JP2000257392A - 止水用型枠およびそれを用いたトンネルの施工方法 - Google Patents
止水用型枠およびそれを用いたトンネルの施工方法Info
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- JP2000257392A JP2000257392A JP11065591A JP6559199A JP2000257392A JP 2000257392 A JP2000257392 A JP 2000257392A JP 11065591 A JP11065591 A JP 11065591A JP 6559199 A JP6559199 A JP 6559199A JP 2000257392 A JP2000257392 A JP 2000257392A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 止水性を高めることのできる止水用型枠およ
びそれを用いたトンネルの施工方法を提供することを課
題とする。 【解決手段】 内型枠3の外周側に止水用型枠11を配
置するようにし、さらに、止水用型枠11どうしの接合
部は、止水プレート部12と噛み合い段部13とを噛み
合わせる構成とした。そして、噛み合い段部13には、
止水剤注入孔を形成するようにした。
びそれを用いたトンネルの施工方法を提供することを課
題とする。 【解決手段】 内型枠3の外周側に止水用型枠11を配
置するようにし、さらに、止水用型枠11どうしの接合
部は、止水プレート部12と噛み合い段部13とを噛み
合わせる構成とした。そして、噛み合い段部13には、
止水剤注入孔を形成するようにした。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンクリートやモ
ルタルなどの自硬性充填材を採用するトンネルを構築す
るに際して用いて好適な止水用型枠およびそれを用いた
トンネルの施工方法に関するものである。
ルタルなどの自硬性充填材を採用するトンネルを構築す
るに際して用いて好適な止水用型枠およびそれを用いた
トンネルの施工方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】周知のように、例えば軟弱で地下水位が
高いような地山に対してシールド工法によりトンネルを
施工する場合、一次覆工にはセグメントを使用すること
が一般的である。近年、セグメントを用いることに代え
て、シールド掘削機の後方において型枠を組み立て、そ
の型枠と地山との間に直接に自硬性硬化材としてコンク
リートを打設充填することによって覆工壁を形成する、
いわゆるECL工法(Extruded Concrete Lining Metho
d)の開発も進められている。
高いような地山に対してシールド工法によりトンネルを
施工する場合、一次覆工にはセグメントを使用すること
が一般的である。近年、セグメントを用いることに代え
て、シールド掘削機の後方において型枠を組み立て、そ
の型枠と地山との間に直接に自硬性硬化材としてコンク
リートを打設充填することによって覆工壁を形成する、
いわゆるECL工法(Extruded Concrete Lining Metho
d)の開発も進められている。
【0003】ECL工法では、打設されたコンクリート
が硬化して覆工壁が形成された後は地山圧力(土圧およ
び地下水圧)に対して十分に耐え得ることは当然である
が、コンクリートを打設した直後の未硬化コンクリート
によっても地山圧力に対して抗し得るものでなければな
らない。特に地下水圧が高い地山に対してECL工法を
適用する場合には未硬化コンクリートによる十分な止水
性を確保するための方策が不可欠である。このため、本
出願人は先に、コンクリートの打設圧力を地山圧力より
常に高く維持することによって、未硬化のコンクリート
によっても止水性を確保するようにしたECL工法にお
けるトンネルの覆工方法を提供した(例えば特開平4ー
161599号等)。
が硬化して覆工壁が形成された後は地山圧力(土圧およ
び地下水圧)に対して十分に耐え得ることは当然である
が、コンクリートを打設した直後の未硬化コンクリート
によっても地山圧力に対して抗し得るものでなければな
らない。特に地下水圧が高い地山に対してECL工法を
適用する場合には未硬化コンクリートによる十分な止水
性を確保するための方策が不可欠である。このため、本
出願人は先に、コンクリートの打設圧力を地山圧力より
常に高く維持することによって、未硬化のコンクリート
によっても止水性を確保するようにしたECL工法にお
けるトンネルの覆工方法を提供した(例えば特開平4ー
161599号等)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような従来の技術には以下のような問題が存在する。
このようなECL工法では、通常時において、コンクリ
ートを打設するときには、その打設圧力を、先行打設さ
れているコンクリートの圧力と同等あるいはやや高い所
定の圧力に保持し、これを先行打設したコンクリートが
固まる前に打設することによって、両者の打設コンクリ
ートを一体化する構成となっている。その結果、覆工壁
が打継ぎ目のない連続体とされ、これによって止水性が
確保されるものとなっている。
たような従来の技術には以下のような問題が存在する。
このようなECL工法では、通常時において、コンクリ
ートを打設するときには、その打設圧力を、先行打設さ
れているコンクリートの圧力と同等あるいはやや高い所
定の圧力に保持し、これを先行打設したコンクリートが
固まる前に打設することによって、両者の打設コンクリ
ートを一体化する構成となっている。その結果、覆工壁
が打継ぎ目のない連続体とされ、これによって止水性が
確保されるものとなっている。
【0005】ところが、例えば工事の休業日等には、先
に打設したコンクリートが完全に硬化してしまうため、
