JP2000031361A - 沸騰冷却装置 - Google Patents
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Landscapes
- Cooling Or The Like Of Semiconductors Or Solid State Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 容器に気密漏れが生じた場合でも、ある程度
の放熱性能を維持できる沸騰冷却装置1を提供するこ
と。 【解決手段】 沸騰冷却装置1は、冷媒槽3と放熱器4
とを熱的に結合する伝熱部5を有する。この伝熱部5
は、熱伝導性に優れる金属材料(例えばアルミニウム、
銅等)で形成され、放熱器4の下部タンク14内を通っ
てコア部12の中央部を上下方向に配された主伝熱部5
Aと、互いに均等な間隔を保って主伝熱部5Aと平行に
コア部12の略全体に配された副伝熱部5Bと、コア部
12の上下方向の略中央部を横方向に配され、主伝熱部
5Aと複数本の副伝熱部5Bとを熱的に結合する連結部
5Cとから成る。この構成により、沸騰冷却装置1に気
密漏れが発生した場合でも、伝熱部5を通じて冷媒槽3
から放熱器4へ熱移動を行うことができる。
の放熱性能を維持できる沸騰冷却装置1を提供するこ
と。 【解決手段】 沸騰冷却装置1は、冷媒槽3と放熱器4
とを熱的に結合する伝熱部5を有する。この伝熱部5
は、熱伝導性に優れる金属材料(例えばアルミニウム、
銅等)で形成され、放熱器4の下部タンク14内を通っ
てコア部12の中央部を上下方向に配された主伝熱部5
Aと、互いに均等な間隔を保って主伝熱部5Aと平行に
コア部12の略全体に配された副伝熱部5Bと、コア部
12の上下方向の略中央部を横方向に配され、主伝熱部
5Aと複数本の副伝熱部5Bとを熱的に結合する連結部
5Cとから成る。この構成により、沸騰冷却装置1に気
密漏れが発生した場合でも、伝熱部5を通じて冷媒槽3
から放熱器4へ熱移動を行うことができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば電気自動車
のインバータ回路に使用される半導体素子等の発熱体を
冷却するための沸騰冷却装置に関する。
のインバータ回路に使用される半導体素子等の発熱体を
冷却するための沸騰冷却装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来技術として、例えば特開平8−20
4075号公報に記載された沸騰冷却装置がある。この
沸騰冷却装置は、沸騰部と凝縮部とを有する高気密容器
内に冷媒を封入し、その冷媒の沸騰と凝縮の繰り返しに
よる熱輸送によって発熱体を冷却するものである。
4075号公報に記載された沸騰冷却装置がある。この
沸騰冷却装置は、沸騰部と凝縮部とを有する高気密容器
内に冷媒を封入し、その冷媒の沸騰と凝縮の繰り返しに
よる熱輸送によって発熱体を冷却するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の沸騰
冷却装置は、高気密容器に微小のクラック等が発生して
気密漏れが生じると、発熱体の熱を受けて沸騰した冷媒
蒸気が容器の外部へ漏れ出てしまうため、容器内部に封
入されている冷媒が蒸発部と凝縮部とを循環できなくな
る。その結果、発熱体の熱を蒸発部から放熱部へ移動さ
せることが不可能となり、冷却装置としての機能を消失
し、発熱体を冷却することができなくなるという問題が
あった。本発明は、上記事情に基づいて成されたもの
で、その目的は、容器に気密漏れが生じた場合でも、あ
る程度の放熱性能を維持できる沸騰冷却装置を提供する
ことにある。
冷却装置は、高気密容器に微小のクラック等が発生して
気密漏れが生じると、発熱体の熱を受けて沸騰した冷媒
蒸気が容器の外部へ漏れ出てしまうため、容器内部に封
入されている冷媒が蒸発部と凝縮部とを循環できなくな
る。その結果、発熱体の熱を蒸発部から放熱部へ移動さ
せることが不可能となり、冷却装置としての機能を消失
し、発熱体を冷却することができなくなるという問題が
