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JP2000214467A - 低電圧駆動液晶パネル用液晶配向膜用組成物、低電圧駆動液晶パネル用液晶配向膜、液晶挟持基板及び液晶表示素子 - Google Patents

低電圧駆動液晶パネル用液晶配向膜用組成物、低電圧駆動液晶パネル用液晶配向膜、液晶挟持基板及び液晶表示素子

Info

Publication number
JP2000214467A
JP2000214467A JP1695899A JP1695899A JP2000214467A JP 2000214467 A JP2000214467 A JP 2000214467A JP 1695899 A JP1695899 A JP 1695899A JP 1695899 A JP1695899 A JP 1695899A JP 2000214467 A JP2000214467 A JP 2000214467A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid crystal
alignment film
low voltage
substrate
voltage driven
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP1695899A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshinori Tagusari
寿紀 田鎖
Naoki Okuda
直紀 奥田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Resonac Corp
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Chemical Co Ltd filed Critical Hitachi Chemical Co Ltd
Priority to JP1695899A priority Critical patent/JP2000214467A/ja
Publication of JP2000214467A publication Critical patent/JP2000214467A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Liquid Crystal (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 液晶パネルのシール材及び封口材から溶出す
るイオン性不純物による液晶の比抵抗の低下を抑制でき
る低電圧駆動液晶パネル用配向膜用組成物、液晶配向
膜、この液晶配向膜を有する液晶挟持基板並びにこの液
晶挟持基板を有する液晶表示素子を提供する。 【解決手段】 下記一般式(I)で示される繰り返し単
位を有するポリアミド酸を含有してなる低電圧駆動液晶
パネル用液晶配向膜用組成物、この液晶配向膜用組成物
を配向剤とする低電圧駆動液晶パネル用液晶配向膜、液
晶表示素子用基板上に前記低電圧駆動液晶パネル用液晶
配向膜を有する液晶挟持基板及びこの液晶挟持基板の液
晶配向膜間に液晶を挟持してなる液晶表示素子。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低電圧駆動液晶パ
ネル用液晶配向膜用組成物、低電圧駆動液晶パネル用液
晶配向膜、液晶挟持基板及び液晶表示素子に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、液晶表示素子は軽量化及び薄型化
が可能で、しかも消費電力が小さく、カラー化が容易で
あること等の利点から、パーソナルコンピュータ、ワー
ドプロセッサ等のディスプレイとして用いられている。
液晶表示素子には、ツイステッドネマチック(TN)タ
イプ、スーパーツイステッドネマチック(STN)タイ
プ、薄膜トランジスタ(TFT)やメタルインシュレー
タメタル(MIM)を用いたアクティブマトリックスタ
イプ等が知られているが、最近は、カラー化の要求に対
してSTN方式、さらに高精細で表示応答速度が速いア
クティブマトリックスタイプが注目を集めている。
【0003】最近、低消費電力化の要求に伴い、低電圧
駆動用の液晶が開発されてきている。低電圧駆動用の液
晶は閾値電圧を下げるために誘電率異方性が高くイオン
性不純物との相溶性が高いため、それらによる汚染に対
し非常に敏感であり、ppmもしくはppbオーダーのイオン
性不純物の存在によって液晶の比抵抗が下がり、電圧保
持率の低下をもたらし問題となる。液晶パネルにおける
イオン性不純物の混入源としては、液晶と直接接触する
シール材及び封口材が考えられる。それぞれの製造メー
カは高純度化によってイオン性不純物の除去に注力して
いるが、完全にそれらを除去することは困難であり、イ
オン性不純物による液晶の比抵抗の低下を抑制できる配