休業日明けの最初の工程で打設するコンクリートとは一
体化せず、ここに打継ぎ目が形成されてしまうこととな
り、この部分からの漏水の恐れがあるため、打継ぎ目に
おける止水性の確保が要求されていた。
に打設したコンクリートが完全に硬化してしまうため、
休業日明けの最初の工程で打設するコンクリートとは一
体化せず、ここに打継ぎ目が形成されてしまうこととな
り、この部分からの漏水の恐れがあるため、打継ぎ目に
おける止水性の確保が要求されていた。
【0006】この他にも、コンクリートを連続打設する
ことによって連続形成される覆工壁は、コンクリートの
硬化熱が徐々に低下するにともなって、その全体が収縮
し、その結果覆工壁にクラックが生じる恐れがある。特
に、周囲地山が堅固な場合には、覆工壁の外周面側が周
囲地山によって拘束されるため、収縮によるクラックが
生じやすい。このようなクラックは発生箇所の特定が困
難であるため、この部分からの漏水に対する対処も困難
となっている。
ことによって連続形成される覆工壁は、コンクリートの
硬化熱が徐々に低下するにともなって、その全体が収縮
し、その結果覆工壁にクラックが生じる恐れがある。特
に、周囲地山が堅固な場合には、覆工壁の外周面側が周
囲地山によって拘束されるため、収縮によるクラックが
生じやすい。このようなクラックは発生箇所の特定が困
難であるため、この部分からの漏水に対する対処も困難
となっている。
【0007】本発明は、以上のような点を考慮してなさ
れたもので、より止水性を高めることのできる止水用型
枠およびそれを用いたトンネルの施工方法を提供するこ
とを課題とする。
れたもので、より止水性を高めることのできる止水用型
枠およびそれを用いたトンネルの施工方法を提供するこ
とを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
シールド掘削機により地山に掘削された坑の周壁と、該
周壁の内周側に間隔を隔てて組まれた内型枠との間に、
自硬性充填材が充填されることによって前記周壁の内面
が覆工されるトンネルに用いられる止水用型枠であっ
て、該止水用型枠は、前記内型枠の外周側に配置される
ものであり、かつ前記トンネル軸線方向において前方側
および後方側となる端部には、その一方の前記端部に前
方または後方に向けて突出する突出プレート部が形成さ
れ、他方の前記端部に前記突出プレート部に噛み合う噛
み合い部が形成されていることを特徴としている。
シールド掘削機により地山に掘削された坑の周壁と、該
周壁の内周側に間隔を隔てて組まれた内型枠との間に、
自硬性充填材が充填されることによって前記周壁の内面
が覆工されるトンネルに用いられる止水用型枠であっ
て、該止水用型枠は、前記内型枠の外周側に配置される
ものであり、かつ前記トンネル軸線方向において前方側
および後方側となる端部には、その一方の前記端部に前
方または後方に向けて突出する突出プレート部が形成さ
れ、他方の前記端部に前記突出プレート部に噛み合う噛
み合い部が形成されていることを特徴としている。
【0009】内型枠の外周側に止水用型枠を配置するこ
とにより、打設したコンクリートが硬化して形成される
覆工壁からの漏水が防止される。しかも、止水用型枠ど
うしの接合部分においては、一方の止水用型枠の端部に
形成された突出プレート部と、他方の止水用型枠の端部
に形成された噛み合い部とを噛み合わせることにより、
この部分からの漏水も防止できる。
とにより、打設したコンクリートが硬化して形成される
覆工壁からの漏水が防止される。しかも、止水用型枠ど
うしの接合部分においては、一方の止水用型枠の端部に
形成された突出プレート部と、他方の止水用型枠の端部
に形成された噛み合い部とを噛み合わせることにより、
この部分からの漏水も防止できる。
【0010】請求項2に係る発明は、請求項1記載の止
水用型枠であって、前方側または後方側の前記端部のう
ちのいずれか一方にピンが形成され、他方に前記ピンが
挿入されるピン穴が形成されていることを特徴としてい
る。
水用型枠であって、前方側または後方側の前記端部のう
ちのいずれか一方にピンが形成され、他方に前記ピンが
挿入されるピン穴が形成されていることを特徴としてい
る。
【0011】これにより、止水用型枠どうしを接合する
ときに、ピンとピン穴を噛み合わせることにより、その
位置決めを行うことができる。
ときに、ピンとピン穴を噛み合わせることにより、その
位置決めを行うことができる。
【0012】請求項3に係る発明は、請求項1または2
記載の止水用型枠であって、前記噛み合い部には、他の
止水用型枠を接続するときに該他の止水用型枠の前記突
出プレート部との間に止水剤を注入するための止水剤注
入孔が形成されていることを特徴としている。
記載の止水用型枠であって、前記噛み合い部には、他の
止水用型枠を接続するときに該他の止水用型枠の前記突
出プレート部との間に止水剤を注入するための止水剤注
入孔が形成されていることを特徴としている。
【0013】止水剤注入孔から止水剤を止水用型枠どう
しの接合部に注入することにより、一方の止水用型枠の
突出プレート部と、他方の止水用型枠の噛み合い部との
隙間を塞ぐことができる。
しの接合部に注入することにより、一方の止水用型枠の
突出プレート部と、他方の止水用型枠の噛み合い部との
隙間を塞ぐことができる。
【0014】請求項4に係る発明は、請求項1から3の
いずれかに記載の止水用型枠であって、前記止水用型枠
には、前記内型枠の外周面に接合するため、前記内型枠
の外周面に設けられる凸部に対応した凹部が形成されて
いることを特徴としている。
いずれかに記載の止水用型枠であって、前記止水用型枠
には、前記内型枠の外周面に接合するため、前記内型枠
の外周面に設けられる凸部に対応した凹部が形成されて
いることを特徴としている。
【0015】止水用型枠に形成された凹部を、内型枠の
外周面に設けられた凸部に噛み合わせることにより、止
水用型枠のセットを行うことができる。
