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JP2000336534A - 複合仮ヨリ加工糸およびその製造方法 - Google Patents

複合仮ヨリ加工糸およびその製造方法

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JP2000336534A
JP2000336534A JP11149453A JP14945399A JP2000336534A JP 2000336534 A JP2000336534 A JP 2000336534A JP 11149453 A JP11149453 A JP 11149453A JP 14945399 A JP14945399 A JP 14945399A JP 2000336534 A JP2000336534 A JP 2000336534A
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thick
temporary
thin
composite
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Toshihiko Kimura
俊彦 木村
Kazuo Umeda
和生 梅田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】自然感覚のある濃淡色の表面変化や、「張り」
「腰」などの高質感あるいは凹凸手触り感などのスパン
ライクな風合を有する、カスリ調染色差を有する複合仮
ヨリ加工糸およびその製造方法を提供する。 【解決手段】シックアンドシン仮ヨリ加工糸Aとシック
アンドシン仮ヨリ加工糸Bとが交絡した複合仮ヨリ加工
糸であって、糸長さ方向に交絡部から交絡部の開繊した
部分と交絡部が集中した部分とが繰り返して存在し、該
それぞれの部分の長さは不規則であり、かつ糸ムラ変動
率U%が4〜15%であることを特徴とする複合仮ヨリ
加工糸。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は編織物製品に新規な
カスリ調の濃淡染色差による表面効果と、凹凸手触り感
のスパンライクな風合いを与える、カスリ調染色差を有
する複合仮ヨリ加工糸およびその製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来2種のマルチフィラメント糸を複合
化し、糸長さ方向に染色効果の差によって、カスリ調の
濃淡染色差を得る複合加工糸およびその製造方法はいく
つか提案されている。
【0003】例えば、特公昭55−45653号公報で
は2種のマルチフィラメント糸のいずれかのマルチフィ
ラメント糸に不規則な未延伸部を含み、仮ヨリ加工を与
えることにより特殊霜降り糸を製造する方法が提案され
ている。しかし、マルチフィラメント糸の濃淡差の長さ
変化は短く、パターンが単調であること、コントラスト
が不足していること、未延伸部では一部融着するなど製
造上の問題が指摘されている。
【0004】また、特開平07−324237号公報で
は、カチオン可染シックアンドシン糸とマルチフィラメ
ント糸を流体交絡し、こなれの良い霜降り調ポリエステ
ル複合糸が提案されている。しかし、色差の長さ変化は
短く、パターンがやはり単調になることや、色彩の数が
少ないなど制約されている。
【0005】その他、紡糸速度の異なるマルチフィラメ
ント糸の不完全延伸糸同志を引き揃え、空気交絡処理後
シックアンドシン加工を施し、延伸仮ヨリ加工を行う杢
調複合加工糸が提案されている。これはシックアンドシ
ンに形成されにくく、色差や濃淡差のコントラストが弱
く、長さ変化は短く、パターンがやはり単調になりやす
い問題がある。
【0006】しかしながら、近年において商品の多様化
や高級化志向が進み、画一的な表面効果や風合はあきら
れてきており、自然感覚のある濃淡色の表面効果や手触
りによるムラ感や、「張り」「腰」などの高質感のある
スパンライク風合等への要求が高くなっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は自然感覚のあ
る濃淡色の表面変化や、「張り」「腰」などの高質感あ
るいは凹凸手触り感などのスパンライクな風合を有す
る、カスリ調染色差を有する複合仮ヨリ加工糸およびそ
