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JP2000007871A - 樹脂組成物およびその製造法、光学フィルターおよびこれを備えた装置、熱線吸収フィルター、光ファイバーおよび眼鏡レンズ - Google Patents

樹脂組成物およびその製造法、光学フィルターおよびこれを備えた装置、熱線吸収フィルター、光ファイバーおよび眼鏡レンズ

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Publication number
JP2000007871A
JP2000007871A JP10176191A JP17619198A JP2000007871A JP 2000007871 A JP2000007871 A JP 2000007871A JP 10176191 A JP10176191 A JP 10176191A JP 17619198 A JP17619198 A JP 17619198A JP 2000007871 A JP2000007871 A JP 2000007871A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin composition
copper
compound
optical filter
amino group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10176191A
Other languages
English (en)
Inventor
Naoki Hayashi
直樹 林
Hiroki Katono
浩樹 上遠野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kureha Corp
Original Assignee
Kureha Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kureha Corp filed Critical Kureha Corp
Priority to JP10176191A priority Critical patent/JP2000007871A/ja
Publication of JP2000007871A publication Critical patent/JP2000007871A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 幅広い波長領域における近赤外線を有効
にカットすることができる樹脂組成物を提供すること。
近赤外線吸収性および可視光線透過性に優れた樹脂
組成物の製造方法を提供すること。 【解決手段】 本発明の樹脂組成物の一例は、特定のリ
ン酸エステル化合物と、銅イオンと、置換または未置換
のアミノ基とがアクリル系樹脂中に含有されてなること
を特徴とする。本発明の樹脂組成物の製造法の一例は、
特定のリン酸エステル化合物と、銅化合物と、アミノ基
含有化合物と、アクリル系単量体とを含有する単量体組
成物を重合処理する工程を含むことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、近赤外線吸収性の
樹脂組成物およびその製造法、当該樹脂組成物よりなる
光学フィルターおよびその応用例に関し、さらに詳しく
は、幅広い波長領域の近赤外線を有効にカットすること
ができ、可視光線の透過性にも優れた樹脂組成物および
光学フィルター、当該光学フィルターを備えてなる装置
(カメラ・CCD撮像装置・赤外線通信環境整備装置・
プラズマディスプレイ装置)、熱線吸収フィルター、光
ファイバーおよび眼鏡レンズに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、近赤外線領域の光をカットするこ
とのできる光学フィルター(近赤外線カットフィルタ
ー)として、軽量で、成形・切削・研磨等の加工性が良
好な樹脂組成物からなるものが開発されている。かかる
樹脂組成物として、アクリル系樹脂中に銅イオン(近赤
外線吸収剤)が含有されてなるものが知られている(特
公昭62−5190号公報参照)。しかしながら、この
ような樹脂組成物においては、アクリル系樹脂中に銅イ
オンを十分に分散させた状態で含有させることが困難で
あるため、可視光線を高い効率で透過させることができ
ない、という問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような問題を解決
するための手段(樹脂組成物)として、特定の化学構造
を有する非重合性のリン酸エステル化合物と銅イオンと
からなる成分、および/または特定の化学構造を有する
非重合性のリン酸エステル銅化合物からなる成分をアク
リル系樹脂中に含有してなる樹脂組成物が本願の出願人
らにより提案されている(特願平9−229731号明
細書参照)。そして、このようなアクリル系樹脂組成物
からなる光学フィルターによれば、可視光線を有効に透
過し、従来公知の光学フィルターよりも高い効率で近赤
外線をカットすることができる。
【0004】しかして、近赤外線カットフィルターとし
ての機能を十分に発現させるためには、1000nm以
上の波長領域における光線も有効にカットできることが
望ましい。しかしながら、特願平9−229731号明
細書に記載の樹脂組成物からなる光学フィルターにあっ
ては、1000nm以上の波長領域(例えば1000〜
1500nm)における光線透過率が高く、近赤外線カ
ットフィルターとして十分な機能を発現するものではな
かった。そして、このような光学フィルターをプラズマ
ディスプレイ装置のパネル前面に配置する場合には、当
該パネルからの近赤外線を十分にカットすることができ
ず、当該プラズマディスプレイ装置の周囲において、近
赤外線に起因するリモコンの誤動作などを生じさせるこ
とがある。また、このような光学フィルターをパソコン
用のオンボードカメラに搭載する場合には、赤色画素子
が近赤外線を若干感じてしまい、結果として赤みがかっ
た映像になってしまう。
【0005】一方、近赤外線カットフィルターにおいて
は、可視領域の光を十分に透過させることができると共
に、近赤外線領域の光を効率的かつ均等にカット(バラ
ンスよく吸収)できることが望ましい。しかしながら、
特願平9−229731号明細書に記載の樹脂組成物か
らなる光学フィルターは、近赤外線領域における光の吸
収特性にバラツキがあり、当該領域における光をバラン
スよく吸収するものではない。具体的に説明すると、特
願平9−229731号明細書に記載の樹脂組成物から
なる光学フィルターにおいては、1000nmにおける
光透過率(T1000)と800nmにおける光透過率(T
800 )との差(800〜1000nmにおける分光透過
率曲線の勾配)が大きく、このような光学フィルターに
よっては、1000nm付近の光を十分に吸収すること
ができず、1000nm付近の光を十分に吸収させるた
めに、例えばフィルターの厚さを増加させると、当該光
学フィルターによって可視領域の光も吸収されてしま
い、可視領域の光の透過率が低下してしまう。
【0006】本発明は以上のような事情に基いてなされ
たものである。本発明の第1の目的は、幅広い波長領域
(例えば800〜1500nm)における近赤外線を有
効にカットすることができる樹脂組成物を提供すること
にある。本発明の第2の目的は、800〜1200nm
の波長領域における近赤外線を高い効率でカットするこ
とができる樹脂組成物を提供することにある。本発明の
第3の目的は、800〜1000nmの波長領域におけ
る近赤外線を高い効率で、かつ、バランスよくカットす
ることができる樹脂組成物を提供することにある。本発
明の第4の目的は、可視光線の透過性に優れた近赤外線
吸収性の樹脂組成物を提供することにある。本発明の第
5の目的は、近赤外線吸収性および可視光線透過性に優
れた樹脂組成物の製造法を提供することにある。本発明
の第6の目的は、幅広い波長領域における近赤外線を有
効にカットすることができる光学フィルターを提供する
ことにある。本発明の第7の目的は、幅広い波長領域に
おける近赤外線を有効にカットすることができる光学フ
ィルターを受光素子のための視感度補正フィルターとし
て備えてなるカメラを提供することにある。本発明の第
8の目的は、幅広い波長領域における近赤外線を有効に
カットすることができる光学フィルターをCCDのため