外周面に設けられた凸部に噛み合わせることにより、止
水用型枠のセットを行うことができる。
【0016】請求項5に係る発明は、シールド掘削機で
地山を掘削しつつ、掘削された地山の周壁を所定の間隔
を空けて内型枠で覆うとともに、前記トンネルの前方側
または後方側となる端部のいずれか一方に突出して形成
された突出プレート部と、他方に前記突出プレート部に
噛み合うよう形成された噛み合い部とを有した止水用型
枠を、前記内型枠の外周面に沿ってセットして、該止水
用型枠の前記突出プレート部または噛み合い部を、掘進
方向後方側に先行して設置されている他の前記止水用型
枠の前記噛み合い部または突出プレート部に噛み合わ
せ、しかる後に、前記止水用型枠と前記周壁との間に自
硬性充填材を充填し、前記自硬性充填材が硬化した後に
前記内型枠を脱型することを特徴としている。
地山を掘削しつつ、掘削された地山の周壁を所定の間隔
を空けて内型枠で覆うとともに、前記トンネルの前方側
または後方側となる端部のいずれか一方に突出して形成
された突出プレート部と、他方に前記突出プレート部に
噛み合うよう形成された噛み合い部とを有した止水用型
枠を、前記内型枠の外周面に沿ってセットして、該止水
用型枠の前記突出プレート部または噛み合い部を、掘進
方向後方側に先行して設置されている他の前記止水用型
枠の前記噛み合い部または突出プレート部に噛み合わ
せ、しかる後に、前記止水用型枠と前記周壁との間に自
硬性充填材を充填し、前記自硬性充填材が硬化した後に
前記内型枠を脱型することを特徴としている。
【0017】これにより、自硬性充填材が硬化して形成
される覆工壁の内周面側には止水用型枠が存在すること
になり、覆工壁からの漏水を防止することができる。さ
らに、突出プレート部と噛み合い部とを嵌合させること
により止水用型枠どうしの接合部での止水性も確保でき
る。
される覆工壁の内周面側には止水用型枠が存在すること
になり、覆工壁からの漏水を防止することができる。さ
らに、突出プレート部と噛み合い部とを嵌合させること
により止水用型枠どうしの接合部での止水性も確保でき
る。
【0018】請求項6に係る発明は、請求項5記載のト
ンネルの施工方法であって、前記止水用型枠の噛み合い
部には、予め止水剤注入孔を形成しておき、前記止水用
型枠を後方側の前記止水用型枠に噛み合わせた後に、前
記止水剤注入孔から前記噛み合い部と突出プレート部と
の間に止水剤を注入することを特徴としている。
ンネルの施工方法であって、前記止水用型枠の噛み合い
部には、予め止水剤注入孔を形成しておき、前記止水用
型枠を後方側の前記止水用型枠に噛み合わせた後に、前
記止水剤注入孔から前記噛み合い部と突出プレート部と
の間に止水剤を注入することを特徴としている。
【0019】これにより、一方の止水用型枠の突出プレ
ート部と、他方の止水用型枠の噛み合い部との隙間を塞
ぐことができる。
ート部と、他方の止水用型枠の噛み合い部との隙間を塞
ぐことができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る止水用型枠お
よびそれを用いたトンネルの施工方法の実施の形態の一
例を、図1ないし図4を参照して説明する。
よびそれを用いたトンネルの施工方法の実施の形態の一
例を、図1ないし図4を参照して説明する。
【0021】図1において、符号1は、地山Gにおいて
トンネルTを掘削するシールド掘削機、2はシールド掘
削機1の外殻を成す例えば円筒状のスキンプレートを、
1aはスキンプレート2の先端部に設けられて地山Gを
掘削するためのカッタを、3はシールド掘削機1によっ
て掘削された坑の周壁Twの内方に所定間隔を隔てて組
み立てられた内型枠を、4は内型枠3と坑の周壁Twと
の間に打設充填されるコンクリートやモルタル等の自硬
性充填材を、それぞれ示している。さらに、符号5は、
推進ジャッキであり、内型枠3から反力を取って、シー
ルド掘削機1を前進させる役割を果たすものである。
トンネルTを掘削するシールド掘削機、2はシールド掘
削機1の外殻を成す例えば円筒状のスキンプレートを、
1aはスキンプレート2の先端部に設けられて地山Gを
掘削するためのカッタを、3はシールド掘削機1によっ
て掘削された坑の周壁Twの内方に所定間隔を隔てて組
み立てられた内型枠を、4は内型枠3と坑の周壁Twと
の間に打設充填されるコンクリートやモルタル等の自硬
性充填材を、それぞれ示している。さらに、符号5は、
推進ジャッキであり、内型枠3から反力を取って、シー
ルド掘削機1を前進させる役割を果たすものである。
【0022】そして、スキンプレート2と、スキンプレ
ート2の内方で組み立てられる内型枠3との間の環状の
空間には、その全周にわたるリング状の板材からなる妻
型枠8が、シールド掘削機1の軸線方向に前後動自在に
収められている。この妻型枠8は、空間の前方において
スキンプレート2に固定された押圧ジャッキ9によっ
て、空間内で前後方向に進退駆動されるようになってい
る。
ート2の内方で組み立てられる内型枠3との間の環状の
空間には、その全周にわたるリング状の板材からなる妻
型枠8が、シールド掘削機1の軸線方向に前後動自在に
収められている。この妻型枠8は、空間の前方において
スキンプレート2に固定された押圧ジャッキ9によっ
て、空間内で前後方向に進退駆動されるようになってい
る。
【0023】妻型枠8の外周部には、スキンプレート2
側と内型枠3に接触する部分に図示しないシール部材が
配設されている。また、妻型枠8の先端面すなわち自硬
性充填材4を直接的に押圧する面には、自硬性充填材4
の圧力を検出するため、例えば歪み計型の土圧計等の圧
力センサ(図示なし)が取り付けられており、この圧力
センサは、押圧ジャッキ9の駆動を制御する制御手段
(図示なし)に接続され、妻型枠8によって押圧される
自硬性充填材4の圧力を刻々と検出して制御手段(図示
なし)に入力するようになっている。
側と内型枠3に接触する部分に図示しないシール部材が
