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JP2000253579A - 直列補償装置 - Google Patents

直列補償装置

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Publication number
JP2000253579A
JP2000253579A JP11047983A JP4798399A JP2000253579A JP 2000253579 A JP2000253579 A JP 2000253579A JP 11047983 A JP11047983 A JP 11047983A JP 4798399 A JP4798399 A JP 4798399A JP 2000253579 A JP2000253579 A JP 2000253579A
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Japan
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current
series
voltage
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capacitor
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JP11047983A
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Hiroshi Uchino
廣 内野
Hajime Yamamoto
肇 山本
Shigeru Tanaka
茂 田中
Masaaki Shigeta
正昭 繁田
Asami Mizutani
麻美 水谷
Yukio Kadota
行生 門田
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Toshiba Corp
Shibafu Engineering Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Shibafu Engineering Corp
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Priority to CNB00104866XA priority patent/CN1175543C/zh
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    • G05CONTROLLING; REGULATING
    • G05FSYSTEMS FOR REGULATING ELECTRIC OR MAGNETIC VARIABLES
    • G05F1/00Automatic systems in which deviations of an electric quantity from one or more predetermined values are detected at the output of the system and fed back to a device within the system to restore the detected quantity to its predetermined value or values, i.e. retroactive systems
    • G05F1/70Regulating power factor; Regulating reactive current or power

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
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  • Radar, Positioning & Navigation (AREA)
  • Automation & Control Theory (AREA)
  • Supply And Distribution Of Alternating Current (AREA)
  • Stand-By Power Supply Arrangements (AREA)
  • Control Of Electrical Variables (AREA)
  • Power Conversion In General (AREA)
  • Inverter Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】バイパス回路を不要として主回路構成を簡素化
すると共に、電流制御性能を高め、かつ発生高調波を少
なくし、しかも大きな補償量を経済的に実現すること。 【解決手段】交流系統に直列に接続され、交流系統の電
圧、電流、位相、インピーダンス等の電気量を補償する
直列補償装置において、交流系統にそれぞれ互いに直列
に接続された第1の直列コンデンサC1および第2の直
列コンデンサC2と、第1の直列コンデンサC1と並列
に接続された補償電流発生装置CMP1とから構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、交流系統に変圧器
を介して直列に接続された電力変換器によって構成さ
れ、交流系統の電圧、電流、位相、インピーダンス等の
電気量を補償する直列補償装置の改良に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、自己消弧形スイッチング素子の大
容量化が進み、高圧電力系統に接続して、電力系統の電
力を制御する電力系統用の大容量自励式変換器が実用化
されてきている。
【0003】特に、直列トランスを介して、交流系統に
直列に接続され、直列トランスの一次巻線に補償電圧を
発生することで送電線のインピーダンスを電気的に補償
し、送電線に流れる潮流を制御したり、系統電圧の変動
を補償する直列補償装置が注目されており、例えば“S
tatic Synchronous SeriesC
ompensator:A Solid−State
Approachto Series Compens
aton of Transmission Line
s”(L.Gyugyi et al,IEEE PE
S 96WM 120−6 PWRD,1996)等で
公知となっている。
【0004】図58は、この種の従来の直列補償装置の
構成例を示すブロック回路図である。
【0005】図58において、Gは交流電源、X1は交
流系統の系統インダクタンス、Tr1は直列トランス、
CNVは電力変換器、BPはバイパス回路、FLは高調
波フィルタである。
【0006】電力変換器CNVは、ゲートターンオフサ
イリスタ(以下、GTOと称する)等の自己消弧素子を
ブリッジ接続した構成をとり、GTOのスイッチングを
制御することで、交流系統の電圧、電流に応じて、任意
の振幅、任意の周波数の電圧を発生することができる。
【0007】電力変換器CNVの発生する電圧は、直列
トランスTr1の二次巻線に印加され、系統に直列に接
続された一次巻線に電圧を発生する。交流系統の電圧、
電流に対して、直列トランスTr1の一次巻線に発生す
る電圧の大きさ、位相を適切に制御することで、交流系
統の系統インダクタンスX1を補償することができる。
【0008】図59は、系統インダクタンスの補償方法
の原理を説明するためのベクトル図である。
【0009】図59において、Vsは交流系統電圧の電
圧ベクトル、Isは交流系統の電流ベクトル、Vcは電
力変換器CNVが直列トランスTr1の一次巻線31に
発生する電圧ベクトル、V1、V2はそれぞれ直列トラ
ンスTr1の電源側一次側端子電圧ベクトル、負荷側一
次側端子電圧ベクトルを表わしている。
【0010】系統リアクタンスをL、交流電源周波数を
ωとすると、交流電源電圧ベクトルVsと直列トランス
Tr1の一次側端子電圧V1との関係は、次のような式
で表わされる。
【0011】
【数1】
【0012】直列トランス3の一次側端子電圧ベクトル
V1は、系統インダクタンスLによる電圧降下によっ
て、交流電源電圧Vsに対して、位相がδだけ遅れ、大
きさがΔVだけ低下した電圧となっている。
【0013】電力変換器CNVが、直列トランスTr1
の一次巻線に、系統電流に対して90度進んだ補償電圧
Vcを発生すると、直流トランスTr1の負荷側一次側
端子電圧ベクトルV2は、Vsの方向に変化し、交流電
源Vsに対する位相遅れ、電圧降下が低減される。
【0014】これは、系統インダクタンスLが小さくな
ったことと電気的に等価であり、補償電圧Vcの大きさ
を変換させることで、系統インダクタンスを等価的に変
化させることができる。
【0015】一般に、交流送電において、送電端の電圧
をVs、受電端の電圧をVr、送電端と受電端の電圧位
相差をθとすると、送電できる最大有効電力Pは、次の
ような式で表わされる。
【0016】
【数2】
【0017】送電できる最大電力は、系統インダクタン
スに反比例するので、系統インダクタンスの大きい系統
の系統インダクタンスを電気的に補償することで、最大
送電電力を増やすことができる。
【0018】図58の構成においては、交流系統と電力
変換器CNVが直列トランスTr1を介して直列に接続
されており、直列トランスTr1の一次巻線には系統電
流と同一の電流が流れるため、直列トランスTr1の二
次巻線に接続された電力変換器CNVの出力電流は、系
統電流に拘束される。
【0019】従って、地絡事故等で送電線に大電流が流
れた場合、電力変換器にも過大な電流が流れることにな
る。
【0020】そして、このような大電流にも耐え得るよ
うに電力変換器を構成することは、定常時に必要な出力
に対して非常に大きな容量の電力変換器を用意すること
となり、経済的な電力変換器の構成とならない。
【0021】そこで、図59に示したようなバイパス回
路BPを、電力変換器CNVの出力端に接続し、地絡事
故時には、過電流を検出してバイパス回路BPを動作さ
せ、電力変換器の出力を短絡する。そして、系統電流に
拘束された電流は、バイパス回路に移るため、電力変換
器の自己消弧素子を全てオフ(ゲートブロック)して、
変換器に過大な電流が流れ込むのを防止する。
【0022】このように、従来では、バイパス回路が必
須であり、地絡事故時には、電力変換器をゲートブロッ
クして、運転を停止せざるを得ない。
【0023】また、電力変換器として、図58に示した
ような電圧形自励式変換器の場合、出力電流を検出して
電流制御系を構成するのが通常の使用法であるが、直列
補償装置の場合には、前述のような理由から、出力電流
が系統電流に拘束されるため、電流制御を行なうことが
できない。
【0024】直列補償装置では、直列トランスの巻線に
印加される電圧をフィードバックして、電圧制御系を構
成することになる。電圧制御系の場合、過電流を抑制す
る能力はないため、系統側の擾乱によって過電流を誘発
し易い。
【0025】電力変換器は、自己消弧素子をスイッチン
グ制御することで、任意の振幅、位相の電圧を発生する
が、スイッチング動作に伴なって高調波を発生する。
【0026】図58の直列補償装置では、直列トランス
を介して系統に直列に接続されているため、電力変換器
が発生する高調波電圧が系統電圧に直接加わることにな
り、図58に示すFLのような高調波フィルタの設置が
不可欠となる。
【0027】また、電力変換器が発生する高調波を低減
するため、変換器を多重接続する必要も生じる。
【0028】直列補償装置の補償量は、電力変換器の容
量にそのまま対応しており、大きな補償量を実現するた
めには、非常に容量の大きな電力変換器が必要となり、
直列補償装置のコストの上昇を招くことになる。その結
果として、系統インダクタンスが大きく、大きな補償を
要する場合でも、経済的な制約から、補償量を制限せざ
るを得ないのが実状である。
【0029】
【発明が解決しようとする課題】以上述べたように、従
来の直列補償装置では、電力変換器が系統に直列に接続
されていることから、電力変換器の出力電流が系統電流
に拘束されている。その結果、地絡事故等で系統に過大
な電流が流れた際に、電力変換器を保護するために、電
力変換器の出力にバイパス回路を設ける必要がある。
【0030】また、電力変換器の出力電流に対して電流
制御をかけることができないため、系統の擾乱によって
過電流を誘発し易い。
【0031】さらに、高調波電圧が系統に直接印加され
るため、高調波フィルタの設置、変換器の多重化が不可
欠である。
【0032】さらにまた、補償量の増大は、そのまま電
力変換器容量の増大につながり、十分な量の補償を実現
することができない。
【0033】本発明の目的は、バイパス回路を不要とし
て主回路構成を簡素化すると共に、電流制御性能を高
め、かつ発生高調波を少なくし、しかも大きな補償量を
経済的に実現することが可能な直列補償装置を提供する
ことにある。
【0034】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1の発明では、交流系統に直列に接続さ
れ、交流系統の電圧、電流、位相、インピーダンス等の
電気量を補償する直列補償装置において、交流系統にそ
れぞれ互いに直列に接続された第1の直列コンデンサお
よび第2の直列コンデンサと、第1の直列コンデンサと
並列に接続された補償電流発生装置とから構成してい
る。
【0035】従って、請求項1の発明の直列補償装置に
おいては、補償電流発生装置の出力する電流にかかわら
ず、交流系統を流れる電流は直列コンデンサを通して独
立に流れ得るため、事故電流をバイパスするためのバイ
パス回路が不要となる。また、直列コンデンサがフィル
タとして作用し、補償電流に含まれる高調波分はその大
部分が直列コンデンサに流れ込むため、交流系統に流出
する高調波の少ない直列補償装置を実現することができ
る。さらに、直列コンデンサが定常的に必要な補償量を
供給するため、電力変換器の容量を低く抑えることがで
きる。加えて、第2の直列コンデンサに定常的に必要な
コンデンサ量の大部分を第2のコンデンサとして設置す
ることにより、定常的に特に大きな補償を必要とする場
合でも、補償電流発生装置の出力端に印加される電圧を
低く抑えることができる。
【0036】また、請求項2の発明では、上記請求項1
の発明の直列補償装置において、第2の直列コンデンサ
を、それぞれスイッチが並列に接続された複数の直列コ
ンデンサから構成している。
【0037】従って、請求項2の発明の直列補償装置に
おいては、上記請求項1の発明の作用に加えて、複数の
コンデンサの投入数の切替え制御と、補償電流発生装置
の補償電流の連続的制御とを組み合わせることにより、
補償電流発生装置の容量を小さく抑えつつ、広範な補償
量を連続的に出力することができる。
【0038】さらに、請求項3の発明では、上記請求項
2の発明の直列補償装置において、スイッチを、サイリ
スタを互いに逆並列に接続した半導体スイッチから構成
している。
【0039】従って、請求項3の発明の直列補償装置に
おいては、直列コンデンサの投入数を制御するスイッチ
を半導体スイッチで実現していることにより、機械的な
スイッチに比べて高速にコンデンサの投入数を切替える
ことができ、広範な補償量を連続的かつ高速に実現する
ことができる。
【0040】一方、請求項4の発明では、交流系統に直
列に接続され、交流系統の電圧、電流、位相、インピー
ダンス等の電気量を補償する直列補償装置において、交
流系統に直列トランスを介して接続されたコンデンサ
と、コンデンサと並列に接続された補償電流発生装置と
から構成している。
【0041】従って、請求項4の発明の直列補償装置に
おいては、直列トランスを介して接続されたコンデンサ
には、系統電流が直列トランスを通して流れ込むため、
交流系統側から見ると、交流系統に直接、直列に接続さ
れた直列コンデンサと同じ作用を有する。補償電流発生
装置の出力する電流を制御することにより、コンデンサ
に注入される補償電流を制御することで、上記請求項1
の発明と同じ作用を実現することができる。加えて、コ
ンデンサを直列トランスの低圧側に設置していることに
より、コンデンサの耐圧、絶縁の面で有利となる。
【0042】一方、請求項5の発明では、交流系統に直
列に接続され、交流系統の電圧、電流、位相、インピー
ダンス等の電気量を補償する直列補償装置において、交
流系統に直列トランスを介して接続され、互いに直列に
接続された第1のコンデンサおよび第2のコンデンサ
と、第1のコンデンサと並列に接続された補償電流発生
装置とから構成している。
【0043】従って、請求項5の発明の直列補償装置に
おいては、直列トランスを介して接続された第1、第2
のコンデンサには、系統電流が直列トランスを通して流
れ込むため、交流系統側から見ると、交流系統に直接、
直列に接続された直列コンデンサと同じ作用を有する。
補償電流発生装置の出力する電流を制御することによ
り、第1のコンデンサに注入される補償電流を制御する
ことで、上記請求項1の発明と同じ作用を実現すること
ができる。加えて、第1、第2のコンデンサを直列トラ
ンスの低圧側に設置していることにより、コンデンサの
耐圧、絶縁の面で有利となる。
【0044】また、請求項6の発明では、上記請求項5
の発明の直列補償装置において、第2のコンデンサを、
それぞれスイッチが並列に接続された複数のコンデンサ
から構成している。
【0045】従って、請求項6の発明の直列補償装置に
おいては、第2のコンデンサ群の投入数をスイッチによ
って切替える切替え制御と、補償電流発生装置が第1の
コンデンサに注入する補償電流の連続的制御とを組み合
わせることにより、補償電流発生装置の容量を小さく抑
えつつ、広範な補償量を連続的に出力することができ
る。加えて、第1のコンデンサ、第2のコンデンサ群を
直列トランスの低圧側に設置していることにより、コン
デンサの耐圧、絶縁の面で有利となる。
【0046】さらに、請求項7の発明では、上記請求項
6の発明の直列補償装置において、スイッチを、サイリ
スタを互いに逆並列に接続した半導体スイッチから構成
している。
【0047】従って、請求項7の発明の直列補償装置に
おいては、直列コンデンサの投入数を制御するスイッチ
を半導体スイッチで実現していることにより、機械的な
スイッチに比べて高速にコンデンサの投入数を切替える
ことができ、広範な補償量を連続的かつ高速に実現する
ことができる。加えて、コンデンサおよびサイリスタを
直列トランスの低圧側に設置していることにより、コン
デンサ、サイリスタの耐圧、絶縁の面で有利となる。
【0048】一方、請求項8の発明では、交流系統に直
列に接続され、交流系統の電圧、電流、位相、インピー
