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JP2000170506A - 内燃機関の動弁系支持構造 - Google Patents

内燃機関の動弁系支持構造

Info

Publication number
JP2000170506A
JP2000170506A JP10349743A JP34974398A JP2000170506A JP 2000170506 A JP2000170506 A JP 2000170506A JP 10349743 A JP10349743 A JP 10349743A JP 34974398 A JP34974398 A JP 34974398A JP 2000170506 A JP2000170506 A JP 2000170506A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
intake
exhaust
cam holder
bolt
cam
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10349743A
Other languages
English (en)
Inventor
Noriaki Fujita
徳明 藤田
Kota Yoshiura
光太 吉浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP10349743A priority Critical patent/JP2000170506A/ja
Publication of JP2000170506A publication Critical patent/JP2000170506A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 頭上弁式内燃機関の動弁系支持構造におい
て、カム軸の配置の自由度の向上、カム軸受部の支持剛
性の向上、シリンダヘッドの小型化等を図る。 【解決手段】 内燃機関の動弁系支持構造において、吸
気弁を駆動する吸気カム軸27を支持する吸気カム軸受部
と、排気弁を駆動する排気カム軸29を支持する排気カム
軸受部とが、両カム軸受部に共通のロアカムホルダー25
と、ロアカムホルダー25と協働して吸気カム軸受部と排
気カム軸受部とをそれぞれ構成する吸気アッパーカムホ
ルダー36と排気アッパーカムホルダー37とからなり、ロ
アカムホルダー25の両端部が、シリンダヘッド6r に第
1の締結部材(ボルト32)により締結され、吸気アッパ
ーカムホルダー36と排気アッパーカムホルダー37との各
両端部が、ロアカムホルダー25に、第1の締結部材(ボ
ルト32)よりも小径の一対の第2の締結部材(ボルト3
8)により、第1の締結部材(ボルト32)よりも内側で
それぞれ締結されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願の発明は、内燃機関の動
弁系支持構造に関し、特にカムホルダーの締結構造に工
夫を施して、カム軸の配置の自由度を向上させ、シリン
ダヘッドの小型化を図った内燃機関の動弁系支持構造に
関する。
【0002】
【従来の技術】頭上弁式の内燃機関の動弁系支持構造に
おいて、シリンダヘッド上に吸気系および排気系の各別
にロアカムホルダーおよびアッパーカムホルダーを設け
るとともに、これらの両カムホルダーを締結部材により
シリンダヘッドに共締めするようにしたものが、特開昭
57−183527号公報に記載されている。また、吸
気系および排気系の各ロアカムホルダーが中央部の連結
部を介して一体化され、共通のロアカムホルダーとされ
たものも、特公平6−46004号公報に記載されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これらの公報に記載さ
れた内燃機関の動弁系支持構造においては、ロアおよび
アッパーの両カムホルダーをシリンダヘッドに共締めす
る締結部材をヘッドボルト(シリンダヘッドをシリンダ
ブロックに固定するボルト)の上方に設置することがで
きないので、カム軸の配置の自由度が制限されていた。
【0004】また、アッパーカムホルダー上面からシリ
ンダヘッドのボルト締結部までの距離が長いので、カム
