明 細 書 上皮性卵巣癌の 型 マーカー、及びそれを用いた 型に基づく上皮性卵巣癌の の 法 技 野
本発明は、上皮性卵巣癌 (EOC) のスクリーニング-診断'検診 ·経過観察、 及び分 類の技術に関する。 より詳しくは、本発明は、 上皮性卵巣癌の組織型の分子タイピングに 関する。すなわち本発明は、上皮性卵巣癌の繊型識別マーカー、及びそれを用しゝた繊 型に基づく上皮性卵巣癌の識別法 (Marker for Identification of Tissue-Type of Epithelial Ovarian Cancer and Method for Identification of Epithelial Ovarian Cancer Based on Tissue-Type Using the Same) に関する。 背景技術
卵巣癌は、女性生殖器の悪 ttffi瘍で 2番目に多し 例で、最も死亡率カ い。主に閉経 前期や閉経後の女性が発症する。米国だけで年間 2万 6千人が新たに卵巣癌と診断され、 卵巣癌患者 1万 6千人力5E亡している (200 年)。ステージ分類による 5年生存率は、 そ れぞれ I期 90%、 II期 70%、 III期 25%、 IV期 10%とされており、 III期以降の予後は非 常に不良である。 よって、長期生存率改善のためには 診断がもっとも重要な TOであ るといえる。 しかし、 初期の卵巣癌のほとんどは無症状であり、 また、非^的な確定診 断法も ¾ΪΕされていない。 これらのことから、 TOに診断さ; tlffi治に至るケースは稀であ る。 このため、 TO診断に利用できる腫瘍マーカーが嘱望されている。 腫瘍マーカ一とは、腫瘍により特異的に産生されている生体分子 (具体的にはタンパク 質) であり、 一般的に、体液中 (主として «中) から検出又は定量することによって腫
瘍の? ¾の有無を^ Bfするという概念において用いられる。 現在広く臨床現場で使われている卵巣癌マーカ一としては CA125力《第一に挙げられる。 このマーカーは悪體瘍におしゝて Htt率が く数十年にわたる実績がある。 しかしながら その反面、糊卵巣癌においては Htt率が低いうえ、特異 ½Λ《低すぎる。 このため、賴 診断には利用できないという欠点を持つ。このことは、 MacDonald et al, 1999に ΙΒ«され ている。 その後、 Zhangらカ表面加工技術と質量分析を組み合わせた SELDI-TO MSという技 術を利用、 卵巣癌患者の ώΐ青から 3種類の腫瘍マ一カーを同定し、 それらと CA125との 組み合わせによリ卵巣癌の TO^Kf方法を提案した (Zhang et al, 2004) (特許公表 2 0 0 6 —5 1 2 5 8 6号公報)。 し力、し、 Nature, 2004に ΙΒ«されているように、方法論に科学 的根拠が欠けているとの意見がある。 このため、 この方法はいまだに実用には至っていな い。 一方、 Hee Jung An et al, 2006には、上皮性卵巣癌の 型間の違いを考慮に入れた腫 瘍マ一カー開発が |5«されている。 特許文献 1 :特許公表 2 0 0 6— 5 1 2 5 8 6号公報
特許文献 1 : MacDonald ND, Jacobs IJ. Is there a place for screening in ovarian cancer? European journal of obstetrics, gynecology, and reproductive biology 1999;82(2): 155-7.
非特許文献 2 : Zhang Z, Bast RC, Jr., Yu Y, et al. Three biomarkers identified from serum proteomic analysis for the detection of early stage ovarian cancer. Cancer research 2004;64(16):5882-90.
特許文献 3: Check E. Proteomics and cancer running before we can walk? Nature 2004;429(6991 ):496-7.
特許文献 4 .: An HJ, Kim DS, Park YK, et al. Comparative proteomics of ovarian epithelial tumors. Journal of proteome research 2006;5(5): 1082-90. 発明の開示
発明の目的
—口に卵巣腫瘍といっても、麵病理学的には、 その形態、発生部位などに応じて細か く分類区別され、 その数は良性のものを含めると 30種類以上に及ぶ。 これまでの卵巣癌 腫瘍マーカー探索においては、上皮性卵巣癌の 型はあまり考慮に入れられていなかつ たのが実情である。 しかしながら実際は 型によって抗がん剤耐性や CA-125感度、 転 移性などが異なっている。従って、繊型は治療方法の選択を大きく左右するものである。 最近になってようやく、上記の Hee Jung An et al, 2006のように、組織型間の違いを考 慮に入れた腫瘍マーカー開発も発表されてきている。 しかしながら当該腫瘍マーカー開発 は、特定の の正常組織と癌組織との間における比較解析に基づいている。 しかしなが ら、健常人からの生 ί*Ιί*と癌患者との生 i*tmとに含まれる成分の it¾を基にしたバイ ォマーカー検索では、 しばしば因果論の欠如や 性の低さが問題点として挙げられてい る。 一方で、特定の^ ^の! ^型間における網羅的な J±S¾¥«fli¾在のところ皆無である。 従って、非 的に 型診断を可能にする分子の はいまだ明かされていないといえ る。 現在のところ、卵巣腫瘍の 型^!は、摘出手術後に 病理学に基づいて行う以外
に方法力 されていない。 また、常に適切な謹が出来る nepが限られている。 これら のことが、 本国における臨床検体を用いた研究を めしている大きな因子であると考え られる。 このため、分子レベルでの組織型診断を可能にする腫瘍マーカーは各方面におい て大きな意味を持ち、特に臨床 Sifにて多大な が見込まれる。 本発明の目的は、従来の繊病理学とは異なる分子タイピングという観点で、 型に 基づいた上皮性卵巣癌の罹患の を行う方法を提供することにある。すなわち、本発明 の目的は、 上皮性卵巣癌の 型識別マ一力一を することにある。 発明の概要
本発明者らは、繊型判断を起点としたバイオマーカー検索という新しい着眼点を見出 した。本発明者らは、繊病理学的観点から正確な繊型診断がなされた上皮性卵巣癌臨 床繊検体を用い、繊型間の発現変動を調べるという新しし 点に基づいて、 上皮性卵 巣癌のプロファイリングを行った。 ここで、 本発明における上皮性卵巣癌のプロフアイリングとは、 上皮性卵巣癌の特定の 型において特異的に高発現或いは低発現する生体分子群を明らかにすることである。 具体的には、上皮性卵巣癌に罹患した生 料中に発現している生体分子の発現量を組織 型ごと Iこ調べ、組織型間で相対的に発現が変動している生体 群を網羅的に解析する。 本発明者らは、繊型の異なる上皮性卵巣癌臨床繊検体から、 発現している全タンパ ク質を同定及び定量し、繊型間で相対的に発 ¾Λ《変動しているタンパク質群を網羅的に 赌した。 そして、特定の繊型において有意に発現亢進 Ζ抑制を示す一連のタンパク質 の を明らかにした。 明らかにされた一連のタンパク節よ、 どの i¾ 型において特異的 に発現亢進 Z抑制を示すかという性質の違いによつて分類された。
特に注目すべきは、 上皮性卵巣癌の明細胞癌、類内膜癌、 m. .及び粘液 ¾^ それぞれから、 別種のタンパク質、すなわち特定の 1種の 型のみに有意に発現すると し、う発 3 ^《ターンを有するタンパク質が見出されたことである。 このことから、 上皮性卵 巣癌は、 型で明確に別種の癌であるという概念カ壤づけられた。 そして、 そのよう なタンパク質は、 で、特定の赚型の上皮性卵巣癌に関する箱診断用の腫瘍マーカ 一となることがいえるため、 そのようなタンパク質を用し、て繊型の を行うことがで きることが見出された。 また、上皮性卵巣癌の明細胞癌、類内膜癌、漿液 癌、及び粘液 ffi! ^のうち 2種の 繊型におし、て特 に有意に発現するという発 ^/《ターンを有するタンパク質、及び、 特定の 1種の繊型のみにおいて発動《抑制されるという発 ^ ターンを有するタンパク 質も見出された。 そのため、上記の腫瘍マーカー単独で使用するだけでな 2種の Ιϋ 型において特異 的に有意に繊するタンパク質や、特定の 1種の繊型のみにおしゝて発動《抑制されるタ ンパク質も繊型 H Sij用マーカーとして使用し、 それらを任意に組み合わせてよリ正確な 型の識別を行うことができることが見出された。 以上のように、 本発明者によるプロフアイリングにより明らかにされたデータの全体像 により、上皮性卵鶴の疾患概念のひとつとして、 上皮性卵鶴は、分子レベルで、 織型で明確に別種の癌であるという概念力 «Lされるに至った。 そしてこのことは、 上皮 性卵巣癌の繊型分類システムの開発に結びつき、 その結果、本発明者らは、繊型に基 づく上皮性卵巣癌の罹患の識別法を完成するに至った。
本発明は、 以下の発明を含む。
下記(1 ) 〜 (1 5)は、繊型に基づいて上皮性卵巣癌の を識別する方法である。 本発明の方法では、上皮性卵巣癌の特定の 型において特異的な発現傾向を示す生体分 子を 型 ϋ¾マーカーとし、 その を調べることによって 型を決定することを 含む。
( 1 )
対象となる個人に由来する試料を、
上皮性卵巣癌の特定の組織型において特異的に発現: ¾iを示す生体 群から選 る少なくとも 1つ、及 又は
上皮性卵巣癌の特定の繊型において特異的に発現抑制を示す生体 群から選 l*tl る少なくとも 1つ
についての検出処理に供し、
Bタンパク質の有意な検出の有無を調べ、繊型を ISSijすることを含む、繊型に基 づく上皮性卵巣癌の の識別法。 mm ti .広く病的状態をいい、癌の を識別するとは、癌の検出(スクリ一ニング)、 診断、 モニタリング、 ステージング及び予後判定を行うことを含む急味で用いる。 特定の纖型とは、 1又は複数の繊型を意味する。従って、特定の繊型において特 異的に鄉亢 it/翻を示す分子とは、少なくともハウスキーピング分子でないものという 意味であるが、好ましくは、 1又は 2の繊型で特 m½に発現亢 it抑制を示す分子である。 本発明の方法では、 上皮性卵巣癌において、 明細胞型 (Clear Cell)、 類内膜型 (Endometrioid) ,漿液 ttfli型(Serous).及び粘液 «型 (Mucinous)の ^型の l¾SiJ を行うことができる。 この場合、特定の 型とは、 それら 4タイプのうち特定の 1又は 2の繊型をいう。
下記 (2) は、特定の繊型にっし、て特異的な発現傾向 (すなわち発現; it進又は発現抑 制) を示す生体分子、 すなわち組織型識別マーカーを見出すためのプロフアイリングにつ いて ΪΒ«する。
(2)
ffiiE上皮性卵巣癌の特定の繊型において特 m½に発現亢進を示す生体分子群、及び前 記上皮性卵鶴の特定の繊型において特異的に発現抑制を示す生体分子群は、
纖型の確定診断がなされた上皮性卵巣癌患者に由来する Ιί#を、複数の纖型につい て用意し、
βίϋΒ¾*中に発現している生体分子の定量を、 ΜΙΒ複数の腿型それぞれについて行い、 l!Bim中に発現している生体分子から、特定の繊型における定量値が、 他の繊型 における定量値に対して有意な変動量をもって増加している生体分子、及び有意な変動量 をもって減少している生体分子を絞り込むこと、
を含むプロフアイリングによって見出されたものである、 (1 )に記載の 型に基づく上 皮性卵離の の 法。 下記 (3) においては、特定の組織型について特異的な発現傾向を示す複数の生体分子 についてその発現量を調べ、発 3 »の測定結果を組み合わせることによって、 型を識 别する。すなわち、複数の識別マ一カーの組み合わせによって、 «型に基づく上皮性卵 巣癌の の識別を行う。 さらに、 下記 (3) 及び (4) ~ ( 1 5) においては、 生体分子がタンパク質の場合に 向けられる。本発明では、 タンパク質は、 J±¾的分子量の小さいペプチド (たとえば、 下 記 (4) ~ ( 1 5) に ΪΒΚしたタンパク質の一部を構成するペプチド) も含まれることと
する。 なお、 タンパク質以外の齢としては、 タンパク質の作用により生まれる物 (例 えば、 糖、脂質等の代謝物) などが挙げられる。下記 (3 ) 数の マ一カーの組み 合わせによる方法は、タン / ク質以外の生体分子においても同様に実施することができる。 ( 3 ) " I5上皮性卵巣癌の特定の繊型において特翻に発現亢進を示す生体分子群は、 明細 胞型のみにおいて特異的に発現亢進を示すタンパク質 C(+)、類内膜型のみにおいて特異的 に発現亢進を示すタンパク質 E (十)、漿液體型のみにおいて特異的に発航進を示すタン ノ ク質 S(+)、粘液 型のみにおいて特異的に発現亢進を示すタンパク質 M(+);明細胞型 と漿液 ¾^とにおいて特異的に繊亢進を示すタンパク質 C S(+)、 B月細胞型と粘液 ½Β¾型 とにおいて特異的に発現亢進を示すタンパク質 CM(+)、類内膜型と漿液 型とにおいて 特異的に発現亢進を示すタンパク質 E S(+)、漿液 ttfli型と粘液 ttJjg型とにおいて特異的に 発現亢進を示すタンパク質 S M(+)、明細胞型と類内膜型とにおいて特異的に発現^ 1を示 すタンパク質 C E(+)、及び、類内膜型と粘液 型とにおいて特異的に発現亢進を示すタ ンパク質 EM(+)を含み、
IB上皮性卵巣癌の特定の纖型におし、て特馳に発現抑制を示す生体分子群は、粘液 性線型のみにおし、て発現抑制を示すタンパク質 M (-)、漿液 型のみにおし、て発現抑制を 示すタンパク質 S(-)、 類内膜型のみにおいて発現抑制を示すタンパク質 E( -)、 及び、 0月細 胞型のみにおいて発現翻を示すタンパク質 C (-)を含み、
上記タンパク質 C (十)、 E (十)、 S(+)、 M(+)、 C S(+)、 CM (十)、 E S (十)、 S M (十)、 C E (十)、 EM (十)、 M( -)、 S(-)、 E( -)、及び C (-)から任意に選 Iまれる複数のタンパク質について の挨出結果を組み合わせる、 (1 )又は(2 )に |&«の繊型に基づく上皮性卵巣癌の の識別法。 下記 (4 ) 〜 (1 5 ) においては、特定の 型について特異的な発現傾向を示す生体
分子として、本発明者らのプロフアイリングによって見出されたタンパク質を用いる
(4)
明細胞型のみにおいて特異的に発現亢進を示すタンパク質 C(+)は、
Acid ceramidase precursor.
