JP2000156511A - 電気配線構造およびその製造方法 - Google Patents
電気配線構造およびその製造方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 急峻な段差や深い溝を乗り越える。
【解決手段】 切り立った段差によって隔てられた2領
域のそれぞれに配設された電気配線同士を接続する電気
配線構造において、2領域(光素子5の表面および基板
1の表面)の境界(へき開端面9b)に配設されかつな
だらかな面を有する誘電体膜11と、誘電体膜11上に
配設されかつ2領域の電気配線6a,6b同士を接続す
る電気配線6cとを備える。
域のそれぞれに配設された電気配線同士を接続する電気
配線構造において、2領域(光素子5の表面および基板
1の表面)の境界(へき開端面9b)に配設されかつな
だらかな面を有する誘電体膜11と、誘電体膜11上に
配設されかつ2領域の電気配線6a,6b同士を接続す
る電気配線6cとを備える。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気配線構造およ
びその製造方法に関し、特に光導波路を備えた基板に光
素子および電子素子をハイブリッド集積した光モジュー
ルで使用される電気配線構造およびその製造方法に関す
るものである。
びその製造方法に関し、特に光導波路を備えた基板に光
素子および電子素子をハイブリッド集積した光モジュー
ルで使用される電気配線構造およびその製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、光通信システムにおいては、光導
波路を備えた基板に半導体光素子(例えば、発光素子、
受光素子、光アンプ等)や電子素子をハイブリッド集積
した平面光波回路(以下、PLC:Planer Lightwave Ci
rcuit という)が用いられている。ここで、従来のPL
Cについて説明する。
波路を備えた基板に半導体光素子(例えば、発光素子、
受光素子、光アンプ等)や電子素子をハイブリッド集積
した平面光波回路(以下、PLC:Planer Lightwave Ci
rcuit という)が用いられている。ここで、従来のPL
Cについて説明する。
【0003】図12は、従来のPLCで用いられている
電気配線構造を示す斜視図である。同図に示すように、
シリコンからなる基板1上には、石英系ガラスからなる
クラッド2とその中に埋め込まれたコア3とから構成さ
れる光導波路が構成されている。そして、この光導波路
の一部が取り除かれて形成された領域4上には、光素子
5が搭載されている。これら基板1,クラッド2および
光素子5等は、ハイブリッド光モジュールを構成してい
る。
電気配線構造を示す斜視図である。同図に示すように、
シリコンからなる基板1上には、石英系ガラスからなる
クラッド2とその中に埋め込まれたコア3とから構成さ
れる光導波路が構成されている。そして、この光導波路
の一部が取り除かれて形成された領域4上には、光素子
5が搭載されている。これら基板1,クラッド2および
光素子5等は、ハイブリッド光モジュールを構成してい
る。
【0004】さて、この光導波路部においては、様々な
光信号処理を実現するPLCが形成されている。そし
て、このような光素子を搭載できる機能を付加した基板
は、PLCプラットフォームと称され、光と電気の信号
処理を融合させる基板として近年光モジュールに導入さ
れている。
光信号処理を実現するPLCが形成されている。そし
て、このような光素子を搭載できる機能を付加した基板
は、PLCプラットフォームと称され、光と電気の信号
処理を融合させる基板として近年光モジュールに導入さ
れている。
【0005】また、PLCプラットフォーム上の領域4
には、光素子5を駆動したり電気信号を入出力したりす
るための電気配線6aが配設されており、電気配線6a
は半田7を介して光素子5と電気的に接続されている。
さらに、光素子5の活性層(または光吸収層)8は、領
域4においてコア3と光学的に結合するように搭載され
ている。
には、光素子5を駆動したり電気信号を入出力したりす
るための電気配線6aが配設されており、電気配線6a
は半田7を介して光素子5と電気的に接続されている。
さらに、光素子5の活性層(または光吸収層)8は、領
域4においてコア3と光学的に結合するように搭載され
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図12の記
載からも明らかなように、光素子5と光結合を得るため
に形成された光導波路端面9aは、領域4の水平面に対
して垂直に30μm以上の切り立った段差面となってい
る。このため、領域4上に配設された電気配線6aと、
クラッド2上に配設された電気配線6bとの電気的接続
は、例えば金からなるワイヤ10を用いてワイヤボンデ
ィングすることで接続されている。
載からも明らかなように、光素子5と光結合を得るため
に形成された光導波路端面9aは、領域4の水平面に対
して垂直に30μm以上の切り立った段差面となってい
る。このため、領域4上に配設された電気配線6aと、
クラッド2上に配設された電気配線6bとの電気的接続
は、例えば金からなるワイヤ10を用いてワイヤボンデ
ィングすることで接続されている。
【0007】しかし、ワイヤ10による電気的接続で
は、ワイヤ10の長さに起因する寄生インダクタンスが
生じる。その結果、特性インピーダンスの不整合を招
き、搭載された光素子5を10GHz以上で高速動作さ
せることは、難しいといった問題が生じる。
は、ワイヤ10の長さに起因する寄生インダクタンスが
生じる。その結果、特性インピーダンスの不整合を招
き、搭載された光素子5を10GHz以上で高速動作さ
せることは、難しいといった問題が生じる。
【0008】一方、図13は、光素子5の両端において
コア3と光結合を有するハイブリッド光モジュールを示
している。同図に示すように、領域4の幅が狭いため、
電気配線6aを基板1周辺へ取り出すことが困難である
といった問題がある。このため、領域4上に配設された
電気配線6aの取り出しは、クラッド2上の電気配線6
bとの接続によって行われている。
コア3と光結合を有するハイブリッド光モジュールを示
している。同図に示すように、領域4の幅が狭いため、
