JP2000173989A - プラズマ処理装置 - Google Patents
プラズマ処理装置Info
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- JP2000173989A JP2000173989A JP10342060A JP34206098A JP2000173989A JP 2000173989 A JP2000173989 A JP 2000173989A JP 10342060 A JP10342060 A JP 10342060A JP 34206098 A JP34206098 A JP 34206098A JP 2000173989 A JP2000173989 A JP 2000173989A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 反応器の直径が大きくても、装置全体のサイ
ズを可及的に小さくでき、小さなスペースに設置し得、
被処理物に入射されるイオンの指向性を改善すると共
に、反応器の寿命を長くすることができるプラズマ処理
装置を提供する。 【解決手段】 ブロック部材25の環状マイクロ波窓4に
対向する部分に環状導波管型アンテナ部11a が形成して
あり、板部材16には複数のスリット15,15,…が開設し
てある。加熱ブロック26の下面中央に設けた凹部に対向
電極18が嵌合してあり、対向電極18は電気的に接地して
ある。対向電極18の底面には、誘電体を対向電極18の中
心軸周りに均等配したパターンになるように堆積するこ
とによって、複数の誘導部18a ,18a ,…が形成してあ
り、相隣る誘導部18a ,18a ,…の間には、扇形の複数
の電極部18b ,18b ,…が形成されている。
ズを可及的に小さくでき、小さなスペースに設置し得、
被処理物に入射されるイオンの指向性を改善すると共
に、反応器の寿命を長くすることができるプラズマ処理
装置を提供する。 【解決手段】 ブロック部材25の環状マイクロ波窓4に
対向する部分に環状導波管型アンテナ部11a が形成して
あり、板部材16には複数のスリット15,15,…が開設し
てある。加熱ブロック26の下面中央に設けた凹部に対向
電極18が嵌合してあり、対向電極18は電気的に接地して
ある。対向電極18の底面には、誘電体を対向電極18の中
心軸周りに均等配したパターンになるように堆積するこ
とによって、複数の誘導部18a ,18a ,…が形成してあ
り、相隣る誘導部18a ,18a ,…の間には、扇形の複数
の電極部18b ,18b ,…が形成されている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マイクロ波を用い
て生成したプラズマによって、半導体基板又は液晶ディ
スプレイ用ガラス基板等にエッチング又はアッシング等
の処理を施す装置に関する。
て生成したプラズマによって、半導体基板又は液晶ディ
スプレイ用ガラス基板等にエッチング又はアッシング等
の処理を施す装置に関する。
【0002】
【従来の技術】反応ガスに外部からエネルギを与えて生
じるプラズマは、LSI又はLCD等の製造プロセスに
おいて広く用いられている。特に、ドライエッチングプ
ロセスにおいて、プラズマの利用は不可欠の基本技術と
なっている。このプラズマによって処理される基板の寸
法が大きくなるのに伴って、より広い領域にプラズマを
均一に発生させることが要求されている。そのため、本
願出願人は、特開昭62−5600号公報及び特開昭62−9948
1 号公報等において次のような装置を提案している。
じるプラズマは、LSI又はLCD等の製造プロセスに
おいて広く用いられている。特に、ドライエッチングプ
ロセスにおいて、プラズマの利用は不可欠の基本技術と
なっている。このプラズマによって処理される基板の寸
法が大きくなるのに伴って、より広い領域にプラズマを
均一に発生させることが要求されている。そのため、本
願出願人は、特開昭62−5600号公報及び特開昭62−9948
1 号公報等において次のような装置を提案している。
【0003】図8は、特開昭62−5600号公報及び特開昭
62−99481 号公報に開示した装置と同タイプのプラズマ
処理装置を示す側断面図であり、図9は図8に示したプ
ラズマ処理装置の平面図である。矩形箱状の反応器31
は、その全体がアルミニウムで形成されている。反応器
31の上部にマイクロ波窓34が配置してあり、反応器31の
上部はマイクロ波窓34で気密状態に封止されている。こ
のマイクロ波窓34は、耐熱性及びマイクロ波透過性を有
すると共に誘電損失が小さい、石英ガラス又はアルミナ
等の誘電体で形成されている。
62−99481 号公報に開示した装置と同タイプのプラズマ
処理装置を示す側断面図であり、図9は図8に示したプ
ラズマ処理装置の平面図である。矩形箱状の反応器31
は、その全体がアルミニウムで形成されている。反応器
31の上部にマイクロ波窓34が配置してあり、反応器31の
上部はマイクロ波窓34で気密状態に封止されている。こ
のマイクロ波窓34は、耐熱性及びマイクロ波透過性を有
すると共に誘電損失が小さい、石英ガラス又はアルミナ
等の誘電体で形成されている。
【0004】反応器31には、該反応器31の上部を覆う長
方形箱状のカバー部材40が連結してある。このカバー部
材40内の天井部分には誘電体線路41が取り付けてある。
誘電体線路41は、テフロン(登録商標)といったフッ素
樹脂,ポリエチレン樹脂又はポリスチレン樹脂等の誘電
体を、矩形と三角形とを組み合わせた略五角形の頂点に
凸部を設けた板形状に成形してなり、前記凸部をカバー
部材40の周面に連結した導波管51に内嵌させてある。導
波管51にはマイクロ波発振器50が連結してあり、マイク
ロ波発振器50が発振したマイクロ波は、導波管51によっ
て誘電体線路41の凸部に入射される。
方形箱状のカバー部材40が連結してある。このカバー部
材40内の天井部分には誘電体線路41が取り付けてある。
誘電体線路41は、テフロン(登録商標)といったフッ素
樹脂,ポリエチレン樹脂又はポリスチレン樹脂等の誘電
体を、矩形と三角形とを組み合わせた略五角形の頂点に
凸部を設けた板形状に成形してなり、前記凸部をカバー
部材40の周面に連結した導波管51に内嵌させてある。導
波管51にはマイクロ波発振器50が連結してあり、マイク
ロ波発振器50が発振したマイクロ波は、導波管51によっ
て誘電体線路41の凸部に入射される。
【0005】前述した如く、誘電体線路41の凸部の基端
側は、平面視が略三角形状のテーパ部41a になしてあ
り、前記凸部に入射されたマイクロ波はテーパ部41a に
倣ってその幅方向に拡げられ誘電体線路41の全体に伝播
する。このマイクロ波はカバー部材40の導波管51に対向
する端面で反射し、入射波と反射波とが重ね合わされて
誘電体線路41に定在波が形成される。
側は、平面視が略三角形状のテーパ部41a になしてあ
り、前記凸部に入射されたマイクロ波はテーパ部41a に
倣ってその幅方向に拡げられ誘電体線路41の全体に伝播
する。このマイクロ波はカバー部材40の導波管51に対向
する端面で反射し、入射波と反射波とが重ね合わされて
誘電体線路41に定在波が形成される。
【0006】反応器31の内部は処理室32になっており、
処理室32の周囲壁を貫通する貫通穴に嵌合させたガス導
入管35から処理室32内に所要のガスが導入される。処理
室32の底部壁中央には、被処理物Wを載置する載置台33
が設けてあり、載置台33にはマッチングボックス36を介
して数百kHz〜十数MHzのRF電源37が接続されて
いる。また、反応器31の底部壁には排気口38が開設して
あり、排気口38から処理室32の内気を排出するようにな
してある。
処理室32の周囲壁を貫通する貫通穴に嵌合させたガス導
入管35から処理室32内に所要のガスが導入される。処理
室32の底部壁中央には、被処理物Wを載置する載置台33
が設けてあり、載置台33にはマッチングボックス36を介
して数百kHz〜十数MHzのRF電源37が接続されて
いる。また、反応器31の底部壁には排気口38が開設して
あり、排気口38から処理室32の内気を排出するようにな
してある。
【0007】このようなプラズマ処理装置を用いて被処
理物Wの表面にエッチング処理を施すには、排気口38か
ら排気して処理室32内を所望の圧力まで減圧した後、ガ
ス導入管35から処理室32内に反応ガスを供給する。次い
で、マイクロ波発振器50からマイクロ波を発振させ、こ
れを導波管51を介して誘電体線路41に導入する。このと
き、テーパ部41a によってマイクロ波は誘電体線路41内
で均一に拡がり、誘電体線路41内に定在波を形成する。
この定在波によって、誘電体線路41の下方に漏れ電界が
形成され、それがマイクロ波窓34を透過して処理室32内
へ導入される。このようにして、マイクロ波が処理室32
内へ伝播する。これにより、処理室32内にプラズマが生
成され、そのプラズマによって被処理物Wの表面をエッ
チングする。これによって、大口径の被処理物Wを処理
すべく反応器31の直径を大きくしても、その反応器31の
全領域へマイクロ波を均一に導入することができ、大口
