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JP2000007557A - 不快な味がマスキングされた造粒組成物及びその製造方法 - Google Patents

不快な味がマスキングされた造粒組成物及びその製造方法

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JP2000007557A
JP2000007557A JP17424498A JP17424498A JP2000007557A JP 2000007557 A JP2000007557 A JP 2000007557A JP 17424498 A JP17424498 A JP 17424498A JP 17424498 A JP17424498 A JP 17424498A JP 2000007557 A JP2000007557 A JP 2000007557A
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unpleasant taste
ingredient
granules
taste
aqueous dispersion
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JP17424498A
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Norio Kizu
典生 木津
Shigeo Ogasawara
榮男 小笠原
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Lion Corp
Original Assignee
Lion Corp
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 不快な味を有する成分を水難溶性高分子
物質の水分散液にて造粒した造粒物より水分を除去して
なることを特徴とする不快な味がマスキングされた造粒
組成物。 【効果】 本発明の造粒組成物は、口中で感じる不快な
味の抑制効果に優れ、良好な矯味を有する上、簡単かつ
安価な設備及び工程で調製することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、口中で感じる不快
な味の抑制効果に優れ、特に医薬品などの有効成分が強
い苦味、酸味、渋味等を有する場合において、その不快
な味が効果的にマスキングされた造粒組成物及びその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】生理活
性成分を固形製剤とする場合、生理活性成分特有の不快
な味が当該製剤の服用性を悪くする場合が少なくない。
特に小児に対しては、苦味、酸味、渋味等の不快な味を
もつ生理活性成分が配合されている場合、投薬を拒否し
たり、大量の水とともに服用しなければならないなどの
問題がある。
【0003】一般に内服用の固形製剤は、生理活性成分
と賦形剤を予め混合あるいは適当に造粒した後、顆粒剤
として調製したり、更に結合剤、崩壊剤、崩壊助剤、賦
形剤、滑沢剤等を加えて圧縮成形し、錠剤として調製さ
れる。
【0004】これらの汎用製剤は、その携帯性における
小型化、安全性面の配慮から種々の添加剤の添加量の低
減が望まれているところであり、少量の添加剤の配合で
生理活性成分の効果を発揮させることはもとより、使用
性や嗜好性にまで踏み込んだ製剤が望まれている。
【0005】これらの要請に対し、生理活性成分の表面
を被覆し、口中での生理活性成分の溶出を抑制して不快
な味を低減する方法が、特開昭63−301815号公
報、特開昭61−152623号公報、特公昭64−5
004号公報等に提案されている。しかし、特開昭63
−301815号公報に記載のスプレードライ法による
マスキング方法は、咀嚼した場合には不快な味がしてし
まい、他の方法も、活性成分の生体内での放出がばらつ
くこともあり、緻密な溶出性能を必要とする製剤への応
用に問題がある上、これらの調製に煩雑な工程を必要と
したり、有機溶剤を使用しなければならない等の課題が
あった。
【0006】また、硫酸マグネシウムを添加してマスキ
ングする方法が特開平2−25428号公報等に提案さ
れているが、硫酸マグネシウムの添加による効果は少量
では必ずしも充分な矯味効果を期待できるものではな
い。一方、特開昭61−69729号公報には、生理活
性成分を包接する方法が提案されているが、生理活性成
分の配合量が多い場合については生理活性成分に対して
更に大量のホスト成分となるシクロデキストリンが必要
となる。このことは製剤の合計量を増加させ、服用性を
悪化させることにつながる。更に、包接された活性成分
の溶出速度が遅延する等、根本的な問題点も残されてお
り、特に速効性を要求されるような活性成分については
重大な問題がある。
【0007】近年、解熱薬、鎮痛薬、感冒薬などを錠
剤、顆粒剤に製剤して使用することは広く知られている