ダンス等の電気量を補償する直列補償装置において、交
流系統に直列に接続された直列コンデンサと、交流系統
に直列トランスを介して接続されたコンデンサと、コン
デンサと並列に接続された補償電流発生装置とから構成
している。
【0049】従って、請求項8の発明の直列補償装置に
おいては、交流系統に直列に接続された直列コンデンサ
は、定常的に必要な補償量の大部分を発生することによ
り、補償電流発生装置の出力端に印加される電圧を小さ
く抑えることができるのに加えて、補償電流が注入され
るコンデンサを直列トランスの低圧側に設置しているこ
とにより、コンデンサの耐圧、絶縁の面で有利となると
共に、直列コンデンサ部は直列トランスを介した補償器
部分と分離して設置することができ、設置の自由度が高
くなる。
【0050】また、請求項9の発明では、上記請求項8
の発明の直列補償装置において、直列コンデンサを、そ
れぞれスイッチが並列に接続された複数の直列コンデン
サから構成している。
【0051】従って、請求項9の発明の直列補償装置に
おいては、定常的に必要な補償量を段階的に切替える複
数の直列コンデンサの投入数の切替え制御と、補償電流
発生装置の補償電流の連続的制御とを組み合わせること
により、補償電流発生装置の容量を小さく抑えつつ、広
範な補償量を連続的に出力することができる。加えて、
補償電流が注入されるコンデンサを直列トランスの低圧
側に設置していることにより、コンデンサの耐圧・絶縁
の面で有利となると共に、複数の直列コンデンサ部は直
列トランスを介した補償器部分と分離して設置すること
ができ、設置の自由度が高くなる。
【0052】さらに、請求項10の発明では、上記請求
項9の発明の直列補償装置において、スイッチを、サイ
リスタを互いに逆並列に接続した半導体スイッチから構
成している。
【0053】従って、請求項10の発明の直列補償装置
においては、上記請求項9の発明の作用に加えて、直列
コンデンサの投入数を制御するスイッチを半導体スイッ
チで実現していることにより、機械的なスイッチに比べ
て高速にコンデンサの投入数を切替えることができ、広
範な補償量を連続的かつ高速に実現することができる。
【0054】一方、請求項11の発明では、上記請求項
1乃至請求項10のいずれか1項の発明の直列補償装置
において、補償電流発生装置を、直列トランスと、自己
消弧素子を用いた電流形変換器とから構成している。
【0055】従って、請求項11の発明の直列補償装置
においては、電流形変換器は直流側に直流電圧源を有
し、電流指令に基づいてPWM制御を行なうことによ
り、指令値に等しい補償電流を出力する電流源として動
作するため、所定の指令値に一致した補償電流を発生す
る補償電流発生装置として動作する。その結果として、
補償電流発生装置の出力に接続されたコンデンサに、直
列トランスを通して所定の補償電流が注入され、所定の
補償電圧を交流系統に直列に発生させることができる。
【0056】また、請求項12の発明では、上記請求項
1乃至請求項10のいずれか1項の発明の直列補償装置
において、補償電流発生装置を、直列トランスと、自己
消弧素子を用いた電圧形変換器とから構成し、電圧形変
換器の出力電流を制御する電流制御回路を備えている。
【0057】従って、請求項12の発明の直列補償装置
においては、電圧形変換器は、電流指令に基づいてPW
M制御を行なうことにより、指令値に等しい補償電流を
出力する電流源として動作するため、所定の指令値に一
致した補償電流を発生する補償電流発生装置として動作
する。その結果として、補償電流発生装置の出力に接続
されたコンデンサに、直列トランスを通して所定の補償
電流が注入され、所定の補償電圧を交流系統に直列に発
生させることができる。
【0058】さらに、請求項13の発明では、上記請求
項4、請求項8乃至請求項10のいずれか1項の発明の
直列補償装置において、補償電流発生装置を、自己消弧
素子を用いた電流形変換器から構成している。
【0059】従って、請求項13の発明の直列補償装置
においては、電流形変換器は直流側に直流電圧源を有
し、電流指令に基づいてPWM制御を行なうことによ
り、指令値に等しい補償電流を出力する電流源として動
作するため、所定の指令値に一致した補償電流を発生す
る補償電流発生装置として動作する。その結果として、
補償電流発生装置の出力に接続されたコンデンサに所定
の補償電流が注入され、所定の補償電圧を交流系統に直
列に発生させることができる。
【0060】一方、請求項14の発明では、上記請求項
4、請求項8乃至請求項10のいずれか1項の発明の直
列補償装置において、補償電流発生装置を、自己消弧素
子を用いた電圧形変換器から構成し、電圧形変換器の出
力電流を制御する電流制御回路を備えている。
【0061】従って、請求項14の発明の直列補償装置
においては、電圧形変換器の出力電流を制御する電流制
御回路が、電圧形変換器の出力電流が補償電流指令と一
致するための電圧指令を与え、PWM制御によって電圧
指令に等しい電圧が電圧形変換器から出力され、結果と
して出力電流が補償電流指令と一致するように動作する
ため、所定の指令値に一致した補償電流指令を発生する
補償電流発生装置として動作する。その結果として、補
償電流発生装置の出力に接続されたコンデンサに所定の
補償電流が注入され、所定の補償電圧を交流系統に直列
に発生させることができる。
【0062】また、請求項15の発明では、上記請求項
11または請求項13の発明の直列補償装置において、
電流形変換器を、自己消弧素子を三相ブリッジ接続した
構成としている。
【0063】従って、請求項15の発明の直列補償装置
においては、三相ブリッジ接続された自己消弧素子のス
イッチングを制御することにより、指令電流に一致した
電流が電流形変換器より出力され、所定の指令値に一致
した補償電流指令を発生する補償電流発生装置として動
作する。その結果として、補償電流発生装置の出力に接
続されたコンデンサに所定の補償電流が注入され、所定
の補償電圧を交流系統に直列に発生させることができ
る。
【0064】さらに、請求項16の発明では、上記請求
項12または請求項14の発明の直列補償装置におい
て、電圧形変換器を、自己消弧素子を三相ブリッジ接続
した構成としている。
【0065】従って、請求項16の発明の直列補償装置
においては、電流指令に等しい電流を出力するための電
圧指令を、電流制御回路の出力として電圧形変換器に与
え、三相ブリッジ接続された自己消弧素子のスイッチン
グを制御することにより、電圧指令に等しい電圧を電圧
形変換器が出力するように制御される。その結果とし
て、補償電流発生装置からは所定の補償電流が出力され
て、その出力端に接続されたコンデンサに注入され、所
定の補償電圧を交流系統に直列に発生させることができ
る。
【0066】一方、請求項17の発明では、上記請求項
11または請求項13の発明の直列補償装置において、
電流形変換器を、自己消弧素子を各相毎に単相ブリッジ
接続した構成としている。
【0067】従って、請求項17の発明の直列補償装置
においては、各相毎に単相ブリッジ接続された自己消弧
素子のスイッチングを制御することにより、指令電流に
一致した電流が電流形変換器より出力され、所定の指令
値に一致した補償電流指令を発生する補償電流発生装置
として動作する。その結果として、補償電流発生装置の
出力に接続されたコンデンサに所定の補償電流が注入さ
れ、所定の補償電圧を交流系統に直列に発生させること
ができる。この場合、各相毎に単相ブリッジ接続してい
ることにより、各相の補償電流を独立に制御することが
できる。
【0068】また、請求項18の発明では、上記請求項
12または請求項14の発明の直列補償装置において、
電圧形変換器を、自己消弧素子を各相毎に単相ブリッジ
接続した構成としている。
【0069】従って、請求項18の発明の直列補償装置
においては、所定の指令電流に一致した電流を出力する
ための電圧指令を、電流制御回路の出力として電圧形変
換器に与え、各相毎に単相ブリッジ接続された自己消弧
素子のスイッチングを制御することにより、指令電圧に
一致した電流が電圧形変換器より出力され、所定の指令
値に一致した補償電流指令を発生する補償電流発生装置
として動作する。その結果として、補償電流発生装置の
出力に接続されたコンデンサに所定の補償電流が注入さ
れ、所定の補償電圧を交流系統に直列に発生させること
ができる。この場合、各相毎に単相ブリッジ接続してい
ることにより、各相の補償電流を独立に制御することが
できる。
【0070】さらに、請求項19の発明では、上記請求
項1乃至請求項18のいずれか1項の発明の直列補償装
置において、交流系統の電流を検出し、補償電流発生装
置が交流系統の電流と同相または逆相の電流を発生する
ようにしている。
【0071】従って、請求項19の発明の直列補償装置
においては、交流系統の電流を検出し、系統電流の位相
に基づいて、系統電流の位相と同位相または逆位相の補
償電流指令を補償電流発生装置に与える。補償電流発生
装置は、補償電流指令に一致した補償電流を発生し、補
償電流発生装置に接続されたコンデンサに系統電流と同
相または逆相の電流を注入する。補償電流がコンデンサ
に発生する補償電圧は系統電流と直交する方向成分とな
り、コンデンサ部は、容量が等価的に変化するリアクタ
ンスとして作用する。これにより、種々の直列補償を実
現することができる。この場合、直列補償装置は、基本
的には、交流系統に有効電力を注入しないため、補償電
流発生装置を構成する電力変換器の直流回路を、電圧形
変換器ではコンデンサで、電流形変換器ではインダクタ
ンスで、それぞれ実現することができる。
【0072】一方、請求項20の発明では、上記請求項
1乃至請求項19のいずれか1項の発明の直列補償装置
において、交流系統に流れる系統電流および系統電圧を
検出する検出回路と、交流系統に流れる有効電流成分お
よび無効電流成分を算出する算出回路と、系統電流の変
化率と有効電流成分の変動分と無効電流の変動分とに基
づいて、交流系統の動揺を抑えるような補償電流指令を
生成する動揺抑制回路とを備えている。
【0073】従って、請求項20の発明の直列補償装置
においては、系統電流および系統電圧を検出し、交流系
統を通過する有効電流成分と無効電流成分を算出して、
その変動分と系統電流の変化率とに基づいて補償電流指
令を生成することにより、交流系統の電力動揺を抑制す
ることができる。すなわち、交流系統を通過する有効電
流成分と無効電流成分の変動分に基づく補償電流は、コ
ンデンサに注入されて有効電流と無効電流の変動を引き
起こした電圧変動を打ち消す方向の電圧となる。また、
系統電流の変化率に基づく補償電流は、系統電流の振動
にダンピングをかける効果を有する。その結果、電力動
揺を速やかに抑制することができる。
【0074】また、請求項21の発明では、上記請求項
1乃至請求項20のいずれか1項の発明の直列補償装置
において、交流系統に直列に接続されたコンデンサの電
圧を検出するコンデンサ電圧検出回路と、コンデンサ電
圧検出回路の出力から、コンデンサの直流分電圧成分を
算出する直流分算出回路と、直流分算出回路の出力の振
幅および位相を補正した信号に基づいて、補償電流指令
を生成する直流分抑制回路とを備えている。
【0075】従って、請求項21の発明の直列補償装置
においては、コンデンサ電圧検出回路はコンデンサ電圧
を検出し、直流分算出回路においてコンデンサ電圧の直
流分を算出する。コンデンサ電圧の直流分の振幅と位相
を補正することにより、直流分を打ち消す電圧を発生す
るための補償電流を補償電流発生装置に発生させること
で、系統電流の擾乱によってコンデンサに発生する直流
分を速やかに抑制することができ、変圧器等の直流偏磁
現象を回避することができる。
【0076】さらに、請求項22の発明では、上記請求
項21の発明の直列補償装置において、コンデンサ電圧
検出回路を、交流系統を流れる系統電流を検出する検出
回路と、系統電流から交流系統に直列に接続されたコン
デンサの電圧を算出する積分回路とから構成している。
【0077】従って、請求項22の発明の直列補償装置
においては、コンデンサの電圧に基づいて直流分を検出
する代わりに、系統電流を積分することにより、系統電
流がコンデンサ部に発生する直流分を算出し、それに基
づいて補償電流を補償電流発生装置から発生することに
より、コンデンサに発生する直流分を速やかに抑制する
ことができ、変圧器等の直流偏磁現象を回避することが
できる。この場合、直流分の算出に補償電流による過渡
的な直流分が含まれないため、より一層安定な直流分抑
制制御を実現することができる。
【0078】一方、請求項23の発明では、上記請求項
1乃至請求項10のいずれか1項の発明の直列補償装置
において、補償電流発生装置を、直列トランスと、自己
消弧素子を用いた第1の電流形変換器と、自己消弧素子
を用いて交流系統と並列に接続した第2の電流形変換器
と、第1の電流形変換器の直流部と第2の電流形変換器
の直流部とを接続する直流リアクトルとから構成し、直
流リアクトルの電流を制御する直流電流制御回路を備え
ている。
【0079】従って、請求項23の発明の直列補償装置
においては、第1の電流形変換器から出力される電流
は、高調波成分が除去されて、直列トランスの二次側に
は補償電流が注入される。この補償電流は、直列トラン
スを通して直列コンデンサに注入され、補償電流を発生
する。その結果として、補償電流発生装置の出力に接続
されたコンデンサに所定の補償電流が注入され、所定の
補償電圧を交流系統に直列に発生させることができる。
【0080】また、請求項24の発明では、上記請求項
4、請求項8乃至請求項10のいずれか1項の発明の直
列補償装置において、補償電流発生装置を、自己消弧素
子を用いた第1の電流形変換器と、自己消弧素子を用い
て交流系統と並列に接続した第2の電流形変換器と、第
1の電流形変換器の直流部と第2の電流形変換器の直流
部とを接続する直流リアクトルとから構成し、直流リア
クトルの電流を制御する直流電流制御回路を備えてい
る。
【0081】従って、請求項24の発明の直列補償装置
においては、上記請求項4、請求項8乃至請求項10の
いずれかの発明と同様の作用を奏するのに加えて、補償
電流発生装置内のトランスを省略できると共に、直列ト
ランスの二次側に接続されたコンデンサがフィルタの機
能も兼ねるため、高調波フィルタも省略することができ
る。加えて、第2の電流形変換器により、この第2の電
流形変換器が接続された交流系統の無効電力を制御する
ことができる。
【0082】さらに、請求項25の発明では、上記請求
項1乃至請求項10のいずれか1項の発明の直列補償装
置において、補償電流発生装置を、直列トランスと、自
己消弧素子を用いた第1の電圧形変換器と、自己消弧素
子を用いて交流系統と並列に接続した第2の電圧形変換
器と、第1の電圧形変換器の直流部と第2の電圧形変換
器の直流部とを接続する直流コンデンサとから構成し、
第1の電圧形変換器の出力電流を制御する電流制御回路
と、第2の電圧形変換器の出力電流を制御する第2の電
流制御回路と、直流コンデンサ電圧を制御する直流電圧
制御回路とを備えている。
【0083】従って、請求項25の発明の直列補償装置
においては、直流コンデンサ電圧に基づいて、直流電圧
制御回路により直流電圧指令と等しい直流電圧となるよ
うな電流指令が出力される。そして、この電流指令に基
づくPWM制御により、第2の電圧形変換器の直流電圧
を目的の電圧量とする制御が行なわれる。また同時に、
第2の電圧形変換器の出力電流に基づくPWM制御によ
り、無効電力指令に等しくなるような電流が出力され、
第2の電圧形変換器が交流系統に出力する無効電力の制
御が行なわれる。これにより、上記請求項4、請求項8
乃至請求項10のいずれかの発明と同様の作用を奏する
のに加えて、種々の補償電圧を系統に注入することがで
きる。
【0084】一方、請求項26の発明では、上記請求項
4、請求項8乃至請求項10のいずれか1項の発明の直
列補償装置において、補償電流発生装置を、直列トラン
スと、自己消弧素子を用いた第1の電圧形変換器と、自
己消弧素子を用いて交流系統と並列に接続した第2の電
圧変換器と、第1の電圧形変換器の直流部と第2の電圧
形変換器の直流部とを接続する直流コンデンサとから構
成し、第1の電圧形変換器の出力電流を制御する第1の
電流制御回路と、第2の電圧形変換器の出力電流を制御
する第2の電流制御回路と、直流コンデンサ電圧を制御
する直流電圧制御回路とを備えている。
【0085】従って、請求項26の発明の直列補償装置
においては、第1の電圧形変換器は、電流制御により補
償電流指令と等しい電流を発生し、電流源として動作す
る。その結果として、補償電流がコンデンサに注入さ
れ、直列トランスの一次側に種々の補償電圧を発生させ
る。第2の電圧形変換器は、直流コンデンサ電圧を制御
し、第1の電圧形変換器から出入りする有効電力の調整
を行なう。また同時に、第2の電圧形変換器が接続され
た交流系統の無効電力を制御することができる。
【0086】これにより、上記請求項4、請求項8乃至
請求項10のいずれかの発明と同様の作用を奏するのに
加えて、種々の補償電圧を系統に注入することができ
る。
【0087】また、請求項27の発明では、上記請求項
23または請求項24の発明の直列補償装置において、
第2の電流形変換器が並列に接続された交流系統は、第
1の電流形変換器が直列に接続された交流系統と同一な
交流系統としている。
【0088】従って、請求項27の発明の直列補償装置
においては、上記請求項23または請求項24の発明と
同様の作用を奏して、種々の補償電圧を系統に注入でき
ると同時に、無効電力を制御することができる。
【0089】さらに、請求項28の発明では、上記請求
項23または請求項24の発明の直列補償装置におい
て、第2の電流形変換器が並列に接続された交流系統
は、第1の電流形変換器が直列に接続された交流系統と
並列な交流系統としている。
【0090】従って、請求項28の発明の直列補償装置
においては、上記請求項23または請求項24の発明と
同様の作用を奏するのに加えて、第1の電流形変換器と
第2の電流形変換器を異なる電力系統に設置することに
より、第1の電流形変換器が接続された交流系統で大き
な電力動揺が発生しても、第2の電流形変換器は健全で
あり、直流電流を確立することができる。これにより、
第1の電流形変換器は種々の補償電圧を系統に注入する
ことができ、同一系統に接続した場合と比較して、系統
動揺抑制効果をより一層高めることができる。
【0091】一方、請求項29の発明では、上記請求項
25または請求項26の発明の直列補償装置において、
第2の電圧形変換器が並列に接続された交流系統は、第
1の電圧形変換器が直列に接続された交流系統と同一な
交流系統としている。
