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JP2000129133A - 硬化性組成物 - Google Patents

硬化性組成物

Info

Publication number
JP2000129133A
JP2000129133A JP10339030A JP33903098A JP2000129133A JP 2000129133 A JP2000129133 A JP 2000129133A JP 10339030 A JP10339030 A JP 10339030A JP 33903098 A JP33903098 A JP 33903098A JP 2000129133 A JP2000129133 A JP 2000129133A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
curable composition
composition according
polymer
parts
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10339030A
Other languages
English (en)
Inventor
Makoto Chinami
誠 千波
Junji Takase
純治 高瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP10339030A priority Critical patent/JP2000129133A/ja
Priority to PCT/JP1999/002869 priority patent/WO1999061528A1/ja
Priority to CA002333605A priority patent/CA2333605A1/en
Priority to DE69905371T priority patent/DE69905371T2/de
Priority to EP99922580A priority patent/EP1099728B1/en
Publication of JP2000129133A publication Critical patent/JP2000129133A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L101/00Compositions of unspecified macromolecular compounds
    • C08L101/02Compositions of unspecified macromolecular compounds characterised by the presence of specified groups, e.g. terminal or pendant functional groups
    • C08L101/10Compositions of unspecified macromolecular compounds characterised by the presence of specified groups, e.g. terminal or pendant functional groups containing hydrolysable silane groups
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K3/00Use of inorganic substances as compounding ingredients
    • C08K3/34Silicon-containing compounds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K5/00Use of organic ingredients
    • C08K5/54Silicon-containing compounds

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】生産性・硬化性に優れた2液の硬化性組成物を
提供すること。 【解決手段】 (A)ケイ素原子に結合した加水分解性
基を有し、シロキサン結合を形成することにより架橋し
うるケイ素含有基を少なくとも1個有する飽和炭化水素
系重合体を含有する主剤、(B)シラノール縮合触媒
(b1)および水分を含有する乾燥剤であって金属塩の
水和物でないもの(b2)を含有する硬化剤、の少なく
とも2液からなる硬化性組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ケイ素原子に結合
した加水分解性基を有し、シロキサン結合を形成するこ
とにより架橋しうるケイ素含有基を有する飽和炭化水素
系重合体を含有する少なくとも2液の硬化性組成物に関
する。
【0002】
【従来の技術】ケイ素原子に結合した加水分解性基を有
し、シロキサン結合を形成することにより架橋しうるケ
イ素含有基(以下、反応性珪素基ともいう)は、例え
ば、−Si(OCH3 )3 で表される基で、よく知られ
た官能基である。この官能基は空気中の水分等により加
水分解し、−Si(OH)3 等、を経て他の反応性珪素
基とシラノール縮合反応によりシロキサン結合(Si−
O−Si)を生じる基である。 (CH3O)3Si〜〜〜〜〜〜〜〜Si(OCH3)3 → [(HO)3Si〜〜〜〜〜〜〜〜 Si(OH)3] → ( 〜〜〜〜SiO)3Si〜〜〜〜〜〜〜〜Si(OSi〜〜〜〜)3 従って反応性珪素基を有するポリマーは湿分存在下で室
温の下でも架橋硬化する。このようなポリマーの中で、
主鎖骨格がゴム系の重合体は、室温では粘稠な液状で硬
化によりゴム弾性体となる特性を有し、建築用シーリン
グ材、工業用シーリング材に広く用いられている。シー
リング材は壁材等の建築材料の隙間(目地)等に充填施
工して、硬化させ隙間をふさいで水密、気密を保つため
に用いられるものである。
【0003】このようなゴム系重合体のなかでポリイソ
ブチレンのような飽和炭化水素系重合体は優れた耐候
性、耐熱性、ガスバリアー性を有する硬化物を生成する
重合体である。ただし、ガスバリアー性が大きいため湿
気遮断性も大きく、空気中の水分で硬化する場合、表面
では硬化は進行するものの内部まで硬化するのに1週間
以上の長期間を要するという問題があった。このため、
組成物中に金属塩の水和物を分散させた、常温で内部ま
で速やかに硬化する、深部硬化性に優れた組成物が提案
されている(特開平2−185565)。また、本発明
者らは、シラノール縮合触媒成分に水あるいは金属塩の
水和物を配合した硬化剤を用いる少なくとも2液の硬化
性組成物を調製することが可能であることを見いだして
いた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の硬化剤
において、金属塩の水和物は、貯蔵時にブロッキングを
起こすことがあり、この場合、使用前に粉砕して分散性
を向上させる必要があるなど、実用上、取り扱い面での
課題があった。また、金属塩の水和物のかわりに水を用
いた場合には、水を硬化剤中に微分散させるための混合
が必要となることもあり、その場合、製造に特殊な装置
が必要となる等の課題があった。
【0005】
【課題を解決する為の手段】本発明者は、水あるいは金
属塩水和物のかわりに水を含有した(あらかじめ、水を
吸着させた)乾燥剤を使用しても、シラノール縮合触媒
が従来と同様、安定的に存在し、かつ、組成物(特に硬
化剤)の作製(製造)が容易にできることを見いだし
た。この知見により、本発明者らは、シラノール縮合触
媒成分にあらかじめ、水を吸着させた乾燥剤を配合した