あった。本発明は、上記事情に基づいて成されたもの
で、その目的は、容器に気密漏れが生じた場合でも、あ
る程度の放熱性能を維持できる沸騰冷却装置を提供する
ことにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】(請求項1の手段)本発
明の沸騰冷却装置は、冷媒槽と放熱器とを熱的に結合し
て、熱伝導により冷媒槽から放熱器へ熱移動を行うこと
のできる伝熱部を設けている。この構成によれば、冷媒
を封入する容器(冷媒槽と放熱器)に気密漏れが生じ
て、冷媒の沸騰と凝縮による熱輸送が不可能になって
も、伝熱部を通じて冷媒槽から放熱器へ発熱体の熱を移
動(熱伝導)することができる。この結果、容器に気密
漏れが生じても、ある程度の放熱性能を確保できるた
め、発熱体の急激な温度上昇を抑制できる。
明の沸騰冷却装置は、冷媒槽と放熱器とを熱的に結合し
て、熱伝導により冷媒槽から放熱器へ熱移動を行うこと
のできる伝熱部を設けている。この構成によれば、冷媒
を封入する容器(冷媒槽と放熱器)に気密漏れが生じ
て、冷媒の沸騰と凝縮による熱輸送が不可能になって
も、伝熱部を通じて冷媒槽から放熱器へ発熱体の熱を移
動(熱伝導)することができる。この結果、容器に気密
漏れが生じても、ある程度の放熱性能を確保できるた
め、発熱体の急激な温度上昇を抑制できる。
【0005】(請求項2の手段)伝熱部は、冷媒槽から
放熱器の略全体に熱移動できる。この場合、放熱器全体
を有効に使用できるため、熱伝導による放熱性能を向上
できる。
放熱器の略全体に熱移動できる。この場合、放熱器全体
を有効に使用できるため、熱伝導による放熱性能を向上
できる。
【0006】(請求項3の手段)伝熱部は、冷媒槽を構
成する押出材の一部を放熱器まで延長して設けられてい
る。この場合、伝熱部を冷媒槽から放熱器まで一体で成
形でき、冷媒槽と放熱器との間で伝熱部に接合部を設け
る必要がない。これにより、接合部を設ける場合と比較
して、伝熱部の熱抵抗を低減できるため、より放熱性能
を向上できる。
成する押出材の一部を放熱器まで延長して設けられてい
る。この場合、伝熱部を冷媒槽から放熱器まで一体で成
形でき、冷媒槽と放熱器との間で伝熱部に接合部を設け
る必要がない。これにより、接合部を設ける場合と比較
して、伝熱部の熱抵抗を低減できるため、より放熱性能
を向上できる。
【0007】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施例を図面に基
づいて説明する。 (第1実施例)図1は沸騰冷却装置1の正面図(a)と
側面図(b)である。沸騰冷却装置1は、例えば電気自
動車のインバータ回路を構成するIGBTモジュール等
の発熱体2(半導体素子)を冷却するもので、図1に示
すように、内部に液冷媒を溜める冷媒槽3と、この冷媒
槽3の上部に設けられる放熱器4と、熱伝導により冷媒
槽3から放熱器4へ熱移動を行うことのできる伝熱部5
とを備える。発熱体2は、図1(b)に示すように、ボ
ルト6の締め付けによって冷媒槽3の両表面に密着して
固定されている。
づいて説明する。 (第1実施例)図1は沸騰冷却装置1の正面図(a)と
側面図(b)である。沸騰冷却装置1は、例えば電気自
動車のインバータ回路を構成するIGBTモジュール等
の発熱体2(半導体素子)を冷却するもので、図1に示
すように、内部に液冷媒を溜める冷媒槽3と、この冷媒
槽3の上部に設けられる放熱器4と、熱伝導により冷媒
槽3から放熱器4へ熱移動を行うことのできる伝熱部5
とを備える。発熱体2は、図1(b)に示すように、ボ
ルト6の締め付けによって冷媒槽3の両表面に密着して
固定されている。
【0008】冷媒槽3は、アルミニウム等の熱伝導性に
優れる金属材料より形成された中空容器7と、この中空
容器7の下端部に被せられるエンドタンク8とから成
り、内部に冷媒室9、液戻り通路10、及び還流通路1
1が形成されている。中空容器7は、例えば押し出し成
形品で、図2に示すように、横幅に対して厚みが薄い偏
平形状に設けられ、容器内部に複数本の仕切り壁7a、
