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JP2000516664A - 重質供給材料からの高いオレフィン収量のための方法 - Google Patents

重質供給材料からの高いオレフィン収量のための方法

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JP2000516664A
JP2000516664A JP10510989A JP51098998A JP2000516664A JP 2000516664 A JP2000516664 A JP 2000516664A JP 10510989 A JP10510989 A JP 10510989A JP 51098998 A JP51098998 A JP 51098998A JP 2000516664 A JP2000516664 A JP 2000516664A
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JP10510989A
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イアッチーノ、ラリー・エル
コート、ニコラス・ピー
Original Assignee
エクソン・ケミカル・パテンツ・インク
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Abstract

(57)【要約】 留出物以上の範囲で沸騰する石油供給材料の、品質を高める方法。当該供給材料は、分解されたときに、思いがけないほど高収量のオレフィンをもたらす。当該供給材料は、少なくとも一つの反応ゾーンにおいて、水素含有処理気体の流れと反対方向に流れて水素化加工処理される。水素化加工処理された供給材料は、その後、水蒸気分解装置中での熱分解又は流動接触分解工程における接触分解に供される。結果として得られる生成物スレートは、従来の並流水素化加工処理によって加工処理された同じ供給材料と比べるとき、オレフィン類の増加を含むであろう。

Description

【発明の詳細な説明】 重質供給材料からの高いオレフィン収量のための方法 本発明は、留出物以上の範囲で沸騰する石油供給材料(フィードストック)の 、品質を高める方法に関する。当該供給材料は、分解されたときに、予期されな かった高収量のオレフィンをもたらす。当該供給材料は、少なくとも一つの反応 ゾーンにおいて、水素含有処理気体の流れと反対方向に流れて水素化加工処理さ れる。水素化加工処理された供給材料は、その後、水蒸気分解装置(スチーム・ クラッカー)中での熱分解又は流動接触分解工程における接触分解に供される。 結果として得られる生成物スレートは、従来の並流(同方向流れ)水素化加工処 理によって処理された同じ供給材料と比べるとき、オレフィン収量の増加を含む であろう。 エチレン、プロピレン、ブチレン及びブタジエンのようなオレフィン類は、石 油化学工業の基本的な構成単位であるから、石油化学工業にとって極めて重要で ある。したがって、そのようなオレフィン類には、大きな需要があり、オレフィ ンの収量を高めることができる技術はいずれも、実質的な経済価値を有するであ ろう。オレフィン類は、一般的には、水蒸気分解装置(ここでは、適切な炭化水 素類が熱分解され、より軽質な生成物類、特にエチレン、を生じる)中で製造さ れる。一般的には、水蒸気分解装置の供給材料は、気体パラフィン類からナフサ 及びガス・オイル類までの範囲に亘る。水蒸気分解では、炭化水素類は、炉の中 の管状金属製螺旋状パイプ配管中で、水蒸気の存在下で熱分解される。水蒸気は 、稀釈剤としての役割を果たし、且つ、炭化水素は、オレフィン類、ジオレフィ ン類及び他の副生成物を生じるように分解する。水蒸気分解装置中での熱による 転化は、他の事項の中では、管状金属製螺旋状パイプ配管中でのコークス化によ り限定されている。一般的な水蒸気分解方法は、米国特許第3,365,387 号及び同第4,061,562号、及び「エチレン」という標題の論文(ケミカ ル・ウィーク(Chemical Week)、11月13日、1965年、6 9−81頁(これらすべては、参照によりここに組み入れられる)に記載 されている。 オレフィン類は、流動接触分解方法装置中でも製造され得る。実際、多くの石 油精製業者は、ガソリンを犠牲にして、市場での需要に合わせるべくより多くの オレフィン類を生成するために、彼らの流動接触分解装置を調節している。流動 接触分解は、蒸気で通気されると流体のようにふるまう、非常に微細な粒子形態 の触媒を用いる。流動化された触媒は、反応器と再生装置との間を連続的に循環 され、再生装置からフィード(供給材料)及び反応器に熱を伝達する媒体として 働く。今日の大部分の流動接触分解装置は、活性であるので最小の触媒床が維持 される、比較的活性なゼオライト系触媒を用いており、且つ、反応の大部分は、 再生装置から反応器への上昇管、又は移動ライン、中で生じる。更に、高価値の 軽質オレフィン類に対して高い選択性を有する触媒が、引き続き市販されるよう になってきている。 本発明者等により、重質フィードの水素含有量の増加が、水蒸気分解装置中で のタール収量の低下及び流動触媒反応器中でのコークスの生成の低下(その両者 が、オレフィン類、特にエチレン、のより多くの製造をもたらす)と、直接的に 関連付けられることが見出された。そのようなフィードの非限定例は、真空ガス ・オイル(VGO)、常圧ガス・オイル(AGO)、重質常圧ガス・オイル(H AGO)、水蒸気分解ガス・オイル(SCGO)、脱歴油(DAO)、軽質触媒 サイクル・オイル(LCCO)、真空残油及び常圧残油を包含する。