の製造方法を提供するものであるる。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は以下の構成を有する。すなわち、 (1)シックアンドシン仮ヨリ加工糸Aとシックアンド
シン仮ヨリ加工糸Bとが交絡した複合仮ヨリ加工糸であ
って、糸長さ方向に交絡部から交絡部の開繊した部分と
交絡部が集中した部分とが繰り返して存在し、該それぞ
れの部分の長さは不規則であり、かつ糸ムラ変動率U%
が4〜15%であることを特徴とする複合仮ヨリ加工
糸。
【0009】(2)染色することにより開繊した部分は
淡色に、集中した部分は濃色になることを特徴とする前
記(1)に記載の複合仮ヨリ加工糸。
【0010】(3)自然延伸倍率の異なるポリエチレン
テレフタレートの不完全延伸フィラメント糸AおよびB
を引き揃え、該フィラメント糸AおよびBの自然延伸倍
率が高い方の自然延伸倍率以下にてシックアンドシンの
延伸加工を行い、さらに引き揃え状態で同時に延伸仮ヨ
リ加工後、空気交絡処理することを特徴とする複合仮ヨ
リ加工糸の製造方法。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示す実施例
に基づいて詳細に説明をする。
【0012】図1は本発明に係る、カスリ調染色差を有
する複合仮ヨリ加工糸の糸形態を示す概略図である。嵩
高い部分と集束した部分とが繰り返し形成され、イは交
絡部から交絡部の開繊した部分を示し、ロは交絡部と交
絡部がいくつも連なった部分を示している。
【0013】イおよびロの部分の長さは糸長さ方向にそ
れぞれ不規則的であり、イの部分が長ければ淡色が、ロ
の部分が長ければ濃色が目立つようになる。
【0014】イの部分は、シックアンドシン仮ヨリ加工
糸AおよびBの仮ヨリケン縮部が重なった部分で開繊し
ながら該仮ヨリ加工糸AおよびBは軽く絡みあってい
る。
【0015】ロの部分は、短い交絡部がいくつも連なり
集中した部分であって、該仮ヨリ加工糸AおよびBは緊
密に絡みあっている。
【0016】このような構造のイの部分とロの部分が繰
り返し連なる糸構造を形成したカスリ調染色差を有する
複合仮ヨリ加工糸である。
【0017】本発明についてさらに詳細に説明するなら
ば、シックアンドシン仮ヨリ加工糸AおよびBは熱可塑
性合成繊維のマルチフィラメント糸からなり、該仮ヨリ
加工糸AおよびBの組み合わせは、ポリエステルやポリ
アミドなどの素材間から、紡糸速度、繊度、断面形状、
収縮、光沢、染着度合い、易溶出度などの異なる、あら
ゆる品種のフィラメント糸を組み合わせることができ、
所望の表面効果やスパンライクな風合いの複合仮ヨリ加
工糸を設計することができる。
【0018】品種間において繊度差、光沢差、染着差は
編織物製品の外観や風合いに高質感の品位や風合いを与
えることができる好ましい組み合わせになる。
【0019】上記の複合糸の編織物製品を染色すること
により、開繊した部分は延伸が進み淡色になりやすく、
交絡がいくつも連なった部分では不完全延伸部が残るの
で濃色になりやすい。その結果、それぞれの部分の長さ
は不規則的に見えるので、この不規則さが自然なカスリ
調の表面効果として表れるのである。
【0020】開繊した部分と交絡が連なった部分の長さ
のバランスは、自然延伸倍率の異なる原糸の組み合わせ
や、シックアンドシン加工の延伸倍率の大きさあるいは
延伸ゾーン長の変更によって設計することができる。
【0021】上記の複合糸の濃淡染色コントラストや長
さの不規則さは、糸ムラ変動率として数値的に表すこと
ができる。糸ムラ変動率をU%として表すと4%〜15
%の範囲が好ましい表面効果を得ることができる。
【0022】U%が4%以下では糸ムラ変動率が小さく
目立ちにくくなり、15%を越えると編織物製造の工程
通過性が低下するのでこの範囲では好ましくない。
【0023】また、糸ムラ変動率の周期はスペクトログ
ラムとして表すことができ、ピーク値が5〜20cmの
範囲が自然な表面効果としてが表れるので好ましい範囲
である。
【0024】ピーク値が5cm以下の周期ではムラ感が
細かくなり目立ちにくく、20cm以上の周期ではムラ
感が粗雑になり一般衣料用には不適正であるが、カーテ
ン、寝具、椅子張りなどインテリア用に適している。
【0025】糸ムラ変動率U%の測定方法は計測器工業
(株)製EVENNESS TESTER80 TYP
E80を用いて糸速度25m/minにて行った。
