JP2000167612A - 圧延機の最適パススケジュール決定方法及び装置 - Google Patents
圧延機の最適パススケジュール決定方法及び装置Info
- Publication number
- JP2000167612A JP2000167612A JP10345963A JP34596398A JP2000167612A JP 2000167612 A JP2000167612 A JP 2000167612A JP 10345963 A JP10345963 A JP 10345963A JP 34596398 A JP34596398 A JP 34596398A JP 2000167612 A JP2000167612 A JP 2000167612A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- stand
- rolling
- load ratio
- schedule
- stands
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- 238000005096 rolling process Methods 0.000 title claims abstract description 324
- 238000000034 method Methods 0.000 title claims description 41
- 238000012937 correction Methods 0.000 claims abstract description 115
- 238000009826 distribution Methods 0.000 claims abstract description 26
- 238000004364 calculation method Methods 0.000 claims description 37
- 239000000463 material Substances 0.000 claims description 20
- 230000004048 modification Effects 0.000 claims description 18
- 238000012986 modification Methods 0.000 claims description 18
- 230000009467 reduction Effects 0.000 claims description 14
- 230000002441 reversible effect Effects 0.000 claims description 4
- 238000003825 pressing Methods 0.000 claims description 2
- 230000003068 static effect Effects 0.000 claims description 2
- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 description 19
- 230000008859 change Effects 0.000 description 13
- 239000011159 matrix material Substances 0.000 description 5
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 4
- 230000007935 neutral effect Effects 0.000 description 4
- 102100034003 FAU ubiquitin-like and ribosomal protein S30 Human genes 0.000 description 3
- 101000732045 Homo sapiens FAU ubiquitin-like and ribosomal protein S30 Proteins 0.000 description 3
- 238000002940 Newton-Raphson method Methods 0.000 description 3
- 101100017043 Saccharomyces cerevisiae (strain ATCC 204508 / S288c) HIR3 gene Proteins 0.000 description 3
- 230000008901 benefit Effects 0.000 description 3
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 3
- 208000034978 hereditary 7 prostate cancer Diseases 0.000 description 3
- 230000000670 limiting effect Effects 0.000 description 3
- 230000036961 partial effect Effects 0.000 description 3
- 230000002829 reductive effect Effects 0.000 description 3
- 230000004044 response Effects 0.000 description 3
- 238000007796 conventional method Methods 0.000 description 2
- 230000001419 dependent effect Effects 0.000 description 2
- 238000011156 evaluation Methods 0.000 description 2
- 238000009472 formulation Methods 0.000 description 2
- 239000000203 mixture Substances 0.000 description 2
- 230000001133 acceleration Effects 0.000 description 1
- 230000007547 defect Effects 0.000 description 1
- 230000004069 differentiation Effects 0.000 description 1
- 238000005516 engineering process Methods 0.000 description 1
- 238000005461 lubrication Methods 0.000 description 1
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 description 1
- 238000002360 preparation method Methods 0.000 description 1
- 230000017105 transposition Effects 0.000 description 1
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B21—MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
- B21B—ROLLING OF METAL
- B21B37/00—Control devices or methods specially adapted for metal-rolling mills or the work produced thereby
- B21B37/16—Control of thickness, width, diameter or other transverse dimensions
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B21—MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
- B21B—ROLLING OF METAL
- B21B1/00—Metal-rolling methods or mills for making semi-finished products of solid or profiled cross-section; Sequence of operations in milling trains; Layout of rolling-mill plant, e.g. grouping of stands; Succession of passes or of sectional pass alternations
- B21B1/38—Metal-rolling methods or mills for making semi-finished products of solid or profiled cross-section; Sequence of operations in milling trains; Layout of rolling-mill plant, e.g. grouping of stands; Succession of passes or of sectional pass alternations for rolling sheets of limited length, e.g. folded sheets, superimposed sheets, pack rolling
- B21B2001/383—Cladded or coated products
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B21—MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
- B21B—ROLLING OF METAL
- B21B37/00—Control devices or methods specially adapted for metal-rolling mills or the work produced thereby
- B21B2037/002—Mass flow control
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B21—MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
- B21B—ROLLING OF METAL
- B21B2265/00—Forming parameters
- B21B2265/12—Rolling load or rolling pressure; roll force
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B21—MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
- B21B—ROLLING OF METAL
- B21B2265/00—Forming parameters
- B21B2265/22—Pass schedule
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B21—MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
- B21B—ROLLING OF METAL
- B21B2275/00—Mill drive parameters
- B21B2275/02—Speed
- B21B2275/04—Roll speed
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Control Of Metal Rolling (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は、厳密に各スタンドにおけるマスフ
ロー一定則を満足しながら、制限値を越えたスタンドに
ついては、制限値を越えない条件とし、他のスタンドに
ついては基本パススケジュールの負荷配分比率を保存で
きる最適パススケジュールを決定することを目的とす
る。 【解決手段】 圧延条件を各制限値以下にするために必
要な荷重比修正量Δγiを基本パススケジュールにおけ
る圧延荷重比γi に加算した数値を各スタンド修正目標
圧延荷重比γi * とし、その修正目標圧延荷重比γi *
を全スタンドで満足するように各スタンド出側板厚hi
及び各スタンド速度Vi を変数として各スタンド修正出
側板厚hi * 及び各スタンド修正速度Vi * を同時に求
めることにより、最適パススケジュールを決定すること
を特徴とする。
ロー一定則を満足しながら、制限値を越えたスタンドに
ついては、制限値を越えない条件とし、他のスタンドに
ついては基本パススケジュールの負荷配分比率を保存で
きる最適パススケジュールを決定することを目的とす
る。 【解決手段】 圧延条件を各制限値以下にするために必
要な荷重比修正量Δγiを基本パススケジュールにおけ
る圧延荷重比γi に加算した数値を各スタンド修正目標
圧延荷重比γi * とし、その修正目標圧延荷重比γi *
を全スタンドで満足するように各スタンド出側板厚hi
及び各スタンド速度Vi を変数として各スタンド修正出
側板厚hi * 及び各スタンド修正速度Vi * を同時に求
めることにより、最適パススケジュールを決定すること
を特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、板材等を圧延する
圧延機のパススケジュールを決定する圧延機の最適パス
スケジュール決定方法及び装置に関する。
圧延機のパススケジュールを決定する圧延機の最適パス
スケジュール決定方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】板材等を圧延するNスタンドから構成さ
れる圧延機において、各スタンドの最適な出側板厚スケ
ジュール(パススケジュールと称する)を決めること
は、安定操業の達成や製品品質の確保など実操業を良好
な状態に保つために非常に重要である。従来は、この最
適パススケジュールを決定するために、例えば、各スタ
ンドにおける圧下率比の配分が所定の数値となるように
決めた基本パススケジュールを用いて、圧延荷重、噛み
込み角、線荷重、中立点位置、トルク、パワー、圧延速
度などの諸数値を計算し、その計算値が所定の機械的な
制限値、あるいは安定操業上の制限値を越えた場合に
は、該当スタンドなどへの負荷配分を変更することによ
り、最適なパススケジュールを決定していた。しかし、
近年の操業技術の進歩や製品に要求される品質の多様化
などに伴って、実際の圧延機の操業は非常に複雑になっ
てきており、それでもなお安定した操業を継続するため
には、さらに最適のパススケジュールに要求される要素
が増加し、また、精密な予測計算が重要となっている。
例えば、以前から用いられてきた制限には次のような項
目がある。
れる圧延機において、各スタンドの最適な出側板厚スケ
ジュール(パススケジュールと称する)を決めること
は、安定操業の達成や製品品質の確保など実操業を良好
な状態に保つために非常に重要である。従来は、この最
適パススケジュールを決定するために、例えば、各スタ
ンドにおける圧下率比の配分が所定の数値となるように
決めた基本パススケジュールを用いて、圧延荷重、噛み
込み角、線荷重、中立点位置、トルク、パワー、圧延速
度などの諸数値を計算し、その計算値が所定の機械的な
制限値、あるいは安定操業上の制限値を越えた場合に
は、該当スタンドなどへの負荷配分を変更することによ
り、最適なパススケジュールを決定していた。しかし、
近年の操業技術の進歩や製品に要求される品質の多様化
などに伴って、実際の圧延機の操業は非常に複雑になっ
てきており、それでもなお安定した操業を継続するため
には、さらに最適のパススケジュールに要求される要素
が増加し、また、精密な予測計算が重要となっている。
例えば、以前から用いられてきた制限には次のような項
目がある。
【0003】圧延荷重;ミルのロードセルなどの機械
的な保護のため、耐荷重の制限を設ける。長期的には、
疲労破壊を防ぐ見地から、実際の仕様値に安全率を乗じ
て小さめの数値とするのが一般的である。 圧延トルク;同様にミルスピンドルなどの駆動系の保
護のための制限である。 モータパワー;ミルの主機モータの電気的な保護のた
めの制限である。 噛み込み角;特に熱間で板材を圧延するホットストリ
ップミルの仕上圧延機では、板材の最先端の噛み込み状
態が安定操業には重要な因子となる。当該スタンドの圧
下率が過大のため、噛み込み角が制限を越えると次スタ
ンドへの噛み込み性が悪化し、操業事故の可能性が高ま
る。それを防ぐための制限である。 線荷重;冷間で板材を圧延するタンデムコールドミル
では線荷重がある数値より高くなると、板表面とロール
表面の潤滑状態が厳しくなり、ときにヒートスクラッチ
と呼ばれる表面欠陥の原因となる。それを防ぐための制
限である。 中立点位置;同様にタンデムコールドミルでは中立点
位置がロールバイトの出側、あるいは入側に近くなる
か、ときにはロールバイトから逸脱するような条件を与
える場合、ロールバイト内でスリップを生じてミルの振
動の直接原因となることがある。スリップが甚だしい場
合には、板破断にもつながりかねないので、この制限は
必要である。 圧延速度;主機モータの保護のため、圧延機の全スタ
ンドのスピードコーンをチェックする必要がある。
的な保護のため、耐荷重の制限を設ける。長期的には、
疲労破壊を防ぐ見地から、実際の仕様値に安全率を乗じ