7b、7cが残されている。エンドタンク8は、例えば
中空容器7と同じアルミニウム製で、その形状を図3
{(a)は上面図、(b)は側面図、(c)はA−A断
面図}に示す。このエンドタンク8は、ろう付け等によ
り中空容器7の下端部に接合されて、中空容器7の下端
側を閉塞している。但し、エンドタンク8の内側は、図
3(c)に示すように、中空容器7の下端面との間に空
間が確保されている。
優れる金属材料より形成された中空容器7と、この中空
容器7の下端部に被せられるエンドタンク8とから成
り、内部に冷媒室9、液戻り通路10、及び還流通路1
1が形成されている。中空容器7は、例えば押し出し成
形品で、図2に示すように、横幅に対して厚みが薄い偏
平形状に設けられ、容器内部に複数本の仕切り壁7a、
7b、7cが残されている。エンドタンク8は、例えば
中空容器7と同じアルミニウム製で、その形状を図3
{(a)は上面図、(b)は側面図、(c)はA−A断
面図}に示す。このエンドタンク8は、ろう付け等によ
り中空容器7の下端部に接合されて、中空容器7の下端
側を閉塞している。但し、エンドタンク8の内側は、図
3(c)に示すように、中空容器7の下端面との間に空
間が確保されている。
【0009】冷媒室9は、中空容器7の中央部に位置す
る1本の仕切り壁7aと、左右両側寄りに位置する一組
の仕切り壁7bとの間に形成され、内部が複数の仕切り
壁7cによって通路状に区画されている。この冷媒室9
は、内部に貯留する液冷媒が発熱体2の熱を受けて沸騰
する沸騰領域を形成している。液戻り通路10は、放熱
器4で凝縮した凝縮液が流れ込むための通路で、仕切り
壁7bの外側に形成されている。還流通路11は、液戻
り通路10へ流入した凝縮液を冷媒室9へ供給するため
の通路で、エンドタンク8の内側空間によって形成さ
れ、冷媒槽3の下端部で液戻り通路10と冷媒室9とを
連通している。
る1本の仕切り壁7aと、左右両側寄りに位置する一組
の仕切り壁7bとの間に形成され、内部が複数の仕切り
壁7cによって通路状に区画されている。この冷媒室9
は、内部に貯留する液冷媒が発熱体2の熱を受けて沸騰
する沸騰領域を形成している。液戻り通路10は、放熱
器4で凝縮した凝縮液が流れ込むための通路で、仕切り
壁7bの外側に形成されている。還流通路11は、液戻
り通路10へ流入した凝縮液を冷媒室9へ供給するため
の通路で、エンドタンク8の内側空間によって形成さ
れ、冷媒槽3の下端部で液戻り通路10と冷媒室9とを
連通している。
【0010】放熱器4は、コア部12、上部タンク1
3、及び下部タンク14より構成されている。コア部1
2は、発熱体2の熱を受けて沸騰した冷媒蒸気を外部流
体(例えば空気)との熱交換によって凝縮液化させる放
熱部であり、複数本の放熱チューブ15と放熱フィン1
6とを交互に配置し、各放熱チューブ15を垂直方向に
立てた状態で使用される。放熱チューブ15は、例えば
アルミニウム製の偏平な管を使用し、その内部にインナ
フィン17が挿入されている(図9参照)。放熱フィン
16は、熱伝導性に優れる薄い金属板(例えばアルミニ
ウム板)を交互に折り曲げて波状に成形したコルゲート
フィンである。
3、及び下部タンク14より構成されている。コア部1
2は、発熱体2の熱を受けて沸騰した冷媒蒸気を外部流
体(例えば空気)との熱交換によって凝縮液化させる放
熱部であり、複数本の放熱チューブ15と放熱フィン1
6とを交互に配置し、各放熱チューブ15を垂直方向に
立てた状態で使用される。放熱チューブ15は、例えば
アルミニウム製の偏平な管を使用し、その内部にインナ
フィン17が挿入されている(図9参照)。放熱フィン
16は、熱伝導性に優れる薄い金属板(例えばアルミニ
ウム板)を交互に折り曲げて波状に成形したコルゲート
フィンである。
【0011】上部タンク13は、例えばアルミニウム製
のコアプレート18とタンクプレート19とを組み合わ
せて構成され、各放熱チューブ15の上端部に連結され
ている。コアプレート18とタンクプレート19の形状
をそれぞれ図4{(a)は平面図、(b)は側面図}と
図5{(a)は上面図、(b)は側面図、(c)はB−
