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JP2000296400A - ひ素含有汚泥の処理方法 - Google Patents

ひ素含有汚泥の処理方法

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Publication number
JP2000296400A
JP2000296400A JP11104017A JP10401799A JP2000296400A JP 2000296400 A JP2000296400 A JP 2000296400A JP 11104017 A JP11104017 A JP 11104017A JP 10401799 A JP10401799 A JP 10401799A JP 2000296400 A JP2000296400 A JP 2000296400A
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JP
Japan
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arsenic
sludge
wastewater
slurry
containing sludge
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP11104017A
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English (en)
Inventor
Satoru Sugita
覚 杉田
Hiroshi Shimizu
清水  拓
Koichiro Iwashita
浩一郎 岩下
Hiroshi Baba
博 馬場
Hideki Kamiyoshi
秀起 神吉
Morimasa Nishida
守賢 西田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
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Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=14369502&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP2000296400(A) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Priority to AU64491/99A priority patent/AU764120B2/en
Priority to US09/466,443 priority patent/US6168721B1/en
Priority to BG104044A priority patent/BG104044A/xx
Priority to CN00100967A priority patent/CN1124235C/zh
Priority to CA002298425A priority patent/CA2298425C/en
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    • C02TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02FTREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02F9/00Multistage treatment of water, waste water or sewage
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    • C02F1/00Treatment of water, waste water, or sewage
    • C02F1/52Treatment of water, waste water, or sewage by flocculation or precipitation of suspended impurities
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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    • C02F1/00Treatment of water, waste water, or sewage