て小さめの数値とするのが一般的である。 圧延トルク;同様にミルスピンドルなどの駆動系の保
護のための制限である。 モータパワー;ミルの主機モータの電気的な保護のた
めの制限である。 噛み込み角;特に熱間で板材を圧延するホットストリ
ップミルの仕上圧延機では、板材の最先端の噛み込み状
態が安定操業には重要な因子となる。当該スタンドの圧
下率が過大のため、噛み込み角が制限を越えると次スタ
ンドへの噛み込み性が悪化し、操業事故の可能性が高ま
る。それを防ぐための制限である。 線荷重;冷間で板材を圧延するタンデムコールドミル
では線荷重がある数値より高くなると、板表面とロール
表面の潤滑状態が厳しくなり、ときにヒートスクラッチ
と呼ばれる表面欠陥の原因となる。それを防ぐための制
限である。 中立点位置;同様にタンデムコールドミルでは中立点
位置がロールバイトの出側、あるいは入側に近くなる
か、ときにはロールバイトから逸脱するような条件を与
える場合、ロールバイト内でスリップを生じてミルの振
動の直接原因となることがある。スリップが甚だしい場
合には、板破断にもつながりかねないので、この制限は
必要である。 圧延速度;主機モータの保護のため、圧延機の全スタ
ンドのスピードコーンをチェックする必要がある。
【0004】勿論、上記の各制限値以外にも各所でその
操業条件に合わせたチェック基準を設けるのが普通であ
り、当然、制限項目の数が増加するほど、全ての条件を
満たす最適なパススケジュールの決定には工夫を要す
る。
操業条件に合わせたチェック基準を設けるのが普通であ
り、当然、制限項目の数が増加するほど、全ての条件を
満たす最適なパススケジュールの決定には工夫を要す
る。
【0005】従来、パワー制限については、当該スタン
ドの予測モータパワーが制限値を越えた場合、予測モー
タパワーと制限値の差に基づき、各スタンドの入側板厚
及び出側板厚を微小変化させたときのモータパワー変化
量を他のスタンドのパワー変化量に換算する影響係数
と、基準のパワー配分比率を用いてパワーが制限値に抵
触したスタンドのパワーを他のスタンドに振り替えて基
本パススケジュールにおける各スタンドの出側板厚を修
正し、各スタンドのパワー配分を所定のバランスに保持
する方法が、特開平1−233003号公報に示されて
いる。
ドの予測モータパワーが制限値を越えた場合、予測モー
タパワーと制限値の差に基づき、各スタンドの入側板厚
及び出側板厚を微小変化させたときのモータパワー変化
量を他のスタンドのパワー変化量に換算する影響係数
と、基準のパワー配分比率を用いてパワーが制限値に抵
触したスタンドのパワーを他のスタンドに振り替えて基
本パススケジュールにおける各スタンドの出側板厚を修
正し、各スタンドのパワー配分を所定のバランスに保持
する方法が、特開平1−233003号公報に示されて
いる。
【0006】さらに、上記のような複数の圧延条件に対
して、各スタンドが正常動作を行うために満足すべき複
数の条件をチェックし、何れかの制限値を越えると判断
されたスタンドについては、その条件に対する入側板厚
及び出側板厚の影響係数に基づいて、制限値を越えない
ように当該スタンドに関する基本スケジュールを変更す
る方法が、特開平5−269514号公報に開示されて
いる。
して、各スタンドが正常動作を行うために満足すべき複
数の条件をチェックし、何れかの制限値を越えると判断
されたスタンドについては、その条件に対する入側板厚
及び出側板厚の影響係数に基づいて、制限値を越えない
ように当該スタンドに関する基本スケジュールを変更す
る方法が、特開平5−269514号公報に開示されて
いる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】これらの方法では、例
えば複数の圧延条件に対して各スタンドが正常動作を行
うために満足すべき条件をチェックし、何れかの制限値
を越えた場合には各スタンドの出側板厚を修正して最適
なパススケジュールを決定している。一方、圧延機にお
いては各スタンドの揃速性が重要であり、出側板厚を修
正した場合にはマスフロー一定則を満足するように各ス
タンドの速度を同時に修正しなければならない。しか
し、従来の方法によれば、影響係数を用いて出側板厚の
修正量のみを求めており、計算方法は速度の修正量を考
慮していないという問題がある。即ち、実際には各スタ
ンドの出側板厚を変更した際には、マスフロー一定則を
満足させるために同時に各スタンドの速度(具体的には
ワークロール周速)を求める必要がある。これは、出側
板厚が変化することにより、マスフロー一定則を満たす
速度が変化し、これにより材料の変形速度が変わるため
に各スタンドの変形抵抗が変化するので、圧延荷重や圧
延トルク及びモータパワーなど負荷に関する諸量が変化
するからである。出側板厚の修正に伴う速度の変化を考
慮せずに求めた出側板厚の修正量は、厳密にはマスフロ
ー一定則を満足しないか、あるいは速度の変化に伴う変
形抵抗の変化など速度に依存する負荷特性の変化を考慮
していないため、修正前の速度を用いて求めた圧延荷重
などの負荷値とは異なるバランスを求めることになると
いう問題があった。
えば複数の圧延条件に対して各スタンドが正常動作を行
うために満足すべき条件をチェックし、何れかの制限値
を越えた場合には各スタンドの出側板厚を修正して最適
なパススケジュールを決定している。一方、圧延機にお
いては各スタンドの揃速性が重要であり、出側板厚を修
正した場合にはマスフロー一定則を満足するように各ス
タンドの速度を同時に修正しなければならない。しか
し、従来の方法によれば、影響係数を用いて出側板厚の
修正量のみを求めており、計算方法は速度の修正量を考
慮していないという問題がある。即ち、実際には各スタ
ンドの出側板厚を変更した際には、マスフロー一定則を
満足させるために同時に各スタンドの速度(具体的には
ワークロール周速)を求める必要がある。これは、出側
板厚が変化することにより、マスフロー一定則を満たす
速度が変化し、これにより材料の変形速度が変わるため
に各スタンドの変形抵抗が変化するので、圧延荷重や圧
延トルク及びモータパワーなど負荷に関する諸量が変化
するからである。出側板厚の修正に伴う速度の変化を考
慮せずに求めた出側板厚の修正量は、厳密にはマスフロ
ー一定則を満足しないか、あるいは速度の変化に伴う変
形抵抗の変化など速度に依存する負荷特性の変化を考慮
していないため、修正前の速度を用いて求めた圧延荷重
などの負荷値とは異なるバランスを求めることになると
いう問題があった。
【0008】これは、従来の方法が複数の圧延条件に対
して、制限値を越えたスタンドについては出側板厚を修
正することにより制限値を越えないようなパススケジュ
ールを決めるとともに、当該スタンド以外のスタンドに
ついては基本パススケジュールにおける諸量のバランス
を保持することが可能であるが、出側板厚の修正量を求
めるときに同時にマスフロー一定則に基づく速度の修正
量を求めていないために、修正したパススケジュールに
よる圧延結果は必ずしも所定の負荷とならず、したがっ
て、諸量のバランスは望ましい形を実現できない場合が
ある。さらに、マスフロー一定則を満たす速度を考慮せ
ずに出側板厚を修正したパススケジュールでは、出側板
厚修正量が非常に大きいときなどは通板そのものが不安
定になる可能性もあり、当然、製品の平坦度や板クラウ
ンなどの製品品質は悪化する。甚だしい場合には板破断
などの重大な事故を誘発する可能性があるなどの問題が
あった。
して、制限値を越えたスタンドについては出側板厚を修
正することにより制限値を越えないようなパススケジュ
ールを決めるとともに、当該スタンド以外のスタンドに
ついては基本パススケジュールにおける諸量のバランス
を保持することが可能であるが、出側板厚の修正量を求
めるときに同時にマスフロー一定則に基づく速度の修正
量を求めていないために、修正したパススケジュールに
よる圧延結果は必ずしも所定の負荷とならず、したがっ
て、諸量のバランスは望ましい形を実現できない場合が
ある。さらに、マスフロー一定則を満たす速度を考慮せ
ずに出側板厚を修正したパススケジュールでは、出側板
厚修正量が非常に大きいときなどは通板そのものが不安
定になる可能性もあり、当然、製品の平坦度や板クラウ
ンなどの製品品質は悪化する。甚だしい場合には板破断
などの重大な事故を誘発する可能性があるなどの問題が
あった。
【0009】本発明は、上記に鑑みてなされたもので、
厳密に各スタンドにおけるマスフロー一定則を満足しな
がら、複数の圧延条件の制限値を越えたスタンドについ
ては、それらの制限値を越えない条件とし、それ以外の
スタンドについては基本パススケジュールの負荷配分比
率を保存できる最適パススケジュールを決定することが
できて、良好な製品品質の板材を圧延するための安定し
た操業条件を実現することができる圧延機の最適パスス
ケジュール決定方法及び装置を提供することを目的とす
る。
厳密に各スタンドにおけるマスフロー一定則を満足しな
がら、複数の圧延条件の制限値を越えたスタンドについ
ては、それらの制限値を越えない条件とし、それ以外の
スタンドについては基本パススケジュールの負荷配分比
率を保存できる最適パススケジュールを決定することが
できて、良好な製品品質の板材を圧延するための安定し
た操業条件を実現することができる圧延機の最適パスス
ケジュール決定方法及び装置を提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の圧延機の最適パススケジュール決定
方法は、板材を圧延する複数のスタンドを備えた圧延機
の最適パススケジュール決定方法であって、所定の圧延
条件に基づいて与えられた基本パススケジュールに対
し、複数の圧延条件における各制限値に抵触するか否か
を全スタンドに対して判別し、前記各制限値の少なくと
も1つの制限値に抵触した複数のスタンドがあるとき、
この制限値を越えた圧延条件の全てに対して各制限値以
下にするために必要な該当スタンドの圧延荷重比γ
i (各スタンドの圧延荷重をその中の最大圧延荷重で除
算し、規格化した比率)の荷重比修正量Δγi を算出
し、前記制限値に抵触した各スタンドにおける荷重比修
正量の最大の数値を該当スタンドの荷重比修正量とし
て、前記基本パススケジュールにおける各スタンドの圧
延荷重比γi に加算した数値を圧延機の各スタンド修正
目標圧延荷重比γi * とし、その修正目標圧延荷重比γ
i * を全スタンドで満足するように各スタンド出側板厚
hi 及び各スタンド速度Vi を変数としてそれらの解、
即ち各スタンド修正出側板厚hi * 及び各スタンド修正
速度Vi * を同時に求めることにより、前記制限値を越
えた複数のスタンドについてはそれらの制限値を越えな
い条件とし、それ以外のスタンドについては前記基本パ
ススケジュールの負荷配分比率を保存し、さらに全スタ
ンドにおけるマスフロー一定則を厳密に満足できる最適
パススケジュールを決定することを要旨とする。この構
成により、同一のスタンドで、複数の圧延条件の制限値
に対し抵触が生じた場合に、その各制限値に対して異な
った値の荷重比修正量Δγi が求められたとき、最大の
数値の荷重比修正量Δγi を用いることで、複数の圧延
条件の制限値に対する抵触が解消される。次いで、その
荷重比修正量Δγi に基づいて修正された修正目標圧延
荷重比γi * を全スタンドで満足するように各スタンド
修正出側板厚hi * 及び各スタンド修正速度Vi * を同
時に求めることにより、厳密に各スタンドにおけるマス
フロー一定則を満足しながら、複数の圧延条件の制限値
を越えたスタンドについては、それらの制限値を越えな
い条件とし、それ以外のスタンドについては基本パスス
ケジュールの負荷配分比率を保存できる最適パススケジ
ュールを決定することが可能となる。
に、請求項1記載の圧延機の最適パススケジュール決定
方法は、板材を圧延する複数のスタンドを備えた圧延機
の最適パススケジュール決定方法であって、所定の圧延
条件に基づいて与えられた基本パススケジュールに対
し、複数の圧延条件における各制限値に抵触するか否か
を全スタンドに対して判別し、前記各制限値の少なくと
も1つの制限値に抵触した複数のスタンドがあるとき、
この制限値を越えた圧延条件の全てに対して各制限値以
下にするために必要な該当スタンドの圧延荷重比γ
i (各スタンドの圧延荷重をその中の最大圧延荷重で除
算し、規格化した比率)の荷重比修正量Δγi を算出
し、前記制限値に抵触した各スタンドにおける荷重比修
正量の最大の数値を該当スタンドの荷重比修正量とし
て、前記基本パススケジュールにおける各スタンドの圧
延荷重比γi に加算した数値を圧延機の各スタンド修正
目標圧延荷重比γi * とし、その修正目標圧延荷重比γ
i * を全スタンドで満足するように各スタンド出側板厚
hi 及び各スタンド速度Vi を変数としてそれらの解、
即ち各スタンド修正出側板厚hi * 及び各スタンド修正
速度Vi * を同時に求めることにより、前記制限値を越
えた複数のスタンドについてはそれらの制限値を越えな
い条件とし、それ以外のスタンドについては前記基本パ
ススケジュールの負荷配分比率を保存し、さらに全スタ
ンドにおけるマスフロー一定則を厳密に満足できる最適
パススケジュールを決定することを要旨とする。この構
成により、同一のスタンドで、複数の圧延条件の制限値
に対し抵触が生じた場合に、その各制限値に対して異な
った値の荷重比修正量Δγi が求められたとき、最大の
数値の荷重比修正量Δγi を用いることで、複数の圧延
条件の制限値に対する抵触が解消される。次いで、その
荷重比修正量Δγi に基づいて修正された修正目標圧延
荷重比γi * を全スタンドで満足するように各スタンド
修正出側板厚hi * 及び各スタンド修正速度Vi * を同
時に求めることにより、厳密に各スタンドにおけるマス
フロー一定則を満足しながら、複数の圧延条件の制限値
を越えたスタンドについては、それらの制限値を越えな
い条件とし、それ以外のスタンドについては基本パスス
ケジュールの負荷配分比率を保存できる最適パススケジ
ュールを決定することが可能となる。
【0011】請求項2記載の圧延機の最適パススケジュ
ール決定装置は、板材を圧延する複数のスタンドを備え
た圧延機の最適パススケジュール決定装置であって、各
スタンドのロールの開度を操作するための圧下装置と、
各スタンドの前記ロールを回転させるための主機モータ
と、この主機モータを所定の回転数に制御するための自
動速度レギュレータと、圧延機出側の製品の板厚目標値
hF を与える上位計算機と、この上位計算機からの板厚
目標値hF 出力を受け、所定の圧延条件に基づいて与え
られた基本パススケジュールを求める設定計算装置と、
この基本パススケジュールに対し、複数の圧延条件にお
ける各制限値に抵触するか否かを全スタンドに対して判
別する各スタンドリミットチェック装置と、この各スタ
ンドリミットチェック装置のチェック結果を受けて、各
スタンドの前記各制限値に対する抵触の可否テーブルを
作成するリミットチェックテーブル作成装置と、前記各
制限値の少なくとも1つの制限値に抵触した複数のスタ
ンドがあるとき、この制限値を越えた圧延条件の全てに
対して、各制限値以下にするために必要な該当スタンド
の圧延荷重比γi (各スタンドの圧延荷重をその中の最
大圧延荷重で除算し、規格化した比率)の荷重比修正量
Δγi を算出・出力する荷重比修正量計算装置と、前記
制限値に抵触した各スタンドにおける荷重比修正量の最
大の数値を該当スタンドの荷重比修正量として、前記基
本パススケジュールにおける各スタンドの圧延荷重比γ
i に加算した数値を圧延機の各スタンド修正目標圧延荷
重比γi * として出力する荷重比設定装置と、その修正
目標圧延荷重比γi * を全スタンドで満足するように各
スタンド出側板厚hi 及び各スタンド速度Vi を変数と
してそれらの解、即ち各スタンド修正出側板厚hi * 及
び各スタンド修正速度Vi * を同時に求める板厚スケジ
ュール計算装置と、前記各スタンド修正出側板厚hi *
を受けて各スタンドの圧下位置設定値Si SET を計算
し、前記圧下装置に出力する各スタンド圧下位置計算装
置と、前記各スタンド修正速度Vi * を受けて各スタン
ドの速度設定値Vi SET を計算し、前記自動速度レギュ
レータに出力する各スタンド速度計算装置とを具備し、
前記制限値を越えた複数のスタンドについてはそれらの
制限値を越えない条件とし、それ以外のスタンドについ
ては前記基本パススケジュールの負荷配分比率を保存
し、さらに全スタンドにおけるマスフロー一定則を厳密
に満足できる最適パススケジュールを決定することを要
旨とする。この構成により、荷重比設定装置で荷重比修
正量Δγi に基づいて修正された修正目標圧延荷重比γ
i * が求められ、板厚スケジュール計算装置で、その修
正目標圧延荷重比γi * を全スタンドで満足するように
各スタンド修正出側板厚hi * 及び各スタンド修正速度
Vi * が同時に求められる。これにより、厳密に各スタ
ンドにおけるマスフロー一定則を満足しながら、複数の
圧延条件の制限値を越えたスタンドについては、それら
の制限値を越えない条件とし、それ以外のスタンドにつ
いては基本パススケジュールの負荷配分比率を保存でき
る最適パススケジュールを決定することが可能となる。
この決定された最適パススケジュールにより、ロールの
開度及びロール周速が適正に制御される。
ール決定装置は、板材を圧延する複数のスタンドを備え
た圧延機の最適パススケジュール決定装置であって、各
スタンドのロールの開度を操作するための圧下装置と、
各スタンドの前記ロールを回転させるための主機モータ
と、この主機モータを所定の回転数に制御するための自
動速度レギュレータと、圧延機出側の製品の板厚目標値
