JP2000353916A - アレーアンテナ - Google Patents
アレーアンテナInfo
- Publication number
- JP2000353916A JP2000353916A JP11163620A JP16362099A JP2000353916A JP 2000353916 A JP2000353916 A JP 2000353916A JP 11163620 A JP11163620 A JP 11163620A JP 16362099 A JP16362099 A JP 16362099A JP 2000353916 A JP2000353916 A JP 2000353916A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- coaxial
- electromagnetic horn
- array antenna
- elements
- waveguide
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- 230000010287 polarization Effects 0.000 claims abstract 3
Landscapes
- Variable-Direction Aerials And Aerial Arrays (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】直交する2つの偏波の信号を送受信し得ると共
に、放射素子の数を減らしてコストを下げながら、放射
特性の優れたアレーアンテナを提供する。 【解決手段】 一端部がラッパ状に開口した開口面を有
する複数個の電磁ホーン素子1が、その開口面1aが平
面状に並ぶように配列されている。この電磁ホーン素子
1のそれぞれの他端部に、直交する2つの偏波をそれぞ
れ同軸線路と導波管との間で変換する第1および第2の
変換部2a、2bを有する同軸導波管変換器2が設けら
れている。同軸導波管変換器2の第1および第2の変換
部2a、2bのそれぞれには、第1および第2の同軸線
路31a、32a、…、31b、32b、…の一端部が
接続され、第1の同軸線路31a、32a、…の他端部
同士、および第2の同軸線路31b、32b、…の他端
部同士がそれぞれ第1および第2の分配器4a、4bに
接続されている。
に、放射素子の数を減らしてコストを下げながら、放射
特性の優れたアレーアンテナを提供する。 【解決手段】 一端部がラッパ状に開口した開口面を有
する複数個の電磁ホーン素子1が、その開口面1aが平
面状に並ぶように配列されている。この電磁ホーン素子
1のそれぞれの他端部に、直交する2つの偏波をそれぞ
れ同軸線路と導波管との間で変換する第1および第2の
変換部2a、2bを有する同軸導波管変換器2が設けら
れている。同軸導波管変換器2の第1および第2の変換
部2a、2bのそれぞれには、第1および第2の同軸線
路31a、32a、…、31b、32b、…の一端部が
接続され、第1の同軸線路31a、32a、…の他端部
同士、および第2の同軸線路31b、32b、…の他端
部同士がそれぞれ第1および第2の分配器4a、4bに
接続されている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は放射素子を直線状ま
たは平面状に配列するアレーアンテナに関する。さらに
詳しくは、左旋偏波と右旋偏波、または水平偏波と垂直
偏波のような直交する2つの偏波を送受信することがで
き、製造が容易で、損失特性や帯域特性などの優れた特
性が得られるアレーアンテナに関する。
たは平面状に配列するアレーアンテナに関する。さらに
詳しくは、左旋偏波と右旋偏波、または水平偏波と垂直
偏波のような直交する2つの偏波を送受信することがで
き、製造が容易で、損失特性や帯域特性などの優れた特
性が得られるアレーアンテナに関する。
【0002】
【従来の技術】従来考えられている、たとえば水平偏波
と垂直偏波とを送受信するストリップラインアンテナの
構成は、たとえば図2(a)〜(d)に平面および断面
の説明図とその給電回路網の結線例がそれぞれ示される
ような構造になっている。すなわち、誘電体基板52の
表面にパッチアンテナ素子51がマトリクス状に設けら
れ、誘電体基板52の裏面に接地導体53が設けられ、
さらにその裏面に各パッチアンテナ51に給電するため
の給電回路網が設けられている。各パッチアンテナ素子
51には、たとえば4角形の直交する2辺に沿って、そ