【0026】U%以外の糸ムラ変動率の特性値として
は、開繊した部分と交絡が連なった部分の長さの平均値
xと変動率cv%で数値的に表すことができる。
【0027】つまり、xが長くなれば長いムラ感が、c
vが大きくなれば激しいムラ感が生じるのである。
【0028】xとcv%の測定方法は、該複合糸を1m
以上採取し0.1g/dの荷重を30sec吊し、除重
後2mg/d下で1mに印を付け、開繊した部分と交絡
が連なった部分の長さを直接読み取りxとcv%を算出
するのである。
【0029】次に本発明の複合仮より加工糸の製造方法
について説明する。
【0030】ポリエチレンテレフタレートの不完全延伸
糸からなるフィラメント糸Aおよびフィラメント糸Bを
引き揃え、該フィラメント糸Aあるいは該フィラメント
糸Bの自然延伸倍率が高い方の自然延伸倍率以下にてシ
ックアンドシン加工を行い、つづいて該両糸条を引き揃
えつつ同時に延伸仮ヨリ加工し、その後空気交絡処理を
施すことにより、カスリ調染色差を有する複合仮ヨリ加
工糸とすることができる。
【0031】使用する不完全延伸糸は、ポリエステルや
ポリアミドなどの不完全延伸糸であって、素材、デニー
ル、断面形状、収縮率、光沢、染色性、易溶出性など、
あらゆる種類の不完全延伸糸のマルチフィラメント糸を
用いることができる。
【0032】不完全延伸糸とは紡糸速度の範囲でいえ
ば、1500m/minのPOYとよばれるフィラメン
ト糸から、6000m/min以上のOSPと呼ばれる
高速製糸のフィラメント糸を用いることができる。
【0033】なお、UYと呼ばれる未延伸糸を用いるこ
とは可能であるが、温湿度や経時変化など取扱性が困難
であり好ましくない。
【0034】フィラメント糸の組み合わせ方で、繊度
差、紡速差、断面形状差あるいは染着差のある組み合わ
せが、本発明の効果としては好ましい用い方である。
【0035】製造工程の代表例を図2に示した。図2に
おいて、フィラメント糸(A)1をガイド3からフィー
ドローラ4へ、フィラメント糸(B)2をガイド3から
フイードローラ4へ供給し、両フィラメント糸を引き揃
えフィードローラ6との間でホットピン5にてシックア
ンドシン加工を施す。
【0036】シックアンドシンの延伸倍率とはフィード
ローラ4とフィードローラ6との間の機械延伸倍率であ
って、該フィラメント糸の自然延伸倍率の高い方の倍率
以下に設定することが好ましい。
【0037】例えば、通常POYとよばれる紡糸速度が
2500m/minのポリエチレンテレフタレートから
なるフィラメント糸(A)と紡糸速度が3000m/m
inのフィラメント糸(B)とを用いるならば、フィラ
メント糸(A)の自然延伸倍率はフィラメント糸Bより
一般的には高いので、フィラメント糸(A)の自然延伸
倍率以下の倍率でシックアンドシン加工を行うことであ
り、この組み合わせ例では1.3倍から1.5倍の範囲
が好ましい範囲である。
【0038】しかし、自然延伸倍率の差が大きくなれば
なるほど、自然延伸倍率の低い側のフィラメントはシッ
クアンドシン加工が形成されず、完全延伸に近くなるの
で好ましくなく適宜選択する必要がある。
【0039】なお、シックアンドシン加工の延伸倍率の
範囲は一般的には1.2〜1.6倍程度の範囲が適して
いる。
【0040】シックアンドシンの加工方法について、ホ
ットピンの温度はTg温度近辺が好ましく70℃〜11
0℃がの範囲が適している。
【0041】シックアンドシン加工の代表例を次に説明
する。
【0042】図3はフィラメント糸(A)1をフィード
ローラ13からホットピン5へ、フィラメント糸(B)
2をフィードローラ14からホットピン5へ引き揃えて
シックアンドシン加工を施し、パターンの異なるを組み
合わせを行いフィードローラ6へ供給する方法である。
【0043】この場合、フィラメント糸(A)1と該フ
ィラメント糸(B)2のシックアンドシン加工延伸倍率
は同一あるいは変更することができる。
【0044】図4はフィラメント糸(A)1をフィード
ローラ15からホットピン17で、フィラメント糸
(B)2をフィードローラ16からホットピン18で、
それぞれ別々にシックアンドシン加工を施し、パターン
の異なるを組み合わせを行いフィードローラ6へ供給す
る方法である。
【0045】この場合も、フィラメント糸(A)1と該
フィラメント糸(B)2のシックアンドシン加工延伸倍
率は同一あるいは変更することができる。
