JP2000238604A - エアバッグ - Google Patents
エアバッグInfo
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Landscapes
- Air Bags (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 多層のエアバッグの耐熱性を向上する。
【解決手段】 エアバッグ1の内側を、中間基布23によ
り、第1の分室31と第2の分室32とに区画する。第1の
分室31に、ガス導入孔34を設け、第2の分室32にガス排
気孔37を設ける。4カ所に設けた連結部51で中間基布23
と第1の基布21とを連結し、第1の分室31を偏平に展開
させる。第1の分室31の内側に、ガス導入孔34の近傍を
覆う保護基布25,26を設ける。保護基布25,26は、に設
けた延設部25b ,26b を各連結部51と一体に縫合する。
さらに、各連結部51のガス導入孔34側に位置して、第1
の保護基布25を遮蔽部連結部52で縫い合わせ、各連結部
51のガス導入孔34側を覆う遮蔽部53を形成する。遮蔽部
53により、ガスの熱から連結部51を保護する。
り、第1の分室31と第2の分室32とに区画する。第1の
分室31に、ガス導入孔34を設け、第2の分室32にガス排
気孔37を設ける。4カ所に設けた連結部51で中間基布23
と第1の基布21とを連結し、第1の分室31を偏平に展開
させる。第1の分室31の内側に、ガス導入孔34の近傍を
覆う保護基布25,26を設ける。保護基布25,26は、に設
けた延設部25b ,26b を各連結部51と一体に縫合する。
さらに、各連結部51のガス導入孔34側に位置して、第1
の保護基布25を遮蔽部連結部52で縫い合わせ、各連結部
51のガス導入孔34側を覆う遮蔽部53を形成する。遮蔽部
53により、ガスの熱から連結部51を保護する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、車両のス
テアリングホイールに備えられるエアバッグに関する。
テアリングホイールに備えられるエアバッグに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、自動車のステアリングホ
イールに備えられ、ガスの流入により袋状のエアバッグ
を膨出させ、乗員に加わる衝突の衝撃を緩和する運転席
用のエアバッグ装置が用いられている。そして、このエ
アバッグ装置に用いられるエアバッグは、2枚の円形の
織布である基布の外周同士を縫い合わせ、偏平な袋状に
形成されている。また、このエアバッグは、車体側の基
布にガス導入孔を形成し、このガス導入孔を介してイン
フレータからガスが導入されるとともに、このガス導入
孔の周囲がステアリングホイール本体に固定され、小さ
く折り畳まれてカバー体に収納されている。そして、イ
ンフレータの作動時には、このエアバッグは、インフレ
ータから噴射されたガスの圧力によりカバー体を破断し
て乗員側に膨張し、前方に投げ出された乗員を受け止め
て拘束し、衝撃を緩和するようになっている。
イールに備えられ、ガスの流入により袋状のエアバッグ
を膨出させ、乗員に加わる衝突の衝撃を緩和する運転席
用のエアバッグ装置が用いられている。そして、このエ
アバッグ装置に用いられるエアバッグは、2枚の円形の
織布である基布の外周同士を縫い合わせ、偏平な袋状に
形成されている。また、このエアバッグは、車体側の基
布にガス導入孔を形成し、このガス導入孔を介してイン
フレータからガスが導入されるとともに、このガス導入
孔の周囲がステアリングホイール本体に固定され、小さ
く折り畳まれてカバー体に収納されている。そして、イ
ンフレータの作動時には、このエアバッグは、インフレ
ータから噴射されたガスの圧力によりカバー体を破断し
て乗員側に膨張し、前方に投げ出された乗員を受け止め
て拘束し、衝撃を緩和するようになっている。
【0003】さらに、今日においては、エアバッグは、
突出寸法を抑制し、偏平に広く展開することが求めら
れ、例えば、乗員側の基布と車体側の基布とをテザーベ
ルトで連結した構成などが知られている。この点、展開
特性の向上を図り、基布を3枚重ねて複数の分室を層状
に設け、これら分室にガスを順次導入して膨張させると
ともに、ガスが最初に導入される分室においては、外周
部とガス導入孔との間に位置して基布同士を縫い合わ
せ、初期の偏平な展開形状を実現する構成が考えられ
る。
突出寸法を抑制し、偏平に広く展開することが求めら
れ、例えば、乗員側の基布と車体側の基布とをテザーベ
ルトで連結した構成などが知られている。この点、展開
特性の向上を図り、基布を3枚重ねて複数の分室を層状
に設け、これら分室にガスを順次導入して膨張させると
ともに、ガスが最初に導入される分室においては、外周
部とガス導入孔との間に位置して基布同士を縫い合わ
せ、初期の偏平な展開形状を実現する構成が考えられ
る。
【0004】しかしながら、この構成では、ガスが最初
に導入される分室は、比較的高さが小さく周方向に大き
く膨張するため、インフレータが噴射する熱せられたガ
スの圧力が基布の剪断方向に作用し、特に、基布同士を
縫い合わせた部分に大きく負荷がかかるため、エアバッ
グを熱的および機械的に強度のある構造、例えば、耐熱
布や耐熱糸で厳重に補強する必要が生じ、エアバッグが
粗硬になり、折り畳み嵩が増加し、また、折り畳み工程
が煩雑になり製造コストが上昇する問題を有している。
あるいは、噴射するガスの温度の低いインフレータを用
いる構成も考えられるが、特殊なインフレータを用いる
ことにより製造コストが上昇する問題を有している。
に導入される分室は、比較的高さが小さく周方向に大き
く膨張するため、インフレータが噴射する熱せられたガ
スの圧力が基布の剪断方向に作用し、特に、基布同士を
縫い合わせた部分に大きく負荷がかかるため、エアバッ
グを熱的および機械的に強度のある構造、例えば、耐熱
布や耐熱糸で厳重に補強する必要が生じ、エアバッグが
粗硬になり、折り畳み嵩が増加し、また、折り畳み工程
が煩雑になり製造コストが上昇する問題を有している。
あるいは、噴射するガスの温度の低いインフレータを用
いる構成も考えられるが、特殊なインフレータを用いる
ことにより製造コストが上昇する問題を有している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、基布を
重ねて複数の分室を層状に設け、これら分室にガスを順
次導入して膨張させるとともに、ガスが最初に導入され
る分室においては、外周部とガス導入孔との間に位置し
て基布同士を縫い合わせ、初期の偏平な展開形状を実現
する構成では、インフレータが噴射する熱せられたガス
の圧力が基布の剪断方向に作用し、特に、基布同士を縫
い合わせた部分に大きく負荷がかかるため、エアバッグ
を熱的および機械的に強度のある構造、例えば、耐熱布
や耐熱糸で厳重に補強する必要が生じ、エアバッグが粗
硬になり、折り畳み嵩が増加し、また、折り畳み工程が
煩雑になり製造コストが上昇し、あるいは、噴射するガ
スの温度の低いインフレータを用いる構成も考えられる
が、特殊なインフレータを用いることにより製造コスト
が上昇する問題を有している。
重ねて複数の分室を層状に設け、これら分室にガスを順
次導入して膨張させるとともに、ガスが最初に導入され
る分室においては、外周部とガス導入孔との間に位置し
て基布同士を縫い合わせ、初期の偏平な展開形状を実現
する構成では、インフレータが噴射する熱せられたガス
の圧力が基布の剪断方向に作用し、特に、基布同士を縫
い合わせた部分に大きく負荷がかかるため、エアバッグ
を熱的および機械的に強度のある構造、例えば、耐熱布
や耐熱糸で厳重に補強する必要が生じ、エアバッグが粗
硬になり、折り畳み嵩が増加し、また、折り畳み工程が
