WO2004098231A1

WO2004098231A1 - 平面型スピーカユニット及び該ユニットを具えた電気機器

Info

Publication number: WO2004098231A1
Application number: PCT/JP2004/005825
Authority: WO
Inventors: Yuki Takahata; Minoru Kumita; Takashi Marugami
Original assignee: Sanyo Electric Co., Ltd.
Priority date: 2003-04-25
Filing date: 2004-04-22
Publication date: 2004-11-11
Also published as: TWI239785B; TW200427352A; US7548766B2; US20060210099A1

Abstract

平面型スピーカユニットは、枠体(１)内に、音声を出力する透明な振動板(２)と、該振動板(２)を振動させる振動供給部(４)と、振動板(２)の内側に位置して情報を示す表示装置(３)を具え、振動板(２)と表示装置(３)とは隙間を設けて重なり、表示装置(３)の画像は振動板(２)を通して視覚される。振動板(２)は周縁部が枠体(１)に載置され、固定されている。

Description

明細書平面型スピーカュニット及び該ュニットを具えた電気機器技術分野

本発明は、平面型スピーカユニット、及び該平面型スピーカユニットを具えた携帯電話等の電気機器に関する。

背景技術

携帯電話等の表示装置の前面に配置する平面型スピーカとして、次のようなものが公知である。図 1 5は、表示装置の前面に平面型スピーカを配置した斜視図、図 1 6は、図 1 5の平面型スピーカを B— B線を含む面にて破断した断面図、図 1 7は、図 1 6の C部の拡大図である（曰本国実用新案登録 3 0 7 8 0 2 2号参照）。

従来の平面型スピーカは、透明な振動板（2 )の一端部に対応して、該振動板（2 )を振動させる振動供給部（4)を設けている。振動供給部（4) は、マグネット部材（41)と、振動板（2 )上に設けられたコイル（40)とを具える。マグネット部材（41)は、ケース（44)とヨーク（43)と該ヨーク（4 3)に覆われるマグネット（42)とによって構成される。

コイル（40)に音声信号に基づく電気信号を流すと、コイル（40)から磁力線が発生する。該磁力線がマグネット（42) (42) (42)の磁界と作用して、振動板（2 )が上下に振動する。これにより、振動板（2 )から音声が出力される。

上記の平面型スピーカは、携帯電話等の電気機器の筐体（8 )内に、クッシヨン（19)を介して、透明な振動板（2 )を取り付け、該振動板（2 )の下方に液晶パネルである表示装置（3 )を設けている。前記筐体（8 )には、振動板（2 )及び表示装置（3 )に対向して窓孔（18)が開設されている。これにより、振動板（2 )を通して、表示装置（3 )の画像を視覚できる。しかし、従来の平面型スピーカでは、以下の改善すべき点がある。

1 . 現在、携帯電話等の電気機器では、筐体（8 )の薄型化が求められている。この為に、振動板（2 )と表示装置（3 )の間隔を狭めて配置することが好ましい。ところが、従来の電気機器では、筐体（8 )内部に平面型スピー力と表示装置（3 )とが別々に独立して配備される。そのため、前記電気機器の組立工程に於いて、振動板（2 )と表示装置（3 )との上下間隔を管理するのが難しく、振動板（2 )と表示装置（3 )が接触する等の不良が発生する問題があった。

2 . 振動板（2 )は表示装置の前面に配置されるから、振動板（2 )を通つて視られる映像が湾曲しないように、中央部は平坦である。そのため、中央部の中心近傍は、強度が弱くなつている。また、従来の表示装置に於いて、振動板（2 )は露出しているから、外部からの圧力や衝撃により破損しやすい。振動板（2 )の全体を厚くすれば、圧力や衝撃に強くなるが、振動しにくく、音質の低下を招く。

3 . 図 1 7に示した従来の構成では、ヨーク（43)とマグネット（42)の隙間に、コイル（40)を配置している。従って、コイル（40)のサイズを該隙間以上に大きくできないから、コイル（40)の振動が振動板（2 )に十分に伝わらない虞れがある。また、平面型スピーカの製造時に、ヨーク（4 3)とコイル（40)、又はコイル（40)とマグネット（42 )が接触する虞れもある。

