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JP2000000908A - プラスチック発泡複合体 - Google Patents

プラスチック発泡複合体

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Publication number
JP2000000908A
JP2000000908A JP10204172A JP20417298A JP2000000908A JP 2000000908 A JP2000000908 A JP 2000000908A JP 10204172 A JP10204172 A JP 10204172A JP 20417298 A JP20417298 A JP 20417298A JP 2000000908 A JP2000000908 A JP 2000000908A
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foam
skin
composite
mold
foamed
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JP10204172A
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English (en)
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Tadaaki Shiina
直礼 椎名
Masaya Tsuchiya
正也 土屋
Tamio Miyazaki
民生 宮崎
Akio Nojiri
昭夫 野尻
Hirotsugu Takase
博次 高瀬
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SHIINA KASEI KK
Original Assignee
SHIINA KASEI KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課 題】断熱材は温度傾斜のある所で長期間使用され
ると、徐々に吸湿して断熱性が低下する。このため、断
熱箱等を定温に保つには余分の電力量を浪費することに
なる。従って、温度傾斜のある所で長期間使用しても吸
湿せず、断熱性が低下しない断熱材が求められている。 [解決の手段]均一微細な気泡の0.2g/cc以下の
低密度のポリオレフィンの架橋発泡体の上に、1.0m
m以上の厚いプラスチクの表皮をつくり、発泡層に石垣
模様状の表皮材相がなく、ボイドがなく、表皮と発泡層
とを発泡体の強度以上に接合する事により、耐吸湿性で
極めて長期間使用しても断熱性の低下しない発泡複合体
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、[請求項1]に関するものであ
る。
【0002】[発明の属する技術の分野]断熱材、浮揚
材、クッション材に関するものである。
【0003】[従来の技術]発泡プラスチックは、熱伝
導性の小さい材料で成り、小さい気泡の集合体で、気体
の占める体積が極めて大きいので、断熱性、浮揚性、ク
ッション性に優れ、断熱材、浮揚材、クッション材とし
て広範囲に 且つ大量に使用されている。断熱材は、湿
度の高い所に置かれると吸湿して断熱性が低下するのが
最大の欠点であるが、湿度の低い所でのみ使用する事は
できず、これを改良する良い方法がなく、このため世界
中で今日莫大なエネルギーを浪費している。発泡プラス
チックは疎水性の材料で、グラスウール等の親水性の物
に比べれば吸湿性は少ないが、それでも湿度の高いとこ
ろに置くと吸湿する。これは、発泡プラスチックの気泡
膜が薄く、且つその厚さが不均一で極めて薄い部分があ
る為と思われる。そして、断熱材は、温度傾斜の有る所
で長期間使用されるので、一層これが助長され、この断
熱材の吸湿によるエネルギー使用料の増加は捨ててはお
けない。
【0004】発泡プラスチックの吸湿を防ぎ、断熱性を
低下させない為、発泡プラスチックをアスファルト紙で
包んで使用することが行なはれている。ただ、アスファ
ルト紙は耐吸湿性が十分でなく、且つ、発泡体の全面に
隙間なく被覆しにくく、低温で脆くなって割れやすいの
が問題で、地震の多い日本では特に問題である。そし
て、冷凍倉庫等では断熱材をアスファルト紙で包み、且
つ定温に保って吸湿を防ぐ努力をし続けても、創業時の
電力消費に比べて、暫く稼動すると、その電力量は20
%も上昇する。そして、この20%の上昇を無くす事が
省エネルギーのための急務である。
【0005】プラスチック発泡体にアスファルトに比べ
て耐吸湿性の良いプラスチックの表皮を設ける方法があ
る。そして、プラスチック発泡体の吸湿を防ぐ材料とし
