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JP2000274426A - 加熱装置及びこれを有する定着装置 - Google Patents

加熱装置及びこれを有する定着装置

Info

Publication number
JP2000274426A
JP2000274426A JP11081026A JP8102699A JP2000274426A JP 2000274426 A JP2000274426 A JP 2000274426A JP 11081026 A JP11081026 A JP 11081026A JP 8102699 A JP8102699 A JP 8102699A JP 2000274426 A JP2000274426 A JP 2000274426A
Authority
JP
Japan
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heating
pressing
pressing member
contact
roller
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11081026A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuto Kishi
和人 岸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP11081026A priority Critical patent/JP2000274426A/ja
Publication of JP2000274426A publication Critical patent/JP2000274426A/ja
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  • Rolls And Other Rotary Bodies (AREA)
  • Control Of Resistance Heating (AREA)
  • Fixing For Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】比較的簡単な構成で、加熱部材のたわみを防止
しつつ、立ち上がり時間の短縮により所望の発熱を低い
消費電力で得られ、経済性及び信頼性が高い加熱装置及
びこれを定着装置に適用した場合には高画質を得ること
ができる定着装置を提供すること。 【解決手段】筒状の加熱部材1の内周面の、加熱部材1
に圧接する加圧ローラ2側に当接配置された押圧部材3
を有し、加熱部材1と加圧ローラ2との間にシート17
を通過させ加熱する加熱装置100において、押圧部材
3が、加熱部材1内周面の、加熱部材1と加圧ローラ2
との圧接部に対応する部分A以外の位置に当接している
加熱装置100。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加熱ローラ等の加
熱部材と加圧ローラとを有し、これら加熱部材と加圧ロ
ーラとの間にシートを通過させ加熱する加熱装置であっ
て、加圧ローラとの圧接による加熱部材の過剰な変形を
防止するための押圧部材を有する加熱装置及びこれを有
する電子写真複写機、プリンター、FAXなどの画像形
成装置における定着装置及び紙幣等のシートのしわ除去
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】上述の画像形成装置においては一般に、
記録紙としてのシート上の未定着トナー像を加熱溶融す
ることで記録紙上に定着する。この加熱溶融は、加熱部
材としての加熱ローラとこれに圧接した加圧ローラとを
有する加熱ローラ方式といわれる加熱装置において、こ
れら両ローラの間に未定着トナー像の付着した記録紙を
通すことによって行う。このような加熱装置は、安全
性、安定性などの理由から一般に用いられているもので
ある。
【0003】加熱ローラ方式の加熱装置の代表的な構成
は、内部に熱源としてのハロゲンランプを備えた加熱ロ
ーラに加圧ローラを接するように配置したものであり、
ハロゲンランプの発熱により加熱ローラの温度を所定の
温度まで上昇させておき、加熱ローラと加圧ローラとの
圧接部であるニップ部と呼ばれる相互圧接部に未定着ト
ナー像の付着した記録紙を通紙搬送し、トナー像を記録
体に定着させる。
【0004】一般に加熱ローラとしては1mm以上の肉厚
のアルミあるいは鉄系の金属ローラが用いられ、加圧ロ
ーラとしては金属芯の上に弾性体としてのゴムを被覆し
た構成が一般的である。ところがこの構成では、加熱ロ
ーラの熱容量が大きいため、トナーの溶融に必要な温度
まで昇温するのに数分の時間を要し、電源投入後あるい
は待機モード解除後の立ち上げ時間が長く、操作開始後
の速やかな記録開始という操作性を確保するためには記
録動作を行なっていない待機モード時すなわち待機時に
おいても定着部に電力を供給し、加熱ローラを一定の温
度に保つ必要がある。しかし待機時消費電力は画像形成
装置の全体の消費電力量の大きな比率を占め、各国の省
エネルギー規制対応など近年課題となっている低消費電
力化を図る妨げとなっている。
【0005】画像形成装置の低消費電力化を図るために
は、待機時の電力供給を削減することや加熱ローラ立ち
上がり時の昇温時間を短縮することが効果的である。待
機時の電力供給の削減及び昇温時間の短縮には、加熱ロ
ーラの熱容量を小さくすることが有効であって、それに
は加熱ローラの体積を小さくすればよく、体積を小さく
するには、ローラの径を小さく、厚さを薄くして熱容量
を小さくすることが有効である。ところが、未定着トナ
ーを良好に定着するためには、所定の加熱時間を確保す
るために十分広いニップ幅とローラ長手方向におけるニ
