JP2000193749A - αβ検出器および同検出器を用いたαβ検出装置 - Google Patents
αβ検出器および同検出器を用いたαβ検出装置Info
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- Measurement Of Radiation (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】放射線モニタ用検出器としての実用が充分可能
であるとともに低コストで製作することができ、しかも
γ線感度を充分に抑制しつつ、α線およびβ線のいずれ
も最大限の感度を確保しながら独立して、かつ同時に検
出することができるαβ検出器および同検出器を用いた
αβ検出装置を提供する。 【解決手段】α線およびβ線が透過可能で、かつ光の入
射を阻止し得る遮光膜12と、この遮光膜12を透過す
るα線によって発光する第1のシンチレータ14および
β線によって発光する第2のシンチレータ15と、第
1,第2のシンチレータ14,15で発光した光を集光
する集光手段18と、この集光手段18で集光された光
を検出する1つ以上の光検出器17とを備え、第1,第
2のシンチレータ14,15の間に空気層を介在させる
とともに、第1のシンチレータ14の発光中心波長を第
2のシンチレータ15の発光中心波長よりも短く設定す
る。
であるとともに低コストで製作することができ、しかも
γ線感度を充分に抑制しつつ、α線およびβ線のいずれ
も最大限の感度を確保しながら独立して、かつ同時に検
出することができるαβ検出器および同検出器を用いた
αβ検出装置を提供する。 【解決手段】α線およびβ線が透過可能で、かつ光の入
射を阻止し得る遮光膜12と、この遮光膜12を透過す
るα線によって発光する第1のシンチレータ14および
β線によって発光する第2のシンチレータ15と、第
1,第2のシンチレータ14,15で発光した光を集光
する集光手段18と、この集光手段18で集光された光
を検出する1つ以上の光検出器17とを備え、第1,第
2のシンチレータ14,15の間に空気層を介在させる
とともに、第1のシンチレータ14の発光中心波長を第
2のシンチレータ15の発光中心波長よりも短く設定す
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば原子力発電
所等の放射性物質取扱い施設で用いられる放射線測定技
術に係り、特にα線とβ線とを同位置で同時に独立して
測定することができ放射線モニタ用としての実用に好適
なαβ検出器および同検出器を用いたαβ検出装置に関
するものである。
所等の放射性物質取扱い施設で用いられる放射線測定技
術に係り、特にα線とβ線とを同位置で同時に独立して
測定することができ放射線モニタ用としての実用に好適
なαβ検出器および同検出器を用いたαβ検出装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】図16は、従来例としてα線とβ線の同
時検出を目的としたホスイッチ型検出装置を示してい
る。
時検出を目的としたホスイッチ型検出装置を示してい
る。
【0003】この装置では、α,β線が透過可能で、か
つ外部からの光を遮断可能な遮光膜1の下層に、第1の
シンチレータ2と第2のシンチレータ3とが重合されて
いる。第1のシンチレータ2にはα線を検出するZnS
(Ag)などが適用され、第2のシンチレータ2にはβ
線を検出するためプラスチックなどが適用されることが
多い。この2層に重ねられた第1,第2のシンチレータ
2,3が光検出器5に直接装着されてケース6に収納さ
れている。光検出器5としては、一般に高速応答可能か
つ高感度の光電子増倍管が用いられる。
つ外部からの光を遮断可能な遮光膜1の下層に、第1の
シンチレータ2と第2のシンチレータ3とが重合されて
いる。第1のシンチレータ2にはα線を検出するZnS
(Ag)などが適用され、第2のシンチレータ2にはβ
線を検出するためプラスチックなどが適用されることが
多い。この2層に重ねられた第1,第2のシンチレータ
2,3が光検出器5に直接装着されてケース6に収納さ
れている。光検出器5としては、一般に高速応答可能か
つ高感度の光電子増倍管が用いられる。
【0004】第1のシンチレータ2を構成するZnS
(Ag)の発光減衰時定数はμsec オーダであるが、第
2のシンチレータ3を構成するプラスチックの発光減衰
時定数は数十nsec オーダであり、プラスチックシンチ
レータの発光減衰時定数の方がはるかに短い。光検出器
5の出力電流信号を各シンチレータ2,3の発光減衰時
間よりも充分長い時定数のRC積分回路によって電圧信
号に変換した場合、そのパルスの立ち上がり時間は発光
減衰時間にほぼ等しくなり、抵抗Rと容量Cとで決まる
時定数の指数減衰波形を示す。この信号変換処理は、光
検出器5に含まれる、例えば光電子増倍管に付帯するプ
リアンプ部等で行なうことができる。
(Ag)の発光減衰時定数はμsec オーダであるが、第
2のシンチレータ3を構成するプラスチックの発光減衰
時定数は数十nsec オーダであり、プラスチックシンチ
レータの発光減衰時定数の方がはるかに短い。光検出器
5の出力電流信号を各シンチレータ2,3の発光減衰時
間よりも充分長い時定数のRC積分回路によって電圧信
号に変換した場合、そのパルスの立ち上がり時間は発光
減衰時間にほぼ等しくなり、抵抗Rと容量Cとで決まる
時定数の指数減衰波形を示す。この信号変換処理は、光
検出器5に含まれる、例えば光電子増倍管に付帯するプ
リアンプ部等で行なうことができる。
【0005】この信号を必要に応じて、波形弁別処理装
置7で分析可能な電圧レベルまで増幅する。波形弁別処
理装置7は、信号が入力されると、立ち上りがり時間に
比例したパルス波高の信号を出力するため、そのパルス
波高をアナログ−ディジタルコンバータでディジタル値
に変換し、一般的な多重波高分析装置により波高分布を
測定するものである。
置7で分析可能な電圧レベルまで増幅する。波形弁別処
理装置7は、信号が入力されると、立ち上りがり時間に
比例したパルス波高の信号を出力するため、そのパルス
波高をアナログ−ディジタルコンバータでディジタル値
に変換し、一般的な多重波高分析装置により波高分布を
測定するものである。
【0006】この波形弁別処理装置7により得られた立
ち上がり時間を表すスペクトルデータから、第1のシン
チレータ2での発光と第2のシンチレータ2での発光を
識別することができる。
ち上がり時間を表すスペクトルデータから、第1のシン
チレータ2での発光と第2のシンチレータ2での発光を
識別することができる。
【0007】図17は他の従来例として、エネルギスペ
クトル測定用センサ8を用いたαβ検出装置を示してい
る。
クトル測定用センサ8を用いたαβ検出装置を示してい
る。
【0008】この装置のエネルギスペクトル測定用セン
サ8には、例えばSi半導体センサなどが用いられる
が、このセンサは放射線以外の室内光などにも感度を有
するため、前記同様に遮光膜1を装着したうえでケース
6内に収納されている。
サ8には、例えばSi半導体センサなどが用いられる
が、このセンサは放射線以外の室内光などにも感度を有
するため、前記同様に遮光膜1を装着したうえでケース
6内に収納されている。
【0009】エネルギスペクトル測定用センサ8の出力
信号は、波高分析処理系9で信号処理され、エネルギス
ペクトルとして測定される。この波高分析処理系9には
一般に、センサ出力信号を処理する電荷有感型前置増幅
器、線形増幅器、アナログ−ディジタル変換器、多重波
高分析器などが含まれる。波高分析処理系9によって得
られるエネルギスペクトル上では、α線の信号とβ線の
信号とが異なる分布およびピーク形状を示しており、こ
れらの信号のデータ処理によってα線とβ線との識別を
行うことができる。
信号は、波高分析処理系9で信号処理され、エネルギス
ペクトルとして測定される。この波高分析処理系9には
一般に、センサ出力信号を処理する電荷有感型前置増幅
器、線形増幅器、アナログ−ディジタル変換器、多重波
高分析器などが含まれる。波高分析処理系9によって得
られるエネルギスペクトル上では、α線の信号とβ線の
信号とが異なる分布およびピーク形状を示しており、こ
れらの信号のデータ処理によってα線とβ線との識別を
行うことができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図16
に示した従来のホスイッチ型検出装置に必要とされる波
形弁別処理装置7は、立ち上がり分析用の波形弁別処理
装置であって、これは非常に高価である。このため、実
験室レベルでの研究には有用であるが、実際の原子力施
設等で用いるモニタ装置に搭載する検出装置としては、
コストの面で問題がある。また本来、立ち上がり時間自
体を分析するものであり、立ち上がり時間が異なるもの
を単に弁別するという目的の場合にはオーバースペック
でもある。
に示した従来のホスイッチ型検出装置に必要とされる波
形弁別処理装置7は、立ち上がり分析用の波形弁別処理
装置であって、これは非常に高価である。このため、実
験室レベルでの研究には有用であるが、実際の原子力施
設等で用いるモニタ装置に搭載する検出装置としては、
コストの面で問題がある。また本来、立ち上がり時間自
体を分析するものであり、立ち上がり時間が異なるもの
を単に弁別するという目的の場合にはオーバースペック
でもある。
【0011】さらに原理的な観点からみると、立ち上が
り時間を求めるために、例えば入力波高値の10%,9
0%レベルでの信号検出を行う必要があり、もともと波
高値の低い信号に対しては分析・測定ができないという
問題がある。これは、信号の波高値のダイナミックレン
ジにも関与する問題であり、例えばZnS(Ag)のα
線による発光量がプラスチックシンチレータのβ線の発
光量よりもかなり大きく、実際に光電子増倍管出力では
電圧信号に変換した時点の比較において10倍以上、Z
nS(Ag)の方が大きい。
り時間を求めるために、例えば入力波高値の10%,9
0%レベルでの信号検出を行う必要があり、もともと波
高値の低い信号に対しては分析・測定ができないという
問題がある。これは、信号の波高値のダイナミックレン
ジにも関与する問題であり、例えばZnS(Ag)のα
線による発光量がプラスチックシンチレータのβ線の発
光量よりもかなり大きく、実際に光電子増倍管出力では
電圧信号に変換した時点の比較において10倍以上、Z
nS(Ag)の方が大きい。
【0012】このため、波高値が小さく、しかも低エネ
ルギ側に連続分布しているβ線信号にとっては計測上不
利であり、特に波高値の小さい成分は分析・計測されな
くなり、このため実効的なβ線感度が低くなるという重
大な欠点がある。特に、γ線感度を抑制するためにプラ
スチックシンチレータの厚さを薄くした場合には、その
発光量がさらに低下するため一層、上記現象を加速する
ことになる。
ルギ側に連続分布しているβ線信号にとっては計測上不
利であり、特に波高値の小さい成分は分析・計測されな
くなり、このため実効的なβ線感度が低くなるという重
大な欠点がある。特に、γ線感度を抑制するためにプラ
スチックシンチレータの厚さを薄くした場合には、その
発光量がさらに低下するため一層、上記現象を加速する
ことになる。
【0013】また、図17に示したエネルギスペトクル
測定用センサ8を用い装置の場合においても、前記同様
の波高分析装置が必要で高コストとなる問題があり、さ
らにエネルギスペクトル測定用センサ8の母材料の実効
原子量がプラスチックシンチレータに比して大きいた
め、γ線感度が高く、β線信号にγ線信号が混入すると
いう欠点がある。
測定用センサ8を用い装置の場合においても、前記同様
の波高分析装置が必要で高コストとなる問題があり、さ
らにエネルギスペクトル測定用センサ8の母材料の実効
原子量がプラスチックシンチレータに比して大きいた
め、γ線感度が高く、β線信号にγ線信号が混入すると
いう欠点がある。
【0014】さらに、測定が真空中でない場合、あるい
は濾紙に吸着したα線放出核種からのα線を測定するよ
うな場合には、α線のエネルギ損失が大きく、かつ飛程
の揺らぎも大きい。このため、真空中で得られるような
ガウシアンピークが得られず、β線のエネルギスペクト
ルと重なってしまう場合もあり、エネルギスペクトルを
測定したにも拘らず、α線とβ線との明確な分離が難し
い場合もある。
は濾紙に吸着したα線放出核種からのα線を測定するよ
うな場合には、α線のエネルギ損失が大きく、かつ飛程
の揺らぎも大きい。このため、真空中で得られるような
ガウシアンピークが得られず、β線のエネルギスペクト
ルと重なってしまう場合もあり、エネルギスペクトルを
測定したにも拘らず、α線とβ線との明確な分離が難し
い場合もある。
【0015】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、放射線モニタ用検出器としての実用が充分可
能であるとともに低コストで製作することができ、しか
もγ線感度を充分に抑制しつつ、α線およびβ線のいず
れも最大限の感度を確保しながら独立して、かつ同時に
検出することができるαβ検出器および同検出器を用い
たαβ検出装置を提供することを目的とする。
たもので、放射線モニタ用検出器としての実用が充分可
能であるとともに低コストで製作することができ、しか
もγ線感度を充分に抑制しつつ、α線およびβ線のいず
れも最大限の感度を確保しながら独立して、かつ同時に
検出することができるαβ検出器および同検出器を用い
たαβ検出装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】αβ検出器においては、
前述したように、α線用の第1のシンチレータで発光し
た光がβ線用の第2のシンチレータを透過して、集光手
段により光検出器に導かれる。この場合、従来では各シ
ンチレータの発光減衰時間とほぼ等しいRC積分回路に
よる変換信号のパルス立ち上がり時間に着目して、立ち
上がり分析用の波形弁別処理装置を適用していたもので
る。
前述したように、α線用の第1のシンチレータで発光し
た光がβ線用の第2のシンチレータを透過して、集光手
段により光検出器に導かれる。この場合、従来では各シ
ンチレータの発光減衰時間とほぼ等しいRC積分回路に
よる変換信号のパルス立ち上がり時間に着目して、立ち
上がり分析用の波形弁別処理装置を適用していたもので
る。
【0017】この点に関し、発明者においては、使用す
るシンチレータと発光波長、発光量に応じてこれらを調
整、最適化することにより、従来必要とされていた立ち
上がり分析用の波形弁別処理装置を不要化することがで
きるとの着想を得たものである。
るシンチレータと発光波長、発光量に応じてこれらを調
整、最適化することにより、従来必要とされていた立ち