hF を与える上位計算機と、この上位計算機からの板厚
目標値hF 出力を受け、所定の圧延条件に基づいて与え
られた基本パススケジュールを求める設定計算装置と、
この基本パススケジュールに対し、複数の圧延条件にお
ける各制限値に抵触するか否かを全スタンドに対して判
別する各スタンドリミットチェック装置と、この各スタ
ンドリミットチェック装置のチェック結果を受けて、各
スタンドの前記各制限値に対する抵触の可否テーブルを
作成するリミットチェックテーブル作成装置と、前記各
制限値の少なくとも1つの制限値に抵触した複数のスタ
ンドがあるとき、この制限値を越えた圧延条件の全てに
対して、各制限値以下にするために必要な該当スタンド
の圧延荷重比γi (各スタンドの圧延荷重をその中の最
大圧延荷重で除算し、規格化した比率)の荷重比修正量
Δγi を算出・出力する荷重比修正量計算装置と、前記
制限値に抵触した各スタンドにおける荷重比修正量の最
大の数値を該当スタンドの荷重比修正量として、前記基
本パススケジュールにおける各スタンドの圧延荷重比γ
i に加算した数値を圧延機の各スタンド修正目標圧延荷
重比γi * として出力する荷重比設定装置と、その修正
目標圧延荷重比γi * を全スタンドで満足するように各
スタンド出側板厚hi 及び各スタンド速度Vi を変数と
してそれらの解、即ち各スタンド修正出側板厚hi * 及
び各スタンド修正速度Vi * を同時に求める板厚スケジ
ュール計算装置と、前記各スタンド修正出側板厚hi *
を受けて各スタンドの圧下位置設定値Si SET を計算
し、前記圧下装置に出力する各スタンド圧下位置計算装
置と、前記各スタンド修正速度Vi * を受けて各スタン
ドの速度設定値Vi SET を計算し、前記自動速度レギュ
レータに出力する各スタンド速度計算装置とを具備し、
前記制限値を越えた複数のスタンドについてはそれらの
制限値を越えない条件とし、それ以外のスタンドについ
ては前記基本パススケジュールの負荷配分比率を保存
し、さらに全スタンドにおけるマスフロー一定則を厳密
に満足できる最適パススケジュールを決定することを要
旨とする。この構成により、荷重比設定装置で荷重比修
正量Δγi に基づいて修正された修正目標圧延荷重比γ
i * が求められ、板厚スケジュール計算装置で、その修
正目標圧延荷重比γi * を全スタンドで満足するように
各スタンド修正出側板厚hi * 及び各スタンド修正速度
Vi * が同時に求められる。これにより、厳密に各スタ
ンドにおけるマスフロー一定則を満足しながら、複数の
圧延条件の制限値を越えたスタンドについては、それら
の制限値を越えない条件とし、それ以外のスタンドにつ
いては基本パススケジュールの負荷配分比率を保存でき
る最適パススケジュールを決定することが可能となる。
この決定された最適パススケジュールにより、ロールの
開度及びロール周速が適正に制御される。
【0012】請求項3記載の圧延機の最適パススケジュ
ール決定方法は、上記請求項1記載の圧延機の最適パス
スケジュール決定方法において、前記該当スタンドの圧
延荷重比γi の荷重比修正量Δγi を、全てのスタンド
及び圧延条件に対して、何等の優先順位を与えず均等に
算出し、最終的に各スタンドにおいて各制限値以下にす
るために必要な荷重比修正量Δγi を求めることを要旨
とする。この構成により、圧延条件の制限値に抵触した
スタンドでは、抵触を解消するのに必要かつ最小の荷重
比修正量Δγi を求めることが可能となり、それ以外の
スタンドでは、基本パススケジュールにおける圧延荷重
比γi をそのまま保存する配分の最適パススケジュール
を決定することが可能となる。
ール決定方法は、上記請求項1記載の圧延機の最適パス
スケジュール決定方法において、前記該当スタンドの圧
延荷重比γi の荷重比修正量Δγi を、全てのスタンド
及び圧延条件に対して、何等の優先順位を与えず均等に
算出し、最終的に各スタンドにおいて各制限値以下にす
るために必要な荷重比修正量Δγi を求めることを要旨
とする。この構成により、圧延条件の制限値に抵触した
スタンドでは、抵触を解消するのに必要かつ最小の荷重
比修正量Δγi を求めることが可能となり、それ以外の
スタンドでは、基本パススケジュールにおける圧延荷重
比γi をそのまま保存する配分の最適パススケジュール
を決定することが可能となる。
【0013】請求項4記載の圧延機の最適パススケジュ
ール決定装置は、上記請求項2記載の圧延機の最適パス
スケジュール決定装置において、前記荷重比修正量計算
装置は、前記該当スタンドの圧延荷重比γi の荷重比修
正量Δγi を、全てのスタンド及び圧延条件に対して、
何等の優先順位を与えず均等に算出し、最終的に各スタ
ンドにおいて各制限値以下にするために必要な荷重比修
正量Δγi を算出・出力することを要旨とする。この構
成により、荷重比修正量計算装置において圧延条件の制
限値に抵触したスタンドで、その抵触を解消するのに必
要かつ最小の荷重比修正量Δγi が求められる。
ール決定装置は、上記請求項2記載の圧延機の最適パス
スケジュール決定装置において、前記荷重比修正量計算
装置は、前記該当スタンドの圧延荷重比γi の荷重比修
正量Δγi を、全てのスタンド及び圧延条件に対して、
何等の優先順位を与えず均等に算出し、最終的に各スタ
ンドにおいて各制限値以下にするために必要な荷重比修
正量Δγi を算出・出力することを要旨とする。この構
成により、荷重比修正量計算装置において圧延条件の制
限値に抵触したスタンドで、その抵触を解消するのに必
要かつ最小の荷重比修正量Δγi が求められる。
【0014】請求項5記載の圧延機の最適パススケジュ
ール決定装置は、上記請求項2記載の圧延機の最適パス
スケジュール決定装置において、製品コイルの先端部に
対して前記最適パススケジュールを決定し、この最適パ
ススケジュールに基づいて得られた各スタンド圧下位置
設定値Si SET (H)を各スタンドの前記圧下装置に出
力し、前記最適パススケジュールに基づいて得られた各
スタンド速度設定値Vi SET (H)を各スタンドの前記
自動速度レギュレータに出力するとともに、前記製品コ
イルの長手方向中央部に対し、前記先端部における前記
複数の圧延条件のうちの所定の複数の圧延条件に対し、
前記先端部の場合と同様の手順で得た修正された各スタ
ンド速度設定値Vi SET (M)を各スタンドの前記自動
速度レギュレータに出力し、長手方向中央部に対しても
最適な圧延条件を設定するように構成してなることを要
旨とする。この構成により、製品コイルの圧延におい
て、先端部における最適パススケジュールが速度を考慮
して求められると同時に、長手方向中央部に対しても先
端部の場合と同様の手順で得た修正された各スタンド速
度設定値Vi SET (M)が求められて、ロール周速が制
御されることで、安定した製品コイル全長の圧延が可能
となる。
ール決定装置は、上記請求項2記載の圧延機の最適パス
スケジュール決定装置において、製品コイルの先端部に
対して前記最適パススケジュールを決定し、この最適パ
ススケジュールに基づいて得られた各スタンド圧下位置
設定値Si SET (H)を各スタンドの前記圧下装置に出
力し、前記最適パススケジュールに基づいて得られた各
スタンド速度設定値Vi SET (H)を各スタンドの前記
自動速度レギュレータに出力するとともに、前記製品コ
イルの長手方向中央部に対し、前記先端部における前記
複数の圧延条件のうちの所定の複数の圧延条件に対し、
前記先端部の場合と同様の手順で得た修正された各スタ
ンド速度設定値Vi SET (M)を各スタンドの前記自動
速度レギュレータに出力し、長手方向中央部に対しても
最適な圧延条件を設定するように構成してなることを要
旨とする。この構成により、製品コイルの圧延におい
て、先端部における最適パススケジュールが速度を考慮
して求められると同時に、長手方向中央部に対しても先
端部の場合と同様の手順で得た修正された各スタンド速
度設定値Vi SET (M)が求められて、ロール周速が制
御されることで、安定した製品コイル全長の圧延が可能
となる。
【0015】請求項6記載の圧延機の最適パススケジュ
ール決定方法は、上記請求項1記載の圧延機の最適パス
スケジュール決定方法において、前記複数の圧延条件の
中に数式表現が困難であるか、あるいは数式表現が可能
であってもその信頼度が低い圧延条件については、その
圧延条件に関する前記制限値に抵触するか否かの判別を
数式的な大小関係ではなく、論理に基づく評価とし、そ
の圧延条件が制限値に抵触し、それを解消すべき場合に
は、該当スタンドの前記荷重比修正量Δγi をその圧延
条件の制限値に対する抵触を解消すべき方向に逐次的に
変化させることにより、必要な荷重比修正量Δγi を求
め、それに基づき各スタンドの修正目標荷重比γi * を
設定することを要旨とする。この構成により、圧延条件
の中には、数式表現が困難である場合も存在する。この
場合には、荷重比修正量Δγi をその圧延条件の制限値
に対する抵触を解消すべき方向に逐次的に変化させるこ
とで、必要な荷重比修正量Δγi を求め、これにより、
最適パススケジュールを決定することが可能となる。
ール決定方法は、上記請求項1記載の圧延機の最適パス
スケジュール決定方法において、前記複数の圧延条件の
中に数式表現が困難であるか、あるいは数式表現が可能
であってもその信頼度が低い圧延条件については、その
圧延条件に関する前記制限値に抵触するか否かの判別を
数式的な大小関係ではなく、論理に基づく評価とし、そ
の圧延条件が制限値に抵触し、それを解消すべき場合に
は、該当スタンドの前記荷重比修正量Δγi をその圧延
条件の制限値に対する抵触を解消すべき方向に逐次的に
変化させることにより、必要な荷重比修正量Δγi を求
め、それに基づき各スタンドの修正目標荷重比γi * を
設定することを要旨とする。この構成により、圧延条件
の中には、数式表現が困難である場合も存在する。この
場合には、荷重比修正量Δγi をその圧延条件の制限値
に対する抵触を解消すべき方向に逐次的に変化させるこ
とで、必要な荷重比修正量Δγi を求め、これにより、
最適パススケジュールを決定することが可能となる。
【0016】請求項7記載の圧延機の最適パススケジュ
ール決定方法は、単一のスタンドを備え、往復的に板材
を圧延することによって板厚を所定の目標値まで薄くす
る可逆式の圧延機の最適パススケジュール決定方法であ
って、所定の圧延条件に基づいて与えられた基本パスス
ケジュールに対し、複数の圧延条件における各制限値に
抵触するか否かを往復する全パスに対して判別し、前記
各制限値の少なくとも1つの制限値に抵触した複数のパ
スがあるとき、この制限値を越えた圧延条件の全てに対
して各制限値以下にするために必要な該当パスの圧延荷
重比γi (各パスの圧延荷重をその中の最大圧延荷重で
除算し、規格化した比率)の荷重比修正量Δγi を算出
し、前記制限値に抵触した各パスにおける荷重比修正量
の最大の数値を該当パスの荷重比修正量として、前記基
本パススケジュールにおける各パスの圧延荷重比γi に
加算した数値を圧延機の各パス修正目標圧延荷重比γi
*とし、その修正目標圧延荷重比γi * を全パスで満足
するように各パス出側板厚hi 及び各パス速度Vi を変
数としてそれらの解、即ち各パス修正出側板厚hi * 及
び各パス修正速度Vi * を同時に求めることにより、前
記制限値を越えた複数のパスについてはそれらの制限値
を越えない条件とし、それ以外のパスについては前記基
本パススケジュールの負荷配分比率を保存できる最適パ
ススケジュールを決定することを要旨とする。この構成
により、単一のスタンドを備えた可逆式の圧延機におい
ても、複数のスタンドを備えた連続式の圧延機の場合と
類似の最適パススケジュール決定方法を適用すること
で、往復する複数回のパススケジュールが最適化され
る。
ール決定方法は、単一のスタンドを備え、往復的に板材
を圧延することによって板厚を所定の目標値まで薄くす
る可逆式の圧延機の最適パススケジュール決定方法であ
って、所定の圧延条件に基づいて与えられた基本パスス
ケジュールに対し、複数の圧延条件における各制限値に
抵触するか否かを往復する全パスに対して判別し、前記
各制限値の少なくとも1つの制限値に抵触した複数のパ
スがあるとき、この制限値を越えた圧延条件の全てに対
して各制限値以下にするために必要な該当パスの圧延荷
重比γi (各パスの圧延荷重をその中の最大圧延荷重で
除算し、規格化した比率)の荷重比修正量Δγi を算出
し、前記制限値に抵触した各パスにおける荷重比修正量
の最大の数値を該当パスの荷重比修正量として、前記基
本パススケジュールにおける各パスの圧延荷重比γi に
加算した数値を圧延機の各パス修正目標圧延荷重比γi
*とし、その修正目標圧延荷重比γi * を全パスで満足
するように各パス出側板厚hi 及び各パス速度Vi を変
数としてそれらの解、即ち各パス修正出側板厚hi * 及
び各パス修正速度Vi * を同時に求めることにより、前
記制限値を越えた複数のパスについてはそれらの制限値
を越えない条件とし、それ以外のパスについては前記基
本パススケジュールの負荷配分比率を保存できる最適パ
ススケジュールを決定することを要旨とする。この構成
により、単一のスタンドを備えた可逆式の圧延機におい
ても、複数のスタンドを備えた連続式の圧延機の場合と
類似の最適パススケジュール決定方法を適用すること
で、往復する複数回のパススケジュールが最適化され
る。
【0017】請求項8記載の圧延機の最適パススケジュ
ール決定装置は、上記請求項2記載の圧延機の最適パス
スケジュール決定装置において、前記各スタンドリミッ
トチェック装置、リミットチェックテーブル作成装置、
荷重比修正量計算装置、荷重比設定装置及び板厚スケジ
ュール計算装置の配設に代えて、前記設定計算装置の計
算機ソフトウェアを用いて、前記各スタンドリミットチ
ェック装置、リミットチェックテーブル作成装置、荷重
比修正量計算装置、荷重比設定装置及び板厚スケジュー
ル計算装置の各機能を実現してなることを要旨とする。
この構成により、機構的に、より簡便な構成で、厳密に
各スタンドにおけるマスフロー一定則を満足しながら、
複数の圧延条件の制限値を越えたスタンドについては、
それらの制限値を越えない条件とし、それ以外のスタン
ドについては基本パススケジュールの負荷配分比率を保
存できる最適パススケジュールを決定することが可能と
なる。
ール決定装置は、上記請求項2記載の圧延機の最適パス
スケジュール決定装置において、前記各スタンドリミッ
トチェック装置、リミットチェックテーブル作成装置、
荷重比修正量計算装置、荷重比設定装置及び板厚スケジ
ュール計算装置の配設に代えて、前記設定計算装置の計
算機ソフトウェアを用いて、前記各スタンドリミットチ
ェック装置、リミットチェックテーブル作成装置、荷重
比修正量計算装置、荷重比設定装置及び板厚スケジュー
ル計算装置の各機能を実現してなることを要旨とする。
この構成により、機構的に、より簡便な構成で、厳密に
各スタンドにおけるマスフロー一定則を満足しながら、
複数の圧延条件の制限値を越えたスタンドについては、
それらの制限値を越えない条件とし、それ以外のスタン
ドについては基本パススケジュールの負荷配分比率を保
存できる最適パススケジュールを決定することが可能と
なる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
に基づいて説明する。
【0019】図1乃至図3は、本発明の第1の実施の形
態を示す図である。まず、図1を用いて、圧延機の最適
パススケジュールの決定装置及びその方法を説明する。
同図において、ストリップ(板材)1を連続的に圧延す
る7基(N=7)のスタンドF1〜F7を備えた圧延機
においては、各スタンドF1〜F7のロールの開度を操
作するための圧下装置HPC1〜HPC7が設置されて
おり、さらに各スタンドF1〜F7のロールを回転させ
るための主機モータMと、それを所定の回転数に制御す
るための自動速度レギュレータASR1〜ASR7が備
えられ、各スタンドF1〜F7のロール周速がロール周
速設定値Vi SET に等しく速度制御されるようになって
いる。
態を示す図である。まず、図1を用いて、圧延機の最適
パススケジュールの決定装置及びその方法を説明する。
同図において、ストリップ(板材)1を連続的に圧延す
る7基(N=7)のスタンドF1〜F7を備えた圧延機
においては、各スタンドF1〜F7のロールの開度を操
作するための圧下装置HPC1〜HPC7が設置されて
おり、さらに各スタンドF1〜F7のロールを回転させ
るための主機モータMと、それを所定の回転数に制御す
るための自動速度レギュレータASR1〜ASR7が備
えられ、各スタンドF1〜F7のロール周速がロール周
速設定値Vi SET に等しく速度制御されるようになって
いる。
【0020】圧延の際は、ストリップ1がスタンドF1
〜F7に噛み込まれる前に、各スタンドF1〜F7のロ
ールギャップ及びロール周速を決定しなければならな
い。通常、上位計算機BCから、該当するストリップ1
の圧延機出側の製品の板厚目標値hF が与えられる。設
定計算装置FSUCは、この板厚目標値hF に基づき、
ストリップ1を安定して圧延でき、さらに製品の板厚精
度などの品質も良好となるように、最終的には、各スタ
ンドF1〜F7のロールギャップを決める。いま、設定
計算装置FSUCは、所定の基準に基づき、各スタンド
F1〜F7の出側板厚スケジュールhi (基本パススケ
ジュール)を決める。この各スタンドF1〜F7の出側
板厚hi は製品の品質を確保するとともに、圧延機の効
率を最大限に発揮できるなどの観点から、予め保存され
た規則に従って決定される。次に、設定計算装置FSU