【0046】図5はフィラメント糸(A)1をフィード
ローラ4からヒータ19ヘ、フィラメント糸(B)2を
フィードローラ4からヒータ19ヘ、引きそろえて供給
し同時にシックアンドシン加工を施し、パターンの異な
るを組み合わせを行いフィードローラ6へ供給する方法
である。
【0047】この場合、ヒータ19はプレート型、鞍
型、チューブ型のいずれであってもよく、高温ショート
ヒータ、遠赤外線ヒータ、電磁波加熱ヒータなどでも構
わない。
【0048】延伸仮ヨリ加工について、シックアンドシ
ン加工を施した該フィラメント糸A,Bは引き揃え状態
で、同時に延伸仮ヨリ加工する。仮ヨリツイスター8に
て仮ヨリ加ネンを行い、ヒータ7で熱セット後、解ネン
を行いデリベリーローラ9から引きだし、交絡ノズル1
0により空気交絡処理を行い、フィードローラ11から
巻取ローラ12によりチーズに巻き上げる方法である。
【0049】複合仮ヨリ加工条件としては通常の設定範
囲を適用できるが、特殊条件としてヒータ7の仮ヨリセ
ット温度を70〜150℃の低温設定するこや、仮ヨリ
数においても通常より3〜5割低い範囲や(例えば15
0デニール相当の太さであれば通常の2100T/M〜
2600T/Mより3〜5割低い範囲)、逆に2割高い
範囲で行うことができる。その結果、ソフトからハード
なスパンライクの風合いや、梨地調からシルキー調の光
沢を有した該複合仮ヨリ加工糸を製造することができ
る。
【0050】ヨリ掛け具の仮ヨリツイスター8につい
て、スピンドル式、フリクションッデスク式、ベルトニ
ップ式、旋回流式などいずれの方法であってもよい。
【0051】空気処理ノズル10について、交絡型、乱
流型あるいは旋回型のいずれであってもよいが、糸形成
や形状安定性からいえば交絡型が最も好ましい。
【0052】再熱処理について、ソフトな風合いに調整
したり後工程通過性の改善を目的として、デリベリロー
ラ9から複合糸を熱セットし巻き取っても構わない。
【0053】
【実施例】実施例1〜6のカスリ調染色差を有する複合
糸の加工条件と糸特性を、比較例1,2の複合仮ヨリ加
工条件と糸特性を、それぞれ表1に示した。 実施例1〜5 [使用原糸] ポリエチレンテレフタレート不完全延伸糸 NRD・・・自然延伸倍率(倍) 伸度 ・・・原糸S−Sカーブにおける最大強力時の伸度 [糸加工条件] 図2のプロセスを使用 交絡処理フィード +1.5 % 交絡処理圧力 2.0 Kg/cm2 仮ヨリ加工速度 400 m/min 仮ヨリ延伸倍率 1.2 倍 D/Y比 1.75 比較例1 [糸加工条件]1糸条をシックアンドシン加工し続いて
延伸仮ヨリ加工後、得られたこの糸条を2糸条引き揃え
交絡処理するプロセスを使用 ホットピン温度 80 ℃ シックアンドシン加工延伸倍率 1.30 倍 仮ヨリ加工速度 400 m/min 仮ヨリ延伸倍率 1.2 倍 D/Y比 1.75 交絡処理フィード +1.5 % 交絡処理圧力 2.0 Kg/cm2 比較例2 [糸加工条件]2糸条を引き揃え交絡処理しながらシッ
クアンドシン延伸し後、延伸仮ヨリ加工するプロセスを
使用 ホットピン温度 80 ℃ シックアンドシン加工延伸倍率 1.30 倍 交絡処理圧力 2.0 Kg/cm2 仮ヨリ加工速度 400 m/min 仮ヨリ延伸倍率 1.2 倍 D/Y比 1.75 比較例3 [糸加工条件]2糸条を引き揃え延伸仮ヨリ加工後、交
絡処理するプロセスを使用 仮ヨリ加工速度 400 m/min 仮ヨリ延伸倍率 1.7 倍 D/Y比 1.75 交絡処理圧力 2.0 Kg/cm2 実施例1〜5と比較例1〜3の複合糸を下記条件にて製
織し、染色仕上げ加工を行い織物を製造した。
【0054】 [製織条件] 撚数 仮ヨリ加撚方向に200t/m 経糸 ポリエステルフイラメント75デニール24フイラメント 緯糸 実施例および比較例の複合仮ヨリ加工糸 組織 平織 [染色仕上げ加工条件] 精練 ソーダ灰2g/Lで60℃×30min リラックス 98℃×60min熱水処理 染色条件 133℃×60min 分散染料 中間セット 乾熱180℃×90se (幅・長さのいずれも5%緊張状態) 減量加工 NaOH(30g/L)98℃×60min 減量加工(減量率15%) 仕上げセット 190℃×90sec 本発明の複合仮ヨリ加工糸を用いた織物は、新規なカス
リ調染色差を有し、凹凸手触り感のスパンライクな風合
いの特徴を有する織物を得た。
