JP2001019466A - 磁気ディスク用ガラス基板 - Google Patents
磁気ディスク用ガラス基板Info
- Publication number
- JP2001019466A JP2001019466A JP19212799A JP19212799A JP2001019466A JP 2001019466 A JP2001019466 A JP 2001019466A JP 19212799 A JP19212799 A JP 19212799A JP 19212799 A JP19212799 A JP 19212799A JP 2001019466 A JP2001019466 A JP 2001019466A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- glass
- magnetic disk
- glass substrate
- substrate
- less
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Glass Compositions (AREA)
- Magnetic Record Carriers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 高記録密度、高信頼性の磁気ディスク用ガラ
ス基板を提供する。 【解決手段】 表面に情報を記録するための情報記録面
13が設けられ、実質的に化学強化層が存在せず、情報
記録面の面粗さRaが2.0nm以下、JIS−R35
02で測定されるガラスの耐水性が、アルカリ溶出量で
0.2mg以下、30〜380℃におけるガラスの線熱
膨張係数が60〜100×10-7/℃である磁気ディス
ク用ガラス基板。
ス基板を提供する。 【解決手段】 表面に情報を記録するための情報記録面
13が設けられ、実質的に化学強化層が存在せず、情報
記録面の面粗さRaが2.0nm以下、JIS−R35
02で測定されるガラスの耐水性が、アルカリ溶出量で
0.2mg以下、30〜380℃におけるガラスの線熱
膨張係数が60〜100×10-7/℃である磁気ディス
ク用ガラス基板。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気ディスク用ガ
ラス基板に係わり、特に化学的耐久性が良好であり、か
つ表面の微小衝撃によるクラックの発生が少なく、さら
に情報記録部の面粗さが小さい高信頼性、高密度記録に
適した磁気ディスク用ガラス基板に関する。
ラス基板に係わり、特に化学的耐久性が良好であり、か
つ表面の微小衝撃によるクラックの発生が少なく、さら
に情報記録部の面粗さが小さい高信頼性、高密度記録に
適した磁気ディスク用ガラス基板に関する。
【0002】
【従来の技術】ノートブック型のパーソナルコンピュー
タ用の記録媒体として、現在、主に2.5″の磁気ディ
スク装置が搭載されている。この2.5″磁気ディスク
の基板としては、従来から一般の磁気ディスク装置に使
われているアルミニウム製磁気ディスクに代わり、硬く
て変形し難く、かつ、表面平滑度が優れているガラス製
磁気ディスク基板が用いられている。現在実用化されて
いるこのガラス基板には、ソーダライムガラスを化学強
化した化学強化ガラス基板と、結晶化ガラス基板があ
る。ところで、磁気ディスクの単位面積当りの記録容量
を増加させるためには、記録部の磁気ヘッドの浮上量を
より低減させる必要があるため、現在もなお、より平滑
な記録面を持つ磁気ディスクの開発が進められている。
タ用の記録媒体として、現在、主に2.5″の磁気ディ
スク装置が搭載されている。この2.5″磁気ディスク
の基板としては、従来から一般の磁気ディスク装置に使
われているアルミニウム製磁気ディスクに代わり、硬く
て変形し難く、かつ、表面平滑度が優れているガラス製
磁気ディスク基板が用いられている。現在実用化されて
いるこのガラス基板には、ソーダライムガラスを化学強
化した化学強化ガラス基板と、結晶化ガラス基板があ
る。ところで、磁気ディスクの単位面積当りの記録容量
を増加させるためには、記録部の磁気ヘッドの浮上量を
より低減させる必要があるため、現在もなお、より平滑
な記録面を持つ磁気ディスクの開発が進められている。
【0003】特開平8−165138号公報には、フロ
ート法成形による大型のプラズマディスプレイの製造に
好適なガラス基板用のガラス組成物が記載されている。
ート法成形による大型のプラズマディスプレイの製造に
好適なガラス基板用のガラス組成物が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】化学強化された非晶質
のガラス基板では、研磨技術の進歩とともに磁気ディス
クとして要求される平滑な記録面は比較的容易に作り出
すことができる。しかし、化学強化ガラスの表面は、置
換されたイオン半径の大きいアルカリイオンが化学的に
不安定であるため耐候性に問題があり、長期間の使用の
際、あるいは、高温多湿といった環境のもとでこのアル
カリイオンが基板表面に移動、析出し、磁性膜の磁気特
性の劣化、膜の剥がれや粘着などの不良を生ずることが
ある。この場合、磁気ディスクとしての機能を失うこと
は勿論、すでに記録されている重要なデータが失われる
といった致命的を損失を与えることになる。
のガラス基板では、研磨技術の進歩とともに磁気ディス
クとして要求される平滑な記録面は比較的容易に作り出
すことができる。しかし、化学強化ガラスの表面は、置
換されたイオン半径の大きいアルカリイオンが化学的に
不安定であるため耐候性に問題があり、長期間の使用の
際、あるいは、高温多湿といった環境のもとでこのアル
カリイオンが基板表面に移動、析出し、磁性膜の磁気特
性の劣化、膜の剥がれや粘着などの不良を生ずることが
ある。この場合、磁気ディスクとしての機能を失うこと
は勿論、すでに記録されている重要なデータが失われる
といった致命的を損失を与えることになる。
【0005】一方の結晶化ガラス基板は、非晶質なガラ
スの中にそれとは異なる結晶質の微粒子が無数に生成し
ているので、ガラスと結晶の硬度差により研磨速度が異
なり、磁気ディスクに求められている更なる高密度化に
対応できる十分な平滑性を持った記録面を作ることがで
きない。
スの中にそれとは異なる結晶質の微粒子が無数に生成し
ているので、ガラスと結晶の硬度差により研磨速度が異
なり、磁気ディスクに求められている更なる高密度化に
対応できる十分な平滑性を持った記録面を作ることがで
きない。
【0006】また、特開平8−165138号公報に記
載された基板用ガラス組成物は、フロート法で成形でき
るPDP(プラズマ・ディスプレイ・パネル)用ガラス
基板のものであり、化学的耐久性を増加させるために希
土類元素のLaの酸化物を含有させたり、着色剤として
Ndの酸化物を含有させることができるが、これらのい
わゆる軽希土類を含有させた場合、機械的強度の著しい
向上は望めない。従って、これを磁気ディスク用ガラス
基板として用いようとする場合には、化学的強化が必須
となる。また、その際の化学的安定性は良好とは言えな
い。本発明の目的は、高記録密度、高信頼性の磁気ディ
スク用ガラス基板を提供することである。
載された基板用ガラス組成物は、フロート法で成形でき
るPDP(プラズマ・ディスプレイ・パネル)用ガラス
基板のものであり、化学的耐久性を増加させるために希
土類元素のLaの酸化物を含有させたり、着色剤として
Ndの酸化物を含有させることができるが、これらのい
わゆる軽希土類を含有させた場合、機械的強度の著しい
向上は望めない。従って、これを磁気ディスク用ガラス
基板として用いようとする場合には、化学的強化が必須
となる。また、その際の化学的安定性は良好とは言えな
い。本発明の目的は、高記録密度、高信頼性の磁気ディ
スク用ガラス基板を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】高記録密度、高信頼性の
磁気ディスクを提供するためには、そこに使われるガラ
ス基板として、化学強化ガラスや結晶化ガラスの欠点を
改善した優れた耐候性と高い面平滑性を両立しなければ
ならない。さらに磁気ディスク装置においては、磁気デ
ィスクは、モータの金属製スピンドルに金属やセラミッ
ク製のチャックで固定されるため、磁気ディスク用ガラ
ス基板の線熱膨張係数はそれらと整合することが求めら
れる。
磁気ディスクを提供するためには、そこに使われるガラ
ス基板として、化学強化ガラスや結晶化ガラスの欠点を
改善した優れた耐候性と高い面平滑性を両立しなければ
ならない。さらに磁気ディスク装置においては、磁気デ