硬化剤を用いる少なくとも2液の硬化性組成物を調製す
ることが可能であること、この組成物を用いれば前記の
課題を解決できること、を見いだした。
【0006】すなわち本発明は、(A)ケイ素原子に結
合した加水分解性基を有し、シロキサン結合を形成する
ことにより架橋しうるケイ素含有基を少なくとも1個有
する飽和炭化水素系重合体を含有する主剤、(B)シラ
ノール縮合触媒(b1)および水分を含有する乾燥剤で
あって金属塩の水和物でないもの(b2)を含有する硬
化剤、の少なくとも2液からなる硬化性組成物に関す
る。
【0007】本発明の組成物は、上記の課題を解決する
他、シラノール縮合触媒の硬化性が水分源として水を使
用した場合と比較して加速されると共に、配合物の耐温
水接着性を改善するといった利点もある。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。
【0009】本発明に用いる反応性ケイ素基を有する飽
和炭化水素系重合体は、芳香環以外の炭素ー炭素不飽和
結合を実質的に含有しない重合体であり、たとえば、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン、水素
添加ポリブタジエン、水素添加ポリイソプレンなどがあ
げられる。反応性ケイ素基としては、一般式(1)、
【0010】
【化2】 (式中、R1およびR2は、それぞれ独立に、水素原子、
炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリー
ル基、炭素数7〜20のアラルキル基または(R’)3
SiO−(R’は、それぞれ独立に、炭素数1〜20の
置換あるいは非置換の炭化水素基である)で示されるト
リオルガノシロキシ基である。また、Xは、それぞれ独
立に、水酸基または加水分解性基である。さらに、aは
0、1、2、3のいずれかであり、bは0、1、2のい
ずれかであり、aとbとが同時に0になることはない。
また、mは0または1〜19の整数である)で表される
基があげられる。
【0011】加水分解性基としては、たとえば、水素原
子、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート
基、アミノ基、アミド基、アミノオキシ基、メルカプト
基、アルケニルオキシ基などの一般に使用されている基
があげられる。
【0012】これらのうちでは、アルコキシ基、アミド
基、アミノオキシ基が好ましいが、加水分解性がマイル
ドで取り扱い易いという点から、アルコキシ基がとくに
好ましい。
【0013】加水分解性基は、1個のケイ素原子に1〜
3個の範囲で結合することができ、(a+mb)は1〜
5個の範囲が好ましい。加水分解性基が反応性ケイ素基
中に2個以上結合する場合には、それらは同じであって
もよいし、異なってもよい。
【0014】反応性ケイ素基を形成するケイ素原子は1
個以上必要であるが、シロキサン結合などにより連結さ
れたケイ素原子の場合には、20個以下であることが好
ましい。とくに、一般式(2)
【0015】
【化3】 (式中、R2、X、aは前記と同じ)で表される反応性
ケイ素基が、入手が容易であるので好ましい。
【0016】飽和炭化水素系重合体1分子中の反応性ケ
イ素基は1個以上であり、1.1〜5個あることが好ま
しい。分子中に含まれる反応性ケイ素基の数が1個未満
になると、硬化性が不充分になり、良好なゴム弾性が得
られなくなることがある。
【0017】反応性ケイ素基は、飽和炭化水素系重合体
分子鎖の末端あるいは内部にあってもよいし、また、両
方にあってもよい。とくに、反応性ケイ素基が分子末端
にあるときは、最終的に形成される硬化物に含まれる飽
和炭化水素系重合体成分の有効網目鎖量が多くなるた
め、高強度で高伸びのゴム状硬化物が得られやすくなる
などの点から好ましい。
【0018】また、これら反応性ケイ素基を有する飽和
炭化水素系重合体は単独あるいは2種以上併用すること
ができる。
【0019】本発明に用いる反応性ケイ素基を有する飽
和炭化水素系重合体の骨格をなす重合体は、(1)エチ
レン、プロピレン、1ーブテン、イソブチレンなどのよ
うな炭素数1〜6のオレフィン系化合物を主モノマーと
して重合させるか、(2)ブタジエン、イソプレンなど
のようなジエン系化合物を単独重合させ、あるいは、上
記オレフィン系化合物とを共重合させた後、水素添加す
るなどの方法により得ることができるが、イソブチレン
系重合体や水添ポリブタジエン系重合体は、末端に官能
基を導入しやすく、分子量を制御しやすく、また、末端
官能基の数を多くすることができるので好ましい。
【0020】イソブチレン系重合体は、単量体単位のす
べてがイソブチレン単位から形成されていてもよいし、
イソブチレンと共重合体を有する単量体単位をイソブチ
レン系重合体中の好ましくは50%以下(重量%、以下
同じ)、さらに好ましくは30%以下、とくに好ましく
は10%以下の範囲で含有してもよい。
【0021】このような単量体成分としては、たとえ
ば、炭素数4〜12のオレフィン、ビニルエーテル、芳
香族ビニル化合物、ビニルシラン類、アリルシラン類な
どがあげられる。このような共重合体成分としては、た
とえば1ーブテン、2ーブテン、2ーメチルー1ーブテ
ン、3ーメチルー1ーブテン、ペンテン、4ーメチルー
1ーペンテン、ヘキセン、ビニルシクロヘキセン、メチ
ルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、イソブチル
ビニルエーテル、スチレン、αーメチルスチレン、ジメ
チルスチレン、モノクロロスチレン、ジクロロスチレ
ン、βーピネン、インデン、ビニルトリクロロシラン、
ビニルメチルジクロロシラン、ビニルジメチルクロロシ
ラン、ビニルジメチルメトキシシラン、ビニルトリメチ
ルシラン、ジビニルジクロロシラン、ジビニルジメトキ
シシラン、ジビニルジメチルシラン、1,3−ジビニル
ー1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、トリビ
ニルメチルシラン、テトラビニルシラン、アリルトリク
ロロシラン、アリルメチルジクロロシラン、アリルジメ
チルクロロシラン、アリルジメチルメトキシシラン、ア
リルトリメチルシラン、ジアリルジクロロシラン、ジア
リルジメトキシシラン、ジアリルジメチルシラン、γー
メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ
ーメタクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラ
ンなどがあげられる。
【0022】また、イソブチレンと共重合性を有する単
量体として、ビニルシラン類やアリルシラン類を使用す
ると、ケイ素含有量が増加しシランカップリング剤とし
て作用しうる基が多くなり、得られる組成物の接着性が
向上する。
【0023】水添ポリブタジエン系重合体や他の飽和炭
化水素系重合体においても、上記イソブチレン系重合体
のばあいと同様に、主成分となる単量体単位の他に他の
単量体単位を含有させてもよい。
【0024】また、本発明に用いる反応性ケイ素基を有
する飽和炭化水素系重合体には、本発明の目的が達成さ
れる範囲で、ブタジエン、イソプレンなどのポリエン化
合物のような重合後2重結合の残るような単量体単位を
少量、好ましくは10%以下、さらには5%以下、とく
には1%以下の範囲で含有させてもよい。
【0025】飽和炭化水素系重合体、好ましくはイソブ
チレン系重合体または水添ポリブタジエン系重合体の数
平均分子量は500〜30,000程度であるのが好ま
しく、とくに1,000〜15,000程度の液状ない
し流動性を有するものが取扱いやすいなどの点から好ま
しい。
