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JP2000207955A - テ―プ構造巻付型光ファイバケ―ブルおよび前記光ファイバケ―ブルの架空線への巻付構造 - Google Patents

テ―プ構造巻付型光ファイバケ―ブルおよび前記光ファイバケ―ブルの架空線への巻付構造

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JP2000207955A
JP2000207955A JP11006955A JP695599A JP2000207955A JP 2000207955 A JP2000207955 A JP 2000207955A JP 11006955 A JP11006955 A JP 11006955A JP 695599 A JP695599 A JP 695599A JP 2000207955 A JP2000207955 A JP 2000207955A
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Japan
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optical fiber
fiber cable
tape
wound
overhead wire
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JP11006955A
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Takeo Munakata
武男 宗像
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Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好な光伝送が安定して得られるテープ構造
巻付型光ファイバケーブルを提供する。 【解決手段】 テープ状光ファイバケーブル11の架空
線(架空地線)54への巻付面(下面)に軟質で変形容
易な粘着層31が0.3〜3mmの厚さに設けられてい
る。 【効果】 粘着層31が架空線54の撚溝に略充満して
架空線54に強く固着して巻付けが弛んだりせず伝送ロ
スが生じ難い。粘着層31は軟質で変形容易なため緩衝
材としても作用し保守点検用の宙乗り機が乗ってもその
荷重(外力)は粘着層31に吸収され、光ファイバが損
傷するようなことがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、架空地線、架空送
電線(電力線)、配電線などの架空線に巻付けて敷設さ
れるテープ構造巻付型光ファイバケーブルおよび前記光
ファイバケーブルの前記架空線への巻付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】架空線を利用して光ファイバケーブルを
布設する方法には、光ファイバ心線を架空線に内蔵させ
る内蔵型と架空線の外周に巻付ける巻付型とがある。こ
のようにして敷設される光ファイバケーブル(光ファイ
バ心線)は、電力系統の監視や制御に必要な情報の伝送
に広く利用されている。ところで、前記内蔵型は、例え
ば図10に示すような、架空地線54の内部に光ユニッ
ト51を配置するものである。光ユニット51はスペー
サ52に設けられた凹部53に、光ファイバ22をシリ
コン樹脂23で被覆した光ファイバ心線24を配置し、
全体をアルミ管55で保護したものである。この内蔵型
には、既設の架空線(架空地線など)に内蔵させるの
は困難、光ファイバ心線24を保護するアルミ管55
は架空線の微風振動やギャロッピングなどにより疲労損
傷し易く、疲労損傷するとその部分に水が侵入し、冬季
にはこの水が凍結し膨張して光ファイバが破断する恐れ
がある、などの問題がある。
【0003】一方、巻付型は、光ファイバケーブルを架
空線の外周にスパイラル状に巻付けるもので、前記光フ
ァイバケーブルには、図11に示すようなテンションメ
ンバ32の周囲に複数の光ファイバ心線24をスパイラ
ル状に巻付け、外周をフッ素樹脂でシース56を設けた
断面円形の光ファイバケーブル21、または図12に示