電気配線6aを基板1周辺へ取り出すことが困難である
といった問題がある。このため、領域4上に配設された
電気配線6aの取り出しは、クラッド2上の電気配線6
bとの接続によって行われている。
【0009】しかし、領域4上の電気配線6aとクラッ
ド2上の電気配線6bの電気的接続は、図12の場合と
同様に、ワイヤ10によって行われている。そのため、
寄生インダクタンスを生じてモジュールの動作帯域の低
下を引き起こしたり、光素子5間の電気的クロストーク
の増大を招き易かったり、といった問題がある。
ド2上の電気配線6bの電気的接続は、図12の場合と
同様に、ワイヤ10によって行われている。そのため、
寄生インダクタンスを生じてモジュールの動作帯域の低
下を引き起こしたり、光素子5間の電気的クロストーク
の増大を招き易かったり、といった問題がある。
【0010】また、光素子5の搭載間隔dは、ワイヤボ
ンディングが打てる程度の余裕を必要とするため、素子
の集積密度を上げることが困難であるといった問題があ
る。さらに、図13において光素子5がアレイ素子とな
った場合、より電気配線の取り出しが困難になるといっ
た問題がある。これは、アレイ中央部に位置する素子に
接続された電気配線6aには、ワイヤボンディングが打
てないことによるものである。
ンディングが打てる程度の余裕を必要とするため、素子
の集積密度を上げることが困難であるといった問題があ
る。さらに、図13において光素子5がアレイ素子とな
った場合、より電気配線の取り出しが困難になるといっ
た問題がある。これは、アレイ中央部に位置する素子に
接続された電気配線6aには、ワイヤボンディングが打
てないことによるものである。
【0011】本発明は、このような課題を解決するため
のものであり、急峻な段差や深い溝を乗り越えられる電
気配線構造およびその製造方法を提供することを目的と
する。
のものであり、急峻な段差や深い溝を乗り越えられる電
気配線構造およびその製造方法を提供することを目的と
する。
【0012】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、請求項1に係る本発明の電気配線構造は、切
り立った段差によって隔てられた2領域のそれぞれに配
設された電気配線同士を接続する電気配線構造におい
て、上記2領域の境界に配設されかつなだらかな面を有
する誘電体膜と、上記誘電体膜上に配設されかつ上記2
領域の電気配線同士を接続する電気配線とを備えたもの
である。
るために、請求項1に係る本発明の電気配線構造は、切
り立った段差によって隔てられた2領域のそれぞれに配
設された電気配線同士を接続する電気配線構造におい
て、上記2領域の境界に配設されかつなだらかな面を有
する誘電体膜と、上記誘電体膜上に配設されかつ上記2
領域の電気配線同士を接続する電気配線とを備えたもの
である。
【0013】また、請求項2に係る本発明の電気配線構
造は、請求項1において、上記切り立った段差は、溝の
一部である、ものである。
造は、請求項1において、上記切り立った段差は、溝の
一部である、ものである。
【0014】また、請求項3に係る本発明の電気配線構
造は、請求項1において、上記2領域のうちの一方は、
クラッドとこのクラッドに埋め込まれたコアとで構成さ
れた光導波路であり、上記2領域のうちの他方は、この
光導波路の一部を取り除いた領域である、ものである。
造は、請求項1において、上記2領域のうちの一方は、
クラッドとこのクラッドに埋め込まれたコアとで構成さ
れた光導波路であり、上記2領域のうちの他方は、この
光導波路の一部を取り除いた領域である、ものである。
【0015】また、請求項4に係る本発明の電気配線構
造は、請求項1において、上記誘電体膜は、ポリイミド
からなるものである。。
造は、請求項1において、上記誘電体膜は、ポリイミド
からなるものである。。
【0016】また、請求項5に係る本発明の電気配線構
造は、請求項1において、上記誘電体膜上の電気配線
は、伝送線路を構成しているものである。
造は、請求項1において、上記誘電体膜上の電気配線
は、伝送線路を構成しているものである。
【0017】また、請求項6に係る本発明の電気配線構
造は、請求項1において、上記電気配線構造は、平面光
波回路に使用される、ものである。
造は、請求項1において、上記電気配線構造は、平面光
波回路に使用される、ものである。
【0018】また、請求項7に係る本発明の電気配線構
造の製造方法は、切り立った段差によって隔てられた2
領域にそれぞれ配設された電気配線同士を接続する電気
配線構造の製造方法において、上記2領域のそれぞれに
電気配線を配設する工程と、上記2領域の境界になだら
かな面を有する誘電体膜を形成する工程と、上記誘電体
膜上に上記2領域の電気配線同士を接続する電気配線を
形成する工程とを有するものである。
造の製造方法は、切り立った段差によって隔てられた2
領域にそれぞれ配設された電気配線同士を接続する電気
配線構造の製造方法において、上記2領域のそれぞれに
電気配線を配設する工程と、上記2領域の境界になだら
かな面を有する誘電体膜を形成する工程と、上記誘電体
膜上に上記2領域の電気配線同士を接続する電気配線を
形成する工程とを有するものである。
【0019】また、請求項8に係る本発明の電気配線構
造は、切り立った段差によって隔てられた2領域にそれ
ぞれ配設された電気配線同士を接続する電気配線構造の
製造方法において、上記2領域の境界になだらかな面を
有する誘電体膜を形成する工程と、上記2領域上の電気
配線とこれらの電気配線同士を接続するための上記誘電
体膜上の電気配線とを同時に形成する工程とを有するも
のである。
造は、切り立った段差によって隔てられた2領域にそれ
ぞれ配設された電気配線同士を接続する電気配線構造の
製造方法において、上記2領域の境界になだらかな面を
有する誘電体膜を形成する工程と、上記2領域上の電気
配線とこれらの電気配線同士を接続するための上記誘電
体膜上の電気配線とを同時に形成する工程とを有するも
のである。
【0020】また、請求項9に係る本発明の電気配線構
造は、請求項7または8において、上記切り立った段差
は、溝の一部である、ものである。
造は、請求項7または8において、上記切り立った段差
は、溝の一部である、ものである。