【0026】つぎに反応性ケイ素基を有する飽和炭化水
素系重合体の製法について説明する。
【0027】反応性ケイ素基を有するイソブチレン系重
合体のうち、分子鎖末端に反応性ケイ素基を有するイソ
ブチレン系重合体は、イニファー法と呼ばれる重合法
(イニファーと呼ばれる開始剤と連鎖移動剤を兼用する
特定の化合物を用いるカチオン重合法)で得られた末端
官能型、好ましくは、全末端官能型イソブチレン系重合
体を用いて製造することができる。例えば、この重合体
の脱ハロゲン化水素反応や特開昭63−105005号
公報に記載されているような重合体への不飽和基導入反
応等により末端に不飽和基を有するポリイソブチレンを
得る。次に、一般式
【0028】
【化4】 (式中、R1、R2、X,a、bおよびmは前記と同じで
ある。)で表されるヒドロシラン化合物(この化合物は
一般式(1)で表される基に水素原子が結合した化合物
である。)、好ましくは、一般式
【0029】
【化5】 (式中、R2、Xおよびaは前記と同じである。)で示
されるヒドロシラン化合物を白金触媒を用いてヒドロシ
リル化反応と呼ばれる付加反応をさせることにより反応
性ケイ素基を重合体に導入できる。
【0030】ヒドロシラン化合物としては、たとえば、
トリクロロシラン、メチルジクロロシラン、ジメチルク
ロロシラン、フェニルジクロロシランのようなハロゲン
化シラン類;トリメトキシシラン、トリエトキシシラ
ン、メチルジエトキシシラン、メチルジメトキシシラ
ン、フェニルジメトキシシランのようなアルコキシシラ
ン類;メチルジアセトキシシラン、フェニルジアセトキ
シシランのようなアシロキシシラン類;ビス(ジメチル
ケトキシメート)メチルシラン、ビス(シクロヘキシル
ケトキシメート)メチルシランのようなケトキシメート
シラン類などがあげられるが、これらに限定されるもの
ではない。これらのうちではとくにハロゲン化シラン
類、アルコキシシラン類が好ましい。
【0031】このような製造法は、たとえば、特公平4
−69659号、特公平7−108928号、特開昭6
3−254149号、特開昭64−22904号、特開
昭64−38407号の各明細書などに記載されてい
る。
【0032】また、分子鎖内部に反応性ケイ素基を有す
るイソブチレン系重合体は、イソブチレンを主体とする
モノマー中に反応性ケイ素基を有するビニルシラン類や
アリルシラン類を添加し、共重合せしめることにより製
造される。
【0033】さらに、分子鎖末端に反応性ケイ素基を有
するイソブチレン系重合体を製造する際の重合に際し
て、主成分であるイソブチレンモノマー以外に反応性ケ
イ素基を有するビニルシラン類やアリルシラン類などを
共重合せしめたのち末端に反応性ケイ素基を導入するこ
とにより、末端および分子鎖内部に反応性ケイ素基を有
するイソブチレン系重合体が製造される。
【0034】反応性ケイ素基を有するビニルシラン類や
アリルシラン類としては、たとえば、ビニルトリクロロ
シラン、ビニルメチルジクロロシラン、ビニルジメチル
クロロシラン、ビニルジメチルメトキシシラン、ジビニ
ルジクロロシラン、ジビニルジメトキシシラン、アリル
トリクロロシラン、アリルメチルジクロロシラン、アリ
ルジメチルクロロシラン、アリルジメチルメトキシシラ
ン、ジアリルジクロロシラン、ジアリルジメトキシシラ
ン、γーメタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシ
ラン、γーメタクリロイルオキシプロピルメチルジメト
キシシランなどがあげられる。
【0035】前記水添ポリブタジエン系重合体は、たと
えば、まず、末端ヒドロキシ水添ポリブタジエン系重合
体の水酸基を−ONaや−OKなどのオキシメタル基に
した後、一般式(3): CH2=CH−R3−Y (3) (式中、Yは塩素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原
子、R3は−R4−、−R4−OCO−または−R4−CO
−(R4は炭素数1〜20の2価の炭化水素基で、アル
キレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、アラル
キレン基が好ましい)で示される2価の有機基で、−C
2−、−R5−C65−CH2−(R5は炭素数1〜10
の炭化水素基)より選ばれる2価の基がとくに好まし
い)で示される有機ハロゲン化合物を反応させることに
より、末端オレフィン基を有する水添ポリブタジエン系
重合体(以下、末端オレフィン水添ポリブタジエン系重
合体ともいう)が製造される。
【0036】末端ヒドロキシ水添ポリブタジエン系重合
体の末端水酸基をオキシメタル基にする方法としては、
Na、Kのごときアルカリ金属;NaHのごとき金属水
素化物;NaOCH3のごとき金属アルコキシド;Na
OH、KOHなどのアルカリ水酸化物などと反応させる
方法があげられる。
【0037】前記方法では、出発原料として使用した末
端ヒドロキシ水添ポリブタジエン系重合体とほぼ同じ分
子量をもつ末端オレフィン水添ポリブタジエン系重合体
が得られるが、より高分子量の重合体を得たい場合に
は、一般式(3)の有機ハロゲン化合物を反応させる前
に、塩化メチレン、ビス(クロロメチル)ベンゼン、ビ
ス(クロロメチル)エーテルなどのごとき、1分子中に
ハロゲンを2個以上含む多価有機ハロゲン化合物と反応
させれば分子量を増大させることができ、その後一般式
(3)で示される有機ハロゲン化合物と反応させれば、
より高分子量でかつ末端にオレフィン基を有する水添ポ
リブタジエン系重合体をうることができる。
【0038】前記一般式(3)で示される有機ハロゲン
化合物の具体例としては、たとえばアリルクロライド、
アリルブロマイド、ビニル(クロロメチル)ベンゼン、
アリル(クロロメチル)ベンゼン、アリル(ブロモメチ
ル)ベンゼン、アリル(クロロメチル)エーテル、アリ
ル(クロロメトキシ)ベンゼン、1ーブテニル(クロロ
メチル)エーテル、1ーヘキセニル(クロロメトキシ)
ベンゼン、アリルオキシ(クロロメチル)ベンゼンなど
があげられるが、それらに限定されるものではない。こ
れらのうちではアリルクロライドが安価であり、しかも
容易に反応するので好ましい。
【0039】前記末端オレフィン水添ポリブタジエン系
重合体への反応性ケイ素基の導入は、分子鎖末端に反応
性ケイ素基を有するイソブチレン系重合体の場合と同様
にヒドロシラン化合物を白金系触媒を用いて付加反応を
させることにより製造される。
【0040】前記のように反応性ケイ素基を有する飽和
炭化水素系重合体が、芳香環でない不飽和結合を分子中
に実質的に含有しない場合には、不飽和結合を有する有
機系重合体やオキシアルキレン系重合体のような従来の
ゴム系重合体の硬化物とくらべて、著しく耐候性がよく
なる。また、該重合体は炭化水素系重合体であるので湿
気遮断性や耐水性がよく、ガラス、アルミなどの各種無
機質基材に対して優れた接着性能を有するとともに、湿
気遮断性の低い硬化物になる。
【0041】本発明の硬化性組成物全体中の反応性ケイ
素基を有する飽和炭化水素系重合体の含有率は10%以
上が好ましく、20%以上がより好ましく、30%以上
がとくに好ましい。
【0042】本発明の(B)成分の1つであるシラノー
ル縮合触媒は、従来公知のものである。具体例として
は、例えば、テトラブチルチタネート、テトラプロピル
チタネート等のチタン酸エステル類;ジブチル錫ジラウ
レート、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジエチル
ヘキサノレート、ジブチル錫ジオクテート、ジブチル錫
ジメチルマレート、ジブチル錫ジエチルマレート、ジブ
チル錫ジブチルマレート、ジブチル錫ジイソオクチルマ
レート、ジブチル錫ジトリデシルマレート、ジブチル錫