煩雑になり製造コストが上昇し、あるいは、噴射するガ
スの温度の低いインフレータを用いる構成も考えられる
が、特殊なインフレータを用いることにより製造コスト
が上昇する問題を有している。
【0006】本発明は、このような点に鑑みなされたも
ので、展開特性が良好で、小型化、軽量化、あるいは製
造コストの低減が可能なエアバッグを提供することを目
的とする。
ので、展開特性が良好で、小型化、軽量化、あるいは製
造コストの低減が可能なエアバッグを提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のエアバッ
グは、ガス導入部を設けた第1の分室を含み被保護物に
対して層状に配置された複数の分室と、これら分室を互
いに連通するガス連通部と、前記第1の分室の外周部と
前記ガス導入部との間に位置し、前記第1の分室を形成
する基布を互いに連結した連結部と、前記第1の分室の
内面の前記ガス導入部の周囲の少なくとも一部を覆う保
護基布と、前記保護基布に一体に形成され、前記連結部
と前記ガス導入部との間の少なくとも一部を遮蔽する位
置に突出して配置された遮蔽部とを具備したものであ
る。
グは、ガス導入部を設けた第1の分室を含み被保護物に
対して層状に配置された複数の分室と、これら分室を互
いに連通するガス連通部と、前記第1の分室の外周部と
前記ガス導入部との間に位置し、前記第1の分室を形成
する基布を互いに連結した連結部と、前記第1の分室の
内面の前記ガス導入部の周囲の少なくとも一部を覆う保
護基布と、前記保護基布に一体に形成され、前記連結部
と前記ガス導入部との間の少なくとも一部を遮蔽する位
置に突出して配置された遮蔽部とを具備したものであ
る。
【0008】そして、この構成では、エアバッグにガス
導入部からガスが導入されると、まず、第1の分室が膨
張し、ガス連通部を介して層状に配置された他の分室が
順次膨張する。第1の分室は、連結部で基布が互いに連
結されるため、偏平な展開が可能になる。第1の分室の
ガス導入部の周囲の内面は、保護基布に覆われて保護さ
れる。さらに、連結部のガス導入部側には、保護基布に
一体に形成した遮蔽部が連結部とガス導入部との間の少
なくとも一部を遮蔽する位置に突出して配置されて保護
されるため、連結部に加わる熱や力が抑制される。そこ
で、基布や連結部の強度を必要以上に上げる必要がな
く、また、一般的なインフレータの使用が可能になり、
エアバッグの小型化、軽量化、あるいは製造コストの低
減が可能になる。
導入部からガスが導入されると、まず、第1の分室が膨
張し、ガス連通部を介して層状に配置された他の分室が
順次膨張する。第1の分室は、連結部で基布が互いに連
結されるため、偏平な展開が可能になる。第1の分室の
ガス導入部の周囲の内面は、保護基布に覆われて保護さ
れる。さらに、連結部のガス導入部側には、保護基布に
一体に形成した遮蔽部が連結部とガス導入部との間の少
なくとも一部を遮蔽する位置に突出して配置されて保護
されるため、連結部に加わる熱や力が抑制される。そこ
で、基布や連結部の強度を必要以上に上げる必要がな
く、また、一般的なインフレータの使用が可能になり、
エアバッグの小型化、軽量化、あるいは製造コストの低
減が可能になる。
【0009】請求項2記載のエアバッグは、請求項1記
載のエアバッグにおいて、保護基布は、連結部に一体に
連結されたものである。
載のエアバッグにおいて、保護基布は、連結部に一体に
連結されたものである。
【0010】そして、この構成では、保護基布が第1の
分室内の所定位置に位置決めして保持され、連結部に対
して遮蔽部が正確に位置決めして保持される。
分室内の所定位置に位置決めして保持され、連結部に対
して遮蔽部が正確に位置決めして保持される。
【0011】請求項3記載のエアバッグは、請求項1ま
たは2記載のエアバッグにおいて、保護基布は、ガス導
入部に近接して配置される基部と、この基部から延設さ
れ遮蔽部が設けられる延設部とを備えたものである。
たは2記載のエアバッグにおいて、保護基布は、ガス導
入部に近接して配置される基部と、この基部から延設さ
れ遮蔽部が設けられる延設部とを備えたものである。
【0012】そして、この構成では、ガスの熱や力の影
響を受けやすい部分のみを保護基布にて保護し、エアバ
ッグの小型化、軽量化、および製造コストの低減が可能
になる。
響を受けやすい部分のみを保護基布にて保護し、エアバ
ッグの小型化、軽量化、および製造コストの低減が可能
になる。
【0013】請求項4記載のエアバッグは、ガス導入部
を設けた第1の分室を含み被保護物に対して層状に配置
された複数の分室と、これら分室を互いに連通するガス
連通部と、前記第1の分室の外周部と前記ガス導入部と
の間に位置し、前記第1の分室を形成する基布を互いに
連結した連結部と、前記いずれかの基布に一体に形成さ
れ、前記連結部と前記ガス導入部との間の少なくとも一
部を遮蔽する位置に突出して配置された遮蔽部とを具備
したものである。
を設けた第1の分室を含み被保護物に対して層状に配置
された複数の分室と、これら分室を互いに連通するガス
連通部と、前記第1の分室の外周部と前記ガス導入部と
の間に位置し、前記第1の分室を形成する基布を互いに
連結した連結部と、前記いずれかの基布に一体に形成さ
れ、前記連結部と前記ガス導入部との間の少なくとも一
部を遮蔽する位置に突出して配置された遮蔽部とを具備
したものである。
【0014】そして、この構成では、エアバッグにガス
導入部からガスが導入されると、まず、第1の分室が膨
張し、ガス連通部を介して層状に配置された他の分室が
順次膨張する。第1の分室は、連結部で基布が互いに連
結されるため、偏平な展開が可能になる。連結部のガス
導入部側には、いずれかの基布に一体に形成した遮蔽部
が連結部とガス導入部との間の少なくとも一部を遮蔽す
る位置に突出して配置されて保護されるため、連結部に
加わる熱や力が抑制される。そこで、構造が簡略化され
るとともに、基布や連結部の強度を必要以上に上げる必
要がなく、また、一般的なインフレータの使用が可能に
なり、エアバッグの小型化、軽量化、あるいは製造コス
トの低減が可能になる。
導入部からガスが導入されると、まず、第1の分室が膨
張し、ガス連通部を介して層状に配置された他の分室が
順次膨張する。第1の分室は、連結部で基布が互いに連
結されるため、偏平な展開が可能になる。連結部のガス
導入部側には、いずれかの基布に一体に形成した遮蔽部
が連結部とガス導入部との間の少なくとも一部を遮蔽す
る位置に突出して配置されて保護されるため、連結部に
加わる熱や力が抑制される。そこで、構造が簡略化され
るとともに、基布や連結部の強度を必要以上に上げる必
要がなく、また、一般的なインフレータの使用が可能に
なり、エアバッグの小型化、軽量化、あるいは製造コス
トの低減が可能になる。
【0015】請求項5記載のエアバッグは、ガス導入部
を設けた第1の基布と、この第1の基布の被保護物側に
位置し、前記第1の基布と外周部を接合されて外殻を構
成する第2の基布と、前記外周部と前記ガス導入部との
間に位置し、前記第1の基布と前記第2の基布とを互い
に連結した連結部と、前記外殻の内面の前記ガス導入部
の周囲の少なくとも一部を覆う保護基布と、前記保護基
布に一体に形成され、前記連結部と前記ガス導入部との
間の少なくとも一部を遮蔽する位置に突出して配置され
た遮蔽部とを具備したものである。
を設けた第1の基布と、この第1の基布の被保護物側に
位置し、前記第1の基布と外周部を接合されて外殻を構
成する第2の基布と、前記外周部と前記ガス導入部との
間に位置し、前記第1の基布と前記第2の基布とを互い
に連結した連結部と、前記外殻の内面の前記ガス導入部
の周囲の少なくとも一部を覆う保護基布と、前記保護基
布に一体に形成され、前記連結部と前記ガス導入部との
