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JP2001032009A - クロムを含有する溶鋼の精錬方法 - Google Patents

クロムを含有する溶鋼の精錬方法

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Publication number
JP2001032009A
JP2001032009A JP11205145A JP20514599A JP2001032009A JP 2001032009 A JP2001032009 A JP 2001032009A JP 11205145 A JP11205145 A JP 11205145A JP 20514599 A JP20514599 A JP 20514599A JP 2001032009 A JP2001032009 A JP 2001032009A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
refining
chromium
acid
molten steel
molten iron
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP11205145A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenichiro Miyamoto
健一郎 宮本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
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Publication of JP2001032009A publication Critical patent/JP2001032009A/ja
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  • Treatment Of Steel In Its Molten State (AREA)
  • Carbon Steel Or Casting Steel Manufacturing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 脱炭スラグに含まれるクロム酸を短時間に還
元し、クロムの酸化損失を少なくし、精錬炉の耐火物の
損耗を抑制できるクロムを含有する溶鋼の精錬方法を提
供する。 【解決手段】 精錬炉1により溶鉄6の脱炭精錬を行っ
た際に生成した脱炭スラグ8を精錬炉1内に残留させて
溶鋼7を排出し、該精錬炉1内に溶鉄11を装入し、吹
酸を行って脱炭スラグ8に含まれるクロムを溶鉄11中
に回収してから脱炭スラグ8のみを排滓して、引き続き
溶鉄11を脱炭精錬する溶鋼の精錬方法において、全吹
酸量の60〜80%を吹酸した後に、送酸速度を低下さ
せる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クロムを含有する
溶鉄の脱炭精錬の際に、生成した脱炭スラグ中のクロム
を溶鉄に還元回収するクロムを含有する溶鋼の精錬方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】ステンレス溶鋼の精錬は、転炉、電気炉
等の精錬炉に炭素を2重量%以上含有する溶鉄とフェロ
クロム等の合金鉄を装入し、ランスから酸素を吹き込む
(吹酸)ことにより、炭素濃度を0.3〜0.8重量%
程度とする溶鋼(粗溶鋼)を溶製し、この粗溶鋼をRH
−OB、VOD、一本の大径の浸漬管からなる減圧精錬
装置等の二次精錬炉を用いて、減圧下で吹酸し、クロム
の酸化を抑制しながら脱炭精錬を行う方法が広く行われ
ている。しかし、精錬炉を用いた吹酸による脱炭精錬の
場合は、溶鋼中の炭素濃度の低下に伴って脱炭スラグ中
にクロム酸(Cr23 )が増加するため、フェロシリ
コンを添加してクロム酸の還元を行って、溶鋼中に回収
することが必要であり、還元用の合金鉄のコストが高く
なったり、脱炭スラグの増加や耐火物の損耗等の問題が
あった。この対策として、例えば、特開昭53−119
210号公報には、精錬炉を用いて吹酸による脱炭精錬
を行った際に、生成した脱炭スラグを冷却固化するか、
あるいはこれを粉砕してから、次の精錬に添加すること
により、溶鉄中の炭素やシリコン(Si)によって還元
し、溶鋼中に回収する方法が記載されている。更に、特
開平8−85814号公報では、溶鉄のSi濃度を0.
