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JP2000159608A - 抗菌性組成物 - Google Patents

抗菌性組成物

Info

Publication number
JP2000159608A
JP2000159608A JP10340105A JP34010598A JP2000159608A JP 2000159608 A JP2000159608 A JP 2000159608A JP 10340105 A JP10340105 A JP 10340105A JP 34010598 A JP34010598 A JP 34010598A JP 2000159608 A JP2000159608 A JP 2000159608A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compound
mol
present
water
test
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10340105A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroki Koma
寛紀 高麗
Tadao Yabuhara
忠男 薮原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Otsuka Chemical Co Ltd
Original Assignee
Otsuka Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Otsuka Chemical Co Ltd filed Critical Otsuka Chemical Co Ltd
Priority to JP10340105A priority Critical patent/JP2000159608A/ja
Publication of JP2000159608A publication Critical patent/JP2000159608A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた抗菌性を有し、低pH領域でも強い殺
菌力を示し、細菌だけでなくカビ類にも極めて有効であ
り、蛋白質によって失活することがなく、ある程度の期
間が経れば自然に分解して、環境汚染を引き起こすこと
のない抗菌性組成物を提供する。 【解決手段】 式(1)で表される第4級アンモニウム
塩化合物の少なくとも1種を有効成分として含有する抗
菌性組成物。 R〔R−(A)n−Y−R・2X (1) 〔式中、Xは陰イオンを示す。YはそれぞれR以外に
置換基を有することのあるピリジル基、キノリル基、イ
ソキノリル基又はチアゾリル基を示す。Aはアミノ基を
有しても良い炭素数1〜4のアルキレン基、nは0又は
1を示す。Rは炭素数2〜18のアルキレン基又はア
ルケニレン基を示す。Rは−OCO−、−COO−又
は−S−を示す。RはYの窒素原子に置換しており、
炭素数6〜18のアルキル基を示す。〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抗菌性組成物に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、ベンザルコニウムクロライド〔商
品名:オスバン、ナカライテスク(株)製〕、ドデシル
ピリジニウムアイオダイド等の第4級アンモニウム塩化
合物は、優れた抗菌活性を有し、例えば、医療分野や家
庭内における消毒剤等として広く使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
第4級アンモニウム塩化合物は、中性から弱アルカリ性
域ではその抗菌性能を充分に発揮し、細菌には有効であ
るものの、低pH領域では充分な殺菌力を示さないの
で、カビ類に対しては充分な効力を示さないという欠点
がある。また、蛋白質等が存在すると、その抗菌性能が
失われるという欠点がある。更に、蛋白質等が存在しな
い場合には、使用後もそのままの形で残留し、環境汚染
を引き起こす恐れがある。
【0004】このような欠点を解消する第4級アンモニ
ウム塩化合物として、例えば、重合性二重結合を有する
モノマーに第4級アンモニウム塩を結合させ、このモノ
マーを重合してなる抗菌性ポリマー(例えば、特公平7
−116258号公報や特許第2657509号等)、
その分子内に2個のピリジン環を有するビス第4級アン
モニウム塩化合物(特開平10−95773号公報)等
が提案されている。しかしながら、これらの第4級アン
モニウム塩化合物も、従来のものよりは改善されている
ものの、依然として、蛋白質による失活、使用後の残留
性等の問題を有している。
【0005】更に第4級アンモニウム塩化合物以外の殺
菌剤や殺カビ剤としては、例えば、1,6−ジ(N−p
−クロロフェニルビグアナイド)ヘキサンジグルコネー
ト〔商品名:ヒビテン、和光純薬工業(株)〕、2−
(4'−チアゾリル)ベンズイミダゾール、2−ブロモ
−2−ニトロ−1,3−プロパンジオール(一般名:ブ
ロノポール)、酸化銅(I)等が知られている。しかし
ながら、これらの殺菌剤や殺カビ剤は抗菌性能が不十分
であり、抗菌スペクトルが狭いという欠点を有してい
る。
【0006】本発明の課題は優れた抗菌性を有し、低p
H領域でも強い殺菌力を示し、細菌だけでなくカビ類に
も極めて有効であり、蛋白質によって失活することのな
い抗菌性組成物を提供することにある。また本発明の課
題は安全性に優れ、また、ある程度の期間が経れば自然
に分解して、環境汚染を引き起こすことのない抗菌性組
成物を提供することにある。
【0007】
〔式中、Xは陰イオンを示す。YはそれぞれR以外に置換基を有することのあるピリジル基、キノリル基、イソキノリル基又はチアゾリル基を示す。Aはアミノ基を有しても良い炭素数1〜4のアルキレン基、nは0又は1を示す。Rは炭素数2〜18のアルキレン基又はアルケニレン基を示す。Rは−OCO−、−COO−又は−S−を示す。RはYの窒素原子に置換しており、炭素数6〜18のアルキル基を示す。〕
【0008】上記式(1)において、Xで示される陰イ
オンとしては特に制限されず、例えば、Br、Cl
等のハロゲン原子イオン、NO 、CHCOO
PO 3−、SO 2−等を挙げることができる。
【0009】Yの置換基としては、例えば炭素数1〜6
の低級アルキル基、ヒドロキシル基等を例示できる。
【0010】Rで示される炭素数2〜18のアルキレ
ン基としては、例えば、エチレン、プロピレン、ブチレ
ン、ペンチレン、ヘキシレン、ヘプチレン、オクチレ
ン、デシレン、ドデシレン、テトラデシレン、ヘキサデ
シレン、オクタデシレン等を挙げることができる。R
で示される炭素数2〜18のアルケニレン基としては、
例えば、エテニレン、プロペニレン、ブテニレン、ペン
テニレン、ヘキセニレン、ペプテニレン、オクテニレ
ン、デセニレン、ドデセニレン、テトラデセニレン、ヘ
キサデセニレン、オクタデセニレン等を挙げることがで
きる。
【0011】Rで示される炭素数6〜18のアルキル
基としては、例えば、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、
ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、
テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデ
シル、オクタデシル等の直鎖又は分岐鎖状のアルキル基
を挙げることができる。これらの中でも、炭素数8〜1
4のものが好ましい。
【0012】上記式(1)で表される本発明の第4級ア
ンモニウム化合物(以下単に「化合物(1)」という)
は、優れた抗菌性を有する。即ち、殺菌力が非常に大き
いことに加え、低pH領域でも強い殺菌力を示し、細菌
だけでなくカビ類にも極めて有効であり、蛋白質によっ
て失活することもない。安全性にも優れている。また、
ある程度の期間が経れば自然に分解するので、環境汚染
を引き起こすこともない。本発明の化合物(1)の中、
で示されるアルキレン基又はアルケニレン基の炭素
数が8〜14のものが、より優れた殺菌効果を有し、好
ましい。本発明の化合物(1)は、アルキレン鎖又はア
ルケニレン鎖の両端に、エステル結合(−OCO−若し
くは−COO−)又は−S−結合を介して第4級含窒素
複素環基が結合している点で、従来の第4級アンモニウ
ム塩化合物とは異なった新規化合物である。
【0013】本発明の抗菌性組成物は、従来の抗菌性組
成物や殺菌剤の実質的に全ての用途に適用でき、具体的
には、例えば、上水、冷却水、プール水等の精製や工業
用水処理に用いたり、紙、パルプ、インク、各種燃料、
水中構造物(漁網、船底等)用の防汚剤又は塗料、木
材、金属又はセラミックス用塗料や接着剤、シーラン
ト、潤滑剤、石鹸、化粧品類、洗剤、食品包装材、農業
用資材等に添加したり、家庭用又は医療用の殺菌剤又は
消毒剤として用いたり、皮革製品や繊維製品の抗菌加工
に用いたりすることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の抗菌性組成物の有効成分
である、化合物(1)のうち、Rが−OCO−である
化合物(I)は、例えば、下記反応式1に従って製造で
きる。
【0015】
【化1】[反応式1] 〔式中、X、Y、A、R及びRは上記に同じ。〕
【0016】本反応では、まず、酸ハライド(2)とジ
オール(3)とを反応させ、化合物(4)を製造する。
酸ハライド(2)としては、例えば、ピコリン酸、ニコ
チン酸、2−クロロニコチン酸、イソニコチン酸、2−
ピリジン酢酸、2−キノリンカルボン酸、3−キノリン
カルボン酸、4−キノリンカルボン酸、8−キノリンカ
ルボン酸、2−メチル−4−キノリンカルボン酸、4−
メチル−2−キノリンカルボン酸、2−メチル−3−キ
ノリンカルボン酸、2−フェニル−4−キノリンカルボ
ン酸、2−メチル−3−フェノキシ−4−キノリンカル
ボン酸、1−イソキノリンカルボン酸、2−チアゾール
−カルボン酸、4−メチル−2−チアゾール−カルボン
酸、4−チアゾール−カルボン酸、3−(2−チアゾリ
ル)−DL−アラニン、これらの誘導体等の複素環基含
有カルボン酸に、常法に従って酸ハライド化剤を反応さ
せることにより得られる化合物等を挙げることができ
る。前記複素環基含有カルボン酸の中でも、ニコチン
酸、イソニコチン酸、4−キノリンカルボン酸、1−イ
ソキノリンカルボン酸、3−(2−チアゾリル)−DL
−アラニン等が好ましく、3−(2−チアゾリル)−D
L−アラニンが特に好ましい。酸ハライド化剤としは公
知のものを使用でき、例えば、塩化ホスホリル、塩化チ
オニル、五塩化リン、三塩化リン等を挙げることができ
る。また、ジオール(3)としては、例えば、1,2−
エタンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブ
タンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキ
サンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オク
タンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカ
