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JP2000317275A - 中空糸膜モジュールの製造方法 - Google Patents

中空糸膜モジュールの製造方法

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JP2000317275A
JP2000317275A JP11128108A JP12810899A JP2000317275A JP 2000317275 A JP2000317275 A JP 2000317275A JP 11128108 A JP11128108 A JP 11128108A JP 12810899 A JP12810899 A JP 12810899A JP 2000317275 A JP2000317275 A JP 2000317275A
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JP
Japan
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hollow fiber
resin
fiber membrane
potting
potting resin
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JP11128108A
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Kenji Watari
謙治 亘
Satoru Takeda
哲 竹田
Osami Kato
修身 加藤
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱硬化性樹脂を用いて中空糸膜の端部をポッ
ティングして集束、固定する中空糸膜モジュールの製造
において、中空糸膜端部の開口部の形成を効率的に、か
つ、膜モジュールの機能を損なうことなく行う方法を提
供する。 【解決手段】 中空糸膜の片端あるいは両端に開口状態
を保持したまま、熱硬化性樹脂を用いて中空糸膜を集
束、固定してポッティングする中空糸膜モジュールの製
造方法において、ポッティング樹脂の硬化反応の途中
で、ポッティング樹脂で集束、固定されている中空糸膜
端部を切断して、中空糸膜端部の開口部を得ることを特
徴とする中空糸膜モジュールの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体や気体の濾過
や分離、濃縮などに利用する中空糸膜モジュールの製造
方法に関する。特に、熱硬化性樹脂を用いて、中空糸膜
を集束、固定してポッティングする中空糸膜モジュール
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、膜モジュールは、医療分野、食品
分野などの各種工業分野で液体や気体の濾過あるいは分
離に多用され、さらに他の分野へもその利用範囲が拡が
りつつあり、膜モジュール容積当たりの膜面積が平膜よ
りも大きな中空糸膜を用いた中空糸膜モジュールが用い
られるようになってきている。また、その用途の拡がり
とともに膜モジュールに対する要求性能として特に耐熱
性、耐薬品性、機械的強度等の向上が求められている。
【0003】中空糸膜モジュールは、中空糸膜、モジュ
ールケース、ポッティング材にて構成されるが、耐熱性
あるいは耐薬品性の中空糸膜モジュールとするには、こ
れら構成部材をそれぞれ耐熱性、耐薬品性のあるものに
する必要がある。
【0004】ポッティング材として耐熱性や耐薬品性に
優れるものとしては、オレフィン系ポリマーやフッ素樹
脂のような熱可塑性樹脂で構成されたものが挙げられる
が、実際に入手できるモジュールは少なく、また高価で
ある。一般的には熱硬化性接着剤によるポッティング材
が主流となっており、これに耐熱性や耐薬品性を備えた
ものが多い。また、耐熱性や耐薬品性をそれほど要求さ
れない用途で使用する中空糸膜モジュールにおいても、
その加工のし易さから、熱硬化性樹脂による接着剤がポ
ッティング材としてしばしば利用されている。
【0005】ポッティング材として熱硬化性樹脂を使用
して中空糸膜をモジュール化するとき、各中空糸膜の端
部を目止めし、ポッティング樹脂を中空糸膜の固定部に
流し込み、樹脂硬化後、端部を切断して中空糸膜の開口
部を得る方法が一般的に用いられる。この方法において
は、従来、ポッティング樹脂の硬化反応がほぼ完了した