そのような 留分は、水蒸気分解装置又は流動接触分解装置に導入される前に、硫黄、窒素及 び酸素等のヘテロ原子類を除去し、且つ、芳香族化合物類を水素化するために、 接触水素化加工処理を受け得る。 接触水素化加王処理は、より厳しくなっている石油留分中の環境に有害な硫黄 及び窒素成分に関する政府の規制のために、重要な精製方法である。水素化加工 処理の他の望ましい効果は、フィード中の芳香族化合物類、特に多環芳香族化合 物類、の飽和及び穏やかな水素化分解である。石油供給材料からのヘテロ原子類 の除去は、しばしば、水素化処理といわれ、且つ、ヘテロ原子量が低いときには 、分解工程装置の下流に付加的な分離設備が胎ど必要ないので、非常に望ましい 。更に、硫黄及び窒素のようなヘテロ原子類は、触媒毒として知られている。 一般的に、液相石油供給材料の接触水素化加工処理は、並流反応器中で行われる 。ここでは、前もって加熱された液体供給材料と水素含有処理気体の両者は、一 以上の水素化加工処理触媒の固定床上のある点(単数又は複数)で、反応器に導 入される。液体供給材料、蒸気化された炭化水素類及び水素含有処理気体は、す べて、触媒床を通って下方に向って流れる。結果として得られる蒸気相流出物と 気相流出物とが組み合わされたものは、普通は、反応器の下流で、一連の一以上 の分離器の槽又はドラムにて分離される。回収された液体留分は、一般的には、 数種の軽質炭化水素類又は溶解された生成物気体(それらの中の数種(H2S及 びNH3等)は、腐食性であり得る)を、末だに含むであろう。溶解された気体 は、普通は、更に他の下流の槽(単数又は複数)又は分別器中における気体又は 水蒸気蒸留により、回収された液体留分から除去される。 従来の同方向流れ接触水素化加工処理は、商業的成功のすばらしい待遇を受け ている。しかしながら、それには限界がある。例えば、水素の消費及び軽質反応 生成物による処理気体の稀釈のために、水素分圧が、反応器の入り口と出口との 間で低下する。同時に、生じる水素化脱硫又は水素化脱窒反応が、高濃度のH2 S及び/又はNH3をもたらす。H2SとNH3の両者は、触媒上への競合吸着を 通じて、大部分の水素化加工処理触媒の触媒活性及び性能を強く阻害する。従っ て、トリックル・ベッド(灌流床)反応器中の触媒の下流部分では、低いH2分 圧及び高濃度のH2SとNH3の存在等の多様な好ましくない効果が同時に生じる ために、しばしば反応性が制限される。更に、標的炭化水素反応体の液相濃度も 、触媒床の下流部分では最も低い。また、特に硫黄の除去が困難な量の際には、 動的且つ熱力学的制限が厳格であり得るので、より高い反応温度、より大きい処 理気体速度、より高い反応器圧力、及びしばしばより大きい触媒容量が必要とさ れる。反応器間のH2SとNH3の除去と、新鮮な水素含有処理気体の更なる注入 とを伴う多段反応器系が、しばしば採用される。しかし、それらは、装置集約的 な方法であるという欠点がある。 他の種類の水素化加工処理は、これらの限界の多くを克服する可能性を有する 、向流(あるいは逆流)水素化加工処理である。しかし、それは、今日、非常に 制限された商業的使用がされているものである。米国特許第3,147,21 0号は、高沸点の芳香族炭化水素類のハイドロファイニング−水素化のための、 二段階方法を開示する。供給材料は、先ず、好ましくは水素と同方法の流れで、 接触ハイドロファイニングに供され、その後、硫黄の影響を受け易い貴金属の水 素化触媒上で、水素含有処理気体の流れとは反対方向に流れて、水素化に供され る。米国特許第3,767,562号及び同第3,775,291号は、ジェッ ト燃料を製造するための向流方法を開示する。しかし、そのジェット燃料は、二 段階向流水素化の前に、先ず、並流方式で水素化脱硫される。米国特許第5,1 83,556号もまた、ジーゼル燃料留分中の芳香族化合物類のハイドロファイ ニングと水素化のための、二段階の並流/向流方法を開示する。 米国特許第4,619,757号は、重質炭化水素供給材料からのオレフィン 類の製造のための、二段階方法を教示する。これにおいては、供給材料は、第一 段階で水素化処理され、その後に熱分解される。第一段階は、元素の周期律表の VIB族、VIIB族及びVIII族から選択される金属と結合したファージャ サイト構造物のような、ゼオライト系水素化処理触媒を用いる。第二段階は、ア ルミナ等の適切な触媒担体上に、触媒量の酸化モリブデンと酸化ニッケル及び/ 又は酸化コバルトとを含むもの等の、従来の非ゼオライト触媒を用いる。 向流水素化加工処理は、並流水素化加工処理よりも効率的であること、及び、 水素化処理は、熱及び接触分解のための供給材料の価値を改良し得ることが知ら れているけれども、品質が高められたフィード中において、同じ量の水素につき 、並流水素化加工処理方法とは対照的な向流水素化加工処理方法の生成物である 留分から、オレフィン類がより高い収量でもたらされるであろうということは、 知られていなかった。それゆえ、当該技術分野において、依然として、オレフィ ン類、特にエチレン、について高い収量をもたらすであろう方法の改良に対する 需要がある。 本発明に従って、分解の間に、留分からのタール又はコークスの生成量を低下 させながらオレフィン類の収量を高める方法であって、反応器中で、供給材料と 水素含有処理気体とが互いに反対の方向に流れるように、留出物の沸騰範囲以上 において、供給材料を水素化加工処理することを含む方法が提供される。結果と して得られる留分(これは、その時、実質的により少ないヘテロ原子類とより多 い水素とを含有する)は、熱分解及び流動接触分解から選択される分解工程を通 過させられる。 