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JP2000247870A - ウィスカー析出が抑制された固形状製剤及びその製造方法 - Google Patents

ウィスカー析出が抑制された固形状製剤及びその製造方法

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JP2000247870A
JP2000247870A JP11046986A JP4698699A JP2000247870A JP 2000247870 A JP2000247870 A JP 2000247870A JP 11046986 A JP11046986 A JP 11046986A JP 4698699 A JP4698699 A JP 4698699A JP 2000247870 A JP2000247870 A JP 2000247870A
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JP
Japan
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sublimable
solid preparation
whisker
polyvinylpyrrolidone
drug
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Pending
Application number
JP11046986A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Yuasa
宏 湯浅
Katsusuke Kainuma
克輔 貝沼
Misao Morinaga
操 森永
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ISP JAPAN KK
Original Assignee
ISP JAPAN KK
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Publication date
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  • Medicinal Preparation (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 被覆剤で被覆しない錠剤、顆粒剤等の固形状
製剤において、カフェイン類等の昇華性薬剤のウィスカ
ーの析出を抑制した固形状製剤及びその製造方法を提供
する。 【解決手段】 少なくとも昇華性薬剤を含み、被覆剤で
被覆されていない錠剤、顆粒剤等の固形状製剤におい
て、ポリビニルピロリドン類を配合してなるウィスカー
析出が抑制された固形状製剤。昇華性薬剤とポリビニル
ピロリドン類を配合し、この配合物を錠剤、顆粒剤等の
固形状製剤に成形するウィスカー析出が抑制された固形
状製剤の製造方法。ポリビニルピロリドン類としては、
1−ビニル−2−ピロリドンの直鎖重合物若しくは架橋
重合物、又は1−ビニル−2−ピロリドンと酢酸ビニル
との共重合物が好ましく、昇華性薬剤としては、カフェ
イン類、メントール類、安息香酸類、サリチル酸類、エ
テンザミド及びカルバマゼピンから選ばれた一種又は二
種以上であることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、食品・医療などの
分野において、カフェイン類、メントール類、安息香酸
類、サリチル酸類、エテンザミド、カルバマゼピン等の
昇華性薬剤を配合した固形状製剤の製造に有利に用いる
ことのできる、これらの昇華性薬剤に起因するウィスカ
ー析出を抑制した、被覆剤で被覆していない錠剤、顆粒
剤等の固形状製剤及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、食品・医薬などにおいて、被覆
剤で被覆されていない固形状製剤に配合されるカフェイ
ン類、メントール類、安息香酸類、サリチル酸類、エテ
ンザミド、カルバマゼピンなどは、その昇華性のため製
剤の表面あるいは保存容器周辺に昇華によるウィスカー
(ひげ結晶)の析出、成長を生じることが多い。そのた
め、保存中に薬物の含量の変化や品質の均一性をなく
し、外観的にもその製剤を使用する消費者に不快感を与
えるなどして商品価値を損なうという不都合が多く、製
造直後の品質を長期間安定に保存することができなかっ
た。また、顆粒剤の場合は、ウィスカーが集合化し流動
