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JP2000008061A - 潤滑性基油 - Google Patents

潤滑性基油

Info

Publication number
JP2000008061A
JP2000008061A JP10173099A JP17309998A JP2000008061A JP 2000008061 A JP2000008061 A JP 2000008061A JP 10173099 A JP10173099 A JP 10173099A JP 17309998 A JP17309998 A JP 17309998A JP 2000008061 A JP2000008061 A JP 2000008061A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
base oil
lubricating base
ester
acid
alcohol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10173099A
Other languages
English (en)
Inventor
Naoto Namiki
直人 並木
Goro Yamamoto
五郎 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Adeka Corp
Original Assignee
Asahi Denka Kogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Denka Kogyo KK filed Critical Asahi Denka Kogyo KK
Priority to JP10173099A priority Critical patent/JP2000008061A/ja
Publication of JP2000008061A publication Critical patent/JP2000008061A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、従来のトリメリット酸エス
テル系基油よりも耐熱性に優れた超耐熱性潤滑性基油を
提供することにある。 【解決手段】 本発明の潤滑性基油は、(A)2価以上
のヒンダードアルコール、(B)芳香族ポリカルボン酸
及び(C)モノオールを反応させて得られるエステルか
らなることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、潤滑性基油に関す
る。
【0002】
【従来の技術】通常の潤滑油は、潤滑油基油と添加剤か
らなっている。潤滑油基油に求められる機能は潤滑性以
外にも幾つかある。最近潤滑油の基油自体にも高機能化
が図られているが、特に要求が強い機能として、長寿命
性、特に高温下においても劣化しにくい高温長寿命性
や、低温起動性、酸化安定性等が挙げられる。中でも、
ジェットエンジン、ガスタービンエンジン、自動車エン
ジン等の内燃機関では、燃焼に伴って高熱が発生するの
で、耐熱性が求められる。従来は、ペンタエリスリトー
ルエステルや、ジペンタエリスリトールエステル等のヒ
ンダードエステル類が耐熱性潤滑油基油としてよく使用
されていた。
【0003】ヒンダードエステル系潤滑油基油は、高温
で劣化しにくいことから潤滑油の長寿命化が図れ、低温
流動性や潤滑性にも優れているので、高温用潤滑油とし
て広く使用されてきた。しかし、一方でエステルである
ために加水分解安定性に問題があった。又、より高温下
でも劣化しにくく、更なる長寿命化を図るためには、ヒ
ンダードエステル系潤滑油基油では限界に達してきてい
ることも指摘されていた。