本発明の方法は、より具体的には、下記(a)〜(d)を含む、方法装置中で 前記供給材料を反応させることを含む: (a) 前記フィード留分を、水素化処理触媒、水素化触媒、水素化分解触媒及 び開環触媒からなる群から選択される一以上の水素化加工処理触媒の存在下にお いて、少なくとも一つの向流反応ゾーン(ここにおいて、フィード留分は、上方 に向って流れる水素含有処理気体とは反対方向に流れる)を通過させる(ここに おいて、一以上の反応ゾーンのそれぞれは、そのすぐ上流及びすぐ下流に非反応 ゾーンを有する); (b) 前記反応ゾーンからの蒸気相流出物(当該蒸気相流出物は、前記反応ゾ ーンからの、水素含有処理気体、気体反応生成物類及び軽質液体生成物としても 知られている蒸気化された液体反応生成物を含む)を、すぐ上流の非反応ゾーン で回収する; (c) 前記反応ゾーンの下流で液相反応生成物(これは、相対的に重質な液体 生成物である)を回収する; (d) 重質液体生成物を、熱分解方法装置及び接触分解方法装置からなる群か ら選択される分解方法装置(ここにおいて、実質的な量のオレフィン類を含む蒸 気相生成物留分が回収される)を通過させる。 本発明の好適態様においては、前記向流反応ゾーンの上流に、少なくとも一つ の並流反応ゾーンが提供され、当該並流反応ゾーンでは、前記フィード留分は、 水素含有処理気体の流れと同じ方向に流れ、ここにおいて、前記並流反応ゾーン の少なくとも一つは、水素化処理触媒床を含有し、且つ、水素化処理条件下に運 転される。 本発明の他の好適態様においては、前記重質液体生成物は、水素化加工処理条 件下に運転される水素化加工処理触媒を含有する、一以上の下流の並流反応ゾー ンを通過させられる。 軽質液体生成物、従来の並流水素化加工処理によっては生じなかった留分、が 、意外なほど高いN+A値(ナフテン+芳香族化合物含有量)を有することも 発見された。単環成分類のこの高い含有量は、この留分を、燃料又は化学留分を 製造するための芳香族リホーマー用の、非常に良いフィードにする。 この出願に関する唯一の図は、水素含有処理気体の流れとは反対方向に流れる ガス・オイル供給材料の水素化加工処理によって得られた、水素含有処理気体の 流れと同じ方向に流れて水素化加工処理される同じ供給材料と比べて、思いがけ ない程のオレフィン収量を示すグラフ描写である。その図は、たとえ、向流方法 留分と並流方法留分の両者が、同じ濃度の水素を含有するとしても、エチレン収 量は、水素含有処理気体の流れとは反対方向の流れで水素化加工処理された留分 の方が、思いがけずより高いことを示す。また、並流方法に対して向流方法では 、水素含有量が所定のレベルに到達するのに、より厳しくない運転条件が要求さ れるであろう。系の最適化を通じて、この図に示されたものよりもより高い水素 含有量(即ち、より高いオレフィン収量及びより低いタール収量)が可能である ことが、予期される。 本発明の方法は、オレフィン類を多量に製造するための、水蒸気分解又は接触 分解用供給材料を調製するのに、適切である。本発明の実施において使用され得 る供給材料は、留出物範囲以上で沸騰する供給材料である。一般的には、沸騰範 囲は、約175℃〜約1015℃であろう。好ましいのは、約250℃〜約75 0℃の沸騰範囲を有する供給材料であり、最も好ましいのは、約350℃〜約6 00℃の範囲内で沸騰するガス・オイル類である。適切な供給材料の非限定例は 、真空残油、常圧残油、真空ガス・オイル(VGO)、常圧ガス・オイル(AG O)、重質常圧ガス・オイル(HAGO)、水蒸気分解ガス・オイル(SCGO )、脱歴油(DAO)及び軽質触媒サイクル・オイル(LCCO)を含む。好ま しいのは、ガス・オイル類である。これらの供給材料は、普通は、硫黄、窒素及 び酸素等のヘテロ原子類の量を低下させ、水素含有量を高め、且つ、いくつかの より低沸点の生成物を製造するために、処理される。水素含有量は、芳香族化合 物類を、水素化し且つ水素化分解することによって高められる。本発明者等によ り、そのようなフィードにおける高い水素含有量は、オレフィン類の高い収量と 、タール又はコークスの生成の減少とに結び付くであろうということが見出され ている。本発明者等により、同じ水素量では、同じ供給材料は、向流 方式で水素化処理されたときには、並流方式で水素化加工処理されたときと比べ て、より高いオレフィン収量をもたらすであろうということも、思いがけなく見 出されている。軽質液体生成物、従来の並流水素化加工処理によっては生成され なかった留分、が、思いがけず高いN+A値(ナフテン+芳香族化合物含有量) を有することも、発見された。単環成分類のこの高い含有量は、この留分を、燃 料又は化学留分を製造するための芳香族リホーマー用の、非常に良いフィードに する。 本発明の供給材料は、少なくとも一つの触媒床又は反応ゾーンにおける、向流 水素化加工処理に供される。ここにおいて、供給材料は、水素含有処理気体の流 れとは反対方向に流れる。一般的には、本発明の実施において使用される水素化 加工処理装置は、一以上の反応ゾーン(ここにおいて、各反応ゾーンは、意図さ れた反応のための適切な触媒を含み、且つ、各反応ゾーンには、直接に、生成物 が除去され得る及び/又はフィード又は処理気体が導入され得る非反応ゾーンが 続いている)から構成されるであろう。非反応ゾーンは、適切な高さの反応槽の 、(触媒に関して)空の水平断面であろう。 供給材料は、多分、受け入れられないほど多量の、硫黄、窒素、酸素等のヘテ ロ原子類を含有するであろう。そのような場合には、第一の反応ゾーンは、液体 フィード留分が、適切な水素化処理触媒の固定床を通って、水素含有処理気体留 分と同方向に流れるものであるのが好ましい。ここで用いる場合、「水素化処理 (ハイドロトリーティング)」の用語は、水素含有処理気体が、ある種の水素化 活性を有し、主として幾つかの金属類の除去を含んでヘテロ原子類の除去に活性 である触媒の存在下で使用される方法を表す。「水素化加工処理(ハイドロプロ セッシング)」の用語は、水素化処理を包含するが、水素化及び/又は水素化分 解等の方法をも含む。