Alpha crystallin B chain、
Annexin A1 (Annexin-1),
Annexin A4 (Annexing)、
Carbonic anhydrase 1、
Catechol 0-methyltransferase
Cellular retinoic acid-binding protein 1、
Cystathionine gamma-lyase、
Endoplasmic reticulum protein ERp29 precursor^
Ferritin heavy chain、
Glutathione peroxidase 3 precursor.
Guanine deaminase^
Laminin subunit beta-1 precursor (Laminin B1 chain)、
Laminin subunit gamma-1 precursor (Laminin B2 chain)、
L-lactate dehydrogenase B chain、
Low molecular weight phosphotyrosine protein phosphatase^
Methylcrotonoyl~CoA carboxylase beta chain, mitochondrial precursor^
Nicotinamide N-methyltransferase
Peraxiredoxin-2、
Peroxiredoxin-6 、
Phosphomannomutase 2、
Phosphoserine aminotransferase^
Protein SET.
Purine nucleoside phosphorylase、
Pyridoxal kinase、
Serum amyloid P-component precursor^
SPRY domain-containing protein 4、
Superoxide dismutase [Mn], mitochondrial precursor^
Synaptic vesicle membrane protein VAT-1 homolog、
Thioredoxin domain-containing protein 12 precursor,
Transaldolase、
Triosephosphate isomerase^
Tryptophanyl-tRNA synthetase, cytoplasmic,及び
Uncharacterized protein C7orf24
からなる群から選 る、 (3 ) に IB«の纖型に基づく上皮性卵巣癌の SBの識 U法。 上記 (4) において、 少なくとも Annexin A4 (Annexing)は、 IB検出処理においてタ ンパク質の翻訳後修飾の有無の区別がつ <マ一カー分子定¾¾を用いる場合に選 Ι* る。
( 5 )
読類内膜型のみにおいて特異的に発現亢進を示すタンパク質 Ε(+)は、
ASRGL1 protein, 及び
Parvalbumin alpha
からなる群から選 l*txる、 (3 )又は(4)に ΪΒ«の繊型に基づく上皮性卵巣癌の の 麵去。
( 6)
iiB漿液體型のみにおいて特異的に発現亢進を示すタンパク質 s(+)は、
Astrocytic phosphoprotein PEA-15、
c-Myc-responsive protein Rd、
Cyclin-dependent kinase inhibitor 2A、
F-actin capping protein subunit alpha-1、
Gamma-synuclein (Breast cancer-specific gene 1 protein)、
Glyoxalase domain-containing protein 4、
Ras-related protein Ral 2A、
Replication protein A 32 kDa subuni
S100 calcium-binding protein A13、
Small ubiquitin-related modifier 2 precursor (SUMO>2)、 及び
Ubiquinol-cytochrome c reductase complex 11 kDa protein, mitochondrial precursor力、らな る群から選 る、 (3)〜(5)のしゝずれかに記載の繊型に基づく上皮性卵巣癌の S の iHSij法。
( 7 )
ΙΒ¾液 1 ^型のみにおいて特異的に発現亢進を示すタン/《ク質 Μ(+)は、
Fatty acid-binding protein, liver、
Serpin B5 precursor (Maspin)、
Thioredoxin (ATL-derived fector)、及び
Transgelin-2
からなる群から選 る、 (3 ) ~ ( 6 )のし、ずれかに ΪΒ«の謹型に基づく上皮性卵巣癌 の罹患の識別法。
(8 )
IB明細胞型と漿液性型とにおいて特異的に発現亢進を示すタンパク質 C S(+)は、 6~phosphoglu∞nolactonase、 及び
Ubiquinol-cvtochrome-c reductase complex core protein I, mitochondrial precursor からなる群から選 l*tlる、 (3 )〜(7 )のし、ずれかに «B«の繊型に基づく上皮性卵巣癌 の SBの識別法。
( 9)
MIS明細胞型と粘液 tMS型とにおいて特異的に発現亢進を示すタンパク質 C M(+)は、 Carbonic anhydrase 2、
Delta(3,5)-Delta(2,4)-dienoyl-CoAisomerase»
Thiosulfate sulfurtransferase 及ひ
Annexi门 M (Annexin-4)
からなる群から選 l*tlる、 ( 3 ) ~ ( 8)のいずれかに IB«の繊型に基づく上皮性卵巣癌 の SBの識別法。 上記(9 )において、 AnnexinA4 (Annexing)は、前記検出処理においてタンパク質の翻 訳後修飾の有無の区別がつかないマ一力一分子定量法を用いる場合に選 Iまれる。 ( 1 0)
I5類内膜型と赚 型とにおし、て特異的に発現亢進を示すタンパク質 E S(+)は、 Rho GDP-dissociation inhibitor 2、及び
Transgelin
からなる群から選 る、 (3 )〜(9)のし、ずれかに記載の繊型に基づく上皮性卵巣癌 の SBの 法。
( 1 1 )
flWB赚體型と粘液 型とにおいて特異的に発現亢進を示すタンパク質 S M(+)は、 Barrier-to-autointegration fector、
Cellular retinoic acid-binding protein 2、
S100 calcium-binding protein A11、
S100 calcium-binding protein A4、
S100 calcium-binding protein A6、
Selenium-binding protein 1、 及び
Transgelin-2
からなる群から選 litiる、 (3 ) ~ ( 1 0 )のし、ずれかに 1B«の繊型に基づく上皮性卵巣 癌の の 法。
( 1 2 )
ilH明細胞型と類内膜型とにおいて特異的に発現亢進を示すタンパク質 C E(+)は、 Calcyphosir 及び
Fibrinogen beta chain precursor
からなる群から選 l*tlる、 (3 ) ~ ( 1 1 )のし、ずれかに IB«の繊型に基づく上皮性卵巣 癌の の ϋ3ϋ法。
( 1 3 )
ΪΒ¾液赚型のみにおし、て発現抑制を示すタン /《ク質 Μ (-)は、
Haloacid dehalogenase-like hydrolase domain-containing protein 2でめる、 ( 1 ) ~ ( 1 2 ) のし、ずれかに 1H«の 型に基づく上皮性卵巣癌の SBの l¾SiJ法。
(14)
βίίϊΒ類内膜型のみにおいて発現抑制を示すタンノ《ク質 Ε (-)は、
Bis(5'-nucleosyl)-tetraphosphatase[asymmetrical]»
Chloride intracellular channel protein 1、及び
Monoamine-sulfating phenol sulfotransferase
からなる群から選 l* る、 (3) ~ (13)のいずれかに言 B«の繊型に基づく上皮性卵巣 癌の罹患の識別法。
(15)
iiB明細胞型のみにおいて発現抑制を示すタンパク質 C (-)は、
Acyl-CoA-bindina protein、
Coactosin-like protein、
SH3 domain-binding glutamic acid-rich-like Drotein、
Transgelin、 及び
Uncharacterized protein C6orf115
からなる群から選 ii lる、 (3) ~ (14)のいずれかに言 B«の繊型に基づく上皮性卵巣 癌の の 法。 下記 (16) 〜 (24) は、上皮性卵巣癌の組織型識別マーカ一に関する。
このうち、 (16) ~ (19)のように、 1つの 型のみについて特異的なタンパク質 は、その 型の卵巣癌の 診断マーカ一となりうる。 (16)は、明細胞癌の腫瘍マー カー、 (17) は、 類内膜型癌の腫瘍マーカー、 (18) は、漿液性腺癌の腫瘍マーカー、 (19) は、粘液性腺癌の腫瘍マ一カーである。
明細胞型のみにおいて特異的に発現亢進を示すタンパク質 C(+)として、
Acid ceramidase precursor.
Alpha crystallin B chain、
Annexin A1 (Annexin-1)、
Annexin A4 (Annexin-4)¾
Carbonic anhydrase 1、
Catechol Omethyltransferase、
Cellular retinoic acid-binding protein 1、
Cystathionine gamma-lyase、
Endoplasmic reticulum protein ERp29 precursor
Ferritin heavy chain、
Glutathione peroxidase 3 precursor^
Guanine deaminase %
Laminin subunit beta-1 precursor (Laminin B1 chain) x
Laminin subunit gamma-1 precursor (Laminin B2 chain) ¾
L-lactate dehydrogenase B chain、
Low molecular weight phosphotyrosine protein phosphatase^
Methylaotonoyl-CoA carboxylase beta chain, mitochondrial precursor.
Nicotinamide N-methyltransferase¾
Peroxiredoxin-2、
Peroxiredoxin-6 、
Phosphomannomutase 2、
Phosphoserine aminotransferase^
Protein SET.
