[go: up one dir, main page]

JP2000155231A - 導波路コア膜及びその作製方法 - Google Patents

導波路コア膜及びその作製方法

Info

Publication number
JP2000155231A
JP2000155231A JP11077093A JP7709399A JP2000155231A JP 2000155231 A JP2000155231 A JP 2000155231A JP 11077093 A JP11077093 A JP 11077093A JP 7709399 A JP7709399 A JP 7709399A JP 2000155231 A JP2000155231 A JP 2000155231A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
core film
waveguide core
initial
film
thermal annealing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11077093A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshimichi Oki
義路 大木
Makoto Fujimaki
真 藤巻
Shigeyuki Yotsumoto
茂之 四元
Kazuo Imamura
一雄 今村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Cable Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Cable Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Cable Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Cable Industries Ltd
Priority to JP11077093A priority Critical patent/JP2000155231A/ja
Publication of JP2000155231A publication Critical patent/JP2000155231A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B19/00Other methods of shaping glass
    • C03B19/14Other methods of shaping glass by gas- or vapour- phase reaction processes
    • C03B19/1453Thermal after-treatment of the shaped article, e.g. dehydrating, consolidating, sintering
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B2201/00Type of glass produced
    • C03B2201/06Doped silica-based glasses
    • C03B2201/30Doped silica-based glasses doped with metals, e.g. Ga, Sn, Sb, Pb or Bi
    • C03B2201/31Doped silica-based glasses doped with metals, e.g. Ga, Sn, Sb, Pb or Bi doped with germanium
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P40/00Technologies relating to the processing of minerals
    • Y02P40/50Glass production, e.g. reusing waste heat during processing or shaping
    • Y02P40/57Improving the yield, e-g- reduction of reject rates

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Optical Integrated Circuits (AREA)
  • Glass Melting And Manufacturing (AREA)
  • Surface Treatment Of Glass (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 Geとは異なる元素の添加や水素の添加を行
うことなしに、同じ方法によって堆積した初期導波路コ
ア膜に対し後処理を施すことによって、紫外光に対し安
定な通常の導波路コア膜としても、紫外光に対して敏感
な光誘起屈折率変化型導波路コア膜としてもいずれにも
適用し得るようにする。 【解決手段】 CVD法によってシリカ基板上にGeド
ープSiO2膜を堆積して初期導波路コア膜とする。初
期導波路コア膜に対し酸化雰囲気下で800℃以上の熱
処理を所定時間行う。これにより、雰囲気中の酸素が取
り込まれてGeの酸素欠乏性欠陥が減少し5.1eV吸
収帯が消滅する傾向となり、紫外光に対する感度が低減
して紫外光に対し安定した通常の導波路コア膜となる。
または、初期導波路コア膜に対し非酸化雰囲気下で80
0℃以上の熱処理を所定時間行う。これにより、Geの
酸素欠乏性欠陥が増加し5.1eV吸収帯が増大する傾
向となり、紫外光に対する感度が増大して、大きな光誘
起屈折率を有する導波路コア膜となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、導波路用コア膜お
よびその作製方法に関する。特に、光誘起屈折率変化を
利用して、グレーティング等の光学素子を形成するのに
適した導波路コア膜及びその作製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、導波路コア膜の製造方法とし
ては、CVD法(化学的気相堆積法;Chemical Vapor D
eposition)もしくはFHD法(火炎堆積法;Flame Hyd
rolysis Deposition)により石英系ガラスである導波路
コア膜をシリカ基板上に堆積するものが知られている。
ここで、上記CVD法とは、導波路コア膜として堆積す
る組成を有するガスを熱もしくはプラズマにより分解し
て基板上に堆積させるものである。また、上記FHD法
とは、光ファイバの製造方法であるVAD技術を応用し
たものであり、基板に多孔質ガラスを吹き付けて焼結す
るものである。そして、通常、この導波路コア膜に対し
エッチング処理等を施すことにより導波路として必要な
コア部だけに削り出すということが行われ、このコア部
に対しクラッド層等が成されて導波路として用いられ
る。また、上記の導波路コア膜には、コア部の屈折率を
クラッド部よりも高めて光をコア部内に閉じ込めておく
ためにGe(ゲルマニウム)が通常添加されている。こ
の通常の導波路コア膜中のGe添加量は、十分に光を閉
じ込めるための高い屈折率を得るとともに、伝送損失を
低く抑えるために、約3.5〜約10モル%の範囲内に
設定されている。
【0003】一方、上記のGeドープされた石英系ガラ
スコア膜に紫外光を照射することにより、例えば、周期
的な屈折率変調縞であるグレーティングを書き込み、こ
のグレーティングを例えば特定波長を反射させる反射フ
ィルタ等の光学素子として利用する技術が開発されてい
る。これらの光学素子が形成された導波路は、通常の光
通信用の導波路の途中に介装され、光通信における各種
の光制御に用いられる。上記の如きGeが添加された導
波路コア膜においては、光子エネルギー(Photon Energ
y)と光の吸収係数(Absorption coefficient)あるい
は吸光度(Absorbance)との関係により定められる吸光
特性は上記の添加したGeに起因してほぼ5.1eVに
ピークを持つ吸収帯が生じるものとなる(例えばH.Hos
ono et al、Narure and origin of the 5-eV band in S
iO2:GeO2glasses、PHYSICAL REVIEW B、Vol.46、No.1
8、pp11445〜11451、1992年11月参照)。このため、上
記の吸収帯に対応する波長の紫外光を照射することによ
り、上記導波路コア部に屈折率変調を生じさせることに
なる。また、上記の屈折率変調はGe関連の常磁性欠
陥、特にGeE’center(GeのEプライムセンター;
Geを中心とする4つの結合手に対しそれぞれ酸素が結
合した本来の4配位構造から1つの酸素がとれて3配位
構造となってGeの電子の手が1つ余っている状態)に
起因するものであることが知られている(K.D.Simmons
et al、Correlation of defect centers with a wavele
ngth-dependent photosensitive response in germania
-doped silica optical fibers、OPTICS LETTERS、Vol.