開環、特にナフテン環の開環、も、「水素化加工処理(ハ イドロプロセッシング)」の用語に包含され得る。開環は、ここにおいて、水素 化分解のより選択的な形態(この場合、解裂される炭素−炭素結合は、環構造の 一部ではない結合の解裂とは対照的に、環構造の支配的部分である)を表すため に使用される。水素化処理、水素化、水素化分解等の特定の水素化加工処理方法 に主として活性な触媒は、より程度は低いが、他の水素化加工処理方法にも活性 であろうということが、理解される。即ち、水素化処理触媒は、水素化及び水素 化分解のための何らかの活性も示すであろう。フィードは、上流側での操作で、 事前に水素化処理されていてもよい。あるいは、水素化処理は、そのフィード留 分がすでに少量のヘテロ原子類しか含んでいないならば、必要とされないかもし れない。そのフィード留分は、金属含有量が比較的高いならば、より活性な脱金 属触媒が使用されるのが望ましいかもしれない。それは、一般的に何らかの脱金 属作用を含む従来の水素化処理触媒よりも、活性である。 本発明での使用に適切な水素化処理触媒は、従来の水素化処理触媒のいずれか であり、それは、高表面積の担体物質(好ましくはアルミナ)上における、少な くとも一つのVIII族金属、好ましくはFe、Co及びNi、より好ましくは Co及び/又はNi、最も好ましくはNiと、少なくとも一つのVI族金属、好 ましくはMo及びW、より好ましくはMoとから構成されているものを包含する 。他の適切な水素化処理触媒は、ゼオライト系触媒も、貴金属触媒(ここにおい て、貴金属は、Pd及びPtから選択される)をも包含する。2種以上の水素化 処理触媒が、同じ床で使用されることは、本発明の範囲内である。VIII族金 属は、一般的には約2〜20重量%、好ましくは約4〜12%の範囲に亘る量で 存在する。VI族金属は、一般的には約5〜50重量%、好ましくは約10〜4 0重量%、より好ましくは約20〜30重量%の範囲に亘る量で存在するであろ う。すべての金属の重量%は、担体に対してである。「担体に対して」により、 本発明者等は、百分率は、担体の重量に基づいていることを表す。例えば、担体 の重さが100gであるとするならば、その場合は、20重量%のVIII族金 属は、20gのIII族金属が担体上にあったことを意昧するであろう。一般的 には、水素化加工処理温度は、約50psig〜約2,000psig、あるい はそれを超える圧力において、約100℃〜約450℃であろう。供給材料が比 較的少ない量のヘテロ原子類を含むならば、その場合は、並流水素化処理の工程 は除かれ得、且つ、供給材料は、芳香族の飽和、水素化分解及び/又は開環反応 ゾーン(これらの中の少なくとも一つは、向流方式で運転されるであろう)を、 直接に通過させられ得る。 第一の反応ゾーンが水素化処理反応ゾーンである場合には、前記の第一の反応 ゾーンからの液相及び蒸気相流出物は、少なくとも一つの下流の反応ゾーン(こ こにおいて、液相流出物は、上方に向って流れる水素含有処理気体とは反対の方 向に、触媒床を通って流れる)を通過させられるであろう。例えば、供給材料の 性質及び水蒸気分解のための品質向上の所望のレベルにより、三以上の反応ゾー ンが必要とされ得る。最も望ましい水蒸気分解装置のフィードは、主としてパラ フィン類、ナフテン類及び芳香族化合物類を含有するものである。パラフィン類 は、ナフテン類よりも好ましく、ナフテン類は、芳香族化合物類よりも好ましい 。したがって、望ましい水蒸気分解装置のフィードは、経済的に可能である限り において、芳香族化合物類を少量且つパラフィン類を多量に含有するものであろ う。それゆえ、このゴールに到達するための触媒を含む、一以上の下流の反応ゾ ーンが存在するであろう。下流の触媒は、水素化処理触媒、水素化分解触媒、芳 香族飽和触媒及び開環触媒からなる群から選択されるであろう。水素化処理反応 ゾーンの下流に、たった一つの反応ゾーンしかないときには、それは、好ましく は、水素化分解、芳香族飽和、又はその両者を行うであろう触媒を含有するであ ろう。パラフィン類を多量に含むフィードを製造することが経済的に可能である ならば、その場合は、下流ゾーンは、好ましくは、芳香族飽和ゾーン及び開環ゾ ーンを含むであろう。複数の下流反応ゾーンが使用されるときには、次の事項が 考慮されねばならない:(a)開環ゾーンは、好ましくは芳香族飽和ゾーンの後 に続くであろう;及び(b)水素化分解ゾーンが存在するならば、芳香族飽和ゾ ーンは、水素化分解ゾーンの後に続くであろう。 下流の反応ゾーンの一つが水素化分解ゾーンであるならば、触媒は、一般的に 水素化分解条件にて使用できる、いずれかの適切な従来の水素化分解触媒である ことができる。一般的な水素化分解触媒は、UOPのために米国特許第4,92 1,595号(これは、参照により、ここに組み込まれる)に記載されている。 そのような触媒は、一般的には、ゼオライト分解基体上における、VIII族金 属の水素化成分で構成されている。ゼオライト分解基体は、当該技術分野では、 ときどきモレキュラー・シーブと呼ばれ、且つ、一般に、シリカ、アルミナ、及 び一以上のナトリウム、マグネシウム、カルシウム、希土類金属類等の交換可能 な陽イオンから構成される。それらは、約4オングストロームと約12オングス トロームとの間の比較的均一な直径の結晶細孔により、更に特徴付けられる。約 3と約12との間、より好ましくは約4と約8との間の、比較的高いシリカ/ア ルミナモル比を有するゼオライトを使用するのが好ましい。天然に見出される好 ましいゼオライトは、モルデナイト、スタルバイト、ヒューランダイト(輝沸石 )、フェリエライト、ダチアルダイト、シャバザイト(斜方沸石)、エリオナイ ト及びヒュージャサイト、を包含する。適切な合成ゼオライトは、B、X、Y及 びL結晶型、例えば合成ヒュージャサイト及びモルデナイトを包含する。