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JP2000073363A - 鋼製地中連続壁と鉄筋コンクリート床版主鉄筋との接合部構造 - Google Patents

鋼製地中連続壁と鉄筋コンクリート床版主鉄筋との接合部構造

Info

Publication number
JP2000073363A
JP2000073363A JP10244649A JP24464998A JP2000073363A JP 2000073363 A JP2000073363 A JP 2000073363A JP 10244649 A JP10244649 A JP 10244649A JP 24464998 A JP24464998 A JP 24464998A JP 2000073363 A JP2000073363 A JP 2000073363A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steel
bar
reinforced concrete
floor slab
underground continuous
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP10244649A
Other languages
English (en)
Inventor
Noriyuki Hirozawa
規行 広沢
Kazuyuki Tazaki
和之 田崎
Munehiro Ishida
宗弘 石田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP10244649A priority Critical patent/JP2000073363A/ja
Publication of JP2000073363A publication Critical patent/JP2000073363A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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  • Bulkheads Adapted To Foundation Construction (AREA)
  • Underground Structures, Protecting, Testing And Restoring Foundations (AREA)
  • Joining Of Building Structures In Genera (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 鋼製地中連続壁と、鉄筋コンクリート床版主
鉄筋との接合部の施工性と強度を向上した接合部構造を
提供する。 【解決手段】 鋼製地中連続壁と鉄筋コンクリート床版
との接合部において、鋼製地中連続壁に設置した棒鋼2
9の両端には雄ねじ加工がなされ、背面土側フランジの
貫通した棒鋼雄ねじ部にナットをねじ締結し、掘削側フ
ランジ24aの貫通した棒鋼雄ねじ部を保護しておき、
前記鋼製部材22を泥水掘削溝中1に建込み、溝中にコ
ンクリート15を打設し硬化させて鋼製地中連続壁25
を完成させ、土砂掘削した後に、鉄筋コンクリート床版
26を築造する際に、前記鉄筋コンクリート床版26の
主鉄筋7を鋼製地中連続壁25に接合する構造におい
て、前記鋼製部材の掘削側フランジ24aの貫通した棒
鋼雄ねじ部がむき出しになされており、この棒鋼に前記
鉄筋コンクリート床版26の主鉄筋7が内面にねじ加工
した鋼製カプラー31を介してねじ接合されている構成
を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、開削トンネル、下
水処理場、建築物地下室などの地下構造物において、両
フランジ鋼板を有する鋼製部材を泥水掘削した溝に建て
