JP2000345880A - 遠心ガバナー装置 - Google Patents
遠心ガバナー装置Info
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- JP2000345880A JP2000345880A JP11155999A JP15599999A JP2000345880A JP 2000345880 A JP2000345880 A JP 2000345880A JP 11155999 A JP11155999 A JP 11155999A JP 15599999 A JP15599999 A JP 15599999A JP 2000345880 A JP2000345880 A JP 2000345880A
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- governor device
- centrifugal
- engine
- rotating shaft
- shaft
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- 238000005461 lubrication Methods 0.000 claims description 17
- 239000003921 oil Substances 0.000 description 22
- 235000014676 Phragmites communis Nutrition 0.000 description 4
- 230000007246 mechanism Effects 0.000 description 4
- 238000000034 method Methods 0.000 description 3
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 2
- 230000002000 scavenging effect Effects 0.000 description 2
- XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N water Substances O XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- 238000013019 agitation Methods 0.000 description 1
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 1
- 239000010687 lubricating oil Substances 0.000 description 1
Landscapes
- High-Pressure Fuel Injection Pump Control (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 従来の一般的な構造に比べて複雑にならず、
またガバナー装置による作動特性も変化させずに、作動
時のストロークを拡大することができる遠心ガバナー装
置を提供する。 【解決手段】 エンジンやモータなどにより連動回転す
る回転軸15の回転時に発生する遠心力で半径方向外方
に移動するボール25を備えた遠心ガバナー装置22に
おいて、ボール25を半径方向にガイドする複数のホル
ダー28・29を相対向して設けた一対の略環状のガイ
ド23・24を、回転軸15上に接近・離間可能に配装
するとともに、スプリング部材26を介してガイド23
・24を接近する方向に付勢し、回転軸15外周面のボ
ール25の位置に、該ボール25の一部が遊嵌可能な環
状溝30を形成している。
またガバナー装置による作動特性も変化させずに、作動
時のストロークを拡大することができる遠心ガバナー装
置を提供する。 【解決手段】 エンジンやモータなどにより連動回転す
る回転軸15の回転時に発生する遠心力で半径方向外方
に移動するボール25を備えた遠心ガバナー装置22に
おいて、ボール25を半径方向にガイドする複数のホル
ダー28・29を相対向して設けた一対の略環状のガイ
ド23・24を、回転軸15上に接近・離間可能に配装
するとともに、スプリング部材26を介してガイド23
・24を接近する方向に付勢し、回転軸15外周面のボ
ール25の位置に、該ボール25の一部が遊嵌可能な環
状溝30を形成している。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、エンジンやモー
タの回転速度に関連してエンジンの排気バルブの開閉制
御やスロットルの制御や小型滑走艇のウォータジェット
ポンプのノズルの方向制御などを行うためのガバナー装
置に関するもので、エンジンのクランク軸やモータの回
転に連動する回転軸の回転時の遠心力を利用して作動さ
れる遠心ガバナー装置に関するものである。
タの回転速度に関連してエンジンの排気バルブの開閉制
御やスロットルの制御や小型滑走艇のウォータジェット
ポンプのノズルの方向制御などを行うためのガバナー装
置に関するもので、エンジンのクランク軸やモータの回
転に連動する回転軸の回転時の遠心力を利用して作動さ
れる遠心ガバナー装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の遠心ガバナー装置は、従来、図
5に示す構造のものが一般的である。すなわち、回転軸
15上において、一対の略環状のガイド23・24を軸
方向に沿って配装し、スプリング部材26によりガイド
24をガイド23に接近する方向に付勢し、各ガイド2
