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JP2000320643A - トルクコンバータのロックアップ装置 - Google Patents

トルクコンバータのロックアップ装置

Info

Publication number
JP2000320643A
JP2000320643A JP11133221A JP13322199A JP2000320643A JP 2000320643 A JP2000320643 A JP 2000320643A JP 11133221 A JP11133221 A JP 11133221A JP 13322199 A JP13322199 A JP 13322199A JP 2000320643 A JP2000320643 A JP 2000320643A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
piston
space
axial direction
front cover
friction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11133221A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshihiro Matsuoka
佳宏 松岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Exedy Corp
Original Assignee
Exedy Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Exedy Corp filed Critical Exedy Corp
Priority to JP11133221A priority Critical patent/JP2000320643A/ja
Priority to DE2000121363 priority patent/DE10021363A1/de
Publication of JP2000320643A publication Critical patent/JP2000320643A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H45/00Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches 
    • F16H45/02Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches  with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H45/00Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches 
    • F16H45/02Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches  with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type
    • F16H2045/0273Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches  with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type characterised by the type of the friction surface of the lock-up clutch
    • F16H2045/0278Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches  with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type characterised by the type of the friction surface of the lock-up clutch comprising only two co-acting friction surfaces
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H45/00Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches 
    • F16H45/02Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches  with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type
    • F16H2045/0273Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches  with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type characterised by the type of the friction surface of the lock-up clutch
    • F16H2045/0294Single disk type lock-up clutch, i.e. using a single disc engaged between friction members

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Mechanical Operated Clutches (AREA)
  • Control Of Fluid Gearings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 トルクコンバータ用ロックアップ装置におい
て、ダンパー機構のヒステリシストルク発生部の構造を