ップ幅の均一性が要求されるも、十分なニップを得るた
めに加圧ローラによる圧接力を与えると、この圧接力は
加熱ローラに加わるので、体積を減らした加熱ローラで
は、非印字時に加熱ローラがたわんだ状態に保持され、
加熱ローラの劣化、破損など、機械強度の点で問題とな
り、また加熱ローラが長手方向でたわんだことにより同
ローラの両端部と中央部とでニップ幅が著しく異なり得
られる画像品質が低下するという問題が生じる。つま
り、従来の加熱装置においては、単純に小径化及び薄肉
化を進めるとともに広いニップ幅を確保すべく大きな圧
接力を与えると、加熱ローラの両端部と中央部とでニッ
プ幅が著しく異なり、通紙部分によって定着性が異なっ
て良好な画像品質を得ることが難しいという問題があっ
た。
【0006】そこで立ち上がりの早い薄肉化した加熱ロ
ーラであってもそのたわみを減少するための技術が特開
平9−114296号公報において提案されている。こ
の技術は、加熱ローラの内周面であって、圧接部に対応
する部分に圧接され当接する押圧部材を設け、加圧ロー
ラによる加熱ローラへの圧接力を負担することにより、
加熱ローラの過剰なたわみを低減し、加熱ローラの低熱
容量化と過剰なたわみの防止とを両立している。また、
特開平10−48983号公報においても、待機時に加
熱ローラの内周面の圧接部に対応する部分に圧接され当
接する同様の押圧部材を有する技術が提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記何れの技
術においても、加熱ローラが十分薄肉であるため昇温時
間は比較的短いが、圧接部に対応する部分に押圧部材が
接触しているため、定着のための熱エネルギーがトナー
やシートのみならず押圧部材にも伝わってしまい、押圧
部材によるロスが生じるため、効率が悪いという問題が
あった。この問題は、前者の技術において、特に押圧部
材の温度が低い立ち上げ直後の定着において顕著であ
り、加熱ローラを熱容量の小さな薄肉ローラとしている
ため定着画像の質が低下するといった不具合を生じる。
また後者の技術においては、押圧部材を加熱ローラに接
離自在に支持するための機構が複雑になるという不具合
がある。このような不具合は、加熱装置を上述の画像形
成装置に備えられた定着装置に用いた場合のみならず、
紙幣等のシートのしわ除去装置に用いた場合においても
シートのしわを十分に除去することができない等、同様
である。
【0008】本発明は、上記不具合を解決し、比較的簡
単な構成で、加熱ローラのたわみを防止しつつ、立ち上
がり時間の短縮により所望の発熱を低い消費電力で得ら
れ、経済性及び信頼性が高い加熱装置及びこれを定着装
置に適用した場合には高画質を得ることができる定着装
置を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
筒状の加熱部材と、この加熱部材に圧接する加圧ローラ
と、上記加熱部材内周面の上記加圧ローラ側に当接配置
された押圧部材とを有し、上記加熱部材と上記加圧ロー
ラとの間にシートを通過させ加熱する加熱装置におい
て、上記押圧部材が、上記加熱部材内周面の、上記加熱
部材と上記加圧ローラとの圧接部に対応する部分以外の
位置に当接していることを有することを特徴とする。
【0010】請求項2記載の発明は、請求項1記載の加
熱装置において、上記押圧部材が、上記加熱部材内周面
に対し複数の当接位置で当接していることを特徴とす
る。
【0011】請求項3記載の発明は、請求項2記載の加
熱装置において、上記押圧部材は、上記加熱部材の回転
方向における上記押圧部の上流側において上記加熱部材
内周面に当接する第1の押圧部材と、上記加熱部材の回
転方向における上記押圧部の下流側において上記加熱部
材内周面に当接する第2の押圧部材とからなり、上記当
接位置は、第1の押圧部材が上記加熱部材の内周面に当
接する第1の当接位置と、第2の押圧部材が上記加熱部
材の内周面に当接する第2の当接位置とからなることを
特徴とする。
【0012】請求項4記載の発明は、請求項3記載の加
熱装置において、上記圧接部と第1の当接位置との距離
が、上記圧接部と第2の当接位置との距離より大きいこ
とを特徴とする。
【0013】請求項5記載の発明は、請求項3又は4記
載の加熱装置において、第1の押圧部材及び/又は第2
の押圧部材が、上記加熱部材と平行な回転体であること
を特徴とする。
【0014】請求項6記載の発明は、請求項2記載の加
熱装置において、上記押圧部材は、上記加熱部材の回転
方向における上記押圧部の上流側において上記加熱部材
内周面に当接する第1の押圧部と、上記加熱部材の回転
方向における上記押圧部の下流側において上記加熱部材
内周面に当接する第2の押圧部とを有し、上記当接位置
は、第1の押圧部が上記加熱部材の内周面に当接する第
1の当接位置と、第2の押圧部が上記加熱部材の内周面
に当接する第2の当接位置とからなることを特徴とす
る。
【0015】請求項7記載の発明は、請求項6記載の加
熱装置において、上記圧接部と第1の当接位置との距離
が、上記圧接部と第2の当接位置との距離より大きいこ
とを特徴とする。
【0016】請求項8記載の発明は、請求項6又は7記
載の加熱装置において、上記押圧部材は、第1の押圧部
と第2の押圧部との間にスリットを有することを特徴と
する。
【0017】請求項9記載の発明は、請求項6又は7記
載の加熱装置において、上記押圧部材は、少なくとも第
1の押圧部と第2の押圧部との間が熱透過性であること
を特徴とする。
【0018】請求項10記載の発明は、請求項3ないし
9のいずれか1つに記載の加熱装置において、第1の当
接位置にある押圧部材と第2の当接位置にある押圧部材
との形状及び/又は材質を、第1の当接位置にある押圧
部材による吸熱が第2の当接位置にある押圧部材による
吸熱よりも小さくなるように設定したことを特徴とす
る。