3・24の円周方向に遠心部材としてのボール25を配
置し、回転軸15が回転することにより発生する遠心力
でボール25が半径方向の外方へ移動することにより、
ガイド24がスプリング部材26のバネ力に抗して移動
する。このとき、ガイド24がガイド23に対し離間す
る方向へ移動する際のストローク(移動量)で、例えば
排気バルブを開閉制御するものである。
5に示す構造のものが一般的である。すなわち、回転軸
15上において、一対の略環状のガイド23・24を軸
方向に沿って配装し、スプリング部材26によりガイド
24をガイド23に接近する方向に付勢し、各ガイド2
3・24の円周方向に遠心部材としてのボール25を配
置し、回転軸15が回転することにより発生する遠心力
でボール25が半径方向の外方へ移動することにより、
ガイド24がスプリング部材26のバネ力に抗して移動
する。このとき、ガイド24がガイド23に対し離間す
る方向へ移動する際のストローク(移動量)で、例えば
排気バルブを開閉制御するものである。
【0003】図5に示す上記遠心ガバナー装置は、特公
平7−6420号公報の図1に記載されているが、この
装置は、クランク軸と連動して回転するガバナー専用の
軸を回転自在に配設し、このガバナー軸に遠心力で作動
するガバナー機構を2つ並べて配設した構造からなる。
このようにガバナー機構は、通常、専用のガバナー軸を
設けてその軸上に配設されている。
平7−6420号公報の図1に記載されているが、この
装置は、クランク軸と連動して回転するガバナー専用の
軸を回転自在に配設し、このガバナー軸に遠心力で作動
するガバナー機構を2つ並べて配設した構造からなる。
このようにガバナー機構は、通常、専用のガバナー軸を
設けてその軸上に配設されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の構造では、次のような点で改良の余地がある。
すなわち、 図5に示す遠心ガバナー装置は、これが配置する回
転軸15の外径が大きくなると、ボール25が半径方向
に移動する可動範囲Lが狭くなり、ガイド24が移動可
能なストロークSが短くなる。
た従来の構造では、次のような点で改良の余地がある。
すなわち、 図5に示す遠心ガバナー装置は、これが配置する回
転軸15の外径が大きくなると、ボール25が半径方向
に移動する可動範囲Lが狭くなり、ガイド24が移動可
能なストロークSが短くなる。
【0005】そこで、ボール25の可動範囲Lを拡大す
るために各ガイド23・24のホルダー28・29の半
径方向の長さを延長すると、ガバナー装置が半径方向に
拡大して全体的に大型化し、このガバナー装置を設ける
エンジン等の装置が大型化することになる。
るために各ガイド23・24のホルダー28・29の半
径方向の長さを延長すると、ガバナー装置が半径方向に
拡大して全体的に大型化し、このガバナー装置を設ける
エンジン等の装置が大型化することになる。
【0006】また、ガイド24においてボール25の案
内面の傾斜角度αを大きくすることにより、ガイド24
のストロークSを延長しようとすると、図6の作動特性
を示すグラフのガバナー装置による作動特性が直線状の
実線Aからカーブした破線Bに変化し、あらかじめ設定
した回転速度において、例えば排気バルブの開閉を所定
の制御にすることができなくなる。つまり、設定した回
転速度に達したときに排気バルブを開放させたり、その
回転速度より低下したときに排気バルブを閉鎖させたり
することができなくなる。
内面の傾斜角度αを大きくすることにより、ガイド24
のストロークSを延長しようとすると、図6の作動特性
を示すグラフのガバナー装置による作動特性が直線状の
実線Aからカーブした破線Bに変化し、あらかじめ設定
した回転速度において、例えば排気バルブの開閉を所定
の制御にすることができなくなる。つまり、設定した回
転速度に達したときに排気バルブを開放させたり、その
回転速度より低下したときに排気バルブを閉鎖させたり
することができなくなる。
【0007】 上記公報に記載の装置のように、専用
のガバナー軸を設けてそこにガバナー装置を配置する構
造では、ガバナー軸を設けるための空間部が余分に必要
になり、エンジン全体のコンパクト化を図るうえで妨げ
になるとともに、クランク軸に連動して回転させるため
の駆動歯車やガバナー装置の構成部材を円滑に駆動する
ためのオイル潤滑室などの設置が必要になり、構造が複
雑になる。
のガバナー軸を設けてそこにガバナー装置を配置する構
造では、ガバナー軸を設けるための空間部が余分に必要
になり、エンジン全体のコンパクト化を図るうえで妨げ
になるとともに、クランク軸に連動して回転させるため
の駆動歯車やガバナー装置の構成部材を円滑に駆動する
ためのオイル潤滑室などの設置が必要になり、構造が複
雑になる。
【0008】この発明は上述の点に鑑みなされたもの
で、従来の一般的な構造に比べて複雑にならず、またガ
バナー装置による作動特性も変化させずに、作動時のス
トロークを拡大することができる遠心ガバナー装置を提
供することを第1の目的としている。また、あらかじめ
装備されている外径の大きな回転軸を利用して空間部に
ガバナー装置を配置することにより、エンジン等の装置
全体のコンパクト化を図れ、しかも制御機器の制御に必
要なストロークを作動特性を変えずに得られる遠心ガバ
ナー装置を提供することを第2の目的としている。
で、従来の一般的な構造に比べて複雑にならず、またガ
バナー装置による作動特性も変化させずに、作動時のス
トロークを拡大することができる遠心ガバナー装置を提
供することを第1の目的としている。また、あらかじめ
装備されている外径の大きな回転軸を利用して空間部に