【0004】一方、潤滑油基油と増稠剤からなるグリー
スは、主に軸受、歯車、ユニバーサルジョイント、自動
車用等速ジョイント(CVJ)、ホイールベアリング等
に使用されている。グリースに求められる機能は潤滑性
以外にも幾つかある。最近グリースも高機能化が図られ
ているが、特に要求が強い機能として、長寿命性、特に
高温下においても劣化しにくい高温長寿命性や、低温起
動性、低漏洩性、低騒音性等が挙げられる。中でも、グ
リースは一度封入すると容易に交換することができない
ため、長寿命性は特に重要な要素となっている。現在で
は、高温長寿命性に優れるグリース基油としてやはり、
ペンタエリスリトールエステルや、ジペンタエリスリト
ールエステル等のヒンダードエステル類を基油とするヒ
ンダードエステル系グリースが使用されている。
【0005】ヒンダードエステル系グリースは、高温で
劣化しにくいことから長寿命化が図れ、低温流動性や潤
滑性にも優れるばかりか、増稠剤との相溶性も良好であ
ることから、密封転がり軸受等に高温用グリースとして
広く使用されてきた。例えば、特開平4−236298
号公報では、ジペンタエリスリトールの脂肪酸エステル
を使用した高温用グリース組成物が開示されている。し
かしグリース分野においても、エステルであるために加
水分解安定性に問題があった。又、より高温下でも劣化
しにくく、更なる長寿命化を図るためには、ヒンダード
エステル系グリースでは限界に達してきていることも指
摘されていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、ヒンダードエ
ステル系潤滑油基油よりも高温で安定であり、長寿命化
を図ることができ、更に、加水分解安定性を改良した潤
滑油基油として、トリメリット酸エステル系潤滑油基油
が開発された。例えば、特開昭61−261397号公
報では、トリメリット酸トリオクチル等のトリメリット
酸エステルに窒化ホウ素を配合した内燃機関用耐熱性潤
滑油組成物が開示されている。特開平1−204995
号公報では、トリメリット酸トリオクチルやトリメリッ
ト酸トリデシルエステル等に、酸化防止剤としてアルキ
ル−α−ナフチルアミンを配合した往復式圧縮機用潤滑
油組成物が開示されている。特開平3−281694号
公報では、トリメリット酸トリエステルを主成分とする
真空ポンプ用潤滑油が開示されている。
【0007】同じく、ヒンダードエステル系グリースよ
りも高温で安定であり、長寿命化を図ることができ、更
に、加水分解安定性を改良したグリース用基油として、
トリメリット酸エステル系グリースが開発された。例え
ば、特公平7−45677号公報には、トリメリット酸
エステルを含む芳香族ポリカルボン酸エステルに、増稠
剤としてウレア系化合物を配合した合成グリースが開示
されている。又、特開平7−109480号公報には、
トリメリット酸エステルからなる基油に、増稠剤として
トリアジントリウレア、アルキルジウレア又はアリール
ジウレア等を配合した長寿命グリースが開示されてい
る。
【0008】しかし、耐熱性潤滑油基油又はグリース基
油としては、これらのトリメリット酸エステル系基油で
も不十分な場合があった。従って、本発明の目的は、従
来のトリメリット酸エステル系基油よりも耐熱性に優れ
た超耐熱性潤滑性基油を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、(A)
2価以上のヒンダードアルコール、(B)芳香族ポリカ
ルボン酸及び(C)モノオールを反応させて得られるエ
ステルからなる潤滑性基油である。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の潤滑性基油を構成するエ
ステルを製造するために使用する(A)2価以上のヒン
ダードアルコールとは、ヒンダード炭素を含有するアル