ィスクは、モータの金属製スピンドルに金属やセラミッ
ク製のチャックで固定されるため、磁気ディスク用ガラ
ス基板の線熱膨張係数はそれらと整合することが求めら
れる。
【0008】そこで本発明の磁気ディスク用ガラス基板
は、表面に情報を記録するための情報記録面が設けられ
る磁気ディスク用ガラス基板であって、実質的に化学強
化層が存在せず、情報記録面の面粗さRaが2.0nm
以下、JIS−R3502で測定されるガラスの耐水性
が、アルカリ溶出量で0.2mg以下、30〜380℃
におけるガラスの線熱膨張係数が60〜100×10-7
/℃であることを特徴とする。 本発明の磁気ディスク
用ガラス基板において、記録面の面粗さRaは、2.0
nm以下に制限される。これは、記録密度を上げるため
には磁気ヘッドの浮上量を低減してガラスの記録面によ
り近付ける必要があるが、記録面の面粗さRaが2.0
nmを超える不十分な平滑度では、低浮上化が期待でき
ないためである。
は、表面に情報を記録するための情報記録面が設けられ
る磁気ディスク用ガラス基板であって、実質的に化学強
化層が存在せず、情報記録面の面粗さRaが2.0nm
以下、JIS−R3502で測定されるガラスの耐水性
が、アルカリ溶出量で0.2mg以下、30〜380℃
におけるガラスの線熱膨張係数が60〜100×10-7
/℃であることを特徴とする。 本発明の磁気ディスク
用ガラス基板において、記録面の面粗さRaは、2.0
nm以下に制限される。これは、記録密度を上げるため
には磁気ヘッドの浮上量を低減してガラスの記録面によ
り近付ける必要があるが、記録面の面粗さRaが2.0
nmを超える不十分な平滑度では、低浮上化が期待でき
ないためである。
【0009】JIS−R3502で測定されるアルカリ
溶出量は、0.2mg以下に制限される。これは、ガラ
スの耐水性が磁気ディスクの耐候性と密接に関係してお
り、ガラスの耐水性が低くなる(=アルカリ溶出量が多
くなる)と磁気ディスクの耐候性も低下するためであ
る。具体的にはJIS−R3502で測定されるアルカ
リ溶出量が0.2mgを超えると、十分な耐候性を有す
る磁気ディスクが得られない。より安定した磁気ディス
ク用ガラスとしては、0.1mg以下であることが好ま
しい。
溶出量は、0.2mg以下に制限される。これは、ガラ
スの耐水性が磁気ディスクの耐候性と密接に関係してお
り、ガラスの耐水性が低くなる(=アルカリ溶出量が多
くなる)と磁気ディスクの耐候性も低下するためであ
る。具体的にはJIS−R3502で測定されるアルカ
リ溶出量が0.2mgを超えると、十分な耐候性を有す
る磁気ディスクが得られない。より安定した磁気ディス
ク用ガラスとしては、0.1mg以下であることが好ま
しい。
【0010】ガラスの線熱膨張係数は、30〜380℃
において、60〜100×10-7/℃、より好ましくは
70〜90×10-7/℃に限定される。磁気ディスク用
ガラス基板の熱膨張係数が上記範囲から外れると、スピ
ンドルやチャックのそれと大きく異なるため、ディスク
回転やヘッドの摺動、気温の変化などによる繰り返しの
温度変化によってスピンドルとの固定がずれ、記録の読
み書きができなくなる。
において、60〜100×10-7/℃、より好ましくは
70〜90×10-7/℃に限定される。磁気ディスク用
ガラス基板の熱膨張係数が上記範囲から外れると、スピ
ンドルやチャックのそれと大きく異なるため、ディスク
回転やヘッドの摺動、気温の変化などによる繰り返しの
温度変化によってスピンドルとの固定がずれ、記録の読
み書きができなくなる。
【0011】本発明の基板は、表面部に実質的に化学強
化層が形成されていないことを特徴とする。化学強化層
が形成されていると、耐候性が低下してしまう。また微
小衝撃によるクラックの発生率が高くなるという問題も
生じる。また本発明の基板は、加工による微小傷を取り
除くために、その内外周の端面や面取り面が、弗酸、弗
硝酸、弗硫酸、バッファード弗酸等でエッチング処理さ
れていることが好ましい。この処理がなされると、化学
強化しなくても、化学強化ガラス基板と同等以上の曲げ
強度を得ることができる。特にガラス成分として希土類
酸化物を含有したガラスに対してエッチングを行うと、
非常に高い強度を得ることができる。
化層が形成されていないことを特徴とする。化学強化層
が形成されていると、耐候性が低下してしまう。また微
小衝撃によるクラックの発生率が高くなるという問題も
生じる。また本発明の基板は、加工による微小傷を取り
除くために、その内外周の端面や面取り面が、弗酸、弗
硝酸、弗硫酸、バッファード弗酸等でエッチング処理さ
れていることが好ましい。この処理がなされると、化学
強化しなくても、化学強化ガラス基板と同等以上の曲げ
強度を得ることができる。特にガラス成分として希土類
酸化物を含有したガラスに対してエッチングを行うと、
非常に高い強度を得ることができる。
【0012】上記特性を満足し得る磁気ディスク用基板
は、例えば重量百分率でSiO2:50〜70%、Al2
O3:5〜20%、B2O3:6〜20%、ZnO:0〜
10%、ZrO2:0〜5%、R2O:7.5〜20%
(Rはアルカリ金属元素を表す)、Ln2O3:0〜10
%(LnはGd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Y
b,又はLuを表す)の組成を有するガラスから作製す
ることができる。この組成を有するガラス基板は、上記
特性に加え、ビッカース硬度、曲げ強度等の機械的強度
が高く、ソーダライムガラスのように表面部に化学強化
層を形成する必要がない。以下に、ガラスの組成範囲を
限定した理由を述べる。
は、例えば重量百分率でSiO2:50〜70%、Al2
O3:5〜20%、B2O3:6〜20%、ZnO:0〜
10%、ZrO2:0〜5%、R2O:7.5〜20%
(Rはアルカリ金属元素を表す)、Ln2O3:0〜10
%(LnはGd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Y
b,又はLuを表す)の組成を有するガラスから作製す
ることができる。この組成を有するガラス基板は、上記
特性に加え、ビッカース硬度、曲げ強度等の機械的強度
が高く、ソーダライムガラスのように表面部に化学強化
層を形成する必要がない。以下に、ガラスの組成範囲を
限定した理由を述べる。
【0013】SiO2はガラスのマトリックスを作る必
須の成分である、SiO2が65%を超えると熱膨張係
数が小さくなる傾向が強くなり、70%を超えると粘度
が非常に高くなって溶解が難しく、脈理、気泡の多いガ
ラスとなる。一方、55%より少なくなると磁気ディス
ク用ガラス基板として実用上求められる硬度が得にくく
なる傾向があり、50%未満ではアルカリ成分など水に
対する修飾酸化物の溶出量が増え、耐候性が大きく後退
する。さらにビッカース硬度や曲げ強度が著しく低下す
る。
須の成分である、SiO2が65%を超えると熱膨張係
数が小さくなる傾向が強くなり、70%を超えると粘度
が非常に高くなって溶解が難しく、脈理、気泡の多いガ
ラスとなる。一方、55%より少なくなると磁気ディス
ク用ガラス基板として実用上求められる硬度が得にくく
なる傾向があり、50%未満ではアルカリ成分など水に
対する修飾酸化物の溶出量が増え、耐候性が大きく後退
する。さらにビッカース硬度や曲げ強度が著しく低下す
る。
【0014】Al2O3はガラスの耐久性を向上させ、ま
たガラスの失透を抑えるのに有効な成分である。上記効
果を得るためにはAl2O3を5%以上含有させる必要が
あり、また8%以上含有させるとガラスのクラック発生
の抑制に有効である。一方、Al2O3が17%を超える
とSiO2の場合と同様、熱膨張係数が小さくなる傾向
にあり、20%を超えるとガラスの粘度が高くなり溶解
が困難になる。
たガラスの失透を抑えるのに有効な成分である。上記効
果を得るためにはAl2O3を5%以上含有させる必要が
あり、また8%以上含有させるとガラスのクラック発生
の抑制に有効である。一方、Al2O3が17%を超える
とSiO2の場合と同様、熱膨張係数が小さくなる傾向
にあり、20%を超えるとガラスの粘度が高くなり溶解
が困難になる。
【0015】B2O3はガラスの粘度を小さくして溶融を
促進する。また適量の添加は耐候性の向上に効果があ
る。上記効果を得るためにはB2O3を6%以上含有させ
る必要がある。しかし15%を超えて含有させるとガラ
スの熱膨張係数が小さくなりやすく、また耐水性試験に
おいてホウ素の溶出量が逆に多くなるため、化学的に不
安定になりやすい。20%を超えるとさらに耐候性が後
退するとともに溶融時の蒸発が多くなり、均質性の高い
ガラスが得られなくなる。