【0021】また、請求項10に係る本発明の電気配線
構造は、請求項7または8において、上記2領域のうち
の一方は、クラッドとこのクラッドに埋め込まれたコア
とで構成された光導波路であり、上記2領域のうちの他
方は、この光導波路の一部を取り除いた領域である、も
のである。
構造は、請求項7または8において、上記2領域のうち
の一方は、クラッドとこのクラッドに埋め込まれたコア
とで構成された光導波路であり、上記2領域のうちの他
方は、この光導波路の一部を取り除いた領域である、も
のである。
【0022】また、請求項11に係る本発明の電気配線
構造は、請求項7または8において、上記誘電体膜は、
ポリイミドからなるものである。
構造は、請求項7または8において、上記誘電体膜は、
ポリイミドからなるものである。
【0023】また、請求項12に係る本発明の電気配線
構造は、請求項7または8において、上記誘電体膜上の
電気配線は、伝送線路を構成しているものである。
構造は、請求項7または8において、上記誘電体膜上の
電気配線は、伝送線路を構成しているものである。
【0024】また、請求項13に係る本発明の電気配線
構造は、請求項7または8において、上記電気配線構造
は、平面光波回路に使用される、ものである。
構造は、請求項7または8において、上記電気配線構造
は、平面光波回路に使用される、ものである。
【0025】このように構成することにより本発明は、
急峻な段差や深い溝を乗り越えられる電気配線構造を、
半導体製造プロセスで容易に実現することができる。
急峻な段差や深い溝を乗り越えられる電気配線構造を、
半導体製造プロセスで容易に実現することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図を用いて説明する。
て図を用いて説明する。
【0027】[第1の実施の形態]図1は、本発明に係
る電気配線構造の第1の実施の形態を示した斜視図であ
る。同図に示すように、例えばシリコンからなる基板1
上には電気配線6a,6a’が配設されている。電気配
線6a’は光素子5の底面まで延在しており、この電気
配線6a’上には半田7によって光素子5が固定されて
いる。また、光素子5は、厚さが100μm程度の表面
入射型のアレイ受光素子であり、その表面には複数(図
1では3個)の受光部5aを有する。
る電気配線構造の第1の実施の形態を示した斜視図であ
る。同図に示すように、例えばシリコンからなる基板1
上には電気配線6a,6a’が配設されている。電気配
線6a’は光素子5の底面まで延在しており、この電気
配線6a’上には半田7によって光素子5が固定されて
いる。また、光素子5は、厚さが100μm程度の表面
入射型のアレイ受光素子であり、その表面には複数(図
1では3個)の受光部5aを有する。
【0028】一方、光素子5の表面上には電気配線6b
が配設され、これら電気配線6a,6a’および6b
は、例えば金からなる厚さ2μm以下の薄膜で形成され
ている。そして、シリコン基板1上の電気配線6aと受
光素子5上の電気配線6bとの接続は、基板1に対して
垂直に切り立ったへき開端面9b(光素子5の厚さは1
00μm)を、例えばポリイミドのような誘電体膜11
で覆ってからパタン化し、その上にスパッタおよび蒸着
等によって電気配線6cを形成することにより接続され
る。
が配設され、これら電気配線6a,6a’および6b
は、例えば金からなる厚さ2μm以下の薄膜で形成され
ている。そして、シリコン基板1上の電気配線6aと受
光素子5上の電気配線6bとの接続は、基板1に対して
垂直に切り立ったへき開端面9b(光素子5の厚さは1
00μm)を、例えばポリイミドのような誘電体膜11
で覆ってからパタン化し、その上にスパッタおよび蒸着
等によって電気配線6cを形成することにより接続され
る。
【0029】本実施の形態では、誘電体膜11に厚さ2
0μmのポリイミドを用いた。ポリイミドは、粘度の高
い液状のポリイミド前駆体の状態でスピンコート等によ
り容易に塗布でき、パタン化も容易である。また、その
高粘性を利用することにより、垂直に切り立ったへき開
端面9bを十分に覆うことが可能である。
0μmのポリイミドを用いた。ポリイミドは、粘度の高
い液状のポリイミド前駆体の状態でスピンコート等によ
り容易に塗布でき、パタン化も容易である。また、その
高粘性を利用することにより、垂直に切り立ったへき開
端面9bを十分に覆うことが可能である。
【0030】さらに、ポリイミド前駆体からポリイミド
を生成する際には、加熱処理によって熱収縮を引き起こ
すため、ポリイミドのパタン端面がなだらかになり、電
気配線6cの這い上がりが容易になる。このため、図1
に示すように厚さ2μm以下の薄膜電気配線6cを用い
ているにもかかわらず、へき開端面9bの垂直段差面
(高さは100μm)でさえ容易に乗り越えることがで
き、電気配線6a,6bを接続させることができる。
を生成する際には、加熱処理によって熱収縮を引き起こ
すため、ポリイミドのパタン端面がなだらかになり、電
気配線6cの這い上がりが容易になる。このため、図1
に示すように厚さ2μm以下の薄膜電気配線6cを用い
ているにもかかわらず、へき開端面9bの垂直段差面
(高さは100μm)でさえ容易に乗り越えることがで
き、電気配線6a,6bを接続させることができる。
【0031】本実施の形態によれば、従来ワイヤボンデ
ィングによって行っていた電気配線6a,6bの接続
を、半導体製造プロセス同様に一括して行える。このこ
とは、光素子5のアレイ数が増大したり、2次元配置と
なる際には、極めて有効といえる。
ィングによって行っていた電気配線6a,6bの接続
を、半導体製造プロセス同様に一括して行える。このこ
とは、光素子5のアレイ数が増大したり、2次元配置と
なる際には、極めて有効といえる。
【0032】[第2の実施の形態]図2は、本発明に係
る電気配線構造の第2の実施の形態を示した斜視図であ
る。ここでは、V溝12を有する基板1に光素子5を実
装したハイブリッド光モジュールの場合について説明す
る。
る電気配線構造の第2の実施の形態を示した斜視図であ
る。ここでは、V溝12を有する基板1に光素子5を実
装したハイブリッド光モジュールの場合について説明す
る。
【0033】図2の斜視図に示すように、例えばシリコ
ンからなる基板1上に、V溝12が形成されており、そ