簡単にする。 【解決手段】 トルクコンバータのロックアップ装置4
は第1ピストン39とドリブン部材53とトーションス
プリング52とフリクションワッシャ68とを備えてい
る。第1ピストン39にはフロントカバー2からトルク
が入力される。ドリブン部材53は、第1ピストン39
の軸方向片側に配置され、タービン11に対して相対回
転不能にかつ軸方向に移動可能に係合し、空間Cの圧力
変化によって第1ピストン39に接近・離反可能であ
る。トーションスプリング52は第1ピストン39とド
リブン部材53を相対回転可能に連結する。フリクショ
ンワッシャ68は第1ピストン39とドリブン部材53
との軸方向間に設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トルクコンバータ
のロックアップ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、トルクコンバータは、流体によ
り動力を伝達するために加速及び減速をスムーズに行う
ことができる。しかし、流体の滑りによりエネルギーロ
スが生じ、燃費が悪い。そこで従来のトルクコンバータ
には、入力側のフロントカバーと出力側のタービンとを
機械的に連結するロックアップ装置が取り付けられたも
のがある。ロックアップ装置はフロントカバーとタービ
ンとの間の空間に配置されている。ロックアップ装置
は、主に、フロントカバーに圧接可能な円板状ピストン
と、タービンの背面側に取り付けられたドリブンプレー
トと、ピストンとドリブンプレートとを回転方向に弾性
的に連結するトーションスプリングとから構成されてい
る。ピストンには、フロントカバーの平坦な摩擦面に対
向する位置に円環状の摩擦部材が接着されている。
【0003】前記従来のロックアップ装置では、ピスト
ンの作動はトルクコンバータ本体内を流れる作動油によ
り制御されている。具体的には、ロックアップ連結解除
時にピストンとフロントカバーとの間に外部の油圧作動
機構から作動油が供給される。この作動油はフロントカ
バーとピストンとの間の空間を半径方向外側に流れ、さ
らに外周部側においてトルクコンバータ本体内に流れ込
む。ロックアップ連結時には、フロントカバーとピスト
ンとの間の空間の作動油が内周側からドレンされ、その
結果ピストンがフロントカバー側に移動する。この結果
ピストンに設けられた摩擦部材がフロントカバーの摩擦
面に押し付けられる。このようにしてフロントカバーの
トルクがロックアップ装置を介してタービン側に伝達さ
れる。
【0004】従来のロックアップ装置においては、摩擦
面が一面だけではトルク伝達容量が十分に大きくないた
め、複数の摩擦板により複数の摩擦面を確保する複板ク
ラッチが用いられている。この場合は、ピストンとフロ
ントカバーとの間に1又は2以上のプレートが配置され
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来のトルクコンバー
タ用ロックアップ装置は捩じり振動を減衰・吸収するた
めのダンパー機構を有している。ダンパー機構は、クラ
ッチ連結部からトルクが入力されるドライブ部材と、タ
ービンに連結されるドリブン部材と、ドライブ部材とド
リブン部材を回転方向に弾性的に連結するためのトーシ
ョンスプリングとからなる。さらに、ダンパー機構には
ヒステリシストルク発生部を備えたものがある。ヒステ
リシストルク発生部は、ドライブ部材とドリブン部材の
軸方向間に配置されたフリクションワッシャと、フリク
ションワッシャを挟み付けるようにドライブ部材とドリ
ブン部材を軸方向に付勢するコーンスプリング等のばね
とを有している。捩じり振動が発生してドライブ部材と
ドリブン部材が相対回転するときには、トーションスプ
リングが回転方向に圧縮され、フリクションワッシャが
ドライブ部材とドリブン部材との間で滑って摩擦(ヒス
テリシストルク)を発生する。
【0006】前記従来のロックアップ装置のヒステリシ
ストルク発生部では、付勢力を得るためにコーンスプリ
ング等のばねを用いているため、部品点数が多く、さら
にばねを配置するためのスペースが必要になる。本発明
の課題はトルクコンバータ用ロックアップ装置におい
て、ダンパー機構のヒステリシストルク発生機構の構造
を簡単にすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載のトルク
コンバータのロックアップ装置は、フロントカバーと、
フロントカバーとともに流体室を構成するインペラー
と、流体室内でインペラーに対向して配置されフロント
カバーとの間に空間を形成しているタービンとを含むト
ルクコンバータに用いられる。ロックアップ装置は、空
間内に配置され空間の圧力変化によってフロントカバー
とタービンを機械的に連結・連結解除するための装置で
ある。ロックアップ装置は入力部材と出力部材と弾性部
材と摩擦発生部とを備えている。入力部材にはフロント
カバーからトルクが入力される。出力部材は、入力部材
の軸方向片側に配置され、タービンに対して相対回転不
能にかつ軸方向に移動可能に係合し、空間の圧力変化に
よって入力部材に接近・離反可能である。弾性部材は入
力部材と出力部材を相対回転可能に連結する。摩擦発生
部は入力部材と出力部材との軸方向間に設けられてい
る。
【0008】このロックアップ装置では、出力部材は空
間の圧力変化によって入力部材に接近し、摩擦発生部に
荷重を与える。この状態でロックアップ装置に捩じり振
動が発生すると、入力部材と出力部材が相対回転し、摩
擦発生部で摩擦が生じる。ここでは、トルクコンバータ
内の油圧によって入力部材と出力部材を互いに接近させ
ることで摩擦発生部に荷重を与えている。したがって従
来のばねを省略できる。
【0009】請求項2に記載のトルクコンバータのロッ
クアップ装置では、請求項1において、入力部材は空間
の圧力変化によって軸方向に移動しフロントカバーから
トルクが入力されるピストンからなる。請求項3に記載
のトルクコンバータのロックアップ装置では、請求項2
において、ピストンは空間をフロントカバー側の第1空
間とタービン側の第2空間とに分割するように配置され
ている。出力部材は第2空間においてピストンの近傍に