配設されている。また、妻型枠8の先端面すなわち自硬
性充填材4を直接的に押圧する面には、自硬性充填材4
の圧力を検出するため、例えば歪み計型の土圧計等の圧
力センサ(図示なし)が取り付けられており、この圧力
センサは、押圧ジャッキ9の駆動を制御する制御手段
(図示なし)に接続され、妻型枠8によって押圧される
自硬性充填材4の圧力を刻々と検出して制御手段(図示
なし)に入力するようになっている。
【0024】ここでトンネルTの覆工に用いる止水用型
枠11について説明する。図2に示すように、止水用型
枠11は、内型枠3の外周面側に沿って配置されるもの
で、内型枠3と同様の形状であり、かつその内周面側が
内型枠3の外周面に沿うよう形成されている。止水用型
枠11は、例えば鋼繊維ビニロン、ポリプロピレン等の
繊維を混入したモルタル等、高強度、高靭性を有する無
機系の材料でプレキャストされたものである。
枠11について説明する。図2に示すように、止水用型
枠11は、内型枠3の外周面側に沿って配置されるもの
で、内型枠3と同様の形状であり、かつその内周面側が
内型枠3の外周面に沿うよう形成されている。止水用型
枠11は、例えば鋼繊維ビニロン、ポリプロピレン等の
繊維を混入したモルタル等、高強度、高靭性を有する無
機系の材料でプレキャストされたものである。
【0025】図2および図3に示すように、止水用型枠
11には、これを内型枠3の外周面側にセットした状態
でシールド掘削機1の掘進方向前方側となる端部11a
に、前方に向けて突出する止水プレート部(突出プレー
ト部)12が形成され、後方側となる端部11bに噛み
合い段部(噛み合い部)13が形成されている。
11には、これを内型枠3の外周面側にセットした状態
でシールド掘削機1の掘進方向前方側となる端部11a
に、前方に向けて突出する止水プレート部(突出プレー
ト部)12が形成され、後方側となる端部11bに噛み
合い段部(噛み合い部)13が形成されている。
【0026】図3に示したように、止水プレート部12
は、止水用型枠11の外周面に連続して前方に所定寸法
突出し、かつ止水用型枠11の周方向に連続して形成さ
れている。一方、噛み合い段部13は、止水用型枠11
の外周面に対し、止水プレート部12の厚さに対応した
寸法の段部13aが、止水用プレート部12の突出寸法
に対応した長さを有して形成されることによって構成さ
れている。
は、止水用型枠11の外周面に連続して前方に所定寸法
突出し、かつ止水用型枠11の周方向に連続して形成さ
れている。一方、噛み合い段部13は、止水用型枠11
の外周面に対し、止水プレート部12の厚さに対応した
寸法の段部13aが、止水用プレート部12の突出寸法
に対応した長さを有して形成されることによって構成さ
れている。
【0027】このような構成により、二枚の止水用型枠
11どうしを掘進方向前後に接合するときには、一方の
止水用型枠11の止水プレート部12が、他方の止水用
型枠11の噛み合い段部13に重なって互いに噛み合う
形態となる。
11どうしを掘進方向前後に接合するときには、一方の
止水用型枠11の止水プレート部12が、他方の止水用
型枠11の噛み合い段部13に重なって互いに噛み合う
形態となる。
【0028】噛み合い段部13には、その内周面側と外
周面側を連通する止水剤注入孔15が形成されている。
止水剤注入孔15は、例えば、水膨潤性のポリマー等の
止水剤を内型枠3の内周面側から注入することにより、
この止水剤が噛み合い段部13とこれに重なる止水プレ
ート部12との隙間に充填されるようになっている。
周面側を連通する止水剤注入孔15が形成されている。
止水剤注入孔15は、例えば、水膨潤性のポリマー等の
止水剤を内型枠3の内周面側から注入することにより、
この止水剤が噛み合い段部13とこれに重なる止水プレ
ート部12との隙間に充填されるようになっている。
【0029】さらに、このような止水用型枠11の内周
面には、所定の位置に凹部16が複数箇所に形成されて
いる。そして、内型枠3の外周面には、前記凹部16に
対応する位置に、図示しない凸部が一体に設けられてい
る。
面には、所定の位置に凹部16が複数箇所に形成されて
いる。そして、内型枠3の外周面には、前記凹部16に
対応する位置に、図示しない凸部が一体に設けられてい
る。
【0030】次に、上記止水用型枠11を用いたトンネ
ルTの施工方法について説明する。図1に示したよう
に、トンネルTを掘削するには、まずシールド掘削機1
の前部に備えたカッタ1aで地山Gを掘削して坑を形成
しつつ、スキンプレート2の後方において内型枠3を所
定形状に組み上げる。
ルTの施工方法について説明する。図1に示したよう
に、トンネルTを掘削するには、まずシールド掘削機1
の前部に備えたカッタ1aで地山Gを掘削して坑を形成
しつつ、スキンプレート2の後方において内型枠3を所
定形状に組み上げる。
【0031】図2に示したように、内型枠3を組み上げ
るときには、予め内型枠3の外周面側の凸部(図示な
し)に止水用型枠11の凹部16に挿入することによっ
て、これらを一体にセットした状態で組み上げ作業を行
う。そして、内型枠3と止水用型枠11を組み付けると
きには、掘進方向後方に先行して組み付けられている内
型枠3および止水用型枠11に接合するわけであるが、
新たに組み付ける止水用型枠11は、その噛み合い段部
13を、先行組み付けされている止水用型枠11の止水
プレート部12に噛み合わせるようにする。
るときには、予め内型枠3の外周面側の凸部(図示な
し)に止水用型枠11の凹部16に挿入することによっ
て、これらを一体にセットした状態で組み上げ作業を行
う。そして、内型枠3と止水用型枠11を組み付けると
きには、掘進方向後方に先行して組み付けられている内
型枠3および止水用型枠11に接合するわけであるが、
新たに組み付ける止水用型枠11は、その噛み合い段部
13を、先行組み付けされている止水用型枠11の止水
プレート部12に噛み合わせるようにする。