間の少なくとも一部を遮蔽する位置に突出して配置され
た遮蔽部とを具備したものである。
【0016】そして、この構成では、エアバッグにガス
導入部からガスが導入されると、第1の基布と第2の基
布とを備えた袋状の外殻が膨張する。この外殻は、連結
部で基布が互いに連結されるため、偏平な展開が可能に
なる。外殻の内面のガス導入部の周囲は、保護基布に覆
われて保護される。さらに、連結部のガス導入部側に
は、保護基布に一体に形成した遮蔽部が連結部とガス導
入部との間の少なくとも一部を遮蔽する位置に突出して
配置されて保護されるため、連結部に加わる熱や力が抑
制される。そこで、基布や連結部の強度を必要以上に上
げる必要がなく、また、一般的なインフレータの使用が
可能になり、エアバッグの小型化、軽量化、あるいは製
造コストの低減が可能になる。
導入部からガスが導入されると、第1の基布と第2の基
布とを備えた袋状の外殻が膨張する。この外殻は、連結
部で基布が互いに連結されるため、偏平な展開が可能に
なる。外殻の内面のガス導入部の周囲は、保護基布に覆
われて保護される。さらに、連結部のガス導入部側に
は、保護基布に一体に形成した遮蔽部が連結部とガス導
入部との間の少なくとも一部を遮蔽する位置に突出して
配置されて保護されるため、連結部に加わる熱や力が抑
制される。そこで、基布や連結部の強度を必要以上に上
げる必要がなく、また、一般的なインフレータの使用が
可能になり、エアバッグの小型化、軽量化、あるいは製
造コストの低減が可能になる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明のエアバッグの一実
施の形態を図面を参照して説明する。
施の形態を図面を参照して説明する。
【0018】図1ないし図5において、1はエアバッグ
で、このエアバッグ1は、図1および図2に一部を示す
エアバッグ装置2を構成し、このエアバッグ装置2は、
図示しない自動車のステアリングホイールのステアリン
グホイール本体のボス部に装着され、被保護物である乗
員を衝突の衝撃から保護するようになっている。なお、
ステアリングホイール本体は、円環状をなすリム部と、
このリム部の内側に位置するボス部と、これらリム部と
ボス部とを連結する例えば3本あるいは4本のスポーク
部とを備えており、通常、傾斜したステアリングシャフ
トに取り付けられ、傾斜した状態で用いられるものであ
るが、以下、エアバッグ装置2が取り付けられた側を上
側、乗員側、あるいは正面側とし、乗員側の反対側を下
側、車体側、あるいは背面側として説明する。
で、このエアバッグ1は、図1および図2に一部を示す
エアバッグ装置2を構成し、このエアバッグ装置2は、
図示しない自動車のステアリングホイールのステアリン
グホイール本体のボス部に装着され、被保護物である乗
員を衝突の衝撃から保護するようになっている。なお、
ステアリングホイール本体は、円環状をなすリム部と、
このリム部の内側に位置するボス部と、これらリム部と
ボス部とを連結する例えば3本あるいは4本のスポーク
部とを備えており、通常、傾斜したステアリングシャフ
トに取り付けられ、傾斜した状態で用いられるものであ
るが、以下、エアバッグ装置2が取り付けられた側を上
側、乗員側、あるいは正面側とし、乗員側の反対側を下
側、車体側、あるいは背面側として説明する。
【0019】そして、エアバッグ装置は、支持部材を構
成するベースプレート11と、このベースプレート11に取
り付けられるエアバッグ1、インフレータ12、支持部材
を構成するリテーナ14、および図示しないカバー体とな
どから構成されている。
成するベースプレート11と、このベースプレート11に取
り付けられるエアバッグ1、インフレータ12、支持部材
を構成するリテーナ14、および図示しないカバー体とな
どから構成されている。
【0020】そして、ベースプレート11は、金属板をプ
レス成形などして形成され、平面略矩形状をなす基板部
11a と、この基板部11a の外周部から下方に折曲された
周板部11b とが一体に形成されている。そして、基板部
11a には、略中央部に位置して円孔状のインフレータ取
付孔11c が形成されているとともに、このインフレータ
取付孔11c の周囲に位置して複数、本実施の形態では4
カ所にボルト取付孔が形成されている。また、周板部11
b には、ステアリングホイール本体の芯金などに取り付
けられるブラケット部11d と、カバー体に取り付けられ
るカバー体取付部11e とが形成されている。
レス成形などして形成され、平面略矩形状をなす基板部
11a と、この基板部11a の外周部から下方に折曲された
周板部11b とが一体に形成されている。そして、基板部
11a には、略中央部に位置して円孔状のインフレータ取
付孔11c が形成されているとともに、このインフレータ
取付孔11c の周囲に位置して複数、本実施の形態では4
カ所にボルト取付孔が形成されている。また、周板部11
b には、ステアリングホイール本体の芯金などに取り付
けられるブラケット部11d と、カバー体に取り付けられ
るカバー体取付部11e とが形成されている。
【0021】また、インフレータ12は、略円柱状をなす
本体部12a を備え、この本体部12aの外周部からフラン
ジ部12b が突設されているとともに、このフランジ部12
b の上側に位置して、ガスを噴射するガス噴射口12c が
複数放射状に配置されている。また、フランジ部12b に
は、ベースプレート11のボルト取付孔に連通するボルト
取付孔が形成されている。
本体部12a を備え、この本体部12aの外周部からフラン
ジ部12b が突設されているとともに、このフランジ部12
b の上側に位置して、ガスを噴射するガス噴射口12c が
複数放射状に配置されている。また、フランジ部12b に
は、ベースプレート11のボルト取付孔に連通するボルト
取付孔が形成されている。
【0022】また、リテーナ14は、環状をなすリテーナ
本体14a と、このリテーナ本体14aから上側に膨出する
カップ状などの膨出部14b とが一体的に形成されてい
る。そして、リテーナ本体14a には、各ボルト取付孔に
挿入される取付ボルト15が下方に向かって固着されてい
る。また、膨出部14b には、外周部に位置して、ガスが
挿通するガス通孔14c が形成されているとともに、イン
フレータ12の上側を覆う固定板部14d の中央部に位置し
て、規制手段を構成する被固定部である固定孔14e が形
成されている。そして、この固定孔14e には、規制手段
を構成する固定ねじあるいはリベットなどからなる固定
部材(ファスナ)16が螺合あるいはかしめなどにより固
着されるようになっている。
本体14a と、このリテーナ本体14aから上側に膨出する
カップ状などの膨出部14b とが一体的に形成されてい
る。そして、リテーナ本体14a には、各ボルト取付孔に
挿入される取付ボルト15が下方に向かって固着されてい
る。また、膨出部14b には、外周部に位置して、ガスが
挿通するガス通孔14c が形成されているとともに、イン
フレータ12の上側を覆う固定板部14d の中央部に位置し
て、規制手段を構成する被固定部である固定孔14e が形
成されている。そして、この固定孔14e には、規制手段
を構成する固定ねじあるいはリベットなどからなる固定
部材(ファスナ)16が螺合あるいはかしめなどにより固
着されるようになっている。
【0023】また、カバー体は、合成樹脂により一体に
形成され、ステアリングホイール本体のボス部およびリ
ム部の一部を覆う曲面状の被覆部と、この被覆部の下面
から下方に突設された角筒状の取付壁部とを備えてい
る。そして、これら被覆部の下側と取付壁部とに囲まれ
た部分がエアバッグ1の収納空間になっているととも
に、この収納空間に面して、被覆部の下面に平面略H字
