JP2000127255A - 中空擬木の製造方法 - Google Patents
中空擬木の製造方法Info
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- JP2000127255A JP2000127255A JP30188798A JP30188798A JP2000127255A JP 2000127255 A JP2000127255 A JP 2000127255A JP 30188798 A JP30188798 A JP 30188798A JP 30188798 A JP30188798 A JP 30188798A JP 2000127255 A JP2000127255 A JP 2000127255A
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- cavity
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- Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
- Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 擬木の中空部を擬木の軸芯と略同芯位置に成
形することが可能で、しかも不要な横孔などが成形され
ない中空擬木の製造方法を提供すること。 【解決手段】 擬木80を成形するための長手状キャビ
ティ25が形成された金型6のキャビティ25内部に長
手方向に沿ってマンドレル28を配置する工程と、一端
が金型6のキャビティ内周面に当接可能なマンドレル端
部支持具106の他端をマンドレル28に対して着脱自
在に取り付ける工程と、金型6を閉じる工程と、金型6
のキャビティ25内に溶融樹脂を注入する工程と、金型
6の内部に溶融樹脂を充填後、溶融樹脂の完全硬化前ま
たは硬化後に、マンドレル端部支持具106を金型6内
に残し、マンドレル28をキャビティ25の長手方向に
沿って引き抜く工程とを有する。
形することが可能で、しかも不要な横孔などが成形され
ない中空擬木の製造方法を提供すること。 【解決手段】 擬木80を成形するための長手状キャビ
ティ25が形成された金型6のキャビティ25内部に長
手方向に沿ってマンドレル28を配置する工程と、一端
が金型6のキャビティ内周面に当接可能なマンドレル端
部支持具106の他端をマンドレル28に対して着脱自
在に取り付ける工程と、金型6を閉じる工程と、金型6
のキャビティ25内に溶融樹脂を注入する工程と、金型
6の内部に溶融樹脂を充填後、溶融樹脂の完全硬化前ま
たは硬化後に、マンドレル端部支持具106を金型6内
に残し、マンドレル28をキャビティ25の長手方向に
沿って引き抜く工程とを有する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、中空擬木の製造方
法に係り、さらに詳しくは、擬木の中空部を擬木の軸芯
と略同芯位置に成形することが可能な中空擬木の製造方
法に関する。
法に係り、さらに詳しくは、擬木の中空部を擬木の軸芯
と略同芯位置に成形することが可能な中空擬木の製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】金属管から成る芯体で補強された中空プ
ラスチック製擬木、あるいは補強されていない中空プラ
スチック製擬木は、軽量であり、耐久性に優れ、しか
も、樹木状の外観や色彩を容易に付与することができ
る。そのため、このような中空プラスチック製擬木は、
コンクリート製擬木または木製の杭、柵、柱などに代え
て、公園などの構築物あるいは遊歩道の擬木あるいは擬
木柵などに広く用いられるようになっている。
ラスチック製擬木、あるいは補強されていない中空プラ
スチック製擬木は、軽量であり、耐久性に優れ、しか
も、樹木状の外観や色彩を容易に付与することができ
る。そのため、このような中空プラスチック製擬木は、
コンクリート製擬木または木製の杭、柵、柱などに代え
て、公園などの構築物あるいは遊歩道の擬木あるいは擬
木柵などに広く用いられるようになっている。
【0003】このような中空プラスチック製擬木の製造
方法として、本出願人は、特開平10−86235号公
報に示すように、金型にマンドレル端部支持装置を取り
付け、マンドレルの先端部を金型内で保持し、その状態
で射出成形を行う方法を提案している。この公報に記載
の方法によれば、射出成形時に、マンドレルの軸芯がキ
ャビティの軸芯からずれることがなく、擬木の中空部を
擬木の軸芯と略同芯位置に成形することができる。
方法として、本出願人は、特開平10−86235号公
報に示すように、金型にマンドレル端部支持装置を取り
付け、マンドレルの先端部を金型内で保持し、その状態
で射出成形を行う方法を提案している。この公報に記載
の方法によれば、射出成形時に、マンドレルの軸芯がキ
ャビティの軸芯からずれることがなく、擬木の中空部を
擬木の軸芯と略同芯位置に成形することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この公報に
記載の方法では、成形して得られた擬木の先端部の外周
には、マンドレル端部支持装置に対応する位置で、中空
部に連通する横孔が必然的に生じてしまうという課題を
有している。擬木に形成された横孔は、その他の擬木の
端部を取り付けるための取り付け孔として積極的に用い
ることもできるが、擬木の用途によっては、横孔を形成
したくない場合がある。
記載の方法では、成形して得られた擬木の先端部の外周
には、マンドレル端部支持装置に対応する位置で、中空
部に連通する横孔が必然的に生じてしまうという課題を
有している。擬木に形成された横孔は、その他の擬木の
端部を取り付けるための取り付け孔として積極的に用い
ることもできるが、擬木の用途によっては、横孔を形成
したくない場合がある。
【0005】そのような擬木を射出成形により成形しよ
うとする場合に、従来では、マンドレルの先端部が金型
のキャビティ内部で片持ち梁の自由端となり、マンドレ
ルの軸芯が自重により変位し、キャビティの軸芯からず
れて偏芯することがある。また、金型のキャビティ内へ
の射出成形時の樹脂圧力によっても、マンドレルの軸芯
が変位し、キャビティの軸芯からずれて偏芯することが
ある。この偏芯は、マンドレルの先端で特に著しい。
うとする場合に、従来では、マンドレルの先端部が金型
のキャビティ内部で片持ち梁の自由端となり、マンドレ