ジベンジルマレート、ジブチル錫マレエート、ジブチル
錫ジアセテート、オクチル酸錫、ジオクチル錫ジステア
レート、ジオクチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジエ
チルマレート、ジオクチル錫ジイソオクチルマレート、
ジオクチル錫ジバーサテート、ナフテン酸錫等の錫カル
ボン酸塩類;ジブチル錫ジメトキサイド、ジブチル錫ジ
フェノキサイド、ジブチル錫ジイソプロポキサイド等の
錫アルコキサイド類、ジブチル錫オキサイド、ジオクチ
ル錫オキサイド等の錫オキサイド類、ジブチル錫オキサ
イドとフタル酸エステルとの反応物;ジブチル錫ビスア
セチルアセトナート;アルミニウムトリスアセチルアセ
トナート、アルミニウムトリスエチルアセトアセテー
ト、ジイソプロポキシアルミニウムエチルアセトアセテ
ート等の有機アルミニウム化合物類;ジルコニウムテト
ラアセチルアセトナート、チタンテトラアセチルアセト
ナート等のキレート化合物類;オクチル酸鉛;ブチルア
ミン、オクチルアミン、ラウリルアミン、ジブチルアミ
ン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリ
エタノールアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレ
ンテトラミン、オレイルアミン、シクロヘキシルアミ
ン、ベンジルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、
キシリレンジアミン、トリエチレンジアミン、グアニジ
ン、ジフェニルグアニジン、2,4,6−トリス(ジメ
チルアミノメチル)フェノール、モルホリン、N−メチ
ルモルホリン、2−エチル−4−メチルイミダゾール、
1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7
(DBU)等のアミン系化合物、あるいはこれらのアミ
ン系化合物のカルボン酸等との塩;過剰のポリアミンと
多塩基酸とから得られる低分子量ポリアミド樹脂;過剰
のポリアミンとエポキシ化合物との反応生成物;γ−ア
ミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエ
チル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン等のアミ
ノ基を有するシランカップリング剤;等のシラノール縮
合触媒、さらには他の酸性触媒、塩基性触媒等の公知の
シラノール縮合触媒等が例示できる。
【0043】これらの触媒のなかで室温での速硬化が必
要な場合、4価の錫化合物、特にジアルコキシ錫ジアル
コキサイドを用いるのが良く、特にジブチル錫ビスアセ
チルアセトナート、ジブチル錫ジメトキサイド、ジブチ
ル錫ジプロポキサイドが好ましい。ジアルキル錫ジアル
コキサイドなどの4価の錫化合物は、水あるいは金属塩
水和物と硬化剤側にて混合してもその失活はほとんどな
く、貯蔵後も硬化速度の低下は起こらないので4価の錫
化合物を硬化触媒として用いるとき、本発明の効果は顕
著に発揮される。
【0044】これらの触媒は、単独で使用してもよく、
2種以上併用してもよい。
【0045】この(B)成分中のシラノール硬化触媒
(b1)の配合量は、(A)成分中の飽和炭化水素系重
合体100部(重量部、以下同じ)に対して0.1〜2
0部程度が好ましく、1〜10部が更に好ましい。シラ
ノール硬化触媒の配合量がこの範囲を下回ると硬化速度
が遅くなることがあり、また硬化反応が十分に進行し難
くなる場合がある。一方、シラノール硬化触媒の配合量
がこの範囲を上回ると硬化時に局部的な発熱や発泡が生
じ、良好な硬化物が得られ難くなるほか、ポットライフ
が短くなり過ぎ、作業性の点からも好ましくない。
【0046】本発明の(B)成分中の水分を含有する乾
燥剤であって金属塩の水和物でないもの(b2)は、
(A)成分中の飽和炭化水素系重合体の縮合硬化時に必
要な水分の供給源として作用し、架橋構造の形成を促進
するとともに、本発明の組成物をシングルシール用シー
リング材として用いた際、複層ガラス内部の気体(空
気)を乾燥するものである。
【0047】金属塩の水和物以外の乾燥剤の代表的な例
として、たとえばゼオライト、シリカゲル、アルミノ−
シリカゲル、(活性)アルミナ等が挙げられ、本発明の
水分源として物理的乾燥剤すなわち、水の吸着と放出を
可逆的に起こすものが特に好ましく、上記の種類に限定
されるものではない。
【0048】ゼオライトは通常市販されているものを広
く用いうることができ、例えばアルミノ・シリケートの
含水アルカリ金属塩または、アルカリ金属土類金属塩
(金属としてはNa,K,Ca)が挙げられる。ゼオラ
イトには天然品としてカイリョク石の砂状のものすなわ
ちグリーンサンドもあるが、通常、合成ゼオライト(商
品名モレキュラーシーブ)が、均一な細孔径をもつため
好適に使用可能である。また、シリカゲルは、非晶質の
ケイ酸で、天然品、合成品のものを広く用いることがで
き、SiO2・xH2Oの組成式で表されるものである。シリカ
ゲルはゼオライトと同様、吸着水を高温にすることで放
出するため、繰り返し使用することができる。
【0049】アルミノ−シリカゲルは、組成式がAl2O3・
xSiO2・yH2O+Al(OH)3で表される非晶質のゲルで、シリ
カとアルミナの両機能を持ち、吸湿性能は、低湿度では
アルミナゲルや合成ゼオライトのように働き、高湿度で
はシリカゲルのような働きをする。また、ある種の活性
炭を混合成形することもできる。
【0050】アルミナは、一般にアルファ結晶アルミナ
をさし、組成式がAl2O3で表される無色の結晶である。
活性アルミナは遷移アルミナで、結晶水を数%含み、シ
リカゲル並みの大きな表面積400m2/gを有するため、
硬化時の水分源として用いることが可能である。。
【0051】上記乾燥剤の中でも、合成ゼオライト(モ
レキュラーシーブ)が好ましく、具体的には結晶の基本
式がMe2/nO・Al2O3・xSiO2・yH2Oで表されるもので、それ
ぞれ異なった細孔径を有する4A,5A,13X等の種
類があり、具体的には、モレキュラーシーブ3A、モレ
キュラーシーブ4A(0.99Na2O・1.0Al2O3・1.85SiO2・5.1
H2O)、モレキュラーシーブ5A(モレキュラーシーブ
4AのNaの一部をCaで置換したもの)、モレキュラーシ
ーブ13X(0.9Na2O・1.0Al2O3・2.5SiO2・6.1H2O)等が
挙げられる。
【0052】本発明に用いる乾燥剤に含まれる水分は、
反応性珪素基を有する飽和炭化水素系重合体100部に
対し、0.01〜25部の範囲で使用するのが好まし
い。特に、0.05〜15部、さらには、0.2〜5部
の範囲で使用するのが好ましい。
【0053】また、本発明に用いる乾燥剤は、反応性珪
素基を有する飽和炭化水素系重合体100部に対し、
0.01〜500部の範囲で使用するのが好ましい。特
に、本発明の組成物を用いてシングルシール化する場合
には、1〜100部、さらには、1〜50部の範囲で使
用するのが好ましい。上記の水と乾燥剤は1種類のみで
使用しても良いし、2種類以上混合使用しても良い。
【0054】ただし、上記範囲内で、乾燥剤に対する水
の吸着量が飽和する場合には、それを乾燥剤に対する水
分の上限値とする。
【0055】本発明の硬化性組成物には種々の添加物を
併用できる。代表的な添加剤は接着性付与剤である。そ
の代表例としては、シランカップリング剤を挙げること
ができる。但しシランカップリング剤以外の接着性付与
剤も用いることができる。シランカップリング剤は、
(イ)ケイ素原子に結合した加水分解性基を有するケイ
素含有基、および(ロ)1級アミノ基、2級アミノ基、