Cが一次的に決定した各スタンドの出側板厚hi は、刻
々と変化する圧延機の状況に対して、おおよその最適値
を与えることが可能であるに過ぎない。したがって、特
に設備制約をできる限り厳密にチェックし、安定した操
業が実現できるように、さらに各スタンドF1〜F7に
おける諸圧延条件のリミットチェックを行う必要があ
る。リミットチェックは従来から用いられている各圧延
条件、即ち、圧延荷重、圧延トルク、モータパワ
ー、噛み込み角、線荷重、中立点位置、圧延速
度などについて、おのおの最大値やロジックによるチェ
ック条件が予め数式化されている。例えば、圧延荷重
については、ミルスタンドの各機械要素の仕様に基づい
て、4,000tonが仕様上の最大値である場合に
は、それに安全率として、例えば5%程度の数字を差し
引いた数値を許容最大荷重とし、あるスタンドにおいて
基本パススケジュールに基づく圧延荷重の予測値が許容
最大荷重を越えたときには、当該スタンドの出側板厚h
i を厚い方向に修正することにより、当該スタンドの圧
延荷重予測値を小さくし、許容最大荷重を越えないよう
に基本パススケジュールを修正する必要がある。
〜F7に噛み込まれる前に、各スタンドF1〜F7のロ
ールギャップ及びロール周速を決定しなければならな
い。通常、上位計算機BCから、該当するストリップ1
の圧延機出側の製品の板厚目標値hF が与えられる。設
定計算装置FSUCは、この板厚目標値hF に基づき、
ストリップ1を安定して圧延でき、さらに製品の板厚精
度などの品質も良好となるように、最終的には、各スタ
ンドF1〜F7のロールギャップを決める。いま、設定
計算装置FSUCは、所定の基準に基づき、各スタンド
F1〜F7の出側板厚スケジュールhi (基本パススケ
ジュール)を決める。この各スタンドF1〜F7の出側
板厚hi は製品の品質を確保するとともに、圧延機の効
率を最大限に発揮できるなどの観点から、予め保存され
た規則に従って決定される。次に、設定計算装置FSU
Cが一次的に決定した各スタンドの出側板厚hi は、刻
々と変化する圧延機の状況に対して、おおよその最適値
を与えることが可能であるに過ぎない。したがって、特
に設備制約をできる限り厳密にチェックし、安定した操
業が実現できるように、さらに各スタンドF1〜F7に
おける諸圧延条件のリミットチェックを行う必要があ
る。リミットチェックは従来から用いられている各圧延
条件、即ち、圧延荷重、圧延トルク、モータパワ
ー、噛み込み角、線荷重、中立点位置、圧延速
度などについて、おのおの最大値やロジックによるチェ
ック条件が予め数式化されている。例えば、圧延荷重
については、ミルスタンドの各機械要素の仕様に基づい
て、4,000tonが仕様上の最大値である場合に
は、それに安全率として、例えば5%程度の数字を差し
引いた数値を許容最大荷重とし、あるスタンドにおいて
基本パススケジュールに基づく圧延荷重の予測値が許容
最大荷重を越えたときには、当該スタンドの出側板厚h
i を厚い方向に修正することにより、当該スタンドの圧
延荷重予測値を小さくし、許容最大荷重を越えないよう
に基本パススケジュールを修正する必要がある。
【0021】そこで、設定計算装置FSUCにより出力
された基本パススケジュールに基づき、全てのチェック
条件を用いて、各スタンドリミットチェック装置2によ
り、全スタンドF1〜F7におけるリミット条件のチェ
ックを行う。その出力を受けて、リミットチェックテー
ブル作成装置3は各スタンドF1〜F7のリミット条件
の可否テーブルを作成する。リミットチェックテーブル
は、例えば以下のような構成である。
された基本パススケジュールに基づき、全てのチェック
条件を用いて、各スタンドリミットチェック装置2によ
り、全スタンドF1〜F7におけるリミット条件のチェ
ックを行う。その出力を受けて、リミットチェックテー
ブル作成装置3は各スタンドF1〜F7のリミット条件
の可否テーブルを作成する。リミットチェックテーブル
は、例えば以下のような構成である。
【0022】
【表1】 表1において、−の欄はリミット範囲内であり、Xは当
該スタンドがその圧延条件において、リミットオーバー
していることを表す。なお、表ではチェック条件の総数
はkとした。
該スタンドがその圧延条件において、リミットオーバー
していることを表す。なお、表ではチェック条件の総数
はkとした。
【0023】次に、リミットチェックテーブルの内容を
チェックし、全スタンドF1〜F7において全てのチェ
ック条件がリミット範囲内であれば、基本パススケジュ
ールで与えられたパススケジュールに基づいて圧延する
ことができる。いま、リミットチェックテーブルにおい
て、複数のスタンドで複数の圧延条件のリミットオーバ
ーが生じている場合を扱う。
チェックし、全スタンドF1〜F7において全てのチェ
ック条件がリミット範囲内であれば、基本パススケジュ
ールで与えられたパススケジュールに基づいて圧延する
ことができる。いま、リミットチェックテーブルにおい
て、複数のスタンドで複数の圧延条件のリミットオーバ
ーが生じている場合を扱う。
【0024】リミットチェックテーブルにおいて、リミ
ットオーバーが生じている複数のスタンドNo.をi* と
し、そのときの複数の圧延条件の項目番号をj* とす
る。リミットオーバーしている圧延条件の種類によっ
て、以下の定式化は異なるが、例えば、圧延荷重Pi が
i* スタンドにおいてリミットオーバーしている場合に
は、当該スタンドi* における圧延荷重比γi (各スタ
ンドの圧延荷重をその中の最大圧延荷重で除算し、規格
化した比率)をどれだけ修正すれば、当該スタンドでの
圧延荷重のリミットオーバーを解消できるかを算出する
必要がある。そのために、下記の影響係数を荷重比修正
量計算装置4にて求める。
ットオーバーが生じている複数のスタンドNo.をi* と
し、そのときの複数の圧延条件の項目番号をj* とす
る。リミットオーバーしている圧延条件の種類によっ
て、以下の定式化は異なるが、例えば、圧延荷重Pi が
i* スタンドにおいてリミットオーバーしている場合に
は、当該スタンドi* における圧延荷重比γi (各スタ
ンドの圧延荷重をその中の最大圧延荷重で除算し、規格
化した比率)をどれだけ修正すれば、当該スタンドでの
圧延荷重のリミットオーバーを解消できるかを算出する
必要がある。そのために、下記の影響係数を荷重比修正
量計算装置4にて求める。
【0025】
【数1】 これを用いることによって、修正すべき圧延荷重の量Δ
Pi (=PMAX −Pi )から、これを解消できる荷重比
修正量Δγi を次式のように求めることが可能となる。
即ち、
Pi (=PMAX −Pi )から、これを解消できる荷重比
修正量Δγi を次式のように求めることが可能となる。
即ち、
【数2】 である。また、同一圧延条件に対して、複数のスタンド
でリミットオーバーした場合には、荷重比修正の影響が
相互に及ぶため、若干の注意が必要である。その場合、
次のようにして荷重比修正量を求める。いま、iスタン
ド及びjスタンドで荷重のリミットオーバーが生じてい
る場合を考える。求めるべき荷重比修正量は、Δγi 及
びΔγj である。しかし、例えば、iスタンドの荷重比
を変更した場合にはjスタンドの出側板厚hj も変化す
るため、これらの荷重比修正量Δγi ,Δγj を別個に
求めることは意味がないと言える。そこで、おのおのの
スタンドの修正すべき圧延荷重の量ΔPi (=PMAX −
Pi )及びΔPj (=PMAX−Pj )から、次式の関係
を導くことができる。
でリミットオーバーした場合には、荷重比修正の影響が
相互に及ぶため、若干の注意が必要である。その場合、
次のようにして荷重比修正量を求める。いま、iスタン
ド及びjスタンドで荷重のリミットオーバーが生じてい
る場合を考える。求めるべき荷重比修正量は、Δγi 及
びΔγj である。しかし、例えば、iスタンドの荷重比
を変更した場合にはjスタンドの出側板厚hj も変化す
るため、これらの荷重比修正量Δγi ,Δγj を別個に
求めることは意味がないと言える。そこで、おのおのの
スタンドの修正すべき圧延荷重の量ΔPi (=PMAX −
Pi )及びΔPj (=PMAX−Pj )から、次式の関係
を導くことができる。
【0026】
【数3】 (4)式の連立方程式を解けば、荷重比修正量Δγi 及
びΔγj を求めることができる。即ち、
びΔγj を求めることができる。即ち、
【数4】 である。ただし、[]-1は逆行列を表す。行列の行列式
が0の場合は、解は不定となるので、逆行列を求める前
に次の(6)式のチェックを行うのは言うまでもない。
が0の場合は、解は不定となるので、逆行列を求める前
に次の(6)式のチェックを行うのは言うまでもない。
【0027】
【数5】 ここでは、2つのスタンドにおいて、同一圧延条件でリ
ミットオーバーが生じた場合を述べたが、この方法は3
つ以上のスタンドで同じようにリミットオーバーが生じ
た場合にも、容易に拡張して適用することが可能であ
る。
ミットオーバーが生じた場合を述べたが、この方法は3
つ以上のスタンドで同じようにリミットオーバーが生じ
た場合にも、容易に拡張して適用することが可能であ
る。
【0028】以上のような演算を、荷重比修正量計算装
置4にて行い、その出力である荷重比修正量Δγi に基
づき、荷重比設定装置5では基本パススケジュールにお
ける各スタンドの圧延荷重比γi に対して、リミットオ
ーバーを解消するための荷重比修正量Δγi を加算し、
修正目標圧延荷重比γi * を求める。このとき、同一の
スタンドにおいて、複数の異なった制約条件を解消する
ために求めた荷重比修正量Δγi が、制約条件に依存し
て異なった数値になる状態が生じる可能性がある。この
場合は、同一スタンドにおいては、求められた複数の圧
延条件に対する荷重比修正量Δγi のうち、最大の数値
を用いればよい。修正目標圧延荷重比γi * は、次式で
求められる。
置4にて行い、その出力である荷重比修正量Δγi に基
づき、荷重比設定装置5では基本パススケジュールにお
ける各スタンドの圧延荷重比γi に対して、リミットオ
ーバーを解消するための荷重比修正量Δγi を加算し、
修正目標圧延荷重比γi * を求める。このとき、同一の
スタンドにおいて、複数の異なった制約条件を解消する
ために求めた荷重比修正量Δγi が、制約条件に依存し
て異なった数値になる状態が生じる可能性がある。この
場合は、同一スタンドにおいては、求められた複数の圧
延条件に対する荷重比修正量Δγi のうち、最大の数値
を用いればよい。修正目標圧延荷重比γi * は、次式で
求められる。
【0029】 γi * =γi +Δγi (7) ここで、圧延荷重比γi は、基本パススケジュールの決
定に用いられた荷重比である。さらに、修正目標圧延荷
重比γi * の出力を受けて、これらを満足する各スタン
ド修正出側板厚hi * 及び各スタンド修正速度Vi * を
同時に求める方法について述べる。本方法の基本的な定
式化については、特許公報第2635796号(平成9
年7月30日発行)に詳細が述べられているので、ここ
では基本式のうち、本実施の形態に係る部分のみを説明
する。
定に用いられた荷重比である。さらに、修正目標圧延荷
重比γi * の出力を受けて、これらを満足する各スタン
ド修正出側板厚hi * 及び各スタンド修正速度Vi * を
同時に求める方法について述べる。本方法の基本的な定
式化については、特許公報第2635796号(平成9
年7月30日発行)に詳細が述べられているので、ここ
では基本式のうち、本実施の形態に係る部分のみを説明
する。
【0030】iスタンドの圧延荷重比γi の定義を数式
を用いて書くと次式のようになる。
を用いて書くと次式のようになる。
【数6】 γi =Pi /PMAX (i=1〜N) (8) ここで、Pi はiスタンドの圧延荷重(ton)、P
MAX は全てのスタンドの圧延荷重のうち、最大の荷重
(ton)である。したがって、圧延荷重比γi は、0
<γi ≦1.0の範囲にあり、必ず最大の数値は1.0
となる。全てのスタンドF1〜F7で与えられた圧延荷
重比γi を満足するための条件式は、隣り合うスタンド
における(8)式を辺々除算して、次の式が得られる。
MAX は全てのスタンドの圧延荷重のうち、最大の荷重
(ton)である。したがって、圧延荷重比γi は、0
<γi ≦1.0の範囲にあり、必ず最大の数値は1.0
となる。全てのスタンドF1〜F7で与えられた圧延荷
重比γi を満足するための条件式は、隣り合うスタンド
における(8)式を辺々除算して、次の式が得られる。
【0031】
【数7】 γi /γi-1 =Pi /Pi-1 (i=2〜N) (9) また、マスフロー一定則は、次の式によって表すことが
できる。
できる。
【0032】
【数8】 (1+fi )・hi ・Vi =U (i=1〜N) (10) ここで、fi は先進率(−)、hi 及びVi は各々のi
スタンドの出側板厚(mm)とロール周速(mpm)で
ある。また、Uは体積速度(mpm・mm)であり、全
てのスタンドF1〜F7の出側で一定となる。(9)式
及び(10)式を全てのスタンドF1〜F7について同
時に満足する出側板厚hi 及びロール周速Vi を求める
ために、多次元のNewton-Raphson法に基づく数値計算手
法を適用する。(9)式及び(10)式を展開して、解
くべき方程式をベクトルgにまとめる。ベクトルgの要
素gj は、
スタンドの出側板厚(mm)とロール周速(mpm)で
ある。また、Uは体積速度(mpm・mm)であり、全
てのスタンドF1〜F7の出側で一定となる。(9)式
及び(10)式を全てのスタンドF1〜F7について同
時に満足する出側板厚hi 及びロール周速Vi を求める
ために、多次元のNewton-Raphson法に基づく数値計算手
法を適用する。(9)式及び(10)式を展開して、解
くべき方程式をベクトルgにまとめる。ベクトルgの要
素gj は、
【数9】 gj =(1+fi )・hi ・Vi −U (j=i,i=1〜N) (11) gj =γi ・Pi-1 −γi-1 ・Pi (j=i+N,i=2〜N) (12) であり、jは1から2N−1まで変化する。これを、ベ
クトルgの要素として、 g=[g1 ,g2 ,…,g2N-1]T (13) と書くことができる。ここで[]T はベクトルの転置を
表す。このベクトルgに対して、g=0を満足するよう
に(0はゼロベクトル)、出側板厚hi 及びロール周速
Vi を求める。出側板厚hi 及びロール周速Vi の未知
数を解くべき方程式と同様に未知数ベクトルxにまとめ
る。さて、最終スタンドの出側板厚hN (=hF )及び
ロール周速VN (ピボットスタンドのロール周速、通常
は最終スタンドがピボット)は既に決まっている。つま
り、最終スタンドの出側板厚hN は上位計算機BCから
与えられており、また、最終スタンドのロール周速VN
は、圧延機出側の材料温度を所定の目標値に的中させる
などの別の目的を満たすために決定される。したがっ
て、未知数はN個の各スタンド出側板厚hi のうち、最
終スタンドの出側板厚hN を除いた(N−1)個が未知
数であり、速度についてはN個の各スタンドロール周速
Vi のうち、最終スタンドのロール周速VN を除いた
(N−1)個が未知数である。さらに、体積速度Uも未
知数に加えると、未知数の総数は(2N−1)個とな
る。これを、次のように未知数ベクトルの成分とする。
クトルgの要素として、 g=[g1 ,g2 ,…,g2N-1]T (13) と書くことができる。ここで[]T はベクトルの転置を
表す。このベクトルgに対して、g=0を満足するよう
に(0はゼロベクトル)、出側板厚hi 及びロール周速
Vi を求める。出側板厚hi 及びロール周速Vi の未知
数を解くべき方程式と同様に未知数ベクトルxにまとめ
る。さて、最終スタンドの出側板厚hN (=hF )及び
ロール周速VN (ピボットスタンドのロール周速、通常
は最終スタンドがピボット)は既に決まっている。つま
り、最終スタンドの出側板厚hN は上位計算機BCから
与えられており、また、最終スタンドのロール周速VN
は、圧延機出側の材料温度を所定の目標値に的中させる
などの別の目的を満たすために決定される。したがっ
て、未知数はN個の各スタンド出側板厚hi のうち、最
終スタンドの出側板厚hN を除いた(N−1)個が未知
数であり、速度についてはN個の各スタンドロール周速
Vi のうち、最終スタンドのロール周速VN を除いた
(N−1)個が未知数である。さらに、体積速度Uも未
知数に加えると、未知数の総数は(2N−1)個とな
る。これを、次のように未知数ベクトルの成分とする。
【0033】
【数10】 x=[x1 ,x2 ,…,x2N-1]T =[h1 ,h2 ,…,hN-1 ,V1 ,V2 ,…,VN-1 ,U]T (14) Newton-Raphson法を適用すると、
【数11】 J・(xk −xk-1 )+g・xk-1 =0 (15) であり、ここで、xk の添字kは、k回目の繰り返し計
算の結果であることを示す。また、Jはヤコビアンマト
リクスであり、次式の構成である。
算の結果であることを示す。また、Jはヤコビアンマト
リクスであり、次式の構成である。
【0034】
【数12】 上記式(16)式において、各偏微分は数値的に行う。
例えば、j=i=1〜Nの場合、偏微分は次のように書
き下ろすことができる。
例えば、j=i=1〜Nの場合、偏微分は次のように書
き下ろすことができる。
【0035】
【数13】 ここで、先進率fi に対する出側板厚hi の偏微分δf
i /δhi は、出側板厚hi の微小変動Δhi を与え
て、次のように計算する。
i /δhi は、出側板厚hi の微小変動Δhi を与え
て、次のように計算する。
【0036】