込み、コンクリートを打設して構築する土留め壁と、鉄
筋コンクリート床版あるいは鉄筋コンクリート梁との接
合部に施工される、鋼製地中連続壁と鉄筋コンクリート
床版主鉄筋との接合構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】鋼製地中連続壁と鉄筋コンクリート床版
の主鉄筋との接合部構造の従来例として、(a)特許第
1495828号(発明の名称 柱と梁の接合構造)
と、(b)鋼製地中連続壁と鉄筋コンクリート床版主鉄
筋とのねじ・スクイズ式鉄筋継手(図9〜図11に示
す)がある。
【0003】前記(a)の接合構造は、H形鋼のフラン
ジの外面のウエブ位置に雌ねじを加工した継手パイプを
突設して溶接し、当該継手パイプと複合梁の主鉄筋とを
ねじ・スクイズ式鉄筋継手によりねじ接合するものであ
る。
【0004】前記接合構造の欠点として、当該継手
は、フランジの外面のウエブ位置にしか設けられない。
当該継手とフランジとの溶接部には引き抜き力が作用
するので、その溶接部の品質管理が大変である。
【0005】前記(b)のねじ・スクイズ式鉄筋継手
は、図10に示すように泥水掘削した溝1の鋼製地中連
続壁用のH形断面の鋼製部材2を建込む際、泥水掘削溝
壁面3と、鋼製部材2の前面と背面のフランジ面4a,
4bの離間距離が50mm〜120mm以下(設計離間
距離:100〜150mm、鋼製部材建て込み誤差30
〜50mm)となる場合があるので、従来の鋼製地中連
続壁5と鉄筋コンクリート床版との接合構造は、次のよ
うになされる。
【0006】まず、図9,図10に示すように、床版主
鉄筋と同じ仕様の棒鋼11を用いて、その掘削側の先端
には、内面にねじ加工したカプラー8を圧着する。ま
た、鋼製部材2の両フランジ4a,4bに所要の孔10
を空けてその前面フランジ4aの孔10に棒鋼11を固
着した前記カプラー8を挿通し、棒鋼11の後端ねじ部
12を背面フランジ4bの孔10に挿入し、かつ背面フ
ランジ4bから棒鋼11の突出寸法を掘削溝壁面3と背
面フランジ4bとの離間距離以下とし、背面土側のフラ
ンジ4bに貫通した棒鋼雄ねじ部12にナット13を締
結し、掘削側のフランジ4aを貫通したカプラー8のね
じ部14を鋼製あるいはプラスチック製の雄ねじを切っ
た雌ねじ保護キャップ19等で保護しておき、かつ前面
フランジ4aからカプラー8および雌ねじ保護キャップ
19の突出寸法を掘削溝壁面3と前面フランジ4aとの
離間距離以下とする。前面フランジ4aには、カプラー
径寸法の孔10の開孔による断面欠損を補うために、補
強板17が溶接補強されている。また、図示していない
が、背面フランジにも、フランジ設計上の必要に応じて
補強板を溶接する場合がある。
【0007】次に図10に示すように、前記仕様の鋼製
部材2を泥水掘削溝1中に建込み、泥水掘削溝2にコン
クリート15を打設していた。
【0008】その後図11に示すように、鋼製地中連続
壁5が完成してから土砂掘削し、コンクリートを削って
鋼製部材2のカプラー8を露出させ、ねじ部保護キャッ
プ19をはずし、その後に鉄筋コンクリート床版6の築
造の際に、床版主鉄筋7の先端に圧着した内面に雌ねじ
加工したカプラー18および予め鋼製部材2に取り付け
たカプラー8の雌ねじ部14に、雄ねじ加工した中継ボ
ルト16を螺合することで、主鉄筋7と棒鋼11を接合
していた。なお、図9〜図11に示すように、鋼製地中
連続壁と床版との接合部のせん断鉄筋9の接合構造も、
通常、床版主鉄筋7と同様の仕様であった。
【0009】前記ねじ、スクイズ式鉄筋継手の欠点は、
鋼製部材2の掘削側のフランジ4aには、ねじ式カプ
ラー8を通す必要があるため、カプラー径寸法の孔10
の開孔による断面欠損が大きく、補強板17による断面
補強が不可欠であった。また、主鉄筋7と棒鋼11と
の接合に、カプラー8およびカプラー18および中継ボ