の上に光ファイバー13が固定されている。また、基板
1にはV溝12と直交して、光ファイバー13を突き当
てるための溝14がダイシングにより形成されている。
この溝14のサイズは、ダイシングソーのサイズによっ
て決定されるが、通常、幅100μm、深さ100μm
程度である。そして、領域4a上においては、例えばレ
ーザーダイオードやフォトダイオードといった光素子5
がハイブリッド実装されている。
ンからなる基板1上に、V溝12が形成されており、そ
の上に光ファイバー13が固定されている。また、基板
1にはV溝12と直交して、光ファイバー13を突き当
てるための溝14がダイシングにより形成されている。
この溝14のサイズは、ダイシングソーのサイズによっ
て決定されるが、通常、幅100μm、深さ100μm
程度である。そして、領域4a上においては、例えばレ
ーザーダイオードやフォトダイオードといった光素子5
がハイブリッド実装されている。
【0034】また、領域4a上には、これら光素子5を
駆動したり電気信号を入出力したりするための電気配線
6aが配設されており、光素子5と電気配線6aとは半
田7を介して電気的に接続されている。一方、溝14を
挟んで反対側の領域4b上には電気配線6bが配設さ
れ、これら電気配線6a,6bは例えば金からなる厚さ
2μm以下の薄膜で形成されている。なお、光素子5
は、その活性層(または光吸収層)8が光ファイバー1
3のコア3と光学的にも結合するようにして、領域4b
上に搭載されている。
駆動したり電気信号を入出力したりするための電気配線
6aが配設されており、光素子5と電気配線6aとは半
田7を介して電気的に接続されている。一方、溝14を
挟んで反対側の領域4b上には電気配線6bが配設さ
れ、これら電気配線6a,6bは例えば金からなる厚さ
2μm以下の薄膜で形成されている。なお、光素子5
は、その活性層(または光吸収層)8が光ファイバー1
3のコア3と光学的にも結合するようにして、領域4b
上に搭載されている。
【0035】ここで、図2の一部における平面図を図3
(a)に、またそのA−A’線断面図を図3(b)に示
す。領域4a上の電気配線6aと領域4b上の電気配線
6bとの接続は、例えばポリイミドのような誘電体膜1
1で溝14を覆い、その上にスパッタおよび蒸着等によ
って電気配線6cを形成することにより接続される。ポ
リイミドは、粘度の高い液状のポリイミド前駆体の状態
でスピンコート等により容易に塗布でき、パタン化も容
易である。また、その高粘性を利用することにより、深
い溝14を十分に覆うことが可能である。さらに、ポリ
イミド前駆体からポリイミドを生成する際には、加熱処
理によって熱収縮を引き起こすため、ポリイミドのパタ
ン端面がなだらかになり、電気配線6cの這い上がりが
容易になる。
(a)に、またそのA−A’線断面図を図3(b)に示
す。領域4a上の電気配線6aと領域4b上の電気配線
6bとの接続は、例えばポリイミドのような誘電体膜1
1で溝14を覆い、その上にスパッタおよび蒸着等によ
って電気配線6cを形成することにより接続される。ポ
リイミドは、粘度の高い液状のポリイミド前駆体の状態
でスピンコート等により容易に塗布でき、パタン化も容
易である。また、その高粘性を利用することにより、深
い溝14を十分に覆うことが可能である。さらに、ポリ
イミド前駆体からポリイミドを生成する際には、加熱処
理によって熱収縮を引き起こすため、ポリイミドのパタ
ン端面がなだらかになり、電気配線6cの這い上がりが
容易になる。
【0036】このように本実施の形態によれば、厚さが
2μm以下という非常に薄い電気配線6cを用いている
にもかかわらず、基板1上の溝14を乗り越えて領域4
a,4b上の電気配線6a,6bを接続させることがで
きる。また、本実施の形態によれば、電気配線6a,6
bの接続を、従来のワイヤボンディングによる方法やあ
るいは電気配線を形成した別基板をフリップチップ実装
して接続するといった方法による手間を省き、半導体製
造プロセス同様に一括して行えるようになる。
2μm以下という非常に薄い電気配線6cを用いている
にもかかわらず、基板1上の溝14を乗り越えて領域4
a,4b上の電気配線6a,6bを接続させることがで
きる。また、本実施の形態によれば、電気配線6a,6
bの接続を、従来のワイヤボンディングによる方法やあ
るいは電気配線を形成した別基板をフリップチップ実装
して接続するといった方法による手間を省き、半導体製
造プロセス同様に一括して行えるようになる。
【0037】なお、溝14の幅に応じてポリイミドの塗
布の仕方を変えてもよい。図4(c)は、溝14の幅が
狭い場合のA−A’線断面図を示し、図4(d)は、溝
14の幅が広い場合のA−A’線断面図を示す。図4
(c)に示すように、溝14の幅が狭いときは、溝14
の中を完全にポリイミドで埋めてしまっても構わない。
また、図4(d)に示すように、溝14の幅が広いとき
は、溝14の底部に予め電気配線6dを配設しておき、
溝14の段差の部分にのみ誘電体膜11を付けてからそ
の上に電気配線6cを配設してもよい。
布の仕方を変えてもよい。図4(c)は、溝14の幅が
狭い場合のA−A’線断面図を示し、図4(d)は、溝
14の幅が広い場合のA−A’線断面図を示す。図4
(c)に示すように、溝14の幅が狭いときは、溝14
の中を完全にポリイミドで埋めてしまっても構わない。
また、図4(d)に示すように、溝14の幅が広いとき
は、溝14の底部に予め電気配線6dを配設しておき、
溝14の段差の部分にのみ誘電体膜11を付けてからそ
の上に電気配線6cを配設してもよい。
【0038】[第3の実施の形態]図5は、本発明に係
る電気配線構造の第3の実施の形態を示した斜視図であ
る。同図に示すように、例えばシリコンからなる基板1
上に、石英系ガラスからなるクラッド2とその中に埋め
込まれたコア3とによって構成される光導波路(PL
C)が構成されている。
る電気配線構造の第3の実施の形態を示した斜視図であ
る。同図に示すように、例えばシリコンからなる基板1
上に、石英系ガラスからなるクラッド2とその中に埋め
込まれたコア3とによって構成される光導波路(PL
C)が構成されている。
【0039】さらに、この光導波路の一部はRIE(Re
active Ion Etching)等の方法によって取り除かれ、領