コールである。2価以上のヒンダードアルコールとして
は、ネオペンチルグリコール、トリメチロールエタン、
トリメチロールプロパン、トリメチロールブタン、ペン
タエリスリトール、ジペンタエリスリトール、又はこれ
らの脱水縮合物等が挙げられる。
【0011】本発明の潤滑性基油を構成するエステルを
製造するために使用する(B)芳香族多価カルボン酸と
しては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリ
メリット酸、ピロメリット酸、1,6−ナフタレンジカ
ルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、1,4−
ナフタレンジカルボン酸等が挙げられる。フタル酸は、
1位と2位、1位と3位若しくは1位と4位にカルボキ
シル基を有し、トリメリット酸は通常、1位、2位及び
4位にカルボキシル基を有し、ピロメリット酸は通常1
位、2位、4位及び5位にカルボキシル基を有するが、
その他の異性体をも含むことがある。
【0012】本発明の潤滑性基油を構成するエステルを
製造するために使用する(C)モノオールとしては、1
価のアルコール又はフェノールがあり、1価のアルコー
ルとしては、例えば、メタノール、エタノール、プロパ
ノール、2−プロパノール、ブタノール、ペンタノー
ル、2−メチル−4−ペンタノール、ヘキサノール、2
級ヘキサノール、ヘプタノール、2級ヘプタノール、オ
クタノール、2−エチルヘキサノール、2級オクタノー
ル、ノナノール、2級ノナノール、1−デカノール、イ
ソデシルアルコール、2級デカノール、ウンデカノー
ル、2級ウンデカノール、2−メチルデカノール、ラウ
リルアルコール、2級ドデカノール、1−トリデカノー
ル、イソトリデシルアルコール、2級トリデカノール、
ミリスチルアルコール、2級テトラデカノール、ペンタ
デカノール、2級ペンタデカノール、セチルアルコー
ル、パルミチルアルコール、2級ヘキサデカノール、ヘ
プタデカノール、2級ヘプタデカノール、ステアリルア
ルコール、イソステアリルアルコール、2級オクタデシ
ルアルコール、オレイルアルコール、ベヘニルアルコー
ル、エイコサノール、ドコサノール、テトラコサノー
ル、ヘキサコサノール、オクタコサノール、ミリシルア
ルコール、ラッセロール、テトラトリアコンタノール、
アリルアルコール、シクロペンタノール、シクロヘキサ
ノール、2−ブチルオクタノール、2−ブチルデカノー
ル、2−ヘキシルオクタノール、2−ヘキシルデカノー
ル、2−ヘキシルドデカノール、2−オクチルデカノー
ル、2−オクチルドデカノール、2−オクチルテトラデ
カノール、2−デシルドデカノール、2−デシルテトラ
デカノール、2−デシルヘキサデカノール、2−ドデシ
ルテトラデカノール、2−ドデシルヘキサデカノール、
2−ドデシルオクタデカノール、2−テトラデシルオク
タデカノール、2−テトラデシルイコサノール、2−ヘ
キサデシルオクタデカノール、2−ヘキサデシルイコサ
ノール等が挙げられる。
【0013】1価のフェノールとしては、例えば、フェ
ノール、クレゾール、エチルフェノール、ターシャルブ
チルフェノール、ヘキシルフェノール、オクチルフェノ
ール、ノニルフェノール、デシルフェノール、ウンデシ
ルフェノール、ドデシルフェノール、トリデシルフェノ
ール、テトラデシルフェノール、フェニルフェノール、
ベンジルフェノール、スチレン化フェノール、パラクミ
ルフェノール等が挙げられる。
【0014】これらのモノオールのうち、潤滑性の面か
ら1価フェノールよりは1価アルコールが好ましく、炭
素数6〜24の1価アルコールがより好ましい。
【0015】本発明の潤滑性基油は、上記の3成分を通
常のエステル化反応を行うことにより得ることができ
る。又、それぞれの成分の比によって様々な粘度グレー