30〜0.50重量%程度に調整し、含有する炭素と併
用し、且つ溶鉄の温度を1400℃以上にし、不活性ガ
スを吹き込んで攪拌することにより、脱炭スラグ中のク
ロム酸の還元速度を高位に維持して還元効率を高めてい
る。また、特開平9−31515号公報には、吹酸によ
る脱炭精錬を行っている際に、吹酸火点の発光スペクト
ル分析により溶鋼中のクロム値(Cr%)を求め、送酸
速度と溶鋼中のクロム値の比を所定の範囲になるよう
に、送酸速度を調整して、高価な還元剤の節減と耐火物
の損耗を抑制することが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開昭
53−119210号公報では、脱炭スラグを冷却固化
したもの、あるいはこれを粉砕したものを用いるため、
脱炭スラグが保有する熱を有効に活用できない。しか
も、脱炭スラグを再度溶解する必要があり、溶鉄中の炭
素やSi等により還元を行うのに要する時間が長くなり
精錬時間が延長する。更に、特開平8−85814号公
報では、溶鉄のSi濃度を高めることで、脱炭スラグ中
のクロム酸の還元効率をある程度良くできるが、Siの
酸化等により最終的な脱炭スラグ量が増加し、脱炭スラ
グに含まれる全クロム酸の量が増加し、結果としてクロ
ムの損失を招く。しかも、不活性ガスにより溶鉄と脱炭
スラグを攪拌するため、精錬の経過と共に炉内の温度が
低下し、還元精錬を行った後の脱炭スラグの排滓作業に
支障をきたす等の問題がある。また、特開平9−315
15号公報では、溶鉄中のクロム値に応じて送酸速度を
調整するため、還元精錬の初期の溶鉄中のクロム値が低
い状態におけるクロム酸の還元速度が低下し、精錬時間
の延長や耐火物の損耗を招く等の問題がある。このよう
に、脱炭スラグに含まれるクロム酸を溶鉄中に回収する
従来の方法では、脱炭スラグの保有熱を有効に活用でき
ないか、あるいは還元の精錬時間の延長やクロムの酸化
損失、耐火物の損耗等が生じ、脱炭スラグを安定して活
用する方法が確立されていなかった。
【0004】本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの
で、脱炭スラグに含まれるクロム酸を短時間に還元し、
クロムの酸化損失を少なくし、精錬炉の耐火物の損耗を
抑制できるクロムを含有する溶鋼の精錬方法を提供する
ことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的に沿う本発明の
クロムを含有する溶鋼の精錬方法は、精錬炉により溶鉄
Aの脱炭精錬を行った際に生成した脱炭スラグを前記精
錬炉内に残留させて溶鋼を排出し、該精錬炉内に溶鉄B
を装入し、吹酸を行って前記脱炭スラグに含まれるクロ
ムを前記溶鉄B中に回収してからスラグのみを排滓し
て、引き続き前記溶鉄Bを脱炭精錬する溶鋼の精錬方法
において、全吹酸量の60〜80%を吹酸した後に、送
酸速度を低下させている。この方法により、脱炭スラグ
中のクロム(クロム酸)の還元速度が速い精錬の初期
に、十分に酸素を供給して迅速に還元し、還元精錬の後
期に残留するクロムを少なくするので、短時間の内にク
ロムを溶鉄中に回収することができる。しかも、還元精
錬中の未還元のクロムを少なくし、精錬時間を短かくで
きるので精錬炉の耐火物を損耗を抑制することができ
る。
【0006】ここで、前記送酸速度を段階的に低下させ
てもよい。これにより、還元精錬の末期の溶鋼温度の上
昇とクロムの再酸化を抑制し、精錬炉の耐火物の損耗を
防止することができる。
【0007】更に、前記送酸速度を連続して低下させる
こともできる。送酸速度を連続して低下させることによ
り、還元精錬の末期の溶鋼温度の上昇とクロムの再酸化
を抑制し、精錬炉の耐火物の損耗等をより確実に防止す
ることができる。
【0008】また、前記送酸速度の低下により減少する
酸素量と同量の不活性ガスを供給することもできる。こ
れにより、攪拌を十分に行って溶鋼と脱炭スラグを積極
的に接触させて、還元精錬の後期の還元速度を高位に維
持することができ、未還元のクロムを抑制することがで
きる。
【0009】
【発明の実施の形態】続いて、添付した図面を参照しつ
つ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発