ことであるが、これら製剤には、望ましい物性を与える
ためにデンプン、乳糖、マンニトール等の賦形剤、カル
ボキシメチルセルロース、結晶セルロース等の崩壊剤等
が配合添加される。特に咀嚼製剤等の口腔中での崩壊性
が早い製剤については、活性成分の味が直接口中に広が
るため、例えば苦味等の不快な味を弱めるために甘味剤
を配合することが少なくない。この場合、甘味剤として
は、白糖が最も汎用されているが、その他にもマンニト
ール、果糖等の糖類やグリチルリチン酸ジカリウム、合
成甘味料としてサッカリン、サッカリンナトリウム、ア
スパルテーム等が配合されている。しかし、白糖、マン
ニトール、果糖、キシリット、ブドウ糖等は、増量して
も効果が不十分であり、また、アスパルテーム、グリチ
ルリチン酸ジカリウム、サッカリン、サッカリンナトリ
ウム等の合成甘味料は、増量することにより逆に苦味を
増加させてしまうものであり、上記甘味剤の配合は、満
足できる方法とは言い難いものであった。
【0008】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、口中で感じる不快な味の抑制効果に優れ、矯味をよ
り容易に行うことができる造粒組成物及びその製造方法
を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者は、上記目的を達成するため鋭意研究を重ねた結
果、不快な味を有する成分に、水難溶性高分子物質の水
分散液を配合して押出し造粒した後、水分を除去するこ
とにより、上記不快な味を有する成分の該不快な味(苦
味、酸味、渋味等)が効果的にマスキングされ、煩雑な
工程を踏むことなく簡単に、しかも大量の添加剤、有機
溶媒等を使用しなくても、口中での不快な味を有する成
分の溶出性を抑制して矯味をより容易に改善し得、顆粒
剤、錠剤等の固形製剤などとして調製しても良好な矯味
を保持できる造粒組成物が得られることを知見した。
【0010】即ち、本発明者は、後述する実施例の結果
からも明らかなように、不快な味を有する成分と水難溶
性高分子物質とを混合し、これに水を加えて造粒した場
合は、不快な味を十分に抑制することができないにもか
かわらず、不快な味を有する成分と、水難溶性高分子物
質の水分散液とを配合して造粒を行った場合には、意外
にも不快な味を満足に抑制でき、高い嗜好性を与えるこ
とを見いだし、本発明をなすに至った。
【0011】従って、本発明は、不快な味を有する成分
を水難溶性高分子物質の水分散液にて造粒した造粒物よ
り水分を除去してなることを特徴とする不快な味がマス
キングされた造粒組成物、及び、不快な味を有する成分
に、水難溶性高分子物質の水分散液を配合して押出し造
粒した後、水分を除去することを特徴とする不快な味が
マスキングされた造粒組成物の製造方法を提供する。
【0012】以下、本発明につき更に詳細に説明する
と、本発明の造粒組成物において、不快な味を有する成
分としては、例えば生理活性成分等の薬物、食品添加物
などを挙げることができる。
【0013】生理活性成分としては、例えばフルスルチ
アミン、塩酸ラニチジン、シメチジン、ナプロキセン、
ジクロフェナックナトリウム、ピロキシカム、ファモチ
ジン、アズレン、インドメタシン、サリチル酸、アスピ
リン、ケトプロフェン、イブプロフェン、硝酸イソソル
バイド、リン酸ジヒドロコデイン、エフェドリン、塩酸
フェニルプロパノールアミン、マレイン酸クロルフェニ
ラミン、アセトアミノフェン、テオフィリン、カフェイ
ン、セファレキシン、アンピシリン、スルフィソキサゾ
ール、スクラルファート、リボフラビンやアスコルビン
酸などの各種ビタミン類、ミネラル類、アミノ酸類、ペ
プタイドやタンパク質(例えば、インスリン、バゾプレ
ッシン、インターフェロン、1L−2、ウロキナーゼ、
セラチオペプチダーゼ、ソマトスタチン、成長ホルモ
ン、成長因子)などが挙げられる。
【0014】また、食品添加物としては、硝酸チアミ
ン、リボフラビン、塩酸ピリドキシン、アスコルビン
酸、ビタミンB12、葉酸、パントテン酸カルシウム、塩
化カリウム、蠣殻末、ナイアシンアミド、ビオチン、海
藻粉末、ニコチン酸アミド、シアノコバラミン、沈降炭
酸カルシウム、無水リン酸水素カルシウム、炭酸マグネ
シウム、ビール酵母の他、春菊、ふきのとう、しめじ、
ほうれん草由来の植物繊維、補助食品(錠、ゼリー、バ
ー、フレーク、粒状)用配合成分などが挙げられる。
【0015】上記した不快な味を有する成分は、その形
状、粒子径等に特に制限はなく、その平均粒子径は、不
快な味を有する成分の粒子の形状や不快な味の強さによ
り異なるが、通常1〜100μm、特に1〜50μm、
とりわけ1〜30μm、更に好ましくは1〜20μmの
範囲が好適である。平均粒子径が1μm未満では流動性
が不十分であったり、錠剤とする場合の供給機からのも
れ、あるいは飛散性、供給ラインでの選択的吸着による
含量の不均一化等の不具合が生ずる場合がある。また、
平均粒子径が100μmを超えると、溶解速度が制限さ
