WO2004058548A1

WO2004058548A1 - 車両用盗難防止装置及び車両の制御方法

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Publication number: WO2004058548A1
Application number: PCT/JP2003/016779
Authority: WO
Inventors: Takao Ozawa; Shinichi Tanaka
Original assignee: Fujitsu Ten Limited
Priority date: 2002-12-26
Filing date: 2003-12-25
Publication date: 2004-07-15
Also published as: US20080203815A1; JP4136649B2; US7859129B2; AU2003292825A1; JP2004209999A

Abstract

所定の送信機を用いたエンジンの遠隔始動が行われる際に、車両の盗難に関するセキュリティ性が著しく低下することが防止される。車両は、エンジンを遠隔的に始動させるリモートエンジンスタータ、及び、車両盗難が生ずるおそれがある場合に警告器を作動させる車両盗難防止装置を備える。リモートエンジンスタータと車両盗難防止装置とを通信ラインを介して互いに接続する。送信機からエンジン始動信号が供給された場合、リモートエンジンスタータに、イグニションリレーへ接点閉信号を供給させる前に、通信ラインを介して車両盗難防止装置へスタート信号を供給させる。車両盗難防止装置にスタート信号が供給された場合、イグニションキーの非挿入かつイグニションオンの条件に関するセキュリティ機能のみ無警戒状態に解除し、他の条件に関するセキュリティ機能を警戒状態に維持する。

Description

明細書車両用 l防止装置及び車両の制御方法技術分野

本発明は、車両用盗難防止装置及び車両の制御方法に係り、特に、所定の送信機から無線送信される始動信号が車載受信機に受信された場合にェンジンの始動を行う遠隔始動装置を備える車両の盗難を複数の盗難形態にそれぞれ対応して防止する車両用盗難防止装置及び車両の制御方法に関する。背景技術

従来、スタータによるエンジン始動を遠隔的に行うためのリモコンを備える車載装置が知られている（例えば、特開 2 0 0 2— 7 0 6 9 8公報参照)。この装置においては、リモコンからの始動信号が車両側に受信された場合に、 ΐ¾セキュリティ装置のセキュリティ機能を解除すると共に、その後、スタータによりェンジンを始動させる。従って、上記従来の装置によれば、エンジンが始動される前に車両のセキュリティ機能を解除することができ、これにより、リモコンによるエンジン始動に起因してセキュリティ機能の作動による警告等が行われるのを回避することが可能となる。

車載のセキュリティ機能としては、エンジン始動に関するものの他に、車両ドァのこじ開けやドアガラス割れ等に対処する車内への侵入に関するものが存在する。これら複数のセキュリティ機能を有するセキュリティ装置が車両に搭載されている場合に、上記従来の装置の如く、リモコンによるエンジン始動が行われた際にすベてのセキュリティ機能が解除されるものとすると、車内への侵入に関するセキュリティ機能も作動しなくなるため、リモコン操作が行われてから車両乗員が実際に車両に乗車するまでの間の車両の耐盗難性が低下するという不都合が生じる。発明の開示本発明の総括的な目的は、上述の問題を解消した改良された有用な車両用盗難防止装置及び車両の制御方法を提供することである。

本発明のより具体的な目的は、リモコンを用いたエンジンの遠隔始動が行われる際に、車両の盗難に関するセキュリティ性が著しく低下するのを防止することが可能な車両用 «防止装置及ぴ車两の制御方法を提供することである。

上述の目的を達成するために、本発明の一つの面によれば、所定の送信機から無線送信される始動信号が車載受信機に受信された場合にェンジンの始動を行う遠隔始動装置を備える車両に搭載される車両用 «防止装置であって、該車両の盗難を複数の «形態にそれぞれ対応して防止する手段と、始動信号が前記車載受信機に受信された場合、遠隔始動装置によるエンジン始動が開始される前に、一部の «形態に対応する盗難防止機能を停止する部分的停止手段とを備える車両用盗難防止装置が «される。

また、本発明の他の面によれば、所定の送信機から無線送信される始動信号が車載受信機に受信された場合にエンジンの始動を行う遠隔始動装置と、車両の盗難を複数の盗難形態にそれぞれ対応して防止する盗難防止装置と、を備える車両の制御方法であって、始動信号が前記 «受信機に受信された場合、 «防止装置による一部の «形態に対応する盗難防止機能を停止させる第 1のステップと、第 1のステップにより盗難防止装置による一部の盗難形態に対応する盗難防止機能が停止された後、遠隔始動装置によるエンジン始動を開始させる第 2のステップと、を備える車両の制御方法が提供される。

上述の発明において、盗難防止装置は、車両の盗難を複数の盗難形態にそれぞれ対応して防止する。所定の送信機から無線送信される始動信号が車載受信機に受信された場合、まず、 «防止装置による一部の «形態に対応する盗難防止機能が停止され、その後、遠隔的なエンジン始動が開始される。力かる構成において、機能停止される一部の «形態をエンジン始動に関するものとすれば、所定の送信機を用いた遠隔的なエンジン始動が行われる際に、そのエンジン始動に起因してその盗難防止機能が «]する事態を回避することができると共に、上記した一部の β形態以外の盗難形態に対応する «防止機能による警戒状態を維 ■ 持することができる。従って、本発明によれば、所定の送信機を用いた遠隔的なエンジン始動が行われる際に、車両の盗難に関するセキュリティ性が著しく低下するのを防止することができる。

また、本発明の他の面によれば、所定の送信機から無線送信される始動信号が車載受信機に受信された場合にエンジンの始動を行う遠隔始動装置を備える車両に搭載され車両用«防止装置であって、該車両の «を複数の «形態にそれぞれ対応して防止する手段と、一部の βι形態により車両の »が生じたことが少なくとも始めて検知された後、所定期間だけ該一部の «形態に対応する »1 防止機能を停止する部分的停止手段を備える車両用 «防止装置が提供される。上述の発明において、建防止装置は、車両の盗難を複数の盗難形態にそれぞれ対応して防止する。一部の «形態により車両の βが生じたことが少なくとも始めて検知された場合、その後所定期間だけ該ー部の «形態に対応する » 防止機能が停止される。かかる構成において、所定期間だけ機能停止される一部の盗難形態をエンジン始動に関するものとすれば、所定の送信機を用いた遠隔的なエンジン始動が行われる際に、そのエンジン始動に起因してその盗難防止機能が作動する事態を回避することができると共に、上記した一部の盗難形態以外の «形態に対応する »防止機能による警戒状態を維持することができる。従つて、本発明によれば、遠隔始動装置と «防止装置との通信接続がなされていない場合においても、所定の送信機を用いた遠隔的なエンジン始動が行われる際に、車両の盗難に関するセキュリティ性が著しく低下するのを防止することができる。