れぞれ水平偏波用および垂直偏波用の給電点51a、5
1bが設けられ、誘電体基板52および接地導体53に
設けられるスルーホール54を介して誘電体基板52の
裏面側に導出されている。接地導体53の露出面(パッ
チアンテナ素子51と反対面)には、さらに誘電体基板
55が設けられ、その表面(パッチアンテナ素子51と
反対面)には、水平偏波給電回路網57が設けられ、さ
らに誘電体基板58および接地導体59、誘電体基板6
0を介して、垂直偏波給電回路網61が設けられ、さら
に誘電体基板62および接地導体63が設けられること
により形成されている。
と垂直偏波とを送受信するストリップラインアンテナの
構成は、たとえば図2(a)〜(d)に平面および断面
の説明図とその給電回路網の結線例がそれぞれ示される
ような構造になっている。すなわち、誘電体基板52の
表面にパッチアンテナ素子51がマトリクス状に設けら
れ、誘電体基板52の裏面に接地導体53が設けられ、
さらにその裏面に各パッチアンテナ51に給電するため
の給電回路網が設けられている。各パッチアンテナ素子
51には、たとえば4角形の直交する2辺に沿って、そ
れぞれ水平偏波用および垂直偏波用の給電点51a、5
1bが設けられ、誘電体基板52および接地導体53に
設けられるスルーホール54を介して誘電体基板52の
裏面側に導出されている。接地導体53の露出面(パッ
チアンテナ素子51と反対面)には、さらに誘電体基板
55が設けられ、その表面(パッチアンテナ素子51と
反対面)には、水平偏波給電回路網57が設けられ、さ
らに誘電体基板58および接地導体59、誘電体基板6
0を介して、垂直偏波給電回路網61が設けられ、さら
に誘電体基板62および接地導体63が設けられること
により形成されている。
【0003】水平偏波給電回路網57は、図2(c)に
示されるように、たとえば隣接する2個のパッチアンテ
ナ素子51の給電点51aが接続され、その2個接続さ
れたもの同士が順次接続され、最終的に全てのパッチア
ンテナ素子51が中央の一点C1に接続されて、水平偏
波出力として同軸線により取り出せる構造になってい
る。この各パッチアンテナ素子51と水平給電回路網5
6との接続は、図2(b)に示されるように、誘電体基
板52、55および接地導体53に設けられるスルーホ
ール54を介して、接続ピン56により行われている。
示されるように、たとえば隣接する2個のパッチアンテ
ナ素子51の給電点51aが接続され、その2個接続さ
れたもの同士が順次接続され、最終的に全てのパッチア
ンテナ素子51が中央の一点C1に接続されて、水平偏
波出力として同軸線により取り出せる構造になってい
る。この各パッチアンテナ素子51と水平給電回路網5
6との接続は、図2(b)に示されるように、誘電体基
板52、55および接地導体53に設けられるスルーホ
ール54を介して、接続ピン56により行われている。
【0004】垂直偏波給電回路網61も同様に、誘電体
60と62との間に形成され、誘電体基板52、55、
58、60および接地導体53、59に設けられるスル
ーホール64を介して、同様に接続ピン(図示せず)に
よりパッチアンテナ素子51の垂直偏波用給電点51b
に接続されている。この垂直偏波給電回路網61も前述
の水平偏波給電回路網57と同様に、図2(d)に示さ
れるように、たとえば隣接する2個のパッチアンテナ素
子51の垂直偏波用給電点51bが接続され、その2個
接続されたもの同士が順次接続され、最終的に全てのパ
ッチアンテナ素子51が中央の一点C2に接続されて、
垂直偏波出力として同軸線により取り出せる構造になっ
ている。なお、この垂直偏波用と水平偏波用の給電回路
網の設ける位置は、前述の例に限らず、上下逆の場合も
ある。
60と62との間に形成され、誘電体基板52、55、
58、60および接地導体53、59に設けられるスル
ーホール64を介して、同様に接続ピン(図示せず)に
よりパッチアンテナ素子51の垂直偏波用給電点51b
に接続されている。この垂直偏波給電回路網61も前述
の水平偏波給電回路網57と同様に、図2(d)に示さ
れるように、たとえば隣接する2個のパッチアンテナ素
子51の垂直偏波用給電点51bが接続され、その2個
接続されたもの同士が順次接続され、最終的に全てのパ
ッチアンテナ素子51が中央の一点C2に接続されて、
垂直偏波出力として同軸線により取り出せる構造になっ
ている。なお、この垂直偏波用と水平偏波用の給電回路
網の設ける位置は、前述の例に限らず、上下逆の場合も
