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JP2000163975A - 不揮発性記憶装置 - Google Patents

不揮発性記憶装置

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Publication number
JP2000163975A
JP2000163975A JP33385198A JP33385198A JP2000163975A JP 2000163975 A JP2000163975 A JP 2000163975A JP 33385198 A JP33385198 A JP 33385198A JP 33385198 A JP33385198 A JP 33385198A JP 2000163975 A JP2000163975 A JP 2000163975A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
latch circuit
write
data
program
sense latch
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP33385198A
Other languages
English (en)
Inventor
Yusuke Kino
雄介 城野
Hiroshi Sato
弘 佐藤
Riyoutarou Sakurai
良多郎 櫻井
Toshifumi Noda
敏史 野田
Shunichi Saeki
俊一 佐伯
Akira Kato
章 加藤
Hitoshi Miwa
仁 三輪
Kazuyoshi Oshima
一義 大嶋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Japan Display Inc
Original Assignee
Hitachi Device Engineering Co Ltd
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Device Engineering Co Ltd, Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Device Engineering Co Ltd
Priority to JP33385198A priority Critical patent/JP2000163975A/ja
Publication of JP2000163975A publication Critical patent/JP2000163975A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 使い勝手を良くし、高い精度でのしきい値電
圧を制御を可能にし、実質的な動作の高速化とデータ保
持の高信頼性を実現した不揮発性記憶装置を提供する。 【解決手段】 各ビット線に設けられるセンスラッチ回
路に対応して書き込みデータをラッチするプログラムラ
ッチ回路を配置し、このプログラムラッチに保持された
データを用いて書き込みベリファイ動作を行うことによ
り、書き込み動作が終了するまで書き込みデータを保持
し続けることが可能となり、書き込を失敗したとき等に
おいて再度書き込みデータを入力する必要がないから使
い勝手を良くすることができる。各ビット線に配置され
たプログラムラッチ回路を用いてビット線のプリチャー
ジを行って書き込みベリファイ動作を行うことにより、
メモリのソース抵抗の影響込みのしきい値分布とするこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、不揮発性記憶装
置に関し、主に電気的に書き込み消去が可能にされたフ
ラッシュメモリ等における書き込み終了判定動作(書き
込みベリファイ動作)及びメモリセルのしきい値を記憶
データに対応して精度良く制御する技術と各動作のオー
バーヘッドを低減する技術に利用して有効な技術に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】フラッシュEEPROM(以下、単にフ
ラッシュメモリという)のような不揮発性メモリセル
は、ソース、ドレインからなる拡散層と、かかるソー
ス,ドレインの間の半導体基板上にゲート絶縁膜を介し
てフローティングゲートとコントロールゲートとがスタ
ックド構造に構成されるのが普通であり、上記コントロ
ールゲートはワード線に接続され、ドレインはビット線
(又はデータ線)に接続される。そして、ソースはソー
ス線に共通に接続される。ソース線は、通常は回路の接
地電位VSSが与えられているが、消去・書き込み時に
そのモードに対応した電位が与えられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】図22には、この発明
に先立って開発されたフラッシュメモリのセンスラッチ
回路SALとメモリブロックMの回路図が示されてい
る。メモリセルQmの書き込み動作は、メモリセルのし
きい値をワード線の選択レベル以下の所定の電位にする
ことで終了する。書き込み動作はまず始めに、回路ブロ
ックDに設けられる入出力線IOTから供給された書き
込みデータがY選択信号YGによりスイッチ制御される
MOSFETQ7を通してセンスラッチ回路SALの回
路ブロックEに設けられたラッチ回路に格納する。
【0004】上記入出力線は、非反転信号に対応した上
記入出力線IOTと、反転信号に対応した入出力線IO
Bの一対からなり、トルーとバーからなる相補の書き込
みデータが上記の入出力線を通してシリアルに入力さ
れ、上記Y選択信号YGによりスイッチ制御されるカラ
ム選択回路を通して選択ワード線に対応した各ラッチ回
路Eに伝えられる。センスラッチ回路SALは、中心と
なるラッチ回路Eと、メモリブロックに対応して設けら
れる回路ブロックAないしDとからなり、同図では上記
ラッチ回路Eと一方のメモリブロック(上側U)に対応
した回路ブロックAないしDが代表として例示的に示さ
れ、他方のメモリブロック(下側D)に対応して設けら
れる回路ブロックAないしDはブラックボックスで表し
ている。
【0005】上記センスラッチ回路SALに格納された
データがハイレベルの場合は、メモリセルQmに上記の
ような書き込みを行い、ロウレベルの場合は書き込みを
行わないでワード線の選択レベル以上の高いしきい値電
圧の消去状態のままに維持させる。上記センスラッチ回
路SALに格納されたデータにより、ビット線を書き込
みドレイン電圧4Vプリチャージする。これは、回路ブ
ロックAの制御信号TRUによりトランスファMOSF
ETQ3と上記ラッチ回路Eの電源(VCC)MOSF
ETQ8をオン状態にさせて上記電源電圧VCCを書き
込みドレイン電圧4Vとすることにより行う。
【0006】メモリブロックMの選択ワード線、例えば
ML0Uを−13VとしたあとでメモリブロックMのメ
モリ選択MOSFETQDをオン状態にさせるとメモリ
セルQm0のドレインとコントロールゲート間に高電圧
が印加されて、かかる高電圧が印加されている書き込み
時間の間、フローティングゲートに蓄積された電荷をド
レイン側に引き抜くという書き込みが行われる。一方、
センスラッチ回路SALにロウレベルのデータが格納さ
れている場合には、上記トランスファMOSFETQ3
とラッチ回路の電源側MOSFETQ8をオン状態にさ
せても上記ロウレベルのデータに対応してビット線はロ
ウレベル(VSS)のままとなり、上記のような書き込
み動作は行われない。
【0007】一定時間書き込みバイアス電圧を印加した
後、メモリブロックMのメモリ選択MOSFETQDを
オフ状態にさせ、センスラッチ回路SALの回路ブロッ
クAの信号DDCUによりビット線ディスチャージMO
SFETQ10をオン状態にさせてビット線の電荷を接
地電位VSSに引き抜き、ビット線を0Vとして次の書
き込みベリファイ動作に移行する。
【0008】書き込みベリファイ動作は上記の単位時間
による書き込み動作終了後、書き込みを行ったメモリセ
ルのしきい値が所望の値以下になったかどうかを検証す
る動作であり、センスラッチ回路SALの回路ブロック
Aに設けられたメモリ選択MOSFETQDをオン状態
にさせ、信号PCUを1V+Vthn として、書き込むメ
モリブロック側のビット線のプリチャージを行う。ここ
で、Vthn はビット線プリチャージMOSFETQ2の
しきい値である。
【0009】ラッチ回路Eにハイレベルのデータが格納
されていると(つまり、メモリセルに書き込みを行おう
とすると)、回路ブロックAの制御信号PCUを上記選
択電位にしてMOSFETQ2をオン状態にさせた時、
回路ブロックAのフィードバックMOSFETQ4がオ
ン状態であるためビット線が1Vにプリチャージされ
る。一方、ラッチ回路Eにロウレベルのデータが格納さ
れていると(つまり、メモリセルに書き込みを行わない
とすると)、上記制御信号PCUを上記選択電位にして
もフィードバックMOSFETQ4がオフ状態のままで
あるので、ビット線は1Vにプリチャージされない。こ
れにより選択ブロック側ビット線は書き込みデータ(セ
ンスラッチ回路に格納されたデータ)により選択的に1
Vにプリチャージされる。上記センスラッチ回路SAL
を中心にして他方に設けられる図示しないし非選択側の
メモリブロックのビット線を0.5Vにプリチャージす
る。非選択メモリブロック側(下側)の回路ブロックA
の制御信号PRCUに相当するPRCDを0.5V+V
thn とすることにより行われる。
【0010】この後、選択側(上側)のメモリブロック
Mのワード線WL0Uを2Vに立ち上げて、メモリブロ
ックMの選択信号STSUとSTDUとによりメモリ選
択MOSFETQSとQDをオン状態にする。書き込み
動作終了後、メモリセルのしきい値がワード線電圧2V
よりも低くなっているとメモリセルQm0はオン状態と
なり、ビット線の電荷はメモリセルQm0によりVSS
側に引き抜かれて、ビット線電位が下がる。しかし、メ
モリセルQm0のしきい値がまだワード線電圧2Vより
も高い場合はメモリセルQm0はオン状態とならないた
め、ビット線の電荷は引き抜かれず、ビット線電位は低
下しない。
【0011】この後、上記選択信号STSUとSTDU
によりメモリ選択MOSFETQSとQDをオフ状態に
してから、書き込み選択側及び書き込み非選択側の回路
ブロックAに設けられるトランスファMOSFETQ3
をオン状態にさせてビット線の電位をラッチ回路の両入
力に転送する。上記選択側のメモリブロックから読み出
された信号は、非選択側のメモリブロックのビット線プ
リチャージ電位を参照電圧としてハイレベル/ロウレベ
ルのセンス動作を行わせる。つまり、上記トランスファ
MOSFETQ3をオフ状態にした後、回路ブロックE
の制御信号DPBとDNによりMOSFETQ8とQ9
をオン状態として、ラッチ回路を動作状態にしてセンス
動作を行う。メモリセルのしきい値が低い(書き込みが