ンジオール、2−ブテン−1,4−ジオール、3−ヘキ
セン−2,5−ジオール、及びこれらの誘導体等を挙げ
ることができる。これらの中でも、1,4−ブタンジオ
ール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオ
ール、1,7−ヘプタンジオール等が好ましく、1,6−
ヘキサンジオールが特に好ましい。酸ハライド(2)と
ジオール(3)との使用割合は特に制限されないが、通
常ジオール(3)1モルに対して酸ハライド(2)を2
〜4モル程度、好ましくは2.1〜2.5モル程度使用す
ればよい。本反応は、好ましくは有機溶媒中にて、通常
40〜100℃程度の温度下に行われ、1〜10時間程
度で終了する。この様にして得られる化合物(4)は、
再結晶等の通常の方法に従って、反応混合物中から単離
精製できるが、単離せずに次の工程に使用することもで
きる。
【0017】次いで、化合物(4)を中和することによ
り、化合物(5)を製造する。中和反応は公知の方法に
従って行うことができる。例えば、化合物(4)の水溶
液にアルカリ剤又はその水溶液を添加すればよい。アル
カリ剤としては公知のものを使用でき、例えば、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カ
リウム等を挙げることができる。アルカリ剤は1種を単
独で使用でき又は2種以上を併用できる。これらの中で
も、0.01〜0.1規定の水酸化ナトリウム水溶液が好
適である。アルカリ剤は、化合物(4)の全量を中和し
得る程度とすればよい。得られる化合物(5)は、有機
溶媒による抽出、乾燥、濃縮等の通常の方法に従って、
反応混合物中から単離精製する。
【0018】更に、化合物(5)と化合物(6)とを反
応させることにより、第4級アンモニウム塩化合物
(I)を得ることができる。化合物(6)としては、例
えば、臭化n−ヘキシル、臭化n−ヘプチル、臭化n−
オクチル、臭化sec−オクチル、臭化デシル、臭化ド
デシル、臭化n−テトラデシル、臭化ヘキサデシル、臭
化オクタデシル、塩化n−オクチル、塩化n−デシル、
塩化n−ウンデシル、塩化ヘキサデシル、塩化n−オク
タデシル、沃化n−オクチル等を挙げることができる。
これらの中でも、臭化オクチル、臭化デシル、臭化ドデ
シル、臭化n−テトラデシルが好ましく、臭化デシル、
臭化ドデシルが特に好ましい。化合物(5)と化合物
(6)との使用割合は特に制限されず、広い範囲から適
宜選択できるが、通常化合物(5)1モルに対して化合
物(6)を2.0〜4.0モル程度、好ましくは2.5〜
3.0モル程度使用すればよい。本反応は、好ましくは
有機溶媒中にて、50〜100℃程度の温度下に行わ
れ、10〜40時間程度で終了する。得られる第4級ア
ンモニウム塩化合物(I)は、再結晶等の通常の方法に
従って、反応混合物中から単離精製できる。
【0019】また、本発明の化合物(1)のうち、R
が−COO−である化合物(II)は、例えば、下記反応
式2に従って製造できる。
【0020】
【化2】[反応式2] 〔式中、X、Y、A、R及びRは上記に同じ。〕
【0021】化合物(7)と酸ジハライド(8)との反
応は、上記反応式1における酸ハライド(2)とジオー
ル(3)との反応と同様に実施できる。化合物(7)と
しては、例えば、2−ヒドロキシピリジン、3−ヒドロ
キシピリジン、4−ヒドロキシピリジン、6−ヒドロキ
シ−2−アミノピリジン、3−ヒドロキシ−2−メチル
ピリジン、2−(2−ヒドロキシエチル)ピリジン、4
−(2−ヒドロキシエチル)ピリジン、2−ピリジンメ
タノール、3−ピリジンメタノール、4−ピリジンメタ
ノール、3−ピリジンプロパノール、2−ヒドロキシキ
ノリン、4−ヒドロキシキノリン、8−ヒドロキシキノ
リン、4−メチル−2−ヒドロキシキノリン、2−メチ
ル−4−ヒドロキシキノリン、6−メチル−8−アミノ
−5−ヒドロキシキノリン、1−ヒドロキシイソキノリ
ン、2−ヒドロキシチアゾール、2−ヒドロキシ−4−
メチルチアゾール、2−アミノ−4−ヒドロキシチアゾ
ール、4−メチル−5−チアゾールエタノール等を挙げ
ることができる。これらの中でも、3−ヒドロキシピリ
ジン、4−ヒドロキシピリジン、4−ヒドロキシキノリ
ン、3−ピリジンプロパノール、1−ヒドロキシイソキ
ノリン、4−メチル−5−チアゾールエタノール等が好
ましく、3−ピリジンプロパノール、1−ヒドロキシイ
ソキノリン、4−ヒドロキシキノリン、4−メチル−5
−チアゾールエタノール等が特に好ましい。酸ジハライ
ド(8)としては、例えば、1,2−エタンジカルボン
酸、1,3−プロパンジカルボン酸、1,4−ブタンジカ
ルボン酸、1,5−ペンタンジカルボン酸、1,6−ヘキ
サンジカルボン酸、1,7−ヘプタンジカルボン酸、1,
8−オクタンジカルボン酸、1,9−ノナンジカルボン
酸、1,10−デカンジカルボン酸、マレイン酸、フマ
ール酸、シトラコン酸、メサコン酸、グルタコン酸、ム
コン酸、これらの誘導体等のカルボン酸類と酸ハライド
化剤とを常法に従って反応させて得られる酸ジハライド
を挙げることができる。酸ハライド化剤としては、上記
で例示のものを使用できる。
【0022】得られる化合物(9)は中和反応に供さ
れ、化合物(10)が製造される。この中和反応は、上
記反応式1における化合物(4)の中和反応と同様にし
て実施できる。化合物(10)と化合物(6)との反応
も、上記反応式1における化合物(5)と化合物(6)
との反応と同様に実施でき、第4級アンモニウム塩化合
物(II)が得られる。更に、本発明の化合物(1)のう
ち、Rが−S−である化合物(III)は、例えば、下
記反応式3に従って製造できる。
【0023】
【化3】[反応式3] 〔式中、X、Y、A、R及びRは上記に同じ。〕
【0024】まず、化合物(11)と化合物(12)と
の反応により、化合物(13)が製造される。化合物
(11)としては、例えば、2−メルカプトピリジン、
3−ヒドロキシ−2−メルカプトピリジン、4−メルカ
プトピリジン、2−メルカプト−5−メチルピリジン、
2−キノリンチオール、2−メルカプトチアゾリン等を
挙げることができる。これらの中でも、2−メルカプト
ピリジン、3−ヒドロキシ−2−メルカプトピリジン、
4−メルカプトピリジン、2−キノリンチオール等が好
ましい。化合物(12)としては、例えば、1,2−ジ
クロルエタン、1,2−ジブロモエタン、1,2−ジヨー
ドエタン、1,3−ジクロロプロパン、1,3−ジブロモ
プロパン、1,3−ジヨードプロパン、1,4−ジクロロ
ブタン、1,4−ジブロモブタン、1,5−ジクロロペン
タン、1,5−ジブロモペンタン、1,6−ジクロロヘキ
サン、1,7−ジブロモヘプタン、1,8−ジブロモオク
タン、1,10−ジブロモデカン、1,18−ジクロロオ
クタデカン、1,6−ジブロモヘキサン、1,8−ジヨー
ドオクテン等を挙げることができる。これらの中でも、
1,4−ジクロロブタン、1,4−ジブロモブタン、1,
5−ジブロモペンタン、1,6−ジクロロヘキサン、1,
7−ジブロモヘプタン、1,8−ジブロモオクタン等が
好ましく、1,5−ジクロロペンタン、1,5−ジブロモ
ペンタン、1,7−ジブロモヘプタン等が特に好まし
い。化合物(11)と化合物(12)との使用割合は特
に制限されず、広い範囲から適宜選択できるが、通常化
合物(12)1モルに対して化合物(11)を2.0〜
4.0モル程度、好ましくは2.1〜2.5モル程度使用
するのが好ましい。本反応は、好ましくは有機溶媒中に
て、60〜110℃程度の温度下に行われ、10〜48
時間程度で終了する。得られる化合物(13)は、再結
晶等の通常の方法に従って、反応混合物中から単離精製
する。
【0025】次いで、化合物(13)を中和することに
より、化合物(14)が製造される。化合物(13)の
中和は、基本的には、上記反応式1と同様に実施できる
が、好ましいアルカリ剤の水溶液としては、0.5〜2.
0規定程度の水酸化ナトリウム水溶液を挙げることがで
きる。
【0026】更に、化合物(14)と化合物(6)とを
反応させることにより、第4級アンモニウム塩化合物
(III)が得られる。化合物(14)と化合物(6)と
の使用割合は特に制限されず、広い範囲から適宜選択で
きるが、化合物(14)1モルに対して化合物(6)を
通常1.0〜3.0モル程度、好ましくは1.1〜1.5モ
ル程度使用すればよい。本反応は、好ましくは有機溶媒
中にて、50〜100℃程度の温度下に行われ、20〜
70時間程度で終了する。本反応は、好ましくは加圧下
に実施され、その際の圧力は10hPa〜2MPa程度
とすればよい。得られる第4級アンモニウム塩化合物
(III)は、再結晶等の通常の方法に従って、反応混合
物中から単離精製できる。
【0027】本発明の抗菌性組成物は、上記で得られる
第4級アンモニウム塩化合物(1)の1種又は2種以上
を有効成分として含有する。本発明においては、化合物
(1)の粉末をそのまま本発明の抗菌性組成物として用
いることができる。また、化合物(1)の粉末を顆粒化
して用いてもよい。更に、化合物(1)を水又は適当な
有機溶媒に溶解させて、溶液の形態としてもよい。
【0028】本発明の抗菌性組成物は、例えば、下記に
示す様な各種の用途に適用することができる。
【0029】イ.繊維製品の抗菌処理 本発明の抗菌性組成物は、例えば、繊維製品に吸着又は
担持させることができる。繊維製品としては、例えば、
木綿、麻等の植物繊維、羊毛、羽毛、絹等の動物繊維、
レーヨン等の再生繊維、アセテート人絹、酸化スフ等の
半合成繊維、ポリアミド、ポリエステル、ポリアクリロ
ニトリル等の合成繊維、アスベスト等の鉱物繊維、金属
繊維、ガラス繊維等の無機繊維、セルロース系繊維等か
ら選ばれる1種又は2種以上で構成される繊維製品を挙
げることができる。この様な繊維製品の具体例として
は、各種衣料品、紙製品(ティッシュペーパー、ウェッ
トティッシュ、キッチンタオル、吸い取り紙、紙おむ
つ、生理用品など)、家庭用又は医療用繊維製品(シー
ツ、枕カバー、カーテン、エプロン、マスク、白衣な
ど)等を挙げることができる。
【0030】繊維製品に本発明組成物を吸着又は担持さ
せるには、溶液形態の本発明組成物で繊維製品を処理す
ればよい。溶液形態の本発明組成物を調製するための溶
媒としては、化合物(1)を溶解し得るものであれば特
に制限されず、例えば、水、メタノール、エタノール、
n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノー
ル、イソブタノール、N,N−ジメチルホルムアミド、
N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシ
ド、メチレンジクロライド、クロロホルム、四塩化炭
素、酢酸エチル、アセトン、テトラヒドロフラン、ベン
ゼン、トルエン、キシレン等を挙げることができる。こ
れらの中でも、水、エタノール、n−プロパノール、イ
ソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール等が
好ましく、水、エタノール、イソプロパノールが特に好
ましい。溶媒は1種を単独で使用でき又は2種以上を併
用できる。該溶液中の化合物(1)の濃度は特に制限さ
れず、繊維製品を構成する繊維の種類や量、繊維製品の
用途、処理方法等の種々の条件に応じて広い範囲から適