ガバナー装置を配置することにより、エンジン等の装置
全体のコンパクト化を図れ、しかも制御機器の制御に必
要なストロークを作動特性を変えずに得られる遠心ガバ
ナー装置を提供することを第2の目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明に係る遠心ガバナー装置は、エンジンやモー
タなどにより連動回転する回転軸の回転時に発生する遠
心力で半径方向外方に移動するボール、ローラなどの遠
心部材を備えた遠心ガバナー装置において、前記遠心部
材を半径方向にガイドする複数のホルダーを相対向して
設けた一対の略環状のガイドを、前記回転軸上に接近・
離間可能に配装するとともに、スプリング部材を介して
前記ガイドを相互に接近する方向に付勢し、前記回転軸
外周面の前記遠心部材の位置に、該遠心部材の一部が遊
嵌可能な環状溝を形成したことを特徴としている。
めに本発明に係る遠心ガバナー装置は、エンジンやモー
タなどにより連動回転する回転軸の回転時に発生する遠
心力で半径方向外方に移動するボール、ローラなどの遠
心部材を備えた遠心ガバナー装置において、前記遠心部
材を半径方向にガイドする複数のホルダーを相対向して
設けた一対の略環状のガイドを、前記回転軸上に接近・
離間可能に配装するとともに、スプリング部材を介して
前記ガイドを相互に接近する方向に付勢し、前記回転軸
外周面の前記遠心部材の位置に、該遠心部材の一部が遊
嵌可能な環状溝を形成したことを特徴としている。
【0010】上記の構成を有する本発明の遠心ガバナー
装置によれば、回転軸上に設けられた環状溝内に遠心部
材の一部が遊嵌されることにより、遠心部材の遊嵌部分
に相当する分の半径方向への移動距離が拡大する。この
ため、ホルダーの遠心部材案内面の傾斜角度α(図5
(a))を増大することなく、またホルダーの半径方向の
長さを拡大することなく、ガバナー装置によるストロー
クを従来の装置に比べて大きくすることができる。した
がって、ガバナー装置を配置する回転軸の外径が大きく
なっても、制御に必要なストロークを得ることができ
る。しかも、構造的には、回転軸の外周面に環状溝を設
けるだけの簡単な加工を施すだけで済むので、構造上も
複雑にならず、また既製の装置からの改造も容易であ
る。
装置によれば、回転軸上に設けられた環状溝内に遠心部
材の一部が遊嵌されることにより、遠心部材の遊嵌部分
に相当する分の半径方向への移動距離が拡大する。この
ため、ホルダーの遠心部材案内面の傾斜角度α(図5
(a))を増大することなく、またホルダーの半径方向の
長さを拡大することなく、ガバナー装置によるストロー
クを従来の装置に比べて大きくすることができる。した
がって、ガバナー装置を配置する回転軸の外径が大きく
なっても、制御に必要なストロークを得ることができ
る。しかも、構造的には、回転軸の外周面に環状溝を設
けるだけの簡単な加工を施すだけで済むので、構造上も
複雑にならず、また既製の装置からの改造も容易であ
る。
【0011】請求項2に記載のように、前記回転軸を、
エンジンのクランク軸に歯車を介して接続され連動して
回転するバランサー軸とし、その両端部にバランサーウ
エイトをそれぞれ一体回転可能に装着し、前記バランサ
ー軸上の前記バランサーウエイト間の空間部に、前記遠
心ガバナー装置を配置することができる。
エンジンのクランク軸に歯車を介して接続され連動して
回転するバランサー軸とし、その両端部にバランサーウ
エイトをそれぞれ一体回転可能に装着し、前記バランサ
ー軸上の前記バランサーウエイト間の空間部に、前記遠
心ガバナー装置を配置することができる。
【0012】請求項2記載の遠心ガバナー装置によれ
ば、エンジンの回転を円滑にするためのバランサー軸
は、バランサーウエイトを両端部に備えることによって
必要最小重量のバランサーウエイトによりバランス作用
が有効に発揮される。そして、バランサー軸の軸方向の
中間位置には本来であれば無駄な空間となるはずのスペ
ースに、エンジン等を制御するための遠心ガバナー装置
が設けられ、従来、一般的に行われるようなガバナー軸
を設けてガバナー装置を配置するという方法に比べて、
構造が簡素化され、部品点数も削減されるうえに、バラ
ンサー軸の回転力を利用してガバナー装置を作動できる
とともに、余分なスペースを削減してエンジン全体のコ
ンパクト化が図られる。ところで、バランサー軸は一般
にガバナー軸に比べて強度上の理由で外径を大きくして
あるから、従来のガバナー装置を装着した場合にはスト
ロークが短くなり、制御に影響が及ぶおそれがあるが、
請求項1に記載の構成を有するガバナー装置を用いたこ
とにより、制御に必要かつ十分なストロークが確保され
る。
ば、エンジンの回転を円滑にするためのバランサー軸
は、バランサーウエイトを両端部に備えることによって
必要最小重量のバランサーウエイトによりバランス作用
が有効に発揮される。そして、バランサー軸の軸方向の
中間位置には本来であれば無駄な空間となるはずのスペ
ースに、エンジン等を制御するための遠心ガバナー装置
が設けられ、従来、一般的に行われるようなガバナー軸
を設けてガバナー装置を配置するという方法に比べて、
構造が簡素化され、部品点数も削減されるうえに、バラ
ンサー軸の回転力を利用してガバナー装置を作動できる
とともに、余分なスペースを削減してエンジン全体のコ
ンパクト化が図られる。ところで、バランサー軸は一般
にガバナー軸に比べて強度上の理由で外径を大きくして
あるから、従来のガバナー装置を装着した場合にはスト
ロークが短くなり、制御に影響が及ぶおそれがあるが、
請求項1に記載の構成を有するガバナー装置を用いたこ