16、No.3、pp141〜143、1991年2月参照)。5.1eV
に吸収のピークを持つ欠陥の数(欠陥濃度)が多い(高
い)程、紫外光照射によってこのGe関連の常磁性欠陥
がより多く誘起され、その結果、光誘起屈折率変化がよ
り大きくなると考えられている。
【0004】しかしながら、Geドープされた石英系ガ
ラスコア膜にグレーティング等を書き込むためには、上
述の通常の導波路コア膜におけるGe添加(約3.5モ
ル%〜約10モル%)だけでは、十分な光誘起屈折率変
化(感光性とも呼ばれることもある)が得られないの
で、光誘起屈折率変化を増大させるために次のような方
法が従来より知られている。すなわち、例えば、上記の
Geに加えB(ホウ素)等の他の元素をも添加する方法
(小向哲郎他、「ブラッググレーティング用光ファイバ
の高感度化」、電子情報通信学会エレクトロニクスソサ
イエティ大会、C-139、pp139、1996参照)や、Ge添
加した導波路コア膜に後工程で水素を添加する方法であ
る(例えば特開平10−82919号公報参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のGe
に加え他の元素をも添加する方法によると、光誘起屈折
率変化型導波路コア膜と、通常の導波路コア膜とを別々
に作り分ける、すなわち、それぞれを異なる工程で堆積
する必要がある。通常の導波路コア膜には、紫外光を受
けても屈折率変化を起こさず安定していること、つま
り、紫外光の照射を受けても上述の欠陥が発生せずに紫
外〜可視〜赤外の全波長域にわたり透過性が良いことが
求められ、通常の導波路コア膜はこのようなものを目標
として作製される。一方、光誘起屈折率変化によってグ
レーティング等の光学素子が形成される導波路コア膜は
上記の通常の導波路コア膜とは逆特性のもの、すなわ
ち、上記の各波長に対し伝送損失は高いものの紫外光の
照射を受けて屈折率変化を誘起し易いものが好ましい。
従って、光誘起屈折率変化型導波路コア膜は、通常の導
波路コア膜とは異なる特別の材料を用いて作製する必要
があることになり、これにより、多大な手間を要し作製
効率が低い。
【0006】また、光誘起屈折率変化を増大させるため
の上記の水素を添加する方法によると、その水素添加処
理が、通常、高圧水素を充填した密閉容器内に上記コア
部を入れて数週間放置することにより行われるため、こ
の添加処理のための設備に加え、多大な処理時間を必要
とすることになる。
【0007】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであり、その目的とするところは、通常の導波路
コア膜および光誘起屈折率変化型コア膜を高効率で作製
する方法およびそのような作製方法によって得られるコ
ア膜および導波路を提供することを目的とする。特に、
光誘起屈折率変化を増大させるためにGeとは異なる元
素の添加や後処理による水素の添加を行うこと無しに、
同じ工程で堆積した導波路コア膜に対し後処理を施すこ
とにより、紫外光に対し安定な通常の導波路コア膜とし
ても、紫外光に敏感であって光誘起屈折率変化の大きな
グレーティング用コア膜としてもいずれにも適用し得る
導波路コア膜及びその作製方法を提供することを目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、ある特定方法によって堆積した導波路コ
ア膜に対し後処理として、酸化雰囲気下(酸素存在下)
または非酸化雰囲気下で熱処理を施すことにより紫外光
を吸収するGe関連の欠陥状態が変化してその欠陥に起
因する吸収帯の吸収ピークが低減または増大することを
見いだし、この変化性状に着目してなされたものであ
る。
【0009】具体的には、第1の発明による導波路コア
膜は、Geを添加した石英系ガラスコア膜よりなる導波
路コア膜であって、基板上にCVD法によって堆積され
たGe添加の石英系ガラスコア膜に対し、酸化雰囲気下
(例えば大気雰囲気下等の酸素存在下)で少なくとも前
記堆積時よりも高い温度で熱処理されてなるものであ
る。
【0010】また、第2の発明は、上記第1の発明の導
波路コア膜の作製方法に係り、Geが添加された石英系
ガラスコア膜を作製する導波路コア膜作製方法であっ
て、CVD法によってGeを添加しながら石英系ガラス
コア膜を基板上に堆積する工程と、前記堆積工程の後
に、前記石英系ガラスコア膜に対し酸化雰囲気下(例え
ば大気雰囲気下等の酸素存在下)で少なくとも前記堆積
工程よりも高い温度で熱処理を施す工程とを包含する。
前記堆積工程を酸素欠乏雰囲気下において行ってもよ
い。
【0011】ここで、CVD法によるGeドープ石英系
ガラスコア膜の堆積を例えば700℃よりも高く800
℃を超えない温度範囲で行った場合には、上記熱処理は
800℃以上の温度で行えばよい。また、「酸化雰囲気
下または酸素存在下」とは、酸素欠乏雰囲気ではないこ
とを意味し、後述の実施形態の説明から明らかなよう
に、酸素欠乏欠陥のGe元素を酸化(酸素との結合を形
成)できるだけの酸素を供給できる雰囲気を指す。酸素
分圧が約0.1atm以上であることが好ましく、約
0.5atm以上であることが更に好ましい(但し還元
性の水素ガスは実質的に含まない。)。酸素分圧および
雰囲気の全圧の上限は特に無いが、簡便さのためには、
大気圧(1気圧)以下が好ましい。
【0012】さらに、第3の発明による導波路コア膜
は、Geが添加された石英系ガラスコア膜よりなる導波
路コア膜であって、基板上にCVD法によって堆積され
たGe添加の石英系ガラスコア膜に対し、非酸化雰囲気
下で少なくとも前記堆積時よりも高い温度で熱処理され
てなるものである。非酸化雰囲気下で熱処理が施された
前記導波路コア膜内にグレーティングが形成されていて
もよい。
【0013】また、第4の発明は、上記第3の発明の導
波路コア膜の作製方法に係り、Geが添加された石英系
ガラスコア膜を作製する導波路コア膜の作製方法であっ
て、CVD法によってGeを添加しながら石英系ガラス
コア膜を基板上に堆積する工程と、前記堆積工程の後
に、前記石英系ガラスコア膜に対し非酸化雰囲気下で少
なくとも前記堆積工程よりも高い温度で熱処理を施す工
程とを包含する。ここで、前記熱処理工程における前記
非酸化雰囲気は、不活性ガス雰囲気であってもよい。
また、前記非酸化雰囲気下で熱処理が施された前記石英
系ガラスコア膜の少なくとも一部に紫外光を照射するこ
とによってグレーティングを形成する工程を更に包含し
てもよい。
【0014】上記第1もしくは第2の発明の場合、CV
D法によって堆積されたas-grownの導波路コア膜(以
下、初期導波路コア膜と称する)に対し酸化雰囲気下で
熱処理(または熱アニールと称する)を行うと、その熱
処理時間の経過と共にGeに起因する5.1eV付近の
吸収ピークが低減する。つまり、熱処理時間の経過と共
に照射紫外光の吸収強度が低下し、紫外光照射による屈
折率変化が小さくなる。換言すれば、上記の熱処理によ
って、紫外光照射を受けても屈折率変化の生じない安定
した導波路コア膜、つまり、グレーティング用ではなく
て通常の導波路コア膜に変換させることが可能になる。
これは、初期導波路コア膜が酸化雰囲気下での熱処理を
受けることにより酸素が初期導波路コア膜に取り込ま
れ、この酸素が上記Ge関連の欠陥に結合してその欠陥
が減少するためと考えられる。
【0015】初期導波路コア膜を酸素欠乏雰囲気下でC
VD法によって堆積すれば、酸素欠乏型欠陥を多く含ん
だ初期導波路コア膜が得られる。このようにして得られ
た初期導波路コア膜は、紫外光照射により上記のGe
E’centerが増加するので、大きな光誘起屈折率変化を
有し、光学素子(グレーティング等)の書き込み用とし
て好適に利用され得る。この初期導波路コア膜に、後処
理としての上記酸化雰囲気下での熱処理を行うことによ
り、紫外光照射による屈折率変化が小さな通常の導波路
コア膜として用いるのに適した導波路コア膜が得られ
