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JP2000177058A - 離型フィルムの製造方法 - Google Patents

離型フィルムの製造方法

Info

Publication number
JP2000177058A
JP2000177058A JP10357563A JP35756398A JP2000177058A JP 2000177058 A JP2000177058 A JP 2000177058A JP 10357563 A JP10357563 A JP 10357563A JP 35756398 A JP35756398 A JP 35756398A JP 2000177058 A JP2000177058 A JP 2000177058A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
carbon
film
organosiloxane
molecular weight
coating liquid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10357563A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinsuke Tanaka
慎介 田中
Kenji Shimizu
謙治 清水
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokuyama Corp
Original Assignee
Tokuyama Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokuyama Corp filed Critical Tokuyama Corp
Priority to JP10357563A priority Critical patent/JP2000177058A/ja
Publication of JP2000177058A publication Critical patent/JP2000177058A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】熱可塑性樹脂フィルム等の基材に、密着性よく
経時変化が少なく、かつ剥離抵抗が低減された離型フィ
ルムの製造方法。 【解決手段】基材上に、30%トルエン溶液における粘
度が1500〜30000cPである、少なくとも炭素
−炭素二重結合を一個以上有する高分子量オルガノシロ
キサンを主成分とする塗工液を塗工し硬化した後、該硬
化面に、それ自身の粘度が100〜1000cPであ
る、少なくとも炭素−炭素二重結合を一個以上有する低
分子量オルガノシロキサンを主成分とする塗工液を塗工
し硬化せしめることを特徴とする離型フィルムの製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、離型性が付与された離型フィル
ムの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】粘着層を有するシール、ステッカー、表
示ラベル、テープ等は、これら媒体の粘着面を保護する
ために離型性を有する支持体(以下、離型フィルムとい
う)に積層されている。
【0003】上記した離型フィルムの基材としては、熱
可塑性樹脂よりなるフィルム及びシート、ライナー、紙
等が用いられており、表示媒体の粘着面を保護すべき面
に離型処理が施されている。
【0004】また、上記した基材の表面に離型処理を施
す方法としては、通常、該表面に離型処理剤を用いて処
理する方法が採用される。上記した離型処理剤として
は、シリコーン樹脂を主成分とする離型処理剤や、フッ
素系樹脂を主成分とする離型処理剤が知られており、そ
の中でも一般的にはシリコーン樹脂を主成分とする離型
処理剤が一般的に用いられている。
【0005】上記した離型処理剤用として用いられるシ
リコーン樹脂としては、複数の炭素−炭素二重結合を有
する基が末端もしくは主鎖に結合している反応性オルガ
ノシロキサン誘導体、ケイ素原子に直接水素原子が結合
した構造を一個以上有する反応性シロキサン誘導体、重
合触媒、密着性向上剤および必要に応じてらなる組成が
一般に使用されており、溶剤に希釈された溶剤型、ある
いは、全く溶剤に希釈されない無溶剤型として使用され
る。
【0006】また、上記シリコーン樹脂を用いて離型処
理を施す方法としては、通常、上記したシリコーン樹脂
を硬化触媒と共に、樹脂フィルム等の基材の表面に塗工
後、熱、紫外線、電子線による硬化処理を施す方法が採
用されている。
【0007】近年、離型フィルムは、より高速での低剥
離抵抗化が求められている。詳述すると、自動貼付機に
て粘着層を有する表示媒体を被着体に貼付する際、高速