促進する。また適量の添加は耐候性の向上に効果があ
る。上記効果を得るためにはB2O3を6%以上含有させ
る必要がある。しかし15%を超えて含有させるとガラ
スの熱膨張係数が小さくなりやすく、また耐水性試験に
おいてホウ素の溶出量が逆に多くなるため、化学的に不
安定になりやすい。20%を超えるとさらに耐候性が後
退するとともに溶融時の蒸発が多くなり、均質性の高い
ガラスが得られなくなる。
【0016】ZnOを添加すると、ガラスの溶解を促進
するとともに、ガラスの耐久性を向上させる効果があ
る。特に0.5%以上含有させるとその効果がより顕著
になって好ましい。しかし6%を超えて含有させるとガ
ラスの比重が大きくなり、磁気ディスクを回転させるた
めに必要なモーター駆動力を大きくする必要が生じ、1
0%を超えるとガラスの失透性が増し、均質性の高いガ
ラスが得られなくなる。
するとともに、ガラスの耐久性を向上させる効果があ
る。特に0.5%以上含有させるとその効果がより顕著
になって好ましい。しかし6%を超えて含有させるとガ
ラスの比重が大きくなり、磁気ディスクを回転させるた
めに必要なモーター駆動力を大きくする必要が生じ、1
0%を超えるとガラスの失透性が増し、均質性の高いガ
ラスが得られなくなる。
【0017】ZrO2を添加すると、ガラスの耐久性を
向上させる効果がある。特に0.5〜4%の範囲で含有
させるとその効果がより顕著になって好ましい。しかし
5%を超えて含有させるとガラス溶融が困難になるとと
もに、ガラスの失透性が増大する。R2Oで表されるL
i2O、Na2O、K2O等のアルカリ金属酸化物は、ガ
ラスの線熱膨張係数を60〜100×10-7/℃に設定
するのに必須の成分であり、また融剤としての作用も大
きい。上記効果を得るためにはR2Oが7.5%以上必
要であり、特に11〜18%の範囲で含有させると熱膨
張係数が磁気ディスク用ガラス基板として適正な値とな
り易い。しかし、20%を超えると線熱膨張係数が大き
すぎるとともに、ガラスからの溶出量が大幅に増えるた
め、信頼性の高い磁気ディスクを得ることができなくな
る。
向上させる効果がある。特に0.5〜4%の範囲で含有
させるとその効果がより顕著になって好ましい。しかし
5%を超えて含有させるとガラス溶融が困難になるとと
もに、ガラスの失透性が増大する。R2Oで表されるL
i2O、Na2O、K2O等のアルカリ金属酸化物は、ガ
ラスの線熱膨張係数を60〜100×10-7/℃に設定
するのに必須の成分であり、また融剤としての作用も大
きい。上記効果を得るためにはR2Oが7.5%以上必
要であり、特に11〜18%の範囲で含有させると熱膨
張係数が磁気ディスク用ガラス基板として適正な値とな
り易い。しかし、20%を超えると線熱膨張係数が大き
すぎるとともに、ガラスからの溶出量が大幅に増えるた
め、信頼性の高い磁気ディスクを得ることができなくな
る。
【0018】またR2Oを個別にみたとき、各成分の好
ましい範囲は、Li2Oが2〜7%、Na2Oが4〜15
%、K2Oが0〜15%である。特にLi2Oは、線熱膨
張係数を上げる効果が著しく、これを必須成分として使
用することにより、結果的にアルカリ金属酸化物の含量
を減らすことができるため、高い耐候性と70×10-7
/℃以上の比較的高い熱膨張係数の両立が容易に可能と
なる。なおLi2Oが2%未満では上記効果が得にく
く、7%を超えるとLi2Oの溶出量が多くなり、耐水
性が低下しやすくなる。またNa2Oが4%未満では高
い熱膨張係数を得ることが難しく、15%を超えると逆
に熱膨張係数が高くなりすぎるとともに、ガラスからの
溶出量が多くなりやすい。K2Oが15%を超えるとガ
ラス溶融時に蒸発が多くなって均質なガラスが得にくく
なるとともに、K2Oの溶出量が多くなりやすい。さら
にLi2O/Na2Oが重量比で0.4〜0.6の範囲に
あると、非常に高い耐水性が得られる。この値が0.4
未満であるとNa2Oの溶出量が多くなり易く、0.6
を超えるとLi2Oの溶出量が多くなり易い。
ましい範囲は、Li2Oが2〜7%、Na2Oが4〜15
%、K2Oが0〜15%である。特にLi2Oは、線熱膨
張係数を上げる効果が著しく、これを必須成分として使
用することにより、結果的にアルカリ金属酸化物の含量
を減らすことができるため、高い耐候性と70×10-7
/℃以上の比較的高い熱膨張係数の両立が容易に可能と
なる。なおLi2Oが2%未満では上記効果が得にく
く、7%を超えるとLi2Oの溶出量が多くなり、耐水
性が低下しやすくなる。またNa2Oが4%未満では高
い熱膨張係数を得ることが難しく、15%を超えると逆
に熱膨張係数が高くなりすぎるとともに、ガラスからの
溶出量が多くなりやすい。K2Oが15%を超えるとガ
ラス溶融時に蒸発が多くなって均質なガラスが得にくく
なるとともに、K2Oの溶出量が多くなりやすい。さら
にLi2O/Na2Oが重量比で0.4〜0.6の範囲に
あると、非常に高い耐水性が得られる。この値が0.4
未満であるとNa2Oの溶出量が多くなり易く、0.6
を超えるとLi2Oの溶出量が多くなり易い。
【0019】Ln2O3で表されるGd2O3、Er2O3等
のランタノイド酸化物は、ガラスの硬度を高める効果が
あるので添加することが好ましいが、5%を超えるとガ
ラス中に内部応力が発生してクラック発生率が高くな
り、10%を超えると密度が高くなったり、ガラスの失
透性が増加し、安定したガラスの溶融ができなくなる。
またLn2O3を含有した基板をエッチング処理すること
によって、非常に高いディスク強度を得ることが可能に
なる。この場合、Ln2O3の含有量が1〜5重量%の範
囲にあると効果的である。その他にも、例えばAs
2O3、Sb2O3、F、Cl、等の清澄剤を1%まで、ま
た特性の微調整や、耐候性の改善のためにTiO2、
R′O(R′=Ca、Mg、Baなどのアルカリ土類金
属)等を4%程度まで加えることができる。
のランタノイド酸化物は、ガラスの硬度を高める効果が
あるので添加することが好ましいが、5%を超えるとガ
ラス中に内部応力が発生してクラック発生率が高くな
り、10%を超えると密度が高くなったり、ガラスの失
透性が増加し、安定したガラスの溶融ができなくなる。
またLn2O3を含有した基板をエッチング処理すること
によって、非常に高いディスク強度を得ることが可能に
なる。この場合、Ln2O3の含有量が1〜5重量%の範
囲にあると効果的である。その他にも、例えばAs
2O3、Sb2O3、F、Cl、等の清澄剤を1%まで、ま
た特性の微調整や、耐候性の改善のためにTiO2、
R′O(R′=Ca、Mg、Baなどのアルカリ土類金
属)等を4%程度まで加えることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て説明する。表1〜4は、本発明の実施例(試料No.
1〜20)を示している。なお比較のために、未強化の
ソーダライムガラス基板、従来から磁気ディスク用ガラ
ス基板として使用されているソーダライムガラス基板を
化学強化したガラス基板、及び結晶化ガラス製ガラス基
板を表5に示す。
て説明する。表1〜4は、本発明の実施例(試料No.
1〜20)を示している。なお比較のために、未強化の
ソーダライムガラス基板、従来から磁気ディスク用ガラ
ス基板として使用されているソーダライムガラス基板を
化学強化したガラス基板、及び結晶化ガラス製ガラス基
板を表5に示す。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】
【表3】
【0024】
【表4】
【0025】
【表5】
【0026】試料No.1〜20のガラス基板は以下の
ようにして調製した。まず、目的のガラス組成になるよ
うに定められた量の原料粉末を秤量して混合し、白金製
の坩堝に入れて、電気炉中で1600℃で溶解した。原
料が十分に溶解した後、攪拌羽をガラス融液に挿入し、
約4時間攪拌した。その後、攪拌羽を取り出し、30分
間静置した後、治具に融液を流し込むことによってガラ
スブロックを得た。その後、各ガラスのガラス転移点付
近までガラスブロックを再加熱し、徐冷して歪み取りを
行った。
ようにして調製した。まず、目的のガラス組成になるよ
うに定められた量の原料粉末を秤量して混合し、白金製
の坩堝に入れて、電気炉中で1600℃で溶解した。原
料が十分に溶解した後、攪拌羽をガラス融液に挿入し、
約4時間攪拌した。その後、攪拌羽を取り出し、30分
間静置した後、治具に融液を流し込むことによってガラ
スブロックを得た。その後、各ガラスのガラス転移点付
近までガラスブロックを再加熱し、徐冷して歪み取りを
行った。
【0027】次いで、得られたガラスブロックを約1.