ては、その効果、加工性、コスト等からプラスチックが
最良で、これ以外の材料は考えられない。且つ、プラス
チックの表皮をつくると、機械的性質も改善され、クッ
ション材、浮揚材として用いる時にも好ましい。その方
法の一つは、回転成形で中空の成形体をつくり、その中
にウレタンを注入して発泡させる方法である。この方法
はアスファルトを使う方法に比べて、発泡体の耐吸湿性
が格段に優れる。ただ、この技術は回転成形とウレタン
注入との二工程で、二種類の金型が必要でコストが高
く、表皮と発泡体との接着に問題がある。サンドイッチ
構造の複合体では、表皮と発泡体との十分な接着が必須
の要件で、接着不十分では、耐吸湿性も、曲げ強度等の
機械的性質の増大も多くを望めない。
【0006】他の一つは、ブロー成形でプラスチックの
中空成形体をつくり、その中に、ポリスチレン等の予備
発泡したビーズを入れ、この中に蒸気を送り、ビーズを
一体化する方法である。この技術は、ブロー成形、予備
発泡体の製造、一体化と三つの工程を必要としてコスト
が高く、且つ、ビーズを一体化する温度を高くできない
ので、これ又、表皮と発泡体との接着が不十分で、耐吸
湿性、機械的性質とも十分でない。
【0007】金型に粉末プラスチックと発泡性の粒状体
とを同時に入れ、これを回転しながら加熱して、表皮の
有る複合体を得る技術がある。この技術は一工程で成形
できてコストが安く、且つ、表皮と発泡体との接着性に
優れる。そして、全面に表皮をつくる技術としては、回
転成形が最良である。
【0008】この一つは、発明者の一人の特許USP
3.814.778で、粉末プラスチックと発泡性粒状
体とを金型に入れ、回転又は衝撃を与えながら加熱し
て、表皮と発泡体とで成る複合体を得るもので、この特
許には、均一な厚さの表皮が得られ、表皮と発泡体が、
接着していると記されている。この特許はパレット等の
強度に優れる成形体に関するもので、吸湿しない断熱材
を考慮しておらず、断熱性、発泡層内の石垣模様状の表
皮材の相、ボイド、表皮と発泡層との接着性、多量の発
泡剤を用いる方法等吸湿しない断熱材としての必須要件
が記されていない。
【0009】USP3.914.361も発明者の一人
の特許で、表皮と発泡体とで成る複合体の製造方法が記
されている。この方法は、蒸気で加熱する方法で、金型
にはパッキングを用いる。パッキングを使用すると、金
型内にあったガスが逃散しないので、ボイドが出来易
く、この特許では金型にバルブを取り付けている。この
特許は蒸気加熱による方法で、蒸気加熱は発泡体を吸湿
させ、発泡を抑制するので、吸湿しない断熱材の製法に
は向かない。又、この特許にも吸湿しない断熱材の記述
はない。
【0010】特開 平1−253433には表皮を架橋
した発泡複合体の製造方法が記されている。表皮を架橋
すると、発泡が抑制され、成形体が変形し易く、ボイド
が出来やすい傾向がある。 この特許には 、断熱材に
就いての記載はあるが一部に留まり、且つ、この方法は
断熱材として最良の、発泡体の密度が0.035g/c
cのものが出来ない方法である。又、この特許にも吸湿
しない断熱材に就いて、断熱性、発泡層における石垣模
様状の表皮材相、ボイド、表皮と発泡体との接着性、多
量の発泡剤を用いる方法等に就いての十分な記載がな
い。
【0011】特開 平8−57878も発明者の一人の
出願特許で、表皮のある発泡体の製造方法が記されてい
る。この技術は一軸回転で、金型を回転軸に傾斜して取
り付けるものである。しかし一軸回転では球形、立方体
等の成形ができず、表皮が均一な厚さになりにくい。そ
して、この特許にも吸湿しない断熱材の記術がない。
【0012】[発明が解決しようとする課題]本発明は
プラスチックの表皮でポリオレフィンの架橋発泡体の全
面を覆った複合体で、耐吸湿性に優れ、湿度の高い所に
極めて長期間置いても吸湿せず、断熱性が低下しない省
エネルギーの発泡複合体を得ようとするものである。
【0013】[発明の実施の形態]ポリオレフィンは吸
湿しにくい材料で、この発泡体は他のプラスチック発泡
体に比べて、吸湿による断熱性の低下が少ない。ポリオ
レフィンは架橋することなしに低密度の発泡体にするこ
とは困難で、架橋して、その粘弾性を改善して発泡させ
る。従って、均一微細な独立気泡の発泡体が安定に得ら
れ、この発泡体が耐熱性で200℃でも気泡が安定なた
め、表皮のある発泡体が一工程で得られる。このよう
に、断熱性に優れ、吸湿しない表皮のあるプラスチック
の発泡体としては、ポリオレフィンの架橋発泡体の他に
は考え憎い。
【0014】本発明の発泡体はポリオレフィンの架橋発
泡体で、その密度が0.2g/cc以下で、好ましくは
0.1g/cc以下、更に好ましくは0.05g/cc
以下である。密度が0.035g/cc近辺の発泡体が
断熱性が最良である事は良く知られている。本発明で、
発泡体の密度を0.2g/cc以下にする理由は、0.
