JP2000260634A - 電磁コイルおよび乾式静止誘導器 - Google Patents
電磁コイルおよび乾式静止誘導器Info
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- JP2000260634A JP2000260634A JP11064241A JP6424199A JP2000260634A JP 2000260634 A JP2000260634 A JP 2000260634A JP 11064241 A JP11064241 A JP 11064241A JP 6424199 A JP6424199 A JP 6424199A JP 2000260634 A JP2000260634 A JP 2000260634A
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- coil
- insulating material
- resin
- insulating
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- Insulating Of Coils (AREA)
- Transformer Cooling (AREA)
- Housings And Mounting Of Transformers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】樹脂成形のための金型が不要であり、又コイル
間の絶縁の不要な部分への樹脂の充填を極力低減するこ
とにより、絶縁性物質の充填量を低減することができる
等の効果のある電磁コイルおよび乾式静止誘導器を提供
する。 【解決手段】巻枠1に、この巻枠1より幅の狭い内周絶
縁材料2を巻き回し、更に内周絶縁材料2とほぼ同じ幅
の層間絶縁材料4と、それより幅の狭いシート導体3と
を必要量巻回し、さらにその外周に、層間絶縁材料4と
同じ幅の絶縁材料2′を巻き回し、更にその外周に、巻
枠1と同じ幅の外周絶縁材料5を巻き回し、巻枠1と外
周絶縁材料5により構成されるコイル端面3aの凹部に
コイル端部充填絶縁材料6を充填する。
間の絶縁の不要な部分への樹脂の充填を極力低減するこ
とにより、絶縁性物質の充填量を低減することができる
等の効果のある電磁コイルおよび乾式静止誘導器を提供
する。 【解決手段】巻枠1に、この巻枠1より幅の狭い内周絶
縁材料2を巻き回し、更に内周絶縁材料2とほぼ同じ幅
の層間絶縁材料4と、それより幅の狭いシート導体3と
を必要量巻回し、さらにその外周に、層間絶縁材料4と
同じ幅の絶縁材料2′を巻き回し、更にその外周に、巻
枠1と同じ幅の外周絶縁材料5を巻き回し、巻枠1と外
周絶縁材料5により構成されるコイル端面3aの凹部に
コイル端部充填絶縁材料6を充填する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、乾式絶縁の、電磁
コイル及び乾式静止誘導器に関するものである。
コイル及び乾式静止誘導器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の乾式絶縁静止誘導器の絶縁方法に
は、絶縁ワニス含浸方式、樹脂モールド絶縁方式、ガス
絶縁方式がある。ところが、系統電圧が6.6KVクラ
スでは樹脂モールド絶縁方式が主流であり、一部ガス絶
縁方式が使用されているのが現状である。
は、絶縁ワニス含浸方式、樹脂モールド絶縁方式、ガス
絶縁方式がある。ところが、系統電圧が6.6KVクラ
スでは樹脂モールド絶縁方式が主流であり、一部ガス絶
縁方式が使用されているのが現状である。
【0003】樹脂モールド絶縁変圧器の概念図を図9に
示し、ガス絶縁による変圧器の概念図を図10に示す。
図9でモールド樹脂の厚さは3〜10mm程度であり又
ガス絶縁層の厚さはガスの種類によって異なるが、それ
が空気や窒素の場合は30〜50mmであり、SF6ガ
スの場合は20〜40mm程度である。
示し、ガス絶縁による変圧器の概念図を図10に示す。
図9でモールド樹脂の厚さは3〜10mm程度であり又
ガス絶縁層の厚さはガスの種類によって異なるが、それ
が空気や窒素の場合は30〜50mmであり、SF6ガ
スの場合は20〜40mm程度である。
【0004】図9で、(a)はアルミニウムや銅の条や
箔等のシート導体を用いた素コイルの一部概略断面図で
ある。(b)は導体にマグネットワイヤを用いた場合の
素コイルの一部概略断面図である。(c)は上記の素コ
イルをモールド絶縁処理した後、鉄芯を挿入した変圧器
器体の概略を示す。図中、91は巻枠材、92は内周絶
縁材料、93はシート導体、94は層間絶縁材料、95
はマグネットワイヤ、96は高圧コイル本体、97は低
圧コイル本体、98はモールド樹脂、99はモールド樹
脂、901は鉄芯である。
箔等のシート導体を用いた素コイルの一部概略断面図で
ある。(b)は導体にマグネットワイヤを用いた場合の
素コイルの一部概略断面図である。(c)は上記の素コ
イルをモールド絶縁処理した後、鉄芯を挿入した変圧器
器体の概略を示す。図中、91は巻枠材、92は内周絶
縁材料、93はシート導体、94は層間絶縁材料、95
はマグネットワイヤ、96は高圧コイル本体、97は低
圧コイル本体、98はモールド樹脂、99はモールド樹
脂、901は鉄芯である。
【0005】図10で(a)は、導体として条や箔を用
いた素コイルを形成したもので、端面部に導体により形
成される空隙部を埋めるべく絶縁フィルムが装着されて
いる(特開平10−79314号)。(b)はそれらの
コイルに鉄芯を挿入して磁気的に結合して変圧器器体を
構成し、ケースに収納後、絶縁性のガスを充填する。図
中、101は巻枠材、102は層間絶縁材料、103は
シート導体、104はフィルム材料、105は素コイ
ル、106は絶縁性のガス、107は鉄芯、108はケ
ース、109は蓋、1001は給排気用コック、100
2は圧力計、1003は温度計、1004は放圧弁であ
る。
いた素コイルを形成したもので、端面部に導体により形
成される空隙部を埋めるべく絶縁フィルムが装着されて
いる(特開平10−79314号)。(b)はそれらの
コイルに鉄芯を挿入して磁気的に結合して変圧器器体を
構成し、ケースに収納後、絶縁性のガスを充填する。図
中、101は巻枠材、102は層間絶縁材料、103は
シート導体、104はフィルム材料、105は素コイ
ル、106は絶縁性のガス、107は鉄芯、108はケ
ース、109は蓋、1001は給排気用コック、100
2は圧力計、1003は温度計、1004は放圧弁であ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】電磁機器においては、
防災性や、屋内外での使用の自由度、更には環境面での
省資源、省スペース、製造のリードタイムの短縮などが
要求されている。
防災性や、屋内外での使用の自由度、更には環境面での
省資源、省スペース、製造のリードタイムの短縮などが
要求されている。
【0007】したがって、本発明は、上記要求を満たす
ことができる、乾式静止誘導器用の電磁コイル及びそれ
らを含む乾式静止誘導器を提供することを目的とする。
ことができる、乾式静止誘導器用の電磁コイル及びそれ
らを含む乾式静止誘導器を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に、本発明は乾式静止誘導器の高圧コイルを素コイル毎
に分割し、その素コイルの巻枠及び外周材をコイル端面
より広幅にし、巻枠と外周材により構成されるコイル端
部の凹部にゴム状の物質を充填し、更に、素コイル群よ
り構成されるコイル体の最上部の素コイルに電圧切換え
用のタップ部を設け、そのタップ部と、ケース蓋部に設
けた、タップ切換え碍板のタップ端子と電気的に連結
し、コイル体やその他のコイル、電磁鉄心、等よりなる
乾式静止誘導器器体を密閉性のケースに収納し、ケース
内部に不燃性で絶縁性の気体を充填することにより屋内
外で使用可能で、防災性、省資源、省スペース性に優れ
製造のリードタイムが小さい乾式静止誘導器が得られ
る。
に、本発明は乾式静止誘導器の高圧コイルを素コイル毎
に分割し、その素コイルの巻枠及び外周材をコイル端面
より広幅にし、巻枠と外周材により構成されるコイル端
