JP2000191743A - 自己乳化性ポリイソシアネ―ト、並びにこれを用いた水系塗料及び水系接着剤 - Google Patents
自己乳化性ポリイソシアネ―ト、並びにこれを用いた水系塗料及び水系接着剤Info
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Abstract
のポットライフが十分であり、硬化後の物性が良好な自
己乳化性ポリイソシアネート、並びにこれを用いた水系
塗料及び水系接着剤を提供する。 【解決手段】 エチレン性不飽和結合及び活性水素基を
含有する化合物(a1)とエチレン性不飽和結合含有イ
オン性界面活性剤(a2)とをラジカル重合により結合
した活性水素基含有イオン性界面活性剤(A)と、活性
水素基含有ノニオン性界面活性剤(B)と、場合により
これら以外の活性水素基含有化合物(D)と、有機ポリ
イソシアネート(C)とを反応させて得られる自己乳化
性ポリイソシアネート、並びにこれを用いた水系塗料及
び水系接着剤である。
Description
ート基が長時間存在可能な自己乳化性ポリイソシアネー
ト、並びにこれを用いた水系塗料及び水系接着剤に関す
る。
びコーティング剤等は、人体への悪影響、爆発、火災等
の安全衛生上の問題や、また、大気汚染等の公害問題を
有する。そこで、これらの問題を改善するため、近年、
水系システムの開発が活発に行われている。従来から、
水溶性高分子溶液や水系エマルジョンが使用されている
が、水系一液システムでは、市場の要求性能を発現でき
ないことが多い。このため、耐久性、接着性の向上等の
ため、硬化剤・架橋剤が使用されている。硬化・架橋シ
ステムには種々の方法が提案されており、親水性基含有
ポリイソシアネートを硬化剤・架橋剤として用いる方法
もその一つである。
は、特開昭62−50373号公報、特開昭61−29
1613号公報等に記載されているものがあり、これら
は親水性の界面活性剤的な構造をポリイソシアネートに
導入したものである。また、特開平8−85716号公
報には、親水性界面活性剤と疎水鎖を導入した自己乳化
性ポリイソシアネートが記載されている。
シアネートは、水に分散させた状態では、イソシアネー
ト基と水との反応により、イソシアネート基が長時間存
在することができず、ポットライフが短いという欠点を
有していた。
水に分散させた状態でのポットライフ改善のため、様々
な改良が試みられている。例えば、特開平9−7172
0号公報、特開平9−302309号公報、特開平9−
328654号公報等では、イオン性界面活性剤を混合
することにより、ポットライフの改良が試みられてい
る。
イオン性界面活性剤が遊離の状態で存在するため、硬化
物の外観、強度、耐久性に不安がある。また、水との混
合時に発生する「泡の消え」(消泡性)が悪く、そのま
まで使用することは不都合である。これを解消するため
に消泡剤の添加が行われているが、消泡剤を大量に添加
した自己乳化性ポリイソシアネートは、塗膜の密着性や
接着強度の低下が起こりやすくなる。
分散安定性に優れ、水分散状態でのポットライフが十分
であり、硬化後の物性が良好な自己乳化性ポリイソシア
ネート、並びにこれを用いた水系塗料及び水系接着剤を
提供することを目的とする。
な従来の問題点を解決するため、鋭意検討の結果、ポリ
イソシアネートにノニオン性親水基及びイオン性親水基
を導入することで得られる自己乳化性ポリイソシアネー
トが、上記の問題を解決できることを見いだし、本発明
を完成させるに至った。
である。 (1)エチレン性不飽和結合及び活性水素基を含有する
化合物(a1)とエチレン性不飽和結合含有イオン性界
面活性剤(a2)とをラジカル重合により結合した活性
水素基含有イオン性界面活性剤(A)と、活性水素基含
有ノニオン性界面活性剤(B)と、有機ポリイソシアネ
ート(C)とを反応させて得られる自己乳化性ポリイソ
シアネート。
基を含有する化合物(a1)とエチレン性不飽和結合含
有イオン性界面活性剤(a2)とをラジカル重合により
結合した活性水素基含有イオン性界面活性剤(A)と、
活性水素基含有ノニオン性界面活性剤(B)と、これら
以外の活性水素基含有化合物(D)と、有機ポリイソシ
アネート(C)とを反応させて得られる自己乳化性ポリ
イソシアネート。
ルジョンと、前記(1)又は(2)の自己乳化性ポリイ
ソシアネートとを含有すること、を特徴とする水系塗
料。
ルジョンと、前記(1)又は(2)の自己乳化性ポリイ
ソシアネートとを含有すること、を特徴とする水系接着
剤。
る。本発明の自己乳化性ポリイソシアネートのイソシア
ネート含量は、5〜45質量%が好ましく、更に好まし
くは7〜43質量%である。イソシアネート含量が、小
さすぎる場合は、架橋点が少なすぎることになるため、
硬化物は機械的強度・耐久性等に劣ったものとなりやす
い。大きすぎる場合は、硬化物の架橋密度が不必要に大
きくなるため、塗膜や接着層の柔軟性が不十分となりや
すい。
25℃での粘度は、10,000mPa・s以下が好ま
しく、更に好ましくは7,000mPa・s以下であ
る。粘度が高すぎる場合は、作業性が悪くなる。
平均官能基数は、2.0〜5.0が好ましく、更に好ま
しくは2.0〜4.0である。平均官能基数が小さすぎ
る場合には、架橋密度が小さくなるため、塗膜強度や接
着強度が不十分となりやすい。また、大きすぎる場合
は、硬化物の架橋密度が不必要に大きくなるため、塗膜
や接着層の柔軟性が不十分となりやすい。
及び活性水素基を含有する化合物(a1)は、分子内に