2g/cc以上の発泡体は、気泡が球形で、断熱性が十
分でなく、且つ、発泡剤を用いる量が少ないので、成形
時発泡剤の分解による発熱が不十分で、金型内にボイド
が出来やすい。
【0015】本発明の発泡体は図−1のような均一な層
であって、極めて薄いフイルムと、これに囲まれた独立
の小気泡だけで成り立っており、断熱性に優れ、耐吸湿
性である。そして、均一な層で、異物のないことが断熱
性、耐吸湿性を良好にしている。本発明は、金型に粉末
プラスチックと架橋発泡性粒状体とを同時に入れて、回
転しながら加熱する。従って、この粒状体の表面に粉末
プラスチックが付着して発泡する事があり、この結果、
発泡プラスチック層内に図−2に示すような粉末プラス
チックが石垣模様状の相をつくることがある。そして、
この石垣模様状の相は発泡プラスチックの皮膜に比べて
極めて厚いので、この相が生成すると、断熱性が低下す
る。又、このような異質の相が発泡層内にあると、その
界面を湿気が通り易く、耐吸湿性にも影響するので、本
技術では、このような相のない発泡体が必須要件であ
る。この石垣模様状の相は、例えば粉末プラスチック
と、発泡性粒状体とを異った色にして成形すると、その
存在が明確になる。そして、見た目には薄い相に見えて
も、発泡体の皮膜に比べると厚いので、断熱性、耐吸湿
性共に低下する。
【0016】本発明の発泡体は、架橋発泡性粒状体を金
型内で集合状態で加熱するので、図−3に示すように直
径数mmのボイドが出来やすい。そして、このボイドが
あると、当然のことながら断熱性が悪くなる。本発明で
は、このボイドの生成を押さえるため、ポリエチレンの
架橋発泡体の常圧での成形に比べて、多量の発泡剤を使
用し、金型内の成形圧を高くして成形する。
【0017】本発明の発泡体は、断熱性の点から均一微
細な気泡である事が必要で、 その気泡径は1.2mm
以下で、好ましくは0.8mm以下、更に好ましくは
0.4mm以下のものである。低密度の発泡体でも、気
泡径が1.2mm以上のものは気泡内の気体の対流によ
り断熱性が劣る。
【0018】本発明の表皮は、ポリオレフィン、ナイロ
ン、ABS等の熱可塑性樹脂の粉末を回転成形により一
体に生成するものである。好ましいのは吸湿の少ない点
からポリオレフィンで、更に好ましくは、高密度ポリエ
チレンである。 高密度ポリエチレンは本願の発泡体と
の接着性に優れる。本発明の表皮は、その厚さが1.0
mm以上のもので、1.0mmに達しない表皮は、少し
ずつ湿気を通して断熱層を吸湿させ断熱性が低下する。
表波の厚さは好ましくは1.5mm以上であり、更に好
ましくは2.0mm以上である。そして5mmより厚い
表皮は、この表皮相を通って熱が逃散するので、成形体
の断熱性が悪くなり好ましくない。本発明の表皮は、均
一な厚さである必要がある。本発明で均一な厚さとは、
表皮の最小厚さと標準厚さとの比が1/2以上のもであ
る。そして、これ以上最小厚さの薄い所ができると吸湿
性が増大し、機械的性質が低下する。本発明では表皮も
発泡させる事があるが、これは球形気泡の密度0.25
g/cc以上の発泡体に限られる。
【0019】本発明の発泡複合体は、サンドイッチ構造
体なので、表皮と発泡体とが良く接着しているのが必須
の要件で、良く接着して一体となっていて始めて耐吸湿
性が向上し、曲げ強度等の機械的性質も良好になる。本
発明の発泡体は、ポリオレフィンの低密度の架橋発泡体
で半硬質のフオームである。従って、この発泡体は圧縮
強度が、あまり高くないので、強度のある複合体にする
には丈夫な表皮に強固に接着させる必要が在り、その接
着力は発泡体の強度以上である事が必要である。表皮と
発泡体との複合体で、接着が不十分なものは、僅かな傷
が出来ても吸湿し、曲げ強度、圧縮強度、衝撃強度も発
泡体の存在によって支援されないので強度が劣る。本発
明の発泡複合体は成形圧を高くして成形するので表皮と
発泡体との接着が十分で、曲げ強度、耐衝撃強度等が良
好である。従って、表皮を若干薄くする事が出来、この
点からも断熱性に優れた複合体になる。
【0020】これを要するに、断熱性に優れ、湿度の高
い所に長期間置いても吸湿しない省エネルギー用の断熱
材は、表皮は熱可塑性プラスチックの1mm以上の厚さ
で、表皮の最小厚さが標準厚さの1/2以上で、この表
皮によって発泡体の全面が覆はれ、発泡体は気泡径が
1.2mm以下のポリオレフィンの架橋発泡体で、密度
が0.2g/cc以下で、発泡層には石垣模様状の表皮
材の相がなく、ボイドが無く、表皮と発泡体との接着力
が、発泡体の強度以上の複合体である。そして、このよ
うな複合体で、始めて断熱性に優れる断熱材として建物
の耐用年数の50年にも及ぶ長期間を吸湿せず、従っ
て、断熱性が低下しないでエネルギーの使用増加を抑制
できる。
【0021】本発明の架橋発泡性粒状体は、架橋剤と発
泡剤とを混合したポリオレフィン、又は発泡剤を混合し
たポリオレフィンを電離性放射線で架橋したものであ