本発明の目的は、上記問題の解決にある。

発明の開示

平面型スピーカユニットは、枠体（1 )内に、音声を出力する透明な振動板（2 )と、該振動板（2 )を振動させる振動供給部（4 )と、振動板（2 ) の内側に位置して情報を示す表示装置（3 )を具え、振動板（2 )と表示装置（3 )とは隙間を設けて重なり、表示装置（3 )の画像は振動板（2 )を通して視覚され、振動板（2 )は周縁部が枠体（1 )に載置されて固定されている。

振動供給部（4 )はコイル（40)又はマグネット (42)を含み、該コイル（4. 0)又はマグネット（42)の一方は振動板（2 )の周縁部に配置され、振動板 ( 2 )の周縁部は、中央部に比して薄肉に形成されている。

コイル（40)は、縦方向よりも横方向に多く巻かれており、マグネット (42)から発せられる磁束のうち、振動板（2 )に対し斜め又は平行な磁束を受けて振動板（2 )を振動させる。

図面の簡単な説明

図 1は、携帯電話機の斜視図、

図 2は、 P D Aの斜視図、

図 3は、平面型スピーカユニットの正面図、

図 4は、図 3を E— E線を含む面にて破断した断面図、

図 5は、図 1 を X— X線を含む面にて破断した断面図、

図 6は、液晶パネルの断面図、

図 7は、図 3を D— D線を含む面にて破断した断面図、

図 8は、図 7の F部分の拡大図、

図 9は、他の振動板の断面図、

図 1 0は、マグネット部材とコイルの位置関係を示す断面図、

図 1 1は、他のマグネット部材とコイルの位置関係を示す断面図、図 1 2は、他のコイルを示す平面図、

図 1 3は、他の実施例の平面型スピー力ュニッ卜の断面図、

図 1 4は、他の実施例の平面型スピー力ュニッ卜の平面図、

図 1 5は、表示装置の前面に従来の平面型スピーカを配置した斜視図、図 1 6は、図 1 5の平面型スピーカを B— B線を含む面にて破断した断面図、

図 1 7は、図 1 6の C部の拡大図、

図 1 8は、望ましくない平面型スピー力ュニットの正面図、

図 1 9は、他の実施例の平面型スピーカュニッ卜及び筐体の断面図である。

発明を実施するための最良の形態

以下、本発明の一例を図を用いて詳述する。

(第 1実施例）

(全体構成）

以下、本発明の一例を図を用いて詳述する。

図 1及び図 2は、本例に係わる平面型スピーカユニット（7 )を用いた電気機器の斜視図であり、図 1は携帯電話機を、図 2は P D A (persona 1 digital assistant, 携帯端末機器）を夫々示す。図 1の携帯電話機にあっては、平面型スピーカュニ,ット（7 )は、筐体（8)に収納される。該筐体（8 )は、複数の操作釦（50) (50)を具えた補助キヤビネット（5 )にヒンジ（51)接続され、音声が平面型スピーカユニット（7)から流れる。図 2の P D Aにあっては、平面型スピーカュニット（7 )を収納した筐体 (8)内に操作釦（50) (50)を設け、アクセスしたウェブサイトからの音声が平面型スピー力ュニット（7)から流れる。

(平面型スピーカュニットの構成）

図 3は、平面型スピーカユニット（7 )の正面図であり、図 4は、図 3 を E— E線を含む面にて破断した断面図である。図 5は、図 1 を X— X 線を含む面にて破断した断面図である。平面型スピーカュニット（7)は、枠体（1 )内に、画像を写す表示装置（3 )及び音声を出力する透明な振動板（2 )を、隙間を設けて重ねて構成される。枠体（1 )は、軽量化の要請に鑑みて絶縁性の合成樹脂から形成される。枠体（ 1 )には矩形状の第 1凹面（10)が設けられ、該第 1凹面（10)内に該表示装置（3 )及び振動板（2 )が設けられる。振動板（2 )は透明光学フィルムから形成され、具体的にはポリエチレンテレフ夕レート（P E T)、ポリカーボネー卜（P C)、ポリエチレンナフ夕レート（P E N)、ポリエ一テルイミド（P E I )、ポリイミド（P I )等の材料から形成される。枠体（1 )の上面と振動板（2 )の中央部は、略同一面内に位置し、振動板（2 )の周縁部は湾曲して、外周縁が第 1凹面（10)の周縁に接する。振動板（2 )は周縁部が第 1凹面（10)の周縁部に載置されて接着剤等で取り付けられる。