性の劣化を招いたり、顆粒から製造される錠剤の含量均
一性に不都合を招き、標榜する処方組みができないなど
の問題の原因となっていた。
【0003】これまで、固形状製剤においてカフェイン
類等のウィスカー析出を抑制するには、例えば製剤の表
面に充分な厚みを持つ糖衣層で被覆する方法や、高分子
含有の被覆剤でフィルムコーティングする方法、例えば
シクロデキストリン類を含有する被覆剤で被覆すること
が特開昭61−129138号公報に提案されている。
また、吸着剤を配合する方法としては、特公昭56−5
3525号公報には、カフェイン類含有の散剤又は顆粒
剤と炭、無水ケイ酸及び/又はモンモリロナイトとを混
和することなく共存させる方法、さらにカフェイン(水
和物)と活性炭又はベントナイトとの配合〔山田ら,薬
学雑誌,96(10)1223〜1227(197
9)〕、及び固形製剤中の細孔径が大きくなることによ
って、毛細凝縮現象が生じにくくなるように、大きな粒
子径の原料粉末の使用、低い打錠圧、小さな圧縮速度に
よる製造法〔湯浅ら,薬剤学,41(3)161〜17
1(1981)〕が報告されている。さらに、特開平2
−85214号公報には、制酸剤を配合する方法が提案
されている。
【0004】しかしながら、このような被覆剤による被
覆は製造に時間がかかり、被覆剤の原料も必要となるこ
とからコスト高となるという欠点がある。さらに、早い
崩壊が望まれる薬剤では、崩壊を遅らせる被覆は不都合
である。また、薬効成分の配合は、希望する薬効に影響
を与えることがあり、汎用性において不都合である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、被覆剤で被覆しない錠剤、顆粒剤等の固形状製
剤において、カフェイン類等の昇華性薬剤のウィスカー
析出が効果的に抑えられ、上記したような欠点を解決し
た商品価値の高い固形状製剤及びその製造方法を提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、カフェイ
ン類等の昇華性薬剤を含む固形状製剤のウィスカー析出
を抑制する方法、とりわけ被覆を施さず、固形状製剤に
おけるウィスカー析出の防止方法を種々検討したとこ
ろ、固形状製剤中にポリビニルピロリドン類を配合する
と、意外にもウィスカー析出が抑えられることを見出
し、さらに検討を重ね本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明は、少なくとも昇華性薬
剤を含み、被覆剤で被覆されていない錠剤、顆粒剤等の
固形状製剤において、ポリビニルピロリドン類を配合し
てなるウィスカー析出が抑制された固形状製剤であり、
またこの固形状製剤を透明気密容器に充填又はPTP包
装した容器曇りが防止された透明気密容器詰製品であ
る。ポリビニルピロリドン類としては、1−ビニル−2
−ピロリドンの直鎖重合物若しくは架橋重合物である
か、又は1−ビニル−2−ピロリドンと酢酸ビニルとの
共重合物であることが好ましく、その含有量は、昇華性
薬剤100重量部に対し10重量部以上であることが好
ましい。また、昇華性薬剤としては、カフェイン類、メ
ントール類、安息香酸類、サリチル酸類、エテンザミド
及びカルバマゼピンから選ばれた一種又は二種以上であ
ることが好ましい。
【0008】また、本発明は、少なくとも昇華性薬剤を
含有し、被覆剤で被覆されていない錠剤、顆粒剤等の固
形状製剤において、少なくとも昇華性薬剤とポリビニル
ピロリドン類を配合し、この配合物を錠剤、顆粒剤等の
固形状製剤に成形することを特徴とするウィスカー析出
が抑制された固形状製剤の製造方法である。
【0009】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明で昇華性薬剤に配合するポリビニルピロリドン類と
しては、1−ビニル−2−ピロリドンの直鎖重合物(日
本薬局方収載品名ポビドン)、1−ビニル−2−ピロリ
ドンの架橋重合物(医薬品添加物規格収載品名クロスポ
ビドン)、1−ビニル−2−ピロリドンと酢酸ビニルと
の共重合物(医薬品添加物規格収載品名コポリビドン)
などの一種又は二種以上が挙げられる。
【0010】1−ビニル−2−ピロリドンの直鎖重合物
の具体的例としては、プラスドンC−15、プラスドン
C−30、プラスドンK−25、プラスドンK−29/
32、プラスドンK−90、プラスドンK−90D、プ
ラスドンK−90M(いずれもアイエスピー・ジャパン
株式会社製)などが挙げられる。
【0011】また、1−ビニル−2−ピロリドンの架橋
重合物の具体的例としては、ポリプラスドンINF−1
