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JP2000108524A - 熱転写シート - Google Patents

熱転写シート

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Publication number
JP2000108524A
JP2000108524A JP10294605A JP29460598A JP2000108524A JP 2000108524 A JP2000108524 A JP 2000108524A JP 10294605 A JP10294605 A JP 10294605A JP 29460598 A JP29460598 A JP 29460598A JP 2000108524 A JP2000108524 A JP 2000108524A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thermal transfer
ink layer
transfer ink
layer
transfer sheet
Prior art date
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Pending
Application number
JP10294605A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshihiro Sawa
良裕 澤
Keiji Hirose
恵二 広瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP10294605A priority Critical patent/JP2000108524A/ja
Publication of JP2000108524A publication Critical patent/JP2000108524A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来の熱転写シートを用いて画像形成した鉄道
定期券は、自動改札機によるこすれ、定期入れ等に使用
される塩化ビニル樹脂に含有される可塑剤、更にはエタ
ノール等の薬品との接触等により、鉄道定期券の有効期
限が過ぎる前に、印字したインキがはがれ、汚れること
が多いという問題を有していた。従って、従来は熱感度
に優れ、高品質の美麗な印字をすることができ、かつ耐
久性に優れた熱転写シートは存在しなかった。 【解決手段】基材フィルム1の表面に熱転写インキ層2
を有する熱転写シートの製造において、上記熱転写イン
キ層2のバインダーに分子量25,000〜100,0
00の熱可塑性アクリル樹脂と塩化ビニル−酢酸ビニル
共重合体の混合物を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高感度の熱転写シー
トであって、耐久性及び耐薬品性に優れる熱転写シート
に関する。
【0002】
【従来の技術】現在の鉄道定期券は、被転写材としての
樹脂カードに樹脂リボンと呼ばれる熱転写シートを接触
させて、該熱転写シートの背面からサーマルヘッドを用
いて画像形成されたものが最も一般的に使用されている
上記熱転写シートとしては、基材フィルムの一方の面に
ワックスに顔料を混合したインキを塗工装置で塗布し
て、熱溶融性の熱転写インキ層を設けた熱溶融型熱転写
シートが用いられている。この熱転写インキ層を有する
熱転写シートは、サーマルヘッドを用いて背面から画像
状に加熱することにより転写インキを溶融させ、溶融し
たインキ層の接着性により被転写材に印字を画像形成す
るものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな熱転写により鉄道定期券に印字された画像の多く
は、自動改札機によるこすれ、定期入れ等に使用される
塩化ビニル樹脂に含有される可塑剤、更にはエタノール
等の薬品との接触等により、鉄道定期券の有効期限が過
ぎる前に、印字したインキがはがれ、汚れることが多い
という問題を有していた。
【0004】この問題は耐久性に優れた熱転写インキ層
が形成された熱転写シートを使用すれば解決できるが、
従来の高耐久性の熱転写シートは熱転写インキ層の熱感
度が悪いため高品質で美麗な印字が困難である上に、サ
ーマルヘッドにかかる負担も大きいという問題を有する
ものであった。又、熱転写シートは、上記の如く、被転
写材としての樹脂カードに熱転写により印字されるた
め、印字時の熱転写インキ層と被転写材との接着性に優
れることも要求される。この問題を解決するため、熱転
写インキ層のバインダーにガラス転移温度(Tg)が5
0〜105℃及び分子量6万以上のアクリル樹脂を用い
たり(特開平5−246148)、ガラス転移温度(T
g)が60℃以上90℃以下であって、且つ平均分子量
が1万以上の塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂を用
いる(特開平7−76178)ことが提案されたが、い
ずれも高耐久性を得るには不充分であった。即ち、上記