る。この架橋発泡体は、耐熱性が良好で、発泡剤が分解
する温度の190℃でも気泡が安定で、表皮の有る発泡
複合体の製造を可能にする反面、膨張する性質が強いの
で、表皮の一部に発泡粒が食い込んで表皮を局部的に薄
くし、多量のバリが発生する。又、架橋発泡性粒状体の
表面に粉末プラスチックを付着させて発泡する為、石垣
模様状の表皮材の相のある複合体となり、ボイドの生ず
る場合がある。
【0022】発明者等はこのような欠点のない複合体の
製造方法を検討し、表皮に使用する粉末プラスチックの
190℃に於ける角周波数1(rad/S)の貯蔵弾
性率が1×10(Pa)以上のものを用いることによ
り、この目的を達成することを見出した。ここに、貯蔵
弾性率とはサンプルに周期的(正弦的)な応力を与える
と、それに対応する歪みも周期的(正弦的)に変化する
が、位相がずれる。応力を歪みで割ると弾性率になる
が、これをベクトル的又は複素的に表現するとG
G′+iG″となる。この弾性率の実数部が貯蔵弾性
率、虚数部が損失弾性率と言われる。それぞれエネルギ
ーの貯蔵と損失(熱として散逸)に関係するので、この
名称がある。又、この貯蔵弾性率の測定方法は、例えば
コーンプレート.レオメータで行なわれる。この装置は
円板と円錐が対向(円錐の頂点を円板の中心にむけて)
しており、その間には粘弾性液体或いは融液が満たされ
ている。円板を周期的に振動させて、つられて動く円錐
の振動の振幅比と位相差から、粘弾性定数(例えば、
G′,G″)を求める。そして、例えば、190℃に於
ける角周波数1(rad/S)の貯蔵弾性率が4×10
(Pa)のものを表皮材として用いると、この貯蔵弾
性率が低すぎるため、本願の目的の複合体は得られな
い。
【0023】本発明の粉末プラスチックは、貯蔵弾性率
が1×10(Pa)以上の熱可塑性樹脂の粉末で、好
ましい貯蔵弾性率は5×10(Pa)以上で、更に、
好ましくは1×10(Pa)以上である。貯蔵弾性率
の大きい樹脂に相溶性を有する貯蔵弾性率の低い樹脂、
例えば中密度ポリエチレン等を混合して使用する事もあ
り、これにより耐衝撃性が向上する。高密度ポリエチレ
ンに弾性率を向上させるために低密度ポリエチレンを混
合して使用する事もある。この範囲の貯蔵弾性率を選択
する別の理由は、最小厚さと平均厚さとの比を大きくし
均一化する点である。又、この表皮に無機フィラー、硝
子繊維等を混入し、表皮を補強することもある。そし
て、この表皮に粒径の異なる二種類の粉末を用い、二層
の表皮とする事も出来る。
【0024】本発明では発泡層にボイドが出来ることが
あり、このため、発泡剤を多量に使用して、金型内を加
圧状態にして成形する。ポリエチレンの架橋発泡体の常
圧発泡では、ADCAが10PHR含むコンパウンドは
通常、約20倍に膨張する。そして、これはADCAの
ガス発生量230cc/gを略完全に利用している。
(高分子論文集Vol.34、No.2 低密度ポリエ
チレンの同時分解法、参照) 本願の方法は、ボイドを無くす為に金型内を加圧にして
成形するもので、発泡剤の使用量を通常の150%以上
使用する必要があり、好ましくは180%以上、更に好
ましくは210%以上使用するものである。そして、こ
うする事によってボイドのない発泡複合体となる。
【0025】実施例1のNo.1は金型が1000cc
である。そして、これに粉末プラスチック98gを用
い、発泡コンパウンド40gを用いるが、粉末材料の密
度は0.96g/ccなので、この体積は98/0.9
6=102ccである。そして、コンパウンドに含まれ
るポリエチレンの体積は40×100/130/0.9
2=33ccである。(発泡剤の分解残さの体積は無視
する)従って、金型内の発泡膨張できる体積は1000
−102−33=865ccである。これに発泡コンパ
ウンド40g用いているが、これに含まれるADCAは
40×30/130=9.2gで、これから出るガスは
9.2×230=2116ccである。従って、211
6/865=245%の発泡剤を使用している。このた
め、発泡剤が分解すると金型内が加圧状態になり、この
成形体にはボイドがない。
【0026】本発明の架橋発泡性粒状体は、架橋剤と発
泡剤とを混合したポリエチレン、ポリプロピレン、EV
A等のポリオレフインで、粉末プラスチックに比べて粒
形の大きいもので、その大きさは粒径が粉末プラスチッ
クの3倍以上、好ましくは10倍以上で、一辺が0.3
乃至10mmの粒状体で、好ましくは1乃至5mmであ
る。そして、球形、ロッド、立方体等金型内で回転によ
り動きやすい形のものが好ましい。又、この粒状体の表
面にタルク、クレイ等の無機粉末を付着させて用いる
と、材料の摩擦による帯電を防止し発泡層に表皮材が混
入しなくなる。
【0027】この架橋発泡性材料を球形又はロッド状に
し、これに発泡しないか、僅かに発泡する材料を被覆し
た物を発泡性材料として用いることもある。この材料を
金型に入れて発泡させると、発泡層に発泡しないか、僅