上述の発明による車両用盗難防止装置において、部分的停止手段により停止される盗難防止機能は、イダニションキーシリンダにキーが挿入されていない状態でイダニシヨンがオンされたことが検知された際に警告が発せられる機能であることとしてもよレ、。

また、車両が、所定の送信機から無線送信される停止信号が車載受信機に受信された場合にエンジンの停止を行う遠隔停止装置を備えると共に、停止信号が車載受信機に受信された場合、遠隔停止装置によるエンジン停止が行われた後に、一部の β形態に対応する盗難防止機能を復帰させる復帰手段を備えることとしてもよい。さらに、上述の本発明による車両の制御方法は、所定の送信機から無線送信される停止信号が車載受信機に受信された場合にエンジンの停止を行う遠隔停止装置を備えると共に、停止信号が車載受信機に受信された場合、遠隔停止装置によるエンジン停止を行う第 3のステップと、前記第 3のステップにより前記遠隔停止装置によるェンジン停止が行われた後、前記 »防止装置による前記一部の盗難形態に対応する盗難防止機能を復帰させる第 4のステップと、を備えることとしてもよい。このようなステップを有することは、所定の送信機を用いた遠隔的なエンジン停止が行われる際に、そのエンジン停止に起因して盗難防止機能が作動する事態を回避するうえで有効である。

所定の送信機から無線送信される停止信号が車載受信機に受信された場合、まず、遠隔停止装置によるエンジン停止が行われ、その後、盗難防止装置による一部の盗難形態に対応する盗難防止機能が復帰される。かかる構成においては、所定の送信機を用いた遠隔的なエンジン停止が行われる際に、そのエンジン停止に起因して盗難防止機能が作動する事態は回避される。

本発明のその他の目的、特徴及び利点は、添付の図面を参照しながら以下の詳細な説明を読むことにより一層明瞭となるであろう。図面の簡単な説明

図 1は、本発明の第 1実施例によるシステムの構成図である。

図 2は、図 1に示すシステムが実行する処理の動作タイムチヤ一トである。図 3は、リモートエンジンスタータの受信機において実行される制御ルーチンのフローチヤ一トである。

図 4は、車両 «防止装置において実行される制御ルーチンのフローチヤ一トである。

図 5は、本発明の第 2実施例によるシステムの構成図である。

図 6は、図 5に示すシステムが実行する処理の動作タイムチヤートである。図 7は、図 5に示すシステムが実行する制御ルーチンのフローチャートである発明を実施するための最良の形態

図 1は、本発明の第 1実施例による、車両が搭載するシステムの構成図を示す。図 1に示す如く、本実施例において、車両は、リモートエンジンスタータ 1 0 及ぴ車両盗難防止装置 1 2を備えている。リモートエンジンスタータ 1 0には、車両動力であるエンジン 1 4の始動を行うスタータモータ 1 6が接続されている。リモートエンジンスタータ 1 0は、スタータモータ 1 6の駆動により車両のェンジン 1 4を遠隔的に車両から例えば 3 0 O m程度離れた位置からでも始動させる装置である。また、車両盗難防止装置 1 2には、ホーンやランプ等の警告器 1 8が接続されている。車両盗難防止装置 1 2は、車両の «が生ずるおそれがあるに警告器 1 8を作動させることによりその盗難を防止する装置である。リモートエンジンスタータ 1 0は、車両に搭載された受信機 2 0と、一般的に車両乗員に携帯されている携帯型送信機（以下、単に送信機と称す） 2 2と、を備えている。送信機 2 2は、エンジン 1 4を始動 ·停止させるための操作スィッチ（図示せず）及び送信アンテナ 2 4を有し、操作スィッチが操作された場合に送信アンテナ 2 4を介して自己に対応する車両の受信機 2 0へ向けてエンジン始動信号又はエンジン停止信号を無線送信する。受信機 2 0は、受信アンテナを有し、送信機 2 2から送信される信号を受信アンテナで受信する。

リモートエンジンスタータ 1 0には、また、バッテリ電源 (+ B) に接続するィグニシヨン ( I G) リレー 2 6が接続されている。ィグニシヨンリレー 2 6は、リモートエンジンスタータ 1 0からの信号に応じて、接点を閉じることによりバッテリ Λ源へ接続し、接点を開けることによりその接続を遮断するリレーである。リモートエンジンスタータ 1 0は、受信機 2 0において送信機 2 2からのェンジン始動信号を受信した場合に、イダニションリレー 2 6へ向けてその接点を閉じるための信号を供給し、また、受信機 2 0におレ、て送信機 2 2からのェンジン停止信号を受信した場合に、ィグニシヨンリレー 2 6へ向けてその接点を開けるための信号を供給する。

イダニションリレー 2 6の接点には、上記したスタータモータ 1 6カ接続されている。また、上記の如く、スタータモータ 1 6は、リモートエンジンスタータ 1 0に直接に接続されている。スタータモータ 1 6は、ィグニシヨンリレー 2 6 の接点の閉じによりバッテリ電源が供給された状態でリモートエンジンスタータ

1 0からのエンジン 1 4を始動させるための信号が供給された場合にエンジン 1

4を電気的に始動させる。

車両は、また、車両乗員の携帯するイダニシヨンキーが挿入されるイダニションキーシリンダ（図示せず）を有している。イダニシヨンキーシリンダには、車載アクセサリの霞原をオン ·オフするためのアクセサリスィッチ、点火ブラグ等の電源をオン ·オフするためのイダ-ションスィツチ、及び、スタータモータ 1 6の電源をオン■オフするためのスタータスィツチ（何れのスィツチも図示せず）が取り付けられている。これらの各種スィッチはそれぞれ、ィグニシヨンキーシリンダに揷入されたイダニションキーが回転操作されることによりオン · オフされる。この際、これらの各種スィッチのオンはアクセサリスィッチ→イダニシヨンスィツチ→スタータスィツチの順序でなされ、オフはその逆の順序でなされる。

イダニシヨンスィッチは、上記したイダニシヨンリレー 2 6に接続されている。ィグニシヨンリレー 2 6は、リモートエンジンスタータ 1 0からの信号以外に、ィグニションスィツチのオン操作に応じて接点を閉じることによりバッテリ電源へ接続し、ィダニションスィツチのオフ操作に応じて接点を開けることによりその接続を遮断する。また、スタータスイッチは、上記したスタータモータ 1 6 に接続されている。スタータモータ 1 6は、ィグニシヨンリレー 2 6の接点の閉じによりバッテリ電源が供給された状態でスタータスィツチからのオン信号が供給された場合にもエンジン 1 4を始動させる。