ホルダーの締結剛性を確保するためにボルトの軸力の確
保が必要になり、アッパーカムホルダーをロアカムホル
ダーに締結する場合よりも大きなサイズのボルトを使用
しなければならないので、カム軸の配置の自由度がさら
に制限されるともに、特に傾斜内燃機関(シリンダ軸線
が鉛直方向に対して傾斜した内燃機関)の場合には、シ
リンダヘッドの高さや幅が大きくなってしまう不都合が
生じていた。
【0005】本願の発明は、前記従来の内燃機関の動弁
系支持構造が備える前記のような問題点を解決して、カ
ム軸の配置の自由度を向上させ、シリンダヘッドの構造
の小型化を図ることができる内燃機関の動弁系支持構造
を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段および効果】本願の発明
は、前記のような課題を解決した内燃機関の動弁系支持
構造に係り、その請求項1に記載された発明は、内燃機
関の動弁系支持構造において、吸気弁を駆動する吸気カ
ム軸を支持する吸気カム軸受部と、排気弁を駆動する排
気カム軸を支持する排気カム軸受部とが、両カム軸受部
に共通のロアカムホルダーと、前記ロアカムホルダーと
協働して前記吸気カム軸受部と前記排気カム軸受部とを
それぞれ構成する吸気アッパーカムホルダーと排気アッ
パーカムホルダーとからなり、前記ロアカムホルダーの
両端部が、シリンダヘッドに第1の締結部材により締結
され、前記吸気アッパーカムホルダーと前記排気アッパ
ーカムホルダーとの各両端部が、前記ロアカムホルダー
に、前記第1の締結部材よりも小径の一対の第2の締結
部材により、前記第1の締結部材よりも内側でそれぞれ
締結されたことを特徴とする内燃機関の動弁系支持構造
である。
【0007】請求項1に記載された発明は、前記のよう
に構成されているので、吸気カム軸受部と排気カム軸受
部とに共通のロアカムホルダーの両端部が、シリンダヘ
ッドに第1の締結部材により締結され、吸気アッパーカ
ムホルダーと排気アッパーカムホルダーとの各両端部
が、ロアカムホルダーに、第1の締結部材よりも小径の
一対の第2の締結部材により、第1の締結部材よりも内
側でそれぞれ締結される。
【0008】この結果、両アッパーカムホルダーは、ロ
アカムホルダーとともにシリンダヘッドに共締めされな
いので、両アッパーカムホルダーのロアカムホルダーに
対する締結位置をシリンダヘッドと無関係に任意に設定
することができ、カム軸の配置の自由度が向上する。
【0009】また、両アッパーカムホルダーをロアカム
ホルダーの両端部から内側に引っ込めて配置することが
でき、しかも、第2の締結部材は第1の締結部材よりも
小径のものとされるので、シリンダヘッドの上端部の構
造を小型化することができ、特に傾斜内燃機関(シリン
ダ軸線が鉛直方向に対して傾斜した内燃機関)の場合
に、シリンダヘッドの高さと幅を小さくすることができ
る。これにより、シリンダヘッドの小型化が可能にな
る。
【0010】さらに、ロアカムホルダーが吸気カム軸受
部と排気カム軸受部とに共通のカムホルダーとされてい
るので、カム軸受部の支持剛性を向上させることができ
るとともに、ロアカムホルダーの部品点数を削減するこ
とができる。
【0011】また、請求項2記載のように請求項1記載
の発明を構成することにより、ロアカムホルダーに吸気
ロッカーアーム軸と排気ロッカーアーム軸とがそれぞれ
支持され、これら両ロッカーアーム軸の各々は、一対の
第2の締結部材のうちの外側の第2の締結部材の下方に
配置される。
【0012】この結果、第2の締結部材の下方の空きス
ペースを利用してロッカーアーム軸を支持することがで
きるとともに、狭角バルブ(挟み角が小さくされた吸気
バルブと排気バルブ)の採用が可能になり、シリンダヘ
ッドのさらなる小型化が可能になる。
【0013】さらに、請求項3記載のように請求項1ま
たは請求項2記載の発明を構成することにより、両ロッ
カーアーム軸の各々は、第1の締結部材と交差させられ
て配置される。
【0014】この結果、第1の締結部材の位置を極力内
側に寄せることができるようになり、シリンダヘッドの
小型化、ひいては内燃機関の小型化に寄与するととも
に、第1の締結部材により、両ロッカーアーム軸の回り