る。
【0016】従って、上述したGeとは異なる元素の添
加や後処理による水素の添加を行うことなしに、本来の
光誘起屈折率変化型導波路コア膜の作製が可能である。
一方、この光学素子形成用の光誘起屈折率変化型導波路
コア膜と同じ工程(CVD法の条件等)で作製した初期
導波路コア膜に対し上記の後処理を施すことによって、
紫外光に対し安定な通常の導波路コア膜をも作製するこ
とが可能になる。
【0017】上記第3もしくは第4の発明の場合、CV
D法によって堆積された初期導波路コア膜に対し非酸化
雰囲気下で熱処理を行うと、その熱処理時間の経過と共
にGeに起因する5.1eV付近の吸収ピークが増大す
ることになる。つまり、熱処理時間の経過と共に照射紫
外光の吸収度合いが増大し、紫外光照射による屈折率変
化の度合いが増加する。換言すれば、上記の熱処理によ
って、紫外光照射を受けたときの屈折率変化が大きいグ
レーティング等の光学素子の形成に適した光誘起屈折率
変化型導波路コア膜を得ることが可能になる。これは、
初期導波路コア膜が非酸化雰囲気下での熱処理を受ける
ことにより、上記Ge関連の欠陥が増加するためと考え
られる。
【0018】上述したように、本発明によると、上記熱
処理の雰囲気および熱処理の程度(温度及び時間)を制
御することにより、紫外域に吸収を有する欠陥の数(密
度)を変化させ、その結果、紫外光照射に対する光誘起
屈折率変化の程度を所望の範囲内に制御することも可能
になる。従って、CVD法によって作製した初期導波路
コア膜の紫外光照射に対する屈折率変化の度合いを制御
して、所望の特性を有するグレーティング等の光学素子
の形成に適した光誘起屈折率変化型導波路コア膜および
通常の導波路コア膜を作製することが可能になる。
【0019】酸化雰囲気下および非酸化雰囲気下での熱
処理温度は、CVD法による導波路コア膜の堆積温度
(約700℃〜約800℃)よりも高い温度であればよ
い。導波路コア膜の材料として石英系ガラスを用いた場
合には、約1500℃〜約1600℃以下の温度で熱処
理することが好ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
【0021】(実施形態1)本実施形態では、酸化雰囲
気下での熱処理(熱アニール)によって光誘起屈折率変
化を制御する。
【0022】本実施形態の導波路コア膜は、図1に示す
ようにCVD法による初期導波路コア膜堆積工程と、そ
の後処理としての熱処理(熱アニール)工程とを経るこ
とにより作製される。以下、比較例と共に説明する。
【0023】導波路コア膜としてのGeドープSiO2
コア膜をCVD法及び比較のためにFHD法の各方法に
よってシリカ基板上に堆積した(図1及び図2参照)。
CVD法によって堆積したものを導波路コア膜I(実施
例;図1参照)、FHD法によって堆積したものを導波
路コア膜II(比較例;図2参照)とする。これらの導波
路コア膜IおよびIIは、共に、Geの添加濃度を3.5
mol%にして膜厚7μmになるように堆積した。Iおよ
びIIは、導波路コア膜の堆積方法(CVD法およびFH
D)をそれぞれ表し、初期導波路コア膜IasおよびIIas
(as-grownの導波路コア膜)にx時間熱アニールを施し
た導波路コア膜を導波路コア膜IxhおよびIIxhと表記す
る。
【0024】上記のCVD法としては、具体的にはLP
−CVD法(Low-pressure PlasmaChemical Vapor Depo
sition法;例えば特開平7−49429号公報参照)に
より行った。このLP−CVD法は、低圧で高周波プラ
ズマを発生させる減圧プラズマCVD法に属するもので
ある。具体的には、上記LP−CVD法は、ヒータを内
蔵し外面にプラズマを発生させる誘導コイルが配設され
た反応容器内を真空ポンプにより所定の減圧状態にしか
つ700℃よりも高く800℃を超えない範囲の温度状
態にし、上記誘導コイルに所定の高周波電圧を印加して
上記反応容器内に高周波プラズマを発生させつつ所定流
量の原料ガス(SiCl4、GeCl4、O2等)を供給
することにより上記反応容器内の基板上に導波路コア膜
Iを堆積させるようになっている。
【0025】その後に、CVD法によって得られた各初
期導波路コア膜IasおよびIIasに対し熱アニール工程を
行った。この熱アニール工程では、図3に示した熱アニ
ール装置100を用いて、1気圧(大気圧)の酸素雰囲
気の下でヒータにより800℃で所定時間ずつ加熱し
た。酸素分圧は、少なくとも約0.1atm以上である
ことが好ましい。
【0026】図3に、本実施形態の熱アニールに用いら
れる装置の例を示す。図3の熱アニール装置100は、
加熱部20と雰囲気制御部40とを備えている。加熱部
20は、電気炉22と電気炉22内に配置された燃焼管
24とを備えている。試料(初期導波路コア膜Iasおよ
びIIas)28は、燃焼ボート26に収納された状態で燃
焼管24内に配置される。電気炉22から放出される熱
は、燃焼管24内に配置された試料28に供給される。
必要に応じて、試料28の温度を検出し、電気炉22を
制御する回路(不図示)を設けても良い。燃焼管24
は、試料28の温度および試料28の周辺の雰囲気を十
分に効率良く制御するために設けられている。燃焼管2
4および燃焼ボート26は、所望の耐熱性を有する公知
の材料を用いて形成されている。
【0027】雰囲気制御部40は、ガス源としてのボン
ベ42、圧力調整器44および流量調整器46とを備え
ている。ボンベ42に貯蔵されているガスは、配管48
内を流れて、圧力調整器44および流量調整器46でそ
れぞれ圧力および流量が調整され、燃焼管24内に供給
される。本実施形態の酸素雰囲気下での熱アニールを大
気中で行う場合には、雰囲気制御部40を省略すること
もできる。
【0028】なお、図3では、1種類のガスを供給する
ための装置を例示しているが、複数種類のガスを用いる
構成を採用してもよい。さらに、雰囲気制御部40は、
加熱部20内を減圧雰囲気に維持するため、チャンバー
やガス排気系を備える構成を採用してもよい。また、電
気炉22に代えて、公知の加熱装置を広く用いることが
でき、例えば、赤外線加熱炉や赤外線レーザを用いても
よい。
【0029】各初期導波路コア膜IasおよびIIasに、K
rFエキシマレーザ(Lambda Physik社製LPX105i、光子
エネルギー5.0eV、1パルス当たりのエネルギー密
度80mJ/cm2)により紫外レーザ光を所定ショッ
ト数ずつ照射した。
【0030】上記の各導波路コア膜IおよびII(初期お
よび紫外レーザ光照射)について、吸収スペクトルの測
定、及び、JEOL製のJES−PX1060を用いた
電子スピン共鳴(Electron Spin Resonance;ESR)
法による欠陥状態の測定によって、上記の紫外レーザ光
照射が誘起するガラス構造変化を観測した。また、上記
の各導波路コア膜IおよびII(初期および熱アニール
後)について、吸収スペクトルの測定によって、上記熱
処理が導波路コア膜のガラス構造に及ぼす影響を観察し
た。
【0031】併せて、上記各導波路コア膜IおよびII
(初期および熱アニール後)について、それぞれHF溶
液(フッ化水素酸溶液;約10%水溶液)によりエッチ
ング処理する前後の各表面性状について、走査電子顕微
鏡(SEM;株式会社日立製作所製S2500CX)を
用いて観察した。
【0032】なお、以上の各測定及び紫外レーザ光照射
は全て室温の下で行った。
【0033】(熱アニール前後の吸収スペクトル)上記
各初期導波路コア膜IasおよびIIas、およびこの各初期
導波路コア膜IasおよびIIasに対し熱アニールを1時
間、3時間および5時間行った導波路コア膜IおよびII
について、株式会社島津製作所製のUV−3100PC
により吸収スペクトルの測定を行った。
【0034】熱アニール前の上記各初期導波路コア膜I