状などをなして脆弱なテアラインが形成されている。ま
た、取付壁部は、ベースプレート11の周板部11b の外周
部に嵌合し、複数のリベットを用いるなどしてベースプ
レートに固着される。
形成され、ステアリングホイール本体のボス部およびリ
ム部の一部を覆う曲面状の被覆部と、この被覆部の下面
から下方に突設された角筒状の取付壁部とを備えてい
る。そして、これら被覆部の下側と取付壁部とに囲まれ
た部分がエアバッグ1の収納空間になっているととも
に、この収納空間に面して、被覆部の下面に平面略H字
状などをなして脆弱なテアラインが形成されている。ま
た、取付壁部は、ベースプレート11の周板部11b の外周
部に嵌合し、複数のリベットを用いるなどしてベースプ
レートに固着される。
【0024】そして、エアバッグ1は、図3などに示す
ように、それぞれ円形状をなす基布としての第1の基布
(下パネル)21、基布としての第2の基布(上パネル)
22、および基布としての中間基布(中パネル)23を備え
るとともに、第1の基布21と中間基布23との間にそれぞ
れ平面略十字形状をなす第1の保護基布25および第2の
保護基布26を備えている。そして、円形状の各基布21,
22,23は、420デニール、目付け210 g/m2 のノン
コートのすなわちコーティングされていない白色のナイ
ロン66の織布を円形に切り出したもので、外周の端縁
部28が内側に向くようにして、この端縁部28の近傍に沿
った耳部が一重あるいは二重の円環状の外周縫製部30に
沿って青色および白色の糸で一体的に縫い合わされ、第
1の基布21と第2の基布22とにより、偏平(フラット)
な袋状の外殻が形成されているとともに、中間基布23に
より、外殻の内側が、それぞれ偏平な、車体側すなわち
下側に位置する第1の分室31と、この第1の分室31の乗
員側すなわち上側に位置する第2の分室32とに区画され
ている。
ように、それぞれ円形状をなす基布としての第1の基布
(下パネル)21、基布としての第2の基布(上パネル)
22、および基布としての中間基布(中パネル)23を備え
るとともに、第1の基布21と中間基布23との間にそれぞ
れ平面略十字形状をなす第1の保護基布25および第2の
保護基布26を備えている。そして、円形状の各基布21,
22,23は、420デニール、目付け210 g/m2 のノン
コートのすなわちコーティングされていない白色のナイ
ロン66の織布を円形に切り出したもので、外周の端縁
部28が内側に向くようにして、この端縁部28の近傍に沿
った耳部が一重あるいは二重の円環状の外周縫製部30に
沿って青色および白色の糸で一体的に縫い合わされ、第
1の基布21と第2の基布22とにより、偏平(フラット)
な袋状の外殻が形成されているとともに、中間基布23に
より、外殻の内側が、それぞれ偏平な、車体側すなわち
下側に位置する第1の分室31と、この第1の分室31の乗
員側すなわち上側に位置する第2の分室32とに区画され
ている。
【0025】そして、第2の基布22は、単純な円形に形
成されているのに対し、第1の基布21は、中央部にガス
導入部としての円孔状のガス導入孔34が開口形成され、
このガス導入孔34の周囲にボルト取付孔35が複数形成さ
れているとともに、ガス導入孔34と外周の端縁部28との
間に位置して、ガス排気部としてのガス排気孔(ベント
ホール)37が開口形成されている。さらに、第1の基布
21の外周の端縁部28の近傍には、補助排気部としての小
径の補助排気孔38が所定間隔で複数形成されている。
成されているのに対し、第1の基布21は、中央部にガス
導入部としての円孔状のガス導入孔34が開口形成され、
このガス導入孔34の周囲にボルト取付孔35が複数形成さ
れているとともに、ガス導入孔34と外周の端縁部28との
間に位置して、ガス排気部としてのガス排気孔(ベント
ホール)37が開口形成されている。さらに、第1の基布
21の外周の端縁部28の近傍には、補助排気部としての小
径の補助排気孔38が所定間隔で複数形成されている。
【0026】また、中間基布23は、中央部に、被固定部
である円孔状の固定孔41が開口形成され、第1の基布21
のガス排気孔37に連通するガス排気孔37が形成されてい
るとともに、このガス排気孔37より外周の端縁部28の近
傍には、ガス連通部としてのガス連通孔43が複数千鳥状
に開口形成されている。
である円孔状の固定孔41が開口形成され、第1の基布21
のガス排気孔37に連通するガス排気孔37が形成されてい
るとともに、このガス排気孔37より外周の端縁部28の近
傍には、ガス連通部としてのガス連通孔43が複数千鳥状
に開口形成されている。
【0027】一方、各保護基布25,26は、420デニー
ル、目付け175 g/m2 のナイロン66の織布に45 g
/m2 のシリコーンラバーをコーティングしたもので、略
円環状の基部25a ,26a と、この基部25a ,26a から放
射状に4方向に延設された延設部25b ,26b とが形成さ
れ、耐熱性のコーティングを施した淡赤色の面25c ,26
c を互いに向き合わせ、第1の分室31内に配置されてい
る。
ル、目付け175 g/m2 のナイロン66の織布に45 g
/m2 のシリコーンラバーをコーティングしたもので、略
円環状の基部25a ,26a と、この基部25a ,26a から放
射状に4方向に延設された延設部25b ,26b とが形成さ
れ、耐熱性のコーティングを施した淡赤色の面25c ,26
c を互いに向き合わせ、第1の分室31内に配置されてい
る。
【0028】そして、これら互いに積層された基布21,
22,23および保護基布25,26について、第1の基布21と
第1の保護基布25とは、互いに連通するガス導入孔34お
よびボルト取付孔35が開口形成され、ガス導入孔34の周
囲が三重などの同心状の縫製部45に沿って緑色および白
色の糸で一体的に縫い合わされている。
22,23および保護基布25,26について、第1の基布21と
第1の保護基布25とは、互いに連通するガス導入孔34お
よびボルト取付孔35が開口形成され、ガス導入孔34の周
囲が三重などの同心状の縫製部45に沿って緑色および白
色の糸で一体的に縫い合わされている。
【0029】また、中間基布23と第2の保護基布26と
は、互いに連通する固定孔41が開口形成され、この固定
孔41の周囲が三重などの同心状の縫製部46に沿って緑色
および白色の糸で一体的に縫い合わされている。
は、互いに連通する固定孔41が開口形成され、この固定
孔41の周囲が三重などの同心状の縫製部46に沿って緑色
および白色の糸で一体的に縫い合わされている。
【0030】さらに、第1の基布21および中間基布23
は、第1および第2の保護基布25,26の4カ所の延設部
25b ,26b の位置で、これら延設部25b ,26b を挟み、
互いに緑色および白色の糸で円環状に縫い合わされたス
テッチ部である連結部51が形成されている。
は、第1および第2の保護基布25,26の4カ所の延設部
25b ,26b の位置で、これら延設部25b ,26b を挟み、
互いに緑色および白色の糸で円環状に縫い合わされたス
テッチ部である連結部51が形成されている。
【0031】また、各連結部51のガス導入孔34側に近接
し、かつ、若干離間した位置で、第1の保護基布25の延
設部25b が、例えば緑色および青色の糸でステッチ部で
ある遮蔽部連結部52に沿って直線状あるいは曲線状など
に縫い合わされ、ループ状に上側に立ち上げられた遮蔽
部53が形成されている。すなわち、この遮蔽部53は、第
1の基布21および中間基布23とは別に予め形成されてい
る。なお、本実施の形態では、遮蔽部連結部52は、ガス
導入孔34を中心とする径方向に略直交する方向、すなわ
ち、ガス導入孔34を中心とする周方向に略沿った方向を
長手方向とし、直線状に形成されている。