ルトを用いているため、接合部品コストが高くついた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】鋼製地中連続壁と鉄筋
コンクリート床版主鉄筋との接合構造において、従来の
(a)特許第1495828号や、(b)ねじ・スクイ
ズ式鉄筋継手を用いた接合構造は、いずれもその施工
性,強度,経済性等の面で改良すべき点を有していた。
【0011】本発明は、前記の欠点を改良した鋼製地中
連続壁と鉄筋コンクリート床版の主鉄筋との接合構造を
提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】第1の発明に係る鋼製地
中連続壁と鉄筋コンクリート床版主鉄筋との接合部構造
は、鋼製地中連続壁と鉄筋コンクリート床版との接合部
において、鋼製地中連続壁用鋼製部材の両フランジ間を
通り、前記床版鉄筋に接続する位置に、予め当該両フラ
ンジに孔を空けて当該孔に挿入する棒鋼の突出寸法を掘
削溝壁面とフランジ外面との離間距離以下とし、当該棒
鋼の両端には雄ねじ加工がなされ、背面土側フランジを
貫通した棒鋼雄ねじ部にナットを締結し、掘削側フラン
ジを貫通した棒鋼雄ねじ部を保護して、前記鋼製部材を
泥水掘削溝中に建込み、溝中にコンクリートを打設し硬
化させて鋼製地中連続壁を完成させ、土砂掘削した後
に、鉄筋コンクリート床版を築造する際に、前記鉄筋コ
ンクリート床版の主鉄筋を鋼製地中連続壁に接合する構
造において、前記鋼製部材の掘削側フランジを貫通した
棒鋼雄ねじ部がむき出しになされており、この棒鋼雄ね
じ部に、前記鉄筋コンクリート床版の主鉄筋が内面にね
じ加工した鋼製カプラーを介してねじ接合されている構
成を特徴とする。第2の発明は、第1の発明において、
前記鋼製地中連続壁用鋼製部材の掘削側フランジより突
出した棒鋼雄ねじ部と、当該棒鋼雄ねじと逆向きの雄ね
じ部を先端に有する前記鉄筋コンクリート床版の主鉄筋
とを、それぞれのねじ部に適合する雌ねじが両端に加工
され、その中間部には、前記ねじ外径より大きい内孔を
有する筒状中継部材を介して、当該筒状中継部材を回転
することにより、前記雄ねじ部を引込み、前記両部材の
雄ねじ部先端が接触して互いに押圧するように締結され
てなる構成を特徴とする。第3の発明は、第1の発明に
おいて、前記鋼製地中連続壁用鋼製部材の掘削側フラン
ジより突出した棒鋼雄ねじ部と、当該棒鋼雄ねじ部と逆
向きの雄ねじ部を先端に有する前記鉄筋コンクリート床
版の主鉄筋とを、それぞれのねじ部に適合する雌ねじが
両端に加工された筒状中継部材を介して、当該筒状中継
部材を回転することにより、前記雄ねじ部を引込み、前
記両部材の雄ねじ部先端が接触することなく、前記鋼板
と前記鋼製カプラー端部とが接触して互いに押圧するよ
う締結によりねじ接合されており、前記鉄筋コンクリー
ト床版の主鉄筋雄ねじ部に螺合されているナットの回転
により、当該ナットとカプラー端部とが接触して互いに
押圧するように締結されねじ接合されている構成を特徴
とする。
【0013】本発明によると、床版主鉄筋の強度およ
び剛性を損なうことなく、当該鉄筋の軸力を鋼製地中連
続壁の背面土側フランジに伝達可能、フランジ開口
は、棒鋼径でよく、フランジの断面欠損補強が不要ある
いは軽度な補強で済む、フランジからの棒鋼先端の突
出寸法は、ねじ継手であることから、50mm〜120
mmの範囲内に納まり、泥水掘削溝への鋼製部材の建込
みが可能、さらに、第2,第3発明の継手を用いるこ
とで、床版主鉄筋を回さずに、容易にねじ締結できると
いう作用が奏される。
【0014】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施形態を図を参照
して説明する。図1は本発明の第1実施形態として、工
場で鉄骨加工して建設現場に納品された状態の鋼製地中
連続壁用鋼製部材22の斜視図で、図2は、泥水掘削溝
1に前記鋼製部材22を建込む時の縦断面図、図3は、
鋼製地中連続壁25と鉄筋コンクリート床版26との接