時点でポッティング樹脂端部の切断が行われている。ポ
ッティング樹脂端部の切断は、通常、刃で押し切って端
部をスライスし所定の開口端面を形成する方法や、チッ
プソーや鋸刃を用いて削りながら端部を切断して開口部
を形成する方法等がある。
【0006】ポッティング樹脂端部の切断が樹脂の硬化
が完了した時点では、通常、ポッティング樹脂は相当の
硬さになっており、刃で押し切って端部を切断する方法
では、切断する際に相当量のせん断応力が加わるため、
モジュールケース内でポッティング樹脂が接着している
部分に剥離が生じ、膜モジュールとしての機能を失って
しまうことがあり、また、硬いポッティング樹脂を切断
することで、刃の先端がこぼれやすくなり、刃の交換頻
度が高くなるという問題もある。
【0007】また、ポッティング樹脂端部の切断部を加
温して樹脂を柔らかくしてから切断する方法もあるが、
切断の都度樹脂を加温するためカットにかかる作業時間
が長くなることと、中空糸膜の耐熱性が低い場合には中
空糸膜が溶融することによってその切断面が閉塞してし
まうという問題もある。
【0008】さらに、チップソーや鋸刃を用いて削りな
がら切断する方法では、硬い樹脂でも容易に切断はでき
るものの、削りくず等が中空糸膜の開口部に詰まり閉塞
させてしまう点と、削られる時の衝撃で中空糸膜とポッ
ティング樹脂の界面で剥離が生じ易いという問題もあ
る。
【0009】例えば、特開平6−170176号公報に
はエポキシ樹脂でポッティングされた中空糸膜モジュー
ルの製法が記載されているが、エポキシ樹脂の硬化後に
切断しているため、切断時の衝撃でケースとポッティン
グ樹脂の間に剥離が生じる可能性がある。また、特開平
6−55040号公報には中空糸膜をポッティング固定
した後にハウジングケースと接着する方法が記載されて
いるが、この方法においても樹脂硬化物の硬さによって
は、切断時にケースとの剥離も考えられる。また、ハウ
ジングケースとポッティング部を接着する工程は煩雑
で、接着固定に時間を要するため生産性が高いとは言え
ない。さらに、特開平6−63368号公報には、中空
糸膜端部を開口させるために切断するポッティング部分
に、切断容易な材料を用いる方法が提案されているが、
これについては2種類の樹脂を別々に注入しなければな
らず、生産性において問題がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、熱硬
化性樹脂を用いて中空糸膜の端部をポッティングして集
束固定する中空糸膜モジュールの製造に当り、中空糸膜
端部の開口部を形成するための切断工程において、中空
糸膜モジュールの機能を損なわずに効率的に開口端面の
形成可能な中空糸膜モジュールを生産性よく製造する方
法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、中空糸膜の片
端あるいは両端に開口状態を保持したまま、熱硬化性樹
脂を用いて中空糸膜を集束、固定してポッティングする
中空糸膜モジュールの製造方法において、ポッティング
樹脂の硬化反応の途中で、ポッティング樹脂で集束、固
定されている中空糸膜端部を切断して、中空糸膜端部の
開口部を得ることを特徴とする中空糸膜モジュールの製
造方法にある。
【0012】さらに本発明は、ポッティング樹脂で集
束、固定されている中空糸膜端部を切断して中空糸膜端
部の開口部を得た後、ポッティング樹脂を強制的に加温
して硬化反応を促進することを特徴とする上記中空糸膜
モジュールの製造方法にある。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明は、中空糸膜の片端あるい
は両端を熱硬化性樹脂のポッティング樹脂で集束固定
し、そのポッティング部を切断して中空糸膜端部を開口
する中空糸膜モジュールの製造方法であるが、ポッティ
ング材に用いた樹脂の硬化反応が完了しないうちに切断
することを除いては、既知の任意の方法が用いられる。
【0014】本発明の中空糸膜モジュールにおけるポッ
ティング樹脂としては、任意の熱硬化性樹脂による接着
剤が用いられる。例えば、ポリウレタン系樹脂、エポキ
シ系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂等が挙げられ、こ
れらの樹脂は単独で、または混合して用いることができ
る。また、これら樹脂は中空糸膜やモジュールケースと
の接着性や、耐熱性、耐薬品性を考慮して選択できる
が、中でも硬化反応条件を幅広く選択できるポリウレタ