アクリル樹脂のみを用いた場合は耐擦過性、耐可塑剤性
には優れているが、熱感度、接着性が充分ではなく、一
方、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂のみを用いた
場合は熱感度、接着性には優れているが耐擦過性、耐可
塑剤性が充分ではないという問題があった。
【0005】上記の従来技術の欠点を解消するため、本
発明者等は鋭意研究した結果、本発明に到達した。即
ち、本発明は、熱感度に優れた熱転写シートであって、
高品質で美麗、且つ、接着性、耐擦過性、耐薬品性に優
れている画像を鉄道定期券等に形成することができる熱
転写シートを提供することを目的とする。
【0006】
【発明を解決するための手段】本発明の熱転写シート
は、基材フィルムの表面に熱転写インキ層を有する熱転
写シートであって、上記熱転写インキ層のバインダーが
分子量25,000〜100,000の熱可塑性アクリ
ル樹脂と塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体の混合物から
なることを特徴とする。本発明の熱転写シートは、熱転
写インキ層のバインダーにおける熱可塑性アクリル樹脂
と塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体の混合重量比が1:
0.25〜1:1であることが好ましい。又、本発明の
熱転写シートは、基材フィルムと熱転写インキ層との間
に剥離層及び/又は保護層を設けることができ、更に、
熱転写インキ層上に接着層を設けることもできる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本発明の熱転
写シートを詳しく説明する。図1は本発明の熱転写シー
トの基本的構成を示す縦断面図である。図1において1
は基材フィルム、2は熱転写インキ層である。
【0008】上記基材フィルム1の材質としては、特に
制限はなく、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リエステル、ポリプロピレン、セロハン、ポリカーボネ
ート、酢酸セルロース、ポリエチレン、 ポリ塩化ビニ
ル、ポリスチレン、ナイロン、ポリイミド、ポリ塩化ビ
ニリデン、ポリビニルアルコール、フッ素樹脂、塩化ゴ
ム、アイオノマー等のプラスチッツクフィルム、コンデ
ンサー紙、パラフィン紙等の紙類、不織布等を用いるこ
とができ、又、これらを複合した基材フィルムであって
もよい。基材フィルムの厚みは、強度及び熱伝導性が適
切になるように種々選択できるが、好ましくは、2.5
〜10μmである。
【0009】上記熱転写インキ層2は、着色剤とバイン
ダーからなり、該着色剤の含有率は20〜70重量%で
ある。
【0010】熱転写インキ層2の着色剤は、有機又は無
機の顔料若しくは染料のうち、記録材料として良好な特
性を有するもの、例えば、充分な着色濃度を有し、光、
熱、温度等により変褪色しないものが好ましい。又、加
熱により発色する物質や、被転写体の表面に塗布されて
いる成分と接触することにより発色する物質であっても
よい。更に、着色剤の色としては、シアン、マゼンタ、
イエロー、ブラックに限定されるものではなく、種々の
色の着色剤を使用することができる。
【0011】熱転写インキ層2のバインダーは熱可塑性
アクリル樹脂と塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体の混合
物から構成される。バインダーを構成する熱可塑性アク
リル樹脂の分子量は25,000〜100,000であ
ることが好ましい。25,000未満では耐擦過性が向
上せず、100,000を越えると、熱感度が悪くな
り、良好な印字適性が得られなくなる。
【0012】バインダーを構成する塩化ビニル−酢酸ビ
ニル共重合体は、重合度200〜450のものが好まし
い。
【0013】上記熱可塑性アクリル樹脂と塩化ビニル−
酢酸ビニル共重合体の混合重量比は1:0.25〜1:
1であることが好ましい。熱可塑性アクリル樹脂に対す
る塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体の混合重量比が0.
25未満であると、耐擦過性、耐可塑剤性には優れるが
充分な熱感度、接着性を得ることができない。該混合重
量比が1を越えると、熱感度、接着性には優れている
が、耐擦過性、耐可塑剤性が悪くなる。
【0014】熱転写インキ層2の厚さ、即ち塗工量は、
印字に必要な濃度と熱感度の調和がとれる様に決定する
必要があるが、例えば、0.2〜1.0g/m2 程度が
好ましい。
【0015】図2は本発明の具体的構成例を示す縦断面
図である。図2は、基材フィルム1と熱転写インキ層2
との間に剥離層3、保護層4を順次設け、且つ、転写イ
ンキ層上に接着層5を設けると共に、基材フィルム1の
背面上に耐熱滑性層6を設けたものである。
【0016】上記剥離層3の材質としては、印字時に溶
融して剥離性を発揮する各種のワックスが好ましく、例
えば、カルナバワックス、マイクロクリスタリンワック
ス、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワッ
クス、酸化ポリエチレンワックス、各種低分子量ポリエ
チレン、木ロウ、ミツロウ、鯨ロウ、イボタロウ、羊毛
ロウ、セラックワックス、キャンデリラワックス、一部
変性ワックス、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド等の種々
のワックスがあげられる。その他に、例えば、剥離性に
優れたアクリル樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、シ
リコーン或いはフッ素で変性した各種の樹脂を使用する
こともできる。尚、剥離層の厚み、即ち塗工量は、感熱
性記録シート全体の感度を低下させることがないように
薄い層、例えば、0.1〜1.0g/m2 程度が好まし
い。
【0017】上記剥離層3の上に形成する保護層4は、
熱転写時に熱転写インキ層2と共に転写され、転写画像
の表面を被覆するものであって、この保護層4自体が基
材フィルム1と剥離性が良好である場合には、該保護層
4は上記剥離層3を兼ねてもよい。この保護層4はアク
リル樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリルモノマーと他の
モノマーとの共重合樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミ
ド樹脂等の如く、耐熱性、耐摩擦性等の強靱な被膜を形
成する樹脂から形成されるため、これらの樹脂からなる
強靱な被膜は、当然印字時の膜切れがよくない。従っ
て、本発明では膜切れが十分に行なわれる様に保護層4
の厚みとして、例えば、0.1〜1.5μm程度の厚み
に形成することが好ましい。更に膜切れを良くするため
に、シリカ、アルミナ、クレー、炭酸カルシウム等の微
細な顔料を添加して保護層を形成することが好ましい。
尚、上記の如き剥離層及び保護層は本発明の必須要件で
はなく、例えば、基材フィルムの剥離性が良好である場
合等には必ずしも必要ではない。
【0018】本発明においては、図2に示す如く上記熱
転写インキ層2の上に接着層5を設けサーマルヘッドを
用いて樹脂カード等の被転写材に印字する際の熱感度を
更に向上させることが好ましい。
【0019】接着層5の材料は、受像紙の種類に従って
任意に選択でき、各種の熱可塑性樹脂、例えば、ポリエ
ステル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EV
A)、エチレン−アクリル酸エステル(EEA)、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、石油樹脂、塩
化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ
ビニルアルコール、塩化ビニリデン樹脂、メタクリル樹
脂、ポリアミド、ポリカーボネート、フッ素樹脂、ポリ
ビニルフォルマール、ポリビニルブチラール、アセチル
セルロース、ニトロセルロース、ポリ酢酸ビニル、ポリ
イソブチレン、エチルセルロース、ポリウレタン又はポ
リアセタール等が用いられ、更には、これらの熱可塑性
樹脂とワックスの混合物であってもよい。
【0020】接着層5には、より高品質で美麗な印字を
行なうことを目的として着色剤を混合することができ
る。接着層5に配合される着色剤には特に制限はなく、
熱転写インキ層2に配合される着色剤と同一でも或いは
異なっていてもよい。接着層5の好ましい塗工量は、
0.1〜1.0g/m2 程度である。
【0021】本発明においては、熱に弱い材料を基材フ
ィルム1として用いる場合、サーマルヘッドに接する側
の面、即ち、基材フィルムの背面に、サーマルヘッドの
滑り性を良くし、且つ、スティッキングを防止する耐熱
滑性層6を設けることが好ましい。耐熱滑性層6は、耐
熱性のある樹脂と熱離型剤又は滑剤の働きをする物質と
を基本的な構成部分とする。耐熱滑性層6の材料には、
フッ素樹脂、ポリイミド樹脂等の耐熱性の高い熱可塑性
樹脂やシリコーン樹脂、ポリイミド樹脂、エポキシ樹
脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂等の熱硬化性樹脂の
他、紫外線硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂も使用でき
る。この様な耐熱滑性層6を設けることによって、熱に
弱いプラスチックフィルムを基材とした熱転写シートに
おいてもスティッキングがおこることなく熱印字が可能
であって、プラスチックフィルムの持つ切れにくさ、加
工のし易さ等のメリットが生かせる。
【0022】本発明において基材フィルムの表面に、剥
離層、保護層、熱転写インキ層、接着層を順次設け、且
つ、基材フィルムの背面に耐熱滑性層を形成する方法と
しては、グラビアコート、グラビアリバースコート、ロ
ールコートの他多くの手段が挙げられ、ワイヤーバーを
使用する方法であっても構わない。本発明はカラー印字
用の熱転写シートにも適用でき、多色の熱転写シートも
本発明の範囲に含まれる。又、熱転写プリンターとして
はライン或いはシリアルプリンターのいずれにも適用す
ることが出来る。
【0023】本発明における画像形成は、上記本発明の