宜選択できるが、通常0.01〜2.0重量%程度、好ま
しくは0.1〜1.0重量%程度とすればよい。溶液形態
の本発明組成物による繊維製品の処理方法としては、例
えば、浸漬法、吸尽法、スプレー法等を挙げることがで
きる。より具体的には、吸尽法に例をとれば、本発明組
成物の溶液に繊維製品を浸して軽く絞るという操作を2
度又はそれ以上繰り返した後、一昼夜減圧乾燥し、溶媒
を留去すればよい。処理後の繊維製品には、その1g当
り、化合物(1)が0.1〜100mg程度、好ましくは
1〜50mg程度含まれているようにすればよい。減圧乾
燥は公知の方法に従って実施でき、例えば、740〜7
59mmHg程度、好ましくは750〜755mmHg程度の
減圧下及び0〜100℃程度、好ましくは20〜60℃
程度の温度下に行われ、1〜100時間程度、好ましく
は3〜50時間程度で終了する。
【0031】繊維製品に本発明組成物を吸着又は担持さ
せるに際しては、本発明組成物の好ましい特性を損なわ
ない範囲で、他の繊維製品用抗菌剤を併用することがで
きる。該繊維製品用抗菌剤としては公知のものを使用で
き、例えば、3−(トリメトキシシリル)プロピルジメ
チルオクタデシルアンモニウムクロライド、α−ブロモ
シンナムアルデヒド、5−クロロ−2−(2,4−ジク
ロロフェノキシ)フェノール、2−(4−チアゾリル)
ベンズイミダゾール、2−(3,5−ジメチルピラゾリ
ル)−4−ヒドロキシ−6−フェニルピリミジン等を挙
げることができる。これらの中でも、3−(トリメトキ
シシリル)プロピルジメチルオクタデシルアンモニウム
クロライド、5−クロロ−2−(2,4−ジクロロフェ
ノキシ)フェノール、2−(3,5−ジメチルピラゾリ
ル)−4−ヒドロキシ−6−フェニルピリミジン等が好
ましい。該繊維製品用抗菌剤は1種又は2種以上を使用
できる。
【0032】ロ.手指消毒剤 溶液形態の本発明組成物は、手指消毒剤としても使用で
きる。溶媒としては、化合物(1)を溶解し得るもので
あって、人体に対する毒性や皮膚刺激性が少なく、且つ
沸点の低いものであれば特に制限されないが、例えば、
水、エタノール、イソプロパノール、メタノール変性ア
ルコール等の有機溶媒等が好ましく、更に揮発性、安全
性、使い易さ等を一層重視すると、水、エタノールが特
に好ましい。溶媒は1種を単独で使用でき又は2種以上
を併用できる。水と有機溶媒との混合比率は特に制限さ
れないが、水/エタノールを例にとれば、通常50〜1
0/50〜90(v/v%)程度、好ましくは30〜2
0/70〜80(v/v%)程度とすればよい。本発明
の手指消毒剤は、有効成分である化合物(1)を通常
0.01〜5.0w/v%程度、好ましくは0.1〜1.0
w/v%程度含有するのが好ましい。
【0033】本発明の手指消毒剤は、これに界面活性剤
等を添加してペースト状物とし、例えば、ハンドクリー
ムの様な形態で使用することもできる。また、本発明の
消毒剤をLPG、洗剤等と共にスプレー式容器に充填
し、スプレー剤として使用することもできる。
【0034】本発明の手指消毒剤は、公知の手指消毒剤
や消毒剤と併用することもできる。この様な手指消毒剤
としては、例えば、メチシリン(DMPPC)、アンピ
シリン(ABPC)、セフオチアム(CMT)、セフゾ
ナム(CZON)、ゲンタマイシン(GM)、アルベカ
ンシ(ABK)、ドキシサイクリン(DOXY)、ミノ
サイクリン(MINO)、ホスホマイシン(FOM)、
バンコマイシン(VCM)、イミペネム(IPM)、シ
ラスタチンナトリウム(CS)、オフロキサシン(OF
LX)等を挙げることができる。また消毒剤としては、
例えば、塩化ベンザルコニウム(BAC)、グルコン酸
クロルヘキシジン(CHG)、塩酸アルキルジアミノエ
チルグリシン(TG)、ポビドンヨード(PVP−
I)、グルタルアルデヒド(GA)等を挙げることがで
きる。これらの中でも、消毒剤が好ましい。
【0035】本発明の手指消毒剤は、公知の手指消毒剤
と同様に使用できる。例えば、本発明の手指消毒剤に手
指を浸すか又は手指にスプレーし、消毒すればよい。本
発明の手指消毒剤は、水等で洗浄すれば、容易に除去で
き、皮膚刺激性や皮膚浸透性もなく、且つマウス経口L
50値は4000mg/kg以上と安全性が高いので、手
指がかぶれたり荒れたりすることがない。
【0036】ハ.用水系殺菌剤 本発明組成物は、在郷軍人病の病原菌であるレジオネラ
菌をはじめ、グラム陰性細菌、グラム陽性細菌、真菌、
スライム形成菌等に対し、増殖阻害作用を示すので、用
水系殺菌剤として使用できる。本発明の用水系殺菌剤
は、例えば、上水やプール水、循環冷却水系における循
環水、工業用水(特に多量の水を使用する紙・パルプ工
場に於ける工業用水)、工業排水等の殺菌に使用され
る。
【0037】本発明の用水系殺菌剤は、有効成分である
化合物(1)のみをそのまま又は溶液形態で用水系に添
加できる。溶液形態に調製する場合の溶媒としては、有
効成分である化合物(1)を溶解し得るものであって、
人体に対する毒性や皮膚刺激性が少なく、環境汚染を引
き起こさないものであれば特に制限されないが、例え
ば、水、エタノール、イソプロパノール、メタノール変
性アルコール等が好ましく、水、エタノール、イソプロ
パノールが特に好ましい。溶媒は1種を単独で使用でき
又は2種以上を併用できる。
【0038】本発明の用水系殺菌剤は、必要に応じ、公
知の用水系殺菌剤と併用することができる。該用水系殺
菌剤としては、例えば、ヒドラジン、水加ヒドラジン、
硫酸ヒドラジン、塩酸ヒドラジン、炭酸ヒドラジン、モ
ノメチルヒドラジン、ジメチルヒドラジン、マレイン酸
ヒドラジン、カルボン酸ヒドラジン、塩酸ヒドロキシル
アミン、硫酸ヒドロキシルアミン、5−クロロ−2−イ
ソチアゾリン−3−オン、ベンゾイソチアゾリン、炭酸
グアニジン、硝酸グアニジン、硫酸グアニジン、酢酸グ
アニジン、ビス(1,4−ブロモアセトキシ)−2−ブ
テン、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオ
ール、ビス(トリクロロ)スルホン、5−オキシ−3,
4−ジクロロ−1,2−ジチオール、メチレンビスチオ
シアネート、ジメチルジチオカーバメート、2−(4−
チアゾリル)ベンズイミダゾール等を挙げることができ
る。これらの中でも、水加ヒドラジン、硫酸ヒドラジ
ン、炭酸ヒドラジン、カルボン酸ヒドラジン、5−クロ
ロ−2−イソチアゾリン−3−オン、炭酸グアニジン、
硝酸グアニジン、硫酸グアニジン、酢酸グアニジン等が
好ましい。
【0039】本発明の用水系殺菌剤を用水系に添加する
に際しては、その添加量は特に制限されないが、各種微
生物の増殖抑制効果や経済性等を考慮すると、用水系中
の化合物(1)の濃度が通常0.1〜10000ppm
程度、好ましくは1〜1000ppm程度となるように
添加すればよい。
【0040】ニ.塗料及び接着剤への抗菌性付与 本発明組成物を、塗料、接着剤等に配合することによ
り、これらに抗菌性を付与することができる。塗料、接
着剤等としては公知のものを使用でき、例えば、硬化性
主成分を含有し、必要に応じて、架橋剤、充填剤、乾燥
剤、合成樹脂モノマー、合成樹脂、溶媒等から選ばれる
1種又は2種以上を含有するものを挙げることができ
る。
【0041】硬化性主成分としては、例えば、ボイル
油、油ペイント、油ワニス、エナメル、天然樹脂ワニ
ス、フェノール樹脂ワニス、フタル酸樹脂ワニス、マレ
イン酸樹脂ワニス、メラミン樹脂ワニス、ビニル樹脂ワ
ニス、エポキシ樹脂ワニス、シリコーン樹脂ワニス、フ
ラン樹脂ワニス、ポリエステル樹脂ワニス、クリヤーラ
ッカー、ラッカーエナメル、合成樹脂エナメル、アクリ
ル酸樹脂乳化重合塗料、スチレン樹脂乳化重合塗料、酢
酸ビニル乳化重合塗料、水性塗料、塩化ゴム塗料、合成
ゴム塗料、漆等を挙げることができる。これらの中で
も、フタル酸樹脂ワニス、マレイン酸樹脂ワニス、メラ
ミン樹脂ワニス、ビニル樹脂ワニス、シリコーン樹脂ワ
ニス、フラン樹脂ワニス、ポリエステル樹脂ワニス、ク
リヤーラッカー等が好ましい。
【0042】架橋剤としては、例えば、ジビニルベンゼ
ン、ヘキサン−1,5−ジエン−3−イン、ヘキサトリ
エン、ジビニルエーテル、ジビニルスルホン、フタル酸
アリル、2,6−ジアクリルフェノール、ジアリルカル
ビノール、ジアルデヒド、ジカルボン酸、ジアミン、ジ
イソシアナート、ビスエポキシ化合物、ビスエチレンイ
ミン化合物等を挙げることができる。これらの中でも、
ジビニルベンゼン、ヘキサトリエン、ジビニルエーテ
ル、フタル酸アリル、ジアリルカルビノール等が好まし
い。
【0043】充填剤としては、例えば、炭酸カルシウ
ム、タルク、澱粉、粘土、木粉、アスベスト、雲母、パ
ルプ粉等を挙げることができる。これらの中でも、炭酸
カルシウム、タルクが好ましい。乾燥剤としては、例え
ば、コバルト、マンガン、亜鉛等の酸化物、水酸化物、
またはコバルト、マンガン、亜鉛等のオレイン酸塩、リ
ノール酸塩、リノレイン酸塩、樹脂酸塩、ナフテン酸塩
等を挙げることができる。これらの中でも、リノレイン
酸塩、リノール酸塩等が好ましい。
【0044】合成樹脂モノマーとしては、例えば、メチ
ルメタクリレート、スチレン、アクリロニトリル等を挙
げることができる。合成樹脂としては、例えば、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリイソプレン、ポリブタジ
エン、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリメチ
ルメタクリレート、ポリアルキル(メタ)アクリレー
ト、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフ
タレート、ポリアミド、ポリエーテルケトン、ポリエー
テルエーテルケトン、ポリアミドイミド、ポリエーテル
イミド、ポリイミド等を挙げることができる。これらの
中でも、スチレン、アクリロニトリル、メチルメタクリ
レートのモノマー及びポリマーが好ましい。
【0045】溶媒としては、例えば、n−プロパノー
ル、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノー
ル、アセトン、テトラヒドロフラン、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン等を挙げることができる。本発明組成物を
塗料、接着剤等に配合するに際し、その配合量は、塗料
や接着剤の性能を損なわない範囲であれば特に制限され
ないが、発現する抗菌効果や経済性を考慮すると、本発
明組成物の有効成分である化合物(1)が、本発明組成
物と塗料、接着剤等との合計量に対して0.1〜5.0重
量%程度、好ましくは1.0〜3.0重量%程度含まれる
ように配合するのが好ましい。
【0046】ホ.口腔用剤 本発明組成物は、その優れた殺菌力と人体に対する安全
性を利用し、口腔用剤として使用できる。具体的には、
例えば、練歯磨、水歯磨、洗口剤等の歯磨組成物、軟膏
剤、歯肉マッサージクリーム等のペースト状組成物、チ
ューイングガム等の形態に調製し、口腔用剤として使用
できる。
【0047】本発明の口腔用剤に於いて、有効成分であ
る化合物(1)の配合量は特に制限されず、その形態、
使用目的(例えば、口腔内の洗浄か口内炎等の治療か)
等に応じて広い範囲から適宜選択できるが、通常口腔用
剤全量の0.001〜0.1重量%程度、好ましくは0.