少なくともエチレン性不飽和結合及び活性水素基をそれ
ぞれ1以上含有する化合物である。なお、(a1)にお
ける活性水素基とは、水酸基、アミノ基、イミノ基等の
イソシアネート基と反応する基である。
後述するエチレン性不飽和結合含有イオン性界面活性剤
(a2)のエチレン性不飽和結合とを、ラジカル重合反
応させることで、活性水素基含有イオン性界面活性剤
(A)が得られる。
活性水素基含有イオン性界面活性剤を用いて自己乳化性
ポリイソシアネートが得られる旨の記載がある。しか
し、特開平7−48429号公報には、具体的にポリイ
ソシアネートにイオン性界面活性剤を導入する手段・方
法を示唆する記載はない。本発明のポイントは、これま
でイソシアネートとは反応する部位がなく、工業的に入
手しやすい原料を用いて、ポットライフを改良し、硬化
物にブリードが発生しない自己乳化性ポリイソシアネー
トを得ることにある。
有する化合物(a1)としては、具体的には、2−ヒド
ロキシエチルアクリレート、3−ヒドロキシプロピルア
クリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、こ
れらのε−カプロラクトン付加物やγ−バレロラクトン
付加物等の活性水素基含有アクリル酸エステル類、2−
ヒドロキシメタクリレート、3−ヒドロキシプロピルメ
タクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレー
ト、これらのε−カプロラクトン付加物やγ−バレロラ
クトン付加物等のメタクリル酸エステル類、リシノール
酸等のヒドロキシ不飽和脂肪酸類、リシノール酸メチル
等のヒドロキシ不飽和脂肪酸エステル類、アリルアルコ
ール、ゲラニオール、ネロール、ヘキセノール等の不飽
和脂肪族アルコール類、シンナミルアルコール等の含芳
香環不飽和アルコール類が挙げられる。これらは単独で
も、2種以上を混合して使用してもよい。本発明で好ま
しいエチレン性不飽和結合及び活性水素基を有する化合
物(a1)は、1分子中に各々1個のエチレン性不飽和
結合及び活性水素基を有する化合物であり、更に好まし
くは、活性水素基が水酸基であるものである。エチレン
性不飽和結合が2個以上ある場合は、ラジカル反応時に
ゲル化が生じやすい。また、活性水素基が2個以上ある
場合は、有機ポリイソシアネートとの反応時にゲル化が
生じやすい。活性水素基が水酸基以外、例えば、アミノ
基の場合は、有機ポリイソシアネートとの反応後にウレ
ア基が発生することになる。このウレア基は、粘度増加
や濁りの原因になりやすい。また、水酸基、アミノ基以
外の活性水素基では、イソシアネート基との反応が遅い
ためである。
含有イオン性界面活性剤(a2)としては、アニオンタ
イプとカチオンタイプがある。アニオンタイプとして
は、カルボキシレート型、サルフェート型、スルホネー
ト型、ホスフェート型等があり、カチオンタイプとして
は、第4級アンモニウム塩等を導入したものが挙げられ
る。本発明で好ましいのは、アニオンタイプのものであ
り、このうちスルホネート型のものが特に好ましい。具
体的には、下記に示す一般式(1)〜(3)で示される
化合物等が挙げられる。また、常温で液体のものが、仕
込み等において取り扱いやすいので好ましい。更に、1
分子中に存在するエチレン性不飽和結合は1個のもの
が、ラジカル重合反応後の反応物(A)と有機ポリイソ
シアネート(C)との反応において、ゲル化を起こさな
いので好ましい。
素数1〜20のアルキル基を示す。一般式(3)のR′
は、水素原子又はメチル基を示す。一般式(1)〜
(3)のMは、アルカリ金属又はN(R″)4 (R″は
水素原子又はアルキル基)を示す。一般式(1)及び一
般式(2)のnは、1〜20の整数を示す。
下記の一般式(4)で示される化合物が挙げられる。
ル基を示す。Rb 〜Rd は、それぞれ同じでも異なって
いてもよい、水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基
を示す。X- は、1価の陰イオンを表す。
おけるイオン性極性基の導入量は、自己乳化性ポリイソ
シアネート中に好ましくは0.001〜0.2mmol
/g、更に好ましくは0.005〜0.15mmol/
gである。
は、これにより自己乳化性ポリイソシアネートの水分散
性が悪くなり、例えば、沈降等するため好ましくない。
逆に上限を越える場合は、自己乳化性ポリイソシアネー
トと水との親和性が強くなりすぎるため、水中でのイソ
シアネート基の安定性が悪化してしまう。
ン性界面活性剤(B)は、活性水素基を1個以上含有す
るノニオン性界面活性剤であり、好適には、ポリオキシ
アルキレンエーテル、ポリオキシアルキレンエーテル脂
肪酸エステル等が挙げられる。
における開始剤としては、メタノール、エタノール、n
−プロパノール、iso−プロパノール、n−ブタノー
ル、iso−ブタノール、t−ブタノール、シクロヘキ
サノール、フェノール、エチレングリコール、プロピレ
ングリコール、アニリン、トリメチロールプロパン、グ
リセリン等が挙げられる。これらのうちで、メタノー
ル、エタノール、エチレングリコール、プロピレングリ
コール等の炭素数5以下の化合物が、自己乳化性ポリイ
ソシアネートの親水性がより大きなものとなり、水分散
性がよいので好ましい。
酸エステルの製造に用いられる脂肪酸としては、酢酸、
プロピオン酸、n−酪酸、iso−酪酸、n−吉草酸、
iso−吉草酸、カプロン酸、グリコール酸、乳酸、メ