とにより、制御に必要かつ十分なストロークが確保され
る。
【0013】請求項3に記載のように、前記バランサー
軸上の駆動用歯車を密閉されたオイル潤滑室内に配置す
るとともに、該オイル潤滑室内に前記遠心ガバナー装置
を配置し、前記オイル潤滑室内にオイルを潤滑させるよ
うにすることが好ましい。
軸上の駆動用歯車を密閉されたオイル潤滑室内に配置す
るとともに、該オイル潤滑室内に前記遠心ガバナー装置
を配置し、前記オイル潤滑室内にオイルを潤滑させるよ
うにすることが好ましい。
【0014】請求項3記載の遠心ガバナー装置は、エン
ジンの運転時にバランサー軸が回転するときの回転力を
遠心部材を介して遠心力に変換して作動する構造を備え
ているため、オイル潤滑室内のウエットな雰囲気中で遠
心部材がバランサー軸の回転速度に応じて円滑に半径方
向に移動し、ガバナー装置の作動時に制御機器の操作に
必要なストロークを発生させる。一方、バランサーウエ
イトは、オイル潤滑室外側のドライな雰囲気中で回転す
るためオイル撹拌時に生じる抵抗がなく回転抵抗が小さ
く抑えられ、円滑に回転してエンジンの回転を滑らかに
する。
ジンの運転時にバランサー軸が回転するときの回転力を
遠心部材を介して遠心力に変換して作動する構造を備え
ているため、オイル潤滑室内のウエットな雰囲気中で遠
心部材がバランサー軸の回転速度に応じて円滑に半径方
向に移動し、ガバナー装置の作動時に制御機器の操作に
必要なストロークを発生させる。一方、バランサーウエ
イトは、オイル潤滑室外側のドライな雰囲気中で回転す
るためオイル撹拌時に生じる抵抗がなく回転抵抗が小さ
く抑えられ、円滑に回転してエンジンの回転を滑らかに
する。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の遠心ガバナー装
置について実施の形態を図面に基づいて説明する。
置について実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0016】図1は本発明の実施例に係る遠心ガバナー
装置を備えた2サイクルエンジンを示す正面図、図2は
図1のA−A線断面図、図3はガバナー装置のガバナー
機構を拡大して示す断面図とそのB−B線矢視図で、図
3(a)におけるガバナー機構の上半分は非作動状態を、
下半分は作動状態を表している。図4は図3のC−C線
矢視図である。
装置を備えた2サイクルエンジンを示す正面図、図2は
図1のA−A線断面図、図3はガバナー装置のガバナー
機構を拡大して示す断面図とそのB−B線矢視図で、図
3(a)におけるガバナー機構の上半分は非作動状態を、
下半分は作動状態を表している。図4は図3のC−C線
矢視図である。
【0017】図1および図2に示すように、本例のエン
ジン1は3気筒2サイクルエンジンで、3つのシリンダ
2が直列に一体的に並設され、下方のクランクケース3
内にクランク軸4が軸受5を介して回転自在に配設され
ている。クランク軸4は、各シリンダ2内に摺動自在に
配装されたピストン6とコンロッド7により接続されて
いる。また、クランク軸4の一端(左端)には、ジェネ
レータ8が装着されている。なお、図2中の符号2aは
主掃気通路、2bは第3掃気通路のシリンダ2側開口
で、2cは開口2bと対向する側に位置する排気口であ
る。
ジン1は3気筒2サイクルエンジンで、3つのシリンダ
2が直列に一体的に並設され、下方のクランクケース3
内にクランク軸4が軸受5を介して回転自在に配設され
ている。クランク軸4は、各シリンダ2内に摺動自在に
配装されたピストン6とコンロッド7により接続されて
いる。また、クランク軸4の一端(左端)には、ジェネ
レータ8が装着されている。なお、図2中の符号2aは
主掃気通路、2bは第3掃気通路のシリンダ2側開口
で、2cは開口2bと対向する側に位置する排気口であ
る。
【0018】図1に示すように、シリンダ2の一側上部
に排気ポート9が設けられ、この排気ポート9内に可変
式排気バルブ10が開閉(摺動)自在に配備されてい
る。シリンダ2を挟んで排気ポート9と反対側のクラン
クケース3には、吸気ポート11が配置され、この吸気
ポート11内にリードバルブ12が装着されている。ま
た吸気ポート11には、キャブレター13および気水分
離器14が順に接続されている。そして、クランクケー
ス3内のリードバルブ12の下方には、クランク軸4と
平行にバランサー軸15が図2のように、軸方向に間隔
をあけてクランク−ス3内に配設された複数の軸受16
・16mにより回転自在に支承されている。バランサー
軸15の両端部には、カウンタウエイト19・20がそ
れぞれ一体回転可能に取り付けられ、バランサー軸15
の軸方向の中間位置付近で駆動用ギヤ17・18を介し
てクランク軸4に接続されている。
に排気ポート9が設けられ、この排気ポート9内に可変
式排気バルブ10が開閉(摺動)自在に配備されてい
る。シリンダ2を挟んで排気ポート9と反対側のクラン
クケース3には、吸気ポート11が配置され、この吸気
ポート11内にリードバルブ12が装着されている。ま
た吸気ポート11には、キャブレター13および気水分
離器14が順に接続されている。そして、クランクケー
ス3内のリードバルブ12の下方には、クランク軸4と
平行にバランサー軸15が図2のように、軸方向に間隔
をあけてクランク−ス3内に配設された複数の軸受16
・16mにより回転自在に支承されている。バランサー
軸15の両端部には、カウンタウエイト19・20がそ
れぞれ一体回転可能に取り付けられ、バランサー軸15
の軸方向の中間位置付近で駆動用ギヤ17・18を介し
てクランク軸4に接続されている。
【0019】各カウンタウエイト19・20は、それら