止めも可能になる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図1ないし図3に図示され
る本願の請求項1ないし請求項3に記載された発明の一
実施形態について説明する。図1は、本実施形態におけ
る動弁系支持構造が適用された内燃機関の概略立面図で
あって、一部を切断して示した図、図2は、図1の内燃
機関の右バンクの一部を切断して示した部分をさらに異
なる位置で切断して示した拡大断面図、図3は、図2の
シリンダヘッド部分を、シリンダヘッドカバーおよびロ
ッカーアーム軸を取り除いて見た概略斜視図である。
【0016】なお、図1は、車両進行方向前方から後方
を見て描かれた立面図であるので、車両進行方向に見て
左右は、これらの図においては、左右が逆にされてい
る。したがって、例えば、車両進行方向に見て左右バン
ク4l 、4r は、図1においては、図の右左にそれぞれ
描かれている。図3は、車両進行方向後方から前方を見
て描かれた概略斜視図である
【0017】図1において、本実施形態における動弁系
支持構造が適用された内燃機関1は、4ストロークサイ
クル縦置きV型8気筒(片側4気筒)頭上弁式内燃機関
として構成されており、自動車の車体前部に搭載されて
いる。
【0018】そのV型のシリンダブロック5の内部に
は、図示されない平面型のクランク(180度型のクラ
ンク)が収容され、シリンダブロック5の車両進行方向
左右上方には左右シリンダヘッド6l 、6r 、さらにそ
の左右上方には左右シリンダヘッドカバー7l 、7r 、
シリンダブロック5の下方にはオイルパン8が、それぞ
れ一体に取り付けられて、左右バンク4l 、4r を有す
る縦置きV型8気筒頭上弁式内燃機関1の本体部2が構
成されている。左右バンク4l 、4r は、交互にかつ等
間隔で爆発する点火時期を有しており、両バンク4l 、
4r 間には、吸気マニホルド3が収容されて配置されて
いる。
【0019】吸気マニホルド3は、左右それぞれに独立
した左右吸気系3l 、3r からなり、左右完全対称(但
し、車両進行方向にわずかに位相がずらされている。)
に構成されている。
【0020】左右吸気系3l 、3r は、右左バンク4r
、4l の各気筒の吸気ポート9r 、9l にそれぞれ吸
気を供給する。吸気マニホルド3は、可変吸気(管長切
換え、共鳴切換え)手段を備えている。なお、図示され
てはいないが、左右排気マニホルドも、左右完全対称に
構成されている。17l 、17r は、左右バンク4l 、4r
の各気筒の排気ポートである。
【0021】吸気マニホルド3の左右吸気系3l 、3r
と左右バンク4l 、4r とは、図1においては、左右同
じ側に描かれているが、左右吸気系3l 、3r 内を流れ
る各吸気は、図面上対向する右左バンク4r 、4l の各
気筒の吸気ポート9r 、9lにそれぞれ流入する。
【0022】左右吸気系3l 、3r は、サージタンクと
して機能する左右チャンバー(第1のチャンバー)10l
、10r 、左右四対の分岐吸気パイプ(第1の吸気通路
部)11l 、11r 、左右一対のチャンバー(第2のチャン
バー)12l 、12r 、左右四対の渦巻きパイプ(第2の吸
気通路部)13l 、13r を備えている(11r 、13r は図示
されず。)。14l 、14r は左右チャンバー10l 、10r に
連結されるスロットルボディ、15l 、15r はスロットル
バルブである。
【0023】左右チャンバー(第1のチャンバー)10l
、10r と左右四対の分岐吸気パイプ(第1の吸気通路
部)11l 、11r との間には、機関の回転速度に応じて吸
気管長の切換えを行なう管長切換バルブ(第1の開閉
弁)16l 、16r が左右それぞれに設けられており(16r
は図示されず)、また、左右チャンバー(第1のチャン
バー)10l 、10r 間には、機関の回転速度に応じて共鳴
・非共鳴の切換えを行なう共鳴切換バルブ(第2の開閉
弁。図示されず)が設けられている。
【0024】さらに、本実施形態における内燃機関1に
は、詳細には図示されていないが、その吸気系動弁機構
に、機関の回転速度に応じて吸気弁の動作特性の切換え
を行なう可変バルブタイミング機構18l 、18r が備えら
れている。また、排気系動弁機構にも、同様の可変バル
ブタイミング機構19l 、19r が備えられている。