十分に行われた)場合は、それに対応したラッチ回路E
は最初に格納されたハイレベルのデータに対して反転さ
れたロウレベルとなる。しかし、メモリセルのしきい値
が高い(書き込みが十分に行われていない)場合は、最
初に格納されたハイレベルのデータがラッチ回路に格納
されている。もちろん、書き込み非選択のビットに接続
するセンスラッチ回路には一貫してロウレベルのが格納
されている。
【0012】しきい値が高く、書き込みがまだ不十分の
書き込み選択ビットにさらに書き込みを行うため、上で
述べた書き込み動作を再び行う。書き込み動作でしきい
値が低くなったビットに接続されたセンスラッチ回路に
は、書き込みベリファイ動作によりハイレベルのデータ
がロウレベルのデータに反転しているので、書き込み動
作におけるビット線の書き込みドレイン電圧へのプリチ
ャージは行われない。このため、しきい値が低くなった
メモリセルへの書き込みは行われない。一方、書き込み
を行ったに関わらず、まだ不十分で書き込み後のしきい
値が高い場合は、このビットに接続されたセンスラッチ
回路SALには、書き込みベリファイ動作後もハイレベ
ルのデータ格納されているので再び書き込み動作におい
て、ビット線は書き込みドレイン電圧にプリチャージさ
れ、書き込みバイアスをメモリセルに印加する。この様
に書き込み動作、書き込みベリファイ動作を同時に書き
込みを行うメモリ全てのしきい値が所望の値以下となる
まで繰り返し、同時に書き込みを行うメモリセルのしき
い値が所望の電圧まで下がったら書き込みを終了する。
【0013】読み出し動作は、前記書き込みベリファイ
動作と同様に、メモリセルによりビット線の電荷をディ
スチャージすることにより行われる。ただし、読み出し
動作における選択ブロック側のビット線プリチャージは
書き込みベリファイ動作の選択プリチャージではなく、
制御信号RPCUを1V+Vthn としてビット線プリチ
ャージMOSFETQ1をオン状態として行う。また、
選択ワード線電圧、つまりメモリセルのゲートは2.5
Vのような電位に設定される。メモリセルにバイアスを
印加した後のセンスラッチ回路におけるセンス動作は、
書き込みベリファイ動作と同様である。書き込みが行わ
れてしきい値が低いビットはロウレベルのデータ、書き
込みが行われていない(消去された)ビットはハイレベ
ルのデータとなる。
【0014】消去動作は選択ワード線電圧を15Vとし
た後にメモリ選択MOSFETQDとQSをオンさせて
メモリのソース、ドレインを0Vとして行う。この消去
動作によりフローティンクゲートに電荷が注入されてメ
モリのしきい値は高くなる。
【0015】上記のようなメモリセルの書き込みベリフ
ァイ動作では、書き込みデータをラッチするセンスラッ
チ回路に格納したデータを用いて行う。例えば512バ
イト同時書き込みの場合、書き込みが終了したメモリセ
ル毎に接続するセンスラッチ回路のデータがハイレベル
からロウレベルへ反転してリセットされる。このため、
512バイト同時書き込み終了時点では書き込みデータ
が保持されていないため、書き込みに失敗した場合など
は書き込みデータを修復することが不可能であり、再度
ホストシステム側から書き込みデータを入力しなければ
ならなく使い勝手が悪い。
【0016】読み出し動作の際、メモリのソース線抵抗
の影響を受けて書き込みデータと異なるデータが読み出
される恐れがある。これはメモリセルが電流を流す際に
ソース線抵抗の影響を受けてメモリセルのソース側の電
位が上がり、メモリセルがオンしにくくなる。つまり、
書き込みベリファイ動作と読み出し動作とがビット線の
プリチャージ条件が異なるために、書き込みベリファイ
によって、本来のしきい値が低いメモリセルも多数のメ
モリ電流によって上記ソース側電位が上がるとしきい値
が高いと判断されてしまう現象である。また、フラッシ
ュメモリは、書き込み動作、消去動作、読み出し動作が
遅いという問題がある。
【0017】この発明の目的は、使い勝手を良くした不
揮発性記憶装置を提供することにある。この発明の他の
目的は、高い精度でのしきい値電圧を制御を可能にした
不揮発性記憶装置を提供することにある。この発明の更
に他の目的は、実質的な動作の高速化とデータ保持の高
信頼性を実現した不揮発性記憶装置を提供することにあ
る。この発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な特
徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになる
であろう。
【0018】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下
記の通りである。すなわち、各ビット線に設けられるセ
ンスラッチ回路に対応して書き込みデータをラッチする
プログラムラッチ回路を配置し、このプログラムラッチ
に保持されたデータを用いて書き込みベリファイ動作を
行うことにより、書き込み動作が終了するまで書き込み
データを保持し続けることが可能となり、書き込を失敗
したとき等において再度書き込みデータを入力する必要
がないから使い勝手を良くすることができる。
【0019】各ビット線に配置されたプログラムラッチ
回路を用いてビット線のプリチャージを行って書き込み
ベリファイ動作を行うことにより、センスラッチ回路に
よるビット線の選択プリチャージを行わない。つまり、
書き込み動作によりしきい値が低くなったビットのビッ
ト線もプリチャージされるから、書き込みベリファイに
おけるメモリセルのディスチャージは書き込み選択の全
メモリセルにより行われる。このため、ソース線抵抗の
影響を受けて書き込みベリファイ動作でオンしにくいメ
モリセルは書き込みが不十分とみなされて再び書き込み
が行われる。この結果、メモリのソース抵抗の影響込み
のしきい値分布とするとができる。
【0020】上記プログラムラッチ回路を書き込み動作
時での書き込みデータの保持に用いることの他に、読み
出しデータを格納するように用いることにより、書き込
み、消去、読み出し動作の並列化が可能となり、実質的
な動作の高速化が可能になるという効果が得られる。
【0021】
【発明の実施の形態】図1には、この発明に係るフラッ
シュメモリの一実施例のブロック図が示されている。同
図の各回路ブロックは、公知の半導体集積回路の製造技
術により、単結晶シリコンのような1個の半導体基板上
において形成される。
【0022】この実施例では外部端子数を削減するため
にデータ端子DQ0〜DQ7を介して動作モードを指定
するコマンド及びX(行)アドレス信号も取り込まれる
ようにされる。つまり、入出力バッファIOBを介して
入力された入力信号は、図示しない信号線を通してメモ
リアレイのメインデコーダMDECとゲートデコーダG
iDECの入力部に設けられたXアドレスラッチ回路に
取り込まれる。アドレスカウンタADCは、主としてビ
ット線救済のために用いられるものであり、冗長ヒュー
ズ回路RFDに記憶された不良アドレスとアドレスカウ
ンタADCで形成されたYアドレスとを比較し、一致し
たなら救済回路RDにより予備のビット線に切り換え
る。ADGはそのためのアドレス生成回路である。上記
アドレスカウンタADCに、外部端子から先頭アドレス
を入力するようにしてもよい。ただし、ハードディスク
メモリのようにワード線単位(セクタ)でのリード/ラ
イトのときには上記Yアドレスの先頭値を入力すること
は意味がない。
【0023】上記アドレスカウンタADCで形成された
Yアドレス信号と、外部端子との間で入出力されるデー
タは、マルチプレクサMPXにより切り換えられてそれ
ぞれに伝えられる。同図では、Yアドレス信号が伝えら
れる信号経路は上記Xアドレス信号と同様に省略され、
Yデコーダに伝えられて前記図22で示したようなY選
択信号YGが形成される。上記のような入力信号の振り
分けを含む制御動作は、制御信号入力回路CIBに供給
される制御信号CSと、データ入力制御回路DICに供
給されるクロック信号SCにより行われる。上記制御信
号CSには、例えばチップイネーブル信号CEB、ライ
トイネーブル信号WEB、出力イネーブル信号OEB及
びコマンドイネーブル信号CEDからなる。また、リセ
ット信号RESBを有し、これがロウレベルのときには
何も動作しない低消費電力モードとされる。
【0024】上記Xアドレスラッチに取り込まれたXア
ドレス(セクタアドレス)信号は、Xデコーダとして機
能するMDEC/GiDECで解読されてメモリマット
MATU1,2又はMATD1,2の1つのワード線W
Lを選択する。特に制限されないが、この実施例では、
上記2つのメモリマットMATU1,2とMATD1,
2を挟むように上記Yゲートを含むセンスラッチ回路S
ALが中央部に共通に設けられる。メモリマットは、上
記センスラッチ回路SALを中心にして上側メモリマッ
トMATU1,2Uと下側メモリマットMATD1,2
の2つに分けられる。
【0025】Xデコーダとして機能するMDEC/Gi
DECと、これらで形成されたメインワード線選択信
号、ゲート選択信号を受けてメモリセルが接続されるワ
ード線を選択するサブデコーダSDECは、書込み動
作、消去動作及び読み出し動作のそれぞれにおいて、後
述するような選択MOSFETのゲートに接続されるメ
インワード線と、記憶トランジスタのコントロールゲー
トに接続されるワード線の電位がそれぞれのモードに応
じて区々であることから、それぞれの動作モードに対応
した電圧の選択/非選択レベルを出力する出力回路を持
つものである。これらの動作モードに必要な電圧は、基
準電圧源VREF、チャージポンプ昇圧回路、降圧回路
からなる電圧発生回路VG、電圧切り換え回路SW及び
それらを制御する電圧制御回路PWCからなる内部電圧
発生回路により形成される。
【0026】メモリアレイマットMATU1,2及びM
ATD1,2は、後述するようにワード線とビット線の
交点に記憶トランジスタが設けられる。特に制限されな
いが、上記ビット線は、選択MOSFETを介して複数
の記憶トランジスタのドレインに接続される。同様に、
これら1つのブロックを構成する記憶トランジスタのソ
ースは選択MOSFETを介して共通ソース線に接続さ
れる。
【0027】メモリマットMATU1,2とMATD
1,2は、例えばそれぞれがX方向に約8Kb(8キロ
ビット)の記憶容量を持つようにされる。それ故、ワー
ド線の数は正確には8192本とされる。特に制限され
ないが、ワード線の欠陥救済を行うようにするために
は、冗長ワード線が更に加えられる。したがって、ワー
ド線の選択を行うXアドレス信号は、X0〜X8の9ビ
ットから構成される。前記のようにデータ端子DQ0〜
DQ7からXアドレス信号を入力する方式では、かかる
アドレス信号X0〜X8を取り込むために2サイクルが
費やされる。
【0028】Y方向には512B(バイト)の記憶容量
を持つようにされる。それ故、ビット線(又はデータ
線)の数は、正規アレイとして512×8=4096本
が設けられ、前記のうよに冗長アレイに複数本が用意さ
れる。メモリマットMATU1,1とMATD1,2