部の凹部にゴム状の物質を充填し、更に、素コイル群よ
り構成されるコイル体の最上部の素コイルに電圧切換え
用のタップ部を設け、そのタップ部と、ケース蓋部に設
けた、タップ切換え碍板のタップ端子と電気的に連結
し、コイル体やその他のコイル、電磁鉄心、等よりなる
乾式静止誘導器器体を密閉性のケースに収納し、ケース
内部に不燃性で絶縁性の気体を充填することにより屋内
外で使用可能で、防災性、省資源、省スペース性に優れ
製造のリードタイムが小さい乾式静止誘導器が得られ
る。
【0009】請求項1記載の電磁コイルは、巻枠に、こ
の巻枠より幅の狭い絶縁性シートを巻き回し、更に絶縁
性シートとほぼ同じ幅のレヤー絶縁材料と、それより幅
の狭いコイル導体とを必要量巻回し、さらにその外周
に、レヤー絶縁材料と同じ幅の絶縁性シートを巻き回
し、更にその外周に、巻枠と同じ幅の外周絶縁材料を巻
き回し、巻枠と外周絶縁材料により構成されるコイル端
面の凹部に絶縁性物質を充填したことを特徴とするもの
である。
の巻枠より幅の狭い絶縁性シートを巻き回し、更に絶縁
性シートとほぼ同じ幅のレヤー絶縁材料と、それより幅
の狭いコイル導体とを必要量巻回し、さらにその外周
に、レヤー絶縁材料と同じ幅の絶縁性シートを巻き回
し、更にその外周に、巻枠と同じ幅の外周絶縁材料を巻
き回し、巻枠と外周絶縁材料により構成されるコイル端
面の凹部に絶縁性物質を充填したことを特徴とするもの
である。
【0010】請求項1記載の電磁コイルによれば、コイ
ルの端部及びレヤー絶縁材料相互の間隙に、絶縁性物質
が充填されているためにコイル端面間の電圧及びコイル
と対アース間の電圧に十分耐える絶縁レベルを有する。
また巻枠部と、外周絶縁材料により囲まれたコイル端部
に絶縁性の物質を充填することにより樹脂成形のための
金型が不要であり、又コイル間の絶縁の不要な部分への
樹脂の充填を極力低減することにより、絶縁性物質の充
填量を低減することが可能である。
ルの端部及びレヤー絶縁材料相互の間隙に、絶縁性物質
が充填されているためにコイル端面間の電圧及びコイル
と対アース間の電圧に十分耐える絶縁レベルを有する。
また巻枠部と、外周絶縁材料により囲まれたコイル端部
に絶縁性の物質を充填することにより樹脂成形のための
金型が不要であり、又コイル間の絶縁の不要な部分への
樹脂の充填を極力低減することにより、絶縁性物質の充
填量を低減することが可能である。
【0011】請求項2記載の電磁コイルは、巻枠に、こ
の巻枠より幅の狭い絶縁性シートと、それより更に幅の
狭い絶縁シートを巻き回し、更に幅広の絶縁性シートと
同じ幅のレヤー絶縁材料と、それより幅の狭いコイル導
体とを必要量巻回し、さらにその外周に、レヤー絶縁材
料と同じ幅の絶縁性シートを巻き回し、更にその外周
に、巻枠と同じ幅の外周絶縁材料を巻き回し、巻枠と外
周絶縁材料により構成されるコイル端面の凹部に絶縁性
物質を充填したことを特徴とするものである。
の巻枠より幅の狭い絶縁性シートと、それより更に幅の
狭い絶縁シートを巻き回し、更に幅広の絶縁性シートと
同じ幅のレヤー絶縁材料と、それより幅の狭いコイル導
体とを必要量巻回し、さらにその外周に、レヤー絶縁材
料と同じ幅の絶縁性シートを巻き回し、更にその外周
に、巻枠と同じ幅の外周絶縁材料を巻き回し、巻枠と外
周絶縁材料により構成されるコイル端面の凹部に絶縁性
物質を充填したことを特徴とするものである。
【0012】請求項2記載の電磁コイルによれば、請求
項1と同様な効果のほか、コイルの端部及びレヤー絶縁
材料の相互間の間隙に絶縁性物質が充填され、且つ、絶
縁性シートが広幅、狭幅の両方が交互に巻き回されてい
るために充填樹脂の界面が大きくなり、界面部分の絶縁
距離が向上する。したがってボビン材とコイル導体の間
に凹凸を設けた絶縁層を形成することにより、コイル導
体からアース間までの沿面距離が増大し絶縁耐力が向上
し、小型化が可能となる。
項1と同様な効果のほか、コイルの端部及びレヤー絶縁
材料の相互間の間隙に絶縁性物質が充填され、且つ、絶
縁性シートが広幅、狭幅の両方が交互に巻き回されてい
るために充填樹脂の界面が大きくなり、界面部分の絶縁
距離が向上する。したがってボビン材とコイル導体の間
に凹凸を設けた絶縁層を形成することにより、コイル導
体からアース間までの沿面距離が増大し絶縁耐力が向上
し、小型化が可能となる。
【0013】請求項3記載の電磁コイルは、請求項1ま
たは請求項2において、コイル端面の凹部に充填する絶
縁性物質が反応性の樹脂であって、注入時の粘度が10
Pa・s以下で、注入後の粘度が100Pa・sに達す
るまでの時間が10分以上である。
たは請求項2において、コイル端面の凹部に充填する絶
縁性物質が反応性の樹脂であって、注入時の粘度が10
Pa・s以下で、注入後の粘度が100Pa・sに達す
るまでの時間が10分以上である。
【0014】請求項3記載の電磁コイルによれば、コイ
ル端部の凹部に充填する絶縁性物質が反応性で、注入時
の粘度が10Pa・s以下であるのでコイルの細部に入
りやすく、更に、注入後の粘度変化が100Pa・sま
での時間が10分以上になるようにすることで、コイル
の主要な部分への樹脂の含浸が可能となり、底部よりも
れることが無い。
ル端部の凹部に充填する絶縁性物質が反応性で、注入時
の粘度が10Pa・s以下であるのでコイルの細部に入
りやすく、更に、注入後の粘度変化が100Pa・sま
での時間が10分以上になるようにすることで、コイル
の主要な部分への樹脂の含浸が可能となり、底部よりも
れることが無い。
【0015】請求項4記載の電磁コイルは、請求項1ま
たは請求項2において、コイル端面の凹部に充填する絶
縁性の物質が反応性の樹脂で、第1のコイル端面の凹部
に充填する樹脂がチキソトロピック性に富み流動性が悪
いものを目張りするごとくにコイル端面に沿って充填
し、その上に、流動性の樹脂を充填してコイル端面を絶
縁し硬化するとともに、第1のコイル端面と反対側の第
2のコイル端面の凹部に流動性の樹脂を充填し硬化した
ものである。
たは請求項2において、コイル端面の凹部に充填する絶
縁性の物質が反応性の樹脂で、第1のコイル端面の凹部
に充填する樹脂がチキソトロピック性に富み流動性が悪
いものを目張りするごとくにコイル端面に沿って充填
し、その上に、流動性の樹脂を充填してコイル端面を絶
縁し硬化するとともに、第1のコイル端面と反対側の第
2のコイル端面の凹部に流動性の樹脂を充填し硬化した
ものである。
【0016】請求項4記載の電磁コイルによれば、請求
項1または請求項2と同様な効果のほか、コイル端面の
第一の面に充填する樹脂がチキソ性に富んだもので、ま
ず端面の目張りをするごとく充填し、次に流動性の樹脂
でコイル端面を端面が平滑になるように充填し、硬化し
て、次にコイルを反転してコイルの第2の端面の凹部
を、流動性の樹脂で充填することにより樹脂漏れも無く
端面が平滑な樹脂層を形成することができる。
項1または請求項2と同様な効果のほか、コイル端面の
第一の面に充填する樹脂がチキソ性に富んだもので、ま
ず端面の目張りをするごとく充填し、次に流動性の樹脂
でコイル端面を端面が平滑になるように充填し、硬化し
て、次にコイルを反転してコイルの第2の端面の凹部
を、流動性の樹脂で充填することにより樹脂漏れも無く
端面が平滑な樹脂層を形成することができる。
【0017】請求項5記載の電磁コイルは、請求項1ま
たは請求項2において、コイル端面の凹部に充填する絶
縁性の物質が反応性の樹脂で、コイル端面の凹部に充填
する樹脂がチキソトロピック性に富むもので、コイル端
面の反対側の端面の凹部に充填する樹脂もチキソトロピ
ック性に富み、それぞれを100℃以下で硬化させたも
のである。
たは請求項2において、コイル端面の凹部に充填する絶
縁性の物質が反応性の樹脂で、コイル端面の凹部に充填
する樹脂がチキソトロピック性に富むもので、コイル端
面の反対側の端面の凹部に充填する樹脂もチキソトロピ
ック性に富み、それぞれを100℃以下で硬化させたも
のである。
【0018】請求項5記載の電磁コイルによれば、請求
項1または請求項2と同様な効果のほか、コイルの両端
面に使用する樹脂が一種類であり、且つ、樹脂充填時に
振動させることによりコイルの内部にも含浸することが
可能である。又100℃以下で樹脂硬化することにより