【0025】これら吸気マニホルド3を構成する左右吸
気系3l 、3r の詳細構造、可変吸気(管長切換え、共
鳴切換え、吸気弁の動作特性切換え)手段の詳細構成
は、本出願人が先に出願した特願平10−221581
号および特願平10−314281号に詳しく説明され
ている。
【0026】以下、図1ないし図3を参照しつつ、本実
施形態における内燃機関1の動弁系支持構造について説
明する。なお、この動弁系支持構造は、左右バンク4l
、4r のいずれの気筒群についても同様であるので、
以下においては、右(図1において左)バンク4r の気
筒群についてのみ説明する。
【0027】内燃機関1の動弁系を支えるシリンダヘッ
ド6r は、燃焼室を囲むように配された4本のボルト22
(図3参照。1本は図示されず。)により、シリンダブ
ロック5に一体に取付けられている。
【0028】これら4本のボルト22の各々は、シリンダ
ヘッド6r に形成されたボルト孔20とシリンダブロック
5に形成されたボルトねじ孔21とに上方から下方に通さ
れ、ボルトねじ孔21に螺着される。このようにして、シ
リンダヘッド6r がシリンダブロック5に一体に取付け
られている。
【0029】シリンダヘッド6r のシリンダヘッドカバ
ー取付け面23は、ボルト22の締着面24より高い位置にあ
り、この面位置において、一対のロアカムホルダー25
が、図示されないクランクシャフトの軸方向と直交する
方向に、同方向に対をなす合計二対のボルト22の直上に
それぞれ位置するようにして、シリンダヘッド6r に一
体に取り付けられている。なお、隣接する気筒間のロア
カムホルダー25は共用されている。
【0030】各ロアカムホルダー25は、吸気弁26を駆動
する吸気カム軸27を下方から支持する軸受部分と、排気
弁28を駆動する排気カム軸29を下方から支持する軸受部
分とが、中央部の有底V字状に窪んだ連結部を介して一
体に形成された形状をなしていて、厚板からなり、次の
ようにして、シリンダヘッド6r に一体に取り付けられ
ている。
【0031】ロアカムホルダー25の両端部には、ボルト
孔30がそれぞれ形成されており、また、シリンダヘッド
6r の幅方向(クランクシャフトの軸方向と直交する方
向)両端部には、ボルト孔30に対応させてボルトねじ孔
31がそれぞれ形成されているので、これらの孔に上方か
ら下方にボルト32(第1の締結部材)を通して、ボルト
ねじ孔31に螺着する。
【0032】また、ロアカムホルダー25の中央有底V字
状連結部には、ボルト孔33が形成され、また、シリンダ
ヘッド6r には、ボルト孔33に対応させてボルトねじ孔
34が形成されているので、これらの孔に上方から下方に
ボルト35を通して、ボルトねじ孔34に螺着する。
【0033】以上のような合計3個所におけるボルト締
結により、前記のとおり、ロアカムホルダー25がシリン
ダヘッド6r に一体に取付けられている。ボルト35は、
ボルト32より小径のものが使用されている。
【0034】ロアカムホルダー25が吸気カム軸27を下方
から支持する軸受部分の上方からは、吸気アッパーカム
ホルダー36が吸気カム軸27を上方から支持しており、こ
れらロアカムホルダー25と吸気アッパーカムホルダー36
とが協働して、吸気カム軸受部を構成している。これら
ロアカムホルダー25と吸気アッパーカムホルダー36と
は、吸気カム軸27の中心を通る面により分割されてい
る。
【0035】また、ロアカムホルダー25が排気カム軸29
を下方から支持する軸受部分の上方からは、排気アッパ
ーカムホルダー37が排気カム軸29を上方から支持してお
り、これらロアカムホルダー25と排気アッパーカムホル
ダー37とが協働して、排気カム軸受部を構成している。
これらロアカムホルダー25と排気アッパーカムホルダー
37とは、排気カム軸29の中心を通る面により分割されて
いる。
【0036】吸気アッパーカムホルダー36は、吸気カム
軸27を上方から支持するために、その両端部がボルト38
(第2の締結部材)によりロアカムホルダー25に締結さ
れることにより、ロアカムホルダー25に一体に取り付け
られている。
【0037】ボルト38は、ボルト32やボルト35よりも小
径のものとされ、吸気アッパーカムホルダー36の両端部
に形成されたボルト孔39と、該ボルト孔39に対応させて