上がり分析用の波形弁別処理装置を不要化することがで
きるとの着想を得たものである。
【0018】すなわち、光検出器としては、応答速度と
感度の点から光電子増倍管の適用が好ましいが、この場
合、第1のシンチレータの発光波長で最大感度が得られ
るように光電子増倍管を選定すれば、第2のシンチレー
タのより長い波長帯での感度は下がる。一方、第2のシ
ンチレータに対して最適化した光電子増倍管を使用する
場合には、第1のシンチレータのより短い波長帯での量
子効率は下がる。このことは逆に言うと、第1のシンチ
レータの発光波長と第2のシンチレータの発光波長とを
異なる設定とすれば、使用するシンチレータと発光波
長、発光量に応じてこれらを調整、最適化することがで
きるのである。さらに、発光減衰時間のみならず、意図
的に発光波長を変えてセンサを構成することで、光学的
に波長を識別する手段を併用することができるようにな
る。
感度の点から光電子増倍管の適用が好ましいが、この場
合、第1のシンチレータの発光波長で最大感度が得られ
るように光電子増倍管を選定すれば、第2のシンチレー
タのより長い波長帯での感度は下がる。一方、第2のシ
ンチレータに対して最適化した光電子増倍管を使用する
場合には、第1のシンチレータのより短い波長帯での量
子効率は下がる。このことは逆に言うと、第1のシンチ
レータの発光波長と第2のシンチレータの発光波長とを
異なる設定とすれば、使用するシンチレータと発光波
長、発光量に応じてこれらを調整、最適化することがで
きるのである。さらに、発光減衰時間のみならず、意図
的に発光波長を変えてセンサを構成することで、光学的
に波長を識別する手段を併用することができるようにな
る。
【0019】また、発明者においては前記の点と合せ
て、α線およびβ線のいずれも最大限の感度を確保しな
がら独立して、かつ同時に検出する手段として、第1シ
ンチレータと第2シンチレータとの配置関係によってシ
ンチレータ内部に光を閉じ込め易くし、集光密度を高め
ることを想到した。すなわち、α線によって発光する第
1のシンチレータは、β線およびγ線感度を抑制するた
め極めて薄く、例えば粉末や焼結体などによって構成さ
れる場合が多い。したがって、この第1のシンチレータ
では、それ自身の内部における乱反射の結果として、光
が放出されることになる。この発光が、β線用の第2の
シンチレータを透過して、集光手段により光検出器に導
かれる第1のシンチレータと第2のシンチレータとの間
に空気を介在させた場合、第1のシンチレータの光が第
2のシンチレータを透過する際にフレネル反射を起こす
確率は増えるものの、第2のシンチレータは周囲を自身
の屈折率よりも低い値を持つ空気で包囲されているた
め、シンチレータ内部に光を閉じ込め易い。このため、
第2のシンチレータに対する集光手段として、その縁部
側で高密度に集まる光を利用する手法を適用し易くなる
という利点が得られるものである。
て、α線およびβ線のいずれも最大限の感度を確保しな
がら独立して、かつ同時に検出する手段として、第1シ
ンチレータと第2シンチレータとの配置関係によってシ
ンチレータ内部に光を閉じ込め易くし、集光密度を高め
ることを想到した。すなわち、α線によって発光する第
1のシンチレータは、β線およびγ線感度を抑制するた
め極めて薄く、例えば粉末や焼結体などによって構成さ
れる場合が多い。したがって、この第1のシンチレータ
では、それ自身の内部における乱反射の結果として、光
が放出されることになる。この発光が、β線用の第2の
シンチレータを透過して、集光手段により光検出器に導
かれる第1のシンチレータと第2のシンチレータとの間
に空気を介在させた場合、第1のシンチレータの光が第
2のシンチレータを透過する際にフレネル反射を起こす
確率は増えるものの、第2のシンチレータは周囲を自身
の屈折率よりも低い値を持つ空気で包囲されているた
め、シンチレータ内部に光を閉じ込め易い。このため、
第2のシンチレータに対する集光手段として、その縁部
側で高密度に集まる光を利用する手法を適用し易くなる
という利点が得られるものである。
【0020】以上の着想に基づき、請求項1の発明で
は、α線およびβ線が透過可能で、かつ光の入射を阻止
し得る遮光膜と、この遮光膜を透過するα線によって発
光する第1のシンチレータおよびβ線によって発光する
第2のシンチレータと、前記第1,第2のシンチレータ
で発光した光を集光する集光手段と、この集光手段で集
光された光を検出する1つ以上の光検出器とを備え、前
記第1,第2のシンチレータの間に空気層を介在させる
とともに、前記第1のシンチレータの発光中心波長を前
記第2のシンチレータの発光中心波長よりも短く設定し
たことを特徴するαβ検出器を提供する。
は、α線およびβ線が透過可能で、かつ光の入射を阻止
し得る遮光膜と、この遮光膜を透過するα線によって発
光する第1のシンチレータおよびβ線によって発光する
第2のシンチレータと、前記第1,第2のシンチレータ
で発光した光を集光する集光手段と、この集光手段で集
光された光を検出する1つ以上の光検出器とを備え、前
記第1,第2のシンチレータの間に空気層を介在させる
とともに、前記第1のシンチレータの発光中心波長を前
記第2のシンチレータの発光中心波長よりも短く設定し
たことを特徴するαβ検出器を提供する。
【0021】本発明によれば、第1のシンチレータと第
2のシンチレータとの間に空気を介在させたことによ
り、第2のシンチレータの周囲が自身の屈折率よりも低
い値を持つ空気で包囲され、シンチレータ内部に光を閉
じ込め易くなるため、第2のシンチレータに対する集光
手段として縁部側で高密度に集まる光を利用する手法を
適用し易くなる。また、シンチレータの接着や光学的な
密着結合のための介在物質が不要となり、それらの介在
物質自身や、それとシンチレータとの化学的相互作用に
よる変質などが懸念される場合等に適した構成とするこ
とができる。さらに、各シンチレータの独立性が保たれ
るため、シンチレータの一方だけの保守、点検、交換が
可能となる等の利点も得られる。
2のシンチレータとの間に空気を介在させたことによ
り、第2のシンチレータの周囲が自身の屈折率よりも低
い値を持つ空気で包囲され、シンチレータ内部に光を閉
じ込め易くなるため、第2のシンチレータに対する集光
手段として縁部側で高密度に集まる光を利用する手法を
適用し易くなる。また、シンチレータの接着や光学的な
密着結合のための介在物質が不要となり、それらの介在
物質自身や、それとシンチレータとの化学的相互作用に
よる変質などが懸念される場合等に適した構成とするこ
とができる。さらに、各シンチレータの独立性が保たれ
るため、シンチレータの一方だけの保守、点検、交換が
可能となる等の利点も得られる。
【0022】また、第1のシンチレータの発光中心波長
を第2のシンチレータの発光中心波長よりも短く設定す
ることにより、光学的に波長を識別する手段を併用する
ことができ、立ち上がり分析用の波形弁別処理装置を不
要化することができる。
を第2のシンチレータの発光中心波長よりも短く設定す
ることにより、光学的に波長を識別する手段を併用する
ことができ、立ち上がり分析用の波形弁別処理装置を不
要化することができる。
【0023】請求項2の発明では、α線およびβ線が透
過可能で、かつ光の入射を阻止し得る遮光膜と、この遮
光膜を透過するα線によって発光する第1のシンチレー
タおよびβ線によって発光する第2のシンチレータと、
前記第1,第2のシンチレータで発光した光を集光する
集光手段と、この集光手段で集光された光を検出する1
つ以上の光検出器とを備え、前記第1,第2のシンチレ
ータの間に空気層を介在させるとともに、前記第1のシ
ンチレータの発光中心波長を前記第2のシンチレータの
発光中心波長よりも長く設定したことを特徴するαβ検
出器を提供する。
過可能で、かつ光の入射を阻止し得る遮光膜と、この遮
光膜を透過するα線によって発光する第1のシンチレー
タおよびβ線によって発光する第2のシンチレータと、
前記第1,第2のシンチレータで発光した光を集光する
集光手段と、この集光手段で集光された光を検出する1
つ以上の光検出器とを備え、前記第1,第2のシンチレ
ータの間に空気層を介在させるとともに、前記第1のシ
ンチレータの発光中心波長を前記第2のシンチレータの
発光中心波長よりも長く設定したことを特徴するαβ検
出器を提供する。
【0024】本発明においても、請求項1の発明と同様
に、第2のシンチレータの縁部側で高密度の集光が行え
るとともに、シンチレータ間の介在物質の省略、保守性
の向上等の効果が奏され、また固化量子効率の最適化や
波長識別による効果も奏される。そして本実施形態の場
合には、第1のシンチレータの発光波長を第2のそれよ
りも長くすることにより、一般的にシンチレータ中での
透過効率が高い第1シンチレータからの長波長の光をさ
らに第2のシンチレータ中で吸収されにくくし、第2の
シンチレータ中に含まれる蛍光体による吸収・発光作用
を受ける確率も小さく抑えることができ、第2のシンチ
レータに対する第1シンチレータの光の影響を防止する
ことができる。
に、第2のシンチレータの縁部側で高密度の集光が行え
るとともに、シンチレータ間の介在物質の省略、保守性
の向上等の効果が奏され、また固化量子効率の最適化や
波長識別による効果も奏される。そして本実施形態の場
合には、第1のシンチレータの発光波長を第2のそれよ
りも長くすることにより、一般的にシンチレータ中での
透過効率が高い第1シンチレータからの長波長の光をさ
らに第2のシンチレータ中で吸収されにくくし、第2の
シンチレータ中に含まれる蛍光体による吸収・発光作用
を受ける確率も小さく抑えることができ、第2のシンチ
レータに対する第1シンチレータの光の影響を防止する
ことができる。
【0025】請求項3の発明では、α線およびβ線が透
過可能で、かつ光の入射を阻止し得る遮光膜と、この遮
光膜を透過するα線によって発光する第1のシンチレー
タおよびβ線によって発光する第2のシンチレータと、
前記第1,第2のシンチレータで発光した光を集光する
集光手段と、この集光手段で集光された光を検出する1
つ以上の光検出器とを備え、前記第1,第2のシンチレ
ータの間に空気層を介在させることなく光学的に密着さ
せ、前記第1のシンチレータの発光中心波長を前記第2
のシンチレータの発光中心波長よりも短く設定したこと
を特徴するαβ検出器を提供する。
過可能で、かつ光の入射を阻止し得る遮光膜と、この遮
光膜を透過するα線によって発光する第1のシンチレー
タおよびβ線によって発光する第2のシンチレータと、
前記第1,第2のシンチレータで発光した光を集光する
集光手段と、この集光手段で集光された光を検出する1
つ以上の光検出器とを備え、前記第1,第2のシンチレ
ータの間に空気層を介在させることなく光学的に密着さ
せ、前記第1のシンチレータの発光中心波長を前記第2
のシンチレータの発光中心波長よりも短く設定したこと
を特徴するαβ検出器を提供する。
【0026】本発明によれば、第1,第2のシンチレー
タの間を光学的に密着させることで、空気層の介在によ
る屈折率の違いに基づくフレネル反射や、シンチレータ
内での全反射による内部捕獲を減少し、第1のシンチレ
ータの光の第2のシンチレータ中での透過確率を高くす
ることができる。このため集光手段として、第1のシン
チレータと接合されていない第2のシンチレータの面か
らの光に着目する手法を適用し易くなる。
タの間を光学的に密着させることで、空気層の介在によ
る屈折率の違いに基づくフレネル反射や、シンチレータ
内での全反射による内部捕獲を減少し、第1のシンチレ
ータの光の第2のシンチレータ中での透過確率を高くす
ることができる。このため集光手段として、第1のシン
チレータと接合されていない第2のシンチレータの面か
らの光に着目する手法を適用し易くなる。
【0027】請求項4の発明では、α線およびβ線が透
過可能で、かつ光の入射を阻止し得る遮光膜と、この遮
光膜を透過するα線によって発光する第1のシンチレー
タおよびβ線によって発光する第2のシンチレータと、
前記第1,第2のシンチレータで発光した光を集光する
集光手段と、この集光手段で集光された光を検出する1
つ以上の光検出器とを備え、前記第1,第2のシンチレ
ータの間に空気層を介在させることなく光学的に密着さ
せ、前記第1のシンチレータの発光中心波長を前記第2
のシンチレータの発光中心波長よりも長く設定したこと
を特徴するαβ検出器を提供する。
過可能で、かつ光の入射を阻止し得る遮光膜と、この遮
光膜を透過するα線によって発光する第1のシンチレー
タおよびβ線によって発光する第2のシンチレータと、
前記第1,第2のシンチレータで発光した光を集光する
集光手段と、この集光手段で集光された光を検出する1
つ以上の光検出器とを備え、前記第1,第2のシンチレ
ータの間に空気層を介在させることなく光学的に密着さ
せ、前記第1のシンチレータの発光中心波長を前記第2
のシンチレータの発光中心波長よりも長く設定したこと
を特徴するαβ検出器を提供する。
【0028】本発明によっても、第1,第2のシンチレ
ータの間を光学的に密着させることで、第1のシンチレ
ータの光の第2のシンチレータ中での透過確率を高くす
ることができる。このため集光手段として、第2のシン
チレータの面から第1のシンチレータの光を集光する手
法を適用し易くなる。
ータの間を光学的に密着させることで、第1のシンチレ
ータの光の第2のシンチレータ中での透過確率を高くす
ることができる。このため集光手段として、第2のシン
チレータの面から第1のシンチレータの光を集光する手
法を適用し易くなる。
【0029】請求項5の発明では、請求項1から4まで
のいずれかに記載のαβ検出器において、集光手段とし
て、内面に光の乱反射面を有する集光箱を備え、この集
光箱の一面に遮光膜を有する放射線入射口を設けるとと
もに、その内側に第1,第2のシンチレータからなるシ
ンチレータ層とこのシンチレータ層からの光を検出する
光検出器とを配置し、かつ前記各光検出器の有感面に、
目的波長帯の光のみを選択的に透過させるフィルタを設
けたことを特徴とするαβ検出器を提供する。
のいずれかに記載のαβ検出器において、集光手段とし
て、内面に光の乱反射面を有する集光箱を備え、この集
光箱の一面に遮光膜を有する放射線入射口を設けるとと
もに、その内側に第1,第2のシンチレータからなるシ
ンチレータ層とこのシンチレータ層からの光を検出する
光検出器とを配置し、かつ前記各光検出器の有感面に、
目的波長帯の光のみを選択的に透過させるフィルタを設
けたことを特徴とするαβ検出器を提供する。
【0030】請求項1から4までの発明においては、第
1,第2のシンチレータの光が第2のシンチレータの第
1のシンチレータ側に面していない反射面側に透過して
くるが、本発明の場合には、2つの波長帯の異なる光が
集光箱の中に乱反射により混合して充満する。したがっ
