JP2000284705A - 光学的表示装置および光学的表示装置の製造方法 - Google Patents
光学的表示装置および光学的表示装置の製造方法Info
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- JP2000284705A JP2000284705A JP11095127A JP9512799A JP2000284705A JP 2000284705 A JP2000284705 A JP 2000284705A JP 11095127 A JP11095127 A JP 11095127A JP 9512799 A JP9512799 A JP 9512799A JP 2000284705 A JP2000284705 A JP 2000284705A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 蛍光物質で全方位に放射される光を十分に利
用することができ、発光輝度が高い光学的表示装置等を
提供する。 【解決手段】 面状発光体の発光面側に、透光性層と、
色変換層とが順次に積層された光学的表示装置におい
て、色変換層の屈折率を透光性層の屈折率よりも大きく
し、かつ、色変換層と透光性層との界面を凹凸形状とす
る。
用することができ、発光輝度が高い光学的表示装置等を
提供する。 【解決手段】 面状発光体の発光面側に、透光性層と、
色変換層とが順次に積層された光学的表示装置におい
て、色変換層の屈折率を透光性層の屈折率よりも大きく
し、かつ、色変換層と透光性層との界面を凹凸形状とす
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発光輝度が高い光
学的表示装置、例えば有機エレクトロルミネッセンス素
子(以下、単に有機EL素子と称する場合がある。)に
関し、また、このような光学的表示装置が効率的に得ら
れる光学的表示装置の製造方法に関する。
学的表示装置、例えば有機エレクトロルミネッセンス素
子(以下、単に有機EL素子と称する場合がある。)に
関し、また、このような光学的表示装置が効率的に得ら
れる光学的表示装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子ディスプレイデバイスは、一般にm
an−machine−interfaceといわれる
ように、各種装置(machine)からの各種情報を
視覚を通して人間(man)に伝達する電子デバイスで
あって、人間と装置とを結ぶ重要な橋渡し的役割(in
terface)を担っている。この電子ディバイスに
は、発光系と受光系とがあり、発光系としては、例えば
CRT(陰極線管),PDP(プラズマディスプレ
イ),ELD(エレクトロルミネセッンスディスプレ
イ),VFD(蛍光表示管),LED(発光ダイオー
ド)などが挙げられる。一方、受光系としては、例えば
LCD(液晶ディスプレイ),ECD(エレクトロケミ
カルディスプレイ),EPID(電気泳動ディスプレ
イ),SPD(分散粒子配向形ディスプレイ),TBD
(着色粒子回転型ディスプレイ),PLZT(透明強誘
電性PLZT〔(Pb,La)(Zr,Ti)03〕セ
ラミックディスプレイ)などが挙げられる。
an−machine−interfaceといわれる
ように、各種装置(machine)からの各種情報を
視覚を通して人間(man)に伝達する電子デバイスで
あって、人間と装置とを結ぶ重要な橋渡し的役割(in
terface)を担っている。この電子ディバイスに
は、発光系と受光系とがあり、発光系としては、例えば
CRT(陰極線管),PDP(プラズマディスプレ
イ),ELD(エレクトロルミネセッンスディスプレ
イ),VFD(蛍光表示管),LED(発光ダイオー
ド)などが挙げられる。一方、受光系としては、例えば
LCD(液晶ディスプレイ),ECD(エレクトロケミ
カルディスプレイ),EPID(電気泳動ディスプレ
イ),SPD(分散粒子配向形ディスプレイ),TBD
(着色粒子回転型ディスプレイ),PLZT(透明強誘
電性PLZT〔(Pb,La)(Zr,Ti)03〕セ
ラミックディスプレイ)などが挙げられる。
【0003】ここで、上記発光形のディスプレイにおけ
るフルカラー化の方法としては、(1)多色(例えば
赤、青、緑の三原色)の発光部分を平面的に分離配置し
て、それぞれ発光させる方法、(2)LCDを含むが、
バックライトの白色光をカラーフィルターで多色に分解
させる方法、及び(3)ある一色(例えば青)の発光を
平面的に分離配置した蛍光変換膜に吸収させ、それぞれ
の蛍光変換膜から異なる蛍光(例えば赤、緑)を発光さ
せる方法が知られている。
るフルカラー化の方法としては、(1)多色(例えば
赤、青、緑の三原色)の発光部分を平面的に分離配置し
て、それぞれ発光させる方法、(2)LCDを含むが、
バックライトの白色光をカラーフィルターで多色に分解
させる方法、及び(3)ある一色(例えば青)の発光を
平面的に分離配置した蛍光変換膜に吸収させ、それぞれ
の蛍光変換膜から異なる蛍光(例えば赤、緑)を発光さ
せる方法が知られている。
【0004】しかしながら、上記(1)の方法において
は、赤、青、緑の発光体(素子)をそれぞれ作成する必
要があり、各発光体の材料の選択や発光体を平面的に微
細に分離配置するプロセスにおいて、困難を伴う場合が
あるし、また、(2)の方法においては、白光色を多色
に分解するために、各色の明るさが低減する(三原色の
場合は3分の1)のを免れないという問題がある。
は、赤、青、緑の発光体(素子)をそれぞれ作成する必
要があり、各発光体の材料の選択や発光体を平面的に微
細に分離配置するプロセスにおいて、困難を伴う場合が
あるし、また、(2)の方法においては、白光色を多色
に分解するために、各色の明るさが低減する(三原色の
場合は3分の1)のを免れないという問題がある。
【0005】これに対し、上記(3)の蛍光変換膜を用
いる方法においては、ある一色の発光体があれば、平面
的に微細に分離配置した蛍光変換膜を発光を吸収できる
位置とは別に配置すればよいので、プロセスが容易であ
ることが類推されるし、原理的に蛍光変換によって各色
の明るさが低減しないという問題がある。
いる方法においては、ある一色の発光体があれば、平面
的に微細に分離配置した蛍光変換膜を発光を吸収できる
位置とは別に配置すればよいので、プロセスが容易であ
ることが類推されるし、原理的に蛍光変換によって各色
の明るさが低減しないという問題がある。
【0006】そこで、蛍光変換膜を用いて、一色の発光
体から多色の発光を蛍光変換する方法については、一色
はエネルギー的に高い発光であることが望ましく、可視
光の場合、青色であればよりエネルギーの低い緑色や赤
色への変換が可能となり、三原色の多光発光が可能とな
る。また、紫外光の場合も同様に三原色の多光発光が可
能となる。特に有機エレクトロルミネッセンス(以下、
「エレクトロルミネッセンス」をELと略記する。)発光
素子の場合には、高効率で高輝度の青色発色が実現され
ており、また、有機物で構成されるため、あらゆる色の
発光が有機物の設計により達成される期待が大きい。
体から多色の発光を蛍光変換する方法については、一色
はエネルギー的に高い発光であることが望ましく、可視
光の場合、青色であればよりエネルギーの低い緑色や赤
色への変換が可能となり、三原色の多光発光が可能とな
る。また、紫外光の場合も同様に三原色の多光発光が可
能となる。特に有機エレクトロルミネッセンス(以下、
「エレクトロルミネッセンス」をELと略記する。)発光
素子の場合には、高効率で高輝度の青色発色が実現され
ており、また、有機物で構成されるため、あらゆる色の
発光が有機物の設計により達成される期待が大きい。
【0007】一方、カラーディスプレイにおいて輝度は
重要な因子である。蛍光変換膜を用いた有機EL発光素
子からなるカラーディスプレイにおいても同様であり、
この場合、蛍光変換膜からの発光輝度に合わせて全体の
発光輝度が調整されることになる。つまり、蛍光変換膜
からの発光輝度を高くすることで、全体の発光輝度を高
くすることができる。蛍光変換膜からの蛍光輝度を高く
する方法としては、光源である有機EL発光素子の発光
輝度を上げる方法と蛍光変換膜の変換効率をあげる方法
がそれぞれ提案されている。
重要な因子である。蛍光変換膜を用いた有機EL発光素
子からなるカラーディスプレイにおいても同様であり、
この場合、蛍光変換膜からの発光輝度に合わせて全体の
発光輝度が調整されることになる。つまり、蛍光変換膜
からの発光輝度を高くすることで、全体の発光輝度を高
くすることができる。蛍光変換膜からの蛍光輝度を高く
する方法としては、光源である有機EL発光素子の発光
輝度を上げる方法と蛍光変換膜の変換効率をあげる方法
がそれぞれ提案されている。
【0008】例えば、EL発光素子の発光輝度を高める
ために、特開平7−37688号公報には、図6に示す
ような基板125上にEL構造体130が形成されたE
L素子120が開示されている。このEL素子120に
おける基板125の発光面側には、分光フィルタ12
1,122がそれぞれ形成してあり、基板125のEL
構造体130側には、厚み方向に円柱状に形成され、周
囲よりも屈折率が大きい材料からなる高屈折率部133
が設けてある。
ために、特開平7−37688号公報には、図6に示す
ような基板125上にEL構造体130が形成されたE
L素子120が開示されている。このEL素子120に
おける基板125の発光面側には、分光フィルタ12
1,122がそれぞれ形成してあり、基板125のEL
構造体130側には、厚み方向に円柱状に形成され、周
囲よりも屈折率が大きい材料からなる高屈折率部133
が設けてある。
【0009】また、特開平10−189237号公報に
は、EL素子(面状発光体)144の発光輝度を高めた
り、発光均一化する目的のために、図7に示すように、
EL素子の発光面に輝度分布制御材139を設けたEL
素子(面状発光体)144が開示されている。
は、EL素子(面状発光体)144の発光輝度を高めた
り、発光均一化する目的のために、図7に示すように、
EL素子の発光面に輝度分布制御材139を設けたEL
素子(面状発光体)144が開示されている。
【0010】さらに、特開平4−192290号公報に
は、EL素子(面状発光体)155の発光輝度を高める
ために、図8に示すような、EL素子155の発光面に
集光用のマイクロレンズ150を備えた薄膜EL装置1
54が開示されている。また、一方、蛍光変換膜の変換
効率を上げる方法として特開平11−8070号公報に
は、図9に示すような、EL素子168の前面に、光拡
散層162を配設してなる表示装置が開示されている。
この光拡散層162は、透明性を有する樹脂バインダー
中に、光散乱性の微粒子を分散させて構成してある。
は、EL素子(面状発光体)155の発光輝度を高める
ために、図8に示すような、EL素子155の発光面に
集光用のマイクロレンズ150を備えた薄膜EL装置1
54が開示されている。また、一方、蛍光変換膜の変換
効率を上げる方法として特開平11−8070号公報に
は、図9に示すような、EL素子168の前面に、光拡
散層162を配設してなる表示装置が開示されている。
この光拡散層162は、透明性を有する樹脂バインダー
中に、光散乱性の微粒子を分散させて構成してある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
11−8070号公報に開示された有機EL素子では、
蛍光物質で放射される光のうち、EL素子の発光面側に
戻ってくる光を十分に利用することができずに、得られ
る発光輝度が不十分であるという問題が見られた。ま
た、いずれの有機EL素子等も特殊な構造を有する基板
や輝度分布制御材等を使用する必要があり、構造が複雑
化したり、あるいは製造が困難であるという問題が見ら
れた。
11−8070号公報に開示された有機EL素子では、
蛍光物質で放射される光のうち、EL素子の発光面側に
戻ってくる光を十分に利用することができずに、得られ
る発光輝度が不十分であるという問題が見られた。ま
た、いずれの有機EL素子等も特殊な構造を有する基板
や輝度分布制御材等を使用する必要があり、構造が複雑
化したり、あるいは製造が困難であるという問題が見ら
れた。
【0012】そこで、本発明の発明者らは上記問題を鋭
意検討したところ、色変換層の屈折率と透光性層の屈折
率との大小関係を規定するとともに、色変換層と透光性
層との界面構造等を工夫することにより、蛍光物質で放
射される光を十分に利用することができ、容易に発光輝
度を向上させることができることを見出した。すなわ
ち、本発明は、簡易な構造により、高い発光輝度が得ら
れる光学的表示装置およびこのような光学的表示装置が
効率的に得られる光学的表示装置の製造方法を提供する
ことを目的とする。
意検討したところ、色変換層の屈折率と透光性層の屈折
率との大小関係を規定するとともに、色変換層と透光性
層との界面構造等を工夫することにより、蛍光物質で放
射される光を十分に利用することができ、容易に発光輝
度を向上させることができることを見出した。すなわ
ち、本発明は、簡易な構造により、高い発光輝度が得ら
れる光学的表示装置およびこのような光学的表示装置が
効率的に得られる光学的表示装置の製造方法を提供する
ことを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の一つの態様は、
面状発光体の発光面側に、透光性層と、色変換層とが順
次に積層された光学的表示装置において、色変換層の屈
折率を透光性層の屈折率よりも大きくし、かつ、色変換
層と透光性層との界面を凹凸形状としてあることを特徴
とする光学的表示装置である。このように構成すると、
簡易な光学的表示装置の構造により、蛍光物質で放射さ
れる光を十分に利用することができ、高い発光輝度を得
ることができる。
面状発光体の発光面側に、透光性層と、色変換層とが順
次に積層された光学的表示装置において、色変換層の屈
折率を透光性層の屈折率よりも大きくし、かつ、色変換
層と透光性層との界面を凹凸形状としてあることを特徴
とする光学的表示装置である。このように構成すると、
簡易な光学的表示装置の構造により、蛍光物質で放射さ
れる光を十分に利用することができ、高い発光輝度を得
ることができる。
【0014】また、本発明の光学的表示装置を構成する
にあたり、凹凸形状における隣接する凸部の頂点間の平
均距離を0.5〜10μmの範囲内の値とすることが好
ましい。
にあたり、凹凸形状における隣接する凸部の頂点間の平
均距離を0.5〜10μmの範囲内の値とすることが好
ましい。
【0015】また、本発明の光学的表示装置を構成する
にあたり、凹凸形状における凸部の頂点と凹部の底点と
の平均距離を0.5〜10μmの範囲内の値とすること
が好ましい。
にあたり、凹凸形状における凸部の頂点と凹部の底点と
の平均距離を0.5〜10μmの範囲内の値とすること
が好ましい。
【0016】また、本発明の光学的表示装置を構成する
にあたり、色変換層が、当該色変換層に入射された光よ
りも長波長の光を発する蛍光変換層であることが好まし
い。
にあたり、色変換層が、当該色変換層に入射された光よ
りも長波長の光を発する蛍光変換層であることが好まし
い。
【0017】また、本発明の光学的表示装置を構成する
にあたり、面状発光体が有機エレクトロルミネッセンス
素子であることが好ましい。
にあたり、面状発光体が有機エレクトロルミネッセンス
素子であることが好ましい。
【0018】また、本発明の別の態様は、面状発光体の
発光面側に、透光性層と、中間層と、色変換層とが順次
に積層されており、色変換層の屈折率を中間層の屈折率
よりも大きくし、かつ、中間層と透光性層との界面を凹