ドを有する潤滑性基油を製造することができる。潤滑性
基油として、好ましい粘度とするためには、(B)芳香
族ポリカルボン酸1モルに対して、モル比にして(A)
2価以上のヒンダードアルコール/(C)モノオール=
0.5以下であることが良い。上記比が0.5を超える
と、潤滑性基油の粘度が高くなり過ぎ、潤滑性基油とし
て不適当になってしまう場合があるためである。
【0016】本発明の潤滑性基油は、トリメリット酸エ
ステルや、ヒンダードエステルといった従来の耐熱性潤
滑油基油を上回る耐熱性を発揮する超耐熱性潤滑性基油
である。
【0017】本発明の潤滑性基油は、潤滑油基油又はグ
リースの基油として使用できる。本発明の潤滑性基油
は、他の潤滑油基油と混合して使用することができる。
他の潤滑油基油としては例えば、鉱油、ポリ−α−オレ
フィン、ポリイソブチレン(ポリブテン)、ジエステ
ル、ポリオールエステル、ヒンダードエステル、リン酸
エステル、ケイ酸エステル、ポリアルキレングリコー
ル、ポリフェニルエーテル、シリコーン、フッ素化化合
物、アルキルベンゼン等が挙げられる。
【0018】本発明の潤滑性基油とこれらの他の潤滑油
基油との混合比は特に限定されないが、本発明の潤滑性
基油の特徴を生かすためには、他の潤滑油基油は80重
量%以下の使用に留めることが好ましい。
【0019】本発明の潤滑性基油を、潤滑油基油として
使用する場合は、必要に応じて油性剤、摩擦緩和剤、極
圧剤、酸化防止剤、清浄剤、分散剤、粘度指数向上剤、
消泡剤、防錆剤、流動点降下剤等の公知の各種添加剤を
加えることができる。例えば、油性剤としてはカプリン
酸、カプロン酸、カプリル酸、ラウリン酸、ミリスチン
酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘニ
ン酸、リノール酸、リノレン酸等の脂肪酸、ラウリルア
ルコール、ミリスチルアルコール、パルミチルアルコー
ル、ステアリルアルコール、オレイルアルコール等のア
ルコール、ラウリルアミン、ミリスチルアミン、パルミ
チルアミン、ステアリルアミン、オレイルアミン等のア
ミン、ラウリルアミド、ミリスチルアミド、パルミチル
アミド、ステアリルアミン、オレイルアミン等のアミド
等が挙げられる。
【0020】摩擦緩和剤としては例えば、カプリン酸
(モノ、ジ、トリ)グリセリド、カプロン酸(モノ、
ジ、トリ)グリセリド、カプリル酸(モノ、ジ、トリ)
グリセリド、ラウリン酸(モノ、ジ、トリ)グリセリ
ド、ミリスチン酸(モノ、ジ、トリ)グリセリド、パル
ミチン酸(モノ、ジ、トリ)グリセリド、ステアリン酸
(モノ、ジ、トリ)グリセリド、オレイン酸(モノ、
ジ、トリ)グリセリド等のエステル類、硫化オキシモリ
ブデンジアルキルジチオカーバメート、硫化オキシモリ
ブデンジアルキルジチオホスフェート、ジンクジアルキ
ルジチオホスフェート、ジンクジアルキルジチオカーバ
メート等の金属塩類、ポリオールエーテル、ポリエーテ
ル等が挙げられる。
【0021】極圧剤としては例えば、ブチル(チオ、ジ
チオ)ホスフェート、ヘキシル(チオ、ジチオ)ホスフ
ェート、オクチル(チオ、ジチオ)ホスフェート、2−
エチルヘキシル(チオ、ジチオ)ホスフェート、ノニル
(チオ、ジチオ)ホスフェート、デシル(チオ、ジチ
オ)ホスフェート、ラウリル(チオ、ジチオ)ホスフェ
ート、ミリスチル(チオ、ジチオ)ホスフェート、パル
ミチル(チオ、ジチオ)ホスフェート、ステアリル(チ
オ、ジチオ)ホスフェート、オレイル(チオ、ジチオ)
ホスフェート、フェニル(チオ、ジチオ)ホスフェー
ト、クレジル(チオ、ジチオ)ホスフェート等の(チ
オ、ジチオ)リン酸系、ジチオカルバミン酸エステル、
等が挙げられる。
【0022】酸化防止剤としては例えば、2,6−ジ−
tert.−ブチルフェノール、2,6−ジ−tert.