し、かつ、若干離間した位置で、第1の保護基布25の延
設部25b が、例えば緑色および青色の糸でステッチ部で
ある遮蔽部連結部52に沿って直線状あるいは曲線状など
に縫い合わされ、ループ状に上側に立ち上げられた遮蔽
部53が形成されている。すなわち、この遮蔽部53は、第
1の基布21および中間基布23とは別に予め形成されてい
る。なお、本実施の形態では、遮蔽部連結部52は、ガス
導入孔34を中心とする径方向に略直交する方向、すなわ
ち、ガス導入孔34を中心とする周方向に略沿った方向を
長手方向とし、直線状に形成されている。
【0032】また、ガス排気孔37は、一カ所の連結部51
に囲まれた部分に形成され、すなわち、このガス排気孔
37は、第1の分室31には連通せず、エアバッグ1の外側
と第2の分室32とのみを連通させるようになっている。
に囲まれた部分に形成され、すなわち、このガス排気孔
37は、第1の分室31には連通せず、エアバッグ1の外側
と第2の分室32とのみを連通させるようになっている。
【0033】そして、このエアバッグ1は、エアバッグ
1の第1の分室31の内側にリテーナ14を挿入し、取付ボ
ルト15をエアバッグ1およびベースプレート11のボルト
取付孔35に挿入するとともに、中間基布23の固定孔41に
上側から挿入した固定部材16をリテーナ14の固定孔14e
に螺合などして固着し、中間基布23の中央部をリテーナ
14に固定する。この状態で、エアバッグ1をリテーナ14
に対して相対的に回転させるなどして、エアバッグ1を
所定の形状に折り畳み、上側からカバー体を被せて嵌合
する。さらに、ベースプレート11のインフレータ取付孔
11c およびエアバッグ1のガス導入孔34を介して、イン
フレータ12の本体部12a の上側部を下側からエアバッグ
1の第1の分室31の内側に挿入するとともに、取付ボル
ト15をフランジ部12b のボルト取付孔に挿入し、下側か
らナットで締め付ける。この状態で、リテーナ14とイン
フレータ12のフランジ部12b との間にエアバッグ1とベ
ースプレート11とが共締めされ、エアバッグ装置2が組
み立てられる。
1の第1の分室31の内側にリテーナ14を挿入し、取付ボ
ルト15をエアバッグ1およびベースプレート11のボルト
取付孔35に挿入するとともに、中間基布23の固定孔41に
上側から挿入した固定部材16をリテーナ14の固定孔14e
に螺合などして固着し、中間基布23の中央部をリテーナ
14に固定する。この状態で、エアバッグ1をリテーナ14
に対して相対的に回転させるなどして、エアバッグ1を
所定の形状に折り畳み、上側からカバー体を被せて嵌合
する。さらに、ベースプレート11のインフレータ取付孔
11c およびエアバッグ1のガス導入孔34を介して、イン
フレータ12の本体部12a の上側部を下側からエアバッグ
1の第1の分室31の内側に挿入するとともに、取付ボル
ト15をフランジ部12b のボルト取付孔に挿入し、下側か
らナットで締め付ける。この状態で、リテーナ14とイン
フレータ12のフランジ部12b との間にエアバッグ1とベ
ースプレート11とが共締めされ、エアバッグ装置2が組
み立てられる。
【0034】そして、このエアバッグ装置2を備えた自
動車に衝突の衝撃が加わると、図示しない制御ユニット
により、インフレータ12が起動され、インフレータ12の
ガス噴射口12c からエアバッグ1内に急速にガスが噴射
される。すると、エアバッグ1は、カバー体をテアライ
ンに沿って破断して膨張展開し、乗員の前方に所定の形
状に膨張展開し、前方に投げ出されてくる乗員を受け止
めて拘束し、乗員に加わる衝撃を緩和するようになって
いる。そして、エアバッグ1の展開過程を詳述すれば、
まず、インフレータ12から噴射されたガスは、エアバッ
グ1の第1の分室31の、第1および第2の保護基布25,
26の間に直接的に放射方向に向かって導入される。この
時、エアバッグ1の中間基布23は、中央部でリテーナ14
に固定されるとともに、複数カ所に設けた連結部51で第
1の基布21に連結されているため、第1の分室31は極め
て偏平な形状で外周側に展開していく。
動車に衝突の衝撃が加わると、図示しない制御ユニット
により、インフレータ12が起動され、インフレータ12の
ガス噴射口12c からエアバッグ1内に急速にガスが噴射
される。すると、エアバッグ1は、カバー体をテアライ
ンに沿って破断して膨張展開し、乗員の前方に所定の形
状に膨張展開し、前方に投げ出されてくる乗員を受け止
めて拘束し、乗員に加わる衝撃を緩和するようになって
いる。そして、エアバッグ1の展開過程を詳述すれば、
まず、インフレータ12から噴射されたガスは、エアバッ
グ1の第1の分室31の、第1および第2の保護基布25,
26の間に直接的に放射方向に向かって導入される。この
時、エアバッグ1の中間基布23は、中央部でリテーナ14
に固定されるとともに、複数カ所に設けた連結部51で第
1の基布21に連結されているため、第1の分室31は極め
て偏平な形状で外周側に展開していく。
【0035】この時、各連結部51のガス導入孔34側に近
接し、第1の保護基布25に遮蔽部53が形成されているた
め、各連結部51は、水平方向に放射されるインフレータ
12の噴射ガスを直接受けることがない。すなわち、図4
に示す状態から、ガスが外周側に噴射されると、図5に
示すように、ガス導入孔34の手前で遮蔽部53が噴射ガス
を受けて連結部51側に押しつけられ、遮蔽部53が連結部
51を覆う状態となり、ガスは各連結部51間を抜けて外周
方向に流れる。
接し、第1の保護基布25に遮蔽部53が形成されているた
め、各連結部51は、水平方向に放射されるインフレータ
12の噴射ガスを直接受けることがない。すなわち、図4
に示す状態から、ガスが外周側に噴射されると、図5に
示すように、ガス導入孔34の手前で遮蔽部53が噴射ガス
を受けて連結部51側に押しつけられ、遮蔽部53が連結部
51を覆う状態となり、ガスは各連結部51間を抜けて外周
方向に流れる。
【0036】そして、第1の分室31を展開させた後、ガ
スは、外周部に形成した複数のガス連通孔43から乗員側
に位置する第2の分室32に流入し、この第2の分室32を
外周部から膨出させ、図1および図2に示すように、エ
アバッグ1全体を所定の形状に膨張展開させる。
スは、外周部に形成した複数のガス連通孔43から乗員側
に位置する第2の分室32に流入し、この第2の分室32を
外周部から膨出させ、図1および図2に示すように、エ
アバッグ1全体を所定の形状に膨張展開させる。
【0037】そして、乗員がエアバッグ1に衝突した状
態などで、第2の分室32に連通したガス排気孔37を介し
てガスが乗員から遠ざかる方向に排出され、乗員の衝撃
を吸収する。また、乗員が近接した状態でエアバッグ1
が展開した場合などには、ガス排気孔37より小径な補助
排気孔38からも排気を行い、衝撃を吸収する。
態などで、第2の分室32に連通したガス排気孔37を介し
てガスが乗員から遠ざかる方向に排出され、乗員の衝撃
を吸収する。また、乗員が近接した状態でエアバッグ1
が展開した場合などには、ガス排気孔37より小径な補助
排気孔38からも排気を行い、衝撃を吸収する。
【0038】そして、本実施の形態によれば、エアバッ
グ1の内側に中間基布23を配置し、被保護物に対して層
状に配置された複数の分室31,32を設けるとともに、中
間基布23の外周部近傍にガス連通孔43を設け、中間基布
23と第1の基布21とを連結部51で連結し、さらに、中間
基布23の中央部を支持部材であるリテーナ14に固定した
ため、乗員方向の高さを規制して放射方向に広く展開す
る、乗員受容面積の広いエアバッグ1を形成できる。さ
らに、二層の分室31,32を乗員に遠い方から近い方にほ
ぼ順序よく膨らませることができ、例えば、乗員の胸部