ルの軸芯が自重により変位し、キャビティの軸芯からず
れて偏芯することがある。また、金型のキャビティ内へ
の射出成形時の樹脂圧力によっても、マンドレルの軸芯
が変位し、キャビティの軸芯からずれて偏芯することが
ある。この偏芯は、マンドレルの先端で特に著しい。
【0006】このようにマンドレルの軸芯がキャビティ
の軸芯から偏芯すると、キャビティ内に充填した樹脂の
適度な硬化後に、マンドレルを金型から引き抜き難くな
り、成形が困難になるおそれがある。また、成形して得
られた擬木の中空部の軸芯(マンドレルの軸芯に対応)
が、擬木の軸芯(キャビティの軸芯に対応)に対して偏
芯することになる。この偏芯が著しい場合には、擬木の
肉厚が不均一になり、肉厚が薄い部分において、部分的
に強度不足となることがある。
の軸芯から偏芯すると、キャビティ内に充填した樹脂の
適度な硬化後に、マンドレルを金型から引き抜き難くな
り、成形が困難になるおそれがある。また、成形して得
られた擬木の中空部の軸芯(マンドレルの軸芯に対応)
が、擬木の軸芯(キャビティの軸芯に対応)に対して偏
芯することになる。この偏芯が著しい場合には、擬木の
肉厚が不均一になり、肉厚が薄い部分において、部分的
に強度不足となることがある。
【0007】本発明は、このような実状に鑑みてなさ
れ、擬木の中空部を擬木の軸芯と略同芯位置に成形する
ことが可能で、しかも不要な横孔などが成形されない中
空擬木の製造方法を提供することを目的とする。
れ、擬木の中空部を擬木の軸芯と略同芯位置に成形する
ことが可能で、しかも不要な横孔などが成形されない中
空擬木の製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る中空擬木の製造方法は、擬木を成形す
るための長手状キャビティが形成された金型のキャビテ
ィ内部に長手方向に沿ってマンドレルを配置する工程
と、一端が金型のキャビティ内周面に当接可能なマンド
レル端部支持具の他端をマンドレルに対して着脱自在に
取り付ける工程と、前記金型を閉じる工程と、前記金型
のキャビティ内に溶融樹脂を注入する工程と、金型の内
部に溶融樹脂を充填後、溶融樹脂の完全硬化前または硬
化後に、前記マンドレル端部支持具を金型内に残し、前
記マンドレルをキャビティの長手方向に沿って引き抜く
工程とを有する。
に、本発明に係る中空擬木の製造方法は、擬木を成形す
るための長手状キャビティが形成された金型のキャビテ
ィ内部に長手方向に沿ってマンドレルを配置する工程
と、一端が金型のキャビティ内周面に当接可能なマンド
レル端部支持具の他端をマンドレルに対して着脱自在に
取り付ける工程と、前記金型を閉じる工程と、前記金型
のキャビティ内に溶融樹脂を注入する工程と、金型の内
部に溶融樹脂を充填後、溶融樹脂の完全硬化前または硬
化後に、前記マンドレル端部支持具を金型内に残し、前
記マンドレルをキャビティの長手方向に沿って引き抜く
工程とを有する。
【0009】本発明において、マンドレル端部支持具と
しては、特に限定されないが、キャビティ内に充填され
る樹脂と容易に一体化される材質であることが好まし
く、たとえば木製ロッド、樹脂製ロッド、金属製ロッド
などが用いられる。中でも、マンドレル端部支持具とし
ては、割り箸のような木製ロッドが好ましい。成形した
擬木の再リサイクルする際や、成形後の不良品を再度原
料として使用する際に、マンドレル端部支持具が一体化
された擬木成形品を粉砕器で粉砕することがある。その
際に、粉砕器の刃を傷めないからである。また、木製ロ
ッドであれば、原料樹脂に混入しても、問題なく再使用
できるからである。マンドレル端部支持具がプラスチッ
クである場合も同様である。
しては、特に限定されないが、キャビティ内に充填され
る樹脂と容易に一体化される材質であることが好まし
く、たとえば木製ロッド、樹脂製ロッド、金属製ロッド
などが用いられる。中でも、マンドレル端部支持具とし
ては、割り箸のような木製ロッドが好ましい。成形した
擬木の再リサイクルする際や、成形後の不良品を再度原
料として使用する際に、マンドレル端部支持具が一体化
された擬木成形品を粉砕器で粉砕することがある。その
際に、粉砕器の刃を傷めないからである。また、木製ロ
ッドであれば、原料樹脂に混入しても、問題なく再使用
できるからである。マンドレル端部支持具がプラスチッ
クである場合も同様である。
【0010】また、マンドレル端部支持具は、複数で用
いられることが好ましく、マンドレルの周囲略均等間隔
に配置されることが好ましい。
いられることが好ましく、マンドレルの周囲略均等間隔
に配置されることが好ましい。
【0011】本発明において、「マンドレル端部支持具
の他端をマンドレルに対して着脱自在に取り付ける」と
は、マンドレルに対して直接取り付けることのみを意味
するのではなく、マンドレルに対して、他の部材を介し
て間接的に取り付ける場合も含む意味で用いる。たとえ
ば、マンドレル端部支持具は、マンドレルの先端にネジ
留めなどの手段で固定してあるアダプタの先端面に形成
してある放射方向溝に対して着脱自在に取り付けられる
ことが好ましい。なお、アダプタを用いることなく、マ
ンドレルの先端面に直接に放射方向溝を形成しても良
い。
の他端をマンドレルに対して着脱自在に取り付ける」と
は、マンドレルに対して直接取り付けることのみを意味
するのではなく、マンドレルに対して、他の部材を介し
て間接的に取り付ける場合も含む意味で用いる。たとえ
ば、マンドレル端部支持具は、マンドレルの先端にネジ
留めなどの手段で固定してあるアダプタの先端面に形成
してある放射方向溝に対して着脱自在に取り付けられる
ことが好ましい。なお、アダプタを用いることなく、マ
ンドレルの先端面に直接に放射方向溝を形成しても良
い。
【0012】本発明では、マンドレルの横断面形状は、
円形、矩形、多角形などの種々の形状を採用し得る。金
型のキャビティの横断面形状も、得ようとする擬木の横
断面形状に合わせて、円形、矩形、多角形など、種々に
改変することができる。金型のキャビティ内周面には、
得ようとする擬木の木肌形状に合わせた凹凸面が形成し
てあることが好ましい。
円形、矩形、多角形などの種々の形状を採用し得る。金
型のキャビティの横断面形状も、得ようとする擬木の横
断面形状に合わせて、円形、矩形、多角形など、種々に
改変することができる。金型のキャビティ内周面には、
得ようとする擬木の木肌形状に合わせた凹凸面が形成し
てあることが好ましい。
【0013】
【作用】本発明に係る中空擬木の製造方法では、一端が