【数14】 ここで、fi (hi +Δhi )は、hi からhi +Δh
i に微小量だけ変化したときの先進率の計算値である。
Newton-Raphson法の基礎式(15)に従って、k=0で
はxの初期値を与えて、予め設定した誤差評価範囲に収
まるまで繰り返し計算を行う。そのときの収束結果が出
側板厚hi 及びロール周速Vi の解となる。いま、板厚
スケジュール計算装置6では、修正目標圧延荷重比γi
* の出力を受けて、これらを満足する修正出側板厚hi
* 及び各スタンド修正速度Vi * を同時に求める。さら
に、各スタンド圧下位置計算装置7では、修正出側板厚
hi * の出力を受けて、荷重によるミル伸びなどの諸要
素を考慮して、各スタンドの圧下位置設定値Si SET を
求め、各スタンド圧下装置HPC1〜HPC7に出力す
る。一方、各スタンド速度計算装置8では、各スタンド
修正速度Vi * の出力を受けて、噛み込み時の通板状態
を加味し、各スタンドのロール周速の速度設定値Vi
SET を求め、各スタンドの自動速度レギュレータASR
1〜ASR7に出力する。これにより、当該圧延材に対
するパススケジュールは、各圧延条件の制限値への抵触
が解消され、しかも制限値に抵触しないスタンドについ
ては、基本パススケジュールで決められた負荷配分比率
が保存されているという利点もある。即ち、本実施の形
態により求めた最適パススケジュールは、それを求める
際に各スタンドの圧延条件の制限値に全て抵触しないと
同時に、各スタンドにおけるマスフロー一定則を厳密な
意味で満足しているので、極めて安定したパススケジュ
ールを提供することが可能となり、したがって、この最
適パススケジュールに基づけば安定した操業状態を実現
することができ、製品品質が良好になるという利点を有
する。
i に微小量だけ変化したときの先進率の計算値である。
Newton-Raphson法の基礎式(15)に従って、k=0で
はxの初期値を与えて、予め設定した誤差評価範囲に収
まるまで繰り返し計算を行う。そのときの収束結果が出
側板厚hi 及びロール周速Vi の解となる。いま、板厚
スケジュール計算装置6では、修正目標圧延荷重比γi
* の出力を受けて、これらを満足する修正出側板厚hi
* 及び各スタンド修正速度Vi * を同時に求める。さら
に、各スタンド圧下位置計算装置7では、修正出側板厚
hi * の出力を受けて、荷重によるミル伸びなどの諸要
素を考慮して、各スタンドの圧下位置設定値Si SET を
求め、各スタンド圧下装置HPC1〜HPC7に出力す
る。一方、各スタンド速度計算装置8では、各スタンド
修正速度Vi * の出力を受けて、噛み込み時の通板状態
を加味し、各スタンドのロール周速の速度設定値Vi
SET を求め、各スタンドの自動速度レギュレータASR
1〜ASR7に出力する。これにより、当該圧延材に対
するパススケジュールは、各圧延条件の制限値への抵触
が解消され、しかも制限値に抵触しないスタンドについ
ては、基本パススケジュールで決められた負荷配分比率
が保存されているという利点もある。即ち、本実施の形
態により求めた最適パススケジュールは、それを求める
際に各スタンドの圧延条件の制限値に全て抵触しないと
同時に、各スタンドにおけるマスフロー一定則を厳密な
意味で満足しているので、極めて安定したパススケジュ
ールを提供することが可能となり、したがって、この最
適パススケジュールに基づけば安定した操業状態を実現
することができ、製品品質が良好になるという利点を有
する。
【0037】図2は、複数のスタンドにおいて、圧延条
件の制限値に抵触しており、図1の装置によって、それ
が解消された場合の模式図である。図2(a)は各スタ
ンドF1〜F7の圧延荷重の分布を示し、同図(b)は
同じスケジュールにおける圧下率の分布を示している。
図2(a)では、F2及びF3スタンドの圧延荷重が制
限値を越えており、したがって、この2つのスタンドの
荷重を下げなければならない。同時に、同図(b)で
は、F1スタンドの圧下率が制限値を越えており、F1
スタンドの圧下率を下げなければならない。このよう
に、基本パススケジュールにおいては、複数のスタンド
で異なる圧延条件に抵触している。これに対して、本実
施の形態の方法によってF1スタンドは圧下率に対する
荷重比修正量Δγi を(3)式に基づいて計算し、さら
に、F2及びF3スタンドについては、圧延荷重に対す
る荷重比修正量Δγ2 及びΔγ3 を(5)式に基づいて
計算し、F1〜F3スタンドの目標荷重比γi を修正目
標圧延荷重比γi * として、最適パススケジュールを求
めた例である。
件の制限値に抵触しており、図1の装置によって、それ
が解消された場合の模式図である。図2(a)は各スタ
ンドF1〜F7の圧延荷重の分布を示し、同図(b)は
同じスケジュールにおける圧下率の分布を示している。
図2(a)では、F2及びF3スタンドの圧延荷重が制
限値を越えており、したがって、この2つのスタンドの
荷重を下げなければならない。同時に、同図(b)で
は、F1スタンドの圧下率が制限値を越えており、F1
スタンドの圧下率を下げなければならない。このよう
に、基本パススケジュールにおいては、複数のスタンド
で異なる圧延条件に抵触している。これに対して、本実
施の形態の方法によってF1スタンドは圧下率に対する
荷重比修正量Δγi を(3)式に基づいて計算し、さら
に、F2及びF3スタンドについては、圧延荷重に対す
る荷重比修正量Δγ2 及びΔγ3 を(5)式に基づいて
計算し、F1〜F3スタンドの目標荷重比γi を修正目
標圧延荷重比γi * として、最適パススケジュールを求
めた例である。
【0038】図3は、荷重比修正量Δγi に基づいて修
正目標圧延荷重比γi * を設定する場合をフローチャー
トを以って示している。設定計算装置FSUCから与え
られた基本パススケジュールに対し、複数の圧延条件
(j=1〜k)(ステップ101)における各制限値に
抵触するか否かを全スタンド(i=1〜N)(ステップ
102)に対し各スタンドリミットチェック装置2によ
り判別する(ステップ103)。リミットチェックテー
ブル作成装置3は、抵触の生じたスタンドi* について
その圧延条件j* を保存し(ステップ104)、全スタ
ンドについての判別終了後(ステップ105,10
6)、各スタンドの抵触の可否テーブルを作成する。荷
重比修正量計算装置4は、抵触の生じたスタンドi* の
圧延条件j* ごとに、抵触を解消すべく圧延荷重比γi
の荷重比修正量Δγi を求め、これを抵触の生じた各ス
タンドの全ての圧延条件について行った後(ステップ1
08,109)、同一のスタンドについて複数の圧延条
件に対し異なった数値の荷重比修正量Δγi が生じたと
きは、最大の数値を該当スタンドの荷重比修正量として
出力する(ステップ110)。この後、この荷重比修正
量Δγi に基づいて、荷重比設定装置5で修正目標圧延
荷重比γi * を設定する。
正目標圧延荷重比γi * を設定する場合をフローチャー
トを以って示している。設定計算装置FSUCから与え
られた基本パススケジュールに対し、複数の圧延条件
(j=1〜k)(ステップ101)における各制限値に
抵触するか否かを全スタンド(i=1〜N)(ステップ
102)に対し各スタンドリミットチェック装置2によ
り判別する(ステップ103)。リミットチェックテー
ブル作成装置3は、抵触の生じたスタンドi* について
その圧延条件j* を保存し(ステップ104)、全スタ
ンドについての判別終了後(ステップ105,10
6)、各スタンドの抵触の可否テーブルを作成する。荷
重比修正量計算装置4は、抵触の生じたスタンドi* の
圧延条件j* ごとに、抵触を解消すべく圧延荷重比γi
の荷重比修正量Δγi を求め、これを抵触の生じた各ス
タンドの全ての圧延条件について行った後(ステップ1
08,109)、同一のスタンドについて複数の圧延条
件に対し異なった数値の荷重比修正量Δγi が生じたと
きは、最大の数値を該当スタンドの荷重比修正量として
出力する(ステップ110)。この後、この荷重比修正
量Δγi に基づいて、荷重比設定装置5で修正目標圧延
荷重比γi * を設定する。
【0039】図4には、本発明の第2の実施の形態を示
す。上記第1の実施の形態では、荷重比修正量計算装置
4により、各制限条件ごとに単一スタンドあるいは複数
のスタンドにおいて、リミットオーバーが生じているか
否かをリミットチェックテーブルに基づいてチェック
し、その条件におけるリミットオーバーを同時に解消で
きる方法を用いた。これに対し、本実施の形態では、図
4のフローチャートにおけるステップ209に示すよう
に、リミットチェックテーブルの全ての要素を作成した
後、全ての圧延条件に対し全スタンドにおいて、リミッ
トオーバーが生じている場合に、それを解消できる荷重
比修正量Δγi を荷重比修正量計算装置4Aで同時に計
算するようにしたものである。図4のフローチャートに
おけるその他の各ステップの内容は、前記図3のフロー
チャートにおける対応する各ステップの内容と略同じで
ある。本実施の形態の荷重比修正量Δγi の求め方は、
第1の実施の形態の場合と若干異なるので、以下に説明
する。いま、リミットオーバーが、j1条件のi1スタ
ンド、j2条件のi2スタンド、j3条件のi3スタン
ドの3つの場合に生じているとする。ここで、j1〜j
3条件は同じ条件でも異なった条件でもよく、また、i
1〜i3スタンドも同じスタンドでも異なったスタンド
でもよい。即ち、j条件とiスタンドの組み合わせには
全く制限が無いわけである。このとき、j1〜j3条件
をΔfj1〜Δfj3と表し、各条件においてリミットを解
消すべき諸量を、Δfj1〜Δfj3と表すと、次の条件式
が得られる。
す。上記第1の実施の形態では、荷重比修正量計算装置
4により、各制限条件ごとに単一スタンドあるいは複数
のスタンドにおいて、リミットオーバーが生じているか
否かをリミットチェックテーブルに基づいてチェック
し、その条件におけるリミットオーバーを同時に解消で
きる方法を用いた。これに対し、本実施の形態では、図
4のフローチャートにおけるステップ209に示すよう
に、リミットチェックテーブルの全ての要素を作成した
後、全ての圧延条件に対し全スタンドにおいて、リミッ
トオーバーが生じている場合に、それを解消できる荷重
比修正量Δγi を荷重比修正量計算装置4Aで同時に計
算するようにしたものである。図4のフローチャートに
おけるその他の各ステップの内容は、前記図3のフロー
チャートにおける対応する各ステップの内容と略同じで
ある。本実施の形態の荷重比修正量Δγi の求め方は、
第1の実施の形態の場合と若干異なるので、以下に説明
する。いま、リミットオーバーが、j1条件のi1スタ
ンド、j2条件のi2スタンド、j3条件のi3スタン
ドの3つの場合に生じているとする。ここで、j1〜j
3条件は同じ条件でも異なった条件でもよく、また、i
1〜i3スタンドも同じスタンドでも異なったスタンド
でもよい。即ち、j条件とiスタンドの組み合わせには
全く制限が無いわけである。このとき、j1〜j3条件
をΔfj1〜Δfj3と表し、各条件においてリミットを解
消すべき諸量を、Δfj1〜Δfj3と表すと、次の条件式
が得られる。
【0040】
【数15】 したがって、次の行列式(20)をチェックしたのち、
これが非零であれば、逆行列を求めることができて、そ
れにより各条件の各スタンドにおける荷重比修正量Δγ
i を求めることが可能となる。
これが非零であれば、逆行列を求めることができて、そ
れにより各条件の各スタンドにおける荷重比修正量Δγ
i を求めることが可能となる。
【0041】
【数16】 故に、
【数17】 である。さらに、i1〜i3スタンドは同一スタンドで
もよいので、したがって、もし、i1〜i3のスタンド
に重複するものがあれば、同一スタンドで大きい方の数
を、そのスタンドの荷重比修正量Δγi とすることは当
然である。
もよいので、したがって、もし、i1〜i3のスタンド
に重複するものがあれば、同一スタンドで大きい方の数
を、そのスタンドの荷重比修正量Δγi とすることは当
然である。
【0042】本実施の形態においては、全てのスタンド
における全ての圧延条件でのリミットオーバーを、第1
の実施の形態より均等に扱い、修正すべき荷重比修正量
Δγi を求めるので、さらに良好な最適パススケジュー
ルが求められる。即ち、リミットオーバーした圧延条件
あるいはスタンドでは、リミットオーバーを解消するの
に必要かつ最小の荷重比修正量Δγi を求めることが可
能となり、それ以外のスタンドでは、基本パススケジュ
ールにおける目標荷重比γi をそのまま保存する配分の
最適パススケジュールが得られる。
における全ての圧延条件でのリミットオーバーを、第1
の実施の形態より均等に扱い、修正すべき荷重比修正量
Δγi を求めるので、さらに良好な最適パススケジュー
ルが求められる。即ち、リミットオーバーした圧延条件
あるいはスタンドでは、リミットオーバーを解消するの
に必要かつ最小の荷重比修正量Δγi を求めることが可
能となり、それ以外のスタンドでは、基本パススケジュ
ールにおける目標荷重比γi をそのまま保存する配分の
最適パススケジュールが得られる。
【0043】図5には、本発明の第3の実施の形態を示
す。図5は、圧延機において、圧延されるコイルの先端
部(Head)だけでなく、中央部(Middle、以
下Mdlと略記する)にも、前記第1の実施の形態の最
適パススケジュールの決定方法を適用したものである。
つまり、例えば、熱間で連続的にホットコイルを圧延す
るホットストリップミルにおいては、先端部の通板を安
定させ、先端部の板厚精度が良好な状態になるように最
適パススケジュールを決定することが重要であると同時
に、仕上圧延機からダウンコイラーに板の先端部が搬送
され、巻き付いたのち、入側のバーのサーマルランダウ
ンと呼ばれる経過時間に伴った温度低下に対処するため
に、ピボットスタンド速度が加速されるのが一般的であ
る。その場合、加速が完了した部分、即ちMdlに対し
ては、各スタンドの圧下位置設定値の出力は必要ない
が、速度に関しては制限条件のチェックが必要である。
Mdlに対する制限条件を整理すると、前述の諸条件の
うち、圧延トルク、モータパワー、圧延速度であ
る。即ち、既に板の先端部は圧延機に噛み込まれている
ため、噛み込み角のチェックは無意味である。また、各
スタンドの出側板厚は自動板厚制御など他の機能によっ
て、既にロールギャップが操作されており、正確な実績
板厚を求めることは困難である。しかし、それでもな
お、上記の速度に関する諸条件については、Mdlに対
してチェックすることが必要であり、図5に示したよう
に、上位計算機BCからの圧延機出側の目標板厚hF の
出力を受け、Headの諸条件に対しては前記図1の場
合と同様にチェックを行う。また、Mdlに対しては上
位計算機BCからの圧延機出側の目標板厚hF の出力を
受け、各スタンドリミットチェック装置2M(Mdl
用、以下同様)により上記の有効な条件に対してリミッ
トチェックを行う。その出力に基づきHeadと類似の
構成を持つリミットチェックテーブルをリミットチェッ
クテーブル作成装置3Mにて作成する。そのリミットチ
ェックテーブルの出力に基づき、リミットオーバーした
スタンドがある場合には荷重比修正量計算装置4にて、
リミットオーバーを解消するために必要な荷重比修正量
Δγi を計算する。荷重比修正量Δγi の出力に基づ
き、荷重比設定装置5にてMdlに対する修正荷重比γ
i * を計算する。その修正荷重比γi * に基づき、板厚
スケジュール計算装置6にて、Mdlにおける各スタン
ド修正速度Vi * を計算する。その出力に基づき、各ス
タンド速度計算装置8にてMdlに対する各スタンド速
度設定値Vi SET (M)を計算し、自動速度レギュレー
タASR1〜ASR7に出力する。これにより、1本の
コイルの圧延において、先端部における最適パススケジ
ュールを、速度を考慮して求めると同時に、Mdlに対
しても類似の方法でリミットチェックを行うので、安定
したコイル全長の圧延が可能になるという利点を有す
る。
す。図5は、圧延機において、圧延されるコイルの先端
部(Head)だけでなく、中央部(Middle、以
下Mdlと略記する)にも、前記第1の実施の形態の最
適パススケジュールの決定方法を適用したものである。
つまり、例えば、熱間で連続的にホットコイルを圧延す
るホットストリップミルにおいては、先端部の通板を安
定させ、先端部の板厚精度が良好な状態になるように最
適パススケジュールを決定することが重要であると同時
に、仕上圧延機からダウンコイラーに板の先端部が搬送
され、巻き付いたのち、入側のバーのサーマルランダウ
ンと呼ばれる経過時間に伴った温度低下に対処するため
に、ピボットスタンド速度が加速されるのが一般的であ
る。その場合、加速が完了した部分、即ちMdlに対し
ては、各スタンドの圧下位置設定値の出力は必要ない
が、速度に関しては制限条件のチェックが必要である。
Mdlに対する制限条件を整理すると、前述の諸条件の
うち、圧延トルク、モータパワー、圧延速度であ
る。即ち、既に板の先端部は圧延機に噛み込まれている
ため、噛み込み角のチェックは無意味である。また、各
スタンドの出側板厚は自動板厚制御など他の機能によっ
て、既にロールギャップが操作されており、正確な実績
板厚を求めることは困難である。しかし、それでもな
お、上記の速度に関する諸条件については、Mdlに対
してチェックすることが必要であり、図5に示したよう
に、上位計算機BCからの圧延機出側の目標板厚hF の
出力を受け、Headの諸条件に対しては前記図1の場
合と同様にチェックを行う。また、Mdlに対しては上
位計算機BCからの圧延機出側の目標板厚hF の出力を
受け、各スタンドリミットチェック装置2M(Mdl