ン樹脂やエポキシ樹脂が特に好ましく用いられる。
【0015】中空糸膜モジュールのポッティング部にお
いては、ケースの中にポッティング樹脂が接着固定され
ていても、ポッティング樹脂がむき出しになっていても
どちらでも構わない。
【0016】また、本発明の中空糸膜モジュールの製造
方法において、中空糸膜端部を樹脂固定するときの樹脂
の注入方法は、中空糸膜束とポッティング部をセットし
たものを回転させ遠心力によって樹脂を注入する方法
や、樹脂を落差による重力で注入する方法、シリンジ等
を用いて圧入する方法等が挙げられるが、任意の樹脂注
入方法が用いられる。
【0017】ポッティング樹脂注入に際して、ポッティ
ングされる中空糸膜の最先端部は何らかの方法で目止め
して塞がれていることが必要であるが、この目止めの方
法も任意の方法が用いられる。中空糸膜のそれぞれの開
口部の先端を樹脂などで封止してもよいし、熱融着等の
方法で先端部をつぶす方法や、中空糸膜をU字状に折り
返す方法等により、ポッティング樹脂の中空糸膜内部へ
の侵入を防ぐことができる。
【0018】中空糸膜を集束しポッティングする個所に
所定量の熱硬化性樹脂を注入した後、樹脂によってその
速さに違いはあるが、次第に硬化反応が進み、流動性が
なくなり、硬化物となって膜を介した一次側と二次側を
密に仕切る部材として機能する。このポッティング樹脂
は、中空糸膜の開口端面を形成するために切断する必要
がある。
【0019】切断は少なくとも樹脂の流動性が無くなく
なってから、すなわちゲル化した段階以降で行うことが
好ましい。通常の熱硬化性樹脂の場合には、ゲル化後も
さらに硬化反応が進行し、完全に樹脂の硬化反応が終了
した時点では、樹脂の硬度が大きいため切断時の衝撃で
ケースからポッティング樹脂が剥離したり、刃がこぼれ
たりするため、樹脂が完全に硬化する前にポッティング
樹脂端部の切断を行い、最終的な開口端面を形成させて
から硬化反応の完了を行う。
【0020】切断する方法は、特に限定されないが、い
わゆるギロチン式のカッターを用いて刃で押し切って端
部をスライスしていく方法や、チップソーや鋸刃等を用
いて削りながら切断する方法等、任意の方法が利用でき
る。
【0021】従って、本発明で使用するポッティング樹
脂は、硬化反応開始後極めて短時間で硬化が完了する硬
化剤を用いることは難しくなるが、ゲル化した後カット
が完了するまで硬化が完了しない硬化剤や硬化条件であ
れば問題なく使用することができる。
【0022】ポッティング樹脂の切断時の硬度は、ポリ
ウレタン樹脂で硬度(ASTM SHORE A)40
〜95の範囲、エポキシ樹脂で硬度(ASTM SHO
RED)40〜90の範囲が好ましく、最終的に硬化反
応完了した時の硬度は、ポリウレタン樹脂では硬度(A
STM SHORE A)60〜100、エポキシ樹脂
では硬度(ASTM SHORE D)50〜100の
範囲のものが好ましい。このようにポッティング樹脂の
硬化反応完了時の硬度は切断時より大きいものとなる。
切断に際して、硬化物におけるその他の機械的物性につ
いては特に数値的に限定されるものではなく、切断後、
強度や弾性率は向上することになる。
【0023】本発明において使用するポッティング樹脂
の硬化は、硬化反応が完了するまでに数時間以上を要す
る樹脂や、温度条件によって二段階や多段階の硬化反応
によって硬化させる条件は、利用し易い硬化条件である
といえる。
【0024】例えば硬化反応が二段階のステージに分け
られるような硬化条件においては、樹脂注入時からゲル
化までは、比較的低温(例えば常温)で行い、ゲル化後
ポッティング樹脂端部のカットを行い開口端面を形成さ
せる。このとき低温のままでは、硬化反応はそれ以上進
行しないが、その後ポッティング部を加温または加熱し
て硬化反応を促進させ、樹脂硬化物の物性を高める方法
が挙げられる。この開口端面形成後、加温または加熱し
て硬化反応を促進させる方法は、二段階や多段階に分か
れる硬化反応だけでなく、低温でも経時的に硬化反応が
進み最終物性に到達するような硬化条件の場合でも、硬
化反応の途中でカットして開口端面を形成し、その後、
加温または加熱して硬化反応を促進させることはでき
る。
【0025】開口端面形成後にポッティング部を強制的
に加温する際、その加温する温度は特に限定されない
が、開口端面形成の切断前における温度よりも10〜2
00℃の範囲で高い温度雰囲気下で加温することが好ま
しい。
【0026】本発明においては、その後硬化反応を進め