すような光ファイバ心線24を複数本同一平面上に並べ
てPVCまたはナイロン樹脂などでシース25を一括押
出し被覆したテープ状光ファイバケーブル26(実開昭
61−167320号公報)などが用いられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記巻付型に
は次の問題がある。即ち、光ファイバケーブルは、表
面が平滑で硬質のため、径間のカテナリ角(架空地線の
水平方向に対する傾斜角)が大きい箇所では架空線上を
滑って巻付けがずれたり弛んだりして伝送ロスが大きく
なる。巻付が弛むと着雪が架空線上を撚溝に沿って回
り込んで光ファイバケーブルに過大な曲げ応力を掛け、
光ファイバケーブルが捩じれて伝送ロスが大きくなり、
場合によっては光ファイバが破断して伝送不能になるこ
とがある。保守点検用の宙乗り機が乗ると光ファイバ
が損傷する。本発明は、良好な光伝送が安定して得られ
るテープ構造巻付型光ファイバケーブルおよび前記光フ
ァイバケーブルの架空線への巻付構造を提供することを
目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
テープ状光ファイバケーブルの架空線への巻付面(下
面)に軟質で変形容易な粘着層が0.3〜3mmの厚さ
に設けられていることを特徴とするテープ構造巻付型光
ファイバケーブルである。
【0006】請求項2記載の発明は、テープ状光ファイ
バケーブルの上面と両側面に防護層が設けられているこ
とを特徴とする請求項1記載のテープ構造巻付型光ファ
イバケーブルである。
【0007】請求項3記載の発明は、粘着層の架空線へ
の巻付面が、その全面が架空線に接触するように幅方向
に円弧状に形成されていることを特徴とする請求項1ま
たは2記載のテープ構造巻付型光ファイバケーブルであ
る。
【0008】請求項4記載の発明は、粘着層が導電性ま
たは半導電性であることを特徴とする請求項1、2、3
のいずれかに記載のテープ構造巻付型光ファイバケーブ
ルである。
【0009】請求項5記載の発明は、請求項1、2、
3、4のいずれかに記載のテープ構造巻付型光ファイバ
ケーブルが架空線に、前記光ファイバケーブルの粘着層
が前記架空線の撚溝に略充満して巻付けられていること
を特徴とするテープ構造巻付型光ファイバケーブルの架
空線への巻付構造である。
【0010】請求項6記載の発明は、請求項1、2、
3、4記載のテープ構造巻付型光ファイバケーブルの複
数本が側面を相互に密着させてスパイラル状に架空線に
巻付けられていることを特徴とする請求項5記載のテー
プ構造巻付型光ファイバケーブルの架空線への巻付構造
である。
【0011】請求項7記載の発明は、請求項1、2、
3、4記載のテープ構造巻付型光ファイバケーブルの複
数本が周方向に対して等間隔に離隔してスパイラル状に
架空線に巻付けられていることを特徴とする請求項5記
載のテープ構造巻付型光ファイバケーブルの架空線への
巻付構造である。
【0012】請求項8記載の発明は、テープ構造巻付型
光ファイバケーブルが架空線にP/D=9〜40の関係
式(式中Pはテープ構造巻付型光ファイバケーブルの巻
付ピッチmm、Dは架空線の径mm)を満足して巻付け
られていることを特徴とする請求項5、6、7のいずれ
かに記載のテープ構造巻付型光ファイバケーブルの架空
線への巻付構造である。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の光ファイバケーブルは、
架空線への巻付面に粘着層が設けられ、しかもこの粘着
層は軟質で変形容易なため架空線の撚溝に略充満して、
巻付けられた光ファイバケーブルを架空線に少々の力で
は動くことなく強く固着して巻付けることができ、光フ
ァイバケーブルが弛んだりずれたりせず伝送ロスが生じ
難い。また前記粘着層は軟質で変形容易なため、保守点
検用の宙乗り機が乗ってもその荷重(外力)は粘着層に
吸収され、光ファイバが損傷するようなことがない。前
記粘着層の厚さを0.3〜3mmに規定する理由は、
0.3mm未満では外力が十分吸収されず、3mmを超
えると巻付作業性が悪くなるためである。テープ構造巻
付型光ファイバケーブル21は幅が狭いと架空線への固
着力が十分得られない場合があるので、その幅は5mm