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 廃水中に含まれるひ素を沈殿処理して得られ
るひ素含有汚泥をか焼処理し、廃棄処分した場合にひ素
が再溶出する恐れのないか焼物とすることができ、ま
た、か焼処理の間にひ素化合物が揮散する恐れがない、
ひ素含有汚泥の処理方法を提供すること。 【解決手段】 ひ素含有廃水にカルシウム化合物を添加
してpHを12以上に調整し、固液分離して得られるひ
素含有汚泥の処理方法において、前記固液分離後のひ素
含有汚泥スラリにカルシウム化合物を添加し、脱水、乾
燥したのちか焼処理することを特徴とするひ素含有汚泥
の処理方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はひ素含有廃水を凝集
沈殿処理する際に排出されるひ素化合物を含有する汚泥
を、環境に無害な組成物に変換するひ素含有汚泥の処理
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】廃水中のひ素を処理する方法としては吸
着法、イオン交換法、硫化物沈殿法、水酸化物共沈法等
が知られている。これらの処理方法のうち、カルシウム
化合物、マグネシウム化合物、鉄化合物等を用いて処理
する水酸化物共沈法は最も代表的な処理法であり、図2
に基づいてその工程の概略を説明する。
【0003】各種工場等から排出されたひ素を含有する
廃水24を反応槽21に流入させる。ひ素は廃水中にA
3+の亜ひ酸イオン(AsO3 3- )とAs5+のひ酸イオ
ン(AsO4 3- )の形態で存在するが、As3+の含有量
が多いときは過酸化水素のような過酸化物や次亜塩素酸
塩等の酸化剤を添加し、予め難溶性のAs5+に酸化して
おく場合もある。この廃水にカルシウム化合物又は鉄化
合物を添加すると、次の(1) 、(2) 又は(3) 、(4) 式の
ように反応して亜ひ酸やひ酸のカルシウム塩又は鉄塩を
生成し沈殿する。なお、図2中にはこれらの添加剤を代
表するものとして消石灰を添加する場合を例示した。
【0004】
【化1】 この反応と同時に、カルシウム化合物や鉄化合物はとも
に凝集剤として作用するため、上記(1) 〜(4) 式で生成
したひ素化合物を含む沈殿物は次第に粗大化して沈殿し
やすくなる。次に、この反応液を沈殿槽22等に導入し
て固形物を分離させ、上澄水を処理水26として系外へ
排出するとともに、ひ素化合物等を含む沈殿汚泥27を
下部から抜き出し、脱水機23を経て脱水ケーキ29と
して排出する。なお、沈殿汚泥27の一部は返送汚泥2
8として反応槽21へ返送される。
【0005】また、本出願人は先に特開平9−1926
77号公報において、廃水中にカルシウム化合物を添加
して亜ひ酸やひ酸をカルシウム塩の形態で沈殿分離し
(前記(1) 、(2) 式参照)、生成した汚泥を脱水乾燥し
た後、か焼処理するとともに、処理液に第2鉄化合物を
添加して亜ひ酸やひ酸を第2鉄と結合させて沈殿分離す
る(前記(3) 、(4) 式参照)2段凝集沈殿による廃水及
び汚泥の処理方法を提案した。さらに、特開平10−1
28396号公報では、前記特開平9−192677号
公報等の処理方法で生成した亜ひ酸やひ酸のカルシウム
塩からなる汚泥に、固形のカルシウム化合物を過剰に添
加した後、か焼処理することにより、ひ素が再溶出する
ことなく安定した焼成物として取り出すことができる汚
泥の処理方法を提案した。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記し
た従来の処理方法には次のような問題があった。 水酸化物共沈法のみではひ素の除去効率が低く、総
理府の定める有害物質の排出基準値を満たすことができ
ない。また、単なる廃水処理法の1例に過ぎず、全体プ
ロセスとして確立されていないため、発生する汚泥の性
状や成分に応じて改めて汚泥処理法を選択しなければな
らない。すなわち、ひ素化合物を含む汚泥を単に脱水、
乾燥しただけで廃棄処分した場合は新たな公害源となる
ため、廃水処理と汚泥処理とを組み合わせた一貫した処
理法の確立が必要である。 また、前記特開平9−192677号公報に記載さ
れた処理方法では、これらの問題点は一応解決されてい
るものの、汚泥をか焼処理する際に熱分解したひ素化合
物のごく一部が大気中に揮散することが考えられ、こう
した場合に環境衛生上の課題が残されている。 さらに、前記特開平10−128396号公報に記
載された処理方法は、か焼処理する際に生じる、前記の