での運転が求められており、高速での剥離抵抗が大きい
と粘着層を有する表示媒体の繰り出しミスが頻発し、生
産ラインを停止せねばならないために、離型フィルムに
高速領域での低剥離抵抗化が求められている。
【0008】従来、上記したシリコーン樹脂を主成分と
する離型処理剤により離型処理を施す場合において、剥
離抵抗を低くする方法としては、シリコーン樹脂硬化反
応に関与しないシリコーン樹脂オリゴマーを添加する方
法や、シリコーン樹脂硬化反応における架橋密度を上げ
る方法が提案されている。
【0009】しかしながら、シリコーン樹脂を主成分と
する離型処理剤にシリコーンオリゴマーを添加する方法
では、粘着層を有する表示媒体を保護するため積層した
際、表示媒体にシリコーン樹脂オリゴマーが転移するた
め、表示媒体の印刷適性を阻害するという致命的な欠点
を生じてしまう。
【0010】また、シリコーン樹脂の架橋密度を上げる
方法として、無溶剤型のシリコーンを用いる方法がある
が、基材が熱可塑性樹脂フィルムの場合、該フィルムの
表面にコロナ処理を施した後に、無溶剤型シリコーンを
塗布・硬化してシリコーン皮膜を形成した場合、硬化直
後の密着性は良好であるが、時間の経過と共にシリコー
ン皮膜が脱落するという問題が発生する。
【0011】また、この欠点を解消するため、熱可塑性
樹脂フィルムにコロナ処理を施した後に、あらかじめア
クリル樹脂、ポリイミン、ポリエチレンイミン、ポリウ
レタン等のアンカーコート処理を施し、そのアンカーコ
ート処理面に該シリコーン皮膜を形成する方法が考えら
れるが、これらの方法では上記の問題は改善するもの
の、複数の生産工程を経るために作業が煩雑になり、生
産コストが高くなるために現実的とは言い難い。
【0012】更には、無溶剤型シリコーンを熱可塑性樹
脂フィルム等基材の表面に塗工するに際、特殊な塗工機
を用いなければならず、膨大な設備投資が必要であり、
やはり有効な手段とは言い難い。
【0013】したがって、特に熱可塑性樹脂フィルムを
支持体の基材とした場合において、上記した問題により
密着性がよく経時変化の少ない軽剥離化された剥離フィ
ルムが得られていないのが実状である。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、特に熱可塑性樹脂フィルムを支持体の基材とし
た場合において、密着性よく経時変化が少なく、かつ剥
離抵抗が低減された離型フィルムを簡便に得る事にあ
る。
【0015】
【問題を解決するための手段】上記技術課題に鑑み、熱
可塑性樹脂フィルム等の基材に、密着性よく経時変化が
少なく、かつ剥離抵抗が低減された離型フィルムを得る
方法について鋭意検討した。
【0016】その結果、基材上に特定の分子量を有する
シリコーンを硬化触媒と共に溶剤で希釈し塗工・硬化し
た後、該硬化面に再度別の特定の分子量を有するシリコ
ーンを硬化触媒と共に溶剤で希釈に塗工・硬化すること
により、密着性が改良され経時変化も少なく剥離抵抗が
低減された離型フィルムが得られる事を見出し、本発明
に至った。
【0017】即ち、本発明は、基材上に、30%トルエ
ン溶液における粘度が1500〜30000cPであ
る、少なくとも炭素−炭素二重結合を一個以上有する高
分子量オルガノシロキサンを主成分とする塗工液を塗工
し硬化した後、該硬化面に、それ自身の粘度が100〜
1000cPである、少なくとも炭素−炭素二重結合を
一個以上有する低分子量オルガノシロキサンを主成分と
する塗工液を塗工し硬化せしめることを特徴とする離型
フィルムの製造方法である。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明において用いられる高分子
量オルガノシロキサンは、30%トルエン溶液における
粘度が1500〜30000cPであり、かつ、少なく
とも炭素−炭素二重結合を一個以上有している必要があ
る。なお、上記粘度は、27℃で測定された粘度であ
る。
【0019】上記30%トルエン溶液における粘度が、
1500cP未満であると、基材に塗工し、溶剤を除去
した際、ハジキ現象が生じる場合があるので好ましくな
い。
【0020】また、30%トルエン溶液における粘度
が、30000cPを超えると、フィルムに塗工した場
合、表面荒れが発生して商品価値を損なう場合があり好
ましくない。
【0021】なお、本発明における30%トルエン溶液
における粘度は、炭素−炭素二重結合を一個以上有する
オルガノシロキサンの分子量を粘度に置き換えた指標で
ある。即ち、室温域で固体ゴム状の炭素−炭素二重結合
を一個以上有するオルガノシロキサンは、高分子量のた
め分子量を測定するのが困難であり、したがって、分子
量の代わりに、30%トルエン溶液の粘度として規格化
したものである。
【0022】上記した炭素−炭素二重結合を一個以上有
する高分子量オルガノシロキサンは、特に限定されない