B断面図}に示す。コアプレート18には、放熱チュー
ブ15の端部が挿入される長孔18aが多数形成されて
いる。下部タンク14は、例えばアルミニウム製のコア
プレート20とタンクプレート21とを組み合わせて構
成され、各放熱チューブ15の下端部に連結されてい
る。コアプレート20とタンクプレート21の形状をそ
れぞれ図6{(a)は側面図、(b)は平面図}と図7
{(a)は側面図、(b)は上面図、(c)はC−C断
面図}に示す。コアプレート20は、上部タンク13の
コアプレート18と同一形状であり、放熱チューブ15
の端部が挿入される長孔20aが多数形成されている。
また、タンクプレート21には、冷媒槽3(中空容器
7)の上端部が挿入される長孔21aが形成されてい
る。
のコアプレート18とタンクプレート19とを組み合わ
せて構成され、各放熱チューブ15の上端部に連結され
ている。コアプレート18とタンクプレート19の形状
をそれぞれ図4{(a)は平面図、(b)は側面図}と
図5{(a)は上面図、(b)は側面図、(c)はB−
B断面図}に示す。コアプレート18には、放熱チュー
ブ15の端部が挿入される長孔18aが多数形成されて
いる。下部タンク14は、例えばアルミニウム製のコア
プレート20とタンクプレート21とを組み合わせて構
成され、各放熱チューブ15の下端部に連結されてい
る。コアプレート20とタンクプレート21の形状をそ
れぞれ図6{(a)は側面図、(b)は平面図}と図7
{(a)は側面図、(b)は上面図、(c)はC−C断
面図}に示す。コアプレート20は、上部タンク13の
コアプレート18と同一形状であり、放熱チューブ15
の端部が挿入される長孔20aが多数形成されている。
また、タンクプレート21には、冷媒槽3(中空容器
7)の上端部が挿入される長孔21aが形成されてい
る。
【0012】伝熱部5は、冷媒槽3と放熱器4とを熱的
に結合するもので、1本の主伝熱部5A、複数本の副伝
熱部5B、及び主伝熱部5Aと副伝熱部5Bとを連結す
る連結部5Cより構成され、熱伝導性に優れる金属材料
(例えばアルミニウム、銅等)で形成されている。主伝
熱部5Aは、放熱器4の下部タンク14内を通ってコア
部12の中央部を上下方向に配され、その下端面が冷媒
槽3(中空容器7)の中央部に位置する仕切り壁7aの
上端面とろう付けにより接合されている(図8参照)。
副伝熱部5Bは、互いに均等な間隔を保って主伝熱部5
Aと平行にコア部12の略全体に配されている。また、
副伝熱部5Bには、図9に示すように、放熱チューブ1
5が内蔵され、隣合う副伝熱部5B同士の間に放熱フィ
ン16が介在されている。連結部5Cは、コア部12の
上下方向の略中央部を横方向に配され、主伝熱部5Aと
複数本の副伝熱部5Bとを熱的に結合している。なお、
主伝熱部5A、副伝熱部5B、及び連結部5Cは、それ
ぞれ別部材をろう付け等により接合しても良いが、伝熱
部5の熱抵抗を低減するために一体構造とした方が良
い。
に結合するもので、1本の主伝熱部5A、複数本の副伝
熱部5B、及び主伝熱部5Aと副伝熱部5Bとを連結す
る連結部5Cより構成され、熱伝導性に優れる金属材料
(例えばアルミニウム、銅等)で形成されている。主伝
熱部5Aは、放熱器4の下部タンク14内を通ってコア
部12の中央部を上下方向に配され、その下端面が冷媒
槽3(中空容器7)の中央部に位置する仕切り壁7aの
上端面とろう付けにより接合されている(図8参照)。
副伝熱部5Bは、互いに均等な間隔を保って主伝熱部5
Aと平行にコア部12の略全体に配されている。また、
副伝熱部5Bには、図9に示すように、放熱チューブ1
5が内蔵され、隣合う副伝熱部5B同士の間に放熱フィ
ン16が介在されている。連結部5Cは、コア部12の
上下方向の略中央部を横方向に配され、主伝熱部5Aと
複数本の副伝熱部5Bとを熱的に結合している。なお、
主伝熱部5A、副伝熱部5B、及び連結部5Cは、それ
ぞれ別部材をろう付け等により接合しても良いが、伝熱
部5の熱抵抗を低減するために一体構造とした方が良
い。