上記の構成においては、車両乗員が車両に乗車した状態でイダニションキーをィグニションキーシリンダに挿入し回転操作することにより、パッテリ電源をィグニシヨンリレー 2 6を介してスタータモータ 1 6に接続させ、スタータモータ 1 6の駆動によりエンジン 1 4を始動させることができる。また、車両乗員が車両に乗車しない状態でも車両から離れた位置（例えば自宅の中）等における送信機 2 2の操作により送信機 2 2からリモートエンジンスタータ 1 0の受信機 2 0 へ向けてエンジン始動信号を無線送信させることによつても、リモートェンジンスタータ 1 0を用いてバッテリ電源をイダ-シヨンリレー 2 6を介してスタータモータ 1 6に接続させ、スタータモータ 1 6の駆動によりエンジン 1 4を始動させることができる。これにより、車両走行前に車内に乗員が乗り込むことなく車両を暖機することができ、また、車両エアコンを作動させることにより車内が適温になるまで乗員が屋内で待機することができる。

本実施例にぉレ、て、車両盗難防止装置 1 2には、各車両ドアおよびラッゲージドアに配設されたドア開閉検出スィッチ 3 0、車両ボンネットに配設されたポンネット開閉検出スィッチ 3 2、及び、イダニシヨンキーシリンダに配設されたキ一有無検出スィツチ 3 4が接続されている。ドア開閉検出スィツチ 3 0は、各車両ドアおよぴラッゲージドアの開閉状態に応じた信号を出力する。ボンネット開閉検出スィツチ 3 2は、車両ボンネットの開閉状態に応じた信号を出力する。キ一有無検出スィツチ 3 4は、イダニションキーシリンダにイダニションキーが揷入されている力否かに応じた信号を出力する。

各スィッチ 3 0， 3 2， 3 4の出力信号はそれぞれ、車両盗難防止装置 1 2に供給される。車両盗難防止装置 1 2は、各スィツチ 3 0， 3 2， 3 4の出力信号に基づいて各車両ドアゃラッゲージドア，車両ボンネットの開閉状態を検出すると共に、イダニシヨンキーシリンダにイダニシヨンキーが挿入されているか否かを判別する。

車両盗難防止装置 1 2は、また、ィグニシヨンリレー 2 6の接点に接続されている。車両盗難防止装置 1 2は、イダニシヨンリレー 2 6から供給される信号に基づいてスタータモータ 1 6等の翁源がオンし得るイダニシヨンオンにある力否かを判別する。具体的には、ィダニションリレー 2 6の接点の閉じによりパッテリ葡原によるハイレベルの信号が供給された場合にスタータモータ 1 6が駆動し得るィダニションオン状態にあると判別する。

この車両 »防止装置 1 2においては、まず、車両乗員の携帯するイダニションキーが車両ドアに設けられたドアキーシリンダに挿入され操作されることにより、或いは、無線式ドア施解離置の送信機（図示せず）と車載機との無線通信によるコード照合が完了することにより、車両ドアがロック状態からアンロック状態に樹亍されると、車両盗難の生ずるおそれがないとして、警告器 1 8の作動を禁止する状態（以下、無警戒状態と称す）が実現される。力かる無警戒状態から、ィグニションキーがィグニションキーシリンダに挿入されていないと共に、各車両ドア及ぴラッゲージドア，車両ボンネットがすべて閉められかつロックされている状態が所定時間（例えば 3 0秒）継続すると、警告器 1 8の作動を許可する状態（以下、警戒状態と称す）が実現される。

かかる警戒状態で、 1 ) ィグニシヨンキーシリンダにイダニシヨンキーが挿入されることなくかつ無線式ドア施解錠装置の送信機（図示せず）と車糧との無線通信によるコード照合が完了することなく、車両ドア又はラッゲージドアがァンロックされた (第 1の盗難形態)、 2 )各ドアがアンロックされることなく、ドア開閉検出スィツチ 3 0及ぴポンネット開閉検出スィツチ 3 2により各ドア若しくは車両ボンネットが開状態にあることが検出された場合（第 2の盗難形態 )、又は、 3 )後述の如き所定の状況下、キー有無検出スィッチ 3 4によりイダ二ションキーシリンダにイダニションキーが挿入されていないと判別される状態でィグニションリレー 2 6からのハイレべノレ信号の供給によりィグニションオン状態にあると判別された場合（第 3の盗難形態)、車両 «の生ずるおそれがあるとして、警告器 1 8が作動され、ホーンが断続吹鳴され、ハザードウォーニンダランプが点滅される（警報状態)。

一方、警戒状態で、イダ-シヨンキーがドアキーシリンダに挿入され操作されることにより或いは無線式ドア施解錠装置の送信機（図示せず）と車との無線通信によるコード照合が完了することにより車両ドアがアン口ックされた場合、又は、ィグニションキーシリンダにィグニションキーが揷入された状態でィグ -シヨンリレー 2 6からのハイレベル信号の供給によりィグ-シヨンオン状態にあると判別された場合には、車両 «の生ずるおそれがないとして無警戒状態が実現される。

従って、本実施例の車両 «防止装置 1 2によれば、車両ドアゃラッゲージドァ，車両ボンネットが正規以外の方法でアンロックされ或いは開けられ、また、所定の状況下においてィダニションキーシリンダにィダニションキーが挿入されない状態でイダニシヨンリレー 2 6の接点が閉じられることにより、上記 1 ) 〜 3 ) に示す何れかの条件が成立した場合に、警告器 1 8の作動により車両自体のおよび車内に存在する物の βを防止することができる。ところで、本実施例においては、車両に、遠隔的にスタータモータ 1 6を駆動するリモートエンジンスタータ 1 0が設けられている。このため、本実施例の車両によれば、リモートエンジンスタータ 1 0を用いることにより、車両乗員が車両に乗車することなくすなわちィグニションキーシリンダにィグェションキーを挿入することなくエンジン 1 4を始動させることができる。かかるエンジン始動が行われる際には、ィグニシヨンキーシリンダにィグニションキーが挿入されていない状態でイダニシヨンリレー 2 6によるハイレべノレ信号の出力によりイダ二シヨンオン状態が実現される。このため、かかる手法によるイダ-シヨンオンが上記した警戒状態に行われるものとすると、正規の手法によるエンジン始動が行われるにもかかわらず、上記 3 ) に示す条件が成立し、第 3の盗難形態が生じたとして車両 «防止装置 1 2の警告器 1 8による警報および警告がなされる不都合が生じ得る。

そこで、力かる不都合を解決する手法としては、リモートエンジンスタータ 1 0の受信機 2 0と車両盗難防止装置 1 2とを通信接続させた上で、受信機 2 0が送信機 2 2からのエンジン始動信号を受信した際、イダニシヨンリレー 2 6の接点を閉じる前に、車両 «防止装置 1 2へ所定の信号を供給することにより、車両盗難防止装置 1 2の上記 1 ) 〜 3 ) に示す条件の成立による警報等が行われないようにすベてのセキュリティ機能を解除することが考えられる。この場合には、リモートエンジンスタータ 1 0を用いたエンジン始動に起因して車両盗難防止装置 1 2のセキュリティ機能が誤作動することはなく、上記した不都合を回避することはできる。