が、その中でも、炭素−炭素二重結合を有する基が両末
端および/または主鎖に結合されているオルガノシロキ
サンであることが好適であり、炭素−炭素二重結合を有
する基が両末端に結合されているオルガノシロキサンが
より好ましい。
【0023】また、上記高分子量オルガノシロキサン
の、炭素−炭素二重結合を有する置換基以外の置換基
は、特に限定されず、通常、メチル基、エチル基、プロ
ピル基、イソプロピル基等の直鎖または分岐のアルキル
基により構成される。
【0024】また、上記した高分子量オルガノシロキサ
ンは、一般的に溶剤型シリコーンと呼ばれ、通常、溶剤
に溶解させて使用される。
【0025】本発明に用いられる低分子量オルガノシロ
キサンは、それ自身の粘度が1000cP以下であり、
かつ、少なくとも炭素−炭素二重結合を一個以上有して
いる必要がある。なお、上記粘度は、27℃で測定され
る値である。
【0026】上記粘度が1000cPを超えると、架橋
密度が上がらないため顕著な軽剥離化の傾向が見られな
い。また、実用的には上記粘度は、100cP以上が好
適である。
【0027】上記した炭素−炭素二重結合を一個以上有
する低分子量オルガノシロキサンは、特に限定されない
が、その中でも、炭素−炭素二重結合を有する基が両末
端および/または主鎖に結合されているオルガノシロキ
サンであることが好適であり、炭素−炭素二重結合を有
する基が両末端に結合されているオルガノシロキサンが
より好ましい。
【0028】また、上記低分子量オルガノシロキサン
の、炭素−炭素二重結合を有する基以外の置換基は、特
に限定されず、通常、メチル基、エチル基、プロピル
基、イソプロピル基等の直鎖または分岐のアルキル基に
より構成される。
【0029】また、上記した低分子量オルガノシロキサ
ンは、一般的に無溶剤型シリコーンと呼ばれる。
【0030】本発明で用いられる塗工液には、上記した
高分子量オルガノシロキサンまたは低分子量オルガノシ
ロキサンの他に、本発明の効果を阻害しない範囲で、通
常、架橋剤、重合開始剤、重合調整剤、密着性向上剤、
希釈溶剤等が配合される。
【0031】上記架橋剤としては、一般的に、ケイ素−
水素が直接結合した部分官能基を少なくとも一個以上有
するオルガノシロキサンを用いることが好適である。ま
た重合開始剤としては、白金族金属の化合物や、白金族
金属を含む錯体が用いられる。架橋剤や重合開始剤は、
一般的に塗工液を調整する際に混合される。
【0032】また、実際に塗工機を用いて塗工する際
は、有機溶剤よって希釈して用いることが好適である。
上記溶剤としては、一般的には、例えば、ペンタン、ヘ
キサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、リモネ
ン等脂肪族有機溶剤、例えばベンゼン、トルエン、キシ
レン等芳香族有機溶剤、例えば、アセトン、メチルエチ
ルケトン、ジエチルケトン等脂肪族ケトンが適宜用いら
れる。さらにはこれら溶剤を任意の割合で混合したもの
使用できる。また、希釈率は、特に限定されず、たとえ
ば、70〜99.99%の範囲から適宜採用すればよ
い。
【0033】本発明の製造方法において重要なことは、
上記した30%トルエン溶液における粘度が1500〜
30000cPである、少なくとも炭素−炭素二重結合
を一個以上有する高分子量オルガノシロキサンを主成分
とする塗工液と、それ自身の粘度が100〜1000c
Pである、少なくとも炭素−炭素二重結合を一個以上有
する低分子量オルガノシロキサンを主成分とする塗工液
とを、基材上に塗工・硬化させる順序である。
【0034】すなわち、本発明の製造方法においては、
まず基材上に、30%トルエン溶液における粘度が15
00〜30000cPである、少なくとも炭素−炭素二
重結合を一個以上有する高分子量オルガノシロキサンを
主成分とする塗工液を塗工し硬化した後、該硬化面に、
それ自身の粘度が100〜1000cPである、少なく
とも炭素−炭素二重結合を一個以上有する低分子量オル
ガノシロキサンを主成分とする塗工液を塗工し硬化せし
める必要がある。
【0035】逆に、まず、それ自身の粘度が100〜1
000cPである、少なくとも炭素−炭素二重結合を一
個以上有する低分子量アルキルシロキサンを主成分とす
る塗工液を塗工した場合、基材上に均一に塗工する事が
難しく特殊な塗工機が必要となるばかりでなく、硬化
後、該硬化面に30%トルエン溶液における粘度が15
00〜30000cPである、少なくとも炭素−炭素二
重結合を一個以上有する高分子量オルガノシロキサンを
主成分とする塗工液を塗工し硬化しても、剥離強度の低
減化は望めない。
【0036】本発明において、前述したごとく、30%
トルエン溶液における粘度が1500〜30000cP
である、少なくとも炭素−炭素二重結合を一個以上有す
る高分子量オルガノシロキサンを主成分とする塗工液の
基材上への塗工量は、特に限定されず、0.01〜0.