配置されている。
【0010】請求項4に記載のトルクコンバータのロッ
クアップ装置では、請求項3において、ピストンには軸
方向に貫通する孔が形成されている。ロックアップ装置
は、孔の第2軸方向側を第2空間からシールするための
シール機構をさらに備えている。請求項5に記載のトル
クコンバータのロックアップ装置では、請求項4におい
て、シール機構はピストンと出力部材との間に設けられ
た環状シール部材を有している。
【0011】請求項6に記載のトルクコンバータのロッ
クアップ装置では、請求項5において、環状シール部材
は、ピストンと出力部材の軸方向間に配置され、摩擦発
生部を構成している。 〔発明の詳細な説明〕
【0012】
【発明の実施の形態】第1実施形態 図1は本発明の一実施形態が採用されたトルクコンバー
タ1を示している。図1において、トルクコンバータ1
は、主に、フロントカバー2と、フロントカバー2と同
心に配置された3種の羽根車(インペラー10、タービ
ン11、ステータ12)からなる流体作動部3と、フロ
ントカバー2とタービン11との軸方向間の空間Cに配
置されたロックアップ装置4とから構成されている。フ
ロントカバー2とインペラー10のインペラーシェル1
5とは外周部が溶接により固定されており、両者で作動
油が充填された流体室Aを形成している。インペラーシ
ェル15においてインペラーブレード16からさらに延
びる部分は、タービン11の外周側に配置され、フロン
トカバー2の外周筒状部8と一体になっている。
【0013】フロントカバー2は、エンジンのクランク
シャフト(図示せず)からトルクが入力される部材であ
る。フロントカバー2は主に円板状の本体5から構成さ
れている。本体5の中心にはボス6が設けられている。
本体5の外周部エンジン側面には複数のナット7が固定
されている。本体5の外周部にはトランスミッション側
に延びる外周筒状部8が形成されている。外周筒状部8
の内側には筒状係合部材9が配置されている。筒状係合
部材9には軸方向に延びる複数の係合部が円周方向に並
んで形成されている。さらにフロントカバー2の本体5
の内側で外周部には環状かつ平坦な摩擦面70が形成さ
れている。摩擦面70は軸方向トランスミッション側を
向いている。
【0014】流体作動部3は流体室A内で軸方向トラン
スミッション側に配置されている。これにより、流体室
A内は流体作動部3からなる流体作動室Bと、フロント
カバー2の本体5とタービン11との間に形成された空
間Cとに分かれている。インペラー10は、インペラー
シェル15と、インペラーシェル15の内側に固定され
た複数のインペラーブレード16と、インペラーブレー
ド16の内側に固定されたインペラーコア17と、イン
ペラーシェル15の内周縁に固定されたインペラーハブ
18とから構成されている。
【0015】タービン11は流体室A内でインペラー1
0に対向して配置されている。タービン11は、タービ
ンシェル20と、タービンシェル20に固定された複数
のタービンブレード21と、タービンブレード21の内
側に固定されたタービンコア22と、タービンシェル2
0の内周縁に固定されたタービンハブ23とから構成さ
れている。タービンハブ23は円筒状の部材であり、外
周側にフランジ26を有している。フランジ26は複数
のリベット24によってタービンシェル20の内周部に
固定されいる。さらに、タービンハブ23の内周縁には
スプラインが形成されている。スプラインにはトランス
ミッション側から延びる図示しないシャフトが係合して
いる。これによりタービンハブ23からのトルクは図示
しないシャフトに出力される。
【0016】ステータ12はインペラー10の内周部と
タービン11の内周部との間に配置されている。ステー
タ12はタービン11からインペラー10へと戻る作動
油の流れを整流するための部材である。ステータ12は
ステータキャリア27と、その外周面に固定された複数
のステータブレード28と、ステータブレード28の内
側に固定されたステータコア29とから構成されてい
る。さらに、ステータキャリア27はワンウェイクラッ
チ30を介して図示しない固定シャフトに支持されてい
る。
【0017】フロントカバー2の本体5とタービンハブ
23との軸方向間には半径方向内外を貫通する通路32
が配置されている。ワンウェイクラッチ30を構成する
部材の軸方向エンジン側には半径方向に延びる複数の溝
33が形成されている。これらの溝33により半径方向
両側間で作動油が流通することが可能となっている。ス
テータキャリア27とインペラーハブ18との軸方向間
にはスラストベアリング34が配置されている。ステー
タキャリア27の軸方向トランスミッション側には半径
方向に延びる複数の溝が形成されている。これらの溝に
よりスラストベアリング34の半径方向両側間で作動油
が流通可能となっている。
【0018】なお、この実施形態ではインペラーハブ1
8とステータ12との軸方向間に油圧作動機構の第1油
路が連結され、ステータ12とタービンハブ23との軸
方向間に油圧作動機構の第2油路が連結され、タービン
ハブ23とフロントカバー2の内周部との間に油圧作動
機構の第3油路が連結されている。第1油路と第2油路
は通常は共通の油圧回路につながっており、ともに、流
体作動部3に作動油を供給し、又は流体作動部から作動
油を排出する。第3油路は、シャフトの内部に形成さ
れ、フロントカバー2とタービンハブ23との間にすな
わち空間Cの内周部に作動油を供給したり又は空間Cか
ら作動油を排出することができる。
【0019】次に、空間Cについて説明する。空間Cは
フロントカバー2の本体5とタービン11との軸方向間
に形成された環状の空間である。空間Cは、軸方向エン
ジン側がフロントカバー2の本体5により形成され、軸
方向トランスミッション側がタービン11のタービンシ
ェル20により形成されている。さらに、空間Cは外周
側が主に外周筒状部8の内周面により形成され、その内
周側がタービンハブ23の外周面により形成されてい
る。空間Cは、前述のように、内周側すなわちフロント
カバー2の内周部とタービンハブ23との間において外
部の油圧作動機構に連結している。さらに、空間Cは外