Purine nucleoside phosphorylase、
Pyridoxal kinase^
Serum amyloid P-component precursor^
SPRY domain-containing protein 4、
Superoxide dismutase [Mn], mitochondrial precursor^
Synaptic vesicle membrane protein VAT-1 homolog、
Thioredoxin domain-containing protein 12 precursor,
Transaldol3se、
Triosephosphate isomerase、
Tryptophanyl-tRNA synthetase, cytoplasmic,及び
Uncharacterized protein C7orf24
からなる群から選 l*flる少なくとも 1種のタンパク質を含む、上皮性卵離の繊型 H SIJ マ一力一。 上記 (1 6) において、 少なくとも Annexin M (Annexing)は、翻訳 »飾の有無の区 別がつく方法を用いてマーカー: 定量を行う場合に用いられる。
( 1 7 )
類内膜型のみにおいて特異的に発現亢進を示すタンパク質 E(+)として、
ASRGL1 protein, 及び
Parvalbumin alpha
からなる群から選 li lる少なくとも 1種のタンパク質を含む、上皮性卵鶴の繊型 i¾SiJ マ一力一。
( 1 8)
漿液 «型のみにおいて特異的に発現亢進を示すタンパク質 S(+)として、
Astrocytic phosphoprotein PEA-15,
c-Myc-responsive protein Rd、
Cyclin-dependent kinase inhibitor 2A、
F-actin capping protein subunit alpha-1、
Gamma-synuclein (Breast cancer-specific gene 1 protein),
Glyoxalase domain-containing protein 4、
Ras-related protein Ra -2A
Replication protein A 32 kDa subunit*
S100 calcium-binding protein A13、
Small ubiquitin-related modifier 2 precursor (SUMO-2), 及び
Ubiquinol-c tochrome c reductase complex 11 kDa protein, mitochondrial precursor からなる群から選 Iまれる少なくとも 1種のタン/《ク質を含む、上皮性卵巣癌の 型詢 IJ マーカ一。 ( 1 9)
粘液 型のみにおいて特異的に発現亢進を示すタンパク質 M(+)として、
Fatty acid-bindinq protein, liver、
Serpin B5 precursor (Maspin)、
Thioredoxin (ATL-derived factor)、及び
Transgelin-2
からなる群から選ばれる少なくとも 1種のタンパク質を含む、上皮性卵巣癌の組織型請 IJ マーカ一。 下記(2 0)は、 2つの繊型において特異的に有意な発現を示すタンパク質に関する。 ( 2 0) 力、ら選 l*tlる特定の 1つのタンパク質がそれのみで用いられることは無く、他の
タンパク質と組み合わせられて用いられる。他のタンパク質の例としては、 ( 2 0)に ΙΗ« のタンパク質であって、 前 ΪΒϋばれた特定の 1つのタンパク質とは発^/《ターンが異なる タンパク質や、 上記 (1 6) 〜 (1 9) に ΪΒ«のタンパク質や、 後述の (2 1 ) ~ C2 4) に ΪΒ«のタンパク質が挙げられる。
( 2 0)
明細胞型と漿液性型とにおいて特異的に発現亢進を示すタンパク質 C S(+)として、 6~phosphoglu∞nolactonase、 及び
Ubiquinol-cytochrome-c reductase complex core protein I, mitochondrial precursor と;
明細胞型と粘液 «型とにおいて特異的に発現亢進を示すタン /《ク質 CM(+)として、 Carbonに anhydrase 2、
Delta(3,5)-Delta(214)-dienoyl-CoAisomerase
Thiosulfate sutfurtransferase^ 及ひ
Annexin A4 (Annexin-4) 類内膜型と漿液 «型とにおいて特異的に発現亢進を示すタンパク質 E S(+)として、 Rho GDP-dissociation inhibitor 2、 及び
Transaelin
と;
漿液 «型と粘液 型とにおいて特異的に発現亢進を示すタンパク質 SM(+)として、 Barrier-to-autointeg ration factor^
Cellular retinoic acid-binding protein 2、
S100 calcium-binding protein A11、
S100 calcium-binding protein A4、
S100 calcium-binding protein A6、
Selenium-binding protein 1、 及び
Transgelin-2 明細胞型と類内膜型とにおし、て特異的に発現: it進を示すタンパク質 C E(+)として、 Calcyphosin、及ひ
Fibrinogen beta chain precursor からなる群から選 る少なくとも 1種のタンパク質を含む、上皮性卵巣癌の繊型! ¾¾ マーカー。 上記(2 0)において、マ一力一 AnnexinA4 (Annexin4)は、翻訳後修飾の有無の区別が つかなし、方法を用いてマーカ一;^定量を行う場合に用いられる。 ( 2 1 )
粘液 14^型のみにおいて発現抑制を示すタンパク質 M (-)として、
Haloacid dehalogenase-like hydrolase domain-containing protein 2を含む、上皮性卵^^ の繊型識別マーカー。 ( 2 2 )
類内膜型のみにおいて発現抑制を示すタンパク質 E (-)として、
Bis(5'-nucleosyl)-tetraphosphatase [asymmetrical]%
Chloride intracellular channel protein 1、 及ひ
Monoamine-sulfating phenol sutfotransferase
からなる群から選 li lる少なくとも 1つのタンパク質を含む、上皮性卵巣癌の赚型 ItSiJ
マーカー。 (23)
明細胞型のみにおいて発現抑制を示すタンパク質 C (-)として、
Acyl-CoA-binding protein、
Coactosin-like protein
SH3 domain-binding glutamic acid-rich-like protein,
Transgelir 及び
Uncharacterized protein C6orf115
からなる群から選 る少なくとも 1つのタンパク質を含む、 上皮性卵巣癌の繊型識 ϋ マ一カー。
(24)
(16) ~ (23) に ΪΗ«のタンパク質から選 li lる少なくとも 2つのタンパク質を含 む、上皮性卵巣癌の繊型識別用キット。
本発明はまた、 下記 (25) 及び (26) に記載の癌の処理のための薬剤組成物に向け られる。癌の処理とは、癌細胞を死滅させること、 及び癌細胞の成長を抑制することを含 む。 ( 25)
癌細胞に対して供給することによって、癌細胞の死^ ¾υν又は癌細胞成長の抑制を^! する反応を誘発するための薬剤組成物であって、 (16) ~ (19)に記載の識別マーカー に免疫特異的に結合する少なくとも 1種の抗体を含む、薬剤誠物。 ( 26)
免疫刺激量で、癌細胞に対して供給することによって、免疫応答を促進するための薬剤 組成物であって、 (1 6) 〜 (1 9) に ΪΒΚの liSijマ一カーを含む、薬剤 i¾J¾物。 上記 ( 2 5) 及び (2 6 ) の薬剤誠物は、癌の処理に用いられる潜在的な治細とし て特定されうる。或いは、上記 (2 5) 及び (2 6 ) の薬剤組成物は、癌の処理に用いら れる治 として用いられうる。
本発明によると、従来の 病理学とは異なる分子タイピングという観点で、 型に 基づいて上皮性卵巣癌の顧の fiSljを行うことができる。すなわち、本発明によると、上 皮性卵巣癌の iSa 型識別マーカーを することができる。
本発明のマーカーは、 タンノ ク質の同定によるプロファイリングによリ見出されたもの である。一般的には、免疫染色法によるプロフアイリングが行われるが、本発明者らによ つて行われたプロフアイリングは、 アーティファク卜がしばしば見られる免疫染色法によ るものとは異なり、 見出されたタンパク質のマーカ一としての信頼 い。
また、本発明のマ一カーは、組織型間の発現の差を定量することに基づいて見出された ものであるため、臨床的に大きな説得力を持つ。 さらに、複数のマーカーを組み合わせて 用いることで、従来から用いられてきた特異性の低いブ口一ドなマーカー(例えば CA-125 や CA-19^9) を用いる If ^よりも、 より特異性の高しゝ^ fを行うことカ^!能になる。
図面の簡単な説明
図 1は、 明細胞型 ffi患患者由来の病理^ の電気泳動図である。
図 3は、漿液性腺型罹患患者由来の病理 ί¾¾Ιΐ*の電気泳動図である。
図 4は、粘液性腺型罹患患者由来の病理組織 ¾*4の電気泳動図である。
図 5は、 プロファイリングシステムの概略図である。
図 6は、 プロフアイリングにおけるスクリーニングで用いる、 1 4通りのモデル発現 パターンである。
図 7は、本発明のマ一力一で明細胞型に特異的な発現を示す Annexin-A4の、組織型 別の発現量を示した一次元散布図である。
図 8は、本発明のマーカーで粘液†M¾癌に特異的な発現を示す Maspin precursorの、 型別の発現量を示した一次元散布図である。
図 9は、本発明のマ一カーで漿液 «癌と粘液 ttfl^癌に特異的な発現を示す Cellular retinoic acid-binding protein 2 (CRABP2) の、 型別の発 を示した一次元散布図で ある。
図 1 0は、 本発明のマーカーで明細胞型に特異的な発現を示す Phosphoserine aminotransferaseの、 型別の発 を示した一次元散布図である。
図 1 1は、本発明のマ一力一を利用して作成された、未知の卵巣癌 5¾^を明«型と 判定するための決定木である。
図 1 2は、 本発明のマ一カー Annexin-A4、 aspin precursor % Cellular retinoic acid-binding protein 2 (CRABP2) 及び Phosphoserine aminotransferaseの、 明細胞型及 び類内膜型の 4 0検体それぞれにおける発現量を示すウェスタンブロッティングの結果で ある。
図 1 3は、 本発明のマ一力一 Annexin-A4、 Maspin precursor. Cellular retinoic acid-binding protein 2 (CRABP2) 及び Phosphoserine aminotransferaseの、楚液 1±8¾型 及び粘液性腺型の 4 0検体それぞれにおける発現量を示すウェスタンブロッティングの結 果である。
図 1 4は、 ウェスタンブロッテイング法を用いて、本発明のマ一力一である 4つのタンパ ク質 Annexin-A4 (ANXA4)、 Maspin precursor (MASPIN)、 Cellular retinoic acid-binding protein
2 (CRABP2)及び Phosphoserine aminotransferase (PSAT1) の、発現レベルに基づく組織 型分類を行った結果である。
発明を実施するための形態
[ 1 . 型に基づく上皮性卵巣癌の の識別の対象となる Ιί* ]
本発明の方法において、 上皮性卵巣癌の罹患を識別すべき対象となる個人に由来する試 料としては、特に限定されない。例えば、 «、繊、繊抽出物、体液などが挙げられ る。細胞 には、組織生検材料 (具体的には術摘した «など) や、検死解剖材料な どが含まれる。 抽出物とは、 当 «#に<^¾1の方法によってホモジネート又は可溶化さ れた細識をいう。体液としては、 JfiU夜、腹水、 尿、 及び体分泌 I勿などが含まれる。 Jfiii夜と しては、 全血、血漿、 jfiij青などが含まれる。 これら imが保管されたものである^、保 管環境としては、原則一 8 o°c以下、好ましくは液体窒素を用いた «a環境である。 [ 2. 纖型を するためのマ一力一]
本発明においては、上皮性卵巣癌を籠ターゲットとする。上記のような 中におい て、雄型 マーカーのレベルを定量し、 当該マーカーが有意な量で検出されたか否か を調べる。 その結果に基づいて、上皮性卵巣癌の組織型を判断する。本発明の 型識別 マーカーは、 上皮性卵巣癌の特定の繊型におし、て特異的な繊傾向 (すなわち、発現亢 進又は発現抑制の傾向) を示す生体分子である。
[2 - 1 . 纖型 マ一カーを検索するためのプロフアイリン
このような生体分子は、繊型の確定診断がなされた上皮性卵巣癌患者に由来する im から、 発現プロフアイリングを行うことによって見出される。 そもそも、 isii型 マー カーを用いて «型を判断するという本発明の ¾*的概念は、本発明者らによる上皮性卵
巣癌のプロフアイリングの結果、 特定の組織型において特異的な発現傾向を示す分チの存 在が明らかになつたという事実によってもたらされたものである。 従来の腫瘍マーカー検索のためのプロフアイリングが、病態モデルと正常モデルとの間 で変動解析が行われることに対し、本発明におけるプロファイリングは、組織型間での発 の変動 を行うことを必須とする。 したがって、 変動 が 間で行われること を除いては、従来のプロフアイリング法に準じて行われて良い。 まず、繊型の確定麵がなされた上皮性卵鶴患者に由来する を、複数の繊型 について用意する。 については、上記の上皮性卵巣癌の を ItSijすべき対象となる 個人に由来する と同様である。 そして、 ¾ ^中に発現している生体分子群の分離精製工程や同定工程を適宜含め、 当該 生体分子群の発驢の定量を、当該複数の繊型にっし、て行う。分離精製及 又は同定を 行う場合、 その具体的方法は特に限定されない。従って、 当 H によって良く知られた方 法によって行われて良い。 定量の具体的方法としても、特に限定されない。従って、 当業 者によって良く知られた方法によって行われて良い。 定量された生体 の発現レベルは、繊型間で変動清される。すなわち、特定の組 織型における定量値が、他の組織型における定量値に対して有意な変動量をもって増加及 び減少している生体分子を、 Ιί*中に発現している生体 群から絞り込み、確定する。 変動 の具体的方法は特に限定されない。病体モデルと正常モデルとの間での変動解析 を行う従来のプロフアイリング法に準じて、 当 H によって適宜行われてよい。 たとえば、本発明者らによって行われたプロフアイリングの方法は、 以下のように行わ
れた。