【0013】次に、本実施例の作動を説明する。 a)沸騰冷却装置1に気密漏れが発生していない場合。 発熱体2から発生した熱が冷媒槽3(中空容器7)の壁
面を通じて冷媒室9に貯留されている液冷媒に伝達され
て液冷媒が沸騰する。沸騰した冷媒は、蒸気となって冷
媒室9を上昇し、冷媒室9から下部タンク14内を通っ
てコア部12の各放熱チューブ15へ流入する。放熱チ
ューブ15へ流入した冷媒蒸気は、放熱チューブ15を
流れる際に外気との熱交換によって冷却され、潜熱を放
出して放熱チューブ15の内壁面及びインナフィン17
の表面に凝縮する。この冷媒蒸気が凝縮する際に放出さ
れた潜熱は、各放熱チューブ15の壁面から主に副伝熱
部5Bを通じて放熱フィン16へ伝達され、その放熱フ
ィン16より外気に放出される。放熱チューブ15内で
凝縮して液滴となった凝縮液は、放熱チューブ15の内
壁面及びインナフィン17の表面を伝って下方へ流れ、
放熱チューブ15から滴下して冷媒槽3へ還流する。
面を通じて冷媒室9に貯留されている液冷媒に伝達され
て液冷媒が沸騰する。沸騰した冷媒は、蒸気となって冷
媒室9を上昇し、冷媒室9から下部タンク14内を通っ
てコア部12の各放熱チューブ15へ流入する。放熱チ
ューブ15へ流入した冷媒蒸気は、放熱チューブ15を
流れる際に外気との熱交換によって冷却され、潜熱を放
出して放熱チューブ15の内壁面及びインナフィン17
の表面に凝縮する。この冷媒蒸気が凝縮する際に放出さ
れた潜熱は、各放熱チューブ15の壁面から主に副伝熱
部5Bを通じて放熱フィン16へ伝達され、その放熱フ
ィン16より外気に放出される。放熱チューブ15内で
凝縮して液滴となった凝縮液は、放熱チューブ15の内
壁面及びインナフィン17の表面を伝って下方へ流れ、
放熱チューブ15から滴下して冷媒槽3へ還流する。
【0014】b)沸騰冷却装置1に気密漏れが発生した
場合。 この場合、発熱体2の熱を受けて沸騰した冷媒蒸気が外
部へ漏れ出てしまうため、冷媒による熱輸送が不可能と
なるが、伝熱部5を通じて冷媒槽3から放熱器4へ熱移
動を行うことができる。つまり、発熱体2に発生した熱
は、図1(a)に矢印で示すように、熱伝導によって中
空容器7の仕切り壁7aから主伝熱部5Aへ伝わり、更
に主伝熱部5Aから連結部5C及び副伝熱部5Bへと伝
わってコア部12の略全域に拡散され、放熱フィン16
より外気に放出される。
場合。 この場合、発熱体2の熱を受けて沸騰した冷媒蒸気が外
部へ漏れ出てしまうため、冷媒による熱輸送が不可能と
なるが、伝熱部5を通じて冷媒槽3から放熱器4へ熱移
動を行うことができる。つまり、発熱体2に発生した熱
は、図1(a)に矢印で示すように、熱伝導によって中
空容器7の仕切り壁7aから主伝熱部5Aへ伝わり、更
に主伝熱部5Aから連結部5C及び副伝熱部5Bへと伝
わってコア部12の略全域に拡散され、放熱フィン16
より外気に放出される。
【0015】(本実施例の効果)本実施例の沸騰冷却装
置1は、冷媒を封入している容器(冷媒槽3及び放熱器
4)に気密漏れが生じても、伝熱部5を通じて冷媒槽3
から放熱器4へ発熱体2の熱を移動(熱伝導)すること
ができる。この結果、冷媒による熱輸送が不可能になっ
ても、伝熱部5による熱伝導によってある程度の放熱性
能を維持できるため、図10及び図11に示すように、
発熱体2の急激な温度上昇を抑制でき、温度上昇による
発熱体2(半導体素子)への悪影響を防止できる。この
熱伝導による放熱性能は、伝熱部5の伝熱面積、放熱フ
ィン16の総放熱面積、放熱器4への冷却風速等により
規定される。従って、熱伝導により充分な放熱性能を維
持できれば、図10に示すように、冷媒槽3の表面温度
(発熱体2の取付面温度)を発熱体2の許容最高温度以
下に抑えることが可能である。また、熱伝導による放熱
性能が低い場合でも、熱伝導による放熱性能が得られな
い従来装置と比較して、図11に示すように、冷媒槽3
の表面温度が発熱体2の許容最高温度を超えるまでの時
間をt1 からt2 (t1 <t2 )へと延ばすことができ
る。
置1は、冷媒を封入している容器(冷媒槽3及び放熱器
4)に気密漏れが生じても、伝熱部5を通じて冷媒槽3
