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JP2000017100A - ポリエチレン微多孔膜の製造方法 - Google Patents

ポリエチレン微多孔膜の製造方法

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Publication number
JP2000017100A
JP2000017100A JP10202850A JP20285098A JP2000017100A JP 2000017100 A JP2000017100 A JP 2000017100A JP 10202850 A JP10202850 A JP 10202850A JP 20285098 A JP20285098 A JP 20285098A JP 2000017100 A JP2000017100 A JP 2000017100A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plasticizer
stretching
porosity
sheet
phase separation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP10202850A
Other languages
English (en)
Inventor
Izumi Hojuyama
和泉 宝珠山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP10202850A priority Critical patent/JP2000017100A/ja
Publication of JP2000017100A publication Critical patent/JP2000017100A/ja
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02E60/10Energy storage using batteries

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  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
  • Electric Double-Layer Capacitors Or The Like (AREA)
  • Cell Separators (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリエチレン微多孔膜の製造技術において、
簡素なプロセスで気孔率を広い範囲に調整して透過性能
を改善する製造方法を提供する。 【解決手段】 ポリエチレン微多孔膜の製造方法におい
て、下記式(1)で表される変化率Rが0.80〜1.
20となるように抽出前延伸する。 R=P÷PO (1) (式中、Pは延伸した後の気孔率、PO は延伸する前の
気孔率を表す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリエチレン微多
孔膜の製造方法に関し、例えば各種の円筒型電池、角型
電池、薄型電池、ボタン型電池、電解コンデンサー等の
電池用セパレーターとして好適な微多孔膜の製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】微多孔膜は、浄水器等の濾材、通気性衣
料用途、電池用セパレーターや電解コンデンサー用セパ
レーター等の材料として従来より使用されてきた。近年
では、特にリチウムイオン2次電池用途の需要が伸びて
おり、電池の高エネルギー密度化に伴って、セパレータ
ーにも高性能が要求されるようになった。
【0003】リチウムイオン2次電池には、電解液や正
負極活物質等の薬剤が使用されているので、そこで用い
るセパレーターの材質は、耐薬品性を考慮して、ポリオ
レフィン系ポリマーが一般に使用されており、特に安価
なポリエチレンやポリプロピレンが使用されている。こ
のようなポリマー材料を用いたセパレーターに対して
は、電極短絡防止機能、イオン透過性、含浸性、電池安
全性等、種々の特性が基本性能として要求されている。
電極短絡防止機能とは、セパレーターが正負両極間に介
在して内部短絡を防止する隔壁の役割を果たす機能を意
味する。2次電池は、充放電によって内部の電極が膨張
するため、場合によっては、数十kg/cm2 もの圧力
がセパレーターにかかってしまう可能性がある。また、
電極表面は平滑であるとは限らず、種々のサイズの活物
質粒子が突起物となったり、電極タブとの接触部位に応
力が集中したりして、セパレーターに損傷を与えること
も考え得る。このような内部短絡を防止するためには、
セパレーターが高い膜強度を有していることが不可欠と
なる。更に、セパレーターが角型電池や薄型電池用途と
して使用される場合には、電極とセパレーターを積層捲
回したコイルを圧縮してケーシングするため、高強度に
対する要求は更に強いと言える。
【0004】イオン透過性とは、セパレーターが、活物
質粒子は透過させず、イオンや電解液のみを透過させる
能力を意味する。一般には、オーム損を低減し放電効率
を高めるために、高い気孔率、低い透気度、低い電気抵
抗等の性能が要求される。ここで、イオン透過性と膜強
度とはセパレーターにとって相反する特性であり、両者
を両立することは極めて困難な課題である。微多孔膜の
従来技術において、ポリマーと可塑剤からなる組成物よ
り溶融均一溶液を調製し、該溶液を冷却することにより
熱誘起型相分離を生じせしめて、微細多孔構造を有する
種々の形状の構造物を製造する方法は多数開示されてい
る。しかし、微多孔膜の膜強度を維持しつつ、気孔率を
比較的高くして透過性を向上させるための有用な手段は
開発されておらず、これを簡素な方法で達成することは
困難であった。
【0005】特公平5−38011号公報及び特公平4
−41702号公報には、重合体としてポリオレフィン
を用い、延伸した後に可塑剤を抽出する技術について開
示されている。しかし、これら公報における相分離機構
は固液相分離であり、均一で緻密な多孔構造となるう
え、延伸の際に気孔率を低減させない工夫がなされてお
らず、得られた微多孔膜は透過性に劣るものであった。
特許第2637183号公報には、ポリエチレン等の熱
可塑性重合体を用い、熱誘起型液液相分離を生じせしめ
形成した細胞状の構造物から可塑剤を抽出除去した後に
延伸を施すことで、前記細胞が楕円体状に変形した多孔
構造を有する物品及びその製造方法について開示されて
いる。しかし、該公報においては濾材を中心とした用途
を意図したものであるため、低倍率の延伸に留めて前記
細胞の原形を残す必要があり、膜強度が低いものであっ
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、簡素なプロ
セスで気孔率を広い範囲に調整することができ、所望の
透過性能を有する微多孔膜を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記課題を
解決するため、鋭意研究の結果、シート状物の細孔内に
気体を導入しつつ抽出前延伸することにより、工程数を
簡素化して、なおかつ微多孔膜の気孔率を広範囲に調整
する方法を見出し、本発明をなすに至った。即ち、本発
明は、(a)ポリエチレン樹脂及び可塑剤からなる組成
物を溶融混練して均一溶解させた後に成形し冷却固化さ
せ、シート状物を成形する工程、(b)前記工程aの後
に、下記式(1)で表される変化率Rが0.80〜1.