合部20の完成時の縦断面図である。
【0015】前記鋼製部材22は、図1に示されるよう
に、鋼板からなるウエブ23と前後両側のフランジ24
a,24bと、このフランジ24a,24bの両端の継
手間隙27を有する鋼管形状継手28とから構成され、
長手方向と直交する横断面が略H形に構成されている。
ウエブ23の代わりに、フランジ24aと24bとを断
続する平鋼あるいは棒鋼で連結する場合もある。継手2
8は鋼矢板継手等の他の嵌合継手でも良い。
【0016】鋼製部材22は、前述のとおり、工場で鉄
骨加工して建設現場に納入され、泥水掘削溝1に沿って
建込み、隣合う鋼製部材22の鋼管形状継手28同士を
継手間隙27を介して接合することで掘削溝内に鋼製地
中連続壁25が構成される。
【0017】第1実施形態においては、鋼製部材22に
おける前面のフランジ24aに開設したフランジ孔32
を挿通して、当該フランジ24aの前面に横方向に並設
して複数の棒鋼29,29aのうち、棒鋼29の先端雄
ねじ部30と、棒鋼29aの先端に圧着した雌ねじ付き
カプラー31がそれぞれ多段に突出して設けられてい
る。
【0018】図示例では、横方向を基準に考えた場合、
各棒鋼29,29aの先端雄ねじ部30と、カプラー3
1は横方向にそれぞれ4個設けられ、上下方向には、中
2段に位置するカプラー31を挟み、上下段に先端雄ね
じ部30が位置するようにして、上下4段に設けられて
いる。
【0019】前記各棒鋼29,29aの後端は、鋼製部
材22の背面フランジ24bのフランジ孔32を挿通し
ており、背面フランジ24bから突出した後端雄ねじ部
33にナット34が締結され、棒鋼29,29aを介し
て前面フランジ24aと背面フランジ24bが結合され
る。棒鋼29は、鋼製部材22の前面フランジ24aと
フランジ孔32の位置で施工時に動かないように、溶接
あるいは接着あるいは雄ねじ保護キャップ53の締め付
けで簡易に固定されている。カプラー31は、鋼製部材
22の前面フランジ24aの前面に溶接した補強プレー
ト35を挿通した状態で、この補強プレート35あるい
は前面フランジ24aに、施工時に動かないように、溶
接あるいは接着で簡易に固定されている。
【0020】前記の鋼製部材22は、前記棒鋼29,2
9aの各先端の雄ねじ部30とカプラー31の雌ねじ部
をそれぞれ雄ねじ保護キャップ53および雌ねじ保護キ
ャップ19を用いて保護して泥水掘削溝1内に建込ま
れ、複数の鋼製部材22が鋼管形状継手28を介して接
合されることで、鋼製地中連続壁25が構築される。鋼
製部材22を泥水掘削溝1内に建込む際、前記両フラン
ジ24a,24bから突出するカプラー31と棒鋼2
9,29aの突出量は、保護キャップ53,19を含め
て、50mm〜120mmの範囲に納められている。
【0021】前記のようにして、鋼製部材22を泥水掘
削溝1に建込んだ後、図3に示すように、鉄筋コンクリ
ート床版26が構築されるが、その主鉄筋7の先端に
は、一側に雌ねじ部37を有するカプラー36が圧着さ
れている。そして、カプラー36の雌ねじ部37が、前
記鋼製部材22の前面フランジ24aから突出した棒鋼
29の先端雄ねじ部30に螺合され、鉄筋コンクリート
床版26の主鉄筋7と棒鋼29とが同一軸線上で連結さ
れる。
【0022】また、上下の主鉄筋7の間に位置する、ず
れ止め用のせん断鉄筋9の端部に、一側に雌ねじ部38
を有するカプラー39が圧着されている。そして、雄ね
じ加工した中継ボルト40を2つのカプラー31,39
の各雌ねじ部38,41に螺合することで、この中継ボ
ルト40を介して、鉄筋コンクリート床版26のせん断
鉄筋9と棒鋼29aとが同一軸線上で連結される。
【0023】第1実施形態において、主鉄筋7と、せん
断鉄筋9がそれぞれカプラー31,36,39を介し
て、各棒鋼29,29aに結合された後、これらの各部
材が埋設されるようにその外側にコンクリート15が打
設される。
【0024】なお、第1実施形態において、鋼製部材2
