D2が、ケーシング4におけるカウン
タドライブギヤ37の外周側に到達し易く、ケーシング
4の内壁に付着する。ついで、潤滑油D2はケーシング
4のその内壁に沿って下降し、油路52に進入する。そ
して、油路52に進入した潤滑油D2が、軸受39,4
0の外周側から軸受39,40の間に供給され、軸受3
9,40が潤滑および冷却される。したがって、車両の
被牽引時においても、軸受39,40の発熱、摩耗、焼
き付きを抑制することができ、その耐久性が向上する。
このため、車両の故障個所を修理した後に、軸受39,
40を再使用することができる。
【0050】また、軸受39,40の軸線方向の移動を
規制するスナップリング51が設けられているが、油路
52の開口部53がスナップリング51の合い口51A
に臨んで設けられている。この油路52に進入した潤滑
油D2の流動がスナップリング51により遮られること
なく、開口部53から円滑に軸受39,40側に供給さ
れる。したがって、軸受39,40に対する潤滑および
冷却機能が一層向上している。
規制するスナップリング51が設けられているが、油路
52の開口部53がスナップリング51の合い口51A
に臨んで設けられている。この油路52に進入した潤滑
油D2の流動がスナップリング51により遮られること
なく、開口部53から円滑に軸受39,40側に供給さ
れる。したがって、軸受39,40に対する潤滑および
冷却機能が一層向上している。
【0051】さらに、油路52が軸受39と軸受40と
の間に向けて開口しているために、油路52から送り出
された潤滑油が自重により一旦軸受39,40の内周側
に移動した後、内輪41,46の回転による遠心力で外
周側に移動する。したがって、内輪41と外輪42との
間、および内輪46と外輪47との間に満遍なく潤滑油
が行き渡り、その潤滑性能が一層向上する。
の間に向けて開口しているために、油路52から送り出
された潤滑油が自重により一旦軸受39,40の内周側
に移動した後、内輪41,46の回転による遠心力で外
周側に移動する。したがって、内輪41と外輪42との
間、および内輪46と外輪47との間に満遍なく潤滑油
が行き渡り、その潤滑性能が一層向上する。
【0052】なお、この実施形態においては、潤滑油D
2を掻き上げるリングギヤ68と、軸受39,40側に
潤滑油D2を供給する油路52とが、軸線方向の同じ位
置に配置されている方が、リングギヤ68により掻き上
げられた潤滑油D2が油路52に進入しやすい。しかし
ながら、潤滑油D2はケーシング4の内壁に沿って自重
で下降するため、リングギヤ68と油路52とが、軸線
方向の異なる位置に配置されていても、ケーシング4の
内壁の形状が、付着した潤滑油D2を油路52側に誘導
するような形状になっていれば、軸線方向における油路
52とリングギヤ68との位置関係に関わりなく、油路
52に対する潤滑油D2の進入性を良好に維持すること
ができる。
2を掻き上げるリングギヤ68と、軸受39,40側に
潤滑油D2を供給する油路52とが、軸線方向の同じ位
置に配置されている方が、リングギヤ68により掻き上
げられた潤滑油D2が油路52に進入しやすい。しかし
ながら、潤滑油D2はケーシング4の内壁に沿って自重
で下降するため、リングギヤ68と油路52とが、軸線
方向の異なる位置に配置されていても、ケーシング4の
内壁の形状が、付着した潤滑油D2を油路52側に誘導
するような形状になっていれば、軸線方向における油路
52とリングギヤ68との位置関係に関わりなく、油路
52に対する潤滑油D2の進入性を良好に維持すること
ができる。
【0053】上記実施形態において、リングギヤ68に
より飛ばされた潤滑油を、デフケース67またはドライ
ブシャフト70を回転可能に保持している軸受側に供給
する油路に誘導し、この油路から送り出される潤滑油に
より、上記軸受を潤滑および冷却するように構成するこ
ともできる。
より飛ばされた潤滑油を、デフケース67またはドライ
ブシャフト70を回転可能に保持している軸受側に供給
する油路に誘導し、この油路から送り出される潤滑油に
より、上記軸受を潤滑および冷却するように構成するこ
ともできる。
【0054】また、この実施形態においては、駆動力源
としてエンジンが搭載されているが、駆動力源として電
動機を搭載した車両、または、駆動力源としてエンジン
および電動機を搭載した車両に対しても、この実施形態
を適用することができる。さらに、変速機構として、変
速比を無段階に変更することのできる、いわゆる無段式
変速機(CVT)を搭載した車両に対して、この実施形