20となるように、少なくとも1軸方向に、少なくとも
1回の延伸を行う工程、(c)前記工程bの後に、前記
可塑剤の実質的部分を除去する工程、からなることを特
徴とするポリエチレン微多孔膜の製造方法に関する。 R=P÷PO (1) (式中、Pは延伸した後の気孔率、PO は延伸する前の
気孔率を表す。) 更に、本発明は、前記工程aが、ポリエチレン樹脂及び
ポリエチレン樹脂と混合した際に120〜300℃の温
度範囲に熱誘起型液液相分離点を有する可塑剤からなる
組成物を溶融混練して均一溶解させた後に成形し冷却固
化させ、セル構造から構成される層からなるシート状物
を成形する工程であることを特徴とする前記のポリエチ
レン微多孔膜の製造方法に関する。
【0008】本発明において使用するポリエチレン樹脂
とは、通常の押出、射出、インフレーション、及びブロ
ー成形に使用するエチレン系重合体を指し、エチレンの
ホモ重合体や、エチレンと、プロピレン、1−ブテン、
4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、及び1−オ
クテン等との共重合体が使用できる。また、これらのホ
モ重合体及び共重合体の群から選ばれたポリエチレン樹
脂を複数種混合して使用することもできる。前記樹脂の
代表例としては、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリ
エチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、
超高分子量ポリエチレン、エチレンプロピレンラバー等
が挙げられる。本発明の製造方法によって得られた微多
孔膜を電池用セパレーターとして使用する場合には、低
融点樹脂であり、かつ高強度の要求性能から、特に高密
度ポリエチレンを主成分とする樹脂を使用するのこと好
ましい。また、本発明の特徴である液液相分離構造を害
さない程度であれば、例えば耐熱性を改良する目的で少
量のポリプロピレン樹脂やポリ4−メチル−1−ペンテ
ン樹脂等を混合したり、電池安全性を改良する目的で低
融点の樹脂として少量のポリ1−ブテン樹脂等を混合す
ることも可能である。
【0009】本発明において使用するポリエチレン樹脂
の平均分子量は、10万以上400万未満が好ましく、
さらに好ましくは20万以上70万未満、そして最も好
ましくは25万以上50万未満である。該平均分子量
は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ
ー)測定等により得られる重量平均分子量を指すもので
あるが、一般に平均分子量が100万を越えるような樹
脂については、正確なGPC測定が困難であるので、そ
の代用として粘度法による粘度平均分子量をあてること
ができる。平均分子量が10万未満であると、溶融成形
の際の溶融強度が低くなり成形性が悪くなったり、また
延伸性が悪くなり低強度となったりするので好ましくな
い。平均分子量が400万を越えると、均一な溶融混練
物を得難くなる傾向があるので、使用しない方が好まし
い。
【0010】本発明において使用するポリエチレン樹脂
の分子量分布は、1以上30未満が好ましく、さらに好
ましくは2以上9未満、そして最も好ましくは3以上8
未満である。該分子量分布は、GPC測定により得られ
る重量平均分子量(Mw )と数平均分子量(Mn )の比
(Mw /Mn )で表す。分子量分布が30を越えると、
相分離構造が乱れる傾向にあり、秩序正しいセル構造を
有するシート状物を得難くなるため、透過性能への悪影
響が懸念される。
【0011】本発明において使用する可塑剤としては、
ポリエチレン樹脂と混合した際に120℃以上において
均一溶液を形成しうる不揮発性溶媒であり、かつ120
〜300℃の温度範囲に熱誘起型液液相分離点を有する
溶媒であることが好ましい。可塑剤の形態は、常温液体
であっても、常温固体であっても差し支えない。このよ
うな可塑剤としては、例えば、フタル酸ジオクチル(D
OP)やフタル酸ジイソデシル(DIDP)やフタル酸
ジブチル(DBP)等のフタル酸エステル類、セバシン
酸ジブチル(DBS)等のセバシン酸エステル類、アジ
ピン酸ジオクチル(DOA)等のアジピン酸エステル
類、リン酸トリオクチル(TOP)やリン酸トリクレジ
ル(TCP)やリン酸トリブチル(TBP)等のリン酸
エステル類、トリメリト酸トリオクチル(TOTM)等
のトリメリト酸エステル類、オレイン酸エステル類、ス
テアリン酸エステル類、及びタローアミン類などが挙げ
られる。
【0012】本発明の可塑剤の熱誘起型液液相分離点
は、好ましくは120〜300℃、さらに好ましくは1
30〜250℃、そして最も好ましくは140〜200
℃である。該相分離点が120℃未満であると、この場
合はポリエチレン樹脂の結晶化温度を下回ることにな