金型のキャビティ内周面に当接可能なマンドレル端部支
持具の他端をマンドレルに対して着脱自在に取り付ける
ので、金型のキャビティ内において、マンドレルがマン
ドレル端部支持具によっても保持される。その結果、マ
ンドレルの軸芯が自重により変位することがなくなり、
キャビティの軸芯からずれて偏芯することがなくなる。
また、金型のキャビティ内への射出成形時の樹脂圧力に
よっても、マンドレルの軸芯が変位することもなくな
り、キャビティの軸芯からずれて偏芯することを有効に
防止することができる。
金型のキャビティ内周面に当接可能なマンドレル端部支
持具の他端をマンドレルに対して着脱自在に取り付ける
ので、金型のキャビティ内において、マンドレルがマン
ドレル端部支持具によっても保持される。その結果、マ
ンドレルの軸芯が自重により変位することがなくなり、
キャビティの軸芯からずれて偏芯することがなくなる。
また、金型のキャビティ内への射出成形時の樹脂圧力に
よっても、マンドレルの軸芯が変位することもなくな
り、キャビティの軸芯からずれて偏芯することを有効に
防止することができる。
【0014】このようにマンドレルの軸芯がキャビティ
の軸芯に一致する結果、キャビティ内に充填した樹脂の
適度な硬化後に、マンドレルを金型から引き抜き易くな
り、成形が容易になる。また、成形して得られた擬木の
中空部の軸芯(マンドレルの軸芯に対応)が、擬木の軸
芯(キャビティの軸芯に対応)に対して偏芯することが
なくなる。その結果、擬木の肉厚が均一になり、部分的
に強度不足となることがなくなる。
の軸芯に一致する結果、キャビティ内に充填した樹脂の
適度な硬化後に、マンドレルを金型から引き抜き易くな
り、成形が容易になる。また、成形して得られた擬木の
中空部の軸芯(マンドレルの軸芯に対応)が、擬木の軸
芯(キャビティの軸芯に対応)に対して偏芯することが
なくなる。その結果、擬木の肉厚が均一になり、部分的
に強度不足となることがなくなる。
【0015】しかも本発明の製造方法では、マンドレル
端部支持具がプラスチック製擬木に一体化されることか
ら、擬木には、不要な横孔などが成形されることはな
い。マンドレル端部支持具の一端(キャビティ内周面に
当接する端部)は、一体化された擬木の外周面に露出す
ることになるが、その一端面を予め擬木の外周面と同じ
色で着色しておくことで、目立たなくすることができ
る。
端部支持具がプラスチック製擬木に一体化されることか
ら、擬木には、不要な横孔などが成形されることはな
い。マンドレル端部支持具の一端(キャビティ内周面に
当接する端部)は、一体化された擬木の外周面に露出す
ることになるが、その一端面を予め擬木の外周面と同じ
色で着色しておくことで、目立たなくすることができ
る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、図面に示す実施
形態に基づき説明する。
形態に基づき説明する。
【0017】図1(A)は本発明の1実施形態に係る中
空擬木の製造方法を示す金型の要部断面図、同図(B)
は金型のキャビティ内に配置されるマンドレルの先端面
から見た正面図、同図(C)は同図(B)に示すIC−IC
線に沿う要部断面図、図2(A)は金型の型締め前の状
態を示すマンドレルの要部斜視図、同図(B)は金型の
型締め後の金型の要部横断面図、図3は本発明の一実施
形態に係る擬木の製造装置の概略図、図4は同実施形態
に係る装置に用いるマンドレル移動装置の概略図、図5
は芯材が挿入された中空擬木の分解斜視図である。
空擬木の製造方法を示す金型の要部断面図、同図(B)
は金型のキャビティ内に配置されるマンドレルの先端面
から見た正面図、同図(C)は同図(B)に示すIC−IC
線に沿う要部断面図、図2(A)は金型の型締め前の状
態を示すマンドレルの要部斜視図、同図(B)は金型の
型締め後の金型の要部横断面図、図3は本発明の一実施
形態に係る擬木の製造装置の概略図、図4は同実施形態
に係る装置に用いるマンドレル移動装置の概略図、図5
は芯材が挿入された中空擬木の分解斜視図である。
【0018】本発明の1実施形態に係る中空擬木の製造
方法を説明する前に、まず、その製造方法を実現するた
めの中空擬木の製造装置について説明する。図3に示す
ように、本実施形態に係る擬木の製造装置2は、連続し
てプラスチック中空体を製造することができる装置であ
り、一つの押し出し機8と、複数の成形機4とを有す
る。複数の成形機4は、樹脂導入管10を通して、一つ
の押し出し機8のノズルに接続してある。樹脂導入管1
0の途中には、各成形機4に対応して、分岐ブロック1
2が装着してある。各分岐ブロック12の上には、切り
替えバルブ装置14が装着してある。切り替えバルブ装
置14には、弁体16が装着してあり、樹脂導入管10
内を流れる樹脂を、各成形機4に選択的に導入するよう
になっている。
方法を説明する前に、まず、その製造方法を実現するた
めの中空擬木の製造装置について説明する。図3に示す
ように、本実施形態に係る擬木の製造装置2は、連続し
てプラスチック中空体を製造することができる装置であ
り、一つの押し出し機8と、複数の成形機4とを有す
る。複数の成形機4は、樹脂導入管10を通して、一つ
の押し出し機8のノズルに接続してある。樹脂導入管1
0の途中には、各成形機4に対応して、分岐ブロック1
2が装着してある。各分岐ブロック12の上には、切り
替えバルブ装置14が装着してある。切り替えバルブ装
置14には、弁体16が装着してあり、樹脂導入管10
内を流れる樹脂を、各成形機4に選択的に導入するよう
になっている。
【0019】たとえば、ある一つの成形機4へのみ樹脂
を流し、他の成形機4へは樹脂を流さないように制御さ
れ、金型6内のキャビティ内に十分に樹脂を流し終えた
段階で、バルブ装置14の弁体16を閉じ、次の成形機
4のバルブ装置14の弁体16を開く。すなわち、この
連続成形装置では、ある一つの成形機への樹脂の充填が
完了した時点で、次の成形機への樹脂の充填を行い、樹
脂の充填が完了した成形機での樹脂の冷却を待たずに、
次々と連続して、射出成形をおこなうことができる。も
ちろん、各成形機4での金型6の大きさや形状などは、
同一でも異なっていても良い。また、成形温度や成形時
間などの成形条件も、各成形機4毎に相違しても良い。
さらに、押し出し機8から押し出される樹脂の種類は特
に限定されず、再生プラスチックであってもよい。
を流し、他の成形機4へは樹脂を流さないように制御さ
れ、金型6内のキャビティ内に十分に樹脂を流し終えた