用、以下同様)により上記の有効な条件に対してリミッ
トチェックを行う。その出力に基づきHeadと類似の
構成を持つリミットチェックテーブルをリミットチェッ
クテーブル作成装置3Mにて作成する。そのリミットチ
ェックテーブルの出力に基づき、リミットオーバーした
スタンドがある場合には荷重比修正量計算装置4にて、
リミットオーバーを解消するために必要な荷重比修正量
Δγi を計算する。荷重比修正量Δγi の出力に基づ
き、荷重比設定装置5にてMdlに対する修正荷重比γ
i * を計算する。その修正荷重比γi * に基づき、板厚
スケジュール計算装置6にて、Mdlにおける各スタン
ド修正速度Vi * を計算する。その出力に基づき、各ス
タンド速度計算装置8にてMdlに対する各スタンド速
度設定値Vi SET (M)を計算し、自動速度レギュレー
タASR1〜ASR7に出力する。これにより、1本の
コイルの圧延において、先端部における最適パススケジ
ュールを、速度を考慮して求めると同時に、Mdlに対
しても類似の方法でリミットチェックを行うので、安定
したコイル全長の圧延が可能になるという利点を有す
る。
【0044】なお、上記第1、第3の実施の形態では、
各スタンドリミットチェック装置2、リミットチェック
テーブル作成装置3、荷重比修正量計算装置4、荷重比
設定装置5及び板厚スケジュール計算装置6の各装置を
配設したが、これらの装置配設に代えて、設定計算装置
FSUCの計算機ソフトウェアを用いて、上記各スタン
ドリミットチェック装置、リミットチェックテーブル作
成装置、荷重比修正量計算装置、荷重比設定装置及び板
厚スケジュール計算装置の各機能を実現することもでき
る。このように、計算機ソフトウェアを用いれば、機構
的に、より簡便な構成で、厳密に各スタンドにおけるマ
スフロー一定則を満足しながら、複数の圧延条件の制限
値を越えたスタンドについては、それらの制限値を越え
ない条件とし、それ以外のスタンドについては基本パス
スケジュールの負荷配分比率を保存できる最適パススケ
ジュールを決定することができる。また、これまでの説
明は、全て圧延条件は適切な数式表現が可能である場合
について述べてきたが、条件によっては数式表現自体が
困難である場合も存在する。その場合は、本発明の最適
パススケジュールの決定方法を複数回繰り返し、その各
場合において逐次的手段を用い、数式表現が困難である
制限条件を解消する方向に該当スタンドの荷重比修正量
を変化させて、最適パススケジュールを決定することも
可能である。さらに、各実施の形態は、連続する複数の
スタンドにおける最適パススケジュールの決定方法につ
いて記述したが、本発明は、1基のスタンドを備えた圧
延機を用いて、複数回の往復作業による製品コイルの製
造にも適用できる。即ち、その場合は連続式の圧延機の
場合とは異なり、最適パススケジュールがマスフロー一
定則を厳密に満足する必要はないが、製品コイルの長手
方向の機械的材質特性などの品質に関して言えば、本発
明に基づく最適パススケジュールを適用する方が有利で
あって、複数回のパススケジュールを最適化する手段と
して本発明は極めて効果が大きいと言える。
各スタンドリミットチェック装置2、リミットチェック
テーブル作成装置3、荷重比修正量計算装置4、荷重比
設定装置5及び板厚スケジュール計算装置6の各装置を
配設したが、これらの装置配設に代えて、設定計算装置
FSUCの計算機ソフトウェアを用いて、上記各スタン
ドリミットチェック装置、リミットチェックテーブル作
成装置、荷重比修正量計算装置、荷重比設定装置及び板
厚スケジュール計算装置の各機能を実現することもでき
る。このように、計算機ソフトウェアを用いれば、機構
的に、より簡便な構成で、厳密に各スタンドにおけるマ
スフロー一定則を満足しながら、複数の圧延条件の制限
値を越えたスタンドについては、それらの制限値を越え
ない条件とし、それ以外のスタンドについては基本パス
スケジュールの負荷配分比率を保存できる最適パススケ
ジュールを決定することができる。また、これまでの説
明は、全て圧延条件は適切な数式表現が可能である場合
について述べてきたが、条件によっては数式表現自体が
困難である場合も存在する。その場合は、本発明の最適
パススケジュールの決定方法を複数回繰り返し、その各
場合において逐次的手段を用い、数式表現が困難である
制限条件を解消する方向に該当スタンドの荷重比修正量
を変化させて、最適パススケジュールを決定することも
可能である。さらに、各実施の形態は、連続する複数の
スタンドにおける最適パススケジュールの決定方法につ
いて記述したが、本発明は、1基のスタンドを備えた圧
延機を用いて、複数回の往復作業による製品コイルの製
造にも適用できる。即ち、その場合は連続式の圧延機の
場合とは異なり、最適パススケジュールがマスフロー一
定則を厳密に満足する必要はないが、製品コイルの長手
方向の機械的材質特性などの品質に関して言えば、本発
明に基づく最適パススケジュールを適用する方が有利で
あって、複数回のパススケジュールを最適化する手段と
して本発明は極めて効果が大きいと言える。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の圧
延機の最適パススケジュール決定方法によれば、板材を
圧延する複数のスタンドを備えた圧延機の最適パススケ
ジュール決定方法であって、所定の圧延条件に基づいて
与えられた基本パススケジュールに対し、複数の圧延条
件における各制限値に抵触するか否かを全スタンドに対
して判別し、前記各制限値の少なくとも1つの制限値に
抵触した複数のスタンドがあるとき、この制限値を越え
た圧延条件の全てに対して各制限値以下にするために必
要な該当スタンドの圧延荷重比γi (各スタンドの圧延
荷重をその中の最大圧延荷重で除算し、規格化した比
率)の荷重比修正量Δγi を算出し、前記制限値に抵触
した各スタンドにおける荷重比修正量の最大の数値を該
当スタンドの荷重比修正量として、前記基本パススケジ
ュールにおける各スタンドの圧延荷重比γi に加算した
数値を圧延機の各スタンド修正目標圧延荷重比γi * と
し、その修正目標圧延荷重比γi * を全スタンドで満足
するように各スタンド出側板厚hi 及び各スタンド速度
Vi を変数としてそれらの解、即ち各スタンド修正出側
板厚hi * 及び各スタンド修正速度Vi * を同時に求め
ることにより、前記制限値を越えた複数のスタンドにつ
いてはそれらの制限値を越えない条件とし、それ以外の
スタンドについては前記基本パススケジュールの負荷配
分比率を保存し、さらに全スタンドにおけるマスフロー
一定則を厳密に満足できる最適パススケジュールを決定
するようにしたため、修正目標圧延荷重比γi * を全ス
タンドで満足するように各スタンド修正出側板厚hi *
及び各スタンド修正速度Vi * を同時に求めることで、
厳密に各スタンドにおけるマスフロー一定則を満足しな
がら、複数の圧延条件の制限値を越えたスタンドについ
ては、それらの制限値を越えない条件とし、それ以外の
スタンドについては基本パススケジュールの負荷配分比
率を保存できる最適パススケジュールを決定することが
でき、良好な製品品質の板材を圧延するための安定した
操業条件を実現することができる。
延機の最適パススケジュール決定方法によれば、板材を
圧延する複数のスタンドを備えた圧延機の最適パススケ
ジュール決定方法であって、所定の圧延条件に基づいて
与えられた基本パススケジュールに対し、複数の圧延条
件における各制限値に抵触するか否かを全スタンドに対
して判別し、前記各制限値の少なくとも1つの制限値に
抵触した複数のスタンドがあるとき、この制限値を越え
た圧延条件の全てに対して各制限値以下にするために必
要な該当スタンドの圧延荷重比γi (各スタンドの圧延
荷重をその中の最大圧延荷重で除算し、規格化した比
率)の荷重比修正量Δγi を算出し、前記制限値に抵触
した各スタンドにおける荷重比修正量の最大の数値を該
当スタンドの荷重比修正量として、前記基本パススケジ
ュールにおける各スタンドの圧延荷重比γi に加算した
数値を圧延機の各スタンド修正目標圧延荷重比γi * と
し、その修正目標圧延荷重比γi * を全スタンドで満足
するように各スタンド出側板厚hi 及び各スタンド速度
Vi を変数としてそれらの解、即ち各スタンド修正出側
板厚hi * 及び各スタンド修正速度Vi * を同時に求め
ることにより、前記制限値を越えた複数のスタンドにつ
いてはそれらの制限値を越えない条件とし、それ以外の
スタンドについては前記基本パススケジュールの負荷配
分比率を保存し、さらに全スタンドにおけるマスフロー
一定則を厳密に満足できる最適パススケジュールを決定
するようにしたため、修正目標圧延荷重比γi * を全ス
タンドで満足するように各スタンド修正出側板厚hi *
及び各スタンド修正速度Vi * を同時に求めることで、
厳密に各スタンドにおけるマスフロー一定則を満足しな
がら、複数の圧延条件の制限値を越えたスタンドについ
ては、それらの制限値を越えない条件とし、それ以外の
スタンドについては基本パススケジュールの負荷配分比
率を保存できる最適パススケジュールを決定することが
でき、良好な製品品質の板材を圧延するための安定した
操業条件を実現することができる。
【0046】請求項2記載の圧延機の最適パススケジュ
ール決定装置によれば、板材を圧延する複数のスタンド
を備えた圧延機の最適パススケジュール決定装置であっ
て、各スタンドのロールの開度を操作するための圧下装
置と、各スタンドの前記ロールを回転させるための主機
モータと、この主機モータを所定の回転数に制御するた
めの自動速度レギュレータと、圧延機出側の製品の板厚
目標値hF を与える上位計算機と、この上位計算機から
の板厚目標値hF 出力を受け、所定の圧延条件に基づい
て与えられた基本パススケジュールを求める設定計算装
置と、この基本パススケジュールに対し、複数の圧延条
件における各制限値に抵触するか否かを全スタンドに対
して判別する各スタンドリミットチェック装置と、この
各スタンドリミットチェック装置のチェック結果を受け
て、各スタンドの前記各制限値に対する抵触の可否テー
ブルを作成するリミットチェックテーブル作成装置と、
前記各制限値の少なくとも1つの制限値に抵触した複数
のスタンドがあるとき、この制限値を越えた圧延条件の
全てに対して、各制限値以下にするために必要な該当ス
タンドの圧延荷重比γi (各スタンドの圧延荷重をその
中の最大圧延荷重で除算し、規格化した比率)の荷重比
修正量Δγi を算出・出力する荷重比修正量計算装置
と、前記制限値に抵触した各スタンドにおける荷重比修
正量の最大の数値を該当スタンドの荷重比修正量とし
て、前記基本パススケジュールにおける各スタンドの圧
延荷重比γi に加算した数値を圧延機の各スタンド修正
目標圧延荷重比γi * として出力する荷重比設定装置
と、その修正目標圧延荷重比γi * を全スタンドで満足
するように各スタンド出側板厚hi 及び各スタンド速度
Vi を変数としてそれらの解、即ち各スタンド修正出側
板厚hi * 及び各スタンド修正速度Vi * を同時に求め
る板厚スケジュール計算装置と、前記各スタンド修正出
側板厚hi * を受けて各スタンドの圧下位置設定値Si
SET を計算し、前記圧下装置に出力する各スタンド圧下
位置計算装置と、前記各スタンド修正速度Vi *を受け
て各スタンドの速度設定値Vi SET を計算し、前記自動
速度レギュレータに出力する各スタンド速度計算装置と
を具備し、前記制限値を越えた複数のスタンドについて
はそれらの制限値を越えない条件とし、それ以外のスタ
ンドについては前記基本パススケジュールの負荷配分比
率を保存し、さらに全スタンドにおけるマスフロー一定
則を厳密に満足できる最適パススケジュールを決定する
ようにしたため、板厚スケジュール計算装置で、修正目
標圧延荷重比γi * を全スタンドで満足するように各ス
タンド修正出側板厚hi * 及び各スタンド修正速度Vi
* を同時に求めることで、厳密に各スタンドにおけるマ
スフロー一定則を満足しながら、複数の圧延条件の制限
値を越えたスタンドについては、それらの制限値を越え
ない条件とし、それ以外のスタンドについては基本パス
スケジュールの負荷配分比率を保存できる最適パススケ
ジュールを決定することができ、ロールの開度及びロー
ル周速が適正に制御されて、良好な製品品質の板材を圧
延するための安定した操業条件を実現することができ
る。
ール決定装置によれば、板材を圧延する複数のスタンド
を備えた圧延機の最適パススケジュール決定装置であっ
て、各スタンドのロールの開度を操作するための圧下装
置と、各スタンドの前記ロールを回転させるための主機
モータと、この主機モータを所定の回転数に制御するた
めの自動速度レギュレータと、圧延機出側の製品の板厚
目標値hF を与える上位計算機と、この上位計算機から
の板厚目標値hF 出力を受け、所定の圧延条件に基づい
て与えられた基本パススケジュールを求める設定計算装
置と、この基本パススケジュールに対し、複数の圧延条
件における各制限値に抵触するか否かを全スタンドに対
して判別する各スタンドリミットチェック装置と、この
各スタンドリミットチェック装置のチェック結果を受け
て、各スタンドの前記各制限値に対する抵触の可否テー
ブルを作成するリミットチェックテーブル作成装置と、
前記各制限値の少なくとも1つの制限値に抵触した複数
のスタンドがあるとき、この制限値を越えた圧延条件の
全てに対して、各制限値以下にするために必要な該当ス
タンドの圧延荷重比γi (各スタンドの圧延荷重をその
中の最大圧延荷重で除算し、規格化した比率)の荷重比
修正量Δγi を算出・出力する荷重比修正量計算装置
と、前記制限値に抵触した各スタンドにおける荷重比修
正量の最大の数値を該当スタンドの荷重比修正量とし
て、前記基本パススケジュールにおける各スタンドの圧
延荷重比γi に加算した数値を圧延機の各スタンド修正
目標圧延荷重比γi * として出力する荷重比設定装置
と、その修正目標圧延荷重比γi * を全スタンドで満足
するように各スタンド出側板厚hi 及び各スタンド速度
Vi を変数としてそれらの解、即ち各スタンド修正出側
板厚hi * 及び各スタンド修正速度Vi * を同時に求め
る板厚スケジュール計算装置と、前記各スタンド修正出
側板厚hi * を受けて各スタンドの圧下位置設定値Si
SET を計算し、前記圧下装置に出力する各スタンド圧下
位置計算装置と、前記各スタンド修正速度Vi *を受け
て各スタンドの速度設定値Vi SET を計算し、前記自動
速度レギュレータに出力する各スタンド速度計算装置と
を具備し、前記制限値を越えた複数のスタンドについて
はそれらの制限値を越えない条件とし、それ以外のスタ
ンドについては前記基本パススケジュールの負荷配分比
率を保存し、さらに全スタンドにおけるマスフロー一定
則を厳密に満足できる最適パススケジュールを決定する
ようにしたため、板厚スケジュール計算装置で、修正目
標圧延荷重比γi * を全スタンドで満足するように各ス
タンド修正出側板厚hi * 及び各スタンド修正速度Vi
* を同時に求めることで、厳密に各スタンドにおけるマ
スフロー一定則を満足しながら、複数の圧延条件の制限
値を越えたスタンドについては、それらの制限値を越え
ない条件とし、それ以外のスタンドについては基本パス
スケジュールの負荷配分比率を保存できる最適パススケ
ジュールを決定することができ、ロールの開度及びロー
ル周速が適正に制御されて、良好な製品品質の板材を圧
延するための安定した操業条件を実現することができ
る。
【0047】請求項3記載の圧延機の最適パススケジュ
ール決定方法によれば、前記該当スタンドの圧延荷重比
γi の荷重比修正量Δγi を、全てのスタンド及び圧延
条件に対して、何等の優先順位を与えず均等に算出し、
最終的に各スタンドにおいて各制限値以下にするために
必要な荷重比修正量Δγi を求めるようにしたため、圧
延条件の制限値に抵触したスタンドでは、抵触を解消す
るのに必要かつ最小の荷重比修正量Δγi を求めること
ができ、それ以外のスタンドでは、基本パススケジュー
ルにおける圧延荷重比γi をそのまま保存する配分の最
適パススケジュールを決定することができて、良好な製
品品質の板材を圧延するための一層安定した操業条件を
実現することができる。
ール決定方法によれば、前記該当スタンドの圧延荷重比
γi の荷重比修正量Δγi を、全てのスタンド及び圧延
条件に対して、何等の優先順位を与えず均等に算出し、
最終的に各スタンドにおいて各制限値以下にするために
必要な荷重比修正量Δγi を求めるようにしたため、圧
延条件の制限値に抵触したスタンドでは、抵触を解消す
るのに必要かつ最小の荷重比修正量Δγi を求めること
ができ、それ以外のスタンドでは、基本パススケジュー
ルにおける圧延荷重比γi をそのまま保存する配分の最
適パススケジュールを決定することができて、良好な製
品品質の板材を圧延するための一層安定した操業条件を
実現することができる。
【0048】請求項4記載の圧延機の最適パススケジュ
ール決定装置によれば、前記荷重比修正量計算装置は、
前記該当スタンドの圧延荷重比γi の荷重比修正量Δγ
i を、全てのスタンド及び圧延条件に対して、何等の優
先順位を与えず均等に算出し、最終的に各スタンドにお
いて各制限値以下にするために必要な荷重比修正量Δγ
i を算出・出力するようにしたため、荷重比修正量計算
装置で、圧延条件の制限値に抵触したスタンドにおけ
る、その抵触を解消するのに必要かつ最小の荷重比修正
量Δγi を求め、それ以外のスタンドでは、基本パスス
ケジュールにおける圧延荷重比γi をそのまま保存する
配分の最適パススケジュールを決定することができて、