好まし いゼオライトは、シリカ/アルミナモル比が約4〜6で、約8オングストローム と約12オングストロームとの間の結晶細孔直径を有するものである。特に好ま しいゼオライトは、合成のYである。水素化分解触媒上で使用され得るVIII 族金属の非限定例は、鉄、コバルト、ニッケル、ルテニウム、ロジウム、パラジ ウム、オスミウム、イリジウム及び白金を包含する。好ましいのは、白金及びパ ラジウムであり、白金がより好ましい。VIII族金属の量は、触媒の総重量に 基づいて、約0.05重量%〜30重量%の範囲に亘るであろう。金属がVII I族貴金属であるならば、約0.05〜約2重量%を用いるのが好ましい。水素 化分解条件は、約200℃〜370℃、好ましくは約220℃〜330℃、より 好ましくは約245℃〜315℃の温度であり、液体空間速度は、約0.5〜1 0V/V/時問、好ましくは約1〜5V/V/時間の範囲に亘るであろう。 芳香族水素化触媒の非限定例は、ニッケル、コバルト−モリブデン、ニッケル −モリブデン及びニッケル−タングステンを包含する。貴金属触媒の非限定例は 、好ましくは、適切な担体物質、一般的には、アルミナ、シリカ、アルミナ−シ リカ、珪藻土(kieselguhr)、珪藻土(diatomaceouse arth)、マグネシア及びジルコニア等の耐火酸化物物質、の上に担持されて いる、白金及び/又はパラジウムを基本とするものを包含する。ゼオライト系担 体も、使用され得る。そのような触媒は、一般的には、硫黄及び窒素による毒化 に対し、感受性が強い。芳香族飽和ゾーンは、好ましくは、約300psig〜 約2,000psig、好ましくは約750psig〜約1,500psigの 圧力と、約0.3時間-1〜約20時間-1の液体空間速度(LHSV)にて、 約175℃〜約400℃、より好ましくは約20℃〜約360℃の温度で運転さ れる。 この時点において、供給材料は、ヘテロ原子類を比較的少量含有し、且つ、芳 香族化合物類の大部分は、気体状の及びより低分子量の成分に分解されるフィー ドの少なくとも一部分で、飽和されているであろう。そのような留分は、水蒸気 分解用のフィードとして好ましい。供給材料の品質を高め、その結果、より多量 のパラフィン類が存在するようにさせることが、望ましく且つ経済的に可能であ るならば、その場合は、開環工程も使用され得る。開環工程が使用されるならば 、その場合は、供給材料は、先ずは芳香族化合物の飽和、そしてその後に開環に 供せられる。6員環よりも、5員環を選択的に開環する方がより容易であるので 、6員環を5員環に転化させる異性化工程が、開環工程より前にあるいは同じ工 程の一部として使用されるのが好ましい。即ち、同じ触媒が、異性化触媒として も開環触媒としても、作用し得る。 開環工程は、適切なプロセス条件にて、環化合物を含む留分を、開環触媒と接 触させることによって実施され得る。適切なプロセス条件は、約150℃〜約4 00℃、好ましくは約225℃〜約350℃の温度、約0〜3,000psig 、好ましくは約100〜2,200psig、より好ましくは約100〜1,5 00psigの総圧力、約0.1〜10、好ましくは約0.5〜5の液体空間速 度、そして500〜10,000標準立方フィート/バレル(SCF/B)、好 ましくは1,000〜5,000SCF/Bの水素処理気体速度を含む。 水素化及び/又は開環工程は、幾つかの場合には、向流反応ゾーンの下流のよ り従来の並流トリックル・ベッド反応器において、より経済的に行われ得る。向 流反応ゾーンは、最も大きい最終オレフィン収量を提供するために調和される、 十分な能力を有する。細かい調和を可能にするためのパラメータは、選択された 実際の触媒類と、順番でのすべての触媒型の使用(沸点の変化が望ましくないな らば、水素化分解触媒は、取り除かれるべきである)である。向流反応ゾーンを 調和させるための目標は、加工処理されるフィードのタイプ、行われた前加工処 理の量、及び生成物が送られることとなっているまさにそのオレフィン生成工程 に基づくであろう。水蒸気分解と流動接触分解のために望まれるフィードの品質 における相違は、一般的によく知られており、また、水蒸気分解装置間と、流動 接触分解装置間での望まれるフィードの品質は、異なる方法装置が、異なる設計 技術を用いて作られているという事実のために、異なる。 初めの並流水素化処理ゾーンの下流の反応ゾーンの少なくとも一つは、向流方 式で運転されるであろう。即ち、液体炭化水素留分は、下方に向って流れ、水素 含有気体は、上方に向って流れるであろう。 処理気体は、純粋な水素である必要はなく、適切な水素含有処理気体のいずれ かであり得ることが、理解されるであろう。液相は、一般的には、新鮮なフィー ドの、より高温で沸騰する成分の混合物であろう。蒸気相は、一般的には、水素 、ヘテロ原子不純物類及び、新鮮なフィード中の、水素化分解された軽質反応生 成物類とより低温で沸騰する成分類からなるという組成の蒸気化された液体生成 物類の混合物であろう。これらの蒸気化された液体生成物は、単環芳香族化合物 類及び一環状ナフテン類が豊富であることが発見された。下流の反応ゾーンの触 媒床中の蒸気相は、上に向って流れる水素含有処理気体と共に上に向って押し流 され、且つ、更なる処理のために、集められ、分別されあるいは通過させられる であろう。蒸気相流出物が、向流反応ゾーンの、(液体流出物の流れに対して) すぐ上流の非反応ゾーンから除去されるのが好ましい。蒸気相流出物が、望まし くない量のヘテロ原子類を未だ含有するのであれば、それは、ヘテロ原子類を更 に除去するために、更なる水素化処理触媒を含有する蒸気相反応ゾーンを通過さ せられ、且つ適切な水素化処理条件に供され得る。すべての反応ゾーンは、非反 応ゾーンで分離されて、同じ槽の中に存在することができ、あるいは、いくつか は別々の槽の中に存在することができることが、理解されるはずである。