の視感度補正フィルターとして備えてなる撮像装置を提
供することにある。本発明の第9の目的は、幅広い波長
領域における近赤外線を有効にカットすることができる
光学フィルターをノイズカットフィルターとして備えて
なる赤外線通信環境整備装置を提供することにある。本
発明の第10の目的は、幅広い波長領域における近赤外
線を有効にカットすることができる光学フィルターをパ
ネル前面に配置してなるプラズマディスプレイ装置を提
供することにある。本発明の第11の目的は、幅広い波
長領域における近赤外線を有効にカットすることができ
る熱線吸収フィルターを提供することにある。本発明の
第12の目的は、幅広い波長領域における近赤外線を有
効にカットすることができる光ファイバーを提供するこ
とにある。本発明の第13の目的は、幅広い波長領域に
おける近赤外線を有効にカットすることができ、白内障
発症の抑制効果を有する眼鏡レンズを提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、特定の化学構
造を有するリン酸エステル銅化合物と、置換または未置
換のアミノ基とをアクリル系樹脂中に含有させることに
より、幅広い波長領域における近赤外線を有効にカット
することができるとともに、800〜1000nmの波
長領域における近赤外線をバランスよくカットすること
ができる樹脂組成物が得られることを見出し、かかる知
見に基いて完成されたものである。
【0008】すなわち、本発明の樹脂組成物は、下記式
(1)で表されるリン酸エステル化合物(以下、「特定
のリン酸エステル化合物」という。)と、銅イオンと、
置換または未置換のアミノ基とがアクリル系樹脂中に含
有されてなることを特徴とする。
【0009】
【化3】
【0010】本発明の樹脂組成物は、特定のリン酸エス
テル化合物と、銅イオンと、N,N−ジメチルアミノ基
とがアクリル系樹脂中に含有されてなることを特徴とす
る。
【0011】本発明の樹脂組成物は、下記式(2)また
は下記式(3)で表されるリン酸エステル銅化合物(以
下、「特定のリン酸エステル銅化合物」という。)と、
置換または未置換のアミノ基とがアクリル系樹脂中に含
有されてなることを特徴とする。
【0012】
【化4】
【0013】本発明の樹脂組成物は、特定のリン酸エス
テル銅化合物と、N,N−ジメチルアミノ基とがアクリ
ル系樹脂中に含有されてなることを特徴とする。
【0014】本発明の樹脂組成物においては、下記の形
態が好ましい。 〔1〕アクリル系樹脂100質量部あたり、銅イオンが
0.005〜20質量部含有されていること。 〔2〕上記式(1)〜(3)中、Rで示される基を構成
する基(R1 )が、炭素数1〜3のアルキル基(メチル
基・エチル基またはプロピル基)であること。 〔3〕上記式(1)〜(3)中、Rで示される基を構成
する基(R2 )が、エチレン基、プロピレン基またはブ
チレン基であること。 〔4〕上記式(1)〜(3)中、Rで示される基におけ
るアルキレンオキサイド基の繰り返し数(m)が1〜3
であること。 〔5〕上記式(1)〜(3)中、Rが、下記式(4)ま
たは下記式(5)で表される基であること。
【0015】
【化5】
【0016】本発明の樹脂組成物の製造法は、特定のリ
ン酸エステル化合物と、銅化合物と、置換または未置換
のアミノ基を含有する化合物と、アクリル系単量体とを
含有する単量体組成物を重合処理する工程を含むことを
特徴とする。本発明の樹脂組成物の製造法は、特定のリ
ン酸エステル化合物と、銅化合物と、置換または未置換
のアミノ基を含有する化合物とをアクリル系樹脂中に混
合する工程を含むことを特徴とする。
【0017】本発明の樹脂組成物の製造法は、特定のリ
ン酸エステル銅化合物と、置換または未置換のアミノ基
を含有する化合物と、アクリル系単量体とを含有する単
量体組成物を重合処理する工程を含むことを特徴とす
る。本発明の樹脂組成物の製造法は、特定のリン酸エス
テル銅化合物と、置換または未置換のアミノ基を含有す
る化合物とをアクリル系樹脂中に混合する工程を含むこ
とを特徴とする。
【0018】本発明の光学フィルターは、上記の樹脂組
成物(本発明の樹脂組成物)からなることを特徴とす
る。本発明のカメラは、受光素子のための視感度補正フ
ィルターとして、上記の光学フィルター(本発明の光学
フィルター)が搭載されていることを特徴とする。本発
明の撮像装置は、CCDのための視感度補正フィルター
として、上記の光学フィルター(本発明の光学フィルタ
ー)が搭載されていることを特徴とする。本発明の赤外
線通信環境整備装置は、ノイズカットフィルターとし
て、上記の光学フィルター(本発明の光学フィルター)
が搭載されていることを特徴とする。本発明のプラズマ
ディスプレイ装置は、上記の光学フィルター(本発明の
光学フィルター)がパネル前面に配置されてなることを
特徴とする。本発明の熱線吸収フィルターは、上記の光
学フィルター(本発明の光学フィルター)からなること
を特徴とする。本発明の光ファイバーは、上記の光学フ
ィルター(本発明の光学フィルター)からなることを特
徴とする。本発明の光ファイバーは、上記の光学フィル
ター(本発明の光学フィルター)が採光部に設けられて
いることを特徴とする。本発明の眼鏡レンズは、上記の
光学フィルター(本発明の光学フィルター)からなるこ
とを特徴とする。
【0019】本発明において「置換または未置換のアミ
ノ基」とは、下記式(6)で表される基をいうものとす
る。
【0020】
【化6】
【0021】(式中、R61およびR62は、それぞれ、水
素原子、置換もしくは未置換のアルキル基またはフェニ
ル基を示し、これらは同一であっても異なっていてもよ
い。)
【0022】
【作用】〔1〕アクリル系樹脂中において、特定のリン
酸エステル化合物に由来するリン酸基が銅イオンに配位
結合することにより、当該銅イオンがリン酸基を介して
アクリル系樹脂中に含有される。特定のリン酸エステル
銅化合物がアクリル系樹脂中に含有されることにより、
当該特定のリン酸エステル銅化合物を構成する銅イオン
がリン酸基を介してアクリル系樹脂中に含有される。そ
して、リン酸基を介して銅イオンを保持してなるアクリ
ル系樹脂は、近赤外線領域に特徴ある光吸収特性を示す
ものとなる。また、銅イオンとリン酸基とが配位結合さ
れて錯体が形成されていることにより、当該銅イオン
は、アクリル系樹脂中に均一に分散された状態で含有さ
れ、得られる樹脂組成物は、良好な透明性を有するもの
となる。ここで、「リン酸基」とは、PO(OH)n
(nは1または2である。)で表される基をいうものと
する。
【0023】〔2〕 特定のリン酸エステル化合物
と、銅化合物と、置換または未置換のアミノ基とをアク
リル系樹脂中に含有する本発明の樹脂組成物、および
特定のリン酸エステル銅化合物と、置換または未置換
のアミノ基とをアクリル系樹脂中に含有する本発明の樹
脂組成物によれば、800〜1000nmの波長領域に
おける近赤外線は勿論のこと、特定のリン酸エステル銅
化合物のみをアクリル系樹脂中に含有してなる樹脂組成
物(特願平9−229731号明細書)や従来公知の樹
脂組成物では十分にカットできなかった1000〜12
00nmの波長領域における近赤外線、さらに1200
〜1500nmの波長領域における近赤外線も有効にカ
ットすることができ、きわめて優れた近赤外線カット機
能を発揮することができる。
【0024】〔3〕本発明の樹脂組成物による最大吸収
波長は880nm付近であり、特定のリン酸エステル銅
化合物による最大吸収波長(800nm付近)よりも長
波長側にシフトしている。この結果、本発明の樹脂組成
物によれば、800〜1000nmの波長領域における
近赤外線を高い効率で、かつ、バランスよくカットする
ことができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明の樹脂組成物には、(1)特定のリン酸エ
ステル化合物と、銅イオンと、置換または未置換のアミ
ノ基とがアクリル系樹脂中に含有されてなる樹脂組成物
〔以下、「樹脂組成物(A)」ともいう。〕、および
(2)特定のリン酸エステル銅化合物と、置換または未
置換のアミノ基とがアクリル系樹脂中に含有されてなる
樹脂組成物〔以下、「樹脂組成物(B)」ともいう。〕
が包含され、さらに、(3)特定のリン酸エステル化合
物と、銅イオンと、特定のリン酸エステル銅化合物と、
置換または未置換のアミノ基とがアクリル系樹脂中に含