該熱転写シートを被転写材に重ね、熱転写シートの背面
から熱を印加して行なう画像形成方法によって行われ
る。被転写材には特に制限はなく、例えば、アクリル樹
脂等の合成樹脂フィルム等であってもよく、紙、合成
紙、各種の合成樹脂フィルム、シート、カード等の表面
に、例えばアクリル樹脂等からなるインキ受容層を設け
たものであってもよい。
【0024】
【実施例】次に、具体的な実施例を挙げて本発明を更に
詳細に説明する。 実施例1 厚さ4.5μmのポリエチレンテレフタレートのフィル
ムを基材とし、その一方の面にカルナバワックス40部
に対しイソプロピルアルコール水溶液(水とイソプロピ
ルアルコールの混合重量比は1:3)を60部加えた混
合溶剤をカルナバワックスが乾燥時0.7g/m2 にな
る様にワイヤーバーにて塗工した後、70℃において乾
燥させ剥離層を形成した。
【0025】次に、上記剥離層の上面に下記の組成の混
合物を固形分が乾燥時0.7g/m2 になる様にワイヤ
ーバーを用いて塗工した後、70℃において乾燥させ熱
転写インキ層を形成し、熱転写シートを得た。
【0026】 熱転写インキ層の組成 アクリル樹脂(三菱レーヨン株式会社製BR87、分子量25,000) 9重量部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(重合度420) 9重量部 カーボンブラック 9重量部 メチルエチルケトン/トルエン(混合重量比1/1) 73重量部
【0027】実施例2 熱転写インキ層の組成を下記の通りとした他は実施例1
と同様に熱転写シートを作成した。
【0028】 熱転写インキ層の組成 アクリル樹脂(三菱レーヨン株式会社製BR80、分子量95,000) 14.4重量部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(重合度420) 3.6重量部 カーボンブラック 9重量部 メチルエチルケトン/トルエン(混合重量比1/1) 73重量部
【0029】実施例3 実施例1と同様に基材フィルム上に剥離層、熱転写イン
キ層を形成した。次に、当該熱転写インキ層の上面に下
記配合の接着層を、乾燥時の固形分が0.2g/m2
なるようにワイヤーバーを用いて塗工した後、70℃に
おいて乾燥させ接着層を形成した。
【0030】 接着層の組成 ポリエステル樹脂(東洋紡積株式会社製バイナロールMD−1500) 30部 水/イソプロパノール(混合重量比1/2) 70部
【0031】実施例4 熱転写インキ層の組成を下記の通りとした他は実施例1
と同様に熱転写シートを作成した。
【0032】 熱転写インキ層の組成 アクリル樹脂(三菱レーヨン株式会社製BR83、分子量40,000) 8重量部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(重合度420) 10重量部 カーボンブラック 9重量部 メチルエチルケトン/トルエン(成分重量比1/1) 73重量部
【0033】比較例1 熱転写インキ層の組成を分子量150,000のアクリ
ル樹脂を用いて下記の通りとした他は実施例1と同様に
熱転写シートを作成した。
【0034】 熱転写インキ層の組成 アクリル樹脂(三菱レーヨン株式会社製BR82、分子量150,000) 9重量部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(重合度420) 9重量部 カーボンブラック 9重量部 メチルエチルケトン/トルエン(混合重量比1/1) 73重量部
【0035】比較例2 熱転写インキ層の組成を分子量15,000のアクリル
樹脂を用いて下記の通りとした他は実施例1と同様に熱
転写シートを作成した。
【0036】 熱転写インキ層の組成 アクリル樹脂(分子量15,000) 9重量部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(重合度420) 9重量部 カーボンブラック 9重量部 メチルエチルケトン/トルエン(成分重量比1/1) 73重量部
【0037】比較例3 熱転写インキ層の組成を下記の通りとした他は実施例1
と同様に熱転写シートを作成した。
【0038】 熱転写インキ層の組成 アクリル樹脂(三菱レーヨン株式会社製BR87、分子量25,000) 18重量部 カーボンブラック 9重量部 メチルエチルケトン/トルエン(混合重量比1/1) 73重量部
【0039】比較例4 熱転写インキ層の組成を下記の通りとした他は実施例1
と同様に熱転写シートを作成した。
【0040】 熱転写インキ層の組成 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(重合度420) 18重量部 カーボンブラック 9重量部 メチルエチルケトン/トルエン(成分重量比1/1) 73重量部
【0041】上記実施例1〜4、比較例1〜4によって
得られた熱転写シートについて、熱感度、耐可塑剤性、
耐エタノール性、耐ガソリン性、耐擦過性、接着性の試
験を行なった。試験方法は次の通りである。
【0042】熱感度の試験は、部分グレース薄膜ヘッド
タイプのサーマルヘッドを用いて印加エネルギー0.7
mJ/dot、印字速度40msec/lineの条件
下、白色のポリエチレンテレフタレート受像紙に印字し