明の理解に供する。図1は本発明の一実施の形態に係る
クロムを含有する溶鋼の精錬方法に適用されるクロム含
有溶鋼の精錬装置の全体図、図2は同クロム含有溶鋼の
精錬装置を用いた精錬工程の説明図、図3は溶鉄の吹酸
量とクロムの還元速度の関係を表すグラフ、図4は吹酸
量と溶鉄の温度の関係を表すグラフ、図5は溶鉄の吹酸
量とクロムの還元速度の関係を表すグラフである。図1
に示すように、本発明の一実施の形態に係るクロムを含
有する溶鋼の精錬方法に適用されるクロム含有溶鋼の精
錬装置13は、精錬炉の一例である上底吹き転炉1と、
上底吹き転炉1内の溶鉄に上方から吹酸するランス2
と、上底吹き転炉1内にフェロクロム合金、フラック
ス、炭材等を添加するシュート4と、底部から不活性ガ
スを吹き込むノズル3を有している。このノズル3は、
外側の管に冷却流体を流して保護するように二重管構造
にしている。また、上底吹き転炉1の側壁部には、精錬
を終了した溶鋼を出鋼するための出鋼口5を備えてい
る。
【0010】次に、前記クロム含有溶鋼の精錬装置13
を適用した本発明の一実施の形態に係るクロムを含有す
る溶鋼の精錬方法について、図2に示す精錬工程に従っ
て説明する。まず、第1工程は、上底吹き転炉1を用い
た脱炭工程であり、溶鉄(溶銑)6にフェロクロム合金
及びフラックス等をシュート4から添加し、ランス2か
ら吹酸し、底部のノズル3から不活性ガスを吹き込み、
吹酸による溶鉄6の脱炭精錬を行う。そして、溶鉄6
は、脱炭精錬により炭素が0.3〜0.8重量%程度に
脱炭されて溶鋼7が溶製される。この脱炭精錬の開始と
共に、クロム酸(Cr23 )が生成され、終了時に
は、クロム酸を多量に含有した脱炭スラグ8が形成され
る。第2工程では、上底吹き転炉1を傾転し、前記脱炭
スラグ8を炉内に残留させて、溶鋼7を出鋼口5から取
鍋9に出鋼し、上底吹き転炉1をもとに戻す。第3工程
では、上底吹き転炉1の炉内に脱炭スラグ8を残留させ
た状態で、溶銑鍋10から溶鉄(溶銑)11を装入す
る。更に、第4工程は、脱炭スラグ8の還元精錬を行う
工程であり、脱炭スラグ8に含有されたクロム酸を溶鉄
11中に還元して回収する。この還元精錬は、上底吹き
転炉1の炉内にシュート4から炭材等を添加し、ランス
2から吹酸して昇熱し、底部のノズル3から不活性ガス
の吹き込みを行い、脱炭スラグ8中のクロム酸を還元す
る。第5工程は、スラグ排滓工程であり、還元精錬でク
ロムの回収を完了した脱炭スラグ8を排滓鍋12に排滓
する。そして、引き続き、溶鉄11は、脱炭精錬され
る。すなわち、第1から第5までの工程が、矢印(図2
中実線)で示すように連続して繰り返されることにな
る。
【0011】特に、第4工程の脱炭スラグ8の還元精錬
においては、ランス2から吹き込まれる吹酸量(送酸速
度)や上底吹き転炉1内の攪拌状態によって、クロム酸
の還元の効率が大きく影響を受ける。即ち、還元精錬の
初期には、溶鉄11及び脱炭スラグ8に、十分に熱を付
与し、反応を活発にすることにより還元速度を高位に維
持する。これは、初期が熱供給律速域であるので、送酸
速度を速くして吹酸することにより達成できる。しか
し、還元精錬の後期では、脱炭スラグ8のクロム酸が還
元されて溶鉄11中へ移動する移動律速域になる。この
場合、送酸速度を速くした吹酸を行うと、還元された溶
鉄11中のクロムの再酸化、鉄の酸化や熱の供給過剰に
なり、還元剤原単位の増加や鋼浴温度の上昇による耐火
物の溶損等の支障を招く。従って、還元精錬の初期で
は、脱炭スラグ8のクロム酸を還元するのに必要な全酸
素量の60〜80%を一定の送酸速度で吹酸し、後期に
は、段階的あるいは連続的に送酸速度を減速させながら
吹酸を行う。図3に示すように、吹酸量が全酸素量の6
0%に達する前に送酸速度を減ずると、点線(比較例)
のように、熱供給律速域からクロムのスラグへの移動律
速域に遷移する前の範囲において、吹酸量を低下させる
ことになり、クロムの還元速度が早い時点から落ち過ぎ
て精錬時間が大幅に延長したり耐火物の損耗を生じる。
【0012】一方、図4に示すように、吹酸量が全酸素
量の80%を超えて送酸速度を減ずると、点線(比較
例)に示すように、スラグへのクロムの移動律速域に遷
移した後にも高速で精錬することになり、必要以上の熱