【0032】このようにして内型枠3と止水用型枠11
とが所定形状に組み上げられた後、組み上げた止水用型
枠11と、その外周側の坑の周壁Twと、妻型枠8との
間の空間に、例えば妻型枠8に形成した図示しない充填
口からコンクリート圧送管17で自硬性充填材4を充填
する。このときには、押圧ジャッキ9を駆動させて、打
設した自硬性充填材4を妻型枠8で加圧し、その圧力
が、周囲地山の圧力よりも常に高く、かつ先行打設され
ている自硬性充填材4の圧力と同等あるいはやや高い所
定の圧力となるように圧力を維持する。このとき、押圧
ジャッキ9の作動は、妻型枠8に設けられた圧力センサ
(図示なし)で検出される自硬性充填材4の圧力に基づ
き、制御手段(図示なし)で制御され、これによって自
硬性充填材4の圧力が、周囲地山の圧力を上回る所定範
囲内の値に自動的に保持されるようになっている。
とが所定形状に組み上げられた後、組み上げた止水用型
枠11と、その外周側の坑の周壁Twと、妻型枠8との
間の空間に、例えば妻型枠8に形成した図示しない充填
口からコンクリート圧送管17で自硬性充填材4を充填
する。このときには、押圧ジャッキ9を駆動させて、打
設した自硬性充填材4を妻型枠8で加圧し、その圧力
が、周囲地山の圧力よりも常に高く、かつ先行打設され
ている自硬性充填材4の圧力と同等あるいはやや高い所
定の圧力となるように圧力を維持する。このとき、押圧
ジャッキ9の作動は、妻型枠8に設けられた圧力センサ
(図示なし)で検出される自硬性充填材4の圧力に基づ
き、制御手段(図示なし)で制御され、これによって自
硬性充填材4の圧力が、周囲地山の圧力を上回る所定範
囲内の値に自動的に保持されるようになっている。
【0033】このようにして、打設された自硬性充填材
4は、先行打設した自硬性充填材4に一体化され、しか
もそのとき周囲地山から地下水が進入してくることが防
止される。また、自硬性充填材4の打設を、先行打設し
た後方のリングの自硬性充填材4が硬化する前に行うこ
とによって、通常は両者の自硬性充填材4に打継ぎ目が
形成されず、これにより覆工壁Wが連続体として形成さ
れることとなる。また、打設した自硬性充填材4の圧力
によって、止水用型枠11どうしの噛み合い部分の突出
プレート部12と噛み合い段部13とは互いに密着す
る。
4は、先行打設した自硬性充填材4に一体化され、しか
もそのとき周囲地山から地下水が進入してくることが防
止される。また、自硬性充填材4の打設を、先行打設し
た後方のリングの自硬性充填材4が硬化する前に行うこ
とによって、通常は両者の自硬性充填材4に打継ぎ目が
形成されず、これにより覆工壁Wが連続体として形成さ
れることとなる。また、打設した自硬性充填材4の圧力
によって、止水用型枠11どうしの噛み合い部分の突出
プレート部12と噛み合い段部13とは互いに密着す
る。
【0034】次いで、打設した自硬性充填材4の圧力を
押圧ジャッキ9で保持したまま、推進ジャッキ5で組み
立てた内型枠3に反力を得てシールド掘削機1を前方に
掘進させ、次のリングにおいて新たな内型枠3および止
水用型枠11の組立を行う。そして、押圧ジャッキ9を
縮めて妻型枠8を前方に移動させながら、自硬性充填材
4の充填−妻型枠8による自硬性充填材4の押圧を行
い、しかる後には、上記作業を順次繰り返し、トンネル
Tを構築していく。
押圧ジャッキ9で保持したまま、推進ジャッキ5で組み
立てた内型枠3に反力を得てシールド掘削機1を前方に
掘進させ、次のリングにおいて新たな内型枠3および止
水用型枠11の組立を行う。そして、押圧ジャッキ9を
縮めて妻型枠8を前方に移動させながら、自硬性充填材
4の充填−妻型枠8による自硬性充填材4の押圧を行
い、しかる後には、上記作業を順次繰り返し、トンネル
Tを構築していく。
【0035】そして、自硬性充填材4の硬化後には、内
型枠3を脱型する。これにより止水用型枠11の内周面
がトンネルTの覆工壁Wの表面を形成することとなる。
型枠3を脱型する。これにより止水用型枠11の内周面
がトンネルTの覆工壁Wの表面を形成することとなる。
【0036】このような止水用型枠11およびそれを用
いたトンネルTの施工方法では、覆工壁Wの内側の全面
が止水用型枠11で覆われた形態となるので、例え休業
日の前後において覆工壁Wに打継ぎ目が存在する箇所等
においても、覆工壁Wからの漏水を防止することができ
る。また、不特定箇所に発生する可能性のあるクラック
等に伴う漏水も確実に防止される。しかも、止水用型枠
11どうしの接合部は、止水プレート部12と噛み合い
段部13とが重なり合っているのでこの部分での止水性
を高めることができる。このように、止水用型枠11を
用いることによって、特に地下水位の下方で施工される
トンネルT等においても、止水性を大幅に向上させるこ
とが可能となる。
いたトンネルTの施工方法では、覆工壁Wの内側の全面
が止水用型枠11で覆われた形態となるので、例え休業
日の前後において覆工壁Wに打継ぎ目が存在する箇所等
においても、覆工壁Wからの漏水を防止することができ
る。また、不特定箇所に発生する可能性のあるクラック
等に伴う漏水も確実に防止される。しかも、止水用型枠
11どうしの接合部は、止水プレート部12と噛み合い
段部13とが重なり合っているのでこの部分での止水性
を高めることができる。このように、止水用型枠11を
用いることによって、特に地下水位の下方で施工される
トンネルT等においても、止水性を大幅に向上させるこ
とが可能となる。
【0037】加えて、トンネルTの覆工壁Wの内周面が
止水用型枠11によって形成されることになるが、止水
用型枠11は前記したようにプレキャストで形成されて
いるため、したがって覆工壁Wの内周面が非常に滑らか
な表面となり、従来仕上げの目的で行われていた二次覆
工を省略することも可能となり、工期短縮化およびコス
ト削減効果を得ることもできる。
止水用型枠11によって形成されることになるが、止水
用型枠11は前記したようにプレキャストで形成されて