有されてなる樹脂組成物が包含される。
【0026】<樹脂組成物(A)>樹脂組成物(A)
は、特定のリン酸エステル化合物と、銅イオンと、置換
または未置換のアミノ基とがアクリル系樹脂中に含有さ
れてなる樹脂組成物である。
【0027】〔I〕特定のリン酸エステル化合物:樹脂
組成物(A)を構成する特定のリン酸エステル化合物
は、アクリル系樹脂中に高濃度の銅イオンを溶解(分
散)させる作用を有する化合物である。特定のリン酸エ
ステル化合物の分子構造を示す上記式(1)において、
Rは、アルキレンオキサイド基〔−(R2 −O)m −〕
と、アルキル基(−R1 )とが連結されてなる有機基で
ある。また、上記式(1)中、nは1(リン酸ジエステ
ル)または2(リン酸モノエステル)である。nが0
(リン酸トリエステル)の場合には、銅イオンと配位結
合またはイオン結合が可能な水酸基が存在しないため、
アクリル系樹脂中に銅イオンを分散させる効果が得られ
ない。
【0028】Rで示される基を表す式〔−(R2 −O)
m −R1 〕において、R1 は、炭素数が1〜20、好ま
しくは1〜10、更に好ましくは1〜3のアルキル基
(メチル基・エチル基・プロピル基)である。アルキル
基の炭素数が20を超えるリン酸エステル化合物は、ア
クリル系樹脂との相溶性が低下するため、アクリル系樹
脂中に銅イオンを分散させることが困難となる。
【0029】また、R2 は、炭素数が1〜6のアルキレ
ン基である。すなわち、アルキレンオキサイド基(−R
2 −O−)としては、メチレンオキサイド、エチレンオ
キサイド、プロピレンオキサイド基、ブチレンオキサイ
ド基、ペンチレンオキサイド基、ヘキシレンオキサイド
基などが挙げられ、特にエチレンオキサイド基、プロピ
レンオキサイド基およびブチレンオキサイド基が好まし
い。アルキレン基の炭素数が6を超えるリン酸エステル
化合物は、アクリル系樹脂との相溶性が低下する。
【0030】アルキレンオキサイド基の繰り返し単位数
(m)は、1〜6、好ましくは1〜3の整数である。こ
のmの値が6を超える場合には、得られる樹脂組成物の
硬度が大幅に低下するため好ましくない。一方、mの値
が0すなわちアルキレンオキサイド基が結合されていな
い場合には、アクリル系樹脂中に銅イオンを分散させる
性能が著しく低下する。
【0031】特定のリン酸エステル化合物の好ましい具
体例としては、下記式(7)〜(30)で表される化合
物を挙げることができる。
【0032】
【化7】
【0033】
【化8】
【0034】
【化9】
【0035】このような特定のリン酸エステル化合物の
調製方法としては、下記(1)〜(3)の方法を挙げる
ことができる。
【0036】(1)R−OHで表されるアルコール〔式
中、Rは、上記の式(1)〜(3)におけるRと同一で
ある。〕と、五酸化リンとを、適宜の有機溶媒(五酸化
リンとの反応性を有しない溶媒)中で反応させる方法。
この方法においては、例えば、R−OHで表されるアル
コールと、五酸化リンとを3:1(モル比)となる割合
で用いることにより、リン酸ジエステル(n=1)とリ
ン酸モノエステル(n=2)とが1:1(モル比)であ
る混合物を調製することができる。 (2)R−OHで表されるアルコールと、オキシハロゲ
ン化リンとを、適宜の有機溶媒(オキシハロゲン化リン
との反応性を有しない溶媒)中で反応させ、得られる生
成物に水を添加して加水分解する方法。 (3)R−OHで表されるアルコールと、三ハロゲン化
リンとを、適宜の有機溶媒(三ハロゲン化リンとの反応
性を有しない溶媒)中で反応させ、得られるホスホン酸
エステル化合物を酸化する方法。
【0037】〔II〕銅イオン(銅化合物):樹脂組成物
(A)を構成する銅イオンは、適宜の銅化合物(銅塩)
を、特定のリン酸エステル化合物および置換または未置
換のアミノ基を含有する化合物と共に、アクリル系樹脂
中に添加することによって、あるいはアクリル系樹脂を
得るための単量体に添加してこの系を重合処理すること
により、アクリル系樹脂中に含有させることができる。
上記の銅化合物の具体例としては、酢酸銅、塩化銅、ぎ
酸銅、ステアリン酸銅、安息香酸銅、エチルアセト酢酸
銅、ピロリン酸銅、ナフテン酸銅、クエン酸銅、硫酸
銅、硝酸銅、炭酸銅等の無水物まはた水和物が挙げられ
るが、これらの銅化合物のみに限定されるものではな
い。
【0038】銅イオンの含有割合は、アクリル系樹脂1
00質量部あたり、0.005〜20質量部であること
が好ましく、更に好ましくは0.01〜15質量部、特
に好ましくは0.02〜10質量部とされる。この割合
が0.005質量部未満である場合には、近赤外線を高
い効率で吸収する樹脂組成物を得ることが困難となる。
一方、この割合が20質量部を超える場合には、銅イオ
ンをアクリル系樹脂中に分散させることが困難となり、
可視光線透過性に優れた樹脂組成物が得られないことが
ある。
【0039】樹脂組成物(A)には、銅イオン以外の金
属イオン(以下、「他の金属イオン」という。)が含有
されていてもよい。かかる他の金属イオンの具体例とし
ては、ナトリウム、カリウム、カルシウム、バリウム、
鉄、マンガン、コバルト、マグネシウム、ニッケル、バ
ナジウム、アルミニウム、チタン、クロム、亜鉛等の金
属によるイオンが挙げられ、これらの他の金属イオン
は、銅イオンと同様にしてアクリル系樹脂中に含有させ
ることができる。
【0040】このような他の金属イオンの使用割合は、
金属イオン全体の50質量%以下であることが好まし
く、更に好ましくは30質量%以下、特に好ましくは2
0質量%以下である。この割合が50質量%を超える場
合には、近赤外線の吸収効率の高い樹脂組成物を得るこ
とが困難となる。
【0041】〔III 〕置換または未置換のアミノ基(ア
ミノ基含有化合物):「置換または未置換のアミノ基」
は、これを含有する化合物(以下、「アミノ基含有化合
物」という。)によってアクリル系樹脂中に導入するこ
とができる。アミノ基含有化合物としては、不飽和基を
含有する重合性(単官能・多官能)の化合物であって
も、非重合性の化合物であってもよい。
【0042】かかるアミノ基含有化合物の具体例として
は、アンモニア、メチルアミン、エチルアミン、n−プ
ロピルアミン、イソプロピルアミン、n−ブチルアミ
ン、イソブチルアミン、tert−ブチルアミン、n−
ペンチルアミン、イソペンチルアミン、tert−ペン
チルアミン、シクロペンチルアミン、n−ヘキシルアミ
ン、イソヘキシルアミン、tert−ヘキシルアミン、
シクロヘキシルアミン、ヘプチルアミン、イソヘプチル
アミン、tert−ヘプチルアミン、オクチルアミン、
ノニルアミン、デシルアミン;
【0043】ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジ−n
−プロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ジ−n−ブ
チルアミン、ジイソブチルアミン、ジ−tert−ブチ
ルアミン、ジ−n−ペンチルアミン、ジイソペンチルア
ミン、ジ−tert−ペンチルアミン、ジシクロペンチ
ルアミン、ジ−n−ヘキシルアミン、ジイソヘキシルア
ミン、ジ−tert−ヘキシルアミン、ジシクロヘキシ
ルアミン、ジヘプチルアミン、ジイソヘプチルアミン、
ジ−tert−ヘプチルアミン、ジオクチルアミン、ジ
ノニルアミン、ジデシルアミン、ジフェニルアミン;
【0044】トリメチルアミン、トリエチルアミン、ト
リ−n−プロピルアミン、トリイソプロピルアミン、ト
リ−n−ブチルアミン、トリイソブチルアミン、トリ−
tert−ブチルアミン、トリ−n−ペンチルアミン、
トリイソペンチルアミン、トリ−tert−ペンチルア
ミン、トリシクロペンチルアミン、トリ−n−ヘキシル
アミン、トリイソヘキシルアミン、トリ−tert−ヘ
キシルアミン、トリシクロヘキシルアミン、トリヘプチ
ルアミン、トリソヘプチルアミン、トリ−tert−ヘ
プチルアミン、トリオクチルアミン、トリノニルアミ
ン、トリデシルアミン、トリフェニルアミン;
【0045】ジメチルアミノエタン、ジメチルアミノプ
ロパン、ジメチルアミノブタン、ジメチルアミノプテ
ン、ジメチルアミノペンタン、ジメチルアミノヘキサ
ン、ジメチルアミノヘプタン、ジエチルアミノエタン、
ジエチルアミノプロパン、ジエチルアミノブタン、ジエ
チルアミノプテン、ジエチルアミノペンタン、ジエチル
アミノヘキサン、ジエチルアミノヘプタン;
【0046】アニリン、N−メチルアニリン、N,N−