005〜0.05重量%程度とすればよい。本発明の口
腔用剤には、有効成分である化合物(1)の他に、従来
からこの分野で常用される種々の添加剤の1種又は2種
以上が配合されていてもよい。該添加剤としては、例え
ば、界面活性剤、香料、甘味料、粘結剤、粘稠剤、研磨
剤等を挙げることができる。
【0048】界面活性剤としては、非イオン性界面活性
剤、両性界面活性剤等が好ましく使用できる。非イオン
性界面活性剤としては、例えば、糖又は糖アルコールの
脂肪酸エステルであって、脂肪酸残基の炭素数が12〜
18、平均エステル化度が1.1〜2.5、好ましくは
1.2〜1.9のものを挙げることができる。該脂肪酸エ
ステルの具体例としては、例えば、ショ糖脂肪酸エステ
ル、マルトース脂肪酸エステル、マルチトール脂肪酸エ
ステル、マルトトリイトール脂肪酸エステル、マルトテ
トライトール脂肪酸エステル、マルトペンタイトール脂
肪酸エステル、マルトヘキサイトール脂肪酸エステル、
マルトヘプタイトール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪
酸エステル、ラクトール脂肪酸エステル、ラクチトール
脂肪酸エステル等を挙げることができる。糖又は糖アル
コールの脂肪酸エステル以外の非イオン性界面活性剤と
しては、例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノラ
ウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレ
ート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステ
ル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチ
レン脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセライド、ポリオ
キシエチレン高級アルコールエーテル、ポリオキシエチ
レンポリオキシプロピレン脂肪酸エステル等を挙げるこ
とができる。両性界面活性剤としては、例えば、2−ア
ルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチル
イミダゾリニウムベタイン、塩酸アルキルジアミノエチ
ルグリシン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン等を
挙げることができる。界面活性剤は1種を単独で使用で
き又は2種以上を併用できる。本発明口腔用剤に於ける
界面活性剤の配合量は特に制限されないが、通常口腔用
剤全量の0.01〜5重量%程度、好ましくは0.05〜
3重量%程度とすればよい。
【0049】香料としては、例えば、メントール、カル
ボン酸、アネトール、オイゲノール、サリチル酸メチ
ル、リモネン、オシメン、n−デシルアルコール、シト
ロネロール、α−テルビネオール、メチルアセテート、
シトロネリルアセテート、メチルオイゲノール、シネオ
ール、リナロール、エチルリナロール、ワニリン、チモ
ール、スペアミント油、ペパーミント油、レモン油、オ
レンジ油、セージ油、ローズマリー油、桂皮油、ピメン
ト油、珪藻油、シソ油、冬緑油、丁子油、ユーカリ油等
を挙げることができる。香料は1種を単独で使用でき又
は2種以上を併用できる。本発明口腔用剤に於ける香料
の配合量は特に制限されないが、通常口腔用剤全量の
0.1〜10重量%程度、好ましくは0.5〜5重量%程
度とすればよい。
【0050】甘味料としては、例えば、サッカリンナト
リウム、アセスルファームカリウム、ステビオサイド、
ネオヘスペリジルジヒドロカルコン、グリチルリチン、
ペリラルチン、タウマチン、アスパラチルフェニルアラ
ニンメチルエステル、p−メトキシシンナミックアルデ
ヒド等を挙げることができる。甘味料は1種を単独で使
用でき又は2種以上を併用できる。本発明口腔用剤に於
ける甘味料の配合量は特に制限されないが、通常口腔用
剤全量の0.01〜1重量%程度、好ましくは0.05〜
0.5重量%程度とすればよい。
【0051】粘結剤としては、例えば、カルボキシメチ
ルセルロースナトリウム等のセルロース誘導体、アルギ
ン酸ナトリウム等のアルカリ金属アルギネート、アルギ
ン酸プロピレングリコールエステル、キサンタンガム、
トラガントガム、カラヤガム、アラビヤガム、カラギー
ナン等のガム類、ポリビニルアルコール、ポリアクリル
酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、ポリビニル
ピロリドン等の合成粘結剤、シリカゲル、アルミニウム
シリカゲル、ビーガム、ラポナイト等の無機粘結剤等を
挙げることができる。粘結剤は1種を単独で使用でき又
は2種以上を併用できる。本発明口腔用剤に於ける粘結
剤の配合量は特に制限されないが、通常口腔用剤全量の
0.3〜5重量%程度とすればよい。
【0052】粘稠剤としては、例えば、ソルビット、グ
リセリン、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコ
ール、キシリット、マルチット、ラクチット等を挙げる
ことができる。粘稠剤は1種を単独で使用でき又は2種
以上を併用できる。本発明口腔用剤に於ける粘稠剤の配
合量は特に制限されないが、通常口腔用剤全量の10〜
70重量%程度とすればよい。
【0053】研磨剤としては、例えば、第二リン酸カル
シウム・二水和物及び無水物、第一リン酸カルシウム、
第三リン酸カルシウム、炭酸カルシウム、ピロリン酸カ
ルシウム、水酸化アルミニウム、アルミナ、無水ケイ
酸、シリカゲル、ケイ酸アルミニウム、不溶性メタリン
酸ナトリウム、第三リン酸マグネシウム、炭酸マグネシ
ウム、硫酸カルシウム、ポリメタクリル酸メチル、ベン
トナイト、ケイ酸ジルコニウム、合成樹脂等を挙げるこ
とができる。研磨剤は1種を単独で使用でき又は2種以
上を併用できる。本発明口腔用剤に於ける研磨剤の配合
量は特に制限されないが、通常口腔用剤全量の5.0〜
90重量%程度とすればよい。なお、練歯磨の形態に調
製する場合には、5〜60重量%程度とすればよい。
【0054】本発明の口腔用剤には、上記以外の成分と
しては、例えば、塩化セチルピリジニウム、クロルヘキ
シジン塩類、トリクロサン等の殺菌剤、デキストラナー
ゼ、アミラーゼ、プロテアーゼ、ムタナーゼ、リゾチー
ム、溶菌酵素(リテックエンザイム)等の酵素、モノフ
ルオロリン酸ナトリウム、モノフルオロリン酸カリウム
等のアルカリ金属モノフルオロホスフェート、フッ化ナ
トリウム、フッ化第一錫等のフッ化物、トラネキサム
酸、イプシロンアミノカプロン酸、アルミニウムクロル
ヒドロキシルアラントイン、ジヒドロコレステロール、
グリチルリチン塩類、グリチルレチン酸、グリセロホス
フェート、クロロフィル、フラボノイド、塩化ナトリウ
ム、カロペプタイド、水溶性無機リン酸化合物等の1種
又は2種以上が含まれていてもよい。
【0055】ヘ.切り花延命剤用の殺菌剤 本発明の切り花延命剤は、公知の切り花延命剤に、殺菌
剤として本発明組成物を配合したものである。本発明の
切り花延命剤は、通常の方法に従い、切り花を生けた花
瓶、花器等に入れる水に添加される。その際の化合物
(1)の濃度は特に制限されず、切り花の種類や量、季
節、天候、切ってからの経過時間等に応じて広い範囲か
ら適宜選択できるが、微生物の増殖抑制効果や経済性等
を考慮すると、通常0.1〜1000ppm程度、好ま
しくは0.1〜500ppm程度とすればよい。
【0056】本発明の切り花延命剤に於いては、本発明
組成物と共に公知の殺菌剤を使用することもできる。該
殺菌剤としては、例えば、塩化ベンザルコニウム(BA
C)、グルコン酸クロルヘキシジン(CHG)、塩酸ア
ルキルジアミノエチルグリシン(TG)、ポビドンヨー
ド(PVP−I)、グルタルアルデヒド(GA)、塩酸
ヒドロキシルアミン、硫酸ヒドロキシルアミン、5−ク
ロロ−2−イソチアゾリン−3−オン、ベンゾイソチア
ゾリン、炭酸グアニジン、硝酸グアニジン、硫酸グアニ
ジン、酢酸グアニジン、ビス(1,4−ブロモアセトキ
シ)−2−ブテン、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−
1,3−ジオール、ビス(トリクロロ)スルホン、5−
オキシ−3,4−ジクロロ−1,2−ジチオール、メチレ
ンビスチオシアネート、ジメチルジチオカーバメート、
1−〔(ジヨードメチル)スルホニル〕−4−メチルベ
ンゼン、3−ヨード−2−プロパルギルブチルカーバメ
ート、N,N,N'−トリメチル−N'−フルオロジメチル
チオ−N'−フェニルスルフィド、2−(4'−チアゾリ
ル)ベンズイミダゾール、2,3,5,6−テトラクロル
イソフタロニトリル、テトラクロロ−4−メチルスルホ
ニルピリジン、8−オキシキノリン銅、2−(チオシア
ノメチルチオ)ベンゾチアゾール、テトラデシルジメチ
ルベンジルアンモニウムクロライド、3,4,5−トリブ
ロモサリチルアニリド、テトラメチルラウニウムジスル
フィド、メタホウ酸バリウム、2,2−ジブロモ−1−
インダノン、ジチオカルバメート、ベンジルブロモアセ
テート等を挙げることができる。これらの中でも、塩化
ベンザルコニウム(BAC)、グルコン酸クロルヘキシ
ジン(CHG)、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン
(TG)、2−(4'−チアゾリル)ベンズイミダゾー
ル、テトラクロロ−4−メチルスルホニルピリジン、8
−オキシキノリン銅等が好ましい。これら公知の殺菌剤
は、1種を単独で使用でき又は2種以上を併用できる。
【0057】
【実施例】以下に、製造例、参考製造例、実施例、比較
例及び試験例を挙げ、本発明を具体的に説明する。
【0058】製造例1〔化合物(Ia)の合成〕 イソニコチン酸24.6g(0.20モル)とチオニルク
ロライド166.3g(1.40モル)を撹拌下80℃で
1時間反応させ、過剰のチオニルクロライドを減圧除去
したところ、白色ペースト状のイソニコチン酸クロライ
ド(2a)33.8g(0.19モル、収率95.0%)が
得られた。98%エチレングリコール(3a)4.8g
(0.076モル)をクロロホルム100mlに溶解し、
この溶液にイソニコチン酸クロライド(2a)33.8g
(0.19モル)を加え、50℃で5時間反応させた
後、ろ過により得られたろ液を水/エタノール=5/9
5v/v%の混合溶媒中に投入して再結晶化し、減圧乾
燥したところ、化合物(4a)(2塩酸塩、R=−C
CH−、Y=4−ピリジル)24.2g(0.07
0モル、収率92.1%)が得られた。
【0059】次いで、化合物(4a)24.2g(0.0
70モル)を水100mlに溶解し、これに0.001規
定の炭酸ナトリウム水溶液を滴下してpH11に調整し
た後、ジエチルエーテル300mlを加えて抽出を行っ
た。エーテル層を分取し、水層を更にジエチルエーテル
300mlで抽出した。再度この操作を行い、得られたエ
ーテル層900mlにモレキュラーシーブ3A1〔和光純
薬(株)製〕16200gを加え、一昼夜放置した後ろ
過を行い、得られたろ液を減圧濃縮したところ、微桃
色、粉末状の化合物(5a)(R=−CHCH
−、Y=4−ピリジル)18.8g(0.069モル、
収率98.6%)が得られた。
【0060】化合物(5a)18.8g(0.069モ
ル)をイソプロパノール100mlに溶解し、これに97
%ラウリルブロマイド(6a)43.0g(0.173モ
ル)をイソプロパノール100mlに溶解した溶液を滴下
しつつ、83℃で25時間反応させた。反応終了後、反
応混合物を室温まで冷却し、析出した白色沈澱物をろ取
し、エタノール中で再結晶し、減圧乾燥し、微黄色、粉
末状の本発明化合物(Ia)(R=−CHCH
−、R=−OCO−、R=−C1225、X=
Br、Y=4−ピリジル)48.5g(0.063モル、
収率91.3%)を得た。以下に、本発明化合物(I
a)の構造式及びNMRスペクトルを示す。
【0061】
【化4】
【0062】H−NMR(CDCOCD):0.