り、言い換えればこの組成物が固液相分離することを指
す。この場合には、液液相分離に由来するセル構造から
構成される粗な層からなるシート状物を得ることはでき
ず、全層として均一で緻密な球状晶集合体構造となるた
め、抽出前延伸のみでは、適度に気孔率が調整された微
多孔膜を製造することが難しく、本発明における主旨に
そぐわないものとなる。該相分離点が300℃を超える
と、ポリエチレン樹脂と可塑剤との均一な溶融混練物を
得難くなり、また、樹脂の分解劣化に伴う膜強度の低下
や、可塑剤の引火点を越えることによるリスク等を負わ
ねばならず好ましくない。
【0013】熱誘起型液液相分離点を測定する第一の方
法は、所定の組成比率で溶融混練したポリエチレン樹脂
と可塑剤とからなる混練物のプレパラートを調製し、こ
れをホットプレート上に置き高温側から所定の冷却速度
をもって冷却しつつ、位相差顕微鏡を用いて、液液相分
離時の濃厚相と希薄相の濃淡差を観察する方法である。
該方法によれば、熱誘起型液液相分離点は、冷却過程に
おける光透過量が急激に変化する温度として観測するこ
とができ、また、顕微鏡の拡大倍率が十分に大きい場合
や、液液相分離により生成する希薄相液滴のサイズが十
分に大きい場合には液滴を視認することが可能であるの
で、該液滴が生成する温度として観測することもでき
る。熱誘起型液液相分離点を測定する第二の方法は、所
定の組成比率からなるポリエチレン樹脂と可塑剤の組成
物を均一溶液を得るのに十分な温度かつ時間をかけて溶
融混練し、得られた混練物を試験管等の容器中に入れ、
所定の温度に一定に保たれた恒温槽内に静置して、静的
に非平衡二相分離する温度を観測する方法である。
【0014】熱誘起型液液相分離点を測定する第三の方
法は、ブラベンダーやミル等の簡易型スクリュー混練装
置を用い、所定の組成比率からなるポリエチレン樹脂と
可塑剤の組成物を均一溶液を得るのに十分な温度かつ時
間をかけて溶融混練した後、スクリュー混練を継続した
まま冷却し、混練トルクの変化を観測する方法である。
該方法によれば、熱誘起型液液相分離点は、冷却過程に
おける混練トルクが急激に下降する温度として観測する
ことができる。混練トルクの下降の程度としては、下降
する前のトルク値に比して概ね20%以上の低下が生じ
ると液液相分離点と見なして良いことが、本発明者の研
究の結果判明した。ただし、混練トルクの絶対値は、樹
脂粘度、可塑剤粘度、ポリマー濃度、及び混練容器内の
混練物の充満の度合いに影響されるので、ここでは重要
な意味を持たない。
【0015】本発明において使用するポリエチレン樹脂
と可塑剤の比率については、実行可能な混練温度におい
て均一溶液を得ることができ、かつシート状物を形成し
うるのに充分な比率であれば良い。具体的には、ポリエ
チレン樹脂と可塑剤からなる組成物中に占めるポリエチ
レン樹脂の重量分率は、好ましくは20〜70%、更に
好ましくは30〜60%である。ポリエチレン樹脂の重
量分率が20%未満であると、液液相分離点が極めて高
温となり均一溶液を得難くなる。ポリエチレン樹脂の重
量分率を20%より小さい比率で実施することも可能で
あるが、この場合、液液相分離点を上回る混練温度が必
要となるため、樹脂の分解劣化に伴う膜強度の低下や、
可塑剤の引火点を越えることによるリスク等が問題点と
なる。一方、ポリエチレン樹脂の重量分率が70%を超
えると、多孔構造のシート状物を得難くなる傾向にあ
り、透過性能に劣るものとなる。
【0016】本発明の製造方法において、ポリエチレン
樹脂と可塑剤を溶融混練する第一の方法は、ポリエチレ
ン樹脂を押出機等の連続式樹脂混練装置に投入し、樹脂
を加熱溶融させながら任意の比率で可塑剤を導入し、更
に樹脂と可塑剤よりなる組成物を混練することにより、
均一溶液を得る方法である。投入するポリエチレン樹脂
の形態は、粉末状、顆粒状、ペレット状の何れでも良
い。また、このような方法によって混練する場合は、可
塑剤の形態は常温液体であることが好ましい。押出機と
しては、単軸スクリュー式押出機、二軸異方向スクリュ
ー式押出機、二軸同方向スクリュー式押出機等が使用で
きる。
【0017】ポリエチレン樹脂と可塑剤を溶融混練する
第二の方法は、樹脂と可塑剤を予め常温にて混合して分
散させ、得られた混合組成物を押出機等の連続式樹脂混
練装置に投入して混練することにより、均一溶液を得る
方法である。投入する混合組成物の形態については、可
塑剤が常温液体である場合はスラリー状とし、可塑剤が
常温固体である場合は粉末状等とすれば良い。第一、第
二の方法においては、何れもポリエチレンと可塑剤とを
押出機などの連続式混練装置内で混練し均一溶液を得る
ようにすることが重要であり、これにより生産性を良く
することができる。本発明の製造方法において、ポリエ
チレン樹脂と可塑剤を溶融混練する第三の方法は、ブラ
ベンダーやミル等の簡易型樹脂混練装置を用いる方法