しかしながら、かかる手法では、リモートエンジンスタータ 1 0を用いた遠隔的なエンジン始動が行われた際にすベてのセキュリティ機能が解除されるため、その後、例えば車両ドアがこじ開けられた場合等においても上記 1 ) 及び 2 ) に示す条件の成立による警報等が行われることはなく、その結果、リモートェンジンスタータ 1 0の送信機 2 2と受信機 2 0との通信可能範囲（3 0 0 m程度；）を考慮すると、車両乗員による送信機 2 2の操作が行われてから車両乗員が実際に車両に乗車するまでの間の車両の耐盗難性が低下してしまう。

本実施例のシステムは、上記した不都合を回避することにより、リモートェンジンスタータ 1 0を用いたエンジン始動が行われた際に、そのエンジン始動に起因して車両 «防止装置 1 2のセキュリティ機能が誤作動するのを回避しつつ、著しく車両の耐盗難性が低下するのを防止する。以下、図 2乃至図 4を参照して、本実施例による上記利点について説明する。

図 2は、本実施例のシステムの動作タイムチャートを表した図を示す。図 1に示す如く、本実施例において、リモートエンジンスタータ 1 0の受信機 2 0と車両 »防止装置 1 2とは、通信ライン 3 6を介して接続されている。受信機 2 0 は、送信機 2 2からのエンジン始動信号を受信した場合、ィグニシヨンリレー 2 6へ向けて接点閉のための信号を供給する前に、通信ライン 3 6を用いて車両盗難防止装置 1 2へ向けて所定のセキュリティ機能を解除させるための信号（以下、スタート信号と称す）を供給する。

車両 ¾ϋ防止装置 1 2は、通信ライン 3 6を介してリモートエンジンスタータ 1 0の受信機 2 0からスタート信号が供給される（図 2における時刻 t 1 ) と、図 2 (D) 及び（E) に示す如く、上記 3 ) に示す条件に関するセキュリティ機能を解除することにより、ィグニションキーシリンダにィグニションキーが挿入されていない状態でイダニシヨンリレー 2 6からハイレベル信号が供給された場合における警告器 1 8の作動、すなわち、第 3の β形態に対応する警告器 1 8 の作動については無警戒状態に切り替える一方、上記 1 ) 及び 2 ) に示す条件に関するセキュリティ機能を維持することにより、正規以外の方法により車両ドアゃラッゲージドア，車両ボンネットがアンロックされ或いは開けられた場合における警告器 1 8の作動、すなわち、第 1及び第 2の «形態に対応する警告器 1 8の作動については警戒状態を維持する。

リモートエンジンスタータ 1 0の受信機 2 0は、車両 l防止装置 1, 2ヘスタ一ト信号を供給した後、所定時間遅延してイダニションリレー 2 6へ向けて接点閉のための信号を供給する。ィグニシヨンリレー 2 6は、受信機 2 0力らの接点閉のための信号が供給される（図 2における時刻 t 2 ) と、接点を閉じることによりバッテリ電圧によるハイレベル信号を車両 «防止装置 1 2へ供給する。このため、車両盗難防止装置 1 2は、上記 3 ) に示す条件に関するセキュリティ機能を解除した後に、イダニシヨンリレー 2 6の接点閉によりスタータモータ 1 6 が駆動し得るィダニションオン状態にあることを判別することとなる。

かかる構成においては、リモートエンジンスタータ 1 0を用いたエンジン^？動が行われる際、ィグニシヨンリレー 2 6によるイダニションオンが車両盗難防止装置 1 2に供給される前に、ィダニションキーシリンダにィダニションキーが揷入されていない状態でィダニションリレー 2 6からハイレベル信号が供給された場合における警告器 1 8の作動について無警戒状態が実現される。このため、リモートエンジンスタータ 1 0を用いたエンジン始動に起因して警告器 1 8が作動する事態を回避することができる。

また、かかる構成においては、リモートエンジンスタータ 1 0を用いたェンジン始動が行われることにより第 3の盗難形態に対応する警告器 1 8の作動について無警戒状態が実現された場合にも、車両ドアゃラッゲージドア，車両ポンネットの不正なァンロック，開状態がなされた場合における警告器 1 8の作動、すなわち、車内侵入系に係る第 1及び第 2の盗難形態に対応する警告器 1 8の作動については警戒状態が維持される。このため、リモートエンジンスタータ 1 0を用いたエンジン始動が行われた場合にも、その後、正規の手法により車両ドアがァンロックされるまでの間に車内への不正侵入がなされた際に適切に警告器 1 8による警報等を行うことができる。

このように、本実施例のシステムによれば、リモートエンジンスタータ 1 0を用いた遠隔的なエンジン始動が行われる際に、力かるエンジン始動に起因する警告器 1 8の誤作動を回避することができると共に、車内侵入系に対応する警告器 1 8による警戒状態の維持により車両乗員によるリモートエンジンスタータ 1 0 の送信機 2 2の操作が行われてから車両乗員が実際に車両に乗車するまでの間の車両の耐«性を高く維持することができる。これにより、車両 βに関するセキユリティ性が著しく低下するのを防止することが可能となっている。

また、本実施例において、リモートエンジンスタータ 1 0の受信機 2 0は、送信機 2 2カゝらのエンジン始動信号を受信した後にェンジン停止信号を受信した場合には、イダニションリレー 2 6へ向けて接点開のための信号を供給した後に、所定時間遅延して通信ライン 3 6を用いて車両盗難防止装置 1 2へ向けて所定のセキュリティ機能を復帰させるための信号（以下、ストップ信号と称す）を供給する。車両画防止装置 1 2は、第 3の盗難形態に対応する警告器 1 8の作動についてのみ無警戒状態が実現されている状況下、通信ライン 3 6を介して受信機 2 0からストップ信号が供給される（図 2における時刻 t 3 ) と、図 2 (D) に示す如く、上記 3 ) に示す条件に関するセキュリティ機能を復帰させることによりその第 3の »形態に対応する警告器 1 8の作動について警戒状態へ切り替える。

リモートエンジンスタータ 1 0の受信機 2 0は、車両 β防止装置 1 2ヘストップ信号を供給する前、ィグニシヨンリレー 2 6へ接点開のための信号を供給する。イダニションリレー 2 6は、受信機 2 0からの接点開のための信号が供給されると、接点を開けることによりイダニシヨンオフにあることを示すローレベル信号を車両 »防止装置 1 2へ供給する。このため、車両 «防止装置 1 2は、上記 3 ) に示す条件に関するセキュリティ機能が復帰される前に、イダニシヨンリレー 2 6の接点開によりエンジン 1 4が駆動しない状態、すなわち、ィグニションオフにあることを判別する。