て、個々の検出器に第1のシンチレータの光のみ透過可
能なフィルタ、あるいは第2のシンチレータの光のみ透
過可能なフィルタを装着し、この集光箱の中に配備して
おくことで、特別な弁別・識別のための電子装置を用い
る必要なく、α線、β線による発光を別個に検出するこ
とができる。また、集光箱を用いることで、大面積のシ
ンチレータへの適用が容易になる。
1,第2のシンチレータの光が第2のシンチレータの第
1のシンチレータ側に面していない反射面側に透過して
くるが、本発明の場合には、2つの波長帯の異なる光が
集光箱の中に乱反射により混合して充満する。したがっ
て、個々の検出器に第1のシンチレータの光のみ透過可
能なフィルタ、あるいは第2のシンチレータの光のみ透
過可能なフィルタを装着し、この集光箱の中に配備して
おくことで、特別な弁別・識別のための電子装置を用い
る必要なく、α線、β線による発光を別個に検出するこ
とができる。また、集光箱を用いることで、大面積のシ
ンチレータへの適用が容易になる。
【0031】請求項6の発明では、請求項1から4まで
のいずれかに記載のαβ検出器において、集光手段とし
て、第1のシンチレータおよび第2のシンチレータから
の発光をいずれも入射可能で、かついずれの発光波長帯
に対しても透明な物質で作られたライトガイドを備え、
個々の光検出器の有感面と前記ライトガイドとの間に入
射光から目的波長帯の光のみを選択的に透過させるフィ
ルタを設けたことを特徴とするαβ検出器を提供する。
のいずれかに記載のαβ検出器において、集光手段とし
て、第1のシンチレータおよび第2のシンチレータから
の発光をいずれも入射可能で、かついずれの発光波長帯
に対しても透明な物質で作られたライトガイドを備え、
個々の光検出器の有感面と前記ライトガイドとの間に入
射光から目的波長帯の光のみを選択的に透過させるフィ
ルタを設けたことを特徴とするαβ検出器を提供する。
【0032】本発明においては、2つの波長帯の異なる
光がライトガイド中に混合状態で充満、拡散しながら光
検出器まで伝播される。個々の検出器に第1のシンチレ
ータの光のみ透過可能なフィルタ、第2のシンチレータ
の光のみ透過可能なフィルタをそれぞれ装着しておくこ
とで、特別な弁別・識別のための電子装置を用いる必要
なく、α線およびβ線による発光を個別に検出すること
ができる。
光がライトガイド中に混合状態で充満、拡散しながら光
検出器まで伝播される。個々の検出器に第1のシンチレ
ータの光のみ透過可能なフィルタ、第2のシンチレータ
の光のみ透過可能なフィルタをそれぞれ装着しておくこ
とで、特別な弁別・識別のための電子装置を用いる必要
なく、α線およびβ線による発光を個別に検出すること
ができる。
【0033】請求項7の発明では、請求項1から6まで
のいずれかに記載のαβ検出器において、光検出器の少
なくとも1つは、第2のシンチレータの縁部に、蛍光変
換機能を有するライトガイドを介して接続されているこ
とを特徴とするαβ検出器を提供する。
のいずれかに記載のαβ検出器において、光検出器の少
なくとも1つは、第2のシンチレータの縁部に、蛍光変
換機能を有するライトガイドを介して接続されているこ
とを特徴とするαβ検出器を提供する。
【0034】本発明の場合、第1のシンチレータと第2
のシンチレータとの間に空気が介在する。第1のシンチ
レータは粉末や焼結体などによって構成されるため、シ
ンチレータ自身の内部における乱反射の結果、外部に光
が放出される。したがって、この光は一旦、第2のシン
チレータを透過した後、集光箱の中に充満され、集光箱
の中に配備した光検出器によって検出される。第2のシ
ンチレータからの光の一部も集光箱に入るが、これは光
検出器に装着されたフィルタにより排除される。
のシンチレータとの間に空気が介在する。第1のシンチ
レータは粉末や焼結体などによって構成されるため、シ
ンチレータ自身の内部における乱反射の結果、外部に光
が放出される。したがって、この光は一旦、第2のシン
チレータを透過した後、集光箱の中に充満され、集光箱
の中に配備した光検出器によって検出される。第2のシ
ンチレータからの光の一部も集光箱に入るが、これは光
検出器に装着されたフィルタにより排除される。
【0035】第2のシンチレータでは、周囲が空気で包
囲されているため、全反射作用によるシンチレータ内で
の光の閉じ込め作用が生じる結果、縁部側に高密度でシ
ンチレータ光が集められる。この第2のシンチレータの
縁部側に、シンチレーション光子を吸収してより長波長
の光を放出する蛍光体を含んだライトガイドを配置する
ことで、蛍光変換による内部での再発光が起こる。そし
て、これらのライトガイドの全反射による伝播作用の結
果、それらの端面に配置した光検出器により、第2のシ
ンチレータの光に誘起された蛍光を検出することができ
る。なお、本発明において、ライトガイドとしては、ク
ラッドを備えた光ファイバ状のもの(いわゆる蛍光ファ
イバ、波長シフトファイバ等)をも含むものとする。
囲されているため、全反射作用によるシンチレータ内で
の光の閉じ込め作用が生じる結果、縁部側に高密度でシ
ンチレータ光が集められる。この第2のシンチレータの
縁部側に、シンチレーション光子を吸収してより長波長
の光を放出する蛍光体を含んだライトガイドを配置する
ことで、蛍光変換による内部での再発光が起こる。そし
て、これらのライトガイドの全反射による伝播作用の結
果、それらの端面に配置した光検出器により、第2のシ
ンチレータの光に誘起された蛍光を検出することができ
る。なお、本発明において、ライトガイドとしては、ク
ラッドを備えた光ファイバ状のもの(いわゆる蛍光ファ
イバ、波長シフトファイバ等)をも含むものとする。
【0036】また、縁部側での集光方式では、シンチレ
ータの面積に大きく依存せずに集光できるため、集光箱
と併せて、大面積のシンチレータへの適用が容易にな
る。
ータの面積に大きく依存せずに集光できるため、集光箱
と併せて、大面積のシンチレータへの適用が容易にな
る。
【0037】請求項8の発明では、請求項1から7まで
のいずれかに記載のαβ検出器において、集光手段とし
て、第2のシンチレータの反遮光膜側に空気層を介して
対向配置され第1のシンチレータの光を蛍光変換作用に
より集光する蛍光板と、この蛍光板の板面側から蛍光を
集光するライトガイドとを備え、光検出器の少なくとも
1つは、前記ライトガイドからの蛍光を検出するものと
したことを特徴とするαβ検出器を提供する。
のいずれかに記載のαβ検出器において、集光手段とし
て、第2のシンチレータの反遮光膜側に空気層を介して
対向配置され第1のシンチレータの光を蛍光変換作用に
より集光する蛍光板と、この蛍光板の板面側から蛍光を
集光するライトガイドとを備え、光検出器の少なくとも
1つは、前記ライトガイドからの蛍光を検出するものと
したことを特徴とするαβ検出器を提供する。
【0038】本発明によれば、第1のシンチレータから
の光は、第2のシンチレータを透過した後で蛍光板に吸
収され、その蛍光板の中でより長波長の蛍光の再発光が
生じる。再発光した蛍光はさらにライトガイドを介して
光検出器に導かれる。これにより、第1のシンチレータ
の光の誘起された蛍光を検出することができる。
の光は、第2のシンチレータを透過した後で蛍光板に吸
収され、その蛍光板の中でより長波長の蛍光の再発光が
生じる。再発光した蛍光はさらにライトガイドを介して
光検出器に導かれる。これにより、第1のシンチレータ
の光の誘起された蛍光を検出することができる。
【0039】請求項9の発明では、請求項1から7まで
のいずれかに記載のαβ検出器において、集光手段とし
て、第2のシンチレータの反遮光膜側に空気層を介して
対向配置され第1のシンチレータの光を蛍光変換作用に
より集光する蛍光板と、この蛍光板の縁部側から蛍光を
吸収してさらに長波長の蛍光を放出する蛍光体を含む第
2のライトガイドとを備え、光検出器の少なくとも1つ
以上は、前記ガイドライトからの蛍光を検出すものとし
たことを特徴とするαβ検出器を提供する。
のいずれかに記載のαβ検出器において、集光手段とし
て、第2のシンチレータの反遮光膜側に空気層を介して
対向配置され第1のシンチレータの光を蛍光変換作用に
より集光する蛍光板と、この蛍光板の縁部側から蛍光を
吸収してさらに長波長の蛍光を放出する蛍光体を含む第
2のライトガイドとを備え、光検出器の少なくとも1つ
以上は、前記ガイドライトからの蛍光を検出すものとし
たことを特徴とするαβ検出器を提供する。
【0040】本発明によれば、第1のシンチレータから
の光は、請求項8の発明と同様に、第2のシンチレータ
を透過した後で蛍光板に吸収され、その中でより長波長
の蛍光の再発光が生じる。この場合、蛍光板の周囲は空
気で包囲されているため、第2のシンチレータと同様に
全反射による光の捕獲が行われ、縁部側に高密度で蛍光
が集められる。この蛍光板で発生した蛍光を吸収して、
さらにより長波長の蛍光を放出する第2のライトガイド
を側面に配備することで、第2のシンチレータと同様
に、側面からの蛍光変換による集光を行うことができ
る。この第2のライトガイド端に光検出器を配備するこ
とで、第1のシンチレータの光を2重に蛍光変換した光
として検出することができる。
の光は、請求項8の発明と同様に、第2のシンチレータ
を透過した後で蛍光板に吸収され、その中でより長波長
の蛍光の再発光が生じる。この場合、蛍光板の周囲は空
気で包囲されているため、第2のシンチレータと同様に
全反射による光の捕獲が行われ、縁部側に高密度で蛍光
が集められる。この蛍光板で発生した蛍光を吸収して、
さらにより長波長の蛍光を放出する第2のライトガイド
を側面に配備することで、第2のシンチレータと同様
に、側面からの蛍光変換による集光を行うことができ
る。この第2のライトガイド端に光検出器を配備するこ
とで、第1のシンチレータの光を2重に蛍光変換した光
として検出することができる。
【0041】請求項10の発明では、請求項1から9ま
でのいずれかに記載のαβ検出器を用いたαβ検出装置
であって、前記αβ検出器光の検出器から信号を取込
み、そのうち一定以上の波高値を持つ信号を第1または
第2のシンチレータからの光信号と認識し、前記未満の
波高値を持つ信号をノイズとして排除する信号処理回路
を備えたことを特徴とするαβ検出装置を提供する。
でのいずれかに記載のαβ検出器を用いたαβ検出装置
であって、前記αβ検出器光の検出器から信号を取込
み、そのうち一定以上の波高値を持つ信号を第1または
第2のシンチレータからの光信号と認識し、前記未満の
波高値を持つ信号をノイズとして排除する信号処理回路
を備えたことを特徴とするαβ検出装置を提供する。
【0042】本発明において、個々の光検出器は、既に
光学的な方法により第1および第2のシンチレータから
の光信号を分離して計測する構成となっている。しかし
ながら、光検出器には光の入力がない場合にも内部ノイ
ズともいうべき暗電流成分が存在し、出力の電気信号と
しては微少な波高を持つ信号として現れる。このため、
信号処理回路において、一定以上の波高値を持つパルス
信号を第1のシンチレータまたは第2のシンチレータか
らの光信号と認識し、それ未満の信号はノイズとして排
除することで、光信号とノイズとを識別することができ
る。
光学的な方法により第1および第2のシンチレータから
の光信号を分離して計測する構成となっている。しかし
ながら、光検出器には光の入力がない場合にも内部ノイ
ズともいうべき暗電流成分が存在し、出力の電気信号と
しては微少な波高を持つ信号として現れる。このため、
信号処理回路において、一定以上の波高値を持つパルス
信号を第1のシンチレータまたは第2のシンチレータか
らの光信号と認識し、それ未満の信号はノイズとして排
除することで、光信号とノイズとを識別することができ
る。
【0043】請求項11の発明では、請求項1から9ま
でのいずれかに記載のβ検出器を用いたαβ検出装置で
あって、前記αβ検出器の同一シンチレータに対応する
複数の光検出器から信号を取込み、同時に2以上の信号
が検出されたときに当該シンチレータの発光事象に相当
するものと認識し、単独の信号が検出された場合にはそ
の信号をノイズとして排除する信号処理回路を備えたこ
とを特徴とするαβ検出装置を提供する。
でのいずれかに記載のβ検出器を用いたαβ検出装置で
あって、前記αβ検出器の同一シンチレータに対応する
複数の光検出器から信号を取込み、同時に2以上の信号
が検出されたときに当該シンチレータの発光事象に相当
するものと認識し、単独の信号が検出された場合にはそ
の信号をノイズとして排除する信号処理回路を備えたこ
とを特徴とするαβ検出装置を提供する。
【0044】前述した請求項10の発明においては、シ
ンチレータからの光が微弱である場合には、ノイズの波
高値と差が明確に認識できないことがあり得る。これに
対し、本発明においては、同じシンチレータからの光を
検出する複数個の光検出器の同時計数処理を行い、2つ
以上の検出器で同時に信号が出力された時はシンチレー
タからの光信号として有効と認識し、それ以外はノイズ
として排除する信号処理により、光信号とノイズとを確
実に識別することができる。
ンチレータからの光が微弱である場合には、ノイズの波
高値と差が明確に認識できないことがあり得る。これに
対し、本発明においては、同じシンチレータからの光を
検出する複数個の光検出器の同時計数処理を行い、2つ
以上の検出器で同時に信号が出力された時はシンチレー
タからの光信号として有効と認識し、それ以外はノイズ
として排除する信号処理により、光信号とノイズとを確
実に識別することができる。
【0045】請求項12の発明では、請求項1または2
記載のαβ検出器を用いた検出装置であって、前記αβ
検出器は、さらに第1のシンチレータと第2のシンチレ
ータとの間にその第2のシンチレータが検出対象とする
放射線を透過可能で、かつ前記第1のシンチレータの光
の強さを低減させる光減衰フィルタを有するとともに、
集光手段として内面に光の乱反射面を持つ集光箱を備え
たものとし、このαβ検出器の1つ以上の光検出器の信
号出力の波形の違いによって前記第1のシンチレータと
前記第2のシンチレータとのいずれかから放出された光
信号かを識別する光信号識別手段を設けたことを特徴と
するαβ検出装置を提供する。
記載のαβ検出器を用いた検出装置であって、前記αβ
検出器は、さらに第1のシンチレータと第2のシンチレ
ータとの間にその第2のシンチレータが検出対象とする
放射線を透過可能で、かつ前記第1のシンチレータの光
の強さを低減させる光減衰フィルタを有するとともに、
集光手段として内面に光の乱反射面を持つ集光箱を備え
たものとし、このαβ検出器の1つ以上の光検出器の信
号出力の波形の違いによって前記第1のシンチレータと
前記第2のシンチレータとのいずれかから放出された光
信号かを識別する光信号識別手段を設けたことを特徴と