凸形状としてあることを特徴とする光学的表示装置であ
る。このように構成すると、色変換層の表面を平滑とし
たまま、蛍光物質で放射される光を十分に利用すること
ができ、優れた発光輝度を得ることができる。
発光面側に、透光性層と、中間層と、色変換層とが順次
に積層されており、色変換層の屈折率を中間層の屈折率
よりも大きくし、かつ、中間層と透光性層との界面を凹
凸形状としてあることを特徴とする光学的表示装置であ
る。このように構成すると、色変換層の表面を平滑とし
たまま、蛍光物質で放射される光を十分に利用すること
ができ、優れた発光輝度を得ることができる。
【0019】また、本発明の別の態様は、面状発光体の
発光面側に、透光性層と、色変換層とが順次に積層され
ており、かつ、色変換層の屈折率が透光性層の屈折率よ
りも大きい光学的表示装置の製造方法であって、色変換
層と透光性層との界面を凹凸形状とする工程を含むこと
を特徴とする光学的表示装置の製造方法である。このよ
うに実施すると、簡易な構造であって、優れた発光輝度
を得ることができる光学的表示装置を効率的に得ること
ができる。
発光面側に、透光性層と、色変換層とが順次に積層され
ており、かつ、色変換層の屈折率が透光性層の屈折率よ
りも大きい光学的表示装置の製造方法であって、色変換
層と透光性層との界面を凹凸形状とする工程を含むこと
を特徴とする光学的表示装置の製造方法である。このよ
うに実施すると、簡易な構造であって、優れた発光輝度
を得ることができる光学的表示装置を効率的に得ること
ができる。
【0020】また、本発明の光学的表示装置の製造方法
を実施するにあたり、色変換層と透光性層との界面を凹
凸形状とする工程において、色変換層の表面に化学的処
理および物理的処理(機械的処理)あるいはいずれか一
方の処理を施すことが好ましい。このように実施する
と、色変換層と透光性層との界面を容易に凹凸形状とす
ることができる。また、このように実施すると、透光性
層を形成する前に、凹凸形状を検査することができる。
を実施するにあたり、色変換層と透光性層との界面を凹
凸形状とする工程において、色変換層の表面に化学的処
理および物理的処理(機械的処理)あるいはいずれか一
方の処理を施すことが好ましい。このように実施する
と、色変換層と透光性層との界面を容易に凹凸形状とす
ることができる。また、このように実施すると、透光性
層を形成する前に、凹凸形状を検査することができる。
【0021】また、本発明の光学的表示装置の製造方法
を実施するにあたり、色変換層と透光性層との界面を凹
凸形状とする工程において、表面に凹凸形状を有する離
型性フィルムを介した状態で、色変換層を光硬化あるい
は熱硬化することが好ましい。このように実施すると、
色変換層を形成すると同時に界面に凹凸形状とすること
ができる。また、このように実施すると、透光性層を形
成する前に、凹凸形状を検査することができる。
を実施するにあたり、色変換層と透光性層との界面を凹
凸形状とする工程において、表面に凹凸形状を有する離
型性フィルムを介した状態で、色変換層を光硬化あるい
は熱硬化することが好ましい。このように実施すると、
色変換層を形成すると同時に界面に凹凸形状とすること
ができる。また、このように実施すると、透光性層を形
成する前に、凹凸形状を検査することができる。
【0022】また、本発明の光学的表示装置の製造方法
を実施するにあたり、色変換層と透光性層との界面を凹
凸形状とする工程において、表面に凹凸形状を有する透
光性層を積層した状態で、色変換層を光硬化あるいは熱
硬化することが好ましい。このように実施すると、色変
換層を形成すると同時に、透光性層との界面に凹凸形状
を設けることができる。また、このように実施すると、
透光性層に凹凸形状を先に設けることになるが、この段
階で凹凸形状を検査することができる。
を実施するにあたり、色変換層と透光性層との界面を凹
凸形状とする工程において、表面に凹凸形状を有する透
光性層を積層した状態で、色変換層を光硬化あるいは熱
硬化することが好ましい。このように実施すると、色変
換層を形成すると同時に、透光性層との界面に凹凸形状
を設けることができる。また、このように実施すると、
透光性層に凹凸形状を先に設けることになるが、この段
階で凹凸形状を検査することができる。
【0023】また、本発明の別の態様は、面状発光体の
発光面側に、透光性層と、中間層と、色変換層とが順次
に積層されており、かつ、色変換層の屈折率が透光性層
の屈折率よりも大きい光学的表示装置の製造方法であっ
て、中間層と透光性層との界面を凹凸形状とする工程を
含むことを特徴としている。このように実施すると、色
変換層を平滑としたまま、より優れた発光輝度を得るこ
とができる光学的表示装置を効率的に得ることができ
る。
発光面側に、透光性層と、中間層と、色変換層とが順次
に積層されており、かつ、色変換層の屈折率が透光性層
の屈折率よりも大きい光学的表示装置の製造方法であっ
て、中間層と透光性層との界面を凹凸形状とする工程を
含むことを特徴としている。このように実施すると、色
変換層を平滑としたまま、より優れた発光輝度を得るこ
とができる光学的表示装置を効率的に得ることができ
る。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施の形態について具体的に説明する。なお、参照する
図面は、この発明が理解できる程度に各構成成分の大き
さ、形状および配置関係を概略的に示してあるに過ぎな
い。したがって、この発明は図示例にのみ限定されるも
のではない。また、図面では、断面を表すハッチングを
省略する場合がある。
実施の形態について具体的に説明する。なお、参照する
図面は、この発明が理解できる程度に各構成成分の大き
さ、形状および配置関係を概略的に示してあるに過ぎな
い。したがって、この発明は図示例にのみ限定されるも
のではない。また、図面では、断面を表すハッチングを
省略する場合がある。
【0025】[第1の実施形態]第1の実施形態は、図
1に示すように、有機EL素子(面状発光体)10の発
光面側に、透光性層12と、色変換層14とが順次に積
層された有機EL表示装置18の断面を模式的に表した
図である。色変換層14の屈折率(n1と称する場合が
ある。)を、透光性層12の屈折率(n2と称する場合
がある。)よりも大きくし、かつ、色変換層14と透光
性層12との界面を凹凸形状としてあるため、全反射の
臨界角の式を満足する領域A、Bを形成している。ま
た、図1中に、記号L1〜L4で示される矢印は、蛍光
物質(蛍光色素)16から全方位に出射された蛍光の光
路を表しており、および記号L5〜L6で示される矢印
は、蛍光物質16から出射された蛍光のうち、色変換層
14と透光性層12との界面での反射光の光路をそれぞ
れ表している。以下、図1を参照するとともに、図2と
対比させながら、第1の実施形態である有機EL表示装
置18の構成および作用を具体的に説明する。
1に示すように、有機EL素子(面状発光体)10の発
光面側に、透光性層12と、色変換層14とが順次に積
層された有機EL表示装置18の断面を模式的に表した
図である。色変換層14の屈折率(n1と称する場合が
ある。)を、透光性層12の屈折率(n2と称する場合
がある。)よりも大きくし、かつ、色変換層14と透光
性層12との界面を凹凸形状としてあるため、全反射の
臨界角の式を満足する領域A、Bを形成している。ま
た、図1中に、記号L1〜L4で示される矢印は、蛍光
物質(蛍光色素)16から全方位に出射された蛍光の光
路を表しており、および記号L5〜L6で示される矢印
は、蛍光物質16から出射された蛍光のうち、色変換層
14と透光性層12との界面での反射光の光路をそれぞ
れ表している。以下、図1を参照するとともに、図2と
対比させながら、第1の実施形態である有機EL表示装
置18の構成および作用を具体的に説明する。
【0026】(1)作用 まず、第1の実施形態である有機EL表示装置18にお
いて、有機EL素子10の電極間に所定の電圧を印加す
ることにより、有機EL素子10を発光させることがで
きる。すると、有機EL素子10の発光により出射され
たEL光は、有機EL素子10の発光面11から、透光
性層12に入射される。このとき、透光性層12の光透
過率を大きくしてあるために、EL光はほとんど光吸収
されることなく通過することができる。この後、EL光
は、界面13を介して、色変換層14に入射される。
いて、有機EL素子10の電極間に所定の電圧を印加す
ることにより、有機EL素子10を発光させることがで
きる。すると、有機EL素子10の発光により出射され
たEL光は、有機EL素子10の発光面11から、透光
性層12に入射される。このとき、透光性層12の光透
過率を大きくしてあるために、EL光はほとんど光吸収
されることなく通過することができる。この後、EL光
は、界面13を介して、色変換層14に入射される。
【0027】次いで、色変換層14に入射されたEL光
は、色変換層14に均一に分散されている蛍光物質16
に吸収される。したがって、蛍光物質16はEL光によ
り効率的に励起されて、蛍光物質16から、全方位に向
かって蛍光を発することになる。この状態の光路を、図
面上、L1〜L4でそれぞれ表している。ここで、蛍光
物質16から全方位に向かって発せられた蛍光L1〜L
4のうち、色変換層14の出射面15に向かった蛍光L
1〜L2は、光路L7で示されるように外部に取り出さ
れることになる。一方、蛍光物質16から全方位に向か
って発せられた蛍光L1〜L4のうち、色変換層14の
出射面15と反対側に向かった蛍光L3〜L4は、全反
射の臨界角の式を満足する領域、例えば、A点やB点に
おいて効率的に反射されて、進行方向が変わり、色変換
層14の出射面15に対して概ね垂直方向に向かうこと
になる。したがって、この反射光の出射面15に対する
入射角(Θ)が、色変換層14の屈折率と、空気の屈折
率との関係で全反射の臨界角以内であれば、光路L6で
示されるように外部(空気中)に取り出され、本来的に
外部に取り出された光路L7で示される光と合わさって
視認されることになる。
は、色変換層14に均一に分散されている蛍光物質16
に吸収される。したがって、蛍光物質16はEL光によ
り効率的に励起されて、蛍光物質16から、全方位に向
かって蛍光を発することになる。この状態の光路を、図
面上、L1〜L4でそれぞれ表している。ここで、蛍光
物質16から全方位に向かって発せられた蛍光L1〜L
4のうち、色変換層14の出射面15に向かった蛍光L
1〜L2は、光路L7で示されるように外部に取り出さ
れることになる。一方、蛍光物質16から全方位に向か
って発せられた蛍光L1〜L4のうち、色変換層14の
出射面15と反対側に向かった蛍光L3〜L4は、全反
射の臨界角の式を満足する領域、例えば、A点やB点に
おいて効率的に反射されて、進行方向が変わり、色変換
層14の出射面15に対して概ね垂直方向に向かうこと
になる。したがって、この反射光の出射面15に対する
入射角(Θ)が、色変換層14の屈折率と、空気の屈折
率との関係で全反射の臨界角以内であれば、光路L6で
示されるように外部(空気中)に取り出され、本来的に
外部に取り出された光路L7で示される光と合わさって
視認されることになる。
【0028】それに対して、従来の有機EL表示装置1
18は、図2にその断面を模式的に示すように、色変換
層114と有機EL素子(面状発光体)110との界面
111が平滑である。なお、図2においても、図1と同
様に、蛍光物質116から出射された蛍光等の光路を記
号L´1〜L´7でそれぞれ示してある。したがって、
従来の有機EL表示装置118において、蛍光物質11
6から全方位に向かって発せられた蛍光L´1〜L´4
のうち、色変換層114の出射面115と反対側に向か
った蛍光L´3〜L´4は、全反射の臨界角の式を満足
する領域が少ないため、有機EL素子10内にそのまま
進入する割合が多くなる。この有機EL素子10内に戻
ってくる光路を図面上、矢印L´6で示している。
18は、図2にその断面を模式的に示すように、色変換
層114と有機EL素子(面状発光体)110との界面
111が平滑である。なお、図2においても、図1と同
様に、蛍光物質116から出射された蛍光等の光路を記
号L´1〜L´7でそれぞれ示してある。したがって、
従来の有機EL表示装置118において、蛍光物質11
6から全方位に向かって発せられた蛍光L´1〜L´4
のうち、色変換層114の出射面115と反対側に向か
った蛍光L´3〜L´4は、全反射の臨界角の式を満足
する領域が少ないため、有機EL素子10内にそのまま
進入する割合が多くなる。この有機EL素子10内に戻
ってくる光路を図面上、矢印L´6で示している。
【0029】また、蛍光L´1〜L´4のうち一部はA
´点で反射されて、色変換層114の出射面115に向
かうが、色変換層114の出射面115に対して比較的
小さな角度(Θ´)で入射される。したがって、色変換
層114の屈折率と、空気の屈折率との関係で全反射の
臨界角以上の角度となりやすく、図示するように、B点
で反射されて、外部(空気中)に有効に取り出すことが
できない。よって、従来の有機EL表示装置118にお
いては、外部に取り出せるのは記号L7で示される光の
みであり、第1の実施形態である有機EL表示装置18
と比較して、外部で視認される光量が少なくなる。
´点で反射されて、色変換層114の出射面115に向
かうが、色変換層114の出射面115に対して比較的
小さな角度(Θ´)で入射される。したがって、色変換
層114の屈折率と、空気の屈折率との関係で全反射の
臨界角以上の角度となりやすく、図示するように、B点
で反射されて、外部(空気中)に有効に取り出すことが
できない。よって、従来の有機EL表示装置118にお
いては、外部に取り出せるのは記号L7で示される光の
みであり、第1の実施形態である有機EL表示装置18
と比較して、外部で視認される光量が少なくなる。
【0030】(2)色変換層 第1の実施形態である有機EL表示装置18において、
色変換層14の構成材料は特に制限されるものではない
が、例えば、蛍光色素および樹脂、または蛍光色素のみ
からなり、蛍光色素および樹脂は、蛍光色素を顔料樹脂
および/またはバインダー樹脂中に溶解または分散させ
た固形状態のものを挙げることができる。
色変換層14の構成材料は特に制限されるものではない
が、例えば、蛍光色素および樹脂、または蛍光色素のみ
からなり、蛍光色素および樹脂は、蛍光色素を顔料樹脂
および/またはバインダー樹脂中に溶解または分散させ
た固形状態のものを挙げることができる。
【0031】具体的な蛍光色素について説明すると、有
機EL素子における近紫外光から紫色の発光を青色発光
に変換する蛍光色素としては、1,4−ビス(2−メチ
ルスチリル)ベンゼン(以下Bis−MBS)、トラン
ス−4,4´−ジフェニルスチルベン(以下DPS)等
のスチルベン系色素、7−ヒドロキシ−4−メチルクマ
リン(以下クマリン4)等のクマリン系色素を挙げるこ
とができる。
機EL素子における近紫外光から紫色の発光を青色発光
に変換する蛍光色素としては、1,4−ビス(2−メチ
ルスチリル)ベンゼン(以下Bis−MBS)、トラン
ス−4,4´−ジフェニルスチルベン(以下DPS)等
のスチルベン系色素、7−ヒドロキシ−4−メチルクマ
リン(以下クマリン4)等のクマリン系色素を挙げるこ
とができる。
【0032】次に、有機EL素子における青色、青緑色
または白色の発光を緑色発光に変換する場合の蛍光色素
については、例えば、2,3,5,6−1H,4H−テ
トラヒドロ−8−トリフロルメチルキノリジノ(9,9
a,1−gh)クマリン(以下クマリン153)、3−
(2´−ベンゾチアゾリル)−7−ジエチルアミノクマ
リン(以下クマリン6)、3−(2´−ベンズイミダゾ
リル)−7−N,N−ジエチルアミノクマリン(以下ク