良好な製品品質の板材を圧延するための一層安定した操
業条件を実現することができる。
ール決定装置によれば、前記荷重比修正量計算装置は、
前記該当スタンドの圧延荷重比γi の荷重比修正量Δγ
i を、全てのスタンド及び圧延条件に対して、何等の優
先順位を与えず均等に算出し、最終的に各スタンドにお
いて各制限値以下にするために必要な荷重比修正量Δγ
i を算出・出力するようにしたため、荷重比修正量計算
装置で、圧延条件の制限値に抵触したスタンドにおけ
る、その抵触を解消するのに必要かつ最小の荷重比修正
量Δγi を求め、それ以外のスタンドでは、基本パスス
ケジュールにおける圧延荷重比γi をそのまま保存する
配分の最適パススケジュールを決定することができて、
良好な製品品質の板材を圧延するための一層安定した操
業条件を実現することができる。
【0049】請求項5記載の圧延機の最適パススケジュ
ール決定装置によれば、製品コイルの先端部に対して前
記最適パススケジュールを決定し、この最適パススケジ
ュールに基づいて得られた各スタンド圧下位置設定値S
i SET (H)を各スタンドの前記圧下装置に出力し、前
記最適パススケジュールに基づいて得られた各スタンド
速度設定値Vi SET (H)を各スタンドの前記自動速度
レギュレータに出力するとともに、前記製品コイルの長
手方向中央部に対し、前記先端部における前記複数の圧
延条件のうちの所定の複数の圧延条件に対し、前記先端
部の場合と同様の手順で得た修正された各スタンド速度
設定値Vi SET (M)を各スタンドの前記自動速度レギ
ュレータに出力し、長手方向中央部に対しても最適な圧
延条件を設定するように構成したため、製品コイルの圧
延において、長手方向中央部に対しても先端部の場合と
同様の手順で修正された各スタンド速度設定値Vi SET
(M)を求め、この各スタンド速度設定値V
i SET (M)でロール周速を、さらに制御することで、
良好な製品品質のコイルを生産するための安定した操業
条件を実現することができる。
ール決定装置によれば、製品コイルの先端部に対して前
記最適パススケジュールを決定し、この最適パススケジ
ュールに基づいて得られた各スタンド圧下位置設定値S
i SET (H)を各スタンドの前記圧下装置に出力し、前
記最適パススケジュールに基づいて得られた各スタンド
速度設定値Vi SET (H)を各スタンドの前記自動速度
レギュレータに出力するとともに、前記製品コイルの長
手方向中央部に対し、前記先端部における前記複数の圧
延条件のうちの所定の複数の圧延条件に対し、前記先端
部の場合と同様の手順で得た修正された各スタンド速度
設定値Vi SET (M)を各スタンドの前記自動速度レギ
ュレータに出力し、長手方向中央部に対しても最適な圧
延条件を設定するように構成したため、製品コイルの圧
延において、長手方向中央部に対しても先端部の場合と
同様の手順で修正された各スタンド速度設定値Vi SET
(M)を求め、この各スタンド速度設定値V
i SET (M)でロール周速を、さらに制御することで、
良好な製品品質のコイルを生産するための安定した操業
条件を実現することができる。
【0050】請求項6記載の圧延機の最適パススケジュ
ール決定方法によれば、前記複数の圧延条件の中に数式
表現が困難であるか、あるいは数式表現が可能であって
もその信頼度が低い圧延条件については、その圧延条件
に関する前記制限値に抵触するか否かの判別を数式的な
大小関係ではなく、論理に基づく評価とし、その圧延条
件が制限値に抵触し、それを解消すべき場合には、該当
スタンドの前記荷重比修正量Δγi をその圧延条件の制
限値に対する抵触を解消すべき方向に逐次的に変化させ
ることにより、必要な荷重比修正量Δγi を求め、それ
に基づき各スタンドの修正目標荷重比γi * を設定する
ようにしたため、数式表現が困難な圧延条件の場合等に
おいても、荷重比修正量Δγi を、その圧延条件の制限
値に対して抵触を解消すべき方向に逐次的に変化させる
ことで、必要な荷重比修正量Δγi を求めることがで
き、これにより、最適パススケジュールを決定すること
ができる。
ール決定方法によれば、前記複数の圧延条件の中に数式
表現が困難であるか、あるいは数式表現が可能であって
もその信頼度が低い圧延条件については、その圧延条件
に関する前記制限値に抵触するか否かの判別を数式的な
大小関係ではなく、論理に基づく評価とし、その圧延条
件が制限値に抵触し、それを解消すべき場合には、該当
スタンドの前記荷重比修正量Δγi をその圧延条件の制
限値に対する抵触を解消すべき方向に逐次的に変化させ
ることにより、必要な荷重比修正量Δγi を求め、それ
に基づき各スタンドの修正目標荷重比γi * を設定する
ようにしたため、数式表現が困難な圧延条件の場合等に
おいても、荷重比修正量Δγi を、その圧延条件の制限
値に対して抵触を解消すべき方向に逐次的に変化させる
ことで、必要な荷重比修正量Δγi を求めることがで
き、これにより、最適パススケジュールを決定すること
ができる。
【0051】請求項7記載の圧延機の最適パススケジュ
ール決定方法によれば、単一のスタンドを備え、往復的
に板材を圧延することによって板厚を所定の目標値まで
薄くする可逆式の圧延機の最適パススケジュール決定方
法であって、所定の圧延条件に基づいて与えられた基本
パススケジュールに対し、複数の圧延条件における各制
限値に抵触するか否かを往復する全パスに対して判別
し、前記各制限値の少なくとも1つの制限値に抵触した
複数のパスがあるとき、この制限値を越えた圧延条件の
全てに対して各制限値以下にするために必要な該当パス
の圧延荷重比γi(各パスの圧延荷重をその中の最大圧
延荷重で除算し、規格化した比率)の荷重比修正量Δγ
i を算出し、前記制限値に抵触した各パスにおける荷重
比修正量の最大の数値を該当パスの荷重比修正量とし
て、前記基本パススケジュールにおける各パスの圧延荷
重比γi に加算した数値を圧延機の各パス修正目標圧延
荷重比γi * とし、その修正目標圧延荷重比γi * を全
パスで満足するように各パス出側板厚hi 及び各パス速
度Vi を変数としてそれらの解、即ち各パス修正出側板
厚hi * 及び各パス修正速度Vi * を同時に求めること
により、前記制限値を越えた複数のパスについてはそれ
らの制限値を越えない条件とし、それ以外のパスについ
ては前記基本パススケジュールの負荷配分比率を保存で
きる最適パススケジュールを決定するようにしたため、
単一のスタンドを備えた可逆式の圧延機においても、複
数のスタンドを備えた連続式の圧延機の場合と類似の最
適パススケジュール決定方法を適用することで、往復す
る複数回のパススケジュールを最適化することができ、
良好な製品品質の板材を圧延するための安定した操業条
件を実現することができる。
ール決定方法によれば、単一のスタンドを備え、往復的
に板材を圧延することによって板厚を所定の目標値まで
薄くする可逆式の圧延機の最適パススケジュール決定方
法であって、所定の圧延条件に基づいて与えられた基本
パススケジュールに対し、複数の圧延条件における各制
限値に抵触するか否かを往復する全パスに対して判別
し、前記各制限値の少なくとも1つの制限値に抵触した
複数のパスがあるとき、この制限値を越えた圧延条件の
全てに対して各制限値以下にするために必要な該当パス
の圧延荷重比γi(各パスの圧延荷重をその中の最大圧
延荷重で除算し、規格化した比率)の荷重比修正量Δγ
i を算出し、前記制限値に抵触した各パスにおける荷重
比修正量の最大の数値を該当パスの荷重比修正量とし
て、前記基本パススケジュールにおける各パスの圧延荷
重比γi に加算した数値を圧延機の各パス修正目標圧延
荷重比γi * とし、その修正目標圧延荷重比γi * を全
パスで満足するように各パス出側板厚hi 及び各パス速
度Vi を変数としてそれらの解、即ち各パス修正出側板
厚hi * 及び各パス修正速度Vi * を同時に求めること
により、前記制限値を越えた複数のパスについてはそれ
らの制限値を越えない条件とし、それ以外のパスについ
ては前記基本パススケジュールの負荷配分比率を保存で
きる最適パススケジュールを決定するようにしたため、
単一のスタンドを備えた可逆式の圧延機においても、複
数のスタンドを備えた連続式の圧延機の場合と類似の最
適パススケジュール決定方法を適用することで、往復す
る複数回のパススケジュールを最適化することができ、
良好な製品品質の板材を圧延するための安定した操業条
件を実現することができる。
【0052】請求項8記載の圧延機の最適パススケジュ
ール決定装置によれば、前記各スタンドリミットチェッ
ク装置、リミットチェックテーブル作成装置、荷重比修
正量計算装置、荷重比設定装置及び板厚スケジュール計
算装置の配設に代えて、前記設定計算装置の計算機ソフ
トウェアを用いて、前記各スタンドリミットチェック装
置、リミットチェックテーブル作成装置、荷重比修正量
計算装置、荷重比設定装置及び板厚スケジュール計算装
置の各機能を実現するようにしたため、機構的に、より
簡便な構成で、請求項2記載の発明の効果と同様の効果
が得られる。
ール決定装置によれば、前記各スタンドリミットチェッ
ク装置、リミットチェックテーブル作成装置、荷重比修
正量計算装置、荷重比設定装置及び板厚スケジュール計
算装置の配設に代えて、前記設定計算装置の計算機ソフ
トウェアを用いて、前記各スタンドリミットチェック装
置、リミットチェックテーブル作成装置、荷重比修正量
計算装置、荷重比設定装置及び板厚スケジュール計算装
置の各機能を実現するようにしたため、機構的に、より
簡便な構成で、請求項2記載の発明の効果と同様の効果
が得られる。
【図1】本発明の第1の実施の形態である圧延機の最適
パススケジュール決定装置のブロック図である。
パススケジュール決定装置のブロック図である。
【図2】上記第1の実施の形態により、複数のスタンド
で複数の圧延条件の制限値に抵触している場合の基本パ
ススケジュールに対し、その抵触状態が解消された場合
を説明するための模式図である。
で複数の圧延条件の制限値に抵触している場合の基本パ
ススケジュールに対し、その抵触状態が解消された場合
を説明するための模式図である。
【図3】上記第1の実施の形態の作用を説明するための
フローチャートである。
フローチャートである。
【図4】本発明の第2の実施の形態の作用を説明するた
めのフローチャートである。
めのフローチャートである。
【図5】本発明の第3の実施の形態のブロック図であ
る。
る。
1 ストリップ(板材) 2 各スタンドリミットチェック装置 3 リミットチェックテーブル作成装置 4 荷重比修正量計算装置 5 荷重比設定装置 6 板厚スケジュール計算装置 7 各スタンド圧下位置計算装置 8 各スタンド速度計算装置 ASR1〜ASR7 自動速度レギュレータ BC 上位計算機 F1〜F7 スタンド FSUC 設定計算装置 HPC1〜HPC7 圧下装置 M 主機モータ
Claims (8)
- 【請求項1】 板材を圧延する複数のスタンドを備えた
圧延機の最適パススケジュール決定方法であって、所定
の圧延条件に基づいて与えられた基本パススケジュール
に対し、複数の圧延条件における各制限値に抵触するか
否かを全スタンドに対して判別し、前記各制限値の少な
くとも1つの制限値に抵触した複数のスタンドがあると
き、この制限値を越えた圧延条件の全てに対して各制限
値以下にするために必要な該当スタンドの圧延荷重比γ
i (各スタンドの圧延荷重をその中の最大圧延荷重で除
算し、規格化した比率)の荷重比修正量Δγi を算出
し、前記制限値に抵触した各スタンドにおける荷重比修
正量の最大の数値を該当スタンドの荷重比修正量とし
て、前記基本パススケジュールにおける各スタンドの圧
延荷重比γi に加算した数値を圧延機の各スタンド修正
目標圧延荷重比γi *とし、その修正目標圧延荷重比γ
i * を全スタンドで満足するように各スタンド出側板厚
hi 及び各スタンド速度Vi を変数としてそれらの解、
即ち各スタンド修正出側板厚hi * 及び各スタンド修正
速度Vi * を同時に求めることにより、前記制限値を越
えた複数のスタンドについてはそれらの制限値を越えな
い条件とし、それ以外のスタンドについては前記基本パ
ススケジュールの負荷配分比率を保存し、さらに全スタ
ンドにおけるマスフロー一定則を厳密に満足できる最適
パススケジュールを決定することを特徴とする圧延機の
最適パススケジュール決定方法。 - 【請求項2】 板材を圧延する複数のスタンドを備えた
圧延機の最適パススケジュール決定装置であって、各ス
タンドのロールの開度を操作するための圧下装置と、各
スタンドの前記ロールを回転させるための主機モータ
と、この主機モータを所定の回転数に制御するための自
動速度レギュレータと、圧延機出側の製品の板厚目標値
hF を与える上位計算機と、この上位計算機からの板厚
目標値hF 出力を受け、所定の圧延条件に基づいて与え
られた基本パススケジュールを求める設定計算装置と、
この基本パススケジュールに対し、複数の圧延条件にお
ける各制限値に抵触するか否かを全スタンドに対して判
別する各スタンドリミットチェック装置と、この各スタ
ンドリミットチェック装置のチェック結果を受けて、各
スタンドの前記各制限値に対する抵触の可否テーブルを
作成するリミットチェックテーブル作成装置と、前記各
制限値の少なくとも1つの制限値に抵触した複数のスタ
ンドがあるとき、この制限値を越えた圧延条件の全てに
対して、各制限値以下にするために必要な該当スタンド
の圧延荷重比γi (各スタンドの圧延荷重をその中の最
大圧延荷重で除算し、規格化した比率)の荷重比修正量
Δγiを算出・出力する荷重比修正量計算装置と、前記
制限値に抵触した各スタンドにおける荷重比修正量の最
大の数値を該当スタンドの荷重比修正量として、前記基
本パススケジュールにおける各スタンドの圧延荷重比γ
i に加算した数値を圧延機の各スタンド修正目標圧延荷
重比γi * として出力する荷重比設定装置と、その修正
目標圧延荷重比γi * を全スタンドで満足するように各
スタンド出側板厚hi 及び各スタンド速度Vi を変数と
してそれらの解、即ち各スタンド修正出側板厚hi * 及
び各スタンド修正速度Vi * を同時に求める板厚スケジ
ュール計算装置と、前記各スタンド修正出側板厚hi *
を受けて各スタンドの圧下位置設定値Si SET を計算
し、前記圧下装置に出力する各スタンド圧下位置計算装
置と、前記各スタンド修正速度Vi * を受けて各スタン
ドの速度設定値Vi SET を計算し、前記自動速度レギュ
レータに出力する各スタンド速度計算装置とを具備し、
前記制限値を越えた複数のスタンドについてはそれらの
制限値を越えない条件とし、それ以外のスタンドについ
ては前記基本パススケジュールの負荷配分比率を保存
し、さらに全スタンドにおけるマスフロー一定則を厳密
に満足できる最適パススケジュールを決定することを特
徴とする圧延機の最適パススケジュール決定装置。 - 【請求項3】 前記該当スタンドの圧延荷重比γi の荷
重比修正量Δγi を、全てのスタンド及び圧延条件に対
して、何等の優先順位を与えず均等に算出し、最終的に
各スタンドにおいて各制限値以下にするために必要な荷
重比修正量Δγi を求めることを特徴とする請求項1記
載の圧延機の最適パススケジュール決定方法。 - 【請求項4】 前記荷重比修正量計算装置は、前記該当
スタンドの圧延荷重比γi の荷重比修正量Δγi を、全
てのスタンド及び圧延条件に対して、何等の優先順位を
与えず均等に算出し、最終的に各スタンドにおいて各制
限値以下にするために必要な荷重比修正量Δγi を算出
・出力することを特徴とする請求項2記載の圧延機の最
適パススケジュール決定装置。 - 【請求項5】 製品コイルの先端部に対して前記最適パ
ススケジュールを決定し、この最適パススケジュールに
基づいて得られた各スタンド圧下位置設定値S
i SET (H)を各スタンドの前記圧下装置に出力し、前
記最適パススケジュールに基づいて得られた各スタンド
速度設定値Vi SET (H)を各スタンドの前記自動速度
レギュレータに出力するとともに、前記製品コイルの長
手方向中央部に対し、前記先端部における前記複数の圧
延条件のうちの所定の複数の圧延条件に対し、前記先端
部の場合と同様の手順で得た修正された各スタンド速度
設定値Vi SET (M)を各スタンドの前記自動速度レギ
ュレータに出力し、長手方向中央部に対しても最適な圧
延条件を設定するように構成してなることを特徴とする
請求項2記載の圧延機の最適パススケジュール決定装
置。 - 【請求項6】 前記複数の圧延条件の中に数式表現が困
難であるか、あるいは数式表現が可能であってもその信
頼度が低い圧延条件については、その圧延条件に関する
前記制限値に抵触するか否かの判別を数式的な大小関係
ではなく、論理に基づく評価とし、その圧延条件が制限
値に抵触し、それを解消すべき場合には、該当スタンド
の前記荷重比修正量Δγi をその圧延条件の制限値に対
する抵触を解消すべき方向に逐次的に変化させることに
より、必要な荷重比修正量Δγi を求め、それに基づき
各スタンドの修正目標荷重比γi * を設定することを特
徴とする請求項1記載の圧延機の最適パススケジュール
決定方法。 - 【請求項7】 単一のスタンドを備え、往復的に板材を
圧延することによって板厚を所定の目標値まで薄くする
可逆式の圧延機の最適パススケジュール決定方法であっ
て、所定の圧延条件に基づいて与えられた基本パススケ
ジュールに対し、複数の圧延条件における各制限値に抵
触するか否かを往復する全パスに対して判別し、前記各
制限値の少なくとも1つの制限値に抵触した複数のパス
があるとき、この制限値を越えた圧延条件の全てに対し
て各制限値以下にするために必要な該当パスの圧延荷重