【0055】比較例の複合仮ヨリ加工糸を用いた織物
は、ピッチの短いカスリ調の表面効果であり、凹凸感が
ほとんどなくプレーンな風合いであった。
【0056】なお、表1において実施例1〜5は比較例
1、2に比べて、糸ムラU%は大きくスペクトログラム
の太さ周期を示すピーク値は長く、太細差の大きな長い
周期の濃淡差が得られ、またムラ感の変化を示す変動率
が大きく、平均長が長いことが本発明の特徴を裏付け
る。
【0057】
【表1】
【0058】
【発明の効果】以上述べた通り、本発明は編織物製品に
おいて新規なカスリ調染色差を有する表面効果およびス
パンライク風合いを与えるカスリ調染色差を有する複合
仮ヨリ加工糸である。
【0059】新規なカスリ調染色差を有する表面効果は
染色により濃淡の染め差を生じ、強い交絡が入り集束し
た部分が長くなると濃色になりやすく、ほとんど交絡が
入らない開繊した部分が長くなると淡色になりやすい。
この長さの繰り返しのパターンが濃淡のカスリ状として
表れ、従来得られなかった長いパターンの濃色部や淡色
部が新規な効果として得られるのである。
【0060】シックアンドシン加工の延伸倍率を高目に
設定すれば、淡色が地色になりやすく逆に濃色がカスリ
ムラとして表れ、延伸倍率を低目に設定すれば、濃色が
地色になり淡色がカスリムラとして表れやすくなり、所
望のカスリ調パターンを自由に設計することができるの
である。
【0061】淡色が地色になる場合、濃色部の糸の太さ
は凸状のやや片目の手触り感が得られやすく、濃色が地
色になる場合、淡色部の糸の太さはやや細く、柔らかい
手触り感が得られやすくなる。これらの凹凸風合いは全
体に「ドライ」感のあるスパンライク風合いとしても得
ることができる。
【0062】本発明の複合仮ヨリ加工糸において、伸縮
復元率はフィラメント糸の太さにもよるが、10%から
30%程度の低い値を有し、仮ヨリ加工糸特有の「ふか
つき」感は少なく、生糸に近い「反発」感や「張り」
「腰」があるので、紳士婦人のアウター用として最適で
ある。
【0063】また、本発明の複合仮ヨリ加工糸は、手触
り凹凸ムラ感が大きく、糸ムラのムラパターンは通常の
スパン糸なみの10cm程度のものでは、スパン糸にか
なり近い風合を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカスリ調染色差を有する複合仮ヨリ加
工糸の一例を示す外観図である。
【図2】本発明のカスリ調染色差を有する複合仮ヨリ加
工糸を製造する工程の一例を示す概略図である。
【図3】シックアンドシン加工装置の一例を示す概略図
である。
【図4】シックアンドシン加工装置の他の例を示す概略
図である。
【図5】シックアンドシン加工装置のさらに他の例を示
す概略図である。
【符号の説明】
1:フィラメント糸A 2:フィラメント糸B 3:ガイド 4:フィードローラ 5:ホットピン 6:フィードローラ 7:ヒータ 8:仮ヨリツイスター 9:デリベリローラ 10:交絡ノズル 11:フィードローラ 12:巻取ローラ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シックアンドシン仮ヨリ加工糸Aとシック
    アンドシン仮ヨリ加工糸Bとが交絡した複合仮ヨリ加工
    糸であって、糸長さ方向に交絡部から交絡部の開繊した
    部分と交絡部が集中した部分とが繰り返して存在し、該
    それぞれの部分の長さは不規則であり、かつ糸ムラ変動
    率U%が4〜15%であることを特徴とする複合仮ヨリ
    加工糸。
  2. 【請求項2】染色することにより開繊した部分は淡色
    に、集中した部分は濃色になることを特徴とする請求項
    1に記載の複合仮ヨリ加工糸。
  3. 【請求項3】自然延伸倍率の異なるポリエチレンテレフ
    タレートの不完全延伸フィラメント糸AおよびBを引き
    揃え、該フィラメント糸AおよびBの自然延伸倍率が高
    い方の自然延伸倍率以下にてシックアンドシンの延伸加
    工を行い、さらに引き揃え状態で同時に延伸仮ヨリ加工
    後、空気交絡処理することを特徴とする複合仮ヨリ加工
    糸の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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