トキシ酢酸等が挙げられる。これらのうちで、酢酸、プ
ロピオン酸、n−酪酸、iso−酪酸、n−吉草酸、i
so−吉草酸等の炭素数5以下の化合物が、自己乳化性
ポリイソシアネートの親水性がより大きなものとなり、
水分散性がよいので好ましい。
リオキシアルキレンエーテル脂肪酸エステル等に存在す
るポリエーテルユニットは、好ましくはその50モル%
以上、特に好ましくは70モル%以上がエチレンオキサ
イドユニットであり、ポリエーテルユニットの(繰り返
し)数は、好ましくは3〜90個、特に好ましくは5〜
50個である。
(B)の導入量は、自己乳化性ポリイソシアネート全体
に対して好ましくは0.1〜40質量%、更に好ましく
は0.5〜30質量%、最も好ましくは1〜30質量%
である。
れる自己乳化性ポリイソシアネートの水分散後のポット
ライフが短すぎるため、作業性が悪くなる。逆に上限を
越える場合は、得られる自己乳化性ポリイソシアネート
のイソシアネート含量が低下し、塗膜の耐候性等の向上
が得られない。
ト(C)としては、例えば、2,4−トリレンジイソシ
アネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,
4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4′−
ジフェニルメタンジイソシアネート、2,2′−ジフェ
ニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイ
ソシアネート、1,4−ナフタレンジイソシアネート、
p−フェニレンジイソシアネート、m−フェニレンジイ
ソシアネート、o−キシリレンジイソシアネート、m−
キシリレンジイソシアネート、p−キシリレンジイソシ
アネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、
4,4′−ジフェニルエーテルジイソシアネート、2−
ニトロジフェニル−4,4′−ジイソシアネート、2,
2′−ジフェニルプロパン−4,4′−ジイソシアネー
ト、3,3′−ジメチルジフェニルメタン−4,4′−
ジイソシアネート、4,4′−ジフェニルプロパンジイ
ソシアネート、3,3′−ジメトキシジフェニル−4,
4′−ジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート、
また、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレ
ンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、2
−メチル−1,5−ペンタンジイソシアネート、3−メ
チル−1,5−ペンタンジイソシアネート、リジンジイ
ソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート、また、イソ
ホロンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジ
イソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート、
水素添加キシリレンジイソシアネート、水素添加テトラ
メチルキシリレンジイソシアネート、シクロヘキシルジ
イソシアネート等の脂環族ジイソシアネートや、これら
の2種類以上の混合物が挙げられる。また、前記ジイソ
シアネートのウレタン変性体、アロファネート変性体、
ビュレット変性体、カルボジイミド変性体、ウレトンイ
ミン変性体、ウレトジオン変性体、イソシアヌレート変
性体等の単品や混合物も使用できる。また、ポリフェニ
レンポリメチレンポリイソシアネートやクルードトリレ
ンジイソシアネート等のポリメリックのイソシアネート
も使用できる。本発明に用いる有機ポリイソシアネート
(C)は、水との反応性や耐候性等を考慮すると、脂肪
族及び/又は脂環族ジイソシアネート或いはこれらの変
性体、特に脂肪族ジイソシアネートの変性体が好まし
い。
は、必要に応じて、更に、(a1)、(A)、(B)以
外の活性水素基含有化合物(D)を併用して反応させた
ものであってもよい。この活性水素基含有化合物(D)
としては、メタノール、エタノール、n−プロパノー
ル、iso−プロパノール、n−ブタノール、iso−
ブタノール、t−ブタノール、ペンタノール、ヘキサノ
ール、ヘプタノール、オクタノール、2−エチルヘキサ
ノール、ベンジルアルコール、シクロヘキサノール、ア
ルキレングリコールモノアルキルエーテル等の低分子モ
ノオール類、エチルアミン、ブチルアミン、アニリン等
の低分子1級モノアミン類、ジエチルアミン、ジブチル
アミン、メチルアニリン等の低分子2級モノアミン類、
活性水素基含有ポリエステル、エチレンオキサイドユニ
ットが50モル%未満の活性水素基含有ポリエーテル、
活性水素基含有ポリカーボネート、活性水素基含有ポリ
オレフィン、炭素数6以上のヒドロキシ高級脂肪酸やそ
のエステル等が挙げられる。なお、(D)の数平均分子
量は1,000以下が好ましく、更には800以下が好
ましい。また、(D)の導入量は、(B)に対して2倍
モル以下が好ましい。(D)の数平均分子量が大きすぎ
る場合や導入量が多すぎる場合は、水に分散しにくくな
りやすい。
ートの製造方法について述べる。本発明の自己乳化性ポ
リイソシアネートは、以下の2通りの方法で好適に製造
できる。なお、いずれの方法においても第1工程はなく
てもよいが、第1工程を設けたほうが、自己乳化性ポリ