径の被処理物Wを比較的均一にプラズマ処理することが
できる。
理物Wの表面にエッチング処理を施すには、排気口38か
ら排気して処理室32内を所望の圧力まで減圧した後、ガ
ス導入管35から処理室32内に反応ガスを供給する。次い
で、マイクロ波発振器50からマイクロ波を発振させ、こ
れを導波管51を介して誘電体線路41に導入する。このと
き、テーパ部41a によってマイクロ波は誘電体線路41内
で均一に拡がり、誘電体線路41内に定在波を形成する。
この定在波によって、誘電体線路41の下方に漏れ電界が
形成され、それがマイクロ波窓34を透過して処理室32内
へ導入される。このようにして、マイクロ波が処理室32
内へ伝播する。これにより、処理室32内にプラズマが生
成され、そのプラズマによって被処理物Wの表面をエッ
チングする。これによって、大口径の被処理物Wを処理
すべく反応器31の直径を大きくしても、その反応器31の
全領域へマイクロ波を均一に導入することができ、大口
径の被処理物Wを比較的均一にプラズマ処理することが
できる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来のプラズマ処理装
置では、誘電体線路41にマイクロ波を均一に拡がらせる
ために、マイクロ波窓34及び反応器31の縁部から水平方
向へ突出させたテーパ部41a を設けてあり、このテーパ
部41a は、誘電体線路41の面積、即ち処理室32の直径に
応じて所定の寸法に定めてある。そのため、従来のプラ
ズマ処理装置を設置する場合、反応器31の周縁から突出
させたテーパ部41a を格納するための水平方向のスペー
スを余分に確保しなければならない。
置では、誘電体線路41にマイクロ波を均一に拡がらせる
ために、マイクロ波窓34及び反応器31の縁部から水平方
向へ突出させたテーパ部41a を設けてあり、このテーパ
部41a は、誘電体線路41の面積、即ち処理室32の直径に
応じて所定の寸法に定めてある。そのため、従来のプラ
ズマ処理装置を設置する場合、反応器31の周縁から突出
させたテーパ部41a を格納するための水平方向のスペー
スを余分に確保しなければならない。
【0009】ところで、試料Wの大口径化に伴って、反
応器31の直径が更に大きいプラズマ処理装置が要求され
ている。このとき、装置の設置場所を手当てする必要が
ないこと、即ち、可及的に狭いスペースで設置し得るこ
とも要求されている。しかしながら、従来の装置にあっ
ては、テーパ部41a の寸法は反応器31の直径に応じて定
めるため、前述した両要求を共に満足することができな
いという問題があった。
応器31の直径が更に大きいプラズマ処理装置が要求され
ている。このとき、装置の設置場所を手当てする必要が
ないこと、即ち、可及的に狭いスペースで設置し得るこ
とも要求されている。しかしながら、従来の装置にあっ
ては、テーパ部41a の寸法は反応器31の直径に応じて定
めるため、前述した両要求を共に満足することができな
いという問題があった。
【0010】また、従来のプラズマ処理装置では、高周
波を印加する載置台33の対向電極にすべく、例えば反応
器31の周壁を接地していたが、反応器31の内周面にプラ
ズマ中のイオンが衝突して損傷を与えるため、反応器31
の寿命が短い。更に、反応器31の周壁を接地する場合、
載置台33の表面に発生するバイアス電位が不十分な場合
があり、その場合、被処理物Wに入射されるイオンの指
向性が悪化し、異方性といったプロセス特性が低下する
虞があった。
波を印加する載置台33の対向電極にすべく、例えば反応
器31の周壁を接地していたが、反応器31の内周面にプラ
ズマ中のイオンが衝突して損傷を与えるため、反応器31
の寿命が短い。更に、反応器31の周壁を接地する場合、
載置台33の表面に発生するバイアス電位が不十分な場合
があり、その場合、被処理物Wに入射されるイオンの指
向性が悪化し、異方性といったプロセス特性が低下する
虞があった。
【0011】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、その目的とするところは、反応器の直径が大
きくても、装置全体のサイズを可及的に小さくでき、小
さなスペースに設置し得、また、被処理物に入射される
イオンの指向性を改善すると共に、反応器の寿命を長く
することができるプラズマ処理装置を提供することを目
的とする。
のであり、その目的とするところは、反応器の直径が大
きくても、装置全体のサイズを可及的に小さくでき、小
さなスペースに設置し得、また、被処理物に入射される
イオンの指向性を改善すると共に、反応器の寿命を長く
することができるプラズマ処理装置を提供することを目
的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】第1発明に係るプラズマ
処理装置は、被処理物を載置する載置台が内部に設けて
ある容器と、前記載置台に対向配置した対向電極と、該
対向電極に外嵌した環状のマイクロ波窓と、該マイクロ
波窓に対向配置してあり、マイクロ波窓へマイクロ波を
放射する環状の導波管型アンテナとを備え、該導波管型
アンテナから前記マイクロ波窓を透過させて容器内にマ
イクロ波を導入してプラズマを生成すると共に前記載置
台に高周波を印加し、生成したプラズマによって前記被
処理物を処理する装置であって、前記対向電極の載置台
に対向する面に、容器内に導入されたマイクロ波を誘導
する誘導部が設けてあることを特徴とする。
処理装置は、被処理物を載置する載置台が内部に設けて
ある容器と、前記載置台に対向配置した対向電極と、該
対向電極に外嵌した環状のマイクロ波窓と、該マイクロ
波窓に対向配置してあり、マイクロ波窓へマイクロ波を
放射する環状の導波管型アンテナとを備え、該導波管型
アンテナから前記マイクロ波窓を透過させて容器内にマ
イクロ波を導入してプラズマを生成すると共に前記載置
台に高周波を印加し、生成したプラズマによって前記被
処理物を処理する装置であって、前記対向電極の載置台
に対向する面に、容器内に導入されたマイクロ波を誘導
する誘導部が設けてあることを特徴とする。
【0013】第2発明に係るプラズマ処理装置は、第1
発明において、前記誘導部は誘電体によって形成してあ
ることを特徴とする。
発明において、前記誘導部は誘電体によって形成してあ
ることを特徴とする。
【0014】第3発明に係るプラズマ処理装置は、第1
又は第2発明において、前記誘導部は対向電極の中心軸
回りに略均等に配設してあることを特徴とする。
又は第2発明において、前記誘導部は対向電極の中心軸
回りに略均等に配設してあることを特徴とする。
【0015】第4発明に係るプラズマ処理装置は、第1
乃至第3発明の何れかにおいて、前記対向電極はシリコ
ン系の材料で形成してあることを特徴とする。
乃至第3発明の何れかにおいて、前記対向電極はシリコ
ン系の材料で形成してあることを特徴とする。
【0016】第5発明に係るプラズマ処理装置は、第1
乃至第4発明の何れかにおいて、無終端環状の導波管型
アンテナが設けてあることを特徴とする。
乃至第4発明の何れかにおいて、無終端環状の導波管型
アンテナが設けてあることを特徴とする。
【0017】第6発明に係るプラズマ処理装置は、第1
乃至第4発明の何れかにおいて、有終端環状の導波管型
アンテナが設けてあることを特徴とする。
乃至第4発明の何れかにおいて、有終端環状の導波管型
アンテナが設けてあることを特徴とする。
【0018】第7発明に係るプラズマ処理装置は、第6
発明において、前記導波管型アンテナはC字状又は渦巻
き状になしてあることを特徴とする。
発明において、前記導波管型アンテナはC字状又は渦巻
き状になしてあることを特徴とする。
【0019】本発明のプラズマ処理装置にあっては、マ
イクロ波窓に対向配置した無端環状又は有端環状の導波
管型アンテナによりマイクロ波を容器内へ挿入する構成
としたので、誘電体線路に設けたテーパ部の如く、マイ
クロ波を均一に拡がらせる部分がなくても、マイクロ波
が放射されるスリットの環状の配置、即ち環状導波管型
アンテナの直径、スリットの形状及び配置、更に、導波
管の断面形状及びマイクロ波の伝搬モードを考慮するこ
とにより、プラズマが均一に発生するように容器内にマ
イクロ波を供給することができる。従って、誘電体線路
に設けたテーパ部の如き突出部がなく、プラズマ処理装
置の寸法を可及的に小さくすることができる。
イクロ波窓に対向配置した無端環状又は有端環状の導波
管型アンテナによりマイクロ波を容器内へ挿入する構成
としたので、誘電体線路に設けたテーパ部の如く、マイ
クロ波を均一に拡がらせる部分がなくても、マイクロ波
が放射されるスリットの環状の配置、即ち環状導波管型
アンテナの直径、スリットの形状及び配置、更に、導波
管の断面形状及びマイクロ波の伝搬モードを考慮するこ
とにより、プラズマが均一に発生するように容器内にマ
イクロ波を供給することができる。従って、誘電体線路
に設けたテーパ部の如き突出部がなく、プラズマ処理装
置の寸法を可及的に小さくすることができる。
【0020】一方、高周波を印加する載置台に対向配置
した対向電極を載置台に印加される高周波に対する接地
電極として作用させることができるため、プラズマ中の