向材の開発が望まれていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】請求項1又は2におけ
る発明は、液晶パネルのシール材及び封口材から溶出す
るイオン性不純物による液晶の比抵抗の低下を抑制でき
る低電圧駆動液晶パネル用配向膜用組成物を提供するも
のである。請求項3における発明は、液晶配向膜を提供
するものである。請求項4における発明は、この液晶配
向膜を有する液晶挟持基板を提供するものである。請求
項5における発明は、この液晶挟持基板を有する液晶表
示素子を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ポリアミ
ド酸からなる種々の配向膜について配向性・電気特性等
を検討し、一般式(I)で示される繰り返し単位を有す
るポリアミド酸を配向膜とした場合、シール部分及び封
口部分の内側ごく近傍でそれらの部分から溶出したイオ
ン性不純物を吸着する能力があることを見出し本発明に
到達した。
【0006】すなわち、本発明は、次のものに関する。 (1)一般式(I)
【化3】 (ただし、式中、Aは2価の有機基を示し、具体的に
は、テトラカルボン酸二無水物と反応してポリイミドを
生成するジアミンの残基である)で示される繰り返し単
位を有するポリアミド酸を含有してなる低電圧駆動液晶
パネル用液晶配向膜用組成物。
【0007】(2)一般式(I)においてAが、
【化4】 である項(1)に記載の低電圧駆動液晶パネル用液晶配
向膜用組成物。
【0008】(3)項(1)又は(2)のいずれかに記
載の液晶配向膜用組成物を配向剤とする低電圧駆動液晶
パネル用液晶配向膜。 (4)液晶表示素子用基板上に項(3)記載の低電圧駆
動液晶パネル用液晶配向膜を有する液晶挟持基板。 (5)項(4)記載の液晶挟持基板の液晶配向膜間に液
晶を挟持してなる液晶表示素子。
【0009】
【発明の実施の形態】一般式(I)で示される繰り返し
単位を有するポリアミド酸は、式(II)
【化5】 で示されるジシクロヘキシル−3,4,3′,4′−テ
トラカルボン酸二無水物とジアミンを反応させることに
よって製造することが出来る。
【0010】一般式(I)で表されるポリマに使用され
るジアミンとしては、1,2−フェニレンジアミン、3
−メチル−1,2−フェニレンジアミン、4−メチル−
1,2−フェニレンジアミン、4,5−ジメチル−1,
2−フェニレンジアミン、3−エチル−1,2−フェニ
レンジアミン、4−エチル−1,2−フェニレンジアミ
ン、4,5−ジエチル−1,2−フェニレンジアミン、
3−メトキシ−1,2−フェニレンジアミン、4−メト
キシ−1,2−フェニレンジアミン、4,5−ジメトキ
シ−1,2−フェニレンジアミン、3−エトキシ−1,
2−フェニレンジアミン、4−エトキシ−1,2−フェ
ニレンジアミン、4,5−ジエトキシ−1,2−フェニ
レンジアミン、1,3−フェニレンジアミン、1,3−
フェニレンジアミン、4−メチル−1,3−フェニレン
ジアミン、5−メチル−1,3−フェニレンジアミン、
4−エチル−1,3−フェニレンジアミン、5−エチル
−1,3−フェニレンジアミン、4−メトキシ−1,3
−フェニレンジアミン、5−メトキシ−1,3−フェニ
レンジアミン、4−エトキシ−1,3−フェニレンジア
ミン、5−エトキシ−1,3−フェニレンジアミン、
1,4−フェニレンジアミン、2−メチル−1,4−フ
ェニレンジアミン、2,3−ジメチル−1,4−フェニ
レンジアミン、2,5−ジメチル−1,4−フェニレン
ジアミン、2,6−ジメチル−1,4−フェニレンジア
ミン、2−エチル−1,4−フェニレンジアミン、2,
3−ジエチル−1,4−フェニレンジアミン、2,5−
ジエチル−1,4−フェニレンジアミン、2,6−ジエ
チル−1,4−フェニレンジアミン、2−メトキシ−
1,4−フェニレンジアミン、2,3−ジメトキシ−
1,4−フェニレンジアミン、2,5−ジメトキシ−
1,4−フェニレンジアミン、2,6−ジメトキシ−
1,4−フェニレンジアミン、2−エトキシ−1,4−
フェニレンジアミン、2,3−ジエトキシ−1,4−フ
ェニレンジアミン、2,5−ジエトキシ−1,4−フェ
ニレンジアミン、2,6−ジエトキシ−1,4−フェニ
レンジアミン、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、
4,4′−ジアミノジフェニルエタン、4,4′−ジア
ミノジフェニルプロパン、ベンジジン、4,4′−ジア
ミノジフェニルスルフィド、4,4′−ジアミノジフェ
ニルスルフォン、3,3′−ジアミノジフェニルスルフ
ォン、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、3,
4′−ジアミノジフェニルエーテル、3,3′−ジメチ
ル−4,4′−ジアミノビフェニル、2,2′−ジメチ
ル−4,4′−ジアミノビフェニル、3,3′−ジメト
キシ−4,4′−ジアミノビフェニル、2,2′−ジメ