イソシアネートに様々な性能を持たせることが可能にな
るので好ましい。 製造方法A 第1工程(イソシアネート変性工程):有機ポリイソシ
アネートを変性させる工程。イソシアヌレート化反応が
含まれるほうが好ましい。 第2工程(ラジカル重合反応工程):エチレン性不飽和
結合及び活性水素基を含有する化合物(a1)のエチレ
ン性不飽和結合と、エチレン性不飽和結合含有イオン性
界面活性剤(a2)のエチレン性不飽和結合とをラジカ
ル重合させる工程。この工程によりイオン性界面活性剤
に活性水素基が導入されることになる。 第3工程(ウレタン化工程):(第1工程で得られた)
有機ポリイソシアネート(C)と、第2工程で得られた
活性水素基含有イオン性界面活性剤(A)と、活性水素
基含有ノニオン性界面活性剤(B)と、場合により、
(a1)、(A)、(B)以外の活性水素基含有化合物
(D)とを、ウレタン化反応させる工程。 製造方法B 第1工程(イソシアネート変性工程):有機ポリイソシ
アネートを変性させる工程。イソシアヌレート化反応が
含まれるほうが好ましい。 第2工程(ウレタン化工程):(第1工程で得られた)
有機ポリイソシアネート(C)と、エチレン性不飽和結
合及び活性水素基を含有する化合物(a1)と、活性水
素基含有ノニオン性界面活性剤(B)と、場合により、
(a1)、(A)、(B)以外の活性水素基含有化合物
(D)とを、ウレタン化反応させる工程。 第3工程(ラジカル重合反応工程):第2工程で得られ
た反応生成物と、エチレン性不飽和結合含有イオン性界
面活性剤(a2)のエチレン性不飽和結合とをラジカル
重合させる工程。この工程によりイオン性界面活性剤が
自己乳化性ポリイソシアネート分子内に導入されること
になる。
ポリイソシアネートの変性工程である。この工程におけ
る具体的な反応としては、ウレタン化反応、ウレア化反
応、アロファネート化反応、ビウレット化反応、カルボ
ジイミド化反応、ウレトンイミン化反応、ウレトジオン
化反応、イソシアヌレート化反応、これらの組み合わせ
等が挙げられる。なお、これらの反応方法は公知の方法
が用いられる。
第3工程(ラジカル重合反応工程)には一般的にはラジ
カル重合開始剤が使用され、このようなラジカル重合開
始剤としては、例えば、2,2′−アゾビスイソブチロ
ニトリル、2,2′−アゾビス−2−メチルブチロニト
リル、2,2′−アゾビスイソ酪酸ジメチル、アゾビス
シアノ吉草酸、1,1′−アゾビス−(シクロヘキサン
−1−カルボニトリル)、2,2′−アゾビス−(2,
4−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビス−
(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)等
のアゾ系化合物、1,1−ビス(t−ブチルパーオキ
シ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1
−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、
1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5
−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチ
ルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブ
チルパーオキシ)シクロドデカン、n−ブチル−4,4
−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート、2,2−
ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、t−ブチルハイ
ドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロ
パーオキサイド、p−メンタンハイドロパーオキサイ
ド、t−ヘキシルパーオキサイド、1,1,3,3−テ
トラメチルブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパ
ーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチ
ルパーオキサイド、イソブチロイルパーオキサイド、
3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、
オクタノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイ
ド、ステアロイルパーオキサイド、コハク酸パーオキサ
イド、ベンゾイルパーオキサイド、トルイルベンゾイル
パーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネ
ート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ビ
ス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカー
ボネート、ジ−2−エトキシエチルパーオキシジカーボ
ネート、ジ−2−メトキシブチルパーオキシジカーボネ
ート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネー
ト、ジ(3−メチル−3−メトキシブチル)パーオキシ
ジカーボネート、α,α′−ビス(ネオデカノイルパー