するαβ検出装置を提供する。
【0046】本発明の装置においては、集光箱を用いる
ことにより、従来のホスイッチ型検出装置に比して大面
積のシンチレータを使用することができる。このとき、
第1のシンチレータと第2のシンチレータとの間に光量
調整用のフィルタを介在させることにより、従来問題と
なっていた光量の違いをなくし、光量の平坦化が図れ
る。即ち、このフィルタを光検出器に装着すると、第
1、第2の両方の光に対して光量が減弱するが、前記の
配置とすることにより、第1のシンチレータの光のみ減
弱させることができる。集光箱に配備された光検出器に
は第1と第2のシンチレータの両者の光が入射するが、
第1のα線シンチレータからの大光量の信号は先のフィ
ルタにより減弱することで、第2のシンチレータからの
β線信号と同程度になるように調整することができる。
これにより、第1と第2のシンチレータの光量差による
弊害なく、光検出器の出力信号を波形弁別装置に入力す
ることができ、一般的な波形弁別装置を用いてもα、β
線両方の信号を同様のダイナミックレンジで扱うことが
できるようになり、高感度の分析が可能となる。
ことにより、従来のホスイッチ型検出装置に比して大面
積のシンチレータを使用することができる。このとき、
第1のシンチレータと第2のシンチレータとの間に光量
調整用のフィルタを介在させることにより、従来問題と
なっていた光量の違いをなくし、光量の平坦化が図れ
る。即ち、このフィルタを光検出器に装着すると、第
1、第2の両方の光に対して光量が減弱するが、前記の
配置とすることにより、第1のシンチレータの光のみ減
弱させることができる。集光箱に配備された光検出器に
は第1と第2のシンチレータの両者の光が入射するが、
第1のα線シンチレータからの大光量の信号は先のフィ
ルタにより減弱することで、第2のシンチレータからの
β線信号と同程度になるように調整することができる。
これにより、第1と第2のシンチレータの光量差による
弊害なく、光検出器の出力信号を波形弁別装置に入力す
ることができ、一般的な波形弁別装置を用いてもα、β
線両方の信号を同様のダイナミックレンジで扱うことが
できるようになり、高感度の分析が可能となる。
【0047】請求項13の発明では、請求項1または2
記載のαβ検出器を用いた検出装置であって、前記αβ
検出器は、さらに第1のシンチレータと第2のシンチレ
ータとの間にその第2のシンチレータが検出対象とする
放射線を透過可能で、かつ前記第1のシンチレータの光
の強さを低減させる光減衰フィルタを有するとともに、
集光手段として前記第1のシンチレータおよび第2のシ
ンチレータからの発光をいずれも入射可能で、かついず
れの発光波長に対しても透明な物質で作られたライトガ
イドを備えたものとし、このαβ検出器の前記ライトガ
イドからの光を検出する1つ以上の光検出器の信号出力
の波形の違いにより前記第1のシンチレータと前記第2
のシンチレータとのいずれかから放出された光信号かを
識別する信号識別手段を設けたことを特徴とするαβ検
出装置を提供する。
記載のαβ検出器を用いた検出装置であって、前記αβ
検出器は、さらに第1のシンチレータと第2のシンチレ
ータとの間にその第2のシンチレータが検出対象とする
放射線を透過可能で、かつ前記第1のシンチレータの光
の強さを低減させる光減衰フィルタを有するとともに、
集光手段として前記第1のシンチレータおよび第2のシ
ンチレータからの発光をいずれも入射可能で、かついず
れの発光波長に対しても透明な物質で作られたライトガ
イドを備えたものとし、このαβ検出器の前記ライトガ
イドからの光を検出する1つ以上の光検出器の信号出力
の波形の違いにより前記第1のシンチレータと前記第2
のシンチレータとのいずれかから放出された光信号かを
識別する信号識別手段を設けたことを特徴とするαβ検
出装置を提供する。
【0048】本発明でも、請求項12の発明と同様に、
予め光減衰フィルタによって第1のシンチレータからの
大光量の信号を減弱し、第2のシンチレータからのβ線
信号と同程度になるように調整した後に、ライトガイド
によって光検出器に導き、光量の違いを平坦化すること
ができる。
予め光減衰フィルタによって第1のシンチレータからの
大光量の信号を減弱し、第2のシンチレータからのβ線
信号と同程度になるように調整した後に、ライトガイド
によって光検出器に導き、光量の違いを平坦化すること
ができる。
【0049】請求項14の発明では、β線検出部と、そ
のβ線入射面側に確保した一定容積の密閉された空気層
と、その空気層内に配置され、α線による空気の電離電
流を測定するための電極と、この電極に印加電圧を加え
る電源装置と、電離電流そのものを測定するための微少
電流計測手段とを備えたことを特徴とするαβ検出装置
を提供する。
のβ線入射面側に確保した一定容積の密閉された空気層
と、その空気層内に配置され、α線による空気の電離電
流を測定するための電極と、この電極に印加電圧を加え
る電源装置と、電離電流そのものを測定するための微少
電流計測手段とを備えたことを特徴とするαβ検出装置
を提供する。
【0050】本発明においては、β線検出部の前面に存
在する空気に着目し、その電離を測定するための最低限
の電離電流測定用の電極を配備している。電極は板状で
ある必要はなく、細い導線で構成できるため、β線入射
の妨害効果を最低限に抑えることができる。電極に電位
差を与えておき、電離空気により流れる微少電流を微少
電流計で測定することで、α線の量に応じた信号が得ら
れる。β線の電離能力はα線には極めて小さいため、こ
の電離電流へのβ線による寄与分は無視することができ
る。
在する空気に着目し、その電離を測定するための最低限
の電離電流測定用の電極を配備している。電極は板状で
ある必要はなく、細い導線で構成できるため、β線入射
の妨害効果を最低限に抑えることができる。電極に電位
差を与えておき、電離空気により流れる微少電流を微少
電流計で測定することで、α線の量に応じた信号が得ら
れる。β線の電離能力はα線には極めて小さいため、こ
の電離電流へのβ線による寄与分は無視することができ
る。
【0051】請求項15の発明では、β線検出部と、そ
のβ線入射面側に確保した一定容積の空気層と、α線に
よる電離空気を一定流量あるいは一定体積で吸引する手
段と、吸引した空気の電離電流を測定するための電極
と、この電極に印加電圧を加える電源装置と、電離電流
そのものを測定するための微少電流計測手段とを備えた
ことを特徴とするαβ検出装置を提供する。
のβ線入射面側に確保した一定容積の空気層と、α線に
よる電離空気を一定流量あるいは一定体積で吸引する手
段と、吸引した空気の電離電流を測定するための電極
と、この電極に印加電圧を加える電源装置と、電離電流
そのものを測定するための微少電流計測手段とを備えた
ことを特徴とするαβ検出装置を提供する。
【0052】本発明においても、請求項14の発明と同
様に、最適化したβ線検出部の前面にできる限りβ線の
入射を妨害するものを配置しないことを考え、先の電離
電流測定用電極を別の容器内に配備し、その容器とβ線
検出部前面の密閉空間を繋ぎ、密閉空間の空気を吸引し
ながら電離電流を測定する構成としている。この構成に
よれば、β線入射面に一切の付加物を配備する必要がな
いことに加え、測定時間中に吸引しながら常に収集電荷
を積分していくことで、電流測定系の漏洩電流の影響を
抑制する効果が得られる。
様に、最適化したβ線検出部の前面にできる限りβ線の
入射を妨害するものを配置しないことを考え、先の電離
電流測定用電極を別の容器内に配備し、その容器とβ線
検出部前面の密閉空間を繋ぎ、密閉空間の空気を吸引し
ながら電離電流を測定する構成としている。この構成に
よれば、β線入射面に一切の付加物を配備する必要がな
いことに加え、測定時間中に吸引しながら常に収集電荷
を積分していくことで、電流測定系の漏洩電流の影響を
抑制する効果が得られる。
【0053】請求項16の発明では、請求項15記載の
αβ検出装置において、α線検出相となる空気層を形成
する一定体積内に外部から新たに取り入れられる空気の
換気口に塵埃を吸着するフィルタを備えたことを特徴と
するαβ検出装置を提供する。
αβ検出装置において、α線検出相となる空気層を形成
する一定体積内に外部から新たに取り入れられる空気の
換気口に塵埃を吸着するフィルタを備えたことを特徴と
するαβ検出装置を提供する。
【0054】本発明では、請求項15の構成において、
吸引により換気される外部の空気中に含まれる天然放射
性核種ラドン・トロンの日変動、季節変動等が問題とな
るような場合、換気口にフィルタを装着し、ラドン・ト
ロン等が付着した浮遊塵を吸着して密閉空間内に取り入
れないようにすることで、ラドン・トロンからのα線、
β線寄与分の影響を抑制する効果が得られる。
吸引により換気される外部の空気中に含まれる天然放射
性核種ラドン・トロンの日変動、季節変動等が問題とな
るような場合、換気口にフィルタを装着し、ラドン・ト
ロン等が付着した浮遊塵を吸着して密閉空間内に取り入
れないようにすることで、ラドン・トロンからのα線、
β線寄与分の影響を抑制する効果が得られる。
【0055】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るαβ検出器お
よび同検出器を用いたαβ検出装置の実施形態につい
て、図面を参照して説明する。
よび同検出器を用いたαβ検出装置の実施形態につい
て、図面を参照して説明する。
【0056】第1実施形態(図1) 本実施形態はαβ検出器についてのものであり、図1は
その構成を示す断面図である。
その構成を示す断面図である。
【0057】図1に示すように、本実施形態によるαβ
検出器11は、α線およびβ線が透過可能で、かつ光の
入射を阻止する遮光膜12を一つの面(図1では上面)
に有する箱形のケース13を備えている。このケース1
3の遮光膜12の内側位置には、これと平行にα線に有
感な第1のシンチレータ14が配置されるとともに、さ
らにこの第1のシンチレータ14のケース13内方に
は、一定距離離間して平行に、β線に有感な第2のシン
チレータ15が配置されている。ケース13内には空気
が存在しており、これにより第1,第2のシンチレータ
14,15間には空気層16が介在している。
検出器11は、α線およびβ線が透過可能で、かつ光の
入射を阻止する遮光膜12を一つの面(図1では上面)
に有する箱形のケース13を備えている。このケース1
3の遮光膜12の内側位置には、これと平行にα線に有
感な第1のシンチレータ14が配置されるとともに、さ
らにこの第1のシンチレータ14のケース13内方に
は、一定距離離間して平行に、β線に有感な第2のシン
チレータ15が配置されている。ケース13内には空気
が存在しており、これにより第1,第2のシンチレータ
14,15間には空気層16が介在している。
【0058】ケース13内の遮光板12と反対側の位置
(図1では下部)には、1つ以上の光検出器17が配置
され、これらの光検出器17の有感面に第1,第2のシ
ンチレータ14,15から放出される光が集光手段18
によって集光されて導かれるようになっている。
(図1では下部)には、1つ以上の光検出器17が配置
され、これらの光検出器17の有感面に第1,第2のシ
ンチレータ14,15から放出される光が集光手段18
によって集光されて導かれるようになっている。
【0059】第1のα線用シンチレータ14としては、
ZnS(Ag)をはじめ、ZnCdS(Ag)、あるい
はTb,Eu,Prなどを添加したGd2 O2 やY2 O
2 S粉末などが使用される。第2のシンチレータ15と
しては、γ線感度は抑制しながらβ線を検出し、かつ第
1のシンチレータ14の光が透過可能であるものとし
て、1mm前後の薄いプラスチックシンチレータ等が使用
できる。なお、この厚みは光検出系が必要とする光量、
対象β線エネルギー、γ線感度等により決定されるもの
であり、用途により異なる設定とする。
ZnS(Ag)をはじめ、ZnCdS(Ag)、あるい
はTb,Eu,Prなどを添加したGd2 O2 やY2 O
2 S粉末などが使用される。第2のシンチレータ15と
しては、γ線感度は抑制しながらβ線を検出し、かつ第
1のシンチレータ14の光が透過可能であるものとし
て、1mm前後の薄いプラスチックシンチレータ等が使用
できる。なお、この厚みは光検出系が必要とする光量、
対象β線エネルギー、γ線感度等により決定されるもの
であり、用途により異なる設定とする。
【0060】ここで、本実施形態では、(1)第1のシ
ンチレータ14の発光中心波長を第2のシンチレータ1
5の発光中心波長よりも短く設定する構成(第1構成
例)と、その逆に、(2)第1のシンチレータ14の発
光中心波長を第2のシンチレータ15の発光中心波長よ
りも長く設定する構成(第2構成例)との、2種類の構
成が含まれている。これらの第1構成例または第2構成
例、すなわち第1のシンチレータ14と第2のシンチレ
ータ15との波長の長短の相互関係には個々に特徴があ
り、付帯する集光手段との兼ね合い、シンチレータ自身
の光透過特性、光検出器の最大感度波長と量子効率等と
も関連して、いずれかを選択して使用することができ
る。
ンチレータ14の発光中心波長を第2のシンチレータ1
5の発光中心波長よりも短く設定する構成(第1構成
例)と、その逆に、(2)第1のシンチレータ14の発
光中心波長を第2のシンチレータ15の発光中心波長よ
りも長く設定する構成(第2構成例)との、2種類の構
成が含まれている。これらの第1構成例または第2構成
例、すなわち第1のシンチレータ14と第2のシンチレ
ータ15との波長の長短の相互関係には個々に特徴があ
り、付帯する集光手段との兼ね合い、シンチレータ自身
の光透過特性、光検出器の最大感度波長と量子効率等と
も関連して、いずれかを選択して使用することができ
る。
【0061】このような構成によれば、第1のシンチレ
ータ14と第2のシンチレータ15との間に空気を介在
させたことにより、第2のシンチレータ15の周囲が自
身の屈折率よりも低い値を持つ空気で包囲され、シンチ
レータ内部に光を閉じ込め易くなるため、第2のシンチ
レータ15に対する集光手段として縁部側で高密度に集
まる光を利用する手法を適用し易くなる。なお、この手
法については、後の実施形態において説明する。
ータ14と第2のシンチレータ15との間に空気を介在
させたことにより、第2のシンチレータ15の周囲が自
身の屈折率よりも低い値を持つ空気で包囲され、シンチ
レータ内部に光を閉じ込め易くなるため、第2のシンチ
レータ15に対する集光手段として縁部側で高密度に集
まる光を利用する手法を適用し易くなる。なお、この手
法については、後の実施形態において説明する。
【0062】また、本実施形態の構成によれば、従来構
成と異なり、シンチレータの接着や光学的な密着結合の