トキシ−4,4′−ジアミノビフェニル、2,2−ビス
(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)プロパン、
2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(4−(4−アミノ
フェノキシ)フェニル)スルフォン、ビス(4−(3−
アミノフェノキシ)フェニル)スルフォン、4,4′−
ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス(4−
(4−アミノフェノキシ)フェニル)エーテル、1,4
−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビ
ス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン等の芳香族ジアミ
ン、エチレンジアミン、1,3−ジアミノプロパン、
1,4−ジアミノブタン、1,5−ジアミノペンタン、
1,6−ジアミノヘキサン、1,7−ジアミノヘプタ
ン、1,8−ジアミノオクタン、1,9−ジアミノノナ
ン、1,10−ジアミノデカン、1,11−ジアミノウ
ンデカン、1,12−ジアミノドデカン、1,14−ジ
アミノテトラデカン、1,16−ジアミノヘキサデカ
ン、1,8−ジアミノオクタデカン等の脂肪族ジアミン
などを挙げることができ、これらは使用目的に応じて単
独で又は2種以上を組み合わせて使用される。これらの
ジアミンのうち芳香族ジアミンが配向性、耐熱性等の点
で好ましい。
【0011】ジアミンの一部にシリコンジアミンを使用
してもよい。シリコンジアミンとしては、例えば、1,
3−ビス(3−アミノプロピル)−1,1,1−テトラ
フェニルジシロキサン、1,3−ビス(3−アミノプロ
ピル)−1,1,1−テトラメチルジシロキサン、1,
3−ビス(4−アミノブチル)−1,1,1−テトラメ
チルジシロキサン等がある。シリコンジアミンを使用す
るときは、ジアミンの総量に対して、0.1〜10モル
%使用することが好ましい。シリコンジアミンの使用に
より、得られるポリマの基板に対する密着性が向上す
る。
【0012】また、ジシクロヘキシル−3,4,3′,
4′−テトラカルボン酸二無水物とともに他の酸二無水
物を使用してもよい。他の酸二無水物としては、1,
2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物、1,
2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、
1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無
水物、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン
酸二無水物、テトラヒドロフラン−1,2,4,5−テ
トラカルボン酸二無水物、ビシクロ(2,2,2)−オ
クロ−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二
無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢
酸二無水物、3,5,6−トリカルボキシノルボルナン
−2−酢酸二無水物、5−(2,5−ジオキソテトラヒ
ドロフリル)−3−メチル−シクロヘキセンジカルボン
酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、3,3′,4,
4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,
3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、−
ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8
−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,
5−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,
5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,
3′,4,4′−ジフェニルテトラカルボン酸二無水
物、2,2′,3,3′−ジフェニルテトラカルボン酸
二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニ
ル)プロパン二無水物、4,4′−オキシジフタル酸二
無水物、4,4′−スルホニルフタル酸二無水物、ベン
ゼン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二無水物、チ
オフェン−2,3,4,5−テトラカルボン酸二無水
物、フラン−2,3,4,5−テトラカルボン酸二無水
物、4,4′−メチレンジフタル酸二無水物、4,4′