るような手段を講じても、樹脂硬化物の表面の硬度、強
度、弾性率等において実質変化のなくなった時点を硬化
反応終了と見なす。例えば、室温放置の場合は24時
間、強制的に加温した場合はその加温する温度で8時間
放置して、硬度においてその値が上昇しなくなった時点
で硬化反応が完了したものと見なす。
【0027】本発明の中空糸膜モジュールを構成する中
空糸膜の材質としては、例えばポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリ(4−メチルペンテン−1)等のポリオレ
フィン、ポリスルホン、ポリアリールスルホン、ポリエ
ーテルスルホン、ポリアミド等が挙げられる。中空糸膜
は、多孔質膜であっても非多孔質膜であってもよく、用
途によって自由に選択できる。
【0028】本発明で使用するモジュールケースは任意
のものが用いられるが、耐熱性や耐溶剤性を有するもの
が好ましく、また、加工性や価格の面から、金属製より
樹脂製であることが好ましい。耐熱性樹脂としては、ポ
リカーボネート樹脂、アクリル系樹脂、ポリオレフィン
系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリフェニレンオキサイ
ド樹脂、ポリアセタール樹脂などが選択でき、溶剤濾過
やパーベーパレーション等の用途においては、ポリオレ
フィン系の材料が好ましい。
【0029】また、ポッティング材とモジュールケース
との接着性を向上させるためにモジュールケースの内側
が表面処理されていてもよく、例えばポリプロピレン製
モジュールケースであれば、プラズマ放電処理、コロナ
放電処理、火炎処理、オゾン処理、クロム混酸処理、n
−ヘキサン処理、プライマー処理、祖面化処理等を単独
で、あるいはこれらを組み合わせて施される。
【0030】
【実施例】以下に、本発明を実施例により具体的に説明
する。
【0031】[実施例1]中空糸膜としてポリエチレン
を溶融中空紡糸して得た平均孔径0.1μmの多孔質中
空糸膜(外径380μm、内径270μm)を用い、長
さ約80cmの該多孔質中空糸膜3500本をU字状に
し、その端部を揃えてポッティング部を形成するポリカ
ーボネート製ケース内に挿入し、ポッティング樹脂とし
てコロネート4403(日本ポリウレタン(株)製;ウ
レタン系接着剤主剤、商品名)62重量部、ニッポラン
4276(日本ポリウレタン(株)製;ウレタン系接着
剤硬化剤、商品名)38重量部を配合してなる二液硬化
型ウレタン樹脂60gを40℃の雰囲気下で、44Gの
遠心力作用下でモジュールケース内のポッティング部に
3時間かけて注入を行い(3時間でゲル化)、その後室
温で2時間放置し硬化させた。
【0032】硬化したポッティング樹脂の端部をギロチ
ン式のカッターでスライスして中空糸膜の開口端面を形
成した。このようにして中空糸膜の開口部を得た後、4
日間室温で放置してポッティング樹脂をさらに硬化させ
て中空糸膜モジュールを得た。別に、本実施例で用いた
ものと同様の条件で配合した二液硬化型ウレタン樹脂
を、本実施例と同じになるような温度下におき、カット
を行ったときの時間に相当する時間経過後のポッティン
グ樹脂の硬度(ASTM SHORE A)は72、引
張強度は5.1MPaであった。さらにこれを室温で4
日間放置して硬化させたポッティング樹脂の硬度(AS
TM SHORE A)は93、引張強度は17.6M
Paで、その後これらの物性に変化は無かった。
【0033】作製された中空糸膜モジュールは、ポッテ
ィング樹脂とケース内面の剥離や中空糸膜とポッティン
グ樹脂の剥離もなくリークのない膜モジュールであっ
た。
【0034】[実施例2]中空糸膜として、ポリエチレ
ンを多孔質層、セグメント化ポリウレタンを均質層と
し、中空紡糸して得た均質層が多孔質層で挟まれた三層
膜構造の中空糸膜(外径280μm、内径200μm)
を用い、長さ約28cmの該中空糸膜20500本を束
ね、それぞれ両端部を揃えて筒状の変性ポリフェニレン
オキサイド樹脂製モジュールケース内に挿入して配し、
中空糸膜束両端部の開口端を熱融着により目止めした
後、中空糸膜束両端部に、エピコート828(油化シェ
ル(株)製、ビスフェノール型エポキシ樹脂、商品名)
26.4重量部、エピクロンTSR−243(大日本イ
ンキ化学(株)製、ウレタン変性エポキシ樹脂、商品
名)44.0重量部、ERISYS GE−60(BT
Rジャパン製、ソルビトールポリグリシジルエーテル、
商品名)8.8重量部、PACM(BTRジャパン製、