や、その他のバッチ式混練容器内で溶融混練する方法で
ある。該方法によれば、バッチ式の工程となるため生産
性は良好とは言えないが、簡易でかつ柔軟性が高いとい
う利点がある。
【0018】本発明の製造方法において、溶融混練物を
成形し冷却固化させシート状物を得る第一の方法は、樹
脂と可塑剤の均一溶液をTダイ等を介してシート状に押
し出し、熱伝導体に接触させて樹脂の結晶化温度より充
分に低い温度まで冷却することにより行う。熱伝導体と
しては、金属、水、空気、あるいは可塑剤自身が使用で
きるが、特に金属製のロールに接触させて冷却する方法
が最も熱伝導の効率が高く好ましい。また、金属製のロ
ールに接触させる際に、ロール間で挟み込む等してカレ
ンダー成形または熱間圧延を施すと、更に熱伝導の効率
が高まり、シートの表面平滑性も向上するため好まし
い。シート状物を得る第二の方法は、樹脂と可塑剤の均
一溶液をサーキュラーダイ等を介して筒状に押し出し、
続いてシート状に加工する方法がある。
【0019】本発明におけるシート状物を、セル構造か
ら構成される層からなる断面構造とする方法は、シート
状物の少なくとも一方の表面から、好ましくは100℃
/分を越えない冷却速度によって冷却固化することによ
り行う。100℃/分を越えないような比較的遅い冷却
速度で冷却固化させると、熱誘起型液液相分離によって
生成した可塑剤リッチ相をクラスター転移に移行させて
液滴に成長させ、セル構造を固定化することができる。
本発明の製造方法におけるシート状物に見られるセル構
造とは、蜂の巣状またはスポンジ状の構造を持ち、実質
的に球形なセル状、ボイド状、または中空状の空隙空間
(セルと呼ぶ)と、互いに隣接する該空隙空間の間を隔
てるように、または該空隙空間より微細な孔によっての
み連通するように形成され、三次元的に連続したポリマ
ーリッチな隔壁により構成される構造を指すものであ
る。
【0020】本発明の製造方法におけるシート状物の断
面構造に見られるセル径とは、前記の実質的に球形な空
隙空間の直径を指すものであり、好ましくは0.5〜2
0μm、さらに好ましくは1〜10μmである。セル径
が0.5μm未満であると、抽出前延伸の際に気孔率が
低減してしまい、気孔率が適度に調整された微多孔膜を
得難くなる傾向があるので好ましくない。一方、セル径
が20μmを越える場合には、抽出前延伸の際にセル内
に過剰の空気が侵入し、気孔率が過度に上昇してしま
い、膜強度を低下させる傾向が顕著となるため好ましく
ない。本発明の製造方法において、可塑剤を抽出する第
一の方法は、抽出溶剤が入った容器中に所定の大きさに
切り取った微多孔膜を浸漬し充分に洗浄した後に、付着
した溶剤を風乾させるか、または熱風によって乾燥させ
ることにより行う。この際、浸漬の操作や洗浄の操作を
多数回繰り返して行うと、微多孔膜中に残留する可塑剤
が減少するので好ましい。また、浸漬、洗浄、乾燥の一
連の操作中に微多孔膜の収縮を抑えるために、微多孔膜
の端部を拘束するのが好ましい。
【0021】可塑剤を抽出する第二の方法は、抽出溶剤
で満たされた槽の中に連続的に微多孔膜を送り込み、可
塑剤を除去するのに充分な時間をかけて槽中に浸漬し、
しかる後に付着した溶剤を乾燥させることにより行う。
この際、槽内部を多段分割することにより濃度差がつい
た各槽に順次微多孔膜を送り込む多段法や、微多孔膜の
走行方向に対し逆方向から抽出溶剤を供給して濃度勾配
をつけるための向流法のような公知の手段を適用する
と、抽出効率が高められ好ましい。第一、第二の方法に
おいては、何れも、可塑剤を微多孔膜から実質的に除去
することが重要である。また、抽出溶剤の温度を、溶剤
の沸点未満の範囲内で加温すると、可塑剤と溶剤との拡
散を促進することができ抽出効率を高められ更に好まし
い。
【0022】本発明において使用する抽出溶剤は、ポリ
エチレン樹脂に対して貧溶媒であり、かつ可塑剤に対し
て良溶媒であり、沸点が微多孔膜の融点より低いもので
あることが望ましい。このような抽出溶剤としては、例
えば、n−ヘキサンやシクロヘキサン等の炭化水素類、
塩化メチレンや1,1,1−トリクロロエタン等のハロ
ゲン化炭化水素類、エタノールやイソプロパノール等の
アルコール類、ジエチルエーテルやテトラヒドロフラン
等のエーテル類、アセトンや2−ブタノン等のケトン類
が挙げられる。さらに、環境適応性、安全性、衛生性を
考慮すると、前記溶剤の中でもアルコール類およびケト
ン類が好適である。
【0023】本発明の製造方法においては、抽出工程の
前に行う延伸を抽出前延伸と呼び、少なくとも1軸方向
に、少なくとも1回の延伸操作が必須である。少なくと
も1軸方向とは、機械方向1軸延伸、幅方向1軸延伸、
同時2軸延伸、及び逐次2軸延伸を指すものである。ま
た、少なくとも1回とは、1段延伸、多段延伸、多数回
延伸のことを指す。本発明における抽出前延伸がもたら