2の両フランジ24a,24b間に挿通する棒鋼29,
29aは丸鋼,異形棒鋼あるいは、ねじ節鉄筋でもよ
い。丸鋼あるいは異形棒鋼を用いる場合には、その両端
部を熱間アップセット鍛造して膨径し、これをねじ加工
する。また、棒鋼端部を膨径せずにねじ加工しても良
く、その場合は、ねじ部の断面欠損を考慮して設計す
る。棒鋼29,29aは、高強度鋼材を用いて小径とし
た方が、フランジ24a,24bの孔開けによる断面欠
損を小さくできるので好ましい。必要ねじ強度を確保す
る観点からみると、その棒鋼29,29aの両端のフラ
ンジ24a,24bからの突出量を保護キャップ53,
19を含めても50mm〜120mm以下に押さえられ
るので、図2に示すように、泥水掘削壁面3と鋼製部材
22の前面と背面のフランジ面24a,24bとの設計
離間距離が100〜150mmの条件の下、泥水掘削面
3の掘削誤差および建込み誤差が合計30〜50mmで
あることを考慮しても干渉せずに建込み可能である。
【0025】図4は本発明の第1実施形態における棒鋼
29と床版主鉄筋7とのねじ・スクイズ式継手の詳細を
示し、鋼板24aに孔32が開設されており、先端部に
雄ねじ部30を有する棒鋼29がこの孔32に挿入され
ている。一方、予め雌ねじ37が加工されたカプラー3
6の他端に床版主鉄筋7の端部が挿入圧着されている。
【0026】そして、床版主鉄筋7を回わしながら、カ
プラー36の雌ねじ37を棒鋼29の先端雄ねじ30に
螺合し、鋼板24aの外面とカプラー36の端部とが接
触して互いに押圧することにより、あるいは、鋼板24
aの外面から突出した棒鋼29の先端雄ねじ部30の先
端とカプラー雌ねじ37のねじ切り終点部とがせり合い
押圧することにより、締め付け、両部材がねじ接合され
る。
【0027】図5は本発明の第2実施形態として、ナッ
ト不要ねじ加工継手の例が断面図で示されており、図6
はその部材分解図である。
【0028】第2実施形態では、棒鋼29の端部を熱間
アップセット鍛造して膨径し、この膨径した端部に加工
した先端雄ねじ部30を鋼板42(これは第1実施形態
における鋼製部材22の前面フランジ24aに相当す
る)に開設の孔43に挿入する。一方、前記棒鋼29の
先端雄ねじ部30と逆向きの雄ねじ部46を床版主鉄筋
7の端部に加工する。
【0029】そして、前記2つの雄ねじ部30,46の
それぞれのねじ部に適合する雌ねじ47,48を両端に
内面加工し、その中間部には、ねじ外径より大きい環状
溝49を有するカプラー(筒状中継部品)50を設け、
このカプラー50を一方向に回わすことにより、一方の
雌ねじ47に鋼板42の孔43から突出した棒鋼29の
先端の雄ねじ部30を引込むように螺合させ、他方の雌
ねじ48に床版主鉄筋7の端部の雄ねじ46を引込むよ
うに螺合させ、両部材の雄ねじ部30,46の先端が接
触して互いに押圧するまでカプラー50を回わして締付
けることで、棒鋼29と床版主鉄筋7とがねじ接合され
る。
【0030】なお、棒鋼29および床版主鉄筋7の端部
を膨径せずにねじ加工しても良く、その場合は、ねじ部
の断面欠損を考慮して設計する。前記鋼製部材22の両
フランジ24a,24b間に取付ける棒鋼29がねじ節
鉄筋の場合には、床版主鉄筋7にもねじの向きが反対の
ねじ節鉄筋を用いる。
【0031】図7には、本発明の第3実施形態として、
ナット利用ねじ加工継手の例が断面図で示され、図8に
はその部材の分解図が示されている。
【0032】第3実施形態では、棒鋼29の端部を熱間
のアップセット鍛造して膨径し、この膨径した端部に加
工した先端雄ねじ部30を鋼板42に開設の孔43に挿
入する。一方、床版主鉄筋7の端部を熱間でアップセッ
ト鍛造して膨径し、前記棒鋼29の先端雄ねじ部30と
逆向きの雄ねじ部46をこの床版主鉄筋7の端部に加工
する。
【0033】そして、前記2つの雄ねじ30,46のそ
れぞれのねじ部に適合する雌ねじ47,48を両端に加
工したカプラー51を設け、このカプラー51を一方向