硬化剤:ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、商
品名)20.8重量部を配合してなるエポキシ樹脂75
gをポッティング樹脂として40℃の雰囲気下で、60
Gの遠心力作用下で80分間かけてモジュールケース内
のポッティング部に注入を行い(70分でゲル化)、そ
の後65℃で30分間乾燥器中で放置し硬化させた。
【0035】硬化したポッティング樹脂の端部をギロチ
ン式のカッターでスライスして中空糸膜の開口端面を形
成した。中空糸膜の開口部を得た後、80℃で6時間硬
化反応を促進させ完全に硬化させ中空糸膜モジュールを
得た。実施例1と同様にポッティング樹脂を別に調整
し、カット時に相当する時間経過後のポッティング樹脂
の硬度(ASTM SHORE D)は64、曲げ弾性
率は920MPaであった。同様に80℃で6時間、さ
らに硬化反応を促進させ完全に硬化させたポッティング
樹脂の硬度(ASTM SHORE D)は89、曲げ
弾性率は1790MPaであり、その後これらの物性に
変化は無かった。
【0036】上記の方法で中空糸膜モジュールを50本
作製したが、全数においてポッティング樹脂とケースの
剥離や中空糸膜とポッティング樹脂の剥離もなくリーク
のない中空糸膜モジュールが製造できた。
【0037】[比較例1]ポッティング樹脂注入後、6
5℃で30分、80℃で6時間硬化させたほかは実施例
2と同様にして中空糸膜モジュールを作製したが、50
本作製した内28本にポッティング樹脂とモジュールケ
ース内面の剥離によるリークが発生していた。
【0038】
【発明の効果】本発明は、ポッティング樹脂の硬化反応
が完了する前に中空糸膜の開口端面を形成するためのポ
ッティング樹脂端部の切断を行うので、切断時のせん断
応力を小さくすることができ、その結果、モジュールケ
ースとポッティング樹脂の剥離や中空糸膜とポッティン
グ樹脂の剥離がなく、簡潔な工程でリークのない中空糸
膜モジュールを効率的(歩留りよく)に製造することが
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 修身 愛知県名古屋市東区砂田橋四丁目1番60号 三菱レイヨン株式会社商品開発研究所内 Fターム(参考) 4D006 GA02 HA02 HA03 JA13C JA25C JB05 JB06 JB08 MA01 MA06 MA33 MC22X MC23 MC53X MC54 MC62 MC63 PA01 PA02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中空糸膜の片端あるいは両端に開口状態
    を保持したまま、熱硬化性樹脂を用いて中空糸膜を集
    束、固定してポッティングする中空糸膜モジュールの製
    造方法において、ポッティング樹脂の硬化反応の途中
    で、ポッティング樹脂で集束、固定されている中空糸膜
    端部を切断して、中空糸膜端部の開口部を得ることを特
    徴とする中空糸膜モジュールの製造方法。
  2. 【請求項2】ポッティング樹脂で集束、固定されている
    中空糸膜端部を切断して中空糸膜端部の開口部を得た
    後、ポッティング樹脂を強制的に加温して硬化反応を促
    進することを特徴とする請求項1記載の中空糸膜モジュ
    ールの製造方法。
  3. 【請求項3】熱硬化性樹脂が、ポリウレタン樹脂である
    ことを特徴とする請求項1あるいは2記載の中空糸膜モ
    ジュールの製造方法。
  4. 【請求項4】熱硬化性樹脂が、エポキシ樹脂であること
    を特徴とする請求項1あるいは2記載の中空糸膜モジュ
    ールの製造方法。
  5. 【請求項5】切断時のポッティング樹脂の硬度がAST
    M SHORE A硬度で40〜95の範囲であり、か
    つ、切断後ポッティング樹脂の硬化反応を完了させたと
    きの硬度が、切断時の硬度よりも大きいことを特徴とす
    る請求項3記載の中空糸膜モジュールの製造方法。
  6. 【請求項6】切断時のポッティング樹脂の硬度がAST
    M SHORE D硬度で40〜90の範囲であり、か
    つ、切断後ポッティング樹脂の硬化反応を完了させたと
    きの硬度が、切断時の硬度よりも大きいことを特徴とす
    る請求項4記載の中空糸膜モジュールの製造方法。
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