いるため、したがって覆工壁Wの内周面が非常に滑らか
な表面となり、従来仕上げの目的で行われていた二次覆
工を省略することも可能となり、工期短縮化およびコス
ト削減効果を得ることもできる。
【0038】また、止水用型枠11には、その内周面側
に凹部16が複数箇所に形成されているため、内型枠3
の外周面に設けられた凸部(図示なし)を凹部16に挿
入することにより、止水用型枠11を内型枠3に一体に
セットすることができる。したがって、止水用型枠11
を内型枠3に予めセットしておくことにより、内型枠3
の組立と同時に止水用型枠11のセットを行うことがで
きる。その結果、上記のような高い止水性を得るにあた
り、特に施工に面倒になったりすることもなく、コスト
上昇および工期の長期化を抑えることができる。加え
て、自硬性充填材4の打設時に、止水用型枠11がずれ
るのを防止することができる。
に凹部16が複数箇所に形成されているため、内型枠3
の外周面に設けられた凸部(図示なし)を凹部16に挿
入することにより、止水用型枠11を内型枠3に一体に
セットすることができる。したがって、止水用型枠11
を内型枠3に予めセットしておくことにより、内型枠3
の組立と同時に止水用型枠11のセットを行うことがで
きる。その結果、上記のような高い止水性を得るにあた
り、特に施工に面倒になったりすることもなく、コスト
上昇および工期の長期化を抑えることができる。加え
て、自硬性充填材4の打設時に、止水用型枠11がずれ
るのを防止することができる。
【0039】さらに、止水用型枠11には、噛み合い段
部13に止水剤注入孔15が形成されているので、内型
枠3の脱型後に、万が一止水用型枠11どうしの接合部
等に漏水が認められた場合等には、止水剤注入孔15か
ら止水剤等を注入することによりこの部分の止水処理を
行うことができる。
部13に止水剤注入孔15が形成されているので、内型
枠3の脱型後に、万が一止水用型枠11どうしの接合部
等に漏水が認められた場合等には、止水剤注入孔15か
ら止水剤等を注入することによりこの部分の止水処理を
行うことができる。
【0040】なお、上記実施の形態で、止水用型枠11
の構成について述べたが、本発明の主旨を逸脱しない限
り、適宜他の構成とすることが可能である。また、図4
(a)に示すように、一方の端部11aと他方の端部1
1bとに、ピン20とピン穴21とを形成するようにし
ても良い。これにより、止水用型枠11どうしを接合す
るときに、ピン20をピン穴21に挿入することによっ
て、止水用型枠11の位置決めおよび双方の接合が確実
に行われる。また、この図に示すように、ピン穴21と
止水剤注入孔15と兼ねるようにすれば、製作の手間を
省くとともに、ピン20とピン穴21の接合部分にも止
水剤の注入を行うことが可能となる。また、図4(b)
に示すように、止水用型枠11の一方の端部11aと他
方の端部11bに、前後方向に延在するピン22とピン
穴23とを形成するようにしても良い。もちろん、止水
用型枠11の材質等については、上記に挙げたものに限
らず、適宜他の材料を採用することが可能である。この
他、止水用型枠11については、例えばその外周面を、
自硬性充填材4との付着性を高めるため、表面を粗にし
ておいてもよい。
の構成について述べたが、本発明の主旨を逸脱しない限
り、適宜他の構成とすることが可能である。また、図4
(a)に示すように、一方の端部11aと他方の端部1
1bとに、ピン20とピン穴21とを形成するようにし
ても良い。これにより、止水用型枠11どうしを接合す
るときに、ピン20をピン穴21に挿入することによっ
て、止水用型枠11の位置決めおよび双方の接合が確実
に行われる。また、この図に示すように、ピン穴21と
止水剤注入孔15と兼ねるようにすれば、製作の手間を
省くとともに、ピン20とピン穴21の接合部分にも止
水剤の注入を行うことが可能となる。また、図4(b)
に示すように、止水用型枠11の一方の端部11aと他
方の端部11bに、前後方向に延在するピン22とピン
穴23とを形成するようにしても良い。もちろん、止水
用型枠11の材質等については、上記に挙げたものに限
らず、適宜他の材料を採用することが可能である。この
他、止水用型枠11については、例えばその外周面を、
自硬性充填材4との付着性を高めるため、表面を粗にし
ておいてもよい。
【0041】また上記実施の形態で、内型枠3と止水用
型枠11とを前後方向に揃えてセットする構成とした
が、止水用型枠11を内型枠3に対して前後にずらして
施工を行うことも考えられる。このような場合には、止
水プレート部12と噛み合い段部13とを省略したよう
な構成とすることも考えられる。
型枠11とを前後方向に揃えてセットする構成とした
が、止水用型枠11を内型枠3に対して前後にずらして
施工を行うことも考えられる。このような場合には、止
水プレート部12と噛み合い段部13とを省略したよう
な構成とすることも考えられる。
【0042】さらに、止水剤注入孔15への止水剤の注
入を漏水が認められた場合等に必要に応じて行う構成と
したが、もちろんこれを必ず行うような構成としても良
い。
入を漏水が認められた場合等に必要に応じて行う構成と
したが、もちろんこれを必ず行うような構成としても良
い。
【0043】なお、本工法に用いるシールド掘削機1の
構造については何ら限定するものではなく、ECL工法
を実施することができるのであれば、いかなる構成のシ
ールド掘削機1を適用しても良い。
構造については何ら限定するものではなく、ECL工法
を実施することができるのであれば、いかなる構成のシ
ールド掘削機1を適用しても良い。
【0044】加えて、上記実施の形態では、断面視円形
のトンネルTを構築する場合を例に挙げたが、構築する
トンネル自体の構成については限定する意図はなく、断
面視矩形のものをはじめとした他の形状のトンネル等に
も本発明の技術を適用することが可能である。