asおよびIIasについての各吸収スペクトルを図4に、上
記初期導波路コア膜Ias及び1、3および5時間の熱ア
ニールの経過時間毎の導波路コア膜I1h、I3hおよびI
5hについての各吸収スペクトルを図5にそれぞれ示す。
【0035】図4をみると、初期導波路コア膜Iasでは
Geの酸素欠乏性欠陥(Geoxygen-deficient center
s;以下「GODC」という)に起因する5.1eVで
の吸収帯が現れているのに対し、初期導波路コア膜IIas
ではそのような吸収帯は現れていない。従って、初期導
波路コア膜Iasは酸素欠乏型のガラスであるのに対し、
初期導波路コア膜IIasは酸素欠乏型のガラスではなく、
この初期導波路コア膜IIasは紫外光に対しより安定な通
常の導波路形成に適したガラスであると考えられる。
【0036】図5をみると、上記の初期導波路コア膜I
asに対し熱アニールを施すと、上記GODCに起因する
5.1eVの吸収帯が熱アニールの実行時間が長くなる
程低減していることが分かる。すなわち、上記5.1e
Vの吸収帯の吸収ピーク値が、熱アニール前の初期導波
路コア膜Iasよりも1時間の熱アニール後の導波路コア
膜I1hの方が低い値となり、この導波路コア膜I1hより
も3時間の熱アニール後の導波路コア膜I3hの方が低い
値となるというように、熱アニールの時間経過に従って
低くなる。そして、5時間の熱アニール後の導波路コア
膜I5hでは5.1eV吸収帯の吸収強度が初期導波路コ
ア膜Iasと比べて約5分の1程度にまで低下している。
従って、初期導波路コア膜Iasに対して5時間を超える
熱アニールを施すことによって、5.1eV吸収帯の吸
収ピーク値が初期導波路コア膜IIasの吸収スペクトルと
ほぼ同じ程度まで低下するものと考えられる。すなわ
ち、上記5.1eV吸収帯に起因して紫外光誘起屈折率
変化が生じる光誘起屈折率変化型導波路コア膜(初期導
波路コア膜Ias)を、これに対し熱アニールを5時間以
上施すことにより紫外光誘起屈折率変化が生じ難い通常
の導波路コア膜(I5h)に変化させることが可能にな
る。これに対し、導波路コア膜IIの場合には上記の熱ア
ニールを施しても、その熱アニールの前後で吸収スペク
トルにおいてさしたる変化はなかった。
【0037】なお、上記の図4及び図5の各吸収スペク
トルは横軸を光子エネルギー(Photon Energy)、縦軸
を吸光度(Absorbance;−log10(I/I0)で表される
量。ここで、I0およびIはそれぞれ試料を通る前と後
との光の強度)とし、光子エネルギーに対する吸光度に
より定められる吸光特性を表したものである(後述の図
10、図13、図14および図16において同じ)。 (熱アニール前後の性状)上記各初期導波路コア膜Ias
およびIIasと、この各初期導波路コア膜IasおよびIIas
に対し熱アニールを5時間行った状態の導波路コア膜I
5hおよびII5hについてそれぞれ表面性状の比較観察を行
った。
【0038】熱アニール前の各初期導波路コア膜Iasお
よびIIasは、堆積方法の違いに拘わらず共に非常に滑ら
かな表面であった。そして、これらの両初期導波路コア
膜IasおよびIIasの表面をそれぞれ上記HF溶液により
エッチング処理した。この結果、初期導波路コア膜Ias
は図6にそのエッチング処理後の表面性状についてのS
EM写真を示すように細かい凹凸を有するものになった
のに対し、初期導波路コア膜IIasは、図7に図6と同様
のSEM写真を示すように、上記図6の初期導波路コア
膜Iasよりも滑らかな表面であった。
【0039】ここで、HFによりSiO2は溶解し得る
ものの、GeO2は溶解し得ないことは周知である。従
って、Ge量の違いによってHFによるエッチング度合
いは異なることになる。このため、上記の如き初期導波
路コア膜Iの凹凸は、Geの分布が均一ではないこと、
つまりGeリッチの領域とプアな領域とが存在するとい
うようなGe分布の不均一に起因するGeO2分布の不
均一性によるものと考えられる。このため、初期導波路
コア膜Iasに対しHF溶液によるエッチング処理をして
も、そのエッチング後の表面が滑らかにはならなかった
ものと考えられる。加えて、初期導波路コア膜IasのG
eリッチ領域には多量のGODCが集中しているものと
考えられる。このことは上述の吸収スペクトルの測定結
果(GODCに起因する5.1eVでの吸収帯の存在)
と合致している。
【0040】これに対し、初期導波路コア膜IIasではG
eの分布がほぼ均一であるものと考えられる。そして、
初期導波路コア膜IIasにおいて、HFによるエッチング
処理後の表面が図7に示すように滑らかな状態であると
いう事実は、Geの分布が本来均一であることを示して
いる。このことは、吸収スペクトルにおいて5.1eV
での吸収帯が存在しないことに対応している。
【0041】次に、上記各初期導波路コア膜Iasおよび
IIas(HF溶液によるエッチング処理を行っていないも
の)に対し5時間の熱アニールを施し、上記と同様にH
F溶液によりエッチング処理を行った。上記の熱アニー
ル後であってエッチング処理前の導波路コア膜I5hの表
面は、図6に示す凹凸よりもさらに細かい凹凸を有して
いた。上述の様に、導波路コア膜IにおけるGe分布が
不均一である。導波路コア膜IにおけるGe濃度の高い
部分と低い部分の間には、大きな応力がかかっていると
考えられる。このことから、熱処理後の表面の凹凸は熱
によるこの様な応力の緩和により表面が隆起したものと
考えられる。また、SiO2とGeO2の熱膨張係数の違
いによる表面の隆起の可能性も考えられる。上述の熱ア
ニール後であってエッチング処理前の導波路コア膜II5h
は、熱アニール前のものと同様に非常に滑らかな表面形
状を有していた。一方、熱アニール後の導波路コア膜I
5hおよびII5hに上記のエッチング処理を行ったものにつ
いて見ると、導波路コア膜I5hでは図8にそのエッチン
グ処理後の表面性状についてのSEM写真を示すように
熱アニール前の図6の初期導波路コア膜Iasの場合と比
べより均一にエッチングされているのに対し、導波路コ
ア膜II5hは図9に図8と同様のSEM写真を示すように
熱アニール前の図7の初期導波路コア膜IIasと比べさし
たる変化はなかった。
【0042】上記の初期導波路コア膜Iasから導波路コ
ア膜I5hへの変化は、熱アニールにより初期導波路コア
膜Ias(Geドープ層)におけるGeリッチの領域が減
少してGe(GeO2)分布がより均一化したことによ
るものと考えられ、このGe分布の均一化は通常の導波
路コア膜としてのガラス品質という観点から見ると、G
eドープ層のガラス品質の改善が図られたものと考えら
れる。
【0043】すなわち、初期導波路コア膜Iasにおいて
5.1eVでの吸収帯の強度が酸化雰囲気下(酸素雰囲
気下)での熱アニールにより減少すること、及び、図8
のSEM写真のように初期導波路コア膜Iasを熱アニー
ルした後の導波路コア膜I5hがHFによる溶解によって
均一にエッチングされることの各現象は、熱アニール後
の導波路コア膜I5hにおけるGe分布の均一化によって
引き起こされる。これにより、上記の如くGeドープ層
の品質が改善されることになる。(紫外レーザ光照射に
よる変化)図10に上記初期導波路コア膜Iasに対し上
記KrFエキシマレーザによる紫外レーザ光を3000
ショット照射する前の吸収スペクトル(図10のIbi参
照)と、照射した後の吸収スペクトル(同図のIai参
照)とを示す。加えて、図11に、上記の照射後の吸収
スペクトルIaiから照射前の吸収スペクトルIbiを差し
引くことにより得られた吸光度の増加分であって、紫外
レーザ光照射により誘起される誘起吸収量(ΔAbsorban
ce)を示す。紫外レーザ光の照射による吸光度変化が大
きい導波路用コア膜ほど光誘起屈折率変化が大きく、グ
レーティングなどの光学素子の形成に適している。
【0044】図11におる誘起吸収スペクトルは、4.