す有用な効果には次の二つの側面がある。第一の側面
は、可塑剤が微多孔膜の微孔内部、結晶間隙、及び非晶
部に高次に分散された状態で延伸するので、可塑化効果
により延伸性が良くなり、高倍率延伸が実現でき、その
ため高強度化が可能である点にある。さらに高強度を実
現するためには2軸延伸が好ましく、特に同時2軸延伸
が工程の簡略化ができるので最も好ましい。第二の側面
は、シート状物の断面構造がセル構造から構成されてい
るために、延伸の際に気孔率を低減させることなく、適
度な気孔率に調整できる点にある。このような現象を生
む理由は定かではないが、シート状物のセル径の増加が
延伸後の気孔率の増加をもたらすことを、本発明者は見
出した。
【0024】本発明における延伸温度は、微多孔膜の融
点Tm ℃に対して、好ましくはTm−50℃以上Tm
未満、更に好ましくはTm −40℃以上Tm −5℃未満
である。延伸温度がTm −50℃未満であると延伸性が
悪くなり、また延伸後の歪み成分が残り、高温における
寸法安定性が低下するので好ましくない。延伸温度がT
m ℃以上であると、微多孔膜が融解し透過性能を損なう
ので好ましくない。本発明における延伸倍率は、任意の
倍率に設定できるが、1軸方向の倍率で好ましくは4〜
20倍、さらに好ましく5〜10倍、また、2軸方向の
面積倍率で好ましくは4〜400倍、さらに好ましくは
5〜100倍である。
【0025】本発明において定義する変化率Rとは、シ
ート状物を抽出前延伸する工程の前後において、延伸前
後の気孔率の比率のことを指し、下記式(1)であらわ
されるものである。 R=P÷PO (1) (式中、Pは延伸した後の気孔率、PO は延伸する前の
気孔率を表す。) 本発明において、変化率Rは、0.80〜1.20の範
囲にあることが必須であり、好ましくは0.85〜1.
15であり、さらに好ましくは0.90〜1.00であ
る。変化率Rが0.80未満であるということは延伸の
際に気孔率が低減してしまうことを意味し、細孔の収縮
や曲路性の増大により透過性を損ねてしまうため好まし
くない。また、変化率Rが1.20を超えると、突き刺
し強度や引っ張り破断強度に代表される膜強度が不十分
となるため好ましくない。
【0026】本発明において、変化率Rを0.80〜
1.20とする第一の手段としては、シート状物の細孔
内に外部より気体を導入しつつ抽出前延伸することによ
り、延伸応力による緊張で、細孔の容積が減少してしま
うことを抑制しながら行うものである。外部より導入す
る気体としては、窒素、ヘリウム、アルゴン、空気等が
挙げられる、また、抽出前延伸の際に、シート状物の細
孔内に外部より気体を導入する手段としては、シート状
物の断面構造をセル構造から構成される層とすることが
挙げられ、これにより、延伸雰囲気の気体を細孔内に侵
入させることができる。さらには、セル径を0.5〜2
0μmに制御すると、より効果的に細孔内に気体を導入
することができるので好ましい。
【0027】本発明において、変化率Rを0.80〜
1.20とする第二の手段としては、シート状物の細孔
内部より気体を発生させながら抽出前延伸することによ
り行うものである。細孔内部より気体を発生させる方法
としては、例えばアゾジカルボンアミドに代表される公
知の発泡剤を添加する方法が挙げられる。本発明の製造
方法においては、本発明の利点を害さない範囲内で、後
処理に供しても良い。後処理としては、例えば、可塑剤
を抽出した後に行う抽出後延伸、熱緩和や熱固定等の熱
処理、界面活性剤等による親水化処理、および電離性放
射線等による架橋処理などが挙げられる。本発明におい
て使用する組成物には、さらに目的に応じて、酸化防止
剤、結晶核剤、帯電防止剤、難燃剤、滑剤、紫外線吸収
剤等の添加剤を混合しても差し支えない。
【0028】本発明の製造方法によって得られた微多孔
膜は、ポリエチレン樹脂からなる多孔体シートまたはフ
ィルムの形態を持つ。更に言及すれば、該微多孔膜は、
本発明のシート状物の特徴であるセル構造から構成され
る比較的粗な層に由来する断面構造を持つ。本発明の製
造方法によって得られた微多孔膜の膜厚は、好ましくは
1〜500μm、さらに好ましくは10〜100μmで
ある。膜厚が1μm未満であると機械強度が不十分とな
り、また、500μmを超えるとセパレーターの占有体
積が増えるため、電池の高容量化の点において不利とな
り好ましくない。
【0029】本発明の製造方法によって得られた微多孔
膜の透気度は、好ましくは3000秒/25μm以下で
あり、さらに好ましくは1000秒/25μm以下、そ
して最も好ましくは500秒/25μm以下である。該
透気度は、透気時間と膜厚との比によって定義される。
透気度が3000秒/25μmを超えるとイオン透過性
が悪くなるか、または孔径が極めて小さくなるので、透