0、ポリプラスドンXL−10、ポリプラスドンXL
(いずれもアイエスピー・ジャパン株式会社製)などが
挙げられる。この架橋重合物は、それ自体崩壊剤として
の機能をもっているので、内服後、早い崩壊が必須の速
効性の固形製剤も可能となる。
【0012】さらに、1−ビニル−2−ピロリドンと酢
酸ビニルとの共重合物の具体的例としては、プラスドン
S−630(アイエスピー・ジャパン株式会社製)など
が挙げられる。
【0013】これらのポリビニルピロリドン類は、いず
れも医薬として配合が認められているものであり、また
特別の薬効を持たないので、制酸剤等の薬効成分を配合
する場合とは異なり、希望する薬効に影響を与えること
がなく、汎用性を損なうことがない。これらのポリビニ
ルピロリドン類のうち、ウィスカー析出の抑制効果の観
点から、1−ビニル−2−ピロリドンの直鎖重合物又は
架橋重合物が好ましく、とりわけ粒子径が小さく比表面
積の大きい1−ビニル−2−ピロリドンの架橋重合物、
具体的にはポリプラスドンINF−10(アイエスピー
・ジャパン株式会社製)が好適である。
【0014】本発明の固形製剤において、カフェイン類
等の昇華性薬剤のウィスカー析出抑制のみを目的とする
場合、ポリビニルピロリドン類の配合量(二種以上を配
合する場合はその合計量)は、昇華性薬剤100重量部
に対し10重量部以上がよい。固形製剤中の昇華性薬剤
の含有量にもよるが、ポリビニルピロリドン類の配合量
が10重量部より少ないと昇華性薬剤に起因するウィス
カーの析出を十分に抑制できないことがある。薬効成分
ではなく、崩壊剤として機能するポリビニルピロリドン
類は、多量に配合してもなんら支障はないが、費用対効
果の観点から、昇華性薬剤100重量部に対し10〜1
000重量部程度の配合が好適である。
【0015】一方、本発明の固形製剤には、薬効成分と
して少なくとも昇華性薬剤が含有される。このような昇
華性薬剤としては、例えばカフェイン(1水和物)、無
水カフェイン、カフェインサイトレート、安息香酸ナト
リウムカフェイン等のカフェイン類、例えばl−メント
ール、d−メントール、dl−メントール等のメントー
ル類、例えば安息香酸イソアミル、安息香酸エストラジ
オール、安息香酸エチル、安息香酸フェニル、安息香酸
プロピル、安息香酸ベンジル、安息香酸メチル、安息香
酸ナトリウム、安息香酸ナトリウムカフェイン等の安息
香酸類、例えばサリチル酸、アスピリン、サリチル酸イ
ソブチル、サリチル酸ナトリウム、サリチル酸フィゾス
チグミン、サリチル酸メチル等のサリチル酸類、エテン
ザミド、カルバマゼピンなどの一種又は二種以上が挙げ
られる。
【0016】本発明の固形製剤は、カフェイン類等の昇
華性薬剤を含有する広範囲の医薬品、医薬部外品、食品
などに適用される。医薬品としては、例えばかぜ薬、解
熱・鎮痛薬、鎮咳去痰薬、せき止薬などが挙げられる。
例えば、かぜ薬に適用される場合、主薬としては例え
ば、アセトアミノフェン、マレイン酸クロルフェニラミ
ン、ノスカピン、リン酸ジヒドロコディン、dl−塩酸
メチルエフェドリン、クエン酸チペピジン、ヒベンズ酸
チぺピジン、臭化水素酸デキストロメトルファン、l−
アスコルビン酸ナトリウム、グアヤコールスルホン酸カ
リウム、アスピリン、葛根湯乾燥エキス、カンゾウエキ
スなどが挙げられる。
【0017】また、本発明の固形製剤を製造する際、カ
フェイン類等の昇華性薬剤のウィスカー析出抑制を損な
わない程度の量で、通常使われている添加剤、例えば乳
糖、デンプン、結晶セルロース、タルク、グラニウ糖等
の賦形剤、例えばポビドン、ゼラチン、ヒドロキシプロ
ピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロー
ス、プルラン等の結合剤、例えばカルボキシメチルセル
ロースカルシウム、クロスリンクドカルボキシメチルセ
ルロースナトリウム、部分アルファー化デンプン等の崩
壊剤、例えばステアリン酸マグネシウム等の滑沢剤、例
えばタール色素、カラメル、ベンガラ、酸化チタン、リ
ボフラビン類等の着色剤、例えば甘味剤、香料等の矯味
剤などを製剤中に適宜配合してもよい。
【0018】本発明の固形製剤では、昇華性薬剤とポリ
ビニルピロリドン類を共存させればよく、両者を必ずし
も混和、混合しなくてもよい。両成分を混和などする場
合、常法により行なうことができる。通常、昇華性薬剤
とポリビニルピロリドン類を混合した後、造粒すること
により、本発明の素錠、素顆粒等の固形製剤を調製する
ことができる。この場合、必要に応じて、適当な段階で
他の主薬や前記したような添加剤を加えてもよい。例え