段階で、バルブ装置14の弁体16を閉じ、次の成形機
4のバルブ装置14の弁体16を開く。すなわち、この
連続成形装置では、ある一つの成形機への樹脂の充填が
完了した時点で、次の成形機への樹脂の充填を行い、樹
脂の充填が完了した成形機での樹脂の冷却を待たずに、
次々と連続して、射出成形をおこなうことができる。も
ちろん、各成形機4での金型6の大きさや形状などは、
同一でも異なっていても良い。また、成形温度や成形時
間などの成形条件も、各成形機4毎に相違しても良い。
さらに、押し出し機8から押し出される樹脂の種類は特
に限定されず、再生プラスチックであってもよい。
【0020】樹脂導入管10内での樹脂の冷却を防止す
るために、導入管10の周囲には、ヒータ20が装着し
てある。分岐ブロック12およびバルブ装置14の周囲
にも、ヒータが装着してある。
るために、導入管10の周囲には、ヒータ20が装着し
てある。分岐ブロック12およびバルブ装置14の周囲
にも、ヒータが装着してある。
【0021】本実施形態では、各成形機4の金型6は、
上型22と下型24とで構成される。上型22と下型2
4とは、相対的に接近および離反移動自在に配置され、
組み合わされることにより内部にキャビティ25(図4
参照)が形成されるようになっている。本実施形態で
は、図3に示すように、上型22が油圧シリンダなどの
圧力シリンダ26により駆動され、型締めおよび型開き
可能になっている。
上型22と下型24とで構成される。上型22と下型2
4とは、相対的に接近および離反移動自在に配置され、
組み合わされることにより内部にキャビティ25(図4
参照)が形成されるようになっている。本実施形態で
は、図3に示すように、上型22が油圧シリンダなどの
圧力シリンダ26により駆動され、型締めおよび型開き
可能になっている。
【0022】図4に示すように、各金型6には、マンド
レル28が挿入される挿入口30が形成してある。マン
ドレル28の後端には、冷却水入り口32および冷却水
出口34が装着してあり、マンドレル28の内部を冷却
水が流れ、マンドレルを一定温度に保持可能になってい
る。冷却水を流すことで、マンドレルの周囲の樹脂を冷
却し、樹脂の硬化を内側からも促進することができ、得
られる中空体の中空部の内周にもスキン層の形成が可能
になる。
レル28が挿入される挿入口30が形成してある。マン
ドレル28の後端には、冷却水入り口32および冷却水
出口34が装着してあり、マンドレル28の内部を冷却
水が流れ、マンドレルを一定温度に保持可能になってい
る。冷却水を流すことで、マンドレルの周囲の樹脂を冷
却し、樹脂の硬化を内側からも促進することができ、得
られる中空体の中空部の内周にもスキン層の形成が可能
になる。
【0023】各金型6の上型22および下型24にも、
それぞれ冷却水入り口36,40および冷却水出口3
8,42が形成してあり、金型内部に冷却水を循環させ
ることで、キャビティ25内の樹脂を所定温度に冷却可
能になっている。
それぞれ冷却水入り口36,40および冷却水出口3
8,42が形成してあり、金型内部に冷却水を循環させ
ることで、キャビティ25内の樹脂を所定温度に冷却可
能になっている。
【0024】図4に示すバルブ装置14の吐出口は、ベ
ース44の上に固定された下型24の樹脂注入口に接続
してあり、ここから金型6のキャビティ25内へ溶融樹
脂の注入が可能になっている。
ース44の上に固定された下型24の樹脂注入口に接続
してあり、ここから金型6のキャビティ25内へ溶融樹
脂の注入が可能になっている。
【0025】図1および図2に示すように、本実施形態
では、マンドレル28の先端面には、アダプタ100が
ネジ102により固定してある。アダプタ100の先端
面には、4つの放射方向溝104が、マンドレル28の
円周方向の略等間隔位置(約90度間隔)に形成してあ
る。各放射方向溝104には、一端が金型6のキャビテ
ィ25内周面に当接可能なマンドレル端部支持具106
の他端が着脱自在に装着される。
では、マンドレル28の先端面には、アダプタ100が
ネジ102により固定してある。アダプタ100の先端
面には、4つの放射方向溝104が、マンドレル28の
円周方向の略等間隔位置(約90度間隔)に形成してあ
る。各放射方向溝104には、一端が金型6のキャビテ
ィ25内周面に当接可能なマンドレル端部支持具106
の他端が着脱自在に装着される。
【0026】図4に示すように、本実施形態では、マン
ドレル28の後端が、ボルト46およびナット48を介
して、マンドレル移動装置52に接続してある。マンド
レル移動装置52は、移動台車50と、駆動軸54と、
駆動軸54の両側に配置された一対の走行梁56と、駆
動軸54を回転駆動する駆動手段としてのモータ58と
を有する。
ドレル28の後端が、ボルト46およびナット48を介
して、マンドレル移動装置52に接続してある。マンド
レル移動装置52は、移動台車50と、駆動軸54と、
駆動軸54の両側に配置された一対の走行梁56と、駆
動軸54を回転駆動する駆動手段としてのモータ58と
を有する。
【0027】移動台車50は、駆動板60を有する。駆
動板60は、内部に螺旋状のギアが形成された駆動筒体
62を有する。駆動筒体62は、外周に螺旋状ギアが形
成された駆動軸54に螺合し、駆動軸54が軸心回りに
回転することで、駆動筒体62は、駆動板60と共に、
駆動軸54の軸心に沿って移動するようになっている。
動板60は、内部に螺旋状のギアが形成された駆動筒体
62を有する。駆動筒体62は、外周に螺旋状ギアが形
成された駆動軸54に螺合し、駆動軸54が軸心回りに
回転することで、駆動筒体62は、駆動板60と共に、
駆動軸54の軸心に沿って移動するようになっている。
【0028】駆動板60は、駆動軸54に対して略直角
に位置し、その上部に上板が接続してあり、その下部に
下板が接続してある。また、駆動板60の両側には、側
板が接続してある。上板には、軸方向に沿って上支持ア
ーム72aが接続してあり、下板には、軸方向に沿って
下支持アーム72bが接続してある。側板には、それぞ
れ水平支持アーム72cが接続してある。各支持アーム
72a,72b,72cの両端位置には、それぞれ上動
輪74a、下動輪74bおよび水平動輪74cが回転自
在に保持してある。
に位置し、その上部に上板が接続してあり、その下部に
下板が接続してある。また、駆動板60の両側には、側
板が接続してある。上板には、軸方向に沿って上支持ア
ーム72aが接続してあり、下板には、軸方向に沿って