過性能上、いずれにしても好ましくない。本発明の製造
方法によって得られた微多孔膜の気孔率は、好ましくは
40〜80%、さらに好ましくは45〜75%、そして
最も好ましくは50〜70%である。気孔率が40%未
満であると、透気度や電気抵抗に代表されるイオン透過
性が不十分となり、80%を超えると、突き刺し強度や
引っ張り破断強度に代表される強度が不十分となる。
【0030】本発明の製造方法によって得られた微多孔
膜の引っ張り破断強度は、少なくとも1軸方向に400
kgf/cm2 以上であることが好ましく、更に好まし
くは600kgf/cm2 以上である。引っ張り破断強
度が400kgf/cm2 未満であると、少量の外力が
微多孔膜に加わっただけでも膜が変形したり、ピンホー
ルが発生したりするため好ましくない。このように高い
引っ張り破断強度を有する微多孔膜は、少なくとも1軸
方向に概ね4倍以上の抽出前延伸を行うことにより達成
される。本発明の製造方法によって得られた微多孔膜の
突き刺し強度は、300gf/25μm以上であること
が好ましく、さらに好ましくは350gf/25μm以
上、そして最も好ましくは400gf/25μm以上で
ある。突き刺し強度は、突き刺し試験における最大荷重
と膜厚の比によって定義される。突き刺し強度が300
g/25μm未満であると、電池を捲回する際に短絡不
良等の欠陥が増加するため好ましくない。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、実施例などにより本発明を
詳細に説明する。実施例において示される試験方法は次
の通りである。 (1)膜厚 ダイヤルゲージ(尾崎製作所製PEACOCK NO.
25)にて測定した。 (2)気孔率 20cm角の試料を微多孔膜から切り取り、該試料の体
積(cm3 )と重量(g)を測定し、得られた結果から
次式を用いて、気孔率(%)を計算した。 気孔率=100×〔1−重量÷(樹脂の密度×体積)〕 (3)透気度 JIS−P−8117に準拠し、ガーレー式透気度計に
て測定して求めた透気時間(秒/100cc)、および
膜厚(μm)より、次式の通りに膜厚換算し、透気度
(秒/100cc/25μm)とした。 透気度=透気時間×25÷膜厚
【0032】(4)引っ張り破断強度、引っ張り破断伸
度 (株)島津製作所製オートグラフAG−A型を用いて、
試験片の幅10mm、試験片の長さ100mm、チャッ
ク間距離(標線距離)50mm、引っ張り速度200m
m/分、測定温度23±2℃の試験条件で引っ張り試験
を行った。破断荷重(kgf)、破断伸び(mm)及び
膜厚(μm)より次式の通りに、破断強度(kgf/c
2 )及び破断伸度(%)を求めた。 引っ張り破断強度=破断荷重÷膜厚×104 引っ張り破断伸度=破断伸び÷50×100 (5)突き刺し強度 (株)カトーテック製圧縮試験機KES−G5を用い
て、針先端の曲率半径0.5mm、突き刺し速度2mm
/秒、測定温度23±2℃の試験条件で突き刺し試験を
行い、最大突き刺し荷重(gf)及び膜厚(μm)より
次式の通りに膜厚換算し、突き刺し強度(gf/25μ
m)とした。 突き刺し強度=最大突き刺し荷重×25÷膜厚
【0033】(6)断面構造の観察 シート状物から可塑剤を除去したものをエチルアルコー
ル中に浸漬し、さらに液体窒素中に投入して冷却し、凍
結割断したものを検鏡用試料とした。該試料をステージ
に固定し、コーティング処理を施した後、走査型電子顕
微鏡(SEM)を用いて、断面構造の観察を行った。 (7)セル径 前記走査型電子顕微鏡を用いて撮影した断面構造の写真
を、(株)旭化成工業製画像処理システムIP−100
0PC型でイメージ処理した。個々のセル断面積s
i (μm2 )、及びセル数n(個)を計数し、円周率を
πとして、次式より円相当径di (μm)を算出した。
円相当径di を平均化したものをセル径D(μm)と定
義した。 di =√(4×si ÷π) D=(Σdi )÷n
【0034】(8)平均分子量および分子量分布 次の条件により、GPC(ゲルパーミエーションクロマ
トグラフィー)測定を行い、重量平均分子量(Mw )お
よび数平均分子量(Mn )を求め、平均分子量にはMw
を、また分子量分布にはMw /Mn をあてた。 機器:WATERS 150−GPC 温度:140℃ 溶媒:1,2,4−トリクロロベンゼン 濃度:0.05%(インジェクション量:500μl) カラム:Shodex GPC AT−807/S 1
本、Tosoh TSK−GELGMH6 −HT 2本 溶解条件:160℃、2.5時間 キャリブレーションカーブ:ポリスチレン標準試料に対
してポリエチレン換算定数0.48を用い3次で計算
【0035】(9)熱誘起型液液相分離点 (株)東洋精機製作所製ラボプラストミル(型式30C
150)に2軸スクリュー(型式R100H)を装着し