−チオジフタル酸二無水物、1,4−ビス(2,3−ジ
カルボキシフェノキシ)ベンゼン二無水物、−ビス
(2,3−ジカルボキシフェノキシ)ベンゼン二無水
物、1,3−ビス(2,3−ジカルボキシフェノキシ)
ベンゼン二無水物、4,4′−ビス(3,4−ジカルボ
キシフェノキシ)ベンゼン二無水物、4,4′−ビス
(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニル二無水
物、4,4′−ビス(2,3−ジカルボキシフェノキ
シ)ジフェニル二無水物、4,4′−ビス(3,4−ジ
カルボキシフェノキシ)ジフェニルエーテル二無水物、
4,4′−ビス(2,3−ジカルボキシフェノキシ)ジ
フェニルエーテル二無水物、4,4′−ビス(3,4−
ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルフィド二無水
物、4,4′−ビス(2,3−ジカルボキシフェノキ
シ)ジフェニルスルフィド二無水物、4,4′−ビス
(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルホ
ン二無水物、4,4′−ビス(2,3−ジカルボキシフ
ェノキシ)ジフェニルスルホン二無水物、1,1−ビス
(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、
1,1−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン
二無水物、1,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニ
ル)エタン二無水物、1,2−ビス(3,4−ジカルボ
キシフェニル)プロパン二無水物、2,3,4,5−ピ
ロリジン−テトラカルボン酸二無水物、2,3,5,6
−ピラジン−テトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス
(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロ
パン二無水物、2,3−ビス(3,4−ジカルボキシフ
ェニル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン
二無水物、パラ−ターフェニルテトラカルボン酸二無水
物、メタ−ターフェニルテトラカルボン酸二無水物、一
般式(III)
【化6】 (式中nは、6〜22の整数である。)で示される酸二
無水物等を挙げることができ、これらは使用目的に応じ
て単独で又は2種以上を組み合わせて使用される。
【0013】これらの酸二無水物のうち脂肪族酸二無水
物がイオン性不純物の吸着能の点で好ましい。ジシクロ
ヘキシル−3,4,3′,4′−テトラカルボン酸二無
水物以外の酸二無水物を使用するときは、イオン性不純
物の吸着能が損なわれない範囲で使用することが好まし
い。
【0014】ポリアミド酸を生成する反応は、一般に、
有機溶媒中で行われる。使用可能な溶媒としては、反応
を阻害しなければよく、他に制限はない。特に、N−メ
チル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、N,N−ジメチルアセトアミド、γ−ブチロラクト
ンが好ましい。これらは、単独で、又は、2種類以上を
組み合わせて使用される。反応は、ジアミンを有機溶媒
に溶解させ、これに所定量のテトラカルボン酸二無水物
を徐々に加えることによって行われ、反応温度は100
℃以下、特に50℃以下とすることが望ましい。反応温
度が高すぎると一部にポリイミド結合生じゲル化という
不都合が発生する場合がある。したがって反応中は、外
部冷却により反応系の温度制御を行うことが望ましい。
【0015】以上述べたようにして得られたポリアミド
酸は、前記の有機溶媒に溶解させて使用され、基板へ塗
膜した後、加熱硬化処理によって脱水閉環させてポリイ
ミドへ転化し、液晶配向膜とする。このときの加熱処理
温度が、樹脂のガラス転移点より低いときには、イミド
化率は加熱処理温度及び加熱処理時間に依存し、加熱硬
化温度が高いほど、また加熱処理時間が長いほどイミド
化率が高くなる。したがって、100〜300℃で加熱
処理するのがよく、180〜250℃で加熱硬化処理す
るのがより好ましい。加熱処理の時間は、用いる加熱機
器によっても異なり、ホットプレートの場合には〜30
分間、熱風乾燥機の場合には30〜120分間の範囲が
好ましい。
【0016】また、溶液状態で加熱処理によって脱水閉
環させてポリイミドに転化した後に、基板に塗布し、液
晶配向膜とする。加熱処理は、100〜350℃、好ま
しくは、120〜200℃で行われる。加熱処理に際し
ては、トルエン、キシレン等の共沸溶媒を加えて脱水を
促進することも可能である。さらに、公知の脱水閉環剤
を使用してポリアミド酸を脱水閉環させてポリイミドに
転化してもよい。脱水閉環剤としては、酸無水物、リン
酸等が挙げられ、ピリジン、トリエチルアミンのような