かかる構成においては、リモートエンジンスタータ 1 0を用いたエンジン台動が行われた後にそのリモートエンジンスタータ 1 0を用いたエンジン停止がなされる際、イダニシヨンリレー 2 6によるイダニシヨンオフが車両 «防止装置 1 2に供給された後に、ィダニションキーシリンダにィグニションキーが揷入されていない状態でィダニションリレー 2 6からハイレベル信号が供給された場合における警告器 1 8の «Iについての警戒状態が実現'復帰される。このため、リモートエンジンスタータ 1 0を用いたエンジン停止に起因して警告器 1 8が作動する事態を回避することができる。

図 3は、上記の機能を実現すべく、本実施例のリモートエンジンスタータ 1 0 の受信機 2 0が実行する制御ルーチンの一例のフローチャートを示す。図 3に示すルーチンは、その処理が終了するごとに繰り返し起動される。図 3に示すルーチンが起動されると、まずステップ 1 0 0の処理が実行される。

ステップ 1 0 0では、送信機 2 2からのェンジン始動信号が受信されたか否かが判別される。その結果、肯定判定がなされたは、次にステップ 1 0 2の処理が実行される。ステップ 1 0 2では、車両 »防止装置 1 2へ向けて上記 3 ) に示す条件に関するセキュリティ機能を解除させるためのスタート信号を供給する処理が実行される。

ステップ 1 0 4では、上記ステップ 1 0 2において車両盗難防止装置 1 2ヘスタート信号が供給された後、所定時間 T 1 0が経過したカゝ否かが判別される。尚、所定時間 T 1 0は、少なくとも、受信機 2 0が車両盗難防止装置 1 2へ向けてスタート信号を供給した後、車両 «防止装置 1 2が上記 3 ) に示す条件に関するセキュリティ機能を解除するのに要する最小時間に設定されている。本ステツプ 1 0 4の処理は、所定時間 T 1 0が経過すると判別されるまで繰り返し実行される。その結果、所定時間 t 1 0が経過したと判別されると、次にステップ 1 0 6の処理が実行される。

ステップ 1 0 6では、イダニシヨンリレー 2 6へ向けて接点を閉じるための信号を供給する処理が実行される。本ステップ 1 0 6の処理が実行されると、以後、イダニシヨンリレー 2 6は、接点を閉じることにより車両 «防止装置 1 2へ向けてイダニションオンを検知させるハイレベル信号を供給する。本ステップ 1 0 6の処理が終了すると、今回のルーチンは終了される。

一方、上記ステップ 1 0 0において否定判定がなされた場合は、次にステップ 1 0 8の処理が実行される。ステップ 1 0 8では、送信機 2 2からのエンジン停止信号が受信されたカゝ否かが判別される。その結果、肯定判定がなされた場合は、次にステップ 1 1 0の処理が実行される。一方、否定判定がなされた場合は、今回のルーチンは終了される。

ステップ 1 1 0では、イダニシヨンリレー 2 6へ向けて接点を開けるための信号を供給する処理が実行される。本ステップ 1 1 0の処理が実行されると、以後、ィグニシヨンリレー 2 6は、接点を開けることにより車両 »防止装置 1 2へ向けてィグニシヨンオフを検知させるローレベル信号を供給する。

ステップ 1 1 2では、上記ステップ 1 1 0においてイダニシヨンリレー 2 6へ向けて接点開信号が供給された後、所定時間 T 1 1が経過した力否かが判別される。尚、所定時間 T 1 1は、少なくとも、受信機 2 0がイダニシヨンリレー 2 6 へ向けて接点開信号を供給した後、車両 «防止装置 1 2がイダ-シヨンオフを検知するのに要する最小時間に設定されている。本ステップ 1 1 2の処理は、所定時間 T l 1が経過したと判別されるまで繰り返し実行される。その結果、所定時間 T l 1が経過したと判別されると、次にステップ 1 1 4の処理が実行されるステップ 1 1 4では、車両盗難防止装置 1 2へ向けて上記 3 ) に示す条件に関するセキュリティ機能を復帰させるためのストップ信号を供給する処理が実行される。本ステップ 1 1 4の処理が終了すると、今回のルーチンは終了される。上記図 3に示すルーチンによれば、リモートエンジンスタータ 1 0の受信機 2 0に、送信機 2 2からのエンジン始動信号が受信された場合には、まず、車両盗難防止装置 1 2へ向けてスタート信号を供給させると共に、その後、車両 »防止装置 1 2においてイダニシヨンキーシリンダにイダニションキーが挿入されていない状態でィダニションリレー 2 6からハイレベル信号が供給された場合における警告器 1 8の作動について無警戒状態が実現された後に、イダニシヨンリレ一 2 6へ向けて接点閉信号を供給させることができる。

また、上記図 3に示すルーチンによれば、リモートエンジンスタータ 1 0の受信機 2 0に送信機 2 2からのエンジン停止信号が受信された場合には、まず、ィグニシヨンリレー 2 6へ向けて接点開信号を供給すると共に、その後、車両 « 防止装置 1 2においてイダニションオフが検出された後に、車両 «Ρ方止装置 1 2へ向けてストップ信号を供給することができる。

図 4は、すべてのセキユリティ機能にっヽて警戒状態が実現されている際に本実施例の車両盗難防止装置 1 2が実行する制御ルーチンの一例のフローチャートを示す。図 4に示すルーチンは、その処理が終了するごとに繰り返し起動され、このルーチンが起動されると、まずステップ 1 2 0の処理が実行される。

ステップ 1 2 0では、リモートエンジンスタータ 1 0の受信機 2 0からのスタート信号が受信されたカゝ否かが判別される。本ステップ 1 2 0の処理は、肯定判定がなされるまで繰り返し実行される。その結果、肯定判定がなされた場合は、次にステップ 1 2 2の処理が^¹される。

ステップ 1 2 2では、警告器 1 8を^いさせるべき「イダニシヨンキーシリンダへのィグニションキーの非挿入かつィグ-ションのオン状態」の条件に関するセキュリティ機能を解除し、その作動については無警戒状態に切り替える一方、「車両ドア、ラッゲージドア、及ぴ車両ポンネットの不正ァンロック及び不正ドァ開」の条件に関するセキュリティ機能を維持し、それらの作動については警戒状態を維持する処理が実行される。

ステップ 1 2 4では、リモートエンジンスタタ 1 0の受信機 2 0からのストップ信号が受信された力否かが判別される。本ステップ 1 2 4の処理は、肯定判定がなされるまで繰り返し実行される。その結果、肯定判定がなされた場合は、次にステップ 1 2 6の処理が実行される。

ステップ 1 2 6では、上記ステップ 1 2 2で機能解除された「イダニシヨンキーシリンダへのィグニションキーの非挿入かつィグニションのオン状態」の条件に関するセキュリティ機能を復帰させ、その条件による警告器 1 8の作動について警戒状態に復帰させる処理が実行される。本ステップ 1 2 6の処理が終了すると、今回のノレ一チンは終了される。