の回転形状に対応する空室3b・3c内でドライの雰囲
気中で回転する。バランス軸15上の各空室3b・3c
の内側寄りにオイルシール21がそれぞれ装着され、ク
ランクケース3内に密閉されたオイル潤滑室3aが形成
されている。このウエットなオイル潤滑室3a内には、
ギヤ17、中間の軸受16mおよびガバナー装置22が
収納されている。ガバナー装置22は、図3に示すよう
に略環状のガイド23・24と、遠心部材としてのボー
ル25と、一方のガイド24を他方のガイド23に対し
接近させる方向に付勢するスプリング部材としてのコイ
ルスプリング26と、略環状のストッパー部材27とを
備える。
の回転形状に対応する空室3b・3c内でドライの雰囲
気中で回転する。バランス軸15上の各空室3b・3c
の内側寄りにオイルシール21がそれぞれ装着され、ク
ランクケース3内に密閉されたオイル潤滑室3aが形成
されている。このウエットなオイル潤滑室3a内には、
ギヤ17、中間の軸受16mおよびガバナー装置22が
収納されている。ガバナー装置22は、図3に示すよう
に略環状のガイド23・24と、遠心部材としてのボー
ル25と、一方のガイド24を他方のガイド23に対し
接近させる方向に付勢するスプリング部材としてのコイ
ルスプリング26と、略環状のストッパー部材27とを
備える。
【0020】各ガイド23・24には、図3(b)のよ
うに円周方向に90゜間隔で半径方向にボール25をガ
イドするためのホルダー28・29(図3(a))が延設
されている。ガイド24側ホルダー29のボール25の
案内面(上面)は、半径方向の中心部に外方にわたり漸
次狭くなるよう、つまり図3(a)では図の右方向に外
向きに傾斜させてある。そしてバランサー軸15の大径
部15a上において、ガイド23のストップリング23
cが一端(図の右端)に、ストッパー部材27のストッ
プシャフト(ピン)27cが他端(図の左端)にそれぞ
れ固着されている。また大径部15a上にガイド23、
ガイド24、ストッパー部材27がこの順に図の左側か
ら軸方向に摺動自在に配装され、ストッパー部材27と
ガイド24間にコイルスプリング26が縮装されてい
る。
うに円周方向に90゜間隔で半径方向にボール25をガ
イドするためのホルダー28・29(図3(a))が延設
されている。ガイド24側ホルダー29のボール25の
案内面(上面)は、半径方向の中心部に外方にわたり漸
次狭くなるよう、つまり図3(a)では図の右方向に外
向きに傾斜させてある。そしてバランサー軸15の大径
部15a上において、ガイド23のストップリング23
cが一端(図の右端)に、ストッパー部材27のストッ
プシャフト(ピン)27cが他端(図の左端)にそれぞ
れ固着されている。また大径部15a上にガイド23、
ガイド24、ストッパー部材27がこの順に図の左側か
ら軸方向に摺動自在に配装され、ストッパー部材27と
ガイド24間にコイルスプリング26が縮装されてい
る。
【0021】また、図3に示すように大径部15a上の
ボール25の位置に、環状溝30が形成され、この環状
溝30はボール25の一部(半分以下)が外方に突出
し、かつボール25が遊嵌される大きさになっている。
この環状溝30により、ガイド24側のホルダー29の
案内面の傾斜角度を特に大きくしなくても、ボール25
の半径方向への可動範囲が十分に得られる。このため、
ホルダー28・29およびガイド23・24の外径を拡
大する必要もない。
ボール25の位置に、環状溝30が形成され、この環状
溝30はボール25の一部(半分以下)が外方に突出
し、かつボール25が遊嵌される大きさになっている。
この環状溝30により、ガイド24側のホルダー29の
案内面の傾斜角度を特に大きくしなくても、ボール25
の半径方向への可動範囲が十分に得られる。このため、
ホルダー28・29およびガイド23・24の外径を拡
大する必要もない。
【0022】なお、オイル潤滑室3a内にはエンジン1
の潤滑用のオイルが供給され、図2に示すようにギヤ1
7、軸受16mおよびガバナー装置22は、オイル潤滑
室3a内の底部にオイルが溜まった状態で回転すること
により、オイルに浸漬され常時オイルが供給される。
の潤滑用のオイルが供給され、図2に示すようにギヤ1
7、軸受16mおよびガバナー装置22は、オイル潤滑
室3a内の底部にオイルが溜まった状態で回転すること
により、オイルに浸漬され常時オイルが供給される。
【0023】またガイド24には、図3に示すように一
対のスラスト軸受24bが突設され、これらのスラスト
軸受24b間に回転軸31(図1)が先端部をクランク
ケース3から外方に突出して回転自在にブラケット33
(図1)を介して取着され、回転軸31の先端部にプー
リ32(図1)が一体回転可能に装着されている。この
プーリ32にプッシュプル型式のワイヤ34(図1)が
巻掛けられ、図1のように排気ポート9の排気バルブ1
0を開閉操作する回転軸35の先端に一体回転可能に取
着したプーリ36にワイヤ34が巻掛けて接続されてい
る。
対のスラスト軸受24bが突設され、これらのスラスト
軸受24b間に回転軸31(図1)が先端部をクランク
ケース3から外方に突出して回転自在にブラケット33
(図1)を介して取着され、回転軸31の先端部にプー
リ32(図1)が一体回転可能に装着されている。この
プーリ32にプッシュプル型式のワイヤ34(図1)が
巻掛けられ、図1のように排気ポート9の排気バルブ1
0を開閉操作する回転軸35の先端に一体回転可能に取
着したプーリ36にワイヤ34が巻掛けて接続されてい
る。
【0024】排気バルブ10は、エンジン1の回転速度
が所定の回転速度を超えると、図3のガバナー装置22