周部においてインペラー10出口とタービン11入口と
の間の隙間から流体作動室Bに連通している。
【0020】ロックアップ装置4は、空間C内に配置さ
れ、空間C内の油圧変化によってフロントカバー2とタ
ービン11とを機械的にに連結・連結解除するための装
置である。ロックアップ装置4は主にピストン機構37
と第2ピストン38とから構成されている。ピストン機
構37は、自らが空間C内で油圧変化によって作動する
ピストン機能と、回転方向の捩じり振動を吸収・減衰す
るためのダンパー機能とを有している。ピストン機構3
7は第1ピストン39とダンパー機構40とから主に構
成されている。第1ピストン39は空間C内においてフ
ロントカバー2の本体5側に近接して配置された円板状
の部材である。第1ピストン39は板厚の小さい板金製
からなる。第1ピストン39は、主に円板状のプレート
41から構成され、空間C内をフロントカバー2側の第
1空間Dとタービン11側の第2空間Eとに分割してい
る。プレート41の外周部は、フロントカバー2の摩擦
面70の軸方向トランスミッション側に配置された第1
摩擦連結部49となっている。第1摩擦連結部49は環
状かつ平坦な板状部分であり、軸方向両側に環状の摩擦
部材42が貼られている。プレート41の内周縁には軸
方向エンジン側に延びる内周筒状部71が形成されてい
る。内周筒状部71の内周面はタービンハブ23の外周
面72によって軸方向及び回転方向に移動可能に支持さ
れている。なお、外周面72には環状の溝が形成されて
おり、その溝内にはシールリング77が配置されいる。
シールリング77は、内周筒状部71の内周面に当接し
ており、第1空間Dと第2空間Eとの間をシールしてい
る。
【0021】以上に述べたように、第1空間Dの内周部
は第3油路と連通しており、第1ピストン39の内周縁
とタービンハブ23の外周面72とによって第2空間E
から遮断されており、外周部は第1摩擦連結部49が摩
擦面70に当接した状態で第2空間Eから遮断される。
ダンパー機構40は、第1ピストン39からのトルクを
タービン11側に伝達するとともに、捩じり振動を吸収
・減衰するための機構である。ダンパー機構40は第2
空間E内において第1ピストン39の内周部とタービン
シェル20の内周部との間に配置されている。ダンパー
機構40は、主に、ドライブ部材54とドリブン部材5
3(スプラインハブ)とトーションスプリング52とか
ら構成されている。また、第1ピストン39の内周部は
ダンパー機構40の一部、特にドライブ部材としての役
割を果たしている。具体的には、第1ピストン39には
後述するダンパー機構40の一部を構成するばね支持部
57が形成されている。ばね支持部57は円周方向に並
んで複数形成されている。ばね支持部57は、絞り加工
により軸方向に突出するように形成され、軸方向エンジ
ン側に凸になり、軸方向トランスミッション側に凹にな
っている。ばね支持部57においては軸方向に貫通する
孔や切り欠き等は形成されていない。各ばね支持部57
は円周方向に長く延びている。また、ばね支持部57の
凹部側は熱処理による硬化や潤滑剤にる潤滑性向上など
の摩耗対策が施されている。このため、トーションスプ
リング52がばね支持部57に摺動しても摩耗が少な
い。このように第1ピストン39がダンパー機構40の
ダンパーケーシングとして機能しており、従来のドライ
ブプレートの一方を省略できる。この結果部品点数が少
なくなり、全体構造が簡単になる。
【0022】以上に述べたように、プレート41は、自
ら軸方向に移動する第1ピストン39としての機能し、
第1摩擦連結部49によってクラッチ連結部として機能
し、さらにダンパー機構40のドライブ部材としても機
能している。ドライブ部材54は第1ピストン39の内
周部の軸方向エンジン側に間隔を開けて配置されてい
る。ドライブ部材54は円板状の部材であり、板厚の小
さい板金製部材である。ドライブ部材54には、ばね支
持部57に対応して複数のばね支持部58が形成されて
いる。ばね支持部58は軸方向トランスミッション側に
切り起こされて形成されている。ドライブ部材54は外
周部が複数のスタッドピン56によって第1ピストン3
9に固定されている。これにより、ドライブ部材54は
第1ピストン39に対して軸方向に位置決めされるとと
もに一体回転する。
【0023】ドリブン部材53はタービン11にトルク
を出力するための部材である。図3を用いて、ドリブン
部材53について詳細に説明する。ドリブン部材53は
例えば鋳物や鋼からなる比較的板厚の大きい円板状部材
である。ドリブン部材53の板厚は例えば第1ピストン
39やドライブ部材54の板厚より大きい。ドリブン部
材53はボス61とフランジ60とからなる。ボス61
は筒形状であり、内周面にはスプライン歯66が形成さ
れている。スプライン歯66はタービンハブ23の外周
面に形成されたスプライン歯73に係合している。これ
により、ドリブン部材53はタービンハブ23に対して
軸方向に移動可能にかつ相対回転不能になっている。ま
た、ドリブン部材53はスプライン係合によってタービ
ンハブ23にセンタリングされている。なお、タービン
ハブ23の外周には、ボス61の軸方向トランスミッシ
ョン側端面に対応する環状ストッパー78が形成されて
いる。すなわちドリブン部材53は環状ストッパー78
に当接するとそれ以上は軸方向トランスミッション側に
移動できない。
【0024】フランジ60はボス61から外周側に延び
る円板状部分である。フランジ60は第1ピストン39
の内周部とドライブ部材54との軸方向間に配置されて
いる。フランジ60には円周方向に並んだ複数の窓孔6
2が形成されている。窓孔62はばね支持部57,58
に対応して形成されている。さらに、フランジ60には
円周方向に並んだ複数の切り欠き63が形成されてい
る。切り欠き63は各窓孔62の半径方向間でその外周
側に位置している。各切り欠き63は円周方向に長く延
びる長孔形状である。この実施形態では窓孔62及び切
り欠き63は全周にわたって閉ざされた形状であるが、
外周側が開いた形状であってもよい。
【0025】窓孔62内にはトーションスプリング52
が配置されている。トーションスプリング52は回転方