後者の 場合の非反応ゾーンは、一般的に、一つの槽から他の槽へと導く移動ラインであ ろう。既にヘテロ原子類を十分に少ない量で含有する供給材料が、直接、向流水 素化加工処理反応ゾーンに供給されることも、本発明の範囲内である。ヘテロ原 子類の量を減らすために、前加工処理工程が行われるならば、蒸気と液体は離さ れ、液体流出物は、向流反応器の頭部に向けられる。前加工処理工程からの蒸気 は、別に加工処理され得、あるいは、向流反応器からの蒸気相生成 物と一緒にされ得る。ヘテロ原子及び芳香族種のより大きな低減が望まれるかあ るいは直接回収系に送られるならば、蒸気相生成物は、更なる蒸気相水素化加工 処理を受け得る。触媒は、一つの槽中において、あるいは多様な槽中において、 一以上の床中に含有され得る。適切な温度制御と、液体、蒸気及び触媒間の接触 (水和処方)を与えるために、様々なハードウエア、即ち、分配器、邪魔板、伝 熱装置、が、槽(単数又は複数)の内部に必要とされ得る。また、本発明の実施 には、カスケージング及び液体又は気体急冷(これらのすべては、当業者によく 知られている)も、使用され得る。 本発明の他の態様においては、供給材料は、水素含有処理気体の流れと同方向 に流れる、第一の反応ゾーンに導入され得る。蒸気相流出物留分は、反応ゾーン 間、即ち非反応ゾーン、で、液相流出物留分から分離される。蒸気相流出物は、 追加の水素化処理を通過させられ得、あるいは集められ得、あるいは更に分別さ れ得て、芳香族化合物類の製造のための芳香族リホーマーに送られ得る。液相流 出物は、その後、好ましくは向流反応ゾーンである、次の下流反応ゾーンを通過 させられるであろう。本発明の他の態様では、蒸気相流出物及び/又は処理気体 は、抜き取られ得又はいすれかの反応ゾーン間で注入され得る。 逆方向に流れる水素が豊富な処理気体は、低温下で作られる水素含有処理気体 、好ましくは水素、であることが好ましい。液体流出物の冷たい水素含有処理気 体との逆方向での接触は、高い水素分圧とより冷たい運転温度(これら両者は、 飽和された化合物に向って化学平衡をシフトさせるために好ましい)をもたらす のに役立つ。 上流の反応ゾーンからの流出物留分の水素含有処理気体との向流での接触は、 溶解されたH2S及びNH3不純物類を流出物留分から取り除き、それにより、水 素分圧と触媒性能の両者を改良する。即ち、触媒は、再生が要求されるまで、実 質的により長い時間、オンストリームであり得る。更に、より高い硫黄及び窒素 の除去レベルが、本発明の方法によって達成されるであろう。液体生成物を分別 し、その一部をオレフィン類の生成のための分解工程を通過させ、且つ、他の部 分をより高価値の処置に送るのが、望ましいかもしれない。 結果として得られる最終の液体生成物は、元の供給材料よりも、実質的により 少ないヘテロ原子類と実質的により多い水素とを含有するであろう。この液体生 成物留分は、その後、熱又は触媒で分解され、生成物留分が、同じ供給材料を用 いて、並流水素化加工処理のみから得られた場合よりも、実質的にオレフィン生 成物がより高収量である生成物スレートを生じる。 好ましい熱分解装置は、炭化水素供給材料が、水蒸気の存在下において熱で分 解される水蒸気分解装置である。炭化水素供給材料は、炉の管又は螺旋状パイプ 配管中で、徐々に加熱される。そして、熱分解反応(全体としては吸熱的である )は、主として、管の最も熱い部分で生じる。管の温度は、分解される炭化水素 類の性質によって決定され、これは、エタンから液化石油ガス乃至ガソリン、又 はナフサ乃至ガス・オイルの範囲に亘ることができる。例えば、ナフサ・フィー ドは、分解ゾーンにおいて、ガス・オイルよりも高い温度を要求する。これらの 温度は、分解反応の速度論によると同様、炉の管の汚れ又はコークス化により、 大いに負わされる。供給材料の性質にかかわらず、分解温度は、常に非常に高く 、且つ、一般的には約700℃を超える。しかし、それは、方法が実施される条 件により、そして炉の運転の複雑さにより、850℃のオーダーの最高温度に制 限される。水蒸気分解装置からの蒸気流出物は、急冷/第一分別器に導入される 。ここでは、分解反応を止めるために、蒸気流出物は急冷され、且つ、望ましい 生成物留分に分別される。一般的な生成物の留分は、重油類(340℃+)を含 み、これらは、回収され且つその少なくとも一部分は再循環される。他の望まし い生成物留分は、ガス・オイル留分とナフサ留分とを含み得る。蒸気生成物は、 更なる加工処理(これは、気体圧縮、酸気体処理、乾燥、アセチレン/ジオレフ ィンの除去等を含み得る)のために、送られる。 流動接触分解(FCC)は、高沸点の炭化水素供給材料を、より低沸点のより 価値のある生成物へ転化するための周知の方法である。FCC法では、高沸点の 供給材料は、高温において、実質的に水素不存在下で、触媒粒子を含むゼオライ トの流動床と接触させられる。典型的なゼオライトは、ゼオライトYのような大 きな単位格子のゼオライト類である。分解反応は、一般的には、接触分解反応器 の上昇管部分で生じる。分解された生成物は、サイクロンによって触媒から分離 され、コークス化された触媒粒子は、水蒸気蒸留されて再生装置(ここで、コー クスが触媒から焼き落とされる)へ送られる。次に、熱い再生された触媒は、再 循環され、上昇管中において、より高い沸点を有するフィードと接触する。 以下の実施例は、実例を示すという目的のために提供され、決して本発明を限 定するためとは理解されない。 比較例A(未処理フィード) 以下の性状を有する、重質常圧ガス・オイル及び軽質真空ガス・オイルのブレ ンドからなるフィードを調製した: 水素含有量: 12.4重量% 比重: 0.896 窒素含有量: 1000重量ppm 硫黄含有量: 2.3重量% 沸騰範囲: 170〜540℃。 