れるため効果が明確でなくなったり、製剤系の中での均
一性が保たれないため、顆粒あるいは錠剤とした場合の
効果にばらつきを生ずる場合がある。
【0016】本発明において、水難溶性高分子物質とし
ては、例えばエチルセルロース、アミノアルキルメタク
リレートコポリマーE、アミノアルキルメタクリレート
コポリマーRS、カルボキシメチルエチルセルロース、
カルボキシビニルポリマー、酢酸フタル酸セルロース、
セラック、精製セラック、メタクリル酸コポリマーL
D、メタクリル酸コポリマーL、メタクリル酸コポリマ
ーS、アクリル酸エステル・メタクリル酸メチル共重合
体乳濁液等の日本薬局方、日本局方外医薬品、食品添加
物等の収載品を使用できる。これらはその1種を単独
で、又は2種以上を併用して使用することができるが、
これらの中では特にエチルセルロースが好適に使用され
る。
【0017】水難溶性高分子物質の水分散液の濃度は、
固形分が5〜40重量%、特に15〜35重量%である
ことが好ましく、5重量%未満ではマスキング効果に必
要な量の水難溶性高分子物質を配合するのに多量の加液
量となるため造粒が困難となる。40重量%を超えると
水分散液の安定性が悪くなり、場合によっては凝集し、
十分なマスキング効果が得られない。
【0018】水難溶性高分子物質の水分散液は、その分
散状態を維持するなどのために例えばラウリル硫酸ナト
リウム等の陰イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性
剤、陽イオン性界面活性剤などの各種界面活性剤、セタ
ノール(セチルアルコール)、ステアリルアルコール等
の高級アルコール類、グリセリン脂肪酸エステル等の脂
肪酸のエステル類などを本発明の効果を妨げない範囲で
配合することができる。
【0019】本発明において、水難溶性高分子物質の水
分散液の配合量は、不快な味を有する成分に対して水難
溶性高分子物質の水分散液中の固形成分量が5〜25重
量%、特に10〜20重量%となる範囲が好ましく、5
重量%に満たないとマスキング効果がなくなる場合があ
り、25重量%を超えると薬物の放出性が悪くなること
が懸念される。
【0020】なお、不快な味を有する成分に水難溶性高
分子物質の水分散液を添加して造粒するに際しては、こ
れらの両成分のみを配合して造粒してもよいが、必要に
応じて下記に示すような適当な賦形剤や、可塑剤として
アセチル化モノグリセリド、クエン酸トリエチル、トリ
アセチン等の日本薬局方、日本局方外医薬品等の収載
品、食品添加物などを添加して練合し、造粒してもよ
い。
【0021】本発明の造粒組成物は、不快な味を有する
成分に水難溶性高分子物質の水分散液を加えて造粒した
後、水分を除去することにより調製することができる。
【0022】この場合、造粒方法としては、押出し造粒
法、転動造粒等の公知の方法を採用することができる
が、特に押出し造粒法が好適である。
【0023】本発明において、造粒後の水分除去は、加
熱・乾燥するなどして行うことができる。この場合、加
熱方法については特に制約はなく、棚式乾燥機、流動層
乾燥機等の設備を用いて通常の方法で処理することがで
きる。また、加熱温度は、配合する不快な味を有する成
分の熱安定性に応じて調整することが好ましいが、通常
70〜90℃、特に75〜85℃が好ましい。加熱時間
は、加熱温度に応じて多少調整する必要があるが、十分
に水分が除去された後に更に熟成時間を保持することが
望ましく、このため通常1〜2時間程度が好適である。
【0024】本発明の造粒組成物は、例えば顆粒剤とし
て調製したり、この顆粒剤を更に内服錠、咀嚼錠、トロ
ーチ錠、バッカル錠等の錠剤などの固形製剤として調製
することができる。また、食品としての加工も可能であ
る。
【0025】この場合、造粒や打錠をする際、本発明組
成物に、必要に応じて通常用いられる添加剤、例えば滑
沢剤、甘味剤、矯味剤、結合剤、コーティング剤、賦形
剤、崩壊剤、崩壊助剤などを単独あるいは複数の種類を
自由に配合することが可能である。任意の添加剤として
具体的には、下記成分を挙げることができる。なお、こ
れら添加剤は、本発明の効果を妨げない範囲で適宜添加
することができる。
【0026】滑沢剤:アラビアゴム、カカオ脂、カルナ
バロウ、含水二酸化ケイ素、乾燥水酸化アルミニウムゲ
ル、グリセリン、ケイ酸マグネシウム、流動パラフィ
ン、結晶セルロース、ショ糖脂肪酸エステル、ステアリ
ルアルコール、ステアリン酸、ゼラチン、乳糖、白糖、
ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメ
チルセルロース、フマル酸、ミツロウ等 甘味剤:アスパルテーム、果糖、還元麦芽糖、水アメ、
カンゾウ、キシリトール、ソルビトール、ブドウ糖、マ
ルトース等 矯味剤:アスコルビン酸、アスパラギン酸、アスパルテ
ーム、アミノ酢酸、液糖、エタノール、グリチルリチン
酸又はその塩、L−グルタミン酸、ケイヒ末、サッカリ
ン、酒石酸、ステアリン酸等 結合剤:ヒドロキシプロピルセルロース(置換度53.