向に延びるコイルスプリングである。トーションスプリ
ング52はばね支持部57,58及び窓孔62によって
回転方向を支持されている。さらに、トーションスプリ
ング52はばね支持部57,58により軸方向の移動を
制限されている。以上に述べた構造より、トーションス
プリング52は第1ピストン39及びドライブ部材54
からなる入力部材とドリブン部材53からなる出力部材
との間でトルクを伝達するとともに、両者が相対回転す
るとその間で回転方向に圧縮されるようになっている。
【0026】切り欠き63内にはスタッドピン56が配
置されている。スタッドピン56は切り欠き63内を円
周方向に移動可能である。図4に示すように、スタッド
ピン56と切り欠き63の円周方向端面との間にはそれ
ぞれ角度θの隙間が確保されている。すなわちドリブン
部材53がプレート41及びドライブ部材54と相対回
転して捩じり角度大きくなってスタッドピン56が切り
欠き63の円周方向端面に当接するとダンパー機構40
における相対回転は停止する。このようにスタッドピン
56はダンパー機構40のストッパーの一部を構成して
いる。
【0027】図5に示すように、フランジ60の外周部
分69はドライブ部材54の外周縁からさらに外周側に
延びている。外周部分69は第2ピストン38の内周側
に配置され、両者の軸方向位置はほぼ同じである。第2
ピストン38の内周筒状部46はフランジ60の外周面
64によって半径方向に位置決めされている。外周面6
4には環状に延びる溝65が形成されている。溝65内
にはシールリング67が配置されている。シールリング
67は内周筒状部46の内周面46aに当接すること
で、その軸方向両側をシールしている。なお、第2ピス
トン38とドリブン部材53は後述するクラッチ連結部
51がレリーズされた状態で相対回転する。しかし、ク
ラッチ連結部51が連結された状態では、トルク変動等
によりダンパー機構40に捩じりが生じたときにのみ両
者は相対回転する。
【0028】外周部分69の軸方向トランスミッション
側面にはフリクションワッシャ68が固定されている。
より具体的には、フリクションワッシャ68は外周部分
69の最内周部分(切り欠き63の外周側)に固定され
ている。フリクションワッシャ68は第1ピストン39
に対して軸方向トランスミッション側から当接してい
る。フリクションワッシャ68の外径Rはドリブン部材
53の外径Sより小さい。すなわち、外周部分69の軸
方向トランスミッション側面においてフリクションワッ
シャ68より半径方向外側の部分はフリクションワッシ
ャ68に覆われていない。
【0029】第2ピストン38は第2空間E内において
第1ピストン39の外周部の軸方向トランスミッション
側、かつ、ダンパー機構40の外周側に配置されてい
る。第2ピストン38は、環状のプレートであり、第1
摩擦連結部49の軸方向トランスミッション側に近接す
る第2摩擦連結部43を有している。第2摩擦連結部4
3は、環状かつ平坦な形状であり、軸方向エンジン側に
押圧面を有している。第2ピストン38の外周縁には複
数の歯44が形成されている。歯44はフロントカバー
2の外周筒状部8に設けられた筒状係合部材9に係合し
ている。この係合により第2ピストン38はフロントカ
バー2に対して相対回転不能にかつ軸方向に移動可能と
なっている。筒状係合部材9には環状の溝が形成されて
おり、その溝内にスナップリング45が配置されてい
る。このスナップリング45に対して第2ピストン38
の外周部軸方向トランスミッション端面が当接すること
で、第2ピストン38の軸方向トランスミッション側へ
の移動が制限されている。なお、歯44と筒状係合部材
9の係合部分には軸方向に作動油が移動可能な隙間が形
成されている。
【0030】フロントカバー2の摩擦面70と、第1ピ
ストン39の第1摩擦連結部49と、第2ピストン38
の第2摩擦連結部43とによって、ロックアップ装置4
のクラッチ連結部51が構成されている。第1ピストン
39の外周部分と第2ピストン38との軸方向間に第3
空間Fが形成されている。第3空間Fは、前述のシール
リング67により第2空間E側から遮断されている。さ
らに、第3空間Fは、第1摩擦連結部49と第2摩擦連
結部43とが互いに当接した状態では外周側が閉ざされ
ている。第3空間Fの内周部において第1ピストン39
とドリブン部材53との間の隙間はフリクションワッシ
ャ68によってシールされている。
【0031】プレート41において第2ピストン38の
内周部分に対応する部分には軸方向に貫通する複数の孔
47が円周方向に並んで形成されている。さらに、プレ
ート41においてドリブン部材53の外周縁付近に対応
する部分には軸方向に貫通する複数の孔48が円周方向
に並んで形成されている。この孔47,48により、第
1空間Dと第3空間Fとは互いに連通している。
【0032】ここでは、第1摩擦連結部49と第2摩擦
連結部43とがそれぞれ軸方向に自ら移動するピストン
となっているため、摩擦面70に第1ピストン39から
第1摩擦連結部49を介して押圧力が作用し、第1摩擦
連結部49に第2ピストン39から第2摩擦連結部43
を介して押圧力が作用する。このクラッチ連結部51で
は、第2ピストン38の内径(S)が第1ピストン39
の内径(Q)より大きいことで、第2ピストン38から
第1摩擦連結部49に作用する押圧力は、第2ピストン
38の内径が第1ピストン39の内径に等しい場合に比
べて小さい。そのため、摩擦面を単に2倍にした場合に
比べて小さな押圧力を発生することができ、摩擦部材4
2等の摩耗や破損を抑えることができる。また、第2ピ
ストン38の大きさを変更することでクラッチ連結部5
1に作用する押圧力を容易に変更することができる。第
2ピストン38の内径(S)はピストン機構37の内径
よりも大きいともいえる。
【0033】フロントカバー2と一体回転する入力部材
として第2ピストン38がダンパー機構40の外周側に
配置されるているため、ダンパー機構40の軸方向片側
のスペースが制約されていない。したがって、ダンパー
機構40におけるトーションスプリング52の軸方向寸
法を大きくすることができる。これにより、設計が容易