【0092】従って、請求項29の発明の直列補償装置
においては、上記請求項25または請求項26の発明と
同様の作用を奏して、種々の補償電圧を系統に注入でき
ると同時に、無効電力を制御することができる。
【0093】また、請求項30の発明では、上記請求項
25または請求項26の発明の直列補償装置において、
第2の電圧形変換器が並列に接続された交流系統は、第
1の電圧形変換器が直列に接続された交流系統と並列な
交流系統としている。
【0094】従って、請求項30の発明の直列補償装置
においては、上記請求項25または請求項26の発明と
同様の作用を奏するのに加えて、第1の電流形変換器と
第2の電流形変換器を異なる電力系統に設置することに
より、第1の電流形変換器が接続された交流系統で大き
な電力動揺が発生しても、第2の電流形変換器は健全で
あり、直流電流を確立することができる。これにより、
第1の電流形変換器は種々の補償電圧を系統に注入する
ことができ、同一系統に接続した場合と比較して、系統
動揺抑制効果をより一層高めることができる。
【0095】さらに、請求項31の発明では、上記請求
項1乃至請求項10のいずれか1項の発明の直列補償装
置において、補償電流発生装置を、直列トランスと、自
己消弧素子を用いた第1の電流形変換器と、他の交流系
統と直列に接続した直列トランスと自己消弧素子とを用
いた第2の電流形変換器と、第1の電流形変換器の直流
部と第2の電流形変換器の直流部とを接続する直流リア
クトルとから構成し、直流リアクトルの電流を制御する
直流電流制御回路を備えている。
【0096】従って、請求項31の発明の直列補償装置
においては、第1の電流形変換器が接続された交流系統
と、第2の電流形変換器が接続された交流系統とで、同
時に直列補償動作を行なうことができる。また、第1の
電流形変換器が接続された交流系統で大きな電力動揺が
発生しても、第2の電流形変換器が接続された交流系統
は健全であり、第2の電流形変換器により直流電流を確
立することができる。これにより、第1の電流形変換器
は種々の補償電圧を系統に注入でき、系統動揺を抑制す
ることができる。
【0097】さらにまた、請求項32の発明では、上記
請求項1乃至請求項10のいずれか1項の発明の直列補
償装置において、補償電流発生装置を、直列トランス
と、自己消弧素子を用いた第1の電圧形変換器と、他の
交流系統と直列に接続した直列トランスと自己消弧素子
とを用いた第2の電圧形変換器と、第1の電圧形変換器
の直流部と第2の電圧形変換器の直流部とを接続する直
流コンデンサとから構成し、第1の電圧形変換器の出力
電流を制御する第1の電流制御回路と、第2の電圧形変
換器の出力電流を制御する第2の電流制御回路と、直流
コンデンサ電圧を制御する直流電圧制御回路とを備えて
いる。
【0098】従って、請求項32の発明の直列補償装置
においては、第1の電流形変換器が接続された交流系統
と、第2の電流形変換器が接続された交流系統とで、同
時に直列補償動作を行なうことができる。また、第1の
電流形変換器が接続された交流系統で大きな電力動揺が
発生しても、第2の電流形変換器が接続された交流系統
は健全であり、第2の電流形変換器により直流電流を確
立することができる。これにより、第1の電流形変換器
は種々の補償電圧を系統に注入でき、系統動揺を抑制す
ることができる。
【0099】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
【0100】(第1の実施の形態)図1は、本実施の形
態による直列補償装置の構成例を示すブロック回路図で
あり、図58と同一要素には同一符号を付して示してい
る。
【0101】図1において、Gは交流電源、X1は交流
系統のインダクタンス、C1は直列コンデンサ、CMP
1は補償電流発生装置をそれぞれ示している。
【0102】直列コンデンサC1は、交流系統に直列に
接続されており、補償電流発生装置CMP1は、直列コ
ンデンサC1に並列に接続されている。
【0103】次に、以上のように構成した本実施の形態
の直列補償装置においては、補償電流発生装置CMP1
の出力がゼロの場合、系統電流が流れ込むのに伴なっ
て、直列コンデンサC1には、系統電流よりも位相が9
0度遅れた電圧が発生する。
【0104】一方、交流系統のインダクタンスX1に発
生する電圧は、系統電流に対して位相が90度進んだ電
圧であるから、直列コンデンサC1には、交流系統のイ
ンダクタンスX1による電圧降下を打ち消す方向の電圧
が定常的に発生する。
【0105】補償電流発生装置CMP1は、所定の補償
電流を発生する電流源であり、その出力が各相の直列コ
ンデンサC1の両端に接続されている。
【0106】補償電流発生装置CMP1が実際に補償電
流を発生して、直列コンデンサC1に補償電流が注入さ
れると、直列コンデンサC1には、系統電流と補償電流
とを加算した電流よりも位相が90度遅れた電圧が発生
することになる。
【0107】補償電流の大きさ・位相を系統電流に対し
て変化させることで、直列コンデンサC1に流れ込む電
流の合計を種々の大きさ・位相の電流に変化させること
ができるため、それに伴なって、直列コンデンサC1に
発生する電圧の大きさと位相を変化させることができ
る。
【0108】これによって、交流電源Gから直列補償装
置の負荷側の端子までのインピーダンスを等価的に変化
させることができる。前述したように、交流系統の送電
限界や、安定度等の交流系統の特性は、その等価的なイ
ンピーダンスによって変化するため、補償電流を適切に
制御することで、交流系統の送電能力の向上、電力の動
揺抑制、潮流制御等を実現することができる。
【0109】以上の動作について、図2に示すベクトル
図を用いて、より詳細に説明する。
【0110】図2は、補償電流Icmpがゼロの時の、
交流電源電圧ベクトルVs、系統電流ベクトルIs、直
列コンデンサC1の交流電源側系統電圧をV1、負荷側
系統電圧をV2した時の各電流、電圧ベクトルの関係を
示すベクトル図である。
【0111】系統インダクタンスをLとすると、交流電
源側系統電圧V1は、系統インダクタンスLによる電圧
降下により、交流電源電圧Vsに対して位相がδだけ遅
れ、大きさがΔVだけ低下した電圧となっている。
【0112】一方、直列コンデンサC1には、系統電流
Isに対して位相が90°遅れた電圧が発生し、直列コ
ンデンサC1のキャパシタンスをCとすると、交流電源
側系統電圧V1と負荷側系統電圧V2との関係は、次式
のように表わされる。
【0113】
【数3】
【0114】すなわち、直列コンデンサC1の両端に発
生する電圧は、系統インダクタンスLによる位相遅れ、
電圧降下を補正する方向に発生する。
【0115】図3は、補償電流発生装置CMP1がIc
mpの補償電流を注入した場合の動作の一例を示すベク
トル図である。
【0116】図3において、直列コンデンサC1には、
系統電流Isによって発生する電圧に加えて、補償電流
Icmpによる電圧が発生するから、負荷側系統電圧V
2は、図3に示す状態に補正される。
【0117】補償電流Icmpの振幅と系統電流に対す
る位相を変化させることで、直列コンデンサC1に流れ
る電流ベクトルIs+Icmpは、Isの終点Aを中心
として、補償電流の最大値で決まる半径を持つ円CL1
内を変化させることができ、それに対応して、負荷側系
統電圧V2は、補償電流Icmpがゼロの時のベクトル
V2の終点Bを中心とした円CL2内の任意の点に変化
させることができる。
【0118】すなわち、適切な補償電流Icmpの振幅
と位相を注入することで、負荷側系統電圧V2を補償す
ることができ、交流電源Gから直列コンデンサC1の負
荷側までの等価的なインピーダンスをさまざまな値に変
化させることができる。
【0119】従来の直列補償装置が、系統に直列トラン
スを介して接続されており、直列補償装置に流れる電流
が系統電流に拘束されていたのに対して、図1に示す本
実施の形態の構成では、系統電流と補償電流とは独立で
あり、補償電流発生装置が補償電流を適切に保つこと
で、系統事故等によって系統に過大な電流が流れた場合
でも、系統電流は直列コンデンサC1を通して流れ、補
償電流発生装置CMP1に流れ込むことはない。
【0120】従って、過大な事故電流が直列補償装置に
流れ込んで直列補償装置が故障するのを防ぐために、従
来の直列補償装置において必要であったバイパス回路が
不要となる。
【0121】また、系統電流の増大に伴ない、直列コン
デンサC1の電圧も増大するが、直列コンデンサC1に
は、過電圧を防ぐアレスタ(非線型抵抗素子)を並列に
接続しておけば、補償電流発生装置CMP1にかかる最
大電圧も、アレスタの保護レベルで制限される。補償電
流発生装置CMP1をアレスタによる保護レベルで決ま
る電圧に耐えるように設計しておくことで、バイパス回
路が不要な簡素な構成でありながら、事故除去後、速や
かに所定の補償動作を行なうことが可能な信頼性の高い
直列補償装置を実現することができる。
【0122】補償電流発生装置CMP1としては、通
常、半導体スイッチング素子を用いた電力変換器が用い
られるため、補償電流として必要な周波数の電流の他
に、高調波電流が含まれるが、図1に示す本実施の形態
の構成の場合には、補償電流発生装置CMP1と並列に
大容量の直列コンデンサC1が接続されているため、高
調波成分の大部分は直列コンデンサC1に流れ込み、系
統側にはほとんど流出しない。
【0123】以上の動作について、図4に示す等価回路
図を用いて説明する。
【0124】図4(a)は、交流送電線の一相分の等価
回路である。
【0125】図4(a)では、交流電源G、直列コンデ
ンサC1の負荷側の相電圧をそれぞれVs、V2の電圧
源とし、補償電流発生装置CMP1を電流Icmpを注
入する電流源として表わしている。
【0126】系統に流れる電流Isは、電圧源Vs、V
2と電流源Icmpそれぞれによって決まる電流の和と
して表わされるが、重ね合わせの原理より、電流源によ
って決まる電流を考える際には、電圧源を短絡して考え
てよい。よって、図4(a)の等価回路は、図4(b)
に示すように変形することができる。
【0127】電流源から、系統に流れ出す電流、直列コ
ンデンサに流れ込む電流をそれぞれI1、I2とする
と、補償電流の周波数をf[Hz]として、I1とI2
との比は次式のように表現される。
【0128】
【数4】
【0129】ここで、説明の簡単のため、基本周波数に
おいて、直列コンデンサで系統のインダクタンスによる
電圧降下を100%補償しているとすると、
【数5】
【0130】通常の三相ブリッジ接続された電力変換器
が発生する周波数領域は、通常5次、7次以上であるた
め、系統に流出する高調波は5次高調波でも、1/26
に低減されて、十分小さい値となる。
【0131】上記の説明では、直列コンデンサの補償量
を系統のインダクタンスを100%補償する値とした
が、補償量は通常100%よりも小さい値で抑えられ、
系統に流出する高調波はさらに小さくなる。
【0132】従って、補償電流発生装置CMP1に用い
る電力変換器は、高調波フィルタの設置や多重化等の高
調波対策を講じなくとも、系統への高調波の影響の小さ
い直列補償装置を実現することができる。
【0133】なお、図1では、説明の簡単のため、直列
コンデンサC1は、各相1台のコンデンサにて構成する
ようにしたが、実際には、必要なコンデンサ容量に応じ
て、コンデンサを直並列接続したものを用いるようにし
てもよい。
【0134】(第2の実施の形態:請求項1に対応)図
5は、本実施の形態による直列補償装置の構成例を示す
ブロック回路図であり、図1と同一要素には同一符号を
付して示している。
【0135】図5において、Gは交流電源、X1は交流
系統のインダクタンス、C1は直列コンデンサ(以下、
第1の直列コンデンサと称する)、C2は直列コンデン
サ(以下、第2の直列コンデンサと称する)、CMP1
は補償電流発生装置をそれぞれ示している。
【0136】第1の直列コンデンサC1、第2の直列コ
ンデンサC2は、交流系統にそれぞれ互いに直列に接続
されており、補償電流発生装置CMP1は、直列コンデ
ンサC1に並列に接続されている。
【0137】すなわち、本実施の形態では、補償電流を
変化させることでインピーダンスを変化できる第1の直
列コンデンサC1に加えて、固定の補償を行なう第2の
直列コンデンサC2を設けている。
【0138】次に、以上のように構成した本実施の形態
の直列補償装置においては、補償電流Icmpがゼロの
時、各直列コンデンサC1、C2には、いずれも系統電
圧よりも位相が90度遅れた電圧が発生しており、各直
列コンデンサC1、C2に発生する電圧の合計によっ
て、系統インピーダンスX1による電圧降下が軽減され
る。
【0139】補償電流Icmpが注入されると、第1の
直列コンデンサC1に発生する電圧ベクトルは、補償電
流の大きさと位相に応じて、補償電流Icmpがゼロの
場合の負荷側端子電圧を中心とした円内の値に変化させ
ることができる。
【0140】これによって、交流電源Gから負荷側端子
電圧までの等価的なインピーダンスを変化させることが
でき、前述した第1の実施の形態と同様の効果を得るこ
とができる。
【0141】加えて、第1の実施の形態で、第1の直列
コンデンサC1に含んでいた、定常的に必要な補償量に
相当するコンデンサの大部分を、第2の直列コンデンサ
C2として設置することで、特に定常的に大きな補償を
必要とする際には、補償電流発生装置CMP1の出力端
に印加される電圧を小さく抑えることができる。
【0142】なお、図5では、説明の簡単のため、第
1、第2の直列コンデンサC1、C2共に、各相1台の
コンデンサにて構成するようにしたが、実際には、必要
なコンデンサ容量に応じて、コンデンサを直並列接続し
たものを用いるようにしてもよい。
【0143】(第3の実施の形態:請求項2に対応)図
6は、本実施の形態による直列補償装置の構成例を示す
ブロック回路図であり、図5と同一要素には同一符号を
付してその説明を省略し、ここでは異なる部分について
のみ述べる。
【0144】すなわち、本実施の形態の直列補償装置
は、図6に示すように、前記第2の実施の形態におい
て、固定分の補償を行なう直列コンデンサとして設置し
た第2の直列コンデンサC2を、機械的スイッチにて直
列数を可変可能なコンデンサユニット群C2SWにて構
成するようにしている。
【0145】具体的には、第2の直列コンデンサC2
を、それぞれスイッチが並列に接続された複数の直列コ
ンデンサから構成している。
【0146】なお、図6では、説明の簡単のため、各相
3ユニットにて構成したが、必要な補償量に応じて、任
意の数のユニットにより構成するようにしてもよい。
【0147】次に、以上のように構成した本実施の形態
の直列補償装置においては、コンデンサユニット群C2
SWにおいて、投入する直列コンデンサ数と可変部分の
第1の直列コンデンサC1の補償量を変化させること
で、補償電流発生装置CMP1の容量を小さく抑えなが
ら、広範な補償を実現することができる。
【0148】すなわち、系統インダクタンスのリアクタ
ンスに対する直列コンデンサ部のリアクタンスの大きさ
の比を補償度と称することとすると、例えばコンデンサ
ユニット群C2SWの1ユニット当たりの補償度をそれ
ぞれ10%、第1の直列コンデンサC1による補償度を
5%、補償電流発生装置CMP1の容量を5%(+5%
の補償度に相当する電圧を発生させるのに必要な補償電
流を発生できる補償電流発生装置の容量を5%とする。
補償電流を逆位相にも発生できるため、補償電流発生装
置CMP1により−5%から5%の範囲で補償度を変化
させることができる)とすると、第1の直列コンデンサ
C1における補償度は、0%から10%の範囲で可変と
なるため、下記表1に示すように、コンデンサユニット
群C2SWの投入直列コンデンサ数を選択することで、
0%から40%の補償を連続的に実現することができ
る。
【0149】
【表1】
【0150】なお、ここでは、説明の簡単のため、第1
の直列コンデンサC1の補償がリアクタンス方向のみと
なる場合について説明したが、補償電流の位相を系統電
流に対して任意の位相とすることで、例えば図7に示す
ような5%、15%、25%、35%の補償度を中心と
する半径5%の補償の円内の補償が可能となる。
【0151】(第4の実施の形態:請求項3に対応)図
8は、本実施の形態による直列補償装置の構成例を示す
ブロック回路図であり、図6と同一要素には同一符号を
付してその説明を省略し、ここでは異なる部分について
のみ述べる。
【0152】すなわち、本実施の形態の直列補償装置
は、図8に示すように、前記第3の実施の形態におい
て、コンデンサユニット群C2SWの投入数を切替える
スイッチとして、サイリスタを互いに逆並列に接続した
半導体スイッチを用いて構成している。
【0153】次に、以上のように構成した本実施の形態
の直列補償装置においては、サイリスタによって直列コ
ンデンサの投入数を高速に切替えることができるため、
前記第3の実施の形態において説明した補償を、より一
層高速に実現することが可能となる。
【0154】(第5の実施の形態:請求項4に対応)図
9は、本実施の形態による直列補償装置の基本的な構成
例を示すブロック回路図であり、図1と同一要素には同
一符号を付して示している。
【0155】図9において、直列トランスTr1は、そ
の一次巻線が交流系統に直列に接続されており、直列ト
ランスTr1の二次巻線には、コンデンサC21が接続
され、コンデンサC21と並列に、補償電流発生装置C
MP1が接続されている。
【0156】次に、以上のように構成した本実施の形態
の直列補償装置においては、直列トランスTr1の巻数
比をn、コンデンサC21のリアクタンスをXc21と
すると、補償電流発生装置CMP1が発生する補償電流
がゼロの時には、コンデンサC21には、系統電流Is
と直列トランスTr1の巻数比nとで決まる電流n×I
sが流れ込み、その電流に対して位相が90度遅れた電
圧n×Xc21×Isが発生する。
【0157】コンデンサC21に発生する電圧は、直列
トランスTr1を介して、系統電流に対して位相が90
度遅れた電圧として、交流系統に直列に注入され、系統
インピーダンスX1による電圧降下を定常的に打ち消す
方向に働く。
【0158】補償電流発生装置CMP1が補償電流Ic
mpを発生すると、コンデンサC21には、系統電流で
決まる電流に加えて、補償電流Icmpが注入され、コ
ンデンサC21に発生する電圧は、補償電流Icmpの
大きさと位相によって変化する。
【0159】コンデンサC21に発生する電圧ベクトル
は、補償電流Icmpの大きさと位相に対応して、補償
電流がゼロの時の電圧ベクトルの終点を中心として、補
償電流の最大値で決まる任意の円内を変化させることが
できる。