た後、外観を観察することにより行った。評価基準は、
次の通りである。 ◎ : ボイド、カスレ、カラミが無く画像のエッジが
シャープである。 ○ : ボイド、カスレ、カラミが殆ど無い。 △ : ボイド、カスレ、カラミがある。 × : 全く転写しない。
【0043】耐可塑剤性は、消しゴム(トンボモノ)を
印字物上に48時間置き、消しゴムを除去してから爪に
よるスクラッチを行なった後、印字面の外観を観察する
ことにより評価した。評価基準は、次の通りである。 ◎ : 画像が全く破壊されない。 ○ : 画像が殆ど破壊されない。 △ : 画像がやや破壊される。 × : 画像が完全に破壊される。
【0044】耐エタノール性は、綿棒をエタノールに含
浸せしめた後、その綿棒にて印字面を擦過した後の外観
を観察することによって評価した。評価基準は、次の通
りである。 ◎ : 画像が全く破壊されない。 ○ : 画像が殆ど破壊されない。 △ : 画像がやや破壊される。 × : 画像が完全に破壊される。
【0045】耐ガソリン性は、綿棒をガソリンに含浸せ
しめた後、その綿棒にて印字面を擦過した後の外観を観
察することによって評価した。評価基準は、次の通りで
ある。 ◎ : 画像が全く破壊されない。 ○ : 画像が殆ど破壊されない。 △ : 画像がやや破壊される。 × : 画像が完全に破壊される。
【0046】耐擦過性は、ゲート試験機によるゲートパ
ス3000回試験を行なった後の外観を観察することに
よって評価した。評価基準は、次の通りである。 ◎ : 画像が全く破壊されない。 ○ : 画像が殆ど破壊されない。 △ : 画像がやや破壊される。 × : 画像が完全に破壊される。
【0047】接着性の試験は、画像が形成された面にセ
ロテープを貼り、次に該セロテープを剥がした後の外観
することによって評価した。評価基準は、次の通りであ
る。 ◎ : 画像が全く剥離しない。 ○ : 画像が殆ど剥離しない。 △ : 画像がやや剥離する。 × : 画像が完全に剥離する。
【0048】上記各試験を行なった結果を表1に示す。
【0049】
【表1】
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明において
は、基材フィルムの表面に熱転写インキ層を有する熱転
写シートおいて、熱転写インキ層のバインダーに分子量
25,000〜100,000の熱可塑性アクリル樹脂
と塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体の混合物を用いれ
ば、熱感度、接着性に優れ、高品質の美麗な印字を行な
うことができる上に、耐擦過性、耐可塑剤性等の耐薬品
性にも優れた熱転写シートを得ることができる。本発明
においては、熱転写インキ層のバインダーの熱可塑性ア
クリル樹脂と塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体の混合重
量比が1:0.25〜1:1の範囲内であれば、熱感
度、接着性と耐擦過性、耐可塑剤性のバランスが特に優
れた熱転写シートを得ることができる。
【0051】本発明においては、熱転写インキ層の上面
に着色剤を含有した接着層を設けることにより、より高
品質の美麗な印字を行なうことができ、且つ、耐久性及
び接着性により優れた熱転写シートを提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の感熱性転写記録シートの基本的構成を
示す縦断面図である。
【図2】本発明の感熱性転写記録シートの具体的構成を
示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 基材フィルム 2 熱転写インキ層 3 剥離層 4 保護層 5 接着層 6 耐熱滑性層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材フィルムの表面に熱転写インキ層を
    有する熱転写シートであって、上記熱転写インキ層のバ
    インダーが分子量25,000〜100,000の熱可
    塑性アクリル樹脂と塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体の
    混合物からなることを特徴とする熱転写シート。
  2. 【請求項2】 熱転写インキ層のバインダーにおける熱
    可塑性アクリル樹脂と塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体
    の混合重量比が1:0.25〜1:1であることを特徴
    とする請求項1記載の熱転写シート。
  3. 【請求項3】 基材フィルムと熱転写インキ層との間に
    剥離層及び/又は保護層が設けられている請求項1記載
    の熱転写シート。
  4. 【請求項4】 熱転写インキ層上に接着層を設けたこと
    を特徴とする請求項1記載の熱転写シート。
JP10294605A 1998-10-01 1998-10-01 熱転写シート Pending JP2000108524A (ja)

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