5mmの厚さの円盤形状にスライスし、内周、外周を同
心円としてコアドリルを用いて切り出した。さらに、内
外周をダイヤモンド砥石を用いて面取り加工した。その
後、両面を粗研磨し、次いでポリッシングを行い、磁気
ディスク用ガラス基板を作製した。本実施例における最
終の寸法は、2.5″のディスク、すなわち外径65m
m、内径20mm、厚さ0.635mmとした(以下、
これを2.5″ディスクと言う)。
5mmの厚さの円盤形状にスライスし、内周、外周を同
心円としてコアドリルを用いて切り出した。さらに、内
外周をダイヤモンド砥石を用いて面取り加工した。その
後、両面を粗研磨し、次いでポリッシングを行い、磁気
ディスク用ガラス基板を作製した。本実施例における最
終の寸法は、2.5″のディスク、すなわち外径65m
m、内径20mm、厚さ0.635mmとした(以下、
これを2.5″ディスクと言う)。
【0028】図1に、本発明による磁気ディスク基板の
平面図を示す。この磁気ディスク用ガラス基板10は、
内周チャック部12、情報記録部13、非情報記録部1
4を備える。ここで、非情報記録部14とは、内周チャ
ック用のスペース、場合によっては浮上している磁気ヘ
ッドが停止時に着陸するためのCSS(Contact Start
Stop)ゾーンであり、テクスチャが形成されている。従
って、情報は記録できず、非情報記録部となる。それ以
外の領域13は、実際にはこの面上に磁性膜が形成され
て磁気記録が行われるため、情報記録部となる。
平面図を示す。この磁気ディスク用ガラス基板10は、
内周チャック部12、情報記録部13、非情報記録部1
4を備える。ここで、非情報記録部14とは、内周チャ
ック用のスペース、場合によっては浮上している磁気ヘ
ッドが停止時に着陸するためのCSS(Contact Start
Stop)ゾーンであり、テクスチャが形成されている。従
って、情報は記録できず、非情報記録部となる。それ以
外の領域13は、実際にはこの面上に磁性膜が形成され
て磁気記録が行われるため、情報記録部となる。
【0029】図2は、本発明による磁気ディスク用ガラ
ス基板の外周端面の断面模式図である。図2に示すよう
に、このガラス基板10は外周チャンファー部を有す
る。この図のように、チャンファー部15は45゜に面
取りされて使用されている。図示しないが、ガラス基板
10の内周端面も同様に45゜に面取りされた内周チャ
ンファー部を有する。
ス基板の外周端面の断面模式図である。図2に示すよう
に、このガラス基板10は外周チャンファー部を有す
る。この図のように、チャンファー部15は45゜に面
取りされて使用されている。図示しないが、ガラス基板
10の内周端面も同様に45゜に面取りされた内周チャ
ンファー部を有する。
【0030】図3は、比較例の化学強化ガラスの断面模
式図である。化学強化ガラス20は表面に化学強化層2
1を有する。化学強化層21では、ガラス中のNaイオ
ンのようなイオン半径の小さいイオンをKイオンのよう
なイオン半径の大きなイオンで置換することによって最
表面に圧縮応力を加え、強化している。また、置換され
たKイオンは表面部ほど高濃度であるため、図にドット
密度で略示したように表面部はKイオン濃度が高く、ガ
ラス内部になるほどKイオン濃度が減少している。
式図である。化学強化ガラス20は表面に化学強化層2
1を有する。化学強化層21では、ガラス中のNaイオ
ンのようなイオン半径の小さいイオンをKイオンのよう
なイオン半径の大きなイオンで置換することによって最
表面に圧縮応力を加え、強化している。また、置換され
たKイオンは表面部ほど高濃度であるため、図にドット
密度で略示したように表面部はKイオン濃度が高く、ガ
ラス内部になるほどKイオン濃度が減少している。
【0031】図4は、比較例の結晶化ガラスの断面模式
図である。結晶化ガラス30の内部には、平均粒径0.
05〜0.10μmの微結晶粒子31が分散されてい
る。この微結晶粒子31の存在により、クラックの成長
を抑制し、その結果機械的強度を高めている。各試料に
ついて、磁気ディスク用ガラス基板の記録面の面粗さR
a、耐水性、線熱膨張係数、ガラス基板表面のビッカー
ス硬度、微小衝撃によるクラック発生率、ガラス母材の
三点曲げ強度を以下の方法で評価した。面粗さRaは、
触針式の面粗さ計を用いて評価した。
図である。結晶化ガラス30の内部には、平均粒径0.
05〜0.10μmの微結晶粒子31が分散されてい
る。この微結晶粒子31の存在により、クラックの成長
を抑制し、その結果機械的強度を高めている。各試料に
ついて、磁気ディスク用ガラス基板の記録面の面粗さR
a、耐水性、線熱膨張係数、ガラス基板表面のビッカー
ス硬度、微小衝撃によるクラック発生率、ガラス母材の
三点曲げ強度を以下の方法で評価した。面粗さRaは、
触針式の面粗さ計を用いて評価した。
【0032】ガラス母材の耐水性は、JIS−R350
2に基づく方法でアルカリ溶出量を測定した。JIS−
R3502によるアルカリ溶出試験法について説明する
と、まず以下の手順に従って試料の調整を行う。供試ガ
ラスを良く洗浄し、乾燥した後、メノウ又は鋼性乳鉢で
注意しながら粉砕する。次に、標準フルイ420μmを
通過し、標準フルイ250μmにとどまる大きさの粉末
を5グラム取り、エチルアルコール(99.5容量%)
で良く洗って微粉を除いた後、約125℃の空気浴中で
30分間乾燥し、デシケーター中で保存する。このよう
に調整された試料から、供試ガラスの比重と同じグラム
数を正確に量り取る。また、丸底フラスコ中に予め40
ccの蒸留水を入れ、10分間以上沸騰水浴中に保持し
た後試料をフラスコに投入し、さらに10ccの蒸留水
で器壁の内面に付着した試料を洗い落とし、緩く揺り動
かして試料集積物の上部が一様な平面を保つように安定
させる。次に、冷却器を取り付け、沸騰水浴中で60分
間加熱する。次に、フラスコを水浴中から取り出し、直
ちに流水で冷却し、内容液を硬質ガラス製ビーカーに移
し、メチルレッド指示薬3滴を加え、N/100硫酸で
滴定する。また、同様な方法で空試験を行い、結果を比
較する。また、得られた結果は、原則として空試験結果
を差し引いたN/100硫酸の消費cc数に0.31を
乗じ、Na2Omg数に換算して示す。
2に基づく方法でアルカリ溶出量を測定した。JIS−
R3502によるアルカリ溶出試験法について説明する
と、まず以下の手順に従って試料の調整を行う。供試ガ
ラスを良く洗浄し、乾燥した後、メノウ又は鋼性乳鉢で
注意しながら粉砕する。次に、標準フルイ420μmを
通過し、標準フルイ250μmにとどまる大きさの粉末
を5グラム取り、エチルアルコール(99.5容量%)
で良く洗って微粉を除いた後、約125℃の空気浴中で
30分間乾燥し、デシケーター中で保存する。このよう
に調整された試料から、供試ガラスの比重と同じグラム
数を正確に量り取る。また、丸底フラスコ中に予め40
ccの蒸留水を入れ、10分間以上沸騰水浴中に保持し
た後試料をフラスコに投入し、さらに10ccの蒸留水
で器壁の内面に付着した試料を洗い落とし、緩く揺り動
かして試料集積物の上部が一様な平面を保つように安定
させる。次に、冷却器を取り付け、沸騰水浴中で60分
間加熱する。次に、フラスコを水浴中から取り出し、直
ちに流水で冷却し、内容液を硬質ガラス製ビーカーに移
し、メチルレッド指示薬3滴を加え、N/100硫酸で
滴定する。また、同様な方法で空試験を行い、結果を比
較する。また、得られた結果は、原則として空試験結果
を差し引いたN/100硫酸の消費cc数に0.31を
乗じ、Na2Omg数に換算して示す。
【0033】線熱膨張係数は、外径3.5mm×長さ5
0mmの円柱状の試料を作製し、ディラトメータで30
〜380℃間の平均線熱膨張係数を測定した。またビッ