オキシ)ジイソプロピルベンゼン、クミルパーオキシネ
オデカネート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパ
ーオキシネオデカネート、1−シクロヘキシル−1−メ
チルエチルパーオキシネオデカネート、t−ヘキシルパ
ーオキシネオデカネート、t−ブチルパーオキシネオデ
カネート、t−ヘキシルパーオキシピバレート、t−ブ
チルパーオキシピバレート、2,5−ジメチル−2,5
−ビス(2−エチルヘキシルパーオキシ)ヘキサン、
1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−
エチルヘキサネート、1−シクロヘキシル−1−メチル
エチルパーオキシ−2−エチルヘキサネート、t−ヘキ
シルパーオキシ−2−エチルヘキサネート、t−ブチル
パーオキシ−2−エチルヘキサネート、t−ブチルパー
オキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシラウレー
ト、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘ
キサネート、t−ヘキシルパーオキシイソプロピルモノ
カーボネート、t−ブチルパーオキシイソプロピルモノ
カーボネート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキ
シルモノカーボネート、2,5−ジメチル−2,5−ビ
ス(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチ
ル−2,5−ビス(m−トルオイルパーオキシ)ヘキサ
ン、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ヘキシルパ
ーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシ−m−ト
ルオイルベンゾエート、t−ブチルパーオキシベンゾエ
ート、ビス(t−ブチルパーオキシ)イソフタレート等
の有機過酸化物が挙げられる。
は、反応前に存在するエチレン性不飽和結合の全モル数
の0.1〜50モル%、特に0.5〜40モル%が好ま
しい。ラジカル重合開始剤の仕込量が少なすぎる場合や
多すぎる場合は、ラジカル重合反応がうまく進行しにく
くなる。ラジカル重合時の反応温度は、30〜120
℃、特に50〜100℃が好ましい。
第3工程において、エチレン性不飽和結合及び活性水素
基を含有する化合物(a1)のエチレン性不飽和二重結
合(イ)と、エチレン性不飽和結合含有イオン性界面活
性剤(a2)のエチレン性不飽和二重結合(ロ)のモル
比は、(イ)/(ロ)=1/20〜20/1が好まし
く、更に好ましくは(イ)/(ロ)=1/15〜15/
1である。(イ)が多すぎる場合は、結果的にイオン性
界面活性剤の導入量が必要量に達していない場合が多い
ので、得られる自己乳化性ポリイソシアネートの水分散
後のポットライフが短い場合が多い。(イ)が少なすぎ
る場合は、イオン性界面活性剤(の重合物)が遊離の状
態で存在している割合が多くなるので、得られる自己乳
化性ポリイソシアネートの消泡性が悪くなりやすい。
第2工程(ウレタン化工程)は、溶融状態、又は必要に
応じてポリウレタン工業において常用の溶剤、例えば、
トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水
素系溶剤、酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル系溶
剤、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチル
ケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、エチレン
グリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレン
グリコールモノエチルエーテルアセテート等のグリコー
ルエーテルエステル系溶剤、テトラヒドロフラン、ジオ
キサン等のエーテル系溶剤、メタノール、エタノール、
イソプロパノール等のアルコール系溶剤、ジメチルホル
ムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリド
ン等の極性溶剤の1種又はこれらの2種以上の混合溶剤
を使用して行うことができる。また、ウレタン化反応時
には、必要に応じて、ジブチルチンジラウレート、ジオ
クチルチンジラウレート等の有機金属化合物や、トリエ
チレンジアミンやトリエチルアミン等の有機アミン、あ
るいはその塩等のウレタン化触媒を用いることができ
る。なお、このときの反応温度は、30〜120℃、更
に50〜100℃が好ましい。
一にできるものであれば特に制限はなく、例えば攪拌装
置の付いた反応釜、ニーダー、一軸又は多軸押し出し反
応機等の混合混練装置が挙げられる。第2工程及び第3
工程における反応装置としては、攪拌装置の付いた反応
釜が好ましい。
は、必要に応じて水系2成分系システムで慣用される添
加剤及び助剤を使用できる。例えば、顔料、染料、分散
安定剤、粘度調節剤、レベリング剤、ゲル化防止剤、光
安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、耐熱性向上剤、無
機及び有機充填剤、可塑剤、滑剤、帯電防止剤、補強
材、触媒、揺変剤、界面活性剤、乳化剤等を添加するこ