枠体（1 )内にて第 1凹面（10)の内側には、一段低めて第 2凹面（11)が設けられ、該第 2凹面（11)内に開設された取付け穴（14)に、液晶パネルである表示装置（3 )が嵌まる。

第 2凹面（11)上にて表示装置（3 )の外側には、第 2凹面（11)の長辺方向に沿って、下面が開口（13)した放音孔（12) (12)が開設され、振動板 (2 )が振動すると、枠体（ 1 )内の空気は放音孔（12) (12)から出入する。第 2凹面（11)上にて表示装置（3 )の外側には、第 2凹面（11)の短辺方向に沿って、矩形に巻かれたコイル（40) (40)が延びており、該コイル（4 0) (40)は表示装置（3 )を挟んで配備される。即ち、コイル（40) (40)は振動板（2 )の両端部に対応して設けられており、これにより振動板（2 )は両端部が同じ振幅にて振動する。

各コイル（40)は振動板（2 )から下向きに突出した位置決め凸部（20)に嵌まる。コイル（40)が位置決め凸部（20)に嵌まることにより、コイル（4 0)の取付け位置はバラ付かない。

表示装置（3 )は、前記の如く、液晶パネルであって、図 6の断面図に示すように、ガラス製の基板（30) (30)間に液晶（31)を封入し、基板（30) の外面に偏光板（32)を貼り付けている。下側の基板（30)はバックライト ―

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(33)に対向し、基板（30)の内側に貼り付けられた透明電極（図示せず）に通電すると、液晶（31)の配向が変化して、バックライト（33)の光を透過させる。周知の如く、透明電極への通電と遮断を切り換えて、画像を表示する。

図 7は、図 3を D— D線を含む面にて破断した断面図であり、図 8は図 7の F部分の拡大図である。第 2凹面（11)の縁部には、マグネット部材（41)が設けられ、前記位置決め凸部（20)は該マグネット部材（41)に対向し、コイル（40)とマグネット部材（41)とによって振動板（2 )を振動させる振動供給'部（4)を構成する。

図 8に示すように、マグネット部材（41)は、マグネット（42)の周面及び底面をヨーク（43)にて覆って構成され、該マグネット部材（41)は第 2 凹面（11)上に設けられた位置決め凹み（15)に嵌まる。これにより、マグネット部材（41)の取付け位置がバラ付くことは防止される。

振動板（2 )は、中央部と周縁部の境目に段部（22)を形成して、強度を高めているとともに、中央部の平坦箇所の面積を小さくしている。段部 (22)の内側に、表示装置（3 )が配備され、段部（22)の内側スペースを有効利用している。

振動板（2)は、周縁部の厚み t 2が中央部の厚み t 1よりも薄く形成されている。コイル（40)は振動板（ 2 )の周縁部に設けられているから、振動板（2)は周縁部が振動しやすくなつている。この場合、振動板（2 ) の全体を薄くすることも考えられるが、これでは振動板（2)が逆に振動し易くなり、不要な音まで発生させる可能性がある。また、振動板（2 ) の全体が薄いと、使用者が手で振動板（2 )を不用意に押したときに、振動板（2)が変形し易くなる。従って、周縁部の厚み t 2を中央部の厚み t 1よりも薄く形成して不要な音の発生及び振動板（2 )の変形を防いでいる。具体的には振動板（ 2 )の周縁部の厚み t 2は 2 0— 7 5 mであり、中央部の厚み 1； 1は 1 0 0 — 1 5 0 111でぁる。勿論、この厚みに限定されないが、中央部の厚み t 1 と周縁部の厚み t 2の比は、 1. 5 ： 1 - 3 ： 1であることが好ましい。この範囲よりも、中央部が薄いと強度向上の効果が得られない上に、音質が低下する。逆に、この範囲よりも、中央部が厚いと、振動しにくく、音圧が低下する。