3級アミノ基、エポキシ基、イソシアネート基、イソシ
アヌレートからなる群から選ばれる少なくとも1つの
基、を有する化合物である。ここで、シロキサン結合を
形成することにより架橋しうるケイ素含有基の例として
は、一般式(1)、好ましくは一般式(2)、で表され
る基を挙げることができる。加水分解基として既に例示
した基を挙げることができるが、メトキシ基、エトキシ
基等が加水分解速度の速い点から好ましい。加水分解性
基の個数は、2個以上、特に3個以上が好ましい。
【0056】加水分解性ケイ素基以外の官能基として
は、1級、2級、3級のアミノ基、メルカプト基、エポ
キシ基、カルボキシル基、ビニル基、イソシアネート
基、イソシアヌレート、ハロゲン等を例示できる。
【0057】これらのうち、1級、2級、3級のアミノ
基、エポキシ基、イソシアネート基、イソシアヌレート
等が好ましく、イソシアネート基、エポキシ基が特に好
ましい。
【0058】シランカップリング剤の具体例としては、
γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプ
ロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチル
ジメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプ
ロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)
アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(2−ア
ミノエチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−
(2−アミノエチル)アミノプロピルトリエトキシシラ
ン、γ−ウレイドプロピルプロピルトリメトキシシラ
ン、n−β−(n−ビニルベンジルアミノエチル)−γ
−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アニリノプ
ロピルトリメトキシシラン等のアミノ基含有シラン類;
γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メル
カプトプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプ
ロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピ
ルメチルジエトキシシラン等のメルカプト基含有シラン
類;γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ
−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリ
シドキシプロピルメチルジメトキシシラン、β−(3,
4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラ
ン等のエポキシ基含有シラン類;β−カルボキシエチル
トリエトキシシラン、β−カルボキシエチルフェニルビ
ス(2−メトキシエトキシ)シラン、n−β−(n−カ
ルボキシメチルアミノエチル)−γ−アミノプロピルト
リメトキシシラン等のカルボキシシラン類;ビニルトリ
メトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタ
クリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ
−アクロイルオキシプロピルメチルトリエトキシシラン
等のビニル型不飽和基含有シラン類;γクロロプロピル
トリメトキシシラン等のハロゲン含有シラン類;トリス
(トリメトキシシリル)イソシアヌレート等のイソシア
ヌレートシラン類;γ−イソシアネートプロピルトリメ
トキシシラン、γ−イソシアネートプロピルトリエトキ
シシラン等のイソシアネートキ含有シラン類等を挙げる
ことができる。
【0059】また、これらを変性した誘導体である、ア
ミノ変性シリルポリマー、シリル化アミノポリマー、不
飽和アミノシラン錯体、ブロックイソシアネートシラ
ン、フェニルアミノ長鎖アルキルシラン、アミノシリル
化シリコーン、シリル化ポリエステル等もシランカップ
リング剤として用いることができる。
【0060】このようなシランカップリング剤は水分の
存在下で分解しやすいが、本発明の組成物の(A)成分
に添加すれば安定に存在できる。
【0061】また、シランカップリング剤以外の接着性
付与剤として、分子中にエポキシ基やイソシアネート基
を持つ化合物(イソシアネートの多量体も含む)も勿論
使用することに何ら差し支えない。
【0062】本発明に用いる接着性付与剤は、反応性珪
素基含有飽和炭化水素系重合体100部(重量部、以下
同様)に対し、0.01〜20部の範囲で使用される。
特に、0.1〜10部の範囲で使用するのが好ましい。
上記接着性付与剤は1種類のみで使用しても良いし、2
種類以上混合使用しても良い。
【0063】本発明の組成物には、種々の充填剤を配合
することにより更に特性を向上させることができる。こ
のような充填剤としては、フュームドシリカ、沈降性シ
リカ、無水ケイ酸、含水ケイ酸、タルク及びカーボンブ
ラックのような補強性充填剤;重質炭酸カルシウム、膠
質炭酸カルシウム、珪藻土、焼成クレー、クレー、酸化
チタン、ベントナイト、有機ベントナイト、酸化第二
鉄、酸化亜鉛及び活性亜鉛華等のような充填剤;ガラス
繊維及びフィラメントのような繊維状充填剤が使用でき
る。
【0064】これらの充填剤で、強度の高い硬化性組成
物を得たい場合には、主にフュームドシリカ、沈降性シ
リカ、無水ケイ酸、含水ケイ酸、タルク及びカーボンブ
ラックのような補強性充填剤を本発明の(A)成分中の
飽和炭化水素系重合体100重量部に対して1〜100
重量部の範囲で使用すれば機械特性において、高強度・
高モジュラスの硬化物を得ることができる。また、反対
に低モジュラスで高伸びの硬化物を得たい場合には、重
質炭酸カルシウム、膠質炭酸カルシウム、珪藻土、焼成
クレー、クレー、酸化チタン、ベントナイト、有機ベン
トナイト、酸化第二鉄、酸化亜鉛及び活性亜鉛華等のよ
うな充填剤を本発明の(A)成分中の飽和炭化水素系重
合体100重量部に対して5〜400重量部の範囲で使
用すればよい。もちろん、これらの充填剤は1種類のみ
で使用しても良いし、2種類以上混合して使用しても良
い。充填剤は(A)成分に添加してもよいし、(B)成
分に添加してもよいし、両者に添加してもよい。
【0065】本発明の組成物において、可塑剤を充填剤
と併用して使用すると硬化物の伸びを大きくできたり、
多量の充填剤を混合できるためより有用である。前記可
塑剤としては一般に用いられている可塑剤が使用できる
が、本発明に用いる飽和炭化水素系重合体と相溶性のよ
いものが好ましい。可塑剤の具体例としては、例えばプ
ロセスオイル、ポリブテン、水添ポリブテン、α−メチ
ルスチレンオリゴマ−、液状ポリブタジエン、水添液状
ポリブタジエン、パラフィン油、ナフテン油、アタクチ
ックポリプロピレン等が挙げられるが、その中でも好ま
しくは不飽和結合を含まないプロセスオイル、水添ポリ
ブテン、水添液状ポリブタジエン、パラフィン油、ナフ
テン油などの炭化水素系化合物類が好ましい。
【0066】また、本発明の硬化性組成物においては、
高粘度で取り扱いにくい炭化水素系重合体の粘度を下げ
て取り扱いやすくし、さらに、低温時の押し出し性・作
業性を改善するなどのために、可塑剤として水添α−オ
レフィンオリゴマーを使用することもできる。この水添
α−オレフィンオリゴマーのモノマー単位としては特に
制限はないが、炭素数4〜18のα−オレフィン、例え