充填樹脂のチキソ性がおおよそ維持された状態で硬化す
ることが可能であり、樹脂の漏れを防ぐことが可能であ
る。
項1または請求項2と同様な効果のほか、コイルの両端
面に使用する樹脂が一種類であり、且つ、樹脂充填時に
振動させることによりコイルの内部にも含浸することが
可能である。又100℃以下で樹脂硬化することにより
充填樹脂のチキソ性がおおよそ維持された状態で硬化す
ることが可能であり、樹脂の漏れを防ぐことが可能であ
る。
【0019】請求項6記載の電磁コイルは、請求項1ま
たは請求項2において、コイル端面の凹部に充填する絶
縁性の物質のガラス転移温度がー30℃以下である。
たは請求項2において、コイル端面の凹部に充填する絶
縁性の物質のガラス転移温度がー30℃以下である。
【0020】請求項6記載の電磁コイルによれば、請求
項1または請求項2と同様な効果のほか、絶縁性の物質
のガラス転移温度がー30℃以下であることは、使用温
度範囲でゴム状態であり、硬化時の応力に対しても、又
広い使用温度範囲においても応力が緩和される状態であ
る。したがってコイル端面の凹部に充填する樹脂のガラ
ス転移温度はー30℃以下にすることにより、変圧器の
使用状態で樹脂はガラス転移温度以上の状態になり、樹
脂の硬化過程での収縮によるクラックや他の材料への悪
影響が激減するので、硬化時間を短時間で高速に行うこ
とが可能となり、生産のリードタイムを著しく短縮する
ことが可能となる。
項1または請求項2と同様な効果のほか、絶縁性の物質
のガラス転移温度がー30℃以下であることは、使用温
度範囲でゴム状態であり、硬化時の応力に対しても、又
広い使用温度範囲においても応力が緩和される状態であ
る。したがってコイル端面の凹部に充填する樹脂のガラ
ス転移温度はー30℃以下にすることにより、変圧器の
使用状態で樹脂はガラス転移温度以上の状態になり、樹
脂の硬化過程での収縮によるクラックや他の材料への悪
影響が激減するので、硬化時間を短時間で高速に行うこ
とが可能となり、生産のリードタイムを著しく短縮する
ことが可能となる。
【0021】請求項7記載の電磁コイルは、素コイルの
集合体よりなるコイル体において、素コイル相互の結合
を基本的にT字形の断面形状を有する結合用の絶縁材料
に、予め接着性の材料を付着させ、T字形の垂直面がコ
イル端面と対向し、T字形の水平部の内側の面が素コイ
ルの巻枠内周面と対向するようにして複数個配設し、そ
れぞれコイル部分と対向する面に接着し固定したことを
特徴とするものである。
集合体よりなるコイル体において、素コイル相互の結合
を基本的にT字形の断面形状を有する結合用の絶縁材料
に、予め接着性の材料を付着させ、T字形の垂直面がコ
イル端面と対向し、T字形の水平部の内側の面が素コイ
ルの巻枠内周面と対向するようにして複数個配設し、そ
れぞれコイル部分と対向する面に接着し固定したことを
特徴とするものである。
【0022】請求項7記載の電磁コイルによれば、素コ
イル毎にコイルを分割することによりコイルの表面積が
増大し、基本的な断面形状がT字形の部材を用いること
により、素コイルの同心配置が容易になり、さらにコイ
ル間の接着面積と位置の調節が容易なようにT字部材を
配設することができる。また素コイルの結合は、T字形
の断面形状を有する、結合用部品を用いて結合すること
により、軽くて強固に結合することが可能であり、また
T字型結合用部品の接着面の総和を、コイル端面の面積
の総和の20%以上にすることにより、安定して素コイ
ルを結合することが可能となる。
イル毎にコイルを分割することによりコイルの表面積が
増大し、基本的な断面形状がT字形の部材を用いること
により、素コイルの同心配置が容易になり、さらにコイ
ル間の接着面積と位置の調節が容易なようにT字部材を
配設することができる。また素コイルの結合は、T字形
の断面形状を有する、結合用部品を用いて結合すること
により、軽くて強固に結合することが可能であり、また
T字型結合用部品の接着面の総和を、コイル端面の面積
の総和の20%以上にすることにより、安定して素コイ
ルを結合することが可能となる。
【0023】請求項8記載の電磁コイルは、請求項7に
おいて、素コイルを結合する複数のT字形の部材の接着
面の総和が、コイル端面の20%以上である。
おいて、素コイルを結合する複数のT字形の部材の接着
面の総和が、コイル端面の20%以上である。
【0024】請求項8記載の電磁コイルによれば、請求
項7と同様な効果のほか、素コイル端面の20%以上の
接着がT字形結合部材を用いることにより容易になり、
さらにそれにより構造的に安定したコイル集合体とな
る。
項7と同様な効果のほか、素コイル端面の20%以上の
接着がT字形結合部材を用いることにより容易になり、
さらにそれにより構造的に安定したコイル集合体とな
る。
【0025】請求項9記載の電磁コイルは、素コイルの
集合体により構成されるコイル体において、電圧切り換
え用のコイルタップ部を最上部の素コイルに設け、コイ
ルタップ部のコイルタップ引き出し用口出し線を金属板
により構成し、この金属板と、タップ切り換え用碍板の
端子と接続するための電線との接続部を、絶縁性充填物
で埋め込み処理をすることを特徴としたものである。
集合体により構成されるコイル体において、電圧切り換
え用のコイルタップ部を最上部の素コイルに設け、コイ
ルタップ部のコイルタップ引き出し用口出し線を金属板
により構成し、この金属板と、タップ切り換え用碍板の
端子と接続するための電線との接続部を、絶縁性充填物
で埋め込み処理をすることを特徴としたものである。
【0026】請求項9記載の電磁コイルによれば、コイ
ルタップ部の口出し線を金属板にすることでコイルの軸
方向の膨れを抑制することができる。又、コイルタップ
部を最上位のコイルに集中することにより、その部分の
絶縁を一度に処理が可能であり、また上部の碍板までの
距離が小さくなる。また素コイルの集合体の最上位の素
コイルにタップ部を設け、その部分より高圧リード線に
よりタップ碍板に連結する場合に、コイルのタップ口出
し部と、高圧リード線の接続部を樹脂により処理するこ
とにより電気的機械的に保護し、信頼性の高いタップ接
続部を構成することが可能である。
ルタップ部の口出し線を金属板にすることでコイルの軸
方向の膨れを抑制することができる。又、コイルタップ
部を最上位のコイルに集中することにより、その部分の
絶縁を一度に処理が可能であり、また上部の碍板までの
距離が小さくなる。また素コイルの集合体の最上位の素
コイルにタップ部を設け、その部分より高圧リード線に
よりタップ碍板に連結する場合に、コイルのタップ口出
し部と、高圧リード線の接続部を樹脂により処理するこ
とにより電気的機械的に保護し、信頼性の高いタップ接
続部を構成することが可能である。
【0027】請求項10記載の乾式静止誘導器は、鉄芯
の磁脚と、1個又は数個のコイルが同心に配置され、か
つ磁気的に結合されている変圧器器体を、金属ケースに
収納し、この金属ケースの上部蓋部にブッシング及びタ
ップ切り換え用碍板を装着してなり、さらにケース及び
蓋部により密閉構造とした容器に、絶縁性ガスを充填し
たことを特徴とするものである。
の磁脚と、1個又は数個のコイルが同心に配置され、か
つ磁気的に結合されている変圧器器体を、金属ケースに
収納し、この金属ケースの上部蓋部にブッシング及びタ
ップ切り換え用碍板を装着してなり、さらにケース及び
蓋部により密閉構造とした容器に、絶縁性ガスを充填し
たことを特徴とするものである。
【0028】請求項10記載の乾式静止誘導器によれ
ば、素コイルが個別に絶縁処理され、更にそれらの集合
体であるコイル体及び鉄芯等を含む静止誘導器器体を金
属ケースに収納し絶縁性の気体を充填することにより2
重絶縁構造となり固体絶縁、気体絶縁の特徴を付与する
ことができる。又、タップ切換え用の碍板がケースの外
に配置した構造でありメンテナンス性を配慮した構造に
なっている。またコイル体と鉄芯を必須構成要素とする
変圧器器体をケースに収納し、タップ部をコイルの最上
部に一括してまとめ更にタップを外部より操作すること
が可能なように蓋部にタップ碍板を設けることにより低
コストで操作性に優れたガス絶縁変圧器を提供すること
ができる。
ば、素コイルが個別に絶縁処理され、更にそれらの集合