以上にするのが望ましい。前記粘着層には、ブチルゴ
ム、シリコンゴム、EVAなどに接着剤を塗布または含
浸させたものなどが使用される。
【0014】本発明において、テープ状光ファイバの上
面と両側面に防護層を設けておくと光ファイバケーブル
を飛来物から防護することができる。防護層40にはエ
チレンプロピレンゴム(EPDM)、シリコンゴム、E
VAなどが使用される。
【0015】本発明において、粘着層の架空線への巻付
面が、その全面が架空線に接触するように幅方向に円弧
状に形成されていると、巻付後の各光ファイバに余分な
曲げ応力が作用しなくなり伝送ロスの小さい信頼性の高
い巻付構造が得られる。
【0016】光ファイバケーブルと架空線との間にギャ
ップ(撚溝部分)放電が起きてトラッキングやエロージ
ョンが発生することがあるが、前記ギャップ放電は、前
記粘着層を導電性または半導電性とすることにより抑制
できる。導電性または半導電性粘着層は、粘着層にカー
ボン粉や銅粉などの導電性物質を適量混合することによ
り得られる。ギャップ放電は高電圧が課電される電力線
に起き易い。
【0017】粘着層にテンションメンバを複合しておく
と、光ファイバケーブルを架空線に巻付ける際の張力で
光ファイバケーブルが過大に伸びるのが防止される。テ
ンションメンバーにはシート状または繊維状のガラス、
FRP、ポリプロピレン、ポリエチレンなどが用いられ
る。
【0018】請求項1〜4記載の本発明の光ファイバケ
ーブルを架空線に巻付けるにはテーピングマシーンなど
が用いられる。テーピングマシーンでは、通常、光ファ
イバケーブルに光ファイバが損傷しない程度の安全な圧
力が連続的に加えられるので架空線に強く粘着する。張
力を付与して巻付けると粘着層が撚溝に充満し易い。
【0019】本発明のテープ構造巻付型光ファイバケー
ブルを架空線にスパイラル状に巻付けると、架空線上に
凸部が連続的に形成されるため風騒音の低減と着雪防止
が図られ、また気流の剥離点が電線断面の後方に移動す
るので風圧荷重が減少する。
【0020】本発明の巻付構造において、巻付ピッチP
(mm)と架空線の直径D(mm)との間にP/D=9
〜40の関係式が満足されるとき、風騒音、着雪量、風
圧荷重などが最も低減される。外径Dが10.5mm
(断面積70mm2 )の一般的な架空地線の場合は巻付
ピッチPが95〜400mmのとき前記関係式が満足さ
れる。
【0021】本発明の巻付構造において、テープ構造巻
付型光ファイバケーブルを複数本巻付ける場合は、側面
を相互に密着させてスパイラル状に巻付けると前記光フ
ァイバケーブルの突起度(高さ/幅)が低下するため架
空線の耐コロナ特性がより向上する。また複数本のテー
プ構造巻付型光ファイバケーブルを、周方向に対して等
間隔に離隔させてスパイラル状に巻付けると投影断面形
状の周期的変化が極めて小さくなり風騒音がより低減す
る。
【0022】このように巻付けることにより本発明のテ
ープ構造巻付型光ファイバケーブルは、長期に渡り安定
した光伝送網を構築できる。
【0023】
【実施例】以下に本発明を図を参照して具体的に説明す
る。 (実施例1)図1は本発明のテープ構造巻付型光ファイ
バケーブルの第1の実施形態を示す横断面図である。こ
のテープ構造巻付型光ファイバケーブル11は、テープ
状光ファイバケーブル26の架空線への巻付面(下面)
に軟質で変形容易な粘着層31が1.5mmの厚さに設
けられている。粘着層31はブチルゴムにカーボン粉を
適量混合した半導電性の粘着テープを多層に積層して形
成したものである。この光ファイバケーブルは、粘着層
が軟質で変形容易であり、かつ適度の厚みを有するた
め、粘着層が架空線の撚溝に略充満して架空線に極めて
強く固着し巻付けが弛んだりずれたりしない、また粘着
層が半導電性のため架空送電線(電力線)に巻付けた場
合もギャップ放電が十分に抑制される。
【0024】(実施例2)図2は本発明のテープ構造巻
付型光ファイバケーブルの第2の実施形態を示す横断面
図である。このテープ構造巻付型光ファイバケーブル1
2は、テープ状光ファイバケーブル26の架空線(図示
せず)への巻付面(下面)に軟質で変形容易な粘着層3
1が、また上面と両側面にシリコンゴム製の防護層41
がそれぞれ設けられている。さらに前記粘着層(実施例