4〜77.5%)、メチルセルロース、ゼラチン、ビニ
ルピロリドン、部分α化デンプン等 コーティング剤:グリセリン、流動パラフィン、シリコ
ーン樹脂、ステアリン酸、ゼラチン、ソルビトール、ト
ウモロコシ油、乳糖、ポリビニルアルコール、マクロゴ
ール、メタクリル酸コポリマー、リン酸水素カルシウ
ム、リン酸水素ナトリウム等 賦形剤:アラビアゴム、エチルセルロース、カオリン、
カカオ脂、果糖、二酸化ケイ素、キシリトール、クエン
酸又はその塩、結晶セルロース、ステアリン酸又はその
塩、デキストラン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒ
ドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリ
ドン、マクロゴール、リン酸水素カルシウム、リン酸水
素ナトリウム等 崩壊剤:セルロース又はその誘導体、デンプン又はその
誘導体等 崩壊助剤:セルロース又はその誘導体、ステアリン酸、
炭酸水素ナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース等
【0027】なお、本発明の造粒組成物を顆粒剤として
調製する際、矯味剤を添加して顆粒剤表面をコーティン
グすると、矯味をより快適に改善することができる。
【0028】
【発明の効果】本発明の造粒組成物は、口中で感じる不
快な味の抑制効果に優れ、良好な矯味を有する上、簡単
かつ安価な設備及び工程で調製することができるもの
で、顆粒剤として調製したり、この顆粒剤を更に内服
錠、咀嚼錠、トローチ錠、バッカル錠等の錠剤、カプセ
ル剤、分包剤などの固形製剤、特にチュアブル錠とし
て、あるいは食品として幅広く調製することができる。
【0029】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限される
ものではない。なお、下記例にて、不快な味を有する成
分として使用した生理活性物質は、必要に応じて適切な
粉砕器で粉砕した後、予め100μmの篩いをそれぞれ
通過させて使用した。
【0030】〔実施例1、比較例1〕下記組成の顆粒を
下記方法で調製した。
【0031】 [組成] 実施例1 アセトアミノフェン 3000 g エチルセルロース分散液 865 g (アクアコート) クエン酸トリエチル 85 g 合 計 3950 g 固形分合計 3344.65g アクアコート組成 エチルセルロース 225.8 g セタノール 23.4 g ラウリル硫酸ナトリウム 10.45g 水 605.35g
【0032】 [組成] 比較例1 アセトアミノフェン 3000 g クエン酸トリエチル 85 g エチルセルロース 225.8 g セタノール 23.4 g ラウリル硫酸ナトリウム 10.45g 水 605.35g 合 計 3950 g 固形分合計 3344.65g
【0033】まず、生理活性物質としてアセトアミノフ
ェン3,000gを計量してリボンミキサー(R−5;
特寿工作所社製)にとり、これに予めアクアコート(エ
チルセルロース水分散液、旭化成社製)865gにクエ
ン酸トリエチル85gを均一に分散した液を少量ずつ滴
下して練合した。これを押出し型の造粒機(BR−20
0;不二パウダル社製)で造粒した。造粒物は棚式の乾
燥機で80℃にて1時間乾燥・加熱を行い、篩いを用い
て、日局顆粒剤に適合する顆粒(実施例1)を得た。