体であるコイル体及び鉄芯等を含む静止誘導器器体を金
属ケースに収納し絶縁性の気体を充填することにより2
重絶縁構造となり固体絶縁、気体絶縁の特徴を付与する
ことができる。又、タップ切換え用の碍板がケースの外
に配置した構造でありメンテナンス性を配慮した構造に
なっている。またコイル体と鉄芯を必須構成要素とする
変圧器器体をケースに収納し、タップ部をコイルの最上
部に一括してまとめ更にタップを外部より操作すること
が可能なように蓋部にタップ碍板を設けることにより低
コストで操作性に優れたガス絶縁変圧器を提供すること
ができる。
【0029】
【発明の実施の形態】この発明の実施の形態を図面によ
り説明する。
り説明する。
【0030】(実施の形態1)この発明の第1の実施の
形態を図1により説明する。図1は、本発明に係る電磁
コイルの一部概略断面図及び拡大図である。図1(a)
は、通常の場合のコイルの断面図で、図1(b)は、沿
面距離を大きくするようにしたコイルの概略断面図、図
1(c)、図1(d)は指定部分の拡大図である。これ
らの図1において、1は巻枠、5は外周絶縁材料であ
り、シート導体3によるコイル端面3aより高くなって
いる。これは、樹脂注入時の型の役割をしている。6は
コイル端面3aに充填された充填物で、コイル端面3a
やコイル/アース間の電気絶縁や熱伝導性を良くする作
用が有る合成樹脂により構成される。このコイル端面3
aの凹部に充填する絶縁性物質は反応性の樹脂であっ
て、注入時の粘度が10Pa・s以下で、注入後の粘度
が100Pa・sまでの時間が10分以上である。又、
図1(b)は沿面距離を大きくした電磁コイルの概略断
面図で、図1(c)の内周絶縁材料(広幅)2a、およ
び内周絶縁材料(狭幅)2b、ならびに図1(d)の外
周絶縁材料(広幅)2c、および外周絶縁材料(狭幅)
2dは、絶縁材料の幅が交互に異なるため沿面距離を大
きくする作用を有し、高分子フィルム等のシート材料よ
り構成される。
形態を図1により説明する。図1は、本発明に係る電磁
コイルの一部概略断面図及び拡大図である。図1(a)
は、通常の場合のコイルの断面図で、図1(b)は、沿
面距離を大きくするようにしたコイルの概略断面図、図
1(c)、図1(d)は指定部分の拡大図である。これ
らの図1において、1は巻枠、5は外周絶縁材料であ
り、シート導体3によるコイル端面3aより高くなって
いる。これは、樹脂注入時の型の役割をしている。6は
コイル端面3aに充填された充填物で、コイル端面3a
やコイル/アース間の電気絶縁や熱伝導性を良くする作
用が有る合成樹脂により構成される。このコイル端面3
aの凹部に充填する絶縁性物質は反応性の樹脂であっ
て、注入時の粘度が10Pa・s以下で、注入後の粘度
が100Pa・sまでの時間が10分以上である。又、
図1(b)は沿面距離を大きくした電磁コイルの概略断
面図で、図1(c)の内周絶縁材料(広幅)2a、およ
び内周絶縁材料(狭幅)2b、ならびに図1(d)の外
周絶縁材料(広幅)2c、および外周絶縁材料(狭幅)
2dは、絶縁材料の幅が交互に異なるため沿面距離を大
きくする作用を有し、高分子フィルム等のシート材料よ
り構成される。
【0031】本発明に係る電磁コイルの一部概略断面図
である図1(a)は電磁コイルの端部を絶縁した場合で
ある。図中、巻枠1はガラスクロス、ガラスペーパ、高
分子繊維などに半硬化状の樹脂を坦持したものを複数枚
積層して硬化させものである。その幅は、レヤー絶縁材
料すなわち層間絶縁材料4より広幅にする。巻枠1に絶
縁性シートであるシート状の絶縁層2を形成し、導体3
と層間絶縁材料4とをともに巻き回し、適当回数巻回し
た後、外周絶縁層2′を形成しさらにその外周に層状に
外周絶縁材料5を形成する。この幅は巻き枠とほぼ同じ
幅にする。
である図1(a)は電磁コイルの端部を絶縁した場合で
ある。図中、巻枠1はガラスクロス、ガラスペーパ、高
分子繊維などに半硬化状の樹脂を坦持したものを複数枚
積層して硬化させものである。その幅は、レヤー絶縁材
料すなわち層間絶縁材料4より広幅にする。巻枠1に絶
縁性シートであるシート状の絶縁層2を形成し、導体3
と層間絶縁材料4とをともに巻き回し、適当回数巻回し
た後、外周絶縁層2′を形成しさらにその外周に層状に
外周絶縁材料5を形成する。この幅は巻き枠とほぼ同じ
幅にする。
【0032】導体3としては、アルミシートや銅シート
が用いられ、また、絶縁皮膜処理をしたマグネットワイ
ヤ等を用いる。内周絶縁層2や外周絶縁層2′としては
ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン
ナフタレート(PEN)、ポリフェニレンサルファイド
(PPS)、樹脂含浸繊維質材料等が用いられる。又最
外周絶縁材料5としては、樹脂含浸繊維質絶縁材料やそ
れらの材料と、前記のような高分子フィルムとの貼り合
せなどが用いられる。
が用いられ、また、絶縁皮膜処理をしたマグネットワイ
ヤ等を用いる。内周絶縁層2や外周絶縁層2′としては
ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン
ナフタレート(PEN)、ポリフェニレンサルファイド
(PPS)、樹脂含浸繊維質材料等が用いられる。又最
外周絶縁材料5としては、樹脂含浸繊維質絶縁材料やそ
れらの材料と、前記のような高分子フィルムとの貼り合
せなどが用いられる。
【0033】コイル端面3aの凹部に充填する樹脂6と
しては、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、不飽和ポリエス
テル樹脂、シリコン樹脂などが用いられる。
しては、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、不飽和ポリエス
テル樹脂、シリコン樹脂などが用いられる。
【0034】図1(b)は、ボビン材料1の外周に形成
した内周絶縁層2及び最外周絶縁層5の内周に形成する
絶縁層2′で、その材料の端部に凹凸が形成されるよう
に巻き付けるシート状絶材の幅を変えたものを用い、前
記したように図1(c)、図1(d)はその部分を拡大
したものである。材料としては層間絶縁材料に用いられ
るフィルム材料やB−ステージ樹脂を坦持した繊維質絶
縁材料などが適している。
した内周絶縁層2及び最外周絶縁層5の内周に形成する
絶縁層2′で、その材料の端部に凹凸が形成されるよう
に巻き付けるシート状絶材の幅を変えたものを用い、前
記したように図1(c)、図1(d)はその部分を拡大
したものである。材料としては層間絶縁材料に用いられ
るフィルム材料やB−ステージ樹脂を坦持した繊維質絶
縁材料などが適している。
【0035】(実施の形態2)この発明の第2の実施の
形態を図2により説明する。図2は本発明に係る電磁コ
イルの概略断面図であり、図2(a)において、26は
目張りの作用があり、チキソトロピック(チキソ)性の
大きい合成樹脂より構成される。又コイルの両端面の充
填樹脂をチキソ性の大きい樹脂25にすることにより端
面処理を各一回ずつで処理が可能である。いずれの樹脂
を充填するときもコイル端面を振動することによりチキ
ソ性を小さくし流動性を向上させることができる。充填
後のチキソ性樹脂の硬化は100℃以下で行うことによ
り樹脂の流動によるコイル端面の樹脂面の変化は小さ
い。
形態を図2により説明する。図2は本発明に係る電磁コ
イルの概略断面図であり、図2(a)において、26は
目張りの作用があり、チキソトロピック(チキソ)性の
大きい合成樹脂より構成される。又コイルの両端面の充
填樹脂をチキソ性の大きい樹脂25にすることにより端
面処理を各一回ずつで処理が可能である。いずれの樹脂
を充填するときもコイル端面を振動することによりチキ
ソ性を小さくし流動性を向上させることができる。充填
後のチキソ性樹脂の硬化は100℃以下で行うことによ
り樹脂の流動によるコイル端面の樹脂面の変化は小さ
い。
【0036】図2(a)は樹脂をコイルの片端面部のみ
に充填し終わった状態を示す。図中、21はコイルボビ
ンすなわち巻枠、22はレヤー(層間)絶縁材料、23
はアルミや銅等のシート導体、24は外周絶縁材料25
は常態では流動しないチキソ性の大きい充填樹脂であ
る。その樹脂を少なくとも、層間絶縁材料22の端部ま