ある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、従来の
ストリップラインにより直交する2つの偏波を送受信す
ることができるアレーアンテナを構成しようとすると、
誘電体基板と給電回路網と接地導体の何層もの積層構造
にしなければならず、非常に複雑な構成となる。しか
も、ストリップ線路ではその伝送損失が大きいため、構
造が複雑になるにつれて、一層特性が劣化するという問
題がある。この複雑な構造は、水平偏波と垂直偏波の場
合に限らず、左旋偏波と右旋偏波との場合でも同様であ
る。
ストリップラインにより直交する2つの偏波を送受信す
ることができるアレーアンテナを構成しようとすると、
誘電体基板と給電回路網と接地導体の何層もの積層構造
にしなければならず、非常に複雑な構成となる。しか
も、ストリップ線路ではその伝送損失が大きいため、構
造が複雑になるにつれて、一層特性が劣化するという問
題がある。この複雑な構造は、水平偏波と垂直偏波の場
合に限らず、左旋偏波と右旋偏波との場合でも同様であ
る。
【0006】さらに、放射素子として、前述のパッチア
ンテナ素子や、カール素子、線状素子、スロットなどの
指向性の小さい素子を用いると素子間の間隔を小さくし
なければアンテナ表面での電力や位相の分布が平坦化し
ないため、素子間の間隔を小さくするが、小さくすると
素子数を多くしなければならず、コストアップになる。
さらに、素子の間隔が狭くなると、複雑な給電回路の面
積密度が上昇し、一層損失や分離どなどの困難性が増加
すると共に、たとえば0.5波長程度以下に近づけすぎ
ると素子間の相互結合が増加し、素子の独立した働きを
失って特性が劣化する。そのため、0.5波長から1波
長程度の間隔で配列されるが、充分に放射特性の優れた
アンテナを得にくいという問題がある。
ンテナ素子や、カール素子、線状素子、スロットなどの
指向性の小さい素子を用いると素子間の間隔を小さくし
なければアンテナ表面での電力や位相の分布が平坦化し
ないため、素子間の間隔を小さくするが、小さくすると
素子数を多くしなければならず、コストアップになる。
さらに、素子の間隔が狭くなると、複雑な給電回路の面
積密度が上昇し、一層損失や分離どなどの困難性が増加
すると共に、たとえば0.5波長程度以下に近づけすぎ
ると素子間の相互結合が増加し、素子の独立した働きを
失って特性が劣化する。そのため、0.5波長から1波
長程度の間隔で配列されるが、充分に放射特性の優れた
アンテナを得にくいという問題がある。
【0007】本発明は、このような問題を解決するため
になされたもので、直交する2つの偏波の信号を送受信
し得ると共に、放射素子の数を減らしてコストを下げな
がら、減衰が小さく放射特性の優れたアレーアンテナを
提供することを目的とする。
になされたもので、直交する2つの偏波の信号を送受信
し得ると共に、放射素子の数を減らしてコストを下げな
がら、減衰が小さく放射特性の優れたアレーアンテナを
提供することを目的とする。
【0008】本発明の他の目的は、広帯域特性を有し、
高性能なアレーアンテナを提供することにある。
高性能なアレーアンテナを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によるアレーアン
テナは、一端部がラッパ状に開口した開口面を有する複
数個の電磁ホーン素子と、該複数個の電磁ホーン素子の
それぞれの他端部に設けられ、直交する2つの偏波をそ
れぞれ同軸線路と導波管との間で変換する第1および第
2の変換部を有する同軸導波管変換器と、該第1および
第2の変換部のそれぞれに一端部が接続される第1およ
び第2の同軸ケーブルと、前記複数個の電磁ホーン素子
に接続される第1の同軸ケーブルの他端部同士、および
第2の同軸ケーブルの他端部同士がそれぞれ接続される
第1および第2の分配器とからなり、前記複数個の電磁
ホーン素子が前記開口面が平面状に並ぶように配列され
ている。
テナは、一端部がラッパ状に開口した開口面を有する複
数個の電磁ホーン素子と、該複数個の電磁ホーン素子の
それぞれの他端部に設けられ、直交する2つの偏波をそ
れぞれ同軸線路と導波管との間で変換する第1および第
2の変換部を有する同軸導波管変換器と、該第1および
第2の変換部のそれぞれに一端部が接続される第1およ
び第2の同軸ケーブルと、前記複数個の電磁ホーン素子
に接続される第1の同軸ケーブルの他端部同士、および
第2の同軸ケーブルの他端部同士がそれぞれ接続される
第1および第2の分配器とからなり、前記複数個の電磁
ホーン素子が前記開口面が平面状に並ぶように配列され