5g/m2の範囲が適宜選択される。その中でも、塗工
量が0.02〜0.2g/m2であることが好ましく、
0.03〜0.1g/m2の範囲がより好ましい。
【0037】また、それ自身の粘度が100〜1000
cPである、少なくとも炭素−炭素二重結合を一個以上
有する低分子量オルガノシロキサンを主成分とする塗工
液の塗工量は、特に限定されず、0.03〜0.5g/
2の範囲が適宜選択される。その中でも、塗工量が
0.05〜0.3g/m2であることが好ましく、0.
07〜0.2g/m2の範囲がより好ましい。
【0038】また、上記した両塗工後のトータルのオル
ガノシロキサン塗工量は0.05〜1.0g/m2の範
囲が適宜選択される。
【0039】本発明において、塗工液の塗工方法として
は、本発明の効果が阻害されない限り、特に制限なく公
知の方法、たとえば、一般に用いられるコーティングヘ
ッド、例えば、グラビヤ、グラビヤリバース、オフセッ
ト等の転写方法を基本とした塗工や、バー、コンマバー
等の掻き取り方法を基本とした塗工など一般に普及して
いるコーティング装置を用いることができる。
【0040】本発明において、硬化方法は、特に限定さ
れず、通常、塗工液が塗工された熱可塑性樹脂フィルム
を、乾燥炉にて加熱することによって溶剤の除去と共に
硬化する方法が採用される。上記加熱温度は、通常10
0℃〜150℃の範囲が好適である。
【0041】本発明において用いられる基材は、特に限
定されないが、熱可塑性樹脂からなる基材であること
が、本発明の効果が十分に発揮されるため好適である。
【0042】上記熱可塑性樹脂としては、ナイロン、ポ
リエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン等が挙げら
れる。また、上記熱可塑性樹脂からなる基材の形態は、
特に制限なく、フィルム、シート、多孔質フィルム、織
布、不織布でもよいが、一般には、フィルムやシート等
の表面が平滑なものが好適である。
【0043】上記したフィルムやシートの場合、該シー
ト及びフィルムの塗工面は、コロナ処理、フレーム処理
等の表面処理が施されていることが好ましい。
【0044】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明について説明す
るが、本発明がこれらに限定されるものではない。
【0045】〈評価方法〉 (基材とシリコーン皮膜との密着性)シリコーン皮膜が
形成された熱可塑性樹脂フィルムを、40℃、湿度90
%の恒温槽に24時間静置した後に、該シリコーン皮膜
を指で擦ってシリコーン皮膜の脱落状態を目視にて観察
した。脱落が見られないものを○、脱落が見られたもの
を×とした。
【0046】(常態剥離強度)シリコーン皮膜が形成さ
れた熱可塑性樹脂フィルムに、粘着剤(SKダイン80
1B)をメイヤーバーアプリケーターを用いて、80μ
m(wet)厚みで塗布した後、80℃で5分間乾燥し
た。次いで粘着剤の塗工面に50μmのポリエステル
(東洋紡ポリエステルフィルムE5100)を張り合わ
せ、25℃、20g/cm2の荷重をかけて48時間エ
ージングした。エージング後、25mm×200mmに
切断しテストピースとした。該テストピースをオートグ
ラフにて、剥離速度300mm/分で180°での剥離
強度を測定した。
【0047】(残留接着率)あらかじめ、ニットー31
BテープをSUS板に2kgロールを用いて圧着速度5
mm/分にて一往復プレス圧着し、4時間放置する。そ
の後、ニットー31Bテープを180°剥離し、粘着力
を測定する。この際、剥離速度は300mm/分で測定