85(t,6H)、1.21〜1.40(m,32H)、
1.30〜1.45(m,4H)、2.00〜2.25
(m,4H)、3.50〜3.65(t,4H)、4.7
5〜4.85(t,4H)、8.45〜8.65(d,4
H)、9.20〜9.35(d,4H)
【0063】製造例2 98%エチレングリコール(3a)に代えて98%の
1,6−ヘキサンジオール(3b)9.2g(0.076モ
ル)を使用する以外は、製造例1と同様に操作し、白色
粉末状の本発明化合物(Ib)〔R=−(CH
−、R=−OCO−、R=−C1225、X=B
r、Y=4−ピリジル〕51.2g(0.062モル、収
率81.6%)を得た。以下に、本発明化合物(Ib)
のNMRスペクトルを示す。 H−NMR(CDCOCD):0.84(t,6
H)、1.20〜1.40(m,32H)、1.30〜1.
50(m,8H)、1.40〜1.65(m,4H)、
1.95〜2.20(m,4H)、3.50〜3.60
(t,4H)、4.70〜4.80(t,4H)、8.4
5〜8.60(d,4H)、9.18〜9.30(d,4
H)
【0064】製造例3 98%エチレングリコール(3a)に代えて98%の
1,10−デカンジオール(3c)13.5g(0.076
モル)を使用する以外は、製造例1と同様に操作し、白
色粉末状の本発明化合物(Ic)〔R=−(CH
10−、R=−OCO−、R=−C1225、X
=Br、Y=4−ピリジル〕2.9g(0.060モル、
収率78.9%)を得た。以下に、本発明化合物(I
c)のNMRスペクトルを示す。 H−NMR(CDCOCD):0.85(t,6
H)、1.22〜1.40(m,32H)、1.30〜1.
55(m,18H)、1.40〜1.65(m,4H)、
1.95〜2.25(m,4H)、3.50〜3.60
(t,4H)、4.70〜4.80(t,4H)、8.4
5〜8.60(d,4H)、9.18〜9.35(d,4
H)
【0065】製造例4 イソニコチン酸に代えてニコチン酸24.6g(0.20
モル)を、98%エチレングコールに代えて98%の
1,6−ヘキサンジオール(3b)9.2g(0.076モ
ル)を、且つ97%ラウリルブロマイドに代えて97%
ヘキシルクロライド21.6g(0.173モル)を使用
する以外は製造例1と同様に操作し、白色粉末状の本発
明化合物(Id)〔R=−(CH−、R=−
OCO−、R=−C13、X=Cl、Y=3−ピ
リジル〕42.5g(0.065モル、収率85.5%)を
得た。以下に、本発明化合物(Id)のNMRスペクト
ルを示す。 H−NMR(CDCOCD):0.84(t,6
H)、1.20〜1.40(m,8H)、1.30〜1.5
0(m,8H)、1.40〜1.65(m,4H)、1.
95〜2.20(m,4H)、3.50〜3.60(t,
4H)、4.70〜4.80(t,4H)、7.50〜7.
80(m,2H)、8.20〜8.50(m,2H)、
8.80〜9.00(m,2H)、9.10〜9.20
(m,2H)
【0066】製造例5 97%ヘキシルクロライドに代えてラウリルクロライド
35.5g(0.173モル)を使用する以外は製造例4
と同様に操作し、白色粉末状の本発明化合物(Ie)
〔R=−(CH−、R=−OCO−、R
−C1225、X=Cl、Y=3−ピリジル〕44.
3g(0.060モル、収率79.0%)を得た。以下
に、本発明化合物(Ie)のNMRスペクトルを示す。 H−NMR(CDCOCD):0.84(t,6
H)、1.20〜1.40(m,8H)、1.30〜1.6
0(m,32H)、1.45〜1.70(m,4H)、
1.95〜2.20(m,4H)、3.50〜3.60
(t,4H)、4.70〜4.80(t,4H)、7.5
0〜7.80(m,2H)、8.20〜8.50(m,2
H)、8.80〜9.00(m,2H)、9.10〜9.2
0(m,2H)
【0067】製造例6 97%ヘキシルクロライドに代えてオクタデシルクロラ
イド50.0g(0.173モル)を使用する以外は製造
例4と同様に操作し、白色粉末状の本発明化合物(I
f)〔R=−(CH−、R=−OCO−、R
=−C18 、X=Cl、Y=3−ピリジル〕4
8.5g(0.059モル、収率77.8%)を得た。以下
に、本発明化合物(If)のNMRスペクトルを示す。 H−NMR(CDCOCD):0.84(t,6
H)、1.20〜1.40(m,8H)、1.30〜1.7
0(m,44H)、1.40〜1.75(m,4H)、
2.00〜2.20(m,4H)、3.50〜3.60
(t,4H)、4.70〜4.80(t,4H)、7.5
0〜7.80(m,2H)、8.20〜8.50(m,2
H)、8.80〜9.00(m,2H)、9.10〜9.2
0(m,2H)
【0068】製造例7〜9 イソニコチン酸に代えて表1に記載のカルボン酸を使用
する以外は、製造例2と同様に操作し、白色粉末状の本
発明化合物(Ig)〜(Ii)を製造した。
【0069】
【表1】
【0070】以下に、本発明化合物(Ig)〜(Ii)
のNMRスペクトルを示す。 本発明化合物(Ig):H−NMR(CDCOCD
):0.84(t,6H)、1.20〜1.40(m,
32H)、1.30〜1.50(m,8H)、1.40〜
1.65(m,4H)、1.95〜2.20(m,4
H)、3.50〜3.60(t,4H)、4.70〜4.8
0(t,4H)、7.50〜8.25(m,8H)、8.
60〜9.10(m,4H) 本発明化合物(Ih):H−NMR(CDCOCD
):0.84(t,6H)、1.20〜1.40(m,
32H)、1.30〜1.50(m,8H)、1.40〜
1.65(m,4H)、1.95〜2.20(m,4
H)、3.50〜3.60(t,4H)、4.70〜4.8
0(t,4H)、7.50〜8.40(m,8H)、8.
60〜8.90(m,4H) 本発明化合物(Ii):H−NMR(CDCOCD
):0.84(t,6H)、1.20〜1.40(m,3
2H)、1.30〜1.50(m,8H)、1.40〜1.
65(m,4H)、1.95〜2.20(m,4H)、3.
50〜3.60(t,4H)、4.70〜4.80(t,
4H)、8.45〜8.60(d,4H)、9.18〜9.
30(d,4H)
【0071】製造例10 99%の3−ピリジンプロパノール(7a)26.3g
(0.190モル)をベンゼン200mlに溶解し、この
溶液に98%アジポイルクロライド(8a)14.2g
(0.076モル)を撹拌下、25℃で1時間かけて滴
下した。更に80℃で3時間還流した後、析出した固形
物をろ取し、水/エタノール=5/95v/v%の混合
溶媒で再結晶し、真空乾燥し、白色結晶の化合物(9
a)32.7g(0.071モル、収率94.0%)が得ら
れた。次に、化合物(9a)32.7g(0.071モ
ル)を水100mlに溶解し、これに0.001規定水酸
化ナトリウム水溶液を滴下してpHを11に調整した
後、ジエチルエーテル300mlで3回抽出した。得られ
たエーテル層900mlにモレキュラーシーブ3A1/1
6〔和光純薬(株)製〕200gを加え、一昼夜放置し
た後ろ過を行い、得られたろ液を減圧濃縮したところ、
微黄色の液状物(10a)26.8g(0.069モル、
収率97.7%)が得られた。
【0072】この微黄色の液状物(10a)26.8g
(0.069モル)をイソプロパノール100mlに溶解
し、これに97%ラウリルブロマイド(6a)43.0g
(0.173モル)をイソプロパノール100mlに溶解
した溶液を滴下しつつ、83℃で25時間反応させた。
反応終了後、反応混合物を室温まで冷却し、析出した白
色沈澱物をろ取し、酢酸エチル/エタノール=95/5
v/v%中で再結晶し、減圧乾燥し、白色粉末状の本発
明化合物(IIa)〔R=−(CH−、R =−
COO−、R=−C1225、X=Br、Y=3−
ピリジル〕40.6g(0.064モル、収率92.5%)
を得た。以下に、本発明化合物(IIa)の構造式及びN
MRスペクトルを示す。
【0073】
【化5】
【0074】H−NMR(CDCOCD):0.
85〜0.95(t,6H)、1.20〜1.50(m,
32H)、1.30〜1.60(m,4H)、1.50〜
1.70(m,4H、)、1.80〜2.00(m,4
H)、2.30〜2.40(m,4H)、2.50〜2.6
0(m,4H)、3.30〜3.50(t,4H)、4.
30〜4.40(t,4H)、4.45〜4.55(t,
4H)、7.50〜7.60(m,2H)、8.30〜8.
40(m,2H)、8.80〜9.00(m,2H)、
9.10〜9.20(d,2H)
【0075】製造例11〜13 3−ピリジンプロパノールに代えて表2に記載のアルコ
ールを使用する以外は、製造例10と同様に操作し、白
色粉末状の本発明化合物(IIb)〜(IId)を製造し
た。
【0076】
【表2】
【0077】以下に、本発明化合物(IIb)〜(IIc)
のNMRスペクトルを示す。 本発明化合物(IIb):H−NMR(CDCOCD
):0.85〜0.95(t,6H)、1.20〜1.5
0(m,32H)、1.30〜1.60(m,4H)、
1.50〜1.70(m,4H)、1.80〜2.00
(m,4H)、2.30〜2.40(m,4H)、4.5
0〜4.60(t,4H)、6.90〜7.10(d,4
H)、7.20〜8.00(m,4H)、8.50〜8.7
0(d,4H) 本発明化合物(IIc):H−NMR(CDCOCD
):85〜0.95(t,6H)、1.20〜1.50
(m,32H)、1.30〜1.60(m,4H)、1.
50〜1.70(m,4H)、1.80〜2.00(m,
4H)、2.30〜2.40(m,4H)、4.50〜4.
60(t,4H)、7.40〜8.10(m,4H)、
8.20〜8.60(m,4H)、8.70〜9.00
(m,4H) 本発明化合物(IId):H−NMR(CDCOCD
):0.85〜0.95(t,6H)、1.20〜1.5
0(m,32H)、1.30〜1.60(m,4H)、
1.50〜1.70(m,4H)、1.80〜2.00
(m,4H)、2.30〜2.40(m,4H)、2.5
5〜2.60(s,6H)、3.30〜3.50(t,4
H)、4.30〜4.40(t,4H)、4.50〜4.6
0(t,4H)、9.95〜10.00(s,2H)
【0078】製造例14 2−メルカプトピリジン(11a)22.2g(0.20
モル)をエタノール100mlに溶解し、室温で撹拌下、
1,6−ジブロモヘキサン(12a)24.4g(0.10
モル)を滴下した。滴下終了後、80℃で24時間加熱
し、次いで室温まで冷却し、析出する白色沈澱物をろ取
し、エタノールで再結晶し、減圧乾燥し、白色粉末状の
1,6−ビス(2−メルカプトピリジン)ヘキサン・2
臭化水素酸塩(13a)42.9g(収率92.1%)が
得られた。次に1,6−ビス(2−メルカプトピリジ
ン)ヘキサン・2臭化水素酸塩(13a)23.3g
(0.050モル)を水200mlに溶解し、この溶液に
1規定水酸化ナトリウム水溶液を滴下し、該溶液のpH
を11に調整した後、ジエチルエーテル300mlで3回
抽出した。得られたエーテル層900mlにモレキュラー
シーブ3A1/16〔和光純薬(株)製〕200gを加
え、一昼夜放置した後ろ過を行い、得られたろ液を減圧
濃縮したところ、微黄色の液状物である2,2'−(1,
6−ジチオヘキサメチレン)ジピリジル(14a)1
5.0g(0.049モル、収率98.7%)が得られた。
【0079】この微黄色の液状物(14a)12.2g
(0.040モル)をエタノール100mlに溶解し、こ
れに97%ラウリルブロマイド(6a)24.8g(0.