態を用いることもできる。
としてエンジンが搭載されているが、駆動力源として電
動機を搭載した車両、または、駆動力源としてエンジン
および電動機を搭載した車両に対しても、この実施形態
を適用することができる。さらに、変速機構として、変
速比を無段階に変更することのできる、いわゆる無段式
変速機(CVT)を搭載した車両に対して、この実施形
態を用いることもできる。
【0055】なお、図2の実施形態においては、カウン
タドリブンギヤ65よりもエンジン1側寄りの位置にフ
ァイナルギヤ66が設けられているが、カウンタドリブ
ンギヤ65の側方におけるエンジン1とは反対側の位置
にファイナルギヤ66を配置することもできる。具体的
には、インプットシャフト8の軸線方向における軸受3
9,40の配置位置と同じ位置にファイナルギヤ66を
配置することもできる。この場合は、インプットシャフ
ト8の軸線方向における軸受39,40の配置位置とリ
ングギヤ68の配置位置とが同じになる。この構成を採
用した場合は、リングギヤ68により飛ばされた潤滑油
が、油路52に対して一層到達し易くなるという効果が
ある。
タドリブンギヤ65よりもエンジン1側寄りの位置にフ
ァイナルギヤ66が設けられているが、カウンタドリブ
ンギヤ65の側方におけるエンジン1とは反対側の位置
にファイナルギヤ66を配置することもできる。具体的
には、インプットシャフト8の軸線方向における軸受3
9,40の配置位置と同じ位置にファイナルギヤ66を
配置することもできる。この場合は、インプットシャフ
ト8の軸線方向における軸受39,40の配置位置とリ
ングギヤ68の配置位置とが同じになる。この構成を採
用した場合は、リングギヤ68により飛ばされた潤滑油
が、油路52に対して一層到達し易くなるという効果が
ある。
【0056】ここで、上記の具体例に基づいて開示され
たこの発明の特徴的な構成を列挙すれば以下の通りであ
る。すなわち、第1の手段は、ケーシングの内部に第1
軸線を中心として回転可能に配置され、かつ、駆動力源
および車輪に対して動力伝達可能に連結された第1回転
部材と、前記第1軸線と平行な第2軸線を中心として回
転可能に配置され、かつ、前記第1回転部材および前記
車輪に対して動力伝達可能に連結された第2回転部材
と、前記第1回転部材を回転可能に保持する軸受と、前
記ケーシングの内部に収容された潤滑油と、前記駆動力
源により駆動されて前記潤滑油を前記軸受側に供給する
オイルポンプとを有する動力伝達装置の潤滑構造におい
て、前記ケーシングにおける前記第1回転部材の外周側
に、前記車輪から入力される動力により回転する前記第
2回転部材により飛ばされた潤滑油を、前記軸受側に供
給する油路が設けられていることを特徴とする動力伝達
装置の潤滑構造である。
たこの発明の特徴的な構成を列挙すれば以下の通りであ
る。すなわち、第1の手段は、ケーシングの内部に第1
軸線を中心として回転可能に配置され、かつ、駆動力源
および車輪に対して動力伝達可能に連結された第1回転
部材と、前記第1軸線と平行な第2軸線を中心として回
転可能に配置され、かつ、前記第1回転部材および前記
車輪に対して動力伝達可能に連結された第2回転部材
と、前記第1回転部材を回転可能に保持する軸受と、前
記ケーシングの内部に収容された潤滑油と、前記駆動力
源により駆動されて前記潤滑油を前記軸受側に供給する
オイルポンプとを有する動力伝達装置の潤滑構造におい
て、前記ケーシングにおける前記第1回転部材の外周側
に、前記車輪から入力される動力により回転する前記第
2回転部材により飛ばされた潤滑油を、前記軸受側に供
給する油路が設けられていることを特徴とする動力伝達
装置の潤滑構造である。
【0057】また、第2の手段は、ケーシングの内部に
回転可能に配置され、かつ、駆動力源および車輪に対し
て動力伝達可能に連結された回転部材と、この回転部材
を回転可能に保持する軸受と、前記ケーシングの内部に
収容された潤滑油と、前記駆動力源により駆動されて前
記潤滑油を前記軸受側に供給するオイルポンプとを有す
る動力伝達装置の潤滑構造において、前記ケーシング
に、前記車輪から入力される動力により前記回転部材が
回転して飛ばされた潤滑油を、前記軸受側に供給する油
路が設けられていることを特徴とする動力伝達装置の潤
滑構造である。また、第2の手段について、前記ケーシ
ングに、前記軸受が前記第1回転部材の軸線方向に移動
することを規制するスナップリングが設けられ、このス
ナップリングには円周方向の一部に切れ目が形成されて
いるとともに、前記油路における前記軸受側の開口部が