イオンが容器の内周面に衝突して損傷を与えることが防
止され、容器の寿命が長くすることができる。また、載
置台にバイアス電位を安定して発生させることができる
ため、プラズマ中のイオンは被処理物上に略垂直に入射
され、異方性といったプロセス特性を向上させることが
できる。
した対向電極を載置台に印加される高周波に対する接地
電極として作用させることができるため、プラズマ中の
イオンが容器の内周面に衝突して損傷を与えることが防
止され、容器の寿命が長くすることができる。また、載
置台にバイアス電位を安定して発生させることができる
ため、プラズマ中のイオンは被処理物上に略垂直に入射
され、異方性といったプロセス特性を向上させることが
できる。
【0021】更に、対向電極の載置台に対向する面の一
又は複数の部分に設けた誘導部によって、マイクロ波窓
を透過させて容器内に導入されたマイクロ波を、対向電
極の直下に誘導する。これによって、容器の内部であっ
て、環状のマイクロ波窓及び対向電極に対向する略全領
域に電界が形成され、載置台と平行をなす面内で略均一
な密度のプラズマが生成される。従って、プロセス特性
が更に向上する。
又は複数の部分に設けた誘導部によって、マイクロ波窓
を透過させて容器内に導入されたマイクロ波を、対向電
極の直下に誘導する。これによって、容器の内部であっ
て、環状のマイクロ波窓及び対向電極に対向する略全領
域に電界が形成され、載置台と平行をなす面内で略均一
な密度のプラズマが生成される。従って、プロセス特性
が更に向上する。
【0022】また、第3発明のプラズマ処理装置にあっ
ては、複数の誘導部が対向電極の中心軸回りに略均等に
配設してあるため、対向電極の直下にマイクロ波を略均
等な強度で導くことができ、対向電極の直下において略
均等な密度のプラズマを生成することができる。
ては、複数の誘導部が対向電極の中心軸回りに略均等に
配設してあるため、対向電極の直下にマイクロ波を略均
等な強度で導くことができ、対向電極の直下において略
均等な密度のプラズマを生成することができる。
【0023】ところで、フルオロカーボン系反応ガス
(Cx Fy ガス)に用いてシリコン酸化膜をエッチング
する場合、プラズマによってCx Fy ガスが解離してフ
ッ素分子(F又はF2 )が生成し、レジストのエッチン
グレートに対するシリコン酸化膜のエッチングレートが
相対的に低下する虞がある。
(Cx Fy ガス)に用いてシリコン酸化膜をエッチング
する場合、プラズマによってCx Fy ガスが解離してフ
ッ素分子(F又はF2 )が生成し、レジストのエッチン
グレートに対するシリコン酸化膜のエッチングレートが
相対的に低下する虞がある。
【0024】しかし、第4発明のプラズマ処理装置にあ
っては、シリコン系材料によって対向電極を形成してあ
るため、フッ素分子は対向電極と接触反応し、SiF4
として気化するため、フッ素分子が選択的に除去され
る。これによって、レジストのエッチングレートに対す
るシリコン酸化膜のエッチングレートが向上し、選択比
が高いエッチングを実施することができる。また、シリ
コン系材料で形成した対向電極はコンタミネーション
(汚染)の問題が少ないという利点もある。
っては、シリコン系材料によって対向電極を形成してあ
るため、フッ素分子は対向電極と接触反応し、SiF4
として気化するため、フッ素分子が選択的に除去され
る。これによって、レジストのエッチングレートに対す
るシリコン酸化膜のエッチングレートが向上し、選択比
が高いエッチングを実施することができる。また、シリ
コン系材料で形成した対向電極はコンタミネーション
(汚染)の問題が少ないという利点もある。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて具体的に説明する。 (実施の形態1)図1は本発明に係るプラズマ処理装置
の構造を示す側断面図であり、図2は図1に示したプラ
ズマ処理装置の平面図である。有底円筒状の反応器1
は、その全体がアルミニウムといった金属で形成されて
いる。反応器1の上端部には、内周面に溝が設けてある
リング部材10が取り付けてあり、リング部材10の溝に環
状マイクロ波窓4の外周縁部を嵌合して環状マイクロ波
窓4がリング部材10に支持されている。この環状マイク
ロ波窓4は、耐熱性及びマイクロ波透過性を有すると共
に誘電損失が小さい、石英ガラス又はアルミナ等の誘電
体を環状板形に成形してある。
に基づいて具体的に説明する。 (実施の形態1)図1は本発明に係るプラズマ処理装置
の構造を示す側断面図であり、図2は図1に示したプラ
ズマ処理装置の平面図である。有底円筒状の反応器1
は、その全体がアルミニウムといった金属で形成されて
いる。反応器1の上端部には、内周面に溝が設けてある
リング部材10が取り付けてあり、リング部材10の溝に環
状マイクロ波窓4の外周縁部を嵌合して環状マイクロ波
窓4がリング部材10に支持されている。この環状マイク
ロ波窓4は、耐熱性及びマイクロ波透過性を有すると共
に誘電損失が小さい、石英ガラス又はアルミナ等の誘電
体を環状板形に成形してある。
【0026】リング部材10上面には、該リング部材10の
外直径と略同じ外直径であり、前述した環状マイクロ波
窓4の内直径と略同じ内直径である円筒状のブロック部
材25がリング部材10に螺子止めしてある。このブロック
部材25はアルミニウムといった金属で形成してある。ブ
ロック部材25の環状マイクロ波窓4に対向する部分に断
面視が矩形の溝を開設してなる環状導波管型アンテナ部
11a が形成してあり、ブロック部材25の周面に、環状導
波管型アンテナ部11a に連通する矩形穴を開設してなる
導入部11b が形成してある。
外直径と略同じ外直径であり、前述した環状マイクロ波
窓4の内直径と略同じ内直径である円筒状のブロック部
材25がリング部材10に螺子止めしてある。このブロック
部材25はアルミニウムといった金属で形成してある。ブ
ロック部材25の環状マイクロ波窓4に対向する部分に断
面視が矩形の溝を開設してなる環状導波管型アンテナ部
11a が形成してあり、ブロック部材25の周面に、環状導
波管型アンテナ部11a に連通する矩形穴を開設してなる
導入部11b が形成してある。
【0027】また、環状導波管型アンテナ部11a の底部
には、アルミニウム製の環状の板部材16が嵌合してあ
り、該板部材16には複数のスリット15,15,…が周方向
に所定の距離を隔てて開設してある。導入部11b 及び環
状導波管型アンテナ部11a 内には、テフロン(登録商
標)といったフッ素樹脂,ポリエチレン樹脂又はポリス
チレン樹脂(好ましくはテフロン)等の誘電体14が内嵌
してある。即ち、本実施の形態では、環状導波管型アン
テナ部11a 、及び複数のスリット15,15,…が開設して
ある板部材16を備えることによって環状導波管型アンテ
ナが構成してある。
には、アルミニウム製の環状の板部材16が嵌合してあ
り、該板部材16には複数のスリット15,15,…が周方向
に所定の距離を隔てて開設してある。導入部11b 及び環
状導波管型アンテナ部11a 内には、テフロン(登録商
標)といったフッ素樹脂,ポリエチレン樹脂又はポリス
チレン樹脂(好ましくはテフロン)等の誘電体14が内嵌
してある。即ち、本実施の形態では、環状導波管型アン
テナ部11a 、及び複数のスリット15,15,…が開設して
ある板部材16を備えることによって環状導波管型アンテ
ナが構成してある。
【0028】ブロック部材25の周面であって、導入部11
b の開口の周囲にはマイクロ波発振器30から延設した導
波管31が連結してあり、マイクロ波発振器30が発振した
マイクロ波は、導波管31を経てアンテナ11の導入部11b
に入射される。この入射波は、導入部11b から環状導波
管型アンテナ部11a へ導入される。環状導波管型アンテ
ナ部11a へ導入されたマイクロ波は、環状導波管型アン
テナ部11a を互いに逆方向へ進行する進行波として、該
環状導波管型アンテナ部11a 内の誘電体14中を伝播し、
両進行波が重ね合わされて環状導波管型アンテナ部11a
に定在波が生成される。この定在波によって、環状導波
管型アンテナ部11a の内面に、所定の間隔で極大値を示
す壁面電流が通流する。
b の開口の周囲にはマイクロ波発振器30から延設した導
波管31が連結してあり、マイクロ波発振器30が発振した
マイクロ波は、導波管31を経てアンテナ11の導入部11b
に入射される。この入射波は、導入部11b から環状導波
管型アンテナ部11a へ導入される。環状導波管型アンテ
ナ部11a へ導入されたマイクロ波は、環状導波管型アン
テナ部11a を互いに逆方向へ進行する進行波として、該
環状導波管型アンテナ部11a 内の誘電体14中を伝播し、
両進行波が重ね合わされて環状導波管型アンテナ部11a
に定在波が生成される。この定在波によって、環状導波
管型アンテナ部11a の内面に、所定の間隔で極大値を示
す壁面電流が通流する。
【0029】このとき、比誘電率εrが2.1であるテ
フロン(登録商標)が装入してある環状導波管型アンテ
ナ部11a 内を伝播するマイクロ波のモードを基本伝播モ
ードである矩形TE10にするには、マイクロ波の周波