5eV及び5.8eVにおける各ピーク位置に吸収帯を
有するGeelectron center(Ge電子捕獲中心;以下
「GEC」という)の誘起と、6.4eVにおけるピー
ク位置に吸収帯を有するGeE’centerの誘起とに起因
するものと考えられる。また、5.1eVにおける下向
きのピークはGODCの減少に起因するものと考えられ
る。
【0045】一方、初期導波路コア膜IIasに対して上記
と同様にKrFエキシマレーザによる紫外レーザ光を照
射しても、照射前と比較してGeに関連する吸光度の変
化は誘起されなかった。ただ、シリカ基板においては若
干の吸光度の変化が誘起された。
【0046】図12に、上記の初期導波路コア膜Ias
と、この初期導波路コア膜Iasに対し紫外レーザ光の照
射ショット数を順次増加させた場合とについて、電子ス
ピン共鳴法(Xバンド)により測定した各ESRシグナ
ルを示す。なお、図12には、上から順に、紫外レーザ
光照射前のもの(E−1)と、紫外レーザ光を10ショ
ット照射したもの(E−2)と、同様に100ショット
照射したもの(E−3)と、1000ショット照射した
もの(E−4)と、3000ショット照射したもの(E
−5)と、この3000ショット照射したものからその
Geドープ層をHFによる溶解により除去したもの(導
波路コア膜が除去されてシリカ基板だけになったもの)
(E−6)との各ESRシグナルを同一の図面に並べて
図示している。
【0047】上記の図12の各ESRシグナルをみる
と、SiE’center(SiのEプライムセンター)は紫
外レーザ光の照射前後(E−1〜E−5)、及び、30
00ショットの紫外レーザ光照射後にGeドープ層を除
去したもの(E−6)の如何に拘わらず観測されている
ことから、図12で現れたSiE’centerはシリカ基板
に存在するものであることが分かる。
【0048】一方、初期導波路コア膜Iasにおいては、
常磁性欠陥であるGEC及びGeE’centerが紫外レー
ザ光の照射により誘起され、その誘起量が照射ショット
数の増加に従い増加していることが分かる(同図の〜
参照)。このような紫外レーザ光照射による常磁性欠
陥の誘起は、上記吸収スペクトルの測定結果(紫外レー
ザ光照射による吸収誘起)と合致している。これに対
し、初期導波路コア膜IIasにおいては、上記の常磁性欠
陥は紫外レーザ光照射の前後を問わず検出されなかっ
た。
【0049】つまり、GODCは紫外光に対して敏感で
あって光誘起屈折率変化に非常に大きく寄与するため、
GODCが存在する初期導波路コア膜IasにおいてはK
rFエキシマレーザの照射によってGEC及びGeE’
centerという2種類の常磁性欠陥が誘起されることにな
る一方、上記のGODCが存在しない初期導波路コア膜
IIasにおいては上記の常磁性欠陥は誘起されないことに
なる。
【0050】上述したように、CVD法によって堆積さ
れた初期導波路コア膜Iasにおいては、Ge分布が不均
一でGODCが観察された。酸素雰囲気下での熱アニー
ルにより、GODCが減少し、かつ、Geドープ層の品
質が改善されることが分かった。加えて、上記初期導波
路コア膜Iasに対する紫外レーザ光照射は、GEC及び
GeE’centerという常磁性欠陥を誘起することが分か
った。その結果、上記初期導波路コア膜Iasは光学素子
(例えばグレーティング等の光通信用デバイス)の作製
に適していることが分かる。従って、上記初期導波路コ
ア膜Iasは、光誘起屈折率変化型導波路コア膜として適
用することができる一方、熱アニールを施すことにより
光誘起屈折率変化型導波路コア膜としてではなくて通常
の導波路コア膜としての使用に適するものに変化させる
ことができるようになる。つまり、堆積した導波路コア
膜の紫外光誘起屈折率変化特性を後処理(熱アニール)
によって変化させ得るものとなる。
【0051】上述の例では、酸化雰囲気として、酸素ガ
ス雰囲気(1気圧)を例に本実施形態を説明したが、本
実施形態の熱アニール工程における酸化雰囲気は、上記
の例に限られず、酸素分圧が約0.1atm以上である
ことが好ましく、約0.5atm以上であることが更に
好ましい(但し還元性の水素ガスは実質的に含まな
い。)。酸素分圧および雰囲気の全圧の上限は特に無い
が、簡便さのためには、大気圧(1気圧)以下が好まし
い。
【0052】酸化雰囲気下での熱処理温度は、CVD法
による導波路コア膜の堆積温度(約700℃〜800
℃)よりも高い温度であればよい。この熱処理による効
果は温度が高いほど顕著となり、アレニウス型の反応
(熱酸化)に起因していると考えられる。従って、熱処
理温度の上限は、導波路コア膜材料の耐熱性によって適
宜定めればよい。導波路コア膜材料として石英系ガラス
を用いた場合には、約1500℃〜約1600℃以下の
温度で熱処理することが好ましい。また、熱処理時間
は、熱処理温度が高くなるほど短時間で良く、それぞれ
の雰囲気および熱処理温度について容易に最適化でき
る。
【0053】また、初期導波路コア膜を酸素欠乏雰囲気
下(例えば、酸素分圧約0.1atm未満)でCVD法
によって堆積すれば、酸素欠乏型欠陥を多く含んだ初期
導波路コア膜が得られる。このようにして得られた初期
導波路コア膜は、紫外光照射により上記のGeE’cent
erが増加するので、大きな光誘起屈折率変化を有し、光
学素子(グレーティング等)の書き込み用として好適に
利用され得る。この初期導波路コア膜に、後処理として
の上記酸化雰囲気下での熱処理を行うことにより、紫外
光照射による屈折率変化が小さな通常の導波路コア膜と
して用いるのに適した導波路コア膜が得られる。
【0054】なお、本実施形態の導波路コア膜に光学素
子を形成する方法として、例えば、YAGレーザの4倍
波(266nm)光を位相マスク法によって導波路コア
膜に照射することによって光学素子を形成する方法を用
いることができる。YAGレーザの4倍波(266n
m)光は、ガスレーザよりもコヒーレンスが高いので、
高精度でグレーティングを形成できる。
【0055】一方、FHD法によって堆積された初期導
波路コア膜IIasにおいては、紫外レーザ光を照射しても
常磁性欠陥は誘起されなかった。その理由は、Geが殆
ど均一に分布しており、加えて、導波路コア膜中に量的
にGODCがほとんど存在しないためと考えられる。従
って、上記初期導波路コア膜IIasは、過酷な放射場(例
えばガンマ線)環境下で使用される上記の通常の導波路
コア膜に適用するのに適していると考えられる。
【0056】(実施形態2)本実施形態では、非酸化雰
囲気下での熱アニールによって光誘起屈折率変化を制御
する。
【0057】実施形態1と同様にして、導波路コア膜と
してのGeドープSiO2コア膜をCVD法によってシ
リカ基板上に堆積した。このCVD法によって堆積した
GeドープSiO2コア膜を導波路コア膜III(実施例)
とする。また、比較のために、実施形態1と同様にして
FHD法によってシリカ基板上に堆積したGeドープS
iO2コア膜を導波路コア膜IV(比較例)とする。これ
らの導波路コア膜IIIおよびIVは、共に、Geの添加濃
度を3.5mol%にして膜厚が約7μmになるように堆
積した。すなわち、初期導波路コア膜IIIasおよびIVas
は、実施形態1の初期導波路コア膜IasおよびIIasとそ
れぞれ本質的に同じである。
【0058】その後に上記各初期導波路コア膜IIIasお
よびIVasに対して、図3に示した熱アニール装置100
を用いて熱アニール工程を行った。本実施形態の導波路