上記図 4に示すルーチンによれば、車両盗難防止装置 1 2にリモートエンジンスタータ 1 0側から通信ライン 3 6を介してスタート信号が供給された場合には、エンジン始動系に係る第 3の難形態に対応する警告器 1 8の作動については無警戒状態に切り替える一方、車内侵入系に係る第 1及び第 2の盗難形態に対応する警告器 1 8の作動については警戒状態を維持することができる。リモートェンジンスタータ 1 0から車両 β防止装置 1 2へのスタータ信号の供給は、リモ一トエンジンスタータ 1 0からイダニションリレー 2 6への接点閉信号の供給前に行われるので、車両盗難防止装置 1 2による第 3の盗難形態に対応する警告器 1 8の作動についての無警戒状態への切り替えは、その車両盗難防止装置 1 2がィグニションオンを検知する前に行われる。

従って、本実施例のシステムによれば、リモートエンジンスタータ 1 0を用いた遠隔的なエンジン始動が行われる際に、力かるエンジン始動に起因する警告器 1 8による誤警報，誤警告を回避することができると共に、そのリモートェンジンスタータ 1 0の操作が行われてから車両乗員が実際に車両に乗車するまでに車内侵入系に対応する警告器 1 8の作動（警報状態）を確保することができ、車両の耐 «性を高く維持することができる。このように、本実施例のシステムによれば、リモートエンジンスタータ 1 0を用いた遠隔的なエンジン始動が行われる際に、警告器 1 8の誤作動を回避しつつ、車両盗難に関するセキュリティ性が著しく低下するのを防止することが可能となっている。

また、上記図 4に示すルーチンによれば、エンジン始動系に係る第 3の盗難形態に対応する警告器 1 8の作動について無警戒状態が実現されている状況下、車両盗難防止装置 1 2にリモートエンジンスタータ 1 0側から通信ライン 3 6を介してストップ信号が供給された場合には、その第 3の盗難形態に対応する警告器 1 8の作動について警戒状態に復帰させることができる。このため、本実施例のシステムによれば、エンジン始動が行われた後にリモートエンジンスタータ 1 0 を用いたエンジン停止が行われた後には、エンジン始動系に係る第 3の盗難形態を含めて車両盗難に関するセキュリティ性を高く維持することができる。

また、リモートエンジンスタータ 1 0から車両盗難防止装置 1 2へのストップ信号の供給は、リモートエンジンスタータ 1 0からィグニシヨンリレー 2 6への接点開信号の供給が行われた後に行われるので、車両盗難防止装置 1 2による第 3の盗難形態に対応する警告器 1 8の «についての無警戒状態から警戒状態への切り替えは、その車両盗難防止装置 1 2がィグニションオフを検知した後に行われる。従って、本実施例のシステムによれば、リモートエンジンスタータ 1 0 を用いた遠隔的なエンジン停止が行われる際に、力かるエンジン停止に起因する警告器 1 8による誤警報，誤警告を回避することが可能となっている。

尚、上記の第 1実施例においては、送信機 2 2が「所定の送信機」に、受信機 2 0が「車載受信機」に、リモートエンジンスタータ 1 0が「遠隔始動装置」及び「遠隔停止装置」に、車両鍾防止装置 1 2が「耀防止装置」に、イダニシヨンリレー 2 6が「ィグニシヨン」に、それぞれ相当している。

また、上記の第 1実施例においては、車両難防止装置 1 2が、上記図 4に示すルーチン中のステップ 1 2 2の処理を実行することにより「部分的停止手段」及ぴ「第 1のステップ」力ステップ 1 2 4の処理を実行した後にステップ 1 2 6の処理を実行することにより「復帰手段」及び「第 4のステップ」力 S、それぞれ実現されている。また、リモートエンジンスタータ 1 0の受信機 2 0力図 3 に示すルーチン中のステップ 1 0 6の処理を実行することにより「第 2のステツプ」力ステップ 1 1 0の処理を実行することにより「第 3のステップ」力それぞれ実現されている。

次に、上記図 1と共に、図 5乃至図 7を参照して、本発明の第 2実施例について説明する。

上記した第 1実施例では、リモートエンジンスタータ 1 0の受信機 2 0と車両盗難防止装置 1 2とが通信ライン 3 6を介して接続されているので、車両 β!防止装置 1 2は、リモートエンジンスタータ 1 0を用いたエンジン始動が行われることをリモートエンジンスタータ 1 0からのスタート信号により検知することができる。これに対して、本実施例のシステムは、リモートエンジンスタータとして市販のものが使用され得ることを考慮して、リモートエンジンスタータの受信機 2 0と車両 β防止装置とが接続されていない構成に適用される。

図 5は、本実施例の車両が搭載するシステムの構成図を示す。尚、図 5において、上記図 1に示す構成部分と同一の部分については、同一の符号を付してその説明を省略又は簡略する。本実施例において、車両は、リモートエンジンスタータ 2 0 0及び車両盗難防止装置 2 0 2を備えている。リモートエンジンスタータ 2 0 0には、スタータモータ 1 6及びィグニシヨンリレー 2 6が接続されている。リモートエンジンスタータ 2 0 0は、受信機 2 0と送信機 2 2とを備え、受信機 2 0において送信機 2 2カゝらのエンジン始動信号を受信した場合に、ィグニシヨンリレー 2 6へ向けてその接点を閉じるための信号を供給し、また、受信機 2 0におレ、て送信機 2 2力らのエンジン停止信号を受信した場合に、ィグニションリレー 2 6へ向けてその接点を開けるための信号を供給する。リモートエンジンスタータ 2 0 0は、スタータモータ 1 6の駆動により車両のエンジン 1 4を遠隔的に車両から例えば 3 0 0 m程度離れた位置からでも始動させる装置である。また、車両盗難防止装置 2 0 2には、警告器 1 8が接続されている。車両 « P方止装置 2 0 2には、また、ドア開閉検出スィツチ 3 0、ポンネット開閉検出スイッチ 3 2、及び、キー有無検出スィッチ 3 4が接続されている。車両盗難防止装置 2 0 2は、各スィッチ 3 0， 3 2， 3 4の出力信号に基づいて各車両ドアやラッゲージドア，車両ボンネットの開閉状態を検出すると共に、イダニシヨンキーシリンダにィダニションキーが揷入されているカゝ否かを判別する。車両 «防止装置 2 0 2は、また、ィグニシヨンリレー 2 6の接点に接続されており、そのイダニションリレー 2 6から供給される信号に基づいてィグニションがオンにある力否かを判別する。車両盗難防止装置 2 0 2は、上記第 1実施例の車両 «防止装置 1 2と同様の条件で無警戒状態→警戒状態→警報状態→無警戒状態を切り替え、車両の盗難が生ずるおそれがある場合に警告器 1 8を作動させることによりその «を防止させる装置である。