域4と光の入出力端となる光導波路端面9aとが形成さ
れている。このようにして形成された光導波路端面9a
は、通常、領域4の表面から垂直に30μm以上の切り
立った段差となっている。領域4においては、例えばレ
ーザーダイオードやフォトダイオードといった光素子5
がハイブリッド実装されている。
active Ion Etching)等の方法によって取り除かれ、領
域4と光の入出力端となる光導波路端面9aとが形成さ
れている。このようにして形成された光導波路端面9a
は、通常、領域4の表面から垂直に30μm以上の切り
立った段差となっている。領域4においては、例えばレ
ーザーダイオードやフォトダイオードといった光素子5
がハイブリッド実装されている。
【0040】また、領域4上には、これら光素子5を駆
動したり電気信号を入出力したりするための電気配線6
aが配設されており、この電気配線6aと光素子5とは
半田7を介して電気的に接続されている。一方、クラッ
ド2上にも電気配線6bが配設され、これら電気配線6
a,6bは、例えば金からなる厚さ2μm以下の薄膜で
形成されている。なお、光素子5は、その活性層(また
た光吸収層)8が光導波路端面9aで露出したコア3と
光学的に結合するようにして領域4上に搭載されてい
る。
動したり電気信号を入出力したりするための電気配線6
aが配設されており、この電気配線6aと光素子5とは
半田7を介して電気的に接続されている。一方、クラッ
ド2上にも電気配線6bが配設され、これら電気配線6
a,6bは、例えば金からなる厚さ2μm以下の薄膜で
形成されている。なお、光素子5は、その活性層(また
た光吸収層)8が光導波路端面9aで露出したコア3と
光学的に結合するようにして領域4上に搭載されてい
る。
【0041】ここで、図5の一部における平面図を図6
(a)に、またそのB−B’線断面図を図6(b)に示
す。領域4上の電気配線6aとクラッド2上の電気配線
6bとの接続は、高さ30μm以上にもなる光導波路端
面9aを、例えばポリイミドのような誘電体膜11で覆
ってからパタン化し、その上にスパッタおよび蒸着等に
よって電気配線6cを形成することにより接続される。
(a)に、またそのB−B’線断面図を図6(b)に示
す。領域4上の電気配線6aとクラッド2上の電気配線
6bとの接続は、高さ30μm以上にもなる光導波路端
面9aを、例えばポリイミドのような誘電体膜11で覆
ってからパタン化し、その上にスパッタおよび蒸着等に
よって電気配線6cを形成することにより接続される。
【0042】本実施の形態では、誘電体膜11に厚さ1
5μmのポリイミドを用いた。ポリイミドは、粘度の高
い液状のポリイミド前駆体の状態でスピンコート等によ
り容易に塗布でき、パタン化も容易である。その高粘性
を利用することにより、光導波路端面9aを十分に覆う
ことが可能である。
5μmのポリイミドを用いた。ポリイミドは、粘度の高
い液状のポリイミド前駆体の状態でスピンコート等によ
り容易に塗布でき、パタン化も容易である。その高粘性
を利用することにより、光導波路端面9aを十分に覆う
ことが可能である。
【0043】さらに、ポリイミド前駆体からポリイミド
を生成する際には、加熱処理によって熱収縮を引き起こ
すため、ポリイミドのパタン端面がなだらかになり、電
気配線6cの這い上がりが容易になる。このように本実
施の形態によれば、厚さ2μm以下の薄膜電気配線6c
を用いているにかかわらず、30μm以上の光導波路端
面9aの段差でさえ容易に乗り越えることができ、電気
配線6a、6bを接続することができる。
を生成する際には、加熱処理によって熱収縮を引き起こ
すため、ポリイミドのパタン端面がなだらかになり、電
気配線6cの這い上がりが容易になる。このように本実
施の形態によれば、厚さ2μm以下の薄膜電気配線6c
を用いているにかかわらず、30μm以上の光導波路端
面9aの段差でさえ容易に乗り越えることができ、電気
配線6a、6bを接続することができる。
【0044】したがって、従来のPLCプラットフォー
ムでは、領域4のみに電気配線6aを形成したが、本実
施の形態によるば、クラッド2上にも電気配線6bを形
成できるようになり、配線設計の自由度を拡大すること
ができるようになる。さらに、ICやLSIといった電
子素子を、クラッド2上においてハイブリッド実装する
ことで、これら電子素子を用いて直接光素子を駆動した
り、信号処理を可能にできる。そのため、小型で集積度
の高い高機能光モジュールを実現することができように
なる。
ムでは、領域4のみに電気配線6aを形成したが、本実
施の形態によるば、クラッド2上にも電気配線6bを形
成できるようになり、配線設計の自由度を拡大すること
ができるようになる。さらに、ICやLSIといった電
子素子を、クラッド2上においてハイブリッド実装する
ことで、これら電子素子を用いて直接光素子を駆動した
り、信号処理を可能にできる。そのため、小型で集積度
の高い高機能光モジュールを実現することができように
なる。
【0045】[第4の実施の形態]図7は、本発明に係
る電気配線構造の第4の実施の形態を示した斜視図であ
る。ここでは、光素子5の両端においてコア3と光結合
を有するハイブリッド光モジュールの場合について説明
する。
る電気配線構造の第4の実施の形態を示した斜視図であ
る。ここでは、光素子5の両端においてコア3と光結合
を有するハイブリッド光モジュールの場合について説明
する。
【0046】同図に示すように、例えばシリコンからな
る基板1上に、石英系ガラスからなるクラッド2とその
中に埋め込まれたコア3とによって構成される光導波路
(PLC)が形成されている。さらに、この光導波路の
一部はRIE等の方法によって取り除かれ、領域4aと
光の入出力端となる光導波路端面9aが、光素子5の両
側にそれぞれ形成されている。また、領域4aの一部が
クラッド2側へ入り込んだ領域4bも、同時に形成され
ている。
る基板1上に、石英系ガラスからなるクラッド2とその
中に埋め込まれたコア3とによって構成される光導波路
(PLC)が形成されている。さらに、この光導波路の
一部はRIE等の方法によって取り除かれ、領域4aと
光の入出力端となる光導波路端面9aが、光素子5の両
側にそれぞれ形成されている。また、領域4aの一部が