マリン7)等のクマリン色素、その他クマリン色素系染
料であるベーシックイエロー51、また、ソルベントイ
エロー11、ソルベントイエロー116等のナフタルイ
ミド色素を挙げることができる。
または白色の発光を緑色発光に変換する場合の蛍光色素
については、例えば、2,3,5,6−1H,4H−テ
トラヒドロ−8−トリフロルメチルキノリジノ(9,9
a,1−gh)クマリン(以下クマリン153)、3−
(2´−ベンゾチアゾリル)−7−ジエチルアミノクマ
リン(以下クマリン6)、3−(2´−ベンズイミダゾ
リル)−7−N,N−ジエチルアミノクマリン(以下ク
マリン7)等のクマリン色素、その他クマリン色素系染
料であるベーシックイエロー51、また、ソルベントイ
エロー11、ソルベントイエロー116等のナフタルイ
ミド色素を挙げることができる。
【0033】また、有機EL素子における青色から緑色
までの、または白色の発光を、橙色から赤色までの発光
に変換する場合の蛍光色素については、例えば、4−ジ
シアノメチレン−2−メチル−6−(p−ジメチルアミ
ノスチルリル)−4H−ピラン(以下DCM)等のシア
ニン系色素、1−エチル−2−(4−(p−ジメチルア
ミノフェニル)−1,3−ブタジエニル)−ピリジニウ
ム−パークロレート(以下ピリジン1)等のピリジン系
色素、ローダミンB、ローダミン6G等のローダミン系
色素、その他にオキサジン系色素等が挙げられる。
までの、または白色の発光を、橙色から赤色までの発光
に変換する場合の蛍光色素については、例えば、4−ジ
シアノメチレン−2−メチル−6−(p−ジメチルアミ
ノスチルリル)−4H−ピラン(以下DCM)等のシア
ニン系色素、1−エチル−2−(4−(p−ジメチルア
ミノフェニル)−1,3−ブタジエニル)−ピリジニウ
ム−パークロレート(以下ピリジン1)等のピリジン系
色素、ローダミンB、ローダミン6G等のローダミン系
色素、その他にオキサジン系色素等が挙げられる。
【0034】さらに、各種染料(直接染料、酸性染料、
塩基性染料、分散染料等)も蛍光性があれば蛍光色素と
して選択することが可能である。また、蛍光色素をポリ
メタクリル酸エステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル酢
酸ビニル共重合体、アルキッド樹脂、芳香族スルホンア
ミド樹脂、ユリア樹脂、メラニン樹脂、ベンゾグアナミ
ン樹脂等の顔料樹脂中にあらかじめ練り込んで顔料化し
たものでもよい。また、これらの蛍光色素または顔料
は、必要に応じて、単独または混合して用いてもよい。
塩基性染料、分散染料等)も蛍光性があれば蛍光色素と
して選択することが可能である。また、蛍光色素をポリ
メタクリル酸エステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル酢
酸ビニル共重合体、アルキッド樹脂、芳香族スルホンア
ミド樹脂、ユリア樹脂、メラニン樹脂、ベンゾグアナミ
ン樹脂等の顔料樹脂中にあらかじめ練り込んで顔料化し
たものでもよい。また、これらの蛍光色素または顔料
は、必要に応じて、単独または混合して用いてもよい。
【0035】一方、バインダー樹脂は、透明な(可視光
における光透過率が50%以上)材料が好ましい。例え
ば、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリレート、ポ
リカーボネート、ポリビニルアルコール、ポリビニルピ
ロリドン、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメ
チルセルロース等の透明樹脂(高分子)が挙げられる。
における光透過率が50%以上)材料が好ましい。例え
ば、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリレート、ポ
リカーボネート、ポリビニルアルコール、ポリビニルピ
ロリドン、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメ
チルセルロース等の透明樹脂(高分子)が挙げられる。
【0036】なお、色変換層を平面的に分離配置するた
めに、フォトリソグラフィー法が適用できる感光性樹脂
も選ばれる。例えば、アクリル酸系、メタクリル酸系、
ポリケイ皮酸ビニル系、環ゴム系等の反応性ビニル基を
有する光硬化型レジスト材料が挙げられる。また、印刷
法を用いる場合には、透明な樹脂を用いた印刷インキ
(メジウム)が選ばれる。例えば、ポリ塩化ビニル樹
脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキド樹脂、エ
ポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、マ
レイン酸樹脂、ポリアミド樹脂のモノマー、オリゴマ
ー、ポリマーまた、ポリメチルメタクリレート、ポリア
クリレート、ポリカーボネート、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシエチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース等の透明樹脂を用いる
ことができる。
めに、フォトリソグラフィー法が適用できる感光性樹脂
も選ばれる。例えば、アクリル酸系、メタクリル酸系、
ポリケイ皮酸ビニル系、環ゴム系等の反応性ビニル基を
有する光硬化型レジスト材料が挙げられる。また、印刷
法を用いる場合には、透明な樹脂を用いた印刷インキ
(メジウム)が選ばれる。例えば、ポリ塩化ビニル樹
脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキド樹脂、エ
ポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、マ
レイン酸樹脂、ポリアミド樹脂のモノマー、オリゴマ
ー、ポリマーまた、ポリメチルメタクリレート、ポリア
クリレート、ポリカーボネート、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシエチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース等の透明樹脂を用いる
ことができる。
【0037】色変換層が主に蛍光色素からなる場合は、
所望の色変換層パターンのマスクを介して真空蒸着また
はスパッタリング法で成膜され、一方、蛍光色素と樹脂
からなる場合は、蛍光色素と樹脂と適当な溶剤とを混
合、分散または可溶化させて液状とし、スピンコート、
ロールコート、キャスト法等の方法で成膜し、フォトリ
ソグラエイー法で所望の色変換層パターンでパターニン
グしたり、スクリーン印刷等の方法で所望の色変換層パ
ターンでパターニングするのが一般的である。
所望の色変換層パターンのマスクを介して真空蒸着また
はスパッタリング法で成膜され、一方、蛍光色素と樹脂
からなる場合は、蛍光色素と樹脂と適当な溶剤とを混
合、分散または可溶化させて液状とし、スピンコート、
ロールコート、キャスト法等の方法で成膜し、フォトリ
ソグラエイー法で所望の色変換層パターンでパターニン
グしたり、スクリーン印刷等の方法で所望の色変換層パ
ターンでパターニングするのが一般的である。
【0038】また、光硬化性樹脂を用いる場合、光開始
剤や増感剤を添加することが好ましい。このように構成
することにより、光硬化性樹脂を容易に硬化させること
ができる。このような光開始剤としては、アセトフェノ
ン系化合物、ベンゾイン系化合物、ベンゾフェノン系化
合物、チオキサンソン系化合物、トリアジン系化合物、
ラジカル発生剤や光酸発生剤等が挙げられる。また、増
感剤としては、トリエタノールアミン、4,4´−ジメ
チルアミノベンゾフェノン、4−ジメチルアミノ安息香
酸エチル等が挙げられる。
剤や増感剤を添加することが好ましい。このように構成
することにより、光硬化性樹脂を容易に硬化させること
ができる。このような光開始剤としては、アセトフェノ
ン系化合物、ベンゾイン系化合物、ベンゾフェノン系化
合物、チオキサンソン系化合物、トリアジン系化合物、
ラジカル発生剤や光酸発生剤等が挙げられる。また、増
感剤としては、トリエタノールアミン、4,4´−ジメ
チルアミノベンゾフェノン、4−ジメチルアミノ安息香
酸エチル等が挙げられる。
【0039】また、光硬化性樹脂に紫外線吸収剤を添加
することが好ましい。このように構成することとによ
り、有機蛍光物質の劣化防止を図ることができるためで
ある。このような紫外線吸収剤としては、例えば、サリ
チル酸系化合物、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリ
アゾール系化合物、トリアジン系化合物、シアノアクリ
レート系化合物からなる群から選択される少なくとも一
つの化合物であることが好ましい。
することが好ましい。このように構成することとによ
り、有機蛍光物質の劣化防止を図ることができるためで
ある。このような紫外線吸収剤としては、例えば、サリ
チル酸系化合物、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリ
アゾール系化合物、トリアジン系化合物、シアノアクリ
レート系化合物からなる群から選択される少なくとも一
つの化合物であることが好ましい。
【0040】また、光硬化性樹脂に酸化防止剤および光
安定剤あるいはいずれか一方の化合物を含むことも好ま
しい。このように酸化防止剤や光安定剤を添加すること
により、優れた耐久性が得られるためである。好ましい
酸化防止剤としては、2,6−ジ−tert−ブチル−
p−クレゾール、ブチル化ヒドロキシアニソール(BH
A)やテトラキス−[メチレン−3−(3´,5´−ジ
−tert−ブチル−4´−ヒドロキシフェニル)プロ
ピオネート]メタン等が挙げられる。また、好ましい光
安定剤としては、ニッケルビス(オクチルフェニル)サ
ルファイド、[2,2´−チオビス(4−tert−オ
クチルフェノラート)]−n−ブチルアミンニッケル、
ニッケルコンプレックス−3,5−ジ−tert−ブチ
ル−4−ヒドロキシベンジル−リン酸モノエチレート、
ニッケル−ジブチルジチオカーバメート等が挙げられ
る。
安定剤あるいはいずれか一方の化合物を含むことも好ま
しい。このように酸化防止剤や光安定剤を添加すること
により、優れた耐久性が得られるためである。好ましい
酸化防止剤としては、2,6−ジ−tert−ブチル−
p−クレゾール、ブチル化ヒドロキシアニソール(BH
A)やテトラキス−[メチレン−3−(3´,5´−ジ
−tert−ブチル−4´−ヒドロキシフェニル)プロ
ピオネート]メタン等が挙げられる。また、好ましい光
安定剤としては、ニッケルビス(オクチルフェニル)サ
ルファイド、[2,2´−チオビス(4−tert−オ
クチルフェノラート)]−n−ブチルアミンニッケル、
ニッケルコンプレックス−3,5−ジ−tert−ブチ
ル−4−ヒドロキシベンジル−リン酸モノエチレート、
ニッケル−ジブチルジチオカーバメート等が挙げられ
る。
【0041】なお、参考のため、好ましい色変換層14
の構成材料(顔料樹脂、バインダー樹脂)の屈折率を示
すと、以下のような値である。 塩化ビニル樹脂 :1.54(波長589nm) 塩化ビニリデン樹脂 :1.60(波長589nm) 酢酸ビニル樹脂 :1.45(波長589nm) ポリエチレン樹脂 :1.51(波長589nm) ポリスチレン樹脂 :1.59(波長589nm) メタクリル酸メチル樹脂 :1.49(波長589nm) メラミン樹脂 :1.60(波長589nm)
の構成材料(顔料樹脂、バインダー樹脂)の屈折率を示
すと、以下のような値である。 塩化ビニル樹脂 :1.54(波長589nm) 塩化ビニリデン樹脂 :1.60(波長589nm) 酢酸ビニル樹脂 :1.45(波長589nm) ポリエチレン樹脂 :1.51(波長589nm) ポリスチレン樹脂 :1.59(波長589nm) メタクリル酸メチル樹脂 :1.49(波長589nm) メラミン樹脂 :1.60(波長589nm)
【0042】また、第1の実施形態である有機EL表示
装置18において、色変換層14の厚さについても特に
制限されるものではないが、例えば、0.1μm〜1m
mの範囲内の値とするのが好ましい。この理由は、色変
換層14の厚さが0.1μm未満となると、機械的強度
が低下したり、積層することが困難となる場合があるた
めである。一方、色変換層14の厚さが1mmを超える
と、光透過率が著しく低下して、外部に取り出せる光量
が低下したり、あるいは有機EL表示装置18の薄型化
が困難となる場合があるためである。したがって、色変
換層14の厚さを0.1μm〜1mmの範囲内の値とす
るのが好ましく、1μm〜500μmの範囲内の値とす
るのがより好ましく、5μm〜100μmの範囲内の値
とするのがさらに好ましい。
装置18において、色変換層14の厚さについても特に
制限されるものではないが、例えば、0.1μm〜1m
mの範囲内の値とするのが好ましい。この理由は、色変
換層14の厚さが0.1μm未満となると、機械的強度
が低下したり、積層することが困難となる場合があるた
めである。一方、色変換層14の厚さが1mmを超える
と、光透過率が著しく低下して、外部に取り出せる光量
が低下したり、あるいは有機EL表示装置18の薄型化
が困難となる場合があるためである。したがって、色変
換層14の厚さを0.1μm〜1mmの範囲内の値とす
るのが好ましく、1μm〜500μmの範囲内の値とす
るのがより好ましく、5μm〜100μmの範囲内の値
とするのがさらに好ましい。
【0043】なお、図1に示す有機EL表示装置18に
おいて、色変換層14を便宜上、一つのみ示している
が、同一平面上に、複数個設けても良い。例えば、有機
EL素子10上の発光面11上に、赤用色変換層と、青
用色変換層と、緑用色変換層とを、それぞれ近接して配
置しても良い。このように構成すると、有機EL表示装
置18のカラー化を容易に図ることができる。
おいて、色変換層14を便宜上、一つのみ示している
が、同一平面上に、複数個設けても良い。例えば、有機
EL素子10上の発光面11上に、赤用色変換層と、青
用色変換層と、緑用色変換層とを、それぞれ近接して配
置しても良い。このように構成すると、有機EL表示装
置18のカラー化を容易に図ることができる。
【0044】(3)透光性層 第1の実施形態である有機EL表示装置18において、
透光性層12は、波長400〜700nmにおいて、光
透過率を50%以上の値とするのが好ましい。この理由
は、透光性層12の光透過率が50%未満の値となる
と、透光性層12を介して外部に取り出すことができる
光量が低下する場合があるためである。したがって、波
長400〜700nmにおいて、透光性層12の光透過
率を70%以上の値とするのがより好ましく、90%以
上の値とするのがさらに好ましい。
透光性層12は、波長400〜700nmにおいて、光
透過率を50%以上の値とするのが好ましい。この理由
は、透光性層12の光透過率が50%未満の値となる
と、透光性層12を介して外部に取り出すことができる
光量が低下する場合があるためである。したがって、波
長400〜700nmにおいて、透光性層12の光透過
率を70%以上の値とするのがより好ましく、90%以
上の値とするのがさらに好ましい。
【0045】また、このような透光性層12の構成材料
としては、ポリアクリル系樹脂、ポリメタクリル系樹
脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカー
ボネート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリビ
ニルピロリドン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、エポキシ