前記切れ目に臨んで配置されていることを特徴とするも
のである。
回転可能に配置され、かつ、駆動力源および車輪に対し
て動力伝達可能に連結された回転部材と、この回転部材
を回転可能に保持する軸受と、前記ケーシングの内部に
収容された潤滑油と、前記駆動力源により駆動されて前
記潤滑油を前記軸受側に供給するオイルポンプとを有す
る動力伝達装置の潤滑構造において、前記ケーシング
に、前記車輪から入力される動力により前記回転部材が
回転して飛ばされた潤滑油を、前記軸受側に供給する油
路が設けられていることを特徴とする動力伝達装置の潤
滑構造である。また、第2の手段について、前記ケーシ
ングに、前記軸受が前記第1回転部材の軸線方向に移動
することを規制するスナップリングが設けられ、このス
ナップリングには円周方向の一部に切れ目が形成されて
いるとともに、前記油路における前記軸受側の開口部が
前記切れ目に臨んで配置されていることを特徴とするも
のである。
【0058】また、第3の手段は、ケーシングの内部に
第1軸線を中心として回転可能に配置され、かつ、駆動
力源および車輪に対して動力伝達可能に連結された第1
回転部材と、前記第1軸線と平行な第2軸線を中心とし
て回転可能に配置され、かつ、前記第1回転部材および
前記車輪に対して動力伝達可能に連結された第2回転部
材と、前記第1回転部材を回転可能に保持する軸受と、
前記ケーシングの内部に収容された潤滑油とを有する動
力伝達装置の潤滑構造において、第1の回転部材と第2
の回転部材とを動力伝達可能に連結し、かつ、第1軸線
および第2軸線と平行な第3軸線を中心として回転する
第3回転部材(カウンタシャフト)が設けられ、この第
3回転部材には、前記第1回転部材の第1ギヤ(カウン
タドライブギヤ)に噛合する第2ギヤ(カウンタドリブ
ンギヤ)と、前記第2回転部材の第3ギヤ(リングギ
ヤ)に噛合する第4ギヤ(ファイナルギヤ)とが設けら
れているとともに、前記第1ギヤと前記軸受とが軸線方
向に隣接して配置され、かつ、前記第2ギヤと前記第4
ギヤとが軸線方向に隣接して配置され、前記ケーシング
における前記第1回転部材の外周側に、前記車輪から入
力される動力により回転する前記第2回転部材により飛
ばされた潤滑油を、前記軸受側に供給する油路が設けら
れていることを特徴とするものである。
第1軸線を中心として回転可能に配置され、かつ、駆動
力源および車輪に対して動力伝達可能に連結された第1
回転部材と、前記第1軸線と平行な第2軸線を中心とし
て回転可能に配置され、かつ、前記第1回転部材および
前記車輪に対して動力伝達可能に連結された第2回転部
材と、前記第1回転部材を回転可能に保持する軸受と、
前記ケーシングの内部に収容された潤滑油とを有する動
力伝達装置の潤滑構造において、第1の回転部材と第2
の回転部材とを動力伝達可能に連結し、かつ、第1軸線
および第2軸線と平行な第3軸線を中心として回転する
第3回転部材(カウンタシャフト)が設けられ、この第
3回転部材には、前記第1回転部材の第1ギヤ(カウン
タドライブギヤ)に噛合する第2ギヤ(カウンタドリブ
ンギヤ)と、前記第2回転部材の第3ギヤ(リングギ
ヤ)に噛合する第4ギヤ(ファイナルギヤ)とが設けら
れているとともに、前記第1ギヤと前記軸受とが軸線方
向に隣接して配置され、かつ、前記第2ギヤと前記第4
ギヤとが軸線方向に隣接して配置され、前記ケーシング
における前記第1回転部材の外周側に、前記車輪から入
力される動力により回転する前記第2回転部材により飛
ばされた潤滑油を、前記軸受側に供給する油路が設けら
れていることを特徴とするものである。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように請求項1の発明によ
れば、車輪から入力される動力が第2回転部材に伝達さ
れると、この第2回転部材が回転して潤滑油が掻き上げ
られ、潤滑油が遠心力によりケーシングの内部に飛ばさ
れる。ここで、第1軸線と第2軸線とが平行に配置され
ているために、ケーシングの内部に飛ばされた潤滑油が
第1回転部材側に到達しやすく、この潤滑油が油路を経
由して軸受側に送られる。したがって、車両の被牽引時
においても、軸受を潤滑および冷却することができ、軸
受の発熱、摩耗、焼き付きを抑制することができる。
れば、車輪から入力される動力が第2回転部材に伝達さ
れると、この第2回転部材が回転して潤滑油が掻き上げ
られ、潤滑油が遠心力によりケーシングの内部に飛ばさ
れる。ここで、第1軸線と第2軸線とが平行に配置され