ロアカムホルダー25に形成されたボルトねじ孔40とに上
方から下方に通され、ボルトねじ孔40に螺着される。こ
のようにして、吸気アッパーカムホルダー36がロアカム
ホルダー25に一体に取り付けられている。
【0038】排気アッパーカムホルダー37は、排気カム
軸29を上方から支持するために、その両端部がボルト38
(第2の締結部材)によりロアカムホルダー25に締結さ
れることにより、ロアカムホルダー25に一体に取り付け
られている。その取付け態様は、吸気アッパーカムホル
ダー36がロアカムホルダー25に一体に取り付けられる場
合と同様である。
【0039】すなわち、ボルト38は、排気アッパーカム
ホルダー37の両端部に形成されたボルト孔39と、該ボル
ト孔39に対応させてロアカムホルダー25に形成されたボ
ルトねじ孔40とに上方から下方に通され、ボルトねじ孔
40に螺着される。このようにして、排気アッパーカムホ
ルダー37がロアカムホルダー25に一体に取り付けられて
いる。
【0040】これら4本のボルト38のうち、左右両側最
外方にある2本のボルト38の各々のボルトねじ孔40への
螺着位置は、ボルト32のボルトねじ孔31への螺着位置よ
りも気筒中心寄りとされている。このようにすることに
より、両アッパーカムホルダー36、37をロアカムホルダ
ー25の両端部から内側に引っ込めて配置することができ
る。
【0041】これにより、これら最外方のボルト38の締
着面とボルト32の締着面との間に段差を形成して、吸気
カム軸受部および排気カム軸受部の輪郭形状を、クラン
クシャフトの軸方向(図2において紙面に直交する方
向)に見た場合、上方に行くに従い気筒中心寄りに窄ま
った形状にして、シリンダヘッド6r の上端部の構造を
小型化することができる。
【0042】最外方のボルト38の締着面とボルト32の締
着面との間に形成される段部が作る三角形状の仮想空間
A内には、シリンダヘッドカバー7r の対応部位が凹陥
させられていて、内燃機関1のVバンク側の該凹陥部B
には、図1に図示されるように、スロットルボディ14r
の下方部分が収容されている。これにより、スロットル
ボディ14r を機関室内にコンパクトに収容することがで
きる。
【0043】シリンダヘッドカバー7r は、その開口側
周縁がシリンダヘッド6r のシリンダヘッドカバー取付
け面23にガスケットを介して当接させられ、その幅方向
(クランクシャフトの軸方向と直行する方向)中央部
が、ロアカムホルダー25の中央有底V字状連結部の陥没
形状に沿わせて凹陥させられ、コイルスプリング41によ
り常時凹陥方向に付勢されて、ボルト42によりロアカム
ホルダー25に取り付けられている。
【0044】ボルト42は、ボルト35の頭部に形成された
ねじ孔(図3参照)に螺着されている。コイルスプリン
グ41は、ボルト42の頭部に係止されたリテーナ44とシリ
ンダヘッドカバー7r の中央凹陥部に着座させられたグ
ロメット43と一体の座(リテーナ)との間に縮設されて
おり、前記のとおり、シリンダヘッドカバー7r の中央
凹陥部を常時凹陥方向に付勢している。
【0045】グロメット43は、その下端縮径部がシリン
ダヘッドカバー7r の中央凹陥部に形成されたボルト孔
45内に嵌入されており、ボルト42が該ボルト孔45を貫通
する部分を液密に保持している。
【0046】シリンダヘッドカバー7r が中央凹陥部を
有する形状の採用、および該中央凹陥部を常時凹陥方向
に付勢する手段(ボルト42、コイルスプリング41、リテ
ーナ44、グロメット43)を該中央凹陥部内に収容する構
造の採用により、シリンダヘッドカバー7r をコンパク
トにまとめることができ、内燃機関1の小型化に寄与し
ている。また、へたりや弾力性の喪失がないので、長期
間にわたってシリンダヘッドカバー7r のシール性を良
好に保つことができる。さらに、必要以上に初期面圧を
高めなくてよいので、振動や騒音も少ない。
【0047】ロアカムホルダー25の両端部近傍には、吸
気ロッカーアーム軸46と排気ロッカーアーム軸47とを支
持するための孔48、49がそれぞれ形成されており、これ
らの孔48、49に吸気ロッカーアーム軸46と排気ロッカー
アーム軸47とがそれぞれ嵌着されて、そこに回転不能に
支持されている。
【0048】孔48に支持される吸気ロッカーアーム軸46