系樹脂、シアネート系樹脂、メラミン系樹脂、フェノー
ル系樹脂、マレイン系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ポリア
セタール系樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、ヒ
ドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロー
ス等の一種単独または二種以上の有機材料の組み合わせ
が挙げられる。
としては、ポリアクリル系樹脂、ポリメタクリル系樹
脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカー
ボネート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリビ
ニルピロリドン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、エポキシ
系樹脂、シアネート系樹脂、メラミン系樹脂、フェノー
ル系樹脂、マレイン系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ポリア
セタール系樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、ヒ
ドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロー
ス等の一種単独または二種以上の有機材料の組み合わせ
が挙げられる。
【0046】また、透光性層12の構成材料として、ガ
ラス材料、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化チタン、
酸化イットリウム、酸化ゲルマニウム、酸化亜鉛、酸化
マグネシウム、酸化カルシウム、酸化ストロンチウム、
酸化バリウム、酸化鉛、酸化ナトリウム、酸化ジルコニ
ア、酸化ナトリウム、酸化リチウム、酸化硼素、ちっ化
シリコン等の一種単独または二種以上の無機材料の組み
合わせが挙げられる。また、好ましいガラス材料とし
て、ソーダ石灰ガラス、バリウム・ストロンチウム含有
ガラス、鉛ガラス、アルミノケイ酸ガラス、ホウケイ酸
ガラス、バリウムホウケイ酸ガラスを透光性層の構成材
料として挙げることができる。
ラス材料、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化チタン、
酸化イットリウム、酸化ゲルマニウム、酸化亜鉛、酸化
マグネシウム、酸化カルシウム、酸化ストロンチウム、
酸化バリウム、酸化鉛、酸化ナトリウム、酸化ジルコニ
ア、酸化ナトリウム、酸化リチウム、酸化硼素、ちっ化
シリコン等の一種単独または二種以上の無機材料の組み
合わせが挙げられる。また、好ましいガラス材料とし
て、ソーダ石灰ガラス、バリウム・ストロンチウム含有
ガラス、鉛ガラス、アルミノケイ酸ガラス、ホウケイ酸
ガラス、バリウムホウケイ酸ガラスを透光性層の構成材
料として挙げることができる。
【0047】なお、参考のため、好ましい透光性層12
の構成材料例の屈折率を示すと、以下のような値であ
る。 メタクリル酸メチル樹脂 :1.49(波長589nm) 酸化珪素(SiO2) :1.54(波長589nm) 酸化硼素(B2O3) :1.77(波長546nm) ガラス :1.49(波長589nm) テトラフルオロエチレン樹脂:1.49(波長589nm)
の構成材料例の屈折率を示すと、以下のような値であ
る。 メタクリル酸メチル樹脂 :1.49(波長589nm) 酸化珪素(SiO2) :1.54(波長589nm) 酸化硼素(B2O3) :1.77(波長546nm) ガラス :1.49(波長589nm) テトラフルオロエチレン樹脂:1.49(波長589nm)
【0048】また、透光性層12の厚さは特に制限され
るものではないが、具体的に、0.1μm〜1mmの範
囲内の値とするのが好ましい。この理由は、透光性層1
2の厚さが0.1μm未満となると、機械的強度が低下
したり、積層することが困難となる場合があるためであ
り、一方、透光性層12の厚さが1mmを超えると、光
透過率が著しく低下する場合があるためである。したが
って、透光性層12の厚さを1μm〜500μmの範囲
内の値とするのがより好ましく、1μm〜100μmの
範囲内の値とするのがさらに好ましい。
るものではないが、具体的に、0.1μm〜1mmの範
囲内の値とするのが好ましい。この理由は、透光性層1
2の厚さが0.1μm未満となると、機械的強度が低下
したり、積層することが困難となる場合があるためであ
り、一方、透光性層12の厚さが1mmを超えると、光
透過率が著しく低下する場合があるためである。したが
って、透光性層12の厚さを1μm〜500μmの範囲
内の値とするのがより好ましく、1μm〜100μmの
範囲内の値とするのがさらに好ましい。
【0049】(4)界面における凹凸形状 第1の実施形態である有機EL表示装置18において、
透光性層12と色変換層14との界面13における凹凸
形状の大きさ等については特に制限されるものではない
が、凸形状における隣接する凸部の頂点間の平均距離
(図1中、記号Sで示す。)を0.5〜10μmの範囲
内の値とすることが好ましい。この理由は、凸部の頂点
間の平均距離が0.5〜10μmの範囲外となると、か
かる界面13での光の反射効率が低下する場合があるた
めである。したがって、凸部の頂点間の平均距離を、
0.6〜8μmの範囲内の値とすることがより好まし
く、1〜5μmの範囲内の値とすることがさらに好まし
い。
透光性層12と色変換層14との界面13における凹凸
形状の大きさ等については特に制限されるものではない
が、凸形状における隣接する凸部の頂点間の平均距離
(図1中、記号Sで示す。)を0.5〜10μmの範囲
内の値とすることが好ましい。この理由は、凸部の頂点
間の平均距離が0.5〜10μmの範囲外となると、か
かる界面13での光の反射効率が低下する場合があるた
めである。したがって、凸部の頂点間の平均距離を、
0.6〜8μmの範囲内の値とすることがより好まし
く、1〜5μmの範囲内の値とすることがさらに好まし
い。
【0050】また、透光性層12と色変換層14との界
面13における凹凸形状の凸部の頂点と凹部の底点との
平均距離(図1中、記号Tで示す。)を0.5〜10μ
mの範囲内の値とすることが好ましい。この理由は、凸
部の頂点と凹部の底点との平均距離が0.5〜10μm
の範囲外となると、かかる界面13での光の反射効率が
低下する場合があるためである。したがって、凸部の頂
点間の平均距離を、0.6〜8μmの範囲内の値とする
ことがより好ましく、1〜5μmの範囲内の値とするこ
とがさらに好ましい。
面13における凹凸形状の凸部の頂点と凹部の底点との
平均距離(図1中、記号Tで示す。)を0.5〜10μ
mの範囲内の値とすることが好ましい。この理由は、凸
部の頂点と凹部の底点との平均距離が0.5〜10μm
の範囲外となると、かかる界面13での光の反射効率が
低下する場合があるためである。したがって、凸部の頂
点間の平均距離を、0.6〜8μmの範囲内の値とする
ことがより好ましく、1〜5μmの範囲内の値とするこ
とがさらに好ましい。
【0051】さらに、界面13における凹凸形状につい
ても、平坦形状と比較して全反射の臨界角の式を満足す
る領域が多く得られるものであれば特に制限されるもの
でないが、例えば、図1に示すように波型形状であって
も良く、あるいは連続したピラミッド形状(正四角錘)
や不連続のピラミッド形状であっても良い。特にピラミ
ッド形状とした場合には、頂角を90℃付近とすること
が好ましい。このようにピラミッド形状を構成すると、
全反射の臨界角の式を満足する領域をより効率的に設け
ることができる。
ても、平坦形状と比較して全反射の臨界角の式を満足す
る領域が多く得られるものであれば特に制限されるもの
でないが、例えば、図1に示すように波型形状であって
も良く、あるいは連続したピラミッド形状(正四角錘)
や不連続のピラミッド形状であっても良い。特にピラミ
ッド形状とした場合には、頂角を90℃付近とすること
が好ましい。このようにピラミッド形状を構成すると、
全反射の臨界角の式を満足する領域をより効率的に設け
ることができる。
【0052】(5)有機EL素子 第1の実施形態においては、面状発光体としてLED,
VFD,PDP等も挙げることができるが、より薄型化
が可能であって、エネルギー効率が高いことから有機E
L素子10を用いるのが好ましい。また、より具体的に
は、図5に示すように、支持基板40上に、陽極層22
(30,32,34)と、陰極層20と、これらに挟持
された有機発光層24,26,28とから構成した有機
EL素子10を使用するのが好ましい。面状発光体とし
て、このように構成した有機EL素子10を使用するこ
とにより、発光輝度が高い上に、フルカラー化が可能な
有機EL表示装置18を提供することができる。
VFD,PDP等も挙げることができるが、より薄型化
が可能であって、エネルギー効率が高いことから有機E
L素子10を用いるのが好ましい。また、より具体的に
は、図5に示すように、支持基板40上に、陽極層22
(30,32,34)と、陰極層20と、これらに挟持
された有機発光層24,26,28とから構成した有機
EL素子10を使用するのが好ましい。面状発光体とし
て、このように構成した有機EL素子10を使用するこ
とにより、発光輝度が高い上に、フルカラー化が可能な
有機EL表示装置18を提供することができる。
【0053】まず、図5を参照しながら有機発光層2
4,26,28について説明すると、かかる有機発光層
24,26,28は、発光色に対応した有機発光材料を
含んで構成されている。このような有機発光材料として
は特に制限されるものではないが、例えば、以下の3つ
の機能を併せ持つことが好ましい。 (a)電荷の注入機能:電界印加時に陽極あるいは正孔
注入層から正孔を注入することができる一方、陰極層あ
るいは電子注入層から電子を注入することができる機
能。 (b)輸送機能:注入された正孔および電子を電界の力
で移動させる機能。 (c)発光機能:電子と正孔の再結合の場を提供し、こ
れらを発光につなげる機能。 したがって、このような機能を有する有機発光材料とし
て、スチリル基を有する芳香族環化合物が挙げられる。
すなわち、スチリル基を有する芳香族環化合物を使用す
ることにより、優れた発光特性や耐久性を得ることがで
きる点で好ましい。
4,26,28について説明すると、かかる有機発光層
24,26,28は、発光色に対応した有機発光材料を
含んで構成されている。このような有機発光材料として
は特に制限されるものではないが、例えば、以下の3つ
の機能を併せ持つことが好ましい。 (a)電荷の注入機能:電界印加時に陽極あるいは正孔
注入層から正孔を注入することができる一方、陰極層あ
るいは電子注入層から電子を注入することができる機
能。 (b)輸送機能:注入された正孔および電子を電界の力
で移動させる機能。 (c)発光機能:電子と正孔の再結合の場を提供し、こ
れらを発光につなげる機能。 したがって、このような機能を有する有機発光材料とし
て、スチリル基を有する芳香族環化合物が挙げられる。
すなわち、スチリル基を有する芳香族環化合物を使用す
ることにより、優れた発光特性や耐久性を得ることがで
きる点で好ましい。
【0054】また、有機発光層24,26,28に、ベ
ンゾチアゾール系、ベンゾイミダゾール系、ベンゾオキ
サゾール系等の蛍光増白剤や、スチリルベンゼン系化合
物、8−キノリノール誘導体を配位子とする金属錯体を
併用することも好ましい。また、ジスチリルアリーレン
骨格の有機発光材料、例えば4,4´一ビス(2,2−
ジフェニルビニル)ビフェニル)等をホストとし、当該
ホストに青色から赤色までの強い蛍光物質、例えばクマ
リン系あるいはホストと同様の蛍光物質をドープしたも
のを併用することも好適である。
ンゾチアゾール系、ベンゾイミダゾール系、ベンゾオキ
サゾール系等の蛍光増白剤や、スチリルベンゼン系化合
物、8−キノリノール誘導体を配位子とする金属錯体を
併用することも好ましい。また、ジスチリルアリーレン
骨格の有機発光材料、例えば4,4´一ビス(2,2−
ジフェニルビニル)ビフェニル)等をホストとし、当該
ホストに青色から赤色までの強い蛍光物質、例えばクマ
リン系あるいはホストと同様の蛍光物質をドープしたも
のを併用することも好適である。
【0055】また、有機発光層24,26,28の膜厚
については特に制限はなく、状況に応じて適宜選択する
ことができるが、5nm〜5μmの範囲内の値であるこ
とが好ましい。この理由は、有機発光層の膜厚が5nm
未満となると、発光輝度や耐久性が低下する場合があ
り、一方、有機発光層の膜厚が5μmを超えると、印加
電圧の値が高くなる場合があるためである。したがっ
て、有機発光層の膜厚を10nm〜3μmの範囲内の値
とすることがより好ましく、20nm〜1μmの範囲内
の値とすることがさらに好ましい。
については特に制限はなく、状況に応じて適宜選択する
ことができるが、5nm〜5μmの範囲内の値であるこ
とが好ましい。この理由は、有機発光層の膜厚が5nm
未満となると、発光輝度や耐久性が低下する場合があ
り、一方、有機発光層の膜厚が5μmを超えると、印加
電圧の値が高くなる場合があるためである。したがっ
て、有機発光層の膜厚を10nm〜3μmの範囲内の値
とすることがより好ましく、20nm〜1μmの範囲内
の値とすることがさらに好ましい。
【0056】次に、有機EL素子10における陽極層2
2(30,32,34)について説明する。かかる陽極
層22としては仕事関数の大きい(例えば、4.0eV
以上)金属、合金、電気電導性化合物またはこれらの混
合物を使用することが好ましい。具体的には、インジウ
ムチンオキサイド(ITO)、インジウム銅、スズ、酸
化亜鉛、金、白金、パラジウム等の1種を単独で、また
は2種以上を組み合わせて使用することができる。ま
た、陽極層22の厚さも特に制限されるものではない
が、10〜1000nmの範囲内の値とするのが好まし
く、10〜200nmの範囲内の値とするのがより好ま
しい。さらに、陽極層22に関しては、有機発光層2
4,26,28から発射された光を外部に有効に取り出
すことが出来るように、実質的に透明、より具体的に
は、光透過率が10%以上の値であることが好ましい。
2(30,32,34)について説明する。かかる陽極
層22としては仕事関数の大きい(例えば、4.0eV
以上)金属、合金、電気電導性化合物またはこれらの混
合物を使用することが好ましい。具体的には、インジウ
ムチンオキサイド(ITO)、インジウム銅、スズ、酸
化亜鉛、金、白金、パラジウム等の1種を単独で、また
は2種以上を組み合わせて使用することができる。ま
た、陽極層22の厚さも特に制限されるものではない
が、10〜1000nmの範囲内の値とするのが好まし
く、10〜200nmの範囲内の値とするのがより好ま
しい。さらに、陽極層22に関しては、有機発光層2
4,26,28から発射された光を外部に有効に取り出
すことが出来るように、実質的に透明、より具体的に
は、光透過率が10%以上の値であることが好ましい。
【0057】次に、有機EL素子10における陰極層2
0について説明する。かかる陰極層20には、仕事関数
の小さい(例えば、4.0eV未満)金属、合金、電気
電導性化合物またはこれらの混合物を使用することが好
ましい。具体的には、マグネシウム、アルミニウム、イ
ンジウム、リチウム、ナトリウム、セシウム、銀等の1
種を単独で、または2種以上を組み合わせて使用するこ
とができる。また陰極層20の厚さも特に制限されるも
のではないが、10〜1000nmの範囲内の値とする