下支持アーム72bが接続してある。側板には、それぞ
れ水平支持アーム72cが接続してある。各支持アーム
72a,72b,72cの両端位置には、それぞれ上動
輪74a、下動輪74bおよび水平動輪74cが回転自
在に保持してある。
【0029】合計8つの上動輪74aおよび下動輪74
bは、駆動軸54の両側に略平行に配置された一対の走
行梁56,56の上下方向両側を軸方向に異なる位置で
挟み込むように、従動回転するようになっている。合計
4つの水平動輪74cは、走行梁56の水平方向内側に
軸方向に異なる位置で接触して従動回転するようになっ
ている。
bは、駆動軸54の両側に略平行に配置された一対の走
行梁56,56の上下方向両側を軸方向に異なる位置で
挟み込むように、従動回転するようになっている。合計
4つの水平動輪74cは、走行梁56の水平方向内側に
軸方向に異なる位置で接触して従動回転するようになっ
ている。
【0030】駆動軸54は、図4に示すように、走行梁
56の両端に接続された端板90,92に装着された軸
受により回転自在に装着してあり、駆動軸54の一端に
は、プーリが装着してあり、ここにローラチェーン94
が巻回され、チェーン94を介してモータ58の回転力
が駆動軸54に伝達されるようになっている。
56の両端に接続された端板90,92に装着された軸
受により回転自在に装着してあり、駆動軸54の一端に
は、プーリが装着してあり、ここにローラチェーン94
が巻回され、チェーン94を介してモータ58の回転力
が駆動軸54に伝達されるようになっている。
【0031】モータ58は、制御装置96により制御さ
れるようになっている。制御装置96は、バルブ装置1
4の切り替わり信号を検知し、金型6のキャビティ25
内へ溶融樹脂の充填が完了した時点を判断し、溶融樹脂
の充填完了からの時間を、内蔵のタイマー手段で計測す
る。タイマー手段で計測された冷却時間が所定時間を経
過した場合には、制御装置96は、マンドレル28をキ
ャビティ25から引き抜くための駆動信号を発生し、マ
ンドレル移動装置52のモータ58を駆動する。なお、
マンドレル移動装置52は、図3に示す金型6毎に装着
する必要はなく、装置52を移動させて用いることがで
きる。
れるようになっている。制御装置96は、バルブ装置1
4の切り替わり信号を検知し、金型6のキャビティ25
内へ溶融樹脂の充填が完了した時点を判断し、溶融樹脂
の充填完了からの時間を、内蔵のタイマー手段で計測す
る。タイマー手段で計測された冷却時間が所定時間を経
過した場合には、制御装置96は、マンドレル28をキ
ャビティ25から引き抜くための駆動信号を発生し、マ
ンドレル移動装置52のモータ58を駆動する。なお、
マンドレル移動装置52は、図3に示す金型6毎に装着
する必要はなく、装置52を移動させて用いることがで
きる。
【0032】次に、本実施形態に係る中空擬木の製造方
法について説明する。図3に示す複数の成形機4のうち
の一つの成形機4を選択し、その成形機4の金型6の上
型22が開いた状態で、図4に示すモータ58を駆動
し、駆動軸54を回転させ、マンドレル28を金型6の
挿入口30からキャビティ25内に前進させる。その前
進移動の停止は、制御装置96に接続したリミットスイ
ッチあるいは光電スイッチなどによりマンドレル28の
位置を検出することにより行われる。
法について説明する。図3に示す複数の成形機4のうち
の一つの成形機4を選択し、その成形機4の金型6の上
型22が開いた状態で、図4に示すモータ58を駆動
し、駆動軸54を回転させ、マンドレル28を金型6の
挿入口30からキャビティ25内に前進させる。その前
進移動の停止は、制御装置96に接続したリミットスイ
ッチあるいは光電スイッチなどによりマンドレル28の
位置を検出することにより行われる。
【0033】図2(A)に示すように、金型6が開いた
状態で、マンドレル28を所定位置で停止し、その先端
に装着してあるアダプタ100の放射方向溝104に、
マンドレル端部支持具106の下端を着脱自在に装着す
る。本実施形態では、マンドレル端部支持具106とし
て、たとえば5〜6mm角程度の木製割り箸を用いる。
割り箸の長さは、金型22のキャビティ25の内径など
に応じて適宜調節される。
状態で、マンドレル28を所定位置で停止し、その先端
に装着してあるアダプタ100の放射方向溝104に、
マンドレル端部支持具106の下端を着脱自在に装着す
る。本実施形態では、マンドレル端部支持具106とし
て、たとえば5〜6mm角程度の木製割り箸を用いる。
割り箸の長さは、金型22のキャビティ25の内径など
に応じて適宜調節される。
【0034】その後、図3に示す圧力シリンダ26を駆
動し、上型22を下型24に近接させる。上型22が下
型24に組み合わされた状態で、図3に示すバルブ装置
14の弁体16を回動させ、流路を開き、樹脂導入管1
0内の樹脂を、図4に示す下型24の樹脂注入口からキ
ャビティ25内に射出する。
動し、上型22を下型24に近接させる。上型22が下
型24に組み合わされた状態で、図3に示すバルブ装置
14の弁体16を回動させ、流路を開き、樹脂導入管1
0内の樹脂を、図4に示す下型24の樹脂注入口からキ
ャビティ25内に射出する。
【0035】キャビティ25内に樹脂が充填されたこと
を、金型に装着されたリミットスイッチにより検知し、
充填完了と同時に、バルブ装置14を駆動し、樹脂の流
路を遮断する。そのバルブ装置14の切り替え信号を制
御装置96が検出し、タイマーを作動させ、所定時間経
過後に、図4に示すモータ58を駆動し、駆動軸54を
挿入時と逆方向に回転させ、冷却固化途中の樹脂が充填
されたキャビティ25内から、マンドレル28を後退移
動させる。移動速度は、特に限定されないが、5〜10
0mm/秒程度が好ましい。充填完了からマンドレル2
8を引き抜くまでの時間は、充填された樹脂の熱容量、
中空体の肉厚、長さ、冷却水温度などにより異なり、予
め実験などにより決定されるが、中空体を構成する樹脂
製品の外表面温度が60〜70°C、中空部内面温度が
60〜70°Cと成るように設定することが好ましい。
具体的には、たとえば20分〜50分程度であることが
好ましい。この程度の温度に冷却した状態で、マンドレ
ル28を引き抜くことにより、擬木と成る中空成形体の
中空部の形状を維持しつつ、しかも過大な引っ張り力を
必要としないで、マンドレル28を引き抜くことができ
る。このタイミングが余りに遅すぎると、樹脂の収縮に
よりマンドレル28を引き抜くことが困難になる。