とができる。また、特に必要があれば消泡剤も添加でき
るが、本発明における自己乳化性ポリイソシアネート
は、消泡性が良好であるので、無添加又は通常より少な
めが好ましい。
応用分野としては、塗料、接着剤の他に、シール材、イ
ンキ、繊維・ガラスファイバー処理剤、サイジング剤、
目止め剤、プライマー、固結剤、アンカーコート剤、各
種バインダー等として使用することができる。
の自己乳化性ポリイソシアネートを硬化剤として用いた
ものである。本発明の水系塗料及び水系接着剤の好まし
い形態は、前述の自己乳化性ポリイソシアネートと、水
溶性樹脂及び/又は水系エマルジョンとを配合したもの
である。用途としては、金属、木工、プラスチック、無
機材料等の塗料(コーティング剤を含む)及び接着剤で
ある。二液配合することで、自己乳化性ポリイソシアネ
ート中に存在するイソシアネート基により、密着性の向
上や架橋形成による強度、硬度、耐久性の向上等を図る
ことができる。
れる水溶性樹脂としては、好適には、ポリビニルアルコ
ール、ポリエチレンオキサイド、水溶性エチレン−酢酸
ビニル共重合体、水溶性アクリル樹脂、水溶性エポキシ
樹脂、水溶性セルロース誘導体、水溶性ポリエステル、
水溶性リグニン誘導体、水溶性フッ素樹脂、水溶性シリ
コーン樹脂等が挙げられる。
使用される水系エマルジョンとは、いわゆるラテック
ス、エマルジョンと表現されるもの全てを包含する。好
適には、スチレンブタジエン共重合体ラテックス、アク
リロニトリルブタジエン共重合体ラテックス、メチルメ
タアクリレートブタジエン共重合体ラテックス、クロロ
プレンラテックス、ポリブタジエンラテックス等のゴム
系ラテックス、ポリアクリル酸エステルラテックス、ポ
リ塩化ビニリデンラテックス、ポリブタジエンラテック
ス、あるいはこれらのラテックスをカルボキシル変性し
たもの、また、ポリ塩化ビニルエマルジョン、ウレタン
アクリルエマルジョン、シリコーンアクリルエマルジョ
ン、酢酸ビニルアクリルエマルジョン、ポリウレタンエ
マルジョン、アクリルエマルジョン等が挙げられる。ま
た、優れた耐候性、耐汚染性を有するフッ素エマルジョ
ンは非架橋のため耐溶剤性は乏しいが、本発明の自己乳
化性ポリイソシアネートを硬化剤として使用することに
より、耐候性、耐汚染性及び耐溶剤性等を更に向上でき
る。
水系エマルジョンは、イソシアネート基と反応しうる活
性水素基を含有していない場合又は少ししか含有してい
ない場合でも、最終的には自己乳化性ポリイソシアネー
トは、水溶性樹脂及び/又は水系エマルジョンの中の水
と反応してポリウレア化合物となり、硬くて強靭な塗膜
となるため耐候性が向上する。また、イソシアネート基
が被着材表面に存在する活性水素基と反応するため、密
着性も向上する。しかし、常温においてイソシアネート
基と反応しうる活性水素基を多く含有する水溶性樹脂及
び/又は水系エマルジョンを使用した場合は、高分子中
の活性水素基と自己乳化性ポリイソシアネート中のイソ
シアネート基が反応し、架橋構造を形成するため、耐候
性、耐溶剤性等が更に向上することになる。また、高温
にて焼き付けを行う場合、ウレトジオン基含有タイプで
は、ウレトジオン基が解離し、イソシアネート基が発生
するため、常温で使用する場合と比較して、添加効果が
顕著に現れる。ゆえに、水溶性樹脂及び/又は水系エマ
ルジョンはイソシアネート基と反応しうる活性水素基を
含有するほうがより好ましい。
て、自己乳化性ポリイソシアネートと、水溶性樹脂及び
/又は水系エマルジョンとの配合方法は、そのまま添加
する、一旦水系樹脂用硬化剤を水分散させる、又はウレ
タン工業で常用の溶剤に溶解させる等の方法が挙げられ
る。好ましい方法は、自己乳化性ポリイソシアネートを
水に分散させてから、水溶性樹脂及び/又は水系エマル
ジョンと配合するという方法である。
て、水溶性樹脂及び/又は水系エマルジョンに対する前
述の自己乳化性ポリイソシアネートの添加量は、水溶性
樹脂及び/又は水系エマルジョンの固形分100質量部
に対して、自己乳化性ポリイソシアネートの樹脂分で好
ましくは0.5〜100質量部、更に好ましくは1〜8
0質量部、最も好ましくは3〜60質量部である。
は、前述の自己乳化性ポリイソシアネートを用いたもの
であるので、この自己乳化性ポリイソシアネートと水の
みを配合したものであっても充分実用に耐えうる。用途
としては、金属、木工、プラスチック、無機材料等の塗
料(コーティング剤を含む)及び接着剤である。
ートの配合比率は、水100質量部に対して、自己乳化
性ポリイソシアネートは好ましくは1〜100質量部、
更に好ましくは10〜100質量部、最も好ましくは2
0〜100質量部である。この分散液は、水分散後も比
較的安定に存在しているイソシアネート基がこれら基材
表面に存在する活性水素と反応するため、非常に密着性
の良い塗料(コーティング剤)あるいは接着剤となる。
また、水分散後かなりの時間が経過し、イソシアネート
基が消滅した後の水分散液も、粒径が0.05〜0.5
μm程度のエマルジョン状態として安定に存在し、それ
を常温乾燥あるいは加熱乾燥して得られるウレア化合物
を主体とした被膜は、硬くて強靭なものとなるため、フ
ィルム又はシートの形態あるいは各種基材のコーティン
グ剤等として使用することが可能である。なお、基材と
の密着性が重視される場合は、イソシアネート基が存在
している状態で使用するのが望ましい。
用いた塗料(コーティング剤を含む)及び接着剤には、
必要に応じて、前記の水系2成分系システムで慣用され