の供給が起こり、溶鋼の温度が過剰に上昇し、精錬炉の
耐火物の損耗を招く。また、還元精錬の後期では、送酸
速度を段階的あるいは連続的に減少しながら吹酸を行う
が、この送酸速度が減少した量(吹酸量)に見合う量の
不活性ガスの一例であるアルゴンガスをランス2から供
給し、酸素とアルゴンガスの混合ガスによって、吹き込
み速度(見掛け送酸速度)が低下するのを防止する。不
活性ガスを補充する量が送酸速度の減少した量より少な
いと、脱炭スラグ8の攪拌が不足するため、脱炭スラグ
8中のクロムの移動が阻害され、還元速度が低下し、還
元精錬の時間が延長する。更に、不活性ガスを補充する
量が送酸速度の減少した量より多いと、ランス2からの
混合ガスの吹き込み速度(見掛け送酸速度)が過剰にな
り、スピッティングの発生に伴う歩留りの低下や飛散し
た地金の処理等による作業性の悪化等を生じる。
【0013】図5には、還元精錬の初期では、脱炭スラ
グのクロム酸を還元するのに必要な全酸素量の60〜8
0%を一定の送酸速度で吹酸し、後期を段階的あるいは
連続的に減速して吹酸し、送酸速度が減少した量(吹酸
量)に見合う量の不活性ガスを補充してランスからの混
合ガスの吹き込み速度を低下させない場合を実線で示し
てあり、還元精錬の初期の還元速度を高位に安定して維
持でき、後期の還元速度の低下期間を少なくし、精錬時
間を大幅に短縮することができる。しかし、全酸素量の
60〜80%を一定の送酸速度で吹酸し、後期には、連
続的に減速して吹酸し、送酸速度が減少した量(吹酸
量)に見合う量の不活性ガスを補充しない比較例(点線
で示す)の場合は、還元速度が大幅に低下し、吹錬時間
が大幅に延長する。また、還元精錬の後期においては、
ランス2に不活性ガスを混合して供給することにより、
脱炭スラグ8の攪拌の保証、熱の過剰供給による異常な
温度の上昇、耐火物の損耗等の抑制に加え、雰囲気中の
CO分圧(Pco)を低下して、溶鉄11中のクロムの
還元効率をより向上することができる。
【0014】
【実施例】上底吹き転炉を用いて、炭素を3重量%以上
含む150トンの溶鉄にフェロクロムを装入して、ラン
スから酸素流量を28000Nm3 /hrで吹酸し、脱
炭精錬を行って、炭素が0.7重量%以下のクロム含有
溶鋼を溶製した。この脱炭精錬によって酸化クロムを含
有した脱炭スラグが形成され、クロムを含有した溶鋼を
出鋼し、この脱炭スラグを炉内に残留させた。そして、
炉内に新たに溶鉄を装入し、炭材を添加しながらランス
から吹酸しながら還元精錬を開始し、表1に示す還元精
錬の初期の送酸速度変更点(対全酸素量%)から送酸速
度を減少し、送酸速度の減少と共にアルゴンガス補充率
(対送酸速度低下量%)を調整して還元精錬を終了し
た。そして、溶鉄の還元終了時の温度上昇(℃)、耐火
物溶損状況、クロム還元歩留り、地金付着状況、生産性
等を調査した。表1に示すように、実施例1〜4は、吹
酸する全酸素量の60〜80%の範囲から送酸速度を変
更し、送酸速度低下量の同量のアルゴンガスを補充した
場合であり、前記の還元終了時の温度上昇、耐火物溶損
状況等いずれの項目についても良好であり、生産性が大
であり、総合評価として良好(○)であった。
【0015】
【表1】
【0016】これに対し、比較例5、6は、吹酸する全
酸素量%の60〜80%の範囲から外れて送酸速度を変
更し、送酸速度低下量と同量の不活性ガスをを補充した
場合であり、比較例5では、還元速度が悪くなり生産性
が低下した。比較例6では、還元終了時の温度が上昇
し、耐火物溶損が大きくなり、いずれも総合評価として
悪い(×)結果となった。
【0017】以上、本発明の実施の形態を説明したが、
本発明はこれらの実施の形態に限定されるものではな
く、要旨を逸脱しない条件の変更等は全て本発明の適用
範囲である。例えば、底部のノズルからの不活性ガスの
一部を酸素に置換して吹き込んでも良い。更に、脱炭ス
ラグ中のクロムの還元を行う際に、アルミ合金、アルミ
ドロス等の還元剤を用いることもできる。また、精錬炉
としては、上底吹き転炉にかえて、上吹き転炉、電気
炉、AOD(Argon−Oxygen−Decarb
urization)等を用いることもできる。
【0018】
【発明の効果】請求項1〜4記載のクロムを含有する溶