10モル)をイソプロパノール100mlに溶解した溶液
を滴下しつつ、83℃で800気圧の加圧下に48時間
反応させた。反応終了後、反応混合物を室温まで冷却
し、析出した白色沈澱物をろ取し、エタノール/ジエチ
ルエーテル/酢酸エチル=60/20/20v/v%中
で再結晶し、減圧乾燥し、白色粉末状の本発明化合物、
即ち2,2'−(1,6−ジチオヘキサメチレン)−ビス
(1−ドデシルピリジニウムブロマイド)(IIIa)
〔R=−(CH6−、R=−S−、R=−C
1225、X=Br、Y=2−ピリジル〕31.2g
(0.039モル、収率97.3%)を得た。以下に、本
発明化合物(IIIa)の構造式及びNMRスペクトルを
示す。
【0080】
【化6】
【0081】H−NMR(CDCOCD):0.
81(t,6H)、1.20〜1.31(m,40H)、
1.43〜1.91(m,4H)、3.19〜3.41
(m,8H)、4.80(m,4H)、7.01〜9.7
3(m,8H)
【0082】製造例15 1,6−ジブロモヘキサンに代えて1,2−ジブロモエタ
ン(12b)18.8g(0.10モル)を使用する以外
は、製造例14と同様に操作して、2,2'−(1,2−
ジチオエチレン)ジピリジル(14b)を製造し、更に
この化合物(14b)9.92g(0.04モル)を製造
例14と同様に処理し、本発明化合物である2,2'−
(1,2−ジチオエチレン)−ビス−(1−ドデシルピ
リジニウムブロマイド)(IIIb)〔R=−(C
−、R=−S−、R=−C 1225、X
=Br、Y=2−ピリジル〕を製造した。以下に、この
もののNMRスペクトルを示す。 H−NMR(CDCOCD):0.82(t,6
H)、1.21〜1.33(m,40H)、3.22
(m,4H)、4.85(m,4H)、7.02〜9.7
7(m,8H)
【0083】製造例16 1,6−ジブロモヘキサンに代えて1,10−ジブロモデ
カン(12c)30.0g(0.10モル)を使用する以
外は、製造例14と同様に操作して、2,2'−(1,1
0−ジチオデカメチレン)ジピリジル(14c)を製造
し、更にこの化合物(14c)14.4g(0.04モ
ル)を製造例14と同様に処理し、本発明化合物である
2,2'−(1,10−ジチオデカメチレン)−ビス−
(1−ドデシルピリジニウムブロマイド)(IIIc)
〔R=−(CH10−、R=−S−、R=−
1225、X=Br、Y=2−ピリジル〕を製造し
た。以下に、このもののNMRスペクトルを示す。 H−NMR(CDCOCD):0.83(t,6
H)、1.19〜1.40(m,40H)、1.52〜2.
02(m,12H)、3.20〜3.40(m,8H)、
4.79〜4.90(m,4H)、5.30(m,2
H)、7.05〜9.80(m,8H)
【0084】製造例17 1,6−ジブロモヘキサンに代えて1,8−ジブロモ−4
−オクテン(12d)27.0g(0.10モル)を使用
する以外は、製造例14と同様に操作して、2,2'−
(1,8−ジチオ−4−オクテニレン)ジピリジル(1
4d)を製造し、更にこの化合物(14d)13.2g
(0.04モル)を製造例14と同様に処理し、本発明
化合物である2,2'−(1,8−ジチオ−4−オクテニ
レン)−ビス−(1−ドデシルピリジニウムブロマイ
ド)(IIId)〔R=オクテニレン、R =−S−、
=−C1225、X=Br、Y=2−ピリジル〕
を製造した。以下に、このもののNMRスペクトルを示
す。 H−NMR(CDCOCD):0.80(t,6
H)、1.20〜1.40(m,40H)、1.90
(m,4H)、3.20〜3.40(m,8H)、4.7
8〜4.90(m,4H)、5.30(m,2H)、7.
05〜9.80(m,8H)
【0085】製造例18 2−メルカプトピリジン(11a)に代えて4−メルカ
プトピリジン(11e)22.2g(0.2モル)を使用
する以外は、製造例14と同様に操作し、4,4'−
(1,6−ジチオヘキサメチレン)ジピリジル(14
e)を製造した。更にこの化合物(14e)12.2g
(0.04モル)に、ラウリルブロマイドに代えてヘキ
シルクロライド(6e)6.0g(0.05モル)を作用
させる以外は製造例14と同様に処理し、本発明化合物
である4,4'−(1,6−ジチオヘキサメチレン)−ビ
ス−(1−ヘキシルピリジニウムクロライド)(III
e)〔R=−(CH−、R=−S−、R
−C13、X=Br、Y=4−ピリジル〕を製造し
た。以下に、このもののNMRスペクトルを示す。 H−NMR(CDCOCD):0.81(t,6
H)、1.19〜1.40(m,16H)、1.42〜2.
00(m,4H)、3.20〜3.40(m,8H)、
4.80〜4.85(m,4H)、7.80(m,8H)
【0086】製造例19 ヘキシルクロライド(6e)に代えてステアリルクロラ
イド(6f)を使用する以外は、製造例18と同様に処
理し、本発明化合物である4,4'−(1,6−ジチオヘ
キサメチレン)−ビス−(1−オクタデシルピリジニウ
ムクロライド)(IIIf)を製造した。以下に、このも
ののNMRスペクトルを示す。 H−NMR(CDCOCD):0.82(t,6
H)、1.20〜1.30(m,64H)、1.43〜1.
20(m,4H)、3.19〜3.50(m,8H)、
4.78〜4.82(m,4H)、7.80(m,8H)
【0087】製造例20 2−メルカプトピリジン(11a)に代えて2−メルカ
プト−3−ピリジオール(11g)25.4g(0.2モ
ル)を使用する以外は、製造例14と同様に操作し、
2,2'−(1,6−ジチオヘキサメチレン)−ビス−
(3−ヒドロキシピリジル)(14g)を製造した。更
にこの化合物(14g)13.4g(0.04モル)を製造
例14と同様に処理し、本発明化合物である4,4'−
(1,6−ジチオヘキサメチレン)−ビス−(3−ヒド
ロキシ−2−ドデシルピリジニウムブロマイド)(III
g)を製造した。以下に、このもののNMRスペクトル
を示す。 H−NMR(CDCOCD):0.81(t,6
H)、1.20〜1.30(m,42H)、1.44〜2.
02(m,4H)、3.20〜3.40(m,8H)、
4.80〜4.85(m,4H)、7.00〜9.50
(m,6H)
【0088】製造例21 2−メルカプトピリジン(11a)に代えて2−メルカ
プトキノリン(11h)32.2g(0.2モル)を使用
する以外は、製造例14と同様に操作し、2,2'−
(1,6−ジチオヘキサメチレン)ジキノリル(14
h)を製造した。更にこの化合物(14h)16.2g
(0.04モル)を製造例14と同様に処理し、本発明
化合物である4,4'−(1,6−ジチオヘキサメチレ
ン)−ビス−(1−ドデシルキノリニウムブロマイド)
(IIIh)を製造した。以下に、このもののNMRスペ
クトルを示す。 H−NMR(CDCOCD):0.80(t,6
H)、1.20〜1.30(m,40H)、1.40〜1.
90(m,4H)、3.20〜3.40(m,8H)、
4.80〜4.90(m,4H)、7.50〜8.30
(m,12H)
【0089】製造例22 製造例14で得られた2,2'−(1,6−ジチオヘキサ
メチレン)−ビス(1−ドデシルピリジニウムブロマイ
ド)(IIIa)8.0g(10ミリモル)をメタノール/
水=1/4v/v%の混合溶媒2リットルに溶解し、こ
の溶液に無水酢酸ナトリウム49.2g(0.60モル)
を加え、室温で24時間撹拌を行った。この溶液を濃縮
し、室温下で減圧乾燥したところ、白色粉末状物が生成
した。この白色粉末状物にクロロホルム300mlを加
え、析出するナトリウム塩をろ去した後、ろ液を濃縮
し、析出した白色結晶を一昼夜加熱減圧乾燥したとこ
ろ、2,2'−(1,6−ジチオヘキサメチレン)−ビス
(1−ドデシルピリジニウムアセテート)(IIIi)7.