−ブチル−p−クレゾール、2,6−ジ−tert.−
ブチル−4−エチルフェノール、2,4−ジメチル−6
−tert.−ブチルフェノール、4,4’−メチレン
ビス(2,6−ジ−tert.−ブチルフェノール)、
4,4’−ビス(2,6−ジ−tert.−ブチルフェ
ノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−
tert.−ブチルフェノール)、2,2’−メチレン
ビス(4−エチル−6−tert.−ブチルフェノー
ル)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t
ert.−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビ
ス(4−メチル−6−シクロヘキシルフェノール)、
2,6−ビス(2’−ヒドロキシ−3’−tert.−
ブチル−5’−メチルベンジル)4−メチルフェノー
ル、3−tert.−ブチル−4−ヒドロキシアニソー
ル、2−tert.−ブチル−4−ヒドロキシアニソー
ル等のフェノール系酸化防止剤;1−ナフチルアミン、
フェニル−1−ナフチルアミン、p−オクチルフェニル
−1−ナフチルアミン、p−ノニルフェニル−1−ナフ
チルアミン、p−ドデシルフェニル−1−ナフチルアミ
ン、フェニル−2−ナフチルアミン等のナフチルアミン
系酸化防止剤;N,N’−ジイソプロピル−p−フェニ
レンジアミン、N,N’−ジイソブチル−p−フェニレ
ンジアミン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジ
アミン、N,N’−ジ−β−ナフチル−p−フェニレン
ジアミン、N−フェニル−N’−イソプロピル−p−フ
ェニレンジアミン、N−シクロヘキシル−N’−フェニ
ル−p−フェニレンジアミン、N−1,3−ジメチルブ
チル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、ジオ
クチル−p−フェニレンジアミン、フェニルヘキシル−
p−フェニレンジアミン、フェニルオクチル−p−フェ
ニレンジアミン等のフェニレンジアミン系酸化防止剤;
ジピリジルアミン、ジフェニルアミン、p,p’−ジ−
n−ブチルジフェニルアミン、p,p’−ジ−ter
t.−ブチルジフェニルアミン、p,p’−ジ−ter
t.−ペンチルジフェニルアミン、p,p’−ジノニル
ジフェニルアミン、p,p’−ジデシルジフェニルアミ
ン、p,p’−ジドデシルジフェニルアミン、p,p’
−ジスチリルジフェニルアミン、p,p’−ジメトキシ
ジフェニルアミン、4,4’−ビス(4−α,α−ジメ
チルベンゾイル)ジフェニルアミン、p−イソプロポキ
シジフェニルアミン等のジフェニルアミン系酸化防止剤
等が挙げられる。
【0023】清浄剤としては例えば、カルシウムスルホ
ネート、カルシウムフェネート、カルシウムサリシレー
ト、マグネシウムスルホネート、マグネシウムフェネー
ト、マグネシウムサリシレート、バリウムスルホネー
ト、バリウムフェネート、バリウムサリシレート等が挙
げられる。分散剤としては例えば、ポリアルケニルコハ
ク酸イミド、ポリアルケニルコハク酸イミドホウ素化
物、ベンジルアミン等が挙げられる。粘度指数向上剤と
しては例えば、ポリ(メタ)アクリレート、ポリイソブ
チレン、ポリスチレン、エチレン−プロピレン共重合
体、スチレン−イソブチレン共重合体等が挙げられる。
【0024】本発明の潤滑性基油は、全ての用途の潤滑
に使用できる。例えば、工業用潤滑油、タービン油、マ
シン油、軸受油、圧縮機油、油圧油、作動油、内燃機関
油、ギヤ油、自動変速機用油(ATF)、連続可変無段
変速機用油(CVT油)、トランスアクスル流体、金属
加工油等が挙げられる。中でも、車両用エンジン、2サ
イクルエンジン、航空機用エンジン、船舶用エンジン、
機関車用エンジン等の内燃機関油に好適な組成である。
内燃機関としては例えば、ガソリンエンジン、ディーゼ
ルエンジン、ジェットエンジン、ガスタービンエンジ
ン、アルコールエンジン等が挙げられる。
【0025】又、本発明の潤滑性基油をグリースの基油
として使用する場合は、増稠剤を配合する。増稠剤とし
ては、例えば、石鹸系又はコンプレックス石鹸系増稠
剤、テレフタレメート系増稠剤、ウレア系増稠剤、ポリ
テトラフルオロエチレン、フルオロ化エチレン―プロピ
レン共重合体等の有機非石鹸系増稠剤、無機非石鹸系増
稠剤等が挙げられる。