数が2.45GHzの場合、環状導波管型アンテナ部11
a の寸法を、高さ27mm,幅66.2mmにする。こ
のモードのマイクロ波は、エネルギを殆ど損失すること
なく環状導波管型アンテナ部11a 内の誘電体14を伝播す
る。
フロン(登録商標)が装入してある環状導波管型アンテ
ナ部11a 内を伝播するマイクロ波のモードを基本伝播モ
ードである矩形TE10にするには、マイクロ波の周波
数が2.45GHzの場合、環状導波管型アンテナ部11
a の寸法を、高さ27mm,幅66.2mmにする。こ
のモードのマイクロ波は、エネルギを殆ど損失すること
なく環状導波管型アンテナ部11a 内の誘電体14を伝播す
る。
【0030】また、外径が380mm、内径が180m
m、厚さが20mmの環状マイクロ波窓4を用い、環状
導波管型アンテナ部11a にテフロン(登録商標)を内嵌
した場合、環状導波管型アンテナ部11a の中心から環状
導波管型アンテナ部11a の幅方向の中央までの寸法を、
141mmになす。この場合、環状導波管型アンテナ部
11a の幅方向の中央を結ぶ円の周方向の長さ(略886
mm)は、該環状導波管型アンテナ部11a 内を伝播する
マイクロ波の波長(略110mm)の略整数倍である。
そのため、マイクロ波は環状導波管型アンテナ部11a 内
で共振して、前述した定在波は、その腹の位置で高電圧
・低電流、節の位置で低電圧・高電流となり、アンテナ
11のQ値が向上する。
m、厚さが20mmの環状マイクロ波窓4を用い、環状
導波管型アンテナ部11a にテフロン(登録商標)を内嵌
した場合、環状導波管型アンテナ部11a の中心から環状
導波管型アンテナ部11a の幅方向の中央までの寸法を、
141mmになす。この場合、環状導波管型アンテナ部
11a の幅方向の中央を結ぶ円の周方向の長さ(略886
mm)は、該環状導波管型アンテナ部11a 内を伝播する
マイクロ波の波長(略110mm)の略整数倍である。
そのため、マイクロ波は環状導波管型アンテナ部11a 内
で共振して、前述した定在波は、その腹の位置で高電圧
・低電流、節の位置で低電圧・高電流となり、アンテナ
11のQ値が向上する。
【0031】ところで、環状導波管型アンテナ部11a 内
には誘電体14を装入せずに空洞になしてもよい。しか
し、環状導波管型アンテナ部11a 内に誘電体14を装入し
た場合、環状導波管型アンテナ部11a に入射されたマイ
クロ波は誘電体14によってその波長が1/√(εr)倍
だけ短くなる。従って同じ直径の環状導波管型アンテナ
部11a を用いた場合、誘電体14が装入してあるときの方
が、誘電体14が装入していないときより、環状導波管型
アンテナ部11a の壁面に通流する電流が極大になる位置
が多く、その分、スリット15,15,…を多く開設するこ
とができる。そのため、処理室2内へマイクロ波をより
均一に導入することができる。
には誘電体14を装入せずに空洞になしてもよい。しか
し、環状導波管型アンテナ部11a 内に誘電体14を装入し
た場合、環状導波管型アンテナ部11a に入射されたマイ
クロ波は誘電体14によってその波長が1/√(εr)倍
だけ短くなる。従って同じ直径の環状導波管型アンテナ
部11a を用いた場合、誘電体14が装入してあるときの方
が、誘電体14が装入していないときより、環状導波管型
アンテナ部11a の壁面に通流する電流が極大になる位置
が多く、その分、スリット15,15,…を多く開設するこ
とができる。そのため、処理室2内へマイクロ波をより
均一に導入することができる。
【0032】図3は、図1及び図2に示したスリット1
5,15,…を説明する説明図である。図3に示したよう
に、スリット15,15,…は、金属製の板部材16の環状導
波管型アンテナ部11a に対向する部分に、環状導波管型
アンテナ部11a の直径方向へ、即ち環状導波管型アンテ
ナ部11a 内を伝播するマイクロ波の進行方向に直交する
ように短冊状に開設してある。環状導波管型アンテナ部
11a が前述した寸法である場合、各スリット15,15,…
の長さは50mmであり、幅は20mmであり、相隣る
スリット間の距離は略55mmである。即ち、後述する
交点P1 から27.5mmの位置に2つのスリットを設
け、それらから55mmの間隔でスリットを設ける。
5,15,…を説明する説明図である。図3に示したよう
に、スリット15,15,…は、金属製の板部材16の環状導
波管型アンテナ部11a に対向する部分に、環状導波管型
アンテナ部11a の直径方向へ、即ち環状導波管型アンテ
ナ部11a 内を伝播するマイクロ波の進行方向に直交する
ように短冊状に開設してある。環状導波管型アンテナ部
11a が前述した寸法である場合、各スリット15,15,…
の長さは50mmであり、幅は20mmであり、相隣る
スリット間の距離は略55mmである。即ち、後述する
交点P1 から27.5mmの位置に2つのスリットを設
け、それらから55mmの間隔でスリットを設ける。
【0033】つまり、各スリット15,15,…は、導入部
11b の中心線を延長した延長線Lと前述した円Cとが交
わる2点の内の導入部13から離隔した側である交点P1
から、円Cに倣ってその両方へ、それぞれ(2m−1)
・λg/4(mは整数、λgは環状導波管アンテナ内を
伝播するマイクロ波の波長)を隔てた位置に、2つのス
リット15,15を開設し、両スリット15,15から、円Cに
倣ってその両方へ、n・λg/2(nは整数)を隔てて
複数の他のスリット15,15,…を開設する。即ち、スリ
ット15,15,…は前述した定在波の節が形成される位置
に設ける。これによって、各スリット15,15,…から効
率良くマイクロ波を放射することができる。
11b の中心線を延長した延長線Lと前述した円Cとが交
わる2点の内の導入部13から離隔した側である交点P1
から、円Cに倣ってその両方へ、それぞれ(2m−1)
・λg/4(mは整数、λgは環状導波管アンテナ内を
伝播するマイクロ波の波長)を隔てた位置に、2つのス
リット15,15を開設し、両スリット15,15から、円Cに
倣ってその両方へ、n・λg/2(nは整数)を隔てて
複数の他のスリット15,15,…を開設する。即ち、スリ
ット15,15,…は前述した定在波の節が形成される位置
に設ける。これによって、各スリット15,15,…から効
率良くマイクロ波を放射することができる。
【0034】なお、本実施の形態では、スリット15,1
5,…は、環状導波管型アンテナ部11a 内を伝播するマ
イクロ波の進行方向に直交するように開設してあるが、
本発明はこれに限らず、前記マイクロ波の進行方向に斜
めに交わるようにスリットを開設してもよく、また、マ
イクロ波の進行方向に開設してもよい。反応器1内に生
成されたプラズマによって、アンテナ11内を伝播するマ
イクロ波の波長が変化して、環状導波管型アンテナ部11
a の周壁に通流する電流の極大値を示す位置が変化する
場合があるが、マイクロ波の進行方向に斜めに開設した
スリット又はマイクロ波の進行方向に開設したスリット
にあっては、電流の極大値を示す位置の変化をスリット
の領域内に取り込むことができる。
5,…は、環状導波管型アンテナ部11a 内を伝播するマ
イクロ波の進行方向に直交するように開設してあるが、
本発明はこれに限らず、前記マイクロ波の進行方向に斜
めに交わるようにスリットを開設してもよく、また、マ
イクロ波の進行方向に開設してもよい。反応器1内に生
成されたプラズマによって、アンテナ11内を伝播するマ
イクロ波の波長が変化して、環状導波管型アンテナ部11
a の周壁に通流する電流の極大値を示す位置が変化する
場合があるが、マイクロ波の進行方向に斜めに開設した
スリット又はマイクロ波の進行方向に開設したスリット
にあっては、電流の極大値を示す位置の変化をスリット
の領域内に取り込むことができる。
【0035】前述したように各スリット15,15,…は、
板部材16に略放射状に設けてあるため、マイクロ波は反
応器1内の全領域に均一に導入される。一方、図1に示
したように、アンテナ11は、反応器1の直径と同じ直径
のブロック部材25に、該ブロック部材25の周縁から突出
することなく設けてあるため、反応器1の直径が大きく
ても、プラズマ処理装置のサイズが可及的に小さく、従
って小さなスペースに設置することができる。
板部材16に略放射状に設けてあるため、マイクロ波は反
応器1内の全領域に均一に導入される。一方、図1に示
したように、アンテナ11は、反応器1の直径と同じ直径
のブロック部材25に、該ブロック部材25の周縁から突出
することなく設けてあるため、反応器1の直径が大きく
ても、プラズマ処理装置のサイズが可及的に小さく、従
って小さなスペースに設置することができる。
【0036】前述したブロック部材25にはアルミニウム
を円柱状に成形してなる加熱ブロック26が、該加熱ブロ
ック26の下面が環状マイクロ波窓4の下面より少し高い
位置になるように着脱自在に内嵌してあり、加熱ブロッ
ク26には、加熱源であるヒータ28が埋設してある。
を円柱状に成形してなる加熱ブロック26が、該加熱ブロ
ック26の下面が環状マイクロ波窓4の下面より少し高い
位置になるように着脱自在に内嵌してあり、加熱ブロッ