ようなひ素化合物の大気中への揮散を防止する方法とし
て効果的である。しかし、この方法では乾燥した汚泥に
固形のカルシウム化合物を添加するため、操作性が悪
く、汚泥中にカルシウム化合物が塊状に不均一に混合さ
れる場合があり、そのような場合にはか焼処理の際にわ
ずかながらひ素化合物が揮散する恐れがある。
【0007】本発明はこのような従来技術における問題
点を解消し、廃水中に含まれるひ素を沈殿処理して得ら
れるひ素含有汚泥をか焼処理し、廃棄処分した場合にひ
素が再溶出する恐れのないか焼物とすることができ、ま
た、か焼処理の間にひ素化合物が揮散する恐れがない、
ひ素含有汚泥の処理方法を提供しようとするものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するためになされたもので、次の(1)〜(4)の構
成を有するものである。 (1)ひ素含有廃水にカルシウム化合物を添加してpH
を12以上に調整し、固液分離して得られるひ素含有汚
泥の処理方法において、前記固液分離後のひ素含有汚泥
スラリにカルシウム化合物を添加し、脱水、乾燥したの
ちか焼処理することを特徴とするひ素含有汚泥の処理方
法。 (2)pHを12以上に調整する際に添加するカルシウ
ム化合物のモル数をA、固液分離後のひ素含有汚泥スラ
リに添加するカルシウム化合物のモル数をBとし、酸性
の廃水を中和するに要するカルシウム化合物及び廃水中
のひ素と反応するカルシウム化合物の合計モル数をCと
した場合の(A+B)/C(Ca過剰率)が1.5〜
3.0の範囲であることを特徴とする前記(1)のひ素
含有汚泥の処理方法。 (3)前記固液分離後のひ素含有汚泥スラリに添加する
カルシウム化合物が、スラリ状若しくは液状のものであ
ることを特徴とする前記(1)又は(2)のひ素含有汚
泥の処理方法。 (4)前記乾燥後の汚泥をか焼処理する温度が650〜
900℃であることを特徴とする前記(1)〜(3)の
いずれか1つのひ素含有汚泥の処理方法。
【0009】
【発明の実施の形態】次に本発明の作用を説明する。ひ
素含有廃水に、必要により過酸化物、次亜塩素酸塩等の
酸化剤を添加してAs3+をAs5+に酸化した後、カルシ
ウム化合物を添加してpHを12以上に調整すると、ひ
素イオン及びその他の重金属類は水酸化物となってフロ
ックを形成する。なお、カルシウム化合物としては水酸
化カルシウム(消石灰)、酸化カルシウム(生石灰)、
炭酸カルシウム、塩化カルシウム又はこれらのうちの2
種以上の混合物などが使用でき、水によりスラリ状若し
くは水溶液の形で使用するのが好ましい。次に、反応液
中よりこのフロックを沈殿分離等によって分離し、ひ素
含有汚泥スラリの一部を未処理の廃水中に返送するとと
もに、残部には追加のカルシウム化合物を添加して混合
し、脱水、乾燥した後、か焼処理する。
【0010】ここで、前記のpHを12以上に調整する
工程で、追加のカルシウム化合物を添加してもよいよう
に考えられるが、pHが12を超える領域においては、
pH調整のみで必要とする正確な量のカルシウム化合物
を添加することができず、また高分子凝集助剤の性能が
低下し、固液分離性能の悪化の原因となるため好ましく
ない。さらにひ素含有汚泥スラリに添加する追加のカル
シウム化合物は、結晶や粉末状のものを用いてもよい
が、前記廃水をpH12以上に調整する工程で用いたも
のと同じスラリ状若しくは水溶液状のものを用いること
によって薬剤の種類及びその供給手段の単純化をはかる
ことができ、またひ素含有汚泥とカルシウム化合物との
混合が十分となり、か焼処理する際のひ素化合物の揮散
を防止するためにも効果的であり好ましい。さらにカル
シウム化合物の注入量の制御は、液状のものを使用する
ことによってタイマーによるON−OFF操作で自動化
することができる。これらの処理によって得られたか焼
生成物は、土壌中に埋立てた際にほとんど地中水や雨水
に溶出することなく、環境への影響が最小限のものとな
る。
【0011】本発明の方法においては、pHを12以上
に調整する工程で添加するカルシウム化合物のモル数を
A、固液分離後のひ素含有汚泥スラリに添加するカルシ
ウム化合物のモル数をBとし、酸性の廃水を中和するに
要するカルシウム化合物及び廃水中のひ素と反応するカ
ルシウム化合物の合計モル数をCとした場合の(A+
B)/C(Ca過剰率)が1.5〜3.0の範囲となる
ようにするのが好ましい。
【0012】すなわち、廃水のpHを12とするのに必
要なカルシウム化合物の量は、廃水中への添加速度等に
よって異なるが、カルシウム化合物が消石灰の場合、廃
水中の硫酸(SO4 2-)と消石灰とが反応し、結晶形が