かに発泡した材料の区画ができ、この区画が強度メンバ
ーとなり、機械的強度に優れた複合体になる。
【0028】本発明の発泡性粒状体には発泡剤として、
アゾジカーボンアミド、ヂニトロソペンタメチレンラト
ラミン等の発泡剤が使用される。そして、この発泡剤の
混合量は5PHR以上、50PHR以下であり、好まし
くは10PHR以上である。そして、発泡剤が5PHR
以下では、発泡剤の分解に伴う発熱が少なく、未発泡の
部分が出来やすく断熱性が十分でない。発泡剤を50P
HR以上添加すると発泡するガスが多すぎて独立気泡の
発泡体にならない。発泡剤と共にステアリン酸亜鉛等の
発泡助剤を用い、発泡する温度を低下させることもあ
る。
【0029】本発明の発泡性粒状体の架橋剤はヂクミル
パーオキサイド、2,5ヂメチル2,5ヂターシアリー
ブチルパーオキシヘキサン等の有機過酸化物である。そ
して、架橋剤の添加量は0.2PHR以上、1.5PH
R以下で、好ましくは0.5PHR以上、1.0PHR
以下ある。そして、架橋剤と共に1,2ポリブタジエ
ン,トリアリルシアヌレート,トリアリルイソシアヌレ
ート等の反応性二重結合を分子中に2箇以上有する架橋
助剤を用いることもある。架橋剤は発泡に先だって分解
してポリオレフインを架橋し、粘弾性を改善して発泡を
好適にする。出来上がった発泡体のゲル分率は、通常3
0乃至80%である。ここに、ゲル分率とは90℃のト
ルエン中に浸漬して、ゾル分を除いた%である。架橋剤
の分解温度は約160℃で、架橋剤を含むコンパウンド
の混練、押し出し等の加工は約130℃で行なわれる。
【0030】本発明に使用する金型は、熱伝導性の良い
鉄、アルミニウム、真鍮等の金属材料の板材又は鋳物で
つくられ、二つ割りか、側壁と上下の蓋で成るのが普通
である。金型の厚さは3乃至15mmである。金型に
は、通常発泡時、金型内にあった空気を逃散させるため
の径1乃至10mmの小孔を1乃至数個設ける。そし
て、この小孔には耐熱性のプラスチックパイプをはめ、
一端は外に出し、他の先端は粉末プラスチックが出ない
ように金型のなるべく中央に近い所に位置せしめる。こ
のパイプの金型の中央に近い先端にテフロンテープ、孔
空きテフロンテープ等を巻き、粉末プラスチックの逃散
を防止することもある。この小孔を設けない金型で回転
成形すると、発泡相にボイドが発生しやすい。尚、パッ
キングを使用するとボイドが出来やすいので、金型には
通常パッキングは用いない。
【0031】金型の回転は二軸回転、揺動回転等であ
り、一軸回転は表皮の薄い所ができるので用いない。回
転は通常1乃至20rpmで,金型内に入れた材料に遠
心力が加わらないような、ゆっくりした回転である。こ
の回転は、正回転と逆回転を併用するのが普通である。
【0032】加熱は、熱風、直火等によって行なわれ
る。蒸気による加熱は、金型の中に蒸気が入り、樹脂を
吸湿させ、且つ、発泡倍率を低下させるので用いない。
尚、加熱は、金型の温度を170℃乃至300℃、好ま
しくは190℃以上250℃以下にするもので、加熱時
間は10乃至50分である。加熱の後金型は、水中に浸
漬するかシャワーにより急速に冷却され、発泡複合体は
金型より取り出される。水冷により表皮は急速に硬化す
るが、この時、中央の発泡相は溶融しており、発泡圧が
かかりながら表皮が硬化するので、表面が平滑美麗で金
型の形通りで、時間の経過で収縮しない成形体になる。
尚、空気中に放置して徐冷すると耐衝撃性が低下する。
【0033】このような方法で、発泡複合体が製造され
るが、金型内に存在するプラスチック粉末と発泡性粒状
体は、金型の内容積より少なくとも10%余裕のある少
ない量が入れられるので、金型の回転により金型内の位
置をずらして動く。そして、金型は外部より加熱される
ので、先ず小さな粒子のプラスチック粉末が金型の内面
に溶けて付き、表皮を形成する。次いで、大きな粒子の
発泡性粒状体が、この表皮の内側に付着し、更に加熱さ
れると架橋剤、発泡剤が分解して膨張し、金型内に充満
する。この時、金型内に存在した空気は金型の中央に集
まり、金型に挿入されたプラスチックパイプより逃散す
る。粉末プラスチックの粒径は通常0.1mm以下であ
り、架橋発泡性粒状体は3mmぐらいである。従って、
粒状体の粒径は粉末プラスチックの30倍で、体積、重
さは、その3乗の27,000倍である。よって、温度
上昇が遅く、運動のエネルギーが大きく、金型への付着
は遅れ、両者は画然と分かれて、表皮と発泡層になる。
【0034】本発明の発泡複合体の表皮は、回転成形に
より一体に成形されたもので溶接のラインがなく、発泡
体と強固に接着していて、その為、耐吸湿性に優れ長年
月使用しても断熱性が低下しない。本発明の発泡層の厚
さは通常10乃至100mmで、10mm以下にすると
表皮と発泡層との分離が不十分になりやすい。100m
m以上の層にすることも可能であるが、100mm以上
にすることは稀である。
【0035】本発明の発泡複合体は金型内で表皮と発泡