クラッド2側へ入り込んだ領域4bも、同時に形成され
ている。
【0047】このようにして形成された光導波路端面9
aは、通常領域4a,4bの表面から垂直に30μm以
上の切り立った段差となっている。領域4aにおいて
は、例えば半導体光アンプといった、素子の両端で光信
号の入出力を行う光素子5がハイブリッド実装されてい
る。領域4a上には、これら光素子5を駆動したり電気
信号を入出力したりするための電気配線6aが配設され
ており、光素子5とは半田を介して電気的に接続されて
いる。一方、クラッド2上にも、電気配線6bが配設さ
れ、これら電気配線6a,6bは、例えば金からなる厚
さ2μm以下の薄膜で構成されている。なお、光素子5
は、その活性層(または光吸収層)8が両側の光導波路
端面9aで露出したコア3と光学的に結合して搭載され
ている。
aは、通常領域4a,4bの表面から垂直に30μm以
上の切り立った段差となっている。領域4aにおいて
は、例えば半導体光アンプといった、素子の両端で光信
号の入出力を行う光素子5がハイブリッド実装されてい
る。領域4a上には、これら光素子5を駆動したり電気
信号を入出力したりするための電気配線6aが配設され
ており、光素子5とは半田を介して電気的に接続されて
いる。一方、クラッド2上にも、電気配線6bが配設さ
れ、これら電気配線6a,6bは、例えば金からなる厚
さ2μm以下の薄膜で構成されている。なお、光素子5
は、その活性層(または光吸収層)8が両側の光導波路
端面9aで露出したコア3と光学的に結合して搭載され
ている。
【0048】ここで、図7の一部における平面図を図8
(a)に、またそのC−C’線断面図を図8(b)に示
す。領域4a上の電気配線6aとクラッド2上の電気配
線6bとの接続は、高さ30μm以上にもなる光導波路
端面9aを、例えばポリイミドのような誘電体膜11で
覆ってからパタン化し、その上に電気配線6cを形成す
ることにより接続される。
(a)に、またそのC−C’線断面図を図8(b)に示
す。領域4a上の電気配線6aとクラッド2上の電気配
線6bとの接続は、高さ30μm以上にもなる光導波路
端面9aを、例えばポリイミドのような誘電体膜11で
覆ってからパタン化し、その上に電気配線6cを形成す
ることにより接続される。
【0049】本実施の形態では、領域4bにおいて、第
3の実施の形態と同じく誘電体膜11に厚さ15μmの
ポリイミドを用いることで、厚さ2μm以下の薄膜電気
配線6cは、領域4aの両側にある30μm以上の光導
波路端面9の段差を容易に接続することができる。すな
わち、光導波路端面9aの段差を乗り越える電気配線6
cを、領域4bに形成することにより、中央部に搭載さ
れた光素子5からの電気配線を容易に取り出すことが可
能となるばかりではなく、光素子5の搭載間隔dを狭め
ることが可能となり、光素子5の集積密度を上げること
ができる。
3の実施の形態と同じく誘電体膜11に厚さ15μmの
ポリイミドを用いることで、厚さ2μm以下の薄膜電気
配線6cは、領域4aの両側にある30μm以上の光導
波路端面9の段差を容易に接続することができる。すな
わち、光導波路端面9aの段差を乗り越える電気配線6
cを、領域4bに形成することにより、中央部に搭載さ
れた光素子5からの電気配線を容易に取り出すことが可
能となるばかりではなく、光素子5の搭載間隔dを狭め
ることが可能となり、光素子5の集積密度を上げること
ができる。
【0050】[第5の実施の形態]図9は、本発明に係
る電気配線構造の第5の実施の形態を示した斜視図であ
る。ここでは、アレイ光素子5の両端においてコア3と
光結合を有するハイブリッド光モジュールの場合につい
て説明する。
る電気配線構造の第5の実施の形態を示した斜視図であ
る。ここでは、アレイ光素子5の両端においてコア3と
光結合を有するハイブリッド光モジュールの場合につい
て説明する。
【0051】同図に示すように、その構成は第4の実施
の形態で示したものと同じであるが、実装されている光
素子5がアレイとなっている点が異なる。本実施の形態
は、従来アレイ中央部に位置する素子からの電気配線の
取り出しが非常に困難であった点を克服し、したがって
領域4a上の電気配線6aを容易にクラッド2上に取り
出すことができるようになる。
の形態で示したものと同じであるが、実装されている光
素子5がアレイとなっている点が異なる。本実施の形態
は、従来アレイ中央部に位置する素子からの電気配線の
取り出しが非常に困難であった点を克服し、したがって
領域4a上の電気配線6aを容易にクラッド2上に取り
出すことができるようになる。
【0052】[第6の実施の形態]第1〜5の実施の形
態の誘電体膜11上の電気配線6cとして、例えばコプ
レナー線路またはスロット線路等のような伝送線路を形
成することにより、高周波電気信号を伝送できるように
なる。本実施の形態によれば、従来のワイヤボンディン
グによる電気配線接続法とは異なり、10GHz以上の
高速動作を可能とする光ハイブリッドモジュールの作製
が可能となる。
態の誘電体膜11上の電気配線6cとして、例えばコプ
レナー線路またはスロット線路等のような伝送線路を形
成することにより、高周波電気信号を伝送できるように
なる。本実施の形態によれば、従来のワイヤボンディン
グによる電気配線接続法とは異なり、10GHz以上の
高速動作を可能とする光ハイブリッドモジュールの作製
が可能となる。
【0053】図10は、本発明に係る電気配線構造の第
6の実施の形態を示した斜視図であり、図5の電気配線
をコプレナー線路にしたものである。同図に示すよう
に、信号線である電気配線6aの両隣にはグランド配線
6eが設けられている。同様に、信号線である電気配線
6bの両隣にはグランド配線6fが設けられている。同
様に、信号線である電気配線6cの両隣にはグランド配
線6gが設けられている。
6の実施の形態を示した斜視図であり、図5の電気配線
をコプレナー線路にしたものである。同図に示すよう
に、信号線である電気配線6aの両隣にはグランド配線
6eが設けられている。同様に、信号線である電気配線
6bの両隣にはグランド配線6fが設けられている。同
様に、信号線である電気配線6cの両隣にはグランド配
線6gが設けられている。
【0054】以上、本発明に係る実施の形態について述