アミン類、又は、ジブチルスズジラウリレート等の有機
金属錯体触媒類などの触媒を適宜組み合わせることが出
来る。得られたポリイミド溶液はそのまま使用してもよ
く、水、メタノール、エタノール等の貧溶媒で一旦沈澱
させて単離し、その後再溶解して使用してもよい。再溶
解させる溶媒としては、N−メチル−2−ピロリドン、
N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセ
トアミド、γ−ブチロラクトン等が挙げられる。
【0017】ポリイミドの溶液を用いるときにも、基板
上に塗布した後加熱処理されるが、この加熱処理は、溶
媒除去を目的とするものであるから、その温度は、使用
した溶媒に依存する。溶媒が揮散する温度以上であれば
よい。本発明の液晶配向膜用組成物は、あらかじめIT
O(Indium Tin Oxide)等の透明電極又は窒化珪素のつ
いたガラス若しくはプラスチックフィルム等の透明基板
上にスピナー、印刷機等を用いて塗布し、必要に応じて
加熱硬化処理をして樹脂膜とする。塗布に際しては、反
応に用いた溶媒のほか、濡れ性等の塗膜性を改善するた
めに、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエ
チレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリ
コールモノブチルエーテル等のセロソルブ系溶媒を加え
てもよい。基板との密着性を良くするために、シランカ
ップリング剤、チタンカップリング剤等のカップリング
剤を用いてもよい。
【0018】液晶配向膜が形成される液晶表示素子用基
板としては、例えば、平滑性の良好なフロリネートガラ
スなどのガラスの他、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リブチレンテレフタレート等のポリエステル、エポキシ
樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド、ポリカーボネー
ト、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテ
ルイミド、アセチルセルロース、ポリアミノ酸エステ
ル、芳香族ポリアミド等の耐熱性樹脂、ポリスチレン、
ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、
ポリアクリルアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン等
のビニル系ポリマ、ポリフッ化ビニリデン等の含フッ素
樹脂及びそれらの変成体等から形成されたプラスチック
フィルム等が挙げることができる。基板上に形成された
ポリイミド膜は、表面にラビング処理を施すことによっ
て液晶配向膜として用いられる。
【0019】以上説明したようにして得られた液晶配向
膜を有する液晶挟持基板を用いて公知の方法によって液
晶表示素子を得ることが出来る。液晶挟持基板基板間に
挟持される液晶としては、液晶表示素子のタイプによっ
て、TN、STN、TFTそれぞれに適した材料が用い
られる。両配向膜間の間隙を確保するためにスペーサが
使用される。スペーサとしては、ガラスファイバ、ガラ
スビーズ、プラスチックビーズ、アルミナやシリカ等の
金属酸化物粒子などが用いられる。
【0020】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明する。 実施例1 温度計、撹拌装置、窒素導入管及び乾燥管を備えた四つ
口フラスコを用いて、1,4−フェニレンジアミン(以
下PPDとする)0.78gをN−メチル−2−ピロリ
ドン(以下NMPとする)17.0gに溶解し、ジシク
ロヘキシル−3,4,3′,4′−テトラカルボン酸二
無水物(以下DCHDAとする)2.22gを加え、室
温で24時間反応させ、ポリアミド酸を得た。
【0021】実施例2 温度計、撹拌装置、窒素導入管及び乾燥管を備えた四つ
口フラスコを用いて、4−,4′−ジアミノジフェニル
エーテル(以下DDEとする)1.19gをNMP1
7.0gに溶解し、DCHDA1.81gを加え、室温
で24時間反応させ、ポリアミド酸を得た。
【0022】実施例3 温度計、撹拌装置、窒素導入管及び乾燥管を備えた四つ
口フラスコを用いて、2,2−ビス(4−(4−アミノ
フェノキシ)フェニル)プロパン(以下BAPPとす
る)1.72gをNMP17.0gに溶解し、DCHD
A1.28gを加え、室温で24時間反応させ、ポリア
ミド酸を得た。
【0023】比較例1 温度計、撹拌装置、窒素導入管及び乾燥管を備えた四つ
口フラスコを用いて、PPD0.99gをNMP27.
0gに溶解し、ピロメリット酸二無水物(以下PMDA
とする)2.01gを加え、室温で24時間反応させ、
ポリアミド酸を得た。
【0024】比較例2 温度計、撹拌装置、窒素導入管及び乾燥管を備えた四つ
口フラスコを用いて、DDE1.44gをNMP27.