ば、昇華性薬剤とポリビニルピロリドン類を、必要なら
ば他の主薬及び添加剤と共に乾燥状態及び/又は湿潤状
態で混合した後、必要ならば他の主薬及び添加剤と共に
錠剤又は顆粒とする。一方、昇華性薬剤のみを他の主薬
及び添加剤と混和した後、ポリビニルピロリドン類と混
合してもよい。また、ポリビニルピロリドン類もウィス
カー析出抑制効果を損なわない程度に例えばコーティン
グや造粒など製剤の一般的な手法による処理をしてもよ
い。また、ポリビニルピロリドン類に昇華性薬剤を、必
要ならば他の主薬及び添加剤と共に混和した後、コーテ
ィング剤による処理を施す態様も本発明の一つの態様で
あることはいうまでもない。さらに、昇華性薬剤とポリ
ビニルピロリドン類を分離して、例えば個々に錠剤化又
は顆粒化したり、有核錠剤及び積層錠剤のような公知の
製剤として配合してもよい。
【0019】本発明のカフェイン類等の昇華性薬剤を含
有する固形製剤においては、被覆剤による被覆が必要な
いという大きな特徴を有する。これによって、固形製剤
の製造において最終の被覆形成工程を省略でき、製造コ
ストを低減させることができる。
【0020】
【発明の実施の態様】本発明の製剤は、ガラスビン透明
気密容器やPTP包装に充填される場合、ウィスカー析
出による容器曇りが生じないのでとりわけ本発明の効果
が十分に発揮される。このような本発明の固形製剤を透
明気密容器に充填した容器曇りが防止された透明気密容
器詰製品も本発明の対象である。
【0021】本発明の昇華性薬剤にポリビニルピロリド
ン類を配合した製剤は、被覆剤で被覆しなくともそれ自
体安定で保存中に昇華性薬剤に起因するウィスカー析出
が抑制され品質上の経時変化が極めて少ない。このよう
に、昇華性薬剤に起因するウィスカー析出が抑制される
のは、昇華性薬剤と同じ容器内にあるポリビニルピロリ
ドン類が、微粒子を圧縮成形することにより、錠剤内に
形成される細孔の直径が小さくなり、毛管凝縮により収
着する昇華性薬剤の収着量が極めて大きくなることによ
ると推定される。
【0022】
【実施例】次に、実施例及び比較例に基づき本発明をさ
らに具体的に説明するが、本発明はこれらに限定される
ものではない。
【0023】実施例1 昇華性薬剤としてl−メントール2g 、ポリビニルピロ
リドン類としてポリプラスドンINF−10(アイエス
ピー・ジャパン株式会社製、クロスポピドン)0.3g
(昇華性薬剤100重量部に対し15重量部)及び賦形
剤として乳糖6g をポリ袋に入れて5分間混合した後、
400mgを秤量し、これを断面積1cm2の金型に入れ、
万能引張圧縮試験機(ミネベア(株)製、TCM−50
00C)を用いて、成形圧力100MPa 、圧縮速度50
mm/minで圧縮成形した。得られた圧縮成形物を容器内の
薬物含有量が10mg/ml に相当する個数の錠剤を容量3
0mlのガラス容器に入れ、室温で28日間保存し、ウィ
スカーの析出状況を光学顕微鏡で観察した結果、ウィス
カーの析出は認められなかった。
【0024】比較例1 ポリプラスドンINF−10を配合しなかった以外は実
施例1と同様にして圧縮成形した錠剤を実施例1と同様
に保存したところ、2〜7mmのウィスカーが数本析出し
ていることが認められた。
【0025】実施例2 ポリプラスドンINF−10の配合量を8g (昇華性薬
剤100重量部に対し400重量部)とした以外は、実
施例1と同様にして錠剤を圧縮成形した。この錠剤を室
温又は40℃でそれぞれ保存したところ、保存温度が室
温でも40℃でもウィスカーの析出は認められなかっ
た。
【0026】実施例3 賦形剤として乳糖の代わりに結晶セルロース(アビセル
PH301)を用いた以外は、実施例1と同様にして圧
縮成形した錠剤を実施例1と同様に保存したところ、ウ
ィスカーの析出は認められなかった。
【0027】実施例4 賦形剤として乳糖の代わりに乾燥水酸化アルミニウムゲ
ルを用いた以外は、実施例2と同様にして圧縮成形した
錠剤を実施例2と同様に保存したところ、保存温度が室
温でも40℃でもウィスカーの析出は認められなかっ
た。
【0028】実施例5 賦形剤として乳糖の代わりにメタケイ酸アルミン酸マグ
ネシウムを用いた以外は、実施例2と同様にして圧縮成
形した錠剤を実施例2と同様に保存したところ、保存温
度が室温でも40℃でもウィスカーの析出は認められな
かった。
【0029】実施例6 ポリプラスドンINF−10の代わりにプラスドンK−
90(アイエスピー・ジャパン株式会社製、ポピドン
代表的な分子量130万)を0.3g (昇華性薬剤10
0重量部に対し15重量部)を用いた以外は、実施例1
と同様にして圧縮成形した錠剤を実施例1と同様に保存