ク26には、加熱源であるヒータ28が埋設してある。
【0037】加熱ブロック26の下面中央には円筒状の凹
部が設けてあり、該凹部を導体又は半導体の材料を円板
状に成形してなる対向電極18で閉塞してガス拡散室20が
設けてある。対向電極18は加熱ブロック26に着脱自在に
螺子止めしてあり、また、対向電極18は電気的に接地し
てある。環状導波管型アンテナ部11a が前述した寸法で
ある場合、対向電極18の直径は略150mmである。ま
た、対向電極18の厚さは略10mmである。一方、対向
電極18に使用する材料としては、Si,SiC,Si
N、又はP又はB等の不純物をドープしたSi等のシリ
コン系材料が好適である。
部が設けてあり、該凹部を導体又は半導体の材料を円板
状に成形してなる対向電極18で閉塞してガス拡散室20が
設けてある。対向電極18は加熱ブロック26に着脱自在に
螺子止めしてあり、また、対向電極18は電気的に接地し
てある。環状導波管型アンテナ部11a が前述した寸法で
ある場合、対向電極18の直径は略150mmである。ま
た、対向電極18の厚さは略10mmである。一方、対向
電極18に使用する材料としては、Si,SiC,Si
N、又はP又はB等の不純物をドープしたSi等のシリ
コン系材料が好適である。
【0038】この対向電極18を固定する螺子及び前述し
た環状マイクロ波窓4の下面は、石英製の環状保護板
(図示せず)によって保護してある。また、反応器1、
リング部材10、環状マイクロ波窓4、ブロック部材25及
び加熱ブロック26が互いに接合する部分には、それらを
気密状態に封止すべく耐熱性のOリング17,17,…(一
部省略)がそれぞれ介装してある。
た環状マイクロ波窓4の下面は、石英製の環状保護板
(図示せず)によって保護してある。また、反応器1、
リング部材10、環状マイクロ波窓4、ブロック部材25及
び加熱ブロック26が互いに接合する部分には、それらを
気密状態に封止すべく耐熱性のOリング17,17,…(一
部省略)がそれぞれ介装してある。
【0039】前述したガス拡散室20の内部は、仕切り壁
19によって上室及び下室に区分してあり、仕切り壁19及
び対向電極18には、複数の貫通孔が上下に位置を異なら
せて開設してある。また、ガス拡散室20には、加熱ブロ
ック26を貫通するガス導入管5が連通してある。ガス導
入管5からガス拡散室20に供給されたガスは、ガス拡散
室20の上室内に拡散すると共に仕切り壁19に開設した貫
通孔からガス拡散室20の下室へ供給され、そこで拡散均
一化された後、対向電極18に開設した貫通孔から処理室
2内へ導入される。
19によって上室及び下室に区分してあり、仕切り壁19及
び対向電極18には、複数の貫通孔が上下に位置を異なら
せて開設してある。また、ガス拡散室20には、加熱ブロ
ック26を貫通するガス導入管5が連通してある。ガス導
入管5からガス拡散室20に供給されたガスは、ガス拡散
室20の上室内に拡散すると共に仕切り壁19に開設した貫
通孔からガス拡散室20の下室へ供給され、そこで拡散均
一化された後、対向電極18に開設した貫通孔から処理室
2内へ導入される。
【0040】図4は図1に示した対向電極18の底面図で
ある。図4に示した如く、対向電極18の底面、即ち図1
に示した処理室2に対向する面には、対向電極18の直下
へマイクロ波を誘導すべく、窒化アルミニウム(Al
N)等の誘電体を、対向電極18の中心軸回りに均等に設
けたパターン、図4に示した場合では、それぞれ同じ面
積になした扇形の複数の領域を対向電極18の中心軸回り
に均等配したパターンになるように堆積することによっ
て、複数の誘導部18a ,18a ,…が形成してあり、相隣
る誘導部18a ,18a ,…の間には、扇形の複数の電極部
18b ,18b ,…が形成されている。また、対向電極18に
は、誘導部18a ,18a ,…及び電極部18b,18b ,…を
貫通する複数の貫通孔22,22,…が開設してある。
ある。図4に示した如く、対向電極18の底面、即ち図1
に示した処理室2に対向する面には、対向電極18の直下
へマイクロ波を誘導すべく、窒化アルミニウム(Al
N)等の誘電体を、対向電極18の中心軸回りに均等に設
けたパターン、図4に示した場合では、それぞれ同じ面
積になした扇形の複数の領域を対向電極18の中心軸回り
に均等配したパターンになるように堆積することによっ
て、複数の誘導部18a ,18a ,…が形成してあり、相隣
る誘導部18a ,18a ,…の間には、扇形の複数の電極部
18b ,18b ,…が形成されている。また、対向電極18に
は、誘導部18a ,18a ,…及び電極部18b,18b ,…を
貫通する複数の貫通孔22,22,…が開設してある。
【0041】図5及び図6は前述した誘導部18a ,18a
,…の他のパターンを説明する説明図である。図5に
示したパターンでは、直径が異なる複数の環状の誘導部
18a ,18a ,…が、対向電極18の中心軸と同心円上に設
けてある。これによって、対向電極18の中央に円形の電
極部18a が形成されており、相隣る誘導部18a ,18a ,
…の間に環状の電極部18b ,18b ,…が形成されてい
る。また、図6に示したパターンでは、正方形の誘導部
18a ,18a ,…及び電極部18b ,18b ,…が市松模様状
に配してある。なお、図5及び図6においてはガスを供
給するための貫通孔は省略してある。
,…の他のパターンを説明する説明図である。図5に
示したパターンでは、直径が異なる複数の環状の誘導部
18a ,18a ,…が、対向電極18の中心軸と同心円上に設
けてある。これによって、対向電極18の中央に円形の電
極部18a が形成されており、相隣る誘導部18a ,18a ,
…の間に環状の電極部18b ,18b ,…が形成されてい
る。また、図6に示したパターンでは、正方形の誘導部
18a ,18a ,…及び電極部18b ,18b ,…が市松模様状
に配してある。なお、図5及び図6においてはガスを供
給するための貫通孔は省略してある。
【0042】なお、図5に示したパターンでは、対向電
極18の中央に円形の電極部18b が配してあるが、本発明
はこれに限らず、対向電極18の中央に円形の誘導部18a
を配してよいことはいうまでもない。また、図6に示し
たパターンでは、正方形の誘導部18a ,18a ,…が設け
てあるが、本発明はこれに限らず、対向電極に複数の円
形の誘導部を設け、対向電極の他の部分を電極部として
もよいことはいうまでもない。この場合、誘導部の位置
と電極部の位置とを入替えて、対向電極に複数の円形の
電極部を設け、対向電極の他の部分を誘導部としてもよ
い。
極18の中央に円形の電極部18b が配してあるが、本発明
はこれに限らず、対向電極18の中央に円形の誘導部18a
を配してよいことはいうまでもない。また、図6に示し
たパターンでは、正方形の誘導部18a ,18a ,…が設け
てあるが、本発明はこれに限らず、対向電極に複数の円
形の誘導部を設け、対向電極の他の部分を電極部として
もよいことはいうまでもない。この場合、誘導部の位置
と電極部の位置とを入替えて、対向電極に複数の円形の
電極部を設け、対向電極の他の部分を誘導部としてもよ
い。
【0043】このような対向電極18にあっては、後述す
る如く、対向電極18の周囲に導かれたマイクロ波が誘導
部18a ,18a ,…によって対向電極18の直下に誘導され
る一方、電極部18b ,18b ,…は接地電極として作用す
る。
る如く、対向電極18の周囲に導かれたマイクロ波が誘導
部18a ,18a ,…によって対向電極18の直下に誘導され
る一方、電極部18b ,18b ,…は接地電極として作用す
る。
【0044】処理室2の底部壁中央には、被処理物Wを
載置する載置台3が昇降自在に設けてあり、載置台3に
はマッチングボックス6を介して高周波電源7が接続さ
れている。また、処理室2の周囲壁には排気口8が開設
してあり、排気口8から処理室2の内気を排出するよう
になしてある。載置台3に印加する高周波は主にプラズ
マ中のイオンを制御することが目的であり、その周波数
は200kHz〜2MHzである。ただし、場合により
数十MHzまでの電圧を印加してもよい。
載置する載置台3が昇降自在に設けてあり、載置台3に
はマッチングボックス6を介して高周波電源7が接続さ
れている。また、処理室2の周囲壁には排気口8が開設
してあり、排気口8から処理室2の内気を排出するよう
になしてある。載置台3に印加する高周波は主にプラズ
マ中のイオンを制御することが目的であり、その周波数
は200kHz〜2MHzである。ただし、場合により
数十MHzまでの電圧を印加してもよい。
【0045】このようなプラズマ処理装置を用いて被処
理物Wの表面にエッチング処理を施すには、ヒータ28に
よって加熱ブロック26及び対向電極18を所要の温度に加
熱すると共に、排気口8から排気して処理室2内を所望
の圧力まで減圧した後、ガス導入管5からガス拡散室20
内へ反応ガスを供給し、内部で拡散均一化された反応ガ
スを対向電極18から処理室2内へ導入する。
理物Wの表面にエッチング処理を施すには、ヒータ28に
よって加熱ブロック26及び対向電極18を所要の温度に加