0gに溶解し、PMDA1.56gを加え、室温で24
時間反応させ、ポリアミド酸を得た。
【0025】比較例3 温度計、撹拌装置、窒素導入管及び乾燥管を備えた四つ
口フラスコを用いて、BAPP1.96gをNMP2
7.0gに溶解し、PMDA1.04gを加え、室温で
24時間反応させ、ポリアミド酸を得た。
【0026】電圧保持率の測定 液晶配向膜用組成物を、樹脂固形分が約5重量%になる
ようにNMPで希釈して、液晶配向膜材料を調整した。
この液晶配向膜材料を2枚のITO透明電極付きガラス
基板上にスピン塗布した。液晶配向膜用組成物を塗布し
たITO透明電極付きガラス基板をホットプレートによ
り、100℃で、1分間加熱して予備乾燥し、200℃
で30分間加熱して硬化させて、厚さが70nmのポリイ
ミド膜を形成した。次に、このポリイミド膜の表面をラ
ビング処理して液晶挟持基板とし、ラビング方向が90
゜になるようにポリイミド膜面を向き合わせ、5μmの
スペーサでギャップを一定に保ち、液晶注入口を除いて
周囲を熱硬化性エポキシ系接着剤でシールし、160℃
で1時間加熱硬化した。液晶を注入して紫外線硬化性エ
ポキシ系接着剤で封止し、130℃で1時間アイソトロ
ピック処理をして電圧保持率評価用液晶セルを作製し
た。電圧保持率は、ソース信号を振幅±4.5V、直流
オフセット電圧0Vの矩形波、ゲート信号をパルス幅1
00μsのパルス波、フレーム周期を165msとし、室
温で測定した。電圧保持率の値は出力信号の実行値とソ
ース信号の実行値の比(百分率)とした。
【0027】液晶セルイオン密度の測定 液晶セルイオン密度評価用セルは、電圧保持率評価用セ
ルと同様な方法で作製した。液晶セルイオン密度は、波
形を三角波、印加電圧±10V、周波数0.01Hzとし
室温で測定した。電圧保持率と液晶セルイオン密度の測
定結果を表1に示す。
【0028】
【表1】
【0029】
【発明の効果】本発明の液晶配向膜用組成物によって液
晶配向膜を形成し、この液晶配向膜を有する液晶挟持基
板を使用して液晶表示素子を作製した場合、シール材及
び封口材から溶出するイオン性不純物による液晶の比抵
抗の低下を抑え、電圧保持率を高く保つことが出来る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H090 HB08Y HC05 HC15 HD13 JB02 JB03 KA05 KA08 LA01 LA02 MB01 4F071 AA60 AF12 AF35 AH12 BA02 BB02 BC02 4J002 CM041 EU026 GQ00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 (ただし、式中、Aは2価の有機基を示す)で示される
    繰り返し単位を有するポリアミド酸を含有してなる低電
    圧駆動液晶パネル用液晶配向膜用組成物。
  2. 【請求項2】 一般式(I)においてAが、 【化2】 である請求項1に記載の低電圧駆動液晶パネル用液晶配
    向膜用組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2のいずれかに記載の液晶
    配向膜用組成物を配向剤とする低電圧駆動液晶パネル用
    液晶配向膜。
  4. 【請求項4】 液晶表示素子用基板上に請求項3記載の
    低電圧駆動液晶パネル用液晶配向膜を有する液晶挟持基
    板。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の液晶挟持基板の液晶配向
    膜間に液晶を挟持してなる液晶表示素子。
JP1695899A 1999-01-26 1999-01-26 低電圧駆動液晶パネル用液晶配向膜用組成物、低電圧駆動液晶パネル用液晶配向膜、液晶挟持基板及び液晶表示素子 Pending JP2000214467A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102020995A (zh) * 2009-09-15 2011-04-20 智索株式会社 液晶配向剂、液晶配向膜以及液晶显示元件
CN105452948B (zh) * 2013-07-30 2018-11-13 夏普株式会社 液晶显示装置的制造方法

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