は、それぞれが約4Mバイト(32Mビット)の記憶容
量を持つようにされために、全体で約8M(64Mビッ
ト)の記憶容量とされる。
【0029】上記ビット線は、センスラッチ回路SAL
に接続される。このセンスアンプは、先にも述べたよう
にビット線のハイレベルとロウレベルを読み出してセン
スするとともに、それをラッチする機能を合わせ持つよ
うにされる。このセンスラッチ回路SALは、レジスタ
としての機能を持つようにされる。特に制限されない
が、センスアンプは、前記説明したように公知のダイナ
ミック型RAMに用いられるようなCMOSセンスアン
プと類似の回路が利用される。すなわち、センスアンプ
は、入力と出力とが交差接続された一対のCMOSイン
バータ回路と、複数からなるCMOSインバータ回路に
動作電圧と回路の接地電圧を与えるパワースイッチから
構成される。
【0030】センスラッチ回路SALは、ライトデータ
を保持するレジスタとしても利用される。すなわち、カ
ラムスイッチを介してデータ入出力線に接続されて、読
み出し動作のときには、カラムスイッチにより選択され
たものが、入出力線とマルチプレクサMPXを介してシ
リアルに入出力バッファIOBに伝えられ、上記データ
端子DQ0〜DQ7から出力される。書込み動作のとき
には、データ端子DQ0〜DQ7からシリアルに入力さ
れた書込みデータが、入出力バッファIOBとマルチプ
レクサMPXを通して入出力線に伝えられ、カラムスイ
ッチを通して上記ビット線に対応したセンスラッチ回路
に取り込まれるという第1段階の書き込み動作が外部か
ら行われる。そして、書き込むべき全てのデータの取り
込みが終了すると、第2段階の書き込み動作として、一
斉に対応するビット線に伝えられてメモリセルへの実際
の書き込みが行われる。
【0031】カラムスイッチは、アドレスカウンタAD
Cにより形成されたアドレス信号をデコードして形成さ
れた選択信号によりセンスラッチ回路SALの入出力ノ
ードを入出力線に接続させる。冗長回路RDF及びRD
とADGは、メモリマットの正規アレイの不良ビット線
を冗長アレイに設けられた予備ビット線に切り換えるよ
うにする。上記アドレスカウンタADCは、外部端子か
ら供給されたシリアルクロック信号SCを計数して、上
記Yアドレス信号を発生させる。上記シリアルに入力さ
れる書込みデータは、上記シリアルクロックSCに同期
して入力され、シリアルに出力される読み出しデータ
は、上記シリアルクロックSCに同期して出力される。
クロック発生回路SCLKは、上記シリアルクロックを
含む内部の各種クロック信号を形成する。
【0032】この実施例では、ワード線を1セクタとし
た単位での消去、書込み及び読み出しを行うようにした
場合、HDC(ハードディスクコントローラ)のような
通常のマスストレージコントローラでの制御が容易にな
り、メモリシステムの構築が簡単となる。そして、ハー
ドディスクメモリ等のようなファイルメモリとの互換性
が採れ、それとの置き換えも容易になるものである。
【0033】メモリセルへの後述するような書き込みベ
リファイを含む書き込み動作、読み出し動作及び消去動
作は、コマンドデコーダCMD、ROM制御回路ROM
C、ROMデコーダDEC及びステイト情報が格納され
たROMと、書き込みベリファイ、消去ベリファイの判
定回路REDと、直接系制御回路DCTにより行われ
る。
【0034】この実施例では、センスラッチ回路SAL
と同数の書き込みデータを格納するプログラムラッチ回
路PGLを上下メモリマットMATU1,2及びMAT
D1,2の両側に配置し、プログラムラッチ回路PGL
とセンスラッチ回路SALをビット線を介して接続す
る。そして、読み出し動作時にバッファメモリとして使
用できるようにするため、センスラッチ回路SALから
プログラムラッチ回路PGLに転送された読み出しデー
タをメインアンプMAに供給するような信号経路が設け
られる。この信号経路には、上記センスラッチ回路SA
Lに設けられるようなカラムスイッチが含まれて、メイ
ンアンプMAに対してシリアルなデータ転送を行うよう
にされる。
【0035】図2には、上記プログラムラッチ回路PG
Lを用いた書き込み動作と書き込みベリファイ動作の一
例を説明するためのフローチャート図が示されている。
ステップ(1)では、書き込み動作はまず、書き込みコ
マンド・アドレスが入力される)。ステップ(2)で
は、書き込みデータをセンスラッチ回路に入力し、それ
をビット線を通してプログラムラッチ回路PGLにに転
送を行う。ステップ(3)では、メモリセルに書き込み
バイアスの印加を行う。ステップ(5)では、書き込み
ベリファイ動作を行う。ステップ(6)では、同時書き
込みを行った全てのメモリセルのしきい値が所望の電圧
よりも低くなったかどうか判定する。書き込み選択のメ
モリセルの一つでもしきい値が高い場合はステップ
(4)に戻り再び書き込みバイアスを印加して、ステッ
プ(5)の書き込みベリファイ動作を行う。書き込み選
択した全てのメモリセルのしきい値が所望の電圧よりも
低くなるとステップ(7)書き込みは終了する。
【0036】図3には、図1に示したセンスラッチ回路
とプログラムラッチ回路を説明するための一実施例の構
成図が示されている。図3(A)は、センスラッチ回路
SALとプログラムラッチ回路PGLとの関係を説明す
るための構成図が示されており、センスラッチ回路SA
Lを挟んで上下(図では左右)にメモリブロックが配置
され、かかるメモリブロックの他端側にはプログラムラ
ッチ回路PGLが設けられる。上記センスラッチ回路S
ALに書き込まれまた書き込みデータをメモリブロック
のビット線を用いてプログラムラッチ回路PGLに転送
する方式を採るため、隣接ビット線間での容量結合の影
響を受けないようにするため、奇数と偶数のビット線に
分けられ、2相のタイミング0と1でデータ転送を行う
ようにされる。
【0037】センスラッチ回路SALは、前記図22で
示したような回路がそのまま用いられ、メモリブロック
のビット線の他端側に図3(B)に示したようなプログ
ラムラッチ回路PGLが設けられる。基本的には前記セ
ンスラッチ回路と同様にPチャンネル型MOSFETQ
1とQ3及びNチャンネル型MOSFETQ2とQ4か
らなる2つのCMOSインバータ回路の入力と出力とを
交差接続したラッチ回路が用いられ、一対の入出力ノー
ドのうちの一方がビット線の他端側に接続される。
【0038】プログラムラッチ回路PGLは、センスラ
ッチ回路SALのように相補の書き込みデータが入力さ
れるのではなく、上記1つのビット線を通して入力され
た信号のハイレベルとロウレベルを判定する。このため
にビット線にはまず基準電位が入力され、両入出力をM
OSFETQ5とQ6を通して基準電圧を供給し、MO
SFETQ5とQ6をオフ状態にして上記基準電位を保
持させておき、その後にMOSFETQ7を通してビッ
ト線を通してセンスラッチ回路SALから伝えられた信
号のハイレベル/ロウレベルを上記一方の入力に伝えて
増幅して保持させる。このプログラムラッチ回路PGL
に保持されたデータは、後述するような書き込み失敗の
ときの再書き込みデータとして用いることの他、書き込
みベリファイ時のビット線プリチャージ動作にも用いら
れる。そのため、センスラッチ回路SALと同様に保持
データに対応してビット線をプリチャージするためのM
OSFETQ9、Q8が設けられる。プログラムラッチ
回路PGLは、上側マットUに対応され、そのために各
信号には上側を示すUが付されており、奇数と偶数とを
表す1と0の文字は省略されている。
【0039】同図(A)において、センスラッチ回路S
ALを挟んで設けられるメモリブロックのうち、一方の
メモリブロックに対するメモリアクセスの際には、他方
のメモリブロックのビット線の寄生容量がセンスラッチ
回路の動作に必要な基準電圧を保持するために利用され
る。したがって、同図の左側(上側U)のメモリブロッ
クに対するメモリアクセスの際には、右側(下側D)の
メモリブロックは選択されない。センスラッチ回路SA
Lは、両メモリブロックのアクセスに対して共通に用い
られ、そのために前記図22で説明したアッパー側の各
制御信号RPCU、ECU等はダウン側の各制御信号R
PCD、ECD等が供給される。そして、前記のように
センスチッチ回路SALが奇数1と偶数0とに分けられ
るので、同図の示したような各制御信号によってセンス
ラッチ回路の書き込みデータの取り込み等が行われ、同
様にプログラムラッチ回路PGLも上側Uと下側Dに対
応した各制御信号及び奇数と偶数に対応した各制御信号
が供給される。
【0040】図4には、上記センスラッチ回路SALへ
の書き込みとセンスラッチ回路SALからプログラムラ
ッチ回路PGLへのデータ転送動作の一例を説明するた
めの波形図が示されている。同図にはコマンド・アドレ
ス・書き込みデータの入力と、センスラッチ回路SAL
から上側のメモリブロックに対応したプログラムラッチ
回路PGLへのデータ転送の例が示されている。前記図
22に示したセンスラッチ回路に対して、書き込みデー
タがシリアルに入力される。書き込みデータがハイレベ
ル "H”の場合のみビット線を書き込みドレイン電圧4
Vにプリチャージする。この時、プログラムラッチ回路
PGLビット線側のノードは信号PLS0U(PLS1
U)をハイレベル(VCC)にし、信号UPL0UをV
SS(0V)にすることにより直流的に0Vに固定して
おいて、まずフェイズ0(偶数)のデータ転送を行う。
【0041】上記信号PLS0Uを一旦0Vにしてから
信号UPLOUをVCCに設定し、信号PLS0Uを+
0.7V+Vthn にしてプログラムラッチ回路PGLの
ビット線側ノードと反対側ノードを0.7Vにプリチャ
ージする。次に信号PLS0Uを0Vににしてから、信
号PDTROUを1.5V+Vthn にしてプログラムラ
ッチ回路PGLとセンスラッチ回路SALとをビット線
を介して接続する。センスラッチ回路SALから転送さ
れるデータがハイレベル "H”の場合はビット線電位が
4Vに固定されているのでプログラムラッチ回路PGL
のビット線側ノードは上がり、上記転送されるデータが
ロウレベル "L”の場合はビット線の電位が0Vである
からプログラムラッチ回路PGLのビット線側ノードは
下がる。
【0042】信号PDTR0Uを0Vとしてセンスラッ
チ回路SALとプログラムラッチ回路PGLとを切り離
した後、プログラムラッチ回路PGL電源MOSFET
(VCC側とVSS側)をオン状態にしてプログラムラ
ッチ回路PGLに取り込んだデータを増幅する。この転
送動作により、センスラッチ回路SALのハイレベルと
ロウレベルのデータはプログラムラッチ回路PGLに転
送される。フェイズ0の転送終了後同様にしてフェイズ
1(奇数)のデータ転送を行い、終了後書き込み動作
(メモリセルに書き込みバイアスを印加)を行う。
【0043】図3及び図4において、PLPU/Dは、
プログラムラッチ回路PGLのチッチ回路のPチャンネ
ル型MOSFETの共通ソース線の信号であり、Pチャ
ンネル型の電源MOSFETにより形成される。PLN