【0160】コンデンサC21に発生する電圧ベクトル
に対応して、直列トランスTr1の一次側に発生し、交
流系統に直列に注入される電圧も変化する。
【0161】これによって、交流電源Gから直列補償装
置の負荷側までの等価的なインピーダンスをさまざまな
値に変化させることができ、前記第1の実施の形態と同
様の作用効果が得られる。
【0162】補償電流がゼロの時を考えると、系統電流
Isに対して、コンデンサC21に発生する電圧はn×
Xc21×Isとなり、直列トランスTr1の一次側に
は、n2 ×Xc×Isの電圧が発生する。
【0163】つまり、前記第1の実施の形態と同じ補償
度を実現する場合に、本実施の形態では、1/n2 のリ
アクタンスを有するコンデンサを設置すればよい。
【0164】コンデンサC21に流れ込む電流はn倍に
なるため、リアクタンスX(電流の2乗)で決まるコン
デンサの容量は変わらないが、コンデンサC21に発生
する電圧は1/nとなる。
【0165】すなわち、本実施の形態では、直列トラン
スTr1を介して系統に直列に接続されているため、コ
ンデンサC21は交流系統に直接接続された直列コンデ
ンサと同等の効果を持ちながら、直列トランスTr1の
低圧側に設置されているため、コンデンサの耐圧・絶縁
の点で極めて有利となる。
【0166】(第6の実施の形態:請求項5に対応)図
10は、本実施の形態による直列補償装置の基本的な構
成例を示すブロック回路図であり、図1と同一要素には
同一符号を付して示している。
【0167】図10において、一次巻線を交流系統に直
列に接続した直列トランスTr1の二次巻線に、第1の
コンデンサC21および第2のコンデンサC22が接続
され、第1のコンデンサC21と並列に、補償電流発生
装置CMP1が接続されている。
【0168】第2のコンデンサC22は、定常的に必要
な補償量に相当するコンデンサの大部分を、第2の直列
コンデンサとして設置したもので、前記第2の実施の形
態と同様の構成を、直列トランスTr1の二次側におい
て実現している。
【0169】次に、以上のように構成した本実施の形態
の直列補償装置においては、直列トランスTr1の巻数
比をn、コンデンサC21、C22のリアクタンスをそ
れぞれXc21、Xc22とすると、補償電流発生装置
CMP1が発生する補償電流がゼロの時には、コンデン
サC21、C22には、系統電流Isと直列トランスの
巻数比nとで決まる電流n×Isが流れ込み、その電流
に対して位相が90度遅れた電圧n×Xc21×Is、
n×Xc22×Isが発生する。
【0170】コンデンサC21、C22に発生する合計
電圧は、直列トランスTr1を介して、系統電流に対し
て位相が90度遅れた電圧として、交流系統に直列に注
入され、系統インダクタンスX1による電圧降下を定常
的に打ち消す方向に働く。
【0171】補償電流発生装置CMP1が補償電流Ic
mpを発生すると、コンデンサC21には、系統電流で
決まる電流に加えて、補償電流Icmpが注入され、コ
ンデンサC21に発生する電圧は、補償電流Icmpの
大きさと位相によって変化する。
【0172】コンデンサC21に発生する電圧ベクトル
は、補償電流Icmpの大きさと位相に対応して、補償
電流がゼロの時の電圧ベクトルの終点を中心として、補
償電流の最大値で決まる任意の円内を変化させることが
できる。
【0173】コンデンサC21に発生する電圧ベクトル
に対応して、直列トランスTr1の一次側に発生し、交
流系統に直列に注入される電圧も変化する。
【0174】これによって、交流電源Gから直列補償装
置の負荷側までの等価的なインピーダンスをさまざまな
値に変化させることができ、前記第2の実施の形態と同
様の作用効果が得られる。
【0175】特に、定常的に大きな補償を必要とする際
には、補償電流発生装置CMP1の出力端に印加される
電圧を小さく抑えることができるのに加えて、コンデン
サC21、C22が、直列トランスTr1の低圧側に設
置されているため、コンデンサの耐圧・絶縁の点で極め
て有利となる。
【0176】(第7の実施の形態:請求項6に対応)図
11は、本実施の形態による直列補償装置の構成例を示
すブロック回路図であり、図10と同一要素には同一符
号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分につ
いてのみ述べる。
【0177】すなわち、本実施の形態の直列補償装置
は、図11に示すように、前記第6の実施の形態におい
て、一次巻線を交流系統に直列に接続した直列トランス
Tr1の二次巻線に、補償電流発生装置CMP1を並列
に接続した第1のコンデンサC21と、機械的スイッチ
にて直列数を可変可能なコンデンサユニット群C22S
Wを接続するようにしている。
【0178】具体的には、第2の直列コンデンサC2
を、それぞれスイッチが並列に接続された複数の直列コ
ンデンサから構成している。
【0179】なお、図11では、説明の簡単のため、各
相3ユニットにて構成したが、必要な補償量に応じて、
任意のユニット数により構成するようにしてもしてよ
い。
【0180】次に、以上のように構成した本実施の形態
の直列補償装置においては、補償電流発生装置CMP1
から第1のコンデンサC21に注入する補償電流Icm
pの大きさと位相を変化させることで、第1のコンデン
サC21に発生する電圧の大きさ、位相を種々の値に変
化できる。
【0181】すなわち、本実施の形態では、前記第3の
実施の形態と同様にして、コンデンサユニット群C22
SWにおいて、投入する直列コンデンサ数と可変部分の
第1の直列コンデンサC1の補償量を変化させること
で、直列トランスTr1の二次側に発生する電圧が広い
範囲で連続的に変化し、直列トランスTr1を介して、
交流系統に直列に注入される補償電圧が変化する。
【0182】これによって、交流電源Gから直列補償装
置の負荷側までの等価的なインピーダンスをさまざまな
値に変化させることができ、前記第3の実施の形態と同
様の作用効果を実現することができる。
【0183】また、直列トランスTr1の巻数をnとす
ると、前記第3の実施の形態と同じ補償量を実現する場
合に、第1のコンデンサC21とコンデンサユニット群
C22SWに印加される電圧は1/nとなる。
【0184】これにより、補償電流発生装置CMP1の
容量を小さく抑えながら、広範な補償を実現することが
できるのに加えて、コンデンサC21およびコンデンサ
ユニット群C22SWが直列トランスTr1の低圧側に
設置されているため、コンデンサの耐圧・絶縁の点で極
めて有利となる。
【0185】(第8の実施の形態:請求項7に対応)図
12は、本実施の形態による直列補償装置の構成例を示
すブロック回路図であり、図11と同一要素には同一符
号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分につ
いてのみ述べる。
【0186】すなわち、本実施の形態の直列補償装置
は、図12に示すように、前記第7の実施の形態におい
て、コンデンサユニット群C22SWの投入数を切替え
るスイッチとして、サイリスタを互いに逆並列に接続し
た半導体スイッチを用いて構成している。
【0187】次に、以上のように構成した本実施の形態
の直列補償装置においては、サイリスタによって直列コ
ンデンサの投入数を高速に切替えることができるため、
前記第7の実施の形態において説明した補償を、より一
層高速に実現することができると共に、コンデンサC2
1およびサイリスタが直列トランスTr1の低圧側に設
置されているため、コンデンサ、サイリスタの耐圧、絶
縁の点で極めて有利となる。
【0188】(第9の実施の形態:請求項8に対応)図
13は、本実施の形態による直列補償装置の基本的な構
成例を示すブロック回路図であり、図9と同一要素には
同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部
分についてのみ述べる。
【0189】すなわち、本実施の形態の直列補償装置
は、図13に示すように、前記第5の実施の形態におい
て、直列補償装置と直列に、定常的に必要な補償量に相
当するコンデンサの大部分を、直列コンデンサC2とし
て設置している。
【0190】次に、以上のように構成した本実施の形態
の直列補償装置においては、直列コンデンサC2には、
系統電流Isが流れており、系統電流に対して位相が9
0度遅れた電圧が常に発生している。この電圧は、系統
インピーダンスX1に発生する電圧と丁度逆相の関係と
なるため、系統インピーダンスX1による電圧降下を定
常的に打ち消す方向に働く。
【0191】直列トランスTr1を介して接続されたコ
ンデンサC21と補償電流発生装置CMP1は、前記第
5の実施の形態と全く同様の動作により、直列トランス
Tr1の一次側に種々の補償電圧を発生することで、直
列コンデンサC2による定常的な補償を合わせて、交流
電源Gから直列補償装置の負荷側までの等価的なインピ
ーダンスをさまざまな値に変化させることができる。
【0192】特に、定常的に大きな補償を必要とする際
には、補償量の大部分を直列コンデンサC2に分担させ
ることで、補償電流発生装置CMP1の出力端に印加さ
れる電圧を小さく抑えることができるのに加えて、コン
デンサC21が、直列トランスTr1の低圧側に設置さ
れているため、コンデンサの耐圧・絶縁の点で極めて有
利となる。
【0193】また、直列コンデンサC2は、直列トラン
スTr1を介した補償装置部分と分離して設置すること
ができ、設置の自由度が極めて高い。
【0194】(第10の実施の形態:請求項9に対応)
図14は、本実施の形態による直列補償装置の構成例を
示すブロック回路図であり、図13と同一要素には同一
符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分に
ついてのみ述べる。
【0195】すなわち、本実施の形態の直列補償装置
は、図14に示すように、前記第9の実施の形態におい
て、固定分の補償を行なう直列コンデンサとして設置し
た直列コンデンサC2を、機械的スイッチにて直列数を
可変可能なコンデンサユニット群C2SWにて構成する
ようにしている。
【0196】具体的には、直列コンデンサC2を、それ
ぞれスイッチが並列に接続された複数の直列コンデンサ
から構成している。
【0197】なお、図14では、説明の簡単のため、各
相3ユニットにて構成したが、必要な補償量に応じて、
任意の数のユニットにより構成するようにしてもよい。
【0198】次に、以上のように構成した本実施の形態
の直列補償装置においては、コンデンサユニット群C2
SWにおいて、並列接続されたスイッチが開いているコ
ンデンサには系統電流Isが流れ込み、系統電流に対し
て位相が90度遅れた電圧が発生する。この電圧は、系
統インピーダンスX1に発生する電圧と丁度逆相の関係
となるため、系統インピーダンスX1による電圧降下を
定常的に打ち消す方向に働く。
【0199】そして、コンデンサユニット群C2SWに
おいて、投入する直列コンデンサ数を変えることで、系
統に注入される電圧が段階的に変化して、補償量が段階
的に変化することになる。
【0200】直列トランスTr1を介して接続されたコ
ンデンサC21と補償電流発生装置CMP1は、前記第
5の実施の形態と全く同様の動作により、直列トランス
Tr1の一次側に種々の補償電圧を発生することができ
る。
【0201】すなわち、本実施の形態では、コンデンサ
ユニット群C2SWによる段階的な補償と直列トランス
Tr1の一次側に発生する可変の補償電圧とを、前記第
3の実施の形態において表1を用いて説明した場合と同
様の方法で組み合わせることで、広範な補償量を連続的
に発生することができ、交流電源Gから直列補償装置の
負荷側までの等価的なインピーダンスをさまざまな値に
変化させることができる。
【0202】これにより、補償電流発生装置CMP1の
容量を小さく抑えながら、広範な補償を実現することが
できるのに加えて、コンデンサC21が直列トランスT
r1の低圧側に設置されているため、コンデンサの耐圧
・絶縁の点で極めて有利となる。
【0203】また、直列コンデンサユニット群C2SW
は、直列トランスTr1を介した補償装置部分と分離し
て設置することができ、設置の自由度極めてが高い。
【0204】(第11の実施の形態:請求項10に対
応)図15は、本実施の形態による直列補償装置の構成
例を示すブロック回路図であり、図14と同一要素には
同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部
分についてのみ述べる。
【0205】すなわち、本実施の形態の直列補償装置
は、図15に示すように、前記第10の実施の形態にお
いて、コンデンサユニット群C2SWの投入数を切替え
るスイッチとして、サイリスタを互いに逆並列に接続し
た半導体スイッチを用いて構成している。
【0206】次に、以上のように構成した本実施の形態
の直列補償装置においては、サイリスタによって直列コ
ンデンサの投入数を高速に切替えることができるため、
前記第10の実施の形態において説明した補償を、より
一層高速に実現することができると共に、第1のコンデ
ンサC21が直列トランスTr1の低圧側に設置されて
いるため、コンデンサの耐圧、絶縁の点で極めて有利と
なる。
【0207】また、直列コンデンサユニット群C2SW
は、直列トランスTr1を介した補償装置部分と分離し
て設置することができ、設置の自由度が極めて高い。
【0208】(第12の実施の形態:請求項11、請求
項15に対応)図16は、本実施の形態による直列補償
装置の構成例を示すブロック回路図であり、前記第1乃
至第11の各実施の形態と同一要素には同一符号を付し
て示している。
【0209】すなわち、本実施の形態では、図16に示
すように、前記補償電流発生装置CMP1を、自己消弧
素子である逆阻止形GTOを三相ブリッジ接続してな
り、直流側に直流電流源を備えた電流形変換器CSI1
と、直列トランスTr1とから構成している。
【0210】また、電流形変換器CSI1と直列トラン
スTr1との間には、電流形変換器CSI1の発生する
高調波成分を除去するための高調波フィルタC0を設置
している。
【0211】図17は、本実施の形態の直列補償装置を
構成する補償電流発生装置CMP1を、前記第1の実施
の形態に適用した場合の構成例を示すブロック回路図で
あり、図1と同一要素には同一符号を付して示してい
る。
【0212】次に、以上のように構成した本実施の形態
の直列補償装置においては、補償電流指令Icmp*は
PWM制御回路PWM1に入力され、PWM変調によ
り、電流指令Icmp*と等しくなるような電流を発生
するようなスイッチングパターンを発生する。
【0213】電流形変換器CSI1から出力される電流
は、PWM変調された方形波状の電流となるが、高調波
フィルタC0によって高調波成分が除去され、直列トラ
ンスTr1の二次側には正弦波状の電流が注入される。
【0214】さらに、補償電流は、直列トランスTr1
を介して巻数に応じて変換され、直列コンデンサC1に
注入されて、正弦波状の補償電圧を発生する。
【0215】すなわち、本実施の形態では、電流形変換
器CSI1は、直流側に直流電流源を有し、電流指令に
基づいてPWM制御を行なうことにより、指令値に等し
い補償電流を出力する電流源として動作するため、所定
の指令値に一致した補償電流を発生する補償電流発生装
置として動作する。
【0216】その結果、補償電流発生装置CMP1の出
力に接続された直列コンデンサC1に、直列トランスT
r1を通して所定の補償電流が注入され、所定の補償電
圧を交流系統に直列に発生させることができる。
【0217】なお、本実施の形態では、説明の簡単のた
め、三相ブリッジ接続した電流形変換器1台を用いる場
合の構成について説明したが、複数の電流形変換器を多
重接続して大容量化するようにしてもよい。
【0218】(第13の実施の形態:請求項12、請求
項16に対応)図18は、本実施の形態による直列補償
装置の構成例を示すブロック回路図であり、前記第1乃
至第11の各実施の形態と同一要素には同一符号を付し
て示している。
【0219】すなわち、本実施の形態では、図18に示
すように、前記補償電流発生装置CMP1を、自己消弧
素子であるGTOを三相ブリッジ接続してなり、直流側
に直流電圧源を備えた電圧形変換器VSI1と、電圧形
変換器VSI1のGTOのスイッチングパターンを発生
するPWM制御回路PWM2と、電圧形変換器VSI1
の出力電流を制御する電流制御回路ACR1と、連系の
ためのリアクトルL0と、直列トランスTr1とから構
成している。
【0220】なお、連系リアクトルL0は、本実施の形
態のように独立のリアクトルとして設置してもよいし、
直列トランスTr1の漏れリアクタンスを大きめに設計
することで代用するようにしてもよい。
【0221】図19は、本実施の形態の直列補償装置を
構成する補償電流発生装置CMP1を、前記第1の実施
の形態に適用した場合の構成例を示すブロック回路図で
あり、図1と同一要素には同一符号を付して示してい
る。
【0222】図20は、上記電流制御回路ACR1の詳
細な構成例を示すブロック図である。
【0223】図20に示すように、電流制御回路ACR
1は、3相2相変換回路101,102と、回転変換回
路103,104と、減算器105,106と、増幅回
路107,108と、加算器109,110と、線間相
変換回路111と、3相2相変換回路112、回転変換
回路113と、回転変換回路114と、2相3相変換回
路115とから構成されている。
【0224】次に、以上のように構成した本実施の形態
の直列補償装置の動作について、図19、図20を用い
て説明する。
【0225】位相検出回路PHDは、系統電流の検出値
から系統電流の位相THを検出し、電流制御回路ACR
1に入力する。
【0226】電流制御回路ACR1には、さらに三相電
流指令として与えられた補償電流指令Icmpu*、I
cmpv*、Icmpw*、および電圧形変換器VSI
1の三相出力電流検出値Icmpu、Icmpv、Ic
mpwが入力される。
【0227】電流制御回路ACR1では、補償電流指令
Icmpu*、Icmpv*、Icmpw*、および三
相出力電流検出値Icmpu、Icmpv、Icmpw
が、それぞれ3相2相変換回路101,102に入力さ
れて、次式により、二相量IcmpA*、IcmpB
*、IcmpA、IcmpBに変換される。
【0228】
【数6】
【0229】さらに、3相2相変換回路101,102
の出力は回転変換回路103,104に入力されて、次
式により、系統電流に平行な成分と系統電流よりも位相
が90度進んだ成分からなる直流量IcmpD*、Ic
mpQ*、IcmpD、IcmpQに変換される。
【0230】
【数7】
【0231】ここで、系統電流に平行な成分IcmpD