カース硬度は、鏡面研磨したガラスの表面にダイヤモン
ド圧子を100g−15秒間の条件で印加して凹みを作
り、その凹みの大きさから測定した。なお、ガラスのビ
ッカース硬度が小さいと、磁気ヘッドがガラスに衝突し
たときに、磁性膜がガラスごと凹んでしまうことがあ
る。このことは、膜の破壊、データの読み書き障害につ
ながるため、ビッカース硬度は高いほうが好ましい。微
小衝撃によるクラック発生率は、上記ビッカース硬度試
験を500g−15秒間の条件で行い、圧痕の頂点から
クラックが発生した圧痕の割合で評価した。本実施例で
は、圧痕を10点打ち込み、クラックする圧痕の割合を
算出した。また、クラックは経時的に増加していくの
で、圧痕を打ち込んだ1日後にクラック発生率を測定し
た。三点曲げ強度は、各基板から厚さ0.635×4×
40mmの短冊状の試料片を切り出し、端面を#100
0で面取りした後、評価した。またエッチングによるガ
ラス基板の曲げ強度の向上を評価するために、基板から
切り出した試料片の各端面を弗硝酸で約30μmエッチ
ングして厚さ0.635×4×40mmの短冊状試料を
作製した後、三点曲げ強度を測定した。なおクロクヘッ
ドスピードは0.5mm/分とした。
0mmの円柱状の試料を作製し、ディラトメータで30
〜380℃間の平均線熱膨張係数を測定した。またビッ
カース硬度は、鏡面研磨したガラスの表面にダイヤモン
ド圧子を100g−15秒間の条件で印加して凹みを作
り、その凹みの大きさから測定した。なお、ガラスのビ
ッカース硬度が小さいと、磁気ヘッドがガラスに衝突し
たときに、磁性膜がガラスごと凹んでしまうことがあ
る。このことは、膜の破壊、データの読み書き障害につ
ながるため、ビッカース硬度は高いほうが好ましい。微
小衝撃によるクラック発生率は、上記ビッカース硬度試
験を500g−15秒間の条件で行い、圧痕の頂点から
クラックが発生した圧痕の割合で評価した。本実施例で
は、圧痕を10点打ち込み、クラックする圧痕の割合を
算出した。また、クラックは経時的に増加していくの
で、圧痕を打ち込んだ1日後にクラック発生率を測定し
た。三点曲げ強度は、各基板から厚さ0.635×4×
40mmの短冊状の試料片を切り出し、端面を#100
0で面取りした後、評価した。またエッチングによるガ
ラス基板の曲げ強度の向上を評価するために、基板から
切り出した試料片の各端面を弗硝酸で約30μmエッチ
ングして厚さ0.635×4×40mmの短冊状試料を
作製した後、三点曲げ強度を測定した。なおクロクヘッ
ドスピードは0.5mm/分とした。
【0034】その結果、本発明の実施例であるNo.1
〜20の試料や、未強化のソーダライムガラス製基板、
化学強化したソーダライムガラス製基板は、記録面の粗
さRaが2nm以下と平滑度が高かったが、結晶化ガラ
ス製基板のRaは3.2nmと平滑度が不十分であっ
た。耐水性については、本実施例の各試料はアルカリ溶
出量が0.2mg以下と非常に少なかった。これに対し
て、未強化のソーダライムガラスは0.48mgと多か
った。なお、この方法では、化学強化されたソーダライ
ムガラスや結晶化ガラスの耐水性は評価できないので、
2.5″ディスクそのものを用いた、ディスク耐水性試
験をあわせて行った。
〜20の試料や、未強化のソーダライムガラス製基板、
化学強化したソーダライムガラス製基板は、記録面の粗
さRaが2nm以下と平滑度が高かったが、結晶化ガラ
ス製基板のRaは3.2nmと平滑度が不十分であっ
た。耐水性については、本実施例の各試料はアルカリ溶
出量が0.2mg以下と非常に少なかった。これに対し
て、未強化のソーダライムガラスは0.48mgと多か
った。なお、この方法では、化学強化されたソーダライ
ムガラスや結晶化ガラスの耐水性は評価できないので、
2.5″ディスクそのものを用いた、ディスク耐水性試
験をあわせて行った。
【0035】ディスク耐水性試験は、各ガラス基板を7
0℃の純水80ml中に24時間浸漬し、この純水中に
ガラスから溶出した成分量を水中の濃度で評価した。そ
の結果、本実施例の各試料の溶出量は0.6mg/l以
下であったのに対し、未強化のソーダライムガラスはN
aやCaが多く溶出し0.98mg/lであった。さら
に、化学強化したソーダライムガラスからは、KやCa
が1.0mg/lを超える溶出量があった。このよう
に、JIS−R3502で0.2mg以下を示す本発明
のガラス基板のディスク耐水性試験での溶出量は、ソー
ダライムガラスのそれより3割以上少なく、また、ソー
ダライムガラスを化学強化すると、未強化のガラスより
ディスク耐水性が悪化することが確かめられた。また、
結晶化ガラスのディスクもLiイオンの溶出が多く、
1.52mg/lのアルカリ溶出量となった。
0℃の純水80ml中に24時間浸漬し、この純水中に
ガラスから溶出した成分量を水中の濃度で評価した。そ
の結果、本実施例の各試料の溶出量は0.6mg/l以
下であったのに対し、未強化のソーダライムガラスはN
aやCaが多く溶出し0.98mg/lであった。さら
に、化学強化したソーダライムガラスからは、KやCa
が1.0mg/lを超える溶出量があった。このよう
に、JIS−R3502で0.2mg以下を示す本発明
のガラス基板のディスク耐水性試験での溶出量は、ソー
ダライムガラスのそれより3割以上少なく、また、ソー
ダライムガラスを化学強化すると、未強化のガラスより
ディスク耐水性が悪化することが確かめられた。また、
結晶化ガラスのディスクもLiイオンの溶出が多く、
1.52mg/lのアルカリ溶出量となった。
【0036】次に、JIS−R3502で評価される耐
水性と磁気ディスク用ガラス基板の耐候性との関係を調
べるため、これらガラス基板の恒温恒湿試験を行った。
試験条件は、60℃、90%RH、48時間とした。結
果には、ガラス表面に、明らかな析出物が確認されるも
のを”×”、目視ではほとんど変化していないものを”
○”、顕微鏡下における観察でも全く変化していないも
のを”◎”で表した。この結果、ソーダライムガラス
は、化学強化、未強化ともに針状の結晶が析出し、特に
化学強化基板の析出量が多く”×”となった。この成分
を分析したところCa、Na、K等、耐水性試験で溶出
するガラス成分が主であり、ディスク溶出試験で溶出し
た成分と一致した。本発明の磁気ディスク用ガラス基板
の表面は、ほとんど変化がなく、”○”や”◎”であっ
た。さらに詳細にみてみると、試料No.4〜7、9、
10、18、及び20では、JIS−R3502で測定
されるアルカリ溶出量が0.1mg以下となり、このと
き恒温恒湿試験において◎であった。一方、試料No.
1〜3、8、11〜17、及び19ではアルカリ溶出量
が0.1mg超0.2mg以下となり、このとき恒温恒
湿試験では○であった。
水性と磁気ディスク用ガラス基板の耐候性との関係を調
べるため、これらガラス基板の恒温恒湿試験を行った。
試験条件は、60℃、90%RH、48時間とした。結
果には、ガラス表面に、明らかな析出物が確認されるも
のを”×”、目視ではほとんど変化していないものを”
○”、顕微鏡下における観察でも全く変化していないも
のを”◎”で表した。この結果、ソーダライムガラス
は、化学強化、未強化ともに針状の結晶が析出し、特に
化学強化基板の析出量が多く”×”となった。この成分
を分析したところCa、Na、K等、耐水性試験で溶出
するガラス成分が主であり、ディスク溶出試験で溶出し
た成分と一致した。本発明の磁気ディスク用ガラス基板
の表面は、ほとんど変化がなく、”○”や”◎”であっ
た。さらに詳細にみてみると、試料No.4〜7、9、
10、18、及び20では、JIS−R3502で測定
されるアルカリ溶出量が0.1mg以下となり、このと
き恒温恒湿試験において◎であった。一方、試料No.