は、吸気カム軸27を上方から支持する吸気アッパーカム
ホルダー36をロアカムホルダー25に一体に取り付けるた
めに使用される一対のボルト38(第2の締結部材)のう
ちの外側のボルト38の丁度下方に位置するようにされて
いる。
【0049】また、孔49に支持される排気ロッカーアー
ム軸47は、排気カム軸29を上方から支持する排気アッパ
ーカムホルダー37をロアカムホルダー25に一体に取り付
けるために使用される一対のボルト38(第2の締結部
材)のうちの外側のボルト38の丁度下方に位置するよう
にされている。
【0050】吸気ロッカーアーム軸46と排気ロッカーア
ーム軸47とが前記のように位置させられてロアカムホル
ダー25に支持されることにより、ボルト38の下方の空き
スペースを利用して両ロッカーアーム軸46、47を支持す
ることができるとともに、狭角バルブ(挟み角が小さく
された吸気バルブ26と排気バルブ28)の採用が可能にな
り、シリンダヘッド6r の小型化が可能になる。
【0051】さらにまた、吸気ロッカーアーム軸46と排
気ロッカーアーム軸47とは、図2に図示されるように、
ロアカムホルダー25をシリンダヘッド6r に一体に取り
付けるために使用されるボルト32(第1の締結部材)と
接するようにして、交差させられて配置されている。
【0052】吸気ロッカーアーム軸46と排気ロッカーア
ーム軸47とがさらに前記のように配置されてロアカムホ
ルダー25に支持されることにより、ボルト32の位置を極
力内側に寄せることができるようになり、シリンダヘッ
ド6r の小型化、ひいては内燃機関1の小型化に寄与す
る。
【0053】また、このような支持により、ボルト孔30
から両ロッカーアーム軸46、47の軸内に通じる油路の形
成が、これら両軸壁を貫通する通孔を形成するだけです
むので、容易になる。さらに、両ロッカーアーム軸46、
47がボルト32により貫通されないので、これら両軸46、
47内に設けられる複数の油路(切換油圧供給通路や潤滑
油供給通路)50a 、50b ・・・、51a 、50b ・・・を、
形状を制限されることなく設けることができる。
【0054】吸気ロッカーアーム軸46と排気ロッカーア
ーム軸47とは、ボルト32とさらに深く接するようにし
て、交差させられて配置されてもよい。このようにする
と、ボルト32により、両ロッカーアーム軸46、47の回り
止めが可能になる。
【0055】但し、この場合には、これら両軸46、47内
に設けられる複数の油路50a 、50b・・・、51a 、50b
・・・のうちの1つの油路のみをボルト32が貫通する程
度の接触深さにするか、複数の油路の配置を、1つの油
路のみをボルト32が貫通するような配置にする。このよ
うにすることにより、複数の油路間の連通を阻止するこ
とができる。例えば、後者の場合、図4に図示されるよ
うに、3個の油路50a、50b 、50c の配置を、1つの油
路50a のみをボルト32が貫通するような配置にする。こ
のようにすることにより、3個の油路50a 、50b 、50c
間の連通を阻止することができる。
【0056】吸気ロッカーアーム軸46と排気ロッカーア
ーム軸47との各軸内に複数の油路50a 、50b ・・・、51
a 、50b ・・・が設けられる吸気系および排気系の可変
バルブタイミング機構18r 、19r の詳細構造について
は、前掲特願平10−314281号に詳しく説明され
ている。
【0057】なお、図3において、52はメインギャラリ
ー、53〜56は油路であって、潤滑油をメインギャラリー
52からボルトねじ孔21、ボルト孔20、ボルトねじ孔34、
ボルト孔33を介して吸気カム軸27と排気カム軸29との各
軸受摺動部およびカム面に供給している。また、57も油
路であって、油路54から分岐して潤滑油を図示されない
油圧タペットホルダーに供給している。油圧タペットホ
ルダーは、取付け面58にボルト締結されて取り付けられ
ている。
【0058】本実施形態は、前記のように構成されてい
るので、さらに、次のような効果を奏することができ
る。吸気カム軸受部と排気カム軸受部とに共通のロアカ
ムホルダー25の両端部が、シリンダヘッド6r にボルト
32(第1の締結部材)により締結され、吸気アッパーカ