U/Dは、プログラムラッチ回路PGLのチッチ回路の
Nチャンネル型MOSFETの共通ソース線の信号であ
り、Nチャンネル型の電源MOSFETにより形成され
る。PDTRU/Dは、ビット線とプログラムラッチ回
路PGL内のノードを接続するMOSFETQ7の制御
信号信号であり、PDPCU/Dは、ビット線を書き込
み時の書き込み電圧及び書き込みベリファイ時のセンス
電圧1.0VにプリチャージするMOSFETQ8の制
御信号であり、PLSU/Dは、プログラムラッチ回路
PGL内のノードをセット、リセットするMOSFET
Q5,Q6の制御信号であり、UPLU/Dは、プログ
ラムラッチ回路PGL内のノードのセット、リセット電
圧信号である。
【0044】前記図22において、TRU/Dは、ビッ
ト線とセンスラッチ回路SAL内のノードを接続するM
OSFETQ3の制御信号であり、RPCU/Dはビッ
ト線をリファレンス電圧の0.5V及び読みだし時及び
消去ベリファイ時のセンス電圧1VプリチャージするM
OSFETQ1の制御信号であり、PCU/Dはビット
線を書き込み時の書き込み電圧及び書き込みベリファイ
時のセンス電圧1.0VにプリチャージするMOSFE
TQ2の制御信号であり、ECU/Dは書き込み・消去
判定に使用する出力線であり、SLPはセンスラッチ回
路SALのPチャンネル型MOSFETの共通ソース線
であり、SLNはセンスラッチ回路SALのNチャンネ
ル型MOSFETの共通ソース線であり、DDCU/D
はビット線をグランドに接地してディスチャージするM
OSFETQ10の制御信号である。なお、図面の簡素
化のために前記図22に示したセンスラッチ回路SAL
に用いたMOSFETと、図3(B)に示したプログラ
ムラッチ回路回路PGLに用いたMOSFETの回路記
号が重複しているが、それぞれは別個の回路機能を持つ
ものであると理解されたい。
【0045】この実施例では書き込みベリファイ動作に
おいて、前記プログラムラッチ回路PGLが用いられ
る。書き込みベリファイ動作についても2相に分けて行
うとして以下に説明する。図22において、メモリ選択
MOSFETQDをオン状態にさせ、図3(B)のプロ
グラムラッチ回路PGLの信号PDPC0Uを1V+V
thn として、プログラムラッチ回路PGL側から書き込
むメモリブロック側のビット線のプリチャージを行う。
【0046】例えば、プログラムラッチ回路PGLにハ
イレベルが格納されている(つまり、メモリセルに書き
込みを行う)とすると、上記信号PDPC0Uの1V+
Vthn とフィードバックMOSFETQ9がオン状態で
あるために、ビット線が1Vにプリチャージされる。一
方、プログラムラッチ回路PGLにロウレベルのデータ
が格納されている(つまり、メモリセルに書き込みを行
わない)と、上記信号PDPC0Uの1V+Vthn にし
てもフィードバックMOSFETQ9がオフ状態である
ためにビット線は1Vにプリチャージされない。これに
より選択ブロック側ビット線は書き込みデータ(センス
ラッチ回路に最初に格納されたデータ)により選択的に
1Vプリチャージされる。同時に書き込み非選択側(下
側)のブロックのビット線を0.5にプリチャージす
る。これは信号RPC0Dを0.5V+Vthn とするこ
とにより行われる。
【0047】この後、前記図22により説明した書き込
みベリファイ動作と同様にワード線を2Vに立ち上げ
る。書き込み動作終了後、メモリセルのしきい値がワー
ド線電圧2Vよりも低くなっているとメモリセルはオン
してビット線の電荷はメモリセルにより接地電位VSS
側に引き抜かれて、ビット線電位が下がる。しかし、メ
モリセルのしきい値がまだワード線電圧2Vよりも高い
場合はメモリセルはオンしないため、ビット線の電荷は
引き抜かれず、ビット線電位は低下しない。この後、メ
モリ選択MOSFETQDとQSをオフ上記にしてから
書き込み選択側及び書き込み非選択側のトランスファM
OSFETQ3をオンさせてビット線の電位をセンスラ
ッチ回路とビット線を接続しビット線電位をセンスラッ
チ回路に転送する。このトランスファMOSFETQ3
をオフさせた後センスラッチ回路の電源MOSFETQ
8とQ9をオン状態にしてセンス動作を行う。メモリセ
ルのしきい値が低い(書き込みが十分に行われた)場合
は、センスラッチ回路SALの保持データがハイレベル
からロウレベルに反転する。しかし、メモリセルのしき
い値が高い(書き込みが十分に行われていない)場合
は、ハイレベルのデータのままになる。
【0048】上記センスラッチ回路SALセンスされた
データにより次の書き込み動作を行うかどうか(ビット
線を書き込みドレイン電圧を印加するかどうか)が決ま
る。センスラッチ回路SALにより、ハイレベルがセン
スされるとメモリセルの書き込みはまだ不十分であるか
ら、ビット線は書き込みドレイン電圧が加わり、書き込
み動作を再び行われる。一方、ロウレベルがセンスされ
ると書き込みドレイン電圧はビット線に印加されず、こ
のビットへの書き込みは行われない。このようにして書
き込みベリファイ動作を行い、フェーズ0の書き込みベ
リファイ動作終了後、フェーズ1の書き込みベリファイ
動作を行い、書き込みが終了していない場合は、また書
き込み動作を行う。
【0049】上記のような書き込みベリファイ動作によ
ってセンスラッチ回路SALの保持データは、最初に入
力された書き込みデータが変化するが、プログラムラッ
チ回路PGLにはもとの書き込みデータが保存されてい
る。したがって、予め決められた回数の書き込みを行っ
ても上記未書き込みのメモリセルが有る場合には、書き
込み失敗と判定し、当該ワード線のメモリセルを消去動
作した後に上記プログラムラッチ回路PGLに保持され
たデータをセンスラッチ回路SALに転送して再び書き
込み動作を行う。あるいは、不良メモリセルが存在する
と判定して、ワード線を冗長ワード線に切り換えて、上
記上記プログラムラッチ回路PGLに保持されたデータ
をセンスラッチ回路SALに転送して再び書き込み動作
を行う。このような再書き込みあるいは冗長回路への書
き込みにおいて、上記プログラムラッチ回路PGLに保
存されたデータを利用して、ホストシステムから512
バイトのような書き込みデータを再度入力することな
く、自動的に再書き込みあるいは冗長回路への切り換え
が可能になる。
【0050】書き込み動作に失敗したときにプログラム
ラッチ回路PGLからセンスラッチ回路SALへのデー
タ転送を、前記図22のセンスラッチ回路を用いて説明
する。選択側のビット線をまず、ビット線ディスチャー
ジ信号DDCUをロウレベルにしてMOSFETQ10
をオフ状態にしてから、図3のプログラムラッチ回路P
GLの信号PDPCUを1V+Vthn としてビット線を
1Vに選択プリチャージする。つまり、プログラムラッ
チ回路PGLにハイレベルが保持されている場合はビッ
ト線は1Vにプリチャージされるが、ロウレベルが保持
されている場合はプリチャージされないので0Vとな
る。
【0051】この時非選択マット側ビット線はセンスラ
ッチ回路SALの信号RPCUを0.5V+Vthn とし
て0.5Vにプリチャージする。この後、書き込み選択
側及び書き込み非選択側のトランスファMOSFETQ
3をオンさせてセンスラッチ回路SALとビット線を接
続し、ビット線電位をセンスラッチ回路SALに転送す
る。このトランスファMOSFETQ3をオフ状態させ
た後センスアンプ電源MOSFETをオン状態にしてセ
ンス動作を行う。前記プログラムラッチ回路PGLにハ
イレベルのデータが格納されている場合はセンスラッチ
回路SALのデータもハイレベルとなり、プログラムラ
ッチ回路PGLにロウレベルのデータが格納されている
場合はセンスラッチ回路SALもロウレベルになってフ
ェイズ0のプログラムラッチ回路PGLからセンスラッ
チ回路SALへのデータの転送が終了する。同様にして
フェイズ1の転送も行う。
【0052】上記プログラムラッチ回路PGLは、上記
のような書き込みデータの保存のみの動作を行うのでは
なく、書き込みベリファイに際してビット線の選択プリ
チャージに用いられるものである。つまり、前記図22
のようなセンスラッチ回路SALから選択プリチャージ
を行うものでは、書き込み回数が増加するに対応してプ
リチャージされるビット線の数が減少する。つまり、書
き込み完了とさせれたメモリセルが接続されたビット線
にはプリチャージ動作が行われない。このことは、当該
メモリセルは書き込みによってオン状態にされるからそ
れを判定する必要がなく、一見すると合理的である。
【0053】しかしながら、実際の読み出し動作では、
512バイトに相当するメモリセルのうちオン状態にさ
れるメモリセルが多数存在し、それぞれがビット線をデ
ィスチャージさせる。この結果、メモリセルのソースが
結合されたソース線の無視できない寄生抵抗に上記ディ
スチャージ電流が流れ、その電圧降下によってメモリセ
ルのソース電位を上昇させる。この結果、記憶MOSF
ETの基板効果によって実効的なしきい値電圧が上昇
し、書き込み動作によってオン状態にされる判定された
メモリセルの中にはオン状態にならないものが存在する
という誤読み出しの原因になる。
【0054】この実施例では、上記のようにプログラム
ラッチ回路PGLにより書き込みデータが保存されてお
り、そのデータによりビット線の選択プリチャージが行
われる。したがって、書き込みベリファイの再には書き
込み完了に対応したメモリセルが接続されたビット線に
もプリチャージが行われ、その読み出しときに当該ビッ
ト線をディスチャージする電流を流しながらメモリセル
のしきい値を判定するものである。これにより、ソース
線抵抗の影響を受けて書き込みベリファイ動作でオンし
にくいメモリセルは書き込みが不十分とみなされて再び
書き込みが行われる。この結果、メモリのソース抵抗の
影響込みのしきい値分布とするとができる。
【0055】図5には、図1に示したセンスラッチ回路
とプログラムラッチ回路を説明するための他の一実施例
の構成図が示されている。図5(A)は、センスラッチ
回路SALとプログラムラッチ回路PGLとの関係を説
明するための構成図が示されており、前記同様にセンス
ラッチ回路SALを挟んで上下(図では左右)にメモリ
ブロックが配置され、かかるメモリブロックの他端側に
はプログラムラッチ回路PGLが設けられる。上記セン
スラッチ回路SALに書き込まれまた書き込みデータを
メモリブロックのビット線を用いてプログラムラッチ回
路PGLに転送する方式を採るため、隣接ビット線間で
の容量結合の影響を受けないようにするため、奇数と偶
数のビット線に分けられ、2相のタイミング0と1でデ
ータ転送を行うようにされる。
【0056】ビット線の他端側に設けられるプログラム
ラッチ回路PGLは、2つのCMOSインバータ回路の
入力と出力とを交差接続したラッチ回路が用いられる。
帰還側のCMOSインバータ回路は制御信号SETUに
より動作が制御される。ビット線側に接続される一方の
入力と回路の接地電位との間には、リセット用のMOS
FETQ6が設けられる。
【0057】上記プログラムラッチ回路PGLは、セン