したところ、ウィスカーの析出は認められなかった。
【0030】実施例7 ポリプラスドンINF−10の代わりにプラスドンS−
630(アイエスピー・ジャパン株式会社製、コポリビ
ドン 代表的な分子量58,000)を0.3g (昇華
性薬剤100重量部に対し15重量部)を用いた以外
は、実施例1と同様にして圧縮成形した錠剤を実施例1
と同様に保存したところ、ウィスカーの析出は認められ
なかった。
【0031】
【発明の効果】本発明の固形製剤は、医薬用として配合
が認められているポリビニルピロリドン類を配合するこ
とにより、昇華性薬剤に起因するウィスカー析出を効率
的に抑制することができる。このポリビニルピロリドン
類は、特別の薬効を持たないので、当該固形製剤に希望
される薬効に影響を与えることがなく、各種の医薬品、
医薬部外品、食品に適用できるなど汎用性を有するもの
である。また、被覆剤での被覆が不要であるため、原価
が安く、さらに錠剤、顆粒剤の崩壊性を早めることがで
きるという効果も奏する。さらに、本発明の固形製剤
は、長時間気密透明容器等で保存してもカフェイン類等
の昇華性薬剤のウィスカー析出による保存容器の汚染
(特に曇り)が認められず、製造直後の本質が長期間安
定に保持されるという効果がある。加えて、本発明の固
形製剤は、特に1−ビニル−2−ピロリドンの架橋重合
物が配合されている場合、昇華性薬剤のウィスカー析出
が防止されるとともに、さらなる崩壊剤・バインダーの
添加が不要であるか減量でき、処方組みのしやすい製剤
が提供できるという効果も併せて奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 47/32 A61K 47/32 J (72)発明者 森永 操 東京都中央区日本橋箱崎町41番12号日本橋 第二ビル アイエスピー・ジャパン株式会 社内 Fターム(参考) 4C076 AA31 AA36 BB01 CC01 DD30 DD67 EE07 EE16 EE31 EE45 EE48 FF06 FF36 FF63 GG12 GG14 4C086 AA01 AA02 BC32 CB07 DA17 MA01 MA02 MA05 MA35 MA41 MA52 NA03 NA11 NA20 ZA06 ZA07 ZA08 4C206 AA01 AA02 CA03 DA19 GA07 MA01 MA02 MA05 MA17 MA55 MA61 MA72 NA03 NA11 NA20 ZA06 ZA07 ZA08

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも昇華性薬剤を含有し、被覆剤で
    被覆されていない錠剤、顆粒剤等の固形状製剤におい
    て、ポリビニルピロリドン類を配合してなるウィスカー
    析出が抑制された固形状製剤。
  2. 【請求項2】 ポリビニルピロリドン類が、1−ビニル
    −2−ピロリドンの直鎖重合物若しくは架橋重合物又は
    1−ビニル−2−ピロリドンと酢酸ビニルとの共重合物
    である請求項1記載のウィスカー析出が抑制された固形
    状製剤。
  3. 【請求項3】 ポリビニルピロリドン類の含有量が、昇
    華性薬剤100重量部に対し10重量部以上である請求
    項1又は2記載のウィスカー析出が抑制された固形状製
    剤。
  4. 【請求項4】 昇華性薬剤が、カフェイン類、メントー
    ル類、安息香酸類、サリチル酸類、エテンザミド及びカ
    ルバマゼピンから選ばれた一種又は二種以上である請求
    項1〜3いずれかに記載のウィスカー析出が抑制された
    固形状製剤。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4に記載の固形状製剤を透明
    気密容器に充填又はPTP包装した容器曇りが防止され
    た透明気密容器詰製品。
  6. 【請求項6】 少なくとも昇華性薬剤を含有し、被覆剤
    で被覆されていない錠剤、顆粒剤等の固形状製剤におい
    て、少なくとも昇華性薬剤とポリビニルピロリドン類を
    配合し、この配合物を錠剤、顆粒剤等の固形状製剤に成
    形することを特徴とするウィスカー析出が抑制された固
    形状製剤の製造方法。
JP11046986A 1999-02-24 1999-02-24 ウィスカー析出が抑制された固形状製剤及びその製造方法 Pending JP2000247870A (ja)

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