また、図 9に示すように、振動板（2 )を厚み均一に形成し、該振動板 (2 )の中央部に補強板（2 a)を貼り付けて、振動板（2 )の中央部を周縁部より厚く形成してもよい。

(振動供給部）

図 1 0に拡大して示すように、マグネット部材（41)から真上に出力する磁束は、振動板（2 )の位置決め凸部（20)を通るだけで振動板（2 )を振動させない。

しかし、マグネット部材（41)から側方へ斜め上向きに出力する磁束、及び振動板（2 )に水平な磁束は、コイル（40)を通る。即ち、磁束はョーク（43)に吸収されて、ヨーク（43)の近傍に位置するコィル（40)を通りやすくなる。コイル（40)に交流電流を通電すると（図 1 0ではコイル（40) の右側にて、電流が紙面裏側から表側に向かって流れる）、フレミングの法則に従って、コイル（40)が上下に振動する。コイル（40)が取り付けられた振動板（2 )が振動し、音声が出力される。前記の如く、振動板（2 ). を介して表示装置（3 )の画像を見ることができる。表示装置（3 )と音声を発生する振動板（2 )が対向し、且つ接近しているから、自然で臨場感がある画像及び音声を視聴できる。

尚、コイル（40)は縦方向よりも横方向に多く巻かれている。これにより、振動板（2 )とコイル（40)の接触面積を大きくして、コイル（40)の振動を振動板（2 )に伝えやすくしている。従って、音圧及び音質を向上させることができる。また、水平方向に延びたコイル（40)を用いることに ―

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より、コイル（40)とマグネット（42)の接触も防止できる。

また、図 1 1に示すように、マグネット部材（41)の上方に、該マグネット部材（41)と引き合う第 2マグネット部材（41a)を配置し、両マグネット部材（41) (41a)にてコイル（40)を挟んでもよい。これにより、振動板（2 )に対し斜め又は水平な磁束を増加させることができ、更に音圧及び音質を向上させることができる。

更に、コイル（40)は矩形に巻かれたとしたが、図 1 2 (a)、 (b)に示すように、円形或いは楕円形に巻かれてもよい。

(第 2実施例）

上記例では、振動板（2 )の周縁部を枠体（1 )に固定している。但し、これでは、振動板（2 )と枠体（1 )との間に隙間ができないから、表示装置（3 )及びコイル（40)に通電する電線を振動板（2 )の表面から、引き出すことはできない。

そこで、本例にあっては、図 1 3に示すように、第 2凹面（11)上にて、表示装置（3 )と振動供給部（4)との間に、透孔（16)を開設している。表示装置（3 )には、給電用の電線又は可撓性基板（6 )が接続され、該電線又は可撓性基板（ 6 )は透孔（16)を通って、枠体（ 1 )の外側に延びる。可撓性基板（6 )は、フレキシブル P C Bと呼ばれ、薄膜電極をシートで挟持して形成される。電線又は可撓性基板（6 )は、前記基板（30) (30) への通電用と、バックライト（33)への通電用に分かれていても、又一体化されていてもよい。更に、電線又は可撓性基板（6 )は、図 1 3に一点鎖線で示すように、振動供給部（4)のコイル（40)に繫がってもよい。透孔（16)から電線又は可撓性基板（6 )を引き出すことにより、電線又は可撓性基板（6 )は、表示装置（3 )又は振動供給部（4)に当たることなく、枠体（1 )の外側に引き出される。