べてきたが、第1〜6の実施の形態における電気配線6
cの形成方法としては、例えば図11(a)に示すよう
に、先に電気配線6aと電気配線6bとを形成してか
ら、次に切り立った段差面9を覆う誘電体膜11をパタ
ン化し、最後に電気配線6cを形成して接続してもよ
い。一方、図11(b)に示すように、先に切り立った
段差面9を覆う誘電体膜11をパタン化してから、一括
して電気配線6を形成してもよい。
べてきたが、第1〜6の実施の形態における電気配線6
cの形成方法としては、例えば図11(a)に示すよう
に、先に電気配線6aと電気配線6bとを形成してか
ら、次に切り立った段差面9を覆う誘電体膜11をパタ
ン化し、最後に電気配線6cを形成して接続してもよ
い。一方、図11(b)に示すように、先に切り立った
段差面9を覆う誘電体膜11をパタン化してから、一括
して電気配線6を形成してもよい。
【0055】また、第3〜5の実施の形態の光導波路
は、シリコン基板上に形成された石英系ガラスに限定さ
れるものではない。たとえば、インジウムリン基板やア
ルミナ基板等の上に、誘電体からなる光導波路を作製し
てもよく、何ら限定されるものではない。さらに、電子
素子をハイブリッド集積するのではなく、基板1が半導
体基板であれば基板1に作り込んでもよい。
は、シリコン基板上に形成された石英系ガラスに限定さ
れるものではない。たとえば、インジウムリン基板やア
ルミナ基板等の上に、誘電体からなる光導波路を作製し
てもよく、何ら限定されるものではない。さらに、電子
素子をハイブリッド集積するのではなく、基板1が半導
体基板であれば基板1に作り込んでもよい。
【0056】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、急
峻な段差や深い溝を乗り越えられる電気配線の形成が、
半導体製造プロセス同様に一括して形成可能となるた
め、ワイヤホンディング工程を省くことができるように
なる。特に、光導波路を有する基板上において、急峻な
光導波路端面の段差を乗り越えられる電気配線が可能と
なる。そのため、電子素子や光素子といった複数の能動
素子を集積可能なものとし、電気配線設計の自由度が大
きくなり、小型で集積度の高い高機能光モジュールを実
現することができようになる。また、両側を急峻な光導
波路端面に囲まれた領域に搭載された光素子への、電気
配線の取り出しが容易に可能となる。また、両側を急峻
な光導波路端面に囲まれた領域に搭載された光素子が複
数個になった場合、素子の搭載間隔を狭めることが可能
となるため、より光モジュールの小型化が可能となる。
また、両側を急峻な光導波路端面に囲まれた領域に搭載
されたアレイ光素子への、電気配線の取り出しが可能と
なる。また、急峻な光導波路端面を覆った誘電体膜上
に、伝送線路を形成することができるようになり、10
GHz以上の高速動作が可能なハイブリッド光モジュー
ルが作製できるようになる。
峻な段差や深い溝を乗り越えられる電気配線の形成が、
半導体製造プロセス同様に一括して形成可能となるた
め、ワイヤホンディング工程を省くことができるように
なる。特に、光導波路を有する基板上において、急峻な
光導波路端面の段差を乗り越えられる電気配線が可能と
なる。そのため、電子素子や光素子といった複数の能動
素子を集積可能なものとし、電気配線設計の自由度が大
きくなり、小型で集積度の高い高機能光モジュールを実
現することができようになる。また、両側を急峻な光導
波路端面に囲まれた領域に搭載された光素子への、電気
配線の取り出しが容易に可能となる。また、両側を急峻
な光導波路端面に囲まれた領域に搭載された光素子が複
数個になった場合、素子の搭載間隔を狭めることが可能
となるため、より光モジュールの小型化が可能となる。
また、両側を急峻な光導波路端面に囲まれた領域に搭載
されたアレイ光素子への、電気配線の取り出しが可能と
なる。また、急峻な光導波路端面を覆った誘電体膜上
に、伝送線路を形成することができるようになり、10
GHz以上の高速動作が可能なハイブリッド光モジュー
ルが作製できるようになる。
【図1】 本発明の第1の実施の形態を示す斜視図であ
る。
る。
【図2】 本発明の第2の実施の形態を示す斜視図であ
る。
る。
【図3】 図2に係る電気配線構造の平面図(a)およ
びA−A’線断面図(b)である。
びA−A’線断面図(b)である。
【図4】 図2に係る電気配線構造のA−A’断面図
(c)およびA−A’線断面図(d)である。
(c)およびA−A’線断面図(d)である。
【図5】 本発明の第3の実施の形態を示す斜視図であ
る。
る。
【図6】 図5に係る電気配線構造の平面図(a)およ
びB−B’線断面図
びB−B’線断面図
【図7】 本発明の第4の実施の形態を示す斜視図であ
る。
る。
【図8】 図7に係る電気配線構造の平面図(a)およ
びC−C’線断面図(b)である。
びC−C’線断面図(b)である。
【図9】 本発明の第5の実施の形態を示す斜視図であ
る。
る。
【図10】 本発明の第6の実施の形態を示す斜視図で
あり、図5(第3の実施の形態)にコプレナー線路を適
用したものである。
あり、図5(第3の実施の形態)にコプレナー線路を適
用したものである。
【図11】 第1〜6の実施の形態に適用可能な電気配
線構造の断面図(a),(b)である。
線構造の断面図(a),(b)である。
【図12】 従来例を示す斜視図である。
【図13】 従来例を示す斜視図である。
1…基板、2…クラッド、3…コア、4,4a,4b…
領域、5…光素子、5a…受光部、6…電気配線、6
a,6a’,6b,6c,6d…電気配線、6e,6
f,6g…グランド配線、7…半田、8…活性層(また
は光吸収層)、9…段差面、9a…光導波路端面、9b
…へき開端面、10…ワイヤ、11…誘電体膜、12…
V溝、13…光ファイバ、14…溝。
領域、5…光素子、5a…受光部、6…電気配線、6
a,6a’,6b,6c,6d…電気配線、6e,6
f,6g…グランド配線、7…半田、8…活性層(また
は光吸収層)、9…段差面、9a…光導波路端面、9b
…へき開端面、10…ワイヤ、11…誘電体膜、12…
V溝、13…光ファイバ、14…溝。