ムホルダー36と排気アッパーカムホルダー37との各両端
部が、ロアカムホルダー25に、ボルト32よりも小径の一
対のボルト38(第2の締結部材)により、ボルト32より
も内側でそれぞれ締結されている。
【0059】この結果、両アッパーカムホルダー36、37
は、ロアカムホルダー25とともにシリンダヘッド6r に
共締めされないので、両アッパーカムホルダー36、37の
ロアカムホルダー25に対する締結位置をシリンダヘッド
6r と無関係に任意に設定することができ、両カム軸2
7、29の配置の自由度が向上する。
【0060】また、両アッパーカムホルダー36、37をロ
アカムホルダー25の両端部から内側に引っ込めて配置す
ることができ、しかも、ボルト38はボルト32よりも小径
のものとされているので、シリンダヘッド6r の上端部
の構造を小型化することができ、特に本実施形態におけ
る縦置きV型内燃機関のような傾斜内燃機関(シリンダ
軸線が鉛直方向に対して傾斜した内燃機関)の場合に、
シリンダヘッド6r の高さXと幅Y(図1参照)を小さ
くすることができる。これにより、シリンダヘッド6r
の小型化が可能になる。
【0061】さらに、ロアカムホルダー25が吸気カム軸
受部と排気カム軸受部とに共通のカムホルダーとされて
いるので、カム軸受部の支持剛性を向上させることがで
きるとともに、ロアカムホルダー25の部品点数を削減す
ることができる。
【0062】本実施形態における動弁系支持構造が適用
された内燃機関1は、縦置きV型8気筒(片側4気筒)
頭上弁式内燃機関とされたが、これに限定されず、直列
型であってもよく、また、6気筒等他の多気筒内燃機関
とされてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願の請求項1ないし請求項3に記載された発
明の一実施形態における動弁系支持構造が適用された内
燃機関の車両進行方向前方から見た概略立面図であっ
て、一部を切断して示した図である。
【図2】図1の内燃機関の右バンクの一部を切断して示
した部分をさらに異なる位置で切断して示した拡大断面
図である
【図3】図2のシリンダヘッド部分を、シリンダヘッド
カバーおよびロッカーアーム軸を取り除いて車両進行方
向後方から見た概略斜視図である。
【図4】図2の吸気ロッカーアーム軸を中心とする部分
の変形例の拡大図である。
【符号の説明】
1…縦置きV型8気筒頭上弁式内燃機関、2…内燃機関
本体部、3…吸気マニホルド、3l 、3r …左右吸気
系、4l 、4r …左右バンク、5…シリンダブロック、
6l 、6r …左右シリンダヘッド、7l 、7r …左右シ
リンダヘッドカバー、8…オイルパン、9l 、9r …左
右吸気ポート、10l 、10r …左右チャンバー(第1のチ
ャンバー)、11l 、11r …左右分岐吸気パイプ(第1の
吸気通路部)、12l 、12r …左右チャンバー(第2のチ
ャンバー)、13l 、13r …左右渦巻きパイプ(第2の吸
気通路部)、14l 、14r …左右スロットルボディ、15l
、15r …スロットルバルブ、16l 、16r …左右管長切
換バルブ(第1の開閉弁)、17l 、17r …左右排気ポー
ト、18l 、18r …吸気系左右可変バルブタイミング機
構、19l 、19r …排気系左右可変バルブタイミング機
構、20…ボルト孔、21…ボルトねじ孔、22…ボルト、23
…シリンダヘッドカバー取付け面、24…ボルト締着面、
25…ロアカムホルダー、26…吸気弁、27…吸気カム軸、
28…排気弁、29…排気カム軸、30…ボルト孔、31…ボル
トねじ孔、32…ボルト(第1の締結部材)、33…ボルト
孔、34…ボルトねじ孔、35…ボルト、36…吸気アッパー
カムホルダー、37…排気アッパーカムホルダー、38…ボ
ルト(第2の締結部材)、39…ボルト孔、40…ボルトね
じ孔、41…コイルスプリング、42…ボルト、43…グロメ
ット、44…リテーナ、45…ボルト孔、46…吸気ロッカー
アーム軸、47…排気ロッカーアーム軸、48、49…支持
孔、50a 、50b 、50c …油路、51a 、51b 、51c …油
路、52…メインギャラリー、53〜57…油路、58…油圧タ
ペットホルダー取付け面、A…仮想空間、B…凹陥部。
【手続補正書】
【提出日】平成10年12月10日(1998.12.