ここに於いて、枠体（1 )の側面に透孔（図示せず）を設けて、電線を引 - 一

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き出すことも考えられる。しかし、電線を上記の如く、枠体（1 )の下側から引き出すよりも、電線が長くなる。従って、電線のコスト上昇及び抵抗の上昇を招来する。更に、平面型スピーカユニット（7 )が配備される筐体（8 )は片手で把持されることが多いから、筐体（8 )の横幅を大きくすることは好ましくない。この点からも、筐体（8 )の側方から、電線又は可撓性基板（6 )を引き出すことはできない。更に、振動供給部（4) は枠体（ 1 )の短辺に対向して配備されているから、筐体（ 8 )の側方から、電線又は可撓性基板（6 )を引き出すと、該電線又は可撓性基板（6 )が振動供給部（4)のコイル（40)又はマグネット（42)に当たる虞れがある。これを防ぐには、コイル（40)とマグネット（42)の間隔を広げる必要があるが、これでは平面型スピーカユニット（7 )が厚くなるだけでなく、音響特性も低下する。かかる理由から、枠体（1 )の下面から電線又は可撓性基板（6 )を引き出している。

(他の応用例）

上記例では、放音孔（12)は下面が開口（13)しているとしたが、該開口 (13)をメッシュシ一ト（図示せず）にて覆い、防塵又は撥水効果を持たせても良い。

また、コイル（40)は第 2凹面（11)上に 2つ設けられているが、図 1 4 に示すように、表示装置（3 )の各縁に対向して 4つ設けられても良い。尚、スピーカは一般に円形である。しかし、振動板（2 )を円形に形成して、表示装置（3 )に重ねると、図 1 8に斜線で示すように、振動板が無く音声を出力しない無駄な部分（2 b)が生じる。本例では、振動板（2 ) は矩形状であるから、このような無駄な部分（2 b)は生じず、振動板（2 ) を大きく形成できるから、低音が出やすく、音質を向上できる。

上記例では、振動板（2 )にコイル（40)を、第 2凹面（11)内にマグネット部材（41)を設けているが、振動板（2 )にマグネット部材（41)を、第 2 ―

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凹面（11)内にコイル（40)を設けてもよい。

また、振動板（2)は第 1凹面（10)の周縁部に接着剤等で取り付けられるとしたが、押さえ部材（図示せず）にて振動板（2 )を第 1凹面（10)の周縁部に押さえつけて取り付けてもよい。

上記実施例では、振動板（2)が筐体（8 )の開口から露出している。しかし、図 1 9に示すように、筐体（8 )上に、振動板（2)に重なるように配置された保護パネル（9)を取り付けてもよい。この場合、保護パネル (9)又は筐体（8 )上にて保護パネル（9 )の周辺に放音孔（12)を開設してもよい。

更に、表示装置（3 )として液晶パネルを例示したが、これに代えて、有機 E L (electroluminescence d i sp 1 ay)ディスプレイ、無機 E Lディスプレイでもよい。ここで E Lディスプレイとは、ガラス基板に発光体を蒸着した周知の構成であり、有機 E Lディスプレイは発光体にジアミン等の有機物を、無機 E Lディスプレイは発光体に硫化亜鉛等,の無機物を夫々用いる。表示装置（3 )として E Lディスプレイを用いると、クライト（33)は不要になる。

上記例では、平面型スピーカユニットを携帯電話機、 P DAに使用することを例示したが、デジタルカメラやデジタルビデオ、又は美術館や動物園の表示プレートに用いてもよい。

産業上の利用可能性

1. 振動板（2 )は周縁部が枠体（1 )に載置されているから、振動板（2 ) の高さ位置はバラ付きが少ない。振動板（2 )と表示装置（3 )は重なった状態で、ともに枠体（1 )に固定されているから、振動板（2 )と表示装置 (3 )の間隔は高い精度で位置決めすることができ、振動板（2 )と表示装置（ 3 )が接触するという問題を防ぐことができる。そのため、振動板 (2 )と表示装置（3 )の距離をできるだけ狭くすることができ、電気機器 - ―