コア膜の作製方法においては、非酸化雰囲気下でヒータ
により約1000℃で所定時間ずつ加熱した。ここで
は、非酸化雰囲気として、窒素ガス雰囲気およびヘリウ
ムガス雰囲気(いずれも1気圧(大気圧))を採用し
た。具体的には、窒素ガスおよびヘリウムガスの流量
は、100ml/min(at20℃)とした。
【0059】また、各初期導波路コア膜IIIasおよびIVa
sと、各初期導波路コア膜IIIasおよびIVasに上述の熱ア
ニールをx時間施した導波路コア膜IIIxh、IVxhについ
て、実施形態1と同様に、吸収スペクトルの測定、およ
びHF溶液によってエッチング処理をする前後の各表面
性状のSEM観察を行った。
【0060】(熱アニール前後の吸収スペクトル)上記
各初期導波路コア膜IIIasおよびIVasと、非酸化雰囲気
下で熱アニールを行った各導波路コア膜IIIxhおよびIV
xhについて、吸収スペクトルの測定を行った。得られた
吸収スペクトルを図13〜図15に示す。
【0061】図13は、初期導波路コア膜IIIasと、窒
素ガス雰囲気下、約1000℃で熱アニールを1時間、
3時間および5時間行った導波路コア膜III1h、III3h
およびIII5hの吸収スペクトルを示す。図14は、初期
導波路コア膜IIIasと、ヘリウムガス雰囲気下、約10
00℃で熱アニールを1時間、2時間、3時間、4時間
および5時間行った各導波路コア膜III1h、III2h、III
3h、III4hおよびIII5hの吸収スペクトルを示す。後述す
るように、窒素ガス雰囲気とヘリウムガス雰囲気とで実
質的に同じ結果が得られたので、簡潔さのためにサンプ
ルの名称をガス種で区別していない。
【0062】図13および図14から明らかなように、
窒素ガス雰囲気下(図13)でもヘリウムガス雰囲気下
(図14)で得られるスペクトル変化と実質的に同じス
ペクトル変化が得られた。初期導波路コア膜IIIasのG
eの酸素欠乏性欠陥(GODC)に起因する5.1eV
の吸収帯は、熱アニールの実行時間が長くなる程増大し
ていることが分かる。すなわち、上記5.1eVの吸収
帯の吸収ピーク値は、熱アニール前の初期導波路コア膜
IIIasよりも1時間の熱アニール後の導波路コア膜III1h
の方が高い値となり、この導波路コア膜III1hよりも3
時間の熱アニール後の導波路コア膜III3hの方が高い値
となる。5時間の熱アニール後の導波路コア膜III5h
は5.1eV吸収帯の吸収強度が、初期導波路コア膜II
Iasと比べて約3倍程度にまで増大している。
【0063】また、図15は、導波路コア膜III1h、III
2h、III3h、III4hおよびIII5hの吸収スペクトルの初期
導波路コア膜IIIasの吸収スペクトルに対する差スペク
トルを示す。図15から明らかなように、アニール時間
の増加に伴う5.1eV吸収帯の吸収強度の増大ととも
に、5.8eVの吸収強度が低下している。上述の様
に、導波路コア膜Iasの基板中には、SiE’centerが
存在している。実質的に導波路コア膜IIIasは導波路コ
ア膜Iasと同じであるから、導波路コア膜IIIasの基板
中にもSiE’centerが存在している。このSiE’ce
nterは、5.8eVをピーク値とする吸収帯を有する。
図15における5.8eVでの下向きのピークは、熱処
理によるSiE’centerの減少に起因していると考えら
れる。
【0064】図16から分かるように、FHD法によっ
て堆積された初期導波路コア膜IVasの場合には、実施形
態1で示した酸化雰囲気下での熱アニールと同様に、非
酸化雰囲気下で熱アニールを施しても、熱アニールの前
後で吸収スペクトルの実質的な変化はみられなかった。
このことから、FHD法によって堆積された初期導波路
コア膜IVasは、熱アニールの雰囲気(酸化雰囲気または
非酸化雰囲気)に拘わらず、安定した膜であることが分
かる。
【0065】(熱アニール前後の性状)上記の各初期導
波路コア膜IIIasおよびIVasと、窒素ガス雰囲気下およ
びヘリウムガス雰囲気下で熱アニールを5時間行った各
導波路コア膜III5hおよびIV5hについて、それぞれの表
面性状の比較観察を行った。
【0066】熱アニール前の各初期導波路コア膜IIIas
およびIVasは、実施形態1の各初期導波路コア膜Iasお
よびIIasと本質的に同じであり、エッチング前の表面は
共に非常に滑らかな表面であった。これに対し、CVD
法によって堆積した初期導波路コア膜IIIasをエッチン
グした後の表面には、図6に示したのと同様に細かい凹
凸が観察された。FHD法によって堆積した初期導波路
コア膜IVasのエッチング後の表面は、図7にSEM写真
を示したのと同様に、CVD法によって堆積した初期導
波路コア膜IIIaのエッチング後の表面よりも滑らかな表
面であった。
【0067】上記の非酸化雰囲気下の熱アニール後であ
ってエッチング処理前の各導波路コア膜III5hおよびIV
5hは、それぞれ、酸化雰囲気下の熱アニール後であって
エッチング処理前の各導波路コア膜I5hおよびII5hと同
様の表面形状を有していた。一方、熱アニールを施した
導波路コア膜III5hに上記のエッチング処理を施すと、
熱アニール後の導波路コア膜III5hは、熱アニール前の
初期導波路コア膜III(図6)に比べて、より均一にエ
ッチングされた。熱アニール後の導波路コア膜IV 5hに上
記のエッチング処理を施した膜の表面性状は、熱アニー
ル前の初期導波路コア膜IVasにエッチング処理を施した
膜の表面性状と比べて、さしたる差はなかった。すなわ
ち、非酸化雰囲気下での熱アニールによる導波路コア膜
の性状(均一性)への影響は、CVD法で堆積された膜
に対しても、FHD法によって堆積された膜に対して
も、それぞれ上述の酸化雰囲気下での熱アニールと同様
であった。すなわち、CVD法によって堆積された導波
路コア膜の均一性は、雰囲気(酸化雰囲気または非酸化
雰囲気)によらず熱アニールによって向上するのに対
し、FHD法によって堆積された導波路コア膜の均一性
は熱アニールの影響を受けず、堆積時(as grown)から
均一性が高いことが分かる。CVD法によって堆積した
導波路コア膜では、雰囲気によらず、いずれの熱処理で
もGeの分布が均一となった。従って、この現象は、熱
処理によって導波路コア膜に与えられた熱に起因した生
じたものと考えられる。
【0068】上述したように、CVD法によって堆積し
た初期導波路コア膜(Geドープした石英系ガラスコア
膜)を非酸化雰囲気下(窒素ガスまたはヘリウムガス雰
囲気下)で熱アニールを行うことによって、5.1eV
の吸収帯の強度を増大できるとともに膜質を向上できる
ので、優れた特性の光誘起屈折率変化型導波路コア膜を
作製することができる。また、初期導波路コア膜の堆積
は、通常の導波路コア膜と同一の工程で実施することが
できるので、従来よりも簡便な製造方法で、光誘起屈折
率変化型導波路コア膜を作製することができる。
【0069】上述の例では、非酸化雰囲気として、窒素
ガス雰囲気およびヘリウムガス雰囲気を例に本実施形態
を説明したが、本実施形態の熱アニール工程における非
酸化雰囲気は、例示した不活性ガス(ヘリウムを代表さ
れる希ガスおよび窒素ガスを含むガスを指す)雰囲気に
限られず、減圧雰囲気(酸素分圧約0.1atm未満)
や水素ガスを混入した還元雰囲気であってもよい。
【0070】また、非酸化雰囲気下での熱処理温度は、
CVD法による導波路コア膜の堆積温度(約700℃〜
800℃)よりも高い温度であればよい。この熱処理に