繊病理学的観点から、 明細胞型、 類内膜型、漿液性腺型、及び粘液性腺型の 型診 断が正確になされた卵巣癌臨床 検体を用い、 それぞれの検体について、発現している タンパク質を二次元電気泳 ¾1法により単離し、 染色による定量と、 マスフィンガープリン ティング分析による同定とを行った。 そして、組織型間における変動解析においては、単 離された各タンパク質スポットをサンプル間でマッチングさせ、 その定量値を集計し、各 型における平均発現レベルが他の «型と比べて有意に差があるかどうかを T検定に て評価した。 スクリーニングのカツトオフ値を ΓΡ値く 0.005J又は ΓΡ値く 0.05で 3倍 以上の発現差」 に設定し、 を満たす変動タンパク質を絞り込み、 ¾§ 型を!^づけ る発現プロファイルとした。 プロフアイリングを行うには、膨大なデータを取り扱うことになる。従って、 このよう なデータを一元管理することができるィンハウスデータサーバを用いることが好ましい (後述の図 5参照)。インハウスデータサーバは、好ましくは、個々のクライアント P Cか らローカルネットワークを介してアクセス可能であり、特別なソフトウエアを必 とせず、 研究員が、個々に データを記録することができる。また、インハウスデータサーバは、 好ましくは、実験データそのもの、 追加,、 保存データに対する変更の保存及び表示す ることができる。 さらに好ましくは、 インハウスデータサーハ 'は、公共のデータベースに アクセスすることができる。 プロファイリングにおいて二 2¾¾電気泳動法力《用いられる 、 ィンハウスサーバに取 リ込まれたタン /《ク質 を統合した 2 Dマツプを作成することが好ましい。 この 2 Dマ ップを用いることによって、 引き続くデータマイニングを容易にすることができる。 この ようなィンハウスサーバとして、島津製作所から販売されている SOLPHIが好ましく用い られる。
データマイニングでは、 二次元電気泳動で得られたスポットのマッチングを行し、、 スポ ット情報についてリストを作成することができる。 スポット情報のリス卜には、 スポッ卜 の (すなわち定量値) や同定結果が含まれる。 このスポット翻のリストのフォーマ ットは、 Microsoft Excelに代表される表計算ソフトウェアに対応した形式で、典型的なマ イクロアレイの出力データに準ずるようにァレイスタイルで 151十されることが好ましい。 このことによって、 アレイ分析のソフトウェアや、お 斤ソフトウェアにデータを取り 込むことができる。 そのようなソフトウェアのフィルタリング機能を適用し、 タンパク質スポットの絞込み を行う。発 ¾ /《ターンのモデルを作成し、 により、 モデルの発 ¾ / ターンとの相 閏関係に基づいて近似した発;^ ターンを示すスポットを絞リ込むと良い。
[ 2 - 2. 繊型識 IJマーカ一の発 ¾ / ターン]
発 ¾ / ターンのモデルは、発現プロファイルを構成すべきタンパク質として絞り込むベ きタンパク質が有する!^的な ^《ターンを表したものである。すなわち、 どの繊型 において特異的な発現を示し、 どの程度の発現の特異性を有している (すなわち、 ある組 織型の発^ *が他の繊型の発驢に対してどの ¾J の増加又は減少を示す) ものを絞リ 込むかという を表す。好ましくは、分類された複数種の発 《ターンを用意する。 上皮性卵^の 型として、明細胞型、類内膜型、 漿液 1 ^型、粘液 型の識別を 行うための分子マーカーを見出すためのプロフアイリングの場合は、異なる発 3 ^《ターン を、 以下の 1 4パターンのモデル発 3 /《ターンに分類することができる。 この 1 4パター ンの分類は、本発明者らによって実際に行われたプロフアイリングで行われたものである (図 6参照)。
上皮性卵巣癌の特定の 1つの繊型におし、て特異的に発現亢進を示す生体分子:
<1 >明細胞型のみにおいて特異的に発現亢進を示すタン、 ' ク質 c(+)
<2>類内膜型のみにおいて特異的に 亢進を示すタンパク質 E(+)
<3>漿液 ίΐ ^型のみにおいて特異的に発現亢進を示すタンパク質 S(+)
<4>粘液 型のみにおいて特異的に発現亢進を示すタンパク質 M(+) 上皮性卵巣癌の特定の 2つの^!型において特異的に発現亢進を示す生体分子:
<5>B月細胞型と漿液醒とにおし、て特異的に発現亢進を示すタンパク質 C S(+) <6>明細胞型と粘液赚型とにおし、て特異的に発現亢進を示すタンパク質 CM(+) <7>類内膜型と槳液 型とにおいて特異的に発現亢進を示すタンパク質 E S(+) <8>漿液體型と粘液謹型とにおし、て特異的に発現亢進を示すタンパク質 S M (+) <9>明細胞型と類内膜型とにおいて特異的に発現亢進を示すタンパク質 C E (+) <10>類内膜型と粘液 «型とにおいて特異的に発現亢進を示すタンパク質 E M(+) 上皮性卵巣癌の特定の 1つの繊型におし、て特異的に発現抑制を示す生体分子:
<11>粘液性線型のみにおいて織抑制を示すタン / ク質 M (-)
<12>漿液性腺型のみにおいて発現抑制を示すタンノ《ク質 S (-)
<13>類内膜型のみにおいて発現抑制を示すタン / ク質 E (-)
<14>明繊型のみにおいて発現抑制を示すタンパク質 C (-) 統言 の具体的方法としては特に限定されない。 このため、相関及び近似^ ί力 能 な方法を、 当業者力 : ¾定することができる。 さらにその後、発現変動を示す繊型の 間の系統的有意差を するための検定を行うことができる。このような検定法としては、 t検定などが挙げられる。統計的有意差としては、通常は Pく 0.05であリ、 Pく 0.01であ
ることがより好ましい。
[ 2 - 3. 本発明者らによるプロフアイルに含まれる赚型識 !jマーカ一]
本発明者らによるプロファイリングによると、 以下に例示の 8 0のタン/《ク質マーカー を含むタンパク質プロファイルが作成された。
1 . 明細胞型のみにおいて特異的に発現亢進を示すタンパク質 c(+)
Acid ceramidase precursor
Alpha crystallin B chain ( 2 ¾
AnnexinAI (Annexin-1)
Annexin A4 (Annexin- ) ( 2種)
Carbonic anhydrase 1
Catechol O-methyltransferase
Cellular retinoic acid-binding protein 1
Cystathionine gamma-lyase
Endoplasmic reticulum protein ERp29 precursor
Ferritin heavy chain
Glutathione peroxidase 3 precursor
Guanine deaminase
Laminin subunit beta-1 precursor (Laminin B1 chain)
Laminin subunit gamma-1 precursor (Laminin B2 chain)
L-lactate dehydrogenase B chain
Low molecular weight phosphotyrosine protein phosphatase
Methyl otonoyl-CoA carboxylase beta chain, mitochondrial precursor
Nicotinamide N-methyltransferase
Peroxiredoxin-2
Peroxiredoxin-6
Phosphomannomutase 2
Phosphoserine aminotransferase ( 2種)
Protein SET
Purine nucleoside phosphorylase ( 2種)
Pyridoxal kinase
Serum amyloid P-component precursor
SPRY domain-containing protein 4
Superoxide dismutase [ n], mitochondrial precursor
Synaptic vesicle membrane protein VAT-1 homolog
Thioredoxin domain-containing protein 12 precursor
Transaldolase
Triosephosphate isomerase
Tryptophanyl-tRNA synthetase, cytoplasmic
Unc aracterized protein C7orf24
(ただし、上記の C(+)マーカーのうち、 少なくとも AnnexinA4 (Annexing)は、翻訳後修 飾の有無の区別がつく方法を用いてマーカ一分子定量を行う に用いられる。) 2. 類内膜型のみにおいて特異的に発現亢進を示すタンパク質 E(+)
ASRGL1 protein
Parvalbumin alpha
3. 漿液體型のみにおいて特異的に発現亢進を示すタンパク質 S(+)
Astrocytic phosphoprotein PEA-15
c-Myc-responsive protein Rcl
Cydin-dependent kinase inhibitor 2A
F-actin capping protein subunit alpha-1
Gamma-synuclein (Breast cancer-specific gene 1 protein)
Glyoxalase domain-containing protein 4
Ras-related protein Rab-2A
Replication protein A 32 kDa subunit
S100 calcium-binding protein A13
Small ubiquitin-related modifier 2 precursor (SUMO-2)
Ubiquinol-cytochrome c reductase complex 11 kDa protein, mitochondrial precursor
4. 粘液 型のみにおし、て特異的に発現亢進を示すタンパク質 M(+)
Fatty acid-binding protein, liver
Serpin B5 precursor (Maspin)
Thioredoxin (ATL-derived factor)
Transgelin-2
5. 明«型と槳液性型とにおいて特異的に発現亢進を示すタンパク質 C S(+) 6-phosphogluconolactonase
Ubiquinol-cytochrome-c reductase complex core protein I, mitochondrial precursor
6. B月細胞型と粘液 1 ^型とにおいて特異的に ¾3¾亢進を示すタンパク質 CM(+) Carbonic anhydrase 2
Delta(3,5)-Delta(2,4)-dienoyl-CoA isomerase
Thiosulfate sulfurtransferase
Annexin A4 (Annexin-4)
(ただし、 上記の CM(+)マーカ一のうち、 Annexin A4 (Annexing)は、翻訳後修飾の有無 の区別がつかない方法を用いてマーカー分子定量を行う場合に用いられる。) 7. 類内膜型と漿液 1¾¾型とにおいて特異的に発現亢進を示すタンパク質 E S(+) RhoGDP-dissociation inhibitor 2
Transgelin
8. 槳液 型と粘液 ft ^型とにおし、て特異的に発現亢進を示すタンパク質 S M(+) Barrier-to-autointegration factor
Cellular retinoic acid-binding protein 2
S100 calcium-binding protein A11
S100 calcium-binding protein A4
S100 calcium-binding protein A6
Selenium-binding protein 1
Transgelin-2
9. 明繊型と類内膜型とにおし、て特異的に発現亢進を示すタンパク質 C E (+) Calcyphosin
Fibrinoaen beta chain precursor
1 0. 類内膜型と粘液體型とにおし、て特 に発現亢進を示すタンパク質 EM(+)
1 1 . 粘液雌型のみにおし、て発現卿 Jを示すタンパク質 M (-)
Haloacid dehalogenase-like hydrolase domain-containing protein 2
1 2. 漿液 型のみにおいて発現抑制を示すタンパク質 S(-)
1 3. 類内膜型のみにおいて発現抑制を示すタンパク質 E (-)
Bis(5'-nucleosyl)-tetraphosphatase [asymmetrical]
Chloride intracellular channel protein 1
Monoamine-sulfating phenol sulfotransferase
1 4. 明細胞型のみにおいて発現抑制を示すタンパク質 C (-)
Acyl-CoA-binding protein
Coactosin-like protein
SH3 domain-binding glutamic acid-rich-like protein
Transgelin
Uncharacterized protein C6orf115 上述のマーカーのうち、 Γ ( 2種)」 と言 Β«されているタンパク質 (すなわち Alpha crystallin B chain % Annexin A4 (Annexin~4)、 Phosphoserine aminotransferases及び Purine nucleoside phosphorylase) は、翻訳後修飾の区別をすることができる方法を用いて検出 処理を行う場合に、 全く別の分子 (すなわち翻訳 飾 と非修飾分子) として検出さ れるものである。一方、翻訳後修飾の区別をすることができない方法を用いて検出処理を 行う場合は、 これらの は同じ分子として検出される。
このため、本発明においては、翻訳麟飾の区別をすることができる方法を用しゝて検出 処理を行う場合と、翻訳後修飾の区別をすることができなしゝ方法を用いて検出処理を行う 場合とで、 % ターンが異なるものがある。上述のタン/ ク質のうち、例えば Annexin A4 (Annexingは、翻訳後修飾の区別をすることができる方法を用いた場合は C(+)マーカーと
して用いることができ、翻訳後修飾の区別をすることができなしゝ方法を用いた場合は CM (+)マーカ一とし t用いることができる。
[ 3. 繊型識別マ一カーの使用]
本発明の、繊型に基づく上皮性卵巣癌の繊型の の識 ljは、 上記のようなプロフ アイリングによって得られた繊型識リマーカーを用いて行う。上皮性卵巣癌の麵型と して、 明細胞型、 類内膜型、 漿液 型、粘液 型の識 ijを行うためには、
マーカーとして上述 <1>~<14>のような発現パターンを示す生体分子の少なくとも 1つ を、 以下のように用いることができる。
[ 3 - 1 . 特定の 1つの繊型におし、て特異的な発 3 / ターンを示す繊型 i¾SlJマーカー の使用]
上記 ¾S /《ターン <1>〜<4>のように、特定の 1つの繊型において特異的に発現亢進を 示す生体分子の場合、例えば、 C(+)が有意に検出された (すなわち発現亢進を示した) こ とが分かれば、 それのみをもって、 明細胞癌に していることの有力な iiliとなる。 ま た、 E(+)が有意に検出されたことが分かれば、それのみをもって、類内膜癌に してい ることの有力な指標となる。 S(+)及び M(+)についても、同様のことがいえる。なお、同じ 発^《ターンを示す異なる生体分子を組み合わせて用いても良い。 上記発^ ターンく 11>~<14>のように、特定の 1つの組織型において特異的に発現抑 制を示す生体分子の場合、例えば、 C (-)が有意に検出されなかった (すなわち発現抑制を 示した) ことが分かれば、 それのみをもって、 明細胞癌に罹患していることの有力な指標 となる。 また、 E (-)が有意に検出されなかったことが分かれば、 それのみをもって、類内 膜癌に していることの有力な ίΙ^となる。 S (-)及び M (-)についても、 同様のことがい える。 なお、 同じ発^ ターンを示す異なる生体分子を組み合わせて用いても良い。
[3 - 2. 特定の複数の 型において特異的な発;^/ ターンを示す 型 iisijマーカー の使用:!