ジメチルアニリン、N−エチルアニリン、N,N−ジエ
チルアニリン、p−トルイジン、p−フルオロアニリ
ン、p−クロロアニリン、p−ブロモアニリン、p−ヨ
ードアニリン、p−アニシジン、p−ニトロアニリン、
o−トルイジン、o−フルオロアニリン、o−クロロア
ニリン、o−ブロモアニリン、o−ヨードアニリン、o
−アニシジン、o−ニトロアニリン、m−トルイジン、
m−フルオロアニリン、m−クロロアニリン、m−ブロ
モアニリン、m−ヨードアニリン、m−アニシジン、m
−ニトロアニリン;
【0047】メチレンジアミン、エチレンジアミン、ト
リメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタ
メチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメ
チレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレ
ンジアミン、デカメチレンジアミン、N,N,N’,
N’−テトラメチルメチレンジアミン、N,N,N’,
N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,
N’−テトラメチル−1,3−プロパンジアミン、N,
N,N’,N’−テトラメチルテトラメチレンジアミ
ン、N,N,N’,N’−テトラメチルペンタメチレン
ジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサメ
チレンチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメ
チルヘプタメチレンジアミン、N,N,N’,N’−テ
トラメチルオクタメチレンジアミン、N,N,N’,
N’−テトラメチルノナメチレンジアミン、N,N,
N’,N’−テトラメチルデカメチレンレンジアミン、
N,N,N’,N’−テトラメチルプロピレンジアミ
ン、N,N,N’,N’−テトラメチルブテンジアミ
ン、N,N,N’,N’−テトラメチルペンテンジアミ
ン、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキセンジアミ
ン、N,N,N’,N’−テトラエチルメチレンジアミ
ン、N,N,N’,N’−テトラエチルエチレンジアミ
ン、N,N,N’,N’−テトラエチルトリメチレンジ
アミン、N,N,N’,N’−テトラエチルテトラエチ
レンジアミン、N,N,N’,N’−テトラエチルペン
タメチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラエチ
ルヘキサメチレンチレンジアミン、N,N,N’,N’
−テトラエチルヘプタメチレンジアミン、N,N,
N’,N’−テトラエチルオクタメチレンジアミン、
N,N,N’,N’−テトラエチルノナメチレンジアミ
ン、N,N,N’,N’−テトラエチルデカメチレンレ
ンジアミン;
【0048】1,3ビス(ジメチルアミノ)−2−プロ
パノール、アクリル酸−1,3ビス(ジメチルアミノ)
−2−プロパン、メタクリル酸−1,3ビス(ジメチル
アミノ)−2−プロパン、酢酸−1,3ビス(ジメチル
アミノ)−2−プロパン、N,N,N’,N’−テトラ
メチル−2−ブテン−1,4−ジアミン、トリイソプロ
パノールアミン、メタクリル酸−2−(N,N−ジメチ
ルアミノ)エチル、アクリル酸−2−(N,N−ジメチ
ルアミノ)エチル、酢酸−2−(N,N−ジメチルアミ
ノ)エチル、メタクリル酸−3−(N,N−ジメチルア
ミノ)プロピル、アクリル酸−3−(N,N−ジメチル
アミノ)プロピル、酢酸−3−(N,N−ジメチルアミ
ノ)プロピル、メタクリル酸−4−(N,N−ジメチル
アミノ)ブチル、アクリル酸−4−(N,N−ジメチル
アミノ)ブチル、酢酸−4−(N,N−ジメチルアミ
ノ)ブチル、N−(3−ジメチルアミノプロピル)メタ
クリルアミド、N−(2−ジメチルアミノエチル)メタ
クリルアミド、N−(4−ジメチルアミノブチル)メタ
クリルアミド、N−(3−ジメチルアミノプロピル)ア
クリルアミド、N−(2−ジメチルアミノエチル)アク
リルアミド、N−(4−ジメチルアミノブチル)アクリ
ルアミド、ジメチルアミノメタノール、ジメチルアミノ
エタノール、ジメチルアミノプロパノール、ジメチルア
ミノブタノール、ジメチルアミノペンタノール、ジメチ
ルアミノヘキサノール、ジメチルアミノヘプタノール、
ジメチルアミノオクタメチレンアルコール、ジメチルア
ミノノナメチレンアルコール、ジメチルアミノデカメチ
レンアルコール、エチレンジアミン四酢酸、ジメチルア
ミノアセトアルデヒドジエチルアセタール、3−(ジメ
チルアミノ)アクリロニトリル、3−(ジメチルアミ
ノ)メタクリロニトリル、1−(2−ジメチアルミノエ
チル)−4−メチルピペリジン、N,N−ジメチルアミ
ノメチレンマロン酸ジメチルエステル、ジメチルアミノ
メチルニトリル、ジメチルアミノエチリルニトリル、ジ
メチルアミノプロピオノニトリル、ジメチルアミノブチ
リルニトリル、ジメチルアミノペンチルニトリル、ジメ
チルアミノヘキシルニトリル;
【0049】1,3ビス(ジエチルアミノ)−2−プロ
パノール、アクリル酸−1,3ビス(ジエチルアミノ)
−2−プロパン、メタクリル酸−1,3ビス(ジエチル
アミノ)−2−プロパン、酢酸−1,3ビス(ジエチル
アミノ)−2−プロパン、N,N,N’,N’−テトラ
メチル−2−ブテン−1,4−ジアミン、トリイソプロ
パノールアミン、メタクリル酸−2−(N,N−ジエチ
ルアミノ)エチル、アクリル酸−2−(N,N−ジエチ
ルアミノ)エチル、酢酸−2−(N,N−ジエチルアミ
ノ)エチル、メタクリル酸−3−(N,N−ジエチルア
ミノ)プロピル、アクリル酸−3−(N,N−ジエチル
アミノ)プロピル、酢酸−3−(N,N−ジエチルアミ
ノ)プロピル、メタクリル酸−4−(N,N−ジエチル
アミノ)ブチル、アクリル酸−4−(N,N−ジエチル
アミノ)ブチル、酢酸−4−(N,N−ジエチルアミ
ノ)ブチル、N−(3−ジエチルアミノプロピル)メタ
クリルアミド、N−(2−ジエチルアミノエチル)メタ
クリルアミド、N−(4−ジエチルアミノブチル)メタ
クリルアミド、N−(3−ジエチルアミノプロピル)ア
クリルアミド、N−(2−ジエチルアミノエチル)アク
リルアミド、N−(4−ジエチルアミノブチル)アクリ
ルアミド、ジエチルアミノメタノール、ジエチルアミノ
エタノール、ジエチルアミノプロパノール、ジエチルア
ミノブタノール、ジエチルアミノペンタノール、ジエチ
ルアミノヘキサノール、ジエチルアミノヘプタノール、
ジエチルアミノオクタメチレンアルコール、ジエチルア
ミノノナメチレンアルコール、ジエチルアミノデカメチ
レンアルコール、エチレンジアミン四酢酸、ジエチルア
ミノアセトアルデヒドジエチルアセタール、3−(ジエ
チルアミノ)アクリロニトリル、3−(ジエチルアミ
ノ)メタクリロニトリル、1−(2−ジエチルアミノエ
チル)−4−メチルピペリジン、N,N−ジエチルアミ
ノメチレンマロン酸ジメチルエステル、ジエチルアミノ
メチルニトリル、ジエチルアミノエチリルニトリル、ジ
エチルアミノプロピオノニトリル、ジエチルアミノブチ
リルニトリル、ジエチルアミノペンチルニトリル、ジエ
チルアミノヘキシルニトリル等を挙げることができる。
【0050】これらのうち、N,N−ジメチルアミノ基
〔(CH3 2 N−〕を含有する化合物は、アクリル系
樹脂中への銅イオンの分散性を特に向上させることがで
きる観点から好ましい。
【0051】〔IV〕アクリル系樹脂:樹脂組成物(A)
を構成するアクリル系樹脂としては、(メタ)アクリル
酸エステル系単量体(以下、「アクリル系単量体」とい
う。)をラジカル重合させて得られる重合体を好ましく
用いることができる。かかるアクリル系単量体の具体例
としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メ
タ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレー
ト、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル
(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレー
ト、t−ブチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル
(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレ
ート等のアルキル(メタ)アクリレート類、グリシジル
(メタ)アクリレート、2−ヒドロシキエチル(メタ)
アクリレート、2−ヒドロシキプロピル(メタ)アクリ
レート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、イソ
ボルニル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレン
(メタ)アクリレート、フェノキシ(メタ)アクリレー
ト等の変性(メタ)アクリレート類、エチレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)
アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)ア
クリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリ
レート、2−ヒドロキシ−1,3−ジ(メタ)アクリレ
ート、2,2−ビス〔4−(メタ)アクリロキシエトキ
シ〕フェニルプロパン、2−ヒドロキシ−1−(メタ)
アクリロキシ−3−(メタ)アクリロキシプロパン、ト
リメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペン
タエリトリットトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリ
トリットテトラ(メタ)アクリレート等の多官能(メ
タ)アクリレート類などが挙げられる。これらの単量体
は、単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることが
できる。
【0052】また、アクリル系樹脂は、上記のアクリル
系単量体と、これと共重合可能な共重合性単量体とをラ
ジカル重合させて得られる共重合体であってもよい。か
かる共重合性単量体の具体例としては、(メタ)アクリ
ル酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルコハク
酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフタル酸等
の不飽和カルボン酸、スチレン、α−メチルスチレン、
クロルスチレン、ジブロムスチレン、メトキシスチレ
ン、ビニル安息香酸、ヒドロキシメチルスチレン等の芳
香族ビニル化合物などが挙げられる。
【0053】以上において、単量体として単官能性のも
ののみを用いる場合には、溶融による成形加工が可能な
熱可塑性のアクリル系樹脂(樹脂組成物)を調製するこ
とができる。また、単量体の一部または全部として多官
能性のものを用いる場合には、熱硬化性のアクリル系樹
脂(樹脂組成物)を調製することができる。本発明にお
いては、得られる樹脂組成物の使用目的、用途、加工方
法等に応じて、熱可塑性のアクリル系樹脂または熱硬化
性のアクリル系樹脂を選択して用いることができる。
【0054】<樹脂組成物(B)>樹脂組成物(B)
は、特定のリン酸エステル銅化合物と、置換または未置
換のアミノ基とがアクリル系樹脂中に含有されてなる樹
脂組成物である。
【0055】〔I〕特定のリン酸エステル銅化合物:特
定のリン酸エステル銅化合物の分子構造を示す上記式
(2)および(3)において、Rは、特定のリン酸エス
テル化合物の有するRと同一の有機基を示している。
【0056】特定のリン酸エステル銅化合物は、前記特
定のリン酸エステル化合物と、前記銅化合物とを反応さ
せることにより調製することができる。ここに、特定の
リン酸エステル化合物と銅化合物との反応は、適宜の条
件下で両者を接触させることにより行われる。具体的に
は、下記(a)〜(c)の方法を挙げることができる。
【0057】(a)特定のリン酸エステル化合物と、銅
化合物とを混合して両者を反応させる方法。 (b)適宜の溶媒中において、特定のリン酸エステル化
合物と銅化合物とを反応させる方法。 (c)特定のリン酸エステル化合物が有機溶媒中に含有
されてなる有機溶媒層と、銅化合物が溶解されてなる水
層とを接触させることにより、特定のリン酸エステル化
合物と銅化合物とを反応させる方法。
【0058】特定のリン酸エステル化合物と銅化合物と
の反応条件としては、反応温度が0〜200℃、好まし
くは40〜150℃、さらに好ましくは60〜100℃
であり、反応時間が30秒間〜10時間、好ましくは3
分間〜7時間、さらに好ましくは5分間〜5時間であ
る。
【0059】上記(b)の方法において用いられる溶媒
としては、用いられる特定のリン酸エステル化合物を溶
解し得るものであれば、特に限定されず、例えば、蒸留
水、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族化合物、
メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルア
ルコール等のアルコール類、メチルセロソルブ、エチル
セロソルブ等のグリコールエーテル類、ジエチルエーテ
ル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル等のエ
ーテル類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン
類、酢酸エチル等のエステル類、ヘキサン、ケロシン、
石油エーテルなどが挙げられる。また、(メタ)アクリ
レート等の(メタ)アクリル酸エステル類、スチレン、
α−メチルスチレン等の芳香族ビニル化合物などの重合
性を有する有機溶媒を用いることもできる。
【0060】また、上記(c)の方法において用いられ
る有機溶媒としては、水に不溶または難溶であって、用
いられる特定のリン酸エステル化合物を溶解し得るもの
であれば、特に限定されず、例えば(b)の方法におい
て用いられる有機溶媒として例示したもののうち、芳香
族化合物、エーテル類、エステル類、ヘキサン、ケロシ
ン、(メタ)アクリル酸エステル類、芳香族ビニル化合
物などが挙げられる。
【0061】特定のリン酸エステル化合物と銅化合物と
の反応においては、銅化合物から陰イオンに由来する酸
成分が遊離される。このような酸成分は、得られる樹脂
組成物の耐湿性および熱安定性を低下させる原因となる
ことがあるため、必要に応じて除去することが好まし
い。
【0062】上記(a)または(b)の方法によって特
定のリン酸エステル銅化合物を調製する場合には、特定
のリン酸エステル化合物と銅化合物とを反応させた後、
生成される酸成分〔(b)の方法では生成された酸成分
および有機溶媒〕を蒸留または濾過することによって除
去することができる。
【0063】また、上記(c)の方法により特定のリン
酸エステル銅化合物を製造する場合には、酸成分を除去
する好ましい方法として、以下の方法を挙げることがで
きる。水に不溶または難溶の有機溶媒に特定のリン酸エ
ステル化合物が含有されてなる有機溶媒層に、アルカリ
成分を添加することによって中和した後、この有機溶媒
層と、銅化合物が溶解された水層とを接触させることよ
り、特定のリン酸エステル化合物と銅化合物とを反応さ
せ、その後、有機溶媒層と水層とを分離する方法。ここ
で、アルカリ成分としては、水酸化ナトリウム、水酸化
カリウム、アンモニアなどが挙げられるが、これらに限
定されるものではない。このような方法によれば、銅化
合物から遊離される酸成分とアルカリ成分とによって水
溶性の塩が形成され、この塩が水層に移行すると共に、
生成される特定のリン酸エステル銅化合物が有機溶媒層
に移行するため、当該水層と有機溶媒層とを分離するこ
とにより、酸成分を除去することができる。
【0064】〔II〕置換または未置換のアミノ基(アミ
ノ基含有化合物):「置換または未置換のアミノ基」
は、アミノ基含有化合物によってアクリル系樹脂中に導
入することができる。かかるアミノ基含有化合物として
は、樹脂組成物(A)を構成するものとして例示した重
合性化合物および非重合性化合物を挙げることができ
る。
【0065】〔III 〕アクリル系樹脂:樹脂組成物
(B)を構成するアクリル系樹脂としては、樹脂組成物
(A)を構成するものとして例示した重合体〔アクリル
系単量体から得られる(共)重合体、およびアクリル系
単量体と共重合性単量体とから得られる共重合体)を好
ましく用いることができる。
【0066】<樹脂組成物の製造法>本発明の樹脂組成