本実施例のシステムにおいて、リモートエンジンスタータ 2 0 0と車両 «防止装置 2 0 2とは、互いに接続されていない。かかる構成では、車両 »P方止装置 2 0 2が上記第 1実施例の如くリモートエンジンスタータ 2 0 0からのスタート信号おょぴストップ信号により一部のセキュリティ機能の解除■復帰を行うことはできない。このため、リモートエンジンスタータ 2 0 0を用いた遠隔的なェンジン始動が行われる際に、ィダニションキーシリンダにィグ -ションキーが揷入されていない状態でイダニションリレー 2 6によるハイレベル信号の出力によりイダニシヨンオン状態（第 3の β形態）が実現され得るので、車両盗難防止装置 2 0 2の警告器 1 8による誤作動が生ずるおそれがある。

図 6は、本実施例のシステムの動作タイムチャートを表した図を示す。そこで、本実施例の車両盗難防止装置 2 0 2は、ィグニションキーシリンダへのイダ- ションキーの非揷入時におけるィダニションオンの検知が始めてなされた場合には、警告器 1 8を作動させることなく、その後所定時間 Τ (例えば、 1 0分間）だけその第 3の盗難形態に関する条件を無視し、すなわち、第 3の盗難形態に対応する警告機 1 8の作動については無警戒状態とし、一方、第 1及び第 2の l 形態に対応する警告機 1 8の作動については警戒状態を維持する。

かかる構成においては、リモートエンジンスタータ 2 0 0を用いたエンジン始動が行われても、ィグニションキーシリンダにィダニションキーが挿入されていない状態でィグニシヨンリレー 2 6からハイレベル信号が供給された^ こおける警告器 1 8の作動についてのみ無警戒状態が実現されるので、かかるエンジン始動に起因した警告器 1 8の誤作動を回避することができる。

また、リモートエンジンスタータ 2 0 0を用いたエンジン始動が行われることにより第 3の盗難形態に対応する警告器 1 8のィ働について無警戒状態が実現された場合にも、車両ドアゃラッゲージドア，車両ボンネットの不正なアンロック，開状態がなされた ^における警告器 1 8の作動、すなわち、車内侵入系に係る第 1及び第 2の «形態に対応する警告器 1 8のについては警戒状態が維持されるので、リモートエンジンスタータ 2 0 0を用いたエンジン始動が行われても、その後、正規の手法により車両ドアがアンロックされるまでの間に車内への不正侵入がなされた際に適切に警告器 1 8による警報等を行うことができる。このように、本実施例のシステムによれば、リモートエンジンスタータ 2 0 0 と車両 l防止装置 2 0 2とが互いに通信接続されていなレ、場合においても、上記した第 1実施例のシステムと同様に、リモートエンジンスタータ 2 0 0を用いた遠隔的なエンジン始動が行われても、力かるエンジン始動に起因する警告器 1 8の誤作動を回避することができると共に、車内侵入系に対応する警告器 1 8による警戒状態の維持により車両乗員によるリモートエンジンスタータ 2 0 0の送信機 2 2の操作が行われてから車両乗員が実際に車両に乗車するまでの間の車両の耐盗難性を高く維持することができる。これにより、車両 «に関するセキュリティ性が著しく低下するのを防止することが可能となっている。

尚、本実施例の構成においては、遠隔的なエンジン始動が不正に行われた場合にも、そのエンジン始動が初回始動であるとそのエンジン始動に起因する警告器 1 8の作動が行われないこととなるが、車内侵入系に対応する警告器 1 8の作動は許容されるので、車両を実際に走行させるうえでは車內に侵入する必要があることを考慮すれば、警告器 1 8による警報状態が実現され、車両 «に関するセキユリティ性が高く維持されていることとなる。

図 7は、すべてのセキュリティ機能について警戒状態が実現されている際に本実施例の車両盗難防止装置 2 0 2が実行する制御ルーチンの一例のフローチヤ一トを示す。図 7に示すルーチンは、その処理が終了するごとに繰り返し起動され、このルーチンが起動されると、まずステップ 2 5 0の処理が実行される。ステップ 2 5 0では、キー有無検出スイッチ 3 4の出力信号及びィグ-シヨンリレー 2 6から供給される信号に基づいて、ィダニションキーシリンダにィダニションキーが挿入されていない状態でイダニションがオン状態にあるか否かが判別される。本ステップ 2 5 0の処理は、肯定判定がなされるまで繰り返し実行される。その結果、肯定判定がなされた場合は、次にステップ 2 5 2の処理が実行される。

ステップ 2 5 2では、カウンタ C NTを " 1 " だけインクリメントする処理が実行される。尚、このカウンタ C NTは、ィグュシヨンキーシリンダにイダニションキーが挿入されていない状態でィグニションがオン状態になった回数を計数するためのカウンタであり、すべてのセキュリティ機能についての無警戒状態が実現された際、すなわち、正規の手法で車両ドア等がアンロックされ若しくは開けられ又はイダニションキーシリンダにイダニションキーが挿入された状態でィグニシヨンがオンとなった際にリセットされるカウンタである。

ステップ 2 5 4では、上記ステップ 2 5 2でインクリメントされたカウンタ C N Tのカウント値が " 1 " である力否かが判別される。その結果、 C NT = 1が成立する場合には、上記ステップ 2 5 0で始めてィダニションキーシリンダにィダニションキーが挿入されていない状態でィグ-シヨンがオン状態になったことが検知されたと判断できる。従って、力かる判別がなされた場合には、次にステップ 2 5 6の処理が実行される。

ステップ 2 5 6では、警告器 1 8を作動させるべき「イダニシヨンキーシリンダへのィグニションキーの非挿入かつィグニションのオン状態」の条件に関するセキュリティ機能を解除し、その作動については無警戒状態に切り替える一方、

「車両ドア、ラッゲージドア、及ぴ車両ポンネットの不正ァンロック及ぴ不正ドァ開」の条件に関するセキュリティ機能を維持し、それらの作動については警戒状態を維持する処理が実行される。

ステップ 2 5 8では、上記ステップ 2 5 6の処理が実行された後、所定時間 T が経過したカゝ否かが判別される。本ステップ 2 5 8の処理は、所定時間 Tが経過したと判別されるまで繰り返し実行される。その結果、肯定判定がなされた場合には、次にステップ 2 6 0の処理が実行される。

ステップ 2 6 0では、上記ステップ 2 5 6で機能解除された「ィグニションキーシリンダへのィグニションキーの非挿入かつィグニションのオン状態」の条件に関するセキュリティ機能を復帰させ、その条件による警告器 1 8の作動について警戒状態に復帰させる処理が実行される。本ステップ 2 6 0の処理が終了すると、今回のルーチンは終了される。一方、上記ステップ 2 5 4で C NT = 1が成立しない場合には、上記ステップ 2 5 0によるィグニションキーシリンダへのィグニションキーの非挿入時におけるイダニシヨンオンの検知が少なくとも 2回なされたと判断できる。従って、か力る判別がなされた場合には、次にステップ 2 6 2の処理が実行される。