【0019】請求項11記載の発明は、請求項1ないし
10のいずれか1つに記載の加熱装置において、上記押
圧部材は、この押圧部材による吸熱を抑制するための断
熱部材を有することを特徴とする。
【0020】請求項12記載の発明は、請求項1ないし
11のいずれか1つに記載の加熱装置を有し、上記加熱
部材と上記加圧ローラとの間にシートを通過させ加熱す
ることにより、シート上のトナー像を加熱定着する定着
装置にある。
【0021】
【実施例】図1において、符号1は加熱部材としての中
空円筒状の加熱ローラ、符号2は加熱ローラ1に圧接す
る加圧ローラ、符号3は加熱ローラ1の内周面の加圧ロ
ーラ2側に当接するように挿入された押圧部材、符号1
00は加熱ローラ1、加圧ローラ2、押圧部材3を有す
る加熱装置をそれぞれ示している。以下、加熱装置10
0が定着装置として用いられる場合を説明するが、加熱
装置100は紙幣等のシートのしわ除去装置にも適宜適
用可能である。
【0022】加熱ローラ1は円筒状の軸受4を介して側
板である不動部材15に支持され、図示しない駆動手段
によってその端部に設けられた歯車5を介して回転駆動
される。加熱ローラ1は鉄製の基材の外表面にフッ素樹
脂であるPFAの離型層を形成したものであるが、基材
は、鉄製でなく、アルミニウム製、その他の金属製であ
っても良いし、これら金属の合金製であっても良く、ま
た、離型層は、溶融トナーやインク等の離型性がよいも
のであれば、PTFE等のフッ素樹脂製であっても良い
し、シリコーンゴム等のゴム製であっても良い。加熱部
材は筒状であればベルト状で無端状のものであっても良
く、加熱ローラ1のような円筒状でなくとも良い。この
場合、加熱ローラ1の軸方向すなわち図2等における紙
面垂直方向は、ベルト状の加熱部材の幅方向に相当す
る。以下加熱部材が加熱ローラ1である場合を説明する
が、加熱ローラ1はベルト状のものに置き換えることが
できるものであり、加熱ローラ1の軸方向およびベルト
状の加熱部材の幅方向を軸方向と称して説明する。
【0023】加熱ローラ1は回転中心位置に熱源として
のハロゲンランプである周知の棒状のヒータ6を挿入さ
れ、ヒータ6の発熱により加熱される。熱源としては、
ハロゲンランプに限らず、加熱ローラ1に、セラミック
層、耐熱高分子層、アルマイトなどの酸化膜等の絶縁層
を形成したもの、またはセラミック、ガラス、耐熱プラ
スチックなどの絶縁体を形成したものに、セラミック発
熱体、ニクロム、Ta2N、RuO2、Ag/Pd等の
発熱抵抗を、溶射、塗布、印刷などによって面状もしく
は線状に形成し、通電することで発熱するような面状発
熱体や線状発熱体といったものでも良いし、鉄心にコイ
ルなどを巻き付けて誘導発熱を利用したものでも良い。
【0024】加圧ローラ2は、その中心軸9の端部の軸
受10に設けられた付勢手段11によって加熱ローラ1
に一定の圧力で圧接されると共に、側板である不動部材
15に設けられた長孔により鉛直方向に一定の自由度を
持って不動部材15に支持され、加熱ローラ1に従動回
転する。加圧ローラ2は、中心軸9を一体に有する芯金
12と、芯金の周りに形成された弾性層13とを有して
いる。芯金12は、鉄製であるが、アルミニウム製、そ
の他の金属製であっても良いし、これら金属の合金製で
あっても良く、また、弾性層13には、シリコンゴム等
の耐熱性の高い素材が用いられている。弾性層13の表
面には、溶融トナーやインク等の離型性を考慮して、離
型層が形成されている。本実施例において付勢手段には
バネを用いているが、他の弾性体を用いても良い。
【0025】押圧部材3は、鉄製であるが、アルミ等の
金属や、セラミック、プラスチック等非金属で形成して
も良い。高いヤング率、耐熱性及びコストを考慮する
と、本実施例における鉄の他、アルミニウムやその他の
金属もしくはこれらの金属の合金からなる金属製である
ことが望ましい。押圧部材3の長さは加熱ローラ1より
も長く、加熱ローラ1を貫通するように配設されてい
る。押圧部材3は、その両端部に設けられた軸受7を介
して側板である不動部材15に支持される。押圧部材2
の長さは加熱ローラ1より長く、加熱ローラ1の内周面
において軸方向全体に当接しているので加圧ローラ3か
らの圧接力を加熱ローラ1のみで受けるのではなく、加
熱ローラ1内部の押圧部材2によって受け、加圧ローラ
1単体で加圧ローラからの圧接力を受ける場合に比べ、
加熱ローラ1のたわみ量が減少する。
【0026】図2に示すように、押圧部材3は、加熱ロ
ーラ1の内周面の、加熱ローラ1と加圧ローラ2との圧
接部であるニップ部に対応する部分である領域A以外の
位置に当接している。なお、図2以下の図面において
は、ヒータ6の図示を省略している。押圧部材3の加熱
ローラ1への当接部は、領域Aに関し、加熱ローラ1の
回転方向である矢印aで示す方向aの上流側でも下流側
でも良いが、押圧部材3の接触によってヒータ6によっ
て加熱された加熱ローラ1の温度が低下することを考慮
すると、本実施例のように当接部を領域Aに関し方向a
の下流側近傍に設けることが望ましい。これは、ヒータ
6による加熱ローラ1の加熱時間を稼ぐためには、加熱
ローラ1の回転移動距離において、当接部から領域Aま
での距離が大きいことが望ましいからである。押圧部材
3は断面蒲鉾状をなし、円弧をなす部分が加熱ローラ1
の内周面に滑らかに当接しているので、加熱ローラ1の
回転を妨げることがなく、加熱ローラ1を傷つけたり破
損することがない。
【0027】図2において、符号17は、加熱装置10
0が本実施例のように定着装置として用いられる場合に
は未定着トナー18を担持した用紙等のシート、しわ除
去装置として用いられる場合には紙幣等のシートを示す
ものであり、符号16はシート17をニップ部に導くガ
イドを示している。本実施例は、その他に、操作者の指
示や周知の機構により定着の情報を入力され加熱ローラ