スラッチ回路SALのように相補の書き込みデータが入
力されるとき、信号SETUによってCMOSインバー
タ回路の動作が停止されて、上記1つのビット線を通し
て入力された信号のハイレベルとロウレベルを取り込
み、その後に信号SETUによってCMOSインバータ
回路を動作状態にして取り込んだデータを保持する。こ
のプログラムラッチ回路PGLに保持されたデータは、
前記のような書き込み失敗のときの再書き込みデータと
して用いることの他、書き込みベリファイ時のビット線
プリチャージ動作にも用いられる。そのため、センスラ
ッチ回路SALと同様に保持データに対応してビット線
をプリチャージするためのMOSFETQ9、Q8が設
けられる。プログラムラッチ回路PGLは、上側マット
Uに対応され、そのために各信号には上側を示すUが付
されており、奇数と偶数とを表す1と0の文字は省略さ
れている。
【0058】図6には、センスラッチ回路SALからプ
ログラムラッチ回路PGLへのデータ転送動作の一例を
説明するための波形図が示されている。前記図4に示し
た実施例と同様にプログラムラッチ回路PGLに格納さ
れたデータを用いて選択的にビット線を書き込みドレイ
ン電圧にプリチャージする。この時信号PLS0Uを電
源電圧VCCにしてMOSFETQ6をオン状態にし
て、プログラムラッチ回路PGLのビット線側のノード
をVSS(=0V)に固定しておく。信号PLS0Uを
VSSにした後に、信号PDTR0UをVCCにしてM
OSFETQ7をオン状態にしてビット線とプログラム
ラッチ回路PGLを接続する。
【0059】センスラッチ回路SALのデータがハイレ
ベル "H”の場合はビット線電位が4Vに固定されてい
るので、プログラムラッチ回路PGLのビット線側ノー
ドは上がり、上記データがロウレベル "L”の場合はビ
ット線の電位が0Vであるからプログラムラッチ回路P
GLのビット線側ノードは下がる。信号PDTR0Uを
0Vとしてセンスラッチ回路SALとプログラムラッチ
回路PGLを切り離した後、信号SET0Uをハイレベ
ルにしてクロックドインバータを活性化させる。プログ
ラムラッチ回路PGLのビット線側ノードがハイレベル
の場合は、このノードがハイレベルに確定し、プログラ
ムラッチ回路PGLのビット線側ノードがロウレベルの
場合はこのノードはロウレベルに確定する。これにより
センスラッチ回路SALらプログラムラッチ回路PGL
へのフェイズ0の書き込みデータの転送は終了し、同様
にフェイズ1の書き込みデータの転送を行う。この後、
書き込みバイアスを印加して書き込みベリファイ動作を
行う。これら動作は前記の実施例と同様に行う。
【0060】図5と図6において、SETU/Dはプロ
グラムラッチ回路のクロックドインバータ回路を活性化
する信号であり、PLSU/Dは、プログラムラッチ回
路PGL内のノードをリセットするMOSFETQ6の
制御信号であり、PDTRU/Dは、ビット線とプログ
ラムラッチ回路PGL内のノードを接続するMOSFE
TQ7の制御信号であり、PL0CU/Dはビット線を
書き込み時の書き込み電圧及び書き込みベリファイ時の
センス電圧1.0VにプリチャージするMOSFETQ
8の制御信号である。この実施例でも、前記同様にプロ
グラムラッチ回路PGLは、書き込み失敗のときの書き
込みデータの保持と、前記ベリファイ動作時のビット線
のプリチャージに用いられる。
【0061】図7には、図1に示したセンスラッチ回路
とプログラムラッチ回路を説明するための他の一実施例
の構成図が示されている。図7(A)は、センスラッチ
回路SALとプログラムラッチ回路PGLとの関係を説
明するための構成図が示されており、前記同様にセンス
ラッチ回路SALを挟んで上下(図では左右)にメモリ
ブロックが配置され、かかるメモリブロックの他端側に
はプログラムラッチ回路PGLが設けられる。上記セン
スラッチ回路SALに書き込まれまた書き込みデータを
メモリブロックのビット線を用いてプログラムラッチ回
路PGLに転送する方式を採るため、隣接ビット線間で
の容量結合の影響を受けないようにするため、奇数と偶
数のビット線に分けられ、2相のタイミング0と1でデ
ータ転送を行うようにされる。
【0062】ビット線の他端側に設けられるプログラム
ラッチ回路PGLは、前記図3の実施例と基本的には同
じであるが、一対の入出力ノードにビット線からの信号
に対応した相補信号を形成して伝えるよう変更されてい
る。この構成は、次の動作説明から明らかとなるであろ
う。
【0063】図8には、上記センスラッチ回路SALへ
の書き込みとセンスラッチ回路SALからプログラムラ
ッチ回路PGLへのデータ転送動作の一例を説明するた
めの波形図が示されている。前記実施例と同様にセンス
ラッチ回路SALに格納されたデータを用いて選択的に
ビット線を書き込みドレイン電圧にプリチャージする。
この時、プログラムラッチ回路PGLの信号PLS20
UをVCCにしておき、プログラムラッチ回路PGLの
ビット線側のノードをVCC−Vthn に固定しておく。
【0064】次に、信号PLS0UをVCCにしてMO
SFETQ13とQ15をオン状態にさせる。MOSF
ETQ13のオン状態により、プログラムラッチ回路P
GLの他方のノードの電位は、MOSFETQ12によ
って低下している。センスラッチ回路SALのデータが
ハイレベルの場合はビット線電位が4Vに固定されてい
るのでMOSFETQ14がオン状態となり、プログラ
ムラッチ回路PGLのビット線側ノードは下がり、ロウ
レベルの場合はビット線の電位が0VであるからMOS
FETQ14はオフ状態となり、上記プログラムラッチ
回路PGLのビット線側ノードは下がらない。
【0065】この後に、プログラムラッチ回路PGLの
電源MOSFETをオン状態にして上記プログラムラッ
チ回路PGLに取り込んだデータを増幅する。これによ
りセンスラッチ回路SALからプログラムラッチ回路P
GLのフェイズ0の書き込みデータの転送は終了し、同
様にフェイズ1の書き込みデータの転送を行う。この
後、書き込みバイアスを印加して書き込みベリファイ動
作を行う。これら動作は前記実施例と同様に行われる。
【0066】図6と図7において、PLPU/Dはプロ
グラムラッチ回路PGLのPチャンネル型MOSFET
の共通ソース線であり、PLNU/Dはプログラムラッ
チ回路PGLのNチャンネル型MOSFETの共通ソー
ス線であり、電源MOSFETから電源電圧と回路の接
地電位が与えられる。PLPCU/Dは、ビット線を書
き込み時の書き込み電圧及び書き込みベリファイ時のセ
ンス電圧1.0VにプリチャージするMOSFETQ1
6の制御信号であり、PLSU/Dは、プログラムラッ
チ回路PGL内のノードをセット、リセットするMOS
FETQ13とQ14の制御信号であり、PLS2U/
Dは、プログラムラッチ回路PGL内のノードをセッ
ト、リセットするMOSFETQ10とQ11の制御信
号である。この実施例でも、前記同様にプログラムラッ
チ回路PGLは、書き込み失敗のときの書き込みデータ
の保持と、前記ベリファイ動作時のビット線のプリチャ
ージに用いられる。
【0067】図9には、この発明に係るフラッシュメモ
リの他の一実施例のブロック図が示されている。この実
施例では、メモリマットにプログラムラッチ回路PGL
を設けるのではなく、外部端子からプログラムラッチ回
路PGLに書き込みデータが入力される。つまり、外部
端子からシリアルに入力される書き込みデータは、一方
では上記プログラムラッチ回路PGLに供給され、他方
ではセンスラッチ回路SALに取り込まれる。この構成
では、上記のように書き込みに失敗した場合にプログラ
ムラッチ回路PGLのデータが活用される。上記プログ
ラムラッチ回路PGLを上記書き込みデータの保持に用
いるもの他、連続して複数セクタの書き込みを行うとき
に次に書き込むセクタの入力にも用いるようにすること
ができる。読み出し動作ではセンスラッチ回路SALに
読み出されたデータを上記プログラムラッチ回路PGL
に取り込み、かかるプログラムラッチ回路PGLからデ
ータを出力させるときに、センスラッチ回路SALを次
のセクタの読み出しに利用するようにもできる。
【0068】図10には、上記図9の実施例の書き込み
ベリファイ動作を説明するためのフローチャート図が示
されている。この実施例では、上記のように書き込みデ
ータはまず、プログラムラッチ回路PGLに格納してか
らセンスラッチ回路SALに格納する。書き込み動作及
び書き込みベリファイ動作は前記説明したように行われ
る。書き込みベリファイが終了した後、ステップ(6)
のメモリデータの読み出しを行い、ステップ(7)にお
いてプログラムラッチ回路PGLに格納されたデータと
読み出されたメモリデータの比較を行い、全ビットが一
致したら書き込みを終了する。一致しない場合は、ステ
ップ(8)にて一括書き込みを行ったメモリを消去し、
ステップ(9)により再びプログラムラッチ回路PGL
のデータをセンスラッチ回路SALに転送してステップ
(3)に戻り書き込みを行う。
【0069】プログラムラッチ回路PGLの書き込みデ
ータと書き込みベリファイ終了後のメモリ読み出しデー
タの比較はビット毎に行い、全ビットが一致すれば書き
込みが終了し、一致しない場合は、一旦消去を行ってか
ら書き込みデータをセンスラッチ回路へ転送して再び書
き込み動作を行う。
【0070】図11には、この発明に係るフラッシュメ
モリの他の一実施例のブロック図が示されている。この
実施例では、センスラッチ回路SALに隣接してプログ
ラムラッチ回路PGLを設ける。つまり、センスラッチ
回路SALとプログラムラッチ回路PGLは、ビット線
の中央寄り側で接続される。この構成では、プログラム
ラッチ回路PGLをセンスラッチ回路SALと同じ数に
でき、プログラムラッチ回路PGLの回路規模を図1の
実施例の半分に削減させることができる。この方式の書
き込み方式、書き込みベリファイ方式、プログラムラッ
チ回路からセンスラッチ回路への書き込みデータ転送方
式は前記実施例と同様にできる。またプログラムラッチ
からセンスラッチへのデータ転送も同様にして可能とな
る。
【0071】図12には、上記図11に示したセンスラ
ッチ回路とプログラムラッチ回路を説明するための一実
施例の構成図が示されている。図12(A)は、センス
ラッチ回路SALとプログラムラッチ回路PGLとの関
係を説明するための構成図が示されており、センスラッ
チ回路SALとプログラムラッチ回路PGLを挟んで上
下(図では左右)にメモリブロックが配置される。この
実施例でも隣接ビット線間での容量結合の影響を受けな
いようにするため、奇数と偶数のビット線に分けられ、
2相のタイミング0と1でデータ転送を行うようにされ
る。センスラッチ回路SALは、前記図22で示したよ
うな回路がそのまま用いられ、図12(B)に示したよ
うなプログラムラッチ回路PGLが設けられる。基本的
には前記図3(B)と同様な回路とされる。ただし、プ
ログラムラッチ回路PGLを挟むようにメモリブロック
が構成されて、一対の入出力ノードに上記メモリブロッ