ステップ 2 6 2では、通常どおりすベてのセキュリティ機能について警戒状態を維持する処理が実行される。本ステップ 2 6 2の処理が終了すると、今回のル一チンは終了される。

上記図 7に示す/レーチンによれば、ィグニションキーシリンダへのィグュションキーの非揷入時におけるイダニションオンの検知がリセット後始めてなされた場合には、エンジン始動系に係る第 3の盗難形態に対応する警告器 1 8の作動については無警戒状態に切り替える一方、車内侵入系に係る第 1及び第 2の β形態に対応する警告器 1 8の作動については警戒状態を維持することができる。従って、本実施例のシステムによれば、リモートエンジンスタータ 2 0 0と車両«防止装置 2 0 2とが互いに上記第 1の実施例の構成の如く通信接続されていない場合においても、リモートエンジンスタータ 2 0 0を用いた遠隔的なェンジン始動が始めて行われても、力かるエンジン始動に起因する警告器 1 8による誤警報，誤警告を回避することができると共に、そのリモートエンジンスタータ 2 0 0の操作が行われてから車両乗員が実際に車両に乗車するまでに車内侵入系に対応する警告器 1 8の作動（警報状態）を確保することができ、車両の耐« 性を高く維持することができる。これにより、警告器 1 8の誤作動を回避しつつ、車両 «に関するセキュリティ性が著しく低下するのを防止することが可能となっている。

また、図 7に示すルーチンによれば、ィグニションキーシリンダへのィグニションキーの非揷入時におけるイダニションオンの検知がリセット後 2回以上なされた場合には、通常どおりすべてのセキュリティ機能について警戒状態を維持することができる。従って、本実施例のシステムによれば、遠隔的なエンジン始動が 2回以上なされた際には、車両 «に関する高いセキュリティ性を確保することが可能となっている。

尚、上記の第 2実施例においては、リモートエンジンスタータ 2 0 0が「遠隔始動装置」に、車両盗難防止装置 2 0 2が「盗難防止装置」に、それぞれ相当していると共に、車両盗難防止装置 2 0 2が上記図 7に示すルーチン中のステップ 2 5 6の処理を実行することにより「部分的停止手段」が実現されている。ところで、上記の第 2実施例においては、イダニシヨンキーシリンダへのィグニションキーの非挿入時にィグニションオンが検知された際に所定時間 Tだけその第 3の盗難形態に対応する警告機 1 8の作動については無警戒状態とするのを初回検知時にのみ行うこととしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、その検知が所定回数なされるまでは許容し、その後は無警戒状態への切り替えを行わず、警戒状態を維持することとしてもよい。また、この所定時間 Tを任意に変更可能に構成することとしてもよい。

尚、上記の第 1及び第 2実施例にぉレ、ては、車両盗難防止装置 1 2， 2 0 2のセキュリティ機能として、エンジン始動系の第 3の盗難形態に関するものの他に、車内侵入系の第 1及び第 2の盗難形態に関するものを挙げているが、かかる第 1及ぴ第 2の盗難形態以外の車内侵入系の盗難形態に関するものやその車内侵入系以外の盗難形態に関するものを挙げることとしてもよレ、。

また、上記の第 1及び第 2実施例においては、送信機 2 2が車両乗員に携帯される携帯型送信機であるが、本発明はこれに限定されるものではなく、屋内等に設置される据え置き型の送信機であってもよい。

本発明は上述の具体的に開示された実施例に限ることなく、本発明の範囲内において様々な変形例、改良例をなすことができるであろう。

Claims

請求の範囲

1 . 所定の送信機から無線送信される始動信号が車載受信機に受信された場合にエンジンの始動を行う遠隔始動装置を備える車両に搭載される車両用盗難防止装置であって、

該車両の «を複数の «形態にそれぞれ対応して車両の βを防止する手段と、

前記始動信号が前記車載受信機に受信された場合、前記遠隔始動装置によるェンジン始動が開始される前に、一部の «形態に対応する盗難防止機能を停止する部分的停止手段と

を備える車両用盗難防止装置。

2. 請求の範囲第 1項記載の車両用盗難防止装置であって、

車両が、前記所定の送信機から無線送信される停止信号が前記車載受信機に受信された場合にエンジンの停止を行う遠隔停止装置を備えると共に、

前記停止信号が前記車載受信機に受信された、前記遠隔停止装置によるェンジン停止が行われた後に、前記一部の盗難形態に対応する盗難防止機能を復帰させる復帰手段を備える車両用盗難防止装置。

3. 請求の範囲第 1項記載の車両用盗難防止装置であって、

前記部分的停止手段により停止される盗難防止機能は、ィダニションキーシリンダにキーが挿入されていな、状態でィグニションがオンされたことが検知された際に警告が発せられる機能である車両用«防止装置。

4. 所定の送信機から無線送信される始動信号が車載受信機に受信された場合にエンジンの始動を行う遠隔始動装置を備える車両に搭載される車両用盗難防止装置であって、

該車両のを複数の «形態にそれぞれ対応して防止する手段と、一部の ¾ϋ形態により車両の盗難が生じたことが少なくとも始めて検知された後、所定期間だけ該一部の «形態に対応する «防止機能を停止する部分的停止手段と

を備える車両用盗難防止装置。

5. 請求の範囲第 4項記載の車両用盗難防止装置であって、

前記部分的停止手段により停止される赚防止機能は、ィグニションキーシリンダにキーが挿入されていない状態でィグニションがオンされたことが検知された際に警告が発せられる機能である車両用«防止装置。

6 . 所定の送信機から無線送信される始動信号が車載受信機に受信された場合にエンジンの始動を行う遠隔始動装置と、車両の盗難を複数の盗難形態にそれぞれ対応して防止する β防止装置と、を備える車両の制御方法であって、前記始動信号が前記車載受信機に受信された場合、前記盗難防止装置による一部の «形態に対応する »1防止機能を停止させる第 1のステップと、

前記第 1のステップにより前記盗難防止装置による一部の盗難形態に対応する盗難防止機能が停止された後、前記遠隔始動装置によるエンジン始動を開始させる第 2のステップと

を備える車両の制御方法。

7. 請求の範囲第 6項記載の車両の制御方法であって、

車両が、前記所定の送信機から無線送信される停止信号が前記車载受信機に受信された場合にェンジンの停止を行う遠隔停止装置を備えると共に、

till己停止信号が前記車載受信機に受信された場合、前記遠隔停止装置によるェンジン停止を行う第 3のステップと、

前記第 3のステップにより前記遠隔停止装置によるエンジン停止が行われた後、前記 β防止装置による前記一部の «形態に対応する «I防止機能を復帰させる第 4のステップと

を備える車両の制御方法。