ソウル市庁舎は、4年5カ月を超える工程を経て2012年10月に生まれ変わった。
韓国の伝統家屋の軒をアレンジした環境に優しい建物で、外観がとてもユニークだ。旧庁舎のソウル図書館も含め延面積が9万743平方メートルに上る。業務スペースは62%、市民空間は38%だ。二重外皮(Double Skin Facade)構造で建てられており、エネルギー効率がさらにアップした。太陽光や太陽熱、地熱、中水熱など再生可能エネルギーの利用率は28.3%に上る。
ソウル市庁舎で一番人気があるのは何といっても「垂直庭園(green wall)」だ。1階~7階の内部の壁面に造成された庭園は、面積が1516平方メートルに上る。サッカー場の3分1の広さだ。世界最大規模の垂直庭園としてギネスブックにも載った。
8カ月かけて植えられた14種約7万本の植物が室内の汚染物質と粒子状物質を取り除き、温度・湿度を調節する。二重外皮構造を間近で確認できる9階のハヌル(空)広場からエスカレーターかエレベーターに乗って下に降りるときは、航空母艦や宇宙船の中にいるような感覚を体験できる。
また、ソウル市庁舎のシンボル「メタ叙事‐ソボル」は、2千年にわたる韓国の首都ソウルの長き歴史の物語を光と道と渦で表現した作品だ。「神話の道」はダイナミックなソウルの神話を象徴し、「希望の光」はソウル市民の希望を象徴し、「命の渦」は市民とコミュニケーションをとるソウルを象徴する。