ば1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセ
ン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセ
ン、1−オクタデセンなどの直鎖状α−オレフィン、ま
たは、4−メチル−1−ペンテンなどの分岐状α−オレ
フィンなどをあげることができる。これらのなかでも、
1−オクテン、1−デセン、1−ドデセンなどの炭素数
が8〜12の直鎖状α−オレフィンの重合体は低温流動
性がよいので好ましい。該オリゴマーの数平均分子量は
特に制限はないが、200〜700の範囲内であること
が好ましい。数平均分子量が200未満の場合には、加
熱減量が大きいために硬化物の機械特性が経時で大きく
変化することがあり、700をこえると可塑化効果が不
十分であり、低温時の組成物の作業性が悪化することが
ある。また、該オリゴマーの重合度は特に制限はない
が、1〜10の範囲内であることが好ましい。重合度が
10をこえると可塑化効果が不十分であり、低温時の組
成物の作業性が悪化することがある。該オリゴマーの分
子量分布(Mw/Mn:重量平均分子量Mwと数平均分
子量Mnの比)は特に制限はないが、1〜1.1の範囲
内にあることが好ましい。分子量分布が狭い重合体は、
可塑化効果が大きく、かつ、加熱減量が少ないために好
ましい。さらに、該オリゴマーは、重合した後に水添し
ていることが好ましい。該オリゴマー中に二重結合が残
存していると、本発明の組成物の耐熱性および耐候性が
悪化するために好ましくない。
【0067】以上の条件を満たす水添α−オレフィンオ
リゴマーとしては、より具体的には、出光石油化学
(株)製のPAO(出光ポリアルファオレフィン)があ
げられる。
【0068】さらに本発明の硬化性組成物には、必要に
応じてその他の酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、
難燃性付与剤、チクソ性付与剤、顔料、界面活性剤等を
適宜添加することができる。
【0069】本発明の組成物においては、2液組成物及
び3液以上の組成物のいずれも可能である。2液組成物
として使用する場合には、例えば、充填剤、可塑剤等が
添加された本発明の(A)成分である主剤と充填剤、可
塑剤等が添加された本発明の(B)成分である硬化剤と
にわけ、使用直前に両成分を混合して使用すると、長期
間の保存後も初期の硬化物物性を安定して発現できる。
【0070】本発明の組成物は主に弾性硬化性組成物と
して有用であり、電子電気、土木止水、建造物、船舶、
自動車、道路等のシール用途に使用することができる。
さらに、ノンプライマーでガラス、石材、セラミック、
木材、合成樹脂、金属等のような広範囲の基材に強固に
接着するため、種々のタイプの接着性組成物として使用
することが可能である。
【0071】本発明の硬化性組成物はフロートガラス、
表面処理された各種熱線反射ガラスおよび純アルミや陽
極酸化アルミ等に対して長期間にわたり安定した接着性
を発現するため、特に複層ガラス用あるいはSSG用シ
ーリング材として有用である。
【0072】
【実施例】以下に、実施例に基づき本発明を更に詳細に
説明するが、本発明はこれらにより何ら制限を受けるも
のではない。 製造例1 飽和炭化水素系重合体の製造 1Lの耐圧ガラス製オートクレーブにP−DCC(下記
化合物A)7.5mmolを入れ、撹拌用羽根、三方コ
ック及び真空ラインを取り付けた後、内部を窒素置換し
た。
【0073】その後、三方コックの一方から窒素を流し
ながら、注射器を用いてオ−トクレ−ブにモレキュラ−
シ−ブ処理によって乾燥させた溶媒、トルエン330m
L、ヘキサン141mLを導入した。次いで添加剤α−
ピコリン3.0mmolを添加した。
【0074】次に、酸化バリウムを充填したカラムを通
過させることにより脱水したイソブチレンが113g入
っているニ−ドルバルブ付耐圧ガラス製液化ガス採取管
を三方コックに接続した後、容器本体を−70℃のドラ
イアイスーアセトンバスに浸積し、重合器内部を撹拌し
ながら1時間冷却した。冷却後、真空ラインにより内部
を減圧した後、ニ−ドルバルブを開け、イソブチレンを
耐圧ガラス製液化ガス採取管から重合容器に導入した。
その後三方コックの一方から窒素を流すことにより常圧
に戻した。
【0075】次に、重合容器内が−70℃で安定してい
ることを確認し、TiCl4 7.18g(3.8mmo
l)を注射器を用いて三方コックから添加して重合を開
始させ、2時間経過した時点で、アリルトリメチルシラ
ン2.57g(22.5mmole)を添加した。さら
に1時間反応させた後、反応混合物を水に注ぎ込むこと
により触媒を失活させた。次に有機層を純水により3回
洗浄した後分液し、溶剤を減圧留去することにより、ア
リル末端のイソブチレンポリマ−を得た。
【0076】尚、化合物Aの構造は下記に示す通りであ
る。
【0077】
【化6】 次いで、こうして得られたアリル末端のイソブチレンポ
リマ−100gを、n−ヘプタン50mLに溶解し、約
70℃まで昇温した後、メチルジメトキシシラン1.2
[eq./アリル基]、白金(ビニルシロキサン)錯体
1×10-4[eq./アリル基]を添加し、ヒドロシリ
ル化反応を行った。FT−IRにより反応追跡を行い、
約4時間で1640cm-1のオレフィン由来の吸収が消
失したのを確認し、反応を停止した。
【0078】反応溶液を減圧濃縮することにより、目的
とする両末端に反応性ケイ素を有するイソブチレンポリ
マーが得られた。
【0079】こうして得られたポリマ−の収量より収率
を算出するとともに、Mn及びMw/MnをGPC法に
より、また末端構造を300MHz1H−NMR分析に
より各構造に帰属するプロトン(開始剤由来のプロト
ン:6.5〜7.5ppm、ポリマ−末端由来のケイ素
原子に結合したメチルプロトン:0.0〜0.1ppm
及びメトキシプロトン:3.5〜3.4)の共鳴信号の
強度を測定、比較することにより求めた。ポリマーの分
析値は、Mn=11416、Mn/Mw=1.47、F
n(シリル)=1.95であった(数平均分子量はポリ
スチレン標品を用いた相対的値、Fn(シリル)はイソ
ブチレンポリマー1分子当たりの末端シリル官能基の個
数)。
【0080】
【化7】 実施例1および比較例1 製造例1で得られた重合体100部に対し、パラフィン
系プロセスオイル(出光興産(株)製、商品名ダイアナ
プロセスPS−32)90部、重質炭酸カルシウム(白
石カルシウム(株)製、商品名ライトンA)180部、
膠質炭酸カルシウム(白石工業(株)製、商品名白艶華
CC)50部、タルク(丸尾カルシウム(株)製、商品
名LMR)100部、老化防止剤(チバガイギー(株)
製、商品名イルガノックス1010)1部、(住友化学
(株)製、商品名スミソーブ400)1部、(三共
(株)製、商品名サノールLS−765)1部、光安定
剤(三新化学(株)製、商品名サンダントNBC)3
部、光硬化性樹脂(東亞合成(株)製、商品名アロニク
スM400)3部、チクソ性付与剤(楠本化成(株)
製、商品名ディスパロン#305)2部、シランカップ
リング剤 γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ン(日本ユニカー(株)製、商品名A−187)3部、
γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン(日本
ユニカー(株)製、商品名A−1310)6部を加え、
三本ペイントロールでよく混練し実施例1の主剤とし
た。
【0081】また、あらかじめゼオライト3A(和光純
薬(株)製)6部に水(脱イオン水)4部を混合し、水
分を含有するゼオライト10部を準備した。これに対