*、IcmpDは、直列コンデンサC1に注入されて系
統電流に直交する電圧を発生するから、無効電力に対応
する無効電流成分を表わしている。
【0232】また、系統電流よりも位相が90度進んだ
成分IcmpQ*、IcmpQは、直列コンデンサC1
に注入されて系統電流と同相の電圧を発生するから、有
効電力に対応する有効電流成分を表わしている。
【0233】この無効電流成分と有効電流成分につい
て、指令値と検出値が減算器105,106に入力さ
れ、それぞれの指令値と検出値との偏差が算出される。
【0234】そして、この偏差は、増幅回路107,1
08に入力されて、増幅される。
【0235】直列コンデンサC1の両端の検出電圧Vc
u、Vcv、Vcwは、線間相変換回路111におい
て、次式により、相電圧相当Vcu2、Vcv2、Vc
w2に変換される。
【0236】
【数8】
【0237】さらに、線間相変換回路111の出力は、
3相2相変換回路112、回転変換回路113によっ
て、次式により、有効電力方向成分VcDと無効電力方
向成分VcQとに分解された上で、増幅回路107,1
08の出力に加算器109,110において加算され
る。
【0238】
【数9】
【0239】ここで、直列コンデンサC1電圧の検出値
に基づく電圧は、連系リアクトルL0の系統側に印加さ
れる電圧に相当し、この電圧を増幅回路107,108
の出力に前向きに加算することで、増幅回路107,1
08は直列コンデンサC1に電圧が発生することによる
バイアス電圧分を供給する必要がなくなり、応答性を改
善することができる。
【0240】加算器109,110の出力VcmpD
*、VcmpQ*は、次式で表わされるTHの回転変換
回路114、2相3相変換回路115を通して、三相電
圧指令Vu*、Vv*、Vw*に変換され、PWM制御
回路PWM2に与えられる。
【0241】
【数10】
【0242】PWM制御回路PWM2は、PWM変調に
より、三相電圧指令Vu*、Vv*、Vw*に等しい電
圧を電圧形変換器VSI1が出力するように、電圧形変
換器VSI1の各GTOのスイッチングパターンを発生
する。
【0243】指令値に対して検出値が小さいと、正の偏
差が大きくなり、偏差を増幅した増幅回路107,10
8の出力も正の値で大きくなる。
【0244】加算器109,110において、連系イン
ダクタンスL0の系統側の電圧に相当する電圧が加算さ
れることで、加算器109,110の出力は、連系イン
ダクタンスの系統側の電圧に対して、正の偏差に基づい
て増幅された電圧分だけ大きな電圧に対応する電圧指令
を発生する。
【0245】PWM制御回路PWM2、電圧形変換器V
SI1によって、三相電圧指令に等しい電圧が発生さ
れ、連系インダクタンスに印加される電圧が、偏差に対
応する分だけ大きな電圧となる。その結果、電圧形変換
器VSI1の出力電流が増大して、指令値に対する検出
値の偏差が低減される。
【0246】このようにして、電流制御回路ACR1
は、電流指令Icmpu*、Icmpv*、Icmpw
*に等しい出力電流を発生することになる。
【0247】つまり、電圧形変換器VSI1の出力電流
が電流指令に常に等しくなるように制御され、直列コン
デンサC1に常に電流指令に等しい電流を出力する電流
源として動作する。
【0248】そして、電圧形変換器VSI1が出力する
電流は、直列トランスTr1を介して巻数に応じて変換
され、直列コンデンサC1に注入されて、補償電圧を発
生する。
【0249】すなわち、本実施の形態では、電圧形変換
器VSI1は、電流指令に基づいてPWM制御を行なう
ことにより、指令値に等しい補償電流を出力する電流源
として動作するため、所定の指令値に一致した補償電流
を発生する補償電流発生装置として動作する。
【0250】その結果、補償電流発生装置CMP1の出
力に接続された直列コンデンサC1に、直列トランスを
通して所定の補償電流が注入され、所定の補償電圧を交
流系統に直列に発生させることができる。
【0251】なお、本実施の形態では、説明の簡単のた
め、三相ブリッジ接続した電圧形変換器1台を用いる場
合の構成について説明したが、複数の電圧形変換器を多
重接続して大容量化するようにしてもよい。
【0252】(第14の実施の形態:請求項13に対
応)図21は、本実施の形態による直列補償装置の構成
例を示すブロック回路図であり、前記第5の実施の形態
と同一要素には同一符号を付して示している。
【0253】すなわち、本実施の形態では、図21に示
すように、直列トランスTr1の低圧側にコンデンサC
21を設置しているので、前記補償電流発生装置CMP
1を、電流形変換器CSI1のみで構成している。
【0254】次に、以上のように構成した本実施の形態
の直列補償装置においては、電流形変換器CSI1が、
PWM制御により補償電流指令と等しい電流を発生し、
電流源として動作することで、補償電流がコンデンサC
21に注入されて、直列トランスTr1の一次側に種々
の補償電圧を発生させることができる。
【0255】また、補償電流発生装置CMP1内のトラ
ンスを省略することができると共に、直列トランスTr
1の二次側に接続された、定常的に必要な補償電圧を発
生するコンデンサC21がフィルタ機能も兼ねるため、
高調波フィルタも省略することができる。
【0256】図22乃至図24は、本実施の形態による
直列補償装置の構成例を示すブロック回路図であり、前
記第9乃至第11の実施の形態と同一要素には同一符号
を付して示している。
【0257】すなわち、本実施の形態では、図22乃至
図24に示すように、直列トランスTr1の低圧側にコ
ンデンサC21を設置しているので、前記補償電流発生
装置CMP1を、電流形変換器CSI1のみで構成して
いる。
【0258】次に、以上のように構成した本実施の形態
の直列補償装置においては、基本的には、前記第9乃至
第11の実施の形態で説明した動作と全く同様にして、
種々の補償電圧を系統に注入することができる。
【0259】また、補償電流発生装置CMP1内のトラ
ンスを省略することができると共に、直列トランスTr
1の二次側に接続された、定常的に必要な補償電圧を発
生するコンデンサC21がフィルタ機能も兼ねるため、
高調波フィルタも省略することができる。
【0260】上述したように、本実施の形態では、電流
形変換器CSI1は、直流側に直流電圧源を有し、電流
指令に基づいてPWM制御を行なうことにより、指令値
に等しい補償電流を出力する電流源として動作するた
め、所定の指令値に一致した補償電流を発生する補償電
流発生装置として動作する。
【0261】その結果、補償電流発生装置CMP1の出
力に接続されたコンデンサC21に所定の補償電流が注
入され、所定の補償電圧を交流系統に直列に発生させる
ことができる。
【0262】(第15の実施の形態:請求項14に対
応)図25は、本実施の形態による直列補償装置の構成
例を示すブロック回路図であり、前記第5の実施の形態
と同一要素には同一符号を付して示している。
【0263】すなわち、本実施の形態では、図25に示
すように、直列トランスTr1の低圧側にコンデンサC
21を設置しているので、前記補償電流発生装置CMP
1を、電流制御回路を備えた電圧形変換器VSI1のみ
で構成している。
【0264】次に、以上のように構成した本実施の形態
の直列補償装置においては、電圧形変換器VSI1が、
電流制御により補償電流指令と等しい電流を発生し、電
流源として動作することで、補償電流がコンデンサC2
1に注入されて、直列トランスTr1の一次側に種々の
補償電圧を発生させることができる。
【0265】また、補償電流発生装置CMP1内のトラ
ンスを省略することができる。
【0266】図26乃至図28は、本実施の形態による
直列補償装置の構成例を示すブロック回路図であり、前
記第9乃至第11の実施の形態と同一要素には同一符号
を付して示している。
【0267】すなわち、本実施の形態では、図26乃至
図28に示すように、直列トランスTr1の低圧側にコ
ンデンサC21を設置しているので、前記補償電流発生
装置CMP1を、電流制御回路を備えた電圧形変換器V
SI1のみで構成している。
【0268】次に、以上のように構成した本実施の形態
の直列補償装置においては、基本的には、前記第9乃至
第11の実施の形態で説明した動作と全く同様にして、
種々の補償電圧を系統に注入することができる。
【0269】また、補償電流発生装置CMP1内のトラ
ンスを省略することができる。
【0270】上述したように、本実施の形態では、電圧
形変換器VSI1の出力電流を制御する電流制御回路
が、電圧形変換器VSI1の出力電流が補償電流指令と
一致するための電圧指令を与え、PWM制御によって電
圧指令に等しい電圧が電圧形変換器VSI1から出力さ
れ、結果として出力電流が補償電流指令と一致するよう
に動作するため、所定の指令値に一致した補償電流指令
を発生する補償電流発生装置として動作する。
【0271】その結果、補償電流発生装置CMP1の出
力に接続されたコンデンサC21に所定の補償電流が注
入され、所定の補償電圧を交流系統に直列に発生させる
ことができる。
【0272】(第16の実施の形態:請求項17に対
応)図29は、本実施の形態による直列補償装置の構成
例を示すブロック回路図であり、前記第12または第1
4の実施の形態と同一要素には同一符号を付して示して
いる。
【0273】すなわち、本実施の形態では、図29に示
すように、前記補償電流発生装置CMP1を、自己消弧
素子である逆阻止形GTOを各相毎に単相ブリッジ接続
してなり、直流側に直流電流源を備えた電流形変換器C
SI2と、直列トランスTr2とから構成している。
【0274】また、電流形変換器CSI2と直列トラン
スTr2との間には、電流形変換器CSI2の発生する
高調波成分を除去するための高調波フィルタC0を設置
している。
【0275】次に、以上のように構成した本実施の形態
の直列補償装置においては、基本的には、前記第12ま
たは第14の実施の形態で説明した動作と全く同様にし
て、補償電圧を系統に注入することができる。
【0276】また、各相の出力電流を独立に制御するこ
とができる。
【0277】すなわち、本実施の形態では、各相毎に単
相ブリッジ接続された自己消弧素子である逆阻止形GT
Oのスイッチングを制御することにより、指令電流に一
致した電流が電流形変換器CSI2より出力され、所定
の指令値に一致した補償電流指令を発生する補償電流発
生装置として動作する。
【0278】その結果、補償電流発生装置CMP1の出
力に接続されたコンデンサに所定の補償電流が注入さ
れ、所定の補償電圧を交流系統に直列に発生させること
ができる。この場合、各相毎に単相ブリッジ接続してい
ることにより、各相の補償電流を独立に制御することが
できる。
【0279】なお、本実施の形態では、直列トランスT
r2、高調波フィルタC0を用いた場合の構成について
説明したが、電流形変換器CSI2の出力を直接交流系
統の直列コンデンサの両端に接続して、トランスレス、
フィルタレスとするようにしてもよい。
【0280】(第17の実施の形態:請求項18に対
応)図30は、本実施の形態による直列補償装置の構成
例を示すブロック回路図であり、前記第13または第1
5の実施の形態と同一要素には同一符号を付して示して
いる。
【0281】すなわち、本実施の形態では、図30に示
すように、前記補償電流発生装置CMP1を、自己消弧
素子であるGTOを各相毎に単相ブリッジ接続してな
り、直流側に直流電圧源を備えた電圧形変換器VSI2
と、電圧形変換器VSI2の出力電流を制御する電流制
御回路ACR1と、直列トランスTr2とから構成して
いる。
【0282】次に、以上のように構成した本実施の形態
の直列補償装置においては、基本的には、前記第13ま
たは第15の実施の形態で説明した動作と全く同様にし
て、種々の補償電圧を系統に注入することができる。
【0283】また、各相の出力電流を独立に制御するこ
とができる。
【0284】すなわち、本実施の形態では、所定の指令
電流に一致した電流を出力するための電圧指令を、電流
制御回路ACR1の出力として電圧形変換器VSI2に
与え、各相毎に単相ブリッジ接続された自己消弧素子で
あるGTOのスイッチングを制御することにより、指令
電流に一致した電流が電圧形変換器VSI2より出力さ
れ、所定の指令値に一致した補償電流指令を発生する補
償電流発生装置として動作する。
【0285】その結果、補償電流発生装置CMP1の出
力に接続されたコンデンサに所定の補償電流が注入さ
れ、所定の補償電圧を交流系統に直列に発生させること
ができる。この場合、各相毎に単相ブリッジ接続してい
ることにより、各相の補償電流を独立に制御することが
できる。
【0286】なお、本実施の形態では、直列トランスT
r2を用いた場合の構成について説明したが、電圧形変
換器VSI2の出力を直接交流系統の直列コンデンサの
両端に接続して、トランスレスとするようにしてもよ
い。
【0287】(第18の実施の形態:請求項19に対
応)図31は、本実施の形態による直列補償装置の構成
例を示すブロック回路図であり、前記第1乃至第17の
各実施の形態と同一要素には同一符号を付して示してい
る。
【0288】すなわち、本実施の形態では、図31に示
すように、前記第1乃至第17のいずれかの実施の形態
において、交流系統の電流を検出し、前記補償電流発生
装置CMP1が交流系統の電流と同相または逆相の電流
を発生させるように、補償電流制御装置を構成してい
る。
【0289】本実施の形態では、例として、前記第1の
実施の形態に前記第13の実施の形態の電圧形変換器を
適用した場合の構成について示している。
【0290】図32は、上記電流制御回路ACR2のよ
り詳細な構成例を示すブロック図であり、図20と同一
要素には同一符号を付して示している。
【0291】次に、以上のように構成した本実施の形態
の直列補償装置の動作について、図31、図32を用い
て説明する。
【0292】電流制御回路ACR2には、系統電流方向
の電流指令Icmpd*が入力され、系統電流よりも位
相が90度進んだ方向の電流指令はゼロとして、電流制
御演算が行なわれる。
【0293】補償電流指令Icmpd*が正の値を持つ
時は、電流制御回路ACR2には、系統電流と同相方向
の電流指令が与えられ、補償電流指令Icmpd*が負
の値を持つ時は、電流制御回路ACR2には、系統電流
と逆相方向の電流指令が与えられる。
【0294】電流制御回路ACR2は、電圧変形器VS
I1が補償電流指令Icmpd*と等しい電流を出力す
るような電圧指令Vu*、Vv*、Vw*を出力し、P
WM制御回路PWM2によって、GTOのスイッチング
パターンを出力する。
【0295】その結果、出力電流Icmpu、Icmp
v、Icmpwは、系統電流と同相または逆相方向の成
分を有する補償電流となる。
【0296】さらに、直列コンデンサC1には、直列ト
ランスTr1を介して、系統電流と同相または逆相方向
成分のみを有する補償電流が注入される。
【0297】系統電流に対して同相または逆相の補償電
流が注入される直列コンデンサC1には、系統電流に対
して位相が90度遅れまたは進みの補償電圧が発生し、
補償電流がゼロの時に直列コンデンサC1に発生する電
圧と同相または逆相方向の補償電圧となる。
【0298】その結果、直列コンデンサC1は、等価的
に可変容量のリアクタンスとして動作する。図33は、
この時の動作を示すベクトル図である。
【0299】すなわち、直列コンデンサC1部の電源側
の交流系統電圧V1は、系統リアクタンスXsによる電
圧降下で、位相がδだけ遅れ、振幅がΔVだけ低下した
電圧となる。
【0300】補償電流Icmpがゼロの時、直列コンデ
ンサC1には、系統電流Isに直交する電圧1/(jω
C)×Isが発生し、直列コンデンサC1の負荷側の電
圧V2は、図33のA点に終点を有するベクトルで表わ
される。
【0301】系統電流Isと同相の補償電流Icmpを
注入すると、直列コンデンサC1には、さらに1/(j
ωC)×Icmpの電圧が発生し、直列コンデンサC1
の負荷側電圧V2を表わすベクトルの終点はB点に移動
し、系統インピーダンスによる電圧降下がさらに補償さ
れる。
【0302】補償電圧Icmpを同相または逆相で変化
させることにより、直列コンデンサC1の負荷側電圧V
2ベクトルの終点は、A点を中心として系統電源電圧ベ
クトルVsと直列コンデンサC1の電源側電圧V1の終
点とを結ぶ直線上を変化させることができる。
【0303】つまり、直列補償装置を可変のリアクタン
スとして動作させて、系統リアクタンスによる電圧降下
を補償することができる。
【0304】一方、前記第16の実施の形態の場合、補
償電圧は系統電流と常に直交するから、補償電流発生装
置CMP1は、交流系統に対して基本的には有効電力を
出力しない。
【0305】そこで、直流電圧源としてコンデンサを用
いることができる。この場合、電圧形変換器等で発生す
る損失分に見合う有効電力を交流系統から補なう必要が
あるため、図34および図35に示すような構成の補償
電流制御装置を用いる。
【0306】すなわち、図34および図35において、
直列コンデンサ電圧Edcを検出して、直流電圧指令E
dc*との偏差を減算器にて算出し、それを増幅回路O
P1にて増幅する。
【0307】増幅回路OP1の出力は、反転されて、系
統電流に対して直交する補償電流指令Icmpq*とし
て、系統電流と同相の系統電流指令Icmpd*と共に
電流制御回路ACR3に与えられる。
【0308】電流制御回路ACR3は、補償電流指令I
cmpd*、Icmpq*に等しい電流を電圧形変換器
VSI3が出力するための電圧指令Vu*、Vv*、V
w*を、PWM制御回路PWM2に送る。
【0309】PWM制御回路PWM2は、電圧指令Vu
*、Vv*、Vw*と等しい電圧を出力するように、電
圧形変換器VSI3のスイッチングパターンをPWM変
調により算出し、電力変換器の各GTOにゲート信号と
して与える。
【0310】その結果、電圧形変換器VSI3は、補償
電流指令Icmpd*、Icmpq*に等しい電流を出
力し、直列トランスTr1を介して、直列コンデンサC
1に補償電流Icmpを注入する。
【0311】この場合、補償電流Icmpは、損失分を
補なうための僅かな有効電流を含むが、大部分が、系統
電流と同相の無効電流成分となり、直列補償装置を可変
のリアクタンスとして動作させる。
【0312】上述したように、本実施の形態では、交流
系統の電流を検出し、系統電流の位相に基づいて、系統
電流の位相と同位相または逆位相の補償電流指令を補償
電流発生装置CMP1に与え、補償電流発生装置CMP
1は、補償電流指令に一致した補償電流を発生し、補償
電流発生装置CMP1に接続された直列コンデンサC1