を、金型に装着されたリミットスイッチにより検知し、
充填完了と同時に、バルブ装置14を駆動し、樹脂の流
路を遮断する。そのバルブ装置14の切り替え信号を制
御装置96が検出し、タイマーを作動させ、所定時間経
過後に、図4に示すモータ58を駆動し、駆動軸54を
挿入時と逆方向に回転させ、冷却固化途中の樹脂が充填
されたキャビティ25内から、マンドレル28を後退移
動させる。移動速度は、特に限定されないが、5〜10
0mm/秒程度が好ましい。充填完了からマンドレル2
8を引き抜くまでの時間は、充填された樹脂の熱容量、
中空体の肉厚、長さ、冷却水温度などにより異なり、予
め実験などにより決定されるが、中空体を構成する樹脂
製品の外表面温度が60〜70°C、中空部内面温度が
60〜70°Cと成るように設定することが好ましい。
具体的には、たとえば20分〜50分程度であることが
好ましい。この程度の温度に冷却した状態で、マンドレ
ル28を引き抜くことにより、擬木と成る中空成形体の
中空部の形状を維持しつつ、しかも過大な引っ張り力を
必要としないで、マンドレル28を引き抜くことができ
る。このタイミングが余りに遅すぎると、樹脂の収縮に
よりマンドレル28を引き抜くことが困難になる。
【0036】なお、マンドレル28を金型6の内部から
軸方向に引き抜く際に、マンドレル28の先端に着脱自
在に装着してあったマンドレル端部保持具106は、金
型6の内部に残り、キャビティ25内に充填された樹脂
と一体化される。
軸方向に引き抜く際に、マンドレル28の先端に着脱自
在に装着してあったマンドレル端部保持具106は、金
型6の内部に残り、キャビティ25内に充填された樹脂
と一体化される。
【0037】図4に示すマンドレル移動装置52では、
各走行梁56,56の上下方向両側を軸方向に異なる位
置で挟み込むように従動回転する合計8つの上下方向動
輪74a,74bと、各走行梁56,56の水平方向内
側に軸方向に異なる位置で接触して従動回転する合計4
つの動輪74c,74cとを有する。このため、移動台
車50が横ぶれや縦ぶれを起こすことはなくなり、確実
にマンドレル28を引き抜くことが可能となる。しか
も、圧力シリンダを用いない構成なので、場所をとら
ず、マンドレル28の長さに相当する長さの設置場所が
あれば良い。また、マンドレル移動装置52は、金型毎
に設ける必要はなく、使用する金型に移動させて用いれ
ば良いので、この点でも場所をとらない。
各走行梁56,56の上下方向両側を軸方向に異なる位
置で挟み込むように従動回転する合計8つの上下方向動
輪74a,74bと、各走行梁56,56の水平方向内
側に軸方向に異なる位置で接触して従動回転する合計4
つの動輪74c,74cとを有する。このため、移動台
車50が横ぶれや縦ぶれを起こすことはなくなり、確実
にマンドレル28を引き抜くことが可能となる。しか
も、圧力シリンダを用いない構成なので、場所をとら
ず、マンドレル28の長さに相当する長さの設置場所が
あれば良い。また、マンドレル移動装置52は、金型毎
に設ける必要はなく、使用する金型に移動させて用いれ
ば良いので、この点でも場所をとらない。
【0038】また、マンドレル移動装置52では、金型
6のキャビティ25内への溶融樹脂の充填完了からの冷
却時間を計測し、その時間が所定時間を経過した場合
に、マンドレル移動装置52を駆動し、マンドレル28
をキャビティ25から引き抜くための駆動信号を制御装
置96が発生する。このため、金型に形成されたマンド
レル用挿入孔(引き抜き孔)30から樹脂がはみ出て、
中空体の中空部形状の劣化を引き起こすこともなくな
り、良好な中空形状の中空体を形成することができる。
また、樹脂が完全に硬化して引き抜けなくなる前のタイ
ミングで引き出すので、マンドレル28の引き抜きがで
きなくなることもない。
6のキャビティ25内への溶融樹脂の充填完了からの冷
却時間を計測し、その時間が所定時間を経過した場合
に、マンドレル移動装置52を駆動し、マンドレル28
をキャビティ25から引き抜くための駆動信号を制御装
置96が発生する。このため、金型に形成されたマンド
レル用挿入孔(引き抜き孔)30から樹脂がはみ出て、
中空体の中空部形状の劣化を引き起こすこともなくな
り、良好な中空形状の中空体を形成することができる。
また、樹脂が完全に硬化して引き抜けなくなる前のタイ
ミングで引き出すので、マンドレル28の引き抜きがで
きなくなることもない。
【0039】マンドレル28の引き抜き後、さらに冷却
を継続し、その後、型開きを行い、中空成形体を取り出
すと、図5に示すような中空部82を有する擬木80が
得られる。図1(A)に示すように、金型6のキャビテ
ィ25内周面には、樹木外皮状凹凸模様が形成してある
ことから、得られる中空擬木80の外周面には、樹木の
外皮模様が形成される。また、中空擬木80の先端面8
0aには、凹凸状の年輪模様が形成される。
を継続し、その後、型開きを行い、中空成形体を取り出
すと、図5に示すような中空部82を有する擬木80が
得られる。図1(A)に示すように、金型6のキャビテ
ィ25内周面には、樹木外皮状凹凸模様が形成してある
ことから、得られる中空擬木80の外周面には、樹木の
外皮模様が形成される。また、中空擬木80の先端面8
0aには、凹凸状の年輪模様が形成される。
【0040】本実施形態に係る中空擬木80の製造方法
では、金型6のキャビティ25内の樹脂が完全に硬化す
る前に、マンドレル28を引き抜き、その後、冷却して
完全硬化させることにより成形した中空擬木80は、温
度差による残留応力や熱収縮による残留応力がない。そ
のため、この擬木80を、寒暖の差の大きな地域で使用
した場合でも、割れや欠けなどのおそれが少なく、安全
に使用することができる。
では、金型6のキャビティ25内の樹脂が完全に硬化す
る前に、マンドレル28を引き抜き、その後、冷却して
完全硬化させることにより成形した中空擬木80は、温
度差による残留応力や熱収縮による残留応力がない。そ
のため、この擬木80を、寒暖の差の大きな地域で使用
した場合でも、割れや欠けなどのおそれが少なく、安全
に使用することができる。
【0041】なお、本実施形態に係る製造方法により製
造された中空体から成る擬木80は、たとえば廃プラス
チックで成形された中空体であり、その軸方向長さL
(図5参照)は、特に限定されないが、好ましくは1m
以上、通常は、3〜5mである。図4に示す本実施形態
に係るマンドレル移動装置52は、移動台車50の移動
位置をリミットスイッチまたは光検知スイッチまたは近