ている。
【0010】本発明によれば、放射素子として、電磁ホ
ーン素子を使用しているため、アンテナ面に対して大き
な面積に亘って、平行な波面(つまり等位相、等電力な
波面)が得られ、電磁ホーン素子のピッチを大きくする
ことができる。その結果、放射素子の数を減らすことが
できると共に、電磁ホーン素子の端部に設けられる同軸
導波管変換器に直接同軸線路を接続することができ、ス
トリップ線路により配線を引き廻す必要がなくなる。そ
のため、減衰の少ない同軸ケーブルと電磁ホーン素子と
によりアレーアンテナを構成することができ、伝送損失
の少ない高特性のアレーアンテナを得ることができる。
ーン素子を使用しているため、アンテナ面に対して大き
な面積に亘って、平行な波面(つまり等位相、等電力な
波面)が得られ、電磁ホーン素子のピッチを大きくする
ことができる。その結果、放射素子の数を減らすことが
できると共に、電磁ホーン素子の端部に設けられる同軸
導波管変換器に直接同軸線路を接続することができ、ス
トリップ線路により配線を引き廻す必要がなくなる。そ
のため、減衰の少ない同軸ケーブルと電磁ホーン素子と
によりアレーアンテナを構成することができ、伝送損失
の少ない高特性のアレーアンテナを得ることができる。
【0011】前記第1の分配器に接続される第1の同軸
ケーブル同士および前記第2の分配器に接続される第2
の同軸ケーブル同士がそれぞれ同じ長さに形成された
り、前記第1および第2の分配器が等位相で分配するよ
うに形成されることにより、位相差変動が少なくなり、
広帯域特性のアンテナが得られる。
ケーブル同士および前記第2の分配器に接続される第2
の同軸ケーブル同士がそれぞれ同じ長さに形成された
り、前記第1および第2の分配器が等位相で分配するよ
うに形成されることにより、位相差変動が少なくなり、
広帯域特性のアンテナが得られる。
【0012】前記同軸導波管変換器と前記電磁ホーン素
子の開口面との間、または開口面の前面に直線偏波と円
偏波との偏波変換器が設けられることにより、同じ電磁
ホーン素子を用いながら直線偏波と円偏波とを送受信す
ることができる。
子の開口面との間、または開口面の前面に直線偏波と円
偏波との偏波変換器が設けられることにより、同じ電磁
ホーン素子を用いながら直線偏波と円偏波とを送受信す
ることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】つぎに、図面を参照しながら本発
明のアレーアンテナについて説明をする。
明のアレーアンテナについて説明をする。
【0014】発明のアレーアンテナは、図1にその一実
施形態の概念説明図が示されるように、一端部がラッパ
状に開口した開口面を有する複数個の電磁ホーン素子1
がその開口面1aを平面状に並べて配列されている。図
1に示される例では、電磁ホーン素子1がマトリクス状
に並べられて平面アンテナを構成する例であるが、直線
状に並べて直線状アンテナとすることもできる。この電
磁ホーン素子1のそれぞれの他端部に、直交する2つの
偏波をそれぞれ同軸線路と導波管との間で変換する第1
および第2の変換部2a、2bを有する同軸導波管変換
器2が設けられている。同軸導波管変換器2の第1およ
び第2の変換部2a、2bのそれぞれには、第1および
第2の同軸線路31a、32a、…、31b、32b、
…の一端部が接続され、第1の同軸線路31a、32
a、…の他端部同士、および第2の同軸線路31b、3
2b、…の他端部同士がそれぞれ第1および第2の分配
器4a、4bに接続されている。
施形態の概念説明図が示されるように、一端部がラッパ
状に開口した開口面を有する複数個の電磁ホーン素子1
がその開口面1aを平面状に並べて配列されている。図
1に示される例では、電磁ホーン素子1がマトリクス状
に並べられて平面アンテナを構成する例であるが、直線
状に並べて直線状アンテナとすることもできる。この電
磁ホーン素子1のそれぞれの他端部に、直交する2つの
偏波をそれぞれ同軸線路と導波管との間で変換する第1
および第2の変換部2a、2bを有する同軸導波管変換
器2が設けられている。同軸導波管変換器2の第1およ
び第2の変換部2a、2bのそれぞれには、第1および
第2の同軸線路31a、32a、…、31b、32b、
…の一端部が接続され、第1の同軸線路31a、32
a、…の他端部同士、および第2の同軸線路31b、3
2b、…の他端部同士がそれぞれ第1および第2の分配
器4a、4bに接続されている。
【0015】電磁ホーン素子1は、たとえば入力側の正
方形または円形の導波管からラッパ状に広げた通常の電