になりさらに低剛性化などのトーションスプリング52
の高機能化を実現できる。
【0034】ロックアップ装置4の各部材の半径方向寸
法を説明する。ピストン機構37,第1ピストン39又
はプレート41の内径をQとし、フリクションワッシャ
68の外径をRとし、ドリブン部材53の外径又は第2
ピストン38の内径をSとし、摩擦部材42の内径をT
とし、摩擦部材42の外径をUとし、第2ピストン38
の外径をVとする。Q<R<S<T<U<Vの関係にな
っている。第1ピストン39又はプレート41の受圧部
分はRとQの間の環状部分(半径方向長さZ)である。
第2ピストン38の受圧部分はTとSの間の環状部分
(半径方向長さX)である。
【0035】ドリブン部材53は、第1ピストン39と
同様に、空間C内の油圧変化によって軸方向に移動可能
なピストン機能を有している。ドリブン部材53の受圧
部分はSとRの間の環状部分(半径方向長さW)であ
る。さらにドリブン部材53はフリクションワッシャ6
8を介して第1ピストン39に軸方向から荷重を与える
ことができるようになっている。ドリブン部材53がこ
のように機能することができるのは以下の構成による。 (1)ドリブン部材53はタービンハブ23及び第1ピ
ストン39に対して軸方向に移動可能になっている。 (2)第1ピストン39の油圧作動室として機能する第
1空間Dが第1ピストン39の孔48によってドリブン
部材53側に開放されている。 (3)ドリブン部材53側に開放された部分はフリクシ
ョンワッシャ68によってシールされ第2空間Eから遮
断されている。
【0036】次に動作について説明する。クラッチ連結
解除状態では、第3油路から第1空間Dの内周側に作動
油が供給されている。第1空間D内の作動油は半径方向
外側に流れ、摩擦面70と第1摩擦連結部49との間を
流れさらに筒状係合部材9と歯44との間の隙間を通っ
て第2空間Eの外周側に流れる。第2空間Eの作動油
は、インペラーシェル15とタービンシェル20との隙
間を通り、インペラー10出口とタービン11の入口間
の隙間から流体作動室B内に流れる。また、第1空間D
内を移動する作動油は第1ピストン39に形成された孔
47,48を通って第3空間F内に流れ込む。第3空間
F内の作動油は第2摩擦連結部43と第1摩擦連結部4
9との間を通って半径方向外側に流れる。その作動油も
筒状係合部材9及び歯44との間の隙間を通って第2空
間Eの外周側に流れる。
【0037】ここでは、第1ピストン39と第2ピスト
ン38とがそれぞれ空間C内の油圧の変化によって軸方
向に移動するピストンとして機能しているため、両部材
の軸方向動作が安定している。そのためクラッチレリー
ズ時にクラッチ連結部51において各部材は互いに接触
しにくい。具体的には、第2ピストン38はスナップリ
ング45により軸方向トランスミッション側への移動を
制限され、ピストン機構37はタービンハブ23によっ
て軸方向への移動を制限されている。この結果、摩擦面
70と第1摩擦連結部49との間、さらには第1摩擦連
結部49と第2摩擦連結部43との間に所定のクリアラ
ンスが確保されている。
【0038】次に、クラッチ連結動作について説明す
る。第3油路から第1空間D内の作動油をドレンする。
これより第1空間D内の作動油は内周側に流れ、さらに
第3空間F内の作動油は孔47,48を通って第1空間
D内に流れ込む。この結果、第1ピストン39は軸方向
エンジン側に移動し、第1摩擦連結部49がフロントカ
バー2の摩擦面70に当接する。さらに、第2ピストン
38も軸方向エンジン側に移動し、第2摩擦連結部43
が第1摩擦連結部49に当接する。
【0039】また、ドリブン部材53も軸方向両側の油
圧差によって軸方向エンジン側に移動する。このため、
フリクションワッシャ68が第1ピストン39に押し付
けられる。ドリブン部材53から第1ピストン39に付
与された押圧力はフロントカバー2の摩擦面70に作用
する。このクラッチ連結状態でロックアップ装置4に捩
じり振動が発生したときの動作について説明する。具体
的には、エンジン側からフロントカバーを介してトルク
コンバータ1にトルク変動が入力されたとする。その場
合には、ダンパー機構40において、トーションスプリ
ング52を境にして入力側部材としての第1ピストン3
9及びドライブ部材54と出力側部材としてのドリブン
部材53とが相対回転する。この結果トーションスプリ
ング52は回転方向に圧縮される。このとき、ドリブン
部材53に設けられたフリクションワッシャ68が第1
プレート41に摺動しヒステリシストルクを発生する。
以上に述べたダンパー機構40においてトーションスプ
リング52の圧縮とフリクションワッシャ68によるヒ
ステリシストルクによって捩じり振動が減衰される。
【0040】上記捩じり振動減衰動作において、フリク
ションワッシャ68と第1ピストン39との間の摩擦発
生部に付与される軸方向の力は、ドリブン部材53に作
用する油圧によって生じている。すなわち皿ばねやウェ
ーブスプリング等が不要であり、部品点数が少なくなる
とともに省スペース効果が得られる。以上の結果ダンパ
ー機構40においてトーションスプリング52の圧縮と
フリクションワッシャ68によるヒステリシストルクに
よって捩じり振動が減衰される。 〔フリクションワッシャ68の機能〕 (1)摩擦発生部としての機能 フリクションワッシャ68は第1ピストン39とドリブ
ン部材53との間で摩擦すなわちヒステリシストルクを
発生するための摩擦発生部を実現している。この摩擦発
生部では、摩擦面に対する押圧力を油圧による押し付け
荷重によって実現しているため、ばね等の部材が不要で
ある。フリクションワッシャ68は第1ピストン39側
に固定されていてもよいし、両側の部材のどちらにも固
定されていなくてもよい。さらに摩擦発生部はワッシャ
の以外の部材や構造によって実現してもよい。 (2)シール部材としての機能 フリクションワッシャ68は第1ピストン39に対して
軸方向トランスミッション側から強く押し付けられるこ
とにより、ドリブン部材53の外周部分69とそれに対
応する第1ピストン39の部分を半径方向両側にシール
している。これにより第3空間Fの内周部(孔48等に