1〜3、8、11〜17、及び19ではアルカリ溶出量
が0.1mg超0.2mg以下となり、このとき恒温恒
湿試験では○であった。
【0037】このことから、磁気ディスクとしての耐候
性は、JIS−R3502によるアルカリ溶出量と密接
な関係があり、高い耐候性を得るためには、JIS−R
3502によって測定されるアルカリ溶出量の値が0.
2mg以下、より好ましくは0.1mg以下であること
が必要と判断される。さらにこの関係をアルカリ成分比
に着目して検討した。ガラスの溶出元素を調べてみる
と、Li2O量が比較的多いガラスではLiが、またN
a2Oが比較的多いガラスではNaが顕著に溶出してい
ることが分かった。そこで各ガラスのLi2O/Na2O
重量比を見てみると、アルカリ溶出量が0.1mg以下
であり、恒温恒湿試験が◎である試料No.4〜7、
9、10、18、及び20では、この比が0.4〜0.
6の範囲にあった。一方、アルカリ溶出量が0.1〜
0.2mgの範囲にあり、恒温恒湿試験が○である試料
No.1〜3、8、11〜17、及び19では、Li2
O/Na2O比が0.4未満又は0.6を超える値とな
っていた。なおLi2O/Na2O比が0.4未満の場合
はNa溶出が、また0.6を超えるものはLi溶出がそ
れぞれ顕著であった。
性は、JIS−R3502によるアルカリ溶出量と密接
な関係があり、高い耐候性を得るためには、JIS−R
3502によって測定されるアルカリ溶出量の値が0.
2mg以下、より好ましくは0.1mg以下であること
が必要と判断される。さらにこの関係をアルカリ成分比
に着目して検討した。ガラスの溶出元素を調べてみる
と、Li2O量が比較的多いガラスではLiが、またN
a2Oが比較的多いガラスではNaが顕著に溶出してい
ることが分かった。そこで各ガラスのLi2O/Na2O
重量比を見てみると、アルカリ溶出量が0.1mg以下
であり、恒温恒湿試験が◎である試料No.4〜7、
9、10、18、及び20では、この比が0.4〜0.
6の範囲にあった。一方、アルカリ溶出量が0.1〜
0.2mgの範囲にあり、恒温恒湿試験が○である試料
No.1〜3、8、11〜17、及び19では、Li2
O/Na2O比が0.4未満又は0.6を超える値とな
っていた。なおLi2O/Na2O比が0.4未満の場合
はNa溶出が、また0.6を超えるものはLi溶出がそ
れぞれ顕著であった。
【0038】以上のことから、Li2O/Na2O比が
0.4〜0.6であれば、アルカリ溶出量が少なく、非
常に高い化学的耐久性が得られることが分かった。線熱
膨張係数は、各試料ともスピンドルとのチャック性に問
題が生じない60〜100×10-7/℃の範囲にあっ
た。ビッカース硬度は、未強化のソーダライムガラスは
620、化学強化のソーダライムガラスは711、結晶
化ガラスは742であった。これに対して、本実施例の
各試料では700前後あり、化学強化したソーダライム
ガラス並の高い値を示した。
0.4〜0.6であれば、アルカリ溶出量が少なく、非
常に高い化学的耐久性が得られることが分かった。線熱
膨張係数は、各試料ともスピンドルとのチャック性に問
題が生じない60〜100×10-7/℃の範囲にあっ
た。ビッカース硬度は、未強化のソーダライムガラスは
620、化学強化のソーダライムガラスは711、結晶
化ガラスは742であった。これに対して、本実施例の
各試料では700前後あり、化学強化したソーダライム
ガラス並の高い値を示した。
【0039】微小衝撃によるクラック発生率を見ると、
ソーダライムガラスでは未強化品、強化品とも全数の圧
痕頂点からクラックが発生していた。強化品ではクラッ
クの長さは短くなっていたものの、圧痕頂点以外からも
無数の短いクラックが発生しており、圧痕が打ち込まれ
た領域でガラスが細かく破壊していた。結晶化ガラス基
板の場合も同様に、全ての圧痕頂点からクラックが発生
した。一方、本実施例のガラス基板では、クラック発生
率が10〜80%であり、特にAl2O3含有量が8%以
上の場合ではクラック発生率が50%以下となってお
り、非常に優れた耐クラック性を有することが分かっ
た。クラック発生率の高いガラスを用いて磁気ディスク
を作製した場合、何らかの理由によりヘッドがディスク
表面に衝突した際、表面の微小部分でチッピングが生じ
る可能性がある。ヘッド衝撃試験により、500g−1
5秒間のビッカース圧子印加条件でクラック発生率が5
0%以下であれば、このようなチッピングを起こすこと
が少ないことが分かった。このことから、クラック発生
率は50%以下であることが望ましい。
ソーダライムガラスでは未強化品、強化品とも全数の圧
痕頂点からクラックが発生していた。強化品ではクラッ
クの長さは短くなっていたものの、圧痕頂点以外からも
無数の短いクラックが発生しており、圧痕が打ち込まれ
た領域でガラスが細かく破壊していた。結晶化ガラス基
板の場合も同様に、全ての圧痕頂点からクラックが発生
した。一方、本実施例のガラス基板では、クラック発生
率が10〜80%であり、特にAl2O3含有量が8%以
上の場合ではクラック発生率が50%以下となってお
り、非常に優れた耐クラック性を有することが分かっ
た。クラック発生率の高いガラスを用いて磁気ディスク
を作製した場合、何らかの理由によりヘッドがディスク
表面に衝突した際、表面の微小部分でチッピングが生じ
る可能性がある。ヘッド衝撃試験により、500g−1
5秒間のビッカース圧子印加条件でクラック発生率が5
0%以下であれば、このようなチッピングを起こすこと
が少ないことが分かった。このことから、クラック発生
率は50%以下であることが望ましい。
【0040】本実施例の各試料の三点曲げ強度は、エッ
チング処理をしていない試料が165〜214MPaで
あり、化学強化ガラスや結晶化ガラスには及ばないもの
の、未強化のソーダライムガラスより30%程度高い値
を示した。磁気ディスク用として現在大量に使用されて
いるアルミニウム基板の降伏点が約100MPaである
ことから、本発明の磁気ディスク用ガラス基板の曲げ強
度は、十分に高いと考えられる。またエッチング処理を
施した各試料は、曲げ強度が415MPa以上であり、
化学強化ガラスと同等以上の値を示した。それゆえ、ガ
ラス基板の内外周の端面や面取り面をエッチング処理す
ることにより、化学強化ガラス基板並の高い強度を有し
つつ、その欠点である記録面のアルカリ溶出や微小衝撃
によるクラックの発生を大幅に改善することが可能であ
る。
チング処理をしていない試料が165〜214MPaで
あり、化学強化ガラスや結晶化ガラスには及ばないもの
の、未強化のソーダライムガラスより30%程度高い値
を示した。磁気ディスク用として現在大量に使用されて
いるアルミニウム基板の降伏点が約100MPaである
ことから、本発明の磁気ディスク用ガラス基板の曲げ強
度は、十分に高いと考えられる。またエッチング処理を
施した各試料は、曲げ強度が415MPa以上であり、
化学強化ガラスと同等以上の値を示した。それゆえ、ガ
ラス基板の内外周の端面や面取り面をエッチング処理す
ることにより、化学強化ガラス基板並の高い強度を有し
つつ、その欠点である記録面のアルカリ溶出や微小衝撃
によるクラックの発生を大幅に改善することが可能であ
る。
【0041】またGd2O3、Er2O3等の希土類酸化物
を含有した試料No.3、4、7、8、11、及び14
〜20のガラスでは、エッチング処理することにより6
32MPa以上という非常に高い三点曲げ強度が得られ
た。これは化学強化したソーダライムガラスの三点曲げ
強度(506MPa)よりも高い値であった。次に2.
5″のディスク基板形状での強度を以下の方法により評
価した。2.5″基板の内周部の上部に、外径22mm
φの円環を載せ、また内径63mmφ、外径65mmφ
の円環の基板の下部に設置した後、円環に荷重をかけて
破壊強度を測定した。この強度を円環強度と称する。こ
の試験法により、エッチング有無の双方の場合について
基板の強度を評価した。
を含有した試料No.3、4、7、8、11、及び14
〜20のガラスでは、エッチング処理することにより6
32MPa以上という非常に高い三点曲げ強度が得られ
た。これは化学強化したソーダライムガラスの三点曲げ
強度(506MPa)よりも高い値であった。次に2.