磁ホーンが用いられる。導波管の寸法、ホーンの開き角
や導波管部分の長さは、電磁ホーン素子1の開口面でで
きるだけ等位相、等電力な波面になるように定められ
る。たとえば、ホーン素子の奥行きを長くとると、E面
については開口面上の位相、振幅分布はかなりの大きさ
まで均一にすることができる。また、奥行きを長くしな
いで、誘電体レンズを設けることによっても位相を平坦
化することができる。電磁ホーン素子1の配列される数
は、ホーン素子1が作り出す位相、振幅の不均一さと、
これを並べたときのアンテナ全体の位相、振幅の凸凹の
程度を見ながら決定されるが、従来のパッチアンテナ素
子などに比べて、1/4程度の個数に減らすことができ
る。
方形または円形の導波管からラッパ状に広げた通常の電
磁ホーンが用いられる。導波管の寸法、ホーンの開き角
や導波管部分の長さは、電磁ホーン素子1の開口面でで
きるだけ等位相、等電力な波面になるように定められ
る。たとえば、ホーン素子の奥行きを長くとると、E面
については開口面上の位相、振幅分布はかなりの大きさ
まで均一にすることができる。また、奥行きを長くしな
いで、誘電体レンズを設けることによっても位相を平坦
化することができる。電磁ホーン素子1の配列される数
は、ホーン素子1が作り出す位相、振幅の不均一さと、
これを並べたときのアンテナ全体の位相、振幅の凸凹の
程度を見ながら決定されるが、従来のパッチアンテナ素
子などに比べて、1/4程度の個数に減らすことができ
る。
【0016】同軸導波管変換器2は、通常の導波管内に
同軸線路の内軸を挿入した構造のものであるが、本発明
では、水平偏波用と垂直偏波用の2つの変換部2a、2
bが形成されている。すなわち、直交する2つの面の中
心部に内軸が挿入されることにより形成されている。円
形導波管の場合には、相互に直行する位置に挿入するこ
とにより直交する偏波に結合させることができる。
同軸線路の内軸を挿入した構造のものであるが、本発明
では、水平偏波用と垂直偏波用の2つの変換部2a、2
bが形成されている。すなわち、直交する2つの面の中
心部に内軸が挿入されることにより形成されている。円
形導波管の場合には、相互に直行する位置に挿入するこ
とにより直交する偏波に結合させることができる。
【0017】同軸導波管変換器2に一端部が接続される
同軸ケーブル3(31a、32a、…、31b、32
b、…)は、通常の同軸ケーブルが使用されるが、第1
の同軸ケーブル31a、32a、…同士の長さがそれぞ
れ等しく、第2の同軸ケーブル31b、32b、…同士
の長さがそれぞれ等しくなるように接続されることが好
ましい。これは、周波数が変化してもアンテナ特性を維
持するためには、各放射素子の間で分配電力と位相が変
化しないことが必要であり、給電回路の電力配分の変動
と相対位相差の変動が問題となる。この相対位相差は、
給電線の入力から出力までの経路長が等しくないと、周
波数に対して本質的に変化するからである。したがっ
て、この同軸ケーブルの長さをそれぞれ等しくしておく
ことにより、周波数が変化しても位相差が生じなくて、
広帯域になる。
同軸ケーブル3(31a、32a、…、31b、32
b、…)は、通常の同軸ケーブルが使用されるが、第1
の同軸ケーブル31a、32a、…同士の長さがそれぞ
れ等しく、第2の同軸ケーブル31b、32b、…同士
の長さがそれぞれ等しくなるように接続されることが好
ましい。これは、周波数が変化してもアンテナ特性を維
持するためには、各放射素子の間で分配電力と位相が変
化しないことが必要であり、給電回路の電力配分の変動
と相対位相差の変動が問題となる。この相対位相差は、
給電線の入力から出力までの経路長が等しくないと、周
波数に対して本質的に変化するからである。したがっ
て、この同軸ケーブルの長さをそれぞれ等しくしておく
ことにより、周波数が変化しても位相差が生じなくて、
広帯域になる。
【0018】第1および第2の分配器4a、4bは、た
とえばラジアル導波管の中心に設けられるピンの周りに
同心円状に分配端子を配置したものなどのように、等位
相分配できる構造のものであればよい。この場合、電力
分布は、分配端子の挿入深さなどにより変化させること
ができ、必要な分配比により分配する。たとえば、アン
テナ仕様により、低サイドローブのアンテナ特性が必要
とされる場合は、アンテナ外周の電力分布が小さくなる
ように分配し、また、最大利得を得るためには、アンテ
ナ面全体に均等位相、均等電力分布にする。均等分布に
することにより、アンテナビーム軸上の遠方で観測した