のトンネルTを構築する場合を例に挙げたが、構築する
トンネル自体の構成については限定する意図はなく、断
面視矩形のものをはじめとした他の形状のトンネル等に
も本発明の技術を適用することが可能である。
【0045】これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しない
範囲内であれば、いかなる構成を採用しても良く、また
上記したような構成を適宜選択的に組み合わせたものと
しても良いのは言うまでもない。
範囲内であれば、いかなる構成を採用しても良く、また
上記したような構成を適宜選択的に組み合わせたものと
しても良いのは言うまでもない。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る止
水用型枠によれば、内型枠の外周側に止水用型枠を配置
することによりコンクリートが硬化して形成される覆工
壁からの漏水が防止され、さらに止水用型枠どうしの接
合部分においては、一方の止水用型枠の突出プレート部
と他方の止水用型枠の噛み合い部とを噛み合わせること
により、この部分からの漏水も防止できる。このように
して、地下水位の下方で施工されるトンネル等であって
も、コンクリートの打継ぎ目が存在する場合や、覆工壁
にクラックが生じた場合に、止水性を確保することがで
き、止水性を大幅に向上させることが可能となる。加え
て、止水用型枠を予め成型しておくことにより、トンネ
ル内周面の仕上げが不要となる。
水用型枠によれば、内型枠の外周側に止水用型枠を配置
することによりコンクリートが硬化して形成される覆工
壁からの漏水が防止され、さらに止水用型枠どうしの接
合部分においては、一方の止水用型枠の突出プレート部
と他方の止水用型枠の噛み合い部とを噛み合わせること
により、この部分からの漏水も防止できる。このように
して、地下水位の下方で施工されるトンネル等であって
も、コンクリートの打継ぎ目が存在する場合や、覆工壁
にクラックが生じた場合に、止水性を確保することがで
き、止水性を大幅に向上させることが可能となる。加え
て、止水用型枠を予め成型しておくことにより、トンネ
ル内周面の仕上げが不要となる。
【0047】請求項2に係る止水用型枠によれば、止水
用型枠どうしを接合するときに、ピンとピン穴を噛み合
わせることにより、その位置決めおよび双方の接合を確
実に行うことができる。
用型枠どうしを接合するときに、ピンとピン穴を噛み合
わせることにより、その位置決めおよび双方の接合を確
実に行うことができる。
【0048】請求項3に係る止水用型枠によれば、止水
剤注入孔から止水剤を止水用型枠どうしの接合部に注入
することにより、突出プレート部と噛み合い部との隙間
を塞ぐことができ、この部分の止水性を高めることがで
き、上記効果を一層顕著なものとすることができる。
剤注入孔から止水剤を止水用型枠どうしの接合部に注入
することにより、突出プレート部と噛み合い部との隙間
を塞ぐことができ、この部分の止水性を高めることがで
き、上記効果を一層顕著なものとすることができる。
【0049】請求項4に係る止水用型枠によれば、止水
用型枠に形成した凹部を、内型枠の外周面に設けられた
凸部に噛み合わせることにより、止水用型枠のセットを
容易に行うことができ、しかも、自硬性充填材の打設時
に止水用型枠がずれるのを防止することができる。
用型枠に形成した凹部を、内型枠の外周面に設けられた
凸部に噛み合わせることにより、止水用型枠のセットを
容易に行うことができ、しかも、自硬性充填材の打設時
に止水用型枠がずれるのを防止することができる。
【0050】請求項5に係るトンネルの施工方法によれ
ば、地下水位の下方で施工されるトンネル等であって
も、コンクリートの打継ぎ目が存在する場合や、覆工壁
にクラックが生じた場合に、止水性を大幅に向上させる
ことが可能となる。加えて、止水用型枠を予め成型して
おくことによりトンネル内周面の仕上げが不要となる。
ば、地下水位の下方で施工されるトンネル等であって
も、コンクリートの打継ぎ目が存在する場合や、覆工壁
にクラックが生じた場合に、止水性を大幅に向上させる
ことが可能となる。加えて、止水用型枠を予め成型して
おくことによりトンネル内周面の仕上げが不要となる。
【0051】請求項6に係るトンネルの施工方法によれ
ば、止水剤注入孔から止水剤を止水用型枠どうしの接合
部に注入することにより、突出プレート部と噛み合い部
との隙間を防ぐことができ、この部分の止水性を高める
ことができる。
ば、止水剤注入孔から止水剤を止水用型枠どうしの接合
部に注入することにより、突出プレート部と噛み合い部
との隙間を防ぐことができ、この部分の止水性を高める
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る止水用型枠およびそれを用いた
トンネルの施工方法の実施の形態の一例を示す側断面図
である。
トンネルの施工方法の実施の形態の一例を示す側断面図
である。
【図2】 前記止水用型枠の設置状態を示す側断面図で
ある。
ある。
【図3】 前記止水用型枠の一例を示す側断面図であ
る。
る。
【図4】 同止水用型枠の他の例を示す側断面図であ
る。
る。
1 シールド掘削機 3 内型枠 4 自硬性充填材 11 止水用型枠 11a,11b 端部 12 止水プレート部(突出プレート部) 13 噛み合い段部(噛み合い部) 15 止水剤注入孔 16 凹部 20,22 ピン 21,23 ピン穴 G 地山 T トンネル Tw 周壁
Claims (6)
- 【請求項1】 シールド掘削機により地山に掘削された
坑の周壁と、該周壁の内周側に間隔を隔てて組まれた内
型枠との間に、自硬性充填材が充填されることによって
前記周壁の内面が覆工されるトンネルに用いられる止水
用型枠であって、 該止水用型枠は、前記内型枠の外周側に配置されるもの
であり、かつ前記トンネル軸線方向において前方側およ
び後方側となる端部には、その一方の前記端部に前方ま