熱すると共に、排気口8から排気して処理室2内を所望
の圧力まで減圧した後、ガス導入管5からガス拡散室20
内へ反応ガスを供給し、内部で拡散均一化された反応ガ
スを対向電極18から処理室2内へ導入する。
【0046】次いで、マイクロ波発振器30からマイクロ
波を発振させ、それを導波管31を経てアンテナ11に導入
し、環状導波管型アンテナ部11a に定在波を形成させ
る。この定在波によって、アンテナ11のスリット15,1
5,…から放射された電界は、環状マイクロ波窓4を透
過して処理室2内へ導入され、処理室2内にプラズマが
生成される。
波を発振させ、それを導波管31を経てアンテナ11に導入
し、環状導波管型アンテナ部11a に定在波を形成させ
る。この定在波によって、アンテナ11のスリット15,1
5,…から放射された電界は、環状マイクロ波窓4を透
過して処理室2内へ導入され、処理室2内にプラズマが
生成される。
【0047】処理室2内に導入された電界は、対向電極
18の底面に設けた誘導部18a ,18a,…を伝播して対向
電極18の直下にも誘導され、これによって環状マイクロ
波窓4及び対向電極18の下方の略全領域に電界が形成さ
れるため、載置台3と平行をなす面内で略均一な密度の
プラズマが生成される。
18の底面に設けた誘導部18a ,18a,…を伝播して対向
電極18の直下にも誘導され、これによって環状マイクロ
波窓4及び対向電極18の下方の略全領域に電界が形成さ
れるため、載置台3と平行をなす面内で略均一な密度の
プラズマが生成される。
【0048】また、マイクロ波発振器30による発振と同
時的にマッチングボックス6を介して高周波電源7から
載置台3に高周波を印加する。載置台3と対向電極18と
の間に形成される電界によって、生成されたプラズマ中
のイオンが被処理物W上に導かれ、被処理物Wの表面が
エッチングされる。
時的にマッチングボックス6を介して高周波電源7から
載置台3に高周波を印加する。載置台3と対向電極18と
の間に形成される電界によって、生成されたプラズマ中
のイオンが被処理物W上に導かれ、被処理物Wの表面が
エッチングされる。
【0049】このように、載置台3に対向配置した対向
電極18の電極部18b ,18b ,…と載置台3との間に形成
した電界によってプラズマ中のイオンを被処理物W上に
導くため、反応器1の内周面にプラズマ中のイオンが衝
突して損傷を与えることが防止され、反応器1の寿命が
長い。また、前記電界は被処理物Wの表面に直交する方
向に形成されるため、載置台3の表面に安定したバイア
ス電位が発生し、被処理物Wに入射されるイオンの指向
性が高く、プロセス特性が向上する。
電極18の電極部18b ,18b ,…と載置台3との間に形成
した電界によってプラズマ中のイオンを被処理物W上に
導くため、反応器1の内周面にプラズマ中のイオンが衝
突して損傷を与えることが防止され、反応器1の寿命が
長い。また、前記電界は被処理物Wの表面に直交する方
向に形成されるため、載置台3の表面に安定したバイア
ス電位が発生し、被処理物Wに入射されるイオンの指向
性が高く、プロセス特性が向上する。
【0050】更に、マイクロ波窓を透過させて容器内に
導入されたマイクロ波は、対向電極18に設けた複数の誘
導部18a ,18a ,…によって、対向電極18の直下に誘導
されるため、処理室2の内部であって、環状マイクロ波
窓4及び対向電極18に対向する略全領域に電界が形成さ
れ、載置台3と平行をなす面内で略均一な密度のプラズ
マが生成されるため、プロセス特性が更に向上する。
導入されたマイクロ波は、対向電極18に設けた複数の誘
導部18a ,18a ,…によって、対向電極18の直下に誘導
されるため、処理室2の内部であって、環状マイクロ波
窓4及び対向電極18に対向する略全領域に電界が形成さ
れ、載置台3と平行をなす面内で略均一な密度のプラズ
マが生成されるため、プロセス特性が更に向上する。
【0051】一方、対向電極18は加熱ブロック26に着脱
自在に螺子止めしてあるため、対向電極18が損傷した場
合、それを容易に交換することができる。また、対向電
極18を所要の温度まで加熱した場合、プロセス特性が更
に向上する。
自在に螺子止めしてあるため、対向電極18が損傷した場
合、それを容易に交換することができる。また、対向電
極18を所要の温度まで加熱した場合、プロセス特性が更
に向上する。
【0052】ところで、対向電極18の底部から処理室2
内へ反応ガスを導入するようになしてあるため、反応ガ
スは処理室2の被処理物W上に、被処理物Wの直径と略
同じ直径の平断面面積を有し、略均一なガス流となって
供給され、被処理物Wの表面は略均一に処理される。ま
た、処理室2内に供給された反応ガスはプラズマ中の滞
在時間が長いため、反応ガスの利用効率が向上する。
内へ反応ガスを導入するようになしてあるため、反応ガ
スは処理室2の被処理物W上に、被処理物Wの直径と略
同じ直径の平断面面積を有し、略均一なガス流となって
供給され、被処理物Wの表面は略均一に処理される。ま
た、処理室2内に供給された反応ガスはプラズマ中の滞
在時間が長いため、反応ガスの利用効率が向上する。
【0053】更に、対向電極18をシリコン系材料によっ
て形成した場合、例えば、フルオロカーボン系反応ガス
(Cx Fy ガス)を用いてシリコン酸化膜をエッチング
するとき、フッ素分子は対向電極18の電極部18b ,18b
,…と接触して反応し、SiF4 として気化するた
め、フッ素分子を選択的に除去することができる。これ
によって、レジストのエッチングレートに対するシリコ
ン酸化膜のエッチングレートが向上し、選択比が高いエ
ッチングを実施することができる。また、反応生成物
(SiF4 )が揮発性物質であるため、反応生成物によ
る被処理物Wの汚染が回避される。
て形成した場合、例えば、フルオロカーボン系反応ガス
(Cx Fy ガス)を用いてシリコン酸化膜をエッチング
するとき、フッ素分子は対向電極18の電極部18b ,18b
,…と接触して反応し、SiF4 として気化するた
め、フッ素分子を選択的に除去することができる。これ
によって、レジストのエッチングレートに対するシリコ
ン酸化膜のエッチングレートが向上し、選択比が高いエ
ッチングを実施することができる。また、反応生成物
(SiF4 )が揮発性物質であるため、反応生成物によ
る被処理物Wの汚染が回避される。
【0054】なお、本実施の形態では、対向電極18は電
気的に接地してあるが、本発明はこれに限らず、対向電
極18に高周波を印加する構成になしても良い。例えば、
載置台3に200kHz〜2MHzの高周波を印加し、
対向電極18に13.56MHz又は27MHzの高周波
を印加する場合、それぞれの電極に他の電極に印加され
る高周波の周波数領域を通過させるフィルタを介して電
気的に接地する機構を付加することにより、高周波を印
加する構成でありながら、他の電極に対しては接地電極
の役割を果たさせることができる。
気的に接地してあるが、本発明はこれに限らず、対向電
極18に高周波を印加する構成になしても良い。例えば、
載置台3に200kHz〜2MHzの高周波を印加し、
対向電極18に13.56MHz又は27MHzの高周波
を印加する場合、それぞれの電極に他の電極に印加され
る高周波の周波数領域を通過させるフィルタを介して電
気的に接地する機構を付加することにより、高周波を印
加する構成でありながら、他の電極に対しては接地電極
の役割を果たさせることができる。
【0055】(実施の形態2)図7は実施の形態2を示
す模式的部分内面図であり、アンテナの形状を変更して
ある。なお、図中、図2に示した部分に対応する部分に
は同じ番号を付してその説明を省略する。アンテナ12の
一端は、マイクロ波発振器30に連接した導波管31(共に
図1参照)に連結してあり、アンテナ12の他端は閉塞し
てある。アンテナ12の一端側は直線状であり、他端側は
C字状(円弧状)又は一巻き渦巻き状等(図7にあって
はC字状)、適宜の曲率に成形した曲成部12a になして
ある。アンテナ12の底部には板部材が嵌合してあり、該
板部材の曲成部12a に対応する部分には複数のスリット
15,15,…が開設してある。
す模式的部分内面図であり、アンテナの形状を変更して
ある。なお、図中、図2に示した部分に対応する部分に
は同じ番号を付してその説明を省略する。アンテナ12の
一端は、マイクロ波発振器30に連接した導波管31(共に
図1参照)に連結してあり、アンテナ12の他端は閉塞し
てある。アンテナ12の一端側は直線状であり、他端側は
C字状(円弧状)又は一巻き渦巻き状等(図7にあって
はC字状)、適宜の曲率に成形した曲成部12a になして
ある。アンテナ12の底部には板部材が嵌合してあり、該
板部材の曲成部12a に対応する部分には複数のスリット
15,15,…が開設してある。
【0056】スリット15,15,…は、板部材の曲成部12
a に対向する部分に、曲成部12a の中心軸に直交するよ
うに開設してあり、各スリット15,15,…の開設位置
は、アンテナの閉塞した端部からm・λg/2の位置に
定めてある。つまり、各スリット15,15,…はアンテナ
内の底面に通流する電流の極大値を示す位置に開設して