る添加剤及び助剤を使用できる。
詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定され
るものではない。なお、実施例、比較例において「部」
は全て「質量部」を意味し、「%」は全て「質量%」を
意味する。
反応器に、A−1を0.10部、B−1を1.15部、
C−1を15.00部、AIBNを0.02部仕込み、
90℃にて6時間反応させた。その後、50℃まで冷却
し、D−1を100.00部仕込み、80℃にて3時間
反応させて、自己乳化性ポリイソシアネートF−1を得
た。イソシアネート含量は18.8%、粘度3,200
mPa・s(25℃)、平均官能基数3.0であった。
A−2を5.00部、C−1を15.00部仕込み、8
0℃にて3時間反応させた。その後、B−2を1.20
部、AIBNを0.12部仕込み、90℃にて6時間反
応させて、自己乳化性ポリイソシアネートF−2を得
た。イソシアネート含量は17.5%、粘度2,800
mPa・s(25℃)、平均官能基数2.9であった。
乳化性ポリイソシアネートF−3、5を得た。
乳化性ポリイソシアネートF−4、6を得た。
C−1を20.00部仕込み、80℃にて3時間反応さ
せた。その後、B−3を1.10部仕込んで均一に混合
して自己乳化性ポリイソシアネートF−7を得た。イソ
シアネート含量は15.8%、粘度2,800mPa・
s(25℃)、平均官能基数3.3であった。
A−2を10.00部、C−1を20.00部仕込み、
80℃にて3時間反応させて、自己乳化性ポリイソシア
ネートF−8を得た。イソシアネート含量は13.7
%、粘度2,600mPa・s(25℃)、平均官能基
数3.1であった。
乳化性ポリイソシアネートF−9、10を得た。実施例
1〜6を表1に示し、比較例1〜4を表2に示す。
おいて A−1 :2−ヒドロキシエチルメタクリレート A−2 :リシノール酸メチル A−3 :2−ヒドロキシエチルアクリレートのε−カプロラクトン付加 物(分子量=244) B−1 :式1タイプの界面活性剤(数平均分子量=870) B−2 :式1タイプの界面活性剤(数平均分子量=560) B−3 :式2タイプの界面活性剤(数平均分子量=800) C−1 :メトキシポリエチレングリコール(数平均分子量=400) D−1 :ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート変性体 (商品名:デュラネートTPA−100、旭化成工業製) イソシアネート含量=23.5% 平均官能基数=3.2 粘度(25℃)=1,500mPa・s D−2 :ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート変性体 (商品名:コロネートHX、日本ポリウレタン工業製) イソシアネート含量=21.2% 平均官能基数=3.7 粘度(25℃)=2,000mPa・s D−3 :イソホロンジイソシアネートのイソシアヌレート変性体 (商品名:ヴェスタナットT−1890、ヒュールスAG製) イソシアネート含量=17.3% 平均官能基数=3.6 常温白色固体 AIBN :2,2′−アゾビス−2−イソブチロニトリル TBPOEH:t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート E−1 :ポリ(オキシエチレン)ノニルフェノールエーテルのアクリル 酸エステル(数平均分子量=980)
の平均官能基数の算出方法〕実施例、比較例に用いた原
料有機ポリイソシアネート(変性体)に反応させる変性
剤は、結果的に1分子中に活性水素基(=水酸基)を1
個有するものであるから、変性後の有機ポリイソシアネ
ートの平均官能基数は、以下の式にて算出できる。 fB=fA×(1−X/Y) 但し X=a/Ma+b/Mb+c/Mc+d/Md Y=e×f/4200 fB:変性後の平均イソシアネート官能基数 fA:原料有機ポリイソシアネートの平均官能基数 a:A−1の仕込み部数 Ma:A−1の分子量 b:A−2の仕込み部数 Mb:A−2の数平均分子量 c:A−3の仕込み部数 Mc:A−3の数平均分子量 d:C−1の仕込み部数 Md:C−1の数平均分子量 e:原料有機ポリイソシアネートの仕込み部数 f:イソシアネート含量(%)
応用実施例1〜6、応用比較例1〜5 [消泡性試験]実施例1〜6、比較例1〜4で得られた
自己乳化性ポリイソシアネートを400部、イオン交換
水を600部容器に仕込み、ホモミキサーで2000r
pmにて30秒間高速攪拌して泡立たせ、この状態で静
置して泡がなくなるまでの時間を測定した。なお、応用
比較例5は、F−7を水に分散させた後、消泡剤(FS
アンチフォーム013B、ダウコーニング製)を固形分
に対して0.1%添加したものである。結果を表3に示
す。 消泡性の評価基準 A:30分以内で泡が消える。 (B:30分〜2時間で泡が消える。) C:2〜5時間で泡が消える。 (D:5時間以内では泡は消えない。)
〜4で得られた自己乳化性ポリイソシアネートを100
部、イオン交換水を900部容器に仕込み、ホモミキサ
ーで2000rpmにて30秒間高速攪拌して分散さ
せ、この状態で静置して外観を観察した。なお、応用比
較例5は、F−7を水に分散させた後、消泡剤(FSア
ンチフォーム013B)を固形分に対して0.1%添加
したものである。結果を表3に示す。 水分散性の評価基準 ○:水中に均一に分散する。 (×:水中に分散しない。)