のが好ましく、10〜200nmの範囲内の値とするの
がより好ましい。
0について説明する。かかる陰極層20には、仕事関数
の小さい(例えば、4.0eV未満)金属、合金、電気
電導性化合物またはこれらの混合物を使用することが好
ましい。具体的には、マグネシウム、アルミニウム、イ
ンジウム、リチウム、ナトリウム、セシウム、銀等の1
種を単独で、または2種以上を組み合わせて使用するこ
とができる。また陰極層20の厚さも特に制限されるも
のではないが、10〜1000nmの範囲内の値とする
のが好ましく、10〜200nmの範囲内の値とするの
がより好ましい。
【0058】次に、有機EL素子10における支持基板
40について説明する。かかる支持基板40は、機械的
強度に優れ、水分や酸素の透過性が少ないものであれ
ば、この種の有機エレクトルミネッセンス表示装置に常
用されているものをそのまま用いることができる。具体
的には、例えば、ガラスやセラミックス等を挙げること
ができる。
40について説明する。かかる支持基板40は、機械的
強度に優れ、水分や酸素の透過性が少ないものであれ
ば、この種の有機エレクトルミネッセンス表示装置に常
用されているものをそのまま用いることができる。具体
的には、例えば、ガラスやセラミックス等を挙げること
ができる。
【0059】第1の実施形態の有機EL表示装置18に
は、下記の構成の有機EL素子10を使用することが
できるが、他の構成要素、例えば正孔注入層や電子注入
層とを組み合わせた有機EL素子10の使用も考えられ
る。以下に、他の好ましい有機EL素子10の構成例
〜を併せて示す。 陽極/有機発光層/陰極層 陽極/正孔注入層/有機発光層/陰極層 陽極/有機発光層/電子注入層/陰極層 陽極/正孔注入層/有機発光層/電子注入層/陰極
層
は、下記の構成の有機EL素子10を使用することが
できるが、他の構成要素、例えば正孔注入層や電子注入
層とを組み合わせた有機EL素子10の使用も考えられ
る。以下に、他の好ましい有機EL素子10の構成例
〜を併せて示す。 陽極/有機発光層/陰極層 陽極/正孔注入層/有機発光層/陰極層 陽極/有機発光層/電子注入層/陰極層 陽極/正孔注入層/有機発光層/電子注入層/陰極
層
【0060】[第2の実施形態]第2の実施形態は、有
機EL表示装置の製造方法に関する実施形態であり、色
変換層を形成する工程(第1の工程と称する。)と、当
該色変換層の表面を凹凸形状とする工程(第2の工程と
称する。)と、透光性層を形成する工程(第3の工程と
称する。)と、有機EL素子を積層する工程(第4の工
程と称する。)とを含むことを特徴とする。なお、有機
EL表示装置の構成自体については、第1の実施形態と
同様の内容とすることができるため、ここでの詳細な説
明は省略するものとし、図3(a)〜(d)を参照しな
がら、有機EL表示装置の製造方法の内容について中心
に説明する。
機EL表示装置の製造方法に関する実施形態であり、色
変換層を形成する工程(第1の工程と称する。)と、当
該色変換層の表面を凹凸形状とする工程(第2の工程と
称する。)と、透光性層を形成する工程(第3の工程と
称する。)と、有機EL素子を積層する工程(第4の工
程と称する。)とを含むことを特徴とする。なお、有機
EL表示装置の構成自体については、第1の実施形態と
同様の内容とすることができるため、ここでの詳細な説
明は省略するものとし、図3(a)〜(d)を参照しな
がら、有機EL表示装置の製造方法の内容について中心
に説明する。
【0061】(1)第1の工程 第1の工程は、図3(a)に示すように、例えば、光硬
化性樹脂と、有機蛍光物質と、紫外線吸収剤とを含む色
変換層用組成物(色変換層)42を、例えば基材44上
に成形した後、光硬化させる工程である。また、基材4
4は、例えば、ガラス基板やポリカーボネート樹脂、あ
るいはポリエステル樹脂等の透明性材料から構成されて
いる。
化性樹脂と、有機蛍光物質と、紫外線吸収剤とを含む色
変換層用組成物(色変換層)42を、例えば基材44上
に成形した後、光硬化させる工程である。また、基材4
4は、例えば、ガラス基板やポリカーボネート樹脂、あ
るいはポリエステル樹脂等の透明性材料から構成されて
いる。
【0062】ここで、色変換層用組成物42を成形する
にあたり、光硬化性樹脂と、有機蛍光物質と、紫外線吸
収剤等からミキサや三本ロール等の混合機械を用いて均
一に組成した後、ナイフコータやグラビアコータ、ある
いはスピンコータを用いて、例えば、厚さ1〜100μ
mの層状に塗布するのが好ましい。なお、色変換層用組
成物42を均一に塗布するために有機溶剤を添加してい
る場合には、塗布後、50〜100℃の温度範囲で、5
〜60分加熱して、有機溶剤を飛散させるのが好まし
い。次いで、色変換層用組成物(色変換層)42を光硬
化させるためには、ハロゲンランプ、メタルハライドラ
ンプ等を用いて紫外線を一定量、例えば100〜200
0mJ/cm2の範囲内で露光することが好ましい。こ
の理由は、紫外線の露光量が100mJ/cm2未満と
なると、光硬化性樹脂が光硬化しない場合があるためで
あり、一方、露光量が2000mJ/cm2を超える
と、有機蛍光物質の劣化が促進される場合があるためで
ある。また、紫外線の波長を350〜400nmの範囲
内の値とするのが好ましい。この理由は、紫外線の波長
が350nm未満となると、有機蛍光物質の劣化が促進
される場合があるためであり、一方、紫外線の波長が4
00nmを超えると、光硬化性樹脂が光硬化しない場合
があるためである。
にあたり、光硬化性樹脂と、有機蛍光物質と、紫外線吸
収剤等からミキサや三本ロール等の混合機械を用いて均
一に組成した後、ナイフコータやグラビアコータ、ある
いはスピンコータを用いて、例えば、厚さ1〜100μ
mの層状に塗布するのが好ましい。なお、色変換層用組
成物42を均一に塗布するために有機溶剤を添加してい
る場合には、塗布後、50〜100℃の温度範囲で、5
〜60分加熱して、有機溶剤を飛散させるのが好まし
い。次いで、色変換層用組成物(色変換層)42を光硬
化させるためには、ハロゲンランプ、メタルハライドラ
ンプ等を用いて紫外線を一定量、例えば100〜200
0mJ/cm2の範囲内で露光することが好ましい。こ
の理由は、紫外線の露光量が100mJ/cm2未満と
なると、光硬化性樹脂が光硬化しない場合があるためで
あり、一方、露光量が2000mJ/cm2を超える
と、有機蛍光物質の劣化が促進される場合があるためで
ある。また、紫外線の波長を350〜400nmの範囲
内の値とするのが好ましい。この理由は、紫外線の波長
が350nm未満となると、有機蛍光物質の劣化が促進
される場合があるためであり、一方、紫外線の波長が4
00nmを超えると、光硬化性樹脂が光硬化しない場合
があるためである。
【0063】なお、色変換層用組成物42の光硬化性樹
脂の代わりに、熱硬化性樹脂を用いることも好ましい。
その場合には、紫外線を照射するかわりに、例えば、温
度50〜180℃、時間10〜180分の条件で加熱し
て、熱硬化させることが好ましい。
脂の代わりに、熱硬化性樹脂を用いることも好ましい。
その場合には、紫外線を照射するかわりに、例えば、温
度50〜180℃、時間10〜180分の条件で加熱し
て、熱硬化させることが好ましい。
【0064】(2)第2の工程 第2の工程は、図3(b)に示すように、色変換層用組
成物(色変換層)42の表面に凹凸形状47を設ける工
程である。かかる凹凸形状47を設ける方法は特に制限
されるものでないが、以下に示す方法が挙げられる。 色変換層用組成物(色変換層)42を硬化させた
後、その表面に化学的処理および物理的処理(機械的処
理)あるいはいずれか一方の処理を施す(第1の方
法)。 色変換層用組成物(色変換層)42を硬化させる前
に、その表面に凹凸形状を有する離型フィルム(図示せ
ず。)を配置して、色変換層用組成物(色変換層)42
を光硬化あるいは熱硬化する(第2の方法)。 色変換層用組成物(色変換層)42を硬化させる前
に、その表面に凹凸形状を有する透光性層用フィルム
(図示せず。)を配置して、色変換層用組成物(色変換
層)42を光硬化あるいは熱硬化する(第3の方法)
成物(色変換層)42の表面に凹凸形状47を設ける工
程である。かかる凹凸形状47を設ける方法は特に制限
されるものでないが、以下に示す方法が挙げられる。 色変換層用組成物(色変換層)42を硬化させた
後、その表面に化学的処理および物理的処理(機械的処
理)あるいはいずれか一方の処理を施す(第1の方
法)。 色変換層用組成物(色変換層)42を硬化させる前
に、その表面に凹凸形状を有する離型フィルム(図示せ
ず。)を配置して、色変換層用組成物(色変換層)42
を光硬化あるいは熱硬化する(第2の方法)。 色変換層用組成物(色変換層)42を硬化させる前
に、その表面に凹凸形状を有する透光性層用フィルム
(図示せず。)を配置して、色変換層用組成物(色変換
層)42を光硬化あるいは熱硬化する(第3の方法)
【0065】上記第1の方法において、化学的処理とし
ては、化学エッチング,溶剤処理等が挙げられる。ま
た、物理的処理としては、研磨処理、ショットブラスト
処理、タンブリング処理、スパッタエッチング処理、グ
ロー放電処理、コロナ放電処理等の一つ単独あるいは二
種以上の組み合わせ処理が挙げられる。これらのうち、
特に研磨処理をすることにより、容易に凹凸形状47を
設けることができる。具体的には、研磨処理において、
紙やすりやラッピングフィルム(アルミナやダイモンド
粉末等の微粒子をフィルム上に固定した研磨フィルム)
を手動あるいは回転研磨機を使用し適用するとともに、
さらにアルミナ等の研磨粒子を研磨材として使用するこ
とが好ましい。
ては、化学エッチング,溶剤処理等が挙げられる。ま
た、物理的処理としては、研磨処理、ショットブラスト
処理、タンブリング処理、スパッタエッチング処理、グ
ロー放電処理、コロナ放電処理等の一つ単独あるいは二
種以上の組み合わせ処理が挙げられる。これらのうち、
特に研磨処理をすることにより、容易に凹凸形状47を
設けることができる。具体的には、研磨処理において、
紙やすりやラッピングフィルム(アルミナやダイモンド
粉末等の微粒子をフィルム上に固定した研磨フィルム)
を手動あるいは回転研磨機を使用し適用するとともに、
さらにアルミナ等の研磨粒子を研磨材として使用するこ
とが好ましい。
【0066】また、上記第2の方法において使用する表
面に凹凸形状を有する離型フィルムとしては、フッ素系
フィルムやシリコン処理フィルム、あるいはポリエチレ
ン樹脂フィルムやポリプロピレン樹脂フィルム等を使用
することが好ましい。また、これらの離型フィルムに予
めエンボスや研磨処理等の手法により、表面に凹凸形状
を設けたフィルムを使用することが好ましい。そして、
かかる離型フィルムを色変換層用組成物(色変換層)4
2の表面に配置して、第1の工程と同様に紫外線を照射
したり、加熱することにより、色変換層用組成物(色変
換層)42を光硬化あるいは熱硬化するものである。こ
のような離型フィルムであれば、何度も再使用すること
ができるため、製造が極めて経済的である。また、事前
に離型フィルム上の凹凸形状を検査することができるた
め、結果として、所望の凹凸形状を色変換層用組成物
(色変換層)42の表面に正確に設けることができる。
面に凹凸形状を有する離型フィルムとしては、フッ素系
フィルムやシリコン処理フィルム、あるいはポリエチレ
ン樹脂フィルムやポリプロピレン樹脂フィルム等を使用
することが好ましい。また、これらの離型フィルムに予
めエンボスや研磨処理等の手法により、表面に凹凸形状
を設けたフィルムを使用することが好ましい。そして、
かかる離型フィルムを色変換層用組成物(色変換層)4
2の表面に配置して、第1の工程と同様に紫外線を照射
したり、加熱することにより、色変換層用組成物(色変
換層)42を光硬化あるいは熱硬化するものである。こ
のような離型フィルムであれば、何度も再使用すること
ができるため、製造が極めて経済的である。また、事前
に離型フィルム上の凹凸形状を検査することができるた
め、結果として、所望の凹凸形状を色変換層用組成物
(色変換層)42の表面に正確に設けることができる。
【0067】なお、色変換層用組成物(色変換層)42
を光硬化性樹脂から構成する場合には、耐紫外線特性を
有する離型フィルムを使用するのが好ましい。また、色
変換層用組成物(色変換層)42を熱硬化性樹脂から構
成する場合には、耐熱性を有する離型フィルムを使用す
るのが好ましい。
を光硬化性樹脂から構成する場合には、耐紫外線特性を
有する離型フィルムを使用するのが好ましい。また、色
変換層用組成物(色変換層)42を熱硬化性樹脂から構
成する場合には、耐熱性を有する離型フィルムを使用す
るのが好ましい。
【0068】さらに、上記第3の方法においては、予め
表面に凹凸形状を設けた透光性層用フィルムを配置し
て、色変換層用組成物(色変換層)42を光硬化あるい
は熱硬化するものである。すなわち、第3の方法におい
ては、透光性層用フィルムを、光硬化あるいは熱硬化し
て色変換層42を形成した後に除去せずに、そのまま透
光性層48とすることが特徴である。したがって、この
ように実施することにより、第2の工程と、後述する第
3の工程とを同時に実施するこができるため、工程数が
少なくなるという利点が得られる。なお、透光性層用フ
ィルムの製造方法や色変換層42の形成方法について
は、第2の方法における離型フィルムや、第1の工程に
おける色変換層42の形成方法と同様の内容とすること
ができる。
表面に凹凸形状を設けた透光性層用フィルムを配置し
て、色変換層用組成物(色変換層)42を光硬化あるい
は熱硬化するものである。すなわち、第3の方法におい
ては、透光性層用フィルムを、光硬化あるいは熱硬化し
て色変換層42を形成した後に除去せずに、そのまま透
光性層48とすることが特徴である。したがって、この
ように実施することにより、第2の工程と、後述する第
3の工程とを同時に実施するこができるため、工程数が
少なくなるという利点が得られる。なお、透光性層用フ
ィルムの製造方法や色変換層42の形成方法について
は、第2の方法における離型フィルムや、第1の工程に
おける色変換層42の形成方法と同様の内容とすること
ができる。
【0069】(3)第3の工程 第3の工程は、図3(c)に示すように、表面に凹凸形
状を設けた色変換層46上に、透光性用組成物を塗布し
て、透光性層48を形成する工程である。ここで、第2
の実施形態で使用する透光性用組成物としては、第1の
実施形態で説明した材料をそのまま使用することができ
るが、色変換層46と透光性層48との間の界面45に
気泡等が入り込まないように、低粘度に調整した透光性
用組成物を塗布することがより好ましい。具体的には、
透光性用組成物に有機溶剤等を添加し、10〜1000
0cps(温度25℃)の範囲内の値とするのが好まし
い。また、塗布する方法についても特に制限されるもの
ではないが、例えば、ナイフコータやグラビアコータ、
あるいはスピンコータを用いて、例えば、厚さ1〜10
0μmの範囲内の層状に塗布するのが好ましい。なお、
透光性用組成物が光硬化系材料から構成されている場合
には、紫外線を照射することにより光硬化させることが
でき、透光性用組成物が熱硬化系材料から構成されてい
る場合には、加熱することにより熱硬化させることがで
きる。
状を設けた色変換層46上に、透光性用組成物を塗布し
て、透光性層48を形成する工程である。ここで、第2
の実施形態で使用する透光性用組成物としては、第1の
実施形態で説明した材料をそのまま使用することができ
るが、色変換層46と透光性層48との間の界面45に
気泡等が入り込まないように、低粘度に調整した透光性
用組成物を塗布することがより好ましい。具体的には、
透光性用組成物に有機溶剤等を添加し、10〜1000