よる効果は温度が高いほど顕著となり、アレニウス型の
反応に起因していると考えられる。従って、熱処理温度
の上限は、導波路コア膜材料の耐熱性によって適宜定め
ればよい。石英系ガラスを用いた場合には、約1500
℃〜約1600℃以下の温度で熱処理することが好まし
い。また、熱処理時間は、熱処理温度が高くなるほど短
時間で良く、それぞれの雰囲気および熱処理温度につい
て容易に最適化できる。
【0071】上述したように、通常の導波路コア膜とし
て形成した初期導波路コア膜(通常量のGeがドープさ
れた石英系ガラス)を酸化雰囲気下で熱アニールするこ
とによって光誘起屈折率変化を低下させることが可能で
あり、非酸化雰囲気下で熱アニールすることによって光
誘起屈折率変化を増大することができる。さらに、雰囲
気によらず、熱アニールすることによって膜質(均一
性)が向上するので、光伝送損失を低減することができ
る。すなわち、従来と同様の方法によって堆積された導
波路コア膜に対して熱処理を追加または熱処理条件を変
更するだけで、従来よりも特性の優れた通常の導波路コ
ア膜および光誘起屈折率変化型導波路コア膜の両方を作
製できる。従って、特性の優れた導波路コア膜を簡便な
作製方法で効率良く形成することができる。
【0072】さらに、酸化雰囲気下での熱処理を行う際
に、初期導波路コア膜の一部(光誘起屈折率変化を大き
くすべき領域)が酸素に暴露されないようにマスクする
ことによって、マスクされた領域の初期導波路コア膜の
光誘起屈折率変化を局所的(選択的)に増大することが
できる。または、酸化雰囲気下または非酸化雰囲気下に
おける加熱を局所的に行うことによって、光誘起屈折率
変化を局所的に低下(酸化雰囲気下)または増大(非酸
化雰囲気下)することができる。もちろん、マスクを用
いて雰囲気に曝される領域を規定するとともに、局所的
に加熱しても良い。具体的には、例えば、光誘起屈折率
変化が大きい領域を選択的に形成するために、初期コア
膜の一部をマスクし、マスクした領域を局所的に加熱し
てもよい。また、逆に、光誘起屈折率変化を大きくすべ
き領域以外の領域を酸化雰囲気下で選択的に加熱しても
よい。非酸化雰囲気下で光誘起屈折率変化が大きくされ
るべき領域を選択的に加熱する場合には、光誘起屈折率
変化が大きくされるべき領域へのマスクの形成を省略す
ることもできる。酸化雰囲気下での熱アニールと非酸化
雰囲気下での熱アニールとを組み合わせて、光誘起屈折
率変化の大きな導波路コア膜を形成するためには、非酸
化雰囲気下での熱アニールを先に行い、その後で酸化雰
囲気下で熱アニールすることが好ましい。
【0073】また、マスクとしては、例えば、窒化シリ
コン(SiNx)や酸化シリコン(SiOx)を用いるこ
とができる。局所的な加熱は、例えば、赤外線レーザを
用いて実施することができる。
【0074】
【発明の効果】本発明によれば、CVD法によって堆積
された初期導波路コア膜に対して、後処理としての熱処
理の雰囲気および熱処理の程度(温度及び時間)を制御
することにより、紫外域に吸収を有する欠陥の数(密
度)を変化させ、その結果、紫外光に対する光誘起屈折
率変化の程度を所望の範囲内に制御することが可能にな
る。従って、CVD法によって堆積した初期導波路コア
膜の紫外光照射に対する屈折率変化の程度を制御して、
所望の特性を有する光誘起屈折率変化型導波路コア膜お
よび通常の導波路コア膜を作製することが可能になる。
【0075】本発明による光誘起屈折率変化型導波路コ
ア膜は、光通信用の光学素子の形成、例えば、短周期
(1ミクロン以下のピッチ)のグレーティングや長周期
(約100ミクロン〜約500ミクロンのピッチ)のグ
レーティングの形成に好適に用いられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の各工程を示すブロック説明
図である。
【図2】比較例の各工程を示すブロック説明図である。
【図3】本発明の実施形態で用いられる熱アニール装置
の例を示す模式図である。
【図4】初期導波路コア膜IasおよびIIasの吸収スペク
トルである。
【図5】初期導波路コア膜Iasについて酸化雰囲気下で
熱アニール後の吸収スペクトルである。
【図6】初期導波路コア膜IasをHF処理した後のSE
M写真を電子化した図である。
【図7】初期導波路コア膜IIasをHF処理した後のSE
M写真を電子化した図である。
【図8】初期導波路コア膜Iasに対し酸化雰囲気下で5
時間熱アニール及びHF処理した後のSEM写真を電子
化した図である。
【図9】初期導波路コア膜IIasに対し酸化雰囲気下で5
時間熱アニール及びHF処理した後のSEM写真を電子
化した図である。
【図10】紫外レーザ光照射前後の導波路コア膜Iの吸
収スペクトルである。
【図11】紫外レーザ光照射により誘起された誘起吸収
スペクトルである。
【図12】導波路コア膜Iの紫外レーザ光照射によるE
SRシグナルの変化を示す図である。
【図13】初期導波路コア膜IIIasについて非酸化雰囲
気下(窒素ガス)で熱アニール後の吸収スペクトルであ
る。
【図14】初期導波路コア膜IIIasについて非酸化雰囲
気下(ヘリウムガス)で熱アニール後の吸収スペクトル
である。
【図15】初期導波路コア膜IIIasについて非酸化雰囲
気下(ヘリウムガス)で熱アニール後の吸収スペクトル
と熱アニール前の吸収スペクトルとの差スペクトルであ
る。
【図16】初期導波路コア膜IVasについて非酸化雰囲気
下(ヘリウムガス)で熱アニール後の吸収スペクトルで
ある。
【符号の説明】
20 加熱部 22 電気炉 24 燃焼管 26 燃焼ボート 28 試料 40 雰囲気制御部 42 ボンベ 44 圧力調整器 46 流量調整器 48 配管 100 熱アニール装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今村 一雄 兵庫県伊丹市池尻4丁目3番地 三菱電線 工業株式会社伊丹製作所内 Fターム(参考) 2H047 PA05 PA11 QA04 RA00 TA00 4G014 AH15 4G059 EA01 EB01

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Geが添加された石英系ガラスコア膜よ
    りなる導波路コア膜であって、 基板上にCVD法によって堆積されたGe添加の石英系
    ガラスコア膜に対し、酸化雰囲気下で少なくとも前記堆
    積時よりも高い温度で熱処理されてなることを特徴とす
    る導波路コア膜。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 CVD法による石英系ガラスコア膜の堆積が酸素欠乏雰
    囲気下において行われたものであることを特徴とする導
    波路コア膜。
  3. 【請求項3】 Geが添加された石英系ガラスコア膜よ
    りなる導波路コア膜であって、 基板上にCVD法によって堆積されたGe添加の石英系
    ガラスコア膜に対し、非酸化雰囲気下で少なくとも前記
    堆積時よりも高い温度で熱処理されてなることを特徴と
    する導波路コア膜。
  4. 【請求項4】 前記導波路コア膜内にグレーティングが
    形成されている請求項3に記載の導波路コア膜。
  5. 【請求項5】 Geが添加された石英系ガラスコア膜を
    作製する導波路コア膜作製方法において、 CVD法によってGeを添加しながら石英系ガラスコア