し、シラノール縮合触媒としてジブチル錫ジメトキサイ
ド4部(アルドリッチケミカル(株)製)4部、パラフ
ィン基プロセスオイル(出光興産(株)製、商品名ダイ
アナプロセスPS−32)16部、重質炭酸カルシウム
(丸尾カルシウム(株)製、商品名スノーライトSS)
10部、カーボンブラック(三菱化成(株)製、商品名
CB#30)2.5部をディスポーザルカップ中で手混
ぜ混練した後、日本精機製作所(株)製のエクセル・オ
ート・ホモジナイザーを用いて、回転数10000rp
mで10分間撹拌する操作を3回行うことにより実施例
1の硬化剤を調整した。
【0082】さらに、比較例1として、実施例1の主剤
と同一のものを使用し、硬化剤の水分源として水を含有
したゼオライトのかわりに水(脱イオン水)を4部添加
したものを用い、実施例1と同様の試験に用いた。引張
試験用サンプルは、以下に示す手順にて作成した。ま
ず、JIS A 5758-1992規定の引張接着性試験体の作製方
法に従って、フロートガラスをH型に組んだ。上記の主
剤と硬化剤の比を主剤成分部数の合計と硬化剤成分部数
の合計の比になるように秤量し、充分混練した。その
後、配合物をH型に充填し、温度23℃、湿度65±5
%の恒温室中で硬化養生させた。H型引張試験用に用い
た基材は、 JIS A 5758-1992に準拠したフロートガラス
(広苑社製:日本シーリング材工業会指定、寸法:5×
5×0.5cm)である。被着体は、配合物を充填する
前に、メチルエチルケトン(和光純薬製:特級)で洗浄
し、清浄な綿布でふいた。
【0083】先述の方法で作製したH型引張試験サンプ
ルを、サンプル作製直後から、2時間後、4時間後、6
時間後、24時間後にJIS A 5758-1992規定の引張接着
性試験方法に従って、温度23℃、湿度65±5%の恒
温室中、引張速度50mm/minの条件で行った結果
を、実施例1については表1に、比較例1については表
2に示す。表中の凝集破壊(CF)薄層破壊(TCF)接着
破壊(AF)の割合は、引張試験後の破断面を目視にて評
価した割合である。
【0084】
【表1】
【0085】
【表2】 表1.2に示すとおり、実施例1では、サンプル作製後
2時間で、フロートガラスに良好な接着性(最大引張応
力約3kg/cm2、凝集破壊)を示すのに比べ、比較例1で
は、サンプル作製後2時間で、同一のフロートガラスに
対する接着性は悪く(最大引張応力約1kg/cm2、接着破
壊)、24時間後にようやく凝集破壊を示した。また、
実施例1では6時間後にすでに、標準養生(STD養
生)後の7割程度の引張応力に達しているが、比較例で
は4割程度の引張応力しか得られていないことがわか
る。実施例2および比較例2 主剤側・硬化剤共に、実施例1と同一のものを使用した
ものを実施例2、また、比較例1で使用した配合物と同
一のものを比較例2に使用した。引張試験用サンプル
は、実施例1同様の手順にて作成した。硬化物の養生条
件は標準養生条件(温度23℃、湿度65±5%の恒温
室中で7日、50オーブンで7日間硬化養生)でおこな
った。H型引張試験用に用いた基材は、 JIS A5758-199
2に準拠したフロートガラス(広苑社製:日本シーリン
グ材工業会指定、寸法:5×5×0.5cm)である。
被着体は、配合物を充填する前に、メチルエチルケトン
(和光純薬製:特級)で洗浄し、清浄な綿布でふいた。
【0086】先述の方法で作製したH型引張試験サンプ
ルを、養生直後から、80℃温水につける前、5日(7
日)、14日後にJIS A 5758-1992規定の引張接着性試
験方法に従い、温度23℃、湿度65±5%の恒温室
中、引張速度50mm/minの条件で行った結果を表
3に示す。
【0087】
【表3】 表3に示すとおり、実施例2では、80℃温水浸漬後1
4日後で、両者ともフロートガラスに良好な接着性(凝
集破壊)を示すものの、比較例2では、最大引張応力の
初期からの保持率が67%であるのに対し、実施例2で
は保持率は77%と耐温水接着性が改善されていること
を確認した。 実施例3および実施例4 主剤側は、実施例1のものを使用し、実施例1および2
で使用したゼオライトの種類をゼオライト4A(和光純
薬(株))にかえたものを実施例3、ゼオライト13X
(和光純薬(株))にかえたものを実施例4として、配
合物を作製した。引張試験用サンプルは、実施例1同様
の手順にて作成し、実施例2と同様にH型引張試験サン
プルを、養生直後から、80℃温水につけてそれぞれ7
日、14日、35日後にJIS A 5758-1992規定の引張接
着性試験方法に従い、温度23℃、湿度65±5%の恒
温室中、引張速度50mm/minの条件で行った結果
を表4に示す。
【0088】
【表4】 表4に示すとおり、実施例3および実施例4では、80
℃温水浸漬後14日後で、両者ともフロートガラスに良
好な接着性(凝集破壊)を示すものの、比較例2では、
最大引張応力の初期からの保持率が67%であるのに対
し、実施例3では保持率は72%、実施例4では保持率
は78%と耐温水接着性が改善されていることを確認し
た。よって、実施例2〜4より、ゼオライトの種類をか
えても、耐水接着性は良好であることを確認した。 実施例5 ゼオライト3A(和光純薬(株)製)30部に水(脱イ
オン水)4部を混合し、水分を含有するゼオライト34
部を準備した。これに対し、シラノール縮合触媒として
ジブチル錫ジメトキサイド4部(アルドリッチケミカル
(株)製)4部、パラフィン基プロセスオイル(出光興
産(株)製、商品名ダイアナプロセスPS−32)16
部、重質炭酸カルシウム(丸尾カルシウム(株)製、商
品名スノーライトSS)10部、カーボンブラック(三
菱化成(株)製、商品名CB#30)2.5部をディス
ポーザルカップ中で手混ぜ混練した後、日本精機製作所
(株)製のエクセル・オート・ホモジナイザーを用い
て、回転数10000rpmで10分間撹拌する操作を
3回行うことにより実施例5の硬化剤を調整した。主剤
には実施例1で用いたのと同一のものを用い、主剤と硬
化剤の比を主剤成分部数の合計と硬化剤成分部数の合計
の比になるように秤量し、充分混練しシーリング材(S
1)とした。
【0089】まず、図1に示すように、2枚の5mm厚
の板ガラス間に、スぺーサーの代わりに(両方の板ガラ
スの間隔を保持するための)幅6mmのステンレス製金
網(網目約1mm)をガラスの端面より5mmに設置し
た。次いで、前記シーリング材(S1)を金網とガラス
周縁部とで形成されるコの字方の空間に充填し、室温下
にて1週間養生した。上記複層ガラスを用い、JIS
R3209の方法で露点測定を行ったところ、露点は−
70℃以下であり、複層ガラスとして充分機能するこ
と、すなわち混練した乾燥剤が複層ガラス内部の空気中
の水分を吸着して乾燥していることが確認された。 実施例6 製造例1で得られた重合体100部に対し、パラフィン
系プロセスオイル(出光興産(株)製、商品名ダイアナ
プロセスPS−32)87部、重質炭酸カルシウム(白
石カルシウム(株)製、商品名ライトンA)171部、
膠質炭酸カルシウム(白石工業(株)製、商品名白艶華
CC)48部、タルク(丸尾カルシウム(株)製、商品
名LMR)95部、光安定剤(三新化学(株)製、商品
名サンダントNBC)3部、光硬化性樹脂(東亞合成
(株)製、商品名アロニクスM400)3部、チクソ性
付与剤(楠本化成(株)製、商品名ディスパロン#30
5)2部、シランカップリング剤 γ−グリシドキシプ
ロピルトリメトキシシラン(日本ユニカー(株)製、商
品名A−187)3部、3−フェニルアミノプロピルト
リメトキシシラン(日本ユニカー(株)製、商品名Y−
9669)6部を加え、三本ペイントロールでよく混練
し実施例1の主剤とした。
【0090】また、あらかじめゼオライト3A(和光純