ための介在物質が不要となり、それらの介在物質自身
や、それとシンチレータとの化学的相互作用による変質
などが懸念される場合等に適した構成とすることができ
る。さらに、各シンチレータ14,15の独立性が保た
れるため、シンチレータの一方だけの保守、点検、交換
が可能となる等の利点も得られる。
成と異なり、シンチレータの接着や光学的な密着結合の
ための介在物質が不要となり、それらの介在物質自身
や、それとシンチレータとの化学的相互作用による変質
などが懸念される場合等に適した構成とすることができ
る。さらに、各シンチレータ14,15の独立性が保た
れるため、シンチレータの一方だけの保守、点検、交換
が可能となる等の利点も得られる。
【0063】なお、前述した第1構成例においては、シ
ンチレータ14の発光中心波長を第2のシンチレータ1
5の発光中心波長よりも短く設定することにより、光学
的に波長を識別する手段を併用することができ、立ち上
がり分析用の波形弁別処理装置を不要化することができ
る。
ンチレータ14の発光中心波長を第2のシンチレータ1
5の発光中心波長よりも短く設定することにより、光学
的に波長を識別する手段を併用することができ、立ち上
がり分析用の波形弁別処理装置を不要化することができ
る。
【0064】また、第2構成例においては、第1のシン
チレータ14の発光波長を第2のシンチレータ15のそ
れよりも長くすることにより、一般的にシンチレータ中
での透過効率が高い第1シンチレータ14からの長波長
の光をさらに第2のシンチレータ15中で吸収されにく
くし、第2のシンチレータ15中に含まれる蛍光体によ
る吸収・発光作用を受ける確率も小さく抑えることがで
き、第2のシンチレータ15に対する第1シンチレータ
15の光の影響を防止することができる。
チレータ14の発光波長を第2のシンチレータ15のそ
れよりも長くすることにより、一般的にシンチレータ中
での透過効率が高い第1シンチレータ14からの長波長
の光をさらに第2のシンチレータ15中で吸収されにく
くし、第2のシンチレータ15中に含まれる蛍光体によ
る吸収・発光作用を受ける確率も小さく抑えることがで
き、第2のシンチレータ15に対する第1シンチレータ
15の光の影響を防止することができる。
【0065】以上のように、本実施形態によれば、発光
波長の異なるシンチレータの2層構造化により、パルス
波高分布測定を用いる必要なく、波長の違いを利用して
同時に独立してα、β線の計測を行なうことができる。
波長の異なるシンチレータの2層構造化により、パルス
波高分布測定を用いる必要なく、波長の違いを利用して
同時に独立してα、β線の計測を行なうことができる。
【0066】なお、本実施形態では、第1のシンチレー
タ14を粉末状として、例えば遮光膜12の裏側、即
ち、遮光膜12の第2のシンチレータ15側に面する内
面に塗布、固着させておくことができる。これにより遮
光膜12を透過したα線は余分な空気層なく第1のシン
チレータ14に遭遇して発光する。また、第1のシンチ
レータ14が遮光膜12の裏側で固定されているため、
第2のシンチレータ15との間には空気層16を介在さ
せることができ、この結果、第2のシンチレータ15で
は空気との屈折率差があるため全反射による光捕獲効果
が生じ、第2のシンチレータ15内での発光がシンチレ
ータ内に閉じ込められ、伝播し、側面に高密度で集める
ことができる。
タ14を粉末状として、例えば遮光膜12の裏側、即
ち、遮光膜12の第2のシンチレータ15側に面する内
面に塗布、固着させておくことができる。これにより遮
光膜12を透過したα線は余分な空気層なく第1のシン
チレータ14に遭遇して発光する。また、第1のシンチ
レータ14が遮光膜12の裏側で固定されているため、
第2のシンチレータ15との間には空気層16を介在さ
せることができ、この結果、第2のシンチレータ15で
は空気との屈折率差があるため全反射による光捕獲効果
が生じ、第2のシンチレータ15内での発光がシンチレ
ータ内に閉じ込められ、伝播し、側面に高密度で集める
ことができる。
【0067】第2実施形態(図2) 図2は、本発明の第2実施形態によるαβ検出器を示し
ている。
ている。
【0068】本実施形態では、第1実施形態と同様に、
α線およびβ線が透過可能で、かつ光の入射を阻止し得
る遮光膜12で一面を覆われたケース13が設けられ、
このケース13の内部に、α線によって発光する第1の
シンチレータ14と、β線によって発光する第2のシン
チレータ15とが、互いに空気層を介在せずに密着した
状態で配備されている。また、ケース13内には、第1
のシンチレータ14および第2のシンチレータ15の光
を光検出器17に対して有効に集められる集光手段18
が組合せてある。
α線およびβ線が透過可能で、かつ光の入射を阻止し得
る遮光膜12で一面を覆われたケース13が設けられ、
このケース13の内部に、α線によって発光する第1の
シンチレータ14と、β線によって発光する第2のシン
チレータ15とが、互いに空気層を介在せずに密着した
状態で配備されている。また、ケース13内には、第1
のシンチレータ14および第2のシンチレータ15の光
を光検出器17に対して有効に集められる集光手段18
が組合せてある。
【0069】そして、本実施形態でも第1実施形態と同
様に、(1)第1のシンチレータ14の発光中心波長を
第2のシンチレータ15の発光中心波長よりも短く設定
する構成(第1構成例)と、その逆に、(2)第1のシ
ンチレータ14の発光中心波長を第2のシンチレータ1
5の発光中心波長よりも長く設定する構成(第2構成
例)との、2種類の構成が含まれている。そして、これ
らの第1構成例または第2構成例は、第1のシンチレー
タ14と第2のシンチレータ15の波長の長短の相互関
係の個々の特徴に応じて、付帯する集光手段との兼ね合
い、シンチレータ自身の光透過特性、または光検出器1
7の最大感度波長と量子効率等との関連において、いず
れかを選択して使用する。
様に、(1)第1のシンチレータ14の発光中心波長を
第2のシンチレータ15の発光中心波長よりも短く設定
する構成(第1構成例)と、その逆に、(2)第1のシ
ンチレータ14の発光中心波長を第2のシンチレータ1
5の発光中心波長よりも長く設定する構成(第2構成
例)との、2種類の構成が含まれている。そして、これ
らの第1構成例または第2構成例は、第1のシンチレー
タ14と第2のシンチレータ15の波長の長短の相互関
係の個々の特徴に応じて、付帯する集光手段との兼ね合
い、シンチレータ自身の光透過特性、または光検出器1
7の最大感度波長と量子効率等との関連において、いず
れかを選択して使用する。
【0070】本実施形態によれば、第1,第2のシンチ
レータ14,15の間を光学的に密着させることで、空
気層の介在による屈折率の違いに基づくフレネル反射
や、シンチレータ内での全反射による内部捕獲を減少
し、第1のシンチレータ14の光の第2のシンチレータ
15中での透過確率を高くすることができる。このため
集光手段として、第1のシンチレータ14と接合されて
いない第2のシンチレータ15の面からの光に着目する
手法を適用し易くなる。そして、このような2層構造化
により、パルス波高分布や波形弁別測定を用いる必要な
く、波長の違いを利用して同時に独立してα、βの計測
を行なうことができる。
レータ14,15の間を光学的に密着させることで、空
気層の介在による屈折率の違いに基づくフレネル反射
や、シンチレータ内での全反射による内部捕獲を減少
し、第1のシンチレータ14の光の第2のシンチレータ
15中での透過確率を高くすることができる。このため
集光手段として、第1のシンチレータ14と接合されて
いない第2のシンチレータ15の面からの光に着目する
手法を適用し易くなる。そして、このような2層構造化
により、パルス波高分布や波形弁別測定を用いる必要な
く、波長の違いを利用して同時に独立してα、βの計測
を行なうことができる。
【0071】なお、本実施形態は、第1のシンチレータ
14と第2のシンチレータ15との光出力を一旦混合し
た後、光学的あるいは電気的に分離する考え方に基づく
集光手段を適用する場合に適している。逆に、できるだ
け混合させない状態としたい場合には第1実施形態が適
している。
14と第2のシンチレータ15との光出力を一旦混合し
た後、光学的あるいは電気的に分離する考え方に基づく
集光手段を適用する場合に適している。逆に、できるだ
け混合させない状態としたい場合には第1実施形態が適
している。
【0072】第3実施形態(図3) 図3は、本発明の第3実施形態によるαβ検出器を示し
ている。
ている。
【0073】本実施形態では、集光手段18が、ケース
13を兼用する集光箱19として構成され、この集光箱
19の内面19aは乱反射材を塗布した乱反射面となっ
ている。この集光箱19の一つの面が開口して入射口と
され、この入射口に外部からの光を遮光しつつα線、β
線を透過させることのできる遮光膜12が装着されてい
る。
13を兼用する集光箱19として構成され、この集光箱
19の内面19aは乱反射材を塗布した乱反射面となっ
ている。この集光箱19の一つの面が開口して入射口と
され、この入射口に外部からの光を遮光しつつα線、β
線を透過させることのできる遮光膜12が装着されてい
る。
【0074】そして、集光箱19内の遮光膜12裏面側
に、前述した第1実施形態または第2実施形態と同様の
第1,第2シンチレータ14,15からなる2層構造の
シンチレータ層20が配置されている。このシンチレー
タ層20としての第1,第2シンチレータ14,15か
らの発光は、集光箱19の内面19aでの乱反射によっ
て混合して充満する。
に、前述した第1実施形態または第2実施形態と同様の
第1,第2シンチレータ14,15からなる2層構造の
シンチレータ層20が配置されている。このシンチレー
タ層20としての第1,第2シンチレータ14,15か
らの発光は、集光箱19の内面19aでの乱反射によっ
て混合して充満する。
【0075】集光箱19の内部には、シンチレータ層2
0の裏面側に位置して光検出器17が2個、並列滴に配
置されている。これらの光検出器17としては、例えば
光電子増倍管が用いられている。そして、一方の光検出
器17aの有感面には、混合充満した光の中から第1の
シンチレータ14の発光波長帯の光だけを透過させるフ
ィルタ21bが装着され、他方の光検出器17bの有感
面には、第2のシンチレータ15の発光波長帯の光だけ
を透過させるフィルタ21bが装着されている。
0の裏面側に位置して光検出器17が2個、並列滴に配
置されている。これらの光検出器17としては、例えば
光電子増倍管が用いられている。そして、一方の光検出
器17aの有感面には、混合充満した光の中から第1の
シンチレータ14の発光波長帯の光だけを透過させるフ
ィルタ21bが装着され、他方の光検出器17bの有感
面には、第2のシンチレータ15の発光波長帯の光だけ
を透過させるフィルタ21bが装着されている。
【0076】なお、本実施形態においても、光学的な波
長弁別を行い、特別な分離回路を用いることなく個々の
光検出器17の出力から、それぞれ第1のシンチレータ
14、第2のシンチレータ15の独立した信号が得られ
るようになっている。
長弁別を行い、特別な分離回路を用いることなく個々の
光検出器17の出力から、それぞれ第1のシンチレータ
14、第2のシンチレータ15の独立した信号が得られ
るようになっている。
【0077】このような構成によれば、第1,第2のシ
ンチレータ14,15の光が第2のシンチレータ15の
第1のシンチレータ14側に面していない反射面側に透
過してくる前記第1、第2実施形態と異なり、2つの波
長帯の異なる光が集光箱19の中に乱反射により混合し
て充満する。
ンチレータ14,15の光が第2のシンチレータ15の
第1のシンチレータ14側に面していない反射面側に透
過してくる前記第1、第2実施形態と異なり、2つの波
長帯の異なる光が集光箱19の中に乱反射により混合し
て充満する。
【0078】したがって、個々の検出器17a,17b
に第1のシンチレータ14の光のみ透過可能なフィルタ
21a、あるいは第2のシンチレータ15の光のみ透過
可能なフィルタ21bを装着し、集光箱19内に配備し
ておくことで、特別な弁別・識別のための電子装置を用
いる必要なく、α線、β線による発光を別個に検出する
ことができる。また、集光箱を用いることで、大面積の
シンチレータへの適用が容易になる。
に第1のシンチレータ14の光のみ透過可能なフィルタ
21a、あるいは第2のシンチレータ15の光のみ透過
可能なフィルタ21bを装着し、集光箱19内に配備し
ておくことで、特別な弁別・識別のための電子装置を用
いる必要なく、α線、β線による発光を別個に検出する
ことができる。また、集光箱を用いることで、大面積の
シンチレータへの適用が容易になる。
【0079】よって、本実施形態によっても、2層構造
化によりパルス波高分布や波形弁別測定を用いる必要な
く同時にα線、β線の計測を行なうことができるととも
に、大面積の検出器を構成することができる。
化によりパルス波高分布や波形弁別測定を用いる必要な
く同時にα線、β線の計測を行なうことができるととも
に、大面積の検出器を構成することができる。
【0080】第4実施形態(図4) 図4は、本発明の第4実施形態によるαβ検出器を示し
ている。
ている。
【0081】本実施形態では、ケース13の一つの面
が、第3実施形態と同様のシンチレータ層20からな
り、その入射面側には外部からの光を遮光しつつα線、
β線を透過させることができる遮光膜12を装着してあ
る。ケース13の内部には、シンチレータ層20内の第
2のシンチレータ15と密着するようにして、ライトガ
イド22が配備されている。
が、第3実施形態と同様のシンチレータ層20からな
り、その入射面側には外部からの光を遮光しつつα線、
β線を透過させることができる遮光膜12を装着してあ
る。ケース13の内部には、シンチレータ層20内の第
2のシンチレータ15と密着するようにして、ライトガ
イド22が配備されている。
【0082】さらに、ライトガイド22に密着する状態
で、第1のシンチレータ14および第2のシンチレータ
15の発光波長帯のいずれかのみを透過させるようなフ
ィルタ21を個々に装着した光検出器17が2つ配備さ
れている。2つの光検出器17の一方が前記第3実施形
態と同様に、α検出用、残る一方がβ検出用であり、こ
のように、フィルタ21により光学的に第1のシンチレ
ータ14と第2のシンチレータ15との弁別を行うよう
になっている。
で、第1のシンチレータ14および第2のシンチレータ
15の発光波長帯のいずれかのみを透過させるようなフ
ィルタ21を個々に装着した光検出器17が2つ配備さ
れている。2つの光検出器17の一方が前記第3実施形
態と同様に、α検出用、残る一方がβ検出用であり、こ
のように、フィルタ21により光学的に第1のシンチレ