あり、各スリット15,15,…を挟んで生じる電位差によ
って各スリット15,15,…から電界が放射され、該電界
は環状マイクロ波窓4を透過して反応器1(共に図1参
照)内へ導入される。
a に対向する部分に、曲成部12a の中心軸に直交するよ
うに開設してあり、各スリット15,15,…の開設位置
は、アンテナの閉塞した端部からm・λg/2の位置に
定めてある。つまり、各スリット15,15,…はアンテナ
内の底面に通流する電流の極大値を示す位置に開設して
あり、各スリット15,15,…を挟んで生じる電位差によ
って各スリット15,15,…から電界が放射され、該電界
は環状マイクロ波窓4を透過して反応器1(共に図1参
照)内へ導入される。
【0057】曲成部12a の中央に円形の対向電極18が内
嵌してある。対向電極18の底面には、前述した如きパタ
ーンに誘電体を堆積してなる複数の誘導部がそれぞれ設
けてあり、各誘導部及び相隣る誘導部の間に形成された
複数の電極部を貫通する複数の貫通孔(何れも図示せ
ず)が開設してある。
嵌してある。対向電極18の底面には、前述した如きパタ
ーンに誘電体を堆積してなる複数の誘導部がそれぞれ設
けてあり、各誘導部及び相隣る誘導部の間に形成された
複数の電極部を貫通する複数の貫通孔(何れも図示せ
ず)が開設してある。
【0058】このようなプラズマ処理装置にあっては、
前同様、アンテナ12は、反応器の直径と同じ直径のブロ
ック部材25に、該ブロック部材25の周縁から突出するこ
となく設けてあるため、反応器の直径が大きくても、プ
ラズマ処理装置のサイズが可及的に小さく、従って小さ
なスペースに設置することができる。
前同様、アンテナ12は、反応器の直径と同じ直径のブロ
ック部材25に、該ブロック部材25の周縁から突出するこ
となく設けてあるため、反応器の直径が大きくても、プ
ラズマ処理装置のサイズが可及的に小さく、従って小さ
なスペースに設置することができる。
【0059】また、載置台に対向配置した対向電極18の
電極部18b ,18b ,…と載置台との間に形成した電界に
よってプラズマ中のイオンを載置台上の被処理物に導く
ため、反応器の内周面にプラズマ中のイオンが衝突して
損傷を与えることが防止され、反応器の寿命が長い。ま
た、前記電界は被処理物の表面に直交する方向に形成さ
れるため、載置台の表面に安定したバイアス電位が発生
し、被処理物に入射されるイオンの指向性が高く、プロ
セス特性が向上する。
電極部18b ,18b ,…と載置台との間に形成した電界に
よってプラズマ中のイオンを載置台上の被処理物に導く
ため、反応器の内周面にプラズマ中のイオンが衝突して
損傷を与えることが防止され、反応器の寿命が長い。ま
た、前記電界は被処理物の表面に直交する方向に形成さ
れるため、載置台の表面に安定したバイアス電位が発生
し、被処理物に入射されるイオンの指向性が高く、プロ
セス特性が向上する。
【0060】更に、マイクロ波窓を透過させて容器内に
導入されたマイクロ波は、対向電極18に設けた複数の誘
導部によって、対向電極18の直下に誘導されるため、処
理室の内部であって、環状マイクロ波窓及び対向電極18
に対向する略全領域に電界が形成され、載置台と平行を
なす面内で略均一な密度のプラズマが生成されるため、
プロセス特性が更に向上する。
導入されたマイクロ波は、対向電極18に設けた複数の誘
導部によって、対向電極18の直下に誘導されるため、処
理室の内部であって、環状マイクロ波窓及び対向電極18
に対向する略全領域に電界が形成され、載置台と平行を
なす面内で略均一な密度のプラズマが生成されるため、
プロセス特性が更に向上する。
【0061】
【発明の効果】以上詳述した如く、本発明に係るプラズ
マ処理装置にあっては、プラズマ処理装置の水平方向の
寸法を可及的に小さくすることができる。また、高周波
を印加する載置台に対して対向電極が接地電極として作
用するため、プラズマ中のイオンが容器の内周面に衝突
して損傷を与えることが防止され、容器の寿命が長い。
また、載置台と対向電極との間に形成された電界によっ
てプラズマ中のイオンが導かれるため、該イオンは被処
理物上に略垂直に入射され、異方性といったプロセス特
性が向上する。
マ処理装置にあっては、プラズマ処理装置の水平方向の
寸法を可及的に小さくすることができる。また、高周波
を印加する載置台に対して対向電極が接地電極として作
用するため、プラズマ中のイオンが容器の内周面に衝突
して損傷を与えることが防止され、容器の寿命が長い。
また、載置台と対向電極との間に形成された電界によっ
てプラズマ中のイオンが導かれるため、該イオンは被処
理物上に略垂直に入射され、異方性といったプロセス特
性が向上する。
【0062】更に、対向電極の載置台に対向する面の一
又は複数の部分に設けた誘導部によって、マイクロ波窓
を透過させて容器内に導入されたマイクロ波を、対向電
極の直下に誘導するため、容器の内部であって、環状の
マイクロ波窓及び対向電極に対向する略全領域に電界が
形成され、載置台と平行をなす面内で略均一な密度のプ
ラズマが生成され、これによってプロセス特性が更に向
上する。
又は複数の部分に設けた誘導部によって、マイクロ波窓
を透過させて容器内に導入されたマイクロ波を、対向電
極の直下に誘導するため、容器の内部であって、環状の
マイクロ波窓及び対向電極に対向する略全領域に電界が
形成され、載置台と平行をなす面内で略均一な密度のプ
ラズマが生成され、これによってプロセス特性が更に向
上する。
【0063】第3発明に係るプラズマ処理装置にあって
は、対向電極の直下にマイクロ波を略均等な強度で導く
ことができ、対向電極の直下において略均等な密度のプ
ラズマを生成することができる。
は、対向電極の直下にマイクロ波を略均等な強度で導く
ことができ、対向電極の直下において略均等な密度のプ
ラズマを生成することができる。
【0064】第4発明に係るプラズマ処理装置にあって
は、シリコン系材料によって対向電極を形成してあるた
め、例えばシリコン酸化膜のエッチングにおいて、レジ
ストのエッチングレートに対するシリコン酸化膜のエッ
チングレートが向上し、選択比が高いエッチングを実施
することができる等、本発明は優れた効果を奏する。
は、シリコン系材料によって対向電極を形成してあるた
め、例えばシリコン酸化膜のエッチングにおいて、レジ
ストのエッチングレートに対するシリコン酸化膜のエッ
チングレートが向上し、選択比が高いエッチングを実施
することができる等、本発明は優れた効果を奏する。
【図1】本発明に係るプラズマ処理装置の構造を示す側
断面図である。
断面図である。
【図2】図1に示したプラズマ処理装置の平面図であ
る。
る。
【図3】図1及び図2に示したスリットを説明する説明
図である。
図である。
【図4】図1に示した対向電極の底面図である。
【図5】誘導部の他のパターンを説明する説明図であ
る。
る。
【図6】誘導部の他のパターンを説明する説明図であ
る。
る。
【図7】実施の形態2を示す模式的部分内面図である。
【図8】従来の装置と同タイプのプラズマ処理装置を示
す側断面図である。
す側断面図である。
【図9】図8に示したプラズマ処理装置の平面図であ
る。
る。
1 反応器 2 処理室 3 載置台 4 環状マイクロ波窓 10 リング部材 11 アンテナ 11a 環状導波管型アンテナ部 11b 導入部 15 スリット 16 板部材 18 対向電極 18a 誘導部 18b 電極部 W 被処理物
Claims (7)
- 【請求項1】 被処理物を載置する載置台が内部に設け
てある容器と、前記載置台に対向配置した対向電極と、
該対向電極に外嵌した環状のマイクロ波窓と、該マイク
ロ波窓に対向配置してあり、マイクロ波窓へマイクロ波
を放射する環状の導波管型アンテナとを備え、該導波管
型アンテナから前記マイクロ波窓を透過させて容器内に
マイクロ波を導入してプラズマを生成すると共に前記載
置台に高周波を印加し、生成したプラズマによって前記
被処理物を処理する装置であって、 前記対向電極の載置台に対向する面に、容器内に導入さ
れたマイクロ波を誘導する誘導部が設けてあることを特
徴とするプラズマ処理装置。 - 【請求項2】 前記誘導部は誘電体によって形成してあ
る請求項1記載のプラズマ処理装置。 - 【請求項3】 前記誘導部は対向電極の中心軸回りに略
均等に配設してある請求項1又は2記載のプラズマ処理
装置。 - 【請求項4】 前記対向電極はシリコン系の材料で形成
してある請求項1乃至3の何れかに記載のプラズマ処理
装置。 - 【請求項5】 無終端環状の導波管型アンテナが設けて
ある請求項1乃至4の何れかに記載のプラズマ処理装
置。 - 【請求項6】 有終端環状の導波管型アンテナが設けて
ある請求項1乃至4の何れかに記載のプラズマ処理装
置。 - 【請求項7】 前記導波管型アンテナはC字状又は渦巻