1で用いたのと同じ粘着層)31にはFRP製のテンシ
ョンメンバ32が複合されている。このテープ構造巻付
型光ファイバケーブル12は、テンションメンバ32が
複合されているので架空線に巻付ける際の張力で光ファ
イバケーブル12が過大に伸びるのが防止される。また
防護層41により飛来物による損傷が防止される。
【0025】(実施例3)図3は本発明のテープ構造巻
付型光ファイバケーブルの第3の実施形態を示す横断面
図である。このテープ構造巻付型光ファイバケーブル1
3は、並列された2本のテープ状光ファイバケーブル2
6、26を防護層41で一括被覆した幅広のものであ
る。前記防護層41の下面には軟質で変形容易な粘着層
31が設けられ、粘着層31の下面は架空線と良好に接
触するように幅方向に円弧状に形成されている。このた
め架空線に巻付けたときテープ状光ファイバケーブル2
6が湾曲して光ファイバ22に多大な曲げ応力が掛かり
伝送ロスが大きくなるようなことがない。防護層41と
粘着層31には実施例2と同じ材質のものが使用されて
いる。なお、この実施例では、粘着層31は架空線に良
好に接触するよう円弧状に形成されているため粘着層3
1は中心部分の厚みtが最も薄くなる。前記厚みtが
0.3mm未満では、十分な粘着性が得られず、3mm
を超えると粘着層31両端が厚くなり過ぎて光ファイバ
ケーブル13の扱いが困難になる。従って粘着層31の
前記中心部分の厚みtは0.3〜3mm程度が望まし
い。
【0026】(実施例4)図4は本発明のテープ構造巻
付型光ファイバケーブルの第4の実施形態を示す横断面
図である。このテープ構造巻付型光ファイバケーブル1
4は、図3に示した光ファイバケーブル13において、
防護層41の粘着層31と接する面42も円弧状に形成
したもので、巻付けで光ファイバ22に掛かる曲げ応力
はより低減する。ここで、防護層41の粘着層31と接
する面42の円弧状曲率は任意であるが粘着層31の中
心部分の厚みtは前述と同じ理由で0.3〜3mm程度
が望ましい。実施例3、4において、光ファイバケーブ
ルの巻付面の曲率半径Rは巻付ける架空線の半径程度に
するのが良い。
【0027】(実施例5)図5は本発明のテープ構造巻
付型光ファイバケーブルの第5の実施形態を示す横断面
図である。このテープ構造巻付型光ファイバケーブル1
5は、図3に示した光ファイバケーブル13において、
2本のテープ状光ファイバケーブル26、26を積層さ
せて配置したもので、光ファイバケーブル15を巾を広
げることなくコンパクトに多心化することができる。
【0028】(実施例6)図6aは本発明の光ファイバ
ケーブルの架空線への巻付構造の第1の実施形態を示す
側面図である。この巻付構造は、図1に示した光ファイ
バケーブル11を、直径Dが10.5mmの架空地線5
4に400mmの巻付ピッチP(P/D=38)でスパ
イラル状に張力を掛けて巻付けたものである。この巻付
構造では、粘着層31が架空地線の撚溝に略充満して
(図6b参照)架空地線に強く固着されるので、巻付け
が弛んで伝送ロスが増大するようなことがない。また宙
乗り機が乗っても、その荷重(外力)は粘着層に吸収さ
れて光ファイバが損傷するようなことがない。さらに半
導電性の粘着層が撚溝に略充満しているのでギャップ放
電が防止され、エロージョンが発生したりしない。従っ
て長期に渡り安定した光伝送が行われる。図1に示した
本発明の光ファイバケーブル11は、テープ構造のた
め、断面円形の光ファイバケーブル21(図11参照)
に比べて巻付け高さが低く、またこのスパイラル状に巻
付けた光ファイバケーブルは、気流の剥離点が電線断面
の後方に移動するので風圧荷重が減少する。さらにスパ
イラル状突起体として作用して風騒音が低減する。
【0029】(実施例7)図7は本発明の光ファイバケ
ーブルの架空線への巻付構造の第2の実施形態を示す側
面図である。この巻付構造は、図1に示した本発明の2
本の光ファイバケーブル11、11を側面を密着させて
架空地線54にピッチPでスパイラル状に巻付けたもの
である。図7に示した巻付構造は光ファイバケーブルの
突起度(高さ/幅)がより小さいため耐コロナ性に極め
て優れる。2本のテープ構造巻付型光ファイバケーブル
11、11は同時に巻付けても、また情報量が増加した