ータ14と第2のシンチレータ15との弁別を行うよう
になっている。
【0083】前述した第3実施形態では、内面を乱反射
面とした集光箱19の内側に光を充満させたが、この第
4実施形態では、ライトガイド22の内部に光を充満さ
せるようになっている。したがって、ライトガイド22
の形状や大きさは任意に設定でき、小型の光検出器17
の適用が可能となる。
面とした集光箱19の内側に光を充満させたが、この第
4実施形態では、ライトガイド22の内部に光を充満さ
せるようになっている。したがって、ライトガイド22
の形状や大きさは任意に設定でき、小型の光検出器17
の適用が可能となる。
【0084】なお、場合によっては第2のシンチレータ
15と接合していない外周面を全反射可能な状態に研磨
し、あるいは鏡面反射、乱反射するように加工しておく
ことも有効である。
15と接合していない外周面を全反射可能な状態に研磨
し、あるいは鏡面反射、乱反射するように加工しておく
ことも有効である。
【0085】また、図4にはライトガイド22の外側に
密着して光検出器17を配置した構成を示しているが、
ライトガイド22に凹部を設け、その内部に光検出器1
7を埋め込むことも場合によっては有効である。
密着して光検出器17を配置した構成を示しているが、
ライトガイド22に凹部を設け、その内部に光検出器1
7を埋め込むことも場合によっては有効である。
【0086】本実施形態によれば、2層構造化すること
でパルス波高分布や波形弁別測定を用いることなく、同
時にα線、β線の計測を行なうことができるとともに、
小型光検出器の適用が可能となり、装置の小型化が図れ
る。
でパルス波高分布や波形弁別測定を用いることなく、同
時にα線、β線の計測を行なうことができるとともに、
小型光検出器の適用が可能となり、装置の小型化が図れ
る。
【0087】第5実施形態(図5、図6) 図5は、本発明の第5実施形態によるαβ検出器を示
し、図6は図5における第2のシンチレータ15の平面
構成を示している。
し、図6は図5における第2のシンチレータ15の平面
構成を示している。
【0088】本実施形態では、第3実施形態と同様に、
ケース13を兼ねた集光箱19を有し、この集光箱19
の一つの面の入射面側に、外部からの光を遮光しつつα
線、β線を透過させることができる遮光膜12を装着し
てある。この遮光膜12の内側に、互いに空気層16で
隔てられた第1のシンチレータ14と第2のシンチレー
タ15とが配置されている。
ケース13を兼ねた集光箱19を有し、この集光箱19
の一つの面の入射面側に、外部からの光を遮光しつつα
線、β線を透過させることができる遮光膜12を装着し
てある。この遮光膜12の内側に、互いに空気層16で
隔てられた第1のシンチレータ14と第2のシンチレー
タ15とが配置されている。
【0089】集光箱19内には、第2のシンチレータ1
5の裏面側に位置して2つの検出器17が収納され、こ
れらの光検出器17は、第1のシンチレータ14からの
光を選択的に透過させるフィルタ21を装着しており、
第2のシンチレータ15から内部捕獲を逃れて放出され
てくる光に対しては不感となるように処置されている。
5の裏面側に位置して2つの検出器17が収納され、こ
れらの光検出器17は、第1のシンチレータ14からの
光を選択的に透過させるフィルタ21を装着しており、
第2のシンチレータ15から内部捕獲を逃れて放出され
てくる光に対しては不感となるように処置されている。
【0090】一方、第2のシンチレータ15の両側縁部
には、蛍光変換ライトガイド等が装着され、この第2の
シンチレータ15の蛍光変換作用を利用した集光が行わ
れるようになっている。
には、蛍光変換ライトガイド等が装着され、この第2の
シンチレータ15の蛍光変換作用を利用した集光が行わ
れるようになっている。
【0091】すなわち、図5および図6に示すように、
第2のシンチレータ15の互いに平行な縁辺部に、蛍光
変換ライトガイド23が設けられ、これらの蛍光変換ラ
イトガイド23の各一端側に光検出器17cが装着され
ている。蛍光変換ライトガイド23は、樹脂などに蛍光
体を添加したもので、シンチレーション光を吸収して、
より長波長の光(蛍光)を再放出する作用を持つもので
ある。なお、蛍光変換ライトガイド23はコアに同様の
蛍光体を添加したファイバ状のもの(いわゆる蛍光ファ
イバ、波長シフトファイバ等)としてもよく、その径、
接合方法等に応じて適宜使用することができる。
第2のシンチレータ15の互いに平行な縁辺部に、蛍光
変換ライトガイド23が設けられ、これらの蛍光変換ラ
イトガイド23の各一端側に光検出器17cが装着され
ている。蛍光変換ライトガイド23は、樹脂などに蛍光
体を添加したもので、シンチレーション光を吸収して、
より長波長の光(蛍光)を再放出する作用を持つもので
ある。なお、蛍光変換ライトガイド23はコアに同様の
蛍光体を添加したファイバ状のもの(いわゆる蛍光ファ
イバ、波長シフトファイバ等)としてもよく、その径、
接合方法等に応じて適宜使用することができる。
【0092】このような構成によれば、第1のシンチレ
ータ14と第2のシンチレータ15との間に空気層16
が介在し、第1のシンチレータ14は粉末や焼結体など
によって構成されるため、シンチレータ自身の内部にお
ける乱反射の結果、外部に光が放出される。したがっ
て、第1のシンチレータ14からの光は一旦、第2のシ
ンチレータ15を透過した後、集光箱19の中に充満さ
れ、集光箱19の中に配備した光検出器17によって検
出される。第2のシンチレータ15からの光の一部も集
光箱17に入るが、これは光検出器17に装着されたフ
ィルタ21により排除される。
ータ14と第2のシンチレータ15との間に空気層16
が介在し、第1のシンチレータ14は粉末や焼結体など
によって構成されるため、シンチレータ自身の内部にお
ける乱反射の結果、外部に光が放出される。したがっ
て、第1のシンチレータ14からの光は一旦、第2のシ
ンチレータ15を透過した後、集光箱19の中に充満さ
れ、集光箱19の中に配備した光検出器17によって検
出される。第2のシンチレータ15からの光の一部も集
光箱17に入るが、これは光検出器17に装着されたフ
ィルタ21により排除される。
【0093】第2のシンチレータ15では、周囲が空気
で包囲されているため、全反射作用によるシンチレータ
内での光の閉じ込め作用が生じる結果、半分以上の光が
縁部側に高密度で集められる。この第2のシンチレータ
15の縁部側には蛍光変換ライトガイド23が配置され
ており、この蛍光変換ライトガイド23においては蛍光
変換による内部での再発光が起こるので、ライトガイド
全反射による伝播作用の結果、それらの端面に配置した
光検出器17cにより、第2のシンチレータ15の光に
誘起された蛍光を検出することができる。
で包囲されているため、全反射作用によるシンチレータ
内での光の閉じ込め作用が生じる結果、半分以上の光が
縁部側に高密度で集められる。この第2のシンチレータ
15の縁部側には蛍光変換ライトガイド23が配置され
ており、この蛍光変換ライトガイド23においては蛍光
変換による内部での再発光が起こるので、ライトガイド
全反射による伝播作用の結果、それらの端面に配置した
光検出器17cにより、第2のシンチレータ15の光に
誘起された蛍光を検出することができる。
【0094】このような第2のシンチレータ15の縁部
側での集光方式では、シンチレータ面積に大きく依存す
ることなく集光できるため、集光箱19と併せて、大面
積のシンチレータへの適用が容易になる。
側での集光方式では、シンチレータ面積に大きく依存す
ることなく集光できるため、集光箱19と併せて、大面
積のシンチレータへの適用が容易になる。
【0095】本実施形態によれば、2層構造化すること
でパルス波高分布や波形弁別測定を用いることなく、同
時にα線およびβ線の計測を行なうことができるととも
に、一層大面積の検出器を構成することができる。
でパルス波高分布や波形弁別測定を用いることなく、同
時にα線およびβ線の計測を行なうことができるととも
に、一層大面積の検出器を構成することができる。
【0096】なお、図示しないが、第2のシンチレータ
15には平行な2辺だけでなく、全周縁に蛍光変換ライ
トガイド23を配置することも可能である。また、蛍光
変換ライトガイド23の未使用端や第2のシンチレータ
15のライトガイド23を装着していない未使用の2辺
などに対し、鏡面反射や乱反射するような処置を施して
もよい。これらの構成により、光の利用効率を向上する
ことができる。
15には平行な2辺だけでなく、全周縁に蛍光変換ライ
トガイド23を配置することも可能である。また、蛍光
変換ライトガイド23の未使用端や第2のシンチレータ
15のライトガイド23を装着していない未使用の2辺
などに対し、鏡面反射や乱反射するような処置を施して
もよい。これらの構成により、光の利用効率を向上する
ことができる。
【0097】第6実施形態(図7) 図7は本発明の第6実施形態によるαβ検出器を示して
いる。
いる。
【0098】本実施形態では、非反射型のケース13の
一つの面側に、互いに空気層で隔てられた第1のシンチ
レータ14と第2のシンチレータとが配置されている。
このものにおいて、第2のシンチレータ15を透過した
第1のシンチレータ14からの光が入射することのでき
る位置に、蛍光板24が配備され、この蛍光板24に光
検出器17が密着配備されている。光検出器17にはラ
イトガイド22に入射する第2のシンチレータ15から
の光の成分を遮断するためにフィルタ21が装着されて
いる。
一つの面側に、互いに空気層で隔てられた第1のシンチ
レータ14と第2のシンチレータとが配置されている。
このものにおいて、第2のシンチレータ15を透過した
第1のシンチレータ14からの光が入射することのでき
る位置に、蛍光板24が配備され、この蛍光板24に光
検出器17が密着配備されている。光検出器17にはラ
イトガイド22に入射する第2のシンチレータ15から
の光の成分を遮断するためにフィルタ21が装着されて
いる。
【0099】なお、第2のシンチレータ15と蛍光板2
4との間には、空気層が介在している。また、第2のシ
ンチレータ15の縁部には第5実施形態と同様に、蛍光
変換ライトガイド24および光検出器17cが装着さ
れ、縁部側での蛍光変換による集光構造が採用されてい
る。
4との間には、空気層が介在している。また、第2のシ
ンチレータ15の縁部には第5実施形態と同様に、蛍光
変換ライトガイド24および光検出器17cが装着さ
れ、縁部側での蛍光変換による集光構造が採用されてい
る。
【0100】しかして、第1のシンチレータ14の光
は、第2のシンチレータ15を透過して、蛍光板24に
入射し、蛍光変換される。放出された蛍光は、蛍光板2
4に密着して配備されているライトガイド22に入射
し、光検出器17まで到達し、ここで検出される。ま
た、第2のシンチレータ15からの光は、その縁部側に
配備された蛍光変換ライトガイド23とその端部に装着
された光検出器17cにより検出される。
は、第2のシンチレータ15を透過して、蛍光板24に
入射し、蛍光変換される。放出された蛍光は、蛍光板2
4に密着して配備されているライトガイド22に入射
し、光検出器17まで到達し、ここで検出される。ま
た、第2のシンチレータ15からの光は、その縁部側に
配備された蛍光変換ライトガイド23とその端部に装着
された光検出器17cにより検出される。
【0101】本実施形態によっても、2層構造化するこ
とでパルス波高分布や波形弁別測定を用いることなく、
同時にα線およびβ線の計測を行なうことができるとと
もに、使用する光検出器17の小型化ひいてはαβ検出
装置の小型化が図れる。
とでパルス波高分布や波形弁別測定を用いることなく、
同時にα線およびβ線の計測を行なうことができるとと
もに、使用する光検出器17の小型化ひいてはαβ検出
装置の小型化が図れる。
【0102】なお、蛍光板24の形状をライトガイド2
2と同様の形状として、ライトガイド22を省略するこ
とも可能である。
2と同様の形状として、ライトガイド22を省略するこ
とも可能である。
【0103】第7実施形態(図8) 図8は、本発明の第7実施形態によるαβ検出器を示し
ている。
ている。
【0104】本実施形態も、前記第6実施形態と同様
に、非反射型のケース13に互いに空気層16で隔てら
れた第1のシンチレータ14と第2のシンチレータ15
とが配置され、第2シンチレータ15の縁部には蛍光変
換ライトガイド23および光検出器17cが装着され、
縁部側での蛍光変換による集光構造が採用されている。
に、非反射型のケース13に互いに空気層16で隔てら
れた第1のシンチレータ14と第2のシンチレータ15
とが配置され、第2シンチレータ15の縁部には蛍光変
換ライトガイド23および光検出器17cが装着され、
縁部側での蛍光変換による集光構造が採用されている。
【0105】また、第2のシンチレータ15を透過した
第1のシンチレータ14からの光が入射することのでき
る位置に、蛍光板24が配備されている。
第1のシンチレータ14からの光が入射することのでき
る位置に、蛍光板24が配備されている。
【0106】このものにおいて、蛍光板24の縁部側
に、第2シンチレータ15の縁部側と同様に第2のライ
トガイド25および光検出器17dが装着され、縁部側
での蛍光変換による集光構造が採用されている。つま
り、第1のシンチレータ14の光を蛍光板24の内部で
の蛍光に変換し、その蛍光をさらに側縁側でより長い波
長の蛍光に2重に変換するものである。
に、第2シンチレータ15の縁部側と同様に第2のライ
トガイド25および光検出器17dが装着され、縁部側
での蛍光変換による集光構造が採用されている。つま
り、第1のシンチレータ14の光を蛍光板24の内部で
の蛍光に変換し、その蛍光をさらに側縁側でより長い波
長の蛍光に2重に変換するものである。
【0107】ただし、この蛍光板24に対する第2の蛍
光変換ライトガイド25に含まれる蛍光体は、第2のシ
ンチレータ15に対して用いるものとは異なるものとさ
れている。即ち、第2のシンチレータ15に配備するも
のには、第2のシンチレータ15からの光を吸収して蛍
光変換する蛍光体が適用され、蛍光板24に配備するも
のには、蛍光板24からの蛍光を吸収してより長い波長
の蛍光に変換することのできる蛍光体を含むものが選択
して適用されている。
光変換ライトガイド25に含まれる蛍光体は、第2のシ
ンチレータ15に対して用いるものとは異なるものとさ
れている。即ち、第2のシンチレータ15に配備するも
のには、第2のシンチレータ15からの光を吸収して蛍
光変換する蛍光体が適用され、蛍光板24に配備するも
のには、蛍光板24からの蛍光を吸収してより長い波長
の蛍光に変換することのできる蛍光体を含むものが選択
して適用されている。