で充填し、コイル端面の凹部の目張りをした後、通常の
流動性を有する充填樹脂26をコイル端部に充填しコイ
ル端面3a上がほぼ平滑になるようにする。具体的な充
填樹脂26としては、ウレタン樹脂やエポキシ樹脂があ
る。
に充填し終わった状態を示す。図中、21はコイルボビ
ンすなわち巻枠、22はレヤー(層間)絶縁材料、23
はアルミや銅等のシート導体、24は外周絶縁材料25
は常態では流動しないチキソ性の大きい充填樹脂であ
る。その樹脂を少なくとも、層間絶縁材料22の端部ま
で充填し、コイル端面の凹部の目張りをした後、通常の
流動性を有する充填樹脂26をコイル端部に充填しコイ
ル端面3a上がほぼ平滑になるようにする。具体的な充
填樹脂26としては、ウレタン樹脂やエポキシ樹脂があ
る。
【0037】図2(b)は図2(a)でコイルの片端面
3aを充填した後に反転し、その後に充填樹脂27を充
填した状態を示す。樹脂組成は充填樹脂26と同じでよ
い。充填した後に、充填樹脂を硬化する。硬化の方法は
充填樹脂の組成によって異なるが常温で硬化するか加熱
硬化をする。
3aを充填した後に反転し、その後に充填樹脂27を充
填した状態を示す。樹脂組成は充填樹脂26と同じでよ
い。充填した後に、充填樹脂を硬化する。硬化の方法は
充填樹脂の組成によって異なるが常温で硬化するか加熱
硬化をする。
【0038】なお、巻枠21、レヤー絶縁材料22、シ
ート導体23ならびに内周側および外周側の絶縁材料の
寸法関係は図のように第1の実施の形態と同様である。
ート導体23ならびに内周側および外周側の絶縁材料の
寸法関係は図のように第1の実施の形態と同様である。
【0039】(実施の形態3)この発明の第3の実施の
形態を図3により説明する。図3は、本発明に係る電磁
コイルの結合方法を示す、素コイルユニットの概略平面
図である。図で、36は素コイルを連結結合する作用を
有し、接着材料の層を形成した合成樹脂やセラミックス
から構成される。この連結結合部材であるコイル結合用
部品36のコイル端面に接触する面積が20%以上にす
ると連結の作用が大きい。素コイルは例えば第1の実施
の形態または第2の実施の形態を適用することができ
る。
形態を図3により説明する。図3は、本発明に係る電磁
コイルの結合方法を示す、素コイルユニットの概略平面
図である。図で、36は素コイルを連結結合する作用を
有し、接着材料の層を形成した合成樹脂やセラミックス
から構成される。この連結結合部材であるコイル結合用
部品36のコイル端面に接触する面積が20%以上にす
ると連結の作用が大きい。素コイルは例えば第1の実施
の形態または第2の実施の形態を適用することができ
る。
【0040】図3(a)は、電磁コイル端面に図2
(b)の結合用部品36を装着した状態を示す。図中、
31はボビン材料、32は充填樹脂、33は外周絶縁材
料である。34,35はコイルの口出し線である。結合
用部品36の材料としてはFR−PET、PBT、PP
Sなどの熱可塑性樹脂やエポキシ樹脂、不飽和ポリエス
テル樹脂などの熱硬化性樹脂が用いられる。図のような
略T字の形状にするには、前記の材料を成形法により製
作するか平板をT字形に接着して製作する。結合用部品
36のX面、Y面に予め接着剤を塗布しX面をコイル端
面に、Y面をコイルボビン材の内面に接着するように素
コイルを装着する。この場合、結合用部品36のコイル
端面との総接着面積はコイル端面の総面積の20%以上
でないとコイルが安定に固定できない。例えば、接着面
積の総和が10%では鉄芯装着時のコイルへの応力に耐
え切れずコイルが破壊するものがあり破壊の確率は約5
0%になる。
(b)の結合用部品36を装着した状態を示す。図中、
31はボビン材料、32は充填樹脂、33は外周絶縁材
料である。34,35はコイルの口出し線である。結合
用部品36の材料としてはFR−PET、PBT、PP
Sなどの熱可塑性樹脂やエポキシ樹脂、不飽和ポリエス
テル樹脂などの熱硬化性樹脂が用いられる。図のような
略T字の形状にするには、前記の材料を成形法により製
作するか平板をT字形に接着して製作する。結合用部品
36のX面、Y面に予め接着剤を塗布しX面をコイル端
面に、Y面をコイルボビン材の内面に接着するように素
コイルを装着する。この場合、結合用部品36のコイル
端面との総接着面積はコイル端面の総面積の20%以上
でないとコイルが安定に固定できない。例えば、接着面
積の総和が10%では鉄芯装着時のコイルへの応力に耐
え切れずコイルが破壊するものがあり破壊の確率は約5
0%になる。
【0041】(実施の形態4)この発明の第4の実施の
形態を図4および図5により説明する。図4は、本発明
に係る電磁コイルの概略側面図及び概略断面図である。
図4において、はいずれもコイル体を構成する
素コイルで素コイル〜を、表面に接着層を形成した
連結結合部材45で結合し、各素コイル間を図5に示す
ように電気的に直列に結合した後、絶縁処理を行う。
又、コイル体の最上部に電圧切換え用のタップを有する
素コイルを配置することにより作業性や絶縁構造が簡
単になる。素コイルは例えば第1の実施の形態または第
2の実施の形態を適用することができる。
形態を図4および図5により説明する。図4は、本発明
に係る電磁コイルの概略側面図及び概略断面図である。
図4において、はいずれもコイル体を構成する
素コイルで素コイル〜を、表面に接着層を形成した
連結結合部材45で結合し、各素コイル間を図5に示す
ように電気的に直列に結合した後、絶縁処理を行う。
又、コイル体の最上部に電圧切換え用のタップを有する
素コイルを配置することにより作業性や絶縁構造が簡
単になる。素コイルは例えば第1の実施の形態または第
2の実施の形態を適用することができる。
【0042】41はボビン材、42はコイル体、43は
外周絶縁材料、44はタップ用の口出し線である。44
a、44b、44c、44d、44eはそれぞれのタッ
プ用口出し線である。材料はアルミニウムや銅の金属板
で外周が絶縁されたものが良い。丸線の場合も機能的に
は問題ないがコイル体のスペースファクターが大きくな
るので経済的に不利である。
外周絶縁材料、44はタップ用の口出し線である。44
a、44b、44c、44d、44eはそれぞれのタッ
プ用口出し線である。材料はアルミニウムや銅の金属板
で外周が絶縁されたものが良い。丸線の場合も機能的に
は問題ないがコイル体のスペースファクターが大きくな
るので経済的に不利である。
【0043】45はコイル結合用部品、46は素コイル
間の電気的連結用口出し線、47はその連結部分であ
る。連結方法としてはネジ止めや溶接などがある。48
は高圧リード線で変圧器の高圧碍子にて固定される。高
圧リード線の絶縁はコイル端面部やアース間と十分に絶
縁されるように絶縁皮膜を施したものを使用する。
間の電気的連結用口出し線、47はその連結部分であ
る。連結方法としてはネジ止めや溶接などがある。48
は高圧リード線で変圧器の高圧碍子にて固定される。高
圧リード線の絶縁はコイル端面部やアース間と十分に絶
縁されるように絶縁皮膜を施したものを使用する。
【0044】(実施の形態5)この発明の第5の実施の
形態を図6および図7により説明する。図6、図7は本
発明に係る充填樹脂の温度と物性の関係を表したもので
ある。これらの図より、ガラス転移温度(Tg)を超え
る温度になると、ヤング率は急激に低下し、複合材料の
内部応力の発生もTgを境に小さくなる。図6におい
て、Tgaは材料aのガラス転移温度、Tgbは材料b
の転移温度、Tgcは材料cの転移温度である。従って
使用温度範囲がガラス転移温度より高い材料特性にする
ことにより応力が小さい状態で使用することができる。
ちなみに使用温度の下限はおおよそー30℃であるので
充填樹脂のガラス転移温度もー30℃以下が適してい
る。具体的には使用温度範囲でゴム状の材料より構成さ
れる。
形態を図6および図7により説明する。図6、図7は本
発明に係る充填樹脂の温度と物性の関係を表したもので
ある。これらの図より、ガラス転移温度(Tg)を超え
る温度になると、ヤング率は急激に低下し、複合材料の
内部応力の発生もTgを境に小さくなる。図6におい
て、Tgaは材料aのガラス転移温度、Tgbは材料b
の転移温度、Tgcは材料cの転移温度である。従って
使用温度範囲がガラス転移温度より高い材料特性にする