ているために、ケーシングの内部に飛ばされた潤滑油が
第1回転部材側に到達しやすく、この潤滑油が油路を経
由して軸受側に送られる。したがって、車両の被牽引時
においても、軸受を潤滑および冷却することができ、軸
受の発熱、摩耗、焼き付きを抑制することができる。
【0060】請求項2の発明によれば、請求項1の発明
と同様の効果を得られるほかに、油路における軸受側の
開口部が、スナップリングの切れ目に臨んで配置されて
いる。したがって、油路により潤滑油を軸受側に送る場
合に、潤滑油の流動がスナップリングに妨げられること
なく円滑におこなわれ、軸受に対する潤滑および冷却性
能が向上する。
と同様の効果を得られるほかに、油路における軸受側の
開口部が、スナップリングの切れ目に臨んで配置されて
いる。したがって、油路により潤滑油を軸受側に送る場
合に、潤滑油の流動がスナップリングに妨げられること
なく円滑におこなわれ、軸受に対する潤滑および冷却性
能が向上する。
【0061】請求項3の発明によれば、請求項1または
2の発明と同様の効果を得られるほか、第1回転部材の
回転により潤滑油を軸受側に飛ばすことができない場合
においても、第2回転部材の回転により潤滑油が飛ばさ
れ、この潤滑油が油路に送られる。したがって、軸受を
確実に潤滑することができ、軸受に対する潤滑性能およ
び冷却性能が一層向上する。
2の発明と同様の効果を得られるほか、第1回転部材の
回転により潤滑油を軸受側に飛ばすことができない場合
においても、第2回転部材の回転により潤滑油が飛ばさ
れ、この潤滑油が油路に送られる。したがって、軸受を
確実に潤滑することができ、軸受に対する潤滑性能およ
び冷却性能が一層向上する。
【0062】請求項4の発明によれば、車輪から入力さ
れる動力により回転部材が回転して飛ばされた潤滑油
が、油路により軸受側に送られて、軸受が潤滑および冷
却される。したがって、車両の被牽引時においても、軸
受を潤滑および冷却することができ、軸受の発熱、摩
耗、焼き付きを抑制することができる。
れる動力により回転部材が回転して飛ばされた潤滑油
が、油路により軸受側に送られて、軸受が潤滑および冷
却される。したがって、車両の被牽引時においても、軸
受を潤滑および冷却することができ、軸受の発熱、摩
耗、焼き付きを抑制することができる。
【図1】 この発明の動力伝達装置の潤滑構造の一実施
形態を示す部分的な拡大断面図である。
形態を示す部分的な拡大断面図である。
【図2】 この発明の動力伝達装置の潤滑構造を適用し
たトランスアクスルの構成を示すスケルトン図である。
たトランスアクスルの構成を示すスケルトン図である。
【図3】 図2に示されたケーシングの要部を示す図で
ある。
ある。
【図4】 図2に示されたケーシングの概略的な断面図
である。
である。
【図5】 図2に示された変速機構の摩擦係合装置の係
合・解放を表す図表である。
合・解放を表す図表である。
1…エンジン、 4…ケーシング、 35…円筒部材、
37…カウンタドライブギヤ、 39,40…軸受、
51…スナップリング、 51A…合い口、52…油
路、 53…開口部、 67…デフケース、 68…リ
ングギヤ、71…車輪、 A1,A2,A3…回転中
心、 D2…潤滑油、 X1,Z1…軸線。
37…カウンタドライブギヤ、 39,40…軸受、
51…スナップリング、 51A…合い口、52…油
路、 53…開口部、 67…デフケース、 68…リ
ングギヤ、71…車輪、 A1,A2,A3…回転中
心、 D2…潤滑油、 X1,Z1…軸線。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3J063 AA01 AB02 AB12 AC04 BA01 BA05 BA11 BA15 BB34 CA01 CD01 CD41 CD56 XD03 XD17 XD33 XD47 XD62 XD73 XE15 XE37 XH03 XH13 XH42
Claims (4)
- 【請求項1】 ケーシングの内部に第1軸線を中心とし
て回転可能に配置され、かつ、駆動力源および車輪に対
して動力伝達可能に連結された第1回転部材と、前記第
1軸線と平行な第2軸線を中心として回転可能に配置さ
れ、かつ、前記第1回転部材および前記車輪に対して動
力伝達可能に連結された第2回転部材と、前記第1回転
部材を回転可能に保持する軸受と、前記ケーシングの内
部に収容された潤滑油とを有する動力伝達装置の潤滑構
造において、 前記ケーシングにおける前記第1回転部材の外周側に、
前記車輪から入力される動力により回転する前記第2回