1と加圧ローラ3との間を通過するシートの大きさ及び
枚数を検知する図示しない検知手段とを有している。
【0028】本実施例は以上のような構成であるから、
加熱装置100を用いた定着装置を有する図示しない画
像形成装置に設けられたコピー開始ボタンが押下され、
あるいは、定着の情報が入力され、定着を開始するとき
には、シート17が画像形成装置本体内部に供給され、
所定の画像が、静電記録プロセスにより画像形成装置に
備えられた感光体上に形成され、さらに供給されたシー
ト上に転写されることで、シート17上に未定着トナー
画像が形成される。加熱ローラ1が定着可能温度に到達
後、未定着トナー画像が形成されたシート17がガイド
16によりニップ部に搬送され、シート及び未定着トナ
ーをニップ部に通過させ加熱及び加圧することにより、
シート上の未定着トナー像をシートに加熱定着する。
【0029】加圧ローラ2による加熱ローラ1側への圧
接力が押圧部材3によって負担されることにより、加熱
ローラ1の強度を小さくできるから、加熱ローラ1の肉
厚を薄くして熱容量を小さくすることができるから、加
熱時間を短縮して立ち上がり時間の短縮を図ることがで
き、ユーザの待ち時間を短くすることができる。さら
に、押圧部材3は領域A以外で加熱ローラ1の内周面に
当接しているから、加熱ローラ1の昇温時に、ニップ部
の熱エネルギーを押圧部材2が吸収してニップ部の温度
が低下してしまうという不具合がなく、ヒータ6によっ
て供給される熱エネルギーを効率よくシート17及び未
定着トナー18に供給するから、加熱時間をより短縮し
て立ち上がり時間のさらなる短縮を図ることができ、ユ
ーザの待ち時間を短くすることができる。また押圧部材
3は領域Aに関し方向aの下流側に配設されているか
ら、加熱ローラ1の熱エネルギーが押圧部材3により吸
収され加熱ローラ1の温度が低下しても、加熱ローラ1
が方向aに回転して温度が低下したその部分がニップ部
に至るまでにはヒータにより十分昇温されるので、定着
不良を生じることがない。
【0030】押圧部材3は、領域A以外で加熱ローラ1
の内周面に当接するのであれば、加熱ローラ1の内周面
に対し2以上の複数の当接位置で当接していても良い。
図3は、領域Aに関し、方向aの上流側の近傍及び下流
側の近傍の2カ所で押圧部材3が加熱ローラ1の内周面
に当接している場合を示している。押圧部材3は、方向
aにおける領域Aの上流側近傍の第1の当接位置におい
て加熱ローラ1の内周面に当接する第1の押圧部材3a
と、方向aにおける領域Aの下流側近傍の第2の当接位
置において加熱ローラ1の内周面に当接する第2の押圧
部材3bとからなっている。このように、押圧部材3
が、領域Aの両側で加熱ローラ1に当接することによ
り、押圧部材3が1カ所で加熱ローラ1に当接する場合
よりも、ニップ部近傍における見かけの半径が大きくな
りニップ幅が広くなるから、加熱ローラ1の径が小さく
ともニップ幅が広くなり、シートに供給する熱エネルギ
ーを増加することができる。
【0031】図3に示したのは、押圧部材3が、領域A
の両側で加熱ローラ1に当接する場合において、方向a
における領域Aの中心から、第1の当接位置及び第2の
当接位置までの距離が略同じ場合であるが、図4に示す
ように、方向aにおける領域Aの中心と加熱ローラ1の
回転中心とを結ぶ直線と、第1の当接位置と加熱ローラ
1の回転中心とを結ぶ直線とのなす角をθ1とし、方向
aにおける領域Aの中心と加熱ローラ1の回転中心とを
結ぶ直線と、第2の当接位置と加熱ローラ1の回転中心
とを結ぶ直線とのなす角をθ2としたとき、略θ1=θ
2の関係を満たすようにして、方向aにおける領域Aの
中心から第1の当接位置との距離が、方向aにおける領
域Aの中心から第2の当接位置との距離よりも大きくな
るようにしても良い。
【0032】これにより、押圧部材3aと押圧部材3b
とにより領域Aの両側で加熱ローラ1に当接することに
より、押圧部材3が1カ所で加熱ローラ1に当接する場
合よりも、ニップ部近傍における見かけの半径を大きく
できるとともに、押圧部材3aが加熱ローラ1の温度を
低下させたとしても、温度が低下したその部分はニップ
部に至るまでに十分に昇温されるので、定着のために必
要な熱量を確保することができ、また、加圧ローラ2か
らの圧力は、押圧部材3bが主に受け持ち、加熱ローラ
1のたわみを小さく維持することができる。
【0033】押圧部材3は、図2ないし図4に示したよ
うな断面蒲鉾状でなく、図5に示すように、加熱ローラ
1と平行、すなわち軸方向と平行に配設された、断面円
状の、円柱状をなす回転体であって、加熱ローラ1に従
動回転あるいは加熱ローラ1の回転速度にあわせて回転
駆動するようにすることができる。図5は、押圧部材3
が、領域Aの両側で加熱ローラ1に当接する第1の押圧
部材3a及び第2の押圧部材3bからなる場合であっ
て、方向aにおける領域Aの中心から、第1の当接位置
及び第2の当接位置までの距離が略同じ場合を示してい
るが、図2に示したように、領域Aの片側で当接するよ
うにしても良いし、図6に示すように、方向aにおける
領域Aの中心から第1の当接位置との距離が、方向aに
おける領域Aの中心から第2の当接位置との距離よりも
大きくなるようにしても良い。押圧部材3を回転体とし
て加熱ローラ1との摺動摩擦をなくすことにより、加熱
ローラ1の駆動源に対する回転負荷を小さくすることが
できる。
【0034】また、熱源として加熱ローラ1に挿入され
たヒータ6を有する本実施例においては特に、押圧部材
3が回転することにより、押圧部材3のヒータ6により
加熱された面が加熱ローラ1に当接するため、図2ない
し図4に示した非回転すなわち固定タイプの押圧部材3
を用いた場合に比し、加熱ローラ1の昇温に有利に働
き、立ち上げ直後の加熱ローラ1の昇温に特に有効であ
る。これは、当接位置においては、加熱ローラ1も押圧