から放熱器4へ発熱体2の熱を移動(熱伝導)すること
ができる。この結果、冷媒による熱輸送が不可能になっ
ても、伝熱部5による熱伝導によってある程度の放熱性
能を維持できるため、図10及び図11に示すように、
発熱体2の急激な温度上昇を抑制でき、温度上昇による
発熱体2(半導体素子)への悪影響を防止できる。この
熱伝導による放熱性能は、伝熱部5の伝熱面積、放熱フ
ィン16の総放熱面積、放熱器4への冷却風速等により
規定される。従って、熱伝導により充分な放熱性能を維
持できれば、図10に示すように、冷媒槽3の表面温度
(発熱体2の取付面温度)を発熱体2の許容最高温度以
下に抑えることが可能である。また、熱伝導による放熱
性能が低い場合でも、熱伝導による放熱性能が得られな
い従来装置と比較して、図11に示すように、冷媒槽3
の表面温度が発熱体2の許容最高温度を超えるまでの時
間をt1 からt2 (t1 <t2 )へと延ばすことができ
る。
【0016】(第2実施例)図12は沸騰冷却装置1の
正面図である。本実施例は、中空容器7の仕切り壁7a
の上部、及び仕切り壁7bの上部にそれぞれ伝熱部5を
設けて、各仕切り壁7a、7bと伝熱部5とを熱的に結
合させた一例である。この場合、冷媒槽3から放熱器4
へ複数箇所(図12では3ヶ所)で熱伝導を行うことが
できるため、熱伝導による冷媒槽3から放熱器4への熱
移動量を増大でき、放熱性能の向上を図ることができ
る。なお、仕切り壁7aと伝熱部5及び仕切り壁7bと
伝熱部5とは、第1実施例で説明した仕切り壁7aと主
伝熱部5Aとを熱的に結合する場合と同様に、例えばろ
う付け等により接合される(図13参照)。
正面図である。本実施例は、中空容器7の仕切り壁7a
の上部、及び仕切り壁7bの上部にそれぞれ伝熱部5を
設けて、各仕切り壁7a、7bと伝熱部5とを熱的に結
合させた一例である。この場合、冷媒槽3から放熱器4
へ複数箇所(図12では3ヶ所)で熱伝導を行うことが
できるため、熱伝導による冷媒槽3から放熱器4への熱
移動量を増大でき、放熱性能の向上を図ることができ
る。なお、仕切り壁7aと伝熱部5及び仕切り壁7bと
伝熱部5とは、第1実施例で説明した仕切り壁7aと主
伝熱部5Aとを熱的に結合する場合と同様に、例えばろ
う付け等により接合される(図13参照)。
【0017】(第3実施例)図14は沸騰冷却装置1の
正面図(a)と側面図(b)である。本実施例は、伝熱
部5を冷媒槽の中空容器7と一体に設けた一例である。
第1実施例で説明したように、中空容器7を押し出し成
形することにより、その中空容器7に設けられる仕切り
壁7cを延長して、図15に示すように、伝熱部5を仕
切り壁7cと一体に形成することができる。この場合、
伝熱部5と仕切り壁7cとの間に接合部が無くなるた
め、伝熱部5を仕切り壁7cと別体で形成して両者を接
合する場合と比較して、伝熱部5と仕切り壁7cとの間
の熱抵抗を低減でき、その分、放熱性能を向上できるメ
リットがある。なお、仕切り壁7cでなくても、伝熱部
5を仕切り壁7aまたは仕切り壁7bと一体に形成して
も良い。
正面図(a)と側面図(b)である。本実施例は、伝熱
部5を冷媒槽の中空容器7と一体に設けた一例である。
第1実施例で説明したように、中空容器7を押し出し成
形することにより、その中空容器7に設けられる仕切り
壁7cを延長して、図15に示すように、伝熱部5を仕
切り壁7cと一体に形成することができる。この場合、
伝熱部5と仕切り壁7cとの間に接合部が無くなるた
め、伝熱部5を仕切り壁7cと別体で形成して両者を接
合する場合と比較して、伝熱部5と仕切り壁7cとの間
の熱抵抗を低減でき、その分、放熱性能を向上できるメ
リットがある。なお、仕切り壁7cでなくても、伝熱部
5を仕切り壁7aまたは仕切り壁7bと一体に形成して
も良い。
【図1】沸騰冷却装置の正面図(a)と側面図(b)で
ある(第1実施例)。
ある(第1実施例)。
【図2】中空容器の上面図(a)と側面図(b)であ
る。
る。
【図3】エンドタンクの形状を示す図面である。
【図4】上部タンクのコアプレートの形状を示す図面で
ある。
ある。