よって軸方向トランスミッション側に開放された部分)
が第2空間Eと連通することがない。 〔第2ピストン38の内周部をドリブン部材53で支持
したことによる有利な効果〕 (1)構造の簡素化 第2ピストン38がダンパー機構40の一部としてのド
リブン部材53によって半径方向に支持されることによ
って、第2ピストン38を支持するための特別な部材や
構成を設けることがなくなり、ロックアップ装置4全体
の構造が簡単になる。
【0041】特に、ドリブン部材53は他のプレート部
材に比べて軸方向に板厚を大きくとれるため、溝の成形
が容易である。ドリブン部材53の板厚を大きくできる
のは、ドライブ部材54やプレート41とは異なり、ば
ね支持部57,58等の絞り加工部や切り起こし部を形
成する必要がないからである。ドライブ部材54やプレ
ート41は板厚が小さいため、シールを収容するための
環状溝を外周面に形成することはできない。そのため、
これらプレート部材を用いて第2ピストン38の支持を
行うためには、プレート部材を絞り加工して筒状外周面
を形成し、さらに外周面に溝を形成する必要がある。こ
のような複雑な工程では製造コストが高くなる。 (2)スタッドピン56によるダンパー機構40のスト
ッパー機構実現 このロックアップ装置4では、ドライブ部材54と第1
ピストン39とを固定するスタッドピン56がダンパー
機構40のストッパーとしても機能している。このよう
な構造が可能となったのは、ドリブン部材53によって
第2ピストン38を支持しているからである。本発明と
異なり第1ピストン39やドライブ部材54によって第
2ピストン38を支持する構造では、第1ピストン39
とドライブ部材54を固定するための固定部材はピスト
ン内周面より外周側に位置することになる。その位置は
フロントカバーとタービンとによって軸方向スペースが
制限されるため、固定部材をストッパーとして利用でき
るほど大型化できない。 〔第1ピストン39やドリブン部材53を作動させるた
めの油圧室の構造〕第1ピストン39は第1空間Dに供
給される油圧変化によって軸方向に移動するように自ら
第1空間Dの内外周両側をシールしている。さらに、第
1ピストン39は軸方向に貫通する部分(例えば孔4
7,48)を有することで、第1空間Dを自らの軸方向
トランスミッション側に広げている。これにより他の部
材(例えば第2ピストン38やドリブン部材53)が軸
方向に自ら移動可能なピストンとしての機能を有するこ
とが可能になっている。第1ピストン39以外のピスト
ンとして機能する部材(第2ピストン38やドリブン部
材53)は第1ピストン39に形成された孔(例えば孔
47,48)の軸方向トランスミッション側をシールし
ている必要がある。そのためのシール部材としてシール
リング67、フリクションワッシャ68及び第2摩擦連
結部43に近接する摩擦部材42が設けられている。こ
のようにして、孔47,48や第3空間Fは第1空間D
の一部となり、第2空間Eから遮断されている。
【0042】特に、この実施形態では第1ピストン39
以外のピストン機能を有する部材が2つ(第2ピストン
38とドリブン部材53)設けられており、両者は半径
方向に支持し合う関係にあり、その支持部分にシール機
構(シールリング67)が配置されている。第1ピスト
ン39以外のピストン機能を有する2つの部材のうち、
第2ピストン38はクラッチ連結部51に対して第1ピ
ストン39とは独立して押圧力を与えるようになってお
り、ドリブン部材53は第1ピストン39を介してクラ
ッチ連結部51に押圧力を与えるようになっている。
【0043】第2実施形態 図6及び図7に示す第2実施形態に係るロックアップ装
置80は、前記第1実施形態とは異なり、1枚のピスト
ンからなる構造である。以下、前記第1実施形態と異な
る点のみを説明する。ロックアップ装置80は、空間C
内に配置され、空間C内の油圧変化によってフロントカ
バー2とタービン11とを機械的にに連結・連結解除す
るための装置である。
【0044】ロックアップ装置80は自らが空間C内で
油圧変化によって作動するピストン機能と、回転方向の
捩じり振動を吸収・減衰するためのダンパー機能とを有
している。ロックアップ装置80はピストン81とダン
パー機構82とから構成されている。ダンパー機構82
は、ピストン81からのトルクをタービン11側に伝達
すると共に、捩じり振動を吸収・減衰するための機構で
ある。ダンパー機構82は、主に、ドライブ部材83と
ドリブン部材84(スプラインハブ)とトーションスプ
リング85とから構成されている。
【0045】ドリブン部材84のフランジの外周部分8
6はドライブ部材83の外周縁からさらに外周側に延び
ている。外周部分86の軸方向トランスミッション側面
には2枚のフリクションワッシャ90,91が固定され
ている。フリクションワッシャ90は外周部分86の最
外周部に固定され、フリクションワッシャ91は外周部
分86の最内周部(スタッドピン及び切り欠きの外周
側)に固定されている。この結果、フリクションワッシ
ャ90の内径(S)とフリクションワッシャ91の外径
(R)との間には環状の隙間(半径方向長さY)が形成
されている。すなわちその環状の隙間部分では外周部分
86が軸方向エンジン側に露出している。フリクション
ワッシャ90,91はピストン81に対して軸方向トラ
ンスミッション側から当接している。
【0046】ピストン81において外周部分86に対応
する位置には円周方向に並んだ複数の孔88が形成され
ている。各孔88はフリクションワッシャ90の内周縁
より内周側でかつフリクションワッシャ91の外周縁よ
り外周側に位置している。すなわち各孔88はフリクシ
ョンワッシャ90,91によって形成された環状部分内
に形成されており、孔88の縁がフリクションワッシャ
90,91に干渉することはない。
【0047】ドリブン部材84は、ピストン81と同様
に、空間C内の油圧変化によって軸方向に移動可能なピ
ストン機能を有している。ドリブン部材84の受圧部分
はSとRの間の環状部分(半径方向長さY)である。さ
らにドリブン部材84はフリクションワッシャ90,9
1を介してピストン81に軸方向から荷重を与えること