接スイッチなどで検出し、その移動範囲を種々に変化さ
せることが可能であり、異なる移動量を実現すること
で、異なる長さの擬木80を製造することが可能であ
る。ただし、異なる長さの中空体から成る擬木を製造す
る場合には、長さの異なる金型を準備する必要がある。
造された中空体から成る擬木80は、たとえば廃プラス
チックで成形された中空体であり、その軸方向長さL
(図5参照)は、特に限定されないが、好ましくは1m
以上、通常は、3〜5mである。図4に示す本実施形態
に係るマンドレル移動装置52は、移動台車50の移動
位置をリミットスイッチまたは光検知スイッチまたは近
接スイッチなどで検出し、その移動範囲を種々に変化さ
せることが可能であり、異なる移動量を実現すること
で、異なる長さの擬木80を製造することが可能であ
る。ただし、異なる長さの中空体から成る擬木を製造す
る場合には、長さの異なる金型を準備する必要がある。
【0042】本実施形態において、図5に示す中空体か
ら成る擬木80の肉厚tは、特に限定されないが、少な
くとも10mm程度は必要である。ただし、肉厚が51
mm以上では、中実状に近くなり、コスト高となり且つ
重くなり、しかも芯材の挿入が困難になり好ましくな
い。中空体から成る擬木80の外径は、特に限定されな
いが、たとえば60〜600mm程度のものが好ましく
用いられる。擬木80の中空部82内に挿入される芯材
89としては、金属管が好ましいが、用途によっては、
FRP製管であっても良い。
ら成る擬木80の肉厚tは、特に限定されないが、少な
くとも10mm程度は必要である。ただし、肉厚が51
mm以上では、中実状に近くなり、コスト高となり且つ
重くなり、しかも芯材の挿入が困難になり好ましくな
い。中空体から成る擬木80の外径は、特に限定されな
いが、たとえば60〜600mm程度のものが好ましく
用いられる。擬木80の中空部82内に挿入される芯材
89としては、金属管が好ましいが、用途によっては、
FRP製管であっても良い。
【0043】芯材89は、中空体から成る擬木80が成
形された後、この中空体の中空部82に挿入されるが、
その際に、中空部82の内周壁と芯材89の外周との間
に所定の空隙を設けることが好ましい。なぜなら、中空
擬木80は、ほとんど屋外で使用されるため、太陽光や
寒冷により中空体が膨張および収縮を繰り返すからであ
る。プラスチックと金属は一般に膨張係数が大きく異な
り、隙間を設けないで金属製芯材89をプラスチック中
空体に挿入したのでは、プラスチック部分に必ずといっ
て良いほどひびが入るため、これを防止するためであ
る。擬木80の中空部82の内周壁と芯材89の外周と
の間の所定の空隙としては、特に限定されないが、1〜
10mm程度が好ましい。この隙間が余りに大きいと、芯
材89の抜け止めが困難になるからである。
形された後、この中空体の中空部82に挿入されるが、
その際に、中空部82の内周壁と芯材89の外周との間
に所定の空隙を設けることが好ましい。なぜなら、中空
擬木80は、ほとんど屋外で使用されるため、太陽光や
寒冷により中空体が膨張および収縮を繰り返すからであ
る。プラスチックと金属は一般に膨張係数が大きく異な
り、隙間を設けないで金属製芯材89をプラスチック中
空体に挿入したのでは、プラスチック部分に必ずといっ
て良いほどひびが入るため、これを防止するためであ
る。擬木80の中空部82の内周壁と芯材89の外周と
の間の所定の空隙としては、特に限定されないが、1〜
10mm程度が好ましい。この隙間が余りに大きいと、芯
材89の抜け止めが困難になるからである。
【0044】本実施形態に係る中空擬木80の製造方法
では、図1(A)および図2(B)に示すように、一端
が金型6のキャビティ内周面に当接可能なマンドレル端
部支持具106の他端をマンドレル28の先端面に対し
て着脱自在に取り付ける。そのため、金型6のキャビテ
ィ25内において、マンドレル28の先端部がマンドレ
ル端部支持具106によって保持される。その結果、マ
ンドレル28の軸芯が自重により変位することがなくな
り、キャビティの軸芯からずれて偏芯することがなくな
る。また、金型6のキャビティ25内への射出成形時の
樹脂圧力によっても、マンドレル28の軸芯が変位する
こともなくなり、キャビティ25の軸芯からずれて偏芯
することを有効に防止することができる。
では、図1(A)および図2(B)に示すように、一端
が金型6のキャビティ内周面に当接可能なマンドレル端
部支持具106の他端をマンドレル28の先端面に対し
て着脱自在に取り付ける。そのため、金型6のキャビテ
ィ25内において、マンドレル28の先端部がマンドレ
ル端部支持具106によって保持される。その結果、マ
ンドレル28の軸芯が自重により変位することがなくな
り、キャビティの軸芯からずれて偏芯することがなくな
る。また、金型6のキャビティ25内への射出成形時の
樹脂圧力によっても、マンドレル28の軸芯が変位する
こともなくなり、キャビティ25の軸芯からずれて偏芯
することを有効に防止することができる。
【0045】このようにマンドレル28の軸芯がキャビ
ティ25の軸芯に一致する結果、キャビティ25内に充
填した樹脂の適度な硬化後に、マンドレル28を金型6
から引き抜き易くなり、成形が容易になる。また、成形
して得られた擬木80の中空部82の軸芯(マンドレル
28の軸芯に対応)が、擬木80の軸芯(キャビティ2
5の軸芯に対応)に対して偏芯することがなくなる。そ
の結果、擬木80の肉厚tが均一になり、部分的に強度
不足となることがなくなる。
ティ25の軸芯に一致する結果、キャビティ25内に充
填した樹脂の適度な硬化後に、マンドレル28を金型6
から引き抜き易くなり、成形が容易になる。また、成形
して得られた擬木80の中空部82の軸芯(マンドレル
28の軸芯に対応)が、擬木80の軸芯(キャビティ2
5の軸芯に対応)に対して偏芯することがなくなる。そ
の結果、擬木80の肉厚tが均一になり、部分的に強度
不足となることがなくなる。
【0046】しかも本実施形態の製造方法では、マンド
レル端部支持具106がプラスチック製擬木80に一体
化されることから、擬木80には、不要な横孔などが成
形されることはない。マンドレル端部支持具の一端(キ
ャビティ内周面に当接する端部)は、一体化された擬木
80の外周面に露出することになるが、その一端面を予
め擬木80の外周面と同じ色で着色しておくことで、目
立たなくすることができる。
レル端部支持具106がプラスチック製擬木80に一体