物である樹脂組成物(A)は、特定のリン酸エステル化
合物と、銅イオンと、アミノ基含有化合物とをアクリル
系樹脂中に含有させることにより製造することができ
る。また、樹脂組成物(B)は、特定のリン酸エステル
銅化合物と、アミノ基含有化合物とをアクリル系樹脂中
に含有させることにより製造することができる。
【0067】ここに、樹脂組成物(A)における特定の
リン酸エステル化合物の含有割合としては、アクリル系
樹脂100質量部に対して0.005〜40質量部であ
ることが好ましく、更に好ましくは0.01〜30質量
部、特に好ましくは0.04〜25質量部である。この
割合が0.01質量部未満である場合には、アクリル系
樹脂中に銅イオンを分散させることが困難となり、近赤
外線の吸収効率の高い樹脂組成物を得ることが困難とな
る。一方、この割合が40質量部を超える場合には、得
られる樹脂組成物が軟らかくなり過ぎて実用性が損なわ
れる。
【0068】また、樹脂組成物(B)における特定のリ
ン酸エステル銅化合物の含有割合としては、アクリル系
樹脂100質量部に対して0.01〜40質量部である
ことが好ましく、更に好ましくは0.05〜30質量
部、特に好ましくは0.07〜25質量部である。
【0069】本発明の樹脂組成物〔樹脂組成物(A)・
樹脂組成物(B)〕におけるアミノ基含有化合物の含有
割合は、アクリル系樹脂100質量部に対して0.00
5〜20質量部であることが好ましく、更に好ましくは
0.01〜15質量部、特に好ましくは0.02〜10
質量部である。この割合が0.005質量部未満である
場合には、長波長側(900nm以上)の光を効率的に
カットすることができなくなる。一方、この割合が20
質量部を超える場合には、得られる樹脂組成物が軟らか
くなり過ぎて実用性が損なわれる。
【0070】本発明の樹脂組成物〔樹脂組成物(A)・
樹脂組成物(B)〕の製造法は、特に限定されるもので
はないが、好ましい方法として、下記の方法を挙げるこ
とができる。 (1)アクリル系樹脂を得るための単量体〔アクリル系
単量体(必須)および共重合性単量体(任意)〕中に、
特定のリン酸エステル化合物と、銅化合物と、アミノ基
含有化合物とを添加して混合することにより単量体組成
物を調製し、この単量体組成物をラジカル重合処理して
樹脂組成物(A)を得る方法。
【0071】(2)アクリル系樹脂を得るための単量体
中に、特定のリン酸エステル銅化合物と、アミノ基含有
化合物とを添加して混合することにより単量体組成物を
調製し、この単量体組成物をラジカル重合処理して樹脂
組成物(B)を得る方法。
【0072】(3)熱可塑性のアクリル系樹脂中に、特
定のリン酸エステル化合物と、銅化合物と、アミノ基含
有化合物とを添加混合して樹脂組成物(A)を得る方
法。
【0073】(4)熱可塑性のアクリル系樹脂中に、特
定のリン酸エステル銅化合物と、アミノ基含有化合物と
を添加混合して樹脂組成物(B)を得る方法。
【0074】上記(1)〜(2)の方法において、単量
体組成物のラジカル重合処理の具体的な方法としては、
特に限定されるものではなく、通常のラジカル重合開始
剤を用いるラジカル重合法、例えば塊状(キャスト)重
合法、懸濁重合法、乳化重合法、溶液重合法等の公知の
方法を利用することができる。また、光重合開始剤を用
い、紫外線・可視光線等の放射線により重合反応させる
光重合法を採用することもできる。
【0075】また、上記(3)〜(4)の具体的方法と
しては、 溶融状態のアクリル系樹脂中に、特定のリン酸エス
テル化合物と、銅化合物と、アミノ基含有化合物とを添
加して混練する方法(後添加法)、 溶融状態のアクリル系樹脂中に、特定のリン酸エス
テル銅化合物と、アミノ基含有化合物とを添加して混練
する方法(後添加法)、 水溶性の小さな有機溶媒(トルエン、キシレン、ケ
ロシン等の炭化水素系溶媒)によって特定のリン酸エス
テル化合物を溶解して溶液を調製し、この溶液に、銅イ
オンを溶解する水溶液を接触させることにより、銅イオ
ンを前記溶液中に移行させ(これを「陽イオン抽出法」
という。)、特定のリン酸エステル銅化合物溶液を得、
当該特定のリン酸エステル銅化合物溶液から必要に応じ
て溶媒を除去し、この系(特定のリン酸エステル銅化合
物)を、アミノ基含有化合物とともに、溶融状態のアク
リル系樹脂中に添加混合する方法(後添加法)、 アクリル系樹脂を適宜の有機溶媒に溶解または膨潤
させ、得られた溶液または膨潤した樹脂中に、特定のリ
ン酸エステル化合物と、銅化合物と、アミノ基含有化合
物とを添加して混合した後、当該溶液または樹脂から有
機溶媒を除去する方法、 アクリル系樹脂を適宜の有機溶媒に溶解または膨潤
させ、得られた溶液または膨潤した樹脂中に、特定のリ
ン酸エステル銅化合物と、アミノ基含有化合物とを添加
して混合した後、当該溶液または樹脂から有機溶媒を除
去する方法、
【0076】上記〜の方法において、混練する手段
としては、熱可塑性樹脂の溶融混練法として一般に用い
られている手段、例えばミキシングロールによって溶融
混練する手段、ヘンシェルミキサーなどによって予備混
合した後、押出機によって溶融混練する手段が挙げられ
る。
【0077】また、上記〜の方法に使用する有機溶
媒としては、アクリル系樹脂を溶解または膨潤させるも
のであれば特に限定されるものではないが、特定のリン
酸エステル銅化合物(あるいは、特定のリン酸エステル
化合物および銅化合物)と、アミノ基含有化合物とを添
加して混合した後に容易に除去することができるもので
あることが好ましい。かかる有機溶媒の具体例として
は、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピ
ルアルコール等のアルコール類、アセトン、メチルエチ
ルケトン等のケトン類、ベンゼン、トルエン、キシレン
等の芳香族炭化水素類、ジクロロメタン、ジクロロエタ
ン、塩化メチレン等の塩素系炭化水素類、ジメチルアク
リルアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムア
ミド、N−メチルピロリドン等のアミド系溶媒等などを
挙げることができる。
【0078】また、上記(1)および(3)の方法〔樹
脂組成物(A)の調製方法〕においては、特定のリン酸
エステル化合物と銅化合物とが反応すると、銅化合物か
ら陰イオンに由来する酸成分が遊離される。このような
酸成分は、前述と同様の理由により、必要に応じて除去
することが好ましい。このような酸成分を除去する方法
としては、 樹脂組成物を適宜の有機溶媒(陰イオンとの親和性
の強い溶媒)に浸漬させることにより、酸成分を抽出除
去する方法、 単量体組成物の重合処理を行う前に、当該単量体組
成物を冷却処理することにより、当該単量体組成物から
陰イオンに由来する酸(単量体組成物に対する溶解度の
小さい酸)を析出させて濾別分離する方法、
【0079】上記の方法(抽出法)において用いられ
る有機溶媒としては、遊離される酸成分を溶解すること
ができ、用いられるアクリル系樹脂に対して適度な親和
性(アクリル系樹脂を溶解しないが、当該アクリル系樹
脂中に浸透する程度の親和性)を有するものであれば、
特に限定されるものではない。このような溶媒の具体例
としては、メチルアルコール、エチルアルコール、n−
プロピルアルコール、イソプロピルアルコール等の低級
脂肪族アルコール、アセトン、メチルエチルケトン、メ
チルイソブチルケトン等のケトン類、ジエチルエーテ
ル、石油エーテル等のエーテル類、n−ペンタン、n−
ヘキサン、n−ヘプタン、クロロホルム、メチレンクロ
ライド、四塩化炭素等の脂肪族系炭化水素類およびその
ハロゲン化物、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香
族系炭化水素類などが挙げられる。これらのうち、安息
香酸イオンとの親和性に優れたメチルアルコールが好ま
しい。
【0080】上記の方法(析出法)を採用する場合に
は、銅化合物として、遊離される酸成分(銅塩に由来す
る酸)が単量体に溶解されにくいものを用いることが好
ましく、具体的には、安息香酸などの芳香環を有するカ
ルボン酸の銅塩を用いることが好ましい。
【0081】このようにして得られる本発明の樹脂組成
物は、アクリル系樹脂中に銅イオンが十分に分散された
状態で含有されているため、可視光線透過性に優れ、近
赤外線を高い効率で吸収(カット)することができ、し
かも、紫外線による近赤外線吸収性の低下も少ない。ま