大きくろ過しやすい板状石膏を生成する条件では、Ca
過剰率(A/C)で1.1〜1.2程度である。従っ
て、pHを12以上に調整する工程で添加するカルシウ
ム化合物の量はCa過剰率(A/C)で通常1.1〜
1.5程度となる。
【0013】また、固液分離後のひ素含有汚泥スラリに
添加するカルシウム化合物の量はCa過剰率〔(A+
B)/C〕が1.5〜3.0の範囲となるようにする。
このCa過剰率が1.5未満では効果が小さく、3.0
を超えるとコスト的に不利となる。なお、pHを12以
上に調整する工程で添加するカルシウム化合物の量がC
a過剰率(A/C)で1.5を超える場合でも、固液分
離後のひ素含有汚泥スラリに消石灰等のカルシウム化合
物を添加することにより、か焼後の焼成物からのひ素の
溶出量を低減させる効果がある。
【0014】そして前記固液分離後の分離液には、第2
鉄塩及び酸を添加してpHを6〜9に調整すると、液中
に残留するひ素が同時に生成する水酸化第2鉄フロック
に包含されて共沈し、さらに必要により高分子凝集剤を
添加することによってフロックが粗大化して固液分離を
一層容易にすることができる。反応液中よりこのフロッ
クを沈降分離などによって分離し、汚泥スラリは未処理
の廃水中に返送するか、若しくは廃水にカルシウム化合
物を添加する工程の反応液中に返送する。こうして廃水
中のひ素はほぼ完全に除去され、排出基準を満足し得る
処理水として放流することができる。
【0015】次に本発明の方法をその1実施態様例を示
す工程説明図である図1に基づいて説明する。図1中、
1は廃水を導入しスラリ状の消石灰等のカルシウム化合
物を添加してpHを12以上に調整する第1反応槽、2
は第1反応槽1で生成した凝集物を沈殿分離する第1凝
集沈殿槽、3は第1凝集沈殿槽2から排出される分離水
を導入し第2鉄化合物を添加してpHを6〜9に調整す
る第2反応槽、4は第2反応槽3で生成した凝集生成物
を沈殿分離する第2凝集沈殿槽であり、5は主として第
1凝集沈殿槽2で沈殿分離したひ素化合物含有汚泥スラ
リを受入れ、前記第1反応槽1で添加したものと同様の
カルシウム化合物スラリを添加、混合して貯留する汚泥
貯槽である。そして6は汚泥貯槽5より供給される汚泥
を脱水する脱水機、7は脱水機6で生成したケーキを乾
燥する乾燥機、8は乾燥機7で生成した乾燥固形物をか
焼するか焼炉である。
【0016】上記構成において、各種工場等から排出さ
れたひ素を含有する廃水11は、第1反応槽1に流入す
る。なお、廃水11中のひ素がAs3+として多量に含有
されている場合、予め過酸化物、次亜塩素酸塩等の酸化
剤を添加してもよく、As5+に酸化した場合、か焼処理
後の焼成物からのひ素の再溶出防止のためには一層好ま
しく、またか焼温度を低下させるためにも有効とみられ
るが詳細は不明である。この廃水11にカルシウム化合
物として、例えば消石灰12aのスラリを添加してpH
を12以上に調整すると、ひ酸カルシウム、亜ひ酸カル
シウムの他に鉄、銅等の重金属類の水酸化物のフロック
が生成する。次にこの反応液を第1凝集沈殿槽2に導入
し固液分離する。このとき、第1凝集沈殿槽2又はその
入口管路の途中で、さらに反応液中へ高分子凝集剤(図
示省略)を添加するとフロックが粗大化し沈降分離が一
層容易となる。固液分離方法は本実施態様に示す沈殿分
離に限定する必要はなく、例えばろ過であってもよい。
第1凝集沈殿槽2で所定時間静置後装置、底部から抜き
出した第1凝集沈殿汚泥17、すなわちひ素含有汚泥ス
ラリは、その一部を返送汚泥17aとして第1反応槽1
に返送し、未処理の廃水中に混合することによってフロ
ックの生成を促進させるとともに、残部は汚泥貯槽5に
導入する。
【0017】汚泥貯槽5中のひ素含有汚泥スラリには、
カルシウム化合物として前記第1反応槽1で添加したも
のと同じ消石灰12bのスラリを添加して十分に混合し
た後、例えばフィルタープレス、遠心分離機等の脱水機
6に供給し脱水した後、乾燥機7に供給して200℃付
近で乾燥させ、さらにか焼炉8に供給してか焼処理をす
る。か焼温度は600℃以上であればか焼後の焼成物か
らのひ素の溶出はほとんどなくなるが、安全性と経済性
を考慮して650〜900℃、特に650〜800℃の
範囲とするのが好ましい。Ca過剰率を1.5〜3.0
の範囲とし、650〜900℃でか焼すれば、か焼後の
焼成物を埋立処分や廃棄処分しても雨水や地下水中への
ひ素の溶出量は廃棄物処理法施行令で定められたひ素の
溶出量である0.3mg/リットル以下の値を満足する
ことは、前記特開平10−128396号公報に記載さ