に、系統電流と同相または逆相の電流を注入する。補償
電流が直列コンデンサC1に発生する補償電圧は、系統
電流と直交する方向成分となり、コンデンサ部は、容量
が等価的に変化するリアクタンスとして作用する。
【0313】これにより、種々の直列補償を実現するこ
とができる。この場合、直列補償装置CMP1は、基本
的には、交流系統に有効電力を注入しないため、補償電
流発生装置CMP1を構成する電力変換器の直流回路
を、電圧形変換器ではコンデンサで、電流形変換器では
インダクタンスで、それぞれ実現することができる。
【0314】(第19の実施の形態:請求項20に対
応)図36は、本実施の形態による直列補償装置の構成
例を示すブロック回路図であり、前記第1乃至第18の
各実施の形態と同一要素には同一符号を付して示してい
る。
【0315】すなわち、本実施の形態では、図36に示
すように、前記第1乃至第18のいずれかの実施の形態
において、交流系統に流れる系統電流および系統電圧を
検出する検出回路と、交流系統に流れる有効電流成分お
よび無効電流成分を算出する算出回路と、系統電流の変
化率と有効電流成分の変動分と無効電流の変動分とに基
づいて、交流系統の動揺を抑えるような補償電流指令を
生成する動揺抑制回路とを備えて、電力動揺抑制制御装
置を構成している。
【0316】次に、以上のように構成した本実施の形態
の直列補償装置においては、系統電流Isu、Isv、
Isw、および系統電圧Vsu、Vsv、Vswが検出
されて、3相2相変換回路201,202によりそれぞ
れ次式にしたがって、それぞれ二相量Isa、Isb、
およびVsa、Vsbに変換される。
【0317】
【数11】
【0318】この二相量VsaおよびVsbは位相算出
回路203に入力されて、系統電圧の位相THSが算出
される。
【0319】また、二相量IsaおよびIsbは回転変
換回路204に入力されて、次式で表わされる−THS
の回転変換により、系統電圧ベクトルと平行な成分の電
流IP、系統電圧ベクトルに対して位相が90度進んだ
電流IQに変換される。
【0320】
【数12】
【0321】この電流IPとIQは、それぞれ系統電流
の有効電流成分と無効電流成分に相当している。そし
て、この電流IPとIQは、一次進み回路205と20
6に入力されて、有効電流成分と無効電流成分の変動分
dIPとdIQが算出される。
【0322】この有効電流成分および無効電流成分の変
動分dIPおよびdIQは、回転変換回路207、2相
3相変換回路208に入力されて、次式で表わされる+
THSの回転変換、2相3相変換により、三相量dIs
u、dIsv、dIswに変換される。
【0323】
【数13】
【0324】系統電流検出値Isu、Isv、Isw
は、前回検出値と今回検出値との差分を算出する変化率
算出回路209にも入力されて、系統電流の変化率が算
出され、ゲインを乗算した後にdIsu、dIsv、d
Iswから減算されて、三相動揺抑制信号Icmp2
u、Icmp2v、Icmp2wが得られる。
【0325】さらに、この三相動揺抑制信号Icmp2
u、Icmp2v、Icmp2wは、定常的に必要な補
償電流指令Icmpu*、Icmpv*、Icmpw*
と加算される。
【0326】有効電流成分と無効電流成分の変動分に対
応する補償電流は、それぞれ補償電流発生装置CMP1
に並列に接続された直列コンデンサC1に注入されて、
交流系統を通過する有効電流および無効電流に対して位
相が90度遅れた電圧を発生する。
【0327】一方、有効電流および無効電流を動揺させ
た原因となっている系統リアクタンスXsに印加されて
いる電圧変動は、有効電流および無効電流よりも位相が
90度進んでいるから、直列コンデンサC1に注入され
る補償電圧は、動揺の原因となっている電圧を打ち消す
方向に作用する。
【0328】また、系統電流の変化率に比例した補償電
流は、直列コンデンサC1を通過する電流よりも位相が
90度進んだ位相を有しており、この信号を負帰還する
ことは、直列コンデンサC1の電流の振動にダンピング
をかける方向に作用することになる。
【0329】図37は、本実施の形態における動揺抑制
効果の一例を示す運転波形図である。
【0330】図37において、VUV1、VVW1、V
WU1は系統線間電圧、THEXは交流電源の位相の変
動、Isu、Isv、Iswは系統の電流、Vcu、V
cv、Vcwは直列コンデンサC1の電圧、Icmp
u、Icmpv、Icmpwは三相補償電流、IP、I
Qは系統を通過する有効電流成分、無効電流成分をそれ
ぞれ表わしている。
【0331】図37では、発電機の軸振動等によって、
交流電源Gの位相がTHEXで表わされるような12H
zの振動が発生した場合に、時刻t1において、本実施
の形態の動揺抑制制御をOFFし、t2において再び動
揺抑制制御をONした場合の様子を表わしている。
【0332】図37に示すように、時刻t1以前は、動
揺抑制制御により、系統電流、コンデンサ電流、系統を
通過する有効電流、無効電流共に安定に動いているが、
時刻t1において動揺抑制信号をOFFすると、交流電
源Gの位相信号の変動による電力の動揺が、系統インピ
ーダンスXsと直列コンデンサC1によるLC共振回路
と共振を起こし、周波数12Hzの電力動揺が成長を始
めている。
【0333】次に、時刻t2において、本実施の形態の
動揺抑制制御をONすると、電力動揺が約100mse
cで抑え込まれ、再び安定な運転に戻っている。
【0334】補償度が固定の直列コンデンサの場合、発
電機の有する固有周波数と直列コンデンサC1と系統リ
アクタンスで作られるLC共振周波数とが重なると、電
力動揺が発生し、発電機の軸を破損する等の現象が知ら
れているが、図37はそのようなケースでも、本実施の
形態の動揺抑制制御を行なうことにより、電力動揺を起
こすことなく安定に運転を継続できることを示してい
る。
【0335】上述したように、本実施の形態では、系統
電流および系統電圧を検出し、交流系統を通過する有効
電流成分と無効電流成分を算出して、その変動分と系統
電流の変化率とに基づいて補償電流指令を生成すること
により、交流系統の電力動揺を抑制することができる。
【0336】すなわち、交流系統を通過する有効電流成
分と無効電流成分の変動分に基づく補償電流は、直列コ
ンデンサC1に注入されて、有効電流と無効電流の変動
を引き起こした電圧変動を打ち消す方向の電圧となる。
【0337】また、系統電流の変化率に基づく補償電流
は、系統電流の振動にダンピングをかける効果を有する
ため、電力動揺を速やかに抑制することができる。
【0338】(第20の実施の形態:請求項21に対
応)図38は、本実施の形態による直列補償装置の構成
例を示すブロック回路図であり、前記第1乃至第19の
各実施の形態と同一要素には同一符号を付して示してい
る。
【0339】すなわち、本実施の形態では、図38に示
すように、前記第1乃至第19のいずれかの実施の形態
において、交流系統に直列に接続されたコンデンサC1
の電圧を検出するコンデンサ電圧検出回路と、コンデン
サ電圧検出回路の出力から、直列コンデンサC1の直流
分電圧成分を算出する直流分算出回路と、直流分算出回
路の出力の振幅および位相を補正した信号に基づいて、
補償電流指令を生成する直流分抑制回路とを備えて、直
列コンデンサC1の直流分抑制制御装置を構成してい
る。
【0340】次に、以上のように構成した本実施の形態
の直列補償装置においては、系統電流に過渡的に直流分
が重畳すると、系統に直列に接続された直列コンデンサ
C1の電圧には直流分が生じて、系統の変圧器等に直流
偏磁を発生させることがある。
【0341】この点、本実施の形態では、直列コンデン
サC1に発生する直流分を、直列補償装置の直流分抑制
制御装置で抑制することができる。
【0342】すなわち直列コンデンサ電圧Vcu、Vc
v、Vcwは直流分検出回路301に入力され、各相毎
に、系統の周波数の周期で二回の移動平均処理が行なわ
れる。
【0343】これにより、直列コンデンサC1電圧に含
まれる系統周波数成分が除去されて、直流分が検出され
る。
【0344】また、各相の直流分は、3相2相変換回路
302に入力され、振幅補正回路303でゲインを乗算
された後に、位相補正回路304において90度+αだ
け位相を進ませた後、2相3相変換回路305において
2相3相変換され、定常的に必要な補償電流指令Icm
pu*、Icmpv*、Icmpw*に負帰還される。
【0345】なお、上記直流分検出回路301におい
て、二回移動平均処理を行なったが、これは一回の移動
平均では、過渡的なコンデンサ電圧振幅が変化した場
合、その変化分が除去できないことから、二回の移動平
均処理することで、過渡的な振幅変動による影響を取り
除くためである。
【0346】また、位相補正回路304において、90
度+αだけ位相を進めたが、これは直列コンデンサC1
において、補償電流による補償電圧が位相が90度遅れ
て発生すること、および制御遅れが存在することを考慮
したものである。
【0347】直流分が発生すると、直流分に比例し、直
流分を打ち消す補償電圧を発生する補償電流が直列コン
デンサC1に注入されるため、直列コンデンサC1に発
生した直流分電圧が打ち消されて、直流分が抑制され
る。
【0348】上述したように、本実施の形態では、コン
デンサ電圧検出回路はコンデンサ電圧を検出し、直流分
算出回路において直列コンデンサC1電圧の直流分を算
出し、直列コンデンサC1電圧の直流分の振幅と位相を
補正することにより、直流分を打ち消す電圧を発生する
ための補償電流を補償電流発生装置CMP1に発生させ
ることで、系統電流の擾乱によって直列コンデンサC1
に発生する直流分を速やかに抑制することができ、変圧
器等の直流偏磁現象を回避することができる。
【0349】(第21の実施の形態:請求項22に対
応)図39は、本実施の形態による直列補償装置の構成
例を示すブロック回路図であり、前記第20の実施の形
態と同一要素には同一符号を付してその説明を省略し、
ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0350】すなわち、本実施の形態では、図39に示
すように、前記第20の実施の形態において、前記直列
コンデンサC1の直流分を検出するのに、直列コンデン
サC1の電圧を直接用いる代わりに、交流系統を流れる
系統電流の検出値を積分回路306で積分した値を用い
るように構成している。
【0351】次に、以上のように構成した本実施の形態
の直列補償装置においては、直列コンデンサC1の電圧
に直流分の電圧が発生するのは、基本的に系統に直流分
が重畳することが原因であり、系統電流を積分すること
で直列コンデンサC1電圧相当の量を用いても、直流分
を検出することが可能であり、補償電流による過渡的な
直流分が直流分検出信号に含まれないため、より安定な
直流分抑制制御を実現することができる。
【0352】上述したように、本実施の形態では、直列
コンデンサC1の電圧に基づいて直流分を検出する代わ
りに、系統電流を積分することによって、系統電流が直
列コンデンサC1部に発生する直流分を算出し、それに
基づいて補償電流を補償電流発生装置CMP1から発生
することにより、直列コンデンサC1に発生する直流分
を速やかに抑制することができ、変圧器等の直流偏磁現
象を回避することができる。
【0353】この場合、直流分の算出に補償電流による
過渡的な直流分が含まれないため、前記第20の実施の
形態の場合に比べて、より一層安定な直流分抑制制御を
実現することができる。
【0354】(第22の実施の形態:請求項23に対
応)図40は、本実施の形態による直列補償装置の構成
例を示すブロック回路図であり、前記第1乃至第11の
各実施の形態と同一要素には同一符号を付して示してい
る。
【0355】すなわち、本実施の形態では、図40に示
すように、前記補償電流発生装置CMP1を、直列トラ
ンスTr1と、自己消弧素子である逆阻止形GTOを三
相ブリッジ接続した第1の電流形変換器CSI3と、交
流電源G2と並列接続し自己消弧素子である逆阻止形G
TOを三相ブリッジ接続した第2の電流形変換器CSI
4と、第1の電流形変換器CSI3の直流部と第2の電
流形変換器CSI4の直流部とを接続する直流リアクト
ルLdと、直流リアクトルLdの電流を制御する直流電
流制御回路DC−ACRとから構成している。
【0356】また、電流形変換器CSI3と直列トラン
スTr1との間には、電流形変換器CSI3の発生する
高調波成分を除去するための高調波フィルタC0を設置
している。
【0357】図41は、本実施の形態の直列補償装置を
構成する補償電流発生装置CMP1を、前記第1の実施
の形態に適用した場合の構成例を示すブロック回路図で
あり、図1と同一要素には同一符号を付して示してい
る。
【0358】以上のように構成した本実施の形態の直列
補償装置においては、補償電流指令はIcmp1*はP
WM制御回路PWM1に入力され、PWM変調により、
電流指令Icmp1*と等しくなるような電流を発生す
るようなスイッチングパターンを発生する。
【0359】第1の電流形変換器CSI3から出力され
る電流は、PWM変調された方形波状の電流となるが、
高調波フィルタC0によって高調波成分を除去され、直
列トランスTr1の二次側には正弦波状の電流が注入さ
れる。
【0360】さらに、補償電流は、直列トランスTr1
を介して巻数に応じて変換され、直列コンデンサC1に
注入されて、正弦波状の補償電流を発生する。
【0361】一方、直流部の直流リンク電流Idは直流
電流制御回路DC−ACRに入力され、直流電流指令I
d*と等しい直流電圧となるような電流指令Icmp2
q*を出力する。
【0362】また、電流指令Icmp2q*はPWM制
御回路PWM2に入力され、第2の電流形変換器CSI
4の直流電流を目的の電流量とする制御を行なう。
【0363】さらに同時に、第2の電流形変換器CSI
4の出力電流Icmp2の検出を行ない、PWM制御回
路PWM2で無効電力指令Icmp2d*に等しくなる
ような電流を出力し、第2の電流形変換器CSI4が交
流電源に出力する無効電力の制御を行なう。
【0364】なお、本実施の形態では、説明の簡単のた
め、それぞれ第1の電流形変換器CSI3と第2の電流
形変換器CSI4について、三相ブリッジ接続した電流
形変換器1台を用いる場合の構成について説明したが、
複数の電流形変換器を多重接続して大容量化するように
してもよい。
【0365】(第23の実施の形態:請求項24に対
応)図42は、本実施の形態による直列補償装置の構成
例を示すブロック回路図であり、前記第5の実施の形態
と同一要素には同一符号を付して示している。
【0366】すなわち、本実施の形態では、図42に示
すように、直列トランスTr1の低圧側にコンデンサを
設置しているので、前記補償電流発生装置CMP1を、
自己消弧素子である逆阻止形GTOを三相ブリッジ接続
した第1の電流形変換器CSI3と、交流電源G2と並
列接続し自己消弧素子である逆阻止形GTOを三相ブリ
ッジ接続した第2の電流形変換器CSI4と、第1の電
流形変換器CSI3の直流部と第2の電流形変換器CS
I4の直流部とを接続する直流リアクトルLdと、直流
リアクトルLdの電流を制御する直流電流制御回路DC
−ACRとから構成している。
【0367】以上のように構成した本実施の形態の直列
補償装置においては、第2の電流形変換器CSI4によ
り、第2の電流形変換器CSI4が接続された交流系統
の無効電力を制御することができる。
【0368】また、第1の電流形変換器CSI3が、P
WM制御により補償電流指令と等しい電流を発生し、電
流源として動作することで、補償電流がコンデンサC2
1に注入されて、直列トランスTr1の一次側に種々の
補償電圧を発生させることができる。
【0369】さらに、補償電流発生装置CMP1内のト
ランスを省略できると共に、直列トランスTr1の二次
側に接続された、定常的な補償電圧を発生するコンデン
サC21がフィルタ機能も兼ねるため、高調波フィルタ
も省略することができる。
【0370】図43乃至図45は、本実施の形態による
直列補償装置の構成例を示すブロック回路図であり、前
記第9乃至第11の実施の形態と同一要素には同一符号
を付して示している。
【0371】すなわち、本実施の形態では、図43乃至
図45に示すように、前記図42の場合と同様に、いず
れも、補償電流発生装置CMP1内のトランスと高調波
フィルタを省略し、第2の電流形変換器CSI4によ
り、第2の電流形変換器CSI4が接続された交流系統
の無効電力を制御するように構成している。
【0372】以上のように構成した本実施の形態の直列
補償装置においては、基本的には、前記第9乃至第11
の実施の形態で説明した動作と全く同様にして、種々の
補償電圧を系統に注入することができる。
【0373】(第24の実施の形態:請求項25に対
応)図46は、本実施の形態による直列補償装置の構成
例を示すブロック回路図であり、前記第1乃至第11の
各実施の形態と同一要素には同一符号を付して示してい
る。
【0374】すなわち、本実施の形態では、図46に示
すように、前記補償電流発生装置CMP1を、直列トラ
ンスTr1と、自己消弧素子であるGTOを三相ブリッ
ジ接続した第1の電圧形変換器VSI4と、第1の電圧
形変換器VSI4のGTOのスイッチングパターンを発
生するPWM制御回路PWM1と、第1の電圧形変換器
VSI4の出力電流を制御する電流制御回路ACR1
と、連系リアクトルL0と、交流電源G2と並列に接続
し自己消弧素子であるGTOを三相ブリッジ接続した第
2の電圧形変換器VSI5と、第2の電圧形変換器VS
I5のGTOのスイッチングパターンを発生するPWM
制御回路PWM2と、第2の電圧形変換器VSI5の出
力電流を制御する電流制御回路ACR2と、連系リアク
トルL1と、第1の電圧形変換器VSI4の直流部と第
2の電圧形変換器VSI5の直流部とを接続する直流コ
ンデンサCdと、直流コンデンサCdの電圧を制御する
直流電圧制御回路DC−AVRとから構成している。
【0375】なお、連系リアクトルL0およびL1は、
本実施の形態のように独立のリアクトルとして設置して
もよいし、あるいはトランスの漏れリアクタンスを大き
めに設計することで代用するようにしてもよい。
【0376】図47は、本実施の形態の直列補償装置を
構成する補償電流発生装置CMP1を、前記第1の実施
の形態に適用した場合の構成例を示すブロック回路図で
あり、図1と同一要素には同一符号を付して示してい
る。
【0377】なお、電流制御回路ACR1についての詳
細な構成は、前記第13の実施の形態で述べられている
ので、ここではその説明を省略する。
【0378】以上のように構成した本実施の形態の直列
補償装置においては、直流部の直流コンデンサ電圧Ed