する。この時の粘着力を(Ai)とする。
【0048】次いで、シリコーン皮膜が形成された熱可
塑性樹脂のシリコーン皮膜面にニットー31Bテープを
5kgロールで圧着する。70℃、20g/cm2、2
0時間加熱エージングを行う。エージング終了後4時
間、23℃で放置する。ニットー31Bテープを剥が
し、SUS板に2kgロールを用い圧着速度5mm/秒
で一往復プレス圧着し、4時間放置する。25℃にてニ
ットー31Bテープを180°剥離し粘着力を測定す
る。この時の剥離速度は300mm/分とする。この数
値を(Ae)とする。以下の式に代入し残留接着率を算
出する。
【0049】残留接着率=(Ae/Ai)×100 (実施例1) (原料樹脂の調整)メルトフローレート7.0g/10
minの結晶性プロピレン単独重合体100重量部と、
該結晶性プロピレン単独重合体100重量部に対し、酸
化防止剤として2,6−ジ−t−ブチルヒドロキシトル
エン0.1重量部、塩素捕捉剤としてステアリン酸カル
シウム0.1重量部、を添加した樹脂組成物を、ヘンシ
ェルミキサーにて5分間混合撹拌した後、口径60mm
の押出造粒機を用い、230℃にて造粒し原料ペレット
Aとした。
【0050】(キャストフィルムの作成)原料ペレット
Aを用いて以下の方法でキャストフィルムの成形を行っ
た。
【0051】スクリュー径75mmの押出機にペレット
Aを供給し、樹脂温度230℃でTダイより押出し、3
0℃の冷却ロールを通して厚み60μmの単層フィルム
を得た。引き続き片方の表面の濡れ指数が40mN/m
となるようにコロナ放電処理を施し、次いで40℃で2
4時間エージングすることでキャストフィルムを得た。
【0052】(離型処理)高分子量オルガノシロキサン
としてLTC760A(30%トルエン溶液における粘
度5000cP、固形分濃度30%、東レ・ダウコーニ
ング・シリコーン社製)20.32g、硬化触媒として
SRX212(東レ・ダウコーニング・シリコーン社
製)0.19g重合調整剤としてSD7200(東レ・
ダウコーニング・シリコーン社製)0.08g、、希釈
溶剤としてヘプタン67.85gを混合し撹拌し、オル
ガノシロキサン固形分濃度が6.8%の高分子量オルガ
ノシロキサンを主成分とする塗工液を得た。この塗工液
を、キャストフィルムのコロナ処理面にメイヤーバーア
プリケーター(No.5)を用いて塗工し、クールドラ
イヤーで溶剤を除き、120℃で3分間加熱硬化した。
【0053】次いで、低分子量オルガノシロキサンとし
てLTC1053L(粘度350cP、東レ・ダウコー
ニング・シリコーン社製)10.3g、硬化触媒として
LTC1102(東レ・ダウコーニング・シリコーン社
製)1.0gを混合し撹拌した溶液を90gのヘプタン
に溶解して、オルガノシロキサン固形分濃度が10%の
低分子量オルガノシロキサンを主成分とする塗工液を得
た。該塗工液を、前記高分子量オルガノシロキサンを主
成分とする塗工液で塗工・硬化した面に、メイヤーバー
アプリケーター(No.3)を用いて塗工し、クールド
ライヤーで溶剤を除いた。この際、シリコーンのハジキ
は見られなかった。引き続き、該フィルムを120℃で
3分間加熱硬化した。
【0054】こうして得られた離型フィルムの物性を測
定し、結果を表1にまとめた。
【0055】(実施例2)オルガノシロキサン固形分濃
度が1.3%となるようにヘプタンで希釈した高分子量
オルガノシロキサンを主成分とする塗工液を用い、オル
ガノシロキサン固形分濃度が1.0%となるようにヘプ
タンで希釈した低分子量オルガノシロキサンを主成分と
する塗工液を、メイヤーバーアプリケーター(No.