ことにより応力が小さい状態で使用することができる。
ちなみに使用温度の下限はおおよそー30℃であるので
充填樹脂のガラス転移温度もー30℃以下が適してい
る。具体的には使用温度範囲でゴム状の材料より構成さ
れる。
【0045】(実施の形態6)この発明の第6の実施の
形態を図8により説明する。図8は本発明に係る乾式静
止誘導器の電磁機器の一例である三相巻鉄芯形変圧器の
概略図である。図において81は、コイル体81aを構
成する最上段の素コイルでタップ部82が樹脂モールド
され絶縁強化されている。又、そこよりケース86の蓋
部に取り付けた電圧切換えタップ碍板801に絶縁電線
83で連結されている。更に、最下段のコイルより高圧
碍子88の導体部87に絶縁電線84が連結されてい
る。
形態を図8により説明する。図8は本発明に係る乾式静
止誘導器の電磁機器の一例である三相巻鉄芯形変圧器の
概略図である。図において81は、コイル体81aを構
成する最上段の素コイルでタップ部82が樹脂モールド
され絶縁強化されている。又、そこよりケース86の蓋
部に取り付けた電圧切換えタップ碍板801に絶縁電線
83で連結されている。更に、最下段のコイルより高圧
碍子88の導体部87に絶縁電線84が連結されてい
る。
【0046】図で、素コイル81その他の素コイルを適
当に結合してコイル体81aを形成し、各相毎に三脚分
配置して、鉄芯85を挿入し変圧器器体を完成させる。
変圧器器体を蓋部に固定した後、コイルの下部より導出
する絶縁電線である高圧リード線84を高圧ブッシング
88に固定される導体87に電気的に結合する。
当に結合してコイル体81aを形成し、各相毎に三脚分
配置して、鉄芯85を挿入し変圧器器体を完成させる。
変圧器器体を蓋部に固定した後、コイルの下部より導出
する絶縁電線である高圧リード線84を高圧ブッシング
88に固定される導体87に電気的に結合する。
【0047】同様に各脚のコイルの高圧リード線84つ
いても同様におこなう。次にタップ部分を絶縁電線であ
る高圧リード線83で接続した後それらの電線83をタ
ップ碍板801のタップ金具801aに電気的に結合す
る。そして、コイル81のタップ引き出し部と、高圧リ
ード線83の結合部及びその周辺部を電気的に絶縁し、
更に機械的にも保護する目的でコイルタップ部絶縁部8
2を構成する。同様に各脚ついてもおこなう。
いても同様におこなう。次にタップ部分を絶縁電線であ
る高圧リード線83で接続した後それらの電線83をタ
ップ碍板801のタップ金具801aに電気的に結合す
る。そして、コイル81のタップ引き出し部と、高圧リ
ード線83の結合部及びその周辺部を電気的に絶縁し、
更に機械的にも保護する目的でコイルタップ部絶縁部8
2を構成する。同様に各脚ついてもおこなう。
【0048】次に蓋部に固定された変圧器器体をケース
86に収納し密閉構造とした後、吸気口のコック804
よりケース内を真空にすべく吸引した後、絶縁性のガス
89を充填する。絶縁性のガスとしては窒素、乾燥空
気、SF6、窒素とSF6との混合物、フルオロカーボ
ン系のガスなどが用いらられるが、SF6を用いる場合
は地球温暖化を配慮した取り扱いが必要である。充填す
るガスの圧力としては、0.1hpa〜0.12hpa
程度が適している。802は温度計、803は圧力計で
ある。
86に収納し密閉構造とした後、吸気口のコック804
よりケース内を真空にすべく吸引した後、絶縁性のガス
89を充填する。絶縁性のガスとしては窒素、乾燥空
気、SF6、窒素とSF6との混合物、フルオロカーボ
ン系のガスなどが用いらられるが、SF6を用いる場合
は地球温暖化を配慮した取り扱いが必要である。充填す
るガスの圧力としては、0.1hpa〜0.12hpa
程度が適している。802は温度計、803は圧力計で
ある。
【0049】
【発明の効果】請求項1記載の電磁コイルによれば、コ
イルの端部及びレヤー絶縁材料相互の間隙に、絶縁性物
質が充填されているためにコイル端面間の電圧及びコイ
ルと対アース間の電圧に十分耐える絶縁レベルを有す
る。また巻枠部と、外周絶縁材料により囲まれたコイル
端部に絶縁性の物質を充填することにより樹脂成形のた
めの金型が不要であり、又コイル間の絶縁の不要な部分
への樹脂の充填を極力低減することにより、絶縁性物質
の充填量を低減することが可能である。
イルの端部及びレヤー絶縁材料相互の間隙に、絶縁性物
質が充填されているためにコイル端面間の電圧及びコイ
ルと対アース間の電圧に十分耐える絶縁レベルを有す
る。また巻枠部と、外周絶縁材料により囲まれたコイル
端部に絶縁性の物質を充填することにより樹脂成形のた
めの金型が不要であり、又コイル間の絶縁の不要な部分
への樹脂の充填を極力低減することにより、絶縁性物質
の充填量を低減することが可能である。
【0050】請求項2記載の電磁コイルによれば、請求
項1と同様な効果のほか、コイルの端部及びレヤー絶縁
材料の相互間の間隙に絶縁性物質が充填され、且つ、絶
縁性シートが広幅、狭幅の両方が交互に巻き回されてい
るために充填樹脂の界面が大きくなり、界面部分の絶縁
距離が向上する。したがってボビン材とコイル導体の間
に凹凸を設けた絶縁層を形成することにより、コイル導
体からアース間までの沿面距離が増大し絶縁耐力が向上
し、小型化が可能となる。
項1と同様な効果のほか、コイルの端部及びレヤー絶縁
材料の相互間の間隙に絶縁性物質が充填され、且つ、絶
縁性シートが広幅、狭幅の両方が交互に巻き回されてい
るために充填樹脂の界面が大きくなり、界面部分の絶縁
距離が向上する。したがってボビン材とコイル導体の間
に凹凸を設けた絶縁層を形成することにより、コイル導
体からアース間までの沿面距離が増大し絶縁耐力が向上
し、小型化が可能となる。
【0051】請求項3記載の電磁コイルによれば、コイ
ル端部の凹部に充填する絶縁性物質が反応性で、注入時
の粘度が10Pa・s以下であるのでコイルの細部に入
りやすく、更に、注入後の粘度変化が100Pa・sま
での時間が10分以上になるようにすることで、コイル
の主要な部分への樹脂の含浸が可能となり、底部よりも
れることが無い。
ル端部の凹部に充填する絶縁性物質が反応性で、注入時
の粘度が10Pa・s以下であるのでコイルの細部に入
りやすく、更に、注入後の粘度変化が100Pa・sま
での時間が10分以上になるようにすることで、コイル
の主要な部分への樹脂の含浸が可能となり、底部よりも
れることが無い。
【0052】請求項4記載の電磁コイルによれば、請求
項1または請求項2と同様な効果のほか、コイル端面の
第一の面に充填する樹脂がチキソ性に富んだもので、ま
ず端面の目張りをするごとく充填し、次に流動性の樹脂
でコイル端面を端面が平滑になるように充填し、硬化し
て、次にコイルを反転してコイルの第2の端面の凹部
を、流動性の樹脂で充填することにより樹脂漏れも無く
端面が平滑な樹脂層を形成することができる。
項1または請求項2と同様な効果のほか、コイル端面の
第一の面に充填する樹脂がチキソ性に富んだもので、ま
ず端面の目張りをするごとく充填し、次に流動性の樹脂
でコイル端面を端面が平滑になるように充填し、硬化し
て、次にコイルを反転してコイルの第2の端面の凹部
を、流動性の樹脂で充填することにより樹脂漏れも無く
端面が平滑な樹脂層を形成することができる。
【0053】請求項5記載の電磁コイルによれば、請求
項1または請求項2と同様な効果のほか、コイルの両端
面に使用する樹脂が一種類であり、且つ、樹脂充填時に
振動させることによりコイルの内部にも含浸することが
可能である。又100℃以下で樹脂硬化することにより
充填樹脂のチキソ性がおおよそ維持された状態で硬化す
ることが可能であり、樹脂の漏れを防ぐことが可能であ
る。
項1または請求項2と同様な効果のほか、コイルの両端
面に使用する樹脂が一種類であり、且つ、樹脂充填時に
振動させることによりコイルの内部にも含浸することが
可能である。又100℃以下で樹脂硬化することにより
充填樹脂のチキソ性がおおよそ維持された状態で硬化す
ることが可能であり、樹脂の漏れを防ぐことが可能であ
る。
【0054】請求項6記載の電磁コイルによれば、請求
項1または請求項2と同様な効果のほか、絶縁性の物質
のガラス転移温度がー30℃以下であることは、使用温
度範囲でゴム状態であり、硬化時の応力に対しても、又