2g(9.0ミリモル、収率90%)が得られた。表3及
び表4に、製造例1〜22で得られた本発明化合物の概
要を示す。
【0090】
【表3】
【0091】
【表4】
【0092】参考製造例1 1,8−ジアミノオクタン36g(0.25モル)を乾メ
タノール100mlに溶解し、この溶液にメチル−3−メ
ルカプトプロピオネート100g(0.83モル)を一度
に加えて40℃に加熱し、その温度を60時間保持した
後、0℃まで冷却した。反応混合物中に白色固形物が析
出した。反応混合物をエーテルで希釈し、固形物をろ取
し、粉砕してエーテルで数回洗浄し、白色固体状のN,
N'−オクタメチレン−ビス−(3−メルカプトプロピ
オンアミド)46.2gが得られた。このものの融点は1
28〜131℃、IRスペクトル(KBr)は330
0、1630(cm−1)であった。
【0093】次いで、N,N'−オクタメチレン−ビス−
(3−メルカプトプロピオンアミド)20.0g(0.0
62モル)と塩化スルフリル25ml(0.31モル)と
を0℃の乾エチルアセテート200mlに、撹拌下1時間
以上の時間をかけて添加した。更に反応混合物を1時間
0℃に保持した後、室温まで加熱し、3時間撹拌した。
生成したゴム状固形物をろ取し、クロロホルムで抽出し
た。クロロホルム層を水で3回洗浄し、乾燥し、濃縮し
た。得られた油状物を、溶離液とし酢酸エチル/3塩化
メタン=1/1(v/v)を用い、シリカゲルカラムク
ロマトグラフィーにより精製したところ、白色固体状の
1,8−ビス(5−クロロ−4−イソチアゾリン−3−
オン−2−イル)オクタン3.2gが得られた。本化合物
は、第4級複素環基がアルキレンの両端に直接結合して
いる点で、本発明の化合物(1)とは異なっている。 融点:91〜93℃ IR(KBr):1635cm−1 NMR(CDCl)δ:6.25(s,2H)、3.8
(t,4H)、1.65(m,4H)、1.35(br,
s,8H)
【0094】参考製造例2 特開平10−95773号公報に記載の化合物を製造し
た。イソニコチン酸123g(1.0モル)に過剰の塩化
チオニルを滴下し、完全に溶解するまで室温で撹拌し
た。一夜放置後、過剰の塩化チオニルを回収し、更に乾
燥トルエンを投入して減圧留去し、反応系からトルエン
と共に未回収の塩化チオニルをできるだけ除去した。得
られた固形状物をピリジンに懸濁し、更にトリエチルア
ミンを加えてフリーベースとし、ヘキサメチレンジアミ
ン(0.5モル)のピリジン溶液を滴下し、室温で24
時間撹拌した。この反応混合物に20%炭酸カリウム水
溶液を加えて中和し、濃縮した。析出した固形物をろ取
し、イソプロパノール/水=1/1(v/v)で再結晶
し、減圧乾燥し、微黄褐色のN,N'−ヘキサメチレンビ
ス(イソニコチン酸アミド)が得られた。
【0095】N,N'−ヘキサメチレンビス(イソニコチ
ン酸アミド)2.00g(6.13ミリモル)をN,N−ジ
メチルホルムアミド40mlに溶解し、この溶液に臭化ド
デカン3.07g(12.32ミリモル)を加え、2日間
還流した後、冷却し、減圧乾燥した。得られた固形物を
エタノールで繰り返し再結晶し、減圧乾燥し、微黄色粉
末状のN,N'−ヘキサメチレンビス(4−カルバモイル
−1−ドデシルピリジニウムブロマイド)2.2gを得
た。 H−NMR(CDCl):0.85(6H,t,J
=6.5Hz)、1.29(36H,s)、1.37(4
H,brs)、1.58(4H,m),1.92(4H,
m)、3.33(4H,m)、4.65(4H,t,J=
7.3Hz)、8.45(4H,d,J=6.8Hz)、
9.27(6H,d,J=6.8Hz)
【0096】 ハロゲン分析(酸素フラスコ燃焼法、分析化学便覧第2
28頁、改訂三版、丸善) Br 理論値(%)19.38 実測値(%)19.56 以下の本発明の実施例においては、比較化合物として、
下記表5に示すものを用いた。
【0097】
【表5】
【0098】実施例1 ニュートリエントブロス(NB培地)に、実施例1〜2
2で得られた本発明の第4級アンモニウム塩化合物をそ
の濃度が500ppm(μg/ml)となるように溶解し
た。この溶液に等量のNB培地を加えて希釈するという
段階希釈を10回繰り返し、希釈液とした。一方、表6
に記載の供試菌16株(No.1〜16)をNB培地で2
4時間培養した後、10セル/mlとなるようにNB培
地で希釈し、菌体懸濁液とした。次いで、希釈液1mlと
菌体懸濁液1mlとを混合し、インキュベーター中にて3
7℃で24時間培養した。供試菌の増殖の有無は、24
時間培養後の培養液の濁度で判定し、濁りが生じていな
い最小濃度を最小発育阻止濃度(MIC)とした。結果
を表7〜9に示す。
【0099】
【表6】 No. 供試菌名 1 Pseudomonas aeruginosa ATCC 27583 2 Pseudomonas aeruginosa ATCC 10145 3 Pseudomonas aeruginosa IFO 3080 4 Klebsiella pneumoniae ATCC 4352 5 Klebsiella pneumoniae ATCC 13883 6 Proteus rettgeri NIH 96 7 Proteus mirabilis IFO 3849 8 Escherichia coli K12 OUT 8401 9 Escherichia coli K12 W3110 10 Escherichia coli NIHJ−JC2 11 Bacillus subtilis IFO 3134 12 Bacillus subtilis ATCC 6633 13 Bacillus subtilis var. niger OUT 4380 14 Staphylococcus aureus IFO 12732 15 Micrococcus luteus IFO 12708 16 Staphylococcus aureus NIHJ−JC1(209P) 17 Storeptococcus mutans ATCC25175 18 Aspergillus terreus IFO 6346 19 Penicillium funiculosum IFO 6345 20 Chaetomiumglobosum IFO 6347 21 Chaetomiumglobosum IFO 6348 22 Aureobasidium pullulans IFO 6353 23 Gliocladium virens IFO 6355 24 Rhzopus stolonifer IFO 4781 25 Legionella pneumophila ATTC 33154
【0100】比較例1 実施例1〜22の第4級アンモニウム塩化合物に代え
て、表5に記載のNo.1〜3の化合物を使用する以外
は、実施例1と同様にして、各化合物の最小発育阻止濃
度(MIC)を求めた。結果を表9に示す。
【0101】
【表7】
【0102】
【表8】
【0103】
【表9】
【0104】表7〜9より、本発明の第4級アンモニウ
ム塩化合物(1)を有効成分とする本発明組成物は、従
来の殺菌剤に比べて、各種細菌に対する殺菌効果が非常
に優れていることが明らかである。
【0105】実施例2 エタノールに、製造例5、8、11、14及び19で得
られた本発明の第4級アンモニウム塩化合物をその濃度
が500ppm(μg/ml)となるように溶解した。こ
の溶液に等量の無菌蒸留水を加えて2倍希釈するという
段階希釈を10回繰り返し、希釈液とした。一方、表6
に記載の供試菌(真菌)7株(No.18〜24)をサブ
ロー培地(Sabouraud broth)で10〜14日間培養し
た後、胞子濃度が10セル/mlとなるように湿潤剤添
加無菌水で希釈し、胞子懸濁液とした。次いで、希釈液
1mlと胞子懸濁液1mlとを混合し、インキュベーター中
にて28℃で7日間培養した。供試菌の増殖の有無は、
培養液の濁度で判定し、濁りが生じていない最小濃度を
最小発育阻止濃度(MIC、μg/ml)とした。結果を
表10に示す。
【0106】比較例2 供試化合物として、表5に記載のNo.1、2及び6の化
合物を用いる以外は、実施例2と同様にして真菌に対す
る最小発育阻止濃度(MIC、μg/ml)を求めた。結
果を表10に示す。
【0107】
【表10】
【0108】表10から、本発明組成物が、真菌に対し
ても、従来の殺菌剤よりも著しく優れた殺菌効果を示す
ことが明らかである。
【0109】実施例3 製造例5、11及び19の第4級アンモニウム塩化合物
を、その濃度が0.2重量%(2000ppm)となる
ようにエタノール/水=2/1(v/v)に溶解した。
この溶液1000mlに下記の繊維A〜Eを浸漬し、取り
出して軽く絞るという操作を3回繰り返し、最後に全重
量が125gになるように絞り、60℃で一昼夜減圧乾
燥した。乾燥後の繊維には1g当り約3〜4mgの第4級
アンモニウム塩化合物が含まれていた。 A 綿ニット(綿100%ニット) B 麻 C ポリエステル繊維 D アクリル繊維 E ナイロン繊維
【0110】得られた抗菌処理繊維を水洗及び乾燥し、
細菌生育抑制試験に供した。該試験は、JIS−L−0
217(1976),103に基づいて実施した。即
ち、抗菌処理繊維の細片0.20gとブイヨン培地0.2m
lとを、30ml容バイヤル瓶に加え、更に供試菌として
表6のNo.4及び14の細菌の菌体懸濁液1ml(10
セル/ml)を接種し、37℃で18時間静置培養し、静
置培養前後の生菌数をコロニー測定し、下記の式によっ
て滅菌率(%)を算出した。 滅菌率(%)=[(培養前の生菌数−培養後の生菌数)
/培養前の生菌数]×100 滅菌率の数値が大きい程、抗菌性能に優れている。結果
を表11に示す。
【0111】比較例3 供試化合物として、表5に記載のNo.1〜3の化合物を
用いる以外は、実施例3と同様にして繊維を処理し、細
菌生育抑制試験に供し、滅菌率(%)を算出した。結果
を表11に示す。
【0112】
【表11】
【0113】実施例4 製造例5、11及び19の第4級アンモニウム塩化合物
を、その濃度が0.2重量%(2000ppm)となる
ようにエタノール/水=2/1(v/v)に溶解した。
この溶液1000mlに、秤量20g/mの和紙を浸漬
し、以下実施例3と同様に処理し、抗菌処理紙を製造し
た。乾燥後の繊維には1g当り約3mgの第4級アンモニ
ウム塩化合物が含まれていた。得られた抗菌処理紙を細
菌生育抑制試験に供した。細菌生育抑制試験は、次のよ
うにして実施した。供試菌としては表6、No.8の大腸
菌を用い、これをブイヨン培地で37℃で一夜培養した
後、滅菌リン酸緩衝生理食塩水で希釈し、1ml中の菌数
が約10セル/mlとなるように調整し、菌体懸濁液と
した。抗菌処理紙を約2cm×約3cmの大きさ(約0.0
12g)に切り取り、その4枚を4cm立方体の蓋付きプ
ラスチック容器に入れ、菌体懸濁液0.1mlを加え、2
5℃で振盪培養した。培養開始後、0、0.5、1.0、
3.0時間後、抗菌処理紙を1枚ずつ取り出し、界面活
性剤〔商品名:ツィーン80、和光純薬(株)製〕を
0.2重量%含有する滅菌生理食塩水10mlに入れ、菌
体を洗い出した。この菌体含有生理食塩水を10倍段階
希釈した後、0.1mlを採取して平板培養し、コロニー
数をカウントし、残存生菌数(セル/ml)を求めた。
尚、抗菌処理紙を添加しない菌体懸濁液についても、同
様の試験を行い、対照とした。結果を表12に示す。
【0114】比較例4 供試化合物として、表5に記載のNo.1〜3の化合物を
用いる以外は、実施例4と同様にして和紙を処理し、細
菌生育抑制試験に供し、残存生菌数(セル/ml)を求め
た。結果を表12に示す。表中、「<10」とあるの
は、測定限界による生菌数不検出を示す。
【0115】
【表12】
【0116】実施例5 被験者12名毎に、供試化合物とし製造例5、11又は
19の第4級アンモニウム塩化合物を用い、グローブ・
ジュース法(変法)に準じて手指消毒試験を実施した。
被験者12名の両前腕2/3より先を数秒間水道水で濡
らし、非薬用石鹸で30秒、次いで水洗30秒を行っ
た。右手を対照群とし、左手のみを本発明の第4級アン
モニウム塩化合物の0.1重量%水溶液で30秒間洗
い、2分間送風下に乾燥した。次いで、12名を1群3
名の4群に分け、第4級アンモニウム塩化合物の水溶液
による左手のみの手洗い後、0、1、3及び6時間毎
に、1群ずつ介助者の協力の下に手術用ゴム手袋を被験
者の両手に装着し、供試菌(表6のNo.14の細菌)の
菌体懸濁液25ml(10セル/ml)と界面活性剤(ツ
ィーン80)の1.0重量%水溶液5mlとをそれぞれ両
手袋内に注入した。そして、介助者の協力の下、注入し
た液がこぼれないように両手袋の上から手指をマッサー
ジした後、手袋を外し、手袋内の液を回収した。得られ
た回収液を、滅菌生理食塩水で10倍段階希釈し、その
0.1mlを血液寒天培地に滴下し、コンラージ棒で培地
全面に塗布し、37℃で48時間培養した。培養後のコ
ロニー数/寒天培地(シャーレ1枚)を表13に示す。
【0117】比較例5 供試化合物として、表5に記載のNo.1、2及び4の化
合物を用いる以外は、実施例5と同様にして手指消毒試
験を実施した。結果を表13に示す。表中の数値は、各
群3名の平均値である。
【0118】
【表13】
【0119】実施例6 循環式冷却水系のモデルプラントで殺菌試験を実施し
た。該モデルプラントは、保有水量1m、循環水量4m
/hrであり、その系内にはスライム付着量を測定する
ための熱交換器(SUS304鋼)が設けられ、循環冷
却水の出口温度を50℃に調節した。更に、モデルプラ
ント系内にバイパスを設け、循環冷却水の送水温度を3
0℃に調節した。試験に先立ち、循環冷却水として用い
る徳島県吉野川の河川水を2倍に濃縮し、電導度360
μS/cm、全硬度135mg/リットル、塩素イオン濃度
23mg/リットル、硫酸イオン濃度48mg/リットル、
pH7.4の工業用水を得た。これに、更に栄養源とし
て、ポリペプトン及びグルコースをそれぞれ9g/m
なるように添加し、次いで冷却塔から採取したスライム
500ml(30分後の沈降容積が500mlで、乾燥重量
8g)及び供試化合物として製造例5、11又は19の
第4級アンモニウム塩化合物を添加し、1ヵ月間連続運
転し、運転開始10日後及び30日後にスライム付着量
を調べた。第4級アンモニウム塩化合物無添加の系を対
照とした。結果を表14に示す。
【0120】比較例6 供試化合物として、表5に記載のNo.1、2及び7の化
合物を用いる以外は、実施例6と同様にして循環式冷却
水系のモデルプラントで殺菌試験を実施した。結果を表
14に示す。
【0121】
【表14】
【0122】実施例7 次のようにしてレジオネラ菌に対する殺菌試験を実施し
た。まず、N−(2−アセトアミド)−2−アミノエタ
ノールスルホン酸(AVES)10.0gを水950mlに
溶解し、これに5規定水酸化カリウム水溶液を加えてp
H6.9に調整し、CYE寒天培地(酵母エキス10.0
g、活性炭1.5g、L−システイン塩酸塩・1水和物0.