【0108】このような構成によれば、第1のシンチレ
ータ14から空気中に放射され、第2のシンチレータ1
5に入射した光は、第2のシンチレータ15の内部に捕
獲されることは殆どない。第1のシンチレータ14から
の光が第2のシンチレータ15に配備した蛍光変換ライ
トガイド23に直接入射した場合においても、吸収波長
帯が異なっているため、誤信号としての蛍光信号が発生
することはない。
ータ14から空気中に放射され、第2のシンチレータ1
5に入射した光は、第2のシンチレータ15の内部に捕
獲されることは殆どない。第1のシンチレータ14から
の光が第2のシンチレータ15に配備した蛍光変換ライ
トガイド23に直接入射した場合においても、吸収波長
帯が異なっているため、誤信号としての蛍光信号が発生
することはない。
【0109】本実施形態によっても、2層構造化するこ
とでパルス波高分布や波形弁別測定を用いることなく、
同時にα線およびβ線の計測を行なうことができるとと
もに、蛍光板24の両側縁部で集光するようにしたこと
により、大面積でかつ薄型の検出器を構成することがで
きる。
とでパルス波高分布や波形弁別測定を用いることなく、
同時にα線およびβ線の計測を行なうことができるとと
もに、蛍光板24の両側縁部で集光するようにしたこと
により、大面積でかつ薄型の検出器を構成することがで
きる。
【0110】第8実施形態(図9) 本実施形態は、以上の第1〜第7実施形態で示したαβ
検出器を用いたαβ検出装置についてのものであり、図
9はその概略的な構成を示している。
検出器を用いたαβ検出装置についてのものであり、図
9はその概略的な構成を示している。
【0111】図9に示すように、本実施形態では、αβ
検出器11の光検出器17の出力信号を、信号処理回路
としての波高弁別装置26を介して処理するようになっ
ている。即ち、前述した2層構造よりなるシンチレータ
の、それぞれのシンチレータに対応した光検出器17に
ついて、最低1個使用したとした場合、この方式で信号
検出を行うことができる。波高弁別装置26は、一定以
上の波高値を持つパルス信号を第1、あるいは第2のシ
ンチレータからの光信号として認識し、それ未満の信号
は、ノイズとして排除する処理を行うものである。
検出器11の光検出器17の出力信号を、信号処理回路
としての波高弁別装置26を介して処理するようになっ
ている。即ち、前述した2層構造よりなるシンチレータ
の、それぞれのシンチレータに対応した光検出器17に
ついて、最低1個使用したとした場合、この方式で信号
検出を行うことができる。波高弁別装置26は、一定以
上の波高値を持つパルス信号を第1、あるいは第2のシ
ンチレータからの光信号として認識し、それ未満の信号
は、ノイズとして排除する処理を行うものである。
【0112】本実施形態によれば、光検出器17の暗電
流ノイズ以上の信号が到来した場合にのみ、光信号であ
ると識別することができる。
流ノイズ以上の信号が到来した場合にのみ、光信号であ
ると識別することができる。
【0113】第9実施形態(図10) 本実施形態も前記αβ検出器を用いたαβ検出装置につ
いてのものであり、図10は、その構成を示している。
いてのものであり、図10は、その構成を示している。
【0114】本実施形態では、複数個の光検出器17の
出力信号を、信号処理回路としての同時計数識別装置2
7を介して処理するようになってる。即ち、2層構造よ
りなるシンチレータに対応した光検出器17において
は、それぞれ複数個使用した場合や各検出器の信号を加
算する場合に、信号増幅可能な帯域を持つアナログ加算
回路が必要であるが、検出信号の論理信号の論理積の成
立を検出する同時計数回路を採用する方が簡素に実現で
きる。
出力信号を、信号処理回路としての同時計数識別装置2
7を介して処理するようになってる。即ち、2層構造よ
りなるシンチレータに対応した光検出器17において
は、それぞれ複数個使用した場合や各検出器の信号を加
算する場合に、信号増幅可能な帯域を持つアナログ加算
回路が必要であるが、検出信号の論理信号の論理積の成
立を検出する同時計数回路を採用する方が簡素に実現で
きる。
【0115】図10の例では、3入力の信号A,B,C
に対し、いずれか二つの入力信号の論理積が成立したと
きに、信号として識別する構成となっている。
に対し、いずれか二つの入力信号の論理積が成立したと
きに、信号として識別する構成となっている。
【0116】このような方式を採用した本実施形態によ
れば、通常の光検出器17に発生する相互に無相関な暗
電流ノイズの計数を除外し、信号のみを抽出することが
できる。
れば、通常の光検出器17に発生する相互に無相関な暗
電流ノイズの計数を除外し、信号のみを抽出することが
できる。
【0117】第10実施形態(図11) 図11は本発明の第10実施形態によるαβ検出装置を
示している。
示している。
【0118】本実施形態では、発光波長の異なる2種類
のシンチレータ14,15を用い、かつ内面反射形の集
光箱19を有する構成となっている。この集光箱19の
入射面側には外部からの光を遮光しつつα線、β線を透
過させることのできる遮光膜12が、その内側に第1,
第2のシンチレータ14,15が配置されている。
のシンチレータ14,15を用い、かつ内面反射形の集
光箱19を有する構成となっている。この集光箱19の
入射面側には外部からの光を遮光しつつα線、β線を透
過させることのできる遮光膜12が、その内側に第1,
第2のシンチレータ14,15が配置されている。
【0119】第1のシンチレータ14および第2のシン
チレータ15からの光は、集光箱19の中に混合して充
満する。図11の例では、集光箱19の内部に光検出器
17が2個配置され、光検出器17としては光電子増倍
管が用いられている。
チレータ15からの光は、集光箱19の中に混合して充
満する。図11の例では、集光箱19の内部に光検出器
17が2個配置され、光検出器17としては光電子増倍
管が用いられている。
【0120】また、第1のシンチレータ14と第2のシ
ンチレータ15との間には、光減衰フィルタ28が介在
している。光を減衰させ、かつβ線を透過させ得る材料
としては、遮光膜12と同様の材料を用いることがで
き、例えば、薄いポリエステルフィルムに集中するアル
ミニウムの厚さを調整することで対応させることができ
る。なお、第1のシンチレータ14と光減衰フィルタ2
8との間、およびそれらと第2のシンチレータ15との
間には空気層が介在していてもよく、光学的に密着して
いてもよい。
ンチレータ15との間には、光減衰フィルタ28が介在
している。光を減衰させ、かつβ線を透過させ得る材料
としては、遮光膜12と同様の材料を用いることがで
き、例えば、薄いポリエステルフィルムに集中するアル
ミニウムの厚さを調整することで対応させることができ
る。なお、第1のシンチレータ14と光減衰フィルタ2
8との間、およびそれらと第2のシンチレータ15との
間には空気層が介在していてもよく、光学的に密着して
いてもよい。
【0121】このような構成によれば、光減衰フィルタ
28の存在により、第1のシンチレータ14から放出さ
れるα線による発光は弱められ、集光箱19の中に充満
する。なお、第2のシンチレータ15の出力は減弱され
ない。
28の存在により、第1のシンチレータ14から放出さ
れるα線による発光は弱められ、集光箱19の中に充満
する。なお、第2のシンチレータ15の出力は減弱され
ない。
【0122】光検出器17からの信号は、信号処理回路
29に入力され、それぞれ別個に、あるいは加算され、
あるいは同時計数情報によりゲート化され、光信号に起
因する信号のみを通すようにした光検出器出力信号に対
して波形弁別される。従来、α線による信号レベルが大
きく、これに最適化した波形弁別では、充分なβ線に対
する感度が得られなかったが、本実施形態によれば、光
減衰フィルタ28を用いて光量を調整することにより、
波形弁別回路等の信号処理回路への入力電圧範囲を最適
化して使用することができる。
29に入力され、それぞれ別個に、あるいは加算され、
あるいは同時計数情報によりゲート化され、光信号に起
因する信号のみを通すようにした光検出器出力信号に対
して波形弁別される。従来、α線による信号レベルが大
きく、これに最適化した波形弁別では、充分なβ線に対
する感度が得られなかったが、本実施形態によれば、光
減衰フィルタ28を用いて光量を調整することにより、
波形弁別回路等の信号処理回路への入力電圧範囲を最適
化して使用することができる。
【0123】第11実施形態(図12) 図12は本発明の第11実施形態によるαβ検出器を示
している。
している。
【0124】本実施形態も第1のシンチレータ14と第
2のシンチレータ15との間に光減衰フィルタ28を配
置したものであるが、第2のシンチレータ15と密着す
るようにしてライトガイド22が配備され、それに密着
して光検出器17が配備されている。
2のシンチレータ15との間に光減衰フィルタ28を配
置したものであるが、第2のシンチレータ15と密着す
るようにしてライトガイド22が配備され、それに密着
して光検出器17が配備されている。
【0125】このような構成によっても、光減衰フィル
タ28の存在のため、第1のシンチレータ14から放出
されるα線による発光が弱められ、ライトガイド22の
中に充満する。したがって、本実施形態によっても、第
10実施形態と同様に、光量を調整することができるの
で、波形弁別回路等の信号処理回路29への入力電圧範
囲を最適化して使用することができる。
タ28の存在のため、第1のシンチレータ14から放出
されるα線による発光が弱められ、ライトガイド22の
中に充満する。したがって、本実施形態によっても、第
10実施形態と同様に、光量を調整することができるの
で、波形弁別回路等の信号処理回路29への入力電圧範
囲を最適化して使用することができる。
【0126】第12実施形態(図13) 図13は本発明の第12実施形態によるαβ検出器を示
している。
している。
【0127】本実施形態では、ケース13内にβ線検出
部30を収納し、このケース13のα線、β線の入射面
に遮光膜12を装着し、β線検出部30と遮光膜12と
ケース13とで形成される閉空間を設けた構成となって
いる。この空間に空気31が満たされており、2つ以上
の電極32がセットされている。
部30を収納し、このケース13のα線、β線の入射面
に遮光膜12を装着し、β線検出部30と遮光膜12と
ケース13とで形成される閉空間を設けた構成となって
いる。この空間に空気31が満たされており、2つ以上
の電極32がセットされている。
【0128】これらの電極32にバイアス用電源33に
より電圧が印加され、プラス電離イオン、電離電子ある
いはマイナス電離イオンを収集するために必要な極性が
形成されるようになっている。そして、イオンまたは電
子が電極33に収集され、誘起された電流が微少電流計
34によって測定される。
より電圧が印加され、プラス電離イオン、電離電子ある
いはマイナス電離イオンを収集するために必要な極性が
形成されるようになっている。そして、イオンまたは電
子が電極33に収集され、誘起された電流が微少電流計
34によって測定される。
【0129】β線の空気電離能力は極めて低く、一般的
な微少電流計34の漏洩電流レベル以下程度の誘起電流
しか生じさせないが、α線の電離能力はβ線に比べて格
段に大きいため、微少電流計34で測定が可能である。
電極32は、2つの場合には、接地電位に対して単極性
とするが、3つの場合には正負の収集電極として作用さ
せることができる。
な微少電流計34の漏洩電流レベル以下程度の誘起電流
しか生じさせないが、α線の電離能力はβ線に比べて格
段に大きいため、微少電流計34で測定が可能である。
電極32は、2つの場合には、接地電位に対して単極性
とするが、3つの場合には正負の収集電極として作用さ
せることができる。
【0130】本実施形態によれば、α線はβ線検出部3
0の入射面側にある空気の電離電流から計測可能であ
り、β線検出については専用検出器により独立して測定
することができる。また、α線検出層が基本的には空気
から成り立っているため、β線がα線検出層を透過する
際に失うエネルギーを最小限に留めておくことができ
る。
0の入射面側にある空気の電離電流から計測可能であ
り、β線検出については専用検出器により独立して測定
することができる。また、α線検出層が基本的には空気
から成り立っているため、β線がα線検出層を透過する
際に失うエネルギーを最小限に留めておくことができ
る。
【0131】第13実施形態(図14) 図14は本発明の第13実施形態によるαβ検出器を示
している。
している。
【0132】本実施形態は、第12の実施形態が閉空間
の一定体積中の電離電流を測定していたことに対して、
空気を吸引しながら、ケース13の外部で測定を行う方
式としたものである。
の一定体積中の電離電流を測定していたことに対して、
空気を吸引しながら、ケース13の外部で測定を行う方
式としたものである。
【0133】即ち、本実施形態でも、ケース13の中に
何らかのβ線検出部30を収納し、ケース13のα線、
β線の入射面に遮光膜12を装着し、β線検出部30と
遮光膜12膜とケース13とで形成される空間を設けて
ある。このケース13には、外部から空気を取り込むこ
とができる換気口35が設けられており、外部に配置し
た吸引装置36とケース13の間を、吸気ライン37で
結合してある。吸引装置36と吸気ライン37との間に
は、空気の電離電流を測定するための2個以上の電極3
8を配置し、この電極38にはバイアス用電源39から
必要な極性の電圧を印加し、流れる電離電流を測定する
ための微少電流計34を接続してある。
何らかのβ線検出部30を収納し、ケース13のα線、
β線の入射面に遮光膜12を装着し、β線検出部30と
遮光膜12膜とケース13とで形成される空間を設けて
ある。このケース13には、外部から空気を取り込むこ
とができる換気口35が設けられており、外部に配置し
た吸引装置36とケース13の間を、吸気ライン37で
結合してある。吸引装置36と吸気ライン37との間に
は、空気の電離電流を測定するための2個以上の電極3
8を配置し、この電極38にはバイアス用電源39から
必要な極性の電圧を印加し、流れる電離電流を測定する
ための微少電流計34を接続してある。
【0134】このような構成によれば、閉空間の体積以
上の空気の電離電流を測定することができるため、実効
的なα線検出限界値を向上させることができる。また、
第12実施形態に比較して、付加装置が必要ではあるも
のの、β線通過部分に電極が存在しないめ、β線がα線
検出層を透過する際のエネルギー損失は空気による最小
限の値に留めておくことかできる。
上の空気の電離電流を測定することができるため、実効
的なα線検出限界値を向上させることができる。また、