れているとおりである。このか焼処理によって得られた
焼成物19は、廃棄処分した際に、地中水又は雨水中へ
ひ素等の有害成分が溶出することはほとんどなく、環境
への影響が最小限のものとなる。また、ひ素含有汚泥ス
ラリの段階でカルシウム化合物を添加し、脱水、乾燥し
たのちか焼処理することによって、か焼処理の際のひ素
の大気中への揮散をほぼ完全に抑制することができる。
【0018】また、前記第1凝集沈殿槽2で固液分離後
の処理液は第2反応槽3に導入し、鉄化合物として例え
ば塩化第2鉄14、及び酸として例えば塩酸13を添加
してpH6〜9に調整することにより、液中に残留する
ひ素はひ酸鉄となり、同時に生成する水酸化第2鉄フロ
ックに包含されて共沈する。なおここで添加する鉄化合
物としては、塩化第2鉄、硫酸第2鉄等が考えられる
が、このうち硫酸第2鉄は硫酸カルシウムを生成して汚
泥量が増大するため好ましくなく、塩化第2鉄が最適で
あり、酸も同様の理由から硫酸は好ましくなく、塩酸が
最適である。この反応液を第2凝集沈殿槽4に導入す
る。このとき第2凝集沈殿槽4又はその入口管路の途中
で、さらに反応液中へ高分子凝集剤15を添加するとフ
ロックが粗大化し沈降分離が一層容易となる。この場合
の固液分離も本実施態様の方法に限定する必要はなく、
例えばろ過であってもよい。第2凝集沈殿槽4で所定時
間静置後、底部から抜き出した第2凝集沈殿汚泥18
は、第1反応槽1に返送するか、もしくは第2反応槽3
に返送し、フロックの形成を促進させるが、必要により
一部は汚泥貯槽5へ導入し、第1凝集沈殿槽2からの第
1凝集沈殿汚泥17と共に処理してもよい。こうして第
2凝集沈殿槽4で分離後の上澄水からはひ素がほぼ完全
に除去されており、排出基準を満足し得る処理水16と
して放流することができる。
【0019】
【実施例】(実施例1)銅精錬工場から排出される、ひ
素を含有する硫酸プラント廃水に消石灰を添加してpH
12以上(Ca過剰率1.4)とし、沈殿分離して得ら
れた表1に示す組成の汚泥スラリ中に、さらに10%の
消石灰スラリをCa過剰率が1.5〜3.0となるよう
に追加して十分に攪拌し、ろ過して得たケーキを乾燥し
た後、700〜900℃で10分間か焼処理した。ま
た、比較例1として、前記と同じ汚泥スラリをろ過して
乾燥した乾燥物に、消石灰粉体をCa過剰率が1.5〜
3.0となるように追加して十分にかき混ぜた後、70
0〜900℃で10分間か焼処理した。
【0020】
【表1】
【0021】実施例1及び比較例1において、所定温度
でか焼した場合の、Ca過剰率とか焼中のひ素(As)
の揮発率との関係を調べた結果を図3に示す。図3か
ら、か焼時におけるひ素の揮発率は、Ca過剰率1.5
〜3.0の範囲で実施例の方が比較例と比べて低くなっ
ており、Ca過剰率に関係なく汚泥スラリの段階でカル
シウム化合物を添加して十分に混合することにより、ひ
素の不揮発化が促進されていることがわかる。
【0022】(実施例2)実施例1と同じ廃水に消石灰
を添加してpH12以上(Ca過剰率1.4)とし、沈
殿分離して得られた前記と同じ表1に示す組成の汚泥ス
ラリ中に、さらに10%の消石灰スラリをCa過剰率が
1.5となるように追加して十分に攪拌し、ろ過して得
たケーキを乾燥した後、600〜900℃で10分間か
焼処理した。また、比較例2として、前記と同じ汚泥ス
ラリをろ過して乾燥した乾燥物に、消石灰粉体をCa過
剰率が1.5となるように追加して十分にかき混ぜた
後、600〜900℃で10分間か焼処理した。実施例
2及び比較例2において、か焼温度とか焼中のひ素(A
s)の揮発率との関係を調べた結果を図4に示す。図4
から、Ca過剰率を一定とした場合のか焼時におけるひ
素の揮発率は、か焼温度600〜900℃の範囲で実施
例の方が比較例と比べて低くなっており、この場合も、
汚泥スラリの段階でカルシウム化合物を添加して十分に
混合することにより、か焼温度に関係なくひ素の不揮発
化が促進されていることがわかる。
【0023】
【発明の効果】本発明のひ素含有汚泥の処理方法におい
ては、以上に説明した構成とすることにより次の効果を
奏する。 廃水処理から汚泥処理にいたるまでの全体プロセス
として廃水や廃棄物の排出基準を満たし得る無害化処理
を可能とするものである。また、広範囲な性状や組成の
汚泥に適用でき、発生する汚泥の性状や成分に応じて改
めて汚泥処理方法を選択する必要がない。 焼成物を産業廃棄物として、埋立処分あるいは廃棄
処分した場合に雨水や地下水に再溶出することなく、廃
棄物処理法施行令で定められたひ素の溶出量である0.