性の粒子を融点より相当高い温度で加熱してつくる。そ
の上、金型内の圧力を高くして成形するので、表皮と発
泡層とが金型内で溶融し圧着されて強固に接着してい
て、この接着力が発泡体の強度以上で、複合体は曲げ強
度や衝撃強度が大きく吸湿しにくい。従って、高湿度の
所で長期間使用しても断熱性が低下しない。本発明の発
泡複合体より、表皮と5mm厚さの発泡層との接合体を
切りだし、その大きさを例えば巾10mm長さ100m
mにして、一方の端よりナイフを入れて、その半分の表
皮と発泡体とを分離し、これを引き離すように180度
の方向に表皮と発泡体とを引っ張っても、引き離しは出
来ず発泡体が切断する。本発明の発泡体はポリオレフィ
ンの架橋発泡体で弾性があり、衝撃吸収性がある。従っ
て、これに丈夫な表皮材を用いたものは、極めて丈夫で
衝撃で壊れない。本発明の発泡複合体は、又、側面にも
丈夫な表皮があるのも特徴で、これが曲げや圧縮強度、
衝撃強度の大きいのに寄与している。
【0036】本発明では表皮があり、その下に発泡層が
あり、真中に気体層のある複合体をつくることができ
る。そして、この成形体は弾性に優れ、軽量でクッショ
ン材、浮き等にも使用される。本発明では、表皮用材
料、架橋発泡粒状体の材料に産業廃棄物を利用すること
が出来る。本発明の表皮材、架橋発泡性粒状体には無機
のフィラー等を混入でき、従って、産業廃棄物のプラス
チックを用いて、少量の泥や砂が入っても成形に影響し
ない。又、本発明の発泡は架橋発泡性粒状体によるもの
で、小さい粒子が多数集合状態で発泡して発泡層を形造
る。従って、例えば、少量の発泡性の悪い粒子が混じっ
ていても平気である。本発明では表皮があり、その下に
発泡層があり、真中にプラスチック、ゴム、木材等の粒
状体、本発泡複合体を砕いた粒状体等のある複合体をつ
くることが出来る。この成形体は粉末プラスチクと架橋
発泡性粒状体と、この架橋発泡性粒状体より更に形の大
きいプラスチック、ゴム、木材及び本発泡複合体等の粒
状体を金型に入れて、回転しながら加熱してつくるもの
で、丈夫で断熱性に優れた成形体で、プラスチック、ゴ
ム、木材、本発泡複合体の廃棄物の利用に好適である。
そしてこの技術ではプラスチックの廃棄物として他の方
法では使用出来ない架橋ポリエチレンの廃棄物、FRP
の廃棄物も用いることが出来る。本発明では表皮と発泡
層の相方に難燃剤を入れて成形し、難燃性のある成形体
とすることが出来る。
【0037】本発明では、金型に小孔を空けて金具を取
り付け、ボルト、ナット、パイプ、フック等を発泡複合
体に埋め込むことが出来る。例えば、ボルトを埋め込む
には金型の内側にボルトを入れ、ボルトを金型の小孔に
通して、その先端にナットを付けて成形する。熱は、金
型の外にあるナットから、ボルトに伝わって加熱しボル
トの表面に表皮をつくり、この表皮が発泡複合体の表皮
や発泡層と接合していて、ボルトを強固に固定する。従
って、取り付ける金具は、金型の外にその一部があり、
そこから熱を金具に供給する必要がある。そして、この
金具により、複合成形体同志、又は他の物体との強固な
接続が簡単に出来る。
【0038】発泡板に金属パイプを使って板と直角の表
皮をつくると、この表皮は板の上、下の表皮とつながっ
ていて、且つ、発泡相とも良く接着しているので、この
発泡板の耐圧縮性、耐衝撃性、耐曲げ性を著しく改善す
る。本発明で、例えば、1000×1000×50mm
の発泡板をつくると、本発明の製品では全面に丈夫な一
体の表皮ができるので、端に近い部分は側面に表皮があ
るので丈夫であるが、中央に近い所では圧縮に弱い。こ
の板に250mm置きに直径25mmの孔を9個つく
り、この孔に表皮を設けると、板の中央部の耐圧縮性や
耐衝撃性は著しく改善され、板全体が丈夫になる。例え
ば、表皮が3mm厚さで直径25mmの小孔一個当たり
の圧縮強度の増加は300Kgにもなる。従って、表皮
の厚さを薄くでき、軽量化することができる。そして、
断熱板に使用する時には、この孔に詰めものをする。詰
めものとしては、表皮のある発泡複合体が最良である。
【0039】このように本発明の発泡複合体は金具を取
り付けられ、又、金具を利用して、厚さが1.0mm以
上の表皮のある孔ずくりが可能であり、このような孔を
設けると、その孔に水や空気を長期間通しても、発泡体
が吸水、吸湿せず、断熱性が低下しない。そして、吸湿
しない為には、この孔の周囲の表皮が1.0mm以上
で、その最小厚さが0.5mm以上で、且つ、この表皮
が成形体の少なくとも一方の表皮と接合し、周囲の発泡
体と接着していて、接着力が発泡体の強度以上であるこ
とが必要である。この孔を利用して金具を取り付けた
り、発泡板を強固に建物に取り付けたり、この成形体に
冷却器等が固定できる。又、この板を水中に固定して、
水中用の断熱板として使用することも出来、極めて好都
合である。この複合体は工場で全てをつくり、現場では
ボルト、ナットで結合するだけで、プレハブ建築の方法
である。