    膜を基板上に堆積する工程と、 前記堆積工程の後に、前記石英系ガラスコア膜に対し酸
    化雰囲気下で少なくとも前記堆積工程よりも高い温度で
    熱処理を施す工程と、を包含することを特徴とする導波
    路コア膜の作製方法。
  6. 【請求項6】 請求項5において、 前記堆積工程を酸素欠乏雰囲気下において行うことを特
    徴とする導波路コア膜作製方法。
  7. 【請求項7】 Geが添加された石英系ガラスコア膜を
    作製する導波路コア膜の作製方法において、 CVD法によってGeを添加しながら石英系ガラスコア
    膜を基板上に堆積する工程と、 前記堆積工程の後に、前記石英系ガラスコア膜に対し非
    酸化雰囲気下で少なくとも前記堆積工程よりも高い温度
    で熱処理を施す工程と、 を包含することを特徴とする導波路コア膜の作製方法。
  8. 【請求項8】 前記熱処理工程における前記非酸化雰囲
    気は、不活性ガス雰囲気である請求項7に記載の導波路
    コア膜の作製方法。
  9. 【請求項9】 前記非酸化雰囲気下で熱処理が施された
    前記石英系ガラスコア膜の少なくとも一部に紫外光を照
    射することによってグレーティングを形成する工程を更
    に包含する請求項7または8に記載の導波路コア膜の作
    製方法。
JP11077093A 1998-09-14 1999-03-23 導波路コア膜及びその作製方法 Pending JP2000155231A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11077093A JP2000155231A (ja) 1998-09-14 1999-03-23 導波路コア膜及びその作製方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10-260473 1998-09-14
JP26047398 1998-09-14
JP11077093A JP2000155231A (ja) 1998-09-14 1999-03-23 導波路コア膜及びその作製方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000155231A true JP2000155231A (ja) 2000-06-06

Family

ID=26418193

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11077093A Pending JP2000155231A (ja) 1998-09-14 1999-03-23 導波路コア膜及びその作製方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000155231A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6920264B2 (en) 2002-06-11 2005-07-19 Fujitsu Limited Arrayed waveguide grating type wavelength division demultiplexer

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6920264B2 (en) 2002-06-11 2005-07-19 Fujitsu Limited Arrayed waveguide grating type wavelength division demultiplexer

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5287427A (en) Method of making an article comprising an optical component, and article comprising the component
US5235659A (en) Method of making an article comprising an optical waveguide
US5495548A (en) Photosensitization of optical fiber and silica waveguides
US8263511B2 (en) High purity fused silica with low absolute refractive index
US5500031A (en) Method for increasing the index of refraction of a glassy material
US6192712B1 (en) Optical waveguide fabrication method
GB2312525A (en) Providing cladding on planar optical waveguide by heating to flow
KR100445046B1 (ko) 광섬유용 모재의 코어 유리, 코어 유리로부터 제조된 모재, 및 코어 유리와 광섬유의 제조 방법
JP2000155231A (ja) 導波路コア膜及びその作製方法
Vydra et al. Improved all-silica fibers for deep-UV applications
Bazylenko et al. Mechanisms of photosensitivity in germanosilica films
JPH06345475A (ja) ガラス母材の屈折率増加方法
CN100480752C (zh) 紫外激光写入制备高折射率差二氧化硅波导的方法
DK172355B1 (da) Fremgangsmåde til fremstilling af germaniumdoterede glasser samt anvendelse af fremgangsmåden
Golant Bulk silicas prepared by low pressure plasma CVD: formation of structure and point defects
Nishii et al. Thermally stabilized photoinduced Bragg gratings
JP4177078B2 (ja) 光学部材用合成石英ガラス材料
US6379873B1 (en) Method and apparatus for the construction of photosensitive waveguides
JPH11211926A (ja) 石英系光導波路コアガラスの屈折率制御方法
JP3011308B2 (ja) 感光性を増大した光ファイバの製造法
Sparrow Development and applications of UV written waveguides
Josse et al. Planar and channel waveguides on fluoride glasses
JP4154484B2 (ja) 回折格子およびその製造方法
Bazylenko et al. Two Types of Photosensitivity Observed in Hollow Cathode PECVD Germanosilica Planar Waveguides.
Poulsen et al. Photosensitivity in germania-doped silica films