クに対応したビット線が接続される。
【0072】図13には、この発明の係るフラッシュメ
モリに付加される新たな機能の説明図が示されている。
フラッシュメモリは長時間放置しておいたり、ディスタ
ーブ現象によりしきい値の分布が図13(A)のように
製造時のしきい値Vthi近づき読み出し不良を起こす
可能性がある。この不良を防ぐためセクタリフレッシュ
を行う。この方法のセクタリフレッシュのフローチャー
トが図13(B)に示されている。セクタリフレッシュ
コマンド、アドレスが入力される(ステップ1)と、セ
クタ読み出しを行う(ステップ2)。次に読み出しデー
タを前記実施例で説明したようにセンスラッチ回路SA
Lからプログラムラッチ回路PGLへ転送する(ステッ
プ3)。この後セクタを消去(ステップ4)した後、前
記説明した方式でプログラムラッチ回路PGLからセン
スラッチ回路SALへデータを転送(ステップ5)し
て、前記説明した書き込み動作、書き込みベリファイ動
作を行う(ステップ6)。(ステップ2)〜(ステップ
6)の動作を各セクタごとに行い、ディスターブ、リテ
ンション不良を緩和する。
【0073】図14には、この発明に係るフラッシュメ
モリの一実施例の動作を説明するためのフローチャート
図が示されている。この実施例では、プログラムラッチ
回路を用いて書き込み動作と消去動作の並列化が行われ
る。つまり、書き込みデータをプログラムラッチで保持
させることにより、異なる2つのセクタに対して書き込
み・消去及び、書き込み・読み出し動作の並列処理化を
可能とするものである。
【0074】書き込み・消去動作の並列化処理は次の通
りである。コマンド・アドレスを入力し(ステップ
1)、書き込みデータをセンスラッチ回路へ入力する
(ステップ2)。この入力データをプログラムラッチ回
路へ転送(ステップ3)した後に書き込みを行うセクタ
には書き込みバイアスを、消去を行うセクタには消去バ
イアスを印可する(ステップ4)。次に書き込みベリフ
ァイ動作を行い(ステップ5)、書き込みが終了したか
否かを判定する(ステップ6)。ここで、書き込みが終
了していなければ消去ベリファイ動作(ステップ7)を
行い、消去が終了したか否かの判定を行う(ステップ
8)。消去が終了していない場合は再び、(ステップ
4)の書き込み、消去バイアスを印可する。(ステップ
6)において書き込みが終了したと判定されると、他の
セクタの消去動作のみが実行されるイレーズオンリイ
(Erase only)へ分岐する。
【0075】上記分岐先において、消去ベリファイ動作
(ステップE2)を行った後、消去判定(ステップE
3)を行う。消去判定(ステップE3)か通るまでこの
イレーズオンリイのループを繰り返させる。一方、(ス
テップ8)において先に消去が終了した場合は他のセク
タの書き込み動作が実行されるプログラムオンリイ(P
rogram only)へ分岐する。この分岐先においては、書き
込みベリファイ動作(ステップP2)を行った後、書き
込み判定(ステップP3)を行う。書き込み判定(ステ
ップP3)が通るまでこのプログラムオンリイのループ
を繰り返させる。このような動作によって書き込みと消
去とを並列処理することができる。
【0076】図15には、この発明に係るフラッシュメ
モリの他の一実施例の動作を説明するためのフローチャ
ート図が示されている。この実施例では、書き込み動作
と読み出し動作の並列化が行われる。コマンド・アドレ
スを入力し(ステップ1)、書き込みデータをセンスラ
ッチ回路SALへ入力する(ステップ2)。この入力デ
ータをプログラムラッチ回路PGLへ転送(ステップ
3)した後に書き込みを行うセクタには書き込みバイア
スを印可する。次に書き込みベリファイ動作を行い(ス
テップ5)、書き込みが終了したか否かを判定する(ス
テップ6)。書き込みが終了していないと判定され、読
み出しコマンドが入力されている場合は読み出しが実行
される。読み出し動作が終了した後、再び書き込みを行
うセクタに対して書き込みバイアスを印可する(ステッ
プ4)。書き込みが終了するまで、読み出しコマンドの
入力を受け付けることを可能としておけば、書き込みを
行っているセクタ以外は、書き込み判定がNGであれば
データ読み出しができる。
【0077】図16には、この発明に係るフラッシュメ
モリの更に他の一実施例のブロック図が示されている。
この実施例では、マットを分割することによる動作の並
列化を行うようにされる。このチップ構成は各マットM
MAT1〜MMATiにセンスラッチ回路SAL、メイ
ンデコーダMSEC、ゲートデコーダGiDEC、サブ
デコーダSDECが含まれている。このため図16の実
施例では、書き込みデータを上記複数のメモリマットM
MAT1〜MMATiに対して共通化されたプログラム
ラッチ回路PGLで保持しておけば、センスラッチ回路
SAL、メインデコーダMDEC、ゲートデコーダGi
DEC、サブデコーダSDECを分割したマットMMA
T1〜MMATi毎に独立に制御して、図17に示した
フローチャート図のように異なる3マット間において書
き込み、消去、読み出し動作のそれぞれを完全な並列化
が可能となるものである。
【0078】図18には、この発明に係るフラッシュメ
モリの他の一実施例の動作を説明するためのフローチャ
ート図が示されている。この実施例では、プログラムラ
ッチ回路PGLを読み出しバッファとして用いた読み出
し動作が行われる。コマンド、読み出し1セクタ目のア
ドレス、2セクタ目のアドレスの順に入力を行う(ステ
ップ1)。チップ内部では1セクタ目の第1(1st)
アクセス・データ転送を行い、データ読み出としての第
2(2nd)アクセスを可能な状態とする(ステップ
2)。外部にて上記第2アクセス中にチップ内部では2
セクタ目の上記第1アクセスを行い、転送/次セクタコ
マンドを待つ(ステップ3)。外部より転送/次セクタ
コマンド、アドレスの順に入力を行うことにより、内部
ではデータ転送後2セクタ目の第1アクセスを行う(ス
テップ4)。以降は(ステップ3,5)の繰り返しによ
り読み出しを行う。
【0079】この読み出し方法を用いることによる利点
を図19の動作タイミングを用いて説明する。プログラ
ムラッチ回路PGLを未使用の場合には2セクタ目以降
のオーバヘッド時間は「第1アクセス時間+データ転送
時間」であった。プログラムラッチ回路PGLを用いる
ことによりオーバヘッド時間は「データ転送時間」とな
り第1アクセス時間の短縮が可能となる。
【0080】図20には、この発明に係るフラッシュメ
モリのメモリマットとその周辺部の一実施例の概略回路
図が示されている。メモリセルは、前記類似のコントロ
ールゲートとフローティングゲートとを備えたスタック
ドゲート構造のMOSFETとされる。この実施例で
は、後述するように書き込み動作と消去動作とが共に薄
い酸化膜を通したトンネル電流を利用して行われる。
【0081】上記メモリセルを構成する記憶MOSFE
Tは、複数個が1ブロックとされてドレインとソースが
共通化される。上記記憶MOSFETの共通化されたド
レインは、選択MOSFETを通して主ビット線(以下
単にビット線という)GBLに接続される。上記記憶M
OSFETの共通化されたソースは、選択MOSFET
を通して回路の接地電位が与えられる。上記記憶MOS
FETのコントロールゲートは、ワード線WLに接続さ
れる。上記選択MOSFETは、上記ワード線WLと平
行に延長される選択線によって選択される。すなわち、
上記選択MOSFETは、メインデコーダMDECによ
って選択されるメインワード線と見做される。
【0082】上記のようにメモリセルをブロックに分け
て、それぞれに選択MOSFETを介してビット線GB
Lや回路の接地電位を与える構成により、非選択のメモ
リセルに対するストレスを軽減させることができる。す
なわち、ワード線WLが選択され、データ線が非選択状
態にされたメモリセルや、逆にワード線WLが非選択状
態にされ、主ビット線GBLが非選択状態にされること
によって、書き込み又は消去動作においてデータを保持
すべきメモリセルに上記書き込み又は消去用の電圧が印
加されることを防止するものである。この構成では、上
記ブロック内の小数のメモリセルにおいてのみ上記のよ
うなストレスがかかるものとなる。
【0083】この実施例では、隣接するビット線GBL
が奇数番目と偶数番目とに分けられる。そして、それぞ
れに対応してショートMOSFETが設けられる。この
ショートMOSFETは、奇数番目と偶数番目のビット
線GBLを交互に選択するようにし、非選択状態におか
れるビット線GBLを回路の接地電位の固定レベルにし
て、隣接ビット線GBLにおける相互のカップリングノ
イズを低減するものである。このようなビット線GBL
の構成に対応して、ビット線GBLに現れた読み出し信
号を増幅するセンスラッチ回路SALに対して、データ
選択回路YGも奇数と偶数とに分けられて選択される。
このデータ選択回路YGは、トランスファMOSFET
により実現される。ビット線GBLの他端側には前記の
ようなプログラムラッチ回路PGLがセンスラッチ回路
SALに対応して設けられる。
【0084】
【表1】
【0085】上記メインデコーダMDECによって選択
されるブロック内のメモリセルは、サブデコーダSDE
Cによって1つが選択される。サブデコーダSDEC
は、上記ブロック内の1つのワード線WLを選択する。
このような1つのワード線の選択信号は、ゲートデコー
ダGiDECによって形成される。すなわち、サブデコ
ーダSDECは、上記ゲートデコーダGiDECによっ
て形成されたワード線の選択信号と、メインデコーダM
DECによって形成された動作モードに応じて形成され
た選択/非選択レベルとを受けて、上記ブロック内のワ
ード線の選択/非選択の駆動信号を形成する。
【0086】読み出し、書き込み及び消去と書き込みベ
リファイの各動作モードにおける記憶MOSFETのゲ
ート電圧(ワード線WL)Vg、ドレイン電圧Vd及び
ソース電圧Vsは、上記表1のような電圧が与えられ
る。上記のようなゲート電圧Vgとドレイン電圧Vd及
びそれぞれ電圧Vsとの相対的な電位関係により、薄い
ゲート絶縁膜を介してトンネル電流を発生させ、フロー
ティングゲートに対する電荷の注入又は放出を行わせる
ことによって、そのしきい値電圧を変化させて書き込み
動作と消去動作が行われる。表1において、非選択にお
いて、スラッシュ/により分けられて2つの電圧又は状
態は、選択ブロック/非選択ブロックに対応している。
【0087】図21には、この発明に係るフラッシュメ
モリを用いたメモリ装置の一実施例のブロック図が示さ
れている。この実施例のメモリ装置は、そのデータ記憶
部に前記実施例のようなフラッシュメモリが用いられ
る。このフラッシュメモリのデータ書込みと読み出し
は、専用LSIによって構成されたECC回路によりデ
ータの誤り・検出が行われる。
【0088】EEPROM等によりセクタ管理テーブル
が構成される。このセクタ管理テーブルは、特に制限さ
れないが、1つのワード線単位での書込み、読み出し及
び消去を行うようにし、それを1つのセクタとして扱う