5″のディスク基板形状での強度を以下の方法により評
価した。2.5″基板の内周部の上部に、外径22mm
φの円環を載せ、また内径63mmφ、外径65mmφ
の円環の基板の下部に設置した後、円環に荷重をかけて
破壊強度を測定した。この強度を円環強度と称する。こ
の試験法により、エッチング有無の双方の場合について
基板の強度を評価した。
【0042】本実施例において、エッチングしていない
基板では円環強度は4.5〜6.6kgfであったが、
エッチングした基板については10kgf以上になって
いることが分かった。さらに希土類を含有した基板で
は、強度上昇の度合いが大きく、15kgf以上の荷重
が得られた。以上のことから、基板をエッチングするこ
とにより、高い機械的強度が得られた。また希土類を含
有させることにより、さらに良好な強度特性が得られる
ことが分かった。
基板では円環強度は4.5〜6.6kgfであったが、
エッチングした基板については10kgf以上になって
いることが分かった。さらに希土類を含有した基板で
は、強度上昇の度合いが大きく、15kgf以上の荷重
が得られた。以上のことから、基板をエッチングするこ
とにより、高い機械的強度が得られた。また希土類を含
有させることにより、さらに良好な強度特性が得られる
ことが分かった。
【0043】
【発明の効果】本発明の磁気ディスク用ガラス基板は、
十分に平滑な記録面を持ち、耐候性が高く、60〜10
0×10-7/℃の熱膨張係数を持つ。また機械的強度が
高く、高記録密度、高信頼性が要求される磁気ディスク
の基板材料として最適である。
十分に平滑な記録面を持ち、耐候性が高く、60〜10
0×10-7/℃の熱膨張係数を持つ。また機械的強度が
高く、高記録密度、高信頼性が要求される磁気ディスク
の基板材料として最適である。
【図1】磁気ディスク用ガラス基板の平面図。
【図2】磁気ディスク用ガラス基板の内周及び外周端面
の断面模式図。
の断面模式図。
【図3】化学強化ガラスの断面模式図。
【図4】結晶化ガラスの断面模式図。
10…磁気ディスク用ガラス基板、12…内部チャック
部、13…情報記録部、14…非情報記録部、15…チ
ャンファー部、20…化学強化ガラス、21…化学強化
層、30…結晶化ガラス、31…微結晶粒子
部、13…情報記録部、14…非情報記録部、15…チ
ャンファー部、20…化学強化ガラス、21…化学強化
層、30…結晶化ガラス、31…微結晶粒子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 滑川 孝 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 内藤 孝 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 加藤 章 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式会 社日立製作所ストレージシステム事業部内 (72)発明者 武尾 典幸 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式会 社日立製作所ストレージシステム事業部内 (72)発明者 香曽我部 裕幸 滋賀県大津市晴嵐2丁目7番1号 日本電 気硝子株式会社内 (72)発明者 小林 正宏 滋賀県大津市晴嵐2丁目7番1号 日本電 気硝子株式会社内 Fターム(参考) 4G062 AA18 BB01 BB05 DA06 DB03 DB04 DC03 DC04 DD01 DE01 DE02 DE03 DF01 EA03 EB03 EB04 EC01 EC02 EC03 EC04 ED01 EE01 EF01 EG01 FA01 FA10 FB01 FC01 FC02 FC03 FD01 FE01 FF01 FG01 FH01 FJ01 FK01 FL01 GA01 GA10 GB01 GC01 GD01 GE01 HH01 HH03 HH05 HH07 HH09 HH11 HH13 HH15 HH17 HH20 JJ01 JJ03 JJ05 JJ07 JJ10 KK01 KK03 KK04 KK05 KK06 KK07 KK08 KK10 MM27 NN30 NN33 NN34 5D006 CB04 CB07 DA03 FA02
Claims (6)
- 【請求項1】 表面に情報を記録するための情報記録面
が設けられる磁気ディスク用ガラス基板であって、実質
的に化学強化層が存在せず、情報記録面の面粗さRa
が、2.0nm以下、JIS−R3502で測定される
ガラスの耐水性が、アルカリ溶出量で0.2mg以下、
30〜380℃におけるガラスの線熱膨張係数が60〜
100×10-7/℃であることを特徴とする磁気ディス
ク用ガラス基板。 - 【請求項2】 JIS−R3502で測定されるガラス
の耐水性が、アルカリ溶出量で0.1mg以下であるこ
とを特徴とする請求項1記載の磁気ディスク用ガラス基
板。 - 【請求項3】 重量百分率でSiO2:50〜70%、
Al2O3:5〜20%、B2O3:6〜20%、ZnO:
0〜10%、ZrO2:0〜5%、R2O:7.5〜20
%(Rはアルカリ金属元素を表す)、Ln2O3:0〜1
0%(LnはGd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Y
b,又はLuを表す)の組成を有することを特徴とする
請求項1記載の磁気ディスク用ガラス基板。 - 【請求項4】 R2O(Rはアルカリ金属元素を表す)
が、Li2O:2〜7%、Na2O:4〜15%、K
2O:0〜15%からなり、かつLi2O/Na2Oの比
が0.4〜0.6であることを特徴とする請求項3記載
の磁気ディスク用ガラス基板。 - 【請求項5】 Ln2O3が1〜5%であることを特徴と
する請求項3記載の磁気ディスク用ガラス基板。 - 【請求項6】 基板の端面及び/又は面取り面がエッチ
ング処理されてなることを特徴とする請求項1〜5のい
ずれか1項記載の磁気ディスク用ガラス基板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19212799A JP2001019466A (ja) | 1999-07-06 | 1999-07-06 | 磁気ディスク用ガラス基板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19212799A JP2001019466A (ja) | 1999-07-06 | 1999-07-06 | 磁気ディスク用ガラス基板 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001019466A true JP2001019466A (ja) | 2001-01-23 |
Family
ID=16286134
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19212799A Pending JP2001019466A (ja) | 1999-07-06 | 1999-07-06 | 磁気ディスク用ガラス基板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001019466A (ja) |
Cited By (16)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002338297A (ja) * | 2001-05-09 | 2002-11-27 | Minolta Co Ltd | ガラス基板およびこれを用いた情報記録用媒体、光通信用素子 |
JP2003030816A (ja) * | 2001-07-11 | 2003-01-31 | Fuji Electric Co Ltd | 情報記録媒体用基板および情報磁気記録媒体と、それらの製造方法 |
JPWO2003102927A1 (ja) * | 2002-06-03 | 2005-09-29 | Hoya株式会社 | 情報記録媒体用ガラス基板および情報記録媒体 |
JP2006290704A (ja) * | 2005-04-14 | 2006-10-26 | Hitachi Ltd | ガラス |
JP2006347803A (ja) * | 2005-06-15 | 2006-12-28 | Nippon Electric Glass Co Ltd | フラットパネルディスプレイ用ガラス基板 |
US7192898B2 (en) | 2003-05-29 | 2007-03-20 | Minolta Co., Ltd. | Glass composition and glass substrate |
JP2008021399A (ja) * | 2006-06-15 | 2008-01-31 | Toyo Kohan Co Ltd | 情報記録ガラス基板用ガラス材料の研磨方法、情報記録ガラス基板、情報記録ディスク及びハードディスク装置 |
US7396788B2 (en) | 2002-09-27 | 2008-07-08 | Minolta Co., Ltd. | Glass composition and glass substrate |
US7462411B2 (en) | 2002-06-03 | 2008-12-09 | Hoya Corporation | Substrate for information recording medium, information recording medium and process for producing the same |
US8222170B2 (en) | 2001-05-31 | 2012-07-17 | Hoya Corporation | Glass substrate for information recording medium and magnetic information recording medium to which the glass substrate is applied |
JP2013030268A (ja) * | 2012-11-05 | 2013-02-07 | Hoya Corp | 磁気ディスク用ガラス基板及び磁気ディスク |
US9714188B2 (en) | 2013-09-13 | 2017-07-25 | Corning Incorporated | Ion exchangeable glasses with high crack initiation threshold |
US9809487B2 (en) | 2007-11-29 | 2017-11-07 | Corning Incorporated | Glasses having improved toughness and scratch resistance |
US10131567B2 (en) | 2016-01-08 | 2018-11-20 | Corning Incorporated | Chemically strengthenable lithium aluminosilicate glasses with inherent damage resistance |
US10150691B2 (en) | 2012-07-17 | 2018-12-11 | Corning Incorporated | Ion exchangeable Li-containing glass compositions for 3-D forming |
US20210221731A1 (en) * | 2018-05-22 | 2021-07-22 | Corning Incorporated | Low temperature moldable sheet forming glass compositions |
-
1999
- 1999-07-06 JP JP19212799A patent/JP2001019466A/ja active Pending
Cited By (31)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002338297A (ja) * | 2001-05-09 | 2002-11-27 | Minolta Co Ltd | ガラス基板およびこれを用いた情報記録用媒体、光通信用素子 |