たものを混練装置として使用した。ポリエチレン樹脂、
可塑剤、及び添加剤等を所定の比率で混合した組成物を
ラボプラストミルに投入し、スクリュー回転数50rp
mとして、所定の温度で溶融混練した。この際の混練時
間は自由に選択できるが、混練トルクが安定するまでに
必要とする時間や、樹脂の分解劣化の防止を考慮する
と、5〜10分が好ましい。次にスクリュー回転数を1
0rpmに設定し、スクリュー混練を継続したままヒー
ターを遮断して混練物を空冷することにより、混練温度
(℃)と混練トルク(kg・m)との相関を測定し特性
図を得た。特性図において、冷却に伴って混練トルクが
急降下する温度を液液相分離に伴う変曲点とみなし、熱
誘起型液液相分離点(℃)と定義した。
【0036】(10)変化率 シート状物の組成に占める密度ρ1 (g/cm3 )のポ
リエチレン樹脂の重量分率をw1 (%)、密度ρ2 (g
/cm3 )の可塑剤の重量分率をw2 (%)とし、延伸
する前のシート状物の気孔率P0 (%)を算出した。次
に延伸した後の微多孔膜の気孔率を前記方法にて測定
し、P(%)とした。P及びP0 の比率より変化率Rを
求めた。 P0 =100×w2 ×ρ1 ÷(w1 ×ρ2 +w2 ×
ρ1 ) R=P÷P0
【0037】〔参考例1〕高密度ポリエチレン(重量平
均分子量25万、分子量分布7、密度0.956)40
重量部、該ポリエチレンに対して0.5重量部の2,6
−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、及びDOP60重
量部を混合し、ラボプラストミルに投入した。混練温度
230℃、スクリュー回転数50rpmで5分間の溶融
混練を行い、樹脂温度並びに混練トルクが安定するのを
待った。次にスクリュー回転数を10rpmに設定し、
スクリュー混練を継続したままヒーターを遮断し、開始
温度230℃から混練物を空冷することにより、温度低
下に伴う混練トルクの変化を観察し、相分離機構の評価
を行った。図1に混練トルク特性図を示す。図1に記載
の特性図より、該組成物は180℃に熱誘起型液液相分
離点を有することが判明した。
【0038】〔参考例2〕高密度ポリエチレン45重量
部、およびDOP55重量部を使用したこと以外は参考
例1に記載の方法と同様にして相分離機構の評価を行っ
た。図1に記載の特性図より、該組成物は168℃に熱
誘起型液液相分離点を有することが判明した。 〔参考例3〕可塑剤として流動パラフィン(37.8℃
における動粘度13.4cSt)を使用し、混練温度並
びに開始温度を200℃に設定したこと以外は、参考例
1に記載の方法と同様にして相分離機構の評価を行っ
た。図1に記載の特性図より、該組成物には熱誘起型液
液相分離点が存在しないことが判明した。
【0039】
【実施例1】高密度ポリエチレン(重量平均分子量25
万、分子量分布7、密度0.956)40重量部、該ポ
リエチレンに対して0.5重量部の2,6−ジ−t−ブ
チル−p−クレゾール、及びDOP60重量部を混合
し、ラボプラストミルC型に投入し、混練温度230
℃、スクリュー回転数100rpmで5分間の溶融混練
を行った。次に、得られた混練物を230℃に加熱した
圧縮成形機を使用してシート状にプレスし、続いて水冷
した圧縮成形機を使用して冷却速度90℃/分で冷却固
化させて、厚さ1mmのシート状物を得た。次に試験用
2軸延伸機を使用して同時2軸方向に7×7倍の抽出前
延伸を行い、続いて塩化メチレン中に浸漬してDOPを
抽出除去し、その後付着した塩化メチレンを乾燥除去す
ることにより微多孔膜を得た。成形条件並びに得られた
微多孔膜の物性を表1の実験番号1〜3に記載した。得
られた微多孔膜は、1回の抽出前延伸を行っただけであ
るにも関わらず高い気孔率を有しており、良好な透過性
を示した。また、得られた微多孔膜は高い突き刺し強度
を有しており、実験番号1〜3について、それぞれ48
0、440、460gf/25μmであった。尚、走査
型電子顕微鏡(SEM)を用いて該シート状物の断面構
造を観察したところ、図2及び図3に掲載したとおり、
セル径が1.9μmの均質なセル構造からなることが判
明した。
【0040】
【実施例2】冷却速度35℃/分で冷却固化させたこと
以外は実施例1と同様にして微多孔膜を得た。成形条件
並びに得られた微多孔膜の物性を表1の実験番号4〜6
に記載した。得られた微多孔膜は、前記実施例1と比し
て、更に高い気孔率を有していた。尚、走査型電子顕微
鏡(SEM)を用いて該シート状物の断面構造を観察し
たところ、セル径が2.3μmの均質なセル構造からな
ることが判明した。
【0041】
【実施例3】冷却速度4℃/分で冷却固化させたこと以
外は実施例1と同様にして微多孔膜を得た。成形条件並
びに得られた微多孔膜の物性を表1の実験番号7〜9に
記載した。得られた微多孔膜は、前記実施例2より、更