上記発 ターンく 5>〜<10>のように、特定 数の繊型において特異的に発現亢進 を示す生体分子は、他の発 31 ターンを示す生体分子と組み合わせて用いられる。 例えば、 C S(+)と CM(+)とについて発 を調べ、その両方力《 Sに検出されたことが 分かれば、 その組み合わせをもって、 明細胞癌に權患していることの有力な指瞟となる。 例えば、 C S(+)と CM(+)とについて発 を調べ、その両方が^ mに検出されなかった ことが分かれば、 その組み合わせをもって、類内膜癌に していることの有力な と なる。 例えば、 C S(+)と C(+)とにつしゝて繊量を調べ、その両方が鶴に検出されたことが分 かれば、 C(+)が有意に検出されたことのみをもって得られる、明細胞癌に していると いう判断を、 さらに高い信頼性によって裏付けることができる。 例えば、 C S(+)と C (-)とについて発 3 »を調べ、 C S(+)が有意に検出されたことと、 C (-)が有意に検出されなかったこととが分かれば、 C (-)が有意に検出されなかったこととの みを持って得られる、 明細胞癌に しているという判断を、 さらに高レゝ信頼性によって 裏付けることができる。 このように、特定の複数の繊型において特翻に発航進を示す生体分子を識11マー カーとして用いる は、他の発 ターンを示す任意の生体分子と組み合わせることに よって、 型の を行うことができる。組み合わせる生体分子の数も限定されないこ とは言うまでもない。具体的には、 マ一力一の検出及び定量手段にもよるが、 5種以上、
例えば 5〜 1 0種、又は 5 ~ 3 0種 MSの組み合わせを行うと良し、。組み合わせを行うこ とによって、信頼性の高し、繊型識別を行うことカ^!能になる。
[4. 型識別マーカーの検出処理]
対象となる個人に由来する は、繊型識 ijマーカーにっしゝての検出処理に供される。 検出処理においては、 マーカー;^の分離精製工程や同定工程を適宜含め、 当該マーカ一 分子の な検出の有無の調査 (すなわち量的 ) が行われる。
[4 - 1 . 繊型調マ一カーの分離精製]
マーカ一分子の分離精製法としては、特に限定されない。従って、 当 H«によって選択 されるあらゆる技術を用いることができる。そのような技術としては、例えば、電気泳動、 クロマトグラフィー (例えばイオン交換、 ァフィ二ティ、及びサイズ排除カラムクロマト グラフィ一など)、遠心分離、 免疫沈降、 溶解度差を利用した分離精製等が挙げられる。
ヽ [4 - 2. 組織型識別マーカーの同定]
マーカー分子の同定法としても、特に限定されない。従って、 当 H¾によって選択され るあらゆる技術を用いることができる。 そのような技術としては、 ペプチドマスフィンガ 一プリン亍ィングなどの質量分析法を用し、た方法が挙げられる。 [4一 3. 繊型 fiSljマーカーの定量]
マーカー:^の定 Λまとしても、 特に限定されない。従って、 当 H«によって選択され るあらゆる技術を用いることができる。そのような技術としては、例えば、各種染色法(虽 光、 化学発光、 ¾feによる染色法を含む) による 法、生体特異的親和性に基づく <S*f 法、 その他の定 法から任意に選 l*tlる。
各種染色法は当 »によってよく知られた方法であり、特に限定されない。したがって、 具体的な染色法プロトコルは、 当業者であれば容易に選択することができる。各種染色法 は、 下記の生体特異的親和性に基づく^ 法のプロトコルの一環としてもしばしば用いら れる。 生体特異的親和性に基づ < ^^去は当業者に良く知られた方法であリ、特に限定されな し、が、 型識別マ一力一に対する抗体を用し、たィムノアツセィが好ましい。具体的には、 ウェスタンブロット、ラジオィムノアツセィ、 E L I S A、サンドイッチィムノアツセィ、 免疫沈降法、沈降反応、ゲル内拡 降反応、免疫拡 tfc去、藤則定、補体結合分析検定、 免疫 ¾ t¾ft¾、 蛍光ィムノアツセィ、 プロテイン Aィムノアッセィなどの、競合及び非 競合アツセィ系を含むィムノアッセイカ《含まれる。 ィムノアッセィにおいては、個体の試 料中の繊型 ijマーカーに結合する抗体の を検出する。具体的には、 アツセィ培地 中において、測定すべき繊型 ISSijマ一カータンパク質及び当該タンパク質の抗体からな る免疫複合体を形成しうる条件のもと、 を当該抗体に衝独させることによって行われ る。 より具体的なィムノアッセィプロトコルは、 当 H¾であれば容易に選択することがで さる。 その他の定 fi^¾としては、質 析を用いた方法が挙げられる。例えば N B S (二 卜口ベンゼンスルフエニル) 法や I C A T法などの同位体標識法を用いた質量分析は、 定 量性に優れた方法である。質量分析を用し、た方法のより具体的なプロトコルは、 当業者で あれば容易に選択することができる。 なお、本発明においては、検出処理の中で、翻訳後修飾の区別をすることができる定量 法、及 訳赚飾の区別をすることができなし、定量法のし、ずれも選択可能である。翻訳 後修飾の区別をすることができる定 *¾としては、 2次元電気泳動法などが挙げられる。
翻訳 »飾の区別をすることができない定 ¾去としては、生体特異的親和性に基づく 法が挙げられる。
[ 5. 有意な検出の有無の調査]
有意な検出の有無は、サンプル中のマ一力一の定量値と、 当該マーカーの 値とを比 較することによって判断する。 it¾を行うための方法としては特に限定されない。相対比 較を行う方法や、相関-近似 IS ^力^ Γ能な方法を、 当! 1#が適: 定することができる。 有意な検出の有無は量 W fによって調べられるため、 上記のプロフアイリングの変麵 析において行われた方法に準じて行うことができる。
近似を数値化できる手法は、 対象となるサンプルが 型の混在したケースである場合 にも対応しやすいという点で好ましい。
[ 5 - 1 . プロファイルを利用する方法]
マーカーの 値としては、当該マーカーの「 «型に代表的な定量値」 (具体的には 5^型における平均値) を採用することができる。
上記のプロフアイリングにおいては、 マーカー分子が、 «型間で相対的にどのような 有意差をもって、絶対値としてどの のレベルで発現するかが、 実際の定量により見出 される。そして、そのように見出された、 ^iS 型における発^の絶対値が、 「各 jjS 型 に代表的な定量値」 としてプロファイルになる。
「 ^型に代表的な定量値」 は、 当 H#によって、 あらかじめ、検出方法別に求めら れる。例えば、 対象となる個人の TO中から、二次元電気泳動を用いてマーカ一検出を行 う場合は、本発明者らによって実際に行われた (すなわち二次元電気泳動を用いて行われ た)プロフアイリングによって得られたデータを直接、 r^Jjffi^型に代表的な定量値」とし て利用することができる。
対象となる個人に由来する試料におけるマーカーの定量値が、有意に検出されたもので あるかということは、当該定量値が、 Γ 5^型に代表的な定量値」のどれに一番近似して いるかということによって評価することができる。 これにより、組織型の診断 Ζ分類など を行うことができる。 具体的には、複数のマ一力一について定量を行い、 r ijfi織型に代表的な定量値」 tの包 括的な近似を求める統計処理によって、 得られた定量値が有意な検出かどうかを評価する ことができる。定量を行うマ一力一の数としては特に限定されないが、 5種レ: JLh、例えば 5 - 1 0種、 又は 5〜3 0種とすることができる。 近似を求める 十処理の具体例としては、相関係数の計算や主成^ などが挙げられ る。 これらの具体的な方法は、編十学的観点から当 S*によって適: j¾定されるものであ る。例えば、 主成分 (Principal component analysis)は、 多数の成分の相関をまとめて 二次元のベクトルに変換し、 それによつて示される空間上の位置により、分類を行うもの である。 この方法を用いる場合、例えば、 対象となる個人に由来する試料中のマーカ一定 量値が、 プロファイルをもってあらかじめ定義したエリアに収まれば、 に検出された と判定することができ、従って、任意に設定した精度で麵 Z分類ができたということに なる。
[ 5 - 2. 閾値を利用する方法]
上記の方法は、 プロファイルを利用して包括的に近似を求める方法であり、 ある程度の 数の複数のマ一カーを用いて行われる。 これに対し、 用いることができるマーカーが少¾ (例えば 1種〜 5種)で、定量及び評価をそれぞれのマーカーについて職で行う場合は、 以下のように、 マーカーの基準値として、 閾値を利用する方法を採用することができる。
この方法においては、 型特異 ¾7 より高いマーカ一を用いることが好ましい。対象 となる個人に由来する試料におけるマ一力一の定量値力、有意に検出されたものであるか ということは、 当該定量値が、 当該マーカーに関する閾値より上 (もしくは下) であると いうことによって評価することができる。 これにより、 ^Siなどの判定を行うことが できる。この方法は、当該定量値を正常 における定量値と膽する場合に有用である。 具体的には、 用いることができるマーカーそれぞれについて、 ROC曲線を利用して力 ットオフ値を設定する。 P値の閾値は当業者によって任意に設定されるものである。設定 した力ットオフ値における感度を縦軸に、特異性を横軸にプロッ卜し、 通常、 感度と特異 性とがバランスよく高いカットオフ値が採用される。 このため、 当 « により、各マーカ 一に対して別途正常 を多数用いて検討が行われる。 マーカーの定量値が、 このように して採用されたカツトオフ値より上か下かを調べることにより、 各マーカーの定義に基づ し、て判定カ坷能になる。
[ 6 · 型に基づく上皮性卵巣癌の罹患の識別方法のよリ具体的な形態]
以下に、繊型に基づく上皮性卵鶴の SBの繊枋法のよリ具体的な形態を挙げる。
[6 - 1 . 二次元電気泳動を用いた雄型の分子タィビング]
この方法は、 術摘した癌繊に対して好ましく行うことができる。 的には、本発明 者らによって行われたプロフアイリングの方法に準ずる。従って、 自動化されたスキーム で行われることが好ましし、。このような方法においては摘出した癌 を、一 8 0°C以下、 好ましくは液体窒素環境下で粉砕し、二次元電気泳動に供し、展開後のゲルを染色剤によ リ可視化する。具体的なプロトコルは、 当 H#であれば容易に選択することができる。可 視化されたスポットのうち、発現プロファイルを構成する全てのタンパク質について、 ス ポット を定量する。 これによつて得られた定量値と、発現プロファイルにおいてデ一
タベース化された Γ ϋϋ型に代表的な定量値」 (具体的には各繊型における平均値)と を し、 W «fによって椟定を行う。具体的には、 近似又は相閏 によって検定を 行うこと力《好ましい。具体的には、 t検定等が挙げられる。 これにより、一番近似した組 織型を決定する。
[6 - 2. ELISA法を用いた組織型の分子タイピング (1 )]
この方法は、術摘した癌 に対して好ましく行うことができる。 ELISA法の具体的な プロトコルは、 当 m であれば容易に選択することができる。定量は、発現プロファイル を構成するタンパク質を抗原とし、 その抗体を用いて簡便に行うことができる。発現プロ ファイルを構成するすべてのタンパク質にっし、て定量を行わなくとも良く、 その中でも特 異性の高いタンパク質、或いは挙動力 定しているタンパク質を適: 択すればよい。選 択する数としては、 5〜1 Oggとすることができる。 この も、上記の方法 1と同様 、 得られた定量値と、発現プロファイルにおいてデータベース化された 「 ^型に代表 的な定量値」 (具体的には^^!型における平均値)とを tt¾し、編 によって検定を 行う。
[6 - 3. 免疫 色法を用いた赚型の分子タイピング]
この方法は、術摘した癌繊の 5¾^¾片に対して好ましく行うことができる。 ^片 としては、 凍結切片、及びパラフィンやその他の包埋剤による包埋切片など、 あらゆる形 態の切片が許容される。免疫繊染色法の具体的なプロトコルは、 当 ¾!#であれば容易に 選択することができる。定量は、発現プロファイルを構 fiJ ^るタンパク質を ¾¾1とし、 そ の抗体を用いて簡便に行うことができる。発現プロファイルを構成するすべてのタンパク 質につしゝて定量を行わなくとも良く、 その中でも特異性の高いタンパク質、 或いは挙動が 安定しているタンパク質を適:1 1択すればよい。選択する数としては、 5 ~ 3 0離とす ることができる。染色の度合いから、病理部分およびその繊型麵を行うことができる。