4g、ピロリン酸第2鉄0.25g、寒天17.0g、水1
000ml)1000ml及び供試化合物として製造例5、
11又は19の第4級アンモニウム塩化合物を添加混合
し、シャーレに適量を流し込んで固化させ、平板培地を
作製した。表6、No.25のレジオネラ菌を35℃で前
培養し、滅菌水で希釈して10 〜5セル/mlに調整
し、菌体懸濁液とした。該菌体懸濁液2mlを30℃で3
0分間保持した後、平板培地上に加え、コンラージ棒で
ひろげ、35℃で3日間培養した。培養後の増殖の有無
を目視により判定した。結果を表15に示す。
【0123】比較例7 供試化合物として、表5に記載のNo.7の化合物を用い
る以外は、実施例7と同様にしてレジオネラ菌に対する
殺菌試験を実施した。結果を表15に示す。表中、
「+」は菌の増殖有り、「−」は増殖なしを示す。
【0124】
【表15】
【0125】実施例8 アクリルエマルジョン塗料99.0gと供試化合物である
製造例5、11又は19の第4級アンモニウム塩化合物
0.5gとを混合し、試験片(SUS304鋼、50×1
50mm、厚さ1.5mm)に刷毛塗りした。乾燥後、再度
上塗りし、ドラフト中にて25℃で予備乾燥した。引き
続き、試験片を乾燥器に移し、25℃で24時間乾燥し
た。得られた試験片を水深1mの海水中に浸漬し、1、
3、6、9及び12ヵ月後に試験片を引き上げ、付着物
を観察した。主な付着物は、アオノリ(Enterromorpha
clathrata)、ヒラアオノリ(Enterromorpha compress
a)及びアオアオノリ(Ulba pertusa)であった。付着
状態を次のように評価した。 ◎:付着物なし ○:試験片の面積の5%以下に付着 △:試験片の面積の50%以上に付着 ×:試験片の全面に付着 尚、供試化合物を添加しない系を対照とし、同様に試験
を実施した。結果を表16に示す。
【0126】比較例8 供試化合物として、表5に記載のNo.1、2及び8の化
合物を用いる以外は、実施例8と同様にして試験を実施
した。結果を表16に示す。
【0127】
【表16】
【0128】実施例9 重質炭酸カルシウム(水不溶性基体)100重量部に、
製造例5又は19の第4級アンモニウム塩化合物1重量
部を加えて混合し、重質炭酸カルシウムの表面に第4級
アンモニウム塩化合物を被覆し、複合体を製造した。該
複合体の平均粒子径は10μmであった。得られた複合
体1.0重量部、無水珪酸20重量部、ヒドロキシエチ
ルセルロース1.5重量部、ポリオキシエチレン硬化ヒ
マシ油(60.E.O)8.0重量部、濃グリセリン30
重量部、香料1.0重量部及びサッカリンナトリウム0.
2重量部を混合し、更に全量が100重量部となるよう
に精製水を加えて混合し、本発明の口腔用剤(練歯磨)
を製造した。得られた本発明の口腔用剤について、殺菌
性能試験を実施した。まず、供試菌としては表6、No.
17の細菌を用い、これをブレインハートインフュージ
ョン液体培地中にて37℃の嫌気条件下に20時間培養
した後、遠心分離(7000rpm×10分)して集菌
し、得られた菌体を滅菌生理食塩水で懸濁し、菌濃度を
10セル/ml(OD560=0.02)とし、接触菌
液とした。100ml容三角フラスコに本発明の口腔用剤
0.3gを入れ、更に滅菌水36mlを加えて充分に分散さ
せた。この三角フラスコを37℃の恒温槽に設置し、接
触菌液4mlを加え、120ストローク/分で3分間振盪
した。その後、三角フラスコを恒温槽から取り出し、し
ばらく静置して上清1mlを採取し、滅菌生理食塩水で1
0倍段階希釈した。得られた希釈液0.1mlをブレイン
ハートインフュージョン寒天平板上に塗沫し、37℃の
嫌気条件下で48時間培養した後、形成されたコロニー
数を計測し、生菌数とした。下記の式によって滅菌率
(%)を算出した。結果を表17に示す。 滅菌率(%)=[(培養前の生菌数−培養後の生菌数)
/培養前の生菌数]×100 滅菌率90%以上のものを、優れた微生物殺菌能力があ
ると判定した。
【0129】比較例9 供試化合物として、表5に記載のNo.1、2又は5の化
合物を用いる以外は、実施例9と同様にして試験を実施
した。結果を表17に示す。
【0130】
【表17】
【0131】実施例10 次の様にして切り花延命試験を実施した。試料として
は、ローテローゼ種のバラを用い、これを切り取ってか
ら2日後、葉が試験液面に接触しないように上葉を1つ
又は2つ残し、他の葉を取り除き、茎の下端から5〜7
cmのところから水切りし、水道水で水上げし、試験に供
した。試験液は、供試化合物である製造例5、11又は
19の第4級アンモニウム塩化合物をその濃度が100
ppmになるように水道水に溶解させることにより調製
した。この試験液1リットルを7つの無色透明のガラス
製花瓶に入れ、それぞれの花瓶にバラ10本ずつを生
け、室温22℃、湿度40〜50%の雰囲気中に置いて
7日間観察し、切り花の状態を次の基準で評価した。結
果を表18に示す。 1 蕾が硬い 2 蕾がやや開き気味 3 外側の花弁が1、2枚開く 4 外側の花弁が3〜5枚開く 5 内側の花弁が展開し始める 6 満開状態 7 ろ芯が見える状態 0 しおれた状態 対照として、水道水を用いた。
【0132】比較例10 供試化合物として、表5に記載のNo.1〜3の化合物を
用いる以外は、実施例10と同様にして切り花延命試験
を実施した。結果を表18に示す。
【0133】
【表18】
【0134】試験例1 製造例2、7、9、11及び19の第4級アンモニウム
塩化合物、並びに表5に記載のNo.1〜3の化合物を供
試化合物とし、表6に記載のNo.1、8及び14の3種
の菌株に対する、蛋白質存在下での殺菌性能を調べた。
まず、実施例1と同様にして調製した菌体懸濁液1mlと
供試化合物の希釈液1mlと無菌蒸留水0.5ml又はオー
トクレーブにて滅菌済みの8%乾燥酵母懸濁液0.5ml
とを混合して試験液とし、これを30℃の恒温槽中に浸
漬して140ストローク/分で1時間振盪した。その
後、試験液の一部を採取してNB培地に添加し、37℃
で24時間培養し、培養液の濁度から菌の増殖度合を判
定し、最小殺菌濃度(MBC、μg/ml)を求めた。結
果を表19に示す。
【0135】
【表19】
【0136】表19から、本発明組成物の有効成分であ
る第4級アンモニウム塩化合物は、蛋白質の存在下でも
殺菌能力が低下しないことが明らかである。
【0137】試験例2 殺菌剤として製造例2、7、9、11及び19の第4級
アンモニウム塩化合物、並びに表5に記載のNo.1〜3
の比較化合物を用い、表6のNo.8の大腸菌に対するp
H4.5、7.0及び8.5での殺菌力への影響を調べ
た。先ず、リン酸緩衝液でpH4.5(M/15、KH
PO、10.0ml)、pH7.0(M/15、KH
PO、4.0ml+M/15、NaHPO、6.0m
l)及びpH8.5(M/15、KHPO、0.2ml
+M/15、NaHPO、9.8ml)を調製し、実
施例1に準じて37℃で10分間殺菌試験を行った後、
NB培地中に接種し、37℃で24時間培養し、増殖の
有無でMBC(μg/ml)を判定した。結果を表20に
示す。
【0138】
【表20】
【0139】試験例3 殺菌剤使用後、自然環境でどの程度分解を受けるかを調
べるために、製造例2、7、9、11及び19の第4級
アンモニウム塩化合物、並びに表5に記載のNo.1〜3
の比較化合物を用い、pH8.0の水中で虐待後、表
6、No.8の大腸菌に対する殺菌力で示した。即ち、殺
菌力が低下すると、殺菌剤の分解が進んでいるものと考
えられる。試験方法としては、pH8.0(M/15、
KHPO、5.0ml+M/15、NaHPO
95.0ml)100mlを調製し、上記殺菌剤をそれぞれ
1.0gずつ加え、各1重量%濃度とし、25℃で200
時間撹拌(虐待)した。その後、殺菌剤をろ取し、真空
乾燥し、実施例1に準じて殺菌試験を行い、MIC(μ
g/ml)を求めた。結果を表21に示す。
【0140】
【表21】
【0141】
【発明の効果】本発明によれば、優れた抗菌性を有し、
低pH領域でも強い殺菌力を示し、細菌だけでなくカビ
類にも極めて有効であり、蛋白質によって失活すること
のない抗菌性組成物を得ることができる。また本発明に
よれば、ある程度の期間が経れば自然に分解して、環境
汚染を引き起こすことのない抗菌性組成物を得ることが
できる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 31/00 631 A61K 31/00 631C 4C086 31/425 601 31/425 601 4H011 31/44 608 31/44 608 31/47 31/47 601 601 604 604 // C07D 213/30 C07D 213/30 213/70 213/70 213/79 213/79 213/80 213/80 215/22 215/22 215/36 215/36 215/50 215/50 217/24 217/24 217/26 217/26 277/24 277/24 277/30 277/30 Fターム(参考) 4C031 EA15 EA17 EA18 HA01 4C033 AD03 AD06 AD08 4C034 AM01 AM06 AN10 4C055 AA04 AA12 BA01 BA47 BB02 BB10 CA01 CA17 CA32 CA42 CA43 CB02 DA01 DA43 DA47 DA57 DB02 DB10 EA01 4C083 AB322 AB372 AC122 AC432 AC851 AC852 AC862 AD282 CC41 DD22 EE31 4C086 AA01 AA02 BC17 BC28 BC30 BC82 MA01 MA02 MA03 MA04 NA14 ZA67 ZA90 ZB35 4H011 AA02 AA03 DA13 DA17 DD01 DD07 DE15 DE17

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(1)で表される第4級アンモニウム
    塩化合物の少なくとも1種を有効成分として含有する抗
    菌性組成物。 R〔R−(A)n−Y−R・2X (1) 〔式中、Xは陰イオンを示す。YはそれぞれR以外に
    置換基を有することのあるピリジル基、キノリル基、イ
    ソキノリル基又はチアゾリル基を示す。Aはアミノ基を
    有しても良い炭素数1〜4のアルキレン基、nは0又は
    1を示す。Rは炭素数2〜18のアルキレン基又はア
    ルケニレン基を示す。Rは−OCO−、−COO−又
    は−S−を示す。RはYの窒素原子に置換しており、
    炭素数6〜18のアルキル基を示す。〕
  2. 【請求項2】 Rが炭素数8〜14のアルキル基であ
    る請求項1に記載の抗菌性組成物。
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