とき、アンテナ面上から発射される全ての電力ベクトル
の合成が最大となるからである。第1の分配器4aは、
たとえば水平偏波用の送信信号源または受信信号処理回
路の入力Iに、第2の分配器4bは、たとえば垂直偏波
用の送信信号源または受信信号処理回路の入力IIにそれ
ぞれ接続される。
とえばラジアル導波管の中心に設けられるピンの周りに
同心円状に分配端子を配置したものなどのように、等位
相分配できる構造のものであればよい。この場合、電力
分布は、分配端子の挿入深さなどにより変化させること
ができ、必要な分配比により分配する。たとえば、アン
テナ仕様により、低サイドローブのアンテナ特性が必要
とされる場合は、アンテナ外周の電力分布が小さくなる
ように分配し、また、最大利得を得るためには、アンテ
ナ面全体に均等位相、均等電力分布にする。均等分布に
することにより、アンテナビーム軸上の遠方で観測した
とき、アンテナ面上から発射される全ての電力ベクトル
の合成が最大となるからである。第1の分配器4aは、
たとえば水平偏波用の送信信号源または受信信号処理回
路の入力Iに、第2の分配器4bは、たとえば垂直偏波
用の送信信号源または受信信号処理回路の入力IIにそれ
ぞれ接続される。
【0019】本発明によれば、電磁ホーン素子を直線状
または平面状に配列してアレーアンテナを構成している
ため、個々の放射素子(電磁ホーン素子)の開口面にお
いて、広い面積で等電力および等位相にしやすく、放射
素子(電磁ホーン素子)を少なくすることができる。し
かも、その給電回路網を同軸ケーブルにより行うことが
できるため、複雑な多層配線構造にすることなく、直交
する2偏波を送受信することができるアレーアンテナと
なる。その結果、誘電体基板上で配線を引き廻す必要が
なく、最短距離により接続することができ、伝送損失を
小さくすることができる。
または平面状に配列してアレーアンテナを構成している
ため、個々の放射素子(電磁ホーン素子)の開口面にお
いて、広い面積で等電力および等位相にしやすく、放射
素子(電磁ホーン素子)を少なくすることができる。し
かも、その給電回路網を同軸ケーブルにより行うことが
できるため、複雑な多層配線構造にすることなく、直交
する2偏波を送受信することができるアレーアンテナと
なる。その結果、誘電体基板上で配線を引き廻す必要が
なく、最短距離により接続することができ、伝送損失を
小さくすることができる。
【0020】前述の例では、水平偏波と垂直偏波の直交
2偏波の例であったが、円偏波の左旋偏波および右旋偏
波のような直交する偏波についても同様である。この場
合、円形導波管の一端部をホーン状に広げた円錐ホーン
素子を使用することもできるし、前述の正方形(ダイア
ゴナル)電磁ホーン素子を用い、ポラライザー(偏波変
換器)をホーンと同軸導波管変換器との間、または電磁
ホーン素子の前面に設けることにより、左旋偏波から垂
直偏波に、右旋偏波から垂直偏波に、またはそれらの逆
の相互変換をすることができる。ポラライザー(偏波変
換器)は、たとえば入射直線偏波面に対して45°傾い
た方向に90°の位相推移を与える方法により得られ
る。位相推移を生じさせる方法としては、テフロン板の
ような誘電体を用いるもの、金属板を使用するものな
ど、種々の方法を採用することができる。
2偏波の例であったが、円偏波の左旋偏波および右旋偏
波のような直交する偏波についても同様である。この場
合、円形導波管の一端部をホーン状に広げた円錐ホーン
素子を使用することもできるし、前述の正方形(ダイア
ゴナル)電磁ホーン素子を用い、ポラライザー(偏波変
換器)をホーンと同軸導波管変換器との間、または電磁
ホーン素子の前面に設けることにより、左旋偏波から垂
直偏波に、右旋偏波から垂直偏波に、またはそれらの逆
の相互変換をすることができる。ポラライザー(偏波変
換器)は、たとえば入射直線偏波面に対して45°傾い
た方向に90°の位相推移を与える方法により得られ
る。位相推移を生じさせる方法としては、テフロン板の
ような誘電体を用いるもの、金属板を使用するものな
ど、種々の方法を採用することができる。
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、放射素子(電磁ホーン
素子)の数量を減らすことができると共に、給電系の線
路を低減することができ、低損失で高利得のアレーアン
テナが得られる。しかも、パッチアンテナ素子のように
積層構造にする必要がなく、製造工数を大幅に減らすこ
とができると共に、放射素子の数を減らすことができる