第12実施形態に比較して、付加装置が必要ではあるも
のの、β線通過部分に電極が存在しないめ、β線がα線
検出層を透過する際のエネルギー損失は空気による最小
限の値に留めておくことかできる。
【0135】第14実施形態(図15) 本実施形態は、第14実施形態における換気口35の部
分に交換可能な微粒子吸着用の吸着フィルタ40を装着
したものである。
分に交換可能な微粒子吸着用の吸着フィルタ40を装着
したものである。
【0136】この吸着フィルタ40としては、放射線ダ
ストの集塵装置に使用されものと同様な、一般的な浮遊
塵吸着用のフィルタが使用できる。他の構成について
は、図14と同様である。
ストの集塵装置に使用されものと同様な、一般的な浮遊
塵吸着用のフィルタが使用できる。他の構成について
は、図14と同様である。
【0137】このような構成によれば、外部かに取り入
れる空気中に含まれる天然のウラン・トリウム系列から
の放射性核種を起源とする娘核種のラドン・トロン、あ
るいはそれが電離吸着した塵埃を吸着フィルタ40によ
って濾過することができる。
れる空気中に含まれる天然のウラン・トリウム系列から
の放射性核種を起源とする娘核種のラドン・トロン、あ
るいはそれが電離吸着した塵埃を吸着フィルタ40によ
って濾過することができる。
【0138】したがって、本実施形態によれば、吸気す
る側の空気層中のα線バックグラウンドの変動による影
響を抑制することができる。
る側の空気層中のα線バックグラウンドの変動による影
響を抑制することができる。
【0139】
【発明の効果】以上で詳述したように、請求項1〜11
の発明によれば、2つの波長の異なるシンチレータを用
いて2層に配置し、個々のシンチレータからの光を波長
弁別あるいは蛍光変換により独立して集光することによ
り、α線、β線の両方を放出する測定対象について、複
雑な波高分析装置や波形弁別装置等を用いることなく、
簡素な計数装置だけでα戦、β戦を独立して弁別測定す
ることができる。また、α線、β線の感応部が独立して
扱えるため、β線の感度保持とγ線の感度抑制について
は、α線の影響を考慮せずに最適化することができる。
加えて、大面積積検出器でもαβ検出が良好に行える。
の発明によれば、2つの波長の異なるシンチレータを用
いて2層に配置し、個々のシンチレータからの光を波長
弁別あるいは蛍光変換により独立して集光することによ
り、α線、β線の両方を放出する測定対象について、複
雑な波高分析装置や波形弁別装置等を用いることなく、
簡素な計数装置だけでα戦、β戦を独立して弁別測定す
ることができる。また、α線、β線の感応部が独立して
扱えるため、β線の感度保持とγ線の感度抑制について
は、α線の影響を考慮せずに最適化することができる。
加えて、大面積積検出器でもαβ検出が良好に行える。
【0140】また、請求項12および13の発明によれ
ば、α線、β線の信号振幅レベルを同一レベルの範囲内
に調整できるため、従来α線の大きな光出力レベルが測
定回路系のダイナミックレンジ等を決定してβ線、γ線
に対する感度の最適化が困難、あるいはβ線の感度その
ものが低下するという問題を解消することができる。
ば、α線、β線の信号振幅レベルを同一レベルの範囲内
に調整できるため、従来α線の大きな光出力レベルが測
定回路系のダイナミックレンジ等を決定してβ線、γ線
に対する感度の最適化が困難、あるいはβ線の感度その
ものが低下するという問題を解消することができる。
【0141】さらに、請求項14〜16の発明によれ
ば、同時に、しかも独立した測定のためにβ線が透過し
なければならないα線検出層を空気とし、空気電離によ
りα線を検出する方式を組み合せる構造とすることで、
β線の余分なエネルギー損失をなくすることができる。
また、α線、β線の感応部が独立して扱えるため、β線
の感度保持とγ線の感度の抑制については、α線の影響
を考慮せずに最適化することができる。
ば、同時に、しかも独立した測定のためにβ線が透過し
なければならないα線検出層を空気とし、空気電離によ
りα線を検出する方式を組み合せる構造とすることで、
β線の余分なエネルギー損失をなくすることができる。
また、α線、β線の感応部が独立して扱えるため、β線
の感度保持とγ線の感度の抑制については、α線の影響
を考慮せずに最適化することができる。
【図1】本発明の第1実施形態によるαβ検出器を示す
図。
図。
【図2】本発明の第2実施形態によるαβ検出器を示す
図。
図。
【図3】本発明の第3実施形態によるαβ検出器を示す
図。
図。
【図4】本発明の第4実施形態によるαβ検出器を示す
図。
図。
【図5】本発明の第5実施形態によるαβ検出器を示す
図。
図。
【図6】図5における第2のシンチレータの平面図。
【図7】本発明の第6実施形態によるαβ検出器を示す
図。
図。
【図8】本発明の第7実施形態によるαβ検出器を示す
図。
図。
【図9】本発明の第8実施形態によるαβ検出装置を示
す図。
す図。
【図10】本発明の第9実施形態によるαβ検出装置を
示す図。
示す図。
【図11】本発明の第10実施形態によるαβ検出装置
を示す図。
を示す図。
【図12】本発明の第11実施形態によるαβ検出装置
を示す図。
を示す図。
【図13】本発明の第12実施形態によるαβ検出装置
を示す図。
を示す図。
【図14】本発明の第13実施形態によるαβ検出装置
を示す図。
を示す図。
【図15】本発明の第14実施形態によるαβ検出装置
を示す図。
を示す図。
【図16】従来技術の一例を示す図。
【図17】従来技術の他の例を示す図。
11 αβ検出器 12 遮光膜 13 ケース 14 第1のシンチレータ 15 第2のシンチレータ 16 空気層 17,17a,17b,17c,17d 光検出器 18 集光手段 19 集光箱 19a 内面 20 シンチレータ層 21 フィルタ 22 ライトガイド 23 蛍光変換ライトガイド 24 蛍光板 25 第2の蛍光変換ライトガイド 26 波高弁別装置 27 同時計数識別装置 28 光減衰フィルタ 29 信号処理回路 30 β線検出部 31 空気 32 電極 33 バイアス用電源 34 微少電流計 35 換気口 36 吸引装置 37 吸気ライン 38 電極 39 バイアス用電源 40 吸着フィルタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01T 1/185 G01T 1/185 A 7/04 7/04 (72)発明者 小原 快章 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内 (72)発明者 森本 総一郎 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 Fターム(参考) 2G088 EE06 EE12 FF05 FF06 GG01 GG09 GG11 GG13 GG14 GG16 HH03 JJ01 JJ31 KK01 KK02 KK15 KK28 KK29
Claims (16)
- 【請求項1】 α線およびβ線が透過可能で、かつ光の
入射を阻止し得る遮光膜と、この遮光膜を透過するα線
によって発光する第1のシンチレータおよびβ線によっ
て発光する第2のシンチレータと、前記第1,第2のシ
ンチレータで発光した光を集光する集光手段と、この集
光手段で集光された光を検出する1つ以上の光検出器と
を備え、前記第1,第2のシンチレータの間に空気層を
介在させるとともに、前記第1のシンチレータの発光中
心波長を前記第2のシンチレータの発光中心波長よりも
短く設定したことを特徴するαβ検出器。 - 【請求項2】 α線およびβ線が透過可能で、かつ光の
入射を阻止し得る遮光膜と、この遮光膜を透過するα線
によって発光する第1のシンチレータおよびβ線によっ
て発光する第2のシンチレータと、前記第1,第2のシ
ンチレータで発光した光を集光する集光手段と、この集
光手段で集光された光を検出する1つ以上の光検出器と
を備え、前記第1,第2のシンチレータの間に空気層を
介在させるとともに、前記第1のシンチレータの発光中
心波長を前記第2のシンチレータの発光中心波長よりも
長く設定したことを特徴するαβ検出器。 - 【請求項3】 α線およびβ線が透過可能で、かつ光の
入射を阻止し得る遮光膜と、この遮光膜を透過するα線
によって発光する第1のシンチレータおよびβ線によっ
て発光する第2のシンチレータと、前記第1,第2のシ
ンチレータで発光した光を集光する集光手段と、この集
光手段で集光された光を検出する1つ以上の光検出器と
を備え、前記第1,第2のシンチレータの間に空気層を
介在させることなく光学的に密着させ、前記第1のシン
チレータの発光中心波長を前記第2のシンチレータの発
光中心波長よりも短く設定したことを特徴するαβ検出
器。 - 【請求項4】 α線およびβ線が透過可能で、かつ光の
入射を阻止し得る遮光膜と、この遮光膜を透過するα線
によって発光する第1のシンチレータおよびβ線によっ
て発光する第2のシンチレータと、前記第1,第2のシ
ンチレータで発光した光を集光する集光手段と、この集
光手段で集光された光を検出する1つ以上の光検出器と
を備え、前記第1,第2のシンチレータの間に空気層を
介在させることなく光学的に密着させ、前記第1のシン
チレータの発光中心波長を前記第2のシンチレータの発
光中心波長よりも長く設定したことを特徴するαβ検出
器。 - 【請求項5】 請求項1から4までのいずれかに記載の
αβ検出器において、集光手段として、内面に光の乱反
射面を有する集光箱を備え、この集光箱の一面に遮光膜
を有する放射線入射口を設けるとともに、その内側に第
1,第2のシンチレータからなるシンチレータ層とこの
シンチレータ層からの光を検出する光検出器とを配置
し、かつ前記各光検出器の有感面に、目的波長帯の光の
みを選択的に透過させるフィルタを設けたことを特徴と
するαβ検出器。 - 【請求項6】 請求項1から4までのいずれかに記載の
αβ検出器において、集光手段として、第1のシンチレ
ータおよび第2のシンチレータからの発光をいずれも入
射可能で、かついずれの発光波長帯に対しても透明な物
質で作られたライトガイドを備え、個々の光検出器の有
感面と前記ライトガイドとの間に入射光から目的波長帯
の光のみを選択的に透過させるフィルタを設けたことを
特徴とするαβ検出器。 - 【請求項7】 請求項1から6までのいずれかに記載の
αβ検出器において、光検出器の少なくとも1つは、第
2のシンチレータの縁部に、蛍光変換機能を有するライ
トガイドを介して接続されていることを特徴とするαβ
検出器。 - 【請求項8】 請求項1から7までのいずれかに記載の
αβ検出器において、集光手段として、第2のシンチレ
ータの反遮光膜側に空気層を介して対向配置され第1の
シンチレータの光を蛍光変換作用により集光する蛍光板
と、この蛍光板の板面側から蛍光を集光するライトガイ
ドとを備え、光検出器の少なくとも1つは、前記ライト
ガイドからの蛍光を検出するものとしたことを特徴とす
るαβ検出器。 - 【請求項9】 請求項1から7までのいずれかに記載の
αβ検出器において、集光手段として、第2のシンチレ
ータの反遮光膜側に空気層を介して対向配置され第1の
シンチレータの光を蛍光変換作用により集光する蛍光板
と、この蛍光板の縁部側から蛍光を吸収してさらに長波
長の蛍光を放出する蛍光体を含む第2のライトガイドと
を備え、光検出器の少なくとも1つ以上は、前記ガイド
ライトからの蛍光を検出すものとしたことを特徴とする
αβ検出器。 - 【請求項10】 請求項1から9までのいずれかに記載
のαβ検出器を用いたαβ検出装置であって、前記αβ
検出器光の検出器から信号を取込み、そのうち一定以上
の波高値を持つ信号を第1または第2のシンチレータか
らの光信号と認識し、前記未満の波高値を持つ信号をノ
イズとして排除する信号処理回路を備えたことを特徴と
するαβ検出装置。 - 【請求項11】 請求項1から9までのいずれかに記載
のβ検出器を用いたαβ検出装置であって、前記αβ検
出器の同一シンチレータに対応する複数の光検出器から
信号を取込み、同時に2以上の信号が検出されたときに
当該シンチレータの発光事象に相当するものと認識し、
単独の信号が検出された場合にはその信号をノイズとし
て排除する信号処理回路を備えたことを特徴とするαβ
検出装置。 - 【請求項12】 請求項1または2記載のαβ検出器を
用いた検出装置であって、前記αβ検出器は、さらに第
1のシンチレータと第2のシンチレータとの間にその第
2のシンチレータが検出対象とする放射線を透過可能
で、かつ前記第1のシンチレータの光の強さを低減させ
る光減衰フィルタを有するとともに、集光手段として内
面に光の乱反射面を持つ集光箱を備えたものとし、この
αβ検出器の1つ以上の光検出器の信号出力の波形の違
いによって前記第1のシンチレータと前記第2のシンチ
レータとのいずれかから放出された光信号かを識別する
光信号識別手段を設けたことを特徴とするαβ検出装
置。 - 【請求項13】 請求項1または2記載のαβ検出器を
用いた検出装置であって、前記αβ検出器は、さらに第
1のシンチレータと第2のシンチレータとの間にその第
2のシンチレータが検出対象とする放射線を透過可能
で、かつ前記第1のシンチレータの光の強さを低減させ
る光減衰フィルタを有するとともに、集光手段として前
記第1のシンチレータおよび第2のシンチレータからの
発光をいずれも入射可能で、かついずれの発光波長に対
しても透明な物質で作られたライトガイドを備えたもの
とし、このαβ検出器の前記ライトガイドからの光を検
出する1つ以上の光検出器の信号出力の波形の違いによ
り前記第1のシンチレータと前記第2のシンチレータと
のいずれかから放出された光信号かを識別する信号識別
手段を設けたことを特徴とするαβ検出装置。 - 【請求項14】 β線検出部と、そのβ線入射面側に確
保した一定容積の密閉された空気層と、その空気層内に
配置され、α線による空気の電離電流を測定するための
電極と、この電極に印加電圧を加える電源装置と、電離
電流そのものを測定するための微少電流計測手段とを備
えたことを特徴とするαβ検出装置。 - 【請求項15】 β線検出部と、そのβ線入射面側に確
保した一定容積の空気層と、α線による電離空気を一定
流量あるいは一定体積で吸引する手段と、吸引した空気
の電離電流を測定するための電極と、この電極に印加電
圧を加える電源装置と、電離電流そのものを測定するた
めの微少電流計測手段とを備えたことを特徴とするαβ
検出装置。 - 【請求項16】 請求項15記載のαβ検出装置におい
て、α線検出相となる空気層を形成する一定体積内に外
部から新たに取り入れられる空気の換気口に塵埃を吸着
するフィルタを備えたことを特徴とするαβ検出装置。
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