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の筐体（8 )を薄型化できる。

特に、平面型スピーカュニッ卜を組み込む電気機器のメ一カーでの製造工程にて、振動板（2 )と表示装置（3 )の上下間隔を管理する必要が無く、作業性がよい。

2. 振動板（2 )は周縁部の厚み t 2が中央部の厚み t 1よりも薄く形成されている。コイル（40)は振動板（ 2 )の周縁部に設けられているから、振動板（2 )は周縁部が振動しやすくなつている。振動板（2 )の全体が薄いと、振動板（2 )が逆に振動し易くなり、不要な音まで発生させる虞れがある。また、振動板（2 )が不用意に変形し易くなる。従って、振動板 (2 )の周縁部の厚み t 2を中央部の厚み t 1よりも薄く形成して不要な音の発生及び振動板（2 )の変形を防いでいる。

3. コイル（40)は縦方向よりも横方向に多く巻かれている。これにより、振動板（2 )とコイル（40)の接触面積を大きくして、コイル（40)の振動を振動板（2 )に伝えやすくしている。従って、音圧及び音質を向上させることができる。また、水平方向に延びたコイル（40)を用いることにより、コイル（40)とマグネット（42)の接触も防止できる。

4. 枠体（ 1 )の下面に形成された透孔（16)から、電線又は可撓性基板 (6)が引き出されている。電線又は可撓性基板（6 )は、表示装置（3 )又は振動供給部（ 4 )に当たることなく、枠体（ 1 )の外側に引き出される。また、枠体（1 )の側面から、電線又は可撓性基板（6 )を引き出すよりも、電線又は可撓性基板（ 6 )は短くて済む。

Claims

請求の範囲

1. 枠体（1 )内に、音声を出力する透明な振動板（2 )と、該振動板（2 ) を振動させる振動供給部（4)と、振動板（2 )の内側に位置して情報を示す表示装置（ 3 )を具え、振動板（ 2 )と表示装置（ 3 )とは隙間を設けて重なり、表示装置（3 )の画像は振動板（2 )を通して視覚され、

振動板（2 )は周縁部が枠体（1 )に載置されて固定されていることを特徴とする平面型スピーカュニット。

2. 振動供給部（4)は、コイル（40)及びマグネット（42)を含み、コイル (40)及びマグネット（42)は何れか一方が振動板（2 )に、他方が枠体（1 ) に取り付けられ、振動供給部（4)は、表示装置（3 )の周縁に対向して複数配備された、請求項 1に記載の平面型スピーカュニット。

3. 振動板（2)の周縁部には、位置決め凸部（20)が形成され、コイル（4 0)は振動板（2 の下面にて位置決め凸部（20)に嵌められた、請求項 2に記載の平面型スピ一力ュニット。

4. 振動供給部（4)は表示装置（3 )の外側に配備され、表示装置（3 )又は振動供給部（4 )には枠体（ 1 )の外側に延びる電線又は可撓性基板（ 6 ) が接続され、

枠体（1 )上にて、表示装置（3 )と振動供給部（4)との間には、透孔（1 6)が開設されている請求項 1に記載の平面型スピー力ユニット。

5. 電線又は可撓性基板（6)は、該透孔（16)を通り、枠体（1 )の外側に引き出される請求項 4に記載の平面型スピーカュニット。

6. 枠体（1 )内に、音声を出力する透明な振動板（2)と、該振動板（2 ) を振動させコイル（40)及びマグネット (42)を含む振動供給部（4)とを設け、振動供給部（4 )のコイル（40)は、縦方向よりも横方向に多く巻かれており、マグネット（42)から発せられる磁束のうち、振動板（2 )に対し斜め又は平行な磁束を受けて振動板（2 )を振動させることを特徴とする平面型スピーカュニッ卜。

7 . コイル（40)又はマグネット（42)の一方は振動板（2 )の周縁部に配置され、

振動板（2 )の周縁部は、中央部に比して薄肉に形成された請求項 6に記載の平面型スピーカュニット。

8 . 振動板（2 )の周縁部と中央部の境目には、段部（Π)が形成された請求項 6に記載の平面型スピーカユニット。

9 . 振動板（2 )は中央部に補強板（2 a)を貼り付けることにより、周縁部よりも厚く形成している請求項 7に記載の平面型スピーカユニット。

1 0 . 請求項 1に記載の平面型スピカュニットを具えた電気機器。

1 1 . 請求項 6に記載の平面型スピー力ュニットを具えた電気機器。