0cps(温度25℃)の範囲内の値とするのが好まし
い。また、塗布する方法についても特に制限されるもの
ではないが、例えば、ナイフコータやグラビアコータ、
あるいはスピンコータを用いて、例えば、厚さ1〜10
0μmの範囲内の層状に塗布するのが好ましい。なお、
透光性用組成物が光硬化系材料から構成されている場合
には、紫外線を照射することにより光硬化させることが
でき、透光性用組成物が熱硬化系材料から構成されてい
る場合には、加熱することにより熱硬化させることがで
きる。
【0070】(4)第4の工程 第4の工程は、図3(d)に示すように、硬化させた色
変換層46の基材44側に、有機EL素子50を積層す
る工程である。この積層方法についても特に制限される
ものでなく、予め作製しておいた有機EL素子50を接
着剤等を用いて積層しても良いし、あるいは、基材44
の上に、順次に電極や有機発光層を形成しても良い。
変換層46の基材44側に、有機EL素子50を積層す
る工程である。この積層方法についても特に制限される
ものでなく、予め作製しておいた有機EL素子50を接
着剤等を用いて積層しても良いし、あるいは、基材44
の上に、順次に電極や有機発光層を形成しても良い。
【0071】[第3の実施形態]第3の実施形態は、有
機EL表示装置62の製造方法に関する別の実施形態で
ある。この第3の実施形態は、色変換層54を形成する
工程(第5の工程と称する。)と、表面に凹凸形状55
を有する中間層56を形成する工程(第6の工程と称す
る。)と、透光性層58を形成する工程(第7の工程と
称する。)と、有機EL素子60を積層する工程(第8
の工程と称する。)とを含むことを特徴とする。以下、
図4(a)〜(d)を参照しながら、第1および第2の
実施形態と異なる内容について中心に説明する。
機EL表示装置62の製造方法に関する別の実施形態で
ある。この第3の実施形態は、色変換層54を形成する
工程(第5の工程と称する。)と、表面に凹凸形状55
を有する中間層56を形成する工程(第6の工程と称す
る。)と、透光性層58を形成する工程(第7の工程と
称する。)と、有機EL素子60を積層する工程(第8
の工程と称する。)とを含むことを特徴とする。以下、
図4(a)〜(d)を参照しながら、第1および第2の
実施形態と異なる内容について中心に説明する。
【0072】(1)第5の工程 第5の工程を図4(a)に示すが、色変換層54を基材
52上に形成する工程であり、第2の実施形態における
第1の工程の内容と実質的に同一であるため、ここでの
説明は省略する。
52上に形成する工程であり、第2の実施形態における
第1の工程の内容と実質的に同一であるため、ここでの
説明は省略する。
【0073】(2)第6の工程 第6の工程は、図4(b)に示すように、表面に凹凸形
状55を有する中間層56を形成する工程である。かか
る凹凸形状55を設ける方法については、特に制限され
るものでないが、以下に示す方法が挙げられる。 中間層56を色変換層54の上に形成した後、中間
層56の表面に化学的処理および物理的処理あるいはい
ずれか一方の処理を施す(第4の方法)。 中間層用組成物の表面に、表面に凹凸形状を有する
離型フィルム(図示せず)を配置した状態で、中間層用
組成物を光硬化あるいは熱硬化する(第5の方法)。 中間層用組成物を用いて、表面に凹凸形状を有する
中間層56を予め形成し、それを色変換層54の上に積
層する(第6の方法)。
状55を有する中間層56を形成する工程である。かか
る凹凸形状55を設ける方法については、特に制限され
るものでないが、以下に示す方法が挙げられる。 中間層56を色変換層54の上に形成した後、中間
層56の表面に化学的処理および物理的処理あるいはい
ずれか一方の処理を施す(第4の方法)。 中間層用組成物の表面に、表面に凹凸形状を有する
離型フィルム(図示せず)を配置した状態で、中間層用
組成物を光硬化あるいは熱硬化する(第5の方法)。 中間層用組成物を用いて、表面に凹凸形状を有する
中間層56を予め形成し、それを色変換層54の上に積
層する(第6の方法)。
【0074】ここで、第4および第5の方法は、第2の
実施形態における第1および第2の方法と同様であるた
め、ここでの説明は省略する。また、中間層56の構成
材料としては、屈折率が透光性層58の屈折率よりも小
さいものであれば、同種内容とすることができる。した
がって、ポリアクリル系樹脂やポリメタクリル系樹脂等
の有機材料や、ガラス材料や酸化ジルコニア等の無機材
料が使用可能である。
実施形態における第1および第2の方法と同様であるた
め、ここでの説明は省略する。また、中間層56の構成
材料としては、屈折率が透光性層58の屈折率よりも小
さいものであれば、同種内容とすることができる。した
がって、ポリアクリル系樹脂やポリメタクリル系樹脂等
の有機材料や、ガラス材料や酸化ジルコニア等の無機材
料が使用可能である。
【0075】また、第6の方法において、表面に凹凸形
状55を有する中間層56を予め形成する方法は特に制
限されるものではないが、例えば、金型成型やエンボス
方法により、容易に形成することができる。このように
事前に凹凸形状55を設けた中間層56であれば、予め
凹凸形状55を検査することができる。したがって、所
望の凹凸形状55を色変換層用組成物(色変換層)54
の表面に、より正確に設けることができる。なお、図4
(b)において、凹凸形状55を連続したピラミッド形
状(正四角錘)としてあるが、波型や異形の凹凸形状で
あっても良く、あるいは不連続のピラミッド形状として
も良い。
状55を有する中間層56を予め形成する方法は特に制
限されるものではないが、例えば、金型成型やエンボス
方法により、容易に形成することができる。このように
事前に凹凸形状55を設けた中間層56であれば、予め
凹凸形状55を検査することができる。したがって、所
望の凹凸形状55を色変換層用組成物(色変換層)54
の表面に、より正確に設けることができる。なお、図4
(b)において、凹凸形状55を連続したピラミッド形
状(正四角錘)としてあるが、波型や異形の凹凸形状で
あっても良く、あるいは不連続のピラミッド形状として
も良い。
【0076】(3)第7の工程 第7の工程は、図4(c)に示すように透光性層58
を、中間層56上に形成する工程であるが、この第7の
工程は、第2の実施形態における第3の工程と実質的に
同様であるため、ここでの詳細な説明は省略する。
を、中間層56上に形成する工程であるが、この第7の
工程は、第2の実施形態における第3の工程と実質的に
同様であるため、ここでの詳細な説明は省略する。
【0077】(4)第8の工程 第8の工程は、図4(d)に示すように硬化させた色変
換層54の基材52側に、有機EL素子60を積層する
工程であるが、この工程は、第2の実施形態における第
3の工程と実質的に同様であるため、ここでの詳細な説
明は省略する。
換層54の基材52側に、有機EL素子60を積層する
工程であるが、この工程は、第2の実施形態における第
3の工程と実質的に同様であるため、ここでの詳細な説
明は省略する。
【0078】
【実施例】[実施例1] (1)色変換層の作製 まず、ベンゾグアナミン樹脂82gと、有機蛍光物質と
してのクマリン6 6g(6重量%)と、ローダミンB
6g(6重量%)と、ローダミン6G 6g(6重量
%)とからなる蛍光顔料を組成した。次いで、ポリ塩化
ビニル樹脂(平均重量分子量2万)70g(70重量
%)に対して、蛍光顔料を30g(30重量%)を均一
に混合し、さらにシクロヘキサノンを添加して、粘度8
000cps(温度25℃)の赤色蛍光変換層用組成物
とした。
してのクマリン6 6g(6重量%)と、ローダミンB
6g(6重量%)と、ローダミン6G 6g(6重量
%)とからなる蛍光顔料を組成した。次いで、ポリ塩化
ビニル樹脂(平均重量分子量2万)70g(70重量
%)に対して、蛍光顔料を30g(30重量%)を均一
に混合し、さらにシクロヘキサノンを添加して、粘度8
000cps(温度25℃)の赤色蛍光変換層用組成物
とした。
【0079】得られた赤色蛍光変換層用組成物を、縦2
5mm、横75mm、厚さ1.1mmのガラス基板(コ
ーニング7059)上に、バーコータを用いて20μm
の厚さになるように塗布し、温度80℃、時間10分の
条件で乾燥し、赤色蛍光変換層とした。次いで、#80
0の紙やすりを用いて、純水を噴霧しながら赤色蛍光変
換層上をラッピング研磨し、さらに、回転研磨機(Sp
eed Fam社製)により、アルミナ微粒子研磨剤を
用いて純水を噴霧しながら赤色蛍光変換層上を研磨し
た。この状態で、赤色蛍光変換層上の表面における凹凸
を、レーザー顕微鏡を用いて測定したところ、凹凸形状
における隣接する凸部の頂点間の平均距離は2.5μm
であり、凹凸形状における凸部の頂点と凹部の底点との
平均距離は1.1μmであった。さらに、赤色蛍光変換
層の屈折率を、屈折率計を用いて測定したところ、1.
58(波長600nm)であった。
5mm、横75mm、厚さ1.1mmのガラス基板(コ
ーニング7059)上に、バーコータを用いて20μm
の厚さになるように塗布し、温度80℃、時間10分の
条件で乾燥し、赤色蛍光変換層とした。次いで、#80
0の紙やすりを用いて、純水を噴霧しながら赤色蛍光変
換層上をラッピング研磨し、さらに、回転研磨機(Sp
eed Fam社製)により、アルミナ微粒子研磨剤を
用いて純水を噴霧しながら赤色蛍光変換層上を研磨し
た。この状態で、赤色蛍光変換層上の表面における凹凸
を、レーザー顕微鏡を用いて測定したところ、凹凸形状
における隣接する凸部の頂点間の平均距離は2.5μm
であり、凹凸形状における凸部の頂点と凹部の底点との
平均距離は1.1μmであった。さらに、赤色蛍光変換
層の屈折率を、屈折率計を用いて測定したところ、1.
58(波長600nm)であった。
【0080】次いで、研磨処理した赤色蛍光変換層の上
に、透光性層としてアクリレート系光硬化型樹脂JNP
C06(JSR(株)製、固形物38重量%)をスピン
コートし、温度80℃、時間10分の条件で加熱乾燥し
た。この状態で高圧水銀灯を光源とするコンタクト式露
光機に装着し、露光量が600mJ/cm2となる様に
紫外線(波長365nm)を照射し、さらに温度160
℃、時間30分の条件で熱硬化させた。こうして、透光
性層付きの赤色蛍光変換基板を作製した。なお、透光性
層のみの屈折率を、屈折率計を用いて測定したところ、
1.54(600nm)であり、赤色蛍光変換層の屈折
率よりも小さいことを確認した。
に、透光性層としてアクリレート系光硬化型樹脂JNP
C06(JSR(株)製、固形物38重量%)をスピン
コートし、温度80℃、時間10分の条件で加熱乾燥し
た。この状態で高圧水銀灯を光源とするコンタクト式露
光機に装着し、露光量が600mJ/cm2となる様に
紫外線(波長365nm)を照射し、さらに温度160
℃、時間30分の条件で熱硬化させた。こうして、透光
性層付きの赤色蛍光変換基板を作製した。なお、透光性
層のみの屈折率を、屈折率計を用いて測定したところ、
1.54(600nm)であり、赤色蛍光変換層の屈折
率よりも小さいことを確認した。
【0081】(2)有機EL素子の作製 一方、縦25mm、横75mm、厚さ1.1mmのガラ
ス基板(コーニング7059)上に、厚さ120nmの
ITO膜をスパッタリング法により全面的に成膜した。
このITO膜上に、ポジ型フォトレジストHPR204
(富士ハントエレクトロニクステクノロジー(株)製)
をスピンコートし、温度80℃、時間10分の条件で乾
燥した。次いで、フォトマスクを介して、露光量が10
0mJ/cm2となるように、高圧水銀灯を光源とした
コンタクト露光を行った。現像液としてTMAH(テト
ラメチルアンモニウムヒドロキシド)を用いて、露光部
を現像した。次いで、オーブンを用いて、温度130℃
の条件でポストベーク処理した後、臭化水素酸水溶液を
エッチャントとして用いて、ITO膜をエッチングし
た。その後、剥離液N303(長瀬産業(株)製)を用
いてポジ型レジストを除去し、150mm×50mmの
ITOパターンを形成した。
ス基板(コーニング7059)上に、厚さ120nmの
ITO膜をスパッタリング法により全面的に成膜した。
このITO膜上に、ポジ型フォトレジストHPR204
(富士ハントエレクトロニクステクノロジー(株)製)
をスピンコートし、温度80℃、時間10分の条件で乾
燥した。次いで、フォトマスクを介して、露光量が10
0mJ/cm2となるように、高圧水銀灯を光源とした
コンタクト露光を行った。現像液としてTMAH(テト
ラメチルアンモニウムヒドロキシド)を用いて、露光部
を現像した。次いで、オーブンを用いて、温度130℃
の条件でポストベーク処理した後、臭化水素酸水溶液を
エッチャントとして用いて、ITO膜をエッチングし
た。その後、剥離液N303(長瀬産業(株)製)を用
いてポジ型レジストを除去し、150mm×50mmの
ITOパターンを形成した。
【0082】次いで、ITOパターンが形成されたガラ
ス基板をイソプロピルアルコール洗浄および紫外線洗浄
した後、この基板を、蒸着装置(日本真空技術(株)
製)内の基板ホルダーに固定した。そして、蒸着装置内
のモリブテン製の加熱ボードに、正孔注入材料として、
4,4´,4´´−トリス[N−(3−メチルフェニ
ル)−N−フェニルアミノ]トリフェニルアミン(MT
DATA)および4,4´−ビス[N−(1−ナフチ
ル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(NPD)、有
機発光材料として、4,4´−ビス(2,2−ジフェニ
ルビニル)ビフェニル(DPVBi)、電子注入材料と
して、トリス(8−キノリノール)アルミニウム(Al
q)をそれぞれ充填し、さらに対向電極(陰極)材料と
しての銀ワイヤーをタングステン製フィラメントに、同
じくマグネシウムリボンをモリブテン製の加熱ボードに
装着した。その状態で、蒸着装置の真空度を5X10-7
Torrまで減圧し、以下の蒸着速度および膜厚となる
ように、正孔注入層から陰極の形成まで、途中で真空状
態を破らず、一回の真空引きで順次積層し、有機EL素
子を作製した。なお、対向電極の銀およびマグネシウム
は、それぞれ同時蒸着し、合わせて膜厚が200nmと
なるように成膜した。 MTDATA:蒸着速度0.1〜0.3nm/sec.,膜厚60nm NPD :蒸着速度0.1〜0.3nm/sec.,膜厚20nm DPVBi :蒸着速度0.1〜0.3nm/sec.,膜厚50nm Alq :蒸着速度0.1〜0.3nm/sec.,膜厚20nm Mg :蒸着速度1.3〜1.4nm/sec.,膜厚200nm Ag :蒸着速度0.1nm/sec., 膜厚200nm
ス基板をイソプロピルアルコール洗浄および紫外線洗浄
した後、この基板を、蒸着装置(日本真空技術(株)
製)内の基板ホルダーに固定した。そして、蒸着装置内
のモリブテン製の加熱ボードに、正孔注入材料として、
4,4´,4´´−トリス[N−(3−メチルフェニ
ル)−N−フェニルアミノ]トリフェニルアミン(MT
DATA)および4,4´−ビス[N−(1−ナフチ
ル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(NPD)、有
機発光材料として、4,4´−ビス(2,2−ジフェニ
ルビニル)ビフェニル(DPVBi)、電子注入材料と
して、トリス(8−キノリノール)アルミニウム(Al
q)をそれぞれ充填し、さらに対向電極(陰極)材料と
しての銀ワイヤーをタングステン製フィラメントに、同
じくマグネシウムリボンをモリブテン製の加熱ボードに
装着した。その状態で、蒸着装置の真空度を5X10-7
Torrまで減圧し、以下の蒸着速度および膜厚となる
ように、正孔注入層から陰極の形成まで、途中で真空状
態を破らず、一回の真空引きで順次積層し、有機EL素