ようにするものである。このセクタ単位のでのデータの
書き換えにより、書き換え回数(書込み回数又は消去回
数)を計数しておき、それが許容値を越えるとそのセク
タへのアクセスを禁止して信頼性を高くするものであ
る。
【0089】フラッシュメモリに対する書込み動作は、
読み出し時間に比べて長い時間を必要とする。それ故、
ホストシステム等からの書込み動作は、上記フラッシュ
メモリに対して直接行うのではなく、ライトバッファに
対して書込みデータの入力が行われる。特に制限されな
いが、ライトバッファは、上記1セクタ分の記憶容量を
持つ、1セクタ分の記憶データを取り込む。ライトバッ
ファに取り込まれた書込みデータは、フラッシュメモリ
のセンスアンプに対してバイト単位で順次に書き込まれ
る。上記1セクタ分のデータをセンスアンプに書込む
と、前記のような書込み動作が開始される。
【0090】読み出し動作は、前記のようにフラッシメ
モリに対して先頭アドレスを供給すると、1セクタ分の
データが内部のアドレス発生回路(アドレスカウンタ)
により形成されたアドレスの順序により1バイト単位で
シリアルに出力される。
【0091】上記のような書込み動作や、読み出し動作
及びセクタ管理テーブルの制御は、ワンチップマイコン
(1チップのマイクロコンピュータ)により行われる。
この実施例のメモリ装置は、従来のハードメモリ装置や
フロッピーディスクメモリ装置と互換性を持つようにさ
れ、標準バスインターフェイス部を介して標準バスに接
続される。この標準バスには、図示しないが、ホストシ
ステムを構成する中央処理装置CPU、メインメモリ、
キャッシュメモリ(第1キャッシュメモリ、第2キャッ
シュメモリ)等が接続される。
【0092】上記の実施例から得られる作用効果は、次
の通りである。 (1) 複数のワード線及び複数のビット線と、上記複
数のワード線と複数のビット線との交点に浮遊ゲートに
蓄積された電荷量に対応した2値の記憶情報を持つ複数
の記憶素子を有し、電気的に上記記憶情報の書き込み動
作及び消去動作を行う不揮発性記憶装置において、上記
ワード線の選択動作によって上記ビット線に読み出され
た複数の記憶素子からの読み出し信号をセンスして保持
するとともに、カラムスイッチを通して入力された書き
込みデータを保持してそれに対応した書き込み電圧を上
記ビット線に伝えるセンスラッチ回路と、上記センスラ
ッチ回路に対応し、上記書き込みデータを保持するプロ
グラムラッチ回路を設けることより、書き込み失敗時の
プログラムラッチ回路の書き込みデータを利用した再書
き込みが可能となり、再度コマンドや書き込みデータを
入力する必要がないから使い勝手を良くすることができ
るという効果が得られる。
【0093】(2) 上記書き込み動作は、上記センス
ラッチ回路及びプログラムラッチ回路に書き込みデータ
を格納した後、上記センスラッチ回路に格納された書き
込みデータに対応した電位を上記ビット線に供給して単
位時間でのメモリセルへの書き込み動作を実施した後に
メモリセルからの読み出し動作を行って、上記センスラ
ッチ回路が反転したことを持って当該メモリセルへの書
き込みを完了するという書き込みベリファイ動作を繰り
返し、全センスラッチ回路が上記書き込み完了と見做さ
れる状態をもって完了とされ、上記一定数の上記書き込
み回数により上記全センスラッチ回路が上記書き込み完
了と見做される状態にならないときに書き込み失敗と判
定して上記メモリセルの消去動作の後に上記プログムラ
ッチに記憶されたデータを用いて再度書き込み動作を行
うようにすることにより、信頼性の高い書き込み動作を
実現できるという効果が得られる。
【0094】(3) 上記書き込み動作は、上記センス
ラッチ回路及びプログラムラッチ回路に書き込みデータ
を格納した後、上記センスラッチ回路に格納された書き
込みデータに対応した電位を上記ビット線に供給して単
位時間でのメモリセルへの書き込み動作を実施した後に
メモリセルからの読み出し動作を行って、上記センスラ
ッチ回路が反転したことを持って当該メモリセルへの書
き込みを完了するという書き込みベリファイ動作を繰り
返し、全センスラッチ回路が上記書き込み完了と見做さ
れる状態をもって完了とされ、上記一定数の上記書き込
み回数により上記全センスラッチ回路が上記書き込み完
了と見做される状態にならないときに書き込み失敗と判
定して書き込み完了とするものであり、上記一定数の上
記書き込み回数により上記全センスラッチ回路が上記書
き込み完了と見做される状態にならないときに書き込み
失敗と判定し、ワード線を予備のワード線に切り換えて
上記プログムラッチに記憶されたデータを用いて再度書
き込み動作を行うことにより欠陥セルの救済を行うよう
にすることができるという効果が得られる。
【0095】(4) 上記プログラムラッチ回路をビッ
ト線を介して上記センスラッチ回路と選択的に接続させ
ることにより、上記使い勝手の改善や高信頼性の書き込
みや欠陥セルの救済を行いつつ、プログラムラッチ回路
を合理的にレイアウトすることができるという効果が得
られる。
【0096】(5) 上記単位時間での書き込み動作
後、メモリセルへの書き込み動作が終了したか否かを検
証する書き込みベリファイ動作を行う際に、上記プログ
ラムラッチ回路に転送された書き込みデータを用いて、
このデータの値に対応して該ビット線をそれぞれ選択的
にプリチャージすることにより、上記使い勝手の改善や
高信頼性の書き込みや欠陥セルの救済を行いつつ、メモ
リセルのソース抵抗の影響込みのしきい値分布にするこ
とができるという効果が得られる。
【0097】(6) 上記センスラッチ回路とプログラ
ムラッチ回路とを、2つのメモリマットに挟まれるよう
に配置し、上記2つのメモリマットにおけるビット線の
一端側に接続させることにより、上記使い勝手の改善や
高信頼性の書き込みや欠陥セルの救済を行いつつ、プロ
グラムラッチ回路を回路規模を削減することができると
いう効果が得られる。
【0098】(7) 上記センスラッチ回路を一対のビ
ット線に選択的に接続させるようにし、一方のビット線
に接続されるメモリセルに書き込み動作を行うと同時に
他方のビット線に接続されるメモリセルを消去させこと
により、実質的な動作の高速化を図ることができるとい
う効果が得られる。
【0099】(8) 上記メモリセルへの書き込みと消
去動作とそのベリファイ動作とは、偶数番のビット線と
奇数番のビット線とをそれぞれの単位として行うことに
より、ビット線を通したデータの転送を安定的に行うよ
うにすることができるという効果が得られる。
【0100】(9) 上記プログラムラッチ回路には、
読み出し動作によってセンスラッチ回路に読み出された
データが転送され、かかるメモリセルの記憶情報を消去
した後、上記プログラムラッチ回路に保持されたデータ
を用いて上記消去されたメモリセルにもとのデータを再
度書き込むようにしてなる動作モードを設けることよ
り、長時間に渡って安定したデータ保持状態を確保する
ことができるという効果が得られる。
【0101】(10) メモリセル群とそのメモリセル
に接続するビット線、センスラッチ回路、ワード線とこ
のワード線をデコードする回路が独立し制御可能な複数
のブロックに分割し、上記複数のブロックに対して共通
にプログラムラッチ回路を設け、かかるプログラムラッ
チ回路を使用して個々のブロックに対して書き込み動作
と消去動作と読み出し動作を同時に並列化して動作可能
とすることより連続した複数セタクにわたる種類の動作
の高速化を図ることができるという効果が得られる。
【0102】(11) 読み出し動作において、上記セ
ンスラッチ回路に読み出されたデータを上記プログラム
ラッチ回路へ転送し、該プログラムラッチ回路から該読
み出しデータを出力している間に、ワード線を切り換え
て他のメモリセルに記憶されたデータを上記センスラッ
チ回路に読み出しを行うようにすることにより、複数ワ
ード線分の読み出し動作の高速化を図ることができると
いう効果が得られる。
【0103】(12) 読み出し動作において、1のブ
ロックのメモリセルから上記センスラッチ回路に読み出
されたデータを上記プログラムラッチ回路へ転送し、該
プログラムラッチ回路から該読み出しデータを出力して
いる間に、他のブロックのメモリセルに記憶されたデー
タを上記センスラッチ回路に読み出しを行うようにする
ことにより、複数ワード線分の読み出し動作の高速化を
図ることができるという効果が得られる。
【0104】以上本発明者よりなされた発明を実施例に
基づき具体的に説明したが、本願発明は前記実施例に限
定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種
々変更可能であることはいうまでもない。例えば、メモ
リセルの書き込み動作は、トンネル電流を利用するもの
の他、記憶MOSFETのドレイン近傍のホットエレク
トロンを利用するものであってもよい。消去状態でのし
きい値をワード線の選択電位より低くし、書き込みによ
りしきい値を上記ワード線の選択電位よりも高くするも
のであってもよい。これに対応して、ワード線やビット
線の選択電位が上記しきい値の変化に対応てし設定され
るものである。
【0105】メモリマットの構成は、前記実施例の他に
種々の実施形態を採ることができる。例えば、ビット線
及びそれに接続されるセンスラッチ回路やプログラムラ
ッチ回路を奇数と偶数に分け、前記のような動作やデー
タ転送を行うもの他、ワード線の選択により選択された
メモリセルの読み出しを全ビット同時に行うようにする
ものであってもよい。この発明は、フラッシュメモリの
ように電気的に書き込みと消去が可能にされた不揮発性
記憶装置に広く利用できる。
【0106】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下
記の通りである。すなわち、複数のワード線及び複数の
ビット線と、上記複数のワード線と複数のビット線との
交点に浮遊ゲートに蓄積された電荷量に対応した2値の
記憶情報を持つ複数の記憶素子を有し、電気的に上記記
憶情報の書き込み動作及び消去動作を行う不揮発性記憶
装置において、上記ワード線の選択動作によって上記ビ
ット線に読み出された複数の記憶素子からの読み出し信
号をセンスして保持するとともに、カラムスイッチを通
して入力された書き込みデータを保持してそれに対応し
た書き込み電圧を上記ビット線に伝えるセンスラッチ回
路と、上記センスラッチ回路に対応し、上記書き込みデ
ータを保持するプログラムラッチ回路を設けることよ
り、書き込み失敗時のプログラムラッチ回路の書き込み
データを利用した再書き込みが可能となり、再度コマン
ドや書き込みデータを入力する必要がないから使い勝手
を良くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るフラッシュメモリの一実施例を
示すブロック図である。
【図2】図1のプログラムラッチ回路を用いた書き込み
動作と書き込みベリファイ動作の一例を説明するための
フローチャート図である。
【図3】図1に示したセンスラッチ回路とプログラムラ