【0034】また、アクアコートを使用せず、アセトア
ミノフェンにエチルセルロース225.8g、セタノー
ル23.4g、ラウリル硫酸ナトリウム10.45g及
びクエン酸トリエチル85gを加えて均一にした後、水
605.35gを加えて、実施例1と同様に操作して顆
粒(比較例1)を得た。
【0035】得られた顆粒のそれぞれを評価者7人で口
中で溶解し、嗜好を下記基準で評価した。結果を表1に
示す。 +:苦い〜かなり苦い ±:僅かに苦い −:苦くない
【0036】
【表1】
【0037】表1の結果より、本発明に係る顆粒(実施
例1)は、生理活性成分の苦味の抑制効果に優れている
ことが確認できた。
【0038】〔実施例2、比較例2〕実施例1、比較例
1で得られた顆粒100gをそれぞれV型の混合機(特
寿工作所社製)に仕込み、これに矯味剤としてグリチル
リチン酸ジカリウム0.01gを添加して均一に分散さ
せ、表面に矯味剤が付与された顆粒を得た。
【0039】得られた表面処理顆粒のそれぞれを評価者
7人で口中で溶解し、嗜好を下記基準で評価した。結果
を表2に示す。 +:最初は甘いが急速に苦みが強くなる ±:最初甘くその後僅かに苦味を感ずる −:最初から甘く変化は感じない
【0040】
【表2】
【0041】表2の結果より、本発明に係る顆粒は、矯
味剤を添加することにより容易に味を矯正できることが
確認できた。
【0042】〔実施例3、比較例3〕実施例2、比較例
2で得られた顆粒それぞれに滑沢剤としてステアリン酸
マグネシウムを0.5%加えて混合し、打錠機(L−4
1型:(株)畑鐵工所社製)にて打錠圧1.2tで打錠
し、直径6mmの錠剤を得た。
【0043】得られた錠剤のそれぞれを評価者7人で口
中で溶解し、実施例2と同様に嗜好を評価した。結果を
表3に示す。
【0044】
【表3】
【0045】表3の結果より、本発明に係る顆粒は、錠
剤に調製しても矯味剤を添加した場合と同様に容易に味
を矯正できることが確認された。
【0046】〔実施例4、比較例4〕下記組成の顆粒を
下記方法で調製した。
【0047】 [組成] 実施例4 無水カフェイン 3000 g エチルセルロース分散液 865 g (アクアコート) クエン酸トリエチル 85 g 合 計 3950 g 固形分合計 3344.65g アクアコート組成 エチルセルロース 225.8 g セタノール 23.4 g ラウリル硫酸ナトリウム 10.45g 水 605.35g
【0048】 [組成] 比較例4 無水カフェイン 3000 g クエン酸トリエチル 85 g エチルセルロース 225.8 g セタノール 23.4 g ラウリル硫酸ナトリウム 10.45g 水 605.35g 合 計 3950 g 固形分合計 3344.65g
【0049】生理活性物質として無水カフェイン3,0
00gを計量してリボンミキサー(R−5;特寿工作所
社製)に仕込み、これに予めアクアコート(旭化成社
製)865gにクエン酸トリエチル85gを均一に分散
した液を少量滴下して練合した。これを押出し型の造粒
機(BR−200;不二パウダル社製)で造粒した。造
粒物は棚式の乾燥機で80℃にて1時間乾燥・加熱を行
い、篩いを用いて、日局顆粒剤に適合する顆粒(実施例
4)を得た。
【0050】また、アクアコートを使用せず、無水カフ
ェイン3,000gにエチルセルロース225.8g、
セタノール23.4g、ラウリル硫酸ナトリウム10.