子を作製した。なお、対向電極の銀およびマグネシウム
は、それぞれ同時蒸着し、合わせて膜厚が200nmと
なるように成膜した。 MTDATA:蒸着速度0.1〜0.3nm/sec.,膜厚60nm NPD :蒸着速度0.1〜0.3nm/sec.,膜厚20nm DPVBi :蒸着速度0.1〜0.3nm/sec.,膜厚50nm Alq :蒸着速度0.1〜0.3nm/sec.,膜厚20nm Mg :蒸着速度1.3〜1.4nm/sec.,膜厚200nm Ag :蒸着速度0.1nm/sec., 膜厚200nm
【0083】得られた有機EL素子の下部電極(ITO
パターン,陽極)と、対向電極である上部電極(陰極)
との間に、DC12Vの電圧を印加して発光させた。色
彩色差計CS100(ミノルタ(株)製)を用いて発光
輝度を測定したところ、200cd/m2という値が得
られ、CIE色度座標は、X=0.14,Y=0.20
である青色の発光が得られることを確認した。
パターン,陽極)と、対向電極である上部電極(陰極)
との間に、DC12Vの電圧を印加して発光させた。色
彩色差計CS100(ミノルタ(株)製)を用いて発光
輝度を測定したところ、200cd/m2という値が得
られ、CIE色度座標は、X=0.14,Y=0.20
である青色の発光が得られることを確認した。
【0084】(3)有機EL表示装置の作製 上記(1)で得られた、ガラス基板に形成された赤色変
換基板を、透光性層側から上記(2)で得られた有機E
L素子の発光面(下部電極側)に積層して、実施例1の
有機EL表示装置とした。得られた有機EL表示装置に
おいて、下部電極(ITOパターン,陽極)と、対向電
極である上部電極(陰極)との間に、DC12Vの電圧
を印加して発光させた。色彩色差計CS100(ミノル
タ(株)製)を用いて発光輝度を測定したところ、70
cd/m2という値が得られ、変換効率が35%である
ことを確認した。また、得られた発光についての、JI
S Z 8701に準拠したCIE色度座標は、X=
0.61,Y=0.34であり、赤色(レッド)の強い
発光が得られることを確認した。
換基板を、透光性層側から上記(2)で得られた有機E
L素子の発光面(下部電極側)に積層して、実施例1の
有機EL表示装置とした。得られた有機EL表示装置に
おいて、下部電極(ITOパターン,陽極)と、対向電
極である上部電極(陰極)との間に、DC12Vの電圧
を印加して発光させた。色彩色差計CS100(ミノル
タ(株)製)を用いて発光輝度を測定したところ、70
cd/m2という値が得られ、変換効率が35%である
ことを確認した。また、得られた発光についての、JI
S Z 8701に準拠したCIE色度座標は、X=
0.61,Y=0.34であり、赤色(レッド)の強い
発光が得られることを確認した。
【0085】[実施例2]実施例1における#800の
紙やすりの代りに、#600のアルミナを固定したラッ
ピングフィルム(住友スリーエム(株)製)を用いたほ
かは、実施例1と同様に表面に凹凸形状を有する赤色変
換層を作製した。この赤色蛍光変換層表面における凹凸
をレーザー顕微鏡を用いて測定したところ、凹凸形状に
おける隣接する凸部の頂点間の平均距離は4.0μmで
あり、凹凸形状における凸部の頂点と凹部の底点との平
均距離は2.5μmであった。
紙やすりの代りに、#600のアルミナを固定したラッ
ピングフィルム(住友スリーエム(株)製)を用いたほ
かは、実施例1と同様に表面に凹凸形状を有する赤色変
換層を作製した。この赤色蛍光変換層表面における凹凸
をレーザー顕微鏡を用いて測定したところ、凹凸形状に
おける隣接する凸部の頂点間の平均距離は4.0μmで
あり、凹凸形状における凸部の頂点と凹部の底点との平
均距離は2.5μmであった。
【0086】次いで、研磨処理した赤色蛍光変換層の上
に、実施例1と同様に透光性層を積層して、透光性層付
きの赤色蛍光変換基板を作製した。次いで、得られた赤
色蛍光変換基板を、実施例1と同様に作製した有機EL
素子の発光面(下部電極側)に積層して、実施例2の有
機EL表示装置とした。得られた有機EL表示装置にお
いて、下部電極と、上部電極との間に、DC12Vの電
圧を印加して発光させた。色彩色差計CS100を用い
て発光輝度を測定したところ、68cd/m2という値
が得られ、変換効率が34%であることを確認した。ま
た、得られた発光についてのCIE色度座標は、X=
0.62,Y=0.34であり、赤色(レッド)の強い
発光が得られることを確認した。
に、実施例1と同様に透光性層を積層して、透光性層付
きの赤色蛍光変換基板を作製した。次いで、得られた赤
色蛍光変換基板を、実施例1と同様に作製した有機EL
素子の発光面(下部電極側)に積層して、実施例2の有
機EL表示装置とした。得られた有機EL表示装置にお
いて、下部電極と、上部電極との間に、DC12Vの電
圧を印加して発光させた。色彩色差計CS100を用い
て発光輝度を測定したところ、68cd/m2という値
が得られ、変換効率が34%であることを確認した。ま
た、得られた発光についてのCIE色度座標は、X=
0.62,Y=0.34であり、赤色(レッド)の強い
発光が得られることを確認した。
【0087】[実施例3]実施例1における#800の
紙やすりの代りに、サンドブラスト処理を行ったほか
は、実施例1と同様に表面に凹凸形状を有する赤色変換
層を作製した。この赤色蛍光変換層表面における凹凸
を、レーザー顕微鏡を用いて測定したところ、凹凸形状
における隣接する凸部の頂点間の平均距離は7.0μm
であり、凹凸形状における凸部の頂点と凹部の底点との
平均距離は4.0μmであった。次いで、研磨処理した
赤色蛍光変換層の上に、実施例1と同様に透光性層を積
層して、透光性層付きの赤色蛍光変換基板を作製した。
次いで、得られた赤色蛍光変換基板を、実施例1と同様
に作製した有機EL素子の発光面(下部電極側)に積層
して、実施例3の有機EL表示装置とした。得られた有
機EL表示装置において、下部電極と、上部電極との間
に、DC12Vの電圧を印加して発光させた。色彩色差
計CS100を用いて発光輝度を測定したところ、66
cd/m2という値が得られ、変換効率が33%である
ことを確認した。また、得られた発光についてのCIE
色度座標は、X=0.61,Y=0.35であり、赤色
(レッド)の強い発光が得られることを確認した。
紙やすりの代りに、サンドブラスト処理を行ったほか
は、実施例1と同様に表面に凹凸形状を有する赤色変換
層を作製した。この赤色蛍光変換層表面における凹凸
を、レーザー顕微鏡を用いて測定したところ、凹凸形状
における隣接する凸部の頂点間の平均距離は7.0μm
であり、凹凸形状における凸部の頂点と凹部の底点との
平均距離は4.0μmであった。次いで、研磨処理した
赤色蛍光変換層の上に、実施例1と同様に透光性層を積
層して、透光性層付きの赤色蛍光変換基板を作製した。
次いで、得られた赤色蛍光変換基板を、実施例1と同様
に作製した有機EL素子の発光面(下部電極側)に積層
して、実施例3の有機EL表示装置とした。得られた有
機EL表示装置において、下部電極と、上部電極との間
に、DC12Vの電圧を印加して発光させた。色彩色差
計CS100を用いて発光輝度を測定したところ、66
cd/m2という値が得られ、変換効率が33%である
ことを確認した。また、得られた発光についてのCIE
色度座標は、X=0.61,Y=0.35であり、赤色
(レッド)の強い発光が得られることを確認した。
【0088】[実施例4]透光性層として、実施例1に
おける光硬化型樹脂JNPC06の代りに、ポリビニル
アルコール水溶液(平均分子量20,000、濃度10
重量%)を用いたほかは、実施例1と同様に透光性層付
きの赤色変換基板を作製した。この透光性層のみの屈折
率を、屈折率計を用いて測定したところ、1.53(波
長600nm)であり、赤色蛍光変換層の屈折率(1.
58)よりも小さいことを確認した。また、透光性層を
積層する前の赤色蛍光変換層表面における凹凸を、レー
ザー顕微鏡を用いて測定したところ、凹凸形状における
隣接する凸部の頂点間の平均距離は2.5μmであり、
凹凸形状における凸部の頂点と凹部の底点との平均距離
は1.1μmであった。次いで、得られた透光性層付き
の赤色蛍光変換基板を、実施例1と同様に作製した有機
EL素子の発光面(下部電極側)に積層して、実施例4
の有機EL表示装置とした。得られた有機EL表示装置
において、下部電極と、上部電極との間に、DC12V
の電圧を印加して発光させた。色彩色差計CS100を
用いて発光輝度を測定したところ、68cd/m2とい
う値が得られ、変換効率が34%であることを確認し
た。また、得られた発光についてのCIE色度座標は、
X=0.62,Y=0.36であり、赤色(レッド)の
強い発光が得られることを確認した。
おける光硬化型樹脂JNPC06の代りに、ポリビニル
アルコール水溶液(平均分子量20,000、濃度10
重量%)を用いたほかは、実施例1と同様に透光性層付
きの赤色変換基板を作製した。この透光性層のみの屈折
率を、屈折率計を用いて測定したところ、1.53(波
長600nm)であり、赤色蛍光変換層の屈折率(1.
58)よりも小さいことを確認した。また、透光性層を
積層する前の赤色蛍光変換層表面における凹凸を、レー
ザー顕微鏡を用いて測定したところ、凹凸形状における
隣接する凸部の頂点間の平均距離は2.5μmであり、
凹凸形状における凸部の頂点と凹部の底点との平均距離
は1.1μmであった。次いで、得られた透光性層付き
の赤色蛍光変換基板を、実施例1と同様に作製した有機
EL素子の発光面(下部電極側)に積層して、実施例4
の有機EL表示装置とした。得られた有機EL表示装置
において、下部電極と、上部電極との間に、DC12V
の電圧を印加して発光させた。色彩色差計CS100を
用いて発光輝度を測定したところ、68cd/m2とい
う値が得られ、変換効率が34%であることを確認し
た。また、得られた発光についてのCIE色度座標は、
X=0.62,Y=0.36であり、赤色(レッド)の
強い発光が得られることを確認した。
【0089】[実施例5]実施例1の赤色蛍光変換層用
組成物におけるポリ塩化ビニル樹脂(平均重量分子量2
万)の代りに、アクリレート系の光硬化レジストV25
9PA(新日鉄化学(株)製、固形分50重量%)を用
いたほかは、実施例1と同様に赤色蛍光変換層用組成物
を得た。得られた赤色蛍光変換層用組成物を、縦25m
m、横75mm、厚さ1.1mmのガラス基板(コーニ
ング7059)上に、スピンコータを用いて塗布し、温
度80℃、時間10分の条件で乾燥した。この状態で、
高圧水銀灯を光源とするコンタクト式露光機に装着し、
赤色蛍光変換層用組成物の積層面側から露光量が100
0mJ/cm2となるように、紫外線(波長365n
m)を照射して、20μmの厚さの赤色蛍光変換層を得
た。この赤色蛍光変換層の屈折率を、屈折率計を用いて
測定したところ、1.59(600nm)であった。次
いで、実施例1と同様に、この膜表面に凹凸を形成し
た。レーザー顕微鏡を用いて測定したところ、凹凸形状
における隣接する凸部の頂点間の平均距離は3.2μm
であり、凹凸形状における凸部の頂点と凹部の底点との
平均距離は1.7μmであった。次いで、得られた赤色
蛍光変換層上に、透光性層用材料であるポリメタクリル
酸メチル(平均重量分子量25,000)のテトラクロ
ロエタン溶液をスピンコートし、温度80℃、時間10
分の条件で乾燥して、透光性層付きの赤色蛍光変換基板
を作製した。なお、透光性層のみの屈折率を、屈折率計
を用いて測定したところ、1.47(600nm)であ
り、赤色蛍光変換層の屈折率よりも小さいことを確認し
た。次いで、得られた透光性層付きの赤色蛍光変換基板
を、実施例1と同様に作製した有機EL素子の発光面
(下部電極側)に積層して、実施例5の有機EL表示装
置とした。得られた有機EL表示装置において、下部電
極と、上部電極(陰極)との間に、DC12Vの電圧を
印加して発光させた。色彩色差計CS100を用いて発
光輝度を測定したところ、66cd/m2という値が得
られ、変換効率が33%であることを確認した。また、
得られた発光についてのCIE色度座標は、X=0.6
1,Y=0.35であり、赤色(レッド)の強い発光が
得られることを確認した。
組成物におけるポリ塩化ビニル樹脂(平均重量分子量2
万)の代りに、アクリレート系の光硬化レジストV25
9PA(新日鉄化学(株)製、固形分50重量%)を用
いたほかは、実施例1と同様に赤色蛍光変換層用組成物
を得た。得られた赤色蛍光変換層用組成物を、縦25m
m、横75mm、厚さ1.1mmのガラス基板(コーニ
ング7059)上に、スピンコータを用いて塗布し、温
度80℃、時間10分の条件で乾燥した。この状態で、
高圧水銀灯を光源とするコンタクト式露光機に装着し、
赤色蛍光変換層用組成物の積層面側から露光量が100
0mJ/cm2となるように、紫外線(波長365n
m)を照射して、20μmの厚さの赤色蛍光変換層を得
た。この赤色蛍光変換層の屈折率を、屈折率計を用いて
測定したところ、1.59(600nm)であった。次
いで、実施例1と同様に、この膜表面に凹凸を形成し
た。レーザー顕微鏡を用いて測定したところ、凹凸形状
における隣接する凸部の頂点間の平均距離は3.2μm
であり、凹凸形状における凸部の頂点と凹部の底点との
平均距離は1.7μmであった。次いで、得られた赤色
蛍光変換層上に、透光性層用材料であるポリメタクリル
酸メチル(平均重量分子量25,000)のテトラクロ
ロエタン溶液をスピンコートし、温度80℃、時間10
分の条件で乾燥して、透光性層付きの赤色蛍光変換基板
を作製した。なお、透光性層のみの屈折率を、屈折率計
を用いて測定したところ、1.47(600nm)であ
り、赤色蛍光変換層の屈折率よりも小さいことを確認し
た。次いで、得られた透光性層付きの赤色蛍光変換基板
を、実施例1と同様に作製した有機EL素子の発光面
(下部電極側)に積層して、実施例5の有機EL表示装
置とした。得られた有機EL表示装置において、下部電
極と、上部電極(陰極)との間に、DC12Vの電圧を
印加して発光させた。色彩色差計CS100を用いて発
光輝度を測定したところ、66cd/m2という値が得
られ、変換効率が33%であることを確認した。また、
得られた発光についてのCIE色度座標は、X=0.6
1,Y=0.35であり、赤色(レッド)の強い発光が
得られることを確認した。
【0090】[実施例6]実施例5において作製した赤
色蛍光変換基板上に積層した透光性層上に、さらに保護
膜として二酸化珪素(SiO2)膜を、基板温度160
℃、真空度1×10-6の条件にてスパッタリングして、
成膜した。次いで、この二酸化珪素(SiO2)膜上
に、実施例1に準じて有機EL素子を形成した。すなわ
ち、厚さ150nmのITO膜(表面抵抗20Ω/□)
をスパッタリング法により全面的に成膜した。このIT
O膜等をイソプロピルアルコール洗浄および紫外線洗浄
した後、蒸着装置(日本真空技術(株)製)内の基板ホ
ルダーに固定した。そして、蒸着装置内のモリブテン製
の加熱ボードに、正孔注入材料として、MTDATAお
よびNPD、有機発光材料としてDPVBi、ドーパン
トとしてDPAVB、電子注入材料としてAlqをそれ
ぞれ充填し、さらに対向電極(陰極)材料としての銀ワ
イヤーをタングステン製フィラメントに、同じくマグネ
シウムリボンをモリブテン製の加熱ボードに装着した。
その状態で、蒸着装置の真空度を5X10-7torrま
で減圧し、以下の蒸着速度および膜厚となるように、正
孔注入層から陰極の形成まで、途中で真空状態を破ら
ず、一回の真空引きで順次積層し、有機EL素子を作製
した。なお、DPVBiおよびDPAVBは同時蒸着し
て、DPAVBのドーパント量が重量比で1.4となる
ように成膜した。また、対向電極の銀およびマグネシウ