ッチ回路を説明するための一実施例を示す構成図であ
る。
【図4】図1のセンスラッチ回路への書き込みとセンス
ラッチ回路からプログラムラッチ回路へのデータ転送動
作の一例を説明するための波形図である。
【図5】図1に示したセンスラッチ回路とプログラムラ
ッチ回路を説明するための他の一実施例を示す構成図で
ある。
【図6】図5のセンスラッチ回路からプログラムラッチ
回路へのデータ転送動作の一例を説明するための波形図
である。
【図7】図1に示したセンスラッチ回路とプログラムラ
ッチ回路を説明するための他の一実施例を示す構成図で
ある。
【図8】図7のセンスラッチ回路からプログラムラッチ
回路へのデータ転送動作の一例を説明するための波形図
である。
【図9】この発明に係るフラッシュメモリの他の一実施
例を示すブロック図である。
【図10】図9の実施例の書き込みベリファイ動作を説
明するためのフローチャート図である。
【図11】この発明に係るフラッシュメモリの他の一実
施例を示すブロック図である。
【図12】図11に示したセンスラッチ回路とプログラ
ムラッチ回路を説明するための一実施例を示す構成図で
ある。
【図13】この発明の係るフラッシュメモリに付加され
る新たな機能の説明図である。
【図14】この発明に係るフラッシュメモリの一実施例
の動作を説明するためのフローチャート図である。
【図15】この発明に係るフラッシュメモリの他の一実
施例の動作を説明するためのフローチャート図である。
【図16】この発明に係るフラッシュメモリの更に他の
一実施例を示すブロック図である。
【図17】図16のフラッシュメモリの動作の一例を説
明するためのフローチャート図である。
【図18】この発明に係るフラッシュメモリの他の一実
施例の動作を説明するためのフローチャート図である。
【図19】図18の動作を説明するためのタイミング図
である。
【図20】この発明に係るフラッシュメモリのメモリマ
ットとその周辺部の一実施例を示す概略回路図である。
【図21】この発明に係る不揮発性記憶装置を用いたメ
モリ装置の一実施例を示すブロック図である。
【図22】この発明に先立って開発されたフラッシュメ
モリのセンスラッチ回路とメモリブロックの回路図であ
る。
【符号の説明】
ADC…アドレスカウンタ、IOB…入出力バッファ、
MDEC…メインデコーダ、SDEC…サブデコーダ、
GiDEC…ゲートデコーダ、RFD…冗長ヒューズ回
路、RD…救済回路、ADG…アドレス生成回路、CI
B…制御信号入力回路、DIC…データ入力制御回路、
R/B…レディイ/ビジイ出力回路、SCLK…クロッ
ク発生回路、TST…テスト回路、MA…メインアン
プ、MPX…マルチプレクサ、MATU1〜MATD2
…メモリマット、SAL…センスラッチ回路、PGL…
プログラムラッチ回路、REF…基準電圧源、VG…電
圧発生回路、SW…電圧切り換え回路、PWC…電圧制
御回路、CMD…コマンドデコーダ、ROMC…ROM
制御回路、ROM…リード・オンリー・メモリ、RED
…判定回路、DCT…直接系制御回路、Q1〜Q27…
MOSFET、MMT1〜MMTi…メモリマット。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 弘 東京都青梅市新町六丁目16番地の3 株式 会社日立製作所デバイス開発センタ内 (72)発明者 櫻井 良多郎 東京都小平市上水本町五丁目20番1号 株 式会社日立製作所半導体事業本部内 (72)発明者 野田 敏史 東京都青梅市新町六丁目16番地の3 株式 会社日立製作所デバイス開発センタ内 (72)発明者 佐伯 俊一 千葉県茂原市早野3681番地 日立デバイス エンジニアリング株式会社内 (72)発明者 加藤 章 東京都小平市上水本町五丁目20番1号 株 式会社日立製作所半導体事業本部内 (72)発明者 三輪 仁 東京都青梅市新町六丁目16番地の3 株式 会社日立製作所デバイス開発センタ内 (72)発明者 大嶋 一義 東京都青梅市新町六丁目16番地の3 株式 会社日立製作所デバイス開発センタ内 Fターム(参考) 5B025 AA01 AC01 AD04

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のワード線及び複数のビット線と、
    上記複数のワード線と複数のビット線との交点に浮遊ゲ
    ートに蓄積された電荷量に対応した2値の記憶情報を持
    つ複数の記憶素子を有し、電気的に上記記憶情報の書き
    込み動作及び消去動作を行う不揮発性記憶装置であっ
    て、 上記ワード線の選択動作によって上記ビット線に読み出
    された複数の記憶素子からの読み出し信号をセンスして
    保持するとともに、カラムスイッチを通して入力された
    書き込みデータを保持してそれに対応した書き込み電圧
    を上記ビット線に伝えるセンスラッチ回路と、 上記センスラッチ回路に対応し、上記書き込みデータを
    保持するプログラムラッチ回路とを備えてなることを特
    徴とする不揮発性記憶装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 上記書き込み動作は、上記センスラッチ回路及びプログ
    ラムラッチ回路に書き込みデータを格納した後、上記セ
    ンスラッチ回路に格納された書き込みデータに対応した
    電位を上記ビット線に供給して単位時間でのメモリセル
    への書き込み動作を実施した後にメモリセルからの読み
    出し動作を行って、上記センスラッチ回路が反転したこ
    とを持って当該メモリセルへの書き込みを完了するとい
    う書き込みベリファイ動作を繰り返し、全センスラッチ
    回路が上記書き込み完了と見做される状態をもって書き
    込み完了とするものであり、 上記一定数の上記書き込み回数により上記全センスラッ
    チ回路が上記書き込み完了と見做される状態にならない
    ときに書き込み失敗と判定し、 上記メモリセルの消去動作の後に上記プログムラッチに
    記憶されたデータを用いて再度書き込み動作を行うこと
    を特徴とする不揮発性記憶装置。
  3. 【請求項3】 請求項1において、 上記書き込み動作は、上記センスラッチ回路及びプログ
    ラムラッチ回路に書き込みデータを格納した後、上記セ
    ンスラッチ回路に格納された書き込みデータに対応した
    電位を上記ビット線に供給して単位時間でのメモリセル
    への書き込み動作を実施した後にメモリセルからの読み
    出し動作を行って、上記センスラッチ回路が反転したこ
    とを持って当該メモリセルへの書き込みを完了するとい
    う書き込みベリファイ動作を繰り返し、全センスラッチ
    回路が上記書き込み完了と見做される状態をもって書き
    込み完了とするものであり、 上記一定数の上記書き込み回数により上記全センスラッ
    チ回路が上記書き込み完了と見做される状態にならない
    ときに書き込み失敗と判定し、 ワード線を予備のワード線に切り換えて上記プログムラ
    ッチに記憶されたデータを用いて再度書き込み動作を行
    うことを特徴とする不揮発性記憶装置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のいずれかにお
    いて、 上記プログラムラッチ回路は、ビット線を介して上記セ
    ンスラッチ回路と選択的に接続されるものであることを
    特徴とする不揮発性記憶装置。
  5. 【請求項5】 請求項4において、 上記単位時間での書き込み動作後、メモリセルへの書き
    込み動作が終了したか否かを検証する書き込みベリファ
    イ動作を行う際に、上記プログラムラッチ回路に転送さ
    れた書き込みデータを用いて、このデータの値に対応し
    て該ビット線をそれぞれ選択的にプリチャージすること
    を特徴とする不揮発性記憶装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし請求項3のいずれかにお
    いて、 上記センスラッチ回路とプログラムラッチ回路とは、2
    つのメモリマットに挟まれるように配置され、上記2つ
    のメモリマットにおけるビット線の一端側に接続される
    ことを特徴とする不揮発性記憶装置。
  7. 【請求項7】 請求項4又は請求項6において、 上記センスラッチ回路は、一対のビット線に選択的に接
    続されるものであり、一方のビット線に接続されるメモ
    リセルに書き込み動作を行うと同時に他方のビット線に
    接続されるメモリセルを消去する動作を有することを特
    徴とする不揮発性記憶装置。
  8. 【請求項8】 請求項7において、 上記メモリセルへの書き込みと消去動作とそのベリファ
    イ動作とは、偶数番のビット線と奇数番のビット線とを
    それぞれの単位として行うことを特徴とする不揮発性記
    憶装置。
  9. 【請求項9】 請求項1において、 所定の動作モードにされたとき、上記プログラムラッチ
    回路には、読み出し動作によってセンスラッチ回路に読
    み出されたデータが転送され、かかるメモリセルの記憶
    情報を消去した後、上記プログラムラッチ回路に保持さ
    れたデータを用いて上記消去されたメモリセルにもとの
    データを再度書き込むようにしてなることを特徴とする
    不揮発性記憶装置。
  10. 【請求項10】 請求項1において、 メモリセル群とそのメモリセルに接続するビット線、セ
    ンスラッチ回路、ワード線とこのワード線をデコードす
    る回路が独立し制御可能な複数のブロックに分割し、上
    記複数のブロックに対して共通に上記プログラムラッチ
    回路を設け、かかるプログラムラッチ回路を使用して個
    々のブロックに対して書き込み動作と消去動作と読み出
    し動作を同時に並列化して動作可能とすることを特徴と
    する不揮発性記憶装置。
  11. 【請求項11】 請求項1において、 読み出し動作において、上記センスラッチ回路に読み出
    されたデータを上記プログラムラッチ回路へ転送し、該
    プログラムラッチ回路から該読み出しデータを出力して
    いる間に、ワード線を切り換えて他のメモリセルに記憶
    されたデータを上記センスラッチ回路に読み出しを行う
    ようにしてなることを特徴とする不揮発性記憶装置。
  12. 【請求項12】 請求項10において、 読み出し動作において、1のブロックのメモリセルから
    上記センスラッチ回路に読み出されたデータを上記プロ
    グラムラッチ回路へ転送し、該プログラムラッチ回路か
    ら該読み出しデータを出力している間に、他のブロック
    のメモリセルに記憶されたデータを上記センスラッチ回
    路に読み出しを行うようにしてなることを特徴とする不
    揮発性記憶装置。
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