広い使用温度範囲においても応力が緩和される状態であ
る。したがってコイル端面の凹部に充填する樹脂のガラ
ス転移温度はー30℃以下にすることにより、変圧器の
使用状態で樹脂はガラス転移温度以上の状態になり、樹
脂の硬化過程での収縮によるクラックや他の材料への悪
影響が激減するので、硬化時間を短時間で高速に行うこ
とが可能となり、生産のリードタイムを著しく短縮する
ことが可能となる。
項1または請求項2と同様な効果のほか、絶縁性の物質
のガラス転移温度がー30℃以下であることは、使用温
度範囲でゴム状態であり、硬化時の応力に対しても、又
広い使用温度範囲においても応力が緩和される状態であ
る。したがってコイル端面の凹部に充填する樹脂のガラ
ス転移温度はー30℃以下にすることにより、変圧器の
使用状態で樹脂はガラス転移温度以上の状態になり、樹
脂の硬化過程での収縮によるクラックや他の材料への悪
影響が激減するので、硬化時間を短時間で高速に行うこ
とが可能となり、生産のリードタイムを著しく短縮する
ことが可能となる。
【0055】請求項7記載の電磁コイルによれば、素コ
イル毎にコイルを分割することによりコイルの表面積が
増大し、基本的な断面形状がT字形の部材を用いること
により、素コイルの同心配置が容易になり、さらにコイ
ル間の接着面積と位置の調節が容易なようにT字部材を
配設することができる。また素コイルの結合は、T字形
の断面形状を有する、結合用部品を用いて結合すること
により、軽くて強固に結合することが可能であり、また
T字型結合用部品の接着面の総和を、コイル端面の面積
の総和の20%以上にすることにより、安定して素コイ
ルを結合することが可能となる。
イル毎にコイルを分割することによりコイルの表面積が
増大し、基本的な断面形状がT字形の部材を用いること
により、素コイルの同心配置が容易になり、さらにコイ
ル間の接着面積と位置の調節が容易なようにT字部材を
配設することができる。また素コイルの結合は、T字形
の断面形状を有する、結合用部品を用いて結合すること
により、軽くて強固に結合することが可能であり、また
T字型結合用部品の接着面の総和を、コイル端面の面積
の総和の20%以上にすることにより、安定して素コイ
ルを結合することが可能となる。
【0056】請求項8記載の電磁コイルによれば、請求
項7と同様な効果のほか、素コイル端面の20%以上の
接着がT字形結合部材を用いることにより容易になり、
さらにそれにより構造的に安定したコイル集合体とな
る。
項7と同様な効果のほか、素コイル端面の20%以上の
接着がT字形結合部材を用いることにより容易になり、
さらにそれにより構造的に安定したコイル集合体とな
る。
【0057】請求項9記載の電磁コイルによれば、コイ
ルタップ部の口出し線を金属板にすることでコイルの軸
方向の膨れを抑制することができる。又、コイルタップ
部を最上位のコイルに集中することにより、その部分の
絶縁を一度に処理が可能であり、また上部の碍板までの
距離が小さくなる。また素コイルの集合体の最上位の素
コイルにタップ部を設け、その部分より高圧リード線に
よりタップ碍板に連結する場合に、コイルのタップ口出
し部と、高圧リード線の接続部を樹脂により処理するこ
とにより電気的機械的に保護し、信頼性の高いタップ接
続部を構成することが可能である。
ルタップ部の口出し線を金属板にすることでコイルの軸
方向の膨れを抑制することができる。又、コイルタップ
部を最上位のコイルに集中することにより、その部分の
絶縁を一度に処理が可能であり、また上部の碍板までの
距離が小さくなる。また素コイルの集合体の最上位の素
コイルにタップ部を設け、その部分より高圧リード線に
よりタップ碍板に連結する場合に、コイルのタップ口出
し部と、高圧リード線の接続部を樹脂により処理するこ
とにより電気的機械的に保護し、信頼性の高いタップ接
続部を構成することが可能である。
【0058】請求項10記載の乾式静止誘導器によれ
ば、素コイルが個別に絶縁処理され、更にそれらの集合
体であるコイル体及び鉄芯等を含む静止誘導器器体を金
属ケースに収納し絶縁性の気体を充填することにより2
重絶縁構造となり固体絶縁、気体絶縁の特徴を付与する
ことができる。又、タップ切換え用の碍板がケースの外
に配置した構造でありメンテナンス性を配慮した構造に
なっている。またコイル体と鉄芯を必須構成要素とする
変圧器器体をケースに収納し、タップ部をコイルの最上
部に一括してまとめ更にタップを外部より操作すること
が可能なように蓋部にタップ碍板を設けることにより低
コストで操作性に優れたガス絶縁変圧器を提供すること
ができる。
ば、素コイルが個別に絶縁処理され、更にそれらの集合
体であるコイル体及び鉄芯等を含む静止誘導器器体を金
属ケースに収納し絶縁性の気体を充填することにより2
重絶縁構造となり固体絶縁、気体絶縁の特徴を付与する
ことができる。又、タップ切換え用の碍板がケースの外
に配置した構造でありメンテナンス性を配慮した構造に
なっている。またコイル体と鉄芯を必須構成要素とする
変圧器器体をケースに収納し、タップ部をコイルの最上
部に一括してまとめ更にタップを外部より操作すること
が可能なように蓋部にタップ碍板を設けることにより低
コストで操作性に優れたガス絶縁変圧器を提供すること
ができる。
【図1】本発明の第1の実施の形態による電磁コイルの
一部概略断面図である。図(a)は通常の内周絶縁材料
による構成であり、図(b)は、内周絶縁材料及び外周
絶縁材料に凹凸を設けた場合を示し、図(c)は図
(b)のA部の拡大図、図(d)は図(b)のB部の拡
大図である。
一部概略断面図である。図(a)は通常の内周絶縁材料
による構成であり、図(b)は、内周絶縁材料及び外周
絶縁材料に凹凸を設けた場合を示し、図(c)は図
(b)のA部の拡大図、図(d)は図(b)のB部の拡
大図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態による電磁コイルの
一部概略断面図である。図(a)は片面を絶縁処理した
場合であり、図(b)はコイルの両面を絶縁処理し終わ
った場合を示す。
一部概略断面図である。図(a)は片面を絶縁処理した
場合であり、図(b)はコイルの両面を絶縁処理し終わ
った場合を示す。
【図3】図(a)は本発明の第3の実施の形態による電
磁コイルの概略平面図であり、図(b)は、素コイル結
合用の結合材の概略斜視図である。
磁コイルの概略平面図であり、図(b)は、素コイル結
合用の結合材の概略斜視図である。
【図4】図(a)は本発明の第4の実施の形態による電
磁コイル体の概略正面図であり、図(b)は、概略断面
図である。
磁コイル体の概略正面図であり、図(b)は、概略断面
図である。
【図5】本発明の第4の実施の形態による電磁コイル体
の概略結線図である。
の概略結線図である。
【図6】第5の実施の形態における充填樹脂のヤング率
の温度変化を示す。
の温度変化を示す。
【図7】第5の実施の形態における充填樹脂の内部応力
と温度の関係を示す。
と温度の関係を示す。
【図8】本発明の第6の実施の形態による変圧器の概略
図である。
図である。
【図9】従来のモールド変圧器の電磁コイル及び変圧器
器体の概略図であり、図(a)はシート導体による電磁
コイルの一部概略断面、図(b)はマグネットワイヤに
よる電磁コイルの一部概略断面図、図(c)は変圧器器
体の概略図である。
器体の概略図であり、図(a)はシート導体による電磁
コイルの一部概略断面、図(b)はマグネットワイヤに
よる電磁コイルの一部概略断面図、図(c)は変圧器器
体の概略図である。
【図10】従来のガス絶縁変圧器の概略図であり、図
(a)はシート導体によるコイルの一部概略断面図、図
(b)はガス絶縁変圧器概略図(コイル部一部断面)で
ある。
(a)はシート導体によるコイルの一部概略断面図、図
(b)はガス絶縁変圧器概略図(コイル部一部断面)で
ある。