に回わすことにより、一方の雌ねじ47に鋼板42の孔
43から突出した棒鋼29の先端の雄ねじ部30を引込
むように螺合させ、他方の雌ねじ48に床版主鉄筋7の
端部の雄ねじ部46を引込むように螺合させ、カプラー
51を回して棒鋼29および床版主鉄筋7の引込量がa
となり、両部材の雄ねじ部30,46の先端が接触しな
い状態で所定間隔bに接近した時に、鋼板42の外面と
カプラー51の端部とが接触するように、カプラー51
の長さcをaの2倍にbを加えた長さにし、カプラー5
1の雌ねじ47および48の長さはそれぞれaより長く
しておき、接触面に所要の押圧力が作用するまでカプラ
ー51を回して締め付けて、棒鋼29とカプラー51と
を鋼板42を介して緩みなく接合させる。その後、床版
主鉄筋7の雄ねじ部46に予め螺合した緩み止めナット
52を締結し、このナット52とカプラー51の端部と
が接触して互いに押圧することで、前記両部材がねじ接
合される。
【0034】なお、棒鋼29および床版主鉄筋7の端部
を膨径せずにねじ加工しても良く、その場合は、ねじ部
の断面欠損を考慮して設計する。また、鋼製部材22の
フランジ24a,24bに取付ける棒鋼29がねじ節鉄
筋の場合には、床版主鉄筋7にもねじの向きが反対のね
じ節鉄筋を用いる。本発明の接合部構造の作用を説明す
る。 床版主鉄筋7の強度および剛性を損うことなく、主
鉄筋7の軸力を棒鋼29を介して鋼製地中連続壁25の
背面土側のフランジ24bに伝達可能である。 フランジ開孔は、棒鋼29端部のねじ山径でOKな
ので、フランジ24a,24bの断面欠損補強は、不要
かあるいは簡易な仕様でよい。 フランジ24a,24bからのカプラー31の突出
寸法は、保護キャップ53,19を含めても50mm〜
120mmの範囲に収まるので、泥水掘削溝1への鋼製
部材22の建込みが可能である。 図5,図7に示すカプラー50,51を用いれば床
版主鉄筋7を回わさずに容易にねじ締結できる。
【0035】
【発明の効果】本発明の効果を従来例と比較して説明す
ると次のとおりである。 鋼製部材のフランジ開孔は、棒鋼ねじ山径でOKで
あるので、フランジの断面欠損補強は不要か、あるいは
簡易な仕様でよい。 従来ねじ継手用カプラーは、床版主鉄筋1本当り2
個必要であったが、本発明では、1本当り1個でよいの
で経済的である。 従来よりも低い製造コストの鋼製部材を用いて、従
来と同じように床版主鉄筋を回わさずに、継手用カプラ
ーを回わすだけで容易にねじ結合できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に適用の鋼製部材の斜視図であ
る。
【図2】鋼製部材の泥水掘削溝への建込み時の縦断面図
である。
【図3】図2の鋼製地中連続壁と鉄筋コンクリート床版
との接合部の完成時の縦断面図である。
【図4】図3の床版主鉄筋接合部のねじ・スクイズ式継
手を拡大して示す断面図である。
【図5】第2実施形態として、ナット不要ねじ加工継手
の例を示す断面図である。
【図6】図5の部材の分離断面図である。
【図7】第3実施形態としてナット利用ねじ加工継手の
例を示す断面図である。
【図8】図7の部材の分離断面図である。
【図9】従来例に係る鋼製部材の斜視図である。
【図10】図9に示す鋼製部材の泥水掘削溝への建込み
時の縦断面図である。
【図11】図10の鋼製地中連続壁と鉄筋コンクリート
床版との接合部の完成時の縦断面図である。
【符号の説明】 1 泥水掘削溝 2 鋼製部材 3 溝壁面 4a,4b フランジ 5 鋼製地中連続壁 6 鉄筋コンクリート床版 7 床版主鉄筋 8 カプラー 9 せん断鉄筋 10 孔 11 棒鋼 12 雄ねじ部 13 ナット 14 ねじ部 15 コンクリート 16 中継ボルト 17 補強板 18 カプラー 19 雌ねじ保護キャップ 20 接合部 22 鋼製部材 24a,24b フランジ 25 鋼製地中連続壁 26 鉄筋コンクリート床版 27 継手間隙 28 鋼管形状継手 29 棒鋼 30 先端雄ねじ部 31 カプラー 32 フランジ孔 33 後端ねじ部 34 ナット 35 補強プレート 36 カプラー 37 雌ねじ部 38 雌ねじ部 39 カプラー 40 中継ボルト 41 雌ねじ部 42 鋼板 43 孔 46 雄ねじ部 47 雌ねじ 48 雌ねじ 49 環状溝 50 カプラー 51 カプラー 52 緩み止めナット 53 雄ねじ保護キャップ