のボール25が遠心力でコイルスプリング26の付勢力
に抗してガイド24が開放方向に移動することによっ
て、スラスト軸受24bと回転軸31(図1)の間に介
設された中間ピン37(図4)を介してプーリ32の回
転軸31が回転する。そして、プーリ32の回転に伴っ
てワイヤ34を介してプーリ36の回転軸35が回転す
ることにより各排気バルブ10が開放される。一方、エ
ンジン1の回転速度が所定の回転速度より下がると、コ
イルスプリング26によりガイド24が閉鎖方向に移動
することによってプーリ32の回転軸31が逆方向に回
転し、各排気バルブ10が図示を省略したスプリングに
より付勢され、低速側に対応する状態まで排気ポート9
内に突出する。
が所定の回転速度を超えると、図3のガバナー装置22
のボール25が遠心力でコイルスプリング26の付勢力
に抗してガイド24が開放方向に移動することによっ
て、スラスト軸受24bと回転軸31(図1)の間に介
設された中間ピン37(図4)を介してプーリ32の回
転軸31が回転する。そして、プーリ32の回転に伴っ
てワイヤ34を介してプーリ36の回転軸35が回転す
ることにより各排気バルブ10が開放される。一方、エ
ンジン1の回転速度が所定の回転速度より下がると、コ
イルスプリング26によりガイド24が閉鎖方向に移動
することによってプーリ32の回転軸31が逆方向に回
転し、各排気バルブ10が図示を省略したスプリングに
より付勢され、低速側に対応する状態まで排気ポート9
内に突出する。
【0025】なお、図3(a)においてバランサー軸15
の上半分は、エンジン1(図2)の低回転時を示してお
り、ボール25’がバランサー軸15の環状溝30上に
あり、ガバナー装置22は作動していない。一方、バラ
ンサー軸15の下半分は、エンジン1(図2)の高回転
時を示しており、ボール25がガイド23・24の外周
側へ移動し、ガイド24が開放されガバナー装置22は
作動状態にある。
の上半分は、エンジン1(図2)の低回転時を示してお
り、ボール25’がバランサー軸15の環状溝30上に
あり、ガバナー装置22は作動していない。一方、バラ
ンサー軸15の下半分は、エンジン1(図2)の高回転
時を示しており、ボール25がガイド23・24の外周
側へ移動し、ガイド24が開放されガバナー装置22は
作動状態にある。
【0026】上記のようにして、本実施例に係るガバナ
ー装置を備えた2サイクルエンジン1が構成される。
ー装置を備えた2サイクルエンジン1が構成される。
【0027】この2サイクルエンジン1は、図2のよう
に3つのシリンダ2内の各ピストン6の連係摺動により
クランク軸4が回転するとともに、ギヤ17・18を介
してバランサー軸15が回転することにより両端部のカ
ウンタウエイト19・20が抵抗の少ないドライな空室
3b・3c内で回転し、エンジン1がバランスよくスム
ーズに駆動される。一方、オイル潤滑室3a内に配置さ
れている中間の軸受16m、ギヤ17およびガバナー装
置22は、一部がオイルに浸かった状態で円滑に回転す
る。この状態で、エンジン1の回転速度が速くなり、所
定速度を超えると、遠心力により4個のボール25が半
径方向外方へ移動し、ガイド24がガイド23に対し開
放される方向にコイルスプリング26を圧縮して移動す
る。このガイド24の移動に伴って、排気バルブ10が
開放されるのは上記したとおりであり、エンジン1が高
回転型となって高回転時の出力が向上する。
に3つのシリンダ2内の各ピストン6の連係摺動により
クランク軸4が回転するとともに、ギヤ17・18を介
してバランサー軸15が回転することにより両端部のカ
ウンタウエイト19・20が抵抗の少ないドライな空室
3b・3c内で回転し、エンジン1がバランスよくスム
ーズに駆動される。一方、オイル潤滑室3a内に配置さ
れている中間の軸受16m、ギヤ17およびガバナー装
置22は、一部がオイルに浸かった状態で円滑に回転す
る。この状態で、エンジン1の回転速度が速くなり、所
定速度を超えると、遠心力により4個のボール25が半
径方向外方へ移動し、ガイド24がガイド23に対し開
放される方向にコイルスプリング26を圧縮して移動す
る。このガイド24の移動に伴って、排気バルブ10が
開放されるのは上記したとおりであり、エンジン1が高
回転型となって高回転時の出力が向上する。
【0028】また、図1に示すように各吸気ポート11
内のリードバルブ12のすぐ下方のクランクケース3内
に、クランク軸4と平行にバランサー軸15が配置さ
れ、このバランサー軸15の軸方向のほぼ中間位置のス
ペースにガバナー装置22が設けられるとともに、直列
の3つのシリンダ2を挟んで対角線状の位置にある各排
気ポート9内の排気バルブ10を開閉操作する回転軸3
5が、排気ポート9のすぐ上方にクランク軸4と平行に
配置され、回転軸35のプーリ36とガバナー装置22
の回転軸31のプーリ32とがワイヤ34で接続されて
いるから、排気ポート9のすぐ上側のスペースと吸気ポ
ート11のすぐ下側のクランクケース3のスペースとが
有効に利用され、エンジン1全体がコンパクトにまとめ
られ、小型化される。しかも、ガバナー装置22が遠心
力で作動する機械式であり、また排気バルブ10との連
係もプーリ32・36とワイヤ34を用いて行うので、
エンジン1の周辺に無理なく配置できる。とくに小型滑
走艇のように、比較的狭い船体のスペースにエンジンを
配置する場合に有効である。
内のリードバルブ12のすぐ下方のクランクケース3内
に、クランク軸4と平行にバランサー軸15が配置さ
れ、このバランサー軸15の軸方向のほぼ中間位置のス
ペースにガバナー装置22が設けられるとともに、直列
の3つのシリンダ2を挟んで対角線状の位置にある各排