ため、非常にコストダウンを果たすことができる。その
結果、安価で高特性のアレーアンテナを得ることができ
る。
素子)の数量を減らすことができると共に、給電系の線
路を低減することができ、低損失で高利得のアレーアン
テナが得られる。しかも、パッチアンテナ素子のように
積層構造にする必要がなく、製造工数を大幅に減らすこ
とができると共に、放射素子の数を減らすことができる
ため、非常にコストダウンを果たすことができる。その
結果、安価で高特性のアレーアンテナを得ることができ
る。
【図1】本発明のアレーアンテナの一実施形態を説明す
る図である。
る図である。
【図2】従来のパッチアンテナ素子を用いた直交2偏波
用のアンテナの説明図である。
用のアンテナの説明図である。
1 電磁ホーン素子 2 同軸導波管変換器 2a 第1の変換部 2b 第2の変換部 31 第1の同軸ケーブル 32 第2の同軸ケーブル 4a 第1の分配器 4b 第2の分配器
Claims (4)
- 【請求項1】 一端部がラッパ状に開口した開口面を有
する複数個の電磁ホーン素子と、該複数個の電磁ホーン
素子のそれぞれの他端部に設けられ、直交する2つの偏
波をそれぞれ同軸線路と導波管との間で変換する第1お
よび第2の変換部を有する同軸導波管変換器と、該第1
および第2の変換部のそれぞれに一端部が接続される第
1および第2の同軸ケーブルと、前記複数個の電磁ホー
ン素子に接続される第1の同軸ケーブルの他端部同士、
および第2の同軸ケーブルの他端部同士がそれぞれ接続
される第1および第2の分配器とからなり、前記複数個
の電磁ホーン素子が前記開口面が平面状に並ぶように配
列されてなるアレーアンテナ。 - 【請求項2】 前記第1の分配器に接続される第1の同
軸ケーブル同士および前記第2の分配器に接続される第
2の同軸ケーブル同士がそれぞれ同じ長さに形成されて
なる請求項1記載のアレーアンテナ。 - 【請求項3】 前記第1および第2の分配器が等位相で
分配するように形成されてなる請求項1または2記載の
アレーアンテナ。 - 【請求項4】 前記同軸導波管変換器と前記電磁ホーン
素子の開口面との間、または開口面の前面に直線偏波と
円偏波との偏波変換器が設けられてなる請求項1、2ま
たは3記載のアレーアンテナ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11163620A JP2000353916A (ja) | 1999-06-10 | 1999-06-10 | アレーアンテナ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11163620A JP2000353916A (ja) | 1999-06-10 | 1999-06-10 | アレーアンテナ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000353916A true JP2000353916A (ja) | 2000-12-19 |
Family
ID=15777399
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11163620A Pending JP2000353916A (ja) | 1999-06-10 | 1999-06-10 | アレーアンテナ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000353916A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7872609B2 (en) | 2006-01-23 | 2011-01-18 | Oki Electric Industry Co., Ltd. | Circular waveguide antenna and circular waveguide array antenna |
CN102931497A (zh) * | 2011-08-02 | 2013-02-13 | 株式会社本田艾莱希斯 | 天线装置 |
WO2017086715A1 (ko) * | 2015-11-17 | 2017-05-26 | 위월드 주식회사 | 위성 통신 안테나용 초 광대역 듀얼 원편파 모듈 |
-
1999