フロントページの続き (72)発明者 石田 宗弘 東京都千代田区大手町二丁目6番3号 新 日本製鐵株式会社内 Fターム(参考) 2D047 AA01 AB08 2D049 BA15 BA17 CA03 CB03 CE10 DA04 DC05 2E125 AA01 AA04 AA53 AB01 AC14 AC15 AG16 BB09 BB19 BB24 BC05 BD01 BE08 CA01 EB00 EB09

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼製地中連続壁と鉄筋コンクリート床版
    との接合部において、鋼製地中連続壁用鋼製部材の両フ
    ランジ間を通り、前記床版鉄筋に接続する位置に、予め
    当該両フランジに孔を空けて当該孔に挿入する棒鋼の突
    出寸法を掘削溝壁面とフランジ外面との離間距離以下と
    し、当該棒鋼の両端には雄ねじ加工がなされ、背面土側
    フランジを貫通した棒鋼雄ねじ部にナットを締結し、掘
    削側フランジを貫通した棒鋼雄ねじ部を保護して、前記
    鋼製部材を泥水掘削溝中に建込み、溝中にコンクリート
    を打設し硬化させて鋼製地中連続壁を完成させ、土砂掘
    削した後に、鉄筋コンクリート床版を築造する際に、前
    記鉄筋コンクリート床版の主鉄筋を鋼製地中連続壁に接
    合する構造において、前記鋼製部材の掘削側フランジを
    貫通した棒鋼雄ねじ部がむき出しになされており、この
    棒鋼雄ねじ部に、前記鉄筋コンクリート床版の主鉄筋が
    内面にねじ加工した鋼製カプラーを介してねじ接合され
    ている構成を特徴とする鋼製地中連続壁と鉄筋コンクリ
    ート床版主鉄筋との接合構造。
  2. 【請求項2】 前記鋼製地中連続壁用鋼製部材の掘削側
    フランジより突出した棒鋼雄ねじ部と、当該棒鋼雄ねじ
    と逆向きの雄ねじ部を先端に有する前記鉄筋コンクリー
    ト床版の主鉄筋とを、それぞれのねじ部に適合する雌ね
    じが両端に加工され、その中間部には、前記ねじ外径よ
    り大きい内孔を有する筒状中継部材を介して、当該筒状
    中継部材を回転することにより、前記雄ねじ部を引込
    み、前記両部材の雄ねじ部先端が接触して互いに押圧す
    るように締結され、ねじ接合されてなる請求項1記載の
    鋼製地中連続壁と鉄筋コンクリート床版主鉄筋との接合
    構造。
  3. 【請求項3】 前記鋼製地中連続壁用鋼製部材の掘削側
    フランジより突出した棒鋼雄ねじ部と、当該棒鋼雄ねじ
    部と逆向きの雄ねじ部を先端に有する前記鉄筋コンクリ
    ート床版の主鉄筋とを、それぞれのねじ部に適合する雌
    ねじが内面の両端に加工され筒状中継部材を介して、当
    該筒状中継部材を回転することにより、前記雄ねじ部を
    引込み、前記両部材の雄ねじ部先端が接触することな
    く、前記鋼板と前記鋼製カプラー端部とが接触して互い
    に押圧するよう締結によりねじ接合されており、前記鉄
    筋コンクリート床版の主鉄筋雄ねじ部に螺合されている
    ナットの回転により、当該ナットとカプラー端部とが接
    触して互いに押圧するように締結されねじ接合されてな
    る請求項1記載の鋼製地中連続壁と鉄筋コンクリート床
    版主鉄筋との接合構造。
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