気ポート9内の排気バルブ10を開閉操作する回転軸3
5が、排気ポート9のすぐ上方にクランク軸4と平行に
配置され、回転軸35のプーリ36とガバナー装置22
の回転軸31のプーリ32とがワイヤ34で接続されて
いるから、排気ポート9のすぐ上側のスペースと吸気ポ
ート11のすぐ下側のクランクケース3のスペースとが
有効に利用され、エンジン1全体がコンパクトにまとめ
られ、小型化される。しかも、ガバナー装置22が遠心
力で作動する機械式であり、また排気バルブ10との連
係もプーリ32・36とワイヤ34を用いて行うので、
エンジン1の周辺に無理なく配置できる。とくに小型滑
走艇のように、比較的狭い船体のスペースにエンジンを
配置する場合に有効である。
【0029】他の実施例 上記に本発明のガバナー装置の一実施例について説明し
たが、本発明は下記のように実施することができる。
たが、本発明は下記のように実施することができる。
【0030】 3気筒のエンジン1に限らず、単気筒
あるいは2気筒、4気筒など複数気筒のエンジンに同様
に実施できる。また、エンジンにより回転する回転軸だ
けでなく、例えば電動モータで回転する回転軸にも配備
できる。
あるいは2気筒、4気筒など複数気筒のエンジンに同様
に実施できる。また、エンジンにより回転する回転軸だ
けでなく、例えば電動モータで回転する回転軸にも配備
できる。
【0031】 排気バルブ10の開閉制御に限らず、
スロットルの制御や小型滑走艇のウォータジェットポン
プのノズルの方向制御、あるいは工作機械の各種制御な
どにガバナー装置を用いることができる。
スロットルの制御や小型滑走艇のウォータジェットポン
プのノズルの方向制御、あるいは工作機械の各種制御な
どにガバナー装置を用いることができる。
【0032】 ガバナー装置22については、遠心部
材としてのボール25に代えてローラを使用できる。
材としてのボール25に代えてローラを使用できる。
【0033】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、
本発明に係る遠心ガバナー装置には、次のような優れた
効果がある。
本発明に係る遠心ガバナー装置には、次のような優れた
効果がある。
【0034】(1) 従来の一般的な構造に比べて複雑にな
らず、またガバナー装置による作動特性も変化させず
に、作動時のストロークを拡大することができる。つま
り、回転軸上に環状溝を設けて環状溝内に遠心部材の一
部が遊嵌するようにしたから、遠心部材の遊嵌部分に相
当する分の半径方向への移動距離が拡大するので、ホル
ダーの遠心部材案内面の傾斜角度を増大させず、かつホ
ルダーの半径方向の長さを拡大させずに、ガバナー装置
によるストロークを従来の装置に比べて延長することが
できる。したがって、ガバナー装置を配置する回転軸の
外径が大きくなっても、制御に必要なストロークを十分
に得ることができる。しかも、構造的には、回転軸の外
周面に環状溝を設けるだけの簡単な加工を施すだけで済
むので、構造上も複雑にならず、また既製の装置からの
改造も容易である。
らず、またガバナー装置による作動特性も変化させず
に、作動時のストロークを拡大することができる。つま
り、回転軸上に環状溝を設けて環状溝内に遠心部材の一
部が遊嵌するようにしたから、遠心部材の遊嵌部分に相
当する分の半径方向への移動距離が拡大するので、ホル
ダーの遠心部材案内面の傾斜角度を増大させず、かつホ
ルダーの半径方向の長さを拡大させずに、ガバナー装置
によるストロークを従来の装置に比べて延長することが
できる。したがって、ガバナー装置を配置する回転軸の
外径が大きくなっても、制御に必要なストロークを十分
に得ることができる。しかも、構造的には、回転軸の外
周面に環状溝を設けるだけの簡単な加工を施すだけで済
むので、構造上も複雑にならず、また既製の装置からの
改造も容易である。
【0035】(2) 請求項2記載の発明では、エンジンの
駆動上からあらかじめ装備されているバランサー軸を利
用して空間部にガバナー装置を配置することにより、エ
ンジン等の装置全体のコンパクト化を図れ、しかもバラ
ンサー軸はガバナー軸に比べて外径が一般に大きいが、
制御機器の操作に必要なストロークを作動特性を変えず
に得られる。
駆動上からあらかじめ装備されているバランサー軸を利
用して空間部にガバナー装置を配置することにより、エ
ンジン等の装置全体のコンパクト化を図れ、しかもバラ
ンサー軸はガバナー軸に比べて外径が一般に大きいが、
制御機器の操作に必要なストロークを作動特性を変えず
に得られる。
【0036】(3) 請求項3記載の発明では、エンジンの
運転時にバランサー軸が回転するときの回転力を利用し
て作動する遠心ガバナー装置を用いて密閉されたオイル
潤滑室内に配置したので、オイル潤滑室内のウエットな
雰囲気中で遠心部材がバランサー軸の回転速度に応じて
円滑に半径方向に移動し、ガバナー装置としての作動力
(ストローク)を発生する。一方、バランサーウエイト
は、オイル潤滑室外側のドライな雰囲気中で回転するた
めに回転抵抗が小さく、円滑に回転してエンジンの回転
を滑らかにする。
運転時にバランサー軸が回転するときの回転力を利用し
て作動する遠心ガバナー装置を用いて密閉されたオイル
潤滑室内に配置したので、オイル潤滑室内のウエットな
雰囲気中で遠心部材がバランサー軸の回転速度に応じて
円滑に半径方向に移動し、ガバナー装置としての作動力
(ストローク)を発生する。一方、バランサーウエイト
は、オイル潤滑室外側のドライな雰囲気中で回転するた
めに回転抵抗が小さく、円滑に回転してエンジンの回転
を滑らかにする。
【図1】本発明の実施例に係るガバナー装置を備えた2