比γi (各パスの圧延荷重をその中の最大圧延荷重で除
算し、規格化した比率)の荷重比修正量Δγi を算出
し、前記制限値に抵触した各パスにおける荷重比修正量
の最大の数値を該当パスの荷重比修正量として、前記基
本パススケジュールにおける各パスの圧延荷重比γi に
加算した数値を圧延機の各パス修正目標圧延荷重比γi
* とし、その修正目標圧延荷重比γi * を全パスで満足
するように各パス出側板厚hi 及び各パス速度Vi を変
数としてそれらの解、即ち各パス修正出側板厚hi * 及
び各パス修正速度Vi * を同時に求めることにより、前
記制限値を越えた複数のパスについてはそれらの制限値
を越えない条件とし、それ以外のパスについては前記基
本パススケジュールの負荷配分比率を保存できる最適パ
ススケジュールを決定することを特徴とする圧延機の最
適パススケジュール決定方法。 - 【請求項8】 前記各スタンドリミットチェック装置、
リミットチェックテーブル作成装置、荷重比修正量計算
装置、荷重比設定装置及び板厚スケジュール計算装置の
配設に代えて、前記設定計算装置の計算機ソフトウェア
を用いて、前記各スタンドリミットチェック装置、リミ
ットチェックテーブル作成装置、荷重比修正量計算装
置、荷重比設定装置及び板厚スケジュール計算装置の各
機能を実現してなることを特徴とする請求項2記載の圧
延機の最適パススケジュール決定装置。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10345963A JP2000167612A (ja) | 1998-12-04 | 1998-12-04 | 圧延機の最適パススケジュール決定方法及び装置 |
AU63056/99A AU739349B2 (en) | 1998-12-04 | 1999-12-03 | Path scheduling method and system for rolling mills |
US09/455,377 US6240756B1 (en) | 1998-12-04 | 1999-12-06 | Path scheduling method and system for rolling mills |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10345963A JP2000167612A (ja) | 1998-12-04 | 1998-12-04 | 圧延機の最適パススケジュール決定方法及び装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000167612A true JP2000167612A (ja) | 2000-06-20 |
Family
ID=18380203
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10345963A Pending JP2000167612A (ja) | 1998-12-04 | 1998-12-04 | 圧延機の最適パススケジュール決定方法及び装置 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US6240756B1 (ja) |
JP (1) | JP2000167612A (ja) |
AU (1) | AU739349B2 (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009028749A (ja) * | 2007-07-26 | 2009-02-12 | Kobe Steel Ltd | タンデム圧延装置におけるパススケジュール決定方法 |
CN102821884A (zh) * | 2010-04-06 | 2012-12-12 | 住友金属工业株式会社 | 串列式轧制设备的动作控制方法和使用该方法的热轧钢板的制造方法 |
KR101518569B1 (ko) * | 2013-08-09 | 2015-05-15 | 주식회사 포스코 | Pcm 설비 및 이 설비의 압하조건 설정 방법 |
JP2021159927A (ja) * | 2020-03-31 | 2021-10-11 | 日本製鉄株式会社 | 圧延スケジュール作成装置、圧延スケジュール作成方法、およびプログラム |
US11298733B2 (en) | 2019-10-30 | 2022-04-12 | Toshiba Mitsubishi-Electric Industrial Systems Corporation | Method for calculating plate thickness schedule for tandem rolling machine and rolling plant |
KR20240039161A (ko) | 2022-07-26 | 2024-03-26 | 도시바 미쓰비시덴키 산교시스템 가부시키가이샤 | 탠덤 압연기의 판두께 스케줄 계산 방법 및 압연 플랜트 |
WO2024241433A1 (ja) * | 2023-05-22 | 2024-11-28 | 株式会社Tmeic | 圧延設備の過負荷回避支援システム |
Families Citing this family (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3290975B2 (ja) * | 2000-03-29 | 2002-06-10 | 川崎重工業株式会社 | 薄板の圧延方法および圧延機 |
DE10106584A1 (de) * | 2001-02-13 | 2002-09-19 | Siemens Ag | Verfahren und Vorrichtung zur Voreinstellung von Prozessgrößen einer Walzstraße zum Walzen von Metallbändern |
JP4348177B2 (ja) * | 2002-11-20 | 2009-10-21 | ポスココーポレーションリミテッド | 仕上圧延異常診断装置及び方法 |
FR2898523B1 (fr) * | 2006-03-14 | 2009-02-27 | Alstom Power Conversion Sa | Procede de laminage d'une bande de tole. |
US7823428B1 (en) * | 2006-10-23 | 2010-11-02 | Wright State University | Analytical method for use in optimizing dimensional quality in hot and cold rolling mills |
DE102007031333A1 (de) * | 2007-07-05 | 2009-01-15 | Siemens Ag | Walzen eines Bandes in einer Walzstraße unter Nutzung des letzen Gerüsts der Walzstraße als Zugverringerer |
EP2340133B2 (de) * | 2008-10-30 | 2023-07-19 | Primetals Technologies Germany GmbH | Verfahren zum einstellen einer antriebslast für eine mehrzahl an antrieben einer walzstrasse zum walzen von walzgut, steuer- und/oder regeleinrichtung, speichermedium, programmcode und walzanlage |
RU2503513C2 (ru) * | 2009-05-06 | 2014-01-10 | Сименс Акциенгезелльшафт | Способ изготовления материала, прокатываемого в прокатном стане прокатной установки, управляющее и/или регулирующее устройство для прокатной установки для изготовления прокатываемого материала, прокатная установка для изготовления прокатываемого материала, машиночитаемый программный код и носитель для хранения данных |
EP2460597A1 (de) * | 2010-12-01 | 2012-06-06 | Siemens Aktiengesellschaft | Verfahren zum Ansteuern einer Tandemwalzstrasse, Steuer- und/oder Regeleinrichtung für eine Tandemwalzstrasse, maschinenlesbarer Programmcode, Speichermedium und Tandemwalzstrasse |
CN103100564A (zh) * | 2011-11-10 | 2013-05-15 | 上海优控科技有限公司 | 一种新型的轧制过程自适应控制方法 |
Family Cites Families (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5691918A (en) | 1979-12-27 | 1981-07-25 | Mitsubishi Electric Corp | Load redistribution controller for continuous rolling mill |
JPS6133708A (ja) | 1984-07-26 | 1986-02-17 | Mitsubishi Electric Corp | 連続圧延機のドラフトスケジユ−ル決定方法 |
JPH0615082B2 (ja) | 1984-08-17 | 1994-03-02 | 三菱電機株式会社 | 形状制御操作量設定値の決定装置 |
JP2635796B2 (ja) | 1990-04-03 | 1997-07-30 | 株式会社東芝 | 圧延制御装置 |
DE4105321A1 (de) * | 1991-02-20 | 1992-08-27 | Siemens Ag | Regelung eines warm- und/oder kaltwalzprozesses |
JP3027897B2 (ja) * | 1993-03-18 | 2000-04-04 | 株式会社日立製作所 | タンデム圧延機の速度制御方法及び装置 |
US5609053A (en) * | 1994-08-22 | 1997-03-11 | Alcan Aluminum Corporation | Constant reduction multi-stand hot rolling mill set-up method |
DE19642918C2 (de) * | 1996-10-17 | 2003-04-24 | Siemens Ag | System zur Berechnung des Enddickenprofils eines Walzbandes |
US5809817A (en) * | 1997-03-11 | 1998-09-22 | Danieli United, A Division Of Danieli Corporation Corporation | Optimum strip tension control system for rolling mills |
-
1998
- 1998-12-04 JP JP10345963A patent/JP2000167612A/ja active Pending
-
1999
- 1999-12-03 AU AU63056/99A patent/AU739349B2/en not_active Expired
- 1999-12-06 US US09/455,377 patent/US6240756B1/en not_active Expired - Lifetime
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009028749A (ja) * | 2007-07-26 | 2009-02-12 | Kobe Steel Ltd | タンデム圧延装置におけるパススケジュール決定方法 |
CN102821884A (zh) * | 2010-04-06 | 2012-12-12 | 住友金属工业株式会社 | 串列式轧制设备的动作控制方法和使用该方法的热轧钢板的制造方法 |
KR101518569B1 (ko) * | 2013-08-09 | 2015-05-15 | 주식회사 포스코 | Pcm 설비 및 이 설비의 압하조건 설정 방법 |
US11298733B2 (en) | 2019-10-30 | 2022-04-12 | Toshiba Mitsubishi-Electric Industrial Systems Corporation | Method for calculating plate thickness schedule for tandem rolling machine and rolling plant |
JP2021159927A (ja) * | 2020-03-31 | 2021-10-11 | 日本製鉄株式会社 | 圧延スケジュール作成装置、圧延スケジュール作成方法、およびプログラム |
JP7385127B2 (ja) | 2020-03-31 | 2023-11-22 | 日本製鉄株式会社 | 圧延スケジュール作成装置、圧延スケジュール作成方法、およびプログラム |
KR20240039161A (ko) | 2022-07-26 | 2024-03-26 | 도시바 미쓰비시덴키 산교시스템 가부시키가이샤 | 탠덤 압연기의 판두께 스케줄 계산 방법 및 압연 플랜트 |
WO2024241433A1 (ja) * | 2023-05-22 | 2024-11-28 | 株式会社Tmeic | 圧延設備の過負荷回避支援システム |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
AU6305699A (en) | 2000-10-05 |
AU739349B2 (en) | 2001-10-11 |
US6240756B1 (en) | 2001-06-05 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2000167612A (ja) | 圧延機の最適パススケジュール決定方法及び装置 | |
CN101683659A (zh) | 冷轧带钢平直度横向厚差综合控制方法 | |
US4261190A (en) | Flatness control in hot strip mill | |
KR20070029067A (ko) | 압연 제어 장치 및 압연 제어 방법 | |
JP2015112614A (ja) | 圧延制御装置、圧延制御方法および圧延制御プログラム | |
US5241847A (en) | Rolling control method and apparatus | |
JP4289062B2 (ja) | 熱間圧延における被圧延材幅の制御方法 | |
US11298733B2 (en) | Method for calculating plate thickness schedule for tandem rolling machine and rolling plant | |
JP5610776B2 (ja) | 圧延機における制御ゲインの決定方法、及び圧延機 | |
EP0754772B1 (en) | Method for controlling a tension of a metal strip in a heat treatment furnace | |
JP3290840B2 (ja) | 走間板厚変更時のパススケジュール決定方法 | |
JP2001334304A (ja) | 熱間仕上圧延機の出側温度制御装置 | |
JP2017177135A (ja) | 圧下レベリング制御装置および圧下レベリング制御方法 | |
JP7375947B2 (ja) | タンデム冷間圧延機の制御システム | |
JP2008194740A (ja) | タンデム圧延機による金属帯の圧延方法およびそれを用いた金属帯の製造方法 | |
JP4099915B2 (ja) | 可逆式圧延機の制御方法 | |
JP3345101B2 (ja) | 金属帯板の冷間タンデム圧延制御方法及びその装置 | |
JP3067913B2 (ja) | 圧延における反り制御方法 | |
JP2004268071A (ja) | タンデム圧延機の板厚制御方法および制御装置 | |
JP2019107675A (ja) | 圧延機の制御装置および制御方法 | |
JP4208554B2 (ja) | 圧延機の制御方法及び制御装置 | |
JP3924649B2 (ja) | ブライドルロールの張力制御方法及び装置 | |
JP4164306B2 (ja) | 冷間圧延におけるエッジドロップ制御方法 | |
JP2004001031A (ja) | 金属板の冷間圧延方法 | |
JPH0491810A (ja) | 板圧延におけるエッジドロップ制御方法 |