【0040】本発明の金型は熱流入量が多い事が望まれ
る部分、例えば断熱箱の内箱等は薄い肉厚の材料にした
り、熱伝導率の高い材料を使用する事がある。又、その
部分にフイン、ヒートパイプ等を附けて熱伝導を促進す
る事もある。本発明の金型は、表皮を薄くしたい部分に
熱伝導の悪い材料や、厚い材料を用いることがある。
尚、金具の材質は成形時間を短縮するため真鍮等の熱伝
導性の良い材料が望ましい。次いで、本発明の実施例を
記す。 [実施例1]
【0041】高密度ポリエチレン,密度0.96g/c
c.190℃に於ける角周波数1(rad/S)の貯蔵
弾性率1×10(Pa)の粉末と、低密度ポリエチレ
ン,密度0.92g/cc,MI1.5にジクミーパー
オキサイド0.8PHR,アゾジカーボンアミド30P
HRを混練して一辺3mmの立方体にした材料を、第1
表に示す量を内法200×200×25mmの金型(肉
厚4mm)に入れた。この金型は底面の中央に直径5m
mの孔があり、これにテフロンチューブを取り付け、そ
の金型内の先端をテフロンシートに小孔を空けたもので
覆い、金型の略中央に位置せしめ、これを二軸回転の熱
風加熱成形機で200℃で25分加熱した。 回転速度
は一方が10rpm、他方が5rpmであった。得られ
た成形体は表面平滑な金型の形通りの形で、バリが出
ず、表皮と発泡体とが画然と分かれ、その性質は第1表
の通りで、断熱性、耐吸湿性、機械的強度に優れ、時間
の経過で収縮しないものであった。尚、水分吸収量は成
形体を90℃の温水に90日間浸漬して後、重量の増加
を測定した。 [実施例2]
【0042】実施例1で低密度ポリエチレンにアゾジカ
ーボンアミドの混合量を20PHRにし、投入量を変え
た以外は実施例1と同じに回転成形した。得られた結果
は第2表の通りで耐吸湿性、断熱性、機械的強度に優れ
た成形体が得られた。 [実施例3]
【0043】実施例1のアゾジカーボンアミドの混合量
を10PHRにし、その投入量を変えた以外は、全て実
施例1と同じに回転成形した。得られた結果は第3表の
通りで耐吸湿性、断熱性、機械的強度に優れた成形体が
得られた。 [実施例4]
【0044】実施例1と同じ方法で、ただ200×20
0×50mmの金型を使用し、表皮材と架橋発泡性粒状
体の投入量を変えて実験した。結果は第4表の通りで断
熱性耐吸湿性、機械的強度に優れた成形体が得られた。 [比較例1]
【0045】高密度ポリエチレン,密度0.961,貯
蔵弾性率4×10(Pa)を使用する以外は実施例1
と全く同じように実験した。結果は第5表の通りで得ら
れた成形体は表皮材の貯蔵弾性率が低いため、表皮の厚
さが不均一で、石垣模様状の表皮材があり、ボイドもあ
り耐吸湿性,断熱性の悪い成形体であった。 [比較例2]
【0046】実施例1のNo.1と同じように、ただ表
皮材の投入量を49gにして、表皮が0.5mmの成形
体をつくった。この成形体の表皮の最小厚さは0.2m
m(t min/t av=0.4)で、表皮が薄すぎ
るため、形が崩れ、水分吸収量は3.3%で、吸湿する
発泡複合体であった。 [比較例3]
【0047】実施例1のNo.4と同じように、ただ表
皮材の投入量を541gにして、表皮が6mmの成形体
をつくった。表皮の最小厚さは4.0mm(t min
/tav=0.67)で熱伝導率が0.11(Kcal
/mh℃)で、表皮が厚すぎるため断熱性が良好ではな
いものであった。 [比較例4]
【0048】実施例1のNo.2と同じ条件で、発泡コ
ンパウンドを15.2g(発泡剤の使用量100%)で
成形した。得られた成形体は、発泡剤の使用量が少な
く、成形圧が低いので形が崩れ、発泡層内に多数のボイ
ドがあり、その熱伝導率が0.123(Kcal/mh
℃)で、断熱性が悪い成形体であった。 [実施例5]
【0049】内箱の外径500mm,高さ1600m
m,外箱の内径580mm,高さ1640mmの円筒二
重金型の所々に6個の径10mmの小孔を空け、テフロ
ンチューブを差し込み、一端を金型の中央に、他端を金
型の外に出した。そして、中央に近いチューブの先端に
小孔のあるテフロンシートを巻いた。この内箱、外箱の
底の中央に径20mmのネジ孔を空けた。次いで、外箱
の下より径20mmのボルトを入れ、外箱の下側から2
mm離してナットを置き、内箱を突き抜いて内箱の上か
ら別のナットで固定した。この金型に高密度ポリエチレ
ン,密度0.950,190℃に於ける角周波数1(r
ad/S)の貯蔵弾性率4×10(PA)のもの2
0.4Kg、低密度ポリエチレン(密度0.92,MI
3)にジクミルパーオキサイド1PHR,アゾジカー
ボンアミド 15PHRを混合し、一辺2mmの立方体
にした発泡性材料8Kg(発泡剤使用量267%)を入
れ、これを二軸回転の成形機で、一方が3rpm他方が
6rpmで回転しながら200℃の熱風で30分加熱し
た。冷却後ボルトとナットを外し、金型より取り出した
発泡複合体の容器は、表面が平滑美麗で、金型の形通り