に高い気孔率を有していた。尚、走査型電子顕微鏡(S
EM)を用いて該シート状物の断面構造を観察したとこ
ろ、セル径が4.6μmの均質なセル構造からなること
が判明した。
【0042】
【比較例1】可塑剤として流動パラフィン(37.8℃
における動粘度13.4cSt)を使用したこと以外は
実施例1、2、及び3と同様にして微多孔膜を得た。成
形条件並びに得られた微多孔膜の物性を表1の実験番号
10〜12に記載した。得られた微多孔膜の気孔率は低
く、冷却速度を変化させても気孔率の上昇は見られなか
った。尚、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて該シー
ト状物の断面構造を観察したが、セルの存在は認められ
なかった。
【0043】
【実施例4】高密度ポリエチレン(重量平均分子量25
万、分子量分布7、密度0.956)、および該ポリエ
チレンに対して0.3重量部の2,6−ジ−t−ブチル
−p−クレゾールをヘンシェルミキサーを用いてドライ
ブレンドし、35mm二軸押出機に投入した。さらに、
組成物の比率が、ポリエチレン45重量部に対してDO
P55重量部となるように、押出機にDOPを注入して
230℃で溶融混練した。混練物を、コートハンガーダ
イを経て表面温度120℃に制御された冷却ロール上に
押出キャストすることにより、厚さ1.3mmのシート
状物を得た。次に試験2軸延伸機を使用して延伸温度1
20℃で同時2軸方向に抽出前延伸し、続いて塩化メチ
レン中に浸漬してDOPを抽出除去し、その後付着した
塩化メチレンを乾燥除去することにより微多孔膜を得
た。成形条件並びに得られた微多孔膜の物性を表2の実
験番号13〜15に記載した。得られた微多孔膜の気孔
率は適度に維持されており、引っ張り破断強度が高かっ
た。尚、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて該シート
状物の断面構造を観察したところ、セル径が1.5μm
の均質なセル構造からなることが判明した。
【0044】
【比較例2】実施例4に記載のシート状物を塩化メチレ
ン中に浸漬してDOPを抽出除去し、その後付着した塩
化メチレンを乾燥除去した。次に試験2軸延伸機を使用
して延伸温度120℃で同時2軸方向に抽出後延伸する
ことにより微多孔膜を得た。成形条件並びに得られた微
多孔膜の物性を表2の実験番号16〜18に記載した。
得られた微多孔膜は、気孔率が過度に上昇してしまい、
引っ張り破断強度が低かった。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
【発明の効果】本発明の微多孔膜の製造方法によれば、
簡素なプロセスにより気孔率を広い範囲で調整すること
ができ、特に電池用セパレーターに有用な微多孔膜を提
供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】参考例1〜3に記載した可塑剤とポリエチレン
樹脂からなる組成物について、相分離形態を評価した混
練トルク特性図。
【図2】本発明の実施例1のシート状物の中層部断面構
造の走査型電子顕微鏡(SEM、2000倍)写真。
【図3】本発明の実施例1のシート状物の表層部断面構
造の走査型電子顕微鏡(SEM、2000倍)写真。写
真下部がシート状物の表面方向を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01M 2/16 H01G 9/00 301C

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)ポリエチレン樹脂及び可塑剤から
    なる組成物を溶融混練して均一溶解させた後に成形し冷
    却固化させ、シート状物を成形する工程、(b)前記工
    程aの後に、下記式(1)で表される変化率Rが0.8
    0〜1.20となるように、少なくとも1軸方向に、少
    なくとも1回の延伸を行う工程、(c)前記工程bの後
    に、前記可塑剤の実質的部分を除去する工程、を含むこ
    とを特徴とするポリエチレン微多孔膜の製造方法。 R=P÷PO (1) (式中、Pは延伸した後の気孔率、PO は延伸する前の
    気孔率を表す。)
  2. 【請求項2】 前記工程aが、ポリエチレン樹脂及びポ
    リエチレン樹脂と混合した際に120〜300℃の温度
    範囲に熱誘起型液液相分離点を有する可塑剤からなる組
    成物を溶融混練して均一溶解させた後に成形し冷却固化
    させ、セル構造から構成される層からなるシート状物を
    成形する工程であることを特徴とする請求項1に記載の
    ポリエチレン微多孔膜の製造方法。
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