5)で塗工した以外は実施例1と同様に行った。その結
果を表1にまとめた。
【0056】(実施例3)基材として、キャストフィル
ムの代わりに、ポリエステル(東洋紡ポリエステルE5
100)フィルムを用いた以外は、実施例2と同様に行
った。その結果を表1にまとめた。
【0057】(実施例4)基材として、キャストフィル
ムの代わりに、OPPフィルム(サン・トックスOPP
PF21#60)を用い、該フィルムのコロナ処理面
に塗工した以外は実施例2と同様に行った。その結果を
表1にまとめた。
【0058】(比較例1)高分子量オルガノシロキサン
を主成分とする塗工液と、低分子量オルガノシロキサン
を主成分とする塗工液の、塗工・硬化の順番を逆にした
以外は、実施例1と同様に行った。
【0059】この際、低分子量オルガノシロキサンを主
成分とする塗工液を塗布後、クールドライヤーで溶剤を
除去した時点でフィルム上でシリコーンのハジキが見ら
れ均一塗工できなかった。その結果を表1にまとめた。
【0060】(比較例2)オルガノシロキサン固形分濃
度が1.3%となるようにヘプタンで希釈した高分子量
オルガノシロキサンを主成分とする塗工液を、メイヤー
バーアプリケーター(No.7)を用いて塗工・硬化
し、低分子量オルガノシロキサンを主成分とする塗工液
を用いなかった以外は、実施例1と同様に行った。その
結果を表1にまとめた。
【0061】(比較例3)オルガノシロキサン固形分濃
度が1.0%となるようにヘプタンで希釈した低分子量
オルガノシロキサンを主成分とする塗工液を用いて、離
型フィルムの作成を試みたが、基材上に塗工しクールド
ライヤーで溶剤を除去した時点でフィルム上にシリコー
ンのハジキが生じ均一な塗工ができなかった。その結果
を表1にまとめた。
【0062】(実施例5)オルガノシロキサン固形分濃
度が0.6%となるようにヘプタンで希釈した高分子量
オルガノシロキサンを主成分とする塗工液を用い、オル
ガノシロキサン固形分濃度が0.5%となるようにヘプ
タンで希釈した低分子量オルガノシロキサンを主成分と
する塗工液を、メイヤーバーアプリケーター(No.
7)で塗工した以外は実施例1と同様に行った。その結
果を表1にまとめた。
【0063】(実施例6)オルガノシロキサン固形分濃
度が0.05%となるようにヘプタンで希釈した高分子
量オルガノシロキサンを主成分とする塗工液を用い、オ
ルガノシロキサン固形分濃度が1.0%となるようにヘ
プタンで希釈した低分子量オルガノシロキサンを主成分
とする塗工液を、メイヤーバーアプリケーター(No.
5)を用いて塗工した、以外は実施例1と同様に行っ
た。その結果を表1にまとめた。
【0064】
【表1】
【0065】
【発明の効果】本発明の、基材上に、30%トルエン溶
液における粘度が1500〜30000cPである、少
なくとも炭素−炭素二重結合を一個以上有する高分子量
オルガノシロキサンを主成分とする塗工液を塗工し硬化
した後、該硬化面に、それ自身の粘度が100〜100
0cPである、少なくとも炭素−炭素二重結合を一個以
上有する低分子量オルガノシロキサンを主成分とする塗
工液を塗工し硬化せしめる離型フィルムの製造方法によ
れば、基材との密着性が良好であり、経時変化も少な
く、剥離強度が低減された離型フィルムを簡便に製造す
る事ができる。
【0066】その理由は定かではないが、最初に、30
%トルエン溶液における粘度が1500〜30000c
Pである、少なくとも炭素−炭素二重結合を一個以上有
する高分子量オルガノシロキサンを主成分とする塗工液
を塗工・硬化することにより、通常では基材上に塗工し
難い、それ自身の粘度が100〜1000cPである、
少なくとも炭素−炭素二重結合を一個以上有する低分子
量オルガノシロキサンを主成分とする塗工液と基材との
親和性が高められるものと考えられる。また、それ自身
の粘度が100〜1000cPである、少なくとも炭素
−炭素二重結合を一個以上有する低分子量オルガノシロ
キサンを主成分とする塗工液を溶剤に希釈しても均一な
表面が得られるものと考えられる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D075 AE03 AE05 CA07 DA04 DC38 EA07 EB43 4F100 AH02 AH02H AH08 AH08H AK01A AK07 AK52B AK52C AT00A BA03 BA07 BA10A BA10C BA13 CA02 CA06 CA30 EH17 EH46B EH46C EJ08B EJ08C EJ55 GB90 JA06B JA06C JA08B JA09C JB16A JK06 JL14 YY00B YY00C 4F202 AA11 AA33C AG01 AG03 CM46

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材上に、30%トルエン溶液における粘
    度が1500〜30000cPである、少なくとも炭素
    −炭素二重結合を一個以上有する高分子量オルガノシロ
    キサンを主成分とする塗工液を塗工し硬化した後、該硬
    化面に、それ自身の粘度が100〜1000cPであ
    る、少なくとも炭素−炭素二重結合を一個以上有する低
    分子量オルガノシロキサンを主成分とする塗工液を塗工
    し硬化せしめることを特徴とする離型フィルムの製造方
    法。
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