ができるようになっている。ドリブン部材84がこのよ
うに機能することができるのは以下の構成による。 (1)ドリブン部材84はタービンハブ23及びピスト
ン81に対して軸方向に移動可能になっている。 (2)ピストン81の油圧作動室として機能する第1空
間Dがピストン81の孔88によってドリブン部材84
側に開放されている。 (3)ドリブン部材84側に開放された部分はフリクシ
ョンワッシャ90,91等によってシールされ第2空間
Eから遮断されている。 〔フリクションワッシャ90,91の機能〕 (1)摩擦発生部としての機能 フリクションワッシャ90,91はピストン81とドリ
ブン部材84との間で摩擦すなわちヒステリシストルク
を発生するための摩擦発生部を実現している。この摩擦
発生部では、摩擦面に対する押圧力を油圧による押し付
け荷重によって実現しているため、ばね等の部材が不要
である。フリクションワッシャ90,91はピストン8
1側に固定されていてもよいし、両側の部材のどちらに
も固定されていなくてもよい。さらに摩擦発生部はワッ
シャの形状以外の部材や構造によって実現してもよい。
【0048】また、フリクションワッシャ90,91は
孔88との干渉を避けるように配置されているため、摩
耗や破損等の不具合が生じにくい。 (2)シール部材としての機能 フリクションワッシャ90,91はピストン81に対し
て軸方向トランスミッション側から強く押し付けられる
ことにより、孔88の軸方向トランスミッション側をシ
ールしている。これにより第1空間Dが第2空間Eと連
通することがない。 〔第1ピストン81やドリブン部材84を作動させるた
めの油圧室の構造〕第1ピストン81は第1空間Dに供
給される油圧変化によって軸方向に移動するように自ら
第1空間Dの内外周両側をシールしている。さらに、第
1ピストン81は軸方向に貫通する部分(例えば孔8
8)を有することで、第1空間Dを自らの軸方向トラン
スミッション側に広げている。これにより他の部材(例
えばドリブン部材84)が軸方向に自ら移動可能なピス
トンとしての機能を有することが可能になっている。第
1ピストン81以外のピストンとして機能する部材(ド
リブン部材84)は第1ピストン81に形成された孔
(例えば孔88)の軸方向トランスミッション側をシー
ルしている必要がある。そのためのシール部材としてフ
リクションワッシャ90,91が設けられている。この
ようにして、孔88やワッシャ90,91間の環状隙間
は第1空間Dの一部となり、第2空間Eから遮断されて
いる。
【0049】
【発明の効果】本発明に係るロックアップ装置では、ト
ルクコンバータ内の油圧によって入力部材と出力部材を
互いに接近させることで摩擦発生部に荷重を与えている
ため、従来のばねを省略できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態が採用されたトルクコンバ
ータの縦断面概略図。
【図2】トルクコンバータの縦断面。
【図3】ドリブン部材の斜視図。
【図4】ドリブン部材の平面図。
【図5】図2の部分拡大図。
【図6】本発明の他の実施形態におけるトルクコンバー
タの縦断面概略図。
【図7】本発明の他の実施形態における、図5に対応す
る図。
【符号の説明】
1 トルクコンバータ 2 フロントカバー 3 流体作動部 4 ロックアップ装置 38 第2ピストン(ピストン) 39 第1ピストン 40 ダンパー機構 41 プレート 52 トーションスプリング 53 ドリブン部材 54 ドライブ部材 60 フランジ 61 ボス 64 外周面 65 溝 67 シールリング 69 外周部分

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フロントカバーと、前記フロントカバーと
    ともに流体室を構成するインペラーと、前記流体室内で
    前記インペラーに対向して配置され前記フロントカバー
    との間に空間を形成しているタービンとを含むトルクコ
    ンバータに用いられる、前記空間内に配置され前記空間
    の圧力変化によって前記フロントカバーと前記タービン
    を機械的に連結・連結解除するためのロックアップ装置
    であって、 前記フロントカバーからトルクが入力される入力部材
    と、 前記入力部材の軸方向片側に配置され、前記タービンに
    対して相対回転不能にかつ軸方向に移動可能に係合し、
    前記空間の圧力変化によって前記入力部材に接近・離反
    可能な出力部材と、 前記入力部材と前記出力部材を相対回転可能に連結する
    弾性部材と、 前記入力部材と前記出力部材との軸方向間に設けられた
    摩擦発生部と、を備えたトルクコンバータのロックアッ
    プ装置。
  2. 【請求項2】前記入力部材は前記空間の圧力変化によっ
    て軸方向に移動し前記フロントカバーからトルクが入力
    されるピストンからなる、請求項1に記載のトルクコン
    バータのロックアップ装置。
  3. 【請求項3】前記ピストンは、前記空間を前記フロント
    カバー側の第1空間と前記タービン側の第2空間とに分
    割するように配置され、 前記出力部材は前記第2空間において前記ピストンの近
    傍に配置されている、請求項2に記載のトルクコンバー
    タのロックアップ装置。
  4. 【請求項4】前記ピストンには軸方向に貫通する孔が形
    成され、 前記孔の前記第2空間側を前記第2空間からシールする
    ためのシール機構をさらに備えている、請求項3に記載
    のトルクコンバータのロックアップ装置。
  5. 【請求項5】前記シール機構は前記ピストンと前記出力
    部材との間に設けられた環状シール部材を有している、
    請求項4に記載のトルクコンバータのロックアップ装
    置。
  6. 【請求項6】前記環状シール部材は、前記ピストンと前
    記出力部材の軸方向間に配置され前記摩擦発生部を構成
    している、請求項5に記載のトルクコンバータのロック
    アップ装置。
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