【0026】これらの増稠剤は単独で用いてもよく、
又、2種以上を組み合わせてもよい。増稠剤の量は特に
限定されるものではないが、基油と増稠剤からなる基グ
リースに対して通常好ましくは3〜40重量%、より好
ましくは5〜20重量%である。上記基油と増稠剤から
なる基グリースの稠度は特に限定されないが、通常10
0〜500程度である。
【0027】又、上記の各種添加剤を必要に応じて加え
ることができる。本発明の潤滑性基油を使用したグリー
スは、すべり軸受、転がり軸受、歯車、ユニバーサルジ
ョイント、トルクリミッタ、自動車用等速ジョイント
(CVJ)、ボールジョイント、ホイールベアリング、
等速ギヤ及び変速ギヤ等に用いることができる。
【0028】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明する。尚、以下の実施例中、「部」及び「%」は特に
記載が無い限り重量基準である。 (製造例)1リットルの4つ口フラスコに、トリメリッ
ト酸を192g(1モル)、ネオペンチルグリコール
(NPG)を18.7g(0.18モル)、n−オクタ
ノールを343g(2.64モル)、触媒としてテトラ
イソプロピルチタネートを0.14g仕込み、窒素気流
下で常圧下、210〜220℃で2時間、10mmHg
以下の減圧下で210〜220℃で2時間反応させ、本
発明の潤滑性基油1を得た。以下、各成分の反応比を変
えて各種の粘度グレードを有する潤滑性基油を得た。得
られた潤滑性基油(エステル)について、40℃及び1
00℃の動粘度及び引火点を測定した。得られた結果を
表1に記載する。又、SRV測定試験機によって、摩擦
係数を測定した。試験条件はボールオンプレートの点接
触条件で行った。即ち、上部シリンダー(φ15×22
mm)をプレート(φ24×7.85mm)上にセット
し、下記の条件で往復振動させ、3〜15分後の摩擦係
数を平均して測定値とした。尚、材質は両者共SUJ―
2であった。 荷重:200N 温度:80℃ 測定時間:15分 振幅:1mm サイクル:50Hz 得られた結果を表1に併記する。
【0029】
【表1】
【0030】(加熱減量試験)ステンレスシャーレに、
各潤滑性基油(エステル)10gを採り、200℃の恒
温槽に48時間放置し、減量を測定した。得られた結果
を表3に記載する。尚、本発明品としては、上記の実施
例1〜4に加えて以下の表2に示す実施例5〜13(エ
ステルの製造は、上記製造例に準ずる。)を、比較品と
しては以下の比較例1〜4を使用した。以下の表2中の
数値は、モル比である。
【0031】
【表2】
【0032】 比較例1:トリメリット酸2―エチルへキシルエステル 比較例2:トリメリット酸イソデシルエステル 比較例3:ジペンタエリスリトール2―エチルヘキサン
酸エステル 比較例4:ジペンタエリスリトールイソノナン酸エステ
【0033】
【表3】
【0034】
【発明の効果】本発明の効果は、トリメリット酸エステ
ルや、ヒンダードエステルといった従来の耐熱性潤滑油
基油を上回る耐熱性を発揮する超耐熱性潤滑性基油を提
供したことにある。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)2価以上のヒンダードアルコー
    ル、(B)芳香族ポリカルボン酸及び(C)モノオール
    を反応させて得られるエステルからなる潤滑性基油。
  2. 【請求項2】 (A)2価以上のヒンダードアルコール
    が、ネオペンチルグリコール、トリメチロールエタン、
    トリメチロールプロパン、トリメチロールブタン、ペン
    タエリスリトール及びジペンタエリスリトールからなる
    群から選択される、請求項1に記載の潤滑性基油。
  3. 【請求項3】 (C)モノオールが、炭素数6〜24の
    1価アルコールである、請求項1又は2に記載の潤滑性
    基油。
  4. 【請求項4】 各成分の反応比が、(B)芳香族ポリカ
    ルボン酸1モルに対して、モル比にして(A)2価以上
    のヒンダードアルコール/(C)モノオール=0.5以
    下である、請求項1乃至3の何れか1項に記載の潤滑性
    基油。
JP10173099A 1998-06-19 1998-06-19 潤滑性基油 Pending JP2000008061A (ja)

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