45gを加え、更にクエン酸トリエチル85gを加えて
均一とした後、水605.35gを加えた以外は実施例
4と同様にして顆粒(比較例4)を得た。
【0051】得られた顆粒それぞれの嗜好を実施例1と
同様に評価した。結果を表4に示す。
【0052】
【表4】
【0053】表4の結果より、本発明に係る顆粒は苦味
の抑制効果に優れていることが確認できた。
【0054】〔実施例5、比較例5〕実施例4、比較例
4で得られた顆粒100gをV型の混合機(特寿工作所
社製)に仕込み、これに矯味剤としてグリチルリチン酸
ジカリウム0.01gを添加して均一に分散させ、表面
に矯味剤が付与された顆粒を得た。
【0055】得られた表面処理顆粒それぞれの嗜好を実
施例2と同様に評価した。結果を表5に示す。
【0056】
【表5】
【0057】表5の結果より、本発明に係る顆粒は、矯
味剤を添加することにより容易に味を矯正できることが
確認された。
【0058】〔実施例6、比較例6〕実施例5、比較例
5で得られた顆粒それぞれに滑沢剤としてステアリン酸
マグネシウムを0.5%加えて混合し、打錠機(L−4
1型:(株)畑鐵工所社製)にて打錠圧1.2tで打錠
し、直径6mmの錠剤を得た。
【0059】得られた錠剤のそれぞれを評価者7人で口
中で溶解し、下記基準で嗜好を実施例2と同様に評価し
た。結果を表6に示す。
【0060】
【表6】
【0061】表6の結果より、本発明に係る顆粒は、錠
剤に調製しても矯味剤を添加した場合と同様に容易に味
を矯正できることが確認された。
【0062】〔実施例7、比較例7〕下記組成の顆粒を
下記方法で調製した。
【0063】 [組成] 実施例7 イブプロフェン 1200 g マンニトール 800 g AAE分散液 900 g グリセリン脂肪酸エステル 85 g 合 計 2985 g 固形分合計 2336.7 g AAE分散液組成 AAE 216.1 g セタノール 19.4 g ラウリル硫酸ナトリウム 16.2 g 水 648.3 g
【0064】 [組成] 比較例7 イブプロフェン 1200 g マンニトール 800 g グリセリン脂肪酸エステル 85 g AAE 216.1 g セタノール 19.4 g ラウリル硫酸ナトリウム 16.2 g 水 648.3 g 合 計 2985 g 固形分合計 2336.7 g
【0065】まず、アミノアルキルメタクリレートコポ
リマーE200gにセタノール18gを加えて溶解し、
活性剤としてラウリル硫酸ナトリウム15gを加えて均
一にした後、水600gを加えながら攪拌して分散液を
得た。
【0066】生理活性物質としてイブプロフェン1,2
00gとマンニトール800gを計量してリボンミキサ
ー(R−5;特寿工作所社製)に仕込み、これに予め上
記のアミノアルキルメタクリレートコポリマーEの水分
散液900gにグリセリン脂肪酸エステル85gを均一
に分散した液を少量ずつ滴下して練合した。これを押出
し型の造粒機(BR−200;不二パウダル社製)で造
粒した。造粒物は棚式の乾燥機で65℃にて2時間乾燥
・加熱を行い、篩いを用いて、日局顆粒剤に適合する顆
粒(実施例7)を得た。
【0067】また、イブプロフェン1,200gにアミ
ノアルキルメタクリレートコポリマーEを216.1
g、ラウリル硫酸ナトリウム16.2g、セタノール1
9.4g、及びグリセリン脂肪酸エステル85gを加え
て均一とした後、水648.3gを加えた以外は実施例
7と同様にして顆粒(比較例7)を得た。
【0068】得られた顆粒それぞれを評価者7人で口中
で溶解し、下記基準で嗜好を評価した。結果を表7に示
す。 +:舌に刺激感がある〜かなり刺激感がある ±:僅かな刺激感がある −:刺激感を感じない
【0069】
【表7】
【0070】表7の結果より、本発明に係る顆粒は、刺
激感の抑制効果に優れていることが確認できた。
【0071】〔実施例8、比較例8〕実施例7、比較例
7それぞれで得られた顆粒100gに矯昧剤としてアス
パルテーム0.01gをV型の混合機(特寿工作所社
製)で均一に分散させ、表面に矯味剤を付与した顆粒を
得た。
【0072】得られた顆粒それぞれを評価者7人で口中
で溶解し、下記基準で嗜好を評価した。結果を表8に示
す。 +:最初は甘いが急速に刺激感が強くなる ±:最初甘くその後僅かに刺激感を感ずる −:最初から甘く変化は感じない
【0073】
【表8】
【0074】本発明に係る顆粒は、矯味剤を添加するこ
とにより容易に味を矯正できることが確認できた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C076 AA31 BB01 CC01 CC03 CC04 CC11 CC16 CC17 CC21 CC23 CC24 CC27 CC30 CC33 DD05 DD37 DD47 EE09T EE10T EE11T EE12T EE32T EE33T EE51T EE55T FF52 GG12

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不快な味を有する成分を水難溶性高分子
    物質の水分散液にて造粒した造粒物より水分を除去して
    なることを特徴とする不快な味がマスキングされた造粒
    組成物。
  2. 【請求項2】 不快な味を有する成分に、水難溶性高分
    子物質の水分散液を配合して押出し造粒した後、水分を
    除去することを特徴とする不快な味がマスキングされた
    造粒組成物の製造方法。
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