部材3もヒータ6から隠れているため、固定タイプの押
圧部材3を用いた場合には当接位置における押圧部材3
の昇温はヒータ6側からの伝熱及び加熱ローラ1からの
熱供給により行われるから、立ち上がり時においては押
圧部材3が加熱ローラ1の昇温を妨げてしまうが、押圧
部材3が回転体であれば、押圧部材3の加熱されて高温
になった面が回転により加熱ローラ1に当接するから、
押圧部材3が加熱ローラ1の熱エネルギーを吸収してし
まうことが抑制されるからである。
【0035】図7に示すように、押圧部材3が加熱ロー
ラ1の内周面に複数の当接位置で当接する場合におい
て、押圧部材3には断面蒲鉾状のもの、断面円状のもの
を組み合わせて用いることができる。この場合において
も、当接位置における加熱ローラ1の温度低下及び温度
が低下したその部分がニップ部に至るまでに昇温される
必要があることを考慮すると、領域Aに関し方向aの上
流側に断面円状の押圧部材を配設すること、および方向
aにおける領域Aの中心から第1の当接位置との距離
が、方向aにおける領域Aの中心から第2の当接位置と
の距離よりも大きくなるようにすることが望ましい。
【0036】押圧部材3が加熱ローラ1の内周面に複数
の当接位置で当接する場合において、領域Aに関し方向
aに上流側に配設される押圧部材3aと、下流側に配設
される押圧部材3bとの形状及び/または材質は、第1
の当接位置にある押圧部材3aによる吸熱が、第2の当
接位置にある押圧部材3bによる吸熱よりも、小さくな
るように設定することが望ましい。方向aに関し領域A
の下流側に配設される押圧部材3bによって温度が低下
した加熱ローラ1は、回転してニップ部に至るまでに昇
温する余裕があるから熱伝導率が大きくてもよいが、方
向aに関し領域Aの上流側に配設される押圧部材3aは
熱伝導率を小さくしておかないと加熱ローラ1から熱を
奪いニップ部における温度が小さくなり昇温時間を増加
させてしまうからである。このように、下流側に配設さ
れる押圧部材3bよりも、加熱ローラ1から熱エネルギ
ーを奪うことの小さなものが望ましい。そのためには、
押圧部材3bに熱伝導率の良いアルミニウムを用いた場
合には、押圧部材3aの材料として、アルミニウムより
熱伝導率の低い鉄等の材料を用いるか、シリコンゴムな
どの断熱材を有する構成とすることができるし、また、
方向aに関する押圧部材3aの幅を方向aに関する押圧
部材3bの幅よりも小さくしたり、押圧部材3aの体積
を押圧部材3bの体積よりも小さくしたりすることがで
きる。このようにすることで、加熱ローラ1の軸方向す
なわち長手方向における熱エネルギーの伝達を良くし、
加熱ローラ1の長手方向での温度均一性が向上する。
【0037】従来、本発明のような昇温時間の早い加熱
定着装置においては、加熱ローラ及び加圧ローラの軸方
向の温度分布を均一にすることが困難であった。記録体
の両ローラの軸方向の大きさ、すなわち幅方向の大きさ
が比較的小さい記録体(以下、小サイズ体という)が通
過する両ローラの通過部では、未定着トナー及びこれを
表面に有する記録体の加熱のために熱が消費されるが、
通過部以外の非通過部では記録体により熱が奪われない
ので、加熱ローラの熱は蓄熱し、この非通過部のニップ
部の温度が、所定温度に維持管理される通過部のニップ
部の温度よりも高くなってしまい、いわゆる非通過部温
度上昇が発生する。よって小サイズ体を連続通過した
後、これよりも幅の大きい記録体(以下、大サイズ体と
いう)を通過した場合(例えばB5サイズの記録体を連
続通過した後、A4サイズの記録体を通過する場合)、
大サイズ体に定着ムラやしわが発生したり、未定着トナ
ー像の非通過部に対応した部分のトナーが溶けすぎて定
着ローラに付着し記録体の表面を汚す、いわゆるホット
オフセット等の問題が生じていた。また、非通過部と通
過部で大きな温度差が生じると、高温部と低温部での熱
膨張の違いから歪みが生じ、劣化するという問題もあ
る。特に、ガラスやセラミックスのパイプ表面に発熱抵
抗体を形成した加熱ローラの場合には、非通過部温度上
昇による熱膨張により、通過部と非通過部で加熱ローラ
径が異なってしまい、加熱ローラが破損してしまうとい
う不具合も生じてしまう。しかし、かかる押圧部材によ
り特別の手段を付加することなく、低コストで加熱ロー
ラ1の長手方向における熱エネルギーの伝達を良くし、
加熱ローラ1の長手方向での温度均一性を向上すること
で、かかる不具合は解消される。従って、押圧部材3
a、3bのうち少なくとも押圧部材3bの、加熱ローラ
1の軸方向すなわち図2ないし図7における紙面垂直方
向における長さは、通過部と非通過部にわたる長さであ
り、通過部と非通過部にまたがるように配設することが
望ましい。
【0038】加熱ローラ1の速やかな温度上昇のために
は、押圧部材3が加熱ローラ1に当接して加熱ローラ1
の温度を低下させることを抑制することが効果的である
から、押圧部材3は、図8ないし図10に示すように、
押圧部材3による吸熱を抑制するための断熱部材19を
有することが望ましい。図8ないし図10に示す押圧部
材3は上述した金属製の芯金20に、この芯金20より
も熱伝導率の低い材質からなる断熱部材19を一体化し
たものである。断熱部材19は、耐熱性樹脂であるフェ
ノール樹脂によって形成されているが、その他の耐熱性
樹脂であっても良いし、石綿状の材質の他、シリコンゴ
ム、フッ素ゴム等の耐熱性の弾性体であっても良い。
【0039】図8に示す押圧部材3は、断面蒲鉾状をな
すものであって、加熱ローラ1に当接する部分を断熱部
材19で形成したものであって、四角柱状の芯金20の
1つの面に、円弧状をなす面が外側に向くように断熱部
材3を固定したものである。図9に示す押圧部材3は、
図8に示した押圧部材3における断熱部材19に、四角
柱状の芯金20の他の辺を覆う断熱部材19を加えたも
のであり、ヒータ6が発生する熱エネルギーの吸収を抑