に最も負担のかかりやすい中央部の展開を遅らせ、乗員
側への突出寸法および乗員側へ向かう圧力を抑制できる
優れた展開特性を実現できる。そこで、例えば、乗員
が、ステアリングホイールに胸部がきわめて接近するよ
うな極端な前傾姿勢をとった状態でエアバッグ装置2が
作動した場合にも、胸部への圧力を緩和することが可能
になる。
グ1の内側に中間基布23を配置し、被保護物に対して層
状に配置された複数の分室31,32を設けるとともに、中
間基布23の外周部近傍にガス連通孔43を設け、中間基布
23と第1の基布21とを連結部51で連結し、さらに、中間
基布23の中央部を支持部材であるリテーナ14に固定した
ため、乗員方向の高さを規制して放射方向に広く展開す
る、乗員受容面積の広いエアバッグ1を形成できる。さ
らに、二層の分室31,32を乗員に遠い方から近い方にほ
ぼ順序よく膨らませることができ、例えば、乗員の胸部
に最も負担のかかりやすい中央部の展開を遅らせ、乗員
側への突出寸法および乗員側へ向かう圧力を抑制できる
優れた展開特性を実現できる。そこで、例えば、乗員
が、ステアリングホイールに胸部がきわめて接近するよ
うな極端な前傾姿勢をとった状態でエアバッグ装置2が
作動した場合にも、胸部への圧力を緩和することが可能
になる。
【0039】そして、このようにガスが導入される第1
の分室31が偏平に展開する構成では、第1の分室31に対
するガスの熱および圧力の影響が大きいが、第1の分室
31のインフレータ12近傍の内面を覆って第1および第2
の保護基布25,26を配置したため、第1の分室31を保護
し、強度を向上できる。特に、中間基布23と第1の基布
21とを連結部51で連結した構成では、連結部51に対する
ガスの熱および圧力の影響が大きいが、本実施の形態で
は、各連結部51のガス導入孔34側に近接し、第1の保護
基布25を遮蔽部連結部52で縫い合わせてループ状の遮蔽
部53を隆起させたため、連結部51をインフレータのガス
の熱および圧力から保護して強度を向上できる。
の分室31が偏平に展開する構成では、第1の分室31に対
するガスの熱および圧力の影響が大きいが、第1の分室
31のインフレータ12近傍の内面を覆って第1および第2
の保護基布25,26を配置したため、第1の分室31を保護
し、強度を向上できる。特に、中間基布23と第1の基布
21とを連結部51で連結した構成では、連結部51に対する
ガスの熱および圧力の影響が大きいが、本実施の形態で
は、各連結部51のガス導入孔34側に近接し、第1の保護
基布25を遮蔽部連結部52で縫い合わせてループ状の遮蔽
部53を隆起させたため、連結部51をインフレータのガス
の熱および圧力から保護して強度を向上できる。
【0040】そして、第1および第2の保護基布25,26
は、第1の分室31のインフレータ12近傍の内面を覆う基
部25a ,26a と、連結部51に一体的に縫合される延設部
25b,26b とを設けた放射状の形状としたため、第1お
よび第2の保護基布25,26は、エアバッグ1の外殻を構
成する第1および第2の基布21,22の形状および寸法よ
りも遙かに小さいものでよく、保護基布25,26による嵩
への影響や重量の増加、コストの上昇などを抑制し、小
型化、軽量化されたエアバッグ1を安価に提供できる。
は、第1の分室31のインフレータ12近傍の内面を覆う基
部25a ,26a と、連結部51に一体的に縫合される延設部
25b,26b とを設けた放射状の形状としたため、第1お
よび第2の保護基布25,26は、エアバッグ1の外殻を構
成する第1および第2の基布21,22の形状および寸法よ
りも遙かに小さいものでよく、保護基布25,26による嵩
への影響や重量の増加、コストの上昇などを抑制し、小
型化、軽量化されたエアバッグ1を安価に提供できる。
【0041】また、連結部51および遮蔽部53の遮蔽部連
結部52は、通常の糸材を用い、縫い目の強度も外周縫製
部30の縫合条件をそのまま適用可能であり、独立のステ
ッチを施すだけで形成できる遮蔽部連結部52により、熱
的影響に対する連結部51の厳重な補強を省略可能にな
り、構成を簡略化できる。
結部52は、通常の糸材を用い、縫い目の強度も外周縫製
部30の縫合条件をそのまま適用可能であり、独立のステ
ッチを施すだけで形成できる遮蔽部連結部52により、熱
的影響に対する連結部51の厳重な補強を省略可能にな
り、構成を簡略化できる。
【0042】さらに、エアバッグ1の機械的および熱的
強度を向上できるため、噴射ガスの温度が比較的高いイ
ンフレータであってもエアバッグ1を補強することなく
利用できる。そこで、エアバッグ装置(エアバッグモジ
ュール)2全体としての小型化や軽量化、コストの低減
を可能にでき、同時に展開特性の最適化を容易に実現で
きる。
強度を向上できるため、噴射ガスの温度が比較的高いイ
ンフレータであってもエアバッグ1を補強することなく
利用できる。そこで、エアバッグ装置(エアバッグモジ
ュール)2全体としての小型化や軽量化、コストの低減
を可能にでき、同時に展開特性の最適化を容易に実現で
きる。
【0043】なお、上記の実施の形態では、第1および
第2の保護基布25,26は、それぞれ1枚の十字状の基布
を用いたが、少なくとも連結部51を保護し、連結部51に
対して定位してガスを受け止めて保護できる構成であれ
ば、他の形状でも良く、例えば、コーティングを施し
た、あるいは施していない長方形の基布を複数枚交差す
るように重ねて十文字状などにすることもできる。
第2の保護基布25,26は、それぞれ1枚の十字状の基布
を用いたが、少なくとも連結部51を保護し、連結部51に
対して定位してガスを受け止めて保護できる構成であれ
ば、他の形状でも良く、例えば、コーティングを施し
た、あるいは施していない長方形の基布を複数枚交差す
るように重ねて十文字状などにすることもできる。
【0044】また、遮蔽部53は、第1の保護基布25に設
けるほか、第2の保護基布26に設けても良く、また、各
連結部51に対してそれぞれいずれかの保護基布25,26に
相補的に設けても良い。あるいは、遮蔽部53は、第1お
よび第2の保護基布25,26の両方から突設させ、互いに
一部が重なり合うように配置することもできる。そし
て、遮蔽部53を第1および第2の保護基布25,26の両方
から突設する構成では、遮蔽部53をより確実に保護する
ことが可能になり、また、各保護基布25,26のループ長
を短くして、製造工程を容易にし、材料取りを良好にす
ることが可能になる。
けるほか、第2の保護基布26に設けても良く、また、各
連結部51に対してそれぞれいずれかの保護基布25,26に
相補的に設けても良い。あるいは、遮蔽部53は、第1お
よび第2の保護基布25,26の両方から突設させ、互いに
一部が重なり合うように配置することもできる。そし
て、遮蔽部53を第1および第2の保護基布25,26の両方
から突設する構成では、遮蔽部53をより確実に保護する
ことが可能になり、また、各保護基布25,26のループ長
を短くして、製造工程を容易にし、材料取りを良好にす
ることが可能になる。
【0045】また、第1および第2の保護基布25,26に
加え、機械的および熱的強度を向上するための基布を用
いることもできる。例えば、第1の保護基布25の上面
に、コーティングされた円環状の基布を重ねるととも
に、第1の基布21下面にコーティングされていない円環
状の基布を重ね、縫製部45で一体的に縫合することがで
きる。この場合、第1の保護基布25に加え、第1の保護
基布25の上面に配置された保護基布にも、遮蔽部を設け
ることができる。
加え、機械的および熱的強度を向上するための基布を用
いることもできる。例えば、第1の保護基布25の上面
に、コーティングされた円環状の基布を重ねるととも
に、第1の基布21下面にコーティングされていない円環