は直流電圧制御回路DC−AVRに入力され、直流電圧
指令Ed*と等しい直流電圧となるような電流指令Ic
mp2q*を出力する。
【0379】この電流指令Icmp2q*はPWM制御
回路PWM2に入力され、第2の電圧形変換器VSI5
の直流電圧を目的の電圧量とする制御を行なう。
【0380】また同時に、第2の電圧形変換器VSI5
の出力電流Icmp2の検出を行ない、PWM制御回路
PWM2で無効電力指令Icmp2d*に等しくなるよ
うな電流を出力し、第2の電圧形変換器VSI5が交流
系統に出力する無効電力の制御を行なう。
【0381】なお、本実施の形態では、説明の簡単のた
め、第1の電圧形変換器VSI4と第2の電圧形変換器
VSI5について、それぞれ三相ブリッジ接続した電圧
形変換器1台を用いる場合の構成について説明したが、
複数の電圧形変換器を多重接続して大容量化するように
してもよい。
【0382】(第25の実施の形態:請求項26に対
応)図48は、本実施の形態による直列補償装置の構成
例を示すブロック回路図であり、前記第5の実施の形態
と同一要素には同一符号を付して示している。
【0383】すなわち、本実施の形態では、図48に示
すように、直列トランスTr1の低圧側にコンデンサを
設置しているので、前記補償電流発生装置CMP1を、
第1の出力電流制御を備えた第1の電圧形変換器VSI
4と、交流電源Gと並列接続し第2の出力電流制御を備
えた第2の電圧形変換器VSI5と、第1の電圧形変換
器VSI4の直流部と第2の電圧形変換器VSI5の直
流部とを接続する直流コンデンサCdとから構成してい
る。
【0384】以上のように構成した本実施の形態の直列
補償装置においては、第1の電圧形変換器VSI4が、
電流制御により補償電流指令と等しい電流を発生し、電
流源として動作することで、補償電流がコンデンサC2
1に注入されて、直列トランスTr1の一次側に種々の
補償電圧を発生させることができる。
【0385】また、第2の電圧形変換器VSI5は、直
流コンデンサCdの電圧を制御して、第1の電圧形変換
器VSI4から出入りする有効電力の調整を行なう。
【0386】さらに同時に、第2の電圧形変換器VSI
5が接続された交流電源Gの無効電力の制御を行なうこ
とができる。
【0387】さらに、補償電流発生装置CMP1内のト
ランスを省略することができる。
【0388】図49から図51は、本実施の形態による
直列補償装置の構成例を示すブロック回路図であり、前
記第9乃至第11の実施の形態と同一要素には同一符号
を付して示している。
【0389】すなわち、本実施の形態では、図49乃至
図51に示すように、前記図48の場合と同様に、いず
れも、補償電流発生装置CMP1内のトランスを省略し
た構成としている。
【0390】以上のように構成した本実施の形態の直列
補償装置においては、基本的には、前記第9乃至第11
の実施の形態で説明した動作と全く同様にして、種々の
補償電圧を系統に注入することができる。
【0391】(第26の実施の形態:請求項27に対
応)図52は、本実施の形態による直列補償装置の構成
例を示すブロック回路図であり、前記第22または第2
3の実施の形態と同一要素には同一符号を付して示して
いる。
【0392】すなわち、本実施の形態では、図52に示
すように、前記第2の電流形変換器CSI4が並列に接
続された交流電源を、第1の電流形変換器CSI3が直
列に接続された交流電源、すなわち第1の電流形変換器
CSI3が電流を出力する交流電源と同一な交流電源と
接続して構成している。
【0393】以上のように構成した本実施の形態の直列
補償装置においては、基本的には、前記第22または第
23の実施の形態で説明した動作と全く同様にして、種
々の補償電圧を系統に注入することができると同時に、
無効電力を制御することができる。
【0394】(第27の実施の形態:請求項28に対
応)図53は、本実施の形態による直列補償装置の構成
例を示すブロック回路図であり、前記第22または第2
3の実施の形態と同一要素には同一符号を付して示して
いる。
【0395】すなわち、本実施の形態では、図53に示
すように、前記第2の電流形変換器CSI4が並列に接
続された交流電源を、第1の電流形変換器CSI3が直
列に接続された交流電源、すなわち第1の電流形変換器
CSI3が電流を出力する交流電源と並列な交流電源と
接続して構成している。
【0396】以上のように構成した本実施の形態の直列
補償装置においては、基本的には、前記第22または第
23の実施の形態で説明した動作と全く同様にして、第
1の電流形変換器CSI3は、第1の電流形変換器CS
I3が接続された交流電源へ種々の補償電圧を注入し、
第2の電流形変換器CSI4は、直流電流の調整と、第
2の電流形変換器CSI4が接続された交流電源の無効
電力を制御することができる。
【0397】上述したように、本実施の形態では、第1
の電流形変換器CSI3と第2の電流形変換器CSI4
を異なる電力系統に設置することで、第1の電流形変換
器CSI3が接続された交流電源で大きな電力動揺が発
生しても、第2の電流形変換器CSI4は健全であり、
直流電流を確立することが可能となる。
【0398】これにより、第1の電流形変換器CSI3
は種々の補償電圧を系統に注入することができ、同一電
源に接続した時と比較して、系統動揺抑制効果を高める
ことが可能となる。
【0399】(第28の実施の形態:請求項29に対
応)図54は、本実施の形態による直列補償装置の構成
例を示すブロック回路図であり、前記第24または第2
5の実施の形態と同一要素には同一符号を付して示して
いる。
【0400】すなわち、本実施の形態では、図54に示
すように、前記第2の電圧形変換器VSI5が並列に接
続された交流電源を、第1の電圧形変換器VSI4が直
列に接続された交流電源、すなわち第1の電圧形変換器
VSI4が電流を出力する交流電源と同一な交流電源と
接続して構成している。
【0401】以上のように構成した本実施の形態の直列
補償装置においては、基本的には、前記第24または第
25の実施の形態で説明した動作と全く同様にして、種
々の補償電圧を系統に注入することができると同時に、
無効電力を制御することができる。
【0402】(第29の実施の形態:請求項30に対
応)図55は、本実施の形態による直列補償装置の構成
例を示すブロック回路図であり、前記第24または第2
5の実施の形態と同一要素には同一符号を付して示して
いる。
【0403】すなわち、本実施の形態では、図55に示
すように、前記第2の電圧形変換器VSI5が並列に接
続された交流電源を、第1の電圧形変換器VSI4が直
列に接続された交流電源、すなわち第1の電圧形変換器
VSI4が電流を出力する交流電源と並列な交流電源と
接続して構成している。
【0404】以上のように構成した本実施の形態の直列
補償装置においては、基本的には、前記第24または第
25の実施の形態で説明した動作と全く同様にして、第
1の電圧形変換器VSI4は、第1の電圧形変換器VS
I4が接続された交流電源へ種々の補償電圧を注入し、
第2の電圧形変換器VSI5は、直流電圧の調整と、第
2の電圧形変換器VSI5が接続された交流電源の無効
電力を制御することができる。
【0405】上述したように、本実施の形態では、第1
の電圧形変換器VSI4と第2の電圧形変換器VSI5
を異なる電力系統に設置することで、第1の電圧形変換
器VSI4が接続された交流電源で大きな電力動揺が発
生しても、第2の電圧形変換器VSI5は健全であり、
直流電圧を確立することが可能となる。
【0406】これにより、第1の電圧形変換器VSI4
は種々の補償電圧を系統に注入することができ、同一電
源に接続した時と比較して、系統動揺抑制効果を高める
ことが可能となる。
【0407】(第30の実施の形態:請求項31に対
応)図56は、本実施の形態による直列補償装置の構成
例を示すブロック回路図であり、前記第1乃至第11の
各実施の形態と同一要素には同一符号を付して示してい
る。
【0408】すなわち、本実施の形態では、図56に示
すように、前記補償電流発生装置CMP1を、直列トラ
ンスTr1と、自己消弧素子である逆阻止形GTOを三
相ブリッジ接続した第1の電流形変換器CSI3と、第
1の電流形変換器CSI3が接続された交流電源と異な
る交流電源に直列接続された直列コンデンサC1と、こ
の直列コンデンサC1と並列に接続された直列トランス
Tr2と、自己消弧素子である逆阻止形GTOを三相ブ
リッジ接続した第2の電流形変換器CSI4と、第1の
電流形変換器CSI3の直流部と第2の電流形変換器C
SI4の直流部とを接続する直流リアクトルLdと、直
流リアクトルLdの電流を制御する直流電流制御回路D
C−ACRとから構成している。
【0409】また、第1の電流形変換器CSI3と直列
トランスTr1との間には、第1の電流形変換器CSI
3の発生する高調波成分を除去するための高調波フィル
タC0を設置し、さらに第2の電流形変換器CSI4と
直列トランスTr2との間には、第2の電流形変換器C
SI4の発生する高調波成分を除去するための高調波フ
ィルタC2を設置している。
【0410】以上のように構成した本実施の形態の直列
補償装置においては、補償電流指令はIcmp1*はP
WM制御回路PWM1に入力され、PWM変調により、
電流指令Icmp1*と等しくなるような電流を発生す
るようなスイッチングパターンを発生する。
【0411】第1の電流形変換器CSI3から出力され
る電流は、PWM変調された方形波状の電流となるが、
高調波フィルタC0によって高調波成分を除去され、直
列トランスTr1の二次側には正弦波状の電流が注入さ
れる。
【0412】さらに、補償電流は、直列トランスTr1
を介して巻数に応じて変換され、直列コンデンサC1に
注入されて、正弦波状の補償電流を発生する。
【0413】一方、直流部の直流リンク電流Idは直流
電流制御回路DC−ACRに入力され、直流電流指令I
d*と等しい直流電圧となるような電流指令Icmp2
q*を出力する。
【0414】また、電流指令Icmp2q*はPWM制
御回路2に入力され、第2の電流形変換器CSI4の直
流電流を目的の電流量とする制御を行なう。
【0415】さらに同時に、第2の電流形変換器CSI
4の出力電流Icmp2の検出を行ない、PWM制御回
路PWM2で系統電流と同相もしくは逆相の電流指令I
cmp2d*に等しくなるような電流を出力し、第2の
電流形変換器CSI4が交流電源に出力する電流の制御
を行なう。
【0416】これにより、第1の電流形変換器CSI3
が接続された交流電源と、第2の電流形変換器CSI4
が接続された交流電源とで、同時に直列補償動作を行な
うことができる。
【0417】また、第1の電流形変換器CSI3が接続
された交流電源で大きな電力動揺が発生しても、第2の
電流形変換器CSI4が接続された交流電源は健全であ
り、第2の電流形変換器CSI4により直流電流を確立
することができる。
【0418】これにより、第1の電流形変換器CSI3
は、種々の補償電圧を系統に注入することができ、系統
動揺を抑制することができる。
【0419】なお、本実施の形態では、説明の簡単のた
め、それぞれ第1の電流形変換器CSI3と第2の電流
形変換器CSI4について、三相ブリッジ接続した電流
形変換器1台を用いる場合の構成について説明したが、
複数の電流形変換器を多重接続して大容量化するように
してもよい。
【0420】(第31の実施の形態:請求項32に対
応)図57は、本実施の形態による直列補償装置の構成
例を示すブロック回路図であり、前記第1乃至第11の
各実施の形態と同一要素には同一符号を付して示してい
る。
【0421】すなわち、本実施の形態では、図57に示
すように、前記補償電流発生装置CMP1を、直列トラ
ンスTr1と、自己消弧素子であるGTOを三相ブリッ
ジ接続した第1の電圧形変換器VSI4と、第1の電圧
形変換器VSI4のGTOのスイッチングパターンを発
生するPWM制御回路PWM1と、第1の電圧形変換器
VSI4の出力電流を制御する電流制御回路ACR1
と、連系リアクトルL0と、第1の電圧形変換器VSI
4が接続された交流電源と異なる交流電源に直列接続さ
れた直列コンデンサC1と、この直列コンデンサC1と
並列に接続された直列トランスTr2と、自己消弧素子
であるGTOを三相ブリッジ接続した第2の電圧形変換
器VSI5と、第2の電圧形変換器VSI5のGTOの
スイッチングパターンを発生するPWM制御回路PWM
2と、第2の電圧形変換器VSI5の出力電流を制御す
る電流制御回路ACR2と、連系リアクトルL1と、第
1の電圧形変換器VSI4の直流部と第2の電圧形変換
器VSI5の直流部とを接続する直流コンデンサCd
と、直流コンデンサCdの電圧を制御する直流電圧制御
回路DC−AVRとから構成している。
【0422】なお、連系リアクトルL0およびL1は、
本実施の形態のように独立のリアクトルとして設置して
もよいし、あるいはトランスの漏れリアクタンスを大き
めに設計することで代用するようにしてもよい。
【0423】また、電流制御回路ACR1についての詳
細な構成は、前記第13の実施の形態で述べられている
ので、ここではその説明を省略する。
【0424】以上のように構成した本実施の形態の直列
補償装置においては、直流部の直流コンデンサ電圧Ed
は直流電圧制御回路DC−AVRに入力され、直流電圧
指令Ed*と等しい直流電圧となるような電流指令Ic
mp2q*を出力する。
【0425】この電流指令Icmp2q*はPWM制御
回路PWM2に入力され、第2の電圧形変換器VSI5
の直流電圧を目的の電圧量とする制御を行なう。
【0426】また同時に、第2の電圧形変換器VSI5
の出力電流Icmp2の検出を行ない、PWM制御回路
PWM2で系統電流と同相もしくは逆相の電流指令Ic
mp2d*に等しくなるような電流を出力し、第2の電
圧形変換器VSI5が交流電源に出力する電流の制御を
行なう。
【0427】これにより、第1の電圧形変換器VSI4
が接続された交流電源と、第2の電圧形変換器VSI5
が接続された交流電源とで、同時に直列補償動作を行な
うことができる。
【0428】また、第1の電圧形変換器VSI3が接続
された交流電源で大きな電力動揺が発生しても、第2の
電圧形変換器VSI4が接続された交流電源は健全であ
り、第2の電圧形変換器CSI4により直流電圧を確立
することができる。
【0429】これにより、第1の電圧形変換器CSI3
は、種々の補償電圧を系統に注入することができ、系統
動揺を抑制することができる。
【0430】なお、本実施の形態では、説明の簡単のた
め、それぞれ第1の電圧形変換器VSI4と第2の電圧
形変換器VSI4について、それぞれ三相ブリッジ接続
した電圧形変換器1台を用いる場合の構成について説明
したが、複数の電圧形変換器を多重接続して大容量化す
るようにしてもよい。
【0431】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の直列補償
装置によれば、バイパス回路を不要として主回路を簡素
化することができると共に、補償電流制御性能を高めて
発生高調波を少なくすることが可能となる。
【0432】また、直列コンデンサを併用することで、
電力変換器部分の容量を低く抑えながら、大きな補償量
を経済的に実現することが可能となる。
【0433】さらに、系統の動揺抑制制御や直列コンデ
ンサの直流分抑制制御も実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による直列補償装置の第1の実施の形態
を示すブロック回路図。
【図2】同第1の実施の形態の直列補償装置における動
作を説明するためのベクトル図。
【図3】同第1の実施の形態の直列補償装置における動
作を説明するためのベクトル図。
【図4】同第1の実施の形態の直列補償装置における動
作を説明するための等価回路図。
【図5】本発明による直列補償装置の第2の実施の形態
を示すブロック回路図。
【図6】本発明による直列補償装置の第3の実施の形態
を示すブロック回路図。
【図7】同第3の実施の形態の直列補償装置における動
作を説明するためのベクトル図。
【図8】本発明による直列補償装置の第4の実施の形態
を示すブロック回路図。
【図9】本発明による直列補償装置の第5の実施の形態
を示すブロック回路図。
【図10】本発明による直列補償装置の第6の実施の形
態を示すブロック回路図。
【図11】本発明による直列補償装置の第7の実施の形
態を示すブロック回路図。
【図12】本発明による直列補償装置の第8の実施の形
態を示すブロック回路図。
【図13】本発明による直列補償装置の第9の実施の形
態を示すブロック回路図。
【図14】本発明による直列補償装置の第10の実施の
形態を示すブロック回路図。
【図15】本発明による直列補償装置の第11の実施の
形態を示すブロック回路図。
【図16】本発明による直列補償装置の第12の実施の
形態を示すブロック回路図。
【図17】同第12の実施の形態の直列補償装置を構成
する補償電流発生装置を第1の実施の形態に適用した場
合の構成例を示すブロック回路図。
【図18】本発明による直列補償装置の第13の実施の
形態を示すブロック回路図。
【図19】同第13の実施の形態の直列補償装置を構成
する補償電流発生装置を第1の実施の形態に適用した場
合の構成例を示すブロック回路図。
【図20】同第13の実施の形態の直列補償装置におけ
る補償電流発生装置の電流制御回路の詳細な構成例を示
すブロック図。
【図21】本発明による直列補償装置の第14の実施の
形態の一例を示すブロック回路図。
【図22】本発明による直列補償装置の第14の実施の
形態の他の例を示すブロック回路図。
【図23】本発明による直列補償装置の第14の実施の
形態の他の例を示すブロック回路図。
【図24】本発明による直列補償装置の第14の実施の
形態の他の例を示すブロック回路図。
【図25】本発明による直列補償装置の第15の実施の
形態の一例を示すブロック回路図。
【図26】本発明による直列補償装置の第15の実施の
形態の他の例を示すブロック回路図。
【図27】本発明による直列補償装置の第15の実施の
形態の他の例を示すブロック回路図。
【図28】本発明による直列補償装置の第15の実施の
形態の他の例を示すブロック回路図。
【図29】本発明による直列補償装置の第16の実施の
形態を示すブロック回路図。
【図30】本発明による直列補償装置の第17の実施の
形態を示すブロック回路図。
【図31】本発明による直列補償装置の第18の実施の
形態の一例を示すブロック回路図。
【図32】同第18の実施の形態の直列補償装置におけ
る電流制御回路のより詳細な構成例を示すブロック図。
【図33】同第18の実施の形態の直列補償装置におけ
る動作を説明するためのベクトル図。