- 1999-06-10 JP JP11163620A patent/JP2000353916A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7872609B2 (en) | 2006-01-23 | 2011-01-18 | Oki Electric Industry Co., Ltd. | Circular waveguide antenna and circular waveguide array antenna |
CN102931497A (zh) * | 2011-08-02 | 2013-02-13 | 株式会社本田艾莱希斯 | 天线装置 |
WO2017086715A1 (ko) * | 2015-11-17 | 2017-05-26 | 위월드 주식회사 | 위성 통신 안테나용 초 광대역 듀얼 원편파 모듈 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7180457B2 (en) | Wideband phased array radiator | |
KR102302466B1 (ko) | 도파관 슬롯 어레이 안테나 | |
US5268701A (en) | Radio frequency antenna | |
US6232920B1 (en) | Array antenna having multiple independently steered beams | |
US4527165A (en) | Miniature horn antenna array for circular polarization | |
US10978813B2 (en) | Bowtie antenna arrangement | |
Sehm et al. | A high-gain 58-GHz box-horn array antenna with suppressed grating lobes | |
US5506589A (en) | Monopulse array system with air-stripline multi-port network | |
US4975712A (en) | Two-dimensional scanning antenna | |
WO2009107216A1 (ja) | 導波管スロットアレーアンテナ装置 | |
US6356241B1 (en) | Coaxial cavity antenna | |
US4721960A (en) | Beam forming antenna system | |
US12119554B2 (en) | Planar monolithic combiner and multiplexer for antenna arrays | |
Zhu et al. | Butler matrix based multi-beam base station antenna array | |
CN117981169A (zh) | 具有不均匀耦合器区段的天线校准板 | |
Jokanovic et al. | Advanced antennas for next generation wireless access | |
JP2000353916A (ja) | アレーアンテナ | |
TWI674704B (zh) | 低旁波瓣陣列天線 | |
Temga et al. | 28GHz-band 2x2 patch antenna module vertically integrated with a compact 2-D BFN in broadside coupled stripline structure | |
Wu et al. | Millimeter-wave integrated waveguide antenna arrays and beamforming networks for low-cost satellite and mobile systems | |
CN119965552B (zh) | 一种宽带双圆极化天线单元及阵列 | |
JP2570216B2 (ja) | 平面アレイアンテナ | |
JP3344802B2 (ja) | 平面アンテナ | |
Tekkouk et al. | Multi-beam slotted waveguide pillbox antenna with reduced side lobe level and high beam crossover | |
Muriel-Barrado et al. | An Electrical-Contactless Substrate-Over-Waveguide Planar Array Slot Antenna |