え、その分加熱ローラ1の温度上昇に寄与するようにな
っている。図10に示す押圧部材10は、断面円状をな
すものであって、円筒状の芯金20の周面を断熱部材1
9で覆ったものである。これにより、加熱ローラ1に当
接した際の吸熱及びヒータ6が発生する熱エネルギーの
吸収を抑制することができる。断熱部材19は芯金20
と一体的に回転するものであっても良いし、独立して回
転するものであっても良い。
【0040】押圧部材3が断熱部材19を有する場合、
断熱部材19は、加熱ローラ1の長さより短く加熱ロー
ラ1の内部に収まる長さであっても、加熱ローラ1より
長く両端部が加熱ローラ1から露出する長さでも良い
が、加熱ローラ1反部における応力集中を避けるため、
加熱ローラ1の長さより短く加熱ローラ1の内部に収ま
るように配設することが望ましい。また、断熱部材19
は、押圧部材3の内部に設け、実質的に熱容量を小さく
する構成としても良いが、加熱ローラ1に当接した際の
吸熱及びヒータ6が発生する熱エネルギーの吸収を抑制
することを考慮すれば、断熱部材19は押圧部材の際外
層として形成することが望ましい。
【0041】図3ないし図7においては、押圧部材3が
加熱ローラ1の内周面に対し複数の当接位置で当接する
場合に、押圧部材3が複数の部材からなるもの示した
が、図11、図12に示すように、1つの押圧部材3
が、方向aにおける領域Aの上流側近傍の第1の当接位
置において加熱ローラ1の内周面に当接する第1の押圧
部3cと、方向aにおける領域Aの下流側近傍の第2の
当接位置において加熱ローラ1の内周面に当接する第2
の押圧部3dとを有するものであっても良い。第1の押
圧部3cと第2の押圧部3dとはその両端において連結
されている。図11に示す押圧部材3は、第1の押圧部
3cと第2の押圧部3dとの間にスリット21を有し、
図12に示す押圧部材3は、第1の押圧部3cと第2の
押圧部3dとの間に熱透過性の部材22を有している。
これらスリット21、部材22は、ヒータ6による熱エ
ネルギーが領域Aを加熱することに寄与するものであ
り、スリット21、部材22の形状、部材22の材質に
は、領域Aを加熱してニップ部における昇温を確保する
に十分なものが選択される。また、これら押圧部材3に
おいて、図4等に示したように、ニップ部と第1の当接
位置との距離が、ニップ部と第2の当接位置との距離よ
りも大きくなるようにしても良いし、図8等に示したよ
うに、断熱部材を有する構成であっても良い。
【0042】以上本実施例を説明したが、押圧部材3は
加熱ローラ1の過剰なたわみを防止するのに必要かつ十
分な一定の圧力で固定され、加熱ローラ1の劣化、破損
を防止するものである。シートとしては、通常の紙の
他、封筒や厚紙、OHPシートを用いることができる。
駆動ローラは加熱ローラ1ではなく、加圧ローラ3であ
ってもよく、加熱ローラ、加圧ローラを駆動ローラ、従
動ローラの組み合わせとすることにより、加熱装置を定
着装置に用いた場合には未定着トナー像を乱すことなく
定着を行うことができる。加熱ローラ1と加圧ローラ2
との圧接部に対応する部分以外の位置には、加熱ローラ
1の昇温を過度に妨げたり、圧接部における熱エネルギ
ーを吸収したりしない位置を含む。本発明を適用した加
熱装置を有するシートのしわ除去装置によれば、高効率
で良好にしわを伸ばすことができる。本発明を適用した
加熱装置、定着装置は、複写機、Fax、プリンター等
の画像形成装置に適用することができ、この場合には、
省エネルギーで高画質の形成画像を得ることができる画
像形成装置となる。
【0043】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、筒状の加
熱部材と、この加熱部材に圧接する加圧ローラと、上記
加熱部材内周面の上記加圧ローラ側に当接配置された押
圧部材とを有し、上記加熱部材と上記加圧ローラとの間
にシートを通過させ加熱する加熱装置において、上記押
圧部材が、上記加熱部材内周面の、上記加熱部材と上記
加圧ローラとの圧接部に対応する部分以外の位置に当接
していることを有するので、比較的簡単な構成で、加熱
部材を薄肉化しつつも加熱部材のたわみを防止でき、加
熱部材の破損を防止して装置の長寿命化を図ることがで
き、また加熱部材の温度が十分上がっているも押圧部材
の温度が上がっていない装置立ち上げ直後やその他の場
合において、押圧部材が圧接部に対応する部分の加熱部
材の温度を低下させることがないから、立ち上がり時間
を短縮してユーザの待ち時間を短くでき、よって所望の
発熱を低い消費電力で得られ、経済性及び信頼性が高い
加熱装置を提供することができる。
【0044】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の加熱装置において、上記押圧部材が、上記加熱部材
内周面に対し複数の当接位置で当接しているので、押圧
部材によって負担する加圧ローラによる加圧力を分散し
て負担することができ、加圧力の負担に関してバランス
がとれ、圧接部におけるシートの圧接を良好に行うこと
ができる加熱装置を提供することができる。
【0045】請求項3記載の発明によれば、請求項2記
載の加熱装置において、上記押圧部材は、上記加熱部材
の回転方向における上記押圧部の上流側において上記加
熱部材内周面に当接する第1の押圧部材と、上記加熱部
材の回転方向における上記押圧部の下流側において上記
加熱部材内周面に当接する第2の押圧部材とからなり、
上記当接位置は、第1の押圧部材が上記加熱部材の内周
面に当接する第1の当接位置と、第2の押圧部材が上記
加熱部材の内周面に当接する第2の当接位置とからなる
ので、加熱部材の径が小さい場合でも圧接部の幅を広く
し、シートやトナー像に対する熱の供給を十分に行うこ
とができる加熱装置を提供することができる。
【0046】請求項4記載の発明によれば、請求項3記