フロントページの続き (72)発明者 山田 貴 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日本 電信電話株式会社内 Fターム(参考) 2H047 PA24 QA04 QA07 TA01 TA13 5F073 AB15 AB28 BA01 CB04 CB05 CB19 EA14 FA30 5F088 BA02 BA15 BB01 CB06 CB07 CB14 EA02 FA11 GA02 GA03 HA20 JA03 JA14
Claims (13)
- 【請求項1】 切り立った段差によって隔てられた2領
域のそれぞれに配設された電気配線同士を接続する電気
配線構造において、 前記2領域の境界に配設されかつなだらかな面を有する
誘電体膜を備え、 前記2領域の電気配線は、前記誘電体膜上の電気配線に
よって接続されていることを特徴とする電気配線構造。 - 【請求項2】 請求項1において、 前記切り立った段差は、溝の一部であることを特徴とす
る電気配線構造。 - 【請求項3】 請求項1において、 前記2領域のうちの一方は、クラッドとこのクラッドに
埋め込まれたコアとで構成された光導波路であり、 前記2領域のうちの他方は、この光導波路の一部を取り
除いて作られた領域であることを特徴とする電気配線構
造。 - 【請求項4】 請求項1において、 前記誘電体膜は、ポリイミドからなることを特徴とする
電気配線構造。 - 【請求項5】 請求項1において、 前記誘電体膜上の電気配線は、伝送線路を構成している
ことを特徴とする電気配線構造。 - 【請求項6】 請求項1において、 前記電気配線構造は、平面光波回路に使用されることを
特徴とする電気配線構造。 - 【請求項7】 切り立った段差によって隔てられた2領
域にそれぞれ配設された電気配線同士を接続する電気配
線構造の製造方法において、 前記2領域のそれぞれに電気配線を配設する工程と、 前記2領域の境界になだらかな面を有する誘電体膜を形
成する工程と、 前記2領域の電気配線同士を接続する電気配線を、前記
誘電体膜上に形成する工程とを有することを特徴とする
電気配線構造の製造方法。 - 【請求項8】 切り立った段差によって隔てられた2領
域にそれぞれ配設された電気配線同士を接続する電気配
線構造の製造方法において、 前記2領域の境界になだらかな面を有する誘電体膜を形
成する工程と、 前記2領域上の電気配線と、これらの電気配線を接続し
かつ前記誘電体膜上に位置する電気配線と、を同時に形
成する工程とを有することを特徴とする電気配線構造の
製造方法。 - 【請求項9】 請求項7または8において、 前記切り立った段差は、溝の一部であることを特徴とす
る電気配線構造の製造方法。 - 【請求項10】 請求項7または8において、 前記2領域のうちの一方は、クラッドとこのクラッドに
埋め込まれたコアとで構成された光導波路であり、 前記2領域のうちの他方は、この光導波路の一部を取り
除いた領域であることを特徴とする電気配線構造の製造
方法。 - 【請求項11】 請求項7または8において、 前記誘電体膜は、ポリイミドからなることを特徴とする
電気配線構造の製造方法。 - 【請求項12】 請求項7または8において、 前記誘電体膜上の電気配線は、伝送線路を構成している
ことを特徴とする電気配線構造の製造方法。 - 【請求項13】 請求項7または8において、 前記電気配線構造は、平面光波回路に使用されることを
特徴とする電気配線構造の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10330983A JP2000156511A (ja) | 1998-11-20 | 1998-11-20 | 電気配線構造およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10330983A JP2000156511A (ja) | 1998-11-20 | 1998-11-20 | 電気配線構造およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000156511A true JP2000156511A (ja) | 2000-06-06 |
Family
ID=18238534
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10330983A Pending JP2000156511A (ja) | 1998-11-20 | 1998-11-20 | 電気配線構造およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000156511A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4951971B2 (ja) * | 2004-01-21 | 2012-06-13 | 日本電気株式会社 | 光電気複合モジュール |
JP2017199905A (ja) * | 2016-04-25 | 2017-11-02 | 住友電工デバイス・イノベーション株式会社 | 光半導体装置 |
-
1998
- 1998-11-20 JP JP10330983A patent/JP2000156511A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4951971B2 (ja) * | 2004-01-21 | 2012-06-13 | 日本電気株式会社 | 光電気複合モジュール |
JP2017199905A (ja) * | 2016-04-25 | 2017-11-02 | 住友電工デバイス・イノベーション株式会社 | 光半導体装置 |
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Legal Events
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040713 |
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A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20040913 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20050118 |