た、本発明の樹脂組成物は、特定のリン酸エステル化合
物と、銅イオンと、置換または未置換のアミノ基との相
互作用によって、あるいは、特定のリン酸エステル銅化
合物と、置換または未置換のアミノ基との相互作用によ
って、幅広い波長領域(例えば800〜1500nm)
における近赤外線を有効に吸収することができる。さら
に、本発明の樹脂組成物によれば、800〜1000n
mの波長領域における近赤外線を高い効率で、かつ、バ
ランスよくカットすることができる。
【0082】このようにして得られる本発明の樹脂組成
物は、用途に応じて、板状、円柱状、レンズ状等の所望
の形状に成形することができる。本発明の樹脂組成物
は、窓材等の熱線吸収フィルター、近赤外線カットフィ
ルター、近赤外線カットレンズ等の光学フィルターの構
成材料として好適に用いることができる。以下、かかる
光学フィルター(本発明の光学フィルター)およびその
応用例について説明する。
【0083】<本発明の光学フィルター>本発明の光学
フィルターは、本発明のアクリル系樹脂組成物からなる
ものであり、本発明のフィルターによれば、幅広い波長
領域における近赤外線を有効にカットすることができ
る。
【0084】<本発明の光学フィルターの応用例>本発
明の光学フィルターは、その優れた光学特性(幅広い波
長領域の近赤外線をカットする機能・800〜1000
nmの近赤外線をバランスランスよくカットする機能)
により、以下に示すような種々の用途に適用することが
できる。本発明の光学フィルターは、カメラの測光部に
おける受光素子(例えばシリコンフォトダイオードから
なる光電変換素子)のための視感度補正フィルターとし
て好適に用いることができる。ここに、本発明の光学フ
ィルターからなる『視感度補正フィルター』には、受光
素子に至る光路中に単独で配置される視感度補正フィル
ターのほか、集光レンズなどが含まれるものとする。本
発明の光学フィルターを搭載してなるカメラ(本発明の
カメラ)によれば、受光素子(シリコンフォトダイオー
ド)への入射光を、実質的に可視領域の光に限定するこ
とができ、この結果、正確な測光(露出操作)を行なう
ことができる。
【0085】本発明の光学フィルターは、撮像装置にお
けるCCD(例えばシリコンフォトダイオードからなる
光電変換素子)のための視感度補正フィルターとして好
適に用いることができる。ここに、本発明の光学フィル
ターからなる『視感度補正フィルター』には、CCDに
至る光路中に単独で配置される視感度補正フィルターの
ほか、リッド、レンズおよび保護板などが含まれるもの
とする。また、CCDを搭載する撮像装置としては、例
えばビデオカメラ、デジタルカメラ、ボードカメラ、カ
ラースキャナ、カラーファックス、カラー複写機、カラ
ーテレビ電話装置などを挙げることができる。本発明の
光学フィルターを搭載してなる撮像装置(本発明の撮像
装置)によれば、CCD(シリコンフォトダイオード)
への入射光を、実質的に可視領域の光に限定することが
でき、この結果、正確な測光(露出操作)を行なうこと
ができ、しかも、赤色成分の再現およびカラーバランス
にも支障を来すことはない。
【0086】本発明の光学フィルターは、赤外線通信装
置が使用される環境におけるノイズカットフィルターと
して好適に用いることができる。ここに、本発明の光学
フィルターからなる『ノイズカットフィルター』によっ
て近赤外線の発生源(例えば自動ドア、リモコン)から
の赤外線を遮断することにより、通信中におけるノイズ
の発生を確実に防止することができる。
【0087】また、本発明の光学フィルターを、プラズ
マディスプレイ装置のパネルの前面に配置することによ
って、当該パネルから照射される近赤外線を効率よくカ
ットすることができる。この結果、当該プラズマディス
プレイ装置の周囲において、近赤外線に起因するリモコ
ンの誤動作などを生じさせることはない。
【0088】本発明の光学フィルターは、熱線吸収フィ
ルターとして、具体的には、家屋、ビル等の建築物にお
ける窓材、自動車、電車の車輛等の窓材、農業用などの
温室の透光部材、照明用カバーなどとして好適に用いる
ことができる。
【0089】本発明の光学フィルターは、光ファイバー
の構成材料として好適に用いることができる。また、本
発明の光学フィルターを光ファイバーの採光部に設けて
もよい。
【0090】本発明の光学フィルターは、眼鏡レンズと
して好適に用いることができる。かかる眼鏡レンズ(本
発明の眼鏡レンズ)によれば、白内障発症の原因である
熱線や近赤外線から眼を確実に保護することができる。
【0091】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明するが、
本発明はこれらによって限定されるものではない。
【0092】<実施例1>下記表1に示す処方に従っ
て、メチルメタクリレート100gと、下記式(31)
で表される特定のリン酸エステル化合物4.53gとか
らなる混合物に、無水安息香酸銅(銅化合物)1.74
g(銅イオン含有量=0.36g)を添加し、60℃で
1時間攪拌することにより無水安息香酸銅を溶解させ、
次いで、メタクリル酸−2−ジメチルアミノエチル(ア
ミノ基含有化合物)5.94gを添加して混合すること
により単量体組成物を調製した。得られた単量体組成物
にt−ブチルペルオキシネオデカネート0.1gを添加
し、当該単量体組成物をディスク成形用のモールド(厚
さ2mmのディスク成形用)に注入し、35℃で5時
間、60℃で3時間、90℃で1時間と順次異なる温度
で注型重合を行うことにより、本発明の樹脂組成物から
なる厚さ2mmの透明なディスク(光学フィルター)を
得た。
【0093】
【化10】
【0094】<実施例2〜4>下記表1に示す処方に従
って、特定のリン酸エステル化合物の使用量、無水安息
香酸銅およびメタクリル酸−2−ジメチルアミノエチル
の添加量を変更したこと以外は実施例1と同様にして単
量体組成物を調製し、得られた単量体組成物を用いて実
施例1と同様の条件で注型重合を行うことにより、本発
明の樹脂組成物からなる厚さ2mmの透明なディスク
(光学フィルター)を得た。
【0095】<実施例5〜10>下記表1に示す処方に
従って、アミノ基含有化合物の種類および添加量を変更
したこと以外は実施例1と同様にして単量体組成物を調
製し、得られた単量体組成物を用いて実施例1と同様の
条件で注型重合を行うことにより、本発明の樹脂組成物
からなる厚さ2mmの透明なディスク(光学フィルタ
ー)を得た。
【0096】<実施例11>下記表1に示す処方に従っ
て、メチルメタクリレート100gと、上記式(31)
で表される特定のリン酸エステル化合物(リン酸ジエス
テル)0.96gと、下記式(32)で表される特定の
リン酸エステル化合物(リン酸モノエステル)2.31
gとからなる混合物に、無水安息香酸銅1.74g(銅
イオン含有量=0.36g)を添加し、60℃で1時間
攪拌することにより無水安息香酸銅を溶解させ、次い
で、メタクリル酸−2−ジメチルアミノエチル(アミノ
基含有化合物)5.94gを添加して混合することによ
り単量体組成物を調製した。得られた単量体組成物を用
いて実施例1と同様の条件で注型重合を行うことによ
り、本発明の樹脂組成物からなる厚さ2mmの透明なデ
ィスク(光学フィルター)を得た。
【0097】
【化11】
【0098】<実施例12>下記表1に示す配合処方に
従って、メチルメタクリレート100gに、下記式(3
3)で表される特定のリン酸エステル銅化合物4.90
gと、メタクリル酸−2−ジメチルアミノエチル5.9
4gとを添加して混合することにより単量体組成物を調
製し、得られた単量体組成物を用いて実施例1と同様の
条件で注型重合を行うことにより、本発明の樹脂組成物
からなる厚さ2mmの透明なディスク(光学フィルタ
ー)を得た。
【0099】
【化12】
【0100】<実施例13>加熱溶融させたポリメチル
メタクリレート100gに、上記式(33)で表される
特定のリン酸エステル銅化合物4.90gと、N,N,
N’,N’−テトラメチル−1,3−プロパンジアミン
1.23gとを添加して混合して本発明の樹脂組成物を
得、この樹脂組成物を使用して厚さ3mmの透明なディ
スク(光学フィルター)を得た。
【0101】<比較例1>下記表1に示す処方に従っ
て、メチルメタクリレート100gと、上記式(31)
で表される特定のリン酸エステル化合物4.53gとか
らなる混合物に、無水安息香酸銅1.74g(銅イオン