ムについても同時蒸着し、合わせて膜厚が200nmと
なるように成膜した。 MTDATA:蒸着速度0.1〜0.3nm/sec.,膜厚60nm NPD :蒸着速度0.1〜0.3nm/sec.,膜厚20nm DPVBi :蒸着速度0.1〜0.3nm/sec.,膜厚50nm DPAVB :蒸着速度0.05nm/sec. Alq :蒸着速度0.1〜0.3nm/sec.,膜厚20nm Mg :蒸着速度1.3〜1.4nm/sec.,膜厚200nm Ag :蒸着速度0.1nm/sec., 膜厚200nm
色蛍光変換基板上に積層した透光性層上に、さらに保護
膜として二酸化珪素(SiO2)膜を、基板温度160
℃、真空度1×10-6の条件にてスパッタリングして、
成膜した。次いで、この二酸化珪素(SiO2)膜上
に、実施例1に準じて有機EL素子を形成した。すなわ
ち、厚さ150nmのITO膜(表面抵抗20Ω/□)
をスパッタリング法により全面的に成膜した。このIT
O膜等をイソプロピルアルコール洗浄および紫外線洗浄
した後、蒸着装置(日本真空技術(株)製)内の基板ホ
ルダーに固定した。そして、蒸着装置内のモリブテン製
の加熱ボードに、正孔注入材料として、MTDATAお
よびNPD、有機発光材料としてDPVBi、ドーパン
トとしてDPAVB、電子注入材料としてAlqをそれ
ぞれ充填し、さらに対向電極(陰極)材料としての銀ワ
イヤーをタングステン製フィラメントに、同じくマグネ
シウムリボンをモリブテン製の加熱ボードに装着した。
その状態で、蒸着装置の真空度を5X10-7torrま
で減圧し、以下の蒸着速度および膜厚となるように、正
孔注入層から陰極の形成まで、途中で真空状態を破ら
ず、一回の真空引きで順次積層し、有機EL素子を作製
した。なお、DPVBiおよびDPAVBは同時蒸着し
て、DPAVBのドーパント量が重量比で1.4となる
ように成膜した。また、対向電極の銀およびマグネシウ
ムについても同時蒸着し、合わせて膜厚が200nmと
なるように成膜した。 MTDATA:蒸着速度0.1〜0.3nm/sec.,膜厚60nm NPD :蒸着速度0.1〜0.3nm/sec.,膜厚20nm DPVBi :蒸着速度0.1〜0.3nm/sec.,膜厚50nm DPAVB :蒸着速度0.05nm/sec. Alq :蒸着速度0.1〜0.3nm/sec.,膜厚20nm Mg :蒸着速度1.3〜1.4nm/sec.,膜厚200nm Ag :蒸着速度0.1nm/sec., 膜厚200nm
【0091】得られた有機EL素子の下部電極と、対向
電極である上部電極(陰極)との間に、DC8Vの電圧
を印加して発光させた。色彩色差計CS100を用いて
発光輝度を測定したところ、33cd/m2という値が
得られ、CIE色度座標は、X=0.61,Y=0.3
5である赤色の強い発光が得られることを確認した。ま
た、赤色蛍光変換層を機械的に削って、下地の発光を測
定したところ、100cd/m2という値が得られ、C
IE色度座標は、X=0.16,Y=0.24である青
色の発光が得られることを確認した。
電極である上部電極(陰極)との間に、DC8Vの電圧
を印加して発光させた。色彩色差計CS100を用いて
発光輝度を測定したところ、33cd/m2という値が
得られ、CIE色度座標は、X=0.61,Y=0.3
5である赤色の強い発光が得られることを確認した。ま
た、赤色蛍光変換層を機械的に削って、下地の発光を測
定したところ、100cd/m2という値が得られ、C
IE色度座標は、X=0.16,Y=0.24である青
色の発光が得られることを確認した。
【0092】[比較例1]実施例1において、赤色蛍光
変換層の研磨処理を行わなかったほかは、実施例1と同
様に赤色蛍光変換層を作製した。この赤色蛍光変換層表
面における凹凸をレーザー顕微鏡を用いて測定したとこ
ろ、表面は平滑であり、特に表面凹凸は観察されなかっ
た。また、赤色蛍光変換層の屈折率を、屈折率計を用い
て測定したところ、1.58(600nm)であった。
変換層の研磨処理を行わなかったほかは、実施例1と同
様に赤色蛍光変換層を作製した。この赤色蛍光変換層表
面における凹凸をレーザー顕微鏡を用いて測定したとこ
ろ、表面は平滑であり、特に表面凹凸は観察されなかっ
た。また、赤色蛍光変換層の屈折率を、屈折率計を用い
て測定したところ、1.58(600nm)であった。
【0093】次いで、平滑な赤色蛍光変換層の上に、実
施例1と同様に透光性層を積層して、透光性層付きの赤
色蛍光変換層を作製した。なお、透光性層のみの屈折率
を、屈折率計を用いて測定したところ、1.54(60
0nm)であった。次いで、得られた透光性層付きの赤
色蛍光変換基板を、実施例1と同様に作製した有機EL
素子の発光面(下部電極側)に積層して、比較例1の有
機EL表示装置とした。得られた有機EL表示装置にお
いて、下部電極(ITOパターン,陽極)と、対向電極
である上部電極(陰極)との間に、DC12Vの電圧を
印加して発光させた。色彩色差計CS100を用いて発
光輝度を測定したところ、60cd/m2という値が得
られ、変換効率が30%であることを確認した。また、
得られた発光についてのCIE色度座標は、X=0.5
9,Y=0.36であり、赤色(レッド)の発光が得ら
れることを確認した。
施例1と同様に透光性層を積層して、透光性層付きの赤
色蛍光変換層を作製した。なお、透光性層のみの屈折率
を、屈折率計を用いて測定したところ、1.54(60
0nm)であった。次いで、得られた透光性層付きの赤
色蛍光変換基板を、実施例1と同様に作製した有機EL
素子の発光面(下部電極側)に積層して、比較例1の有
機EL表示装置とした。得られた有機EL表示装置にお
いて、下部電極(ITOパターン,陽極)と、対向電極
である上部電極(陰極)との間に、DC12Vの電圧を
印加して発光させた。色彩色差計CS100を用いて発
光輝度を測定したところ、60cd/m2という値が得
られ、変換効率が30%であることを確認した。また、
得られた発光についてのCIE色度座標は、X=0.5
9,Y=0.36であり、赤色(レッド)の発光が得ら
れることを確認した。
【0094】
【発明の効果】以上、本発明の光学的表示装置によれ
ば、色変換層の屈折率と透光性層の屈折率との大小関係
を規定するとともに、色変換層と透光性層との界面構造
を工夫することにより、蛍光物質で全方位に放射される
光を十分に利用することができ、容易に発光輝度を向上
させることができるようになった。また、本発明の別の
光学的表示装置によれば、中間層の屈折率と透光性層の
屈折率との大小関係を規定するとともに、中間層と透光
性層との界面構造等を工夫することにより、蛍光物質で
全方位に放射される光を十分に利用することができ、容
易に発光輝度を向上させることができるようになった。
また、本発明の光学的表示装置の製造方法によれば、蛍
光物質で全方位に放射される光を十分に利用することが
でき、発光輝度が高い光学的表示装置を効率的に得るこ
とができるようになった。その他、本発明の光学的表示
装置は、有機EL素子から発光された光を長波長に変換
することができるため、有機EL素子と組み合わせて、
色変換表示装置としても使用することができる。
ば、色変換層の屈折率と透光性層の屈折率との大小関係
を規定するとともに、色変換層と透光性層との界面構造
を工夫することにより、蛍光物質で全方位に放射される
光を十分に利用することができ、容易に発光輝度を向上
させることができるようになった。また、本発明の別の
光学的表示装置によれば、中間層の屈折率と透光性層の
屈折率との大小関係を規定するとともに、中間層と透光
性層との界面構造等を工夫することにより、蛍光物質で
全方位に放射される光を十分に利用することができ、容
易に発光輝度を向上させることができるようになった。
また、本発明の光学的表示装置の製造方法によれば、蛍
光物質で全方位に放射される光を十分に利用することが
でき、発光輝度が高い光学的表示装置を効率的に得るこ
とができるようになった。その他、本発明の光学的表示
装置は、有機EL素子から発光された光を長波長に変換
することができるため、有機EL素子と組み合わせて、
色変換表示装置としても使用することができる。
【図1】第1の実施形態における有機EL表示装置の断
面を模式的に示す図である。
面を模式的に示す図である。
【図2】従来の有機EL表示装置の断面を模式的に示す
図である(その1)。
図である(その1)。
【図3】第2の実施形態における有機EL表示装置の製
造工程を模式的に示す図である。
造工程を模式的に示す図である。
【図4】第3の実施形態における有機EL表示装置の製
造工程を模式的に示す図である。
造工程を模式的に示す図である。
【図5】有機EL素子の断面を模式的に示す図である。
【図6】従来の有機EL表示装置の断面を模式的に示す
図である(その2)。
図である(その2)。
【図7】従来の有機EL表示装置の断面を模式的に示す
図である(その3)。
図である(その3)。
【図8】従来の有機EL表示装置の断面を模式的に示す
図である(その4)。
図である(その4)。
【図9】従来の有機EL表示装置の断面を模式的に示す
図である(その5)。
図である(その5)。
10 面状発光体(有機EL素子) 11 発光面 12 透光性層(透光性基材) 13 出射面(界面) 14 色変換層(色変換用組成物) 15 界面 16 蛍光物質 18 光学的表示装置(有機EL表示装置) 20 陰極 22 陽極 24,26,28 色変換層 30,32,34 陽極 40,44,52 基材 42,54 色変換層(色変換用組成物) 45 界面 47,55 凹凸形状 48,58 透光性層 50,60 有機EL素子 56 中間層
Claims (11)
- 【請求項1】 面状発光体の発光面側に、透光性層と、
色変換層とが順次に積層された光学的表示装置におい
て、 前記色変換層の屈折率を前記透光性層の屈折率よりも大
きくし、 かつ、前記色変換層と前記透光性層との界面を凹凸形状
としてあることを特徴とする光学的表示装置。 - 【請求項2】 前記凹凸形状における隣接する凸部の頂
点間の平均距離を0.5〜10μmの範囲内の値とする
ことを特徴とする請求項1に記載の光学的表示装置。 - 【請求項3】 前記凹凸形状における凸部の頂点と凹部
の底点との平均距離を0.5〜10μmの範囲内の値と
することを特徴とする請求項1または2に記載の光学的
表示装置。 - 【請求項4】 前記色変換層が、当該色変換層に入射さ
れた光よりも長波長の光を発する蛍光変換層であること
を特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の光学
的表示装置。 - 【請求項5】 前記面状発光体が有機エレクトロルミネ
ッセンス素子であることを特徴とする1〜4のいずれか
一項に記載の光学的表示装置。 - 【請求項6】 面状発光体の発光面側に、透光性層と、
中間層と、色変換層とが順次に積層された光学的表示装
置において、前記色変換層の屈折率を前記中間層の屈折
率よりも大きくし、かつ、前記中間層と前記透光性層と
の界面を凹凸形状としてあることを特徴とする光学的表
示装置。 - 【請求項7】 面状発光体の発光面側に、透光性層と、
色変換層とが順次に積層されており、かつ、色変換層の
屈折率が透光性層の屈折率よりも大きい光学的表示装置
の製造方法において、 前記色変換層と前記透光性層との界面を凹凸形状とする
工程を含むことを特徴とする光学的表示装置の製造方
法。 - 【請求項8】 前記色変換層と前記透光性層との界面を
凹凸形状とする工程において、前記色変換層の表面を化
学的処理および物理的処理あるいはいずれか一方の処理
を施すことを特徴とする請求項7に記載の光学的表示装
置の製造方法。 - 【請求項9】 前記色変換層と前記透光性層との界面を
凹凸形状とする工程において、表面に凹凸形状を有する
離型性フィルムを介した状態で、前記色変換層を光硬化
あるいは熱硬化することを特徴とする請求項7または8
に記載の光学的表示装置の製造方法。 - 【請求項10】 前記色変換層と前記透光性層との界面
を凹凸形状とする工程において、表面に凹凸形状を有す
る透光性層を積層した状態で、前記色変換層を光硬化あ
るいは熱硬化することを特徴とする請求項7または8に
記載の光学的表示装置の製造方法。 - 【請求項11】 面状発光体の発光面側に、透光性層
と、中間層と、色変換層とが順次に積層されており、か
つ、色変換層の屈折率が透光性層の屈折率よりも大きい
光学的表示装置の製造方法において、 前記中間層と前記透光性層との界面を凹凸形状とする工
程を含むことを特徴とする光学的表示装置の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11095127A JP2000284705A (ja) | 1999-04-01 | 1999-04-01 | 光学的表示装置および光学的表示装置の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11095127A JP2000284705A (ja) | 1999-04-01 | 1999-04-01 | 光学的表示装置および光学的表示装置の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000284705A true JP2000284705A (ja) | 2000-10-13 |
Family
ID=14129170
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11095127A Pending JP2000284705A (ja) | 1999-04-01 | 1999-04-01 | 光学的表示装置および光学的表示装置の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000284705A (ja) |
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KR100776907B1 (ko) * | 2004-04-30 | 2007-11-19 | 산요덴키가부시키가이샤 | 발광 디스플레이 |
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WO2012043172A1 (ja) * | 2010-10-01 | 2012-04-05 | シャープ株式会社 | 蛍光体基板、およびこれを用いた表示装置、照明装置 |
WO2012144426A1 (ja) * | 2011-04-19 | 2012-10-26 | シャープ株式会社 | 蛍光体基板および表示装置 |
KR101360643B1 (ko) * | 2012-05-09 | 2014-02-10 | 엘지이노텍 주식회사 | 광 변환 부재, 이를 포함하는 발광장치 및 표시장치 |
-
1999
- 1999-04-01 JP JP11095127A patent/JP2000284705A/ja active Pending
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US7427223B2 (en) | 2001-01-29 | 2008-09-23 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Method of manufacturing a light-emitting device, personal computer using the same, and portable telephone using the same |
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