で、表皮が一体で3mmの厚さで、最小厚さは2.2m
mで、コアーは11倍に発泡し、気泡径は0.5mm
で、発泡粒の周り表皮材が付着しておらず、ボイドがな
く表皮と発泡体とは画然と分かれ、両者は強固に結合し
ていて、接着力は発泡体の強度以上で、底にナットがあ
り、直径20mmのネジ孔が底に通っていて、ナットや
ネジ孔の周りに2.0mmの厚い表皮があり、この表皮
は内箱,外箱の表皮と接合し、発泡体と接着していて、
その接着力は発泡体の強度以上で、断熱性と強度に優
れ、容易に金具をつないで発泡体を吸湿させることな
く、極めて長期間温水を出し入れできる断熱容器であっ
た。 [実施例6]
【0050】1000×1000×50mmの角形の金
型の四隅に、径10mmの孔を上、下板に空け、これに
ボルトを上板から下板に通し、ナットで固定した。この
金型に別に7MMの孔を空け、これにチューブを挿入
し、実施例1の粉末高密度ポリエチレン5kg,実施例
1の発泡コンパウンド2Kg(発泡剤使用量246%)
を入れ、二軸で回転しながら200℃の熱風で30分加
熱した。ボルト、ナットを外して、金型より取り出した
発泡複合体は、表皮が一体で2mmの均一な厚さで、最
小厚さは1.5mmで、コアーは密度0.035g/c
c、気泡径0.5mmの発泡体で、両者は強固に接着し
ていて、四隅に10mmのネジ孔があり、この孔の周囲
にも2mmの厚い表皮があり、この表皮は板の表皮と接
合し、発泡体と接着しており、ボルトで容易に壁に取り
付けられ、断熱性に優れ、丈夫で、水中に長期間置いて
も全く吸湿しない断熱板であった。
【0051】[発明の効果]以上説明した如く、本発明
の発泡複合体は、一工程で製造出来、長期間湿度の高い
空気中や低温槽内に置いても吸湿せず、従って、断熱性
が低下せず、極めて優れた省エネルギー用の断熱材であ
る。この成形体は耐吸湿性,断熱性の上に耐衝撃性等の
機械的強度に優れ、金具が取り付けられ、小孔をつく
り、その周囲にも厚い表皮のある成形体ができる。この
成形体は温水の出し入れが可能で、水中で使用しても吸
湿せず、冷却器等が取り付けられ、且つ建物等に強固に
固定できる成形体で、優れた性質を持っているので、こ
の成形方法は極めて有用であり、この成形体は断熱板,
断熱箱,断熱カバー等あらゆる断熱材として極めて優れ
ている。
【図面の簡単な説明】
【図1】は吸湿しない断熱材,
【図2】は石垣模様状の表皮材相のある断熱材,
【図3】はボイドのある断熱材である。
【符号の説明】
1)表皮 2)発泡体 3)石垣模様状の表皮材相 4)ボイド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29L 9:00 31:10 31:58 (72)発明者 高瀬 博次 東京都立川市若葉町1−13−2−306 Fターム(参考) 4F100 AH02H AH03H AK01A AK03B AK05 AK06 CA01B CA02 DC11 DD31 DE01A DE01B DJ01B DJ05B EJ05B EJ162 EJ422 GB08 HB11A JA15B JD15 JJ02 JK01 JK07A JK10 JL04 YY00A YY00B 4F205 AA05 AA07 AB02 AB03 AC01 AC04 AE02 AF09 AG02 AG03 AG05 AG20 AH48 GA03 GB01 GB26 GB29 GC04 GD02 GN01 GN13 GN18

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】均一な1.0mm以上の厚さのプラスチッ
    クの表皮で、0.2g/cc以下の密度のポリオレフィ
    ンの架橋発泡体の全面を覆った複合体で、発泡層に石垣
    模様状の表皮材の相がなく、ボイドがなく、表皮と発泡
    体との接着力が、発泡体の強度以上であることを特徴と
    する発泡複合体。
  2. 【請求項2】プラスチック粉末と、該粉末の粒子より大
    きい形のポリオレフインの架橋発泡性粒状体とを金型に
    入れ、回転しながら加熱して、表皮で発泡体の全面を覆
    った複合体を製造する方法に於て、プラスチック粉末と
    して190℃に於ける角周波数1(rad/S)の貯蔵
    弾性率が1×10(Pa)以上のものを用い、架橋発
    泡性粒状体に多量の発泡剤を用いて、高い成形圧で成形
    することを特徴とする方法。
  3. 【請求項3】プラスチックの表皮で発泡体の全面を覆っ
    た複合体で、板と直角に小孔があり、この小孔の周りに
    厚さ1.0mm以上の表皮があり、この表皮が板の少な
    くとも一方の表皮に強固に接合し、小孔の周囲の発泡体
    と接着し、その接着力が発泡体の強度以上である事を特
    徴とする発泡複合体。
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