鋼の精錬方法は、全吹酸量の60〜80%を吹酸した後
に、吹酸の送酸速度を低下させるので、クロム酸の還元
速度を速くして精錬時間を短縮し、クロムを溶鉄中に効
率良く回収でき、精錬炉の耐火物の損耗を抑制すること
ができる。
【0019】特に、請求項2記載のクロムを含有する溶
鋼の精錬方法は、送酸速度を段階的に低下させるので、
溶鋼温度の上昇の防止とクロムの再酸化を抑制し、精錬
炉の耐火物の損耗を防止することができる。
【0020】請求項3記載のクロムを含有する溶鋼の精
錬方法は、送酸速度を連続して低下させるので、還元精
錬の末期の溶鋼温度の上昇とクロムの再酸化を抑制し、
精錬炉の耐火物の損耗等をより確実に防止することがで
きる。
【0021】請求項4記載のクロムを含有する溶鋼の精
錬方法は、送酸速度の低下により減少する酸素量と同量
の不活性ガスを供給するので、溶鉄と脱炭スラグを積極
的に接触させて、還元精錬の後期の還元速度を高位に維
持することができ、未還元のクロム酸を抑制してクロム
の歩留りを安定して向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るクロムを含有する
溶鋼の精錬方法に適用されるクロム含有溶鋼の精錬装置
の全体図である。
【図2】同クロム含有溶鋼の精錬装置を用いた精錬工程
の説明図である。
【図3】溶鉄の吹酸量とクロムの還元速度の関係を表す
グラフである。
【図4】吹酸量と溶鉄の温度の関係を表すグラフであ
る。
【図5】溶鉄の吹酸量とクロムの還元速度の関係を表す
グラフである。
【符号の説明】
1:上底吹き転炉、2:ランス、3:ノズル、4:シュ
ート、5:出鋼口、6:溶鉄、7:溶鋼、8:脱炭スラ
グ、9:取鍋、10:溶銑鍋、11:溶鉄、12:排滓
鍋、13:クロム含有溶鋼の精錬装置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 精錬炉により溶鉄Aの脱炭精錬を行った
    際に生成した脱炭スラグを前記精錬炉内に残留させて溶
    鋼を排出し、該精錬炉内に溶鉄Bを装入し、吹酸を行っ
    て前記脱炭スラグに含まれるクロムを前記溶鉄B中に回
    収してから前記脱炭スラグのみを排滓して、引き続き前
    記溶鉄Bを脱炭精錬する溶鋼の精錬方法において、全吹
    酸量の60〜80%を吹酸した後に、送酸速度を低下さ
    せることを特徴するクロムを含有する溶鋼の脱炭精錬方
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のクロムを含有する溶鋼の
    精錬方法において、前記送酸速度を段階的に低下させる
    クロムを含有する溶鋼の精錬方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のクロムを含有する溶鋼の
    精錬方法において、前記送酸速度を連続して低下させる
    クロムを含有する溶鋼の精錬方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載のク
    ロムを含有する溶鋼の精錬方法において、前記送酸速度
    の低下により減少する酸素量と同量の不活性ガスを供給
    するクロムを含有する溶鋼の精錬方法。
JP11205145A 1999-07-19 1999-07-19 クロムを含有する溶鋼の精錬方法 Withdrawn JP2001032009A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007266632A (ja) * 2002-01-11 2007-10-11 Ngk Insulators Ltd 圧電/電歪デバイス
JP2012216858A (ja) * 2012-06-15 2012-11-08 Renesas Electronics Corp 半導体装置の製造方法および半導体装置
KR20200049076A (ko) * 2018-10-31 2020-05-08 주식회사 포스코 용융물 처리 방법 및 이에 의하여 제조되는 스테인리스 강

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