載の加熱装置において、上記圧接部と第1の当接位置と
の距離が、上記圧接部と第2の当接位置との距離より大
きいので、押圧部材がその当接位置で加熱部材の温度を
低下させたとしても、温度が低下したその部分が圧接部
に至るまでには十分に昇温されるから、圧接部における
定着のために必要な熱量を確保することができる加熱装
置を提供することができる。
【0047】請求項5記載の発明によれば、請求項3又
は4記載の加熱装置において、第1の押圧部材及び/又
は第2の押圧部材が、上記加熱部材と平行な回転体であ
るので、加熱部材、加圧ローラの回転抵抗を減じること
ができ、回転負荷が少なく加熱部材と加圧ローラとの安
定した回転駆動を得ることができるからシートやトナー
像を均一且つ良好に加熱することができるとともに省エ
ネルギーとすることができ、さらに加熱部材に傷が付い
たり破損したりすることを防止し、加熱部材や押圧部材
の摩耗による金属等の粉の発生を減少じた長寿命の加熱
装置を提供することができる。
【0048】請求項6記載の発明によれば、請求項2記
載の加熱装置において、上記押圧部材は、上記加熱部材
の回転方向における上記押圧部の上流側において上記加
熱部材内周面に当接する第1の押圧部と、上記加熱部材
の回転方向における上記押圧部の下流側において上記加
熱部材内周面に当接する第2の押圧部とを有し、上記当
接位置は、第1の押圧部が上記加熱部材の内周面に当接
する第1の当接位置と、第2の押圧部が上記加熱部材の
内周面に当接する第2の当接位置とからなるので、押圧
部材が第1の部材と第2の部材とからなる場合と同様の
効果を奏することができる上に押圧部材を支持する機構
を簡素化できる加熱装置を提供することができる。
【0049】請求項7記載の発明によれば、請求項6記
載の加熱装置において、上記圧接部と第1の当接位置と
の距離が、上記圧接部と第2の当接位置との距離より大
きいので、押圧部材がその当接位置で加熱部材の温度を
低下させたとしても、温度が低下したその部分が圧接部
に至るまでには十分に昇温されるから、圧接部における
定着のために必要な熱量を確保することができる加熱装
置を提供することができる。
【0050】請求項8記載の発明によれば、請求項6又
は7記載の加熱装置において、上記押圧部材は、第1の
押圧部と第2の押圧部との間にスリットを有するので、
熱源が加熱部材に挿入されたハロゲンランプ等のヒータ
である場合にも、圧接部の昇温を速やかに行うことがで
きる加熱装置を提供することができる。
【0051】請求項9記載の発明によれば、請求項6又
は7記載の加熱装置において、上記押圧部材は、少なく
とも第1の押圧部と第2の押圧部との間が熱透過性であ
るので、熱源が加熱部材に挿入されたハロゲンランプ等
のヒータである場合にも、圧接部の昇温を速やかに行う
ことができる上に、押圧部材そのものの強度を高めた加
熱装置を提供することができる。
【0052】請求項10記載の発明によれば、請求項3
ないし9のいずれか1つに記載の加熱装置において、第
1の当接位置にある押圧部材と第2の当接位置にある押
圧部材との形状及び/又は材質を、第1の当接位置にあ
る押圧部材による吸熱が第2の当接位置にある押圧部材
による吸熱よりも小さくなるように設定したので、より
昇温が早く、加熱部材の軸方向すなわち長手方向におけ
る温度分布を均一化できるので、薄肉の加熱部材を用い
て加熱部材長よりも幅の小さいシートを連続して通した
ときにシート非通過領域となる端部の熱が奪われず温度
が上昇することによって加熱部材軸方向中央部の温度に
比して端部の温度が上昇するという不具合を解消できる
加熱装置を提供することができる。
【0053】請求項11記載の発明によれば、請求項1
ないし10のいずれか1つに記載の加熱装置において、
上記押圧部材は、この押圧部材による吸熱を抑制するた
めの断熱部材を有するので、熱源が発する熱エネルギー
を押圧部材が吸収し熱エネルギーのロスを生じることが
抑制され、さらに熱供給効率が高く昇温を早めることが
できる加熱装置を提供することができる。
【0054】請求項12記載の発明は、請求項1ないし
11のいずれか1つに記載の加熱装置を有し、上記加熱
部材と上記加圧ローラとの間にシートを通過させ加熱す
ることにより、シート上のトナー像を加熱定着する定着
装置にあるので、請求項1ないし11に記載の加熱装置
によれば奏することができる効果を奏することができる
上に、待機時の加熱を減じ、またはなくすことができて
待機時の消費電力の大幅な削減を達成することができる
から、稼働時と合わせたトータルでの消費電力を大幅に
低減できるとともに、高画質の定着画像を得ることがで
きる定着装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した加熱装置の一部断面正面図で
ある。
【図2】図1のII-II断面図である。
【図3】押圧部材が2つである場合の一例を示す側断面
である。
【図4】押圧部材が2つである場合の他の例を示す側断
面である。
【図5】押圧部材が円柱状である場合の一例を示す側断
面である。
【図6】押圧部材が円柱状である場合の他の例を示す側
断面である。
【図7】押圧部材が蒲鉾状のものと円柱状のものからな
る場合の側断面である。
【図8】押圧部材が断熱部材を有する場合の一例を示す
断面図である。
【図9】押圧部材が断熱部材を有する場合の他の例を示
す断面図である。
【図10】円柱状の押圧部材が断熱部材を有する場合を
示す断面図である。
【図11】押圧部材が第1、第2の押圧部を有し、スリ
ットを有する場合を示す斜視図である。
【図12】押圧部材が第1、第2の押圧部を有し、熱透