状の基布を重ね、縫製部45で一体的に縫合することがで
きる。この場合、第1の保護基布25に加え、第1の保護
基布25の上面に配置された保護基布にも、遮蔽部を設け
ることができる。
【0046】あるいは、ループ状の遮蔽部を、中間基布
などの基布に一体に設けることもできる。
などの基布に一体に設けることもできる。
【0047】また、第1および第2の保護基布25,26
は、第1の分室31の内面のほぼ全面を覆うように構成す
ることもできる。
は、第1の分室31の内面のほぼ全面を覆うように構成す
ることもできる。
【0048】そして、連結部51および遮蔽部連結部52
は、糸で縫い合わせて基布同士を連結するほか、接着剤
など他の連結手段を用いることもできる。
は、糸で縫い合わせて基布同士を連結するほか、接着剤
など他の連結手段を用いることもできる。
【0049】また、被保護物に対して層状をなす複数の
分室31,32は、2層に限られず、3層以上設けることも
できる。
分室31,32は、2層に限られず、3層以上設けることも
できる。
【0050】また、ガス導入孔34を設けた、すなわちガ
スが最初に流入する第1の分室31は、乗員から最も離れ
た位置に配置する必要はなく、中間層に設けることもで
きる。
スが最初に流入する第1の分室31は、乗員から最も離れ
た位置に配置する必要はなく、中間層に設けることもで
きる。
【0051】また、分室31,32同士を連通するガス連通
部43は、円孔を複数千鳥状に配置する必要はなく、円孔
以外の形状とし、あるいは同心円上に所定間隔で配置す
るなど他の構成としても良く、あるいは、基布の通気性
を部分的に大きくして形成することもできる。
部43は、円孔を複数千鳥状に配置する必要はなく、円孔
以外の形状とし、あるいは同心円上に所定間隔で配置す
るなど他の構成としても良く、あるいは、基布の通気性
を部分的に大きくして形成することもできる。
【0052】また、外部に連通するガス排気孔37は、ガ
スが最初に流入する第1の分室31以外に連通させればよ
く、また、円孔以外の形状とし、あるいは複数カ所に設
けるなど他の構成としても良く、あるいは、基布の通気
性を部分的に大きくして形成することもできる。
スが最初に流入する第1の分室31以外に連通させればよ
く、また、円孔以外の形状とし、あるいは複数カ所に設
けるなど他の構成としても良く、あるいは、基布の通気
性を部分的に大きくして形成することもできる。
【0053】さらに、被保護物に対して層状をなす複数
の分室を設けず、第1の基布21および第2の基布22によ
り外殻を構成した一層の袋状のエアバッグについても、
第1の基布21および第2の基布22を連結部で連結する構
成については、この連結部のガス導入孔側に、保護基布
をループ状に突設させた遮蔽部を設け、ガスの熱と圧力
とから連結部を保護することができる。
の分室を設けず、第1の基布21および第2の基布22によ
り外殻を構成した一層の袋状のエアバッグについても、
第1の基布21および第2の基布22を連結部で連結する構
成については、この連結部のガス導入孔側に、保護基布
をループ状に突設させた遮蔽部を設け、ガスの熱と圧力
とから連結部を保護することができる。
【0054】
【発明の効果】請求項1記載のエアバッグによれば、エ
アバッグにガス導入部からガスが導入されると、まず、
第1の分室が膨張し、ガス連通部を介して層状に配置さ
れた他の分室が順次膨張するとともに、第1の分室は、
連結部で基布が互いに連結されるため、偏平な展開が可
能になり、所望の展開特性を実現できる。第1の分室の
ガス導入部の周囲の内面は、保護基布に覆われて保護さ
れ、さらに、連結部のガス導入部側には、保護基布に一
体に形成した遮蔽部が連結部とガス導入部との間の少な
くとも一部を遮蔽する位置に突出して配置されて保護さ
れるため、連結部に加わる熱や力を抑制できる。そこ
で、基布や連結部の強度を必要以上に上げる必要がな
く、また、一般的なインフレータの使用が可能になり、
エアバッグの小型化、軽量化、あるいは製造コストの低
減を実現できる。
アバッグにガス導入部からガスが導入されると、まず、
第1の分室が膨張し、ガス連通部を介して層状に配置さ
れた他の分室が順次膨張するとともに、第1の分室は、
連結部で基布が互いに連結されるため、偏平な展開が可
能になり、所望の展開特性を実現できる。第1の分室の
ガス導入部の周囲の内面は、保護基布に覆われて保護さ
れ、さらに、連結部のガス導入部側には、保護基布に一
体に形成した遮蔽部が連結部とガス導入部との間の少な
くとも一部を遮蔽する位置に突出して配置されて保護さ
れるため、連結部に加わる熱や力を抑制できる。そこ
で、基布や連結部の強度を必要以上に上げる必要がな
く、また、一般的なインフレータの使用が可能になり、
エアバッグの小型化、軽量化、あるいは製造コストの低
減を実現できる。
【0055】請求項2記載のエアバッグによれば、請求
項1記載の効果に加え、保護基布を連結部に一体に連結
したため、保護基布が第1の分室内の所定位置に位置決
めして保持され、連結部に対して遮蔽部を正確に位置決
めして保持できる。
項1記載の効果に加え、保護基布を連結部に一体に連結
したため、保護基布が第1の分室内の所定位置に位置決
めして保持され、連結部に対して遮蔽部を正確に位置決
めして保持できる。
【0056】請求項3記載のエアバッグによれば、請求
項1または2記載の効果に加え、保護基布に、ガス導入
部に近接して配置される基部と、この基部から延設され
遮蔽部が設けられる延設部とを備えることにより、ガス
の熱や力の影響を受けやすい部分のみを保護基布にて保
護でき、エアバッグを小型化、軽量化し、製造コストを
低減できる。
項1または2記載の効果に加え、保護基布に、ガス導入
部に近接して配置される基部と、この基部から延設され
遮蔽部が設けられる延設部とを備えることにより、ガス
の熱や力の影響を受けやすい部分のみを保護基布にて保
護でき、エアバッグを小型化、軽量化し、製造コストを
低減できる。
【0057】請求項4記載のエアバッグによれば、エア
バッグにガス導入部からガスが導入されると、まず、第
1の分室が膨張し、ガス連通部を介して層状に配置され
た他の分室が順次膨張するとともに、第1の分室は、連
結部で基布が互いに連結されるため、偏平な展開が可能
になり、所望の展開特性を実現できる。第1の分室のガ
ス導入部の周囲の内面は、保護基布に覆われて保護さ
れ、さらに、連結部のガス導入部側には、いずれかの基
布に一体に形成した遮蔽部が連結部とガス導入部との間
の少なくとも一部を遮蔽する位置に突出して配置されて
保護されるため、連結部に加わる熱や力を抑制できる。
そこで、構造を簡略化できるとともに、基布や連結部の
強度を必要以上に上げる必要がなく、また、一般的なイ
ンフレータの使用が可能になり、エアバッグの小型化、
軽量化、あるいは製造コストの低減を実現できる。
バッグにガス導入部からガスが導入されると、まず、第
1の分室が膨張し、ガス連通部を介して層状に配置され
た他の分室が順次膨張するとともに、第1の分室は、連
結部で基布が互いに連結されるため、偏平な展開が可能
になり、所望の展開特性を実現できる。第1の分室のガ
ス導入部の周囲の内面は、保護基布に覆われて保護さ
れ、さらに、連結部のガス導入部側には、いずれかの基
布に一体に形成した遮蔽部が連結部とガス導入部との間
の少なくとも一部を遮蔽する位置に突出して配置されて
保護されるため、連結部に加わる熱や力を抑制できる。
そこで、構造を簡略化できるとともに、基布や連結部の
強度を必要以上に上げる必要がなく、また、一般的なイ
ンフレータの使用が可能になり、エアバッグの小型化、
軽量化、あるいは製造コストの低減を実現できる。
【0058】請求項5記載のエアバッグによれば、エア
バッグにガス導入部からガスが導入されると、第1の基
布と第2の基布とを備えた袋状の外殻が膨張する。この