とき、あとから追加して巻付けても良い。巻付本数は3
本でも差し支えない。
【0030】(実施例8)図8は本発明の光ファイバケ
ーブルの架空線への巻付構造の第3の実施形態を示す側
面図である。この巻付構造は、図1に示した本発明の2
本の光ファイバケーブル11、11を架空地線54に相
互に平行に、かつ180度対向して周方向に等間隔に巻
付けたものである。図8に示した巻付構造は2本の光フ
ァイバケーブルが等間隔に離隔して巻付けられていて投
影断面形状の周期的変化が極めて小さくなり風圧荷重が
著しく減少する。
【0031】(実施例9)図9は本発明の光ファイバケ
ーブルの架空線(直径10.5mm)への巻付構造の第
4の実施形態を示す側面図である。この巻付構造は、図
3に示した本発明の光ファイバケーブル13を架空地線
54にスパイラル状に巻付けたものである。この光ファ
イバケーブル13は、粘着層31の巻付面が円弧状に形
成されているため、巻付面全面が架空地線54に良好に
接触し、光ファイバに曲げ応力が掛かるようなことがな
い。
【0032】以上の実施例では、架空線に架空地線を用
いた場合について説明したが、本発明の光ファイバケー
ブルは、架空送電線(電力線)、配電線などの他の架空
線に巻付ける場合にも同様の効果が得られるものであ
る。
【0033】本発明のテープ構造巻付型光ファイバケー
ブルは、実際の巻付工事には、ドラムに巻取ったものを
用いる。このため、ドラムに巻取るときは、例えば、図
2〜4に示した光ファイバケーブルの場合は、粘着層3
1と防護層41とが接着してしまわないように各光ファ
イバケーブル間に離形紙を挟んで巻取るのが良い。
【0034】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明のテープ構
造巻付け型光ファイバケーブルは、テープ状光ファイバ
ケーブルの架空線への巻付面(下面)に軟質で変形容易
な粘着層が0.3〜3mmの厚さに設けられているの
で、前記光ファイバケーブルは粘着層が架空線の撚溝に
略充満して架空線に良好に固着して巻付けが弛んだりせ
ず伝送ロスが生じ難い。粘着層は軟質で変形容易なため
緩衝材としても作用し保守点検用の宙乗り機が乗っても
その荷重(外力)は粘着層に吸収され、光ファイバが損
傷するようなことがない。また粘着層が架空線の撚溝に
略充満するので、粘着層が導電性または半導電性の場合
は架空線と光ファイバケーブルとの間のギャップ放電が
抑制されエロージョンの発生が防止される。本発明のテ
ープ構造巻付型光ファイバケーブルを架空線にスパイラ
ル状に巻付けると、架空線上に凸部が連続的に形成され
たものとなり風騒音の低減と着雪防止が図られる。また
投影断面が周期的に変化するため架空線外周に乱気流が
生じて風圧荷重が減少する。本発明のテープ構造巻付型
光ファイバケーブルはテープ構造で巻付け高さが低いた
め風圧荷重が小さい。従って鉄塔などの荷重負担が大幅
に軽減される。本発明のテープ構造巻付け型光ファイバ
ケーブルは、テープ状光ファイバケーブルの上面と両側
面に防護層を設けることにより、飛来物から防護され
る。前記粘着層の架空線への巻付面を、その全面が架空
線に接触するように幅方向に円弧状に形成すると巻付け
後の光ファイバに過大な曲げ応力が掛からなくなり光フ
ァイバの伝送ロスが大幅に低減する。防護層も同様に円
弧状に形成するとその効果は更に向上する。テープ構造
巻付型光ファイバケーブルの複数本を、側面を密着させ
て巻付けると突起度(高さ/幅)が小さくなるため、架
空線の耐コロナ特性が向上する。テープ構造巻付型光フ
ァイバケーブルの複数本を、周方向に対して等間隔に離
隔してスパイラル状に巻付けると投影断面形状の周期的
変化が極めて小さくなり風圧荷重が著しく減少する。前
記巻付構造において、P/D=9〜40の関係式(式中
Pは光ファイバケーブルの巻付ピッチmm、Dは架空線
の径mm)が満足されると、風騒音、着雪量、風圧荷重
などが最も良く低減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のテープ構造巻付型光ファイバケーブル
の第1の実施形態を示す横断面図である。
【図2】本発明のテープ構造巻付型光ファイバケーブル
の第2の実施形態を示す横断面図である。
【図3】本発明のテープ構造巻付型光ファイバケーブル