過性の部材を有する場合を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 加熱部材 2 加圧ローラ 3 押圧部材 3a 第1の押圧部材 3b 第2の押圧部材 3c 第1の押圧部 3d 第2の押圧部 17 シート 19 断熱部材 21 スリット 22 熱透過性の部材 a 加熱部材の回転方向 A 加熱部材内周面の、加熱部材と加圧ローラとの
圧接部に対応する部分
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H033 AA06 AA15 AA21 AA30 AA32 BB12 BB28 BB33 BB34 BB38 3J103 AA02 AA14 AA41 AA71 BA03 BA17 BA19 BA34 FA01 FA03 FA20 GA02 GA57 GA58 GA60 GA66 HA03 HA04 HA32 HA37 HA43 HA53 3K058 AA02 AA34 AA41 AA45 AA81 BA18 CA23 CE02 CE12 CE13 CE17 CE19 DA02 DA03 GA06

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】筒状の加熱部材と、この加熱部材に圧接す
    る加圧ローラと、上記加熱部材内周面の上記加圧ローラ
    側に当接配置された押圧部材とを有し、上記加熱部材と
    上記加圧ローラとの間にシートを通過させ加熱する加熱
    装置において、 上記押圧部材が、上記加熱部材内周面の、上記加熱部材
    と上記加圧ローラとの圧接部に対応する部分以外の位置
    に当接していることを特徴とする加熱装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の加熱装置において、上記押
    圧部材が、上記加熱部材内周面に対し複数の当接位置で
    当接していることを特徴とする加熱装置。
  3. 【請求項3】請求項2記載の加熱装置において、上記押
    圧部材は、上記加熱部材の回転方向における上記押圧部
    の上流側において上記加熱部材内周面に当接する第1の
    押圧部材と、上記加熱部材の回転方向における上記押圧
    部の下流側において上記加熱部材内周面に当接する第2
    の押圧部材とからなり、上記当接位置は、第1の押圧部
    材が上記加熱部材の内周面に当接する第1の当接位置
    と、第2の押圧部材が上記加熱部材の内周面に当接する
    第2の当接位置とからなることを特徴とする加熱装置。
  4. 【請求項4】請求項3記載の加熱装置において、上記圧
    接部と第1の当接位置との距離が、上記圧接部と第2の
    当接位置との距離より大きいことを特徴とする加熱装
    置。
  5. 【請求項5】請求項3又は4記載の加熱装置において、
    第1の押圧部材及び/又は第2の押圧部材が、上記加熱
    部材と平行な回転体であることを特徴とする加熱装置。
  6. 【請求項6】請求項2記載の加熱装置において、上記押
    圧部材は、上記加熱部材の回転方向における上記押圧部
    の上流側において上記加熱部材内周面に当接する第1の
    押圧部と、上記加熱部材の回転方向における上記押圧部
    の下流側において上記加熱部材内周面に当接する第2の
    押圧部とを有し、上記当接位置は、第1の押圧部が上記
    加熱部材の内周面に当接する第1の当接位置と、第2の
    押圧部が上記加熱部材の内周面に当接する第2の当接位
    置とからなることを特徴とする加熱装置。
  7. 【請求項7】請求項6記載の加熱装置において、上記圧
    接部と第1の当接位置との距離が、上記圧接部と第2の
    当接位置との距離より大きいことを特徴とする加熱装
    置。
  8. 【請求項8】請求項6又は7記載の加熱装置において、
    上記押圧部材は、第1の押圧部と第2の押圧部との間に
    スリットを有することを特徴とする加熱装置。
  9. 【請求項9】請求項6又は7記載の加熱装置において、
    上記押圧部材は、少なくとも第1の押圧部と第2の押圧
    部との間が熱透過性であることを特徴とする加熱装置。
  10. 【請求項10】請求項3ないし9のいずれか1つに記載
    の加熱装置において、第1の当接位置にある押圧部材と
    第2の当接位置にある押圧部材との形状及び/又は材質
    を、第1の当接位置にある押圧部材による吸熱が第2の
    当接位置にある押圧部材による吸熱よりも小さくなるよ
    うに設定したことを特徴とする加熱装置。
  11. 【請求項11】請求項1ないし10のいずれか1つに記
    載の加熱装置において、上記押圧部材は、この押圧部材
    による吸熱を抑制するための断熱部材を有することを特
    徴とする加熱装置。
  12. 【請求項12】請求項1ないし11のいずれか1つに記
    載の加熱装置を有し、上記加熱部材と上記加圧ローラと
    の間にシートを通過させ加熱することにより、シート上
    のトナー像を加熱定着することを特徴とする定着装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100940848B1 (ko) 2008-05-16 2010-02-05 한국생산기술연구원 유도가열방식의 압연롤을 이용한 미세임프린팅 장치 및미세임프린팅 방법
JP2016029408A (ja) * 2014-07-25 2016-03-03 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 画像形成装置
US9851664B2 (en) 2015-06-12 2017-12-26 Kyocera Document Solutions Inc. Fixing device

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