【図5】上部タンクのタンクプレートの形状を示す図面
である。
である。
【図6】下部タンクのコアプレートの形状を示す図面で
ある。
ある。
【図7】下部タンクのタンクプレートの形状を示す図面
である。
である。
【図8】仕切り壁と伝熱部との接合状態を示す断面図で
ある。
ある。
【図9】コア部の一部断面図である。
【図10】本実施例の効果を示すグラフである。
【図11】本実施例の効果を示すグラフである。
【図12】沸騰冷却装置の正面図である(第2実施
例)。
例)。
【図13】仕切り壁と伝熱部との接合状態を示す断面図
である(第2実施例)。
である(第2実施例)。
【図14】沸騰冷却装置の正面図(a)と側面図(b)
である(第3実施例)。
である(第3実施例)。
【図15】仕切り壁と伝熱部との一体構造を示す断面図
である(第3実施例)。
である(第3実施例)。
1 沸騰冷却装置 2 発熱体 3 冷媒槽 4 放熱器 5 伝熱部 5A 主伝熱部(伝熱部) 5B 副伝熱部(伝熱部) 5C 連結部(伝熱部) 7 中空容器(押出材)
Claims (3)
- 【請求項1】表面に発熱体が取り付けられ、内部に液冷
媒を貯留する冷媒槽と、 この冷媒槽で前記発熱体の熱を受けて沸騰した冷媒蒸気
を外部流体との熱交換によって凝縮液化させる放熱器と
を備え、 冷媒の沸騰と凝縮の繰り返しによる熱輸送によって前記
発熱体を冷却する沸騰冷却装置であって、 前記冷媒槽と前記放熱器とを熱的に結合して、熱伝導に
より前記冷媒槽から前記放熱器へ熱移動を行うことので
きる伝熱部を設けたことを特徴とする沸騰冷却装置。 - 【請求項2】前記伝熱部は、前記冷媒槽から前記放熱器
の略全体に熱移動できることを特徴とする請求項1に記
載した沸騰冷却装置。 - 【請求項3】前記冷媒槽は、押し出し成形された押出材
を使用して構成され、 前記伝熱部は、前記押出材の一部を前記放熱器まで延長
して設けられていることを特徴とする請求項1または2
に記載した沸騰冷却装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10195295A JP2000031361A (ja) | 1998-07-10 | 1998-07-10 | 沸騰冷却装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10195295A JP2000031361A (ja) | 1998-07-10 | 1998-07-10 | 沸騰冷却装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000031361A true JP2000031361A (ja) | 2000-01-28 |
Family
ID=16338788
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10195295A Pending JP2000031361A (ja) | 1998-07-10 | 1998-07-10 | 沸騰冷却装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000031361A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019179893A (ja) * | 2018-03-30 | 2019-10-17 | 株式会社ケーヒン | 冷却装置 |
-
1998
- 1998-07-10 JP JP10195295A patent/JP2000031361A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019179893A (ja) * | 2018-03-30 | 2019-10-17 | 株式会社ケーヒン | 冷却装置 |
JP7061770B2 (ja) | 2018-03-30 | 2022-05-02 | 日立Astemo株式会社 | 冷却装置 |
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