プロフティルにおしゝてデータベース化された「各,型に代表的な定量値 Jに対応する「代 表的な染色像」 を元に、 目 いは画像 ツールなどにより、 染色度合いが最も近似し た 型を決定する。 [6 - 4. マスイメージングを用いた纖型の タイピン
この方法は、上記の方法 3に類するものである。方法 3で挙げたような«¾)片に対し て好ましく行うことができる。 MALDI-TOF質量分析器を用いて、 1¾^¾)片上から直接的 にマーカー: を検出する。 片上のレーザーの照射位置と検出したマ一カー分子の とを対応させ、マーカー分子の分布を画像として出力する。マ一カー;^の ¾J から、 病理部分およびその繊型診断を行うことができる。 この場合も、 上記の方法 1と同様、 得られたマーカー:^の定量値と、発現プロファイルにおいてデータベース化された 「各 繊型に ^表的な定量値 J (具体的には各繊型における平均値)とを tt^し、統 ft ^に よって検定を行う。 [6 - 5. ELISA法を用いた繊型の分子タイピング (2)]
この方法は、採取可能な体液に対して好ましく行われる。体液としては、 血液、腹水な どが代表的なものとして挙げられる。 この方法においては、発現プロファイルを構成する タンパク質のうち、体液中からも検出力^!能であること;検出した 子力鳩 由来であ ること;及^ での発現量と体液からの検出量が相関するものであること、 の 3つの 条件を満たすタンパク質をマーカーとし、 それに対する抗体を用いて定量を行う。 この場 合も、 上記の方法 1と同様、 得られたマ一力一 の定量値と、発現プロファイルにおい てデータベース化された「各 Jjffi^型に代表的な定量値」 (具体的には各組織型における平均 値) とを J±¾し、編 によって検定を行う。 [6 - 6. 免疫沈降一質量分析法を用いた繊型の分子タイピング]
この方法は、 上記の方法 5に類するものである。方法 5で挙げたような体液に対して好 ましく行われる。上記 5において用いられるマーカー分子を fctJ とした抗体を担体- (好ま しくはビー ) に固定し、 免疫沈降によリマーカー分子を濃縮する。濃縮された^?をビ ーズごと MALDI-TOF質量分析に供し、 定量的に検出する。 この場合も、上記の方法 1と 同様、得られたマーカー分子の定量値と、発現プロファイルにおいてデータベース化され た 型に代表的な定量値」 (具体的には各赚型における平均値)とを i ¾し、統計 によって検定を行う。
[ 7. その他]
本発明の方法は、本発明の腫瘍マ一力一を単独で測定してもよいし、他のいかなる腫瘍 マ一力一 (例えば CA-125や CA-19-9など) と組み合わせて測定しても良い。従って、本 発明の方法は、 本発明の腫瘍マーカーのレベルと同様に他の腫瘍マ一カーのレベルを測定 する工程を含んでいてよい。 本発明の腫瘍マーカ一は、癌の検出(スクリ一ニング)、 .モニタリング、ステージ ング及び予後判定を目的として用いられるとよい。例えば、腫瘍の位置及びその動態の把 握に用いられるとよい。 より具体的には、腫瘍に対して化 法や ¾ ί^法が行われる 場合、その治療をどの部位に対して行うべきかを把握するために用いられると良い。また、 腫瘍に対して化学^や放射線療法がすでに行われている場合、 その治療がどれくらいの 効果を奏しているかを判断することに用いられるとよい。 さらに、腫瘍マーカ ΗΪカ镇ぃ 腫瘍に対して切除手術が行われた場合、術後の 観察のために用いられるとよい。
[ 8. 薬剤組成物]
本発明の繊聖 用マーカーのうち、特定の 1つの繊型の上皮性卵巣癌に SBして し、る癌患者体内で発驢が多いタンパク質を含む腫瘍マ一力一を用いることによって、特
定の)^型の癌を処理するための薬剤組成物が^されうる 薬剤繊物の一形態は、癌細胞に対して供給することによって、癌細胞の死 又は 癌細胞成長の抑制を促進する反応を誘発するための薬剤組成物であって、本発明の腫瘍マ —力一に免疫特異的に結合する少なくとも 1種の抗体を含む、薬剤組成物である。抗体は、 ポリクロ一ナ u¾t体、 モノクロ一ナ u¾t体、及び、分子生物学的技術により調製した抗体 を含む。 ここで抗体とは、 広く免疫特異的に結合する物質であればよく、抗体フラグメン トゃ抗体融合タンパク質も用いられてよい。 しゝずれの場合も、抗体の調製は、 当 « に良 く知られた方法によって行われる。 薬剤誠物の他の一形態は、 免疫刺雜で、癌議に対して供給することによって、免 疫応答を促進するための薬剤組成物であって、 本発明の腫瘍マ一カーを含む、 薬剤組成物 である。 ここで、 免疫刺 とは、癌の処理のために所望する免疫 J¾Sを惹起することが 可能な抗原の量をいい、 当業者によって良く知られた方法で決定されるものである。 この 形態によると、 しゝゎゆる癌ワクチン療法として知られている、 当 H#に良く知られた方法 を用いて癌の処理が行われる。 上記薬剤誠物は、 上記抗体或いは腫瘍マ一カーを有効成分として含み、薬剤として許 容される希 «?^、担体、賦形剤などをさらに含んでよい。上 剤 ¾)¾物は、癌の処理に 用いられる; 的な治 として特定されうる。或いは、上記薬剤 «物は、癌の処理に 用いられる治 として適用されうる。 実施例
以下に実施例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の 例に制限され るものではない。 なお、 %で示される量は、特に断りの無し、限り、 Z髓を にし
た量である。 <実施例 1 >
患者から切除され、繊病理学的観点から正確に繊型診断力 された上皮性卵巣癌の m m (4繊型 4 1検体:明細胞癌 ι 3検体、類内膜癌 1 1検体、 漿液 ¾ι¾癌 1 1検 体、粘液 14^6検体) を用いたプロフアイリングを行った。 切除された病 a« (液体窒素中で保管しておいたもの) を、 液体窒素 下で適切な サイズの破片に破砕した。破砕された繊検体を、 スクリューキャップつきのマイクロチ ユーブに移し、約 5倍 Lysis buffer (50 mM HEPES-NaOH pH 7.5, 100 mM NaCI, 2% CHAPS, 1% Triton X-100) 中に懸濁させた。縣濁液のまま Bradford法にて濃度を定量し、 タンパク質 300〃g分の検体をトリクロ口酢¾«にて fl ^処理し、二次元電気泳動用の ¾ ^とした。 洗浄された^を、一次元目の等電点電気泳動用バッファ (6 M urea, 2 M thiourea, 3 % CHAPS, 1 % Triton X-100、 0.5% IPGノくッファ、 及び 1.2% DeStreak Reagent)を 250 / 1 添加して再可溶化し。また、その一 目等電点電気泳動用バッファを用いて、 Immobiline DryStrip, pH 3-10 NL, 13cm (GE Healthcare)を 6時間かけて膨潤させた。膨潤されたスト リップゲルに対して、 50V - 4時間、 150V - 1 B#f 、 及び 5000V - 17.5 B ^の条件で等電 点電気泳動を行った。 泳動後のス卜リップゲルを一旦" 80°Cで保存した後、 平衡化ノくッファ (375 mM Tris-HCI pH 8.8, 6 M urea, 2 % SDS, 20 % glycerol)にて 30分間平衡化し、二次元目のゲル (tris-HCI 10-18 %グラジェント, 13 cm X 13 cm, 1 mm厚) 上部にアプライして、 ダイフロントが ゲル端に到達するまで定 流で二次元目方向へ泳動を行った。
電気泳動後のゲルは、 CBB^G250を含んだ染色剤によリ可視化した。 以上の工程を、 4繊型 4 1検体 (明細胞癌 1 3検体、類内膜癌 1 1検体、 漿液
1 1検体、粘液 ttfl^6検体) に対して行った。 そのうちの代表的な泳 として、 4組 織型 4 1検体から得られた 2次元電気泳動図を図 1〜 4に示す。 デンシ卜メータにてゲル の画像を 600dpi, 16^bitグレースケールで取得した。ゲル画像中のスポットを二次元画像解 析ソフトウェアにて検出、数値化した。発現しているタンパク質の 1fffiを網羅的に得るた め、 1 5 3 0のリファレンススポットを含む、全 1 0 2 1 9のスポットを 1 1枚のゲルか ら切り取り、 ペプチドマスフィンガープリンティング (PM F) を行った。 その結果、 1 1 3 9のタンパク質種 (1つのスポッ卜から混合物として同定されたものも含む) を同定 した (Pく 0.05)。 図 5に、 プロフアイリングのシステムの概略図を示す。
プロジェクトマネジメント、 二次元電気泳動、 PM Fマネジメント、及びデータベース サーチの工程を経て、サンプ JHt¾、 二次元画像 IS ^ソフトウエアにて数値化した 1 0 2 1 9のスポッ卜に関する情報(ゲル画像、及びゲル上のスポット位置情報)、 MSスぺクト ルデータ、及びデータベース検索結果) を、 インハウスデータサーバ (SOLPHU 島津製 作所から販売) にインポートした。 その結果、 1 1検体について、 スポットに関する全て の な ½#* ¾覚的にリンクされた統合 2 Dマツプを得た。 この統合 2 Dマツプは後の データマイニングに有用である。
1 1の各ゲルより検出された全てのスポットを、泳動位置と同定結果とをもとにマッチ ングし、マッチ IDにて統一されたスポット¾^のリストを作成した。スポット 5$Jtは >バ ックグラウンドの値を引いたうえで、全てのゲルに共通して見られるスポッ卜の合計 5iJ を に標準化して算出した。 マッチングするスポットが認識できなし、場合は、 の便
宜上、 当該スポッ卜の発現量はその時点での平均値の 1/3と定義した。 このスポッ卜強度 のリストは、具体的には、 リファレンススポット I D、 PM Fの結果得られたァクセッシ ヨン I D及びタンパク質名、 対応する Unigene l D、 及びノーマライズ後の発 (すな わちスポッ卜強度) を一列に並べたアレイスタイルのフォーマツ卜で作成された。 作成されたスポット 3 ^のリストを Microsoft Excelに展開し、 *§ 型における平均値 と、その平均が他の 型の平均と比べて有意に差があるかどうかを評価するための T検 定値とを計算した。検定は等分散を仮定した両側検定で行い、有意 τ ϋを 0.005に設定し た。また、繊型間の平均値の変動 Ϊも同時に計算し、 3倍レ: Lhの変動幅がある場合のみ、 有意水準を 0.05に引き上げた。レ: Lhの条件を満たすスポット群を、繊型によって有意に 変動するタンパク質と定め、発現プロファイルとした。 具体的には、 図 6に示すように、異なる発 《ターンを、 1 4の大まかなモデル発 ターン (Pattern 1〜Pattem 14) に分類した。 図 6においては、 Cは明細胞型、 Eは類内 膜型、 Sは難性線型、 Mは粘液謹型を示す。縦軸は、 ノーマライズされた発龍の平 均値 (Mean normalized expression) のモデル相対量を示す。各スポッ卜がどの発 タ ーンに帰属するかについては、 全ての発 ¾ / ターンについて対立仮説を立て検定を行った 場合に、棄却される確率が一番低しゝ仮説に属するものとした。例えば、 Pattern 1は「明細 胞型で ¾mに発現が亢進している」 という定義であり、検定の際は Γ明 β型サンプルで の平均はその他全てのサンプルの平均より大きい」 という対立仮説について検定値を求め た。 もしこの検定値が他の 1 3パターンより得られた検定値より低かった場合は、 このス ポットは明«型で特異的に発^)《亢進していると見ることができる。 以上の計算を全てのスポッ卜について自動的に行うようなワークシー卜を作成すること で、 スポッ卜の発 ^ ターンの定義と、 それ力《有意であるかどうかの判定が簡便に行える
システムを構築した。 また、 上述の組織型間の平均値の変動幅は、 それぞれのスポッ卜の 発 《ターンに準じて算出した。 絞リ込まれた 8 0の候補タンパク質のプロファイルを表 1〜 3に示す。表 1 ~ 3におい ては、絞り込まれたタンパク質の発 ターン (Pattern); P M Fにより同定したタンパ ク質のァクセッション I D (Accession) 及びタンパク質名 (Protein Name);明細胞型