化されることから、擬木80には、不要な横孔などが成
形されることはない。マンドレル端部支持具の一端(キ
ャビティ内周面に当接する端部)は、一体化された擬木
80の外周面に露出することになるが、その一端面を予
め擬木80の外周面と同じ色で着色しておくことで、目
立たなくすることができる。
【0047】本実施形態に係る製造方法により得られた
擬木80は、たとえば擬木柵部品、擬木杭、擬木塀部
品、遊具部品などして用いられる。
擬木80は、たとえば擬木柵部品、擬木杭、擬木塀部
品、遊具部品などして用いられる。
【0048】なお、本発明は、上述した実施形態に限定
されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変する
ことができる。
されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変する
ことができる。
【0049】たとえば、マンドレル端部保持具106の
配置数は、4つに限らず、3つ以下、あるいは5つ以上
であっても良いが、3つまたは4つ程度が好ましい。ま
た、図2(B)に示すように、マンドレル端部保持具1
06は、金型6の割面6aの位置に位置しないように、
マンドレル28の円周方向略均等間隔に半径方向に配置
することが好ましい。
配置数は、4つに限らず、3つ以下、あるいは5つ以上
であっても良いが、3つまたは4つ程度が好ましい。ま
た、図2(B)に示すように、マンドレル端部保持具1
06は、金型6の割面6aの位置に位置しないように、
マンドレル28の円周方向略均等間隔に半径方向に配置
することが好ましい。
【0050】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明に係る
中空擬木の製造方法によれば、擬木の中空部を擬木の軸
芯と略同芯位置に成形することが可能で、しかも不要な
横孔などが成形されない。
中空擬木の製造方法によれば、擬木の中空部を擬木の軸
芯と略同芯位置に成形することが可能で、しかも不要な
横孔などが成形されない。
【図1】 図1(A)は本発明の1実施形態に係る中空
擬木の製造方法を示す金型の要部断面図、同図(B)は
金型のキャビティ内に配置されるマンドレルの先端面か
ら見た正面図、同図(C)は同図(B)に示すIC−IC線
に沿う要部断面図である。
擬木の製造方法を示す金型の要部断面図、同図(B)は
金型のキャビティ内に配置されるマンドレルの先端面か
ら見た正面図、同図(C)は同図(B)に示すIC−IC線
に沿う要部断面図である。
【図2】 図2(A)は金型の型締め前の状態を示すマ
ンドレルの要部斜視図、同図(B)は金型の型締め後の
金型の要部横断面図である。
ンドレルの要部斜視図、同図(B)は金型の型締め後の
金型の要部横断面図である。
【図3】 図3は本発明の一実施形態に係る擬木の製造
装置の概略図である。
装置の概略図である。
【図4】 図4は同実施形態に係る装置に用いるマンド
レル移動装置の概略図である。
レル移動装置の概略図である。
【図5】 図5は芯材が挿入された中空擬木の分解斜視
図である。
図である。
2… 擬木の製造装置 6… 金型 22… 上型 24… 下型 25… キャビティ 28… マンドレル 80… 中空擬木 82… 中空部 89… 芯材 100… アダプタ 102… ネジ 104… 放射方向溝 106… マンドレル端部支持具
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B29K 101:12 (72)発明者 日野 昇 神奈川県川崎市川崎区夜光1−2−1 ゼ オンプラスチック リサイクル株式会社内 Fターム(参考) 4F202 AD18 AF06 AF08 AG06 AG08 AH47 CA11 CB29 CK42 CK81 4F206 AD18 AF06 AF08 AG06 AG08 AH47 JA07 JQ81 4F213 AD18 AF06 AF08 AG06 AG08 AH47 WA05 WA53 WA75 WB01 WB18
Claims (1)
- 【請求項1】 擬木を成形するための長手状キャビティ
が形成された金型のキャビティ内部に長手方向に沿って
マンドレルを配置する工程と、 一端が金型のキャビティ内周面に当接可能なマンドレル
端部支持具の他端をマンドレルに対して着脱自在に取り
付ける工程と、 前記金型を閉じる工程と、 前記金型のキャビティ内に溶融樹脂を注入する工程と、 金型の内部に溶融樹脂を充填後、溶融樹脂の完全硬化前
または硬化後に、前記マンドレル端部支持具を金型内に
残し、前記マンドレルをキャビティの長手方向に沿って
引き抜く工程とを有する中空擬木の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30188798A JP2000127255A (ja) | 1998-10-23 | 1998-10-23 | 中空擬木の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30188798A JP2000127255A (ja) | 1998-10-23 | 1998-10-23 | 中空擬木の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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ID=17902340
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JP (1) | JP2000127255A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100644279B1 (ko) * | 2000-11-22 | 2006-11-10 | 주식회사 케이티 | 무구배 사출 성형 장치 |
-
1998
- 1998-10-23 JP JP30188798A patent/JP2000127255A/ja active Pending
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KR100644279B1 (ko) * | 2000-11-22 | 2006-11-10 | 주식회사 케이티 | 무구배 사출 성형 장치 |
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