3mg/リットル以下の値を満足させることができ、新
たな公害源となるおそれがない。 ひ素含有汚泥スラリに、廃水をpH12以上に調整
する工程で用いたものと同じ液状のカルシウム化合物を
混合することにより、薬剤の種類及びその供給手段の単
純化をはかることができ、また操作性がよくひ素含有汚
泥とカルシウム化合物とが十分に混合されるため、ひ素
含有汚泥をか焼処理する際にひ素化合物が熱分解するこ
とによって発生するガス化したひ素の大気中への揮散を
ほぼ完全に防止することができ、環境保全に貢献し得
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のひ素含有汚泥の処理方法の1実施態様
を示す工程説明図。
【図2】従来のひ素含有汚泥の処理方法の1例を示す工
程説明図。
【図3】実施例1、比較例1におけるCa過剰率とAs
揮発率との関係を示す図。
【図4】実施例2、比較例2におけるか焼温度とAs揮
発率との関係を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩下 浩一郎 東京都千代田区丸の内二丁目5番1号 三 菱重工業株式会社内 (72)発明者 馬場 博 兵庫県神戸市兵庫区小松通5丁目1番16号 株式会社神菱ハイテック内 (72)発明者 神吉 秀起 兵庫県神戸市兵庫区小松通5丁目1番16号 株式会社神菱ハイテック内 (72)発明者 西田 守賢 兵庫県神戸市兵庫区小松通5丁目1番16号 株式会社神菱ハイテック内 Fターム(参考) 4D059 AA30 BB02 BD00 BE16 BE38 BE49 BE56 CA24 DA03 DA04 DA05 DA22 DA38 DA46 EB06 EB11

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ひ素含有廃水にカルシウム化合物を添加
    してpHを12以上に調整し、固液分離して得られるひ
    素含有汚泥の処理方法において、前記固液分離後のひ素
    含有汚泥スラリにカルシウム化合物を添加し、脱水、乾
    燥したのちか焼処理することを特徴とするひ素含有汚泥
    の処理方法。
  2. 【請求項2】 pHを12以上に調整する際に添加する
    カルシウム化合物のモル数をA、固液分離後のひ素含有
    汚泥スラリに添加するカルシウム化合物のモル数をBと
    し、酸性の廃水を中和するに要するカルシウム化合物及
    び廃水中のひ素と反応するカルシウム化合物の合計モル
    数をCとした場合の(A+B)/C(Ca過剰率)が
    1.5〜3.0の範囲であることを特徴とする請求項1
    に記載のひ素含有汚泥の処理方法。
  3. 【請求項3】 前記固液分離後のひ素含有汚泥スラリに
    添加するカルシウム化合物が、スラリ状若しくは液状の
    ものであることを特徴とする請求項1又は2に記載のひ
    素含有汚泥の処理方法。
  4. 【請求項4】 前記乾燥後の汚泥をか焼処理する温度が
    650〜900℃であることを特徴とする請求項1〜3
    のいずれか1項に記載のひ素含有汚泥の処理方法。
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