(Clear Cell)、類内膜型 (Endometrioid)、漿液 ttflt型 (Serous)、及び粘液麵型 (Mucinous) それぞれのノーマライズ後の発現量 (以下、 単に発現量と記載する) ;発現変動幅
(Fold-change) および T検定 (t-test) での P値を示す。表 1において複数回 15«がある タン /《ク質は、 リン酸化等の翻訳赚飾によリゲル上では全 <別の位置に分離されたもの で、 ここでは別個の分子として扱う。
表 1
Pattern Accession Protein Name Clear Cell Endometrioid Serous Mucinous Fold-change t-test
C (+) Q13510 Acid ceramidase precursor 13.39 7.36 4.05 3.97 2.64 8.73E-05
C (+) P02511 Alpha crystallin B chain 4.32 0.31 1.06 0.12 17.64 4.69E-02
C (+) P02511 Alpha crystallin B chain 18.22 2.24 3.60 2.24 6.58 3.36E-03
C (+) P04083 Annexin Al (Annexin-l) 15.73 11.14 9.39 10.87 1.51 4.52E-03
C (+) P09525 Annexin A4 (Annexln-4) 39.54 4.90 9.06 19.85 4.98 4.83E-CM
C (+) P09525 Annexin A4 (Annexin-4) 103.82 34.06 33.76 60.64 2.66 6.29E-08
C (+) P00915 Carbonic anhydrase 1 39.16 28.57 22.61 26.19 1.52 3.84E-03
C (+) P21964 Catechol O-m ethyl transferase 14.96 11.24 9.84 9.77 1A 3.23E-03
C (+) P29762 Cellular retinoic acid-binding protein 1 19.32 7.40 4.12 6.27 3.29 4.86E-03
C (+) P32929 Cystathionine gamma-lyase 18.58 11.24 6.69 6.55 2.29 5.06E-0
C (+) P30040 Endoplasmic reticulum protein ERp29 precursor 31.91 18.35 16.98 14.68 1.87 2.71E-0
C (+) P027 4 Ferritin heavy chdn 15.12 11.09 10.51 6.59 1.88 9.17E-CM
C (+) P22352 Glutathione peroxidase 3 precursor 10.93 4.90 4.92 5.13 2.20 1.72E-CM
C (+) Q9Y2T3 Guanine deaminase 25.30 9.64 5.21 1076 3.19 1.24E-05
C (+) P07 2 Laminin subunit beta-l precursor (laminin Bl chain) 13.18 3.84 2.23 2.46 4.52 4.73E-06
C (+) PI 1047 Laminin subunit gamma-1 precursor (Laminin B2 chain) 17.73 3.83 6.42 6.33 3.29 8.21E-05
P07195 se B chain 78.42 52.84 ^
C (+) L-lactate dehydrogena 51.53 38.92 1.59 3.94E-05 CO
C (+) P24666 Low molecular weight phosphotyrosine protein phosphatase 8.55 3.29 5.11 2.36 2:46 1.92E-03
C (+) Q9HCC0 Methyl era tonoyl-CoA carboxylase beta chain, mitochondriai precursor 19.11 13.61 ' 8.22 9.85 1.89 3.37E-03
C (+) M0261 Nicotinamide -methyl transferase 16.89 8.47 9.67 5.25 2.28 3.21E-03
C (+) P32119 Peroxiredoxin-2 19.89 9.26 9.64 5.27 2.53 2.77E-CM
C (+) P30041 Peroxiredoxin-6 10.65 6.59 6.24 5.82 1.69 4.92E-03
C (+) 015305 Phosphomannomutase 2 13.55 10.23 9.07 9.36 1.41 3.61E-Q3
C (+) Q9Y617 Phosphose ne aminotransferase 28.24 13.36 8.57 11.09 2.57 2.93E-05
C (+) Q9Y617 Phosphoserine aminotransferase 8.27 2.02 1.75 2.26 4.21 2.86E-05
C (+) Q01105 Protein SET 14.31 6.63 8.20 4.63 2.15 1.62E-03
C (+) P00491 Purine nucleoside phosphorylase 7.53 2.47 3.23 3.82 2.46 3.17E-0
C (+) P00491 Purine nucleoside phosphorylase 31.77 14.28 10.94 15.03 2.42 3.53E-07
C (+) 000764 Pyridoxal kinase 29.26 17.18 16.42 11.24 1.91 2.09E-05
C (+) P02743 Serum amyloid P-component precursor 14.50 9.77 6.59 7.09 1.82 4.98E-03
C (+) Q8WW59 SPRY doman-containing protein 4 22.13 15.71 13.10 10.14 1.70 6.93E-04
C (+) PCM 179 Superoxide dismutase [Mn], mitochondrial precursor 60.61 32.42 25.20 18.00 2.29 1.30E-05
C (+) Q99536 Synaptic vesicle membrane protein VA -l.homolog 17.51 8.80 10.14 12.08 1.75 1.12E-CM
C (+) 095881 Thioredoxin domain-containing protein 12 precursor 9.13 4.76 4.47 4.18 2.02 2.73E-03
C (+) P37837 Transaldolase 16.00 9.56 8.50 8.07 1.81 1.06E-03
¾ 2
Pattern Accession Protein Name Clear Cell Endometrioid Serous Mucinous Fold-change t-test
c <+) P60174 Tripsephosphate isomerase .41E-08
c (+) P23381 Tryptophanyl-tRNA synthetase, cytoplasmic 8.10E-07
C (+) 075223 Uncharacterized protein C7orf24 1.68E-02
E (+) Q6P1P0 ASRGL1 protein 7.23E-04
E (+) P20472 Parvalbumin alpha 2.17E-02
S (+) Q15121 Astrocytic phosphoprotein PEA- 15 7.25E-03
S (+) 043598 c-Myc-responsive protein Rcl 1.81E-04
S (+) P42771 Cyclin-dependent kinase inhibitor 2A 1.07E-04
s (+) P52907 F-actin capping protein subunit alpha-1 2.14E-03
s (+) 076070 Gamma-synudeln (Breast cancer-specific gene 1 protein) 1.76E-03
S (+) Q9HC38 Glyoxalase domain-containing protein 4 4.96E-03
S (+) P61019 Ras-related protein Rab-2A 3.43E-03
s (+) P15927 Replication protein A 32 kDa subunit 2.55E-03
s (+) Q99584 S100 calcium-binding protein A13 1.15E-03
S (+) P61956 Small ubiquittn-related modifier 2 precursor (SUMO-2) 1.40E-03
S (+) P07919 Ubiquinol-cytochrome c reductase complex 11 kDa protein, mitochondrial 7.82E-03
(+) P07148 Fatty acid-binding protein, liver 2.43E-02 CO
M (+) P36952 Serpin 65 precursor ( aspi ) 1.69E-06
M (+) P10599 Thioredoxin (ATL-derived factor) 9.51E-05
M (+) P37802 Transgefln-2 4.00E-05
C S (+) 095336 6-p hosp hogluco nolactonase 3.71E-02
C S (+) P31930 Ubiquinol-cytochrome-c reductase complex core protein I, mitochondrial p 3.23E-03
C M (+) P00918 Carbonic anhydrase 2 1.08E-03
C (+) Q13011 Del ta(3,5)-Ddta(2,4)-dlenoyi-CoA isomerase 2.16E-02
C M (+) Q16762 Thiosulfate sulfurtransferase. 2.78E-03
E S (+) P52566 Rho GDP-dissociation inhibitor 2 3.22E-03
E S (+〉 Q01995 Transgelin 4.27E-02
S M (+) 075531 Barrier-to-autointegration factor 1.00E-03
S M (+) P29373 Cellular retinoic acid-binding protein 2 1.88E-04
S M (+) P31 9 5100 calcium-binding protein All 1.59E-03
S M (+) P26447 SIOO caldum-bindlng protein A4 4.61E-03
S M (+) P06703 SIOO calcium -binding protein A6 1.04E-03
S M (+) Q13228 Selenium-binding protein 1 2.25E-03
S M (+) P37802 Transgelin-2 6.65E-0
C E (+) 013938 Calcyphosln
1.48E-03
表 3
Pattern Accession Protein Name Clear Cell Endometrioid Serous Mucinous Fold-change t-test
C E (+) P02675 Fibrinogen beta chain precursor 10.64 5.39 2.27 3.69 1.17E-02
M (-) Q9H0 4 Haloacid dehalogenase-like hydrolase domain-containing protein 2 91 2.80 1.08 3.04 2.97E-02
E (-) P50583 Bis(5'-nucleosyl)-tetraphosphatase [asymmetrical] 17 5:26 4.23 2.39 2.25E-02