サイクルエンジンを示す正面図である。
サイクルエンジンを示す正面図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】図3(a)はガバナー装置の実施例を拡大して示
す断面図で、図3(a)のガバナー装置の上半分は低回転
時における非作動状態を、下半分は高回転時における作
動状態を表している。図3(b)は図3(a)のB−B線矢
視断面図である。
す断面図で、図3(a)のガバナー装置の上半分は低回転
時における非作動状態を、下半分は高回転時における作
動状態を表している。図3(b)は図3(a)のB−B線矢
視断面図である。
【図4】図3(a)のC−C線矢視図である。
【図5】従来の一般的なガバナー装置を回転軸の大径部
に配置した状態を示す断面図である。
に配置した状態を示す断面図である。
【図6】図5のガバナー装置のホルダーの傾斜角度αを
増大した際に、ガバナー装置による作動特性が直線状の
実線A(傾斜角度αが適切)からカーブした破線B(傾
斜角度αが不適切)に変化する状態を示すグラフであ
る。
増大した際に、ガバナー装置による作動特性が直線状の
実線A(傾斜角度αが適切)からカーブした破線B(傾
斜角度αが不適切)に変化する状態を示すグラフであ
る。
1 2サイクルエンジン 2 シリンダ 3 クランクケース 3a オイル潤滑室 4 クランク軸 5・16・16m 軸受 6 ピストン 7 コンロッド 9 排気ポート 10 可変式排気バルブ 11 吸気ポート 12 リードバルブ 15 バランサー軸 17 駆動用ギヤ 19・20 カウンタウエイト 21 オイルシール 22 ガバナー装置 23・24 ガイド 25 ボール(遠心部材) 26 コイルスプリング(スプリング部材) 28・29 ホルダー 30 環状溝
Claims (3)
- 【請求項1】 エンジンやモータなどにより連動回転す
る回転軸の回転時に発生する遠心力で半径方向外方に移
動するボール、ローラなどの遠心部材を備えた遠心ガバ
ナー装置において、 前記遠心部材を半径方向にガイドする複数のホルダーを
相対向して設けた一対の略環状のガイドを、前記回転軸
上に接近・離間可能に配装するとともに、スプリング部
材を介して前記ガイドを相互に接近する方向に付勢し、 前記回転軸外周面の前記遠心部材の位置に、該遠心部材
の一部が遊嵌可能な環状溝を形成したことを特徴とする
遠心ガバナー装置。 - 【請求項2】 前記回転軸が、エンジンのクランク軸に
歯車を介して接続され連動して回転するバランサー軸
で、その両端部にバランサーウエイトがそれぞれ一体回
転可能に装着され、 前記バランサー軸上の前記バランサーウエイト間の空間
部に、前記遠心ガバナー装置を配置した請求項1記載の
遠心ガバナー装置。 - 【請求項3】 前記バランサー軸上の駆動用歯車を密閉
されたオイル潤滑室内に配置するとともに、該オイル潤
滑室内に前記遠心ガバナー装置を配置し、前記オイル潤
滑室内にオイルを潤滑させるようにした請求項2記載の
遠心ガバナー装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11155999A JP2000345880A (ja) | 1999-06-03 | 1999-06-03 | 遠心ガバナー装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11155999A JP2000345880A (ja) | 1999-06-03 | 1999-06-03 | 遠心ガバナー装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000345880A true JP2000345880A (ja) | 2000-12-12 |
Family
ID=15618133
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11155999A Pending JP2000345880A (ja) | 1999-06-03 | 1999-06-03 | 遠心ガバナー装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000345880A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20020047932A (ko) * | 2000-12-14 | 2002-06-22 | 이계안 | 발전기 풀리의 장착구조 |
CN111963640A (zh) * | 2020-08-19 | 2020-11-20 | 詹叶英 | 一种新型螺旋调速装置 |
-
1999
- 1999-06-03 JP JP11155999A patent/JP2000345880A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20020047932A (ko) * | 2000-12-14 | 2002-06-22 | 이계안 | 발전기 풀리의 장착구조 |
CN111963640A (zh) * | 2020-08-19 | 2020-11-20 | 詹叶英 | 一种新型螺旋调速装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20041210 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20041221 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20050426 |