薬(株)製)6部に水(脱イオン水)4部を混合し、水
分を含有するゼオライト10部を準備した。これに対
し、シラノール縮合触媒としてジブチル錫ジメトキサイ
ド4部(アルドリッチケミカル(株)製)4部、パラフ
ィン基プロセスオイル(出光興産(株)製、商品名ダイ
アナプロセスPS−32)15部、重質炭酸カルシウム
(丸尾カルシウム(株)製、商品名スノーライトSS)
10部、カーボンブラック(三菱化成(株)製、商品名
CB#30)2部をディスポーザルカップ中で手混ぜ混
練した後、日本精機製作所(株)製のエクセル・オート
・ホモジナイザーを用いて、回転数10000rpmで
10分間撹拌する操作を3回行うことにより実施例6の
硬化剤を調整した。引張試験用サンプルは、以下に示す
手順にて作成した。まず、JIS A 5758-1992規定の引張
接着性試験体の作製方法に従って、フロートガラスをH
型に組んだ。上記の主剤と硬化剤の比を主剤成分部数の
合計と硬化剤成分部数の合計の比になるように秤量し、
充分混練した。その後、配合物をH型に充填し、温度2
3℃、湿度65±5%の恒温室中で硬化養生させた。H
型引張試験用に用いた基材は、 JIS A 5758-1992に準拠
したフロートガラス(広苑社製:日本シーリング材工業
会指定、寸法:5×5×0.5cm)である。被着体
は、配合物を充填する前に、メチルエチルケトン(和光
純薬製:特級)で洗浄し、清浄な綿布でふいた。
【0091】引張試験用サンプルは、実施例1同様の手
順にて作成した。硬化物の養生条件は標準養生条件(温
度23℃、湿度65±5%の恒温室中で7日、50オー
ブンで7日間硬化養生)でおこなった。H型引張試験用
に用いた基材は、 JISA 5758-1992に準拠したフロート
ガラス(広苑社製:日本シーリング材工業会指定、寸
法:5×5×0.5cm)である。被着体は、配合物を
充填する前に、メチルエチルケトン(和光純薬製:特
級)で洗浄し、清浄な綿布でふいた。
【0092】先述の方法で作製したH型引張試験サンプ
ルを、養生直後から、80℃温水につける前、7日、1
5日、35日後にJIS A 5758-1992規定の引張接着性試
験方法に従い、温度23℃、湿度65±5%の恒温室
中、引張速度50mm/minの条件で行った結果を表
5に示す。
【0093】
【表5】 表5に示すとおり、実施例6では、80℃温水浸漬後3
6日後で、両者ともフロートガラスに良好な接着性(凝
集破壊)を示し、耐温水接着性が良好であることを確認
した。
【0094】また、先述の方法で作製したH型引張試験
サンプルを、サンプル作製直後から、3時間後、4時間
後、6時間後、標準養生後にJIS A 5758-1992規定の引
張接着性試験方法に従って、温度23℃、湿度65±5
%の恒温室中、引張速度50mm/minの条件で行っ
た結果を、実施例6については表6に示す。表中の凝集
破壊(CF)薄層破壊(TCF)接着破壊(AF)の割合は、
引張試験後の破断面を目視にて評価した割合である。
【0095】
【表6】 表6に示すとおり、実施例6では、サンプル作製後3時
間で、フロートガラスに良好な接着性(最大引張応力約
3kg/cm2、凝集破壊)を示し、接着性付与剤種を変えて
もゼオライトを添加系では早期に接着強度を発現するこ
とを確認することができた。
【0096】
【発明の効果】本発明の組成物は、水分源として、水を
含有する乾燥剤を使用することで、配合時に金属塩の水
和物を使用する場合に比べ作製が容易であり、シラノー
ル縮合触媒の硬化性が水分源として水を使用した場合と
比較して加速されると共に、配合物の耐温水接着性を改
善するといった利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の複層ガラス断面図
【符号の説明】
1 板ガラス 2 金網 3 空隙 S1 シーリング材

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ケイ素原子に結合した加水分解性
    基を有し、シロキサン結合を形成することにより架橋し
    うるケイ素含有基を少なくとも1個有する飽和炭化水素
    系重合体を含有する主剤、(B)シラノール縮合触媒
    (b1)および水分を含有する乾燥剤であって金属塩の
    水和物でないもの(b2)を含有する硬化剤、の少なく
    とも2液からなる硬化性組成物。
  2. 【請求項2】 (A)の主剤成分中の飽和炭化水素系重
    合体がイソブチレン系重合体である請求項1記載の硬化
    性組成物。
  3. 【請求項3】 (A)の主剤成分におけるケイ素原子に
    結合した水酸基または加水分解性基を有し、シロキサン
    結合を形成することにより架橋しうるケイ素含有基が一
    般式(1)、 【化1】 (式中、R1およびR2は、それぞれ独立に、炭素数1〜
    20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素
    数7〜20のアラルキル基または(R’)3SiO−
    (R’は、それぞれ独立に、炭素数1〜20の置換ある
    いは非置換の炭化水素基である)で示されるトリオルガ
    ノシロキシ基である。また、Xは、それぞれ独立に、水
    酸基または加水分解性基である。さらに、aは0、1、
    2、3のいずれかであり、bは0、1、2のいずれかで
    あり、aとbとが同時に0になることはない。また、m
    は0または1〜19の整数である)で表される加水分解
    性シリル基を、1分子あたり、1個以上有することを特
    徴とする請求項1、2記載の硬化性組成物。
  4. 【請求項4】 Xがアルコキシ基であることを特徴とす
    る請求項3記載の硬化性組成物。
  5. 【請求項5】 (B)の硬化剤成分中のシラノール縮合
    触媒が4価の錫化合物である請求項1〜4記載の硬化性
    組成物。
  6. 【請求項6】 4価の錫化合物がジアルキル錫ジアルコ
    キサイドである請求項5記載の硬化性組成物。
  7. 【請求項7】 (B)の硬化剤成分中の乾燥剤がゼオラ
    イトである請求項1〜6記載の硬化性組成物。
  8. 【請求項8】 (A)の主剤成分中の飽和炭化水素系重
    合体がイソブチレン系重合体であり、(B)の硬化剤成
    分中のシラノール縮合触媒が4価の錫化合物である請求
    項1〜7記載の硬化性組成物。
  9. 【請求項9】 (A)の主剤成分がさらにシランカップ
    リング剤を含有する請求項1〜8記載の硬化性組成物。
  10. 【請求項10】 シランカップリング剤が、(イ)ケイ
    素原子に結合した加水分解性基を有するケイ素含有基、
    および(ロ)1級アミノ基、2級アミノ基、3級アミノ
    基、エポキシ基、イソシアネート基、イソシアヌレート
    からなる群から選ばれる少なくとも1つの基、を有する
    化合物である請求項9記載の硬化性組成物。
  11. 【請求項11】 (A)の主剤成分中の飽和炭化水素系
    重合体がイソブチレン系重合体であり、(B)の硬化剤
    成分中のシラノール縮合触媒が4価の錫化合物であり、
    (A)の主剤成分中のシランカップリング剤が、(イ)
    ケイ素原子に結合した加水分解性基を有するケイ素含有
    基、および(ロ)1級アミノ基、2級アミノ基、3級ア
    ミノ基、エポキシ基、イソシアネート基、イソシアヌレ
    ートからなる群から選ばれる少なくとも1つの基、を有
    する化合物である請求項9記載の硬化性組成物。
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Effective date: 20070110