このフィードを、0.43の炭化水素に対する水蒸気の質量比にて、1.3の シビアリティ(C3=/C1)及び1.8の選択性(C2=/C1)で運転された、 市販の低滞留時間タイプ(LRT−2タイプ)の炉に実質的に等しく機能する水 蒸気分解のパイロット装置を使用して、水蒸気分解した。総生成物スレートに基 づいて、エチレン収量は17重量%であり、タール収量は34重量%であること が見出された。タール収量は、232〜274℃の沸騰範囲の生成物を還流して 、150ssuの粘度を有する生成物を生じる、274℃以上の範囲で沸騰する 生成物と定義する。 比較例B(一段階の並流水素化処理) 電気的に加熱された砂浴に浸された標準的な管状固定床反応器である、並流パ イロット装置反応器を使用した。 比較例Aのフィードを、Criterion(基準)411と名付けられた、 硫化された市販の水素化処理触媒で、並流パイロット装置中で水素化処理した。 Criterion411の組成は、14.3重量%のモリブデン及び2.6重 量%のニッケルで促進されたアルミナのTRILOBE押出物として、1992 年12月付の標準生成物紀要(Criterion’s Product Bu lletin)、“CRITERION*411”にて同定されている。表面積 は155m2/gで、細孔容積は0.45cc/g(H2O)であると報告されて いる。水素化処理は、以下の条件で、一つの反応容器中で行った: 温度: 343℃ 圧力: 575psi(約40.43kg/cm2) 液体空間速度: 0.2/時 油に対する水素比: 1700scf/B1。 1 − scf/Bは、バレル当たりの標準立方フィートを意味する。 生成物の水素含有量は、13.2重量%へ増加した。水素化処理されたフィー ドは、比較例Aにしたがって水蒸気分解され、エチレン収量は20.1重量%で あり、タール収量は15.0重量%であることが見出された。 比較例C(並流水素化処理/緩やかな水素化分解) 比較例Aの原料を、一の反応器(R1)中で硫化された市販のCriteri onC411触媒を、(R1)に連結された第二の反応器(R2)中で硫化され た市販のCriterionZ763触媒をR1に対して2の体積比で使用して (Z763は、基準物質の安全性情報新聞(Criterion’s Mate rial Safety Data Sheet)(MSDS)に、ゼオライト 上の、20重量%未満の酸化タングステンと、10重量%未満の酸化ニッケルか ら構成されていると報告されている)、比較例Bの並流パイロット装置で、以下 の条件で水素化処理した: R1 R2 温度 365℃ 365℃ 圧力 558psi 558psi (約39.23kg/cm2)(約39.23kg/cm2) 液体空間速度 0.30/時 0.6/時 水素/油比 1500scf/B 1700scf/B(増加)。 フィード中の水素含有量は、13.7重量%へ増加した。水素化加工処理され たフィードは、比較例Aにしたがって水蒸気分解され、エチレン収量は21.0 重量%であり、タール収量は8.6重量%であることが見出された。 比較例D(高い芳香族化合物飽和) 上記の一つと類似の生成物を、初めにH2S及びNH3を取り除き、次にさらに 、塊状ニッケル芳香族飽和触媒を使用して、並流パイロット装置において、以下 の条件下で加工処理した: 温度: 315℃ 圧力: 1600psi(約112.49kg/cm2) 液体空間速度: 0.2/時 油に対する水素比: 5000scf/B。 生成物の水素含有量は、14.3重量%へ増加した。水素化処理されたフィー ドは、比較例Aにしたがって水蒸気分解され、エチレン収量は23.7重量%で あり、タール収量は5.0重量%であることが見出された。 実施例1(向流水素化加工処理) 上記の例で使用した並流パイロット装置の代わりに、向流水素化加工処理パイ ロット装置を使用した。向流パイロット装置は、電気炉で加熱された管状の固定 床反応器からなる。ここにおいて、液状フィードは、反応器の頭部から注入され 、水素は前記反応器の底部から供給される。 重質液体生成物は、反応器の底部に存在する。蒸気化した軽質液体生成物を含 む気体は、反応器の頭部に存在する。 反応器の上方2/3に、硫化された市販のCriterionC411を、反 応器の底部1/3に、硫化された市販のCriterionZ763触媒を使用 して、比較例Aのフィードを向流パイロット装置中で水素化処理した。反応器の 条件は、次の通りであった: 反応器温度: 343℃ 圧力: 558psi (約39.23kg/cm2) 第一の反応器の液体空間速度: 0.17/時 油に対する水素比: 5000scf/B。 重質液体生成物の水素含有量は、13.5重量%へ増加した。水素化処理され たフィードは、比較例Aにしたがって水蒸気分解され、エチレン収量は24.0 重量%であり、タール収量は10.0重量%であることが見出された。軽質液体 生成物は、77重量%のN+A値(ナフタレン+芳香族化合物含有量)を有する 。重質液体生成物は、また、91℃〜177℃、177℃〜260℃、260℃ 〜343℃、及び343℃以上の4つ沸騰範囲の留分に分別された。これらの留 分の芳香族化合物含有量を測定し、それぞれ、19重量%、30重量%、21重 量%及び11重量%であることがわかった。総生成物の沸騰範囲を横切る芳香族 化合物の非典型的な非対称的の分布は、さらなるオレフィン生成の改良の可能性 を与える。水蒸気分解の収量は、これらの蒸留された留分については測定しなか ったが、芳香族化合物含有量がより低い留分が、分解工程におけるより高いオレ フィン収量のためには好ましい選択であることは、当業者に一般的に公知である 。分解工程に行く留分と、交互の配置に行く他の留分とを伴う、重質液体生戚物 の種々の沸騰範囲への蒸留は、統合された部分が生成したオレフィン類の体積及 び費用を最適化できる手段である。 