E (-) 000299 Chloride intracellular chainel protein 1 .86 31.54 27.45 1.56 1.87E-03
E (-) P50224 Monoamine-sulfating phenol sulfo transferase 86 6.82 11.18 2.CM 9.61 E-03
C (-) P07108 Acyl-CoA-binding protein 12.07 20.89 21.42 1.65 3.12E-03
C (-) Q14019 Coactosin-like protein 6.82 13.05 12.83 1.80 9.23E-05
C (-) 075368 SH3 domain-binding glutamic acid-rich-like protein 7.21 12.27 13.22 1.66 3.70E-05
C (-) Q01995 Transgelin 1.64 7.67 8.31 4.15 4.0 E-02 c <―) Q9P1F3 Uncharecterized protein C6orfll5 1.61 3.96 3.55 2.70 1.16E-03
〇
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このうち、特に高い特異性を示した Annexin A4、 Maspin precursor. Cellular retinoic acid-binding protein 2 (CRABP2)、及び Phosphoserine aminotransferaseについて、 ノー マライズされた発現量 (Protein level)を 型別に表した一次元散布図を、それぞれ図 7、 8、 9及び 1 0に示す。 図中、 四角でプロットされた点は二次元電気泳動 (2DE) のスポ ットにより定量された値を示し、 三角でプロットされた点はウェスタンブロッテイング (WB) により定量 (後述) された値を示し、パーは平均値 (mean) を示す。
上記プロファイルを用い、 型が不明の組織について 型分子タイピングを行うこ とができる。 この方法は、 当 で ば上記プロフアイリングの方法に準じて容易に決 定することができる。すなわち、 型不明の組織について、上記と同様に二次元電気泳 動、 ペプチドマスフィンガープリンティングを行い、表 1のプロファイルを構成するタン パク質につし、て量 を行う。量 ½^#fでは、 となる量として、 表"!における量を 用いることを除いては、上記プロフアイリングと同様の手法を用しゝて定量及び相関近似解 析を行うことができる。 <実施例 2 >
分子的な手法を用し、て未知の卵巣癌繊の繊型を診断する場合において、 上述した 8 0のマ一力 HS¾のうちどの分子が決定的な役割を果たすのかを絞リこむため、統 ソフト SPSS (SPSS Inc.) を利用し、決定木を用いた分類予測モデルを構築した。 ¾M 変数は 4種の赚型を、独立変数はマ一力 8 0スポット分の定量値を 3段階 (低発 現、高発現、特に高発現) にスケー 匕して用いた。 スケール化する際の基準値は、 プロ フアイルによリ求められた各マーカ Ηΐϋの発^/《ターンと平均定量値をベースに、適宜 決定された。 その一例として、 プロファイルのもとになつた 4 1検体を用いて作成した、未知の検体 が明細胞型かどうかを判別する決定木モデルを図 1 1に示す。 図 1 1においては、 分岐の
変数として用いられたタンパク質を破線内に示し、 その発現の高し、サンプルグループを右 方向のノードにまとめた。 このモデルが有効で fc lば、 明細胞型の検体はノード 4または ノード 9に集約され、他の 型と容易に区別すること力 能になる。 そこで、 実施例 1において用いられた 4 1検体とは別の 7検体を用いて、 モデルの検証 を行った。各検証検体は、他のもの同様に、 あらかじめ繊型診断がなされたもので、 同 様にニ次元電気泳動に供され、 関連スポッ卜の定量がなされた。 これを先述の決定木モデ ルにあてはめて分類を行ったところ、 7検体中のすべてを正しく判定することができた。 検証検体の^結果は、 図 1 1において、各ノードの括弧内に斜体で示されている。 さらに、 この決定木において明細胞型と判定されなかったサンプル群について、再帰的 に同様の決定木を適用することで、類内膜型、漿液 14 ^型、粘液 ttfli型へと段階的に判定 を行うことか 能である。例えば 1 0~ 2 0のタンパク質の定量値を投入するだけで自動 的に組織型の診断を行うようなシステムを構築することカ 易である。 ぐ実施例 3 >
実施例 1で二次元電気泳動に供されたものと同じ組織抽出物 (粘液性腺癌 1検体除く ) を用いて、ウェスタンブロッテイングによる定量的検出を行った。抗体は、抗 Annexin-A4 (D-2, Santa Cruz Biotechnology)、 抗 Maspin precursor (G167-70, BD Transduction Laboratories)、 抗 Cellular retinoic acid-binding protein 2 (Bethyl Laboratories)及び抗 Phosphoserine aminotransferase (Proteintech Group Inc.)が用し、られた。
4 0検体、 4抗体によるウェスタンブロッテイングの結果を図 1 2 (明細胞型及び類内 膜型について) 及び図 1 3 (漿液 ^型及び粘液體型について) に示す。 これらの図が 示すように、 それぞれ目的の分子量の位置に特異的にバンド力 出され、 二次元電気泳動
によって得られた結果と同様に、繊型特異的と見られる発 ターンを示した。 なお、 各バンドは、同じサンプル力、ら検出されたローデイングコントロール(loading control) と しての βァゥチン (Beta aclin)のバンドを として定量された。 型別の発 ^《ター ンを ¾S するため、 実施例 1で行ったのと同様にパターンごとに有意水準 (P値) .を iim したところ、
Annexin-A4 CM+ (Ρ<0·0001)
Maspin precursor M+ (P<0.0001)
Cellular retinoic acid-binding protein 2 S + (PO.0001 )
Phosphoserine aminotransferase C+ (PO.0001)
で、それぞれ 1 4パターン中最も低い Ρί1Λ《得られた。 さらに、ウェスタンブロッテイン グでの定量値をニ^電気泳動での定量値と同じスケールにのせ、 図 7— 1 0 (前述) に おいて三角でプロットして示した。各タンパク質の、各サンプルにおける 2つの定量値の 相関係数は、 それぞれ r=0.5以上であり PO.001 7 Sで有意であった。 これにより:実施 例 1におけるタンパク質の同定結果及び発 比カ壤付けられた。 なお、ゥエスタンブロッティングの結果を用いた結果、 Annexin-A4の発 ^《ターンのみ が CM+と決定され、 H½例 1にて決定した発 ¾ /《ターン C +と異なる結果が得られた。 これは、 二次元電気泳動では翻訳鶴飾などにより複数にスポッ卜に分離されて検出され ていたものが、 ウェスタンブロッテイングでは区別されずに検出されていることに起因し ている。 すなわち、翻訳 飾の有無を区別することができる二次元電気泳動法と異なる方法で マ一力一タンパク質を検出する場合は、翻訳赚飾の有無が区別されずに検出され得る。 そのような場合は、検出の前に予備難を行うことが特に好ましい。例えば二次元電気泳 動法と異なる方法としてウェスタンブロッテイング法を選択して用いる場合 (以下、 ゥェ
スタンブロッティング法以外の方法を選択する場合も同様である)、当該予備実験において は、 二次元電気泳動法及びウェスタンブロッティング法の両検出方法の間で検出結果が有 意に相関しているかどうか、 そして、 マーカーとしての有意性を保てているかどうか (P く 0.01)、という条件を職する。ここで、両検出方法の間で検出結果が有意に相関してい るとは、 Spearmanの相関関数 /θが正 Ι¾ つ 5 %τ ϋで «ί± (Ρく 0.05)である状態を示す。 ゥエスタンブロッティング法を用し、た場合と、 ニ次元電気泳動法を用いた場合とのどち らかでも上記の条件を満たしていなしゝ場合は、 ゥエスタンブロッティング法を選択するこ とは妥当ではないと判断することができる。一方、 ウェスタンブロッテイング法を用いた 場合に、二 電気泳動法を用いた場合と異なる発 ¾ / ターンがよリ有意であると判断で きる場合は、 当該選択されたウェスタンブロッテイング法においてのみ本来の発^《ター ンとは異なる利用法をしてもよい。 例えば、 Annexin-A4は、ウェスタンブロッテイング法を用いた場合に、 2次元電気泳動 法を用しゝた と異なる発^ ターンがよリ有意であると判断できる例の一つである。従 つて、 Annexin-A4は、ウェスタンブロッテイング法を用いる場合においては CM+マーカ 一として使用することができる。 他に、 ¾SS例 1の結果よリ本発明で把握している範囲では、 Alpha crystalline B chain. Phosphoserine Aminotransferase及び Purine Nucleoside Phosphorylaseが、 二次元電気 泳動で 2つ J¾±のスポットに観察された。 このうち、 Phosphoserine Aminotransferaseに ついては、 ウェスタンブロッテイングにおいても発^《ターンが同じ C+を示すこと力 ¾t 認された。 また、 Phosphoserine Aminotransferaseをマーカーとして用いる場合、 ¾¾S例 1の結果において翻訳後修飾の有無によらず組織間での発現傾向は一致するため、用いる 定量方法として翻訳 »飾の有無の区別がつく定量方法、 つかない定量方法によらず、 c +のマ一カーとしての使用力 能であることが予測される。 Annexin-A4については、実施
例 3の結果よリ翻訳後修飾の有無の区別がつかない定量法を用いる場合、 CM+のマーカ —として使用すること力《できる。 Alpha crystalline B chain 及び Purine Nucleoside Phosphorylaseについては、使用する検出法において別途予備 を行い、 上逑した で有効性を iSISすることによって、 当該検出法におけるマーカーとして使用することがで さる。 次に、 このウェスタンブロッテイングによる定量値をマーカーとして利用するため、発 ¾ / ターンと同じか否かという ¾ϋで ROC曲線をプロットし、 感度が 1 0 0%になる値 をそのマーカーの閾値と定めた。たとえば Annexin-A4の場合、 発 ターンが CM+な ので、 B月繊型と粘液 ftflg型のサンプルの中で一番低し、定量値カ斕値になる。結果として、 各サンプルは 4つのタンパク質の定量値力赚レ:1± (+) か^ 満 (一) かの組み合わ せとして評価することができる。 ウェスタンブロッテイング法を用いて 4つのタンパク質の発現レベルに基づく繊型 を行った結果を図 1 4に示す。 図 1 4においては、特定の組み合わせが発生する頻度をま とめた。 この結果は、用いた 4 0検体のうちの 3 8検体 (95%) が、 この方法により正し
<繊型の分類がなされていることを示す。例えば、本 ¾ss例で用いた検体のうち、明細胞 型の 13検体を一例に挙げると、その全てが ANXA4(+),MASRN (-), CRABP2(-), PSAT +)という 発現レベルの組み合わせを示し、他の組織型の検体で同じ組み合わせを持つものは無かった。 従って、繊型が未知の検体から、ウェスタンブロッテイング法によってこの組み合わせが検出 された場合には、その検体が明細胞型である可能性が高いと予測することができる。 上述よリ、少数のタン / ク質に対する抗体を用いた生体特異的親和性に基づ <検出法に よリ、 型の分子タィビングが有効に可能であること力 ¾tfgされた。
上記実施例においては、本発明の範囲における具体的な形態について示したが、本発明 は、これらに限定されることなく他のいろいろな形態で実施することができる。このため、 上記実施例はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に卿してはならない。 さらに、 請求の範囲の均等範囲に属する変更は、 すべて本発明の範囲内である。