【図34】本発明による直列補償装置の第18の実施の
形態の他の例を示すブロック回路図。
【図35】本発明による直列補償装置の第18の実施の
形態の他の例を示すブロック回路図。
【図36】本発明による直列補償装置の第19の実施の
形態を示すブロック回路図。
【図37】同第19の実施の形態の直列補償装置におけ
る電力動揺抑制装置の運転波形の一例を示す図。
【図38】本発明による直列補償装置の第20の実施の
形態を示すブロック回路図。
【図39】本発明による直列補償装置の第21の実施の
形態を示すブロック回路図。
【図40】本発明による直列補償装置の第22の実施の
形態を示すブロック回路図。
【図41】同第22の実施の形態の直列補償装置を構成
する補償電流発生装置を第1の実施の形態に適用した場
合の構成例を示すブロック回路図。
【図42】本発明による直列補償装置の第23の実施の
形態の一例を示すブロック回路図。
【図43】本発明による直列補償装置の第23の実施の
形態の他の例を示すブロック回路図。
【図44】本発明による直列補償装置の第23の実施の
形態の他の例を示すブロック回路図。
【図45】本発明による直列補償装置の第23の実施の
形態の他の例を示すブロック回路図。
【図46】本発明による直列補償装置の第24の実施の
形態を示すブロック回路図。
【図47】同第24の実施の形態の直列補償装置を構成
する補償電流発生装置を第1の実施の形態に適用した場
合の構成例を示すブロック回路図。
【図48】本発明による直列補償装置の第25の実施の
形態の一例を示すブロック回路図。
【図49】本発明による直列補償装置の第25の実施の
形態の他の例を示すブロック回路図。
【図50】本発明による直列補償装置の第25の実施の
形態の他の例を示すブロック回路図。
【図51】本発明による直列補償装置の第25の実施の
形態の他の例を示すブロック回路図。
【図52】本発明による直列補償装置の第26の実施の
形態を示すブロック回路図。
【図53】本発明による直列補償装置の第27の実施の
形態を示すブロック回路図。
【図54】本発明による直列補償装置の第28の実施の
形態を示すブロック回路図。
【図55】本発明による直列補償装置の第29の実施の
形態を示すブロック回路図。
【図56】本発明による直列補償装置の第30の実施の
形態を示すブロック回路図。
【図57】本発明による直列補償装置の第31の実施の
形態を示すブロック回路図。
【図58】従来の直列補償装置の構成例を示すブロック
回路。
【図59】従来の直列補償装置の動作を説明するための
ベクトル図。
【符号の説明】
G,G1,G2…交流電源、 Vs…交流系統電圧ベクトル、 Is…系統電流、 X1…系統リアクタンス、 C1…直列コンデンサ、 V1…直列コンデンサの交流電源側端子電圧ベクトル、 V2…直列コンデンサの負荷側端子電圧ベクトル、 CMP1…補償電流発生装置、 Icmp…補償電流、 L…系統リアクタンスのインダクタンス、 C…直列コンデンサの容量、 C2SW,C22SW…スイッチ式直列コンデンサユニ
ット、 C2TH,C22TH…サイリスタスイッチ式直列コン
デンサユニット、 Tr1,Tr2…直列トランス、 C21,C22…コンデンサ、 CSI1,CSI2…電流形変換器、 CSI3…第1の電流形変換器、 CSI4…第2の電流形変換器、 VSI1,VSI2,VSI3…電圧形変換器、 VSI4…第1の電圧形変換器、 VSI5…第2の電圧形変換器、 C0,C2…高調波フィルタ、 L0,L1…連系リアクトル、 PWM1,PWM2,PWM3,PWM4…PWM制御
回路、 ACR1,ACR2…電流制御回路、 PHD…位相検出回路、 DC−AVR…直流電圧制御回路、 DC−ACR…直流電圧制御回路、 VUV1,VVW1,VWU1…系統線間電圧、 THEX…交流電源の位相の変動、 Isu,Isv,Isw…三相系統電流、 Vcu,Vcv,Vcw…直列コンデンサ三相電圧、 Icmpu,Icmpv,Icmpw…三相補償電流、 IP…系統を通過する有効電流成分、 IQ…系統を通過する無効電流成分、 BP…バイパス回路、 FL…高調波フィルタ、 CNV…電力変換器、 101,102,112,201,202,203…3
相2相変換回路、 103,104,113,114,204,207…回
転変換回路、 105,106…減算器、 106,108…増幅回路、 109,110…加算器、 111…線間・相変換回路、 115,208,305…2相3相変換回路、 203…位相算出回路、 205,206…一次進み回路、 209…変化率算出回路、 301…直流分検出回路、 303…振幅補正回路、 304…位相補正回路、 306…積分回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 肇 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内 (72)発明者 田中 茂 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内 (72)発明者 繁田 正昭 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内 (72)発明者 水谷 麻美 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内 (72)発明者 門田 行生 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内 Fターム(参考) 5G066 DA01 DA07 FA01 FB13 5H007 AA02 AA07 CA03 CB05 CC01 CC05 CC32 DA05 DB02 DC02 DC04 EA02 5H420 BB18 CC04 CC09 DD03 EA03 EA44 EA45 EA47 EB09 EB38 EB39 EB40 FF04 FF24 FF25 5H740 AA06 BA01 BB03 BB05 BB08 BB09 BB10 BC01 BC02 MM11

Claims (32)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流系統に直列に接続され、前記交流系
    統の電圧、電流、位相、インピーダンス等の電気量を補
    償する直列補償装置において、 前記交流系統にそれぞれ互いに直列に接続された第1の
    直列コンデンサおよび第2の直列コンデンサと、 前記第1の直列コンデンサと並列に接続された補償電流
    発生装置と、 から構成したことを特徴とする直列補償装置。
  2. 【請求項2】 前記請求項1に記載の直列補償装置にお
    いて、 前記第2の直列コンデンサを、それぞれスイッチが並列
    に接続された複数の直列コンデンサから構成したことを
    特徴とする直列補償装置。
  3. 【請求項3】 前記請求項2に記載の直列補償装置にお
    いて、 前記スイッチを、サイリスタを互いに逆並列に接続した
    半導体スイッチから構成したことを特徴とする直列補償
    装置。
  4. 【請求項4】 交流系統に直列に接続され、前記交流系
    統の電圧、電流、位相、インピーダンス等の電気量を補
    償する直列補償装置において、 前記交流系統に直列トランスを介して接続されたコンデ
    ンサと、 前記コンデンサと並列に接続された補償電流発生装置
    と、 から構成したことを特徴とする直列補償装置。
  5. 【請求項5】 交流系統に直列に接続され、前記交流系
    統の電圧、電流、位相、インピーダンス等の電気量を補
    償する直列補償装置において、 前記交流系統に直列トランスを介して接続され、互いに
    直列に接続された第1のコンデンサおよび第2のコンデ
    ンサと、 前記第1のコンデンサと並列に接続された補償電流発生
    装置と、 から構成したことを特徴とする直列補償装置。
  6. 【請求項6】 前記請求項5に記載の直列補償装置にお
    いて、 前記第2のコンデンサを、それぞれスイッチが並列に接
    続された複数のコンデンサから構成したことを特徴とす
    る直列補償装置。
  7. 【請求項7】 前記請求項6に記載の直列補償装置にお
    いて、 前記スイッチを、サイリスタを互いに逆並列に接続した
    半導体スイッチから構成したことを特徴とする直列補償
    装置。
  8. 【請求項8】 交流系統に直列に接続され、前記交流系
    統の電圧、電流、位相、インピーダンス等の電気量を補
    償する直列補償装置において、 前記交流系統に直列に接続された直列コンデンサと、 前記交流系統に直列トランスを介して接続されたコンデ
    ンサと、 前記コンデンサと並列に接続された補償電流発生装置
    と、 から構成したことを特徴とする直列補償装置。
  9. 【請求項9】 前記請求項8に記載の直列補償装置にお
    いて、 前記直列コンデンサを、それぞれスイッチが並列に接続
    された複数の直列コンデンサから構成したことを特徴と
    する直列補償装置。
  10. 【請求項10】 前記請求項9に記載の直列補償装置に
    おいて、 前記スイッチを、サイリスタを互いに逆並列に接続した
    半導体スイッチから構成したことを特徴とする直列補償
    装置。
  11. 【請求項11】 前記請求項1乃至請求項10のいずれ
    か1項に記載の直列補償装置において、 前記補償電流発生装置を、直列トランスと、自己消弧素
    子を用いた電流形変換器とから構成したことを特徴とす
    る直列補償装置。
  12. 【請求項12】 前記請求項1乃至請求項10のいずれ
    か1項に記載の直列補償装置において、 前記補償電流発生装置を、直列トランスと、自己消弧素
    子を用いた電圧形変換器とから構成し、 前記電圧形変換器の出力電流を制御する電流制御回路を
    備えたことを特徴とする直列補償装置。
  13. 【請求項13】 前記請求項4、請求項8乃至請求項1
    0のいずれか1項に記載の直列補償装置において、 前記補償電流発生装置を、自己消弧素子を用いた電流形
    変換器から構成したことを特徴とする直列補償装置。
  14. 【請求項14】 前記請求項4、請求項8乃至請求項1
    0のいずれか1項に記載の直列補償装置において、 前記補償電流発生装置を、自己消弧素子を用いた電圧形
    変換器から構成し、 前記電圧形変換器の出力電流を制御する電流制御回路を
    備えたことを特徴とする直列補償装置。
  15. 【請求項15】 前記請求項11または請求項13に記
    載の直列補償装置において、 前記電流形変換器を、自己消弧素子を三相ブリッジ接続
    した構成としたことを特徴とする直列補償装置。
  16. 【請求項16】 前記請求項12または請求項14に記
    載の直列補償装置において、 前記電圧形変換器を、自己消弧素子を三相ブリッジ接続
    した構成としたことを特徴とする直列補償装置。
  17. 【請求項17】 前記請求項11または請求項13に記
    載の直列補償装置において、 前記電流形変換器を、自己消弧素子を各相毎に単相ブリ
    ッジ接続した構成としたことを特徴とする直列補償装
    置。
  18. 【請求項18】 前記請求項12または請求項14に記
    載の直列補償装置において、 前記電圧形変換器を、自己消弧素子を各相毎に単相ブリ
    ッジ接続した構成としたことを特徴とする直列補償装
    置。
  19. 【請求項19】 前記請求項1乃至請求項18のいずれ
    か1項に記載の直列補償装置において、 前記交流系統の電流を検出し、前記補償電流発生装置が
    前記交流系統の電流と同相または逆相の電流を発生する
    ようにしたことを特徴とする直列補償装置。
  20. 【請求項20】 前記請求項1乃至請求項19のいずれ
    か1項に記載の直列補償装置において、 前記交流系統に流れる系統電流および系統電圧を検出す
    る検出回路と、 前記交流系統に流れる有効電流成分および無効電流成分
    を算出する算出回路と、 前記系統電流の変化率と前記有効電流成分の変動分と前
    記無効電流の変動分とに基づいて、前記交流系統の動揺
    を抑えるように補償電流指令を生成する動揺抑制回路
    と、 を備えたことを特徴とする直列補償装置。
  21. 【請求項21】 前記請求項1乃至請求項20のいずれ
    か1項に記載の直列補償装置において、 前記交流系統に直列に接続されたコンデンサの電圧を検
    出するコンデンサ電圧検出回路と、 前記コンデンサ電圧検出回路の出力から、前記コンデン
    サの直流分電圧成分を算出する直流分算出回路と、 前記直流分算出回路の出力の振幅および位相を補正した
    信号に基づいて、補償電流指令を生成する直流分抑制回
    路と、 を備えたことを特徴とする直列補償装置。
  22. 【請求項22】 前記請求項21に記載の直列補償装置
    において、 前記コンデンサ電圧検出回路を、前記交流系統を流れる
    系統電流を検出する検出回路と、前記系統電流から前記
    交流系統に直列に接続されたコンデンサの電圧を算出す
    る積分回路とから構成したことを特徴とする直列補償装
    置。
  23. 【請求項23】 前記請求項1乃至請求項10のいずれ
    か1項に記載の直列補償装置において、 前記補償電流発生装置を、直列トランスと、自己消弧素
    子を用いた第1の電流形変換器と、自己消弧素子を用い
    て前記交流系統と並列に接続した第2の電流形変換器
    と、前記第1の電流形変換器の直流部と前記第2の電流
    形変換器の直流部とを接続する直流リアクトルとから構
    成し、 前記直流リアクトルの電流を制御する直流電流制御回路
    を備えたことを特徴とする直列補償装置。
  24. 【請求項24】 前記請求項4、請求項8乃至請求項1
    0のいずれか1項に記載の直列補償装置において、 前記補償電流発生装置を、自己消弧素子を用いた第1の
    電流形変換器と、自己消弧素子を用いて前記交流系統と
    並列に接続した第2の電流形変換器と、前記第1の電流
    形変換器の直流部と前記第2の電流形変換器の直流部と
    を接続する直流リアクトルとから構成し、 前記直流リアクトルの電流を制御する直流電流制御回路
    を備えたことを特徴とする直列補償装置。
  25. 【請求項25】 前記請求項1乃至請求項10のいずれ
    か1項に記載の直列補償装置において、 前記補償電流発生装置を、直列トランスと、自己消弧素
    子を用いた第1の電圧形変換器と、自己消弧素子を用い
    て前記交流系統と並列に接続した第2の電圧形変換器
    と、前記第1の電圧形変換器の直流部と前記第2の電圧
    形変換器の直流部とを接続する直流コンデンサとから構
    成し、 前記第1の電圧形変換器の出力電流を制御する電流制御
    回路と、 前記第2の電圧形変換器の出力電流を制御する第2の電
    流制御回路と、 前記直流コンデンサ電圧を制御する直流電圧制御回路
    と、 を備えたことを特徴とする直列補償装置。
  26. 【請求項26】 前記請求項4、請求項8乃至請求項1
    0のいずれか1項に記載の直列補償装置において、 前記補償電流発生装置を、直列トランスと、自己消弧素
    子を用いた第1の電圧形変換器と、自己消弧素子を用い
    て前記交流系統と並列に接続した第2の電圧変換器と、
    前記第1の電圧形変換器の直流部と前記第2の電圧形変
    換器の直流部とを接続する直流コンデンサとから構成
    し、 前記第1の電圧形変換器の出力電流を制御する第1の電
    流制御回路と、 前記第2の電圧形変換器の出力電流を制御する第2の電
    流制御回路と、 前記直流コンデンサ電圧を制御する直流電圧制御回路
    と、 を備えたことを特徴とする直列補償装置。
  27. 【請求項27】 前記請求項23または請求項24に記
    載の直列補償装置において、 前記第2の電流形変換器が並列に接続された交流系統
    は、前記第1の電流形変換器が直列に接続された交流系
    統と同一な交流系統であることを特徴とする直列補償装
    置。
  28. 【請求項28】 前記請求項23または請求項24に記
    載の直列補償装置において、 前記第2の電流形変換器が並列に接続された交流系統
    は、前記第1の電流形変換器が直列に接続された交流系
    統と並列な交流系統であることを特徴とする直列補償装
    置。
  29. 【請求項29】 前記請求項25または請求項26に記
    載の直列補償装置において、 前記第2の電圧形変換器が並列に接続された交流系統
    は、前記第1の電圧形変換器が直列に接続された交流系
    統と同一な交流系統であることを特徴とする直列補償装
    置。
  30. 【請求項30】 前記請求項25または請求項26に記
    載の直列補償装置において、 前記第2の電圧形変換器が並列に接続された交流系統
    は、前記第1の電圧形変換器が直列に接続された交流系
    統と並列な交流系統であることを特徴とする直列補償装
    置。
  31. 【請求項31】 前記請求項1乃至請求項10のいずれ
    か1項に記載の直列補償装置において、 前記補償電流発生装置を、直列トランスと、自己消弧素
    子を用いた第1の電流形変換器と、他の交流系統と直列
    に接続した直列トランスと自己消弧素子とを用いた第2
    の電流形変換器と、前記第1の電流形変換器の直流部と
    前記第2の電流形変換器の直流部とを接続する直流リア
    クトルとから構成し、 前記直流リアクトルの電流を制御する直流電流制御回路
    を備えたことを特徴とする直列補償装置。
  32. 【請求項32】 前記請求項1乃至請求項10のいずれ
    か1項に記載の直列補償装置において、 前記補償電流発生装置を、直列トランスと、自己消弧素
    子を用いた第1の電圧形変換器と、他の交流系統と直列
    に接続した直列トランスと自己消弧素子とを用いた第2
    の電圧形変換器と、前記第1の電圧形変換器の直流部と
    前記第2の電圧形変換器の直流部とを接続する直流コン
    デンサとから構成し、 前記第1の電圧形変換器の出力電流を制御する第1の電
    流制御回路と、 前記第2の電圧形変換器の出力電流を制御する第2の電
    流制御回路と、 前記直流コンデンサ電圧を制御する直流電圧制御回路
    と、 を備えたことを特徴とする直列補償装置。
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