転部材により飛ばされた潤滑油を、前記軸受側に供給す
る油路が設けられていることを特徴とする動力伝達装置
の潤滑構造。 - 【請求項2】 前記ケーシングに、前記軸受が前記第1
回転部材の軸線方向に移動することを規制するスナップ
リングが設けられ、このスナップリングには円周方向の
一部に切れ目が形成されているとともに、前記油路にお
ける前記軸受側の開口部が前記切れ目に臨んで配置され
ていることを特徴とする請求項1に記載の動力伝達装置
の潤滑構造。 - 【請求項3】 前記ケーシングの内部における前記第1
回転部材の下端の高さの方が、前記ケーシングの内部に
おける前記第2回転部材の下端の高さよりも上方に設定
されているとともに、前記潤滑油の液面が、前記第1の
回転部材には接触せず、かつ、前記第2回転部材に接触
する位置に設定されていることを特徴とする請求項1ま
たは2に記載の動力伝達装置の潤滑構造。 - 【請求項4】 ケーシングの内部に回転可能に配置さ
れ、かつ、駆動力源および車輪に対して動力伝達可能に
連結された回転部材と、この回転部材を回転可能に保持
する軸受と、前記ケーシングの内部に収容された潤滑油
とを有する動力伝達装置の潤滑構造において、 前記ケーシングに、前記車輪から入力される動力により
前記回転部材が回転して飛ばされた潤滑油を、前記軸受
側に供給する油路が設けられていることを特徴とする動
力伝達装置の潤滑構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11206792A JP2001032915A (ja) | 1999-07-21 | 1999-07-21 | 動力伝達装置の潤滑構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11206792A JP2001032915A (ja) | 1999-07-21 | 1999-07-21 | 動力伝達装置の潤滑構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001032915A true JP2001032915A (ja) | 2001-02-06 |
Family
ID=16529183
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11206792A Pending JP2001032915A (ja) | 1999-07-21 | 1999-07-21 | 動力伝達装置の潤滑構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001032915A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007056909A (ja) * | 2005-08-22 | 2007-03-08 | Mazda Motor Corp | 変速機のクラッチの潤滑構造 |
CN100412409C (zh) * | 2005-11-10 | 2008-08-20 | 贵州群建齿轮有限公司 | 带自动润滑系统的高速齿轮增速器 |
EP2441981A1 (de) * | 2010-10-15 | 2012-04-18 | ZF Friedrichshafen AG | Getriebe, insbesondere Schiffsgetriebe |
JP2014224567A (ja) * | 2013-05-16 | 2014-12-04 | トヨタ自動車株式会社 | 変速機の潤滑装置 |
CN117212436A (zh) * | 2023-11-09 | 2023-12-12 | 宜宾丰川动力科技有限公司 | 变速箱油路结构、无过滤器变速箱油路结构及电动后桥 |
-
1999
- 1999-07-21 JP JP11206792A patent/JP2001032915A/ja active Pending
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CN117212436B (zh) * | 2023-11-09 | 2024-01-26 | 宜宾丰川动力科技有限公司 | 变速箱油路结构、无过滤器变速箱油路结构及电动后桥 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20040128 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040420 |