き状になしてある請求項6記載のプラズマ処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10342060A JP2000173989A (ja) | 1998-12-01 | 1998-12-01 | プラズマ処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10342060A JP2000173989A (ja) | 1998-12-01 | 1998-12-01 | プラズマ処理装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000173989A true JP2000173989A (ja) | 2000-06-23 |
Family
ID=18350853
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10342060A Pending JP2000173989A (ja) | 1998-12-01 | 1998-12-01 | プラズマ処理装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000173989A (ja) |
Cited By (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6656322B2 (en) * | 2000-10-23 | 2003-12-02 | Tokyo Electron Limited | Plasma processing apparatus |
KR100494607B1 (ko) * | 2000-12-04 | 2005-06-13 | 샤프 가부시키가이샤 | 플라즈마 프로세스 장치 |
US7132621B2 (en) | 2002-05-08 | 2006-11-07 | Dana Corporation | Plasma catalyst |
US7189940B2 (en) | 2002-12-04 | 2007-03-13 | Btu International Inc. | Plasma-assisted melting |
US7432470B2 (en) | 2002-05-08 | 2008-10-07 | Btu International, Inc. | Surface cleaning and sterilization |
US7445817B2 (en) | 2002-05-08 | 2008-11-04 | Btu International Inc. | Plasma-assisted formation of carbon structures |
US7465362B2 (en) | 2002-05-08 | 2008-12-16 | Btu International, Inc. | Plasma-assisted nitrogen surface-treatment |
US7494904B2 (en) | 2002-05-08 | 2009-02-24 | Btu International, Inc. | Plasma-assisted doping |
US7498066B2 (en) | 2002-05-08 | 2009-03-03 | Btu International Inc. | Plasma-assisted enhanced coating |
US7497922B2 (en) | 2002-05-08 | 2009-03-03 | Btu International, Inc. | Plasma-assisted gas production |
US7560657B2 (en) | 2002-05-08 | 2009-07-14 | Btu International Inc. | Plasma-assisted processing in a manufacturing line |
US7638727B2 (en) | 2002-05-08 | 2009-12-29 | Btu International Inc. | Plasma-assisted heat treatment |
US10553401B2 (en) | 2016-05-16 | 2020-02-04 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Antenna, microwave plasma source including the same, plasma processing apparatus, and method of manufacturing semiconductor device |
-
1998
- 1998-12-01 JP JP10342060A patent/JP2000173989A/ja active Pending
Cited By (19)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6656322B2 (en) * | 2000-10-23 | 2003-12-02 | Tokyo Electron Limited | Plasma processing apparatus |
CN1296975C (zh) * | 2000-12-04 | 2007-01-24 | 夏普株式会社 | 等离子体加工设备 |
KR100494607B1 (ko) * | 2000-12-04 | 2005-06-13 | 샤프 가부시키가이샤 | 플라즈마 프로세스 장치 |
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US7214280B2 (en) | 2002-05-08 | 2007-05-08 | Btu International Inc. | Plasma-assisted decrystallization |
US7227097B2 (en) | 2002-05-08 | 2007-06-05 | Btu International, Inc. | Plasma generation and processing with multiple radiation sources |
US7309843B2 (en) | 2002-05-08 | 2007-12-18 | Btu International, Inc. | Plasma-assisted joining |
US7432470B2 (en) | 2002-05-08 | 2008-10-07 | Btu International, Inc. | Surface cleaning and sterilization |
US7445817B2 (en) | 2002-05-08 | 2008-11-04 | Btu International Inc. | Plasma-assisted formation of carbon structures |
US7638727B2 (en) | 2002-05-08 | 2009-12-29 | Btu International Inc. | Plasma-assisted heat treatment |
US7494904B2 (en) | 2002-05-08 | 2009-02-24 | Btu International, Inc. | Plasma-assisted doping |
US7132621B2 (en) | 2002-05-08 | 2006-11-07 | Dana Corporation | Plasma catalyst |
US7497922B2 (en) | 2002-05-08 | 2009-03-03 | Btu International, Inc. | Plasma-assisted gas production |
US7560657B2 (en) | 2002-05-08 | 2009-07-14 | Btu International Inc. | Plasma-assisted processing in a manufacturing line |
US7592564B2 (en) | 2002-05-08 | 2009-09-22 | Btu International Inc. | Plasma generation and processing with multiple radiation sources |
US7608798B2 (en) | 2002-05-08 | 2009-10-27 | Btu International Inc. | Plasma catalyst |
US7189940B2 (en) | 2002-12-04 | 2007-03-13 | Btu International Inc. | Plasma-assisted melting |
US10553401B2 (en) | 2016-05-16 | 2020-02-04 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Antenna, microwave plasma source including the same, plasma processing apparatus, and method of manufacturing semiconductor device |
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