US8697592B2 (en) | 2001-05-31 | 2014-04-15 | Hoya Corporation | Glass substrate for information recording medium and magnetic information recording medium to which the glass substrate is applied |
US8222170B2 (en) | 2001-05-31 | 2012-07-17 | Hoya Corporation | Glass substrate for information recording medium and magnetic information recording medium to which the glass substrate is applied |
JP2003030816A (ja) * | 2001-07-11 | 2003-01-31 | Fuji Electric Co Ltd | 情報記録媒体用基板および情報磁気記録媒体と、それらの製造方法 |
JPWO2003102927A1 (ja) * | 2002-06-03 | 2005-09-29 | Hoya株式会社 | 情報記録媒体用ガラス基板および情報記録媒体 |
US7462411B2 (en) | 2002-06-03 | 2008-12-09 | Hoya Corporation | Substrate for information recording medium, information recording medium and process for producing the same |
JP4619115B2 (ja) * | 2002-06-03 | 2011-01-26 | Hoya株式会社 | 情報記録媒体用ガラス基板および情報記録媒体 |
US7396788B2 (en) | 2002-09-27 | 2008-07-08 | Minolta Co., Ltd. | Glass composition and glass substrate |
US7192898B2 (en) | 2003-05-29 | 2007-03-20 | Minolta Co., Ltd. | Glass composition and glass substrate |
JP2006290704A (ja) * | 2005-04-14 | 2006-10-26 | Hitachi Ltd | ガラス |
JP2006347803A (ja) * | 2005-06-15 | 2006-12-28 | Nippon Electric Glass Co Ltd | フラットパネルディスプレイ用ガラス基板 |
JP2008021399A (ja) * | 2006-06-15 | 2008-01-31 | Toyo Kohan Co Ltd | 情報記録ガラス基板用ガラス材料の研磨方法、情報記録ガラス基板、情報記録ディスク及びハードディスク装置 |
US9809487B2 (en) | 2007-11-29 | 2017-11-07 | Corning Incorporated | Glasses having improved toughness and scratch resistance |
US10364178B2 (en) | 2007-11-29 | 2019-07-30 | Corning Incorporated | Glasses having improved toughness and scratch resistance |
US11370695B2 (en) | 2007-11-29 | 2022-06-28 | Corning Incorporated | Glasses having improved toughness and scratch resistance |
US10464839B2 (en) | 2007-11-29 | 2019-11-05 | Corning Incorporated | Glasses having improved toughness and scratch resistance |
US11124444B2 (en) | 2012-07-17 | 2021-09-21 | Corning Incorporated | Ion exchangeable Li-containing glass compositions for 3-D forming |
US10150691B2 (en) | 2012-07-17 | 2018-12-11 | Corning Incorporated | Ion exchangeable Li-containing glass compositions for 3-D forming |
US11814316B2 (en) | 2012-07-17 | 2023-11-14 | Corning Incorporated | Ion exchangeable Li-containing glass compositions for 3-D forming |
US10183887B2 (en) | 2012-07-17 | 2019-01-22 | Corning Incorporated | Ion exchangeable Li-containing glass compositions for 3-D forming |
JP2013030268A (ja) * | 2012-11-05 | 2013-02-07 | Hoya Corp | 磁気ディスク用ガラス基板及び磁気ディスク |
US11306019B2 (en) | 2013-09-13 | 2022-04-19 | Corning Incorporated | Ion exchangeable glasses with high crack initiation threshold |
US9714188B2 (en) | 2013-09-13 | 2017-07-25 | Corning Incorporated | Ion exchangeable glasses with high crack initiation threshold |
US11718554B2 (en) | 2016-01-08 | 2023-08-08 | Corning Incorporated | Chemically strengthenable lithium aluminosilicate glasses with inherent damage resistance |
US11220452B2 (en) | 2016-01-08 | 2022-01-11 | Corning Incorporated | Chemically strengthenable lithium aluminosilicate glasses with inherent damage resistance |
US10131567B2 (en) | 2016-01-08 | 2018-11-20 | Corning Incorporated | Chemically strengthenable lithium aluminosilicate glasses with inherent damage resistance |
US11993539B2 (en) | 2016-01-08 | 2024-05-28 | Corning Incorporated | Chemically strengthenable lithium aluminosilicate glasses with inherent damage resistance |
US12304856B2 (en) | 2016-01-08 | 2025-05-20 | Corning Incorporated | Chemically strengthenable lithium aluminosilicate glasses with inherent damage resistance |
US11591255B2 (en) | 2018-05-22 | 2023-02-28 | Corning Incorporated | Low temperature moldable sheet forming glass compositions |
US20210221731A1 (en) * | 2018-05-22 | 2021-07-22 | Corning Incorporated | Low temperature moldable sheet forming glass compositions |
US11834368B2 (en) | 2018-05-22 | 2023-12-05 | Corning Incorporated | Low temperature moldable sheet forming glass compositions |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4785274B2 (ja) | ガラス物品およびそれを用いた磁気記録媒体用ガラス基板 | |
EP0953548B1 (en) | Method of producing glass substrate for information recording medium | |
JP4446683B2 (ja) | 磁気記録媒体用ガラス基板 | |
US8394515B2 (en) | Glass substrate for information recording medium and method for producing the same | |
JP4252956B2 (ja) | 化学強化用ガラス、情報記録媒体用基板、情報記録媒体及び情報記録媒体の製造方法 | |
CN100520918C (zh) | 用于信息记录介质的玻璃基片及使用该基片的信息记录介质 | |
JP4039381B2 (ja) | ガラス組成物を用いた情報記録媒体用ガラス基板及びこれを用いた情報記録媒体 | |
US7273668B2 (en) | Glass composition including zirconium, chemically strengthened glass article, glass substrate for magnetic recording media, and method of producing glass sheet | |
CN100482606C (zh) | 信息记录介质用基板和信息记录介质及其制备方法 | |
JP3804101B2 (ja) | 磁気ディスク用ガラス基板 | |
JP2001019466A (ja) | 磁気ディスク用ガラス基板 | |
TW201533000A (zh) | 磁記錄媒體基板用玻璃、磁記錄媒體基板及其製造方法與磁記錄媒體 | |
JPH11302032A (ja) | ガラス組成物およびそれを用いた情報記録媒体用基板 | |
JP4760975B2 (ja) | データ記憶媒体用ガラス基板の製造方法及びガラス基板 | |
JP4656863B2 (ja) | ジルコニウムを含むガラス組成物、化学強化ガラス物品、磁気記録媒体用ガラス基板、およびガラス板の製造方法 | |
JP7165655B2 (ja) | 情報記録媒体基板用ガラス、情報記録媒体基板、情報記録媒体および記録再生装置用ガラススペーサ | |
JP6042875B2 (ja) | 磁気記録媒体基板用ガラス、磁気記録媒体用ガラス基板およびその利用 | |
JP2589986B2 (ja) | 磁気記録媒体 | |
JP2000159540A (ja) | 情報記録媒体基板用ガラス | |
JP2007051064A (ja) | 磁気ディスク基板用ガラス、磁気ディスク用ガラス基板および磁気ディスク | |
JP4218839B2 (ja) | 情報記録媒体用ガラス基板及びそれを用いた磁気情報記録媒体 | |
JP2002025040A (ja) | 磁気ディスク用ガラス基板及びそれを用いた磁気ディスク | |
JP4619115B2 (ja) | 情報記録媒体用ガラス基板および情報記録媒体 | |
JP2005104774A (ja) | 情報記録ガラス基板用ガラス材料、情報記録ガラス基板、情報記録ディスク及びハードディスク装置 | |
JP4045076B2 (ja) | 情報記録ディスク用ガラス基板 |