たは後方に向けて突出する突出プレート部が形成され、
他方の前記端部に前記突出プレート部に噛み合う噛み合
い部が形成されていることを特徴とする止水用型枠。 - 【請求項2】 請求項1記載の止水用型枠であって、前
方側または後方側の前記端部のうちのいずれか一方にピ
ンが形成され、他方に前記ピンが挿入されるピン穴が形
成されていることを特徴とする止水用型枠。 - 【請求項3】 請求項1または2記載の止水用型枠であ
って、前記噛み合い部には、他の止水用型枠を接続する
ときに該他の止水用型枠の前記突出プレート部との間に
止水剤を注入するための止水剤注入孔が形成されている
ことを特徴とする止水用型枠。 - 【請求項4】 請求項1から3のいずれかに記載の止水
用型枠であって、前記止水用型枠には、前記内型枠の外
周面に接合するため、前記内型枠の外周面に設けられる
凸部に対応した凹部が形成されていることを特徴とする
止水用型枠。 - 【請求項5】 シールド掘削機で地山を掘削しつつ、 掘削された地山の周壁を所定の間隔を空けて内型枠で覆
うとともに、 前記トンネルの前方側または後方側となる端部のいずれ
か一方に突出して形成された突出プレート部と、他方に
前記突出プレート部に噛み合うよう形成された噛み合い
部とを有した止水用型枠を、前記内型枠の外周面に沿っ
てセットして、該止水用型枠の前記突出プレート部また
は噛み合い部を、掘進方向後方側に先行して設置されて
いる他の前記止水用型枠の前記噛み合い部または突出プ
レート部に噛み合わせ、 しかる後に、前記止水用型枠と前記周壁との間に自硬性
充填材を充填し、前記自硬性充填材が硬化した後に前記
内型枠を脱型することを特徴とするトンネルの施工方
法。 - 【請求項6】 請求項5記載のトンネルの施工方法であ
って、前記止水用型枠の噛み合い部には、予め止水剤注
入孔を形成しておき、 前記止水用型枠を後方側の前記止水用型枠に噛み合わせ
た後に、前記止水剤注入孔から前記噛み合い部と突出プ
レート部との間に止水剤を注入することを特徴とするト
ンネルの施工方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11065591A JP2000257392A (ja) | 1999-03-11 | 1999-03-11 | 止水用型枠およびそれを用いたトンネルの施工方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11065591A JP2000257392A (ja) | 1999-03-11 | 1999-03-11 | 止水用型枠およびそれを用いたトンネルの施工方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000257392A true JP2000257392A (ja) | 2000-09-19 |
Family
ID=13291423
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11065591A Pending JP2000257392A (ja) | 1999-03-11 | 1999-03-11 | 止水用型枠およびそれを用いたトンネルの施工方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000257392A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009068209A (ja) * | 2007-09-12 | 2009-04-02 | Kumagai Gumi Co Ltd | 現場打ちコンクリートからなる覆工のための型枠 |
JP2009228391A (ja) * | 2008-03-25 | 2009-10-08 | Ohbayashi Corp | トンネル施工法、内型枠、トンネル覆工体、及びトンネル構造 |
JP2010019066A (ja) * | 2008-06-13 | 2010-01-28 | Mitsubishi Heavy Industries Mechatronics Systems Ltd | 内型枠及び該内型枠を備えたトンネル掘削機 |
JP2022530596A (ja) * | 2020-03-26 | 2022-06-30 | 中鉄三局集団有限公司 | 多種の変断面を有する掘削トンネルにおける二次覆工高速施工構造及び方法 |
-
1999
- 1999-03-11 JP JP11065591A patent/JP2000257392A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009068209A (ja) * | 2007-09-12 | 2009-04-02 | Kumagai Gumi Co Ltd | 現場打ちコンクリートからなる覆工のための型枠 |
JP2009228391A (ja) * | 2008-03-25 | 2009-10-08 | Ohbayashi Corp | トンネル施工法、内型枠、トンネル覆工体、及びトンネル構造 |
JP2010019066A (ja) * | 2008-06-13 | 2010-01-28 | Mitsubishi Heavy Industries Mechatronics Systems Ltd | 内型枠及び該内型枠を備えたトンネル掘削機 |
JP2022530596A (ja) * | 2020-03-26 | 2022-06-30 | 中鉄三局集団有限公司 | 多種の変断面を有する掘削トンネルにおける二次覆工高速施工構造及び方法 |
JP7229368B2 (ja) | 2020-03-26 | 2023-02-27 | 中鉄三局集団有限公司 | 多種の変断面を有する掘削トンネルにおける二次覆工高速施工構造及び方法 |
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