外殻は、連結部で基布が互いに連結されるため、偏平な
展開が可能になり、所望の展開特性を実現できる。外殻
の内面のガス導入部の周囲は、保護基布に覆われて保護
され、さらに、連結部のガス導入部側には、保護基布に
一体に形成した遮蔽部が連結部とガス導入部との間の少
なくとも一部を遮蔽する位置に突出して配置されて保護
されるため、連結部に加わる熱や力を抑制できる。そこ
で、基布や連結部の強度を必要以上に上げる必要がな
く、また、一般的なインフレータの使用が可能になり、
エアバッグの小型化、軽量化、あるいは製造コストの低
減を実現できる。
バッグにガス導入部からガスが導入されると、第1の基
布と第2の基布とを備えた袋状の外殻が膨張する。この
外殻は、連結部で基布が互いに連結されるため、偏平な
展開が可能になり、所望の展開特性を実現できる。外殻
の内面のガス導入部の周囲は、保護基布に覆われて保護
され、さらに、連結部のガス導入部側には、保護基布に
一体に形成した遮蔽部が連結部とガス導入部との間の少
なくとも一部を遮蔽する位置に突出して配置されて保護
されるため、連結部に加わる熱や力を抑制できる。そこ
で、基布や連結部の強度を必要以上に上げる必要がな
く、また、一般的なインフレータの使用が可能になり、
エアバッグの小型化、軽量化、あるいは製造コストの低
減を実現できる。
【図1】本発明のエアバッグを備えたエアバッグ装置の
一実施の形態を示す一部を切り欠いた斜視図である。
一実施の形態を示す一部を切り欠いた斜視図である。
【図2】同上エアバッグ装置の断面図である。
【図3】同上エアバッグの分解斜視図である。
【図4】同上エアバッグの一部の断面図である。
【図5】同上エアバッグの一部の断面図である。
1 エアバッグ 21 基布としての第1の基布 22 基布としての第2の基布 23 基布としての中間基布 25,26 保護基布 25a ,26a 基部 25b ,26b 延設部 31 第1の分室 32 分室としての第2の分室 34 ガス導入部としてのガス導入孔 43 ガス連通部としてのガス連通孔 51 連結部 53 遮蔽部
Claims (5)
- 【請求項1】 ガス導入部を設けた第1の分室を含み被
保護物に対して層状に配置された複数の分室と、 これら分室を互いに連通するガス連通部と、 前記第1の分室の外周部と前記ガス導入部との間に位置
し、前記第1の分室を形成する基布を互いに連結した連
結部と、 前記第1の分室の内面の前記ガス導入部の周囲の少なく
とも一部を覆う保護基布と、 前記保護基布に一体に形成され、前記連結部と前記ガス
導入部との間の少なくとも一部を遮蔽する位置に突出し
て配置された遮蔽部とを具備したことを特徴とするエア
バッグ。 - 【請求項2】 保護基布は、連結部に一体に連結された
ことを特徴とする請求項1記載のエアバッグ。 - 【請求項3】 保護基布は、ガス導入部に近接して配置
される基部と、この基部から延設され遮蔽部が設けられ
る延設部とを備えたことを特徴とする請求項1または2
記載のエアバッグ。 - 【請求項4】 ガス導入部を設けた第1の分室を含み被
保護物に対して層状に配置された複数の分室と、 これら分室を互いに連通するガス連通部と、 前記第1の分室の外周部と前記ガス導入部との間に位置
し、前記第1の分室を形成する基布を互いに連結した連
結部と、 前記いずれかの基布に一体に形成され、前記連結部と前
記ガス導入部との間の少なくとも一部を遮蔽する位置に
突出して配置された遮蔽部とを具備したことを特徴とす
るエアバッグ。 - 【請求項5】 ガス導入部を設けた第1の基布と、 この第1の基布の被保護物側に位置し、前記第1の基布
と外周部を接合されて外殻を構成する第2の基布と、 前記外周部と前記ガス導入部との間に位置し、前記第1
の基布と前記第2の基布とを互いに連結した連結部と、 前記外殻の内面の前記ガス導入部の周囲の少なくとも一
部を覆う保護基布と、 前記保護基布に一体に形成され、前記連結部と前記ガス
導入部との間の少なくとも一部を遮蔽する位置に突出し
て配置された遮蔽部とを具備したことを特徴とするエア
バッグ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11041911A JP2000238604A (ja) | 1999-02-19 | 1999-02-19 | エアバッグ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11041911A JP2000238604A (ja) | 1999-02-19 | 1999-02-19 | エアバッグ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000238604A true JP2000238604A (ja) | 2000-09-05 |
Family
ID=12621465
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11041911A Pending JP2000238604A (ja) | 1999-02-19 | 1999-02-19 | エアバッグ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000238604A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006282159A (ja) * | 2005-03-07 | 2006-10-19 | Takata Corp | エアバッグ及びエアバッグ装置 |
JP2011046312A (ja) * | 2009-08-27 | 2011-03-10 | Nippon Plast Co Ltd | 自動車用保護バッグ |
EP3351436A1 (en) | 2017-01-23 | 2018-07-25 | Honda Motor Co., Ltd. | Airbag device |
-
1999
- 1999-02-19 JP JP11041911A patent/JP2000238604A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006282159A (ja) * | 2005-03-07 | 2006-10-19 | Takata Corp | エアバッグ及びエアバッグ装置 |
JP2011046312A (ja) * | 2009-08-27 | 2011-03-10 | Nippon Plast Co Ltd | 自動車用保護バッグ |
EP3351436A1 (en) | 2017-01-23 | 2018-07-25 | Honda Motor Co., Ltd. | Airbag device |
JP2018118559A (ja) * | 2017-01-23 | 2018-08-02 | 本田技研工業株式会社 | エアバッグ装置 |
US10668886B2 (en) | 2017-01-23 | 2020-06-02 | Honda Motor Co., Ltd. | Airbag device |
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A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050317 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070725 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20070726 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20071128 |