1 巻枠 2 内周絶縁材料 3 シート導体 4 層間絶縁材料 5 外周絶縁材料 6 コイル端部充填絶縁材料 2a 内周絶縁材料(広幅) 2b 内周絶縁材料(狭幅) 2c 外周絶縁材料(広幅) 2d 外周絶縁材料(狭幅) 21 巻枠材 22 層間絶縁材料 23 シート導体 24 外周絶縁材料 25 チキソ性樹脂 26 充填樹脂 27 充填樹脂 31 巻枠材 32 充填樹脂 33 外周絶縁材料 34、35 口出し線 36 コイル結合用部品 41 巻枠材 42 コイル本体 43 外周材 44 タップ口出し線 45 コイル結合用部品 46 口出し線 47 口出し線結合部、 48 高圧リード線、 81 素コイル 82 コイルタップ部絶縁部 83 タップ部高圧リード線 84 高圧リード線 85 鉄芯 86 ケース 87 高圧ブッシング充電部 88 高圧ブッシング絶縁部 89 絶縁性ガス 801 タップ用碍板 802 温度計 803 圧力計 804 給排気コック 91 巻枠材 92 内周絶縁材料 93 シート導体 94 層間絶縁材料 95 マグネットワイヤ 96 高圧コイル本体 97 低圧コイル本体 98 モールド樹脂 99 モールド樹脂 901 鉄芯 101 巻枠材 102 層間絶縁材料 103 シート導体 104 フィルム材料 105 素コイル 106 絶縁性のガス 107 鉄芯 108 ケース 109 蓋 1001 給排気用コック 1002 圧力計 1003 温度計 1004 放圧弁
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01F 27/28 H01F 27/28 B 30/12 33/00 F H (72)発明者 原口 奉昌 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5E043 AA02 AB01 AB02 AB08 AB09 BA01 EB01 5E044 AA04 AA06 AB01 AC03 AC04 BA01 BA04 BB08 BC01 CA03 CA06 CA08 CB03 CB07 5E050 HA06 5E059 AA01 BB18 EE02 EE05 JM01
Claims (10)
- 【請求項1】 巻枠に、この巻枠より幅の狭い絶縁性シ
ートを巻き回し、更に前記絶縁性シートとほぼ同じ幅の
レヤー絶縁材料と、それより幅の狭いコイル導体とを必
要量巻回し、さらにその外周に、レヤー絶縁材料と同じ
幅の絶縁性シートを巻き回し、更にその外周に、前記巻
枠と同じ幅の外周絶縁材料を巻き回し、前記巻枠と前記
外周絶縁材料により構成されるコイル端面の凹部に絶縁
性物質を充填したことを特徴とする電磁コイル。 - 【請求項2】 巻枠に、この巻枠より幅の狭い絶縁性シ
ートと、それより更に幅の狭い絶縁シートを巻き回し、
更に前記幅広の絶縁性シートと同じ幅のレヤー絶縁材料
と、それより幅の狭いコイル導体とを必要量巻回し、さ
らにその外周に、レヤー絶縁材料と同じ幅の絶縁性シー
トを巻き回し、更にその外周に、前記巻枠と同じ幅の外
周絶縁材料を巻き回し、前記巻枠と前記外周絶縁材料に
より構成されるコイル端面の凹部に絶縁性物質を充填し
たことを特徴とする電磁コイル。 - 【請求項3】 コイル端面の凹部に充填する絶縁性物質
が反応性の樹脂であって、注入時の粘度が10Pa・s
以下で、注入後の粘度が100Pa・sに達するまでの
時間が10分以上である請求項1または請求項2記載の
電磁コイル。 - 【請求項4】 コイル端面の凹部に充填する絶縁性の物
質が反応性の樹脂で、第1のコイル端面の凹部に充填す
る樹脂がチキソトロピック性に富み流動性が悪いものを
目張りするごとくにコイル端面に沿って充填し、その上
に、流動性の樹脂を充填してコイル端面を絶縁し硬化す
るとともに、前記第1のコイル端面と反対側の第2のコ
イル端面の凹部に流動性の樹脂を充填し硬化した請求項
1または請求項2記載の電磁コイル。 - 【請求項5】 コイル端面の凹部に充填する絶縁性の物
質が反応性の樹脂で、コイル端面の凹部に充填する樹脂
がチキソトロピック性に富むもので、前記コイル端面の
反対側の端面の凹部に充填する樹脂もチキソトロピック
性に富み、それぞれを100℃以下で硬化させた請求項
1または請求項2記載の電磁コイル。 - 【請求項6】 コイル端面の凹部に充填する絶縁性の物
質のガラス転移温度がー30℃以下である請求項1また
は請求項2記載の電磁コイル。 - 【請求項7】 素コイルの集合体よりなるコイル体にお
いて、素コイル相互の結合を基本的にT字形の断面形状
を有する結合用の絶縁材料に、予め接着性の材料を付着
させ、T字形の垂直面がコイル端面と対向し、T字形の
水平部の内側の面が前記素コイルの巻枠内周面と対向す
るようにして複数個配設し、それぞれコイル部分と対向
する面に接着し固定したことを特徴とする電磁コイル。 - 【請求項8】 素コイルを結合する複数のT字形の部材
の接着面の総和が、コイル端面の20%以上である請求
項7記載の電磁コイル。 - 【請求項9】 素コイルの集合体により構成されるコイ
ル体において、電圧切り換え用のコイルタップ部を最上
部の前記素コイルに設け、前記コイルタップ部のコイル
タップ引き出し用口出し線を金属板により構成し、この
金属板と、タップ切り換え用碍板の端子と接続するため
の電線との接続部を、絶縁性充填物で埋め込み処理をし
たことを特徴とする電磁コイル。 - 【請求項10】 鉄芯の磁脚と、1個又は数個のコイル
が同心に配置され、かつ磁気的に結合されている変圧器
器体を、金属ケースに収納し、この金属ケースの上部蓋
部にブッシング及びタップ切り換え用碍板を装着してな
り、さらに前記ケース及び蓋部により密閉構造とした容
器に、絶縁性ガスを充填したことを特徴とする乾式静止
誘導器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11064241A JP2000260634A (ja) | 1999-03-11 | 1999-03-11 | 電磁コイルおよび乾式静止誘導器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11064241A JP2000260634A (ja) | 1999-03-11 | 1999-03-11 | 電磁コイルおよび乾式静止誘導器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000260634A true JP2000260634A (ja) | 2000-09-22 |
Family
ID=13252463
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11064241A Pending JP2000260634A (ja) | 1999-03-11 | 1999-03-11 | 電磁コイルおよび乾式静止誘導器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000260634A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014097455A1 (ja) * | 2012-12-20 | 2014-06-26 | 新電元工業株式会社 | トランス |
JP2022016274A (ja) * | 2020-07-09 | 2022-01-21 | サニル エレクトリック カンパニー リミテッド | モールド変圧器 |
-
1999
- 1999-03-11 JP JP11064241A patent/JP2000260634A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014097455A1 (ja) * | 2012-12-20 | 2014-06-26 | 新電元工業株式会社 | トランス |
WO2014097673A1 (ja) * | 2012-12-20 | 2014-06-26 | 新電元工業株式会社 | トランス |
JPWO2014097673A1 (ja) * | 2012-12-20 | 2017-01-12 | 新電元工業株式会社 | トランス |
CN105122396B (zh) * | 2012-12-20 | 2017-04-05 | 新电元工业株式会社 | 变压器 |
JP2022016274A (ja) * | 2020-07-09 | 2022-01-21 | サニル エレクトリック カンパニー リミテッド | モールド変圧器 |
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