実施例2(向流水素化加工処理) 実施例1と同一の反応器及びフィードで、操作の厳密性は、以下の反応条件ま で高めた。 反応器温度: 354℃ 圧力: 558psi (約39.23kg/cm2) 第一の反応器の液体空間速度: 0.09/時 油に対する水素比: 5000scf/B。 重質液体生成物の水素含有量は、14.1重量%へ増加した。水素化処理され たフィードは、比較例Aにしたがって水蒸気分解され、エチレン収量は27.0 重量%であり、タール収量は6.0重量%であることが見出された。軽質液体生 成物は、67重量%のN+A値(ナフタレン+芳香族化合物含有量)を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG ,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT ,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA, CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,F I,GB,GE,GH,HU,IL,IS,JP,KE ,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS, LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,M X,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE ,SG,SI,SK,TJ,TM,TR,TT,UA, UG,US,UZ,VN,YU

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 分解の間に、ガス・オイル沸騰範囲のフィード留分からのオレフィン類 の収量を高める方法であって、 (a) 前記フィード留分を、水素化処理触媒、水素化触媒、水素化分解触媒及 び開環触媒からなる群から選択される一以上の水素化加工処理触媒の存在下にお いて、少なくとも一つの向流反応ゾーン(ここにおいて、フィード留分は、上方 に向って流れる水素含有処理気体とは反対方向に流れる)を通過させる(ここに おいて、一以上の反応ゾーンのそれそれは、そのすぐ上流及びすぐ下流に非反応 ゾーンを有する); (b) 前記反応ゾーンからの蒸気相流出物(当該蒸気相流出物は、水素含有処 理気体、気体反応生成物類及び蒸気化された液体反応生成物を含む)を、すぐ上 流の非反応ゾーンで回収する; (c) 前記反応ゾーンの下流で液相反応生成物を回収する; (d) 重質液体生成物を、熱分解方法装置及び接触分解方法装置からなる群か ら選択される分解方法装置(ここにおいて、実質的な量のオレフィン類を含む蒸 気相生成物留分が回収される)を通過させる、 ことを含む方法。 2. 前記向流反応ゾーンの上流に少なくとも一つの並流反応ゾーン(ここに おいて、前記フィード留分は、水素含有処理気体の流れと同方向に流れる)が提 供され、ここにおいて、前記並流反応ゾーンの少なくとも一つは、水素化処理触 媒床を含み、且つ、水素化処理条件下で運転される、請求項1の方法。 3. 前記液相反応生成物は、水素化加工処理触媒を含み、水素化加工処理条 件下に運転される一以上の下流の並流反応ゾーンを通過させられる、請求項1の 方法。 4. 前記向流反応ゾーンが、水素化処理触媒床を含む、請求項2の方法。 5. 前記向流反応ゾーンが、水素化触媒床を含む、請求項2の方法。 6. 前記向流反応ゾーンが、水素化分解触媒床を含む、請求項2の方法。 7. 前記水素化処理向流反応ゾーンの下流に、水素化分解触媒床を含む第二 の向流反応ゾーンが提供される、請求項4の方法。 8. 前記水素化処理向流反応ゾーンの下流に、水素化触媒床を含む第二の向 流反応ゾーンが提供される、請求項4の方法。 9. 前記水素化分解向流反応ゾーンの下流に、水素化触媒床を含む第三の向 流反応ゾーンが提供される、請求項7の方法。 10. 前記水素化向流反応ゾーンの下流に、開環触媒床を含む第三の向流反応 ゾーンが提供される、請求項8の方法。 11. 前記水素化分解向流反応ゾーンの下流に、水素化触媒床を含む第二の向 流反応ゾーンが提供される、請求項6の方法。 12. 前記水素化向流反応ゾーンの下流に、開環触媒床を含む第三の向流反応 ゾーンが提供される、請求項11の方法。 13. 前記水素化分解向流反応ゾーンの下流に、開環触媒床を含む第二の向流 反応ゾーンが提供される、請求項6の方法。 14. 前記水素化向流反応ゾーンの下流に、開環触媒床を含む第二の向流反応 ゾーンが提供される、請求項5の方法。 15. すべての反応ゾーンの下流において、前記蒸気相液体反応生成物が濃縮 され、且つ、前記液相反応生成物と一緒にされ、且つ、分解方法装置に送られる 、請求項1の方法。 16. すべての反応ゾーンの下流において、前記蒸気相液体反応生成物が濃縮 され、且つ、前記液相反応生成物と一緒にされ、且つ、分解方法装置に送られる 、請求項2の方法。 17. 前記液相反応生成物が分別され、且つ、少なくとも一部が分解方法装置 に送られる、請求項1の方法。 18. 前記液相反応生成物が分別され、且つ、少なくとも一部が分解方法装置 に送られる、請求項2の方法。 19. 蒸気相液体反応生成物が、リホーマー方法装置に送られる、請求項1の 方法。 20. 蒸気相液体反応生成物が、リホーマー方法装置に送られる、請求項2の 方法。 21. 前記熱分解方法が水蒸気分解である、請求項1の方法。 22. 前記熱分解方法が水蒸気分解である、請求項2の方法。 23. 前記接触分解方法が流動化接触分解である、請求項1の方法。 24. 前記接触分解方法が流動化接触分解である、請求項2の方法。
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