10)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0053
【補正方法】変更
【補正内容】
【0053】また、このような支持により、ボルト孔3
0から両ロッカーアーム軸46、47の軸内に通じる油
路の形成が、これら両軸壁を貫通する通孔を形成するだ
けですむので、容易になる。さらに、両ロッカーアーム
軸46、47がボルト32により貫通されないので、こ
れら両軸46、47内に設けられる複数の油路(切換油
圧供給通路や潤滑油供給通路)50a、50b・・・、
51a、51b・・・を、形状を制限されることなく設
けることができる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0055
【補正方法】変更
【補正内容】
【0055】但し、この場合には、これら両軸46、4
7内に設けられる複数の油路50a、50b・・・、5
1a、51b・・・のうちの1つの油路のみをボルト3
2が貫通する程度の接触深さにするか、複数の油路の配
置を、1つの油路のみをボルト32が貫通するような配
置にする。このようにすることにより、複数の油路間の
連通を阻止することができる。例えば、後者の場合、図
4に図示されるように、3個の油路50a、50b、5
0cの配置を、1つの油路50aのみをボルト32が貫
通するような配置にする。このようにすることにより、
3個の油路50a、50b、50c間の連通を阻止する
ことができる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0056
【補正方法】変更
【補正内容】
【0056】吸気ロッカーアーム軸46と排気ロッカー
アーム軸47との各軸内に複数の油路50a、50b・
・・、51a、51b・・・が設けられる吸気系および
排気系の可変バルブタイミング機構18r、19rの詳
細構造については、前掲特願平10−314281号に
詳しく説明されている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3G016 AA02 AA08 AA10 AA12 AA19 BB12 BB26 CA13 CA17 CA22 CA23 CA27 CA36 CA51 CA52 CA57 FA27 GA00 GA01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の動弁系支持構造において、 吸気弁を駆動する吸気カム軸を支持する吸気カム軸受部
    と、排気弁を駆動する排気カム軸を支持する排気カム軸
    受部とが、両カム軸受部に共通のロアカムホルダーと、
    前記ロアカムホルダーと協働して前記吸気カム軸受部と
    前記排気カム軸受部とをそれぞれ構成する吸気アッパー
    カムホルダーと排気アッパーカムホルダーとからなり、 前記ロアカムホルダーの両端部が、シリンダヘッドに第
    1の締結部材により締結され、 前記吸気アッパーカムホルダーと前記排気アッパーカム
    ホルダーとの各両端部が、前記ロアカムホルダーに、前
    記第1の締結部材よりも小径の一対の第2の締結部材に
    より、前記第1の締結部材よりも内側でそれぞれ締結さ
    れたことを特徴とする内燃機関の動弁系支持構造。
  2. 【請求項2】 前記ロアカムホルダーに、吸気ロッカー
    アーム軸と排気ロッカーアーム軸とがそれぞれ回転不能
    に支持され、 前記両ロッカーアーム軸の各々は、前記一対の第2の締
    結部材のうちの外側の第2の締結部材の下方に配置され
    たことを特徴とする請求項1記載の内燃機関の動弁系支
    持構造。
  3. 【請求項3】 前記両ロッカーアーム軸の各々は、前記
    第1の締結部材と交差させられて配置されたことを特徴
    とする請求項1または請求項2記載の内燃機関の動弁系
    支持構造。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1728976A1 (en) 2005-05-31 2006-12-06 Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha Internal combustion engine
DE102009055813A1 (de) 2008-11-27 2010-08-05 Honda Motor Co., Ltd. Befestigungsstruktur für eine Ventilsystemdrehwelle einer Brennkraftmaschine
JP7611868B2 (ja) 2022-03-30 2025-01-10 ダイハツ工業株式会社 内燃機関

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