例1〜4で得られた自己乳化性ポリイソシアネートを1
00部、イオン交換水を900部容器に仕込み、ホモミ
キサーで2000rpmにて30秒間高速攪拌して水中
に分散させ、1時間毎にサンプリングしてイソシアネー
ト含量を測定し、0%になるまでの時間を測定した。な
お、応用比較例5は、F−7を水に分散させた後、消泡
剤(FSアンチフォーム013B)を固形分に対して
0.1%添加したものである。結果を表3に示す。
能であった。
分散させて水系塗料を調製した。この水系塗料に含有さ
れる水酸基に対して当量になるように、あらかじめ水に
分散させた(固形分=10%)自己乳化性ポリイソシア
ネートF−1を配合して、塗料評価用サンプルAP−1
を調製した。各塗料成分の配合比は以下の通りである。 <ポリイソシアネート配合前の水系塗料配合比> マクリナールVSM2521(ヘキスト合成製、アクリルエマルジョン、 固形分=42%、水酸基価=140mgKOH/g、酸価=40mgK OH/g) 640部 酸化チタンペースト※ 335部 キョーワノールM(協和発酵製) 25部 ※酸化チタンペースト配合比 酸化チタン(石原産業製、タイペークR−630) 709部 水 179部 界面活性剤(日本乳化剤製、25%Newcol723aq) 85部 分散剤(アーコケミカル製、SMA−1440H) 20部 アンモニア水 6部 防腐剤(ゼネカ製、ブロキセルBDN) 1部
〜40μmになるように塗装し、25℃で2週間の条件
で硬化させた。この塗装サンプルの各塗膜物性を測定し
た。測定項目は以下の通りである。結果を表4に示す。 ・光沢:JIS K5660−1995に準じて60°
鏡面光沢度を測定。 ・耐水性:JIS K5400−1995に準じて測
定。 ・密着性:JIS K5400−1995(碁盤目剥離
試験法)に準じて測定。 ・耐溶剤性:キシレンをしみ込ませた脱脂綿にて塗装面
をこすり、塗膜外観が破壊されるを回数を測定(キシレ
ンラビング試験)。
−2〜11を調製し、応用実施例7と同様に試験をし
た。なお、応用比較例10は、F−7を水に分散させた
後、消泡剤(FSアンチフォーム013B)を固形分に
対して0.1%添加したものを硬化剤として用いたもの
である。結果を表4、5に示す。
ど良好。 耐溶剤性の評価 キシレンラビング試験において、その値が大きいほど良
好。
3mmol/g、無黄変ポリエステル系、固形分=30
%)に、あらかじめ水に分散させた(固形分=10%)
自己乳化性ポリイソシアネートF−1を配合して(配合
質量比:固形分換算でポリウレタン樹脂/F−1=10
0/10)、水系接着剤AD−1を得た。AD−1を、
PETフィルム及びアルミ箔の処理面にバーコータ−N
o.6にて塗布した。接着剤塗布後、80℃のオーブン
に30秒間入れて、水分を飛ばした後接着剤塗布面同士
を重ね、その後、80℃×0.3MPaの貼り合わせロ
ールにて貼り合わせた。ロール通過後、40℃×3日間
養生して、ラミネートフィルムAを得た。ラミネートフ
ィルムAを1cm幅にカットし、引張速度:300mm
/分、測定雰囲気:25℃×50%RHにてT型剥離試
験を行った。同様にして、アルミ箔/CPPフィルムの
ラミネートフィルムBを作成して、T型剥離強度を測定
した。なお、ラミネートフィルムBは、85℃×1時間
ボイルした後の剥離試験も実施した。剥離試験結果を表
6、7に示す。
15 F−1の代わりにF−2〜10を用いて、水系接着剤A
D−2〜11を調製し、応用実施例13と同様に試験を
した。なお、応用比較例15は、F−7を水に分散させ
た後、消泡剤(FSアンチフォーム013B)を固形分
に対して0.1%添加したものを硬化剤として用いたも
のである。結果を表6、7に示す。
15、表6、7において、 PET(フィルム):E−5100(東洋紡製) アルミ(箔) :アルミハクC(東洋アルミニウム製) CPP(フィルム):RXC−11(東セロ製) デラミ :デラミネーション発生
は、従来のものより、水分散後のポットライフが長く、
また、水分散後の消泡性も良好であるので、消泡剤を用
いなくても作業性は良好である。また、この自己乳化性
ポリイソシアネートを用いた水系塗料及び水系接着剤も
硬化後の諸物性が良好である。
Claims (4)
- 【請求項1】 エチレン性不飽和結合及び活性水素基を
含有する化合物(a1)とエチレン性不飽和結合含有イ
オン性界面活性剤(a2)とをラジカル重合により結合
した活性水素基含有イオン性界面活性剤(A)と、活性
水素基含有ノニオン性界面活性剤(B)と、有機ポリイ
ソシアネート(C)とを反応させて得られる自己乳化性
ポリイソシアネート。 - 【請求項2】 エチレン性不飽和結合及び活性水素基を
含有する化合物(a1)とエチレン性不飽和結合含有イ
オン性界面活性剤(a2)とをラジカル重合により結合
した活性水素基含有イオン性界面活性剤(A)と、活性
水素基含有ノニオン性界面活性剤(B)と、これら以外
の活性水素基含有化合物(D)と、有機ポリイソシアネ
ート(C)とを反応させて得られる自己乳化性ポリイソ
シアネート。 - 【請求項3】 水、水溶性樹脂及び/又は水系エマルジ
ョンと、請求項1又は2に記載の自己乳化性ポリイソシ
アネートとを含有すること、を特徴とする水系塗料。 - 【請求項4】 水、水溶性樹脂及び/又は水系エマルジ
ョンと、請求項1又は2に記載の自己乳化性ポリイソシ
アネートとを含有すること、を特徴とする水系接着剤。
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