含有量=0.36g)を添加し、60℃で1時間攪拌す
ることにより無水安息香酸銅を溶解させて単量体組成物
を調製した。得られた単量体組成物を用いて実施例1と
同様の条件で注型重合を行うことにより、比較用の樹脂
組成物からなる厚さ2mmのディスク(光学フィルタ
ー)を得た。
【0102】
【表1】
【0103】<光学材料の評価>実施例1〜13および
比較例1に係るディスクを試験片として用い、分光光度
計「U−4000」(日立製作所製)により試験片の分
光透過率曲線を測定したところ、何れの試験片において
も、近赤外線領域および紫外線領域の光が効率的にカッ
ト(吸収)されていた。550nm、800nm、90
0nm、1000nm、1200nm、1300nmお
よび1500nmの波長における各試験片の分光透過
率、並びに1000nmにおける光透過率(T1000)と
800nmにおける光透過率(T800 )との差(T1000
−T800 )(バラツキの程度)を表2に示し、実施例1
に係るディスクの分光透過率曲線(250〜1200n
m)を図1に示す。
【0104】
【表2】
【0105】表2に示す結果から明らかなように、実施
例1〜13に係るディスクは、波長800〜1500n
mにおける透過率(特に800〜1200nmの透過
率)が低く、幅広い波長領域における近赤外線を有効に
カットするものであった。また、実施例1〜13に係る
ディスクは、800〜1000nmの波長領域における
透過率のバラツキが小さく、当該領域における近赤外線
をバランスよくカットできるものであった。さらに、実
施例1〜13に係るディスクによる550nmにおける
透過率は70%以上であり、当該ディスクは可視光線の
透過性にも優れていた。これに対して、比較例1に係る
ディスクは、800〜1500nmの透過率が高く、8
00〜1000nmにおける吸収特性のバラツキも大き
かった。
【0106】
【発明の効果】本発明の樹脂組成物によれば、幅広い波
長領域(例えば800〜1500nm)における近赤外
線を有効にカットすることができ、特に800〜120
0nmの波長領域における近赤外線を高い効率でカット
することができ、さらに、800〜1000nmの波長
領域における近赤外線をバランスよくカットすることが
できる。しかも、本発明の樹脂組成物は、可視光線の透
過性にも優れている。
【0107】本発明の製造法によれば、近赤外線吸収性
および可視光線透過性に優れた樹脂組成物を製造するこ
とができる。本発明の光学フィルターは、幅広い波長領
域における近赤外線をカットすることができ、可視光線
の透過性にも優れている。
【0108】本発明のカメラによれば、受光素子への入
射光を実質的に可視領域の光に限定することができ、正
確な測光(露出操作)を行なうことができる。本発明の
撮像装置によれば、CCDへの入射光を実質的に可視領
域の光に限定することができ、この結果、正確な測光
(露出操作)を行なうことができ、しかも、赤色成分の
再現性にも優れている。本発明の赤外線通信環境整備装
置によれば、通信中におけるノイズを確実に防止するこ
とができる。本発明のプラズマディスプレイ装置によれ
ば、その周囲において、近赤外線に起因するリモコンの
誤動作などを生じさせることはない。本発明の熱線吸収
フィルターによれば、室内等における温度上昇を確実に
抑制することができる。本発明の光ファイバーによれ
ば、当該光ファイバーにより導かれて放射される光の中
に熱線(近赤外線)が殆ど含まれないので、光の放射部
位付近(装置内・室内)における温度上昇を抑制するこ
とができる。本発明の眼鏡レンズによれば、白内障発症
の原因である熱線、近赤外線から眼を保護することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1に係るディスクについて測定した分光
透過率曲線である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02B 1/04 G02B 1/04 5/22 5/22 G02C 7/02 G02C 7/02 Fターム(参考) 2H048 CA04 CA05 CA12 CA19 CA20 4J002 BG041 BG051 BG071 DD077 DE247 DF008 DF037 DG037 EG047 EN028 EN038 EN068 ET008 EW046 GP01 GP02

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(1)で表されるリン酸エステル
    化合物と、銅イオンと、置換または未置換のアミノ基と
    がアクリル系樹脂中に含有されてなることを特徴とする
    樹脂組成物。 【化1】
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の式(1)で表されるリ
    ン酸エステル化合物と、銅イオンと、N,N−ジメチル
    アミノ基とがアクリル系樹脂中に含有されてなることを
    特徴とする樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 下記式(2)または下記式(3)で表さ
    れるリン酸エステル銅化合物と、置換または未置換のア
    ミノ基とがアクリル系樹脂中に含有されてなることを特
    徴とする樹脂組成物。 【化2】
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の式(2)または式
    (3)で表されるリン酸エステル銅化合物と、N,N−
    ジメチルアミノ基とがアクリル系樹脂中に含有されてな
    ることを特徴とする樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の式(1)で表されるリ
    ン酸エステル化合物と、銅化合物と、置換または未置換
    のアミノ基を含有する化合物と、アクリル系単量体とを
    含有する単量体組成物を重合処理する工程を含むことを
    特徴とする樹脂組成物の製造法。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の式(1)で表されるリ
    ン酸エステル化合物と、銅化合物と、置換または未置換
    のアミノ基を含有する化合物とをアクリル系樹脂中に混
    合する工程を含むことを特徴とする樹脂組成物の製造
    法。
  7. 【請求項7】 請求項2に記載の式(2)または式
    (3)で表されるリン酸エステル銅化合物と、置換また
    は未置換のアミノ基を含有する化合物と、アクリル系単
    量体とを含有する単量体組成物を重合処理する工程を含
    むことを特徴とする樹脂組成物の製造法。
  8. 【請求項8】 請求項2に記載の式(2)または式
    (3)で表されるリン酸エステル銅化合物と、置換また
    は未置換のアミノ基を含有する化合物とをアクリル系樹
    脂中に混合する工程を含むことを特徴とする樹脂組成物
    の製造法。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至請求項4の何れかに記載の
    樹脂組成物からなることを特徴とする光学フィルター。
  10. 【請求項10】 受光素子のための視感度補正フィルタ
    ーとして、請求項9に記載の光学フィルターが搭載され
    ているカメラ。
  11. 【請求項11】 CCDのための視感度補正フィルター
    として、請求項9に記載の光学フィルターが搭載されて
    いる撮像装置。
  12. 【請求項12】 ノイズカットフィルターとして、請求
    項9に記載の光学フィルターが搭載されている赤外線通
    信環境整備装置。
  13. 【請求項13】 請求項9に記載の光学フィルターがパ
    ネル前面に配置されてなるプラズマディスプレイ装置。
  14. 【請求項14】 請求項9に記載の光学フィルターから
    なる熱線吸収フィルター。
  15. 【請求項15】 請求項9に記載の光学フィルターから
    なる光ファイバー。
  16. 【請求項16】 請求項9に記載の光学フィルターが採
    光部に設けられている光ファイバー。
  17. 【請求項17】 請求項9に記載の光学フィルターから
    なる眼鏡レンズ。
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