の第3の実施形態を示す横断面図である。
【図4】本発明のテープ構造巻付型光ファイバケーブル
の第4の実施形態を示す横断面図である。
【図5】本発明のテープ構造巻付型光ファイバケーブル
の第5の実施形態を示す横断面図である。
【図6】(a)、(b)は本発明のテープ構造巻付型光
ファイバケーブルを架空線に巻付けた構造の第1の実施
形態を示すそれぞれ側面図および横断面図である。
【図7】本発明のテープ構造巻付型光ファイバケーブル
を架空線に巻付けた構造の第2の実施形態を示す側面図
である。
【図8】本発明のテープ構造巻付型光ファイバケーブル
を架空線に巻付けた構造の第3の実施形態を示す側面図
である。
【図9】本発明のテープ構造巻付型光ファイバケーブル
を架空線に巻付けた構造の第4の実施形態を示す側面図
である。
【図10】光ファイバ内蔵型架空地線の横断面図であ
る。
【図11】従来の巻付型光ファイバケーブルの横断面図
である。
【図12】従来のテープ構造巻付型光ファイバケーブル
の横断面図である。
【符号の説明】
11、12、13、14、15 テープ構造巻付型光フ
ァイバケーブル 21 断面円形の光ファイバケーブル 22 光ファイバ 23 シリコン樹脂 24 光ファイバ心線 25 56…シース 26 テープ状光ファイバケーブル 31 粘着層 32 テンションメンバ 41 防護層 42 防護層の粘着層と接する面 51 光ユニット 52 スペーサ 53 凹部 54 架空地線 55 アルミ管

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 テープ状光ファイバケーブルの架空線へ
    の巻付面(下面)に軟質で変形容易な粘着層が0.3〜
    3mmの厚さに設けられていることを特徴とするテープ
    構造巻付型光ファイバケーブル。
  2. 【請求項2】 テープ状光ファイバケーブルの上面と両
    側面に防護層が設けられていることを特徴とする請求項
    1記載のテープ構造巻付型光ファイバケーブル。
  3. 【請求項3】 粘着層の架空線への巻付面が、その全面
    が架空線に接触するように幅方向に円弧状に形成されて
    いることを特徴とする請求項1または2記載のテープ構
    造巻付型光ファイバケーブル。
  4. 【請求項4】 粘着層が導電性または半導電性であるこ
    とを特徴とする請求項1、2、3のいずれかに記載のテ
    ープ構造巻付型光ファイバケーブル。
  5. 【請求項5】 請求項1、2、3、4のいずれかに記載
    のテープ構造巻付型光ファイバケーブルが架空線に、前
    記光ファイバケーブルの粘着層が前記架空線の撚溝に略
    充満して巻付けられていることを特徴とするテープ構造
    巻付型光ファイバケーブルの架空線への巻付構造。
  6. 【請求項6】 請求項1、2、3、4記載のテープ構造
    巻付型光ファイバケーブルの複数本が側面を相互に密着
    させてスパイラル状に架空線に巻付けられていることを
    特徴とする請求項5記載のテープ構造巻付型光ファイバ
    ケーブルの架空線への巻付構造。
  7. 【請求項7】 請求項1、2、3、4記載のテープ構造
    巻付型光ファイバケーブルの複数本が周方向に対して等
    間隔に離隔してスパイラル状に架空線に巻付けられてい
    ることを特徴とする請求項5記載のテープ構造巻付型光
    ファイバケーブルの架空線への巻付構造。
  8. 【請求項8】 テープ構造巻付型光ファイバケーブルが
    架空線にP/D=9〜40の関係式(式中Pはテープ構
    造巻付型光ファイバケーブルの巻付ピッチmm、Dは架
    空線の径mm)を満足して巻付けられていることを特徴
    とする請求項5、6、7のいずれかに記載のテープ構造
    巻付型光ファイバケーブルの架空線への巻付構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN115793162A (zh) * 2022